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特開2022-39079情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039079
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/14 20060101AFI20220303BHJP
【FI】
G08G1/14 A
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020143904
(22)【出願日】2020-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷山 健太
(72)【発明者】
【氏名】山田 喜昭
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB05
5H181BB13
5H181CC17
5H181CC30
5H181KK07
(57)【要約】
【課題】センサによる検知精度を向上させること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、更新部とを有する。取得部は、センサによって検知される磁気情報であって、センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する。更新部は、取得部によって取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサによって検知される磁気情報であって、前記センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された磁気情報に基づいて、前記判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する更新部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記センサの近傍の駐車場所に移動体が駐車中であるか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記更新部は、
移動体が所在しないと判定された判定処理に用いられた磁気情報に基づいて、前記磁気閾値を更新する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新部は、
前記磁気情報が示す磁気の値の移動平均値を算出し、当該移動平均値に所定の値を加えた値を新たな磁気閾値として更新する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新部は、
所定の期間毎に1以上取得された磁気情報に基づいて、前記磁気閾値を更新する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
複数のセンサの各々によって検知された各磁気情報を取得し、
前記更新部は、
前記各磁気情報に基づいて、前記複数のセンサの各々の近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記更新部は、
前記複数のセンサの各々の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ群毎に、当該センサ群によって検知された磁気情報に基づいて、当該センサ群のいずれかの近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記更新部は、
前記センサの近傍に配置される隣接センサの近傍に移動体が所在すると判定された際に前記センサによって検知された磁気情報に基づいて、前記隣接センサの近傍に移動体が所在する場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記更新部は、
前記センサの近傍に配置される隣接センサの近傍に移動体が所在しないと判定された際に前記センサによって検知された磁気情報に基づいて、前記隣接センサの近傍に移動体が所在しない場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記更新部によって更新された磁気閾値を、前記判定処理を行う前記センサに送信する送信部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記センサによって検知された磁気情報が示す磁気の値が磁気閾値以上である場合に、前記センサの近傍に移動体が所在すると判定する判定部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
センサによって検知される磁気情報であって、前記センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された磁気情報に基づいて、前記判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する更新工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
センサによって検知される磁気情報であって、前記センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された磁気情報に基づいて、前記判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する更新手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項14】
センサと情報処理装置を備える情報処理システムであって、
前記センサは、
前記情報処理装置と通信を行う通信部と、
磁気情報を検知する検知部と、
前記検知部によって検知された磁気情報と、磁気の閾値である磁気閾値とに基づいて、前記センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定部と を備え、
前記情報処理装置は、
前記センサによって検知される磁気情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された磁気情報に基づいて、前記磁気閾値を更新する更新部と、
前記更新部によって更新された磁気閾値を前記センサに送信する送信部と
を備え、
前記センサは、
前記情報処理装置から受付けられた磁気閾値に基づいて、所定の記憶部によって記憶される磁気閾値を更新する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
センサと、前記センサに通信可能に接続される情報処理装置とを備える駐車判定システムにおける前記情報処理装置であって、
前記センサは、
自センサの近傍の磁気情報を検出する検出部と、
磁気の閾値である磁気閾値を記憶する記憶部と、
検出した磁気情報と前記磁気閾値とに基づいて、自センサが設置された駐車場所に車両が駐車されているか否かを判定する判定部と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記センサから前記磁気情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された磁気情報と、前記センサの記憶部に記憶される磁気閾値とに基づいて、前記駐車場所に車両が駐車されているか否かを判定する判定処理に用いられる磁気閾値である新しい磁気閾値を算出する更新部と、
前記新しい磁気閾値を前記センサに送信する送信部と
を備え、
前記センサは、
前記情報処理装置から受付けられた新しい磁気閾値に基づいて前記記憶部に記憶される磁気閾値を更新する
前記情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MaaS(Mobility as a Service)等の移動体を利用したサービスに関する技術が提供されている。例えば、車両の存在の有無に伴う地磁気の変化を検知可能な位置を駐車スペース内に求め、位置に地磁気センサにより構成した車両検知器を設置して、車両検知器により検知した地磁気の変化により駐車スペース内における車両の存在の有無を検知する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-144187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、センサによる検知精度が十分ではない場合がある。例えば、上記の従来技術では、地磁気が示す磁気の値が定期的に変動することや、検知器周辺に磁場を生ずる金属等が位置した場合に、磁気の値が変動すること等により、検知精度が低下するおそれがある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、センサによる検知精度を向上させることが可能となる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、センサによって検知される磁気情報であって、前記センサの近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された磁気情報に基づいて、前記判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する更新部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、センサによる検知精度を向上させることが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る駐車判定処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る駐車判定の精度に関する情報を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る測定値と、磁気閾値とを示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置が実行する更新処理の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る更新された磁気閾値を用いた駐車判定の精度に関する情報を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るセンサの構成例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る磁気情報記憶部の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る磁気閾値情報記憶部の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る情報処理システムが実行する更新処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11図11は、変形例に係る情報処理装置が実行する更新処理の一例を示す図である。
図12図12は、変形例に係る情報処理装置が実行する更新処理の一例を示す図である。
図13図13は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.駐車判定処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る駐車判定処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る駐車判定処理の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、センサ100と、情報処理装置200とを含む。センサ100と、情報処理装置200とは、ネットワークNにより、通信可能に接続される。
【0011】
実施形態に係るセンサ100は、センサ100の近傍の磁気を検知する。また、センサ100は、検知した磁気の値を示す磁気情報に基づいて、センサ100の近傍に車両が駐車しているか否かを判定する。ここで、センサ100の近傍に車両が所在しない場合よりも、センサ100の近傍に車両が所在する場合の方が、センサ100によって検知される磁気の値は大きくなることが知られている。このため、センサ100は、検知した磁気の値が、所定の閾値(以下、「磁気閾値」と表記する場合がある)以上である場合に、センサ100の近傍に車両が駐車していると判定する。また、センサ100は、判定結果を情報処理装置200へ送信する。
【0012】
図1の例を用いて説明する。図1の例では、センサ100が駐車場所PL1に設置されている。また、図1の例では、駐車場所PL1に車両CA1が駐車されているものとする。この場合に、センサ100は、検知した磁気の値が磁気閾値以上であると判定することとなる。すなわち、センサ100は、駐車場所PL1に車両が駐車されていると判定する。また、センサ100は、例えば、駐車場所PL1に関する情報とともに、判定結果を情報処理装置200へ送信する。
【0013】
実施形態に係る情報処理装置200は、駐車場所の駐車状況を管理する。例えば、情報処理装置200は、各駐車場所に設置された複数のセンサと通信可能であり、複数のセンサの各々から判定結果を受付けることにより、各駐車場所の駐車状況を管理する。図1の例では、情報処理装置200は、センサ100から判定結果を受付けることにより、駐車場所PL1が駐車状態であることを示す駐車状況を管理する。
【0014】
〔2.駐車判定の精度について〕
次に、図2を用いて駐車判定の精度について説明する。図2は、実施形態に係る駐車判定の精度に関する情報を示す図である。具体的には、図2の表TA1は、空車と、駐車とに関するセンサ100による判定処理の正答率を示す。図2の例では、表TA1は、13時と、17時とにおける空車と、駐車との判定処理の結果を示す。なお、表TA1が示す正答率は、後述する情報処理装置200による磁気閾値の更新処理を行わない場合の正答率を示す。
【0015】
図2の例では、「センサ判定」に記載される「正答」は、センサ100によって判定された空車又は駐車が正しかった例を示す。また、「センサ判定」に記載される「正答+誤答」は、センサ100によって判定された空車又は駐車が正しかった例と、誤っていた例との和を示す。例えば、「実車状況」が空車に対応する「正答」の「ログ合計」(図2の例では「167」)は、センサ100によって判定された空車が正しかった例の回数を示す。また、「正答+誤答」の「ログ合計」(図2の例では「178」)は、センサ100によって判定された空車が正しかった例の回数と、誤っていた例の回数との和を示す。例えば、実際の実車状況が空車であった回数が「178」であった。そのうち、センサ100によって空車と判定された回数が「168」であり、センサ100によって駐車と判定された回数が「11」であった。
【0016】
また、「実車状況」が駐車に対応する「正答」の「ログ合計」(図2の例では「159」)は、センサ100によって判定された駐車が正しかった例の回数を示す。また、「正答+誤答」の「ログ合計」(図2の例では「166」)は、センサ100によって判定された駐車が正しかった例の回数と、誤っていた例の回数との和を示す。例えば、実際の実車状況が駐車であった回数が「166」であった。そのうち、センサ100によって駐車と判定された回数が「159」であり、センサ100によって空車と判定された回数が「7」であった。
【0017】
「正答率」は、(「正答」の「ログ合計」)/(「正答+誤答」の「ログ合計」)に「100」を乗算した割合を示す。例えば、図2の例では、空車における「正答率」は、「93.8%」であり、駐車における「正答率」は、「95.8%」であった。
【0018】
ここで、空車の「正答率」に着目して説明すると、より空車の判定する精度を高めるためには、現状の空車における「正答率」を「93.8%」よりも高めることになる。そこで、センサ100によって検知される磁気情報を定常的に取得することで、センサ100が示す磁気情報の特徴を検証した。
【0019】
図3を用いて、所定の期間に磁気情報を測定した実測例について説明する。図3は、実施形態に係る測定値と、磁気閾値とを示す図である。具体的には、図3は、1日間隔で磁気情報を示したグラフである。例えば、図3において、横軸は、日付を示し、縦軸は、磁気情報が示す測定値を示す。各単位は、横軸が日であり、縦軸がmGである。また、磁気閾値は、センサ100の製造時に予め設定される所定の閾値であり、例えば、地磁気の移動平均値よりも約50[mG]大きい値である。
【0020】
例えば、2019/05/01~2019/07/01の期間では、磁気閾値が約60[mG]に設定されているものとする。このため、センサ100は、検知した磁気の値が60[mG]以上である場合に、駐車場所PL1が駐車していると判定し、検知した磁気の値が60[mG]よりも小さい場合に、駐車場所PL1が空車であると判定する。
【0021】
しかしながら、地磁気が示す磁気の値が定期的に変動することや、検知器周辺に磁場を生ずる金属等が位置した場合に、磁気の値が変動すること等により、検知精度が低下するおそれがある。例えば、図3に示されるように、2019/7/04頃から測定値の値が大きくなっていることがわかる。このように、地磁気の変動等の理由により、時間経過とともにセンサ100によって検知される磁気の値が大きくなることがある。この場合、センサ100によって検知される磁気の値がそもそも大きいので、センサ100は、実際に車両が駐車していない場合にも駐車と判定する可能性がある。このため、図2に示す表TA1のように、空車における正答率の精度が高くない場合がある。
【0022】
また、上記例に限られず、地磁気の変動等の外的要因により、センサ100によって検知される磁気の値が小さくなることも考えられる。この場合、センサ100によって検知される磁気の値が小さくなるので、実際に車両が駐車している場合であっても検知した磁気が磁気閾値以上に満たないため、空車と判定する可能性がある。このように、図2に示す表TA1のように、駐車における正答率の精度が高くない場合がある。
【0023】
このようなことから、上記課題に対して、本実施形態に係る情報処理装置200は、磁気の測定値に基づいて、磁気閾値を更新することで解決を図る。詳細は後述するが、情報処理装置200は、図3に示す2019/7/04以降のように、センサ100によって検知される磁気の値に所定値を加算した値を新たな磁気閾値とする。図3の例では、情報処理装置200は、2019/7/04までの磁気閾値60[mG]を、2019/7/04以降の磁気閾値として約90[mG]に更新する。以下には、このような磁気閾値の更新処理について説明する。
【0024】
〔3.情報処理装置が示す更新処理の一例〕
次に、図4を用いて、情報処理装置200が実行する更新処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置200が実行する更新処理の一例を示す図である。図4の例では、センサ100によって実行される判定処理であって、車両の駐車を判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新し、センサ100が更新された磁気閾値を用いて判定処理を行う例を挙げて説明する。
【0025】
まず、図4の上段に示すシーンSE1を例に挙げて磁気閾値の更新処理について説明する。この場合、センサ100は、磁気閾値に基づいて、車両の駐車を判定する(ステップS1)。図4の例では、センサ100は、所定の記憶部に記憶される磁気閾値に基づいて、車両の駐車判定を行い、空車と判定する。また、センサ100は、車両の判定結果を情報処理装置200に送信する(ステップS2)。図4の例では、車両の判定結果が空車と情報処理装置200に送信する。
【0026】
続いて、センサ100は、磁気を検知する(ステップS3)。例えば、センサ100は、常時又は断続的(例えば、1秒毎等)にセンサ100の近傍の磁気を検知する。また、センサ100は、磁気情報を情報処理装置200に送信する(ステップS4)。
【0027】
そして、情報処理装置200は、判定結果が空車である場合にセンサ100から取得された磁気情報に基づいて、センサ100の判定処理で用いられる磁気閾値を更新する(ステップS5)。例えば、情報処理装置200は、判定結果が空車である場合の磁気情報のうち、10日前までの磁気情報を用いて、過去10日間の磁気の値の移動平均値を算出する。そして、情報処理装置200は、かかる移動平均値に所定の値(例えば、約50[mG])を加えた値を新たな磁気閾値と設定する。このように、情報処理装置200は、磁気閾値を更新する。そして、情報処理装置200は、更新された磁気閾値に関する情報をセンサ100に送信する(ステップS6)。そして、センサ100は、更新された磁気閾値を受付ける。
【0028】
次に、駐車場所PL1に車両CA1が駐車しているシーンSE2を例に挙げて、磁気閾値の更新処理後の駐車状況に対する車両判定処理について説明する。この場合、センサ100は、更新された磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS7)。図4の例では、センサ100は、情報処理装置200から受付けた更新された磁気閾値に基づいて、車両の駐車判定を行い、駐車と判定する。続いて、センサ100は、車両の判定結果を情報処理装置200に送信する(ステップS8)。図4の例では、センサ100は、車両の判定結果が駐車と情報処理装置200に送信する。
【0029】
〔4.効果〕
従来、地磁気が示す磁気の値が定期的に変動することや、検知器周辺に磁場を生ずる金属等が位置した場合に、磁気の値が変動すること等により、検知精度が低下するおそれがあるといった課題があった。そこで、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100によって検知される磁気情報であって、センサ100の近傍に車両が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気閾値を更新することで従来の課題を解決する。
【0030】
ここで、図5を用いて、更新後の磁気閾値を用いた判定処理の結果について説明する。図5は、実施形態に係る更新された磁気閾値を用いた駐車判定の精度に関する情報を示す図である。具体的には、図5は、空車と、駐車とにおけるセンサ100による更新された磁気閾値を用いた判定処理の正答率を示す。図5の例では、表TA2は、13時と、15時と、18時とにおける空車と、駐車との判定処理の結果を示す。なお、図5に示す表TA2の項目は、図2に示す表TA1の項目と同様のため、説明を省略する。
【0031】
図5に示すように、空車における「正答率」は、「99.2%」であり、駐車における「正答率」は、「96.3%」であった。このように、空車に対応する「正答率」は、図2に示した正答率「93.8%」よりも「99.2%」まで向上させることができた。また、駐車に対応する「正答率」は、図2に示した正答率「95.8%」よりも「96.3%」まで向上させることができた。このように、情報処理装置200は、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0032】
〔5.センサの構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係るセンサ100の構成について説明する。図6は、実施形態に係るセンサ100の構成例を示す図である。図6に示すように、センサ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0033】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、セルラー通信モジュール等によって実現される。そして、通信部110は、3G、4G(Long Term Evolution;LTEや、LTE-Advanced等)又は5G等のセルラー通信を用いて、ネットワークNに接続し、情報処理装置200との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、NB-IoT(Narrow Band-IoT)/LTE Cat.M1(Long Term Evolution-Category Machine1)を用いて、情報処理装置200との間で情報の送受信を行う。
【0034】
また、通信部110は、例えば、ゲートウェイ経由で情報処理装置200との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、LoRAWAN等のLPWA(Low Power Wide Area)や、Buletooth(登録商標) Low Eneragy等を用いて、情報処理装置200との間で情報の送受信を行う。
【0035】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部120は、磁気閾値に関する情報を記憶する。
【0036】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、センサ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0037】
図6に示すように、制御部130は、検知部131と、判定部132と、送信部133と、受付部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0038】
(検知部131について)
検知部131は、各種情報を検知する。具体的には、検知部131は、磁気を検知する。例えば、検知部131は、常時又は断続的にセンサ100近傍の磁気を検知する。
【0039】
(判定部132について)
判定部132は、検知部131によって検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定する。例えば、判定部132は、検知部131によって検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定する。すなわち、判定部132は、駐車と判定する。一方、判定部132は、検知部131によって検知された磁気の値が磁気閾値未満である場合に、センサ100の近傍に車両が所在しないと判定する。すなわち、判定部132は、空車と判定する。また、判定部132は、更新された磁気閾値を用いて、上記処理と同様の処理を行う。
【0040】
(送信部133について)
送信部133は、各種情報を送信する。具体的には、送信部133は、磁気情報を情報処理装置200に送信する。例えば、送信部133は、所定の期間毎に1以上の磁気情報を情報処理装置200に送信する。ここで、所定の期間毎に1以上の磁気情報を送信するとは、例えば、1日毎に1つの磁気情報を送信することや、1日毎に2つの磁気情報を送信すること等を示す。
【0041】
より具体的な例を挙げると、送信部133は、1日毎に1つの磁気情報を取得する場合に、1日のうちでもっとも遅い時間の磁気情報を情報処理装置200に送信する。すなわち、送信部133は、1日のうち、検知部131によって検知された最新の磁気情報を情報処理装置200に送信する。
【0042】
また、送信部133は、判定部132によって判定された判定結果を情報処理装置200に送信する。例えば、送信部133は、判定結果が空車である場合に、判定結果として空車と情報処理装置200に送信する。一方、送信部133は、判定結果が駐車である場合に、判定結果として駐車と情報処理装置200に送信する。
【0043】
(受付部134について)
受付部134は、各種情報を受付ける。具体的には、受付部134は、更新された磁気閾値を情報処理装置200から受付ける。そして、受付部134は、受付けた磁気閾値を内部メモリ(例えば、記憶部120等)に格納する。
【0044】
〔6.情報処理装置の構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置200の構成について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置200の構成例を示す図である。図5に示すように、情報処理装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
【0045】
(通信部210について)
通信部210は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNを介して、センサ100との間で情報の送受信を行う。
【0046】
(記憶部220について)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部220は、磁気情報記憶部221と、磁気閾値情報記憶部222とを有する。
【0047】
(磁気情報記憶部221について)
磁気情報記憶部221は、複数のセンサ100の各々によって検知された磁気情報のログを記憶する。ここで、図8に、実施形態に係る磁気情報記憶部221の一例を示す。図8に示した例では、磁気情報記憶部221は、「センサID(Identifier)」、「判定結果」、「磁気情報」、「日時」といった項目を有する。
【0048】
「センサID」は、センサ100を識別する識別子である。「判定結果」は、「センサID」に対応付けられたセンサ100によって判定された駐車状況を示す情報である。例えば、判定結果は、駐車や、空車といった情報を示す。
【0049】
「磁気情報」は、「センサID」に対応付けられた磁気情報である。例えば、磁気情報は、常時又は断続的にセンサ100によって検知された磁気の値である。「日時」は、「センサID」に対応付けられた磁気情報が検知された日時に関する情報である。
【0050】
例えば、図8では、センサIDによって識別された「SE1」は、判定結果が「空車」であり、磁気情報が「MA1」であり、日時が「DA1」である。なお、図8に示した例では、磁気情報及び日時を抽象的な符号で表現したが、磁気情報及び日時は、磁気及び日時を示す具体的な数値や、磁気情報及び日時を含む具体的なファイル形式等であってもよい。
【0051】
(磁気閾値情報記憶部222について)
磁気閾値情報記憶部222は、センサ100の近傍に車両が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を記憶する。ここで、図9に、実施形態に係る磁気閾値情報記憶部222の一例を示す。図9に示した例では、磁気閾値情報記憶部222は、「センサID」、「現在の磁気閾値」、「更新後の磁気閾値」といった項目を有する。
【0052】
「センサID」は、センサ100を識別する識別子である。「現在の磁気閾値」は、「センサID」に対応付けられた現状の判定処理に用いられる磁気閾値に関する情報である。「更新後の磁気閾値」は、「センサID」に対応付けられた更新処理後に更新された磁気閾値に関する情報である。
【0053】
例えば、図9では、センサIDによって識別された「SE1」は、現在の磁気閾値が「TH1」であり、更新後の磁気閾値が「MTH1」である。なお、図9に示した例では、現在の磁気閾値及び更新後の磁気閾値を抽象的な符号で表現したが、現在の磁気閾値及び更新後の磁気閾値は、具体的な数値等であってもよい。
【0054】
(制御部230について)
制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0055】
図7に示すように、制御部230は、取得部231と、更新部232と、送信部233とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0056】
(取得部231について)
取得部231は、各種情報を取得する。具体的には、取得部231は、センサ100によって検知される磁気情報であって、センサ100の近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する。例えば、取得部231は、1日毎に1つの磁気情報を取得する場合に、1日のうちでもっとも遅い時間の磁気情報を取得する。すなわち、取得部231は、1日のうち、センサ100によって検知された最新の磁気情報を取得する。そして、取得部231は、センサ100から取得された磁気情報を磁気情報記憶部121に格納する。
【0057】
(更新部232について)
更新部232は、取得部231によって取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気閾値を更新する。例えば、更新部232は、磁気情報記憶部221に記憶されている磁気情報のうち、判定結果が「空車」の磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気閾値を更新する。より具体的な例を挙げて説明すると、更新部232は、判定結果が空車である場合にセンサ100によって検知された磁気情報のうち、10日前までの磁気情報を用いて、過去10日間の磁気の値の移動平均値を算出する。そして、更新部232は、かかる移動平均値に所定の値を加えた値を新たな磁気閾値と設定する。このように、更新部232は、磁気閾値を更新する。そして、更新部232は、磁気閾値情報記憶部222に記憶される更新された磁気閾値を更新する。
【0058】
(送信部233について)
送信部233は、各種情報を送信する。例えば、送信部233は、更新部232によって更新された磁気閾値に関する情報をセンサ100に送信する。
【0059】
〔7.処理手順〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る情報処理システム1が実行する更新処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る情報処理システム1が実行する更新処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0060】
図10に示すように、センサ100の判定部132は、記憶部120に記憶される磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS101)。また、センサ100の送信部133は、車両の判定結果を情報処理装置200に送信する(ステップS102)。
【0061】
そして、センサ100の検知部131は、磁気情報を検知する(ステップS103)。また、センサ100の送信部133は、磁気情報を情報処理装置200に送信する(ステップS104)。
【0062】
そして、情報処理装置200の取得部231は、磁気情報をセンサ100から取得する。また、情報処理装置200の更新部232は、判定結果が空車である場合にセンサ100から取得された磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新する(ステップS105)。また、情報処理装置200の送信部233は、更新された磁気閾値に関する情報を送信する(ステップS106)。
【0063】
そして、センサ100の受付部134は、更新された磁気閾値に関する情報を情報処理装置200から受付ける。また、センサ100の判定部132は、更新された磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS107)。また、センサ100の送信部133は、車両の判定結果を情報処理装置200に送信する(ステップS108)。
【0064】
〔8.変形例〕
上述した情報処理装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置200の他の実施形態について説明する。
【0065】
〔8-1.移動体〕
上記実施形態では、移動体の一例として、車両を例に挙げて説明したが、車両の代わりに他の移動体でも適用可能である。ここでいう他の移動体とは、例えば、自転車や、バイクや、自転車シェアリングサービスにて提供される自転車や、カーシェアリングサービスにて提供される自動車や、ドローン等である。
【0066】
〔8-2.磁気閾値〕
上記実施形態では、センサ100が検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、センサ100は、検知された磁気の値の絶対値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定してもよい。
【0067】
〔8-3.判定処理〕
上記実施形態では、センサ100が検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、情報処理装置200は、判定部を有してもよい。この場合、情報処理装置200は、センサ100によって検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定してもよい。
【0068】
図11を用いて、情報処理装置200が磁気閾値を更新し、且つ、車両の駐車判定を行う例について説明する。図11は、変形例に係る情報処理装置200が実行する更新処理の一例を示す図である。図11の例は、図4の例で説明した前提と同様であるものとして説明する。
【0069】
まず、図11の上段に示すシーンSE1を例に挙げて磁気閾値の更新処理について説明する。図11が示すステップS21~S22が、図4の例で示したステップS3~S4と同様であるため、説明を省略する。情報処理装置200は、磁気閾値に基づいて、車両の駐車を判定する(ステップS23)。図11の例では、情報処理装置200は、磁気閾値情報記憶部222に記憶される磁気閾値に基づいて、車両の駐車判定を行い、空車と判定する。また、ステップS24が、図4の例で示したステップS5と同様であるため、説明を省略する。
【0070】
次に、駐車場所PL1に車両CA1が駐車しているシーンSE2を例に挙げて、磁気閾値の更新処理後の駐車状況に対する車両判定処理について説明する。この場合、センサ100は、磁気を検知する(ステップS25)。また、センサ100は、磁気情報を情報処理装置200に送信する(ステップS26)。そして、情報処理装置200は、更新された磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS27)。
【0071】
図11の例では、情報処理装置200は、センサ100によって検知された磁気情報と、更新された磁気閾値とに基づいて、車両の駐車判定を行い、駐車と判定する。このように、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100によって検知された磁気情報が示す磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定するため、車両を検知する検知精度を向上させることが可能となる。
【0072】
〔8-4.隣の車両を考慮〕
上記実施形態では、情報処理装置200が取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気閾値を更新する例を挙げて説明したが、これに限定されない。具体的には、情報処理装置200は、センサ100の近傍に配置される隣接センサの近傍に車両が所在すると判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサの近傍に車両が所在する場合に行う判定処理に用いられる磁気閾値を更新してもよい。
【0073】
一方、情報処理装置200は、センサ100の近傍に配置される隣接センサの近傍に車両が所在しないと判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサの近傍に車両が所在しない場合に行う判定処理に用いられる磁気閾値を更新してもよい。
【0074】
図12を用いて、隣接した車両を考慮した更新処理の一例について説明する。図12は、変形例に係る情報処理装置が実行する更新処理の一例を示す図である。なお、以下では、センサをセンサ10N(Nは任意の整数)と表記し、センサ10Nを特に区別しない場合には、センサ100と表記する場合がある。
【0075】
図12の例では、駐車場所PL1~PL6に、センサ101~106に設置されているものとする。図12の例では、駐車場所PL2に車両CA1が駐車しているものとして説明する。
【0076】
まず、磁気閾値の更新処理について説明する。センサ101~103は、磁気情報を情報処理装置200に送信する(ステップS31)。また、センサ104~106は、磁気情報を情報処理装置200に送信する(ステップS32)。なお、ステップS31~S32は、図4の例で示したステップS4と同様であるため、説明を省略する。
【0077】
ここで、センサ102が駐車場所PL2に車両CA1が駐車していると判定したものとする。また、センサ103が駐車場所PL3に車両が駐車していないと判定したものとする。この場合、情報処理装置200は、判定結果が空車である場合にセンサ103から取得された磁気情報に基づいて、センサ103の判定処理で用いられる第1磁気閾値を更新する(ステップS33)。ここでいう第1磁気閾値とは、センサ103の近傍に配置される隣接センサ102の近傍に車両が駐車していると判定された際に隣接センサの近傍に車両が駐車している場合に行う判定処理に用いられる磁気閾値である。なお、ステップS33が示す更新処理は、図4の例で示したステップS5と同様であるため、説明を省略する。
【0078】
また、センサ105が駐車場所PL5に車両が駐車していないと判定したものとする。また、センサ106が駐車場所PL6に車両が駐車していないと判定したものとする。この場合、情報処理装置200は、判定結果が空車である場合にセンサ106から取得された磁気情報に基づいて、センサ106の判定処理で用いられる第2磁気閾値を更新する(ステップS34)。ここでいう第2磁気閾値とは、センサ106の近傍に配置される隣接センサ105の近傍に車両が駐車していないと判定された際に隣接センサの近傍に車両が駐車していない場合に行う判定処理に用いられる磁気閾値である。なお、ステップS34が示す更新処理は、図4の例で示したステップS5と同様であるため、説明を省略する。
【0079】
そして、情報処理装置200は、更新された第1磁気閾値に関する情報をセンサ103に送信する(ステップS35)。そして、センサ103は、更新された第1磁気閾値を受付ける。
【0080】
また、情報処理装置200は、更新された第2磁気閾値に関する情報をセンサ106に送信する(ステップS36)。そして、センサ106は、更新された第2磁気閾値を受付ける。
【0081】
次に、更新処理後の駐車状況に対しての車両判定処理について説明する。この場合、センサ103は、更新された第1磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS37)。図12の例では、センサ103は、更新処理後に検知された磁気情報と、情報処理装置200から受付けた更新された第1磁気閾値とに基づいて、車両の駐車判定を行う。
【0082】
そして、センサ106は、更新された第2磁気閾値を用いて、車両の駐車を判定する(ステップS38)。図12の例では、センサ106は、更新処理後に検知された磁気情報と、情報処理装置200から受付けた更新された第2磁気閾値とに基づいて、車両の駐車判定を行う。
【0083】
このように、実施形態に係る情報処理装置200は、隣接センサの近傍に所在する車両有無に基づいて判定処理に用いられる磁気閾値を更新し、更新された磁気閾値を使い分けるため、車両を検知する検知精度を向上させることが可能となる。
【0084】
〔8-5.センサのグループ化〕
上記実施形態では、情報処理装置200が取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気閾値を更新する例を挙げて説明したが、これに限定されない。具体的には、情報処理装置200は、複数のセンサの各々の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ群毎に、センサ群によって検知された磁気情報に基づいて、センサ群のいずれかの近傍に車両が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新してもよい。
【0085】
例えば、センサ100は、GPS(Global Positioning System)センサ等を用いて、所定の間隔(例えば、毎分1回以上)毎に自身の位置情報を検知する機能を有しているものとする。この場合、各センサ100が示す位置情報に基づいて第1センサ群と、第2センサ群とにグループ分けされているものとする。例えば、グループ分けの方法は、第1センサが示す第1位置と、第2センサが示す第2位置とが所定の閾値未満の距離である場合に、第1センサと、第2センサとを同一のセンサ群としてグループ分けするといった方法である。
【0086】
図12の例を用いて説明すると、第1センサ群が、駐車場所PL1~PL3の各々に設置された各センサがセンサ101~103であるものとする。また、第2センサ群が、駐車場所PL4~PL6の各々に設置された各センサがセンサ104~106であるものとする。
【0087】
この場合、情報処理装置200は、各センサ100の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ群毎に、磁気閾値の更新処理を行う。例えば、情報処理装置200は、第1センサ群のうち、センサ101によって検知された磁気情報に基づいて、第1センサ群のいずれかの近傍に車両が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新してもよい。また、情報処理装置200は、第2センサ群のうち、センサ104によって検知された磁気情報に基づいて、第2センサ群のいずれかの近傍に車両が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新してもよい。なお、上記変形例では、位置情報に基づいて各センサ100が予めグループ分けされた例を示したが、情報処理装置200によって各センサ100がグループ分けされてもよい。例えば、情報処理装置200は、各センサ100から各位置情報を取得し、各位置情報に基づいてセンサ100をグループ分けしてもよい。
【0088】
このように、実施形態に係る情報処理装置200は、複数のセンサの各々の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ群毎に、センサ群によって検知された磁気情報に基づいて、センサ群のいずれかの近傍に車両が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新するため、車両を検知する検知精度を向上させることが可能となる。
【0089】
〔8-6.受信電力を考慮〕
上記実施形態では、センサ100が検知された磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、情報処理装置200は、センサ100における基地局からの受信電力が所定の電力に関する電力閾値未満である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定してもよい。これは、センサ100の近傍に車両が所在しない場合よりも、センサ100の近傍に車両が所在した方が、基地局からの受信電力が低くなるからである。すなわち、センサ100の上に車両が所在する場合、基地局からの電波がセンサ100に届きにくくなり、センサ100における基地局からの受信電力が低下するからである。
【0090】
例えば、センサ100における基地局からの受信電力に関する情報を予め取得するものとする。また、センサ100によって検知された磁気情報と、磁気閾値との比較から、駐車とも空車とも判定できなかったものとする。この場合、情報処理装置200は、センサ100の受信電力が所定の電力閾値未満である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定してもよい。
【0091】
このように、実施形態に係る情報処理装置200は、微弱な磁気の変動であっても、センサ100の受信電力を指標とし、受信電力が所定の電力閾値未満である場合に、センサ100の近傍に車両が所在すると判定ため、車両を検知する検知精度を向上させることが可能となる。
【0092】
〔8-7.情報処理システム〕
上記実施形態では、情報処理システム1が1台の情報処理装置200を含む例を挙げて説明したが、これに限定されなくともよく、情報処理システム1は、複数台の情報処理装置200が含まれてもよい。また、情報処理システム1は、複数台のセンサ100と、複数台の情報処理装置200とが含まれてもよい。
【0093】
〔8-8.移動平均値〕
上記実施形態では、情報処理装置200が、判定結果が空車である場合の磁気情報が示す磁気の値の移動平均値を算出する例を挙げて説明したが、これに限定されなくともよい。具体的には、情報処理装置200は、移動平均値の代わりに、様々な統計値を算出してもよい。例えば、情報処理装置200は、判定結果が空車である場合の磁気情報が示す磁気の値の重み付き移動平均値を算出してもよい。
【0094】
〔9.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係るセンサ100及び情報処理装置200は、例えば図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置200を例に挙げて説明する。図13は、情報処理装置200の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0095】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0096】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100がネットワークNを介して生成したデータを他の機器へ送信する。
【0097】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0098】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0099】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部220内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0100】
〔10.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0101】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0102】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0103】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、更新部は、更新手段や更新回路に読み替えることができる。
【0104】
〔11.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置200は、取得部231と、更新部232とを有する。取得部231は、センサ100によって検知される磁気情報であって、センサ100の近傍に移動体が所在するか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する。更新部232は、取得部231によって取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新する。
【0105】
このように、実施形態に係る情報処理装置200は、取得された磁気情報に基づいて、判定処理に用いられる磁気の閾値である磁気閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0106】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、取得部231は、センサ100の近傍の駐車場所に移動体が駐車中であるか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得する。
【0107】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100の近傍の駐車場所に移動体が駐車中であるか否かを判定する判定処理に用いられる磁気情報を取得するため、センサによる検知精度を向上させるために必要な各種情報を取得することができる。
【0108】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、移動体が所在しないと判定された判定処理に用いられた磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新する。
【0109】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、移動体が所在しないと判定された判定処理に用いられた磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0110】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、磁気情報が示す磁気の値の移動平均値を算出し、移動平均値に所定の値を加えた値を新たな磁気閾値として更新する。
【0111】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、磁気情報が示す磁気の値の移動平均値を算出し、移動平均値に所定の値を加えた値を新たな磁気閾値として更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0112】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、所定の期間毎に1以上取得された磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新する。
【0113】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、所定の期間毎に1以上取得された磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0114】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、取得部231は、複数のセンサ100の各々によって検知された各磁気情報を取得し、更新部232は、各磁気情報に基づいて、複数のセンサ100の各々の近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新する。
【0115】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、各磁気情報に基づいて、複数のセンサ100の各々の近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0116】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、複数のセンサ100の各々の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ100群毎に、センサ100群によって検知された磁気情報に基づいて、センサ100群のいずれかの近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新する。
【0117】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、複数のセンサ100の各々の位置情報に基づいてグループ分けされたセンサ100群毎に、センサ100群によって検知された磁気情報に基づいて、センサ100群のいずれかの近傍に移動体が所在するかを判定する判定処理に用いられる磁気閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、センサ100の近傍に配置される隣接センサ100の近傍に移動体が所在すると判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサの近傍に移動体が所在する場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新する。
【0119】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100の近傍に配置される隣接センサ100の近傍に移動体が所在すると判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサ100の近傍に移動体が所在する場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232は、センサ100の近傍に配置される隣接センサ100の近傍に移動体が所在しないと判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサ100の近傍に移動体が所在しない場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新する。
【0121】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100の近傍に配置される隣接センサ100の近傍に移動体が所在しないと判定された際にセンサ100によって検知された磁気情報に基づいて、隣接センサ100の近傍に移動体が所在しない場合に行う判定処理に用いられる磁場閾値を更新するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0122】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、更新部232によって更新された磁気閾値を、判定処理を行うセンサ100に送信する送信部233をさらに備える。
【0123】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、更新された磁気閾値を、判定処理を行うセンサ100に送信するため、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0124】
また、実施形態に係る情報処理装置200において、センサ100によって検知された磁気情報が示す磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に移動体が所在すると判定する判定部をさらに備える。
【0125】
これにより、実施形態に係る情報処理装置200は、センサ100によって検知された磁気情報が示す磁気の値が磁気閾値以上である場合に、センサ100の近傍に移動体が所在すると判定するため、移動体を検知する検知精度を向上させることが可能となる。
【0126】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、センサ100と、情報処理装置200とを有する。センサ100は、通信部110と、検知部131と、判定部132とを有する。通信部110は、情報処理装置200と通信を行う。検知部131は、磁気情報を検知する。判定部132は、検知部131によって検知された磁気情報と磁気閾値とに基づいて、センサ100の近傍に移動体が所在するか否かを判定する。情報処理装置200は、取得部231と、更新部232と、送信部233とを有する。取得部231は、センサ100によって検知される磁気情報を取得する。更新部232は、取得部231によって取得された磁気情報に基づいて、磁気閾値を更新する。送信部233は、更新部232によって更新された磁気閾値をセンサ100に送信する。そして、センサ100は、情報処理装置200から受付けられた磁気閾値に基づいて、所定の記憶部によって記憶される磁気閾値を更新する。
【0127】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0128】
また、実施形態に係る駐車判定システム(情報処理システム1の一例)は、センサ100と、情報処理装置200とを有する。センサ100は、検知部131と、記憶部120と、判定部132とを有する。検知部131は、自センサの近傍の磁気情報を検知する。記憶部120は、磁気閾値である磁気閾値を記憶する。判定部132は、検出した磁気情報と磁気閾値とに基づいて、自センサが設置された駐車場所に車両が駐車されているか否かを判定する。情報処理装置200は、取得部231と、更新部232と、送信部233とを有する。取得部231は、センサ100から磁気情報を取得する。更新部232は、取得部231によって取得された磁気情報と、センサ100の記憶部120に記憶される磁気閾値とに基づいて、駐車場所に車両が駐車されているか否かを判定する判定処理に用いられる磁気閾値である新しい磁気閾値を算出する。送信部233は、新しい磁気閾値をセンサ100に送信する。そして、センサ100は、情報処理装置200から受付けられた新しい磁気閾値に基づいて記憶部120に記憶される磁気閾値を更新する。
【0129】
このように、実施形態に係る駐車判定システムは、センサによる検知精度を向上させることが可能となる。
【0130】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0131】
N ネットワーク
1 情報処理システム
100 センサ
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 検知部
132 判定部
133 送信部
134 受付部
200 情報処理装置
210 通信部
220 記憶部
221 磁気情報記憶部
222 磁気閾値情報記憶部
230 制御部
231 取得部
232 更新部
233 送信部
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