(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039878
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】円描用文具、および円描用器具。
(51)【国際特許分類】
B43L 9/00 20060101AFI20220303BHJP
B43L 7/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
B43L9/00 A
B43L7/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020168754
(22)【出願日】2020-08-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】501241553
【氏名又は名称】牛場 清六
(72)【発明者】
【氏名】牛場 清六
【テーマコード(参考)】
2C071
【Fターム(参考)】
2C071AA01
2C071AB04
2C071AB17
2C071AB18
(57)【要約】
【課題】定規、あるいはパネルに円描時の回転支点用の軸針を装着するための貫通孔と円描用の筆記具の筆先を装着するための貫通孔を備えた円描文具において、描く円の径を無段式に変換する機能とともに本体を収納時に縮少させる機能をも備える円描用文具および円描器具を提供すること。
【解決手段】円描用の回転支点とする軸針装着用の貫通孔を備えたパネルと、円描用の筆記具の筆先装着用の貫通孔を備えたパネルとを、右ネジと左ネジを備えた一本の雄ネジと前記右ネジと左ネジに装着された雌ネジからなるターンバックル式の連結器具、あるいは一方向にネジ切りされた雄ネジと雌ネジからなる連結器具にて連結するようにしたものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円描時の回転支点とする軸針を装着するための軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルと円描用のボールペン、鉛筆等の筆記具の筆先を装着するための筆先挿入用の貫通孔を備えたパネルとを、右ネジと左ネジを備えた一本の雄ネジと前記右ネジと左ネジのそれぞれに装着された雌ネジからなるターンバックル式の伸縮器具にて連結したことを特徴とする円描時の円の径設定を無段式に変換する機能と使用時、収納時の伸縮機能を備えた円描用の文具。
【請求項2】
前記、軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルと円描用の筆記具の筆先挿入用の貫通孔を備えたパネルとを雄ネジと雌ネジからなる伸縮器具にて連結したことを特徴とする円描用の文具。
【請求項3】
前記、軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルに、軸針と筆先の間隔を表示するための目盛りを備えた計測板を装備したことを特徴とする円描用の文具。
【請求項4】
前記、円描用の文具の構成による円描器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定規等のパネルに設置された回転支点用の軸針装着孔と筆先装着孔を用いて円を描く円描用の文具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の円描用の文具のなかには、コンパスとか、定規などのパネルに回転支点用の軸針装着用の貫通孔と筆記具の筆先装着用の貫通孔を備えたものがある。(例えば特許文献1~3)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-264157
【特許文献2】特開2015-30269
【特許文献3】特開2016-165879
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1~3のような定規、あるいはパネルに回転支点用の貫通孔と筆先装着用の貫通孔を備える円描用の文具においては定規、あるいはパネルを縮少させることが困難なため径の最大設定によってはペンケースに収納できなくなるという問題があった。
【0005】
また、特許文献1のように円の径が設定されている円描用の文具においてはコンパスのように無段式に円の径を設定することができないという問題があった。
【0006】
上記問題点より本発明の課題は、定規あるいはパネルを用いての円描用の文具においても無段式に円の径の設定ができるとともに、使用時、収納時に応じて伸縮する機能を有する円描用の文具を実現して提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の手段は、円描時の回転支点とする軸針装着用の貫通孔を備えたパネルと円描用の筆先装着用の貫通孔を備えたパネルとを、右ネジと左ネジを備えた一本の雄ネジと前記右ネジと左ネジのそれぞれに装着された雌ネジからなるターンバックル式の伸縮器具にて連結することにより、描く円の径の設定を無段式に変換するとともに本体形状も伸縮するようにしたものである。
【0008】
また、第二の手段としては、前記軸針装着用の貫通孔を備えたパネルと筆先装着用の貫通孔を備えたパネルとを雄ネジと雌ネジにて構成する伸縮機能を有する連結器具にて連結するようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の、右ネジと左ネジを備えた一本の雄ネジと前記右ネジと左ネジのそれぞれに装着された雌ネジからなるターンバックル式の連結器具にて、円描用の回転支点用の軸針を装着するための貫通孔を備えたパネルと円描用の筆記具の筆先を装着するための貫通孔を備えたパネルとを連結することにより前記ターンバックル式の雄ネジの回転により描く円の径の設定を無段式に変換させることができる。
【0010】
また、上記構成により円描用の文具を伸縮させることができるため収納時に本体を縮少して収納することができる。
【0011】
また、雄ネジと雌ネジかみ合わせにより径設定の止め具を用いる必要がない。
【0012】
上記、ターンバックル式の連結器具を一方向にネジ切りされた雄ネジと雌ネジからなる連結器具を用いても、円の径の設定を無段式に変換させる機能と本体を伸縮させる機能を備えることができる。
【0013】
また、本発明の円描用の文具においては、描く円の径を表示するための目盛り板を、円描用のコンパスに比して容易に設置することができる。
【0014】
また、筆先装着用の貫通孔を備えたパネルに連結用の雌ネジを装備して貫通孔を備えたパネルを複数にすることにより描く円の径を大きくすることができる。
【0015】
また、本発明のターンバックル式を含む雄ネジと雌ネジからなる円描用の器具は、筆記具のほか、カッターナイフ、ルーター、ジグソーなどの切断器を装着することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の、ターンバックル式の連結器具を用いた円描用文具の斜視図である。
【
図4】本発明の、一方向にネジ切りされた雄ネジと雌ネジからなる連結器具を用いた円描用文具の斜視図である。
【
図5】一方向にネジ切りされた雄ネジと雌ネジからなる連結器具を用いた円描用文具の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を
図1~
図5に基づいて説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0018】
図1~
図3においては、円描時の回転支点用の軸針を装着するための貫通孔1を備えたパネル2と、円描用の筆記具の筆先を装着するための貫通孔3を備えたパネル4とを、右ネジ5と左ネジ6を備えた一本の雄ネジと前記右ネジ5と左ネジ6のそれぞれに装着された雌ネジ7、8からなるターンバックル式の伸縮器具にて連結している。
【0019】
また、ターンバックル式の伸縮器具は、右ネジと左ネジを備えた一本の雌ネジと前記雌ネジのそれぞれに装着された雄ネジからなる構成のターンバックルを用いることもできる。
【0020】
また、回転支点用の軸針を装着するための貫通孔1を備えたパネル2に円の径を表示するための目盛りを備えた計測板9を設置したものである。
【0021】
図4~
図5においては、円描時の回転支点用の軸針を装着するための貫通孔1を備えたパネル2と、円描用の筆記具の筆先を装着するための貫通孔3を備えたパネル4とを、一方向にネジ切りされた雄ネジ10と雌ネジ11からなる伸縮器具にて連結している。
【符号の説明】
【0022】
1、3 貫通孔
2、4 パネル
5 右ネジ
6 左ネジ
7、8 雌ネジ
9 計測板
10 雄ネジ
11 雌ネジ
12、13 回転用つまみ部
【手続補正書】
【提出日】2021-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
円描時の回転支点とする軸針を装着するための軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルと円描用のボールペン、鉛筆等の筆記具の筆先を装着するための筆先挿入用の貫通孔を備えたパネルとを、一方向にネジ切りされた雄ネジと雌ネジからなる伸縮器具にて連結したことを特徴とする円描時の円の径設定を無段式に変換する機能と使用時、収納時の伸縮機能を備えた円描用の文具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
請求項1又は2の軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルに、軸針と筆先の間隔を表示するための目盛りを備えた計測板を装備したことを特徴とする円描用の文具。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
請求項1又は2の雄ネジと雌ネジからなる円描時の円の径設定を無段式に変換する機能と使用時 収納時の伸縮機能を備えた円描用の文具の構成を用いて、筆記具の筆先挿入用の貫通孔を備えるパネルに、カッターナイフ、ルーター、ジグソーなどの切断器を装着して円形部材を切り出すための器具としたことを特徴とする円描器具。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
前記軸針挿入用の貫通孔を備えたパネルに対し、軸針と筆先の間隔を表示するための目盛りを備えた計測板を装備したことを特徴とする請求項1又は2に記載の円描用の文具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
請求項1又は2に記載の円描用の文具における軸芯挿入用の貫通孔を備えるパネルと伸縮器具により連結された筆先挿入用の貫通孔を備えるパネルの該筆先挿入用の貫通孔に対し、カッターナイフ、ルーター、ジグソー等の切断器が装着された、円形部材を切り出すための器具である円描器具。