(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022038991
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】袋詰め補助装置
(51)【国際特許分類】
B65B 67/12 20060101AFI20220303BHJP
B65B 67/04 20060101ALI20220303BHJP
B65B 43/36 20060101ALI20220303BHJP
B65B 5/04 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
B65B67/12
B65B67/04
B65B43/36 A
B65B5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020143756
(22)【出願日】2020-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】591038026
【氏名又は名称】福岡丸本株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】特許業務法人 東和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100207066
【弁理士】
【氏名又は名称】米山 毅
(72)【発明者】
【氏名】山本 正和
(72)【発明者】
【氏名】百合 広之
【テーマコード(参考)】
3E003
3E030
3E057
【Fターム(参考)】
3E003AA05
3E003AB01
3E003BB02
3E003BC01
3E003BD05
3E003DA05
3E030AA04
3E030BA02
3E030CA07
3E030CB01
3E030GA05
3E057AA01
3E057AA03
3E057AA05
3E057AC04
3E057CB05
3E057CC03
(57)【要約】
【課題】被包装物を収容する包装容器を包装袋に簡単かつ容易に挿入して、袋詰め作業の作業効率を大幅に向上させる袋詰め補助装置を提供すること。
【解決手段】多数の包装袋Bを順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台200と、このスタッキング台200に保持された最上位の包装袋Bの開口部Boに向けて送風してこの包装袋Bを膨らませる送風ユニット100と、最上位の包装袋Bに向けて被包装物Cを収容した包装容器Pを誘導するシューター300とを備えている。
【選択図】
図5B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の包装袋を順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台と、該スタッキング台に保持された最上位の前記包装袋の開口部に向けて送風して該包装袋を膨らませる送風ユニットと、前記最上位の包装袋に向けて被包装物を収容した包装容器を誘導するシューターとを備えていることを特徴とする袋詰め補助装置。
【請求項2】
前記シューターが、前記包装容器の挿入姿勢を調整しながら前記包装容器を誘導する包装容器誘導部と、該包装容器誘導部の下流側に連続して前記包装容器を前記包装袋の開口部内に導入する開閉式ゲート部とを有し、
前記開閉式ゲート部が、前記包装容器を前記包装袋に挿入する方向の力により前記包装袋の開口部内に向けて拡開自在となる左右一対の弾性変形自在な導入壁と、該左右一対の導入壁を前記包装袋から退避した状態で閉じ合わせる導入壁係止手段とを有し、
前記左右一対の導入壁が、拡開した状態から互いに重なって閉じ合う状態に復帰することを特徴とする請求項1に記載の袋詰め補助装置。
【請求項3】
前記開閉式ゲート部が、前記導入壁の上辺と連接して上下方向に拡開自在な上方フラップ片を有していることを特徴とする請求項2に記載の袋詰め補助装置。
【請求項4】
前記導入壁係止手段が、前記左右一対の導入壁の一方に設けられた磁石と、前記左右一対の導入壁の他方に設けられた磁性体とにより構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の袋詰め補助装置。
【請求項5】
前記シューターを着脱自在とするシューター載置台が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の袋詰め補助装置。
【請求項6】
前記スタッキング台に保持された前記包装袋に対する前記シューターの設置位置を調整するシューター位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の袋詰め補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被包装物の包装袋に対する袋詰め作業を補助する袋詰め補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、イチゴやぶどう等の青果物、すなわち、バラ物とも称する被包装物を収容する際の包装材として、上部に開口部を設けた直方体状、もしくは、トレイ状のブリスター容器などの包装容器と、この包装容器の開口部で相対する1組の上端縁に掛け渡して包装容器の開口部を被覆するラップシートとを併用し、店頭などに陳列するものがある。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した包装容器とラップシートとを組み合わせた包装材は、ラップシートが包装容器の開口部で相対する1組の上端縁に掛け渡されているものの、相対する他の1組の上端縁に掛け渡されていないため、この他の1組の上端縁とラップシートとの間に隙間が必然的に生じ易くなる。
その結果、このような隙間から異物が包装容器内の被包装物に混入したり、被包装物が零れ出たりする虞がある。
特に、青果物を収容した場合は、このような隙間から異物が青果物に付着して食品衛生上の問題を生じたり、包装容器内の青果物が零れ出たりして包装容器毎に青果物の収容量が不揃いとなったりするという問題があった。
特に前者の問題については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に高い関心を有する消費者にとって、昨今、重要な問題となっている。
【0005】
そこで、被包装物を上部に開口部を設けた直方体状の包装容器に入れた状態で包装袋に封入することが考えられるが、被包装物がイチゴやぶどう等の青果物である場合は、包装容器内における被包装物の相互移動や被包装物と包装袋との隙間により惹起しがちな被包装物の移動によって被包装物が損傷する虞がある。
したがって、被包装物を収容した包装容器を包装袋に封入する際には包装容器と包装袋とを密着させて被包装物の不用意な動きを意図的に抑制する必要がある。
【0006】
また、被包装物を収容した包装容器を包装袋に封入する際に、被包装物を収容した包装容器と包装袋との隙間を少なくして被包装物を収容した包装容器と包装袋と密着させると、被包装物を収容した被包装物を包装袋に挿入しにくくなり、袋詰め作業の作業効率が著しく低下するという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、被包装物を収容する包装容器を包装袋に簡単かつ容易に挿入して、袋詰め作業の作業効率を大幅に向上させる袋詰め補助装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、多数の包装袋を順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台と、該スタッキング台に保持された最上位の前記包装袋の開口部に向けて送風して該包装袋を膨らませる送風ユニットと、前記最上位の包装袋に向けて被包装物を収容した包装容器を誘導するシューターとを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された袋詰め補助装置の構成に加えて、前記シューターが、前記包装容器の挿入姿勢を調整しながら前記包装容器を誘導する包装容器誘導部と、該包装容器誘導部の下流側に連続して前記包装容器を前記包装袋の開口部内に導入する開閉式ゲート部とを有し、前記開閉式ゲート部が、前記包装容器を前記包装袋に挿入する方向の力により前記包装袋の開口部内に向けて拡開自在となる左右一対の弾性変形自在な導入壁と、該左右一対の導入壁を前記包装袋から退避した状態で閉じ合わせる導入壁係止手段とを有し、前記左右一対の導入壁が、拡開した状態から互いに重なって閉じ合う状態に復帰することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載された袋詰め補助装置の構成に加えて、前記開閉式ゲート部が、前記導入壁の上辺と連接して上下方向に拡開自在な上方フラップ片を有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載された袋詰め補助装置の構成に加えて、前記導入壁係止手段が、前記左右一対の導入壁の一方に設けられた磁石と、前記左右一対の導入壁の他方に設けられた磁性体とにより構成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された袋詰め補助装置の構成に加えて、前記シューターを着脱自在とするシューター載置台が設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載された袋詰め補助装置の構成に加えて、前記スタッキング台に保持された前記包装袋に対する前記シューターの設置位置を調整するシューター位置決め手段が設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明は、多数の包装袋を順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台とこのスタッキング台に保持された最上位の包装袋の開口部に向けて送風して包装袋を膨らませる送風ユニットと包装袋に向けて被包装物を収容する包装容器を誘導するシューターとを備えていることにより、送風ユニットの送風により膨張した包装袋の開口部にシューターが挿入された状態でシューターから供給された包装容器が包装袋に順次袋詰め可能となるため、被包装物を収容した包装容器がこの包装容器とほぼ同幅の包装袋であってもこの包装容器を包装袋に簡単かつ容易に挿入可能となり、袋詰め作業の作業効率を大幅に向上させることができるばかりでなく、包装容器が包装袋に対して隙間なく密着させた状態で袋詰めすることが可能となり、その結果、被包装物の相互移動を抑制し、被包装物が包装容器内あるいは包装袋内にこぼれ出たり、被包装物が不本意に損傷したりすることを防止することができる。
【0015】
請求項2に係る発明の袋詰め補助装置によれば、請求項1に係る発明の袋詰め補助装置が奏する効果に加えて、シューターが、包装容器の挿入姿勢を調整しながら包装容器を誘導する包装容器誘導部と、この包装容器誘導部の下流側に連続して包装容器を包装袋の開口部内に導入する開閉式ゲート部とを有していることにより、包装容器がシューターの包装容器誘導部内を誘導される間に、包装容器の姿勢が開閉式ゲート部で受け入れ易い挿入姿勢に調整されるため、開閉式ゲート部が包装容器を包装袋の開口部内に確実に導入することができる。
また、開閉式ゲート部が、包装容器を包装袋に挿入する方向の力により包装袋の開口部内に向けて拡開自在となる左右一対の弾性変形自在な導入壁と、この左右一対の導入壁を包装袋から退避した状態で閉じ合わせる導入壁係止手段とを有し、左右一対の導入壁が、拡開した状態から互いに重なって閉じ合う状態に復帰することにより、左右一対の導入壁が袋詰め直前の包装容器における挿入姿勢を左右バランス良く保持した状態で包装袋の開口部内に向けて包装容器を誘導し、しかも、導入壁係止手段が左右一対の導入壁を閉じ合わせて左右一対の導入壁を包装袋から退避した状態に保持したまま、送風ユニットがスタッキング台に平積み保持された最上位の包装袋の開口部に向けて送風して最上位の包装袋を膨らませることが確実に可能になるため、スタッキング台に平積み保持された最上位の包装袋の開口部に向けて包装容器を確実に順次袋詰めすることができる。
【0016】
請求項3に係る発明の袋詰め補助装置によれば、請求項2に係る発明の袋詰め補助装置が奏する効果に加えて、開閉式ゲート部が、導入壁の上辺と連接して上下方向に拡開自在な上方フラップ片を有していることにより、被包装物を収容した包装容器の側方側では導入壁が包装袋と当接し、被包装物を収容した包装容器の上方側では上方フラップ片が包装袋と当接して、包装袋の膨張状態が保持されるため、高さのある被包装物を収容した包装容器であっても被包装物を収容した包装容器とほぼ同幅の包装袋に被包装物を収容した包装容器を容易に挿入することができる。
【0017】
請求項4に係る発明の袋詰め補助装置によれば、請求項2または請求項3に係る発明の袋詰め補助装置が奏する効果に加えて、導入壁係止手段が、左右一対の導入壁の一方に設けられた磁石と、左右一対の導入壁の他方に設けられた磁性体とにより構成されていることにより、左右一対の導入壁が磁力で結合されるため、簡単な構造でシューターとスタッキング台とを間仕切り自在にすることができる。
【0018】
請求項5に係る発明の袋詰め補助装置によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の袋詰め補助装置が奏する効果に加えて、シューターを着脱自在とするシューター載置台が設けられていることにより、被包装物の形状に応じたシューターをシューター載置台に対して装着可能となるため、様々な被包装物を収容した包装容器に応じて包装袋に円滑に挿入することができる。
【0019】
請求項6に係る発明の袋詰め補助装置によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の袋詰め補助装置が奏する効果に加えて、スタッキング台に保持された包装袋に対するシューターの設置位置を調整するシューター位置決め手段が設けられていることにより、シューターが包装袋に対して移動自在となり、被包装物を収容する包装容器に合わせてシューターの下流端の位置を調整できるため、様々な包装袋に対して被包装物を収容する包装容器を円滑かつ簡便に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施例である袋詰め補助装置の左側面図。
【
図4A】
図1の袋詰め補助装置で用いる包装袋の平面図。
【
図5A】
図1に示すシューターの導入壁が拡開された状態の斜視図。
【
図5B】
図1に示すシューターの導入壁が閉じ合わさった状態の斜視図。
【
図6A】
図1の袋詰め補助装置に包装容器を載置した状態を示す左側面図。
【
図7A】包装容器により開閉式ゲート部が開いた状態を示す平面図。
【
図7B】
図7AのVIIB-VIIB断面における要部拡大図。
【
図8】
図1の袋詰め補助装置において包装容器が包装袋に挿入された状態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、多数の包装袋を順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台と、このスタッキング台に保持された最上位の包装袋の開口部に向けて送風してこの包装袋を膨らませる送風ユニットと、最上位の包装袋に向けて被包装物を収容した包装容器を誘導するシューターとを備え、被包装物を収容する包装容器を包装袋に簡単かつ容易に挿入して、袋詰め作業の作業効率を大幅に向上させるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0022】
例えば、包装袋の材質については、包装容器を包装することができれば、紙やプラスチックフィルム等、いかなるものであってもよいが、柔軟且つ透明なプラスチックフィルム製であることが好ましい。
また、包装袋の形状については、一方のみが開口した袋であれば、平面視における形状は、いかなるものであってもよい。
【0023】
例えば、包装容器は、上部に開口部を設けた直方体状、もしくは、トレイ状であればよく、その材質は、樹脂や紙などいかなるものであってもよい。
【実施例0024】
以下、
図1乃至
図6に基づいて、本発明の一実施例である袋詰め補助装置10を説明する。
【0025】
まず、本発明の一実施例である袋詰め補助装置10は、本発明の一実施例である袋詰め補助装置の左側面図である
図1に示すように、包装袋Bを膨らませる送風ユニット100と、多数の包装袋Bを順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台200と、このスタッキング台200に載置された最上位の包装袋Bに向けて被包装物を収容した包装容器を誘導するシューター300とを備え、これにより、図示していないが包装容器の包装袋Bに対する袋詰め作業を補助するものである。
【0026】
そこで、本実施例の袋詰め補助装置10を構成する送風ユニット100、スタッキング台200、シューター300のそれぞれの具体的な装置構成について、以下に詳説する。
【0027】
<1.送風ユニット100の装置構成>
図1および
図2に基づいて、送風ユニット100の装置構成について説明する。
図2は、
図1に示す送風ユニットの平面図である。
【0028】
送風ユニット100は、
図1および
図2に示すように、テーブル等の載置面Fに載置されるベースフレーム110と、包装袋Bに向けて送風する送風器120と、シューター300の設置位置を調整するシューター位置決め手段130とを備えている。
【0029】
<1.1.ベースフレーム>
ベースフレーム110は、載置面Fと当接する底板111と、送風器120が取り付けられるベース板112と、底板111とベース板112とを連結する回動部材113と、シューター位置決め手段130に係合自在なフック114とを有している。
【0030】
底板111は、
図2に示すように、矩形状の平板である。
ベース板112は、矩形状の平板であり、底板111よりも左右方向に幅狭になっている。
したがって、ベース板112の長手方向は、送風ユニット100の長手方向と一致し、ベース板112の短手方向は送風ユニット100の短手方向と一致している。
【0031】
回動部材113は、底板111の前端とベース板112の前端とを回動自在に連結する部材である。
すなわち、ベース板112は、底板111に対して上下方向に回動自在になっている。
【0032】
フック114は、ベース板112の後端に取り付けら板状の部材であり、
図1に示すように、側面視で逆V字状になっている。
このフック114をシューター位置決め手段130のガイドバー131に引っかけることにより、ベース板112の底板111に対する傾斜状態を維持することができる。
【0033】
<1.2.送風器>
送風器120は、ベースフレーム110に載置されるハウジング121と、包装袋Bを膨らませる送風ファン122と、この送風ファン122をハウジング121に固定する止めネジ123と、送風ファン122からの送風の向きを調整する風向調整板124とを有している。
さらに送風器120は、シューター300と着脱自在な面ファスナー125と、ハウジング121を変形させる押しレバー126と、ハウジング121をベースフレーム110に固定する固定ネジ127と、スタッキング台200に平積みされた最上位の包装袋Bと当接する袋押さえ板128と、ハウジング121に載置されるスタッキング台取付板129とを有している。
【0034】
ハウジング121は、一枚の板を曲げ加工した部材であり、ベースフレーム110のベース板112と当接する平坦な底部121aと、この底部121aの後端から立ち上がって送風ファン122を内包する右側面視D字状の送風ファン収容部121bと、送風ファン収容部121bの前端から前方に伸びる水平部121cと、この水平部121cの前端から斜め後方に上昇する傾斜部121dとから形成されている。
【0035】
このハウジング121は、底部121aと水平部121cとが当接した状態で固定ネジ127によりベースフレーム110のベース板112に固定されている。
【0036】
送風ファン収容部121bの前方側の立ち下がり部分121b1には、止めネジ123により送風ファン122が固定されている。
さらに、送風ファン収容部121bの上方部分には、
図1に示すようにシューター300が載置されている。
したがって、ハウジング121は、シューター300を載置するシューター載置台としても機能する。
【0037】
送風ファン122は、ハウジング121の送風ファン収容部121bに挿入されており、右側に送風のON/OFFを制御する電源スイッチ122aと、送風ファン122に給電する電源コード122bとを有している。
また送風ファン122は、前方に送風口(不図示)を有しており、スタッキング台200に保持された最上位の包装袋Bの開口部に向けて送風する。
【0038】
風向調整板124は、ハウジング121の送風ファン収容部121bと送風ファン122との間に挿入されている板状の部材であり、前後に可動自在となっている。
そして、送風ファン収容部121bからの張り出される長さによって、送風ファン122からの送風の風向きが調整される。
【0039】
面ファスナー125は、風向調整板124の上面に貼付されている。
【0040】
押しレバー126は、ハウジング121の傾斜部121dの底面に取り付けられたU字状のレバーである。
この押しレバー126を押し下げることにより、ハウジング121の傾斜部121dを下方に向かって動かすことができる。
【0041】
袋押さえ板128は、逆V字状の板材であり、その後端がハウジング121の送風ファン収容部121bの前方側に取り付けられている。
【0042】
スタッキング台取付板129は、
図2に示すように、平面視で矩形状の部材であり、送風器120のハウジング121の傾斜部121dおよびベースフレーム110のベース板112よりも左右方向に幅広になっている。
また、スタッキング台取付板129の平面視中央付近には上部に向けて突出した半球状の係合突起129aが形成されている。
【0043】
<1.3.シューター位置決め手段>
シューター位置決め手段130は、前後方向に移動自在なガイドバー131と、このガイドバー131の平面視における位置を固定するガイドバー固定ネジ132と、ガイドバー131に装着される帯133とを有している。
【0044】
ガイドバー131は、平面視でU字状の部材であり、ベースフレーム110の底板111に載置される。
このガイドバー131は、
図1および
図2に示すように、水平方向に伸びる水平部131aと、この水平部131aの後端から斜め上方に傾斜する傾斜部131bと、この傾斜部131bの上端に接続され上方に向かって伸びる背面視U字状の連結部131cとから形成されている。
【0045】
ガイドバー固定ネジ132は、ベースフレーム110の底板111の左右に1つずつ螺着されており、ガイドバー131の水平部131aを挟持自在となっている。
【0046】
帯133は、ガイドバー131の連結部131cに覆っている。
このガイドバー131の連結部131cと帯133との間の隙間134に、後述するシューター300の係止部分313を挿入することでシューター300を送風ユニット100に取り付けることができる。
【0047】
シューター位置決め手段130がこのように構成されていることにより、シューター300が、包装袋Bに対して移動自在となると共に、シューター位置決め手段130は、スタッキング台200に保持された包装袋Bに対するシューター300の設置位置を調整可能となる。
したがって、被包装物Cを収容する包装容器Pに合わせてシューター300の下流端の位置を調整でき、様々な包装袋に対して被包装物を収容する包装容器を円滑かつ簡便に挿入することができる。
【0048】
<2.スタッキング台>
次に、スタッキング台200について、
図1および
図3に基づいて説明する。
図3は、
図1に示すスタッキング台の平面図である。
【0049】
スタッキング台200は、平面視で矩形状の部材であり、
図1および
図3に示すように、スタッキング台200の中心付近には送風ユニット100のスタッキング台取付板129の係合突起129aと係合する係合孔210が形成されている。
したがって、スタッキング台200は、送風ユニット100のスタッキング台取付板129に対して着脱自在な状態で固定されている。
【0050】
また、スタッキング台200の後方には、後述する包装袋Bの通し孔Bh(
図4A参照)が挿入される袋通し軸220が設けられている。
この袋通し軸220には、包装袋Bを押さえる袋通し軸220よりも大径の押さえ部材230が着脱自在に取り付けられている。
【0051】
<3.包装袋の構造>
次に、
図4Aおよび
図4Bに基づいて、スタッキング台200に平積みされる包装袋Bについて説明する。
図4Aは
図1の袋詰め補助装置で用いる包装袋の平面図であり、
図4Bは
図4AのIVB-IVB断面図である。
【0052】
包装袋Bは、平面視で矩形状の袋であり、
図4Bに示すように、表面Bfと裏面Bbとから形成されている。
また、この包装袋Bは、後方側の一辺以外は封止されており、開口部Boが1つ形成されている。
【0053】
包装袋Bの表面Bfは、
図4Bに示すように、裏面Bbよりも前後方向に短くなっている。
また、表面Bfの後方側には、左右方向に2つの通し孔Bhが形成されている。
この通し孔Bhの直径は、スタッキング台200の袋通し軸220の直径よりも大きくなっている。
【0054】
<4.シューターの構造>
次に、
図5Aおよび
図5Bに基づいて、シューター300の構造について説明する。
図5Aは
図1に示すシューターの導入壁が拡開された状態の斜視図であり、
図5Bは
図1に示すシューターの導入壁が閉じ合わさった状態の斜視図である。
【0055】
シューター300は、樹脂製の部材であり、スタッキング台200に載置された最上位の包装袋Bに向けて被包装物を収容した包装容器を誘導する。
このシューター300は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、包装容器の挿入姿勢を調整しながら包装容器を滑降させる包装容器誘導部310と、この包装容器誘導部310の下流側に連続して包装容器を包装袋Bの開口部内に導入する開閉式ゲート部320とから形成されている。
【0056】
<4.1.包装容器誘導部>
包装容器誘導部310は、平板状の底壁部分311と、底壁部分311の両側部から斜め上方に向かって伸びる側壁部分312と、底壁部分311の後端中央からたち下がっている舌片状の係止部分313とから形成されている。
【0057】
底壁部分311の下面には、送風ユニット100の面ファスナー125と係合する面ファスナー314が貼付されている。
これにより、シューター300は、送風ユニット100のハウジング121に着脱自在となっている。
したがって、被包装物の形状に応じたシューター300を送風ユニット100のハウジング121に対して装着可能となっている。
【0058】
また、底壁部分311の左右方向の幅は、包装容器Pの底部の左右方向の幅よりも大きくなっている。
側壁部分312の間の距離は、上方に向かうにつれ広がっており、側壁部分312の上端間の距離は、包装容器Pの頂部の左右方向の幅よりも大きくなっている。
底壁部分311、側壁部分312の幅が、包装容器Pに対して設定されていることにより、包装容器Pがシューター300の包装容器誘導部310を滑降する間に、包装容器Pの姿勢が、開閉式ゲート部320で受け入れ易い挿入姿勢に調整される。
【0059】
<4.2.開閉式ゲート部>
開閉式ゲート部320は、
図5Aおよび
図5Bに示すように開閉自在となっており、包装容器誘導部310の側壁部分312の前端と連続する左右一対の導入壁321と、この左右一対の導入壁321を係止して閉じ合わせる導入壁係止手段322と、導入壁321の上辺と連接する左右一対の上方フラップ片323とを有している。
【0060】
導入壁321は、包装容器誘導部310の左側の側壁部分312の前端と連続する側面視矩形状の左導入壁321aと、包装容器誘導部310の右側の側壁部分312の前端と連続する側面視矩形状の右導入壁321bとから形成されている。
また、導入壁321の高さは、包装容器誘導部310の側壁部分312の高さとほぼ等しくなっている。
【0061】
さらに、導入壁321には、上下方向に伸びる折り目321cが前後方向に2つ設けられており、この折り目321cにより
図5Bのような状態となるように折り癖が付けられている。
したがって、左右一対の導入壁321に対して包装容器Pを包装袋Bに挿入する方向に力を加えて
図5Aのような状態に拡開させた状態にすると、自身の折り癖および弾性により、互いに重なり合う方向に(すなわち、
図5Bのような状態に戻るように)弾性変形する。
【0062】
導入壁係止手段322は、左右一対の導入壁321の一方である左導入壁321aに設けられた磁石322aと、左右一対の導入壁321の他方である右導入壁321bに設けられた磁性体(本実施例では、磁石)322bとにより構成されている。
したがって、
図5Bのように、左右一対の導入壁321が重なり合っている状態では磁石322aと磁性体322bとにより、左右一対の導入壁321が磁着されている。
【0063】
上方フラップ片323は、左導入壁321aの上辺と連続する左上方フラップ片323aと、右導入壁321bの上辺と連続する右上方フラップ片323bとから形成され、それぞれ上下方向に拡開自在となっている。
【0064】
<4.3.送風ユニット100との配置関係>
次に、
図1に基づいて、送風ユニット100とシューター300との配置関係について説明する。
【0065】
前述のように、シューター300に係止部分313が設けられていることにより、シューター300は送風ユニット100に対して所定の位置に装着されている。
そして、導入壁係止手段322により左右一対の導入壁321が閉じ合わされた状態で、
図1に示すように、導入壁321の前端は、包装袋Bの開口部Boよりも後方に位置している。
すなわち、導入壁係止手段322により左右一対の導入壁321が閉じ合わされた状態で、左右一対の導入壁321は、包装袋Bから退避している。
【0066】
<5.袋詰め補助装置10の使用方法>
次に、
図6A乃至
図8に基づいて、袋詰め補助装置10の使用方法について説明する。
図6Aは
図1の袋詰め補助装置に包装容器を載置した状態を示す左側面図であり、
図6Bは
図6Aの平面図であり、
図7Aは包装容器により開閉式ゲート部が開いた状態を示す平面図であり、
図7Bは
図7AのVIIB-VIIB断面における要部拡大図であり、
図8は
図1の袋詰め補助装置において包装容器が包装袋に挿入された状態を示す平面図である。
【0067】
<5.1.事前準備>
あらかじめ、包装袋Bの通し孔Bhにスタッキング台200の袋通し軸220を通して、包装袋Bをスタッキング台200に多数平積みしておく。
この状態で、袋通し軸220に押さえ部材230を装着して、包装袋Bをスタッキング台200に保持する。
このとき、包装袋Bの開口部Boは、
図1に示すように、後方側に位置する。
【0068】
次に、送風ユニット100の押しレバー126(
図1参照)を押し下げてスタッキング台取付板129を下げた状態で、包装袋Bが平積みされたスタッキング台200を送風ユニット100のスタッキング台取付板129に載置する。
そして、送風ユニット100の押しレバー126を押し下げたまま、スタッキング台取付板129の係合突起129aとスタッキング台200の係合孔210とを係合させる。
これにより、スタッキング台200が送風ユニット100のスタッキング台取付板129に対して位置決め固定される。
このとき、
図1に示すように、送風器120の袋押さえ板128が、スタッキング台200に平積み保持された最上位の包装袋Bと当接している。
【0069】
この状態で、送風器120の電源スイッチ122aをONにすることにより、送風器120の送風口から送風を開始する。
送風器120が、スタッキング台200に保持された最上位の包装袋Bの開口部Boに向けて送風することで、包装袋Bが
図6Aに示すように膨らむ。
【0070】
<5.2.包装袋Bへの包装容器Pの挿入>
包装袋Bへ包装容器Pの挿入するためには、まず、
図6Aおよび
図6Bに示すように、被包装物Cを収容した包装容器Pをシューター300に載置する。
【0071】
シューター300に包装容器Pを載置すると、
図6Aに示すように、シューター300が、前方に向かって下り傾斜となっていることにより、包装容器Pは、自重によりシューター300の包装容器誘導部310を前方に向かって滑降する。
なお、包装容器Pが平面視において傾いていた場合(
図6Bの点線で示された状態)、包装容器Pが、シューター300の包装容器誘導部310の側壁部分312と当接しつつ滑降するため、当該傾きが、矯正されて挿入姿勢となる(すなわち、
図6Bの実線に示された状態に戻る)。
【0072】
包装容器Pが、シューター300の包装容器誘導部310を滑降していくと、包装容器Pは、開閉式ゲート部320(具体的には導入壁321)に当接する。
この状態で、袋詰めを行う作業者が包装容器Pを下流側(前方側)に押し込むと、シューター300の導入壁係止手段322による左右一対の導入壁321の係合が解除される。
さらに、作業者が包装容器Pを下流側(前方側)に押し込むと、導入壁321が拡開して導入壁321が包装袋Bの開口部Boに挿入され、
図7Aに示すように、導入壁321が包装袋Bと当接する。
このとき、
図7Bに示すように、上方フラップ片323が上方に向かって伸びているため、上方フラップ片323が包装袋Bと当接し、包装袋Bの上部と被包装物Cとの間に隙間Gが形成される。
【0073】
さらに、作業者が包装容器Pを下流側(前方側)に押し込むと、スタッキング台200が前方に向かって下り傾斜となっていることにより、包装容器Pは、自重により前方(すなわち、包装袋Bの内部)に向かって滑降していき、
図8に示すように、包装袋Bの内部に完全に包装容器Pが収容される。
【0074】
包装容器Pが導入壁321と当接しなくなると、導入壁321は、自身の弾性により弾性変形して、初期状態(開閉式ゲート部320の左導入壁321aと右導入壁321bとが閉じ合わされた状態)に戻ろうとする。
このとき、左導入壁321aと右導入壁321bとが接近すると、左導入壁321aに設けた磁石322aと右導入壁321bに設けた磁性体322bとが磁着し、
図8に示すような開閉式ゲート部320の左導入壁321aと右導入壁321bとが閉じ合わされた状態(閉状態)に戻る。
【0075】
シューター300の導入壁321が閉状態となった後、作業者は、最上位の包装袋Bを前方に引っ張ることにより、スタッキング台200の袋通し軸220に対して最上位の包装袋Bの通し孔Bhが引っ張られて破れ、包装袋Bがスタッキング台200の袋通し軸220から脱離する。
これにより、包装容器Pが挿入されていない包装袋Bが、最上位に位置することになり、この最上位の包装袋Bに対して送風ファン122による送風がなされて、包装袋Bが膨らみ、次の包装容器Pを袋詰め可能な状態となる。
【0076】
<6.袋詰め補助装置10が奏する効果>
以上説明した本実施例の袋詰め補助装置10によれば、多数の包装袋Bを順次袋詰め可能に平積み保持するスタッキング台200と、このスタッキング台200に保持された最上位の包装袋Bの開口部Boに向けて送風して包装袋Bを膨らませる送風ユニット100と、包装袋Bに向けて被包装物Cを収容する包装容器Pを誘導するシューター300とを備えていることにより、送風ユニット100からの送風により膨張した包装袋Bの開口部Boにシューター300が挿入された状態でシューター300から供給された包装容器Pが包装袋Bに順次袋詰め可能となるため、被包装物Cを収容した包装容器Pが包装容器Pとほぼ同幅の包装袋Bであってもこの包装容器Pを包装袋Bに簡単かつ容易に挿入可能となり、袋詰め作業の作業効率を大幅に向上させることができるばかりでなく、包装容器Pが包装袋Bに対して隙間なく密着させた状態で袋詰めすることが可能となり、その結果、被包装物Cの相互移動を抑制し、被包装物Cが包装容器P内あるいは包装袋B内にこぼれ出たり、被包装物Cが不本意に損傷したりすることを防止することができる。
【0077】
また、シューター300が、包装容器Pの挿入姿勢を調整しながら包装容器Pを誘導する包装容器誘導部310と、この包装容器誘導部310の下流側に連続して包装容器Pを包装袋Bの開口部Bo内に導入する開閉式ゲート部320とを有していることにより、包装容器Pがシューター300の包装容器誘導部310を誘導される間に、包装容器Pの姿勢が開閉式ゲート部320で受け入れ易い挿入姿勢に調整されるため、開閉式ゲート部320が包装容器Pを包装袋Bの開口部Bo内に確実に導入することができる。
さらに、開閉式ゲート部320が、包装容器Pを包装袋Bに挿入する方向の力により包装袋Bの開口部Bo内に向けて拡開自在となる左右一対の弾性変形自在な導入壁321と、この左右一対の導入壁321を包装袋Bから退避した状態で閉じ合わせる導入壁係止手段322とを有し、左右一対の導入壁321が、拡開した状態から互いに重なって閉じ合う状態に復帰することにより、左右一対の導入壁321が袋詰め直前の包装容器Pにおける挿入姿勢を左右バランス良く保持した状態で包装袋Bの開口部Bo内に向けて包装容器Pを誘導し、しかも、導入壁係止手段322が左右一対の導入壁321を閉じ合わせて左右一対の導入壁321を包装袋Bから退避した状態に保持したまま、送風ユニット100がスタッキング台200に平積み保持された最上位の包装袋Bの開口部Boに向けて送風して最上位の包装袋Bを膨らませることが確実に可能になるため、スタッキング台200に平積み保持された最上位の包装袋Bの開口部Boに向けて包装容器Pを確実に順次袋詰めすることができる。
【0078】
また、開閉式ゲート部320が、導入壁321の上辺と連接して上下方向に拡開自在な上方フラップ片323を有していることにより、被包装物Cを収容した包装容器Pの側方側では導入壁321が包装袋Bと当接し、被包装物Cを収容した包装容器Pの上方側では上方フラップ片323が包装袋Bと当接して、包装袋Bの膨張状態が保持されるため、高さのある被包装物Cを収容した包装容器Pであっても被包装物Cを収容した包装容器Pとほぼ同幅の包装袋Bに被包装物Cを収容した包装容器Pを容易に挿入することができる。
【0079】
<変形例>
以上、本発明の一実施例である袋詰め補助装置10について説明したが、本発明の袋詰め補助装置は、上述した実施例の袋詰め補助装置10に限定されるものではない。
【0080】
例えば、本実施例において、送風ユニット100とシューター300とは、面ファスナーによって着脱自在となっていたが、送風ユニット100とシューター300とを着脱自在にするための手段は、面ファスナーに限定されるものではなく、例えば、送風ユニット100とシューター300とのいずれか一方に磁石、他方に磁性体を取り付けてもよい。
【0081】
例えば、本実施例において、シューター300の包装容器誘導部310と開閉式ゲート部320とは、一体の部材で形成されていたが、別の部材で形成してもよい。
【0082】
例えば、本実施例において、シューター300の左導入壁321aに磁石322a、右導入壁321bに磁性体322bが取り付けられていたが、左導入壁321aに磁性体、右導入壁321bに磁石が取り付けられていてもよい。
【0083】
例えば、本実施例において、シューター300の左導入壁321aと右導入壁321bとは磁石322aと磁性体322bとが磁着することにより係止されていたが、シューター300の左導入壁321aと右導入壁321bとの係止は左導入壁321aおよび右導入壁321bの弾性復帰によるものであってもよいし、それ以外のものであってもよい。