(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039887
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】モバイル機器ドック
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20180101AFI20220303BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
G06F9/445 130
H04M1/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020187194
(22)【出願日】2020-11-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-09
(31)【優先権主張番号】109129503
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506195295
【氏名又は名称】寶トク科技股フン有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】盧 賀隆
(72)【発明者】
【氏名】林 秀▲ゲン▼
(72)【発明者】
【氏名】張 原榮
【テーマコード(参考)】
5B376
5K127
【Fターム(参考)】
5B376AC11
5B376AE44
5B376AE56
5B376FA13
5B376GA03
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB12
5K127BB13
5K127BB14
5K127BB15
5K127BB22
5K127BB23
5K127BB24
5K127CB41
5K127DA07
5K127DA13
5K127GA14
5K127JA27
5K127JA54
5K127JA56
(57)【要約】
【課題】モバイル機器ドックを提供する。
【解決手段】本発明に係るモバイル機器ドックは、第1識別子及びアプリケーションを有するモバイル機器に電気的に接続するために用いられ、制御ユニットと、メモリユニットと、入出力モジュールとを含む。メモリユニットは、制御ユニットに電気的に接続され、少なくとも一つの第2識別子及び少なくとも一つの構成ファイルが記憶される。入出力モジュールは、入出力ユニットと、モバイルポートと、入出力ポートとを含み、モバイルポートはモバイル機器に電気的に接続するために用いられる。モバイル機器がモバイル機器ドックに電気的に接続された場合、制御ユニットはモバイル機器から第1識別子を受信し、第1識別子に対応する構成ファイルを起動し、第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器に送信し、モバイル機器は第2識別子を受信し、アプリケーションを起動する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1識別子及びアプリケーションを有するモバイル機器に電気的に接続するために用いられるモバイル機器ドックであって、前記モバイル機器ドックは、
制御ユニットと、
前記制御ユニットに電気的に接続され、少なくとも一つの第2識別子及び少なくとも一つの構成ファイルが記憶されているメモリユニットと、
入出力ユニットと、モバイルポートと、入出力ポートとを含み、前記入出力ユニットが前記制御ユニット、前記モバイルポート及び前記入出力ポートに電気的に接続され、且つ前記モバイルポートが前記モバイル機器に電気的に接続できるように構成される入出力モジュールと、
を含み、
前記モバイル機器が前記モバイル機器ドックに電気的に接続された場合、前記制御ユニットが前記モバイル機器から前記第1識別子を受信し、前記第1識別子に対応する前記構成ファイルを起動し、前記第1識別子に対応する前記第2識別子を前記モバイル機器に送信し、前記モバイル機器が前記第2識別子を受信し、前記アプリケーションを起動する
モバイル機器ドック。
【請求項2】
前記制御ユニット及び前記モバイルポートに電気的に接続され、前記モバイル機器ドック又は前記モバイル機器に給電するための電源ユニットをさらに含む
請求項1に記載のモバイル機器ドック。
【請求項3】
前記モバイル機器は、前記第1識別子を前記制御ユニットに送信するために用いられるブリッジングアプリ(bridging APP)をさらに有し、且つ前記ブリッジングアプリは第2識別子を受信した後に前記アプリケーションを起動する
請求項1または2に記載のモバイル機器ドック。
【請求項4】
前記メモリユニットには、複数の第2識別子及び複数の構成ファイルが記憶され、前記複数の第2識別子の各々は異なる前記モバイル機器に対応し、且つ前記複数の構成ファイルの各々は異なる前記モバイル機器に対応する
請求項1から3のいずれか1項に記載のモバイル機器ドック。
【請求項5】
前記入出力モジュールは、前記入出力ユニットと電気的に接続される表示ポートをさらに含み、前記表示ポートは表示装置と電気的に接続されるために用いられる
請求項1から4のいずれか1項に記載のモバイル機器ドック。
【請求項6】
前記表示ポートは、VGA(Video Graphics Array)ポート、DVI(Digital Visual Interface)ポート、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ポート、又はDP(DisplayPort)ポートである
請求項5に記載のモバイル機器ドック。
【請求項7】
前記入出力モジュールは、前記入出力ユニットと電気的に接続される通信ポートをさらに含み、前記通信ポートは外部モジュールと電気的に接続されるために用いられる
請求項1から6のいずれか1項に記載のモバイル機器ドック。
【請求項8】
前記モバイル機器及び前記外部モジュールが前記モバイル機器ドックに電気的に接続された場合、
前記制御ユニットは、前記モバイル機器から前記第1識別子を受信し、前記第1識別子に対応する前記構成ファイルを起動し、前記第1識別子に対応する前記第2識別子を前記モバイル機器に送信し、
前記モバイル機器は、前記第2識別子を受信し、前記アプリケーションを起動し、
前記外部モジュールは、起動されて外部機能を実行する
請求項7に記載のモバイル機器ドック。
【請求項9】
前記外部モジュールは、キーボード、マウス、タッチパッド、ゲーム機、イヤホン、ヘッド・セット、ジョイスティック、プレーヤー及びビデオカメラのうち少なくとも一つを含む
請求項7に記載のモバイル機器ドック。
【請求項10】
前記メモリユニットには、知能学習により前記構成ファイルを作成する知能コンフィギュレーションがさらに記憶される
請求項1から9のいずれか1項に記載のモバイル機器ドック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモバイル機器ドックに関し、より具体的には、本発明はモバイル機器に電気的に接続するためのモバイル機器ドックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、モバイル機器に用いる拡張デバイス及びアダプターは、モバイル機器に対して、充電、データ伝送、情報記憶及び/又は他の装置(例えば磁気ディスク)への接続を行うことにより、機能拡張などの効果を奏することができる。しかし、従来技術における拡張デバイス及びアダプターには、複数の異なる種類の装置を統合し、利用者の個別化のニーズに基づいて自動的に且つ知能的に各装置を操作する機能が依然として不足している。実際に、利用者にとって、各装置を統合する効果を効果的に達成するためには、拡張デバイスを介して複数の異なる種類の装置を統合する場合、各装置それぞれのソフトウェア、周辺機器、及びシステムに関連する情報を詳細且つ完全に理解しておく必要がある。これに加え、拡張デバイスを介して他の装置に接続する度に、改めてインストールと設定を行う手順を踏まなければならない。
【0003】
更に、前述したように、異なる利用者のモバイル機器を拡張デバイスに接続させる場合、従来技術における拡張デバイスでは、依然として知能的にモバイル機器の利用者の身分を特定してカスタマイズされたサービスで対応することができない。即ち、接続されたモバイル機器の利用者の身分に応じて特殊な処理及び操作を行うことができる拡張デバイス又はアダプターを提供する必要がある。
【0004】
従来技術では、KVMスイッチ(KVM switch:Keyboard、Video、Mouse switch)と呼ばれるデバイスは、複数の装置(例えばキーボード、モニター、マウス、オーディオデバイス、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)など)を直列接続してスイッチングと制御を行うこと、或いは、更にハブ(HUB)と連携して使用することができる。しかしながら、従来技術におけるKVMスイッチは信号の転送を行うものに過ぎない。
【0005】
また、従来の拡張デバイスが提供するデータ伝送の機能は、モバイル機器が表示されている画像をモバイル機器以外のディスプレーに伝送することができるが(例えば、ゲーム機又は携帯電話やスマートフォンの画像を家庭用ディスプレイ(例えばテレビ画面)に転送してより良いゲーム体験を堪能するなど)、実際に上記の拡張デバイスはモバイル機器の画像を完全に別のディスプレイに転送するだけであって、利用者が拡張デバイスを介してモバイル機器におけるハードウェア・ソフトウェアを実行させる又は変更させることができる機能を有しない。従って、この場合は、従来技術の拡張デバイスは中継局のように信号を転送する機能を果たすだけであり、それに接続したモバイル機器及び/又はディスプレイに対して制御する権限を有しない。
【0006】
一例として、任天堂株式会社は既にクレードル(cradle)(米国特許US10,010,789B2)を提案している(特許文献1)。それによれば、利用者がゲーム機のコンソールをクレードルに載せた時、ゲーム機のコンソール自身のディスプレイが自動的にオフになり、クレードルはゲーム機のコンソールのディスプレイに元々表示されている画像(当該画像の一部はゲーム機のコンソールに附属しているコントローラーにより提供することができる)をクレードルに接続された外部ディスプレイに映すことができる。ソニー株式会社も類似した機能を持つクレードルを提供している。しかしながら、上記のクレードルは、接続状態を検出する機能と信号を他のディスプレイに転送する機能を提供するに過ぎず、クレードル自身は利用者にゲーム機のコンソール及び/又はコンテンツを操作、制御、アクセスさせる機能を提供していない。
【0007】
上記の従来の装置に加え、アップル社(Apple Inc.)は、特許文献2(台湾特許第I404279号)においてアクセサリのチェイニングを行うためのスマートドックを開示している。しかし、当該スマートドックは、やはり電子機器とアクセサリとの間で信号の転送を行う機能を提供するに過ぎない。詳しく言えば、当該スマートドックは、同じタイミングで複数のアクセサリが通信できる場合、アクセサリから受信した一セットの優先オプションによって情報転送を行うだけである。
【0008】
特許文献3(台湾特許第I570529号)は、制御信号の受信及び送信によって利用者がスマートモバイル機器を用いて複数の電化製品を操作できるスマート電化製品制御システムを開示している。しかしながら、スマート電化製品制御システムは、単なる制御信号の受信及び送信に過ぎず、実際にスマートモバイル機器と電化製品を完全に制御する権限を有しておらず(即ち、スマートモバイル機器はただのリモコンであり、そのスマートモバイル機器における全てのコンテンツについてスマート電化製品制御システムを介してアクセスすることはできない)、異なる利用者のモバイル機器を接続と制御させることができるようデザインされてもいない。
【0009】
また、特許文献4(中国特許公開公報第102143336A号)では、インテリジェント制御ネットワークにおいてコントローラーとして使用されるテレビ及びその制御方法が開示されており、当該テレビは制御されている装置に対して制御信号を送信して当該制御されている装置と通信することができる。しかし、当該テレビは同じくリモコン機能しか有していないため、当該制御されている設備の全ての機能を拡張、利用することができない。即ち、従来技術に係る装置はブリッジングドックとして各ハードウェア・デバイスをブリッジングする機能を提供するだけであり、完全な統合、拡張、知能学習などの機能を提供してはいない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許US10,010,789B2
【特許文献2】台湾特許第I404279号
【特許文献3】台湾特許第I570529号
【特許文献4】中国特許公開公報第102143336A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記に鑑みて、モバイル機器に対して、充電、データ伝送、情報記憶及び/又は他の装置に接続する機能を提供するだけでなく、接続されたモバイル機器の利用者の身分などの個別化情報に基づいて、当該接続されたモバイル機器の機能を、ひいては他の接続された外部装置の機能をも、より即時且つ効果的に統合し、簡単且つ便利に利用できるようにするモバイル機器ドックを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明が提供するモバイル機器ドックは、それと電気的に接続されるモバイル機器の第1識別子(identifier)及びそのメモリユニットに記憶される第2識別子と構成ファイル(configuration file)により、モバイル機器ドックが構成ファイルを起動させると共にモバイル機器のアプリケーションを起動させることができるため、モバイル機器を制御する効果を達成することができる。
【0013】
本発明に係る一つの実施形態は、第1識別子及びアプリケーションを有するモバイル機器に電気的に接続するために用いられ、制御ユニットと、前記制御ユニットに電気的に接続されるメモリユニットと、入出力モジュールとを含むモバイル機器ドックを提供する。前記メモリユニットには、少なくとも一つの第2識別子及び少なくとも一つの構成ファイルが記憶される。前記入出力モジュールは、入出力ユニットと、モバイルポートと、入出力ポートとを含み、前記入出力ユニットは前記制御ユニット、前記モバイルポート及び前記入出力ポートに電気的に接続され、且つ前記モバイルポートは前記モバイル機器に電気的に接続できるように構成される。前記モバイル機器が前記モバイル機器ドックに電気的に接続された場合、前記制御ユニットは前記モバイル機器から前記第1識別子を受信し、前記第1識別子に対応する前記構成ファイルを起動し、前記第1識別子に対応する前記第2識別子を前記モバイル機器に送信し、前記モバイル機器は前記第2識別子を受信し、前記アプリケーションを起動する。
【0014】
一つの好ましい実施形態において、前記モバイル機器ドックは、前記制御ユニット及び前記モバイルポートに電気的に接続される電源ユニットをさらに含み、前記電源ユニットは、前記モバイル機器ドック又は前記モバイル機器に給電するために用いられる。
【0015】
一つの好ましい実施形態において、前記モバイル機器は、前記第1識別子を前記制御ユニットに送信するために用いられるブリッジングアプリ(bridging APP)をさらに有し、且つ前記ブリッジングアプリは前記第2識別子を受信した後に前記アプリケーションを起動する。
【0016】
一つの好ましい実施形態において、前記メモリユニットには、複数の第2識別子及び複数の構成ファイルが記憶され、前記複数の第2識別子の各々は異なる前記モバイル機器に対応し、且つ前記複数の構成ファイルの各々は異なる前記モバイル機器に対応する。
【0017】
一つの好ましい実施形態において、前記入出力モジュールは、前記入出力ユニットと電気的に接続される表示ポートをさらに含み、前記表示ポートは表示装置と電気的に接続されるために用いられる。
【0018】
一つの好ましい実施形態において、前記表示ポートは、VGA(Video Graphics Array)ポート、DVI(Digital Visual Interface)ポート、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)ポート、又はDP(DisplayPort)ポートである。
【0019】
一つの好ましい実施形態において、前記入出力モジュールは、前記入出力ユニットと電気的に接続される通信ポートをさらに含み、前記通信ポートは外部モジュールと電気的に接続されるために用いられる。
【0020】
一つの好ましい実施形態において、前記モバイル機器及び前記外部モジュールが前記モバイル機器ドックに電気的に接続された場合、前記制御ユニットは前記モバイル機器から前記第1識別子を受信し、前記第1識別子に対応する前記構成ファイルを起動し、前記第1識別子に対応する前記第2識別子を前記モバイル機器に送信し、前記モバイル機器は前記第2識別子を受信し、前記アプリケーションを起動し、前記外部モジュールは起動されて外部機能を実行する。
【0021】
一つの好ましい実施形態において、前記外部モジュールは、キーボード、マウス、タッチパッド、ゲーム機、イヤホン、ヘッド・セット、ジョイスティック、プレーヤー及びビデオカメラのうち少なくとも一つを含む。
【0022】
一つの好ましい実施形態において、前記メモリユニットには、知能学習により前記構成ファイルを作成する知能コンフィギュレーションがさらに記憶される。
【0023】
即ち、本発明に係るモバイル機器ドックは、「前記モバイル機器が前記モバイル機器ドックに電気的に接続された場合、前記制御ユニットは前記モバイル機器から前記第1識別子を受信し、前記第1識別子に対応する前記構成ファイルを起動し、前記第1識別子に対応する前記第2識別子を前記モバイル機器に送信し、前記モバイル機器は前記第2識別子を受信し、前記アプリケーションを起動する」という技術内容により、モバイル機器の利用者に、モバイル機器をモバイル機器ドックに電気的に接続させた後、モバイル機器ドックを介してモバイル機器を便利に操作させることができ、さらにモバイル機器ドックに電気的に接続される他の外部装置やモジュールも同じく便利に操作させることができるため、モバイル機器を効果的に制御し、且つ複数のモバイル機器及び外部装置やモジュールを効果的に統合する効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一つの実施形態に係るモバイル機器ドックを示すブロック図である。
【
図2】本発明のもう一つの実施形態に係るモバイル機器ドックを示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックの一つの操作方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックのもう一つの操作方法を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックの更にもう一つの操作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、具体的実施例により本発明に係る「モバイル機器ドック」の実施形態を説明する。当業者は、本明細書に開示される内容によって本発明に係る利点及び効果を理解することができる。本発明は他の異なる具体実施例により実施又は応用することができ、本明細書における各詳細な技術内容も異なる観点と応用に基づき、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な修正と変形を行うことができる。また、本発明に係る図面は理解しやすくするために模式的に示しており、実際の寸法に従って作成されたものではないことを予め理解されたい。以下の実施形態では本発明に係る技術内容をさらに詳しく説明するが、それによって開示される内容は本発明の技術範囲を限定するものではない。
【0026】
先ず、
図1を用いて説明する。
図1は、本発明の一つの実施形態に係るモバイル機器ドックを示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDは、モバイル機器Mに電気的に接続するのに用いられる。本発明に係る実施形態においては、モバイル機器ドックDとモバイル機器Mとを接続する方法がそれらの間で電気信号を転送させることができればよく、上記の接続方法は限定されない。一例として、モバイル機器ドックDは、有線又は無線の方法によってモバイル機器Mと電気的に接続することができる。モバイル機器ドックDとモバイル機器Mとの接続は、モバイル機器ドックDにおける部品によって達成され、その詳細については後述する。
【0027】
本発明に係る実施形態において、モバイル機器Mは、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)など、利用者が便利に携帯することができる電子機器であってもよい。また、モバイル機器Mは、例えば各種のアプリケーション(app)などのソフトウェア、及び例えばビデオカメラ、タッチパネル及び充電ポートなどのハードウェアを有してもよい。なお、モバイル機器Mは、第1識別子及び少なくとも一つのアプリケーションを有する。詳しく言えば、モバイル機器Mの第1識別子は、国際携帯電話端末識別番号(International Mobile Equipment Identity:IMEI)であってもよく、或いは他の利用者又は装置がモバイル機器Mを識別することができる任意の識別子、例えばMEID(Mobile Equipment IDentifier)、ESN(Electronic Serial Number)又はIMSI(International Mobile Subscriber Identity)などであってもよい。本発明に係る実施形態において、第1識別子は、ベンダーID(Vendor Identification:VID)、プロダクトID(Product Identification:PID)、商品名称(Product String)又は商品種類などの情報をさらに提供することもできる。しかし、本発明はこれらに限定されない。モバイル機器Mのアプリケーション(アプリと記載する場合もある)は、いずれの種類(ネイティブ、ハイブリッド又はウェブなど)のアプリケーションであってもよい。
【0028】
同じく
図1に示すように、モバイル機器ドックDは、制御ユニット1と、メモリユニット2と、入出力モジュール3とを含む。
図1に示すように、メモリユニット2は、制御ユニット1に電気的に接続される。入出力モジュール3は、入出力ユニット31と、入出力ポート32と、モバイルポート33とを含み、入出力ユニット31は制御ユニット1、入出力ポート32及びモバイルポート33に電気的に接続される。
【0029】
先ず、本発明に係る実施形態において、制御ユニット1は、例えば中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、リードオンリメモリ(Read-Only Memory:ROM)及び各種の入出力インターフェースなどの周辺メモリと操作機能の部品を統合することができるマイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit:MCU)などの演算装置であってもよい。しかし、本発明において、制御ユニット1は限定されない。制御ユニット1は中央演算処理装置であってもよく、モバイル機器ドックDがその機能を実行できるように、モバイル機器ドックDは中央演算処理装置に加え、入出力コントローラーなどの他の部品をさらに利用することができる。
【0030】
次いで、本発明に係る実施形態において、メモリユニット2には、少なくとも一つの第2識別子及び少なくとも一つの構成ファイルが記憶される。メモリユニット2は、第2識別子及び構成ファイルを不揮発性メモリに記憶(デバイス内(in-device)で記憶)してもよく、或いは第2識別子及び構成ファイルをモバイル機器ドックDに記憶することに加え、さらにそれらをバックアップとして例えばクラウドのような外部記憶空間に記憶(ネットワーク(in-network)による記憶)してもよい。これにより、少なくとも例えばネットワークが繋がらない時でも効果的に動作できる効果を達成することができる。
【0031】
なお、メモリユニット2には、一つ又は複数の第2識別子が記憶されてもよい。第2識別子は、例えばプロダクトID(PID)であってもよく、それをモバイル機器Mに送信する時、モバイル機器Mが第2識別子によってモバイル機器ドックDとの接続状態を識別してから、対応する作動を行う。メモリユニット2に複数の第2識別子が記憶される場合、第2識別子は例えばそれぞれ異なってもよく、且つ異なるモバイル機器Mの第1識別子にそれぞれ対応する。言い換えれば、メモリユニット2には複数の第2識別子及び複数の構成ファイルが記憶されており、第2識別子の各々は異なるモバイル機器Mに対応し、且つ構成ファイルの各々は異なる当該モバイル機器Mに対応する。実際には、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDは、異なるモバイル機器Mにそれぞれ接続されるのに用いられることができ、これらのモバイル機器Mはそれぞれユニークな第1識別子を有し、且つメモリユニット2にはそれらのユニークな第1識別子にそれぞれ対応する複数の第2識別子が記憶される。
【0032】
そして、メモリユニット2に記憶された第2識別子は、モバイル機器ドックD以外の装置又はデバイスに送信された場合、当該装置(例えばモバイル機器M)又はデバイスに特定の操作を行わせることができればよい。一例として、モバイル機器ドックDが第2識別子を特定の装置に送信した後、当該装置は受信した第2識別子によって、指定されたアプリケーションを実行することができる。従って、本発明において、第2識別子の種類と形式は限定されない。
【0033】
また、構成ファイル(configuration file、設定ファイルと記載する場合もある)とは、コンピューターファイルを意味し、機器が読取可能な運用仕様(operational specification)を含み、且つハードウェア、ソフトウェア、他のファイルの情報又は特定の利用者情報(例えば登録識別情報)又はそれらの組み合わせを含んでもよい。モバイル機器ドックDにおけるメモリユニット2に記憶された構成ファイルは、特定の第2識別子と相互的に対応する。前述したように、各第2識別子はそれぞれ異なるモバイル機器Mの第1識別子と相互的に対応しているため、メモリユニット2に記憶された構成ファイルも間接的に第1識別子と相互的に対応している。第1識別子と、第2識別子と、構成ファイルとの間に係る関係の詳細については後述する。
【0034】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る入出力モジュール3は、入出力ユニット31と、入出力ポート32と、モバイルポート33とを含む。前述したように、入出力ユニット31は制御ユニット1、入出力ポート32及びモバイルポート33に電気的に接続される。入出力ユニット31は、データ変換ユーティリティ(converter)であってもよく、通信接続手順(protocol)を各ポート(例えば入出力ポート32、モバイルポート33)が受信できる信号に変換して、各ポートに送信する。
【0035】
同じく
図1に示すように、本発明に係る実施形態において、入出力モジュール3は、入出力ユニット31と電気的に接続される表示ポート34をさらに含んでもよい。表示ポート34は、表示装置Aと電気的に接続されるために用いられる。表示ポート34は、VGA(Video Graphics Array)ポート、DVI(Digital Visual Interface)ポート、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ポート、又はDP(DisplayPort)ポートであってもよい。本発明に係る実施形態において、表示ポート34の種類は限定されない。また、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDにおける入出力モジュール3は、他のポートをさらに含んでもよい。
【0036】
また、
図1に示すように、本発明に係る実施形態において、モバイル機器ドックDは、電源ユニット4をさらに含んでもよい。電源ユニット4は、モバイル機器ドックD内に設けられる電池であってもよく、外部電源であってもよい。電源ユニット4は制御ユニット1及びモバイルポート33に電気的に接続され、モバイル機器ドックD自身又はモバイル機器ドックDに接続されるモバイル機器Mに給電することができる。従って、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDは、外部装置(例えば、モバイル機器M)を充電する機能を有する。
【0037】
なお、本発明に係る実施形態において、モバイル機器Mがモバイル機器ドックDに電気的に接続された場合、例えばモバイル機器Mがモバイルポート33を介してモバイル機器ドックDに電気的に接続された場合、制御ユニット1はモバイル機器Mから第1識別子を受信し、第1識別子に対応する構成ファイルを起動する。そして、モバイル機器ドックDにおける制御ユニット1は、受信した第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信する。モバイル機器Mは第2識別子を受信し、モバイル機器Mにおけるアプリケーションを起動する。
【0038】
本発明の好ましい実施形態において、モバイル機器Mは、ブリッジングアプリ(bridging APP)をさらに有する。ブリッジングアプリは、第1識別子を制御ユニット1に送信し、且つ第2識別子を受信した後にアプリケーションを起動する。言い換えれば、モバイル機器Mには、モバイル機器Mに対するアクセス権限を有するブリッジングアプリが予めインストールされてもよい。これにより、ブリッジングアプリは、モバイル機器Mを識別するための第1識別子を制御ユニット1に送信することができる。更に、ブリッジングアプリは、制御ユニット1が第1識別子に対応する構成ファイルを起動し、第1識別子及び構成ファイルに対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信した際、第2識別子に基づいて対応する一つ又は複数のアプリケーションを起動することもできる。本発明に係る他の実施形態において、ブリッジングアプリは、モバイル機器ドックDにインストールされる。
【0039】
図3を用いて説明する。
図3は本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックの一つの操作方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、工程S301において、制御ユニット1がモバイル機器Mから当該モバイル機器M専属の第1識別子を受信する。言い換えれば、モバイル機器ドックDは、制御ユニット1を介してモバイル機器Mからモバイル機器Mを識別できる情報を受信する。一例として、モバイル機器Mから受信した第1識別子により、モバイル機器ドックDは、モバイル機器Mが属する利用者及び他のモバイル機器M専属の情報を知ることができる。
【0040】
次いで、工程S302において、制御ユニット1が、受信した第1識別子に基づいて、第1識別子に対応する構成ファイルを起動する。前述したように、モバイル機器ドックDにおけるメモリユニット2には、少なくとも一つの第2識別子及び少なくとも一つの構成ファイルが記憶されているため、工程S302において、制御ユニット1は、第1識別子に基づいて当該一つの構成ファイル又は複数の構成ファイルにおいて第1識別子に対応するものを起動する。
【0041】
次いで、工程S304において、制御ユニット1が、第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信する。この工程では、制御ユニット1は、第1識別子に基づいて、第1識別子に対応する構成ファイルに関連する第2識別子をモバイル機器Mに送信する。従って、工程S302及びS304において、識別子と構成ファイルとの間には特定の連結関係を有し、即ち、第2識別子と構成ファイルは、受信したモバイル機器Mにおける第1識別子と相互的に対応する。
【0042】
最後に、工程S306において、モバイル機器Mが、モバイル機器ドックDから送信された第2識別子を受信し、第2識別子はモバイル機器Mにおけるアプリケーションを起動させる。このように、モバイル機器Mと本発明に係るモバイル機器ドックDとが電気的に接続された場合、モバイル機器Mの情報(第1識別子から提供されたもの)に基づいて、モバイル機器ドックDを介してモバイル機器Mに対応するアプリケーションを自動的に起動させることができる。
【0043】
本発明の実施形態において、モバイル機器ドックDにおける構成ファイルと第2識別子に基づいて、モバイル機器Mにおける一つ又は複数のソフトウェア及びハードウェアを実行・操作することができる。一例として、モバイル機器ドックDによって、利用者は同時にモバイル機器Mにおける二つ以上のアプリケーションを実行させることができ、且つ二つ以上のアプリケーションを特定の順番に従って実行させることができる。更に、モバイル機器Mにおけるソフトウェア及び/又はハードウェアを起動又は実行させた後、当該ソフトウェア及び/又はハードウェアに対して特定の操作を行うことができる。具体的実施例によるモバイル機器ドックDの実際の動作の方法については後述する。
【0044】
再び
図1を用いて説明する。前述したように、本発明に係る実施形態において、モバイル機器ドックDにおける入出力モジュール3は、表示装置Aに接続するための表示ポート34をさらに含んでもよい。この実施形態では、モバイル機器ドックDは同時にモバイル機器Mと表示装置Aとに電気的に接続される。従って、制御ユニット1が第1識別子、第2識別子及び構成ファイルによりモバイル機器Mにおけるアプリケーションを起動した場合、モバイル機器ドックDはモバイル機器Mが表示しているインターフェースを表示装置Aに送信することもできる。一例として、モバイル機器ドックDにおける制御ユニット1が第2識別子によりモバイル機器Mにおけるオンラインビデオストリーミングプラットフォームアプリを起動した場合、モバイル機器ドックDはモバイル機器Mに表示されるインターフェース、例えばビデオ画面、を表示装置Aに送信することができるため、利用者が表示装置Aを通してビデオ画面を鑑賞することができる。
【0045】
或いは、もう一つの実施形態において、モバイル機器ドックDは、モバイル機器Mから第1識別子を受信して対応する構成ファイルを起動した後、対応する利用者の操作インターフェースをモバイル機器Mにおけるディスプレイに表示することができるため、利用者はディスプレイ及び他の周辺デバイス(例えば、モバイル機器Mの入力モジュール又はモバイル機器Mに接続された外部の入力モジュール)を介して操作方法又は操作規則を選択又は設定することができ、制御ユニット1はさらに利用者の操作によって対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信してモバイル機器Mにおけるアプリケーションを起動することもできる。
【0046】
上記の実施形態において、表示装置Aは表示機能を有し、例えば、家庭用テレビ、モニタを有するセキュリティシステム又はスマート家電などのディスプレイを具備する電子機器であってもよい。一例として、表示装置Aの表示機能は、例えば、液晶ディスプレー(Liquid Crystal Display:LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)ディスプレイ、アクティブマトリックス式有機発光ダイオード(Active-Matrix OLED:AM-OLED)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)及び他のディスプレイによって達成することができる。本発明では、表示装置Aの種類は限定されない。
【0047】
また、利用者が操作と制御を行うための入力モジュールは、キーボード、マウス、タッチパッド及びマイクロホンなどの利用者が操作命令を入力できるデバイス又はモジュールであってもよい。なお、ある実施形態において、前記表示装置Aのディスプレイは、例えば、入力モジュールのタッチパッドと組み合わせてタッチスクリーンとして構成してもよい。従って、上記の実施形態において、利用者は表示装置Aのディスプレイを通して、例えば操作命令などの情報を入力することができ、これらの情報は表示装置Aと電気的に接続されるモバイル機器ドックDによって受信される。
【0048】
図2を用いて説明する。
図2は本発明のもう一つの実施形態に係るモバイル機器ドックを示すブロック図である。具体的には、
図2と
図1との主な差異として、
図2に示されるモバイル機器ドックDにおける入出力モジュール3は、通信ポート35をさらに含むことである。本発明に係る実施形態において、通信ポート35は、有線又は無線のポートであってもよく、且つワイヤレスフィディリティー(Wireless Fidelity:Wi-Fi)チップ、ブルートゥース(登録商標)チップ、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)チップ及び無線通信チップのうち少なくとも一つを含んでもよい。詳しく言えば、ワイヤレスフィディリティーチップ及びブルートゥースチップは、それぞれWi-Fi技術及びブルートゥース技術を用いて通信を行うことができ、且つWi-Fiチップ又はブルートゥースチップを含む通信ポート35は、サービスセットID(service set identifier:SSID)又はセッションキー(session key)などの接続情報を予め送信又は受信し、接続情報により通信接続が構築された後、情報の送信又は受信を行うことができる。また、NFCチップとは、NFC技術を用いて通信を行うチップであり、無線通信チップとは、例えば電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers:IEEE)、ZigBee(登録商標)、第三世代(Third Generation:3G)、スリージーピーピー(Third Generation Partnership Project:3GPP)及びロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)などの各種の通信標準によって通信を行うチップである。
【0049】
図2に示すように、外部モジュールPは、入出力ポート32又は通信ポート35などのポートを介してモバイル機器ドックDに電気的に接続されることができる。一例として、外部モジュールPは有線でモバイル機器ドックDに接続される場合、入出力ポート32を介して接続させてもよく、外部モジュールPは無線でモバイル機器ドックDに接続される場合、通信ポート35を介して接続させてもよい。外部モジュールPは、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、ゲーム機、イヤホン、ヘッド・セット、ジョイスティック、プレーヤー及びビデオカメラのうち少なくとも一つを含んでもよい。本発明において、外部モジュールPの種類は限定されない。これにより、利用者はモバイル機器ドックDにより、モバイル機器M及び通信ポート35を介してモバイル機器ドックDに接続された一つ又は複数の外部モジュールPを同時に統合して、これらの装置、デバイス又はモジュールを操作することができる。一例として、外部モジュールPがモバイル機器ドックDに接続された場合、モバイル機器ドックDにおける構成ファイルにより外部モジュールPなどの外部デバイスに対して設定を行うことができる。
【0050】
図4を用いて説明する。
図4は本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックのもう一つの操作方法を示すフローチャートである。
図4に示した操作方法は下記の工程を含む:「S400:制御ユニット1が、モバイル機器Mから第1識別子を受信する」、「S402:制御ユニット1が、第1識別子に対応する構成ファイルを起動する」、「S404:制御ユニット1が、第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信する」、「S406:モバイル機器Mが、第2識別子を受信し、アプリケーションを起動する」、及び「S408:外部モジュールPが、起動されて外部機能を実行する」。
【0051】
本発明に係るもう一つの実施形態である
図5を用いて説明する。
図5は本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックの更にもう一つの操作方法を示すフローチャートである。
図5と
図4との主な差異として、
図5に示した方法において、制御ユニット1が第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信した後、下記の工程を含むことである。即ち、工程S506において、モバイル機器Mが、第2識別子を受信し、モバイル機器Mにおけるブリッジングアプリ(bridging APP)を起動する;工程S508において、利用者がブリッジングアプリ以外のアプリケーションを起動する;工程S510において、ブリッジングアプリが指示信号をモバイル機器ドックDに送信する;及び工程S512において、モバイル機器ドックDがもう一つの構成ファイルを起動して外部モジュールPを起動する。
【0052】
詳しく言えば、モバイル機器Mと外部モジュールPともモバイル機器ドックDに電気的に接続された場合、制御ユニット1がモバイル機器Mから第1識別子を受信し、第1識別子に対応する構成ファイルを起動し、第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信し、モバイル機器Mが第2識別子を受信し、アプリケーションを起動し、且つ外部モジュールPが起動されて外部機能を実行する。
【0053】
一例として、外部モジュールPが補助光(fill light)であって、モバイル機器Mにおいて起動されようとするアプリケーションが撮影ソフトウェアである場合、モバイル機器ドックDにおける制御ユニット1は第1識別子に対応する構成ファイル及び第2識別子により、モバイル機器Mにおける撮影ソフトウェア及び外部モジュールPとする補助光を同時に起動し、複数の装置とデバイスを統合する効果を奏することができる。
【0054】
更に、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDにおけるメモリユニット2には、知能学習により構成ファイルを作成する知能コンフィギュレーションがさらに記憶される。実際に、本発明の一実施形態において、ユニークな第1識別子に対応する構成ファイルに関連するコンテンツは、利用者により作成することができる。一例として、利用者は実際の利用ニーズに応じて複数の操作コンテンツを含む構成ファイルを作成してもよい。或いは、本発明の他の実施形態において、構成ファイルはモバイル機器ドックDに記憶された知能コンフィギュレーションにより知能学習を通して作成される。
【0055】
次いで、具体実施例により本発明に係るモバイル機器ドックDの操作方法を例示する。
【0056】
[第1具体実施例]
第1具体実施例において、利用者はモバイル機器ドックDによりモバイル機器Mと他の外部モジュールPにおけるソフトウェア及びハードウェアを統合してネット上の生放送を行う。先ず、利用者はモバイル機器ドックDを起動する。第1具体実施例において、モバイル機器ドックDはさらに表示装置A、例えば家庭用テレビ、に接続されてもよい。そして、利用者はスマートフォンなどのモバイル機器Mをモバイル機器ドックDに接続する。モバイル機器ドックDは、スマートフォンへの接続に適するポート(例えば、モバイルポート33)が取り付けられるホルダーを有してもよい。モバイル機器ドックDと電気的に接続されたモバイル機器Mは、そのユニーク且つ専属の第1識別子をモバイル機器ドックDに送信する。制御ユニット1は受信した第1識別子に基づいて、第1識別子に対応する構成ファイルを起動して、対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信する。
【0057】
なお、スマートフォン(モバイル機器M)がモバイル機器ドックDに接続された場合、モバイル機器Mの接続状態はモバイル機器ドックDにより検知することができ、この場合、モバイル機器Mと表示装置Aとの両者の画面は、例えば、ミラーリング表示(mirror display)であってもよく、利用者が実際のニーズに応じて機器や装置から表示画面を見ることができ、例えば、生放送主である利用者がモバイル機器Mの表示画面からメッセージを読むのに便利である。或いは、モバイル機器Mのディスプレイは、例えば、自動的にオフすることができ、モバイル機器Mの元の表示画面はモバイル機器ドックDを介して同じくモバイル機器ドックDに電気的に接続された表示装置Aの画面に転送することができる。
【0058】
モバイル機器Mがモバイル機器ドックDにおける制御ユニット1から送信された第2識別子を受信した後、モバイル機器M(スマートフォン)における生放送アプリ及び撮影アプリが同時に起動され、これらのアプリケーションの画面は表示装置Aのディスプレイに表示されることができる。第1具体実施例において、第1識別子に対応する構成ファイルの情報は、利用者がモバイル機器ドックDに予め入力して(利用者による設定)メモリユニット2に記憶される。第1識別子を受信した後、モバイル機器ドックDは予め設定された構成ファイルに基づいてモバイル機器Mに対して対応する操作を自動的に実行することで、利用者が手動でモバイル機器M(スマートフォン)における各アプリケーションをそれぞれ起動しなければいけない煩雑な手間を回避する。
【0059】
第1具体実施例において、モバイル機器M及び表示装置Aに加え、例えば、ビデオカメラなどの外部モジュールPがさらにモバイル機器ドックDに接続されてもよい。これにより、利用者はモバイル機器ドックDだけを通して、モバイル機器M、表示装置A及び外部モジュールPの機能を統合し、さらにモバイル機器Mにおけるアプリケーション(例えば生放送アプリ)、表示装置Aにおけるディスプレイとスピーカー、及び外部モジュールPにおける撮影機能を利用して生放送を行うことができる。
【0060】
[第2具体実施例]
第2具体実施例において、利用者はモバイル機器ドックDにより、一つ又は複数のモバイル機器M及び/又は他の外部モジュールにおけるソフトウェア及びハードウェアを統合して、オンラインミーティングを行う。第1具体実施例に述べたように、先ず、利用者はモバイル機器ドックD及びモバイル機器ドックDに接続された表示装置A、例えば家庭用テレビ、を起動する。そして、利用者はスマートフォンなどのモバイル機器Mをモバイル機器ドックDに接続する。モバイル機器ドックDと電気的に接続されたモバイル機器Mは、そのユニーク且つ専属の第1識別子をモバイル機器ドックDに送信する。制御ユニット1は受信した第1識別子に基づいて、第1識別子に対応する構成ファイルを起動し、対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信する。
【0061】
また、利用者はさらに他の外部モジュールPをモバイル機器ドックDに接続してもよい。一例として、利用者はモバイル機器ドックDがタブレットの情報にアクセスすることができるように、さらにタブレット(例えば、iPad(登録商標)など)をモバイル機器ドックDに接続する。
【0062】
その後、モバイル機器Mがモバイル機器ドックDにおける制御ユニット1から送信された第2識別子を受信した後、モバイル機器M(スマートフォン)におけるWEB会議アプリ及び撮影アプリが起動され、タブレット(外部モジュールP)におけるプレゼンテーションアプリ及び/又はスプレッドシートアプリなども起動され、モバイル機器M及び外部モジュールPにおけるアプリケーションの画面が表示装置Aにおけるディスプレイに映される。これにより、利用者はモバイル機器ドックDだけを通して、モバイル機器M、表示装置A及び外部モジュールPを自動的に統合する効果を奏し、さらにモバイル機器Mにおけるアプリケーション(例えばWEB会議アプリ)、表示装置Aにおけるディスプレイとスピーカー、及び外部モジュールPにおけるアプリケーションを利用してオンラインミーティングを行うことができる。
【0063】
第2具体実施例において、モバイル機器ドックDにおけるメモリユニット2に記憶された構成ファイルは、モバイル機器ドックDにおけるメモリユニット2が記憶する知能コンフィギュレーションにより、利用者のモバイル機器ドックD及び/又はモバイル機器Mへの操作記録及び履歴に基づいて作成されることができる。作成された構成ファイルはメモリユニット2により記憶され(モバイル機器ドックD又はテルネットに記憶される)、利用者がモバイル機器ドックDを通して、モバイル機器ドックDに接続された各外部モジュールを制御することができる。
【0064】
以上をまとめると、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックD及びその操作方法は、「モバイル機器Mがモバイル機器ドックDに電気的に接続された場合、制御ユニット1はモバイル機器Mから第1識別子を受信し、第1識別子に対応する構成ファイルを起動し、第1識別子に対応する第2識別子をモバイル機器Mに送信し、モバイル機器Mは第2識別子を受信し、アプリケーションを起動する」という技術内容により、モバイル機器の利用者は、モバイル機器Mをモバイル機器ドックDに電気的に接続させた後、モバイル機器ドックDを通してモバイル機器Mを便利に操作することができ、さらに同じくモバイル機器ドックDに電気的に接続されている他の外部モジュールPも便利に操作することができるため、モバイル機器Mを効果的に制御し、複数のモバイル機器M及び外部モジュールPを効果的に統合する効果が達成される。
【0065】
詳しく言えば、モバイル機器におけるコンテンツを全て外部のディスプレイに映すなど、モバイル機器の情報を転送するだけという従来技術の拡張デバイスと異なるところは、本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックD自身はモバイル機器Mにおけるユニークな第1識別子により、第1識別子に対応する第2識別子及び構成ファイルに基づいて自動的にモバイル機器Mに対して個別化された操作を行うことができる。従って、利用者は本発明の実施形態に係るモバイル機器ドックDを通して、異なる外部装置(モバイル機器M、表示装置A、外部モジュールPなど)におけるプラットフォームとインターフェースを直列接続することができるため、利用者はワンストップ(One-stop)でこれらの外部装置をより便利にコントロールすることができる。
【0066】
さらに、本発明に係るモバイル機器ドックDは、利用者の設定又は知能学習により、異なる作業プロセスに対して対応する構成ファイルを作成するための知能コンフィギュレーションをさらに有してもよく、利用者は単一、又は簡単な操作指示を与えることで、複数の外部装置(モバイル機器M、表示装置A、外部モジュールPなど)の機能を同時に実行することができる。或いは、これらの外部装置がモバイル機器ドックDに接続された場合、モバイル機器ドックDはモバイル機器Mにおける第1識別子により操作規則を自動的に実行することができる。本発明に係るモバイル機器ドックDには異なる外部装置の構成、機種などのデータを予め記憶及び記録させているため、これらの外部装置が再びモバイル機器ドックDに接続された場合、煩雑なプロセスを重複的に設定する必要がなく、直接にモバイル機器ドックDによって統合することができる。これにより、モバイル機器ドックDは、異なる装置における異なるソフトウェア、ハードウェアを同時によりシンプル、知能的、高効率的に実行・操作する効果を達成することができる。
【0067】
従って、実際の応用例として、複数の家族メンバーを含む家庭にとって、異なるメンバーがそれぞれのモバイル機器M(例えば、スマートフォン)をモバイル機器ドックDに接続した場合、モバイル機器ドックDは知能的にモバイル機器Mの属するメンバーを識別し、メンバーに対して対応する特定の操作方法(例えばアプリケーションの種類、実行の順番又はパラメーターの設定など)が記憶される構成ファイルを提供すると共に実行し、第2識別子によりモバイル機器Mを操作することができる。
【0068】
本発明に係る実施形態を以上のように詳述したが、特許請求の範囲に特定された本発明のスコープを逸脱しない範囲において本発明に係る各種の変更ができることは、当業者にとって理解できることである。従って、本発明に係る実施例の更なる変更も、本発明の技術範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0069】
D:モバイル機器ドック
M:モバイル機器
A:表示装置
P:外部モジュール
1:制御ユニット
2:メモリユニット
3:入出力モジュール
31:入出力ユニット
32:入出力ポート
33:モバイルポート
34:表示ポート
35:通信ポート
4:電源ユニット