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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038087
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】荷物検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/10 20180101AFI20220303BHJP
   G01N 23/04 20180101ALI20220303BHJP
【FI】
G01N23/10
G01N23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020142387
(22)【出願日】2020-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 豊
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真起
(72)【発明者】
【氏名】小川 千隼
(72)【発明者】
【氏名】石毛 隆晴
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA08
2G001HA13
2G001JA09
2G001JA19
2G001KA06
2G001LA10
2G001PA11
(57)【要約】
【課題】検査時間を短縮することを可能としつつ、セキュリティレベルの低下を抑制し及び/又は必要に応じてセキュリティレベルを向上させることを可能とする荷物検査装置を提供する。
【解決手段】荷物検査装置1は、第1搬送装置10、第2搬送装置20、スキャナ装置30及び制御装置40を含み、荷物2を搬送し且つ荷物2への電磁波照射により電磁波画像を取得して荷物2の検査を行う。また、荷物検査装置1は、検査結果に応じて荷物2の搬送を中止し又は荷物2の搬送を継続するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を搬送し且つ前記荷物への電磁波照射により電磁波画像を取得して前記荷物の検査を行う荷物検査装置であって、
検査結果に応じて前記荷物の搬送を中止し又は前記荷物の搬送を継続するように構成されている、荷物検査装置。
【請求項2】
前記荷物を順方向に搬送して検査を行った後に前記荷物を逆方向に搬送して検査を行うか否かを選択可能に構成されている、請求項1に記載の荷物検査装置。
【請求項3】
荷物を搬送し且つ前記荷物への電磁波照射により電磁波画像を取得して前記荷物の検査を行う荷物検査装置であって、
前記荷物を順方向に搬送して検査を行った後に前記荷物を逆方向に搬送して検査を行うか否かを選択可能に構成されている、荷物検査装置。
【請求項4】
前記検査は、前記荷物が危険物を含むか否かを判定する通常検査と、前記荷物が危険物を含むか否かを前記通常検査よりも詳細に判定する詳細検査とを含み、
前記詳細検査を行うか否かを選択可能に構成されている、請求項1~3のいずれか一つに記載の荷物検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物を検査する荷物検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の荷物検査装置の一例として、特許文献1には、荷物を搬送しつつ検査装置で検査して再検査の要否を判定し、再検査が必要と判定した荷物の位置を搬送速度に基づいて表す機能を有する検査システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-191083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
安全のために各種施設の入場口などに設けられた検査場で実施される荷物の検査では、主に検査場での混雑を緩和するため、検査時間を短縮することが求められている。例えば荷物の搬送速度を高める(速める)ことで検査時間を短縮することは可能であるが、単に検査時間を短縮するとセキュリティレベルの低下を招くおそれがある。つまり、検査時間の短縮とセキュリティレベルの維持とは、いわばトレードオフの関係にあり、これらを両立させることは難しいという実情がある。
【0005】
本発明は、検査時間を短縮することを可能としつつ、セキュリティレベルの低下を抑制し及び/又は必要に応じてセキュリティレベルを向上させることを可能とする荷物検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によると、荷物を搬送し且つ前記荷物への電磁波照射により電磁波画像を取得して前記荷物の検査を行う荷物検査装置は、検査結果に応じて前記荷物の搬送を中止し又は前記荷物の搬送を継続するように構成されている。
【0007】
本発明の他の側面によると、荷物を搬送し且つ前記荷物への電磁波照射により電磁波画像を取得して前記荷物の検査を行う荷物検査装置は、前記荷物を順方向に搬送して検査を行った後に前記荷物を逆方向に搬送して検査を行うか否かを選択可能に構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検査時間を短縮することを可能としつつ、セキュリティレベルの低下を抑制し及び/又は必要に応じてセキュリティレベルを向上させることを可能とする荷物検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る荷物検査装置の概略構成を示し、(a)は荷物検査装置を鉛直上方から見た図であり、(b)は荷物検査装置を水平方向から見た図である。
図2】荷物検査装置の制御装置の機能構成を示す図である。
図3】通常検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図4】通常検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図5】通常検査モードにおける荷物検査装置の動作例を説明するための図である。
図6】詳細検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図7】詳細検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図8】反転通常検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図9】反転通常検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図10】反転通常検査モードにおける荷物検査装置の動作例を説明するための図である。
図11】反転詳細検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図12】反転詳細検査モードが荷物検査装置の動作モードとして決定された場合に荷物検査装置の制御装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る荷物検査装置について説明する。
【0011】
実施形態に係る荷物検査装置は、主に安全のために入場者の荷物(主に手荷物)を確認する必要がある施設の入場口などに設けられた検査場に設置され、荷物を搬送しつつ当該荷物が持ち込み制限品や危険物等(以下これらをまとめて単に「危険物」という)を含むか否かを検査する。ここで、前記施設には、空港、駅、港及びバスターミナルなどの交通施設、美術館、音楽ホール及びコンサート会場などの文化施設、及び、競技場やスタジアムなどのスポーツ施設などが含まれる。
【0012】
図1は、実施形態に係る荷物検査装置1の概略構成を示している。図1(a)は荷物検査装置1を鉛直上方から見た図であり、図1(b)は荷物検査装置1を水平方向から見た図である。図1(a)、(b)に示されるように、荷物検査装置1は、第1搬送装置10と、第2搬送装置20と、スキャナ装置30と、制御装置40とを含む。
【0013】
第1搬送装置10及び第2搬送装置20は、検査の対象物である荷物2を搬送する装置である。第1搬送装置10及び第2搬送装置20は、両装置で連続する一つの搬送経路を形成するように配置されており、第1搬送装置10によって搬送された荷物2を第2搬送装置20が引き取ってさらに搬送することが可能である。
【0014】
本実施形態において、第1搬送装置10及び第2搬送装置20は、いわゆるベルトコンベヤであり、無端状の搬送ベルトを回転走行させることで当該搬送ベルト上の荷物2を搬送する(移動させる)ように構成されている。
【0015】
第1搬送装置10は、第1搬送ベルト11と、第1駆動ローラ12と、第1従動ローラ13と、複数の第1支持ローラ14と、第1駆動部15とを有している。第1駆動ローラ12、第1従動ローラ13及び複数の第1支持ローラ14は、第1搬送ベルト11の内側に配置され、第1駆動部15は、図示省略の第1モータ及び第1動力伝達機構を有している。第1搬送装置10は、第1駆動部15の前記第1モータで発生した駆動力を、前記第1動力伝達機構を介して第1駆動ローラ12に伝達して第1駆動ローラ12を回転させ、これによって、第1搬送ベルト11を回転走行させて第1搬送ベルト11上の荷物2を搬送するように構成されている。
【0016】
第2搬送装置20は、第2搬送ベルト21と、第2駆動ローラ22と、第2従動ローラ23と、複数の第2支持ローラ24と、第2駆動部25とを有している。第2駆動ローラ22、第2従動ローラ23及び複数の第2支持ローラ24は、第2搬送ベルト21の内側に配置され、第2駆動部25は、図示省略の第2モータ及び第2動力伝達機構を有している。第1搬送装置10と同様に、第2搬送装置20は、第2駆動部25の前記第2モータで発生した駆動力を、前記第2動力伝達機構を介して第2駆動ローラ22に伝達して第2駆動ローラ22を回転させ、これによって、第2搬送ベルト21を回転走行させて第2搬送ベルト21上の荷物2を搬送するように構成されている。
【0017】
第1搬送装置10(の第1搬送ベルト11)及び第2搬送装置20(の第2搬送ベルト21)によって形成される荷物2の搬送経路A1の途中には検査室(検査空間)B1が設けられている。検査室B1は、スキャナ装置30及び制御装置40によって荷物2の検査が行われる空間である。本実施形態において、検査室B1は、スキャナ装置30が収容されるとともに制御装置40が取り付けられる筐体50の内部に形成されている。
【0018】
また、搬送経路A1の始端側には検査前の荷物2が載置される載置部A2が設けられ、搬送経路A1の終端側、すなわち、検査室B1を挟んで載置部A2の反対側には検査後の荷物2をピックアップするための受取部A3が設けられている。本実施形態において、載置部A2は第1搬送装置10の第1搬送ベルト11上に設けられ、受取部A3は第2搬送装置20の第2搬送ベルト21上に設けられている。そして、第1搬送装置10は載置部A2に載置された荷物2を検査室B1の直前まで搬送するように構成され、第2搬送装置20は第1搬送装置10によって検査室B1の直前まで搬送された荷物2を引き取り、検査室B1を通過させ、最終的には受取部A3へと搬送することが可能に構成されている。したがって、載置部A2は荷物検査装置1における荷物2の搬送開始位置ということもでき、受取部A3は荷物検査装置1における荷物2の搬送終了位置ということもできる。
【0019】
スキャナ装置30は、荷物2に電磁波を照射して荷物2の内部を画像化した電磁波画像(以下単に「荷物2の電磁波画像」という)を取得するための装置である。本実施形態において、スキャナ装置30は、検査室B1内における荷物2の搬送方向中央よりもやや受取部A3側に配置されている。但し、これに限られるものではなく、スキャナ装置30は検査室B1内の任意の位置に配置され得る。スキャナ装置30は、検査室B1内における電磁波照射領域B2に電磁波を照射し、電磁波照射領域B2を通過する荷物2を透過した電磁波の強度に応じた濃淡により描かれる画像(透過画像)を生成することで荷物2の電磁波画像を取得するように構成されている。
【0020】
本実施形態において、前記電磁波はX線であり、スキャナ装置30は、X線源31とX線ラインセンサカメラ32とを有し、荷物2の電磁波画像として荷物2のX線画像を取得する。また、ここでは、X線源31が搬送経路A1の一方の側方に配置され、X線ラインセンサカメラ32が搬送経路A1の他方の側方に配置されているが、これに限られるものではなく、X線源31が搬送経路A1の上方に配置され、X線ラインセンサカメラ32が搬送経路A1の下方に配置されてもよい。
【0021】
制御装置40は、荷物検査装置1の全体動作を制御する装置である。本実施形態において、制御装置40は、CPU(中央処理装置)、メモリ、ストレージ及び通信部などを有するコンピュータであり、表示部41を有している。表示部41は、タッチパネルで構成され、各種の画像を表示するとともにオペレータによるタッチ入力操作を受け付ける。
【0022】
制御装置40には、第1~第5荷物検知センサ71~75の出力信号が入力される。第1荷物検知センサ71は載置部A2の側方に配置されている。第1荷物検知センサ71は主に荷物2が載置部A2に載置されたことを検知するためのセンサである。第2荷物検知センサ72は搬送経路A1の側方であり且つ検査室B1の入口直前に配置されている。第2荷物検知センサ72は主に荷物2が検査室B1内に搬送されたことを検知するためのセンサである。第3荷物検知センサ73及び第4荷物検知センサ74は検査室B1内の搬送経路A1の側方においてスキャナ装置30による電磁波照射領域(X線源31によるX線照射領域)B2を挟むように配置されている。第3荷物検知センサ73及び第4荷物検知センサ74は主に荷物2が電磁波照射領域B2に接近したこと又は荷物2が電磁波照射領域B2を通過したことを検知するためのセンサである。第5荷物検知センサ75は受取部A3の側方に配置されている。第5荷物検知センサ75は主に荷物2が受取部A3に到達したことを検知するためのセンサである。
【0023】
制御装置40は、第1搬送装置10、第2搬送装置20及びスキャナ装置30と図示省略の配線によって電気的に接続され、これらの装置の動作を制御する。具体的には、制御装置40は、前記CPUが前記ストレージに記憶された各種プログラムを適宜読み出し、前記メモリをワークエリアとして用い、読み出されたプログラムを実行することによって各種機能を実現する。
【0024】
図2は、制御装置40の機能構成を示す図である。図2に示されるように、本実施形態において、制御装置40は、動作モード決定部401と、搬送制御部402と、検査処理部403、表示制御部404とを有している。
【0025】
動作モード決定部401は、荷物検査装置1の動作モードを決定する。本実施形態において、荷物検査装置1は、通常検査モード、詳細検査モード、反転通常検査モード及び反転詳細検査モードのいずれかで動作可能に構成されている。動作モード決定部401は、オペレータによる選択操作、具体的には、表示部41に表示された後述の動作モード選択画面に対するオペレータのタッチ操作に基づき荷物検査装置1の動作モードを決定する。決定された動作モードは、搬送制御部402及び検査処理部403に与えられる。なお、通常検査モード、詳細検査モード、反転通常検査モード及び反転詳細検査モードにおける荷物検査装置1の動作については後述する。
【0026】
搬送制御部402は、第1搬送装置10及び第2搬送装置20の動作を制御する。具体的には、搬送制御部402は、第1駆動部15の前記第1モータを動作させることによって第1搬送装置10を動作させ、第1駆動部15の前記第1モータを停止させることによって第1搬送装置10を停止させる。また、搬送制御部402は、第2駆動部25の前記第2モータを動作させることによって第2搬送装置20を動作させ、第2駆動部25の前記第2モータを停止させることによって第2搬送装置20を停止させる。さらに、搬送制御部402は、第2駆動部25の前記第2モータの回転方向を変更することによって第2搬送装置20による荷物2の搬送方向を変更する(切り替える)ことが可能であり、第2駆動部25の前記第2モータの回転速度を調整することによって第2搬送装置20による荷物2の搬送速度を調整することが可能である。
【0027】
検査処理部403は、荷物2が前記危険物を含むか否かを検査する検査処理を行う。具体的には、検査処理部403は、スキャナ装置30を動作させて荷物2の電磁波画像を取得する画像取得処理と、スキャナ装置30によって取得された荷物2の電磁波画像を解析して荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する判定処理とを前記検査処理として行う。前記判定処理は、例えば次のようにして行われる。
【0028】
検査処理部403は、スキャナ装置30によって取得された荷物2の電磁波画像(ここではX線画像)を公知の画像解析手法を用いて解析することによって荷物2の内容物の形状を特定し、その後、形状に基づくパターンマッチング等によって荷物2の内容物の種別を推定する。そして、検査処理部403は、推定結果に基づき、「ケースA:荷物2が前記危険物を含む」、「ケースB:荷物2が前記危険物を含む可能性がある」及び「ケースC:荷物2が前記危険物を含まない」の三通りに分類する。ケースAは、例えば推定された内容物の中に刃物、拳銃及び/又は多量の液体物などが含まれる場合である。ケースBは、例えば荷物2の内容物の中に種別を推定できなかった(危険物であるか否かが不明な)物品がある場合である。ケースCは、ケースA及びケースBのいずれにも該当しない場合である。
【0029】
表示制御部404は、表示部41の表示内容を制御する。具体的には、表示制御部404は、オペレータが動作モードを選択するための動作モード選択画面を表示部41に表示させる。また、表示制御部404は、スキャナ装置30によって取得された荷物2の電磁波画像及び検査処理部403による前記判定処理の結果を表示部41に表示させる。
【0030】
表示制御部404は、例えば荷物検査装置1の起動が完了すると前記動作モード選択画面を表示部41に表示させる。前記動作モード選択画面は、例えば、前記通常検査モードを選択するための第1アイコン、前記詳細検査モードを選択するための第2アイコン、前記反転通常検査モードを選択するための第3アイコン及び前記反転詳細検査モードを選択するための第4アイコンを含む。そして、オペレータが前記第1~第4アイコンのいずれかをタッチすると対応する信号が表示部41から動作モード決定部401に出力され、動作モード決定部401はオペレータにタッチされたアイコンに対応する動作モードを荷物検査装置1の動作モードとして決定する。
【0031】
具体的には、オペレータが前記第1アイコンをタッチすると、前記通常検査モードが選択されたことを示す信号が表示部41から動作モード決定部401に出力され、動作モード決定部401は前記通常検査モードを荷物検査装置1の動作モードとして決定する。この場合、荷物検査装置1は前記通常検査モードで動作する。また、オペレータが前記第4アイコンをタッチすると、前記反転詳細検査モードが選択されたことを示す信号が表示部41から動作モード決定部401に出力され、動作モード決定部401は前記反転詳細検査モードを荷物検査装置1の動作モードとして決定する。この場合、荷物検査装置1は前記反転詳細検査モードで動作する。
【0032】
ここで、本実施形態において、荷物検査装置1は、前記通常検査モード又は前記詳細検査モードで動作する場合、荷物2を載置部A2側(搬送開始位置側)から受取部A3側(搬送終了位置側)に向かう方向(以下「順方向」という)に搬送し且つ荷物2の電磁波画像を取得して荷物2の検査を行うように構成されている。また、荷物検査装置1は、前記反転通常検査モード又は前記反転詳細検査モードで動作する場合、荷物2を前記順方向に搬送し且つ荷物2の電磁波画像を取得して荷物2の検査を行った後に、荷物2を受取部A3側から載置部A2側に向かう方向(以下「逆方向」という)に搬送し且つ荷物2の電磁波画像を取得して荷物2の検査を行うように構成されている。
【0033】
また、本実施形態において、制御装置40の検査処理部403が行う前記判定処理には通常判定処理と詳細判定処理とが含まれる。前記通常判定処理では前記危険物の有無を判定するための基本モジュール(基本アルゴリズム)が用いられ、前記詳細判定処理では前記基本モジュール(基本アルゴリズム)よりも詳細に前記危険物の有無を判定するための少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)が用いられる。特に制限されないが、それぞれが前記危険物の種別毎に特化した複数の専用モジュール(専用アルゴリズム)が前記少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)として用いられ得る。
【0034】
そして、荷物検査装置1は、前記通常検査モード又は前記反転通常検査モードで動作する場合、制御装置40の検査処理部403が前記通常判定処理を行うことによって荷物2が前記危険物を含むか否かの検査(以下「通常検査」という)を行う。また、荷物検査装置は、前記詳細検査モード又は前記反転詳細検査モードで動作する場合、前記通常検査を行うとともに、制御装置40の検査処理部403が前記詳細判定処理を行うことによって荷物2が前記危険物を含むか否かを前記通常検査よりも詳細に検査する詳細検査を行う。
【0035】
次に、荷物検査装置1が各動作モード(前記通常検査モード、前記詳細検査モード、前記反転通常検査モード又は前記反転詳細検査モード)で動作する場合について説明する。なお、以下では、荷物2を前記順方向に搬送するように搬送装置を動作させることを単に「搬送装置を前記順方向に動作させる」といい、荷物2を前記逆方向に搬送するように搬送装置を動作させることを単に「搬送装置を前記逆方向に動作させる」という。
【0036】
[通常検査モード]
図3図5を参照して荷物検査装置1が前記通常検査モードで動作する場合について説明する。図3及び図4は、前記通常検査モードが荷物検査装置1の動作モードとして決定された場合に制御装置40が行う処理の一例を示すフローチャートであり、図5は、前記通常検査モードにおける荷物検査装置1の動作例を説明するための図である。
【0037】
図3及び図4に示されたフローチャートは、荷物2が載置部A2に載置され且つ先行する他の荷物が搬送経路A1上にないことを条件に開始される。荷物2が載置部A2に載置されたことは第1荷物検知センサ71の出力信号に基づいて判定され、先行する他の荷物が搬送経路A1上にないことは第5荷物検知センサ75の出力信号やオペレータの入力操作等に基づいて判定され得る。
【0038】
図3及び図4に示されたフローチャートにおいて、ステップS1では、第1搬送装置10及び第2搬送装置20を前記順方向に比較的低速の第1搬送速度CS1で動作させる。これにより、図5(a)に示されるように、載置部A2に載置された荷物2の前記順方向への搬送が開始され、荷物2は載置部A2から前記順方向に第1搬送速度CS1で(受取部A3に向かって比較的低速で)移動する。
【0039】
ステップS2では、荷物2が検査室B1内に搬送されたか(検査室B1内に移動したか)否かを判定する。この判定は第2荷物検知センサ72の出力信号に基づいて行われる。そして、荷物2が検査室B1内に搬送されると(検査室B1内に移動すると)ステップS3に進む。なお、荷物2が検査室B1内に搬送されたことは、第1搬送装置10によって荷物2が搬送される状態から第2搬送装置20によって荷物2が搬送される状態に移行したことを意味する。
【0040】
ステップS3では、第1搬送装置10を停止させる。また、ステップS4では、第2搬送装置20の搬送速度を増加させる。具体的には、第2搬送装置20を前記順方向に第1搬送速度CS1よりも高い(速い)第2搬送速度CS2で動作させる。これにより、図5(b)に示されるように、荷物2は検査室B1内を前記順方向に第2搬送速度CS2で(受取部A3に向かって比較的高速で)移動する。
【0041】
ステップS5では、第3荷物検知センサ73の出力信号に基づいて荷物2が電磁波照射領域B2に接近したか否かを判定する。そして、荷物2が電磁波照射領域B2に接近するとステップS6に進む。
【0042】
ステップS6では、スキャナ装置30を動作させる。これにより、図5(c)に示されるように、スキャナ装置30のX線源31から電磁波照射領域B2にX線が照射され、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像の取得が開始される。
【0043】
ステップS7では、第4荷物検知センサ74の出力信号に基づいて荷物2が電磁波照射領域B2を通過したか否かを判定する。そして、荷物2が電磁波照射領域B2を通過するとステップS8に進む。
【0044】
ステップS8では、スキャナ装置30を停止させる。これにより、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像の取得が終了する。
【0045】
ステップS9では、第2搬送装置20を停止させる。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が停止され、図5(d)に示されるように、荷物2は、検査室B1内における電磁波照射領域B2よりも受取部A3側の第1待機位置B3で停止(待機)する。
【0046】
ステップS10では、検査の要否を判定するスクリーニングを行う。すなわち、荷物2の検査が必要か否かを判定する。本実施形態においては、ステップS6~S8でスキャナ装置30によって取得された前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づいて内容物の有無及び荷物2のサイズを確認し、荷物2の内容物があり且つ荷物2のサイズが予め設定された閾値サイズ以上である場合に荷物2の検査が必要であると判定し、荷物2に内容物がない場合及び/又は荷物2のサイズが前記閾値サイズ未満である場合には荷物2の検査が不要であると判定する。そして、荷物2の検査が不要である場合(ステップS10:NO)にはステップS11に進み、荷物2の検査が必要である場合(ステップS10:YES)にはステップS15に進む。
【0047】
ステップS11では、第2搬送装置20を前記順方向に第1搬送速度CS1で動作させる。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、図5(e)に示されるように、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で(受取部A3に向かって比較的低速で)移動する。
【0048】
ステップS12では、荷物2が受取部A3に到達したか否かを判定する。この判定は第5荷物検知センサ75の出力信号に基づいて行われる。荷物2が受取部A3に到達していればステップS14に進み、荷物2が受取部A3に到達していなければステップS13に進む。
【0049】
ステップS13では、ステップS11で第2搬送装置20を動作させてから所定時間が経過したか否かを判定する。前記所定時間は、例えば第2搬送装置20によって搬送された荷物2が受取部A3に到達し得る時間に設定される。前記所定時間が経過していればステップS14に進み、前記所定時間が経過していなければステップS12に戻る。
【0050】
ステップS14では、第2搬送装置20を停止させる。これにより、荷物2の搬送が停止され、荷物2は受取部A3で停止し、荷物2の持ち主が荷物2を容易にピックアップすることが可能になる。ここで、本実施形態では、荷物2が第1待機位置B3から受取部A3に向かって比較的低速で移動するため、荷物2の持ち主は荷物2が受取部A3に到達する前にピックアップすることも可能である。この場合、荷物2が受取部A3に到達したことが検知されないが、前記所定時間の経過により第2搬送装置20が停止されるため、第2搬送装置20の不必要な動作が抑制される。そして、ステップS14で第2搬送装置20を停止させると本フローを終了する。
【0051】
ステップS15では、前記通常判定処理を行う。具体的には、ステップS6~S8でスキャナ装置30によって取得された前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記基本モジュール(基本アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。判定結果は、上述のように、「ケースA:荷物2が前記危険物を含む」、「ケースB:荷物2が前記危険物を含む可能性がある」及び「ケースC:荷物2が前記危険物を含まない」のいずれかである。
【0052】
ステップS16では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS15の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS16:YES)、すなわち、ステップS15の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS11に進む。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS12~S14)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS16:NO)、すなわち、ステップS15の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS17に進む。
【0053】
ステップS17では、第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止する。これにより、荷物2が検査室B1内の第1待機位置B3に位置(待機)した状態(図5(d)参照)が維持される。
【0054】
ステップS18では、荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知する。具体的には、本実施形態においては、表示部41にポップアップ画面を表示させることによって荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知する。そして、ステップS18で荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知すると本フローを終了する。なお、このような報知が行われた場合、オペレータは、検査室B1内の第1待機位置B3(換言すれば、搬送経路A1)から荷物2を取り除き、その旨の入力操作を行うとともに荷物2を開けて荷物2の内容物を目視で確認する。
【0055】
このように、荷物検査装置1は、前記通常検査モードで動作する場合、スクリーニングによって検査の要否を判定し、検査が必要と判定された場合に荷物2が前記危険物を含むか否かの検査(前記通常検査)を行う(ステップS10→S15)。そして、前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を動作させることによって荷物2の前記順方向への搬送を再開して継続し、荷物2を受取部A3に向かわせる(ステップS16→S11~S14)。一方、前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止する(ステップS16→S17)。この場合、荷物2は検査室B1内の第1待機位置B3に位置(待機)した状態、すなわち、荷物2の持ち主が荷物2をピックアップできない状態が維持される。
【0056】
[詳細検査モード]
荷物検査装置1が前記詳細検査モードで動作する場合について主に荷物検査装置1が前記通常検査モードで動作する場合と相違する点について説明する。
【0057】
図6及び図7は、前記詳細検査モードが荷物検査装置1の動作モードとして決定された場合に制御装置40が行う処理の一例を示すフローチャートである。図6及び図7に示されたフローチャートは、図3及び図4に示されたフローチャートと同様、荷物2が載置部A2に載置され且つ先行する他の荷物が搬送経路A1上にないことを条件に開始される。
【0058】
図6及び図7に示されたフローチャートにおいて、ステップS21~S35の処理は、図3及び図4に示されたフローチャートのステップS1~S15の処理と同じである。
【0059】
ステップS36では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS35の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS36:YES)、すなわち、ステップS35の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS31に進む。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS31~S34)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS36:NO)、すなわち、ステップS35の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS37に進む。
【0060】
ステップS37では、前記詳細判定処理を行う。具体的には、ステップS26~S28でスキャナ装置30によって取得された前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。判定結果は、前記通常判定処理の場合と同様、「ケースA:荷物2が前記危険物を含む」、「ケースB:荷物2が前記危険物を含む可能性がある」及び「ケースC:荷物2が前記危険物を含まない」のいずれかである。
【0061】
ステップS38では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS37の前記詳細判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS38:YES)、すなわち、ステップS37の前記詳細判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS31に進む。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS38:NO)、すなわち、ステップS37の前記詳細判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS39に進む。
【0062】
ステップS39では、ステップS17(図4参照)と同様、第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止し、ステップS40では、ステップS18(図4参照)と同様、荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知する。
【0063】
このように、荷物検査装置1は、前記詳細検査モードで動作する場合、前記通常検査モードで動作する場合と同様に前記スクリーニング(ステップS30)及び前記通常検査(ステップS35)を行うことに加えて、前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物2が前記危険物を含むか否かを前記通常検査よりも詳細に検査する前記詳細検査を行う(ステップS36→S37)。前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止する(ステップS38→S39)。一方、前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合又は前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を動作させることによって荷物2の前記順方向への搬送を継続し、荷物2を受取部A3に向かわせる(ステップS36→S31~S4、S38→S31~S34)。
【0064】
[反転通常検査モード]
図8図10を参照して荷物検査装置1が前記反転通常検査モードで動作する場合について説明する。図8及び図9は、前記反転通常検査モードが荷物検査装置1の動作モードとして決定された場合に制御装置40が行う処理の一例を示すフローチャートであり、図10は、前記反転通常検査モードにおける荷物検査装置1の動作例を説明するための図である。図8及び図9に示されたフローチャートは、図3及び図4に示されたフローチャートと同様に、荷物2が載置部A2に載置され且つ先行する他の荷物が搬送経路A1上にないことを条件に開始される。
【0065】
図8及び図9に示されたフローチャートにおいて、ステップS41~S55の処理は、図3及び図4に示されたフローチャートのステップS1~S15の処理と同じである。
【0066】
ステップS56では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS55の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS56:YES)、すなわち、ステップS55の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS51に進む。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS51~S54)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS56:NO)、すなわち、ステップS55の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS57に進む。
【0067】
ステップS57では、第2搬送装置20を前記逆方向に第1搬送速度CS1で動作させる。これにより、図10(a)に示されるように、検査室B1内の第1待機位置B3で停止(待機)していた荷物2(図5(d)を参照)が検査室B1内を前記逆方向に第1搬送速度CS1で(載置部A2に向かって比較的低速で)移動する。
【0068】
ステップS58では、第4荷物検知センサ74の出力信号に基づいて荷物2が電磁波照射領域B2に接近したか否かを判定する。そして、荷物2が電磁波照射領域B2に接近するとステップS59に進む。
【0069】
ステップS59では、スキャナ装置30を動作させる。これにより、図10(b)に示されるように、スキャナ装置30のX線源31から電磁波照射領域B2にX線が照射されて前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像の取得が開始される。
【0070】
ステップS60では、第3荷物検知センサ73の出力信号に基づいて荷物2が電磁波照射領域B2を通過したか否かを判定する。そして、荷物2が電磁波照射領域B2を通過するとステップS61に進む。
【0071】
ステップS61では、スキャナ装置30を停止させる。これにより、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像の取得が終了する。なお、ステップS59~61でスキャナ装置30によって取得される前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像は、ステップS46~S48でスキャナ装置30によって取得された前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像の左右反転画像に相当する。
【0072】
ステップS62では、第2搬送装置20を停止させる。これにより、荷物2の前記逆方向への搬送が停止され、図10(c)に示されるように、荷物2は、検査室B1内における電磁波照射領域B2よりも載置部A2側の第2待機位置B4で停止(待機)する。
【0073】
ステップS63では、前記通常判定処理を行う。具体的には、ステップS59~S61でスキャナ装置30によって取得された前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記基本モジュール(基本アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。判定結果は、「ケースA:荷物2が前記危険物を含む」、「ケースB:荷物2が前記危険物を含む可能性がある」及び「ケースC:荷物2が前記危険物を含まない」のいずれかである。
【0074】
ステップS64では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS63の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS64:YES)、すなわち、ステップS63の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS51に進む。これにより、荷物2が前記順方向に搬送され、図10(d)に示されるように、検査室B1内の第2待機位置B4に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS51~S54)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS64:NO)、すなわち、ステップS63の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS65に進む。
【0075】
ステップS65では、ステップS17(図4参照)と同様、第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止し、ステップS66では、ステップS18(図4参照)と同様、荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知する。
【0076】
このように、荷物検査装置1は、前記反転通常検査モードで動作する場合、スクリーニングによって検査の要否を判定し、検査が必要と判定された場合に前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査を行う(ステップS50→S55)。前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を前記逆方向に動作させることによって荷物2を前記逆方向に搬送し、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査をさらに行う(ステップS56→S57~S63)。そして、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止する(ステップS64→S65)。一方、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合又は前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を前記順方向に動作させることによって荷物2の前記順方向に搬送し、荷物2を受取部A3に向かわせる(ステップS56→S51~S54、S64→S51~S54)。
【0077】
[反転詳細検査モード]
荷物検査装置1が前記反転詳細検査モードで動作する場合について主に荷物検査装置1が前記反転通常検査モードで動作する場合と相違する点について説明する。
【0078】
図11及び図12は、前記反転詳細検査モードが荷物検査装置1の動作モードとして決定された場合に制御装置40が行う処理の一例を示すフローチャートである。図11及び図12に示されたフローチャートは、図8及び図9に示されたフローチャートと同様に、荷物2が載置部A2に載置され且つ先行する他の荷物が搬送経路A1上にないことを条件に開始される。
【0079】
図11及び図12に示されたフローチャートにおいて、ステップS71~S85の処理は、図8及び図9に示されたフローチャートのステップS41~S55(図3及び図4に示されたフローチャートのステップS1~S15)の処理と同じである。
【0080】
ステップS86では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS85の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS86:YES)、すなわち、ステップS85の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS81に進む。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS81~S84)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS86:NO)、すなわち、ステップS85の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS87に進む。
【0081】
ステップS87では、前記詳細判定処理を行う。具体的には、ステップS76~S78でスキャナ装置30によって取得された前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。
【0082】
ステップS88では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS87の前記詳細判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS88:YES)、すなわち、ステップS87の前記詳細判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS81に進む。これにより、荷物2の前記順方向への搬送が再開して継続され、検査室B1内の第1待機位置B3に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS81~S84)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS88:NO)、すなわち、ステップS87の前記詳細判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS89に進む。
【0083】
ステップS89~S95の処理は、ステップS57~S63(図9参照)の処理と同じである。すなわち、検査室B1内の第1待機位置B3で停止(待機)していた荷物2を検査室B1内で前記逆方向に搬送し、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像を取得し、取得された前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記基本モジュール(基本アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。
【0084】
ステップS96では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS95の前記通常判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS96:YES)、すなわち、ステップS95の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS81に進む。これにより、荷物2が前記順方向に搬送され、検査室B1内の第2待機位置B4に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS81~S84)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS96:NO)、すなわち、ステップS95の前記通常判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS97に進む。
【0085】
ステップS97では、前記詳細判定処理を行う。具体的には、ステップS91~S93でスキャナ装置30によって取得された前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像を、前記少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)を用いて解析することによって荷物2が前記危険物を含むか否かを判定する。判定結果は、「ケースA:荷物2が前記危険物を含む」、「ケースB:荷物2が前記危険物を含む可能性がある」及び「ケースC:荷物2が前記危険物を含まない」のいずれかである。
【0086】
ステップS98では、荷物2が前記危険物を含まないか否か、すなわち、ステップS97の前記詳細判定処理の判定結果がケースCであるか否かを判定する。荷物2が前記危険物を含まない場合(ステップS98:YES)、すなわち、ステップS97の前記通常判定処理の判定結果がケースCである場合にはステップS81に進む。これにより、荷物2が前記順方向に搬送され、検査室B1内の第2待機位置B4に停止(待機)していた荷物2が前記順方向に第1搬送速度CS1で移動する。そして、荷物2が受取部A3に到達するか又は前記所定時間が経過すると第2搬送装置20が停止される(ステップS81~S84)。一方、荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性がある場合(ステップS98:NO)、すなわち、ステップS97の前記詳細判定処理の判定結果がケースA又はケースBである場合にはステップS99に進む。
【0087】
ステップS99では、ステップS17(図4参照)と同様、第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止し、ステップS100では、ステップS18(図4参照)と同様、荷物2が前記危険物を含む又はその可能性がある旨を報知する。
【0088】
このように、荷物検査装置1は、前記反転詳細検査モードで動作する場合、前記スクリーニング(ステップS80)及び前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査(ステップS85)を行い、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査を行う(ステップS86→S87)。また、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を前記逆方向に動作させることによって荷物2を前記逆方向に搬送し、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査を行う(ステップS88→S89~S95)。さらに、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査を行う(ステップS96→S97)。そして、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20の停止状態を維持することによって荷物2の搬送を中止する(ステップS98→S99)。一方、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合又は前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記詳細検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合、荷物検査装置1は第2搬送装置20を前記順方向に動作させることによって荷物2の前記順方向に搬送し、荷物2を受取部A3に向かわせる(ステップS86→S81、S88→S81、S96→S81、S98→S81)。
【0089】
実施形態に係る荷物検査装置1によれば、例えば次のような効果が得られる。
【0090】
荷物検査装置1は、オペレータの選択に応じて前記通常検査モード、前記詳細検査モード、前記反転通常検査モード及び前記反転詳細検査モードのいずれかで動作するように構成されている。具体的には、荷物検査装置1は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査を行うことを基本とし、必要に応じてそれに加えて、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査をさらに行うこと、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査をさらに行うこと、又は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査及び前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査をさらに行うことが可能である。このため、設置場所や要求されるセキュリティレベルなどに応じて荷物検査装置1を適切に動作させることが可能である。
【0091】
荷物検査装置1は、前記通常検査モードで動作する場合、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合には荷物2の搬送を中止し、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく通常検査において荷物2が前記危険物を含まないと判定された場合には荷物2の前記順方向への搬送を継続している。これにより、前記危険物を含む又は前記危険物を含む可能性がある荷物2については荷物2の持ち主によってピックアップされること(前記検査場を通過して持ち込まれること)が防止又は抑制され、前記危険物を含まない荷物2については荷物2の持ち主が速やかにピックアップ可能な状態にされ得る。また、荷物検査装置1は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像を取得する際の荷物2の搬送速度を増加させて(速めて)おり、これにより、荷物検査装置1における検査時間が短縮され得る。つまり、荷物検査装置1は、検査結果に応じて荷物2の搬送を中止し又は荷物2の搬送を継続するように構成されており、この結果、検査時間を短縮することを可能としつつ、セキュリティレベルの低下を抑制することが可能である。
【0092】
荷物検査装置1は、前記反転通常検査モードで動作する場合、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく通常検査の後に、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく通常検査を行うように構成されている。具体的には、荷物検査装置1は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査において荷物2が前記危険物を含むか又は荷物2が前記危険物を含む可能性があると判定された場合に前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査を行うように構成されている。荷物2を前記逆方向に搬送させることによっても荷物2の搬送を中止する場合と同様、前記危険物を含む又は前記危険物を含む可能性がある荷物2については荷物2の持ち主によってピックアップされること(前記検査場を通過して持ち込まれること)が防止又は抑制される。したがって、この場合も検査時間を短縮することを可能としつつ、セキュリティレベルの低下を抑制することが可能であるといえる。
【0093】
ここで、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像を取得する際の荷物2の搬送速度(第1搬送速度CS1)は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像を取得する際の荷物2の搬送速度(第2搬送速度CS2)よりも低く(遅く)設定されている。このため、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常検査は、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常判定よりも荷物2が前記危険物を含むか否かを精度よく判定することができる。したがって、荷物検査装置1が前記反転通常検査モードで動作する場合、前記通常検査モードで動作する場合に比べて、セキュリティレベルを向上させることが可能である。
【0094】
また、荷物検査装置1が前記詳細検査モードで動作する場合、前記通常検査モードで動作する場合に比べて、例えばより多くの種類の危険物を高い精度で検出することが可能になるので、前記通常検査モードで動作する場合に比べてセキュリティレベルが向上し、同様に、荷物検査装置1が前記反転詳細検査モードで動作する場合、前記反転通常検査モードで動作する場合に比べて、例えばより多くの種類の危険物を高い精度で検出することが可能になるので、前記通常検査モードで動作する場合に比べてセキュリティレベルが向上する。
【0095】
なお、上述の実施形態において、検査の要否を判定する前記スクリーニングは第2搬送装置20が停止した後に、すなわち、荷物2が停止した状態で行われている。しかし、これに限られるものではない。例えば荷物2が検査室B1から出る前に前記スクリーニングを終了させることができる場合には前記スクリーニングの結果が荷物2の検査が必要である場合に第2搬送装置20を停止させるようにしてもよい。この場合、制御装置40は、例えば、荷物2の検査が必要である場合に第2搬送装置20を停止させ、その後、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく前記通常判定処理を行い、荷物2の検査が不要である場合には第2搬送装置20の搬送速度を第2搬送速度CS2から第1搬送速度CS1に減少させる。
【0096】
また、上述の実施形態において、前記通常判定処理では前記基本モジュール(基本アルゴリズム)が用いられ、前記詳細判定処理では前記少なくとも1つの追加モジュール(追加アルゴリズム)が用いられている。しかし、これに限られるものではない。前記詳細判定処理では、前記少なくとも一つの追加モジュール(追加アルゴリズム)が用いられることに加えて又は代えて、前記通常判定処理と比べて前記電磁波画像を解析する際の解像度が高められもよい。
【0097】
さらに、上述の実施形態において、荷物検査装置1は、前記反転詳細検査モードで動作する場合、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査、前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査及び前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査を行っている。しかし、これに限られるものではなく、例えば、前記順方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の詳細検査又は前記逆方向に移動する荷物2の電磁波画像に基づく荷物2の通常検査が省略されてもよい。
【0098】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて変形及び変更が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0099】
1…荷物検査装置、2…荷物、10…第1搬送装置、20…第2搬送装置、30…スキャナ装置、40…制御装置、41…表示部、50…筐体、401…動作モード決定部、402…搬送制御部、403…検査処理部、404…表示制御部、A1…搬送経路、A2…載置部(搬送開始位置)、A3…受取部(搬送終了位置)、B1…検査室(検査空間)、B2…電磁波照射領域、B3…第1待機位置、B4…第2待機位置
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