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特開2022-38623ドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038623
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】ドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
(51)【国際特許分類】
E04H 9/16 20060101AFI20220303BHJP
E04D 15/00 20060101ALI20220303BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220303BHJP
B64D 9/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
E04H9/16 D
E04D15/00 X
B64C39/02
B64D9/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020143221
(22)【出願日】2020-08-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】399049855
【氏名又は名称】湯田 秋夫
(72)【発明者】
【氏名】湯田 秋夫
【テーマコード(参考)】
2E139
【Fターム(参考)】
2E139DA51
2E139DB04
2E139DC00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】屋根に登る事無く安全な除雪作業が出来る、屋根の雪降ろし装置を提供する。
【解決手段】雪が積もった屋根の軒先から、除雪器1を屋根上に向けてドローン13で牽引し、雪を鋤取り雪降ろしをする除雪器で、ドローンで牽引操作が容易なように軽量小型化した。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除雪器とウインチとドローンから成る屋根の雪降ろし装置で有って、屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項2】
除雪器の両側面に、除雪器を牽引操作するL形クランク状の柄を差込取付けが出来る突起した支点部材と柄の倒れを止める突起部材を設けた事を特徴とする請求項1の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項3】
除雪器を牽引操作するL形クランク状の柄は、突起した支点部材に差し込みし、支点部材を中心に前後に振れるもので、支点部材より下部の柄の長さは、柄が前後に振れる時、屋根の斜面に接触する事で除雪器を浮かす事の出来る、支点部材下部からの柄の長さで有る事を特徴とする請求項1又は2の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項4】
柄を除雪器の後方に振り倒し、除雪器後部下端先端を支点として、除雪器前部先端を浮かす時の柄の倒れを止める突起部材で、柄を後方に倒す操作をドローンで行う事を特徴とした請求項1又は2又は3の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項5】
屋根に沿って除雪中の除雪器の牽引しているワイヤーが、緩み後方に滑り落ちるのを防ぐ部材を、除雪器後部底裏面一端に設けた事を特徴とする請求項1又は2又は3又は4の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項6】
ウインチの、両側から延びた左右の2本のワイヤーを、巻き取り、繰り出すドラムは一対の円筒形のドラムで、中央に仕切る部材を設け、仕切られたドラム両側に同時に2本のワイヤーを巻き取る事や、繰り出す事の出来る事を特徴とするウインチで有り、ドローン下部の脚部に容易に着脱が出来る部材に取り付けた請求項1又は2又は3又は4又は5の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項7】
ドローンで牽引中の除雪器が傾き、発生するひねりの負荷が、直接ドローンに及ぶ事を防ぐ、負荷を吸収する二本のワイヤーを、除雪器とドローン脚間下部左右両側に設け、リモコン操作で脚から着脱できるワイヤーとした事を特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積雪した屋根の雪降ろし、除雪に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、温暖化がもたらす異常気象で、一度に降る雨や雪の量が極端に多くなり、従来とは異なり頻繁に屋根の雪降ろしの除雪が必要とされる。
【0003】
今までは、屋根に積もった雪は、自然に溶け又、積もるものであった為に、屋根の雪降ろしが必要としていなかった地方でも、突然のドカ雪で雪の重さによる家屋の歪や、倒壊が発生している。
【0004】
この為、放置し置くと、更に積もる雪で、安心して生活が出来ない異常な冬の季節となってきている。
【0005】
又、雪が多く降る地域で、高齢化が進み、高齢者が屋根の雪降ろしの最中に転落し死亡する事故が毎年多発している。
【0006】
屋根の雪降ろし作業は、高所作業で腰を曲げての長時間に及ぶ重労働である。
【0007】
今だ、雪降ろし作業を請け負う業者は、人を派遣し人力で雪降ろしをしているのが現実である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
雪降ろし作業の転落防止をする安全な除雪方法が求められている。
【0010】
積もった雪の屋根に登る事無く、除雪する道具を観うけられるが、地上にいて、除雪器具を操作し屋根の雪降ろしをするもので、軒下での作業で落ちてきた雪を被る等の被害があり、一長一短があり思うように用いられていない。
【0011】
屋根の上での作業は、うっかり注意を怠ると、滑り落ちる危険を伴う為、ヘルメット着用、転落防止の命綱を備えたうえでの作業と成っている。
【0012】
又、屋根が斜面と成って足場が悪く、滑りやすく除雪に熟練した作業人が求められている。
【0013】
高齢化した地域では、雪降ろしの作業をする人が年々少なく、やむなくボランテアに頼るしかなく問題を呈している。
【課題を解決するための手段】
【0014】
屋根に積もった雪を漉き取る事や剥ぎ取る事の出来る除雪器を用い、この除雪器をドローンで軒先から屋根の傾斜に沿って上に牽引し、除雪器を操作し、屋根に積もった雪を剥ぎながら掬い、ビニールシートに載せ雪を軒下に滑り落として除雪する事で、危険な屋根に登る事無く屋根の雪降ろしが可能にしたものである。
【発明の効果】
【0015】
年々、ドローンの性能が向上し、小型ながらも重い物を持ち上げる能力が増し、この持ち上げる力を牽引力として活用し除雪器を引かせる事で、容易に屋根の雪降ろしが安全に早く行えるようになった。
【0016】
現在、ドローンは農業の薬剤散布、肥料散布等に多く用いられているが、冬季間は使用する事が無かったドローンを、人手不足が生じる。
【0017】
冬の雪降ろし作業に用いる事で、一年を通し活用できるようになり、ドローンの維持経費を抑えられ、新たにドローンを活用できる作業範囲が広がった。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図4】ドローンにウインチ下に除雪器を吊り下げた雪降ろし作業時の斜視図。
【
図5】ドローンが屋根の軒先に除雪器を当て除雪仕様としてけん引している図。
【
図7】除雪器支点部材突起部に柄を差し込み、柄が除雪器に直角と成った時柄の先端が除雪器底より突き出、除雪器を浮かす事を表した丸円内の図である。
【
図8】除雪器を前側面から見た全体の斜視図である。
【
図10】除雪器に取り付けした柄の形状が他の記載の柄と異なっても同じ作用をするが主に多く積もった新雪等に用いる柄である。
【
図11】除雪器の柄を後方にドローンで引く事で除雪器先端が浮き上がる図。
【
図12】除雪器の柄を倒す事で除雪器先端が浮き上がる、てこの原理を活用した雪の剥ぎ取り除雪で除雪手順を、英記号で表した除雪中の図ある。
【
図13】除雪器の雪降ろし作業手順1の除雪器をけん引し雪を掘削漉き取り初期作業時の除雪器の柄の位置を表した図である。
【
図14】除雪器柄を引き上げ、雪の剥ぎ取り作業時2の柄の位置を表した図である。
【
図15】雪が湿って重く硬く2の作業工程で、雪の層が壊れず、剥ぎ取りが出来ない時、柄を後方に倒し操作作業3で、柄の倒れ止め防止部材を表した図である。
【
図16】柄を後方に牽引すると、除雪器後端を支点として先端が持ち上がり突き刺さった雪の層を壊す作業4を表した図で、
図13、14、15、16は一連のてこの原理を表したものである。
【
図17】ドローンで屋根の雪降ろしの除雪に市販の小型電動除雪器を用いた状況斜視図である。
【
図19】ドローン脚部に設けたウインチの拡大斜視図である。
【
図20】ウインチの中央に設けた円筒形仕切りの部材を表した図である。
【
図21】除雪器を吊り下げた図で、除雪器が水平に吊り下げられるように調整コイルバネを設けた斜視図である。
【
図22】除雪器が、軒先の雪に刺さり漉き取り時の柄の傾きを表した図である。
【
図23】除雪器を吊り下げ屋根の軒先に除雪器を当てて漉き取りしようとする前の側面から見た斜視図である。
【
図24】ドローンで屋根上に向かい牽引し漉き取りする状況の斜視図である。
【
図25】ドローン下部に除雪器を吊り下げた状況図である。
【
図26】参考文献の公知の屋根軒下に足場を組み立て、足場上で屋根の軒先から雪降ろし作業をした状況図。
【
図27】L形形状の除雪器を牽引操作する柄を表した上部から見た斜視図である。
【
図28】L形クランク状の柄を表した図で除雪器から切り離した斜視図である。
【
図29】除雪器にL形クランク状の柄を支点の突起部材に差し込み取り付けした斜視図である。
【
図30】除雪器を真上に牽引したL形クランク状の柄を表した斜視図である。
【
図31】柄を除雪器後方に倒しけん引した時、除雪器後方下端が支点と成って前部が持ち上がることを表した状況斜視図。
【
図32】除雪器を真上に牽引して前部を屋根から剥がしデブリ(雪の塊)を除雪器後部に転がしている除雪中の状況斜視図。
【
図33】除雪器柄を後部一杯に倒し、除雪器先端を高く持ち上げる事で、突き刺さった除雪器が雪を壊す状況斜視図である。
【
図34】除雪器底下部に、滑り止め部材を貼り付けしている事を表した真下から見た斜視図である。
【
図35】積もった雪が多く(e)、(f),(g)と3回に分けて屋根の雪降ろし漉き取り作業中の除雪状況図である。
【
図36】支点突起挿入穴から上部クランク状の曲がりまでの長さの異なる柄でドローンのパワーに適した柄を除雪器に取付して用いる柄の斜視図である。
【
図37】ドローン下部のウインチワイヤーを草刈り機の柄に取り付けた全体斜視図である。
【
図39】ドローンと除雪器を繋ぐひねり負荷吸収ワイヤーを表わした斜視図である。
【
図40】除雪器が傾きひねりの負荷吸収ワイヤーがクロス状態に成りそうな牽引時の状況を表した図である。
【
図41】草刈り機を負荷吸収ワイヤーを用い牽引している全体斜視図である。
【
図42】ドローン脚に直接除雪器柄を取り付けした全体斜視図で、除雪器が傾いた時ひねり負荷が柄を通してドローン脚に加わる事を表した
図1である。
【
図43】直接除雪器柄を取り付けした全体斜視図で、除雪器が傾いた時ひねり負荷が柄を通してドローン脚に直接加わる事を表した
図2である
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1、
図2、
図3は、雪降ろしを行う本発明を構成するドローン13、ウインチ9、除雪器1を表した図で
図4、5、6はドローンに取り付けしたウインチ、除雪器を表し、雪降ろし実働の状況斜視図である。
【0020】
図2、19、20のウインチは、除雪器の柄の先端両側に設けたワイヤーを巻き取る、繰り出すウインチを表した図で、ドローン脚部に取り付けて使用するものであるが本体下部に取付して用いても良い。
【0021】
ウインチ9は、雪降ろし作業中はドローン13に取り付けて使用するものであるが着脱が簡単で、ドローンからウインチを切り離し、手にもって手動操作できるウインチ9でもある。
【実施例0022】
本発明のドローンを用いた除雪器の実施例を記載するが、除雪器の大きさや、用いる部材の材質や、若干の異なる形状など、用いるドローンの大きさや性能、パワー等で、除雪器の幅等のサイズや形が大きな物、形が図と異なる場合もあるが、又、下記記載の操作する上での操作の仕方等に、こだわる事無く実施できるものとして記載する。
【実施例0023】
本発明の除雪器1は、一体成型されたコの字形ポリカーボネイト性で、幅約45cm高さ32cm奥行き45cmほどで、開口部両側面一端に除雪器をけん引操作する柄3を差込取り付けする突起部状の支点部材2と成る突起部と、同じく突起部材の柄の倒れ止め部材を設けたものであるが、スチールやステンレス板厚さ1.6mm~1.8mmの物を折り曲げ加工したものを除雪器として用いても良い、突起した柄の支点部材、柄の倒れを止める突起部材は直径12mm長さ3cmの丸鋼で、突起した支点部材のみ、先端部に柄の外れ止めとして用いる割りピン挿入穴2mmの貫通した穴を向けてある。
【0024】
柄3は、支点部材2と成る突起部材に差し込み取り付けられ、前後に支点部材を中心に振れる柄3で支点部材より下部の柄4の長さは、柄を前後に振る時、除雪器1の支点突起部材2中心下の除雪器の底が、約5~6cm程柄4が、てこの原理で屋根面より持ち上がる支点下部の柄4の長さとして、掘削突き刺さった除雪器1の先端が持ち上がり屋根より雪の層を壊し剥がし掬うことが出来ようにした柄4の長さで、更に柄3を除雪器後方に倒すと、除雪器後部下端が支点と成って除雪器前部先端を、てこの原理で、大きく持ち上げる柄の倒れ止め部材2-1も除雪器内に設けたものである。
【0025】
支点突起部材より下部の柄の長さを、柄が前後に振れる時、除雪器が約5cm~6cm程浮き上がる長さにしているが、屋根に積雪している雪の深さや、雪の硬さ等で、柄4の長さを変えられるようにして用いても良い、例えば支点突起部が入る穴を数か所柄に設ける事で下部柄4の長さを変えられるようにする、本発明の柄の材質は直径2.2cmのスチールパイプを用い支点部材より上部の牽引する柄の長さは約1.2mとしたものを用いているが角スチールパイプ等を用い、パワーの大きいドローン等の柄の長さは、逆に短くする事で操作性が良くなる90cm~80cm程として用いても良い。
【0026】
除雪器1の下部後方に掘削した雪を屋根斜面に沿って滑らせるビニールシート8を幅約60cm~70cm長さ約3m程のものを取り付けして除雪器が剥ぎ取り漉き取った雪を載せ滑らせ軒下に落とす雪降ろしシュートのシートとして用いているが、必ずしもビニールシートでなくとも軟弱性の雪が付着しない雪が滑るシート状の物であればどの様な物を用いても良い。
【0027】
雪降ろしをする屋根の大きさに合わせ除雪器に取り付けているビニールシートを継ぎ足して長くし用い、シート同士繋ぐ面ファスナー等継ぎ足しが簡単な物であればどの様な継ぎ足しをする部材を用いても良い。
【0028】
柄3は除雪器をドローンがけん引操作する柄で、柄上部先端両側にワイヤー6を取り付けしたものである。
【0029】
柄に取り付けしたワイヤーの太さ3~4mm程の物を用い長さは、15m~20m程でウインチ9に巻き取り収納され、ドラム9-1直径15cm収納ドラム幅は約5cm程で収納時の巻き数は用いるワイヤーの太さで異なるが40~50巻程と成りドラム両端に収納する ウインチでドローン下部脚部14に取付し又は、本体底部に着脱できるように取り付けされウインチとして用い、ウインチは電動モータで稼働するものとなっているワイヤーの長さは牽引する物や用途に合わせ、短かくても良い又、必ずしもドラム径が15cmにこだわらず牽引する重さや、巻き取るモータの大きさに沿ったドラム径として用いる。
【0030】
柄3に取り付けしているワイヤーは、ウインチから繰り出し巻き取りが出来るように設けたもので、屋根の積雪した雪を除雪器が鋤取る時や雪を剥がす時の柄の操作で、柄を前後に倒し、振る時ドローンが自由に動きやすいようにワイヤーが繰り出され伸びたり縮んだりすることが出来るようにしたものである
図20。
【0031】
ウインチ9は、柄3両側から延びるワイヤー2本を同時に巻き込み繰り出す事の出来るウインチで、ワイヤー6を巻き取り、繰り出すドラム15は円筒形のドラム中央が仕切られて両端に別々に収納できるワイヤー巻取り繰り出さすドラムとしたウインチである。
【0032】
ウインチから繰り出されるワイヤーの長さを適度に伸ばし、ドローンが除雪器を真上や前後に牽引して、雪が重く硬く屋根の雪に除雪器が突き刺さり、雪の層が壊れず剥がれない等の時、ワイヤーを繰り出したり、巻き込んだりして屋根の雪降ろしの操作を容易にする時用いるウインチで有り、ドローンからウインチを切り離し、両手に持ってウインを操作できるようにウインチ両側の持つ手11の突起部材内に操作スイッチ12を設けたものである。
【0033】
ドローンの普及が進み多方面で活用され、小型の物から大型の物まで様々なドローンが在るが、本発明では約45cm×45cm厚さ30cm角程の掘削した雪を動かし、持ち上げる事の出来る大きさのドローンで、一般に農作業で薬剤散布や肥料の散布に用いられている小型ドローンを活用している。
【0034】
ドローン下部脚部にウインチを簡単に着脱が出来るように取り付けして用いる、例えば、脚部に持つ手が収まる半円形のくぼみのある部材を設け、ウインチをはめ込み取り付けし結束バンドや面ファスナー等で固定しても良い。
【0035】
本発明では、ドローン操作リモコン内にウインチの操作スイッチを加えている。
【実施例0036】
実施例2では、積雪した屋根の雪降ろし手順を記載した
図4、5、6で、雪降ろし操作手順は、ドローン操作オペレーターが行うもので、必ずしも本記載通りとしなくとも、現地積雪状況等に合わせ、操作オペレーターが最適と思う手順で、ドローンを操作しながら雪降ろし作業をする。
【0037】
屋根に積もっている雪の多さや、雪質、例えば新雪、雪が溶けだし締まって重くなっている雪等をドローン操作オペレーターが検証し、一度に漉き取る厚さなどを決め、除雪器の鋤取りする深さの、軒先の積もっている雪に除雪器先端を当てる
図5、35。
【0038】
手順1は、積もった雪が新雪等で軽く柔らかい雪質の場合を記載する。
【0039】
除雪器をドローン下部に吊り下げ、積もった屋根の軒下先端に除雪器を当てる
図5、
図23。
【0040】
除雪器をドローンのパワーを上げ屋根斜面に沿って一気に牽引する。
【0041】
積雪し間もない雪や軽い雪等は、軒下から一気にドローンのパワーを上げながら牽引して屋根頂上部まで鋤取り、除雪器後ろ下部のビニールシートに漉き取った雪を載せ軒下に滑り落とす作業状況図、
図6、35。
【0042】
ドローンのパワーを下げ、除雪器を吊り下げ、軒先に戻し上記操作を繰り返して屋根の雪降ろしを行う、GPSが搭載されている為に、一端軒先先端に除雪器を当ててホバーリング状態で停止し除雪器を設置した時のドローンの位置高さ情報を手元操作で記録設定して置く事で、ドローンが軒先に戻り簡単に除雪器が再設置され除雪が出来る多く積もり一度で漉き取り除雪が出来ない場合は、2度3度に分けて漉き取りして除雪の雪降ろし作業をする
図35。
【0043】
湿った雪、重い雪等は漉き取る深さを浅くしてパワーを上げて一気に漉き取り除雪をして二度三度に分けて浅く鋤取りして除雪する、又多く積もった雪等には、一度での除雪にこだわらず数回に分けて漉き取り除雪を行う。
【0044】
手順2、湿った雪や締まった雪、硬い雪等を除雪する雪降ろし手順を記載する除雪器を屋根の軒先の雪に当てる
図5。
【0045】
ドローンのパワーを上げ、除雪器を屋根に沿って牽引するが、積もった雪に除雪器が刺さり、更にドローンのパワーを上げて引いてもパワー不足で、除雪器が動かない場合が有る。
【0046】
本発明の除雪器の柄は後方にも振れる柄であって、ドローで除雪器を前に引く動作から柄を真上にして除雪器を持ち上げるドローン操作に変える、この時柄4の下端が除雪器より下に突き出て、屋根斜面に接し、てこの原理で屋根から除雪器が持ちあげられ剥ぎ取りされた雪の層が壊れ、デブリ(雪魂)23と成って除雪器後部ビニールシートに転げ落ちビニールシートの上を滑り軒下に落下させる操作作業するが、除雪器が突き刺さった雪の層が壊れず、雪が崩壊しない場合は、柄3を除雪器後方にドローンで引き倒す事で柄の倒れ止め防止部材2-1が柄を受け止め支え、除雪器後部下端1-1を支点にして除雪器先端を大きく浮かす事で硬く締まった雪に突き刺さって動かない除雪器前部を持ち上げ雪の層を壊しデブリ23を除雪器後部のビニールシート上に載せ滑らせ軒下に落下させる
図32、33。
【0047】
硬い締まった雪質の雪降ろしの場合は、上記したドローン操作で雪を屋根から剥ぎ取り掬い滑らせ雪降ろしをする。
【0048】
作業中、除雪器が思ったより深く突き刺さり除雪器が動かなくなり、にっちもさっちもいかなくなる場合が有る。
【0049】
このような場合は、ドローン下部に取付しているウインチのワイヤーを繰り出し、柄とドローン間を繋ぐワイヤーを、2~3m程繰り出しドローンを自由に動けるようにしてパワーを上げ、勢いを付けて引き上げするか、牽引し雪を剥ぎ取る操作等を繰り返して雪の層を壊す。
【0050】
ワイヤーの繰り出す長さ等は、ドローン操作ドライバーが状況を把握してウインチ操作をして雪降ろし作業をする。
【0051】
上記、除雪雪降ろしの除雪器の操作をドローン操作オペレーターが、雪質や建物等周囲の環境を把握し雪降ろしを行うもので、隣接する建物や電線等の有無で異なり、記載した通りでなくとも、状況に合わせた除雪、雪降ろし作業をする。
【0052】
時には、誤って積もった雪にパワーを上げすぎて深くつき刺さって除雪器が動かなくなり、ドローンでは除雪器を刺さった雪から切り離すことが出来ず、作業を中断するしかない場合が有る。
【0053】
一端、ドローンのウインチワイヤーを一杯繰り出して、着地させて、ウインチをドローンから取り外し、手動でウインチを操作する。
【0054】
ウインチ両端の握り手部を両方の手で持ち、手元ウインチ操作のスイッチをオンオフ等繰り返しワイヤーを巻き取る等をして手で操作してパワーを上げすぎて深く突き刺さった除雪器をウインチを手元操作する事で解消する。
【実施例0055】
実施例3では、除雪器の柄に関して記載する
図7~10。
【0056】
柄3は、除雪器の突起支点部材2に差し込んでウインチワイヤー6を通してドローンで牽引しながら柄の操作を行い屋根の雪を剥ぎ取りしながら鋤取りして雪降ろし作業をするものである。
【0057】
図7の丸円内の除雪器に取り付けした柄の支点部材より下方の、柄4の長さはドローンで除雪器を持ち上げた時、柄4の長さが除雪器底より長く、引き上げる時、屋根一端に接触し除雪器の支点部材2を中心に、てこの原理で浮かす事で掘削し突き刺さった雪の層を壊し雪を屋根から剥がすのを容易にする為に設けた長さの柄4を表わした丸い円内の図である。
【0058】
新雪や、軽い雪等は、
図7の柄をドローンで屋根頂上まで一気に牽引する事で、漉き取りされた雪が除雪器後部に取り付けしているビニールシート8上を滑り軒下まで雪降ろしが出来る
図9.10。
【0059】
ドローンのウインチから延びたワイヤーで牽引、操作する柄3であるが、屋根に積もった雪が余りにも多く積もり、柄をけん引する時、柄が雪に阻まれ柄が抵抗となって除雪器が浮き上がり、スムーズに牽引できない場合がある
図12のaの柄、13、14,15,16の柄。
【0060】
図10図21、22、23
図25、35、36の除雪器の柄3の形状は、多く積もった深い雪を除雪する時、用いるもので、多く雪が積もり軒先に垂れ下がった軒先の雪を鋤取りやすいように除雪器が雪に刺さり掘削が容易なL形クランク状の形をした柄を用いた物で有る。
【0061】
上記記載した突起部の支点部材を中心とした、てこの原理で除雪器を浮かして雪の層を壊しての雪降ろし作業としたものですが、降雪し時間が経ち湿って重く硬く又、凍った雪等では、除雪器が牽引され雪に突き刺さり、除雪器をドローンが真上に持ち上げても掘削し突き刺さった雪の層が壊れず屋根から雪が剥がれない時等が有る。
【0062】
図12は、上記記載した雪質の状態時に行う、てこの原理で雪の層を壊し、除雪中の雪降ろしの柄の作業操作の手順を表した図である。
【0063】
ドローン操作で、柄3を除雪器後ろに倒し、除雪器内の柄の倒れ止め防止部材2-1で柄が止まり、柄を後方に牽引すると
図12で表したようする。
【0064】
除雪器の後部下端1-1が支点と成り除雪器先端が大きく持ち上がり
図16、突き刺さり掘削された雪の層が崩壊して除雪器後方のビニールシート8上をデブリ23が滑り落下する
図12である。
【0065】
柄3の長さは、1.2mの長さの物を用いているが、ドローンのパワーに合った柄の長さにして突起した支点部材に簡単に差し込み変えられる物としている
図28。
【0066】
又、ドローンの牽引力の大きさに応じて、除雪器の幅を変えて一回で雪降ろしする幅を広くした除雪器としても良い。
【0067】
柄の倒れ止め防止部材2-1を除雪器内に設けた事で、前方への牽引だけでは漉き取り除雪の雪降ろしが出来なかった事が、柄の倒れ止め部材2-1を設ける事で、除雪器後部底下端が支点と成り、突き刺さった除雪器前部を大きく持ち上げ、湿った重い掘削し突き刺さった雪の層の崩壊が容易になり、掘削剥ぎ取り除雪が可能と成った
図16。
【0068】
このように、ドローンのパワーに合った柄の長さにする事で、牽引だけでは、雪の鋤取り雪降ろし作業がパワー不足で出来なかった事が、除雪器内に、てこの原理の支点と成る部材や、柄の倒れ防止部材を設けた事と、柄の長さを変える除雪器とする事でドローンのパワー性能に合わせた除雪雪降ろしが出来る。
【0069】
記載したように除雪器支点突起部材からの下部の柄4が屋根表面に接触する事や、除雪器後部下端を支点とする、てこの原理の、柄引き倒す事等の操作をドローンで行う事で、容易に雪を剥ぎ取り、雪を鋤取り除雪が出来、ドローンのパワーが足りなく除雪には使えないと思われたドローンにも、柄の長さをドローンのパワーに適した長さに替え簡単に支点部材に差し込みするだけで、湿った重い雪、硬い雪等の雪の層を掘削崩壊が出来る柄とする事で、パワーの小さいドローンも除雪に活用でき、ドローンのパワーの異なるどの様な機種にも対応できる除雪器を提供できるようになった除雪器である。
【実施例0070】
実施例4では、先行技術文献との違いなどを述べる。
【0071】
特開2015-178704は雪下ろし作業時、屋根から滑落死や転落しケガが多く、転落事故を避けるため発明した試作除雪器を造った時の発生した技術を出願したものある。
【0072】
屋根に除雪された溝を設け、積もった雪の雪融けを早めるように、適度の間隔をおいた雪溝を屋根に掘る除雪方法としたものであった。
【0073】
軒下に足場を組み、軒先から除雪器を屋根沿いに押し上げ、雪を掘削して雪を下す作業をしていたが、掘削された雪が滑り落ちてきて雪を被るものであった参考
図26。
【0074】
又、軒下に組んだ足場の上での作業と成っていて、落ちてきた雪が足場を覆うなどの状況となった作業であった。
【0075】
手摺りが無い足場の上に立って、掘削した雪を被りながらの除雪作業と成って、足場の高さが2m程であっても不安定な足場上での危険を伴う作業でもあった。
【0076】
設置した足場が落下してきた雪で埋もれ、足場を解体する時足場周りの除雪が必要と成り、除雪時間も労した。
【0077】
又、軒先から除雪器を押し上げて雪を掘削し取り除いた作業をしていたが、除雪器の柄が屋根上頂上まで届かず、危険を覚悟し屋根の上に登り屋根の頂上から除雪器を引き上げ作業をして雪溝を造り雪降ろしの除雪作業を行っていた。
【0078】
積もった屋根の先端軒先での作業は無くなり、転落の危険性は少なく無くなった利点はあったが、どうしても屋根に登り除雪作業が必要としていた。
【0079】
屋根の雪降ろし作業の危険を回避する為に造ってみた物であったが、一長一短がある作業と成っていて今だ、埋もれたままの技術となっている。
【実施例0080】
実施例5は、雪降ろしを行う建物の周囲や屋根屋上周囲に電線やTVアンテナ固定配線、通信ケーブル引き込み線等が有って、本発明の除雪器をドローンが軒先から除雪器を屋根上部方向に牽引する事ができない場合がる。
【0081】
実施例5では、ドローン下部ウインチのワイヤーに市販の小型電動モータ除雪器を取り付けした屋根の除雪方法についてと、本発明のウインチの操作、特徴も合わせて記載する
図17。
【0082】
建物周囲の環境で障害物が存在し本発明の除雪器を使用できない時、本除雪器の替わりに、市販の電動除雪機を吊り下げたドローンが、屋根上部から軒先にドローンから延びるワイヤーを繰り出して除雪機を下降させ屋根の雪降ろしの掘削除雪するようにしたものである
図17。
【0083】
ウインチに吊り下げ用いる電動除雪機は市販の物を用いる
図18。
【0084】
使用している市販品の除雪器掘削幅は約50cm、雪を掘削するオーガ径約26cm重さ15kgの除雪機ハンドルの柄の両側にウインチから延びたワイヤーを取り付けしている
図18。
【0085】
ドローン下部に取付しているウインチ両側から延びる2本のワイヤーを電動除雪機操作ハンドル上部の両側に取付してドローンで吊り下げ積雪している屋根屋上まで運ぶ
図17。
【0086】
ウインチ両端から広げて延びる二本のワイヤーが除雪機のハンドルの柄両側に取り付け牽引する為、1本で吊り下げ牽引する場合のワイヤーとは異なり吊り下げた除雪機が振れて回転する事が無い。
【0087】
吊り下げた物が回転する例を挙げると、浸水被害で救難ヘリが救助した人を吊り上げた時、救助者や救援者が揺れ、回りながら吊り上げられる中継映像を観る事が有る、ウインチから延びる一本のワイヤロープで吊るすと必ず起きる現象である。
【0088】
ドローンで物を吊り下げて搬送する時、従来のウインチでは延びるワイヤーが一本の為、吊り下げた物がバランスを崩し回転し、回転が収まるまで時間を必要としているが、本発明のウインチのワイヤー収納ドラムは、巻き取り収納する円筒形の一対のドラム直径18cmでドラム幅は約38cm~42cm程で、幅12cm~15cm程の中央円筒形仕切り部材9-2で仕切られて、別々に巻き取り収納するウインチドラムである
図2、
図4、
図20、
図25。
【0089】
中央で仕切られた収納箇所が別々の位置にワイヤーが巻き取るドラムとしている為に、広げて収納される二本のワイヤーが絡み合う事が無く収納が出来、吊り上げ運ぶ物の吊り下げ箇所が、適度に広げた位置の吊り下げ位置として柄の両側を吊り下げ運搬する事で、吊り下げた物が惰性で回る現象が発生しない特徴を有している。
【0090】
この為、除雪機を屋根頂上部に吊り下げ運ぶ最中、除雪機が揺れても回転しない為、除雪器を決められた位置に運び設置が出来る。
【0091】
除雪機の揺れや回転が無く、一度ドローンを所定の除雪位置の空中にホバーリングをして停止し留め、高さ位置を記録し設定し記憶させる事で繰り返す行なう除雪作業では、GPSからの信号を基に容易に除雪する位置に戻り操作が出来、除雪仕事が簡素化できる。
【0092】
ドローンが吊り下げている除雪機を積雪している屋根頂上から稼働させ、除雪し除雪が進むにつれ、ウインチからのワイヤーを繰り出して除雪作業を行う。
【0093】
用いている手押し式電動除雪機は、除雪器後ろに車輪が付いた物で、掘削除雪された雪は、回転するオーガの勢いで前方に、放出しながら下り進む除雪機である。
【0094】
屋根屋上から軒先に下降させて除雪するが、掘削除雪が進むにつれ除雪機が自重で後部車輪が回り屋根斜面に沿って下りながら除雪をする。
【0095】
ドローン操作オペレーターがドローン操作リモコン内のウインチの繰り出しスイッチを入れ、ワイヤー6を除雪が進むにつれワイヤーを繰り出す。
【0096】
軒先まで除雪機が除雪降下し除雪が完了したら、ウインチからの繰り出したワイヤーの長さを記録設定しておくことで、繰り返す次の作業が簡単になる。
【0097】
屋根上部から掘削除雪されると除雪器の自重で屋根上部から軒先に除雪しながら自重で降下し軒下に掘削した雪を放出しながら屋根の雪降ろしを行うものである。
【0098】
除雪作業が進むにつれワイヤーを繰り出して行う除雪手順を記載したが、
図18に表したように、ドローンで除雪機を吊り下げ、屋根の上部から軒下先に除雪機稼働に合わせて降下しながら除雪しても良い、ドローンの移動方向を表した矢印13-1である。
【実施例0099】
実施例6では、
図23、
図24、
図32、
図33、
図34、
図35、36に記載した本発明の除雪器を牽引するするドローンが操作するL形クランク状の柄の働きと、除雪中除雪器が後方に滑り下がるのを防止する事を詳しく図を参照しながら述べる。
【0100】
本発明の除雪器は、厚さ1.6mm、幅約45cm奥行約45cm高さ約32cm重さ約2.8kgでスチール製の材質で、用いるドローンは持ち上げる重さ、牽引力約25kg以下の国の許可の制約が受けにくい、普及型の肥料や薬剤散布に一般に用いられている、持ち上げる重さ、牽引力が10~15kg程の小型ドローンを使用している。
【0101】
本除雪器を吊り下げ、軒先に除器を当てて、停止しホバーリング状態維持する
図23。
【0102】
操作リモコン付随する操作パネルでドローンの位置や高さをGPSを基に設定し記録する。
【0103】
【0104】
牽引され屋根に沿って除雪器が積もった雪に突き刺さし、牽引しそれほど負荷が掛からない雪質の場合は、ドローンのパワーを上げ、屋根上まで一気に除雪器を牽引して漉き取り除雪を行う、屋上まで除雪が完了したらドローンを一旦停止し、ホバーリング状態で高さ位置を記録設定する
図35。
【0105】
上記記載した雪質で多く積もって雪が厚い層の場合は、数回に分けて漉き取りするようにし、浅く鋤取りして除雪器を軒先から屋根上まで一気に牽引し敷き取り、雪降ろしの除雪作業を行う
図35。
【0106】
高さ位置等を設定している為に、後は自動で軒先に戻って繰り返し除雪するが、手元操作リモコンと画像認識AIアプリ搭載したタブレットやスマホ、クラウドコンピュータを併用活用する事で、軒先の所定の軒先に戻った場所が除雪が完了している場合は、AI画像認識システムでAIが判断し所定場所隣の除雪されていない、軒先に移動して除雪を開始する。
【0107】
AI画像認識システムを活用する事で、繰り返し行う除雪作業等では、オペレーターに操作上の負担が少なくなる。
【0108】
L形クランク状の柄3の取り付ける支点部材2から上部の柄3の曲がりの長さは約20cm~30cmで一度に除雪する雪の漉き取り深さが浅い、パワーの小さいドローン使用に適したもので、パワーの大きい大きなドローンを用いた時は、30cm~40cmとしたL形クランク状の柄3として、一度に漉き取る雪の深さ、漉き取りをドローンの性能に合わせたL形クランク状の柄3として用いる
図36。
【0109】
本発明の除雪器に使用しているドローンのパワーに適している柄3の長さ約1.0mとしてL形クランク状の曲がりは支点部材より上30cmから曲がったクランク状の柄3としている。
【0110】
一ランク下のパワーが劣るドローンを用いた場合は、柄3の長さを1.2mとし長くしL形クランク状の柄の曲がりは短くした20cm~25cmの柄3として用い一度に漉き取る雪の深さを浅くしパワーに合った深さで漉き取り除雪を行う。
【0111】
屋根に積雪した雪が多く深い積もった雪、雪が湿った重い雪、硬い雪等で軒下から屋根上まで浅く鋤取りして、数回に分けて漉き取り除雪するが
図35、一気に屋根上まで牽引しての除雪が出来ない場合がある。
【0112】
このような雪には、除雪器が雪に突き刺さり重く牽引できない時、ドローンを除雪器真上に移動させ、除雪を柄3牽引して持ち上げる
図24、
図32。
【0113】
除雪器支点部材より下の柄4が屋根一端に接触し除雪器先端部部分を持ち上げる事と成る
図32。
【0114】
突き刺さり先端が持ち上がる為に湿った雪の層が壊れデブリ(雪魂)23と成ってビニールシート8に載って除雪器の後方に滑り落下する。
【0115】
積雪している雪質の中には屋根との接触部近の雪は解けて柔らかいが表面が硬くなっている雪質が有る、このような雪質は、ドローンで真上に引き上げても突き刺さった雪の層が崩れ壊れない場合がある。
【0116】
ドローンで柄3を後方に引き倒し事で、除雪器後部下端1-1が支点として前先端を大きく持ち上げる事で、突き刺さった雪の層を壊しデブリ(雪魂)23と成って除雪後方のビニールシート8の上を滑り軒下に転がり落ちる
図33。
【0117】
上記記載したように柄を真上に持ち上げても
図32、突き刺さった雪の層が壊れない場合は、柄を後方に倒し牽引することで雪の層を壊し、剥ぎ取りが出来、ドローンのパワーが足りなく牽引するだけでは、屋根の漉き取りの除雪作業が出来なかったものを、ドローンで柄3の操作を行うことで、柄の長さを活用した、てこの原理で雪を剥ぎ取る用にした除雪器である。
【0118】
上記記載した、除雪作業中の除雪器を牽引操作している時、ドローンの牽引が緩み、ワイヤー6にたるみが生じ、この時除雪器が後方に滑り落ちする時がある。
【0119】
図34記載の滑り止め部材を除雪器裏面後部一端に設け、ワイヤー6が緩んだ時、後方に滑り落ちを防ぐ為に設けたものである。
【0120】
図34では滑り止め部材として、不織無の幅4cmを貼り付けして滑り止め部材とし用いている。
【0121】
滑り止め部材1-2は、牽引時負荷が少ない最小の幅、長さとして用い、ワイヤー6が短時間緩みが生じた時、除雪器が後方に滑り落ちするのを阻止する為のもので、除雪器に雪が載った時、雪重さで牽引時の負荷が少なく生じない材質の滑り止め部材として、本発明では幅4cm厚さ2mm程の安価なフェルト、不織布繊維を貼り付け用いているが、山スキーなどで歩行時、使用しているスキー板に被せる繊維状の滑り止め部材は、前に進むとき繊維の毛がつぶれ平らになり抵抗が無く滑り、スキー板が後方に下がる場合は毛が起きて雪に絡みつき滑りを止める物等が有るこれらの性質の毛質繊維を滑り止め部材として活用しても良い。
【0122】
又、除雪器後部下端に、直径4.0cm幅45cmの半円筒形の部材を設け、この部材下方後ろ半分に滑り止め部材を設ける等して、除雪器を前に引いた時は半円筒形の突起部前面は滑り、除雪器が後退等が生じた場合は後部の滑り止め部材が抵抗と成って滑りを防げる半円筒形の部材にフェルト繊維の滑り止め部材を貼り付けした物としても良い。
【0123】
スチール製網目8mm幅2cm程部材を貼り付け又は、直径4mm程のスチールの丸棒二本を2cm程の間隔を置いた平行線にして点付け溶接し滑り止め部材としても良い。
【0124】
ワイヤーが緩み除雪器が後部に下がらない落下を防止する物であればどの様な物を用いてよいし除雪器後部一端に凹凸を設ける等としても良い。
【0125】
上記した本発明の除雪器は、スチール製で構造が極めてシンプルな為、製作が容易で安価に出来るが、ドローンがより柄や除雪器を操作しやすくする為に、軽量が可能で強度が得られる、炭素繊維で製作し、除雪器を更に軽く製作する事で小型のドローンでも、上記したてこの原理を活用しなくとも、多少湿った雪や重い雪質でも容易に牽引するだけで漉き取り除雪する屋根の雪降ろしが出来る除雪器と成る。
【0126】
屋根の雪降ろしの除雪作業を、ドローンで行う事で、除雪作業が安全で、しかも早く除雪が出来、雪降ろし作業を行った各家屋の除雪作業の手順や操作を、GPSを基に時間、位置、高さ等をドローン操作パネル内及び連動するスマホ、クラウドコンピュータ、タブレットに記憶している為に、除雪後4~5日経過し又、大雪となって屋根の雪降ろし作業を再び必要とした場合は、前回のデータを基に除雪作業手順に沿ってドローンが除雪始める為、ドローン操作ドライバーの操作時の負担が少なくて済み、前回時の除雪作業より作業が早くなる利点が有る。
【0127】
近年、異常気象の為一度に降雪する雪が多く、高速道路や山間の一般道に設置されている雪崩止め柵を越えた積雪と成り、突き出た雪庇が発生し、何時雪崩が発生してもおかしくない状態の時がある、東北道等では通行止めを行い、定期的に爆破振動を起こし故意に雪崩を起こし、大掛かりに車を止めての除雪作業としていたが崩壊しそうな柵から突き出た雪庇部分を、本ドローンを用いた除雪器で除雪する事で適時に除雪が出来雪崩を回避でき、通行を止める事無く、雪崩発生が予測されるスキー場等色々な場所での雪降ろし作業にドローンを用いた新たな産業と成り、除雪する作業手順データをスマホ、パソコンやタブレット、クラウドコンピュータに取り込み蓄積し、AI画像認識システムをも用い活用し記録管理する事で、ドローンで農薬散布、肥料散布が省力化、自動化ができたように、AI画像認識システムを用いる事で、ドローンオペレータ操作作業が格段に軽減できる除雪器となる。
【0128】
屋根の雪降ろしや他の除雪作業も、ドローンで自動化ができるように、除雪データを本発明の除雪器の操作手順や作業データを修得蓄積して、自動化する為の基礎と成る作業技術としてデータを収集する。
【0129】
上記した操作時の収集した位置、高さ、繰り出すワイヤーの長さ等をAI画像認識システムとGPSシステム併用し用いる事で、ドローンで牽引する他の作業にも応用できる。
【実施例0130】
実施例7では、凹凸のある積雪面を除雪中牽引されている除雪器が傾く時が有るが、牽引するワイヤーを一定の長さの物として用い、傾きねじれが生じた負荷を吸収し解消するワイヤーの役割を記載する。
【0131】
ドローン脚14に直接除雪器の柄3を取付して牽引して除雪した場合は、除雪器の傾きで発生したひねりの負荷がドローン脚14に直接加わり、ドローンの操作に支障が出ていた
図42、43。
【0132】
ドローン脚14と除雪器の柄3間に1.5m~2.5m程のひねりの負荷吸収ワイヤー6-2を設ける
図39、40。
【0133】
ドローン脚と除雪器間に設けたワイヤー6-2が除雪器が傾いた時発生する、ひねりの負荷をワイヤー6-2が吸収する為、除雪器が傾いても、ひねり負荷が直接ドローンに伝わらない為に、ドローンの操作性に影響が出ない
図39、40。
【0134】
ひねりの負荷吸収ワイヤー6-2取付固定部材6-1をドローン脚14下部両側に設け除雪器柄3から延びているひねりの負荷吸収ワイヤー6-2を脚から着脱できる取付固定部材6-1に引っかけ取付する
図39。
【0135】
負荷吸収ワイヤー6-2取付固定部材6-1は、操作リモコンで取付固定部材6-1からワイヤー6-2を着脱する為の開閉する機能が付いた取付固定部材6-1である。
【0136】
除雪器が傾いた時発生する、ひねり負荷吸収ワイヤー6-2を除雪器牽引するワイヤーとした事で、ウインチを必要としない除雪器では、ウインチの重さが無く軽くなり、除雪器を一回り大きな物の除雪器を使用出来る利点が有る
図40。
【0137】
ウインチを搭載していない為、一回り大きな物の除雪器を使用出来る利点が有るが、牽引時の除雪状況で雪の層に除雪器が突き刺さったりした場合、ウインチからのワイヤーを繰り出し長くして勢いを付けての牽引操作等が出来なくなる点も発生する。
【0138】
雪質や除雪状況、周りの環境に対応し、ウインチを用いたり、又は、ウインチ無のひねり負荷吸収ワイヤー6-2のみの除雪作業とする等をオペレーターが現場で判断する。
【実施例0139】
実施例7までは、ドローンを用いた屋根の雪降ろしの除雪器を記載したが、屋根の雪降ろし作業でドローンの操作、ウインチの操作の習得、収集したデータを、夏場の除草作業にドローンを用い活用する事を記載するが、用いる草刈り機のエンジンの大きさパワー等は汎用市販品の小型草刈り機に用いている小型エンジンを活用している用いるドローンのパワーの大きさで記載したエンジンより大きなものを用い、記載した草刈り機より一回り大きな草刈り機として用いても良い。
【0140】
草刈り機の柄3は、U字型形状をしているが、草刈り刃25で刈られた草が倒れ牽引時柄に絡み付くのを回避出来る形状としたもので、コの字形の柄としても良くドローン13下部のウインチワイヤー6を草刈り機26の柄3に取り付けた全体斜視
図37で有る。
【0141】
草刈り機の幅約50cm、U字型の柄の長さは、草刈り機26本体からワイヤー取付位置まで約90cm程で、草刈り刃25は直径30cmのチップソーの刃で二枚同時に回転稼働する草刈り稼働刃としている総重量約4.5kg混合エンジンを用いた草刈り機である。
【0142】
草刈り機の補助車輪24-1は牽引時回転刃先が水平に保つバランスを得る補助動輪で吊り上げ移動中も草刈り機刃が水平になる様に設けたもので、補助動輪は多少前後に取り付け位置がバランスをとる為、変えられるようにしている
図38、41。
【0143】
除雪器の漉き取り
図17、
図4、
図25で得たドローン操作ウインチ操作データを、ドローンで草刈り機を牽引し除草作業に用いる事が出来、除雪器の代わりにウインチワイヤーに草刈り機を吊り下げ牽引し、草刈りを行う。
【0144】
近年、夏の季節の除草作業は従来と異なり異常な高温が続き、直射日光を浴びる炎天下の下での作業は、熱中症を伴う過酷な危険を伴う除草作業となっている。
【0145】
ドローンの屋根の雪降ろし作業操作データを、除草作業に用いる事で、炎天下での作業を冷房の効いた作業車内からドローンを操作して除草作業をする事が可能と成った。
【0146】
ドローン脚14両側から延びる二本のワイヤーが草刈り機柄3両側を牽引する為、ドローンで草刈り作業をする時、草地が多少の凹凸が有って、草刈り機に傾き等が生じても、適度にワイヤーを繰り出した長さにする事で、ワイヤーが傾きを吸収し牽引除草作業が容易に行える利点がある本発明のウインチである
図41のひねり負荷吸収ワイヤー6-2。
【0147】
草刈り機を牽引除草中地面の凹凸の場所で草刈り機が傾むきながらも草刈りが出来、傾いた時、本発明のウインチの二本のワイヤーが傾きを吸収しながら牽引して、草刈り機の傾き時のひねりの負荷が直接ドローンに及ぶ事が無い。
【0148】
河川敷の草刈り作業や堤防の斜面の草刈り等は、洪水被害を軽減する為定期的に、除草管理が必要として、炎天下下での人での作業では斜面は足場が悪く、過酷な重労働と成っている本発明の草刈り機を用い、草刈り機を吊るしたドローンで堤防斜面下から上に草刈り機を牽引して除草作業をする事で熱中症を伴う作業を回避できる
図41。
【0149】
屋根の雪降ろしで軒先から屋根上に向けて、漉き取り除雪したように、同じドローン操作手順で草刈り機を堤防法面下部から上に向けて草刈りが、車内からの操作を行う事が容易で、除雪操作データを基に活用する事で簡単に行える
図39,41。
【0150】
又、高齢化が進む農作業では、稲作の収穫前の熱い日が続き、この時期に畦畔や農道の草刈りが必要不可欠な作業となっている。
【0151】
近年農作業中、草刈り最中に暑さの為に体調を壊す方が毎年増えているが、背景には高齢化した人が営む農業と近年の異常気象の為の猛暑が有る。
【0152】
この高齢化した担い手不足の夏場の除草作業を外部業者に委託している農家の方がいるが、委託された業者も人での草刈り作業で、夏場の草刈り作業を嫌がり断り、請け負う業者が少なくなっているのが現実である。
【0153】
田圃の薬剤散布、肥料の散布が小型ヘリ、ドローンを活用して定着した農作業と成ったように、本発明のドローンを活用した草刈り機を用い、冷房の効いた作業車内からドローンを操作する事で、安全で人で不足を解消する農作業の一助になる。
【0154】
ドローンを用いる除草作業の例として、ゴルフ場、畑のむね間の除草、田圃の畦畔の除草、河川敷、堤防、足場の悪い斜面等に特に有効で、ドローンが最適に稼働できるウインチからのワイヤーの繰り出す巻き取りデータを雪降ろし作業で得たドローン操作情報を基に草刈り作業に除雪作業データを活用できる。
【符号の説明】
【0155】
1除雪器
1-1除雪器後部下端
1-2除雪器底面に貼られた滑り止め部材
2支点部材
2-1柄の倒れ止部材
3ドローンで牽引される柄
3-1支点突起部材に差し込みする穴部
4柄の支点下部柄の長さ
5柄両側左右に取り付けられたワイヤー
6ワイヤー
6-1負荷吸収ワイヤー取付固定部材
6-2ひねりの負荷吸収ワイヤー
7除雪器後部に設けた雪を滑らせる為のビニールシート
8 ビニールシート
9ウインチ
9-1円筒形のドラム
9-2円筒形仕切りの部材
10ワイヤーを巻き取り繰り出すドラム
11ドローンに取り付けする突起部で有り、手による操作時の持つ手部
12ワイヤー繰り出す、巻き込むときの電動モータのスイッチ
13ドローン
13-1ドローン雪降ろしの作業時の移動方向
14ドローン下部脚
15ワイヤーを巻き込む、繰り出すドラム
16剥ぎ取り漉き取りされてビニールシート上を滑り落ちる掘削された雪
17積雪した屋根
18円は、支点突起部材を中心に柄が回り前後に振れ倒れ柄下端先が屋根に触れ除雪器が浮かされる事を表した図
19電動除雪器
19-1ハンドル
19-2オーガ
19-3車輪
20積雪している屋根屋上
21吊り下げバランスをとる調整スプリング
22組み立て足場
23デブリ(雪魂)
24草刈り機車輪
24-1草刈り機の補助車輪
25草刈り機の刃
26草刈り機
【手続補正書】
【提出日】2020-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除雪器とウインチとドローンから成る屋根の雪降ろし装置で有って、屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項2】
除雪器の両側面に、除雪器を牽引操作するL形クランク状の柄を差込取付けが出来る突起した支点部材と柄の倒れを止める突起部材を設けた事を特徴とする請求項1の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項3】
除雪器を牽引操作するL形クランク状の柄は、突起した支点部材に差し込みし、支点部材を中心に前後に振れるもので、支点部材より下部の柄の長さは、柄が前後に振れる時、屋根の斜面に接触する事で除雪器を浮かす事の出来る、支点部材下部からの柄の長さで有る事を特徴とする請求項1又は2の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項4】
柄を除雪器の後方に振り倒し、除雪器後部下端先端を支点として、除雪器前部先端を浮かす時の柄の倒れを止める突起部材で、柄を後方に倒す操作をドローンで行う事を特徴とした請求項1又は2又は3の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項5】
屋根に沿って除雪中の除雪器の牽引しているワイヤーが、緩み後方に滑り落ちるのを防ぐ部材を、除雪器後部底裏面一端に設けた事を特徴とする請求項1又は2又は3又は4の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【請求項6】
ウインチの、両側から延びた左右の2本のワイヤーを、巻き取り、繰り出すドラムは一対の円筒形のドラムで、中央に仕切る部材を設け、仕切られたドラム両側に同時に2本のワイヤーを巻き取る事や、繰り出す事の出来る事を特徴とするウインチで有り、ドローン下部の脚部に容易に着脱が出来る部材に取り付けた請求項1又は2又は3又は4又は5の屋根斜面に沿って除雪器を牽引し積もった雪を剥がす鋤取りするドローンを用いた屋根の雪降ろし装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0120】
図34では滑り止め部材として、不織
布の幅4cmを貼り付けして滑り止め部材とし用いている。
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