(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038442
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】サイネージ端末、サイネージ端末管理方法、及びサイネージ端末管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220303BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
G06F13/00 540P
G06Q30/02 470
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020142953
(22)【出願日】2020-08-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】506143492
【氏名又は名称】クックパッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 慎也
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB06
5B084AB35
5B084BB03
5B084CA11
5B084CC15
5B084CC17
5B084CD24
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】店舗における販促戦略を踏まえた適宜なレシピ動画の選定およびサイネージ端末への設定を効率化し、当該店舗の業務効率や売上効率の向上を図る。
【解決手段】サイネージ端末100において、レシピサーバ200から配信された、人気レシピ動画群を保持する動画保持部111と、店舗における販促対象の情報を保持する販促情報保持部112と、前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するレシピ特定部130と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力するレシピ提案部140を備える構成とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシピサーバから配信された、人気レシピ動画群を保持する動画保持部と、
店舗における販促対象の情報を保持する販促情報保持部と、
前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するレシピ特定部と、
前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力するレシピ提案部と、
を備えるサイネージ端末。
【請求項2】
前記レシピ特定部は、
前記特定した前記人気レシピ動画の各々について、前記レシピサーバが運用するレシピ提供サイトでの人気ランキングの情報を、前記レシピサーバから予め取得し、当該人気ランキングが高いものから順に一定数の人気レシピ動画を販促動画候補として特定するものである、
請求項1に記載のサイネージ端末。
【請求項3】
前記レシピ特定部は、
店舗における販促対象となる食材の指示を所定インターフェイスで受け付け、当該食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するものである、
請求項1または2に記載のサイネージ端末。
【請求項4】
サイネージ端末が、
レシピサーバから配信された人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、
前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、
前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理と、
を実行するサイネージ端末管理方法。
【請求項5】
サイネージ端末において、
レシピサーバから配信された人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、
前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、
前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理と、
を実行させるサイネージ端末管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サイネージ端末、サイネージ端末管理方法、及びサイネージ端末管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、調理のレシピ情報をインターネット等のネットワークを介してユーザに提供するサービスが増えている。また、そうしたレシピ情報に関して、調理機器などの他、スーパーマーケットなどの店舗内に設置したサイネージ端末でコンテンツを出力する技術も存在する。
【0003】
そうしたサイネージ端末は、例えば、店舗の売場を回りながらの食材の決定と、レシピ情報サイトでのレシピ閲覧・選定の両作業を行うユーザにとって、特段の操作をせずともレシピ動画を閲覧し、献立のヒントが得られるという意味で、大きな存在感が放つものとなっている。
【0004】
なお、店舗等の端末でコンテンツを出力する際の従来技術としては、例えば、特許文献1には、商品広告を店舗内の表示装置に表示させるにあたり必要であった、広告データの作成や登録といった店員の負担を軽減することを目的とした、表示制御システムが開示されている。
【0005】
この表示制御システムは、店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な情報端末と、前記情報端末において作成された前記商品画像を表示部に表示させる表示制御装置と、を備え、前記表示制御装置は、前記情報端末が商品を撮像して生成した前記商品画像を、前記情報端末で入力された、前記商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する画像取得部と、複数の前記商品画像を、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とともに、前記表示部に順次表示させるレシピ特定部と、を有している。
【0006】
また他にも、特許文献2には、店舗に来店した顧客に対して、ディスプレイや液晶プロジェクタ等を用いて商品の販売促進を図ることを目的とした、販売支援システムが開示されている。
【0007】
この販売支援システムは、複数の売り場において、それぞれその売り場で販売する所定の商品の、販売促進用の広告表示をする表示装置と、前記各売り場の表示装置に、全ての売り場の表示装置に表示する広告の共通部分と、売り場固有の広告の個別部分とを、それぞれ配信する手段を備える。
【0008】
こうした従来技術に関しては、例えば、献立検討や食材選びで忙しいユーザであっても、料理や食材のヒントを得ることが期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2019-192185号公報
【特許文献2】特開2004-184752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述のように種々の効果が期待されるサイネージ端末は、店舗における商品陳列ケース等の周辺に設置される。そして、そうしたサイネージ端末では、周囲の商品陳列ケースで陳列中の商品に関するレシピ情報が再生されることが多い。
【0011】
ところが、サイネージ端末で再生されるレシピ情報は、レシピサイトにおける人気度など、美味しい料理を作りたい顧客にとって有用な観点で選択されたものとなっていない場合が多い。つまり、サイネージ端末でのコンテンツ再生とレシピサイトでのレシピ情報の取扱いとは有意義な連動がされていない。
【0012】
このことは、店舗側の視点から考えても問題につながりうる。店舗では、日々の売上確保を念頭に営業活動を行っている。そのため、当該店舗に設置するサイネージ端末の基本的な役割は、売上効率の向上に貢献することになる。
【0013】
ところが上述のように、サイネージ端末にて、売場商品を食材に使ったレシピ情報を再生するだけでは、その効果は限定的である。顧客は、サイネージ端末で再生中のレシピ情報に、その周辺で陳列中の商品が登場した場合、確かにその商品を食材に使った調理が可能であることは理解する。しかしながら、そのレシピ情報の料理が顧客受けするものではない場合、かえって顧客における商品購入意欲が大きくそがれるおそれもある。
【0014】
店舗スタッフは、上述のような観点を踏まえつつ、当該店舗における販促戦略に沿ってレシピ情報を選定し、サイネージ端末で再生設定する必要がある。この業務の遂行には、レシピサイトにおける膨大な数のレシピ情報中から、販促対象の商品を食材に含む適宜なものを日々特定することが好ましいが、店舗スタッフに過度な負担がかかることもあり、実現できていない。
【0015】
そこで本開示は、上述した事情に鑑みてなされたもので、店舗における販促戦略を踏まえた適宜なレシピ情報の選定およびサイネージ端末への設定を効率化し、当該店舗の業務効率や売上効率の向上を図る、サイネージ端末管理システム、サイネージ端末管理方法、及びサイネージ端末管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するために、本開示のサイネージ端末は、レシピサーバから配信された、人気レシピ動画群を保持する動画保持部と、店舗における販促対象の情報を保持する販促情報保持部と、前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するレシピ特定部と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力するレシピ提案部と、を備える。
【0017】
また、本開示のサイネージ端末管理方法は、サイネージ端末が、レシピサーバから配信された人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理と、を実行する。
【0018】
また、本開示のサイネージ端末管理プログラムは、サイネージ端末において、レシピサーバから配信された人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理と、を実行させるものである。
【発明の効果】
【0019】
本開示のサイネージ端末管理システム、サイネージ端末管理方法、サイネージ端末、及びサイネージ端末管理プログラムによれば、店舗における販促戦略を踏まえた適宜なレシピ情報の選定およびサイネージ端末への設定を効率化し、当該店舗の業務効率や売上効率の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係るサイネージ端末管理システムの概要を示す構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るサイネージ端末の構成例を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るレシピDBの構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る販促情報DBの構成例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るサイネージ端末管理方法のフロー例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る画面例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る画面例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0022】
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係るサイネージ端末管理システム10の概要を示す構成図である。サイネージ端末管理システム10は、サイネージ端末100とレシピサーバ200を含んで構成される。本実施形態におけるサイネージ端末100は、実装例の1つとして、店舗などの商業施設に設置される動画再生用端末を具体例として想定できる。
【0023】
サイネージ端末100と、レシピサーバ200とは、有線又は無線のネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、その一部にインターネット、公衆無線ネットワークなどの広域ネットワークを含んで構成されてもよいし、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)を含んで構成されてもよい。
【0024】
サイネージ端末100は、上記したとおり動画再生用端末を想定するが、より具体的には、少なくとも動画コンテンツを再生出力可能であるタブレット端末のほか、携帯機器やPC(パーソナルコンピューター)、調理機器、PDA、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ等の装置も想定しうる。
【0025】
なお、サイネージ端末100は、例えば、食材などの商品を販売するスーパーマーケット等の店舗のほか、生鮮宅配ボックス、食材の自動販売機、などにも設置しうる。このうち生鮮宅配ボックスは、例えば、レシピサイトの運用事業者が運用するもので、ユーザが専用アプリなどで購入した食材の受け取り設備となるものである。
【0026】
一方、レシピサーバ200は、例えば、レシピサイトで配信する各レシピ動画とその人気ランキング情報を管理し、これらを設定に応じて又は一定時間ごとにサイネージ端末100に配信するサーバ装置である。
【0027】
レシピサーバ200が管理するレシピ動画は、レシピサイトにおいてユーザから投稿されたレシピ情報そのもの、或いはレシピサイトの運営事業者が自ら制作したものであり、膨大な数が存在する。こうしたレシピ動画は、調理手順や調理機器に関する情報のほか、調理に使用する食材の情報も当然含んでいる。したがって、サイネージ端末100の設置先となる店舗等の施設で販売される商品すなわち食材の広告コンテンツとなりうる。
【0028】
また、そうしたレシピ動画は、レシピサイトにおけるユーザによる人気ランキングの集計対象となっており、各レシピ動画には人気ランキング順位の情報も紐付いている。レシピサーバ200は、レシピサイトにおけるユーザから閲覧、使用された回数、頻度や、当該ユーザによる評価値などを算定定根拠に、人気ランキング順位を算定、管理している。
【0029】
サイネージ端末100は、上述の店舗等における担当者の指示や事前設定に応じて、レシピサーバ200から取得したレシピ動画や当該レシピ動画の人気ランキング順位の情報を、適宜な記憶装置に格納・保持する。
【0030】
ここで、レシピ動画は、例えば、レシピ名(料理名称)、調理工程、食材、調理器具等の各種情報が含まれている。このレシピ動画は、静止画の遷移形式で構成されているとしてもよい。また、レシピ動画は、本レシピ動画に含まれる食材であって、サイネージ端末100の設置先である店舗等での販売商品の販促目的で制作された広告動画とも言える。
【0031】
レシピサーバ200は、サイネージ端末100からの要求に基づいて、或いは予め定めたスケジュールで、管理しているレシピ動画の一部又は全部と、そのレシピ動画の人気ランキング順位の情報を、サイネージ端末100へ配信する。
【0032】
一方、サイネージ端末100は、レシピサーバ200から配信されたレシピ動画や人気ランキング順位の情報を受信し、これを動画保持部111のレシピDB1111で管理する。またサイネージ端末100は、レシピ動画をレシピDB1111から読み出して、ディスプレイ等の表示手段で、顧客向けの広告コンテンツとして再生する。
【0033】
上述のサイネージ端末100は、上述のようにレシピサーバ200から得たレシピ動画を顧客向けに再生するだけでなく、管理画面でも表示する。この管理画面は、本サイネージ端末100においてレシピ動画を登録する操作や、或いはレシピ動画の再生スケジュール設定を行う操作、などを店舗スタッフから受け付けるための画面である。
【0034】
店舗スタッフからすれば、こうした管理画面は日常的に閲覧、操作する画面であって、ここでの設定内容次第で当該店舗での売上効率を左右しうる画面である。
【0035】
この管理画面は、顧客向けに再生する人気レシピ動画の指定および登録、再生スケジュールの指定、といった管理用操作を受け付けるインターフェイスから主に構成される。
【0036】
そこでサイネージ端末100は、そうした管理画面において、顧客への訴求力が高く、売上効率の向上に貢献するレシピ動画を、店舗スタッフが効率的に選定するための制御を可能とする。このような制御が行われることとなれば、店舗スタッフの業務効率や業務精度が向上すると共に、顧客にとっても満足感、納得感のあるレシピ体験を得る機会につながる。ひいては、顧客の満足度や店舗の販売効率向上が期待できることとなる。
【0037】
こうしたサイネージ端末100は、
図2で例示するように、情報保持部110、レシピ特定部120、レシピ提案部130、及び通信部140から構成される。
【0038】
このうち情報保持部110は、レシピDB1111を記憶する動画保持部111と、販促情報DB1121を記憶する販促情報保持部112を有する。レシピDB1111は、
図3で例示するように、サイネージ端末100の管理画面において表示制御対象となる、レシピ動画の各データと、その人気ランキング順位の情報が紐付いた形で格納したデータベースとなっている。ここに格納されるレシピ動画は、レシピサーバ200から配信されたものであるが、レシピサイトで公開されているもの全てが対象となっているわけではなく、例えば、レシピサイトでの人気ランキング順位が、料理ジャンル(例:和食、中華、イタリアン、等々)や料理(例:ビーフカレー、肉じゃが、焼餃子、等々)で上位20位以内、などの人気レシピ動画である。
【0039】
或いは、使用食材にフォーカスを当てた人気ランキング上位のレシピ動画であってもよい。その場合、じゃがいもを使ったレシピ動画のうち、人気ランキングで上位20位以内、牛肉を使ったレシピ動画のうち、人気ランキングで上位20位以内、といったレシピ動画となる。
【0040】
このように、動画保持部111のレシピDB1111で保持される人気レシピ動画は、レシピサーバ200が、サイネージ端末100の指示を受けて、当該指示に従って管理対象のレシピ動画中から抽出し配信する。
【0041】
なお、レシピDB1111で保持するレシピ動画は、料理を作るための映像であって、ジャンル、タイトル、及び料理内容の各情報を含んで制作された動画データである。このうち料理内容としては、食材と使用機材、調理動作といった各種情報を調理工程ごとに撮影したものとなっており、料理の完成時あるいは調理途中の映像も適宜含むものとできる。
【0042】
こうしたレシピ動画は、これに使用食材として規定される食材であって、店舗等の施設すなわちサイネージ端末100の設置場所で販売される商品の販売促進目的の動画となる。
【0043】
一方、販促情報保持部112の販促情報DB1121は、店舗における販促対象の商品に関する情報を格納したデータベースである。具体的には、
図4で例示するように、店舗のID、当該店舗での販促対象の商品、販促期間、販促内容、といった情報を含む。
【0044】
また、レシピ特定部120は、上述の販促情報DB1121における該当店舗での販促情報が示す(販促対象の)食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、レシピDB1111における人気レシピ動画群から特定するものとなる。
【0045】
このレシピ特定部120は、上述のように予め販促情報DB1121で保持する販促情報に基づき人気レシピ動画を特定するケースのほか、管理画面を介して店舗スタッフの指示として、当該店舗における販促対象となる食材の情報を得て、これに該当する食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、レシピDB1111の人気レシピ動画群の中から特定するとしてもよい。
【0046】
また、レシピ特定部120は、上述のように特定した人気レシピ動画の各々について、レシピサーバ200が運用するレシピサイトでの人気ランキング順位の情報に基づき、当該人気ランキングが高いものから順に一定数の人気レシピ動画を販促動画候補として特定するとすれば好適である。
【0047】
また、レシピ提案部130は、上述のレシピ特定部120が特定した人気レシピ動画の情報を、上述の販促対象の食材の販促動画候補として管理画面に出力する。店舗スタッフは、この管理画面にて販促動画候補である人気レシピ動画の情報を閲覧し、店舗の販促戦略に沿ったものであるかなどを確認する。所望のものであれば、当該人気レシピ動画を再生対象として設定することになる。
【0048】
また、通信部140は、ネットワークNWを介してレシピサーバ200と通信を行う通信インターフェイスである。通信部140は、レシピサーバ200から配信されるレシピ動画や広告コンテンツを受信する。なお、管理画面のデータは、レシピサーバ200がサイネージ端末100に配信するのではなく、サイネージ端末100が予め自身で保持する形態を想定できる。
【0049】
<処理の流れ>
次に、本開示の実施形態に係るサイネージ端末100の動作について、
図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図5のフローチャートは、主としてサイネージ端末100における動作を示している。
【0050】
ステップS101において、サイネージ端末100のレシピ特定部120は、管理画面(
図6の画面G600)をディスプレイで表示し、この管理画面G600を介して、店舗スタッフの指示として当該店舗における販促対象となる食材の情報を取得する。
【0051】
上述の例では、販促対象として食材の指定を受け付ける形態を示したが、料理ジャンル、料理、といった粒度で販促対象の指定を受け付けるとしてもよい。レシピDB1111では、料理ジャンルごと、料理ごと、食材ごと、の人気レシピ動画を人気ランキング順に保持しているため、そうした指定を受け付けても対応可能である。
【0052】
また、このレシピ特定部120は、上述のように管理画面G600を介して販促対象の指示を受け付けるケースのほか、予め販促情報DB1121で保持する販促情報に基づき人気レシピ動画を特定するケースも想定しうる。この場合、例えば、該当店舗に関する販促情報のレコードを検索し、そのレコードの「販促対象」の値を取得する。
【0053】
ステップS102において、サイネージ端末管理方法のレシピ特定部120は、S101で得た販促対象の指示に基づき、当該販促対象の食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、レシピDB1111における人気レシピ動画群から特定する。
【0054】
具体的には、レシピDB1111の各レコードにおける「ランキング観点」の値が、販促対象の値と一致するレコードを検索、特定する処理となる。
【0055】
なお、レシピ特定部120は、上述のように特定した人気レシピ動画の各々について、レシピDB1111の当該レコードにおける人気ランキング順位の情報に基づき、当該人気ランキングが高いものから順に一定数の人気レシピ動画を販促動画候補として特定するとすればさらに好適である。
【0056】
ステップS103において、サイネージ端末100のレシピ提案部130は、上述のレシピ特定部120が特定した人気レシピ動画の情報を、上述の販促対象の食材の販促動画候補として管理画面に出力する(
図7の画面G700)。
【0057】
店舗スタッフは、この管理画面G700にて販促動画候補である人気レシピ動画の情報を認識し、例えば、再生ボタン701をクリックして試験再生する操作を行う。この場合、サイネージ端末100は、対応する人気レシピ動画のデータファイルをレシピDB1111から呼び出して再生する。店舗スタッフは、この再生を通じて、当該人気レシピ動画が店舗の販促戦略に沿ったものであるかなどを確認する。所望のものであれば選択ボタン702をクリックし、当該人気レシピ動画を再生対象として設定することになる。
【0058】
(サイネージ端末管理プログラム)
図8は、コンピュータ801の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ801は、CPU802、主記憶装置803、補助記憶装置804、インターフェイス805を備える。
【0059】
ここで、実施形態に係るサイネージ端末100を構成する各機能を実現するためのサイネージ端末管理プログラムの詳細について説明する。
【0060】
サイネージ端末100は、コンピュータ801に実装される。そして、サイネージ端末100の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶されている。CPU802は、サイネージ端末管理プログラムを補助記憶装置804から読み出して主記憶装置803に展開し、当該サイネージ端末管理プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、サイネージ端末管理プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0061】
当該サイネージ端末管理プログラムは、具体的には、コンピュータ801において、レシピサーバから配信された人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、前記販促対象の情報が示す食材を使用食材として規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理と、を実行させるプログラムである。
【0062】
なお、補助記憶装置804は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インターフェイス805を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このサイネージ端末管理プログラムがネットワークNWを介してコンピュータ801に配信される場合、配信を受けたコンピュータ801が当該サイネージ端末管理プログラムを主記憶装置803に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0063】
また、当該サイネージ端末管理プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該サイネージ端末管理プログラムは、前述した機能を補助記憶装置804に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0064】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0065】
10 サイネージ端末管理システム
100 サイネージ端末
110 情報保持部
111 動画保持部
1111 レシピDB
112 販促情報保持部
1121 販促情報DB
120 レシピ特定部
130 レシピ提案部
140 通信部
200 レシピサーバ
801 コンピュータ
802 CPU
803 主記憶装置
804 補助記憶装置
805 インターフェイス
【手続補正書】
【提出日】2021-03-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシピサイトで配信するレシピ動画に関して、ユーザの利用状況又は評価に基づいて、当該レシピ動画の人気ランキング順位を算定し、当該人気ランキング順位及び前記レシピ動画を管理する処理と、前記レシピ動画のうち、サイネージ端末から予め指示を受けた料理ジャンル、料理、及び使用食材の少なくともいずれかに対応するレシピ動画で人気ランキングが一定順位以上の人気レシピ動画群について、当該人気ランキング順位の情報とともに、設定に応じて又は一定時間ごとにサイネージ端末に配信する処理を実行するレシピサーバと、
前記レシピサーバから配信された、前記人気レシピ動画群を保持する動画保持部と、
店舗における販促対象の情報を保持する販促情報保持部と、
前記販促対象の情報が示す食材、料理ジャンル、及び料理のいずれかを規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するレシピ特定部と、
前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力するレシピ提案部と、
を備えるサイネージ端末と、
を含むサイネージ端末管理システム。
【請求項2】
前記レシピ特定部は、
前記特定した前記人気レシピ動画の各々について、前記レシピサーバが運用するレシピ提供サイトでの人気ランキングの情報を、前記レシピサーバから予め取得し、当該人気ランキングが高いものから順に一定数の人気レシピ動画を販促動画候補として特定するものである、
請求項1に記載のサイネージ端末管理システム。
【請求項3】
前記レシピ特定部は、
店舗における販促対象となる食材、料理ジャンル、及び料理のいずれかの指示を所定インターフェイスで受け付け、当該食材、料理ジャンル、及び料理のいずれかを規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定するものである、
請求項1または2に記載のサイネージ端末管理システム。
【請求項4】
レシピサーバが、
レシピサイトで配信するレシピ動画に関して、ユーザの利用状況又は評価に基づいて、当該レシピ動画の人気ランキング順位を算定し、当該人気ランキング順位及び前記レシピ動画を管理する処理と、前記レシピ動画のうち、サイネージ端末から予め指示を受けた料理ジャンル、料理、及び使用食材の少なくともいずれかに対応するレシピ動画で人気ランキングが一定順位以上の人気レシピ動画群について、当該人気ランキング順位の情報とともに、設定に応じて又は一定時間ごとにサイネージ端末に配信する処理を実行し、
サイネージ端末が、
前記レシピサーバから配信された、前記人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、前記販促対象の情報が示す食材、料理ジャンル、及び料理のいずれかを規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理を実行する、
サイネージ端末管理方法。
【請求項5】
レシピサーバにおいて、
レシピサイトで配信するレシピ動画に関して、ユーザの利用状況又は評価に基づいて、当該レシピ動画の人気ランキング順位を算定し、当該人気ランキング順位及び前記レシピ動画を管理する処理と、前記レシピ動画のうち、サイネージ端末から予め指示を受けた料理ジャンル、料理、及び使用食材の少なくともいずれかに対応するレシピ動画で人気ランキングが一定順位以上の人気レシピ動画群について、当該人気ランキング順位の情報とともに、設定に応じて又は一定時間ごとにサイネージ端末に配信する処理を実行させ、
サイネージ端末において、
前記レシピサーバから配信された、前記人気レシピ動画群と、店舗における販促対象の情報とを保持し、前記販促対象の情報が示す食材、料理ジャンル、及び料理のいずれかを規定する人気レシピ動画を、前記人気レシピ動画群の中から特定する処理と、前記特定した人気レシピ動画の情報を、前記食材の販促動画候補として、本サイネージ端末の管理画面に出力する処理を実行させる、
サイネージ端末管理プログラム。