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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038457
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】包装用フィルム
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20220303BHJP
   B65D 65/02 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
B65D77/20 K
B65D65/02 E
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020142978
(22)【出願日】2020-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】394018694
【氏名又は名称】株式会社精晃商会
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】▲よし▼川 健司
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3E067AB08
3E067AB09
3E067AC03
3E067BA15C
3E067BB14C
3E067BB16C
3E067BC02B
3E067BC04C
3E067EA05
3E067EA12
3E067EA29
3E067EB17
3E067FA01
3E067FC01
3E086AB01
3E086AC06
3E086AD28
3E086BA02
3E086BA15
3E086BB58
3E086CA17
3E086CA18
(57)【要約】
【課題】フィルム本体を容器に確実に固定できながらも、両側部をフィルム本体から容易に引き剥すことができる包装用フィルムを提供する。
【解決手段】フィルム本体1の両側部2,2の裏面に、粘着剤層5を設け、粘着剤層5に対して貼り付け可能でかつ剥離可能とする剥離剤層6をフィルム本体1の裏面に設け、収容物が入った容器の上方開口部を覆う際に、折り畳まれた両側部2,2を把持して両側に引っ張ることにより、フィルム本体1の裏面から両側部を剥離することで粘着剤層6を露出させ、粘着剤層6を介して両側部2,2を容器の上方開口部の周辺に固定する包装用フィルム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム本体の幅方向両端から幅方向外側に延びる両側部の裏面のそれぞれに、粘着剤層を設け、前記両側部を前記裏面側に折り畳んで該両側部の裏面の粘着剤層を、前記フィルム本体の裏面に貼り付け可能でかつ剥離可能となる剥離剤層を該フィルム本体の裏面に設け、
収容物が入った容器の上方開口部を覆う際に、折り畳まれた前記両側部を把持して両側に引っ張ることにより、前記フィルム本体の裏面から前記両側部を剥離することで前記粘着剤層を露出させ、該粘着剤層を介して前記両側部を前記容器の上方開口部の周辺に固定するようにした包装用フィルムであって、
前記粘着剤層が、幅方向に間隔をおいて形成される複数の粘着剤層からなり、該複数の粘着剤層のうちの端側に位置する第1粘着剤層が、端側から離間する側に位置する第2粘着剤層よりも粘着力が小さい弱粘着剤層から構成されていることを特徴とする包装用フィルム。
【請求項2】
前記第1粘着剤層の面積が、前記第2粘着剤層の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の包装用フィルム。
【請求項3】
前記第1粘着剤層及び前記第2粘着剤層のそれぞれが、幅方向と略直交する方向に略同一長さで延びる略長方形状に形成され、かつ、幅方向における幅寸法が該第2粘着剤層よりも該第1粘着剤層の方が短いことを特徴とする請求項2に記載の包装用フィルム。
【請求項4】
前記第2粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に連続した帯状の粘着剤層から構成され、前記第1粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に間隔を置いて設けられる複数の粘着剤層から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の包装用フィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばみかん、リンゴ、ぶどう、いちご、パパイヤ、マンゴー、キウイ、桃を含む果実や各種の野菜等の収容物を入れた容器の上方開口部を覆うための包装用フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記包装用フィルムは、収容物を入れた容器の上方開口部にフィルム本体を被せて、店頭等で販売する際に用いるものである。このフィルム本体に商品名や産地等を表示して、購入者に商品情報を提供するとともに、商品が容器からこぼれ落ちるのを防ぐようにしている。(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3106302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記包装用フィルムは、フィルム本体の幅方向両端から幅方向外側に延びる両側部の裏面のそれぞれに、粘着剤層を設け、前記両側部を前記裏面側に折り畳んで該両側部の裏面の粘着剤層を、前記フィルム本体の裏面に貼り付け可能でかつ剥離可能となる剥離剤層を該フィルム本体の裏面に設け、収容物が入った容器の上方開口部を覆う際に、前記両側部を把持して両側に引っ張ることにより、前記フィルム本体の裏面から前記両側部を剥離することで該両側部の粘着剤層を露出させ、該粘着剤層を介して前記フィルム本体を前記容器の開口部周辺の側壁部に固定する。
【0005】
そして、上記両側部に備える粘着剤層でフィルム本体を容器の開口部周辺の側壁部に確実に固定するためには、ある程度大きな粘着力が必要になる。そのため、両側部を把持して両側に引っ張ってフィルム本体から剥すときに大きな引っ張り力を必要とし、特に非力な女性では、両側部をフィルム本体から引き剥す作業が多くの労力を必要とする煩わしい作業となり、改善の余地があった。
【0006】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、フィルム本体を容器に確実に固定できながらも、両側部をフィルム本体から容易に引き剥すことができる包装用フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の包装用フィルムは、前述の課題解決のために、フィルム本体の幅方向両端から幅方向外側に延びる両側部の裏面のそれぞれに、粘着剤層を設け、前記両側部を前記裏面側に折り畳んで該両側部の裏面の粘着剤層を、前記フィルム本体の裏面に貼り付け可能でかつ剥離可能となる剥離剤層を該フィルム本体の裏面に設け、収容物が入った容器の上方開口部を覆う際に、折り畳まれた前記両側部を把持して両側に引っ張ることにより、前記フィルム本体の裏面から前記両側部を剥離することで前記粘着剤層を露出させ、該粘着剤層を介して前記両側部を前記容器の上方開口部の周辺に固定するようにした包装用フィルムであって、前記粘着剤層が、幅方向に間隔をおいて形成される複数の粘着剤層からなり、該複数の粘着剤層のうちの端側に位置する第1粘着剤層が、端側から離間する側に位置する第2粘着剤層よりも粘着力が小さい弱粘着剤層から構成されていることを特徴としている。
【0008】
かかる構成によれば、収容物が入った容器の上方開口部を覆う際に、折り畳まれた両側部を把持して両側に引っ張ることにより、粘着力が小さい弱粘着剤層である第1粘着剤層から剥すので、特に非力な女性でも容易に剥すことができる。そして、第1粘着剤層を剥してから引き続いて両側部を勢いの付いた状態で第2粘着剤層を剥すことと、第1粘着剤層よりも大きな粘着力である第2粘着剤層の粘着力を1つの粘着剤層で構成する場合に比べて小さくできることにより、特に非力な女性でも容易に剥すことができる。そして、両側部をフィルム本体から引き剥すことにより、第1粘着剤層と第2粘着剤層とを露出させ、それら2つの粘着剤層を介してフィルム本体を容器の上方開口部の周辺に強固に固定することができる。
【0009】
また、本発明の包装用フィルムは、前記第1粘着剤層の面積を、前記第2粘着剤層の面積よりも小さくしてもよい。
【0010】
上記構成によれば、第1粘着剤層の面積を、前記第2粘着剤層の面積よりも小さくすることによって、第1粘着剤層の粘着力を第2粘着剤層の粘着力よりも小さくすることができる。
【0011】
また、本発明の包装用フィルムは、前記第1粘着剤層及び前記第2粘着剤層のそれぞれが、幅方向と略直交する方向に略同一長さで延びる略長方形状に形成され、かつ、幅方向における幅寸法が該第2粘着剤層よりも該第1粘着剤層の方が短く構成されていてもよい。
【0012】
上記構成によれば、第1粘着剤層及び第2粘着剤層のそれぞれが、幅方向と略直交する方向に略同一長さで延びる略長方形状に形成され、かつ、幅方向における幅寸法が該第2粘着剤層よりも該第1粘着剤層の方を短くすることによって、第1粘着剤層の粘着力を第2粘着剤層の粘着力よりも小さくすることができる。
【0013】
また、本発明の包装用フィルムは、前記第2粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に連続した帯状の粘着剤層から構成され、前記第1粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に間隔を置いて設けられる複数の粘着剤層から構成されていてもよい。
【0014】
上記構成によれば、第2粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に連続した帯状の粘着剤層から構成され、第1粘着剤層が、幅方向と略直交する方向に間隔を置いて設けられる複数の粘着剤層から構成されることで、第1粘着剤層の粘着力を第2粘着剤層の粘着力よりも小さくすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の粘着剤層のうちの端側に位置する第1粘着剤層が、端から離間する側に位置する第2粘着剤層よりも粘着力が小さい弱粘着剤層から構成されることによって、フィルム本体を容器に確実に固定できながらも、両側部をフィルム本体から容易に引き剥すことができる包装用フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の包装用フィルムを裏面側から見た斜視図である。
図2】同包装用フィルムの一端部を示し、一端部を折り畳む前の状態を示す裏面から見た底面図である。
図3】同包装用フィルムの両側部を折り畳む直前の状態を示す縦断面図である。
図4】同包装用フィルムの両側部をフィルム本体から引き剥す状態を示す縦断面図である。
図5】同包装用フィルムを容器の上方開口部を覆った状態で剥した両側部を容器の側壁部に貼り付ける直前の状態を示す斜視図である。
図6】同包装用フィルムを容器の上方開口部を覆った状態で剥した両側部を容器の側壁部に貼り付けた状態を示す斜視図である。
図7】同包装用フィルムを容器の上方開口部を覆った状態で剥した両側部を容器の側壁部に貼り付けた状態を示す側面図である。
図8】他の実施形態の包装用フィルムの一側部を示し、一側部を折り畳む前の状態を示す裏面から見た底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る包装用フィルムの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。包装用フィルムFは、図1図3に示すように、フィルム本体1と、フィルム本体1の幅方向(長手方向)両端から幅方向外側に延びる両側部2,2と、を備えている。なお、以下において、包装用フィルムFの幅方向を長手方向とし、幅方向と直交する方向を短手方向として、説明する。
【0018】
フィルム本体1は、幅の広い第1フィルム部1Aと、第1フィルム部1Aの幅方向両端から第1フィルム部1Aよりも長手方向の寸法が短く、且つ、第1フィルム部1Aよりも短手方向の寸法が小さい第2フィルム部1B,1Bと、を備えている。第1フィルム部1Aは、長手方向の寸法と短手方向の寸法とが略同一寸法に構成された略正方形状に構成され、四隅のそれぞれに円弧状部分1Cが形成されている。短手方向一対の円弧状部分1C,1Cから第2フィルム部1Bが長手方向外側(端側)に延びている。また、第2フィルム部1B,1Bは、同一の形状で同一の大きさに構成され、長手方向の寸法よりも短手方向の寸法が長い長方形状に構成されている。なお、フィルム本体1の形状は、図に示されるものに限定されない。前記両側部2,2は、短手方向の寸法が第2フィルム部1B,1Bと同一寸法で第2フィルム部1B,1Bの長手方向両端からそれぞれ長手方向外側へ延びている部分である。なお、第2フィルム部1B,1Bの長手方向両端は、後述する折り目7,7に相当する。
【0019】
また、包装用フィルムは、収容物3が入った容器4の上方開口部4Kを覆うために用いられ(図6参照)、コロナ放電処理された表裏両面のうちの表面に収容物3の名称や産地等が印刷される。図1及び図2では、見えている側が裏面である。
【0020】
また、包装用フィルムは、ポリプロピレンやポリスチレン等の透明な合成樹脂製の一枚のフィルムからなり、前記両側部2,2の裏面のそれぞれに、粘着剤層5を設けている。粘着剤層5は、両側部2,2の短手方向の両端よりも内側に形成されている。また、第2フィルム部1B,1Bの内面のそれぞれに、粘着剤層5と平行な帯状の剥離剤層6を備えている。剥離剤層6は、第2フィルム部1B,1Bの短手方向の両端に亘るように形成されている。また、剥離剤層6の長手方向の寸法は、粘着剤層5の長手方向の寸法よりも大きくしている。
【0021】
各剥離剤層6は、シリコーン系の樹脂からなり、液状の樹脂を帯状にフィルム本体1に塗布した後、所定の温度に加熱することにより硬化して、薄膜状の剥離剤層を構成する。また、各剥離剤層6は、両側部2,2を折り目7で裏面側に折り畳んで第2フィルム部1B,1Bの裏面の粘着剤層5,5にそれぞれ合わせることで、貼り付け可能でかつ剥離可能に構成されている。なお、剥離可能でかつ再貼着可能な粘着剤からなる粘着剤層5,5を設けることによって、剥離テープ(剥離紙)が不要な包装用フィルムを構成できる。
【0022】
前記のように粘着剤層5,5と剥離剤層6,6とを合わせることによって、両側部2,2がフィルム本体1の裏面に折り畳まれた状態を維持する。
【0023】
容器4は、図5図7に示すように、各種の合成樹脂製で上端が開放された矩形状の箱型に構成され、この容器4に収容される収容物3としては、みかん、リンゴ、ぶどう、いちご、パパイヤ、マンゴー、キウイ、桃を含む各種の果実の他、各種の野菜等であってもよい。
【0024】
粘着剤層5,5は、アクリル系の粘着剤から形成され、各粘着剤層5は、長手方向に間隔をおいて形成される複数(この実施形態では2個)の粘着剤層からなっている。前記複数の粘着剤層のうちの端側に位置する第1粘着剤層5Aが、端から離間する側に位置する第2粘着剤層5Bよりも粘着力が小さい弱粘着剤層から構成されている。具体的には、第1粘着剤層5A及び第2粘着剤層5Bのそれぞれが、短手方向に略同一長さで延びる略長方形状に形成され、かつ、長手方向における第2粘着剤層5Bの幅寸法W2よりも幅方向(長手方向)における第1粘着剤層5Aの幅寸法W1の方を短くしている(図2参照)。これにより、第1粘着剤層5Aの面積が、第2粘着剤層5Bの面積よりも小さくなり、第1粘着剤層5Aが、第2粘着剤層5Bよりも粘着力が小さい弱粘着剤層を構成する。尚、第1粘着剤層5Aは、端から所定距離空けて長手方向内側に配置されており、指で掴むことができる摘み代8を、側部2の先端から第1粘着剤層5Aの先端側の端までの間で形成している。第1粘着剤層5Aと第2粘着剤層5Bとの長手方向の距離L1は、摘み代8の長手方向の距離L2よりも小さく設定している(図3参照)。
【0025】
収容物3が入った容器4の上方開口部4Kを覆う際に、折り畳まれた両側部2,2の摘み代8を把持して水平方向両側(長手方向外側、図4の矢印方向)に引っ張ることにより、粘着力が小さい弱粘着剤層である第1粘着剤層5Aを剥離剤層6から剥すので、特に非力な女性でも容易に剥すことができる。また、図4に示すように、両側部2,2の摘み代8を把持して水平方向両側に引っ張る際に、両側部2,2の粘着剤層5,5と剥離剤層6,6とが結合された部分が、垂直に立ち上がることにより摘み代8,8が水平方向を向いた水平姿勢となるため、摘み代8,8を水平方向に引っ張り易くなる。そして、第1粘着剤層5Aを剥離剤層6から剥してから引き続いて両側部2,2を勢いの付いた状態で第2粘着剤層5Bを剥離剤層6から引っ張ることと、第1粘着剤層5Aよりも大きな粘着力である第2粘着剤層5Bの粘着力を1つの粘着剤層で構成する場合に比べて粘着力を小さくできることから、特に非力な女性でも容易に剥すことができる。そして、両側部2,2をフィルム本体1から引き剥すことにより、両側部2,2の第1粘着剤層5Aと第2粘着剤層5Bとを露出させ、それら2つの粘着剤層5A,5Bを介して両側部2,2を容器4の上方開口部4Kの周辺である側壁部4Aに強固に固定することができる(図6図7参照)。
【0026】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0027】
例えば、図2に示した第1粘着剤層5A及び第2粘着剤層5Bを、図8に示すように形成してもよい。つまり、第2粘着剤層5Bが、幅方向と略直交する方向に連続した帯状の長方形状の粘着剤層から構成され、第1粘着剤層5Aが、幅方向と略直交する方向に等間隔を置いて設けられる同一形状(長方形状)で同一の大きさの複数の粘着剤層5a,5a,5aから構成されていてもよい。このように構成することによって、第1粘着剤層5Aの面積が、第2粘着剤層5Bの面積よりも小さくなり、第1粘着剤層5Aが第2粘着剤層5Bよりも粘着力が小さくなる。尚、複数の粘着剤層5a,5a,5aは、異なる大きさであってもよいし、異なる形状であってもよい。なお、図8では、第1粘着剤層5Aの長手方向の寸法と第2粘着剤層5Bの長手方向の寸法とを同一にしている。また、複数の粘着剤層5a,5a,5aの数は、自由に変更できる。
【0028】
また、前記実施形態では、2つの粘着剤層5A,5Bを設けたが、3つ以上の粘着剤層を設けてもよい。この場合、3つ以上の粘着剤層のうちの端に位置する粘着剤層の粘着力を他の複数の粘着剤層の粘着力よりも小さくすることになる。
【0029】
また、前記実施形態では、フィルム本体1を、第1フィルム部1Aと2つの第2フィルム部1B,1Bとから構成したが、フィルム本体1を、1つのフィルム部から構成してもよい。また、包装用フィルムFを長方形状又は正方形状あるいは楕円形状等に構成してもよい。
【0030】
また、前記実施形態では、フィルム本体1の幅方向両端から幅方向外側に延びる両側部2,2の裏面のそれぞれに、粘着剤層5を設け、両側部2,2を裏面側に折り畳んで両側部2,2の裏面の粘着剤層5をフィルム本体1の裏面に貼り付け可能でかつ剥離可能となる剥離剤層を、フィルム本体1の裏面に設けたが、それとは逆に、フィルム本体1の幅方向両端部の裏面のそれぞれに、粘着剤層5を設け、フィルム本体1の幅方向両端から幅方向外側に延びる両側部2,2の裏面のそれぞれに、該両側部2,2を裏面側に折り畳んでフィルム本体1の裏面に貼り付け可能でかつ剥離可能となる剥離剤層6を該両側部2,2の裏面のそれぞれに設けてもよい。この場合、収容物3が入った容器4の上方開口部4Kを覆う際に、折り畳まれた前記両側部2,2を把持して両側に引っ張ることにより、前記フィルム本体1の裏面から前記両側部2,2を剥離することで前記粘着剤層5を露出させ、該粘着剤層5を介して前記両側部2,2を前記容器4の上方開口部4Kの周辺に固定するようにした包装用フィルムであって、前記粘着剤層5が、幅方向に間隔をおいて形成される複数の粘着剤層からなり、該複数の粘着剤層のうちの両側部2,2から離間する側に位置する第1粘着剤層が、両側部2,2側に位置する第2粘着剤層よりも粘着力が小さい弱粘着剤層から構成されている。なお、弱粘着剤層は、前記実施形態と同様に、第1粘着剤層の面積を、第2粘着剤層の面積よりも小さくすることで実現できる。
【0031】
また、前記実施形態では、第1粘着剤層5Aの面積を、第2粘着剤層5Bの面積よりも小さくすることによって、第1粘着剤層5Aを、第2粘着剤層5Bよりも粘着力が小さい弱粘着剤層に構成したが、フィルム本体1へ第1粘着剤層5Aを塗布する厚みを、フィルム本体1へ第2粘着剤層5Bを塗布する厚みよりも薄くすることによって、第1粘着剤層5Aを、第2粘着剤層5Bよりも粘着力が小さい弱粘着剤層に構成してもよい。この場合、第1粘着剤層5Aの面積を、第2粘着剤層5Bの面積と同一又は略同一にしてもよいが、場合によっては、第1粘着剤層5Aの面積を、第2粘着剤層5Bの面積よりも小さくすることで、第1粘着剤層5Aが、第2粘着剤層5Bよりも粘着力がより一層小さい弱粘着剤層に構成してもよい。
【符号の説明】
【0032】
1…フィルム本体、1A…第1フィルム部、1B…第2フィルム部、1C…円弧状部分、2…両側部、3…収容物、4…容器、4A…側壁部、4K…上方開口部、5…粘着剤層、5A…第1粘着剤層、5a…粘着剤層、5B…第2粘着剤層、6…剥離剤層、7…折り目、8…摘み代、F…包装用フィルム、L1,L2…距離、W1,W2…幅寸法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8