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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038466
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】検出装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 23/00 20060101AFI20220303BHJP
   G08B 21/18 20060101ALI20220303BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20220303BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
G08B23/00
G08B21/18
H02J3/32
H02J3/38 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020142992
(22)【出願日】2020-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】515323744
【氏名又は名称】コスモエネルギーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100209347
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】阿部 克則
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5G066
【Fターム(参考)】
5C086AA02
5C086AA34
5C086BA20
5C086CA06
5C086CA08
5C086CA09
5C086CA11
5C086CA21
5C086CA25
5C086CA28
5C086CB01
5C086CB07
5C086DA03
5C086EA04
5C086EA41
5C086GA13
5C087AA02
5C087BB11
5C087BB18
5C087DD08
5C087DD21
5C087FF01
5C087FF04
5C087FF08
5C087GG10
5C087GG14
5C087GG17
5C087GG70
5G066HB06
5G066HB09
(57)【要約】
【課題】低価格化を図ることができる検出装置を提供すること。
【解決手段】検出装置は、所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する契約者情報記憶部と、前記携帯電話通信網を経由する無線通信を制御する通信制御部と、所定の環境発電を行う発電部と、予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する第1検出部と、を備え、前記契約者情報記憶部と、前記通信制御部と、前記第1検出部とのうちの少なくとも1つは、前記発電部から電力が供給され、前記通信制御部は、前記第1検出部により検出された前記第1検出情報を前記無線通信により他の装置に送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する契約者情報記憶部と、
前記携帯電話通信網を経由する無線通信を制御する通信制御部と、
所定の環境発電を行う発電部と、
予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する第1検出部と、
を備え、
前記契約者情報記憶部と、前記通信制御部と、前記第1検出部とのうちの少なくとも1つは、前記発電部から電力が供給され、
前記通信制御部は、前記第1検出部により検出された前記第1検出情報を前記無線通信により他の装置に送信する、
検出装置。
【請求項2】
前記契約者情報記憶部と前記通信制御部とを含む通信モジュールと、
前記発電部を含む電源モジュールと、
前記第1検出部を含む検出モジュールと、
前記通信モジュールと前記電源モジュールと前記検出モジュールとのそれぞれを制御する制御部を含む制御モジュールと、
を備える請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記制御モジュールは、
第1A接続部と、
第2A接続部と、
第3A接続部と、
を有し、
前記通信モジュールは、前記第1A接続部と接続可能な第1B接続部を有し、
前記電源モジュールは、前記第2A接続部と接続可能な第2B接続部を有し、
前記検出モジュールは、前記第3A接続部と接続可能な第3B接続部を有する、
請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項6】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項7】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項8】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項9】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項10】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項11】
前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、
前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、
前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項12】
前記第1A接続部と前記第1B接続部との間に接続され、前記通信モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第1アダプタを更に備え、
前記第1アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記通信モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第1変形機構を含む、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項13】
前記第2A接続部と前記第2B接続部との間に接続され、前記電源モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第2アダプタを更に備え、
前記第2アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記電源モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第2変形機構を含む、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項14】
前記第3A接続部と前記第3B接続部との間に接続され、前記検出モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第3アダプタを更に備え、
前記第3アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記検出モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第3変形機構を含む、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項15】
前記検出モジュールは、予め決められた第2種類の情報を、第2検出情報として検出する第2検出部を含み、
前記通信制御部は、前記第2検出部により検出された前記第2検出情報を前記無線通信により前記他の装置に送信する、
請求項2から14のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項16】
前記検出モジュールは、前記第1検出部と前記第2検出部との少なくとも一方の前記検出モジュールの筐体に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能である、
請求項15に記載の検出装置。
【請求項17】
前記電源モジュールは、蓄電池を更に備え、
前記蓄電池は、前記発電部から供給される電力によって充電される、
請求項2から16のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項18】
前記通信モジュールと前記電源モジュールと前記検出モジュールと前記制御モジュールとの全部は、防爆構造を有する、
請求項2から17のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項19】
前記契約者情報記憶部は、eSIM(Embedded Subscriber Identity Module)である、
請求項1から18のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項20】
前記環境発電は、熱発電、光発電、振動発電のうちのいずれかである、
請求項1から19のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項21】
前記第1検出情報は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれか、又は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれかを示す情報である、
請求項1から20のうちいずれか一項に記載の検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
石油生産プラント等のプラントが有する設備の保守、点検等を行なう技術についての研究、開発が行われている。
【0003】
これに関し、プラントの各種のオンラインデータを夫々対応する入力点から取り込み格納するプラントデータベースと、プラント状態の推論を行うルール群と当該推論の順序を示す事象間の位置関係を表すフォールトトリーとを格納する知識データベースと、フォールトトリーを画面に表示する表示手段と、表示されているフォートルトリーの構成事象のうち或る事象の異常状態の定義を行うために当該事象が指定され且つ当該事象に対応するプラントデータの入力点が指定されたとき当該事象と当該入力点に対するプラントデータのプラントデータベースにおけるアドレスとを対応付けるマッピングテーブルを自動作成する手段と、推論実行時にマッピングテーブルを参照しプラントデータベース内のプラントデータと事象とを関連付けフォールトトリーで表現された事象群の推論処理を実行する推論手段とを備えるプラント診断支援システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平07-038239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載されたようなプラント診断支援システムは、各入力点に取り付けられたセンサから得られた信号をオンラインデータとしてプラントデータベースに格納する。このようなオンラインデータに基づいたプラントの保守、点検等は、入力点の数、すなわち、センサの数が多いほど、精度よく行なうことができる。しかしながら、このようなセンサは、プラント内において防爆対策が施される必要があること等の理由によって高価になる傾向にある。その結果、当該プラント診断支援システムにおいて、入力点の数を増やすことが困難な場合があった。
【0006】
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、低価格化を図ることができる検出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する契約者情報記憶部と、前記携帯電話通信網を経由する無線通信を制御する通信制御部と、所定の環境発電を行う発電部と、予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する第1検出部と、を備え、前記契約者情報記憶部と、前記通信制御部と、前記第1検出部とのうちの少なくとも1つは、前記発電部から電力が供給され、前記通信制御部は、前記第1検出部により検出された前記第1検出情報を前記無線通信により他の装置に送信する、検出装置である。
【0008】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記契約者情報記憶部と前記通信制御部とを含む通信モジュールと、前記発電部を含む電源モジュールと、前記第1検出部を含む検出モジュールと、前記通信モジュールと前記電源モジュールと前記検出モジュールとのそれぞれを制御する制御部を含む制御モジュールと、を備える、構成が用いられてもよい。
【0009】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記制御モジュールは、第1A接続部と、第2A接続部と、第3A接続部と、を有し、前記通信モジュールは、前記第1A接続部と接続可能な第1B接続部を有し、前記電源モジュールは、前記第2A接続部と接続可能な第2B接続部を有し、前記検出モジュールは、前記第3A接続部と接続可能な第3B接続部を有する、構成が用いられてもよい。
【0010】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0011】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0012】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0013】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0014】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0015】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0016】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介して前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介して前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介して前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0017】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第1B接続部と接続され、前記第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第2B接続部と接続され、前記第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに前記第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0018】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1A接続部と前記第1B接続部との間に接続され、前記通信モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第1アダプタを更に備え、前記第1アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記通信モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第1変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0019】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第2A接続部と前記第2B接続部との間に接続され、前記電源モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第2アダプタを更に備え、前記第2アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記電源モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第2変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0020】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第3A接続部と前記第3B接続部との間に接続され、前記検出モジュールと前記制御モジュールとを通信可能に接続する第3アダプタを更に備え、前記第3アダプタは、受け付けた操作に応じて、前記検出モジュールと前記制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第3変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0021】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記検出モジュールは、予め決められた第2種類の情報を、第2検出情報として検出する第2検出部を含み、前記通信制御部は、前記第2検出部により検出された前記第2検出情報を前記無線通信により前記他の装置に送信する、構成が用いられてもよい。
【0022】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記検出モジュールは、前記第1検出部と前記第2検出部との少なくとも一方の前記検出モジュールの筐体に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能である、構成が用いられてもよい。
【0023】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記電源モジュールは、蓄電池を更に備え、
前記蓄電池は、前記発電部から供給される電力によって充電される、構成が用いられてもよい。
【0024】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記通信モジュールと前記電源モジュールと前記検出モジュールと前記制御モジュールとの全部は、防爆構造を有する、構成が用いられてもよい。
【0025】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記契約者情報記憶部は、eSIM(Embedded Subscriber Identity Module)である、構成が用いられてもよい。
【0026】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記環境発電は、熱発電、光発電、振動発電のうちのいずれかである、構成が用いられてもよい。
【0027】
また、本発明の他の態様は、検出装置において、前記第1検出情報は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれか、又は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれかを示す情報である、構成が用いられてもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、低価格化を図ることができる検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】検出装置1の構成の一例を示す図である。
図2】検出装置1が備える各モジュールの構成の一例を示す図である。
図3】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第1例を示す図である。
図4】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第2例を示す図である。
図5】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第3例を示す図である。
図6】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第4例を示す図である。
図7】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第5例を示す図である。
図8】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第6例を示す図である。
図9】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第7例を示す図である。
図10】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第8例を示す図である。
図11】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第9例を示す図である。
図12】制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第10例を示す図である。
図13】検出部131とともに検出部132を備える検出モジュール13の構成の一例を示す図である。
図14】検出部131とともに検出部132を備える検出モジュール13の構成の一例を示す図である。
図15】石油生産プラント内における検出装置1の設置例1を示す図である。
図16】石油生産プラント内における検出装置1の設置例2を示す図である。
図17】石油生産プラント内における検出装置1の設置例3を示す図である。
図18】石油生産プラント内における検出装置1の設置例4を示す図である。
図19】石油生産プラント内における検出装置1の設置例5を示す図である。
図20】配管P1から滴り落ちる油滴が、雨樋GTによって所定の位置に設置された検出装置1へと集積される様子の一例を示す図である。
図21】石油生産プラント内における検出装置1の設置例6を示す図である。
図22】石油生産プラント内における検出装置1の設置例7を示す図である。
図23】タンクT2に設置された検出装置1の様子の一例を示す図である。
図24】石油生産プラント内における検出装置1の設置例8を示す図である。
図25】石油生産プラント内における検出装置1の設置例9を示す図である。
図26】石油生産プラント内における検出装置1の設置例10を示す図である。
図27】石油生産プラント内における検出装置1の設置例11を示す図である。
図28】ベルトコンベアBCのベルト上に設置された場合の検出装置1の様子の一例を示す図である。
図29】石油生産プラント内における検出装置1の設置例12を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
<塗布装置の概要>
まず、本実施形態に係る検出装置の概要について説明する。
【0032】
実施形態に係る検出装置は、契約者情報記憶部と、通信制御部と、発電部と、第1検出部を備える。
【0033】
ここで、契約者情報記憶部は、所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する。通信制御部は、携帯電話通信網を経由する通信を制御する。発電部は、所定の環境発電を行う。第1検出部は、予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する。また、契約者情報記憶部と、通信制御部と、第1検出部とのうちの少なくとも1つは、発電部から電力が供給される。また、通信制御部は、第1検出部により検出された第1検出情報を無線通信により他の装置に送信する。
【0034】
これにより、実施形態に係る検出装置は、低価格化を図ることができる。以下では、当該検出装置の構成と、当該検出装置の適用例について詳しく説明する。
【0035】
<検出装置の構成>
以下、実施形態に係る検出装置の一例として検出装置1を例に挙げて、実施形態に係る検出装置の構成について説明する。図1は、検出装置1の構成の一例を示す図である。
【0036】
検出装置1は、石油生産プラント等のプラントが有する設備に取り付けられる装置である。なお、検出装置1は、プラントが有する設備に取り付けられる装置に代えて、プラント以外の施設が有する設備に取り付けられる装置であってもよい。以下では、一例として、検出装置1が、石油生産プラントが有する設備に取り付けられる装置である場合について説明する。
【0037】
検出装置1は、石油生産プラント内において検出装置1が取り付けられた位置において、予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する。第1検出情報は、例えば、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフ等のうちのいずれか、又は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフ等のうちのいずれかを示す情報のことであるが、これらに限られるわけではない。
【0038】
また、検出装置1は、検出した第1検出情報を、無線通信により他の装置に送信する。ここで、他の装置は、石油生産プラントを管理する組織が有する情報処理装置、当該組織からデータの管理を委託された企業の情報処理装置等であるが、これらに限られるわけではない。なお、検出装置1は、第1検出情報を検出した後、検出した第1検出情報に応じた値を示す情報を第1検出情報として他の装置に送信する構成であってもよい。そして、この場合、検出装置1が当該値を第1検出情報として検出すると称してもよい。当該値は、例えば、加速度に応じて算出される振動の振幅、物体の有無を示すバイナリ値等であるが、これらに限られるわけではない。
【0039】
また、検出装置1は、携帯電話通信網を経由する無線通信によって第1検出情報を他の装置に送信する。このため、検出装置1は、所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する。契約者情報には、例えば、契約者を識別する契約者識別情報、契約者の氏名等を示す契約者個人情報、契約者の電話番号を示す電話番号情報等が含まれている。なお、契約者情報には、これらの情報のうちの一部又は全部に代えて、又は、これらの情報の全部に加えて、契約者に関する他の情報が含まれる構成であってもよい。
【0040】
また、検出装置1は、所定の環境発電を行なう。環境発電は、熱発電、光発電、振動発電等のうちのいずれかであるが、これらに限られるわけではない。
【0041】
ここで、検出装置1は、携帯電話通信網を経由する無線通信を行なうため、無線通信に係る消費電力を小さくすることができるとともに、無線通信に係る回路等の小型化を図ることができる。また、検出装置1は、無線通信に係る消費電力を小さくすることができるため、環境発電による発電量を小さくすることができる。このため、検出装置1は、環境発電に係る回路等の小型化を図ることができる。その結果、検出装置1は、全体の大きさの小型化を図ることができる。また、検出装置1は、無線通信に係る回路等の小型化、環境発電に係る回路等の小型化の両方を図ることができるため、製造コストを抑制することができ、その結果、低価格化を図ることができる。また、検出装置1は、小型化(例えば、薄型化)することによって入り組んだ場所への設置が可能となり、設置の自由度を向上させることができる。
【0042】
また、検出装置1が携帯電話通信網を経由する無線通信を行なうため、検出装置1が設置される石油生産プラントは、LPWA(Low Power, Wide Area)のためのゲートウェイ、ブリッジ等を備える必要がない。このため、検出装置1は、無線通信を中継する装置の石油生産プラント内への新たな設置を行なうことなく、石油生産プラント内に設置できるため、検出装置1の設置に係るコストの増大を抑制することができる。
【0043】
また、検出装置1は、前述の契約者情報を記憶する方法として、eSIM(Embedded Subscriber Identity Module)を備える方法を採用することができる。この場合、検出装置1は、携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者が変更された場合であっても、物理SIMカードを交換する必要がない。その結果、検出装置1は、環境発電を行なうこととの組み合わせにより、メンテナンスフリーな装置として石油生産プラント内に設置することができる。このような事情から、検出装置1は、当該場合、検出装置1の管理を容易にすることができ、運用コストを低減することができる。なお、検出装置1は、契約者情報を記憶する方法として、eSIMを備える方法以外の方法を採用する構成であってもよい。
【0044】
なお、本実施形態のように石油生産プラント内に検出装置1が設置される場合、検出装置1は、防爆構造を有する。しかしながら、防爆構造を有する必要のないプラントに検出装置1が設置される場合、検出装置1は、必ずしも防爆構造を有している必要はない。
【0045】
図1に示した例では、検出装置1は、制御モジュール10と、通信モジュール11と、電源モジュール12と、検出モジュール13を備える。すなわち、当該例では、検出装置1は、4つのモジュールに分割されている。なお、検出装置1は、3つ以下のモジュールに分割されている構成であってもよく、5つ以上のモジュールに分割されている構成であってもよく、分割されていない構成であってもよい。
【0046】
制御モジュール10は、通信モジュール11と電源モジュール12と検出モジュール13とのそれぞれを制御する。
【0047】
通信モジュール11は、契約者情報を記憶するとともに、記憶されている契約者情報に基づいた無線通信を行なう。
【0048】
電源モジュール12は、前述の環境発電を行なう。また、電源モジュール12は、環境発電によって発電した電力を、通信モジュール11と電源モジュール12と検出モジュール13との少なくとも1つに供給する。
【0049】
検出モジュール14は、前述の第1検出情報を検出する。
【0050】
なお、制御モジュール10と通信モジュール11と電源モジュール12と検出モジュール13とのうちの一部又は全部は、一体に構成されてもよい。
【0051】
検出装置1は、このように4つのモジュールに分割されていることにより、4つのモジュールのいずれかに故障が発生した場合であっても、故障したモジュールを交換することによって容易に修復することができる。なお、検出装置1では、検出装置1がこのように4つのモジュールに分割されている場合、且つ、検出装置1が防爆構造を有する場合、制御モジュール10と、通信モジュール11と、電源モジュール12と、検出モジュール13との全部が防爆構造を有する。
【0052】
<検出装置が備える各モジュールの構成>
以下、図2を参照し、検出装置1が備える各モジュールの構成について説明する。図2は、検出装置1が備える各モジュールの構成の一例を示す図である。より具体的には、図2は、制御モジュール10と、通信モジュール11と、電源モジュール12と、検出モジュール13とのそれぞれの構成の一例を示す図である。
【0053】
制御モジュール10は、制御部101と、記憶部102と、接続部1Aと、接続部2Aと、接続部3Aを備える。
【0054】
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。なお、制御部101は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサであってもよい。制御部101は、例えば、記憶部102に記憶された各種のプログラムを実行し、通信モジュール11と電源モジュール12と検出モジュール13とのそれぞれを制御する。
【0055】
記憶部102は、例えば、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部102は、HDD(Hard Disk Drive)等の他の記憶装置であってもよい。また、記憶部102は、制御モジュール10に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部102は、制御モジュール10が処理する各種の情報、各種のプログラム等を格納する。
【0056】
接続部1Aは、制御モジュール10と通信モジュール11とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部1Aは、通信モジュール11が備える接続コネクタである接続部1Bと接続する接続コネクタである。接続部1Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Bと接続可能である。なお、接続部1Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Bと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部1Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Bと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Bと接続可能である構成であってもよい。
【0057】
接続部2Aは、制御モジュール10と電源モジュール12とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部2Aは、電源モジュール12が備える接続コネクタである接続部2Bと接続する接続コネクタである。接続部2Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Bと接続可能である。なお、接続部2Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Bと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部2Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Bと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Bと接続可能である構成であってもよい。
【0058】
接続部3Aは、制御モジュール10と検出モジュール13とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部3Aは、検出モジュール13が備える接続コネクタである接続部3Bと接続する接続コネクタである。接続部3Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Bと接続可能である。なお、接続部3Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Bと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Bと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部3Aは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Bと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Bと接続可能である構成であってもよい。
【0059】
通信モジュール11は、通信部111と、通信制御部112と、契約者情報記憶部113と、接続部1Bを備える。
【0060】
通信部111は、通信制御部112からの制御に応じて、契約者情報記憶部113に記憶された契約者情報に基づく無線通信を行なう。通信部111は、通信モジュール11が行なう無線通信における電波の送受信を行なうアンテナ、当該アンテナによる電波の送受信に係る回路等を含んで構成される。
【0061】
通信制御部112は、契約者情報記憶部113に記憶された契約者情報に基づいて、携帯電話通信網を経由する無線通信を通信部111に行なわせる。
【0062】
契約者情報記憶部113は、例えば、SSD、EEPROM、ROM、RAM等を含む。なお、契約者情報記憶部113は、HDD等の他の記憶装置であってもよい。また、契約者情報記憶部113は、通信モジュール11に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。契約者情報記憶部113は、通信モジュール11が処理する各種の情報、各種のプログラム等を格納する。
【0063】
接続部1Bは、制御モジュール10と通信モジュール11とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部1Bは、制御モジュール10が備える接続コネクタである接続部1Aと接続する接続コネクタである。接続部1Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Aと接続可能である。なお、接続部1Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Aと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部1Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部1Aと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部1Aと接続可能である構成であってもよい。
【0064】
電源モジュール12は、発電部121と、電力供給部122と、蓄電部123と、充電部124と、接続部2Bを備える。
【0065】
発電部121は、前述の環境発電を行なう。発電部121は、例えば、環境発電が熱発電である場合、ゼーベック効果による熱電変換素子、アルカリ金属熱電装置(AMTEC)、熱電子発電装置(TIC)、PETE素子等の熱電素子を含んで構成される。また、発電部121は、例えば、環境発電が光発電である場合、太陽電池等のように光を電力に変換する素子を含んで構成される。また、発電部121は、例えば、環境発電が振動発電である場合、圧電素子等のように振動を電力に変換する素子を含んで構成される。
【0066】
電力供給部122は、発電部121により発電された電力を、通信モジュール11が備える契約者情報記憶部113と、通信モジュール11が備える通信制御部112と、検出モジュール13が備える検出部131とのうちの少なくとも1つに供給する。以下では、一例として、電力供給部122が、検出装置1の全体に当該電力を供給する場合について説明する。すなわち、以下では、一例として、通信モジュール11が備える契約者情報記憶部113と、通信モジュール11が備える通信制御部112と、検出モジュール13が備える検出部131との全部に当該電力を供給する場合について説明する。なお、電力供給部122が検出装置1の一部に当該電力を供給する場合、検出装置1が備える部材のうち当該電力が供給されない部材には、蓄電池等の他の電源から電力が供給される。
【0067】
蓄電部123は、故障等の何らかの理由により発電部121が環境発電を行えない場合等において、検出装置1の全体に電力を供給する。蓄電部123は、如何なる種類の蓄電池であってもよい。なお、検出装置1では、前述した通り、検出装置1が携帯電話通信網を経由する無線通信を行なうため、通信モジュール11の消費電力を低減することができる。このため、検出装置1では、蓄電部123の容量を小さくすることができる。そして、蓄電部123の容量を小さくすることにより、検出装置1は、より確実に小型化できるとともに、より確実に低価格化を図ることができる。なお、電源モジュール12は、蓄電部123を備えない構成であってもよい。電源モジュール12が蓄電部123を備えない場合、検出装置1は、更なる小型化と低価格化を図ることができる。しかしながら、検出装置1は、メンテナンスフリーであることが望ましいとする観点から考えると、蓄電部123を備えることが望ましい。
【0068】
充電部124は、発電部121により発電された電力を、蓄電部123に充電する。なお、充電部124は、蓄電部123の充電状況に応じて、蓄電部123への充電速度を変化させる構成であってもよい。
【0069】
接続部2Bは、制御モジュール10と電源モジュール12とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部2Bは、制御モジュール10が備える接続コネクタである接続部2Aと接続する接続コネクタである。接続部2Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Aと接続可能である。なお、接続部2Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Aと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部2Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部2Aと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部2Aと接続可能である構成であってもよい。
【0070】
検出モジュール13は、検出部131と、接続部3Bを備える。
【0071】
検出部131は、前述の第1検出部の一例である。すなわち、検出部131は、検出モジュール13が取り付けられた位置における第1検出情報を検出するセンサである。
【0072】
接続部3Bは、制御モジュール10と検出モジュール13とを通信可能に接続する接続コネクタである。また、接続部3Bは、制御モジュール10が備える接続コネクタである接続部3Aと接続する接続コネクタである。接続部3Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Aと接続可能である。なお、接続部3Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Aと接続可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Aと接続不可能である構成であってもよい。また、接続部3Bは、ケーブル、アダプタ等を介さずに接続部3Aと接続不可能であり、且つ、ケーブル、アダプタ等を介して接続部3Aと接続可能である構成であってもよい。
【0073】
<制御モジュールと他の3つのモジュールとの接続態様>
ここで、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様について説明する。なお、当該他の3つのモジュールは、通信モジュール11、電源モジュール12、検出モジュール13の3つのモジュールのことである。
【0074】
図3は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第1例を示す図である。図3に示した例では、制御モジュール10は、通信ケーブルC1を介して通信モジュール11と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部1Aは、通信ケーブルC1を介して、通信モジュール11の接続部1Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに電源モジュール12と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部2Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、電源モジュール12の接続部2Bと接続されている。換言すると、接続部2Aは、接続部2Bとの間に他の部材を介さずに接続部2Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに検出モジュール13と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部3Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、検出モジュール13の接続部3Bと接続されている。換言すると、接続部3Aは、接続部3Bとの間に他の部材を介さずに接続部3Bと接続されている。
【0075】
図3に示した接続態様では、通信モジュール11は、通信ケーブルC1を用いて制御モジュール10から離れた位置に設置可能である。すなわち、図3に示した接続態様では、検出装置1を設置する位置が通信感度の悪い位置であったとしても、通信ケーブルC1を用いて通信モジュール11を通信感度がよい位置に設置することができ、その結果、検出装置1に無線通信を良好に行なわせることができるとともに、検出装置1の設置の自由度を向上させることができる。
【0076】
図4は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第2例を示す図である。図4に示した例では、制御モジュール10は、通信ケーブルC2を介して電源モジュール12と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部2Aは、通信ケーブルC2を介して、電源モジュール12の接続部2Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに通信モジュール11と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部1Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、通信モジュール11の接続部1Bと接続されている。換言すると、接続部1Aは、接続部1Bとの間に他の部材を介さずに接続部1Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに検出モジュール13と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部3Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、検出モジュール13の接続部3Bと接続されている。換言すると、接続部3Aは、接続部3Bとの間に他の部材を介さずに接続部3Bと接続されている。
【0077】
図4に示した接続態様では、電源モジュール12は、通信ケーブルC2を用いて制御モジュール10から離れた位置に設置可能である。すなわち、図4に示した接続態様では、例えば、検出装置1が設置される位置に光が入射しない、検出装置1が設置される位置の温度がほぼ一定である、検出装置1が設置される位置がほぼ振動しない等の理由により、検出装置1を設置する位置が環境発電を行なうことが困難な位置であったとしても、通信ケーブルC2を用いて電源モジュール12を、環境発電を良好に行なうことができる位置に設置することができ、その結果、検出装置1に環境発電を良好に行なわせることができるとともに、検出装置1の設置の自由度を向上させることができる。
【0078】
図5は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第3例を示す図である。図5に示した例では、制御モジュール10は、通信ケーブルC3を介して検出モジュール13と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部3Aは、通信ケーブルC3を介して、検出モジュール13の接続部3Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに通信モジュール11と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部1Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、通信モジュール11の接続部1Bと接続されている。換言すると、接続部1Aは、接続部1Bとの間に他の部材を介さずに接続部1Bと接続されている。また、当該例では、制御モジュール10は、通信ケーブルを介さずに電源モジュール12と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部2Aは、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、電源モジュール12の接続部2Bと接続されている。換言すると、接続部2Aは、接続部2Bとの間に他の部材を介さずに接続部2Bと接続されている。
【0079】
図5に示した接続態様では、検出モジュール13は、通信ケーブルC3を用いて制御モジュール10から離れた位置に設置可能である。すなわち、図5に示した接続態様では、例えば、検出装置1を設置する空間が狭い等の理由により、検出モジュール13に第1検出情報を検出させたい位置が検出装置1の全体を設置することが困難な位置であったとしても、通信ケーブルC3を用いて検出モジュール13を、検出モジュール13に第1検出情報を検出させたい位置に設置することができ、その結果、検出モジュール13による第1検出情報の検出を所望の位置においてより確実に行なうことができるとともに、検出装置1の設置の自由度を向上させることができる。
【0080】
図6は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第4例を示す図である。図6に示した接続態様は、図3に示した接続態様と図4に示した接続態様とを組み合わせた接続態様である。このため、制御モジュール10は、通信ケーブルC1を介して通信モジュール11と接続されている。また、制御モジュール10は、通信ケーブルC2を介して電源モジュール12と接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、検出モジュール13と接続されている。この場合、検出装置1は、図3に示した接続態様において得られる効果と、図4に示した接続態様において得られる効果との両方を得ることができる。すなわち、検出装置1は、当該場合、検出装置1に無線通信を良好に行なわせることができるとともに、検出装置1に環境発電を良好に行なわせることができる。
【0081】
図7は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第5例を示す図である。図7に示した接続態様は、図3に示した接続態様と図5に示した接続態様とを組み合わせた接続態様である。このため、制御モジュール10は、通信ケーブルC1を介して通信モジュール11と接続されている。また、制御モジュール10は、通信ケーブルC3を介して検出モジュール13と接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、電源モジュール12と接続されている。この場合、検出装置1は、図3に示した接続態様において得られる効果と、図5に示した接続態様において得られる効果との両方を得ることができる。すなわち、検出装置1は、当該場合、検出装置1に無線通信を良好に行なわせることができるとともに、検出モジュール13による第1検出情報の検出を所望の位置においてより確実に行なうことができる。
【0082】
図8は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第6例を示す図である。図8に示した接続態様は、図4に示した接続態様と図5に示した接続態様とを組み合わせた接続態様である。このため、制御モジュール10は、通信ケーブルC2を介して電源モジュール12と接続されている。また、制御モジュール10は、通信ケーブルC3を介して検出モジュール13と接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、通信モジュール11と接続されている。この場合、検出装置1は、図4に示した接続態様において得られる効果と、図5に示した接続態様において得られる効果との両方を得ることができる。すなわち、検出装置1は、当該場合、検出装置1に環境発電を良好に行なわせることができるとともに、検出モジュール13による第1検出情報の検出を所望の位置においてより確実に行なうことができる。
【0083】
図9は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第7例を示す図である。図9に示した接続態様は、図3に示した接続態様と図4に示した接続態様と図5に示した接続態様とを組み合わせた接続態様である。このため、制御モジュール10は、通信ケーブルC1を介して通信モジュール11と接続されている。また、制御モジュール10は、通信ケーブルC2を介して電源モジュール12と接続されている。また、制御モジュール10は、通信ケーブルC3を介して検出モジュール13と接続されている。この場合、検出装置1は、図3に示した接続態様において得られる効果と、図4に示した接続態様において得られる効果と、図5に示した接続態様において得られる効果との両方を得ることができる。すなわち、検出装置1は、当該場合、検出装置1に無線通信を良好に行なわせることができ、検出装置1に環境発電を良好に行なわせることができ、検出モジュール13による第1検出情報の検出を所望の位置においてより確実に行なうことができる。
【0084】
図10は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第8例を示す図である。図10に示した例では、制御モジュール10は、第1アダプタAD1を介して通信モジュール11と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部1Aは、第1アダプタAD1を介して、通信モジュール11の接続部1Bと接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、電源モジュール12、検出モジュール13のそれぞれと接続されている。
【0085】
ここで、第1アダプタAD1は、接続部1Aと接続部1Bとの間に接続されるアダプタである。また、第1アダプタAD1は、制御モジュール10と通信モジュール11とを通信可能に接続するアダプタである。なお、第1アダプタAD1は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と通信モジュール11との相対的な位置及び姿勢を変化させる第1変形機構を含む構成であってもよく、第1変形機構を含まない構成であってもよい。図10に示した例では、第1アダプタAD1は、第1変形機構を含む。図10に示した第1アダプタAD1は、3つの直方体形状のアーム部材が2つの回動軸を介して直列に接続された第1変形機構を含んでいる。これにより、第1アダプタAD1は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と通信モジュール11との相対的な位置及び姿勢を変化させることができる。制御モジュール10と通信モジュール11とが第1アダプタAD1によって通信可能に接続される場合、通信モジュール11は、通信モジュール11を支持する物体に設置する必要がなく、第1アダプタAD1を介して制御モジュール10により支持される。その結果、当該場合、検出装置1は、設置の自由度を更に向上させることができる。また、検出装置1は、当該場合、通信ケーブルC1を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0086】
図11は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第9例を示す図である。図11に示した例では、制御モジュール10は、第2アダプタAD2を介して電源モジュール12と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部2Aは、第2アダプタAD2を介して、電源モジュール12の接続部2Bと接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、通信モジュール11、検出モジュール13のそれぞれと接続されている。
【0087】
ここで、第2アダプタAD2は、接続部2Aと接続部2Bとの間に接続されるアダプタである。また、第2アダプタAD2は、制御モジュール10と電源モジュール12とを通信可能に接続するアダプタである。なお、第2アダプタAD2は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と電源モジュール12との相対的な位置及び姿勢を変化させる第2変形機構を含む構成であってもよく、第2変形機構を含まない構成であってもよい。図11に示した例では、第2アダプタAD2は、第2変形機構を含む。図11に示した第2アダプタAD2は、3つの直方体形状のアーム部材が2つの回動軸を介して直列に接続された第2変形機構を含んでいる。これにより、第2アダプタAD2は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と電源モジュール12との相対的な位置及び姿勢を変化させることができる。制御モジュール10と電源モジュール12とが第2アダプタAD2によって通信可能に接続される場合、電源モジュール12は、電源モジュール12を支持する物体に設置する必要がなく、第2アダプタAD2を介して制御モジュール10により支持される。その結果、当該場合、検出装置1は、設置の自由度を更に向上させることができる。また、検出装置1は、当該場合、通信ケーブルC2を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0088】
図12は、制御モジュール10と他の3つのモジュールとの接続態様の第10例を示す図である。図12に示した例では、制御モジュール10は、第3アダプタAD3を介して検出モジュール13と接続されている。すなわち、制御モジュール10の接続部3Aは、第3アダプタAD3を介して、検出モジュール13の接続部3Bと接続されている。そして、制御モジュール10は、通信ケーブル、アダプタ等を介さずに、通信モジュール11、電源モジュール12のそれぞれと接続されている。
【0089】
ここで、第3アダプタAD3は、接続部3Aと接続部3Bとの間に接続されるアダプタである。また、第3アダプタAD3は、制御モジュール10と検出モジュール13とを通信可能に接続するアダプタである。なお、第3アダプタAD3は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と検出モジュール13との相対的な位置及び姿勢を変化させる第3変形機構を含む構成であってもよく、第3変形機構を含まない構成であってもよい。図12に示した例では、第3アダプタAD3は、第3変形機構を含む。図12に示した第3アダプタAD3は、3つの直方体形状のアーム部材が2つの回動軸を介して直列に接続された第3変形機構を含んでいる。これにより、第3アダプタAD3は、受け付けた操作に応じて、制御モジュール10と検出モジュール13との相対的な位置及び姿勢を変化させることができる。制御モジュール10と検出モジュール13とが第3アダプタAD3によって通信可能に接続される場合、検出モジュール13は、検出モジュール13を支持する物体に設置する必要がなく、第3アダプタAD3を介して制御モジュール10により支持される。その結果、当該場合、検出装置1は、設置の自由度を更に向上させることができる。また、検出装置1は、当該場合、通信ケーブルC3を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0090】
なお、検出装置1は、図10図12のそれぞれに示した接続態様のうちの所望の2つ以上の接続態様を組み合わせて運用される構成であってもよい。ただし、図10図12のそれぞれに示した接続態様のうちの所望の2つ以上の接続態様の組み合わせの説明については、図6図9において説明した内容とほぼ同様の説明となるため、図示による説明を省略する。
【0091】
<検出モジュールの変形例>
以下、検出モジュール13の変形例について説明する。検出モジュール13は、検出部131に加えて、他の検出部を1つ以上備える構成であってもよい。以下では、一例として、検出モジュール13が、検出部131に加えて、検出部132を備える場合について説明する。図13は、検出部131とともに検出部132を備える検出モジュール13の構成の一例を示す図である。
【0092】
検出部132は、検出モジュール13が取り付けられた位置において、予め決められた第2種類の情報を、第2検出情報として検出するセンサである。第2検出情報は、例えば、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフ等のいずれか、又は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフ等のうちのいずれかを示す情報のことであるが、これらに限られるわけではない。また、第2検出情報は、第1検出情報と同じ種類の情報であってもよく、第1検出情報と異なる種類の情報であってもよい。
【0093】
検出モジュール13が検出部131とともに検出部132を備える場合、通信モジュール11の通信制御部112は、第1検出情報を無線通信により他の装置に送信し、且つ、検出部132により検出された第2検出を無線通信により他の装置に送信する。これにより、検出装置1は、1台で複数の種類の情報を検出することができ、石油生産プラント内に複数の検出装置1を設置する際の手間を軽減することができるとともに、石油生産プラント内に設置する検出装置1の数を低減することができ、石油生産プラント内への検出装置1の設置に係るコストを低減することができる。
【0094】
なお、検出モジュール13が検出部131とともに検出部132を備える場合、検出装置1は、検出部132が第2検出情報を検出した後、検出部132が検出した第2検出情報に応じた値を示す情報を第2検出情報として他の装置に送信する構成であってもよい。そして、この場合、検出装置1が当該値を第2検出情報として検出すると称してもよい。当該値は、例えば、加速度に応じて算出される振動の振幅、物体の有無を示すバイナリ値等であるが、これらに限られるわけではない。
【0095】
また、検出モジュール13は、検出部131とともに検出部132を備える場合、検出部131と検出部132との少なくとも一方の検出モジュール13の筐体に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能である構成であってもよい。図14は、検出部131とともに検出部132を備える検出モジュール13の構成の一例を示す図である。なお、図14には、検出モジュール13とともに、制御モジュール10、通信モジュール11、電源モジュール12のそれぞれについても示されている。
【0096】
図14に示した例では、検出モジュール13の筐体には、3つの棒状の部材が2つの回動軸を介して直列に接続されたアダプタを介して、検出部131が設けられている。また、当該例では、検出モジュール13の筐体には、3つの棒状の部材が2つの回動軸を介して直列に接続されたアダプタを介して、検出部132が設けられている。このため、当該例では、検出モジュール13は、検出部131と検出部132との両方の当該筐体に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能である。これにより、検出装置1は、検出部131による第1検出情報の検出と、検出部132による第2検出情報の検出とを、より確実に所望の位置において行なうことができる。
【0097】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例1>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例1について説明する。
【0098】
図15は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例1を示す図である。図15に示したモータMは、石油生産プラントが有する設備の一例である。検出装置1は、例えば、図15に示したように、モータMの表面に設置される。この場合、検出装置1の検出モジュール13が備える検出部131が検出する第1検出情報は、例えば、加速度を示す情報である。これにより、第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す加速度に基づいて、モータMに発生した振動の振幅を推定することができる。その結果、当該装置は、モータMに故障が発生する前に、推定した振動の振幅に基づいて、モータMに故障が発生する予兆を検出し、当該装置のユーザに、モータMに故障が発生する可能性が高いことを報知することができる。
【0099】
ここで、電源モジュール12が行なう環境発電が振動発電である場合、且つ、図15に示したモータMのような稼働時に振動する設備に検出装置1が設置される場合、検出装置1は、当該設備の稼働中において環境発電を行ない、当該設備の停止中に環境発電を行なわない。このため、検出装置1は、検出装置1を設置する設備が稼働中である場合にのみ、第1検出情報の検出と、第1検出情報の送信とを行なうように運用することができる。なお、検出装置1がモータMの表面に設置される場合であっても、電源モジュール12は、振動発電以外の環境発電を行なう構成であってもよい。
【0100】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例2>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例2について説明する。
【0101】
図16は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例2を示す図である。図16に示した配管Pは、石油生産プラントが有する設備の一例である。検出装置1は、例えば、図16に示したように、配管Pの表面に複数設置される。図16に示した例では、配管Pの表面には、互いに離間するように4つの検出装置1が設置されている。この場合、検出装置1の検出モジュール13が備える検出部131が検出する第1検出情報は、例えば、温度を示す情報である。これにより、複数の検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す温度に基づいて、配管P表面の温度分布を特定することができる。その結果、当該装置は、当該温度分布に基づいて、配管Pの管厚が変化する速度を推定し、推定した速度に応じて、配管Pに不具合が発生する予兆を検出することができる。そして、当該装置は、配管Pに不具合が発生する前に、当該装置のユーザに、配管Pに不具合が発生する可能性が高いことを報知することができる。
【0102】
ここで、電源モジュール12が行なう環境発電が熱発電である場合、且つ、図16に示した配管Pのような稼働時に発熱する設備に検出装置1が設置される場合、検出装置1は、当該設備の稼働中において環境発電を行ない、当該設備の停止中に環境発電を行なわない。このため、検出装置1は、検出装置1を設置する設備が稼働中である場合にのみ、第1検出情報の検出と、第1検出情報の送信とを行なうように運用することができる。また、検出装置1を薄型に構成した場合、検出装置1は、配管Pの内部に貼り付けることも可能である。この場合、検出装置1は、配管Pに不具合が発生する予兆を、より精度よく検出することができる。なお、検出装置1が配管Pの表面に設置される場合であっても、電源モジュール12は、熱発電以外の環境発電を行なう構成であってもよい。
【0103】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例3>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例3について説明する。
【0104】
図17は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例3を示す図である。図17に示したリアクタRは、石油生産プラントが有する設備の一例である。検出装置1は、例えば、図17に示したように、リアクタ(分解炉)Rの表面に複数設置される。図17に示した例では、リアクタRの表面には、互いに離間するように12個の検出装置1が設置されている。この場合、検出装置1の検出モジュール13が備える検出部131が検出する第1検出情報は、例えば、温度を示す情報である。これにより、複数の検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す温度に基づいて、リアクタR表面の温度分布を特定することができる。その結果、当該装置は、当該温度分布に基づいて、リアクタR内における触媒の偏流を推定することができる。そして、当該装置は、推定した偏流に基づいて、触媒流動反応シミュレーションの精度を向上させることができる。
【0105】
ここで、電源モジュール12が行なう環境発電が熱発電である場合、且つ、図17に示した配管Pのような稼働時に発熱する設備に検出装置1が設置される場合、検出装置1は、当該設備の稼働中において環境発電を行ない、当該設備の停止中に環境発電を行なわない。このため、検出装置1は、検出装置1を設置する設備が稼働中である場合にのみ、第1検出情報の検出と、第1検出情報の送信とを行なうように運用することができる。なお、検出装置1がリアクタRの表面に設置される場合であっても、電源モジュール12は、熱発電以外の環境発電を行なう構成であってもよい。
【0106】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例4>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例4について説明する。
【0107】
図18は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例4を示す図である。図18に示した常圧蒸留装置RUは、石油生産プラントが有する設備の一例である。検出装置1は、例えば、図18に示したように、常圧蒸留装置RUの頭頂部の表面に複数設置される。図18に示した例では、常圧蒸留装置RUの頭頂部の表面には、互いに離間するように9個の検出装置1が設置されている。この場合、検出装置1の検出モジュール13が備える検出部131が検出する第1検出情報は、例えば、温度を示す情報である。これにより、複数の検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す温度に基づいて、常圧蒸留装置RUの頭頂部の表面の温度分布を特定することができる。その結果、当該装置は、当該温度分布に基づいて、常圧蒸留装置RUの頭頂部における露点、壁厚等を推定することができる。そして、当該装置は、推定した露点、壁厚等に基づいて、常圧蒸留装置RUの頭頂部の腐蝕の進行度合いを推定することができる。なお、当該装置は、常圧蒸留装置RUの頭頂部の温度について、SOR(Start Of Run)/EOR(End Of Run)での温度偏差を用いて、常圧蒸留装置RUの頭頂部の腐蝕の進行度合いを推定する構成であってもよい。常圧蒸留装置RUの頭頂部の露点管理は、容易ではないことで知られている。しかしながら、常圧蒸留装置RUの頭頂部の露点管理の困難さは、当該頭頂部以外の箇所の温度が当該頭頂部の温度として代用的に用いられていることが原因の1つとして挙げることができる。このため、図18に示したように、当該装置は、常圧蒸留装置RUの頭頂部の表面に検出装置1が複数設置されることにより、常圧蒸留装置RUの頭頂部の露点管理を精度よく行なうことができる。
【0108】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例5>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例5について説明する。
【0109】
図19は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例5を示す図である。図19に示した配管P1は、石油生産プラントが有する設備の一例である。配管P1には、配管P2、配管P3、配管P4の3つの配管が接合されている。このように配管同士が接合された部分は、結露、雨水等の水分による腐蝕等によって亀裂が発生する可能性が高い。そこで、石油生産プラント内では、図19に示したように、このような配管同士が接合された部分付近の湿度を第1検出情報として検出可能な位置に検出装置1が設置される。図19に示した例では、配管P1と配管P2とが接合された部分付近の湿度を検出可能な位置に設置された検出装置1が、検出装置1-Aによって示されている。また、図19に示した例では、配管P1と配管P3とが接合された部分付近の湿度を検出可能な位置に設置された検出装置1が、検出装置1-Bによって示されている。また、図19に示した例では、配管P1と配管P4とが接合された部分付近の湿度を検出可能な位置に設置された検出装置1が、検出装置1-Cによって示されている。
【0110】
これにより、検出装置1-A~検出装置1-Cのそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す湿度に基づいて、配管P1表面の湿度分布を特定することができる。その結果、当該装置は、当該湿度分布に基づいて、配管P1外面の腐蝕傾向を推定することができる。そして、当該装置は、推定した腐蝕傾向に基づいて、配管P1に不具合が発生する予兆を検出することができる。そして、当該装置は、配管P1に不具合が発生する前に、当該装置のユーザに、配管P1に不具合が発生する可能性が高いことを報知することができる。
【0111】
また、検出装置1-A~検出装置1-Cのそれぞれが第2検出情報を検出可能である場合、検出装置1-A~検出装置1-Cのそれぞれは、例えば、配管P1から滴り落ちる油滴の流量を(又は何らかのセンサによって油滴そのものを)第2検出情報として検出する構成であってもよい。より具体的には、検出装置1-Aは、配管P1と配管P2とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能なセンサを検出部132として備え、配管P1と配管P2とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能な位置に設置される構成であってもよい。また、検出装置1-Bは、配管P1と配管P3とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能なセンサを検出部132として備え、配管P1と配管P3とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能な位置に設置される構成であってもよい。また、検出装置1-Cは、配管P1と配管P4とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能なセンサを検出部132として備え、配管P1と配管P4とが接合された部分から滴り落ちる油滴の流量を検出可能な位置に設置される構成であってもよい。
【0112】
これにより、検出装置1-A~検出装置1-Cのそれぞれから第2検出情報を受信する装置は、受信した第2検出情報が示す流量に基づいて、配管P1に亀裂が生じたことを早期に特定することができる。その結果、当該装置は、当該装置のユーザに、配管P1に亀裂が生じたことを早期に報知することができる。
【0113】
なお、検出装置1-A~検出装置1-Cそれぞれの環境発電は、例えば、光発電又は熱発電である。これは、検出装置1-A~検出装置1-Cのそれぞれが配管P1と離間した位置に設置されるため、配管P1からの振動を受け難いためである。
【0114】
また、配管P1から滴り落ちる油滴は、図20に示したように、雨樋GTによって所定の位置に設置された検出装置1(例えば、上記において説明した検出装置1-A~検出装置1-Cのいずれか)へと集積される構成であってもよい。図20は、配管P1から滴り落ちる油滴が、雨樋GTによって所定の位置に設置された検出装置1へと集積される様子の一例を示す図である。
【0115】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例6>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例6について説明する。
【0116】
図21は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例6を示す図である。図21に示した領域R1は、石油生産プラント内において補修を受ける前のチューブバンドルBが載置される領域の一例を示す。図21に示した例では、領域R1には、チューブバンドルB1~チューブバンドルB6の6つのチューブバンドルBが載置されている。なお、チューブバンドルBは、熱交換器のチューブバンドルであり、石油生産プラントが有する設備の一例である。また、チューブバンドルB1~チューブバンドルB3のそれぞれは、外装を構成するカバーが外された状態である。このため、図21では、チューブバンドルB1~チューブバンドルB3のそれぞれに設置された検出装置1が見えている。一方、チューブバンドルB4~チューブバンドルB6のそれぞれは、外装を構成するカバーが外されていない状態である。このため、図21では、チューブバンドルB4~チューブバンドルB6のそれぞれに設置された検出装置1は、カバーに隠れて見えていない。
【0117】
図21に示した検出装置1は、第1検出情報として位置を示す情報を検出する。すなわち、例えば、チューブバンドルB1に設置された検出装置1は、チューブバンドルB1の位置として、当該検出装置1が設置された位置を検出する。また、例えば、チューブバンドルB4に設置された検出装置1は、チューブバンドルB4の位置として、当該検出装置1が設置された位置を検出する。
【0118】
領域R1に載置されたチューブバンドルBは、補修を受けるため、他の領域へと移動させられることも少なくない。図21に示した例では、チューブバンドルB3が、領域R2に移動させられることを、矢印によって示されている。また、当該例では、チューブバンドルB1が、領域R3に移動させられることを、矢印によって示されている。
【0119】
このように、石油生産プラント内では、補修前のチューブバンドルBの移動が頻繁に起こる。このため、石油生産プラント内では、チューブバンドルBの移動先を迅速に特定することができるようにすることは、石油生産プラントの管理、点検等を行なう上で、重要である。このような事情から、チューブバンドルBに検出装置1が設置され、且つ、検出装置1が位置を示す情報を第1検出情報として検出する場合、チューブバンドルBに設置された検出装置1から第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す位置に基づいて、チューブバンドルBの位置を精度よく特定することができる。その結果、当該装置は、当該装置のユーザの必要に応じて、チューブバンドルBの位置を精度よく報知することができる。
【0120】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例7>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例7について説明する。
【0121】
図22は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例7を示す図である。図22に示したタンクT1は、石油生産プラントが有する設備の一例である。図22に示した例では、タンクT1は、原油が入れられたタンクである。すなわち、タンクT1は、液体が入れられるタンクの一例でもある。検出装置1は、例えば、図22に示したように、タンクT1の天井付近に設置される。この場合、検出装置1の検出モジュール13が備える検出部131は、例えば、スピーカ付きの音響センサである。すなわち、この場合、検出部131は、第1検出情報として音波(例えば、反響音の音波)を示す情報を検出する。これにより、第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す音波に基づいて、タンクT1内の空き容量を推定することができる。その結果、当該装置は、タンクT1の空き容量が所定の閾値以下となる前に、当該装置のユーザに、タンクT1の空き容量が所定の閾値以下となる時期が近いことを報知することができる。
【0122】
なお、図22に示した検出装置1は、図23に示すように、固体が入れられるタンクの一例であるサイロT2の天井付近に設置される構成であってもよい。図23は、サイロT2に設置された検出装置1の様子の一例を示す図である。ここで、サイロT2は、コークスが入れられたタンクである。この場合であっても、サイロT2に設置された検出装置1から第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す音波に基づいて、サイロT2内の空き容量を推定することができる。その結果、当該装置は、サイロT2の空き容量が所定の閾値以下となる前に、当該装置のユーザに、サイロT2の空き容量が所定の閾値以下となる時期が近いことを報知することができる。なお、図2において、サイロT2は、液体を保存するタンクに代えられてもよい。
【0123】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例8>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例8について説明する。
【0124】
図24は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例8を示す図である。図24に示したタンクT3は、添加剤が入れられたタンクであり、石油生産プラントが有する設備の一例である。タンクT3のように添加剤が入れられたタンク等には、石油生産プラント内においてタンクT3が位置する現場にしか存在しない液面計が取り付けられていることも少なくない。また、このような液面計は、液柱の高さによってタンクT3内の液面の位置を示すものが多い。図24に示した例では、このような液面計の一例として、液面計FSが示されている。そこで、図24では、所定の高さよりも高い位置における液柱の有無を検出(より具体的には、液相と気相とを区別)可能な位置に設置された検出装置1と、所定の高さよりも低い位置における液柱の有無を検出可能な位置に設置された検出装置1との2つの検出装置1が液面計FSに設置されている。この場合、検出装置1の検出部131は、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率等を示す情報を検出する光センサである。これにより、当該2つの検出装置1のそれぞれは、液柱の有無を検出することができる。これら2つの検出装置1それぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率等に基づいて、液面計FSの液柱の高さが所定の高さより高いか否かを特定することができる。その結果、当該装置は、タンクT3内の液面の位置が所定の閾値以下となる前に、当該装置のユーザに、タンクT3内の液面の位置が所定の閾値以下となる時期が近いことを報知することができる。
【0125】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例9>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例9について説明する。
【0126】
図25は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例9を示す図である。図25に示した雨水排水路DSは、石油生産プラント内における各地における雨水をガードベースンGBへと集積する水路の一例である。石油生産プラント内では、稀に油の漏洩事故が発生することがある。このような場合、油は、雨水排水路DSを通ってガードベースンGBまで流れ着く。このような場合、油の漏洩箇所を特定する必要がある。このような油の漏洩箇所の特定にも、検出装置1を用いることができる。例えば、油膜センサを検出部131として検出装置1に備えさせ、雨水排水路DSの上流に向かって分かれる水路のそれぞれに検出装置1を設置することができる。この場合、これらの水路に設置された検出装置1のそれぞれは、油膜の有無を示す情報を検出する。その結果、これらの検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す油膜の有無に基づいて、油の漏洩箇所を推定することができる。その結果、当該装置は、雨水排水路DSにおける油の漏洩箇所を、当該装置のユーザに迅速に報知することができる。例えば、当該装置は、ガードベースンGBにおける油膜の除去のキャパシティを超える前に、雨水排水路DSにおける油の漏洩箇所を、当該装置のユーザに迅速に報知することができる。すなわち、検出装置1、及び当該装置は、石油生産プラント内における油の漏洩の影響を低減することができる。
【0127】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例10>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例10について説明する。
【0128】
図26は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例10を示す図である。図26に示した領域R4は、石油生産プラント内においてガスの漏洩が起こる可能性が高い領域の一例を示す。領域R4のような領域では、ガス検出器が設置されていることが多い。しかしながら、このようなガス検出器は、領域R4内の全体に設置されているわけではない。また、領域R4が、複数の装置が入り組んだ領域である場合、且つ、領域R4内においてガスの漏洩が起きた場合、領域R4内において漏洩したガスの流動は、風向のみで予測できるほど単純ではない。このような場合において、図26に示したように、領域R4内の全体に複数の検出装置1が設置されていると、領域R4内においてガスの漏洩が起こった場合であっても、ガスの流動を推定することができる。この場合、領域R4内に設置される複数の検出装置1それぞれの検出部131は、ガスセンサである。そして、これらの検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示すガスの有無に基づいて、領域R4内におけるガスの濃度分布を推定することができる。その結果、当該装置は、領域R4内において人が安全に通行することができる避難経路を推定し、推定した避難経路を、当該装置のユーザに迅速に報知することができる。
【0129】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例11>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例11について説明する。
【0130】
図27は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例11を示す図である。図27に示したベルトコンベアBCは、石油生産プラントが有する設備の一例である。ベルトコンベアBCの故障は、ベルトを回動させる回動軸の軸受けにおいて発生することが少なくない。このため、ベルトコンベアBCには、複数の軸受けのそれぞれにセンサが設置されることが望ましい。このような場合、各軸受けに設置するセンサとして、検出装置1を用いることができる。図27に示した例では、ベルトコンベアBCは、5つの軸受けを有している。そして、これら5つの軸受けのそれぞれに検出装置1が設置されている。これらの検出装置1の検出部131は、例えば、加速度を示す情報を検出する。これにより、これらの検出装置1のそれぞれから第1検出情報を受信する装置は、受信した第1検出情報が示す加速度に基づいて、各軸受けにおいて発生した振動の振幅を推定することができる。その結果、当該装置は、例えば、推定した振動の振幅等が所定の閾値を超えた軸受けを、故障する可能性の高い軸受けとして特定し、特定した軸受けが故障する可能性が高いことを当該装置のユーザに報知することができる。
【0131】
なお、ベルトコンベアBCが有する全ての軸受けのそれぞれに検出装置1を設置する場合、設置の手間とコストが増大してしまう傾向にある。そこで、ベルトコンベアBCには、図28に示すように、1つの検出装置1がベルトコンベアBCのベルト上に設置される構成であってもよい。図28は、ベルトコンベアBCのベルト上に設置された場合の検出装置1の様子の一例を示す図である。図28に示しように当該ベルト上に1つの検出装置1を設置することにより、検出装置1は、当該ベルトの回動に伴って、ベルトコンベアBCが有する全ての軸受けの振動をスキャンすることができる。この場合、この検出装置1から第1検出情報を受信する装置は、例えば、ベルトコンベアBCから所定の距離離れた位置(例えば、ベルトコンベアBCが設置された部屋の入口、出口等)に位置する基地局と、当該ベルト上に設置された検出装置1との間の通信に基づいて検出装置1の位置を特定することができる。その結果、当該装置は、検出装置1から受信した第1検出情報が示す加速度が、検出装置1がスキャンした軸受けのうちのいずれであるかを特定することができる。
【0132】
<石油生産プラント内における検出装置の設置例12>
以下、石油生産プラント内における検出装置1の設置例12について説明する。
【0133】
図29は、石油生産プラント内における検出装置1の設置例12を示す図である。図29に示した設備EPは、石油生産プラントが有する設備の一例である。図29に示した例では、設備EPには、設備EPの全体に亘って複数の検出装置1が設置されている。そして、これら複数の検出装置1は、検出部131として撮像素子を備える。また、図29に示した装置PCは、これら複数の検出装置1のそれぞれから第1検出情報として撮像画像を受信する装置の一例を示す。装置PCは、例えば、受信した複数の撮像画像に基づいて、装置PCの記憶領域内に生成された仮想空間内における設備EPのデジタルツインを生成することができる。デジタルツインの生成に用いる撮像画像の数は、膨大な数に上る。このため、検出装置1のように製造コストを低減し、低価格化を図ることが可能な検出装置は、デジタルツインの生成と相性がよいと言える。なお、デジタルツインの生成方法については、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0134】
以上説明したように、本実施形態に係る検出装置(上記において説明した例では、検出装置1)は、所定の携帯電話通信網を経由する通信サービスの契約者に関する契約者情報を記憶する契約者情報記憶部(上記において説明した例では、契約者情報記憶部113)と、携帯電話通信網を経由する無線通信を制御する通信制御部(上記において説明した例では、通信制御部112)と、所定の環境発電を行う発電部(上記において説明した例では、発電部121)と、予め決められた第1種類の情報を第1検出情報として検出する第1検出部(上記において説明した例では、検出部131)と、を備え、契約者情報記憶部と、通信制御部と、第1検出部とのうちの少なくとも1つは、発電部から電力が供給され、通信制御部は、第1検出部により検出された第1検出情報を無線通信により他の装置に送信する。これにより、検出装置は、低価格化を図ることができる。
【0135】
また、検出装置は、契約者情報記憶部と通信制御部とを含む通信モジュール(上記において説明した例では、通信モジュール11)と、発電部を含む電源モジュール(電源モジュール12)と、第1検出部を含む検出モジュール(上記において説明した例では、検出モジュール13)と、通信モジュールと電源モジュールと検出モジュールとのそれぞれを制御する制御部(上記において説明した例では、制御部101)を含む制御モジュール(上記において説明した例では、制御モジュール10)と、を備える、構成が用いられてもよい。
【0136】
また、検出装置では、制御モジュールは、第1A接続部(上記において説明した例では、接続部1A)と、第2A接続部(上記において説明した例では、接続部2A)と、第3A接続部(上記において説明した例では、接続部3A)と、を有し、通信モジュールは、第1A接続部と接続可能な第1B接続部(上記において説明した例では、接続部1B)を有し、電源モジュールは、第2A接続部と接続可能な第2B接続部(上記において説明した例では、接続部2B)を有し、検出モジュールは、第3A接続部と接続可能な第3B接続部(上記において説明した例では、接続部3B)を有する、構成が用いられてもよい。
【0137】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブル(上記において説明した例では、通信ケーブルC1)を介して第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0138】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブル(上記において説明した例では、通信ケーブルC2)を介して第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0139】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブル(上記において説明した例では、通信ケーブルC3)を介して第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0140】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介して第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介して第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0141】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介して第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介して第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0142】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介して第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介して第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0143】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介して第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介して第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介して第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0144】
また、検出装置では、第1A接続部は、通信ケーブルを介さずに第1B接続部と接続され、第2A接続部は、通信ケーブルを介さずに第2B接続部と接続され、第3A接続部は、通信ケーブルを介さずに第3B接続部と接続される、構成が用いられてもよい。
【0145】
また、検出装置では、第1A接続部と第1B接続部との間に接続され、通信モジュールと制御モジュールとを通信可能に接続する第1アダプタ(上記において説明した例では、第1アダプタAD1)を更に備え、第1アダプタは、受け付けた操作に応じて、通信モジュールと制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第1変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0146】
また、検出装置では、第2A接続部と第2B接続部との間に接続され、電源モジュールと制御モジュールとを通信可能に接続する第2アダプタ(上記において説明した例では、第2アダプタAD2)を更に備え、第2アダプタは、受け付けた操作に応じて、電源モジュールと制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第2変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0147】
また、検出装置では、第3A接続部と第3B接続部との間に接続され、検出モジュールと制御モジュールとを通信可能に接続する第3アダプタ(上記において説明した例では、第3アダプタAD3)を更に備え、第3アダプタは、受け付けた操作に応じて、検出モジュールと制御モジュールとの相対的な位置及び姿勢を変化させる第3変形機構を含む、構成が用いられてもよい。
【0148】
また、検出装置では、検出モジュールは、予め決められた第2種類の情報を、第2検出情報として検出する第2検出部(上記において説明した例では、検出部132)を含み、前記通信制御部は、前記第2検出部により検出された前記第2検出情報を前記無線通信により前記他の装置に送信する、構成が用いられてもよい。
【0149】
また、検出装置では、検出モジュールは、第1検出部と第2検出部との少なくとも一方の検出モジュールの筐体に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能である、構成が用いられてもよい。
【0150】
また、検出装置では、電源モジュールは、蓄電池(上記において説明した例では、蓄電部123)を更に備え、蓄電池は、発電部から供給される電力によって充電される、構成が用いられてもよい。
【0151】
また、検出装置では、通信モジュールと電源モジュールと検出モジュールと制御モジュールとの全部は、防爆構造を有する、構成が用いられてもよい。
【0152】
また、検出装置では、契約者情報記憶部は、eSIMである、構成が用いられてもよい。
【0153】
また、検出装置では、環境発電は、熱発電、光発電、振動発電のうちのいずれかである、構成が用いられてもよい。
【0154】
また、検出装置では、第1検出情報は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれか、又は、角速度、加速度、温度、音波、湿度、流量、位置、光の屈折率、吸光度、赤外線の透過率、光量、光度、電磁波、放射線量、質量、重量、静止画像、動画像、ガスの有無、油の有無、操作用スイッチへの操作の有無、操作用スイッチのオン又はオフのいずれかを示す情報である、構成が用いられてもよい。
【0155】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0156】
また、以上に説明した装置(例えば、検出装置1)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM:Random Access Memory)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0157】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0158】
1、1-A、1-B、1-C…検出装置、1A、1B、2A、2B、3A、3B…接続部、10…制御モジュール、11…通信モジュール、12…電源モジュール、13…検出モジュール、14…検出モジュール、101…制御部、102…記憶部、111…通信部、112…通信制御部、113…契約者情報記憶部、121…発電部、122…電力供給部、123…蓄電部、124…充電部、131…検出部、132…検出部、AD1…第1アダプタ、AD2…第2アダプタ、AD3…第3アダプタ、C1、C2、C3…通信ケーブル、PC…装置
図1
図2
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