(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039481
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】カード入れ
(51)【国際特許分類】
A45C 11/18 20060101AFI20220303BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20220303BHJP
A45C 7/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
A45C11/18 Z
A45C11/00 T
A45C7/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020144530
(22)【出願日】2020-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】000115821
【氏名又は名称】株式会社リヒトラブ
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】田中 莞二
(72)【発明者】
【氏名】有本 佳照
(72)【発明者】
【氏名】岩上 優樹
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA04
3B045BA06
3B045CE08
3B045DA32
3B045DA33
3B045DA34
3B045EA02
3B045EA06
3B045EB04
3B045EB10
3B045FA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カードの出し入れをより容易に行うことができるカード入れを提供する。
【解決手段】カード入れ1は、開口25を有する箱状をなし、カードを収容する収容部2を備え、前記収容部2は、前記開口25と対向する第1面部20と、該第1面部20を介して連結され、前記第1面部20と平行な第1方向において対向する第2面部21及び第3面部22と、前記第2面部21に形成され、前記第1面部20と平行であり、前記第1方向と交差する第2方向へ延びる第1折り目のヒンジ部と、前記開口25と前記第1面部20との間に配置され、前記第2面部21から前記第3面部22へ向かうにつれて前記第1面部20へ近づくように傾斜する傾斜部とを備え、前記第2面部21は、前記ヒンジ部にて前記第3面部22から離反するように折り曲げ可能である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する箱状をなし、カードを収容する収容部を備え、
前記収容部は、
前記開口と対向する第1面部と、
該第1面部を介して連結され、前記第1面部と平行な第1方向において対向する第2面部及び第3面部と、
前記第2面部に形成され、前記第1面部と平行であり、前記第1方向と交差する第2方向へ延びるヒンジ部と、
前記開口と前記第1面部との間に配置され、前記第2面部から前記第3面部へ向かうにつれて前記第1面部へ近づくように傾斜する傾斜部とを備え、
前記第2面部は、前記ヒンジ部にて前記第3面部から離反するように折り曲げ可能である
カード入れ。
【請求項2】
前記第2面部の折り曲げを規制する規制部
を備える請求項1に記載のカード入れ。
【請求項3】
前記第2面部から前記第3面部へ向けて突出し、前記第2方向において対向する2つの第1突出面部と、
前記第3面部から前記第2面部へ向けて突出し、前記第2方向において対向する2つの第2突出面部とを備え、
前記第1突出面部の少なくとも一部分と前記第2突出面部とは、前記第2方向において重なる
請求項1又は請求項2に記載のカード入れ。
【請求項4】
前記開口に配置される蓋板を備え、
前記蓋板は、前記開口に配置された際、前記第2面部から前記第3面部へ向かうにつれて前記第1面部へ近づくように傾斜する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカード入れ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カード入れに関する。
【背景技術】
【0002】
カード入れは、名刺、ポイントカード及びクレジットカード等のカードを収容する。特許文献1には、上側に開口を有し、カードを収容する収容部を備えるカード入れが開示されている。収容部は、開口と対向する底面部と、底面部によって連結され、前後に対向する正面部及び背面部とを備える。底面部は、背面部側に配置された一縁部と開口との間の距離が正面部側に配置された他縁部と開口との間の距離よりも小さくなるように傾斜している。収容部には、開口を介して複数のカードを収容することができる。収容された複数のカードは、正面部及び背面部の間に配置され、前後方向に重なって並ぶ。収容された各カードの下縁は底面部と当接する。底面部は上述のように傾斜しているので、収容された複数のカードは階段状をなす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のカード入れにおいては、収容された複数のカードが階段状をなすので、カード入れの使用者はカード入れからカードを1枚ずつ取り出しやすい。しかしながら、使用者は収容された複数のカードの中から、前後両端に位置するカードを取り出す場合に比べて、前後方向中央付近に位置するカードを取り出しにくい。使用者は、カードをカード入れに収容する際、収容された複数のカードの前後両端にカードを配置する場合に比べて、収容された複数のカードの前後方向中央付近にカードを配置しにくい。
【0005】
本開示は、カードの出し入れをより容易に行うことができるカード入れを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るカード入れは、開口を有する箱状をなし、カードを収容する収容部を備え、前記収容部は、前記開口と対向する第1面部と、該第1面部を介して連結され、前記第1面部と平行な第1方向において対向する第2面部及び第3面部と、前記第2面部に形成され、前記第1面部と平行であり、前記第1方向と交差する第2方向へ延びるヒンジ部と、前記開口と前記第1面部との間に配置され、前記第2面部から前記第3面部へ向かうにつれて前記第1面部へ近づくように傾斜する傾斜部とを備え、前記第2面部は、前記ヒンジ部にて前記第3面部から離反するように折り曲げ可能である。
【0007】
本開示においては、収容部には開口を介して複数のカードが収容される。複数のカードは収容された際、第2面部と第3面部との間に配置され、第1方向へ並ぶ。収容された各カードの一縁は傾斜部と当接する。傾斜部は第2面部から第3面部へ向かうにつれて第1面部へ近づくように傾斜するので、収容された複数のカードは階段状をなす。即ち複数のカードのうち、一のカードは、一のカードよりも第2面部側に配置されたカードに比べて第1面部に近く、一のカードよりも第3面部側に配置されたカードに比べて第1面部から遠い。使用者は開口を介してカードの出し入れを行う。使用者がヒンジ部に沿って第2面部を第3面部から離反するように折り曲げることによって、開口は拡大する。収容されたカードのうち少なくとも一部のカードは、第2面部の折り曲げに応じて移動する。例えば少なくとも一部のカードは、カード間に隙間が形成されるように第2面部に向かって倒れる。使用者は収容された各カードを識別しやすく、任意のカードを収容部から取り出しやすい。使用者はカードをカード入れに収容する際、当該カードを、収容された複数のカードの第1方向における任意の位置に配置しやすい。使用者はより容易にカードを出し入れできる。
【0008】
本開示に係るカード入れは、前記第2面部の折り曲げを規制する規制部を備える。
【0009】
本開示においては、規制部は、第2面部がヒンジ部にて過度に折れ曲がることを規制する。使用者は第2面部を過度に折り曲げてしまうことがないので、第2面部が折り曲げられる際にカード入れからカードが抜け出すことを防ぐことができる。
【0010】
本開示に係るカード入れは、前記第2面部から前記第3面部へ向けて突出し、前記第2方向において対向する2つの第1突出面部と、前記第3面部から前記第2面部へ向けて突出し、前記第2方向において対向する2つの第2突出面部とを備え、前記第1突出面部の少なくとも一部分と前記第2突出面部とは、前記第2方向において重なる。
【0011】
本開示においては、第1突出面部の少なくとも一部分と第2突出面部とは第2方向において重なる。収容部に収容されたカードは、第2方向における2つの第1突出面部の間、即ち第2方向における2つの第2突出面部の間に配置される。第2面部が折り曲げられる際、2つの第1突出面部は、第2面部の折り曲げに応じて第2方向と平行な軸回りにて回動する。このとき、第1突出面部の少なくとも一部分は第2突出面部と第2方向において重なっている。収容されたカードは自重等の要因により、第2方向へ移動する。第2方向へ移動するカードは、第1突出面部又は第2突出面部と接触する。第2方向へのカードの移動は阻止される。第1突出面部及び第2突出面部は、収容されたカードが第2方向へ移動してカード入れから抜け出すことを防止できる。第1突出面部の少なくとも一部分は、第2突出面部と第2方向において重なっているので、カードが第1突出面部に接触した場合又はカードの重さが第1突出面部に加わった場合でも第1突出面部は倒れない。
【0012】
本開示に係るカード入れは、前記開口に配置される蓋板を備え、前記蓋板は、前記開口に配置された際、前記第2面部から前記第3面部へ向かうにつれて前記第1面部へ近づくように傾斜する。
【0013】
本開示においては、開口に蓋板が配置される。蓋板は開口に配置された際、第2面部から第3面部へ向かうにつれて第1面部へ近づくように傾斜する。例えば複数のカードが収容部に収容された際、蓋板が開口に配置される前の時点において一部のカードが階段状をなしていない場合がある。蓋板が開口に配置されることによって、蓋板と上記一部のカードの他縁とは接触する。上記一部のカードは傾斜部へ向かって移動する。上記一部のカードの一縁は傾斜部と当接する。収容部に収容された複数のカードは階段状をなす。蓋板が開口に配置された状態にて一部のカードが階段状をなしていない場合でも、例えば使用者がカード入れを持ち運ぶ際の振動によって、収容された複数のカードは蓋板又は傾斜部と接触し、階段状をなす。カードをより適切に階段状に配置することができる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、カードの出し入れをより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】
図2のIII-III線によるカード入れの断面図である。
【
図5】第2面部が第1折り目にて折り曲げられたカード入れの断面図である。
【
図6】蓋部が閉じた状態におけるカード入れの斜視図である。
【
図7】第2面部及び内シートの折り曲げに関する説明図である。
【
図12】カード入れの使用方法に関する説明図である。
【
図13】カード入れの使用方法に関する説明図である。
【
図14】カード入れの使用方法に関する説明図である。
【
図15】収容された複数のカードが階段状をなしていないカード入れの模式図である。
【
図16】蓋部が閉じた状態において、収容された複数のカードが階段状をなしていないカード入れの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、開蓋状態のカード入れ1の斜視図である。
図2は、開蓋状態のカード入れ1の正面図である。
図3は、
図2のIII-III線によるカード入れ1の断面図である。カード入れ1は、カード5(
図12参照)を収容する収容部2を備える。収容部2は一方向へ延びる箱状をなす。詳細は後述するが収容部2は、例えば樹脂製のシートによって構成されている。
【0017】
収容部2は一方向へ延びる矩形板状をなす第1面部20を備える。
図3に示すように、第1面部20の一方の長手縁部20aから第2面部21が第1面部20の厚さ方向へ立設してある。第1面部20及び第2面部21は略直角をなす。第1面部20の他方の長手縁部20bから第3面部22が第1面部20の厚さ方向へ立設してある。第1面部20及び第3面部22は略直角をなす。
図1に示すように第2面部21と第3面部22とは一方向、即ち第1面部20の長手方向へ延びる矩形状をなし、第1面部20の長手方向に直交する方向において対向する。以下、長手方向に直交する方向を短手方向という。第2面部21の短手寸法は、第3面部22の短手寸法よりも大きい。第1面部20の短手方向は、第1面部20と平行であり、第1方向に相当する。なお、第1方向は第1面部20と厳密な平行でなくてもよく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。第1面部20の長手方向は、第1面部20と平行であり、第1面部20の短手方向と交差する。第1面部20の長手方向は、第2方向に相当する。なお、第2方向は第1面部20と厳密な平行でなくてもよく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。
【0018】
第2面部21の2つの短手縁部から、第4面部23が1つずつ第3面部22へ向けて突出する。即ち、第4面部23は第2面部21から第1面部20の短手方向へ突出する。第4面部23は、第2面部21の短手方向へ延びる。2つの第4面部23は、略平行をなし、第1面部20の長手方向において対向する。第4面部23は第1突出面部に相当する。
【0019】
第3面部22の2つの短手縁部から、第5面部24が1つずつ第2面部21へ向けて突出する。即ち、第5面部24は第3面部22から第1面部20の短手方向へ突出する。第5面部24は、第3面部22の短手方向へ延びる。2つの第5面部24は、略平行をなし、第1面部20の長手方向において対向する。第3面部22の短手方向における第5面部24の寸法は、第2面部21の短手方向における第4面部23の寸法よりも小さい。第5面部24は第2突出面部に相当する。
【0020】
各第5面部24は、第3面部22の短手方向へ延びる第1板部24a及び第2板部24bを含む。第1板部24aは、第3面部22の短手縁部に連なり、第3面部22と略直角をなす。
図3に示すように第1板部24a及び第2板部24bは、第1面部20の長手方向において重なる。第1板部24aの一部分、例えば第1板部24aの第3面部22に近い部分と第2板部24bの一部分、例えば第2板部24bの第3面部22に近い部分とは、例えば超音波溶着によって固着されている。第5面部24は、第1板部24a及び第2板部24bの間に形成された隙間24cを有する。
【0021】
隙間24c、即ち第1面部20の長手方向における第1板部24a及び第2板部24bの間には、第4面部23の少なくとも一部分が収納されている。従って第4面部23の少なくとも一部分と第5面部24とは第1面部20の長手方向において重なっている。第4面部23の少なくとも一部分は、第4面部23の一端部23aを含む。第4面部23の一端部23aは、第4面部23の両端部のうち、第1面部20に近い端部であり、第2面部21と連なっていない。第4面部23の両端部のうち、第1面部20から遠い端部である第4面部23の他端部23bは、第2面部21と連なっている。本実施の形態において第4面部23の他端部23bは、隙間24cに収納されない。なおカード入れ1は、第4面部23の他端部23bが隙間24cに収納される構成でもよい。隙間24cは、第4面部23の少なくとも一部分を収納する収納部に相当する。
【0022】
収容部2には、第2面部21及び第3面部22の間に開口25が形成されている。開口25及び第1面部20は、第1面部20の厚さ方向において対向する。カード入れ1は、第2面部21の一方の長手縁部21aに連なる蓋部3を備える。詳細は後述するが、蓋部3は開口25を覆う。なお第2面部21の他方の長手縁部21bに第1面部20が連なる。
【0023】
図4は開蓋状態のカード入れ1の背面図である。第2面部21には、第2面部21の一方の短手縁部から第2面部21の他方の短手縁部に亘って、第1面部20の長手方向へ延びる第1折り目21cが形成してある。第1折り目21cは、第2面部21の短手方向中央部と第2面部21の他方の長手縁部21bとの間に配置されている。以下、第2面部21において、第1折り目21cと一方の長手縁部21aとの間の部分を、第2面部21の蓋側部分21dとも称する。第2面部21において第1折り目21cと他方の長手縁部21bとの間の部分を、第2面部21の底側部分21eとも称する。なお、第1折り目21cが形成される位置は上記の位置に限らない。
【0024】
図5は、第2面部21が第1折り目21cにて折り曲げられたカード入れ1の断面図である。
図5の断面位置は、
図3の断面位置と同様である。第2面部21は、第1折り目21cにて折れ曲がる。カード入れ1の使用者は、第2面部21の蓋側部分21dが第3面部22から離反するように、第2面部21を第1折り目21cにて折り曲げることができる。即ち、第2面部21は第1折り目21cにて、第3面部22から離反するように折り曲げ可能である。使用者は第2面部21の蓋側部分21dが第3面部22から離反するように第2面部21を第1折り目21cにて折り曲げることによって、開口25を拡大させることができる。第1折り目21cはヒンジ部に相当する。隙間24cには、第4面部23の一端部23aが収納されている。従って、第2面部21が第1折り目21cにて折り曲げられた状態においても、第4面部23の少なくとも一部分と第5面部24とは第1面部20の長手方向において重なっている。
【0025】
図4に示すように蓋部3は、第1面部20の長手方向へ延びる矩形状の第1蓋板31と、第1蓋板31の一方の長手縁部31aと第2面部21の一方の長手縁部21aとを接続する接続板30と、第1蓋板31の他方の長手縁部31bに連なる第2蓋板32とを備える。接続板30は第1面部20の長手方向へ延びる。本実施の形態において第2蓋板32の形状は正面視三角形状であるが、第2蓋板32の形状は正面視三角形状に限らない。
【0026】
第2面部21の一方の長手縁部21aと接続板30との境界に第1蓋折り目33が形成してある。接続板30と第1蓋板31の一方の長手縁部31aとの境界に第2蓋折り目34が形成してある。第1蓋板31の他方の長手縁部31bと第2蓋板32との境界に第3蓋折り目35が形成してある。第1蓋折り目33、第2蓋折り目34、及び第3蓋折り目35は第1面部20の長手方向へ延びる。
【0027】
蓋部3は、
図1に示す状態から第1折り目33、第2蓋折り目34及び第3蓋折り目35にて折り曲げられることによって、開口25を覆うことができる。使用者は、蓋部3に開口25を覆わせる際、接続板30及び第1蓋板31が第4面部23の他端部23bに接近するように、第1折り目33及び第2蓋折り目34にて蓋部3を折り曲げる。第1蓋板31は開口25に配置される。更に使用者は、第2蓋板32及び第3面部22が第3面部22の厚さ方向において重畳するように、第3蓋折り目35にて蓋部3を折り曲げる。蓋部3は開口25を覆う。以下、蓋部3が開口25を覆うことを、蓋部3が閉じるとも称する。蓋部3が開口25を覆っている状態を蓋部3が閉じた状態とも称する。
図6は、蓋部3が閉じた状態におけるカード入れ1の斜視図である。
【0028】
蓋部3が閉じる際、第1蓋板31の一方の長手縁部31aは、第1蓋板31の他方の長手縁部31bよりも第2面部21に近い。第1蓋板31の他方の長手縁部31bは、第1蓋板31の一方の長手縁部31aよりも第2面部21から遠い。蓋部3が閉じた状態において第1蓋板31は、一方の長手縁部31aと第1面部20との間の距離が他方の長手縁部31bと第1面部20との間の距離よりも大きくなるように傾斜する。即ち第1蓋板31は、開口25に配置された際、第1面部20の短手方向において第2面部21から第3面部22へ向かうにつれて第1面部20へ近づくように傾斜する。第1蓋板31は蓋板に相当する。
【0029】
上述のように蓋部3が閉じる際、第1蓋板31は第4面部23の他端部23bに接近する。第4面部23の他端部23bは、第1面部20の厚さ方向において接続板30(第1蓋折り目33)に向かうにつれて、第1面部20の短手方向において他端部23bの寸法が小さくなるように傾斜する傾斜縁部23cを有する。例えば傾斜縁部23cは、蓋部3が閉じた状態における第1蓋板31に沿って傾斜するように設けてあってもよい。
【0030】
第2蓋板32には、蓋部3が閉じた状態において第3面部22と重畳する部分に、係止部32aが設けられている。
図1に示すように第3面部22には、蓋部3が閉じた状態において第2蓋板32と重畳する部分に、係止部32aと係止する被係止部22aが設けられている。例えば、係止部32aはスナップボタンの凹側である。この場合、被係止部22aはスナップボタンの凸側である。係止部32a及び被係止部22aはスナップボタンに限らない。係止部32a及び被係止部22aは例えば面ファスナのフック面(オス面)及びループ面(メス面)であってもよい。係止部32aと被係止部22aとを係止させることにより、蓋部3が閉じた状態を維持することができる。
【0031】
図3に示すように第2面部21と第3面部22との間には、内シート4が配置されている。内シート4は例えば樹脂製である。詳細は後述するが内シート4は、第2折り目43及び第3折り目44にて折り曲げられて、第2面部21及び第1面部20と固着されている。
【0032】
内シート4は、第1重畳部40及び第2重畳部42と、第1重畳部40及び第2重畳部42を連結する連結部41とを備える。
図1に示すように第1重畳部40は、第1面部20の長手方向へ延びる矩形状をなす。
図3に示すように第1重畳部40は、第2面部21の蓋側部分21dの厚さ方向において第2面部21の蓋側部分21dと重畳する。第1重畳部40は例えば超音波溶着によって、第2面部21の蓋側部分21dに固着されている。
【0033】
連結部41及び第2重畳部42は、連結部41と同様に第1面部20の長手方向へ延びる。連結部41の第1縁部41aは、第1重畳部40の長手縁部に連なる。連結部41及び第1重畳部40の境界には、第1縁部41aに沿って第2折り目43が形成してある。連結部41の縁部のうち、第1縁部41aと対向する第2縁部41bは、第2重畳部42に連なる。連結部41及び第2重畳部42の境界には、連結部41の第2縁部41bに沿って第3折り目44が形成してある。第2折り目43及び第3折り目44は、第1面部20の長手方向へ延びる。
【0034】
第2折り目43は、第1折り目21cの形成位置と対応する位置に配してある。例えば、
図3に示すように第2面部21が折り曲げられていない場合、第1折り目21cと第2折り目43とは、第2面部21の厚さ方向において重なる。
【0035】
連結部41の第2縁部41bは、第1面部20の短手方向において連結部41の第1縁部41aよりも第3面部22に近い位置に配してある。即ち、連結部41の第2縁部41bは、第1面部20の短手方向において第3面部22側に配置されている。連結部41の第1縁部41aは、第1面部20の短手方向において第2面部21側に配置されている。第2面部21が折り曲げられていない場合、内シート4は、連結部41が第3面部22へ接近するように、第2折り目43にて折れ曲がる。
【0036】
第2重畳部42が第1面部20の厚さ方向において第1面部20と重畳するように、内シート4は第3折り目44にて折り曲げられている。第2重畳部42は第1面部20と重畳し、例えば超音波溶着によって第1面部20に固着されている。
【0037】
連結部41は、第1重畳部40と第2面部21の蓋側部分21dとの固着、及び第2重畳部42と第1面部20との固着によって、第1面部20と開口25との間に配置される。連結部41は、第1面部20の厚さ方向において第1縁部41aと第1面部20との間の距離が第2縁部41bと第1面部20との間の距離よりも大きくなるように傾斜する。即ち連結部41は、第1面部20の短手方向において第2面部21から第3面部22へ向かうにつれて第1面部20へ近づくように傾斜する。連結部41は傾斜部に相当する。なお傾斜部は連結部41に限らない。傾斜部は上述のように傾斜していればよく、例えば内シート4以外の成形品によって構成されてもよい。
【0038】
図3に示すように第2面部21が折り曲げられていない場合、第1重畳部40は第3面部22と略平行をなす。以下、第1重畳部40の長手縁部のうち、連結部41が連なっていない長手縁部、即ち第2面部21の一方の長手縁部21aに近い長手縁部を蓋側縁部40aとも称する。上述のように第1重畳部40と第2面部21の蓋側部分21dとは固着してある。従って、使用者が第2面部21を上述のように折り曲げる際、第1重畳部40は第2面部21の折り曲げに応じて、第3面部22から離反するように第2折り目43を中心として第1面部20の長手方向と平行な軸回りに回動する。
【0039】
内シート4は第2面部21及び第1面部20と固着してあるので、使用者が第2面部21を折り曲げることによって、
図5に示すように内シート4は第1重畳部40が第3面部22から離反するように第2折り目43にて折り曲げられる。このとき第2折り目43は、第1折り目21cよりも開口25に近づく。
【0040】
図7は、第2面部21及び内シート4の折り曲げに関する説明図である。
図7においては説明の為に蓋部3は省略してある。使用者は、第2面部21の底側部分21eと第2面部21の蓋側部分21dとの角度(以下、折り曲げ角度α)が所定の角度、例えば90度となるように第2面部21を折り曲げる。このとき第2面部21の底側部分21eと第1重畳部40との角度は、折り曲げ角度と略等しい。蓋側縁部40aと第2面部21の一方の長手縁部21aとは、第2面部21の蓋側部分21dの厚さ方向に重なっている。
【0041】
例えば使用者は、折り曲げ角度αが所定の角度未満となるように第2面部21を更に折り曲げようとする。
図7には、使用者が折り曲げ角度αが所定の角度未満となるように第2面部21を折り曲げようとした際の第2面部21の蓋側部分21d、第1重畳部40、及び第4面部23が、2点鎖線にて示してある。
【0042】
第2折り目43は第1折り目21cよりも開口25に近いので、使用者が折り曲げ角度αが所定の角度未満となるように第2面部21を折り曲げようとした際、蓋側縁部40aと第2面部21の蓋側部分21dとが重なる位置がずれる必要がある。例えば、蓋側縁部40aと第2面部21の一方の長手縁部21aとが第2面部21の蓋側部分21dの厚さ方向に重なる部分が減少する。又は、蓋側縁部40aと第2面部21の一方の長手縁部21aとが上記厚さ方向において重ならなくなる。
【0043】
しかしながら内シート4は第2面部21及び第1面部20と固着してあるので、蓋側縁部40aと第2面部21の蓋側部分21dとが重なる位置はずれることができない。従って、使用者が折り曲げ角度αが所定の角度未満となるように第2面部21を折り曲げようとした際、内シート4は、第2折り目43にて更に折れ曲がることはできない。故に使用者は折り曲げ角度が所定の角度未満となるように第2面部21を折り曲げることができない。内シート4は、第2面部21の折り曲げを規制し、使用者が第2面部21を過度に折り曲げてしまうことを防止できる。内シート4は規制部に相当する。なお規制部は内シート4に限らない。
【0044】
例えば収容部2及び蓋部3は、1枚の本体シート10が折り曲げられることによって成形される。本体シート10は例えば樹脂製である。
図8は、収容部2及び蓋部3の展開図であり、折り曲げられていない本体シート10を示す。
図9は内シート4の展開図である。
図10及び
図11は、カード入れ1の組立に関する説明図である。以下、カード入れ1の組立方法の一例を説明する。
【0045】
図8に示すように、第1面部20及び第3面部22の境界には、第1面部20の長手方向へ延びる第4折り目26が形成してある。第3面部22の各短手縁部には、当該短手縁部に沿って延びる第1板部24aが連なる。第3面部22の短手方向において第1板部24aの寸法は、第3面部22の短手縁部の寸法と略等しい。第1板部24aの端部の内、第1面部20に近い端部には、第3面部22の短手方向へ延びる第2板部24bの一端部が連なる。第2板部24bは、第3面部22の長手方向において第1板部24aを挟んで第3面部22の反対側に配置してある。
【0046】
第3面部22及び第1板部24aの境界には、第5折り目27が形成してある。第1板部24a及び第2板部24bの境界には、第6折り目28が形成してある。第5折り目27及び第6折り目28は、第3面部22の短手方向へ延びる。
【0047】
図8において第1面部20の2つの短手縁部から突出部20cが1つずつ第1面部20の長手方向へ突出する。第1面部20及び突出部20cの境界には、第1面部20の短手方向へ延びる第7折り目20dが形成してある。
【0048】
図10Aに示すように、カード入れ1を作成する作業者はカード入れ1を作成する際、各突出部20cと第1面部20とが略直角をなし、第1面部20の長手方向において2つの突出部20cが対向するように、本体シート10を各第7折り目20dにて折り曲げる。作業者は、第3面部22及び第1面部20が略直角をなし、第3面部22が突出部20cに接近するように本体シート10を第4折り目26にて折り曲げる。作業者は、各第1板部24aと第3面部22とが略直角をなし、各第1板部24aが突出部20cに接近するように本体シート10を第5折り目27にて折り曲げる。
【0049】
更に作業者は、本体シート10を第6折り目28にて折り曲げ、第1板部24a及び第2板部24bを重畳させる。作業者は第1板部24a及び第2板部24bを重畳させる際、第1板部24a及び第2板部24bの間に突出部20cを挟み込ませる。作業者は、第1板部24aの一部分と第2板部24bの一部分とを例えば超音波溶着によって固着させ、第5面部24を形成する。第1板部24aの一部分は、例えば第3面部22に近い部分である。第2板部24bの一部分は、例えば第3面部22に近い部分である。第1板部24a及び第2板部24bの間に、隙間24cが形成される。
【0050】
作業者は、内シート4を第1面部20に取り付ける。
図9に示すように内シート4の形状は長方形状である。第1重畳部40、連結部41、及び第2重畳部は内シート4の短手方向へ延びる矩形状をなす。連結部41は、上述の第1縁部41a及び第2縁部41bを有する。第1縁部41aは、連結部41の一方の長手縁部であり、上述のように第1重畳部40に連なる。第2縁部41bは、他方の長手縁部であり、上述のように第2重畳部に連なる。上述のように、連結部41及び第1重畳部40の境界には第2折り目43が形成してある。連結部41及び第2重畳部42の境界には第3折り目44が形成してある。
図9において第2折り目43及び第3折り目44は、内シート4の短手方向へ延びる。なお、内シート4の形状は長方形状に限らない。
【0051】
図10Bに示すように作業者は内シート4を第3折り目44にて折り曲げる。作業者は第2重畳部42と第1面部20とを第1面部20の厚さ方向にて重畳させ、第2重畳部42と第1面部20とを例えば超音波溶着によって固着させる。
【0052】
図8に示すように第1面部20と第2面部21との境界には、第1面部20の長手方向へ延びる第8折り目20eが形成してある。第2面部21と各第4面部23との境界には、第2面部21の短手方向へ延びる第9折り目29が形成してある。上述のように第4面部23は、第2面部21の短手方向へ延びる。第2面部21の短手方向において、第4面部23の寸法は、第2面部21の蓋側部分21dの寸法よりも大きい。第4面部23の他端部23bは第2面部21に連なっている。第4面部23の一端部23aは、第2面部21に連なっていない。
【0053】
図11Aに示すように作業者は、内シート4を第1面部20に取り付けた後、第2面部21と各第4面部23とが略直角をなし、第2面部21の長手方向において2つの第4面部23が対向するように、第9折り目29にて本体シート10を折り曲げる。作業者は、第1面部20の短手方向において第2面部21及び第3面部22が対向するように、本体シート10を第8折り目20eにて折り曲げる。作業者は、本体シート10を第8折り目20eにて折り曲げる際、第2面部21を第1折り目21cにて折り曲げ、第4面部23の一端部23aを隙間24cに差し込む。第4面部23は隙間24cに収納される。第4面部23には、隙間24cに収納された際に第1板部24a及び第2板部24bの溶着部分との干渉を避ける為の凹部23dが設けてある。作業者は、連結部41を上述のように傾斜させて配置する。
【0054】
図11Bに示すように作業者は、第1折り目21cと第2折り目43との配置が上述の配置となるように第2面部21と第1重畳部40とを重畳させ、第2面部21と第1重畳部40とを例えば超音波溶着により固着させる。作業者は、第3面部22に被係止部22aを取り付け、第2蓋板32に係止部32aを取り付ける。
【0055】
作業者は、第1蓋折り目33、第2蓋折り目34、及び第3蓋折り目35にて本体シート10を折り曲げて係止部32a及び被係止部22aを係止させ、カード入れ1の組立を終了する。
【0056】
カード入れ1は本体シート10と内シート4との2枚のシートによって構成されるので、カード入れ1の作成に要する部品数は少ない。なおカード入れ1は2枚のシートによって構成されていなくてもよい。例えばカード入れ1は、1枚又は3枚以上のシートによって構成されてもよく、シート以外の成形品によって構成されてもよい。
【0057】
以下、カード入れ1の使用方法について説明する。
図12、
図13及び
図14は、カード入れ1の使用方法に関する説明図である。
図12に示すように使用者は、係止部32a及び被係止部22aの係止を解除する。収容部2には、複数のカード5が収容されている。カード5は、例えば名刺、ポイントカード、又はクレジットカードである。収容部2には、異なる種類のカード5が収容されてもよい。
【0058】
収容部2に収容された複数のカード5は、第1面部20の短手方向において第2面部21と第3面部22との間に配置されている。また、第1面部20の長手方向において、2つの第4面部23の間、即ち2つの第5面部24の間に配置されている。収容された複数のカード5は第1面部20の短手方向に重なって並ぶ。
【0059】
収容された各カード5の一縁5aは連結部41と当接する。連結部41は上述のように傾斜しているので、収容された複数のカード5は階段状をなす。即ち収容された複数のカード5のうち、一のカード5は、一のカード5よりも第2面部21側に配置されたカード5に比べて第1面部20に近い。また一のカード5は、一のカード5よりも第3面部22側に配置されたカード5に比べて第1面部20から遠い。
【0060】
図13に示すように使用者は、第2面部21の蓋側部分21dが第3面部22から離反するように第2面部21を第1折り目21cにて折り曲げ、開口25を拡大させる。第2面部21の折り曲げに応じて第4面部23は、第1面部20の長手方向と平行な軸回りに回動する。
【0061】
収容された複数のカード5が階段状をなしていることに加えて、開口25が拡大することによって、使用者は、各カード5を識別しやすく、収容された複数のカード5の中から所望のカード5を探しやすい。更に使用者は、収容された複数のカード5の中から任意のカード5、例えば複数のカード5のうち、第1面部20の短手方向における中央付近に位置するカード5を取り出しやすい。使用者はカード5を収容部2に収容する際、当該カード5を、収容された複数のカード5における第1面部20の短手方向の任意の位置、例えば第1面部20の短手方向の中央付近に配置しやすい。
【0062】
少なくとも一部のカード5は第2面部21の折り曲げに応じて移動する。例えば一部のカード5は、収容された複数のカード5の間に隙間が形成されるように第2面部21の蓋側部分21dに向かって倒れる。カード5の移動によって、使用者は、各カード5をより識別しやすく、収容された複数のカード5の中から所望のカード5をより探しやすい。使用者は、収容された複数のカード5の中から任意のカード5をより取り出しやすい。使用者はカード5を収容部2に収容する際、収容された複数のカード5における第1面部20の短手方向の任意の位置にカード5をより配置しやすい。例えば使用者は、複数のカード5の間に形成された隙間にカード5を配置する。
【0063】
上述のように内シート4は第2面部21の折り曲げを規制し、使用者が第2面部21を過度に折り曲げてしまうことを防止する。従って、使用者が第2面部21を過度に折り曲げてしまい、意図せずにカード5がカード入れ1から抜け出してしまうことを防ぐことができる。
【0064】
収容されたカード5は例えば自重等の要因により、第1面部20の長手方向へ移動する場合がある。第1面部20の長手方向へ移動するカード5は第4面部23又は第5面部24と接触するので、第1面部20の長手方向へのカード5の移動は阻止される。第4面部23及び第5面部24は、収容されたカード5が第1面部20の長手方向へ移動してカード入れ1から抜け出すことを防止できる。第4面部23の一端部23aは隙間24cに収納されているので、例えばカード5が第4面部23に接触した場合又はカード5の重さが第4面部23に加わった場合でも、第4面部23は倒れない。第2面部21の蓋側部分21dと第4面部23とが略直角をなす状態を維持することができる。
【0065】
使用者は、カード5を収容部2から取り出した後又はカード5を収容部2に収容した後、第2面部21の蓋側部分21dを、第2面部21を折り曲げる前の位置まで戻す。即ち使用者は、カード入れ1を
図12の状態に戻す。
図14に示すように使用者は、蓋部3に開口25を覆わせて、係止部32a及び被係止部22aを係止させる。蓋部3が開口25を覆う際、第1蓋板31はカード5の他縁5bに接近する。他縁5bは、カード5の縁のうち、一縁5aと対向する縁である。蓋部3は、カード入れ1の使用者がカード入れ1を持ち運ぶ際の振動等の要因によって、収容部2に収容されたカードが開口25から抜け出すことを防止できる。
【0066】
例えば蓋部3が開口25を覆う前の時点において、収容されたカード5の一縁5aが連結部41と当接していないことが想定される。このような場合、収容された複数のカード5が階段状をなしていないおそれがある。
図15は、収容された複数のカード5が階段状をなしていないカード入れ1の模式図である。上述のように蓋部3が開口25を覆う際、第1蓋板31は各カード5の他縁5bに接近する。第1蓋板31は、一縁5aが連結部41と当接していないカード5の他縁5bに接触し、当該カード5を連結部41へ向けて移動させ、当該カード5の一縁5aを連結部41と当接させる。蓋部3が開口25を覆うこと(第1蓋板31が開口25に配置されること)によって、収容された複数のカード5は階段状をなす。収容された複数のカード5をより適切に階段状に配置することができる。
【0067】
蓋部3が閉じた状態において、収容されたカード5が階段状をなしていない場合がある。
図16は、蓋部3が閉じた状態において、収容された複数のカード5が階段状をなしていないカード入れ1の模式図である。蓋部3が閉じた状態において、第1蓋板31は上述のように傾斜する。連結部41と蓋部3が閉じた状態における第1蓋板31とは、同様に傾斜しており、平行である。連結部41と蓋部3が閉じた状態における第1蓋板31とは、厳密な平行でなくてもよく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。
【0068】
蓋部3が閉じた状態においてカード入れ1に振動、例えば使用者がカード入れ1を持ち運ぶ際に生じる振動が加わることによって、収容された複数のカード5は、第1面部20の厚さ方向へ移動し、第1蓋板31又は連結部41と接触する。収容された複数のカード5は第1蓋板31又は連結部41との接触によって階段状をなす。収容された複数のカード5をより適切に階段状に配置することができる。
【0069】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0070】
1 カード入れ
10 本体シート
2 収容部
20 第1面部
21 第2面部
21c 第1折り目(ヒンジ部)
22 第3面部
23 第4面部(第1突出面部)
24 第5面部(第2突出面部)
24c 隙間
25 開口
3 蓋部
31 第1蓋板(蓋板)
4 内シート(規制部)
41 連結部(傾斜部)
5 カード