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  • 特開-飲み口一体型袋容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039950
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】飲み口一体型袋容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/00 20060101AFI20220303BHJP
   B65D 33/38 20060101ALI20220303BHJP
   B65D 75/58 20060101ALI20220303BHJP
   B65D 75/48 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
B65D33/00 C
B65D33/38
B65D75/58
B65D75/48
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021084208
(22)【出願日】2021-03-29
(62)【分割の表示】P 2020153346の分割
【原出願日】2020-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】715004427
【氏名又は名称】株式会社エコデパック
(72)【発明者】
【氏名】重岡 孝士
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AA05
3E064BA22
3E064BC18
3E064EA02
3E064FA04
3E064FA05
3E064GA04
3E064HG02
3E064HM01
3E064HN05
3E064HP01
3E064HS05
3E067AA03
3E067AA04
3E067AB01
3E067AB26
3E067BA12A
3E067BB14A
3E067CA24
3E067EA09
3E067EB07
3E067EB25
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】飲料容器として省資源でかつ、破袋せず飲み易くしたキャップ無しの飲み口一体型袋容器を提供する。
【解決手段】飲み口一体型袋容器(Y)であって、表裏2枚のフィルムを重ね合わせ、袋の左右の縦のシール部13に設けたノッチの先端2から全方向に向かい袋内部の弧状のシール部3を形成してなり、周囲のシール幅が均一になるようにして、袋の上側隅部片方に設けられた袋内容物の飲み口(射出部)4と射出流路ストロー部5を突出させて、縦シール部12で射出方向を固定する工夫を施し、カーブ6を形成してなり、内容物の押し出し射出量、射出力の加減が出来、柔らかい固形物でも袋のまま押しつぶして押し出せ、袋が倒れても流動体がこぼれにくいキャップ不要の、逆止弁効果を持つようにしたものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックフィルムをパウチ加工して形成され、周縁ヒートシール部の一又は複数箇所に開封用ノッチを設けて、流動性を有する調理食品その他の可食性内容物を封入するようにした袋容器において、
前記袋容器の上部片側済各部に飲み口又は注ぎ口(アウトプット開口に同じ)となる射出流路ストロー部を延設し、かつ、その周縁ヒートシール部(以下、シール部)に該射出流路ストロー部を横断的に引き裂いて開口するための開封用ノッチを形設してなる、キャップ不要なアウトプット開口を一体的に形成した飲み口一体型袋容器であって、
前記袋容器の上下方向に沿う縦断面視で、前記シール部が、前記開封用ノッチが形設されるシール部を内幅方向に張出形成し、かつ、該ノッチの切り込み端からみて扇形に弧状形成して、該弧状のシール部を含むほぼ全周縁にわたって均一なシール幅を有するとともに、
前記射出流路ストロー部の縦方向のシール部の内側が、袋容器体部方向にフレア状又はスプレット状の曲線要素を含む縦シール線を有してなり、
袋容器体部を押圧することにより、内容物を射出流路ストロー部に流動させて開封後のアウトプット開口から射出可能としたことを特徴とする飲み口一体型袋容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノッチ付の袋を構成する左右両端の溶着シール部の幅を狭くすることで袋の省資源化を達成する飲み口一体型容器に係り、詳しくは、プラスチックフィルムをパウチ加工して形成され、周縁ヒートシール部の一又は複数箇所に開封用ノッチを設けて、流動性を有する調理食品その他の可食性内容物を封入するようにした袋容器において、前記袋容器の上部片側隅角部に飲み口又は注ぎ口(アウトプット開口に同じ)となる射出流路ストロー部を延設し、かつ、その周縁ヒートシール部(以下、シール部)に該射出流路ストロー部を横断的に引き裂いて開口するための開封用ノッチを形設してなり、キャップ不要なアウトプット開口を一体的に形成した飲み口一体型袋容器に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂を必須原料とするフィルムをラミネートして形成される袋の開封を簡易にする為、袋を構成する左右両端の溶着部にU字形、I字形、V字形等のノッチを入れる様は公知である。工程は、製袋時と別工程時で製袋中のカットの前、後、同時工程に袋を束ねて、又、全周トムソン抜きでノッチを入れる加工が開示されている。
【0003】
袋を束ねる際と抜き加工をする際にノッチの位置がずれる可能性があり、ノッチ付の袋を構成する左右両端の溶着シール部の幅が狭くなると商品搬送時にノッチ先端から切れ、破袋し内容物の流出事故等の原因となる可能性を回避する為、高速大量生産時には袋の両端の溶着部のシール幅を最低、約5mm以上にすることが望ましいとされていた。ノッチの幅を2mmとすれば合計の端の溶着部のシール幅は約7mm以上が最低必要となり、その為、それ以上、袋の大きさを削減できない問題点を有していた。
【0004】
又、キャップ付きのスパウト付の袋は流動食容器として公知であるが、スパウトにつなげるストロー部が目詰まりして、柔らかい固形物等の内容物に併せたスムーズな押し出し機能が不十分だった。
又、高齢者時代にキャップを回して開封開栓できない、しにくい不便さも有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭55ー142411号公報
【特許文献2】特開平7-241940号公報
【特許文献3】特開2013-136414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来技術の構造によれば、ノッチ付きの袋として、一体型の飲み口を有する為、約7mmのシール幅では口にくわえて飲みにくく、内容物の射出方向が定まらず、内容物が硬いと押し出す際に圧力がかかり、破袋が起きていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するために本発明は、プラスチックフィルムをパウチ加工して形成され、周辺ヒートシール部の一又は複数個所に開封用ノッチを設けて、流動性を有する調理食品その他の可食性内容物を封入するようにした袋容器であって表裏2枚のフィルムを重ね合わせその周辺のシール部分にもうけた開封用ノッチを形成した袋容器において、開封用ノッチの先端から全方向に向かいシール部を袋内に弧状に突出させて形成してなり、開封用ノッチ部分を含むほぼ全周縁のシール幅が均一になるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
至適には、袋容器の上部片側隅角部に飲み口又は注ぎ口(アウトプット開口に同じ)となる射出流路ストロー部を延設し、かつ、その周縁ヒートシール部(以下、シール部)に該射出流路ストロー部を横断的に引き裂いて開口するための開封用ノッチを形設してなり、キャップ不要なアウトプット開口を一体的に形成した飲み口一体型袋容器であって、
前記袋容器の上下方向に沿う縦断面視で、前記シール部が、前記開封用ノッチが形設されるシール部を内幅方向に張出形成し、かつ、該ノッチの切り込み端からみて扇形に弧状形成して、該弧状のシール部を含むほぼ全周縁にわたって均一なシール幅を有するとともに、
前記射出流路ストロー部の縦方向のシール部の内側が、袋容器体部方向にフレア状又はスプレット状の曲線要素を含む縦シール線を有してなり、
袋容器体部を押圧することにより、内容物を射出流路ストロー部に流動させて開封後のアウトプット開口から射出可能としたことを特徴とするものである。
ここで本発明は、袋の上側隅部片方にもうけられた袋内容物の飲み口、射出流路を突出させて、縦方向のシール部で射出方向を固定する工夫を施し、連続してカーブさせて縦シール線を形成してなることにより、内容物の押し出し射出量、射出力の加減が出来、柔らかい固形物でも袋のまま押しつぶして押し出せ、袋が倒れても流動体がこぼれにくいキャップ不要の、逆止弁効果を持つようにしている。
【発明の効果】
【0009】
本発明により袋のノッチ部分の周囲のシール幅が均一になり、内容量を維持し袋の大きさと、キャップつまり口栓無しの袋として軟らかい固形物を押しつぶして食せるようになった。
【0010】
例えば流動食を作る際、液体は袋の上部隅部片方にもうけられた袋内容物飲み口、射出流出物を突出させて形成するシール部の逆止弁効果で逆流しづらく固形物は最初からつぶしたものでなく、摂食者が袋のまま固形物をもみほぐせるので商品の価値観、素材感をアップさせることが出来る。例えば高級食材料理のフォアグラステーキをかたまりの価値のまま袋に入れて摂食者が自分で押しつぶして食せる事が出来る。かたまりの形状だから見栄えも良く商品価値を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の参考例に係る袋容器の正面視説明図である。
図2】本発明の一実施例に係る飲み口一体型容器の正面視説明図である。
図3図2中のA部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【参考例】
【0013】
図1に参考例を示すように符号を使って説明する。
参考例容器Xは、表裏2枚のフィルムを重ね合わせ袋の左右の縦のシール部13にもうけたノッチの先端2から全方向に向かい袋内部の弧状のシール部7の周囲のシール幅が均一になるようにしたことを特徴とする袋容器Xである。
【実施例0014】
図2図3に一実施例を示すように符号を使って説明する。
実施例容器Yは、袋の上側隅部片方にもうけられた袋内容物の飲み口(射出部)4(図3中の2と2の間の二点鎖線で示す。)、射出流路ストロー部5を突出させ、縦シール部12で射出方向を固定する工夫を施し、カーブ6を形成してなり、内容物の押し出し射出量、射出力の加減が出来、柔らかい固形物でも袋のまま押しつぶして押し出せ、袋が倒れても流動体がこぼれにくいキャップ不要の、逆止弁効果を持つことを特徴とする飲み口一体型袋容器Yである。
【0015】
ノッチ1はノッチの先端2に向かい丸くして、開封、飲用時に、指や唇を、けがしないようにした工夫である。
【0016】
ノッチの先端2から内部に向かい弧状のシール部3を形成することで、斜めに裂けても飲み口の溶着部16と袋の左右の縦のシール部13の溶着幅が均一である為、衝撃等でノッチの先端2から裂ける時の袋強度を保つ工夫をした。
【0017】
本発明は飲み口一体型袋容器Yである為、飲み口の溶着部16の飲み易さの目安は幅5mmとし、ノッチの先端2から内部に向かい弧状のシール部3を形成することで、飲み口の溶着部の幅が均一である為、ノッチ1を設ける為に飲み口の溶着部16の幅を広くする必要がない省資源袋を形成できた。
図1
図2
図3