(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039219
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び、ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220303BHJP
【FI】
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020144136
(22)【出願日】2020-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】北村 智史
(72)【発明者】
【氏名】網 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】寺田 裕之
(57)【要約】 (修正有)
【課題】抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補に反映させることのできる抽選ゲームを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部111Aと、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部111Bを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記抽選処理部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得できなかった場合に、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに変更設定された当選確率よりも、抽選回数に応じて更に高くした当選確率を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得できたか否かに関わらず、
次の抽選開始前にプレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から他の獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記他の獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記複数の選択候補となるゲームコンテンツには、人気度の高いゲームコンテンツが複数設定されており、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行う前に、前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中で人気度の最も高いゲームコンテンツを、獲得希望のゲームコンテンツと予測して選択し、前記人気度の最も高いゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を事前に設定し、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から、獲得希望のゲームコンテンツとして、前記人気度の最も高いゲームコンテンツ以外の他のゲームコンテンツを選択する操作を行った場合には、前記人気度の最も高いゲームコンテンツに代えて、前記他のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のグループを構成する複数のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、前記プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記抽選処理部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得できなかった場合に、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに変更設定された当選確率よりも、抽選回数に応じて更に高くした当選確率を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報処理装置であって、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得できたか否かに関わらず、
次の抽選開始前にプレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から他の獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記他の獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記複数の選択候補となるグループには、人気度の高いグループが複数設定されており、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行う前に、前記複数の選択候補となるグループの中で人気度の最も高いグループを、獲得希望のグループと予測して選択し、前記人気度の最も高いグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を事前に設定し、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から、獲得希望のグループとして、前記人気度の最も高いグループ以外の他のグループを選択する操作を行った場合には、前記人気度の最も高いグループに代えて、前記他のグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
コンピューターに、
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定処理と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【請求項10】
コンピューターに、
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のグループを構成する複数のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定処理と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、前記プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
抽選候補となるゲームコンテンツ群(例えば、抽選され得るアイテムの母集団)の中から当選確率に基づき選出された複数のゲームコンテンツを提示し、その抽選後にプレイヤーが、その提示された複数のゲームコンテンツ(例えば、選択候補となる複数のアイテム)の中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことによって、その選択された獲得希望のゲームコンテンツを実際に獲得させるようにした情報処理装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような抽選ゲームでは、抽選開始前にプレイヤー自らの意思で獲得希望のゲームコンテンツを抽選候補となるゲームコンテンツ群の中に組み込むことができなかった。そのため、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補に反映させるという点において改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補に反映させることのできる抽選ゲームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】ゲームシステム1の全体構成例を示す図である。
【
図2】サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。
【
図3】キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。
【
図4】通常抽選情報のデータ構造例を示す図である。
【
図5】特別抽選情報のデータ構造例を示す図である。
【
図6】サブデッキ情報のデータ構造例を示す図である。
【
図7】プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。
【
図8】特別抽選プレイ情報のデータ構造例を示す図である。
【
図9】プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。
【
図10】本実施形態におけるゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図11】キャラクター選択画面50の一例を示す図である。
【
図12】特別抽選ゲーム画面60の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、抽選開始前にプレイヤーによって選択された獲得希望のゲームコンテンツが、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれることになるので、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に反映させることが可能となる。また、プレイヤーによって選択された獲得希望ゲームコンテンツが、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれたとしても、その獲得希望ゲームコンテンツを獲得できる期待感を高めなければ、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲を減退させる虞がある。そこで、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれた獲得希望のゲームコンテンツに対しては、予め設定された当選確率よりも高い当選確率が設定されるようにした。これにより、その獲得希望のゲームコンテンツが当選し易くなり、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0008】
また、かかる情報処理装置であって、
前記抽選処理部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得できなかった場合に、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに変更設定された当選確率よりも、抽選回数に応じて更に高くした当選確率を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、抽選の結果、獲得希望のゲームコンテンツが落選した場合(つまり、当選せずにハズレとなった場合)、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれた獲得希望のゲームコンテンツに対して、抽選回数(つまり、ハズレ回数)に応じた更に高い当選確率が設定されることになる。これにより、獲得希望のゲームコンテンツが落選すればするほど、ますますそれが当選し易くなるため、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0009】
また、かかる情報処理装置であって、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得できたか否かに関わらず、
次の抽選開始前にプレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から他の獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記他の獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーは、抽選の度に、複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選び直すことも可能となるので、プレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に十分に反映させることが可能となる。
【0010】
また、かかる情報処理装置であって、
前記複数の選択候補となるゲームコンテンツには、人気度の高いゲームコンテンツが複数設定されており、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行う前に、前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中で人気度の最も高いゲームコンテンツを、獲得希望のゲームコンテンツと予測して選択し、前記人気度の最も高いゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を事前に設定し、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から、獲得希望のゲームコンテンツとして、前記人気度の最も高いゲームコンテンツ以外の他のゲームコンテンツを選択する操作を行った場合には、前記人気度の最も高いゲームコンテンツに代えて、前記他のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーが獲得希望のゲームコンテンツを選択する前に、人気度の最も高いゲームコンテンツが獲得希望のゲームコンテンツとして抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれることになるため、複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する手間を省くことが可能となる。また、プレイヤーは、抽選候補となるゲームコンテンツ群に先に組み込まれた人気度の最も高いゲームコンテンツに代えて、それ以外の他のゲームコンテンツを獲得希望のゲームコンテンツとして抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込むこともできるので、プレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に反映させることが可能となる。
【0011】
また、抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のグループを構成する複数のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定部と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、前記プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、抽選開始前にプレイヤーによって選択された獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツが、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれることになるので、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に反映させることが可能となる。また、プレイヤーによって選択された獲得希望グループを構成する各ゲームコンテンツが、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれたとしても、その獲得希望グループを構成するゲームコンテンツを獲得できる期待感を高めなければ、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲を減退させる虞がある。そこで、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれた獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツに対しては、予め設定された当選確率よりも高い当選確率がそれぞれ設定されるようにした。これにより、その獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツが当選し易くなるため、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0012】
また、かかる情報処理装置であって、
前記抽選処理部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得できなかった場合に、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに変更設定された当選確率よりも、抽選回数に応じて更に高くした当選確率を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、抽選の結果、獲得希望のグループに属するゲームコンテンツが落選した場合(つまり、当選せずにハズレとなった場合)、抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれた獲得希望のグループに属するゲームコンテンツに対して、抽選回数(つまり、ハズレ回数)に応じた更に高い当選確率が設定されることになる。これにより、獲得希望のグループに属するゲームコンテンツが落選すればするほど、ますますそれが当選し易くなるため、プレイヤーの抽選ゲームに対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0013】
また、かかる情報処理装置であって、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが抽選を開始する操作を行った結果、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成するゲームコンテンツを獲得できたか否かに関わらず、
次の抽選開始前にプレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から他の獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記他の獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーは、抽選の度に、複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選び直すことも可能となるので、プレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に十分に反映させることが可能となる。
【0014】
また、かかる情報処理装置であって、
前記複数の選択候補となるグループには、人気度の高いグループが複数設定されており、
前記抽選候補設定部は、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行う前に、前記複数の選択候補となるグループの中で人気度の最も高いグループを、獲得希望のグループと予測して選択し、前記人気度の最も高いグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を事前に設定し、
プレイヤーが前記複数の選択候補となるグループの中から、獲得希望のグループとして、前記人気度の最も高いグループ以外の他のグループを選択する操作を行った場合には、前記人気度の最も高いグループに代えて、前記他のグループを構成する各ゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を変更設定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーが獲得希望のグループを選択する前に、人気度の最も高いグループに属するゲームコンテンツが抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込まれることになるため、複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する手間を省くことが可能となる。また、プレイヤーは、抽選候補となるゲームコンテンツ群に先に組み込まれた人気度の最も高いグループに属するゲームコンテンツに代えて、それ以外の他のグループに属するゲームコンテンツを抽選候補となるゲームコンテンツ群に組み込むこともできるので、プレイヤーの意思を抽選候補(母集団)に反映させることが可能となる。
【0015】
次に、コンピューターに、
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるゲームコンテンツの中から獲得希望のゲームコンテンツを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定処理と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補となるゲームコンテンツ群に反映させることが可能となる。
【0016】
また、コンピューターに、
抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるグループの中から獲得希望のグループを選択する操作を行ったことに応答して、選択されなかった残りの前記選択候補となるグループを構成する複数のゲームコンテンツを含めず、選択された前記獲得希望のグループを構成する複数のゲームコンテンツを含んだ抽選候補となるゲームコンテンツ群を設定する抽選候補設定処理と、
前記抽選候補となるゲームコンテンツ群のうちの前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに対して、当該獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツに予め設定された当選確率よりも高い当選確率を変更設定することにより、前記プレイヤーが抽選を開始する操作を行った際に、前記抽選候補となるゲームコンテンツ群の中から前記獲得希望のグループを構成する各ゲームコンテンツを獲得し易くする抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、抽選開始前にプレイヤーの意思を抽選候補となるゲームコンテンツ群に反映させることが可能となる。
【0017】
===実施形態===
<<<ゲームシステム1の構成について>>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20とを含んで構成される。
【0018】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)を獲得可能な抽選ゲームをプレイヤーに提供することができる。
【0019】
本実施形態に係る抽選ゲームでは、プレイヤーが抽選を開始する操作を行うと、抽選候補となるキャラクター群(以下、「抽選デッキ」とも呼ぶ)の中からいずれかのキャラクターが抽選によって決定されるので、プレイヤーはその抽選で決定されたキャラクターを獲得することができる。
【0020】
本実施形態では、通常の抽選ゲーム(以下、「通常抽選」(第1の抽選)とも呼ぶ)だけでなく、特別な抽選ゲーム(以下、「特別抽選」(第2の抽選)とも呼ぶ)がプレイ可能となっている。この特別抽選を行う場合には、抽選開始前にプレイヤーが選択候補となる複数のキャラクターの中から1つ欲しいキャラクターを自らセレクトすると、その選択された獲得希望のキャラクターが抽選デッキの中に組み込まれるようになっている。これによって、プレイヤーの意思を抽選デッキ(母集団)に反映させて抽選ゲームをプレイすることができるため、プレイヤーは欲しいキャラクターを確実に狙って抽選ゲームに挑むことが可能となる。
【0021】
また、本実施形態に係る特別抽選においては、抽選デッキの中に組み込まれた獲得希望のキャラクターに対し、通常抽選時の当選確率よりも高い当選確率が設定されるようになっている。そのため、プレイヤー自らセレクトした獲得希望のキャラクターが当選し易くなり、特別抽選に対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0022】
また、本実施形態に係る特別抽選においては、繰り返し抽選を行っても、プレイヤー自らセレクトした獲得希望のキャラクターがなかなか当選しない場合があり得るが、このような場合であっても、その獲得希望のキャラクターの当選確率が抽選回数(ハズレ回数)に応じて更に高く変動するように設定できるようになっている。これにより、特別抽選で獲得希望のキャラクターを獲得できずにハズレを繰り返すほど、その獲得希望のキャラクターが当選し易くなるため、特別抽選に対するプレイ意欲をより高めることが可能となる。
【0023】
<<<サーバー装置10の構成について>>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15とを有する。
【0024】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共に、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部11は、少なくとも抽選ゲーム進行部111と、画面データ生成処理部112とを備える。
【0025】
抽選ゲーム進行部111は、ゲームプログラムに従って抽選ゲームを進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態における抽選ゲーム進行部111は、抽選候補設定部111Aと、抽選処理部111Bを含む。
【0026】
抽選候補設定部111Aは、抽選候補となるキャラクター群(抽選デッキ)を設定する処理を実行する機能を有している。本実施形態における抽選候補設定部111Aは、特別抽選の開始前に、プレイヤーが複数の選択候補となるキャラクターの中から1つ欲しいキャラクターを選択する操作を行うと、その獲得希望のキャラクターを含んだ特別抽選用の抽選デッキ(抽選候補となるキャラクター群)を設定する。
【0027】
抽選処理部111Bは、抽選で決定したキャラクターをプレイヤーに獲得させるための各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における抽選処理部111Bは、通常抽選(第1抽選)の場合に、プレイヤーが抽選開始の操作を行うと、通常抽選用の抽選デッキ(以下、「通常抽選デッキ」(第1の抽選デッキ)とも呼ぶ)の中からキャラクターに予め設定された当選確率に基づき選出されたキャラクターを付与する。また、特別抽選(第2抽選)の場合には、特別抽選用の抽選デッキ(以下、「特別抽選デッキ」(第2の抽選デッキ)とも呼ぶ)に含まれる獲得希望のキャラクターに対して、通常抽選時よりも高い当選確率を変更設定しておき、プレイヤーが抽選開始の操作を行うと、特別抽選デッキ中から当選確率に基づき選出されたキャラクターを付与する。
【0028】
画面データ生成処理部112は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面データ生成処理部112は、抽選ゲームに関する各種画面に対応する画面データを生成する。本実施形態における画面データ生成処理部112は、例えばゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0029】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、キャラクター情報、通常抽選情報、特別抽選情報、サブデッキ情報、プレイヤー情報等の各種データが記憶されている。なお、これら各種情報については追って詳述する。
【0030】
入力部13は、システム管理者等がゲームサービスに関する各種データ(例えば、キャラクター情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0031】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0032】
通信部15は、プレイヤー端末20との間で通信を行うためのものであり、プレイヤー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0033】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。キャラクター情報は、キャラクターに関する情報である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくともキャラクター名、レア度、人気度、当選確率、グループが設定されている。レア度は、キャラクターの希少度を示す情報であり、希少価値に応じて複数クラスに分類されている。ここでは、「R5」>「R4」>「R3」>「R2」>「R1」の順番に従ってレア度を高く設定している。人気度は、キャラクターに対する人気の高さを示す情報である。ここでは、統計等に基づき決定された人気順位が設定されている。なお、高いレア度のキャラクターであるほど、人気度が高くなる傾向がある。当選確率は、キャラクターの当選しやすさを示す情報である。ここでは、初期値として、高いレア度のキャラクターであるほど、当選確率が低くなるように予め設定されている。すなわち、抽選時には、高いレア度のキャラクターであるほど、そう簡単には入手できないようになっている。本実施形態では、通常抽選時に、この予め設定された当選確率(初期値)を用いて抽選が行われるのに対し、特別抽選時には、後述するサブデッキに対応付けられた当選確率を用いて抽選が行われる。グループは、共通のテーマで関連付けられたキャラクターのセットを示す情報である。ここでは、各キャラクターがいずれかのグループに配属されている。
【0034】
図4は、通常抽選情報のデータ構造例を示す図である。通常抽選情報は、通常抽選に関する情報である。この通常抽選情報には、通常抽選IDに対応付けて、少なくとも抽選ゲーム名、通常抽選デッキ情報が設定されている。抽選ゲーム名は、それぞれの通常抽選に付けられた名称を示す情報である。通常抽選デッキ情報は、通常抽選用の抽選デッキ(第1抽選デッキ)に関する情報である。この通常抽選デッキ情報には、通常抽選デッキに含まれる抽選候補となる複数のキャラクターと、それらキャラクターの当選確率(
図3参照)が設定されている。本実施形態における通常抽選デッキは、その抽選デッキを構成する各キャラクターの当選確率を合算すると100%になるように設定されている。
【0035】
図5は、特別抽選情報のデータ構造例を示す図である。特別抽選情報は、特別抽選に関する情報である。この特別抽選情報には、特別抽選IDに対応付けて、少なくとも抽選ゲーム名、特別抽選デッキ情報、上昇対象サブデッキ、上昇倍率、上限倍率が設定されている。抽選ゲーム名は、それぞれの特別抽選に付けられた名称を示す情報である。特別抽選デッキ情報は、特別抽選用の抽選デッキ(第2抽選デッキ)に関する情報である。この特別抽選デッキ情報には、特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキと、それらサブデッキに対応付けられた当選確率(初期値)が設定されている。特別抽選デッキは、サブデッキ情報の中のサブデッキをいくつか組み合せるとによって構成されており、その抽選デッキを構成する各サブデッキの当選確率を合算すると100%になるように設定されている。本実施形態における特別抽選デッキ(例えば、図中に示す「特別抽選A」のデッキ)は、通常のサブデッキ(例えば、図中に示す「サブデッキA」~「サブデッキE」)の他に、1つの特別サブデッキ(例えば、図中に示す「特別サブデッキS」)を含んで構成されている。上昇対象サブデッキは、特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキのうち、当選確率を上昇させる対象となるサブデッキを示す情報である。ここでは、例えば「特別抽選A」のデッキに対し、システム管理者等によって「特別サブデッキS」が上昇対象としてセットされている。なお、例えば「特別サブデッキS」と「サブデッキE」のように、2つ以上のサブデッキをセットすることも可能である。また、例えば、いずれもセットせずに、上昇対象サブデッキを無くすことも可能である。上昇倍率は、特別抽選1回あたりの上昇倍率を示す情報である。ここでは、例えば「特別抽選A」のデッキに対し、システム管理者等によって上昇倍率が「1.5」にセットされているので、特別抽選の度に(つまり、ハズレの度に)「特別サブデッキS」の当選確率(初期値である「2.0%」)に対する倍率が1.5ずつ上昇する。上限倍率は、上昇倍率の最大値を示す情報である。ここでは、例えば「特別抽選A」のデッキに対し、システム管理者等によって上限倍率が「7.0」にセットされているので、上昇倍率が7.0倍を超えると上限に達することになるので、その後においては、特別抽選を繰り返しても(つまり、ハズレを繰り返しても)、上昇倍率は上昇しないことになる。
【0036】
図6は、サブデッキ情報のデータ構造例を示す図である。サブデッキ情報は、特別抽選デッキを構成するためのサブデッキに関する情報である。このサブデッキ情報には、サブデッキIDに対応付けて、少なくともサブデッキ名、構成キャラクターが設定されている。サブデッキ名は、それぞれのサブデッキに付けられた名称を示す情報である。構成キャラクターは、サブデッキに含まれる抽選候補となる複数のキャラクターと、それらキャラクターのレア度が設定されている。本実施形態におけるサブデッキ情報には、レア度毎のキャラクターがそれぞれ複数格納される通常のサブデッキ(例えば、図中に示す「サブデッキA」や「サブデッキB」等)の他に、特別サブデッキ(例えば、図中に示す「特別サブデッキS」)が含まれている。特別サブデッキには、特別抽選時に獲得希望のキャラクターをプレイヤーに選択させるために、複数の選択候補となるキャラクターが事前に格納されている。本実施形態では、システム管理者等によってセレクトされた人気度の高いキャラクターが、選択候補となるキャラクターとして特別サブデッキに複数格納されている。
【0037】
図7は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。プレイヤー情報は、抽選ゲームをプレイするプレイヤーに関する情報である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくともプレイヤー名、所有メダル、所有キャラクター情報、通常抽選プレイ情報、特別抽選プレイ情報が設定されている。所有メダルは、プレイヤーが所有するメダル量を示す情報である。この所有メダルは、プレイヤーが抽選ゲームをプレイする際に消費される。所有キャラクター情報は、
図3に示すキャラクター情報に設定された複数のキャラクターのうち、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」とも呼ぶ)に関する情報である。通常抽選プレイ情報は、
図4に示す通常抽選情報に設定された複数の通常抽選のうち、プレイ中及びこれまでにプレイしたことのある通常抽選(第1抽選)に関する情報である。特別抽選プレイ情報は、
図5に示す特別抽選情報に設定された複数の特別抽選のうち、プレイ中及びこれまでにプレイしたことのある特別抽選(第2抽選)に関する情報である。
【0038】
図8は、特別抽選プレイ情報のデータ構造例を示す図である。この特別抽選プレイ情報は、特別抽選IDに対応付けて、少なくとも抽選ゲーム名、抽選回数、特別抽選デッキ情報が設定されている。抽選回数は、プレイヤーが特別抽選をプレイした回数を示す情報である。この抽選回数は、特別抽選デッキの中から獲得希望のキャラクターが当選したこと(つまり、特別サブデッキが当選したこと)によってカウントがリセットされる。すなわち、抽選回数は、獲得希望のキャラクターが当選するまでは、特別抽選の度にカウントアップされることになるので、実際には獲得希望のキャラクターが落選した回数(ハズレ回数)に相当する。特別抽選デッキ情報は、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキ(第2抽選デッキ)に関する情報である。つまり、
図5に示す特別抽選デッキ情報に設定された当選確率は、初期値のまま固定されているものであるのに対し、
図8に示すプレイヤー専用の特別抽選デッキ情報に設定された当選確率は、その初期値から抽選回数(ハズレ回数)に応じて変動し得るものとなっている。ここでの当選確率は、特別抽選デッキの中から獲得希望のキャラクターが当選したこと(つまり、特別サブデッキが当選したこと)によって初期値にリセットされる。また、
図5に示す特別抽選デッキ情報の特別サブデッキ(例えば、「特別抽選A」の「特別サブデッキS」)には、
図6に示すサブデッキ情報に従って、特別抽選時にプレイヤーに選択させるための選択候補となる複数キャラクターが格納されることになるが、
図8に示すプレイヤー専用の特別抽選デッキ情報の特別サブデッキ(例えば、「特別抽選A」の「特別サブデッキS」)には、直前の抽選時にプレイヤーがその選択候補となる複数キャラクターの中からピックアップした獲得希望のキャラクターのみが格納される。ここでは、例えば「特別抽選A」の場合、
図5に示す「特別サブデッキS」にもともと格納さていた複数の選択候補となる複数キャラクターのうち、その中からプレイヤーによってピックアップされた「キャラクターZ」が、
図8に示す「特別サブデッキS」に格納される(つまり、ピックアップされなかった残りの選択候補となるキャラクターは格納されない)。
【0039】
<<<プレイヤー端末20の構成について>>>
図9は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。また、プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末入力部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行うための端末通信部25を有している。
【0040】
<<<ゲームシステム1の動作について>>>
図10は、本実施形態におけるゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。以下では、特別抽選に関する動作について具体的に説明する。
【0041】
先ず、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から特別抽選(例えば、「特別抽選A」)を進行させるためのゲーム進行要求を受け付けると、プレイヤーが特別抽選時に獲得希望のキャラクターを選択するためのキャラクター選択画面に関する画面データを、画面データ生成処理部112に生成させる(ステップS101)。
【0042】
具体的には、サーバー装置10の画面データ生成処理部112は、プレイヤー端末20からのゲーム進行要求を受信すると、
図5に示す特別抽選情報を参照して、そのプレイヤーがこれからプレイする特別抽選に対応付けられた特別抽選デッキ情報を取得する。次に、
図6に示すサブデッキ情報を参照して、その取得した特別抽選デッキ情報に含まれる特別サブデッキを構成する複数の選択候補となるキャラクターを取得する。そして、画面データ生成処理部112は、その取得したデータ等に基づいて、その複数の選択候補となるキャラクターが表示されたキャラクター選択画面に対応する画面データを生成する。その後、サーバー装置10は、画面データ生成処理部112によってキャラクター選択画面に対応する画面データが生成されると、その画面データを要求元のプレイヤー端末20に送信する。プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、その画面データを解析することにより、キャラクター選択画面を端末表示部24に表示させる。
【0043】
図11は、プレイヤー端末20に表示されるキャラクター選択画面50の一例を示す図である。このキャラクター選択画面50には、選択候補キャラクター表示領域51と、選択候補キャラクター表示領域51における獲得希望のキャラクターの選択を確定させるための操作ボタン52が含まれている。選択候補キャラクター表示領域51には、選択候補となるキャラクターが一覧表示されている。
【0044】
本実施形態では、事前に設定された人気度の高いキャラクターが選択候補として一覧表示されおり、その選択候補の中で人気度が最も高いキャラクターが獲得希望であるとの予測の下で初期選択されている。ここでは、例えば「特別抽選A」をプレイする場合、プレイヤーが獲得希望のキャラクターを選択する前に、その選択候補の中で人気度が最も高い「キャラクターZ」が事前に選択されている。そのため、事前に選択された「キャラクターZ」をそのまま獲得希望のキャラクターとして選択したいプレイヤーは、操作ボタン52を選択するだけで済む。その一方、「キャラクターZ」以外の他のキャラクターを獲得希望のキャラクターとして選択したいプレイヤーは、選択候補キャラクター表示領域51にて別のキャラクターを選んでから、操作ボタン52を選択することになる。
【0045】
また、本実施形態では、1回目に「特別抽選A」をプレイするプレイヤーだけが、その選択候補の中から獲得希望のキャラクターを選択できるのではなく、2回目以降に「特別抽選A」をプレイするプレイヤーであっても再び選択できる。すなわち、プレイヤーは、同じ特別抽選をプレイする度に(獲得希望のキャラクターがハズレとなる度に)、その選択候補の中から獲得希望のキャラクターを選び直すことも可能である。
【0046】
このようにしてキャラクター選択画面50が表示されている際に、プレイヤーが獲得希望のキャラクターを1つ決定してから操作ボタン52を選択すると、プレイヤー端末20はそのプレイヤーの選択操作に基づく操作情報をサーバー装置10に送信する。
【0047】
図10に戻り、次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された操作情報を受信して、プレイヤーがキャラクター選択画面50にて操作ボタン52を選択することによってキャラクター選択操作を行ったか否かを判定する(ステップS102)。
【0048】
すなわち、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、その受信した操作情報に基づいて、そのプレイヤーがキャラクター選択画面50にて操作ボタン52を選択していないと判定した場合には(ステップS102:NO)、そのプレイヤーによってキャラクター選択操作が行われるまで待機する。その一方で、そのプレイヤーがキャラクター選択画面50にて操作ボタン52を選択したと判定した場合に(ステップS102:YES)、次のステップS103へ処理を進める。
【0049】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤーがキャラクター選択画面50にて操作ボタン52を選択することによってキャラクター選択操作を行ったと判定された場合に、そのプレイヤーの所有するメダルが不足しているか否かを判定する(ステップS103)。
【0050】
具体的には、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、プレイヤー端末20からの操作情報と共に受信したプレイヤーID等に基づき、
図7に示すプレイヤー情報に設定されたそのプレイヤーの所有メダルを参照して、特別抽選を行うために必要となるメダル量(例えば、10枚)をそのプレイヤーが所有しているか否かを判定する。
【0051】
この判定により、そのプレイヤーの所有するメダルが不足していると判定した場合に(ステップS103:YES)、この処理を終了する。その一方で、そのプレイヤーの所有するメダルが不足していないと判定した場合には(ステップS103:NO)、次に続くステップS104へ処理を進める。
【0052】
次いで、サーバー装置10は、このようにしてプレイヤー自らがキャラクター選択画面50にて複数の選択候補の中から1つの獲得希望のキャラクターを選択したことにより、その選択された獲得希望のキャラクターを含んだそのプレイヤー専用の特別抽選デッキを設定する(ステップS104)。
【0053】
具体的には、サーバー装置10の抽選候補設定部111Aは、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得する。次に、その取得した
図8に示す特別抽選プレイ情報を参照して、そのプレイヤーがこれからプレイする特別抽選に対応付けられた特別抽選デッキ情報を取得する。そして、その取得された特別抽選デッキ情報に設定された特別サブデッキに、そのプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターを対応付けることによって(プレイヤーによって選択されなかった残りの選択候補のキャラクターについては対応付けない)、そのプレイヤーが抽選時に用いる特別抽選デッキのデータ更新を行う。これによって、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキを構成する特別サブデッキについては、その特別サブデッキに事前に設定された選択候補となる複数キャラクターのうち(
図6参照)、そのプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターのみが設定されることになる。
【0054】
より具体的には、プレイヤーが、例えば「特別抽選A」をプレイする際に、
図11に示すキャラクター選択画面50にて、人気度が最も高い「キャラクターZ」を獲得希望のキャラクターとして選択した場合、
図8に示すように、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキを構成する「特別サブデッキS」に対し、選択されなかった残りの選択候補のキャラクターを除き、その選択された「キャラクターZ」のみがセットされることになる。「キャラクターZ」は「特別サブデッキS」にセットされると、通常抽選時とは異なり、特別抽選時には「特別サブデッキS」の当選確率で選出されることになる。例えば、「キャラクターZ」は人気度が高いキャラクターであるため、
図3に示すキャラクター情報には「0.01%」のかなり低い当選確率が予め設定されていて、
図8に示す「特別サブデッキS」には「2.0%」(
図5の初期値)の当選確率が設定されているとする。この場合では、「キャラクターZ」は、通常抽選時に「0.01%」の極めて低い当選確率で選出されるが、特別抽選時には「2.0%」の高い当選確率選出されることになる。すなわち、プレイヤーによって選択された獲得希望の「キャラクターZ」は、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキに組み込まれることによって、予め設定された当選確率(「0.01%」)よりも高い当選確率(「2.0%」)に変更設定されることになる。
【0055】
次いで、サーバー装置10は、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキが設定されると、その特別抽選デッキを用いた特別抽選を開始するための特別抽選ゲーム画面に関するデータを、画面データ生成処理部112に生成させる(ステップS105)。
【0056】
具体的には、サーバー装置10の画面データ生成処理部112は、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得する。次に、
図8に示す特別抽選プレイ情報に設定された特別抽選デッキ情報を参照して、上記のステップS104の処理によって設定された特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキを特定する。次に、その特別抽選デッキ情報を参照して、その特定された複数のサブデッキのうちの特別サブデッキにセットされた獲得希望のキャラクターを取得すると共に、その特定された複数のサブデッキのうちの通常のサブデッキについては、
図6に示すサブデッキ情報を参照して、各サブデッキを構成する複数のキャラクターを取得する。このようにして、特別抽選デッキにセットされる抽選候補となるキャラクターすべてを取得する。そして、画面データ生成処理部112は、その取得したデータ等に基づいて、その特別抽選デッキの抽選候補となるキャラクターすべて又はその一部が表示された特別抽選ゲーム画面に対応する画面データを生成する。その後、サーバー装置10は、画面データ生成処理部112によって特別抽選ゲーム画面に対応する画面データが生成されると、そのプレイヤー端末20に送信する。プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、その画面データを解析することにより、特別抽選ゲーム画面を端末表示部24に表示させる。
【0057】
図12は、プレイヤー端末20に表示される特別抽選ゲーム画面60の一例を示す図である。この特別抽選ゲーム画面60には、抽選候補キャラクター表示領域61と、特別抽選を開始するための操作ボタン62が含まれている。抽選候補キャラクター表示領域61には、プレイヤー専用の特別抽選デッキに含まれる抽選候補となるキャラクターすべて又はその一部が表示されている。ここでは、例えば「特別抽選A」をプレイする場合、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキに含まれる抽選候補となるキャラクターのうち、「キャラクターZ」が獲得希望のキャラクターとして強調表示されている。
【0058】
このようにして特別抽選ゲーム画面60が表示されている際に、プレイヤーが操作ボタン62を選択すると、プレイヤー端末20はそのプレイヤーの抽選開始操作に基づく操作情報をサーバー装置10に送信する。
【0059】
図10に戻り、次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された操作情報を受信して、プレイヤーが特別抽選ゲーム画面60にて操作ボタン62を選択することによって抽選開始操作を行ったか否かを判定する(ステップS106)。
【0060】
すなわち、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、その受信した操作情報に基づいて、そのプレイヤーが特別抽選ゲーム画面60にて操作ボタン62を選択していないと判定した場合には(ステップS106:NO)、そのプレイヤーによって抽選開始操作が行われるまで待機する。その一方で、そのプレイヤーが特別抽選ゲーム画面60にて操作ボタン62を選択したと判定した場合に(ステップS106:YES)、次のステップS107へ処理を進める。
【0061】
次いで、サーバー装置10は、そのプレイヤーが特別抽選ゲーム画面60にて操作ボタン62を選択することによって抽選開始操作を行ったと判定した場合には、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキを用いた特別抽選によって、そのプレイヤーに獲得させる1つのキャラクターを決定するための抽選処理を実行する(ステップS107)。
【0062】
具体的には、先ず、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、
図7に示すプレイヤー情報に設定されたそのプレイヤーの所有メダルの更新を行って、そのプレイヤーの所有メダルから特別抽選をプレイするために必要となるメダル量(例えば、10枚)を減らす。
【0063】
次に、抽選処理部111Bは、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得する。その取得した
図8に示す特別抽選プレイ情報に設定された特別抽選デッキ情報を参照して、上記のステップS104の処理によって設定された特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキを特定する。そして、その特定された複数のサブデッキのそれぞれに対応付けられた当選確率に基づいて、その特定された複数のサブデッキの中からいずれか1つのサブデッキを選出する。
【0064】
この抽選の結果、例えば、特別サブデッキが当選した場合、その特別サブデッキにはプレイヤー自らが選択した獲得希望のキャラクター1体のみがセットされているので、その獲得希望のキャラクターが当選したことと実質的に同一となる。そのため、抽選処理部111Bは、特別サブデッキにセットされた獲得希望のキャラクターを、プレイヤーに実際に獲得させるキャラクターとして決定する。また例えば、特別サブデッキではなく、それ以外の通常のサブデッキが当選した場合には、通常のサブデッキには複数のキャラクターが予め設定されているので、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターが即座に決定されないことになる。そこで、抽選処理部111Bは、その当選した通常のサブデッキの中から、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターを更に抽選する。そして、この2段階目の抽選時に当選したキャラクターが、プレイヤーに実際に獲得させるキャラクターとして決定されることになる。
【0065】
次に、抽選処理部111Bは、その特別抽選によってプレイヤーに実際に獲得させるキャラクターが決定されると、その決定されたキャラクターをプレイヤーに対して付与する。すなわち、抽選処理部111Bは、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの所有キャラクター情報を特定し、その特定した所有キャラクター情報を更新して、その当選したキャラクターをそのプレイヤーの所有キャラクターとして設定する。
【0066】
次いで、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、このようにしてプレイヤー専用の特別抽選デッキを用いた特別抽選が行われた結果、その特別抽選で当選したキャラクターが、上記ステップ102の処理においてプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターであるか否かを判定する(ステップS108)。
【0067】
この判定により、その特別抽選によってプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターが当選しなかったと判定した場合に(ステップS108:NO)、後述するステップS110へ処理を進める。その一方で、その特別抽選によってプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターが当選したと判定した場合には(ステップS108:YES)、次に続くステップS109へ処理を進める。
【0068】
次いで、サーバー装置10は、その特別抽選によってプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターが当選した場合に、そのプレイヤーが今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキに関するリセット処理を実行する(ステップS109)。
【0069】
具体的には、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得する。そして、その取得した
図8に示す特別抽選プレイ情報を更新して、今回の特別抽選に対応付けられた抽選回数をゼロに戻す。また、抽選処理部111Bは、その取得した
図8に示す特別抽選プレイ情報に設定された特別抽選デッキ情報を参照して、今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキを特定する。そして、その特定された複数のサブデッキのそれぞれに対応付けられた当選確率を初期値に戻す(つまり、
図5に示す特別抽選情報の特別抽選デッキ情報に基づき、その特別抽選デッキを構成する各サブデッキの当選確率(初期値)に一致させる)。なお、今回の特別抽選が1回目である場合には、その特定された複数のサブデッキのそれぞれに対応付けられた当選確率は既に初期値であるため、元に戻す必要はない。
【0070】
次いで、サーバー装置10は、その特別抽選によってプレイヤー自ら選択した獲得希望のキャラクターが当選しなかった場合に(つまり、獲得希望のキャラクターがハズレとなった場合に)、そのプレイヤーが今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキを構成するサブデッキの当選確率を変動させる(ステップS110)。
【0071】
具体的には、サーバー装置10の抽選処理部111Bは、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得する。そして、その取得した特別抽選プレイ情報を更新して、今回の特別抽選に対応付けられた抽選回数を1つカウントアップする。また、抽選処理部111Bは、
図5に示す特別抽選情報を参照して、今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキの中で、上昇対象サブデッキに該当するサブデッキを特定する。その後、
図7に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーの特別抽選プレイ情報を取得し、その取得した
図8に示す特別抽選プレイ情報に設定された特別抽選デッキ情報を参照して、今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキの中で、上昇対象サブデッキと同一のサブデッキを特定する。そして、その特定された上昇対象サブデッキと同一のサブデッキに対応付けられた当選確率を、抽選回数(ハズレ回数)に応じて更に高くした当選確率に変更設定する。なお、確率変動後においても当選確率の合算値が100%になるようにすべく、上昇対象サブデッキと同一のサブデッキの当選確率を上昇させた分だけ、上昇対象サブデッキと同一でない他のサブデッキの当選確率を減少させる等の調整を行う。
【0072】
より具体的には、例えば「特別抽選A」をプレイする場合、
図5に示すとおり、今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキを構成するサブデッキの中で、「特別サブデッキS」が上昇対象サブデッキに該当することになる。そのため、
図8に示す特別抽選プレイ情報の「特別抽選A」については、今回の特別抽選で用いた特別抽選デッキのうちの「特別サブデッキS」に対応付けられた当選確率を、抽選回数(ハズレ回数)に応じて更に高くした当選確率に変更設定する。例えば、今回の特別抽選が1回目であったとすると、特別抽選1回あたりの上昇倍率が「1.5」であるため(
図5参照)、「特別サブデッキS」に対応付けられた当選確率は、「2.0%」(初期値)から「3.0%」(「2.0%」×「1.5倍」=「3.0%」)に変更設定される(
図5及び
図8参照)。なお、確率変動後においても当選確率の合算値が100%になる必要があるため、「特別サブデッキS」の当選確率が上昇した分だけ、「特別サブデッキS」以外の「サブデッキA」~「サブデッキE」の当選確率については減少させる(
図5及び
図8参照)。また例えば、今回の特別抽選が2回目であったとすると、特別抽選1回あたりの上昇倍率が「1.5」であるため、次回は「3.0倍」(「1.5」×「2回」=「3.0倍」)に上昇させる。そのため、「特別サブデッキS」に対応付けられた当選確率は、「2.0%」(初期値)から「6.0%」(「2.0%」×「3.0倍」=「6.0%」)に変更設定される(
図5及び
図8参照)。ちなみに、今回の特別抽選が5回目であったとすると、特別抽選1回あたりの上昇倍率が「1.5」であるため、本来であれば次回は「7.5倍」(「1.5」×「5回」=「7.5倍」)に上昇させるべきところ、上限倍率が「7.0」であるため(
図5参照)、「特別サブデッキS」に対応付けられた当選確率は、「2.0%」(初期値)から「14.0%」(「2.0%」×「7.0倍」=「14.0%」)に変更設定されることになる。
【0073】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、プレイヤーが特別抽選をプレイする場合には、抽選開始前にそのプレイヤーが選択候補の中から欲しいキャラクターを自らセレクトすると、その選択された獲得希望のキャラクターが特別抽選デッキの中に組み込まれる(ただし、選択されなかった残りの選択候補は組み込まれない)。これによって、プレイヤーの意思を特別抽選デッキに反映させて抽選ゲームをプレイすることができるため、プレイヤーは欲しいキャラクターを確実に狙って抽選ゲームに挑むことが可能となる。
【0074】
また、そのようにして特別抽選デッキの中に組み込まれた獲得希望のキャラクターに対しては、通常抽選時の当選確率よりも高い当選確率が設定される。そのため、特別抽選では、通常抽選に比べて、プレイヤー自らセレクトした獲得希望のキャラクターが当選し易くなり、そのプレイヤーのプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0075】
また、特別抽選を繰り返しプレイしても、プレイヤー自らセレクトした獲得希望のキャラクターがなかなか当選しない場合の対策として、その獲得希望のキャラクターの当選確率が抽選回数(ハズレ回数)に応じて更に高く変動するように設定することも可能である。これにより、特別抽選で獲得希望のキャラクターを獲得できずにハズレを繰り返すほど、その獲得希望のキャラクターが当選し易くなるため、特別抽選に対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0076】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0077】
<グループのセレクト>
上記の本実施形態では、特別抽選をプレイする場合に、抽選開始前にプレイヤーが、複数の選択候補となるキャラクターの中から獲得希望のキャラクターを、自らセレクトできる場合を例に挙げて説明したが、複数の選択候補となるグループ(複数のキャラクターが属するグループ)の中から獲得希望のグループを、自らセレクトできるように設定することも可能である。この場合、
図10に示すフローチャートに含まれる各ステップの処理を、獲得希望のグループ(複数のキャラクターが属するグループ)に置き換えて実行することも可能である。
【0078】
具体的には、抽選開始前にプレイヤーが複数の選択候補となるグループの中から1つ欲しいグループを自らセレクトすると、その選択された獲得希望のグループに属する複数のキャラクターが特別抽選デッキの中に組み込まれる(ただし、選択されなかった残りの選択候補のグループに属するキャラクターは組み込まれない)。例えば、
図6に示すサブデッキ情報の特別サブデッキに対し、複数の選択候補となるグループを事前に格納しておき、
図8に示す特別抽選デッキ情報に設定された特別サブデッキに、その複数の選択候補となるグループの中からプレイヤー自ら選択した獲得希望のグループに属する複数のキャラクターを対応付けることによって(プレイヤーによって選択されなかった残りの選択候補のグループに属するキャラクターについては対応付けない)、そのプレイヤーが抽選時に用いる特別抽選デッキを設定する。
【0079】
また、そのようにして特別抽選デッキの中に組み込まれた獲得希望のグループに属するキャラクターに対しては、通常抽選時の当選確率よりも高い当選確率を設定する。例えば、
図8に示す特別抽選デッキ情報に設定された特別サブデッキに、プレイヤー自ら選択した獲得希望のグループに属する複数のキャラクターがセットされると、獲得希望のグループに属する各キャラクターは、通常抽選時とは異なり、特別抽選時には特別サブデッキの当選確率で選出されるようにする。すなわち、獲得希望のグループに属する各キャラクターには極めて低い当選確率(例えば「0.01%」)が予め設定され、特別サブデッキには当選確率(例えば「2.0%」)が対応付けられているとすると、プレイヤーによって選択された獲得希望のグループに属する各キャラクターは、そのプレイヤー専用の特別抽選デッキに組み込まれることによって、予め設定された当選確率(「0.01%」)よりも高い当選確率(「2.0%」)に変更設定されることになる。
【0080】
なお、特別抽選により、特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキの中からいずれか1つのサブデッキが選出された結果、特別サブデッキが当選した場合には、特別サブデッキには獲得希望のグループに属する複数のキャラクターがセットされているので、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターを即座に決定できない。その場合には、抽選処理部111Bは、その当選した特別サブデッキの中から(つまり、獲得希望グループ内の複数キャラクターの中から)、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターを更に抽選する。そして、この2段階目の抽選時に当選したキャラクターが、プレイヤーに実際に獲得させるキャラクターとして決定される。
【0081】
また、特別抽選を繰り返しプレイしても、プレイヤー自らセレクトした獲得希望のグループがなかなか当選しない場合の対策として、その獲得希望のグループの当選確率が抽選回数(ハズレ回数)に応じて更に高く変動するように設定することも可能である。これにより、特別抽選で獲得希望のグループに属するキャラクターを獲得できずにハズレを繰り返すほど、その獲得希望のグループに属するキャラクターが当選し易くなるため、特別抽選に対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0082】
<キャラクターのセレクト>
上記の本実施形態では、プレイヤー自らがキャラクター選択画面50にて複数の選択候補の中から1つの獲得希望のキャラクターを選択できる場合を例に挙げて説明したが、プレイヤー自らが2つの獲得希望のキャラクターを選択できたり、3つの獲得希望のキャラクターを選択できたりしても良い。この場合、特別サブデッキには複数のキャラクターがセットされることになるので、特別抽選により、特別抽選デッキを構成する複数のサブデッキの中から特別サブデッキが当選した場合には、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターを即座に決定できない。その場合には、抽選処理部111Bは、その当選した特別サブデッキの中から(つまり、特別サブデッキ内の複数の獲得希望キャラクターの中から)、プレイヤーに実際に獲得させる1つのキャラクターを更に抽選する。そして、この2段階目の抽選時に当選したキャラクターが、プレイヤーに実際に獲得させるキャラクターとして決定される。
【0083】
<選択候補>
上記の本実施形態では、複数の選択候補となるキャラクターを、プレイヤーによるキャラクターの所有状況に応じて変更することも可能である。例えば、
図5に示す特別抽選デッキ情報の特別サブデッキ(例えば、「特別抽選A」の「特別サブデッキS」)には、
図6に示すサブデッキ情報に従って、特別抽選時にプレイヤーに選択させるための選択候補となる複数キャラクターが格納されることになるが、その選択候補となる複数キャラクターの中に、既にプレイヤーが所有しているキャラクターが含まれている場合には、そのプレイヤーが所有していない他のキャラクターを新たな選択候補として入れ替えることも可能である。
【0084】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、キャラクターカードを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクター自体、フィギュア、ゲームで使用される道具・アビリティ等のアイテムなどであっても良い。
【0085】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。なお、サーバー装置10はコンピューターの一例である。
【0086】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。
【符号の説明】
【0087】
1 ゲームシステム
2 ネットワーク
10 サーバー装置
11 制御部
12 記憶部
13 入力部
14 表示部
15 通信部
20 プレイヤー端末
21 端末制御部
22 端末記憶部
23 端末入力部
24 端末表示部
25 端末通信部
50 キャラクター選択画面
51 選択候補キャラクター表示領域
52 操作ボタン
60 特別抽選ゲーム画面
61 抽選候補キャラクター表示領域
62 操作ボタン
111 抽選ゲーム進行部
111A 抽選候補設定部
111B 抽選処理部
112 画面データ生成処理部