IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ユングハインリヒ・アーゲーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022040018
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】積層体保管アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/06 20060101AFI20220303BHJP
【FI】
B65G1/06 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021133815
(22)【出願日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】20192798.5
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503314705
【氏名又は名称】ユングハインリヒ・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】カヴェリウス, イェルク
(72)【発明者】
【氏名】リープハーバー, マルクス
(72)【発明者】
【氏名】モラヴィーツ, ティム
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE09
3F022FF01
3F022JJ13
3F022MM15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンテナ積層空間からのコンテナの除去を容易に行う。
【解決手段】複数のコンテナ積層空間と、この下方の充電空間と、充電空間内を移動可能な充電式車両と、コンテナ14の昇降装置を有し、各コンテナ積層空間は、重力方向の下端に少なくとも1つの保持要素10を有する保持装置を有し、充電式車両上に配置された作動装置12によって、保持要素10はコンテナ積層空間内に配置されたコンテナ14を重力に抗して保持する保持位置と、コンテナ14を保持要素10を過ぎて移送可能な解除位置との間で移動可能であり、充電式車両は、固定位置に移動可能な少なくとも1つの固定要素15を有し、固定要素15は固定位置にて解除位置にある保持要素10と相互作用して、保持要素10を解除位置に保持する。
【選択図】図7c
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテナ積層空間(2)と、コンテナ積層空間(2)の重力方向の下方に配置された充電空間(3)と、充電空間(3)内を移動可能な充電式車両(11)とを備え、充電式車両はコンテナ積層空間(2)内へコンテナを、又はコンテナ積層空間(2)からコンテナを移動させるのに用いられる昇降装置を有し、各コンテナ積層空間(2)は重力方向の下端部に少なくとも1つの保持要素(10)を備えた保持装置を有し、保持要素(10)は充電式車両(11)上に配置された作動装置によって、コンテナ積層空間内に配置されたコンテナを重力に抗して保持する保持位置と、保持要素を越えてコンテナが移動される解除位置との間で動かされる積層体保管アセンブリ(1)において、
充電式車両(11)は固定位置に移動される少なくとも1つの固定要素(15)を有し、該固定要素(15)は、固定要素(15)の固定位置にて解除位置にある保持要素(10)と相互に作用して保持要素(10)を解除位置に保持することを特徴とする、積層体保管アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記充電式車両(11)は、前記保持要素(10)が解除位置にあるときに前記固定要素(15)を作動させるコントローラを有する、請求項1に記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項3】
保持要素(10)が2つのアームを備えるレバーとして構成され、第1のアーム(26)がコンテナ及び第2のアーム(28)用の支持面(27)を持ち、固定要素(15)が第2のアームに作用することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項4】
前記保持要素(10)は、前記コンテナ積層空間(2)と前記充電空間(3)との間に配置された保持器(9)に配置され、前記固定要素(15)は、前記解除位置に位置する前記保持要素(10)と前記保持器(9)との間の中間空間内を移動可能である、請求項1乃至3の何れかに記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項5】
前記固定要素(15)は、テーパ付けられた先端部(24)を有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項6】
保持器(9)が固定要素(15)用のガイド(30)を備えている、請求項5に係る積層体保管アセンブリ。
【請求項7】
ガイド(30)が通路を有しており、該通路は保持要素(10)の下側であって、コンテナの移動経路の外側に配置され、請求項6に記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項8】
前記固定要素(15)は、前記重力方向に直交した非作動位置において、前記充電車両(11)が作動位置をはるかに越えて突出することがない、請求項1乃至7の何れかに記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項9】
前記固定要素(15)は、前記充電式車両(11)に形成された湾曲ガイド(16)に案内される、請求項8に記載の積層体保管アセンブリ。
【請求項10】
昇降装置が、コンテナフットプリント(13)を備えた昇降フレーム(12)を備え、該昇降フレーム(12)は少なくとも作動装置の一部を形成する、請求項1乃至9の何れかに記載の積層体保管アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテナ積層空間、コンテナ積層空間の重力方向の下方に配置された充電空間、充電空間内を移動可能な充電式車両を備えた積層体保管アセンブリに関し、充電式車両はコンテナ積層空間内へ、又はコンテナ積層空間からコンテナを移動させるのに用いられる昇降装置を有し、各コンテナ積層空間は重力方向の下端部に少なくとも1つの保持要素を備えた保持装置を有し、保持要素は充電式車両上に配置された作動装置によって、コンテナ積層空間内に配置されたコンテナを重力に抗して保持する保持位置と、保持要素を越えてコンテナが移動される解除位置との間で動かされる。
【背景技術】
【0002】
このような積層体保管アセンブリでは、コンテナはコンテナ積層空間に積層される。コンテナ積層空間はここでは、行と列を備えたマトリックスの形で配置されるのが好ましい。コンテナがコンテナ積層空間に保管される場合は、コンテナは充電式車両の昇降装置上に配置される。次いで、充電式車両は、所定の又は所望のコンテナ積層空間の下に位置するまで、充電空間を移動する。その後、昇降装置は、保持装置の近くを通過するまで、コンテナを持ち上げる。コンテナを持ち上げている間、保持要素は解除位置に移動する。保持装置内のコンテナ又は保持装置内にコンテナを続いて保持するのに関与するコンテナの一部が保持装置の近くを通過したらすぐに、保持要素はもう一度保持位置に移動される。保持装置がコンテナを下げる場合は、保持要素はコンテナに係合し、重力の作用による影響に対して、コンテナを固定的に保持する。次いで、充電式車両は、対応するコンテナ積層空間の下を離れる。1個又は数個のコンテナがすでにコンテナ積層空間に位置していた場合、持ち上げられたコンテナが積層体の最下段のコンテナに接するとすぐに積層体全体が持ち上げられ、昇降装置が持ち上げられる。それ以外の場合、保管工程は同じである。
【0003】
充電式車両は、コンテナをコンテナ積層空間から取り出すときに、再度使用される。充電式車両は、コンテナ積層空間の下側で駆動され、コンテナ積層空間内のコンテナ積層体の最下段のコンテナに接触するまで昇降装置が上昇される。その後、昇降装置は必要に応じて、その上に配置された追加のコンテナを積み重ねでコンテナを上昇させる。保持装置がアンロードされるとすぐに、保持要素は解除位置に移動される。その後、コンテナ積層体は下降される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、保持要素は、下位のコンテナが保持装置を通過する時間に対して、解除位置に保持されなければならない。
【0005】
本発明の目的は、コンテナ積層空間からのコンテナの除去を容易に行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
冒頭に記載された種類の積層体保管アセンブリにおいて、この目的は、充電式車両が、固定位置に移動可能な少なくとも1つの固定要素を有し、固定位置において、解除位置に位置する保持要素と相互作用し、保持要素を解除位置に保持するという事実によって達成される。
【0007】
従って、保持要素を解除位置に移動させる作動装置に加えて、充電式車両上に配置される固定要素も使用される。保持要素が解除位置にあるとすぐに、固定要素によって解除位置に固定されることができ、除去されるべきコンテナが保持装置によって通過できるようになる。保持要素がもはや解除位置に保持されるのが必要なくなるとすぐに、その固定要素は除去されて、その結果、保持要素を再び保持位置に移動することができる。
【0008】
充電式車両は、好ましくはコントローラを有し、コントローラは、保持要素が解除位置にあるときに、固定要素を作動させる。このように、コントローラは、コンテナがコンテナ積層空間から除去される場合に、特定の一連の操作を保証する。作動装置は、まず、保持要素を保持位置から解除位置に移動させなければならない。その後でのみ、固定要素を作動させて、保持要素を解除位置に保持することができる。
【0009】
好ましい実施形態では、保持要素は2つのアームレバーとして構成され、第1のアームはコンテナ及び第2のアームの支持面を持ち、固定要素は第2のアームに対して作用する。その後、固定要素はコンテナの支持面の下に位置せず、結果としてコンテナの移動を中断することができない。
【0010】
保持要素は、コンテナ積層空間と充電空間との間に配置された保持器内に配置されることが好ましく、固定要素は、解除位置に配置された保持要素と保持器との間の中間空間内で移動させることができる。その後、保持要素は固定要素を介して、保持器上で支持される。例えば、保持器は、フレームとして構成することができ、このフレームは、1つ又は複数のコンテナ積層空間の下端部にて1つ又は複数の開口部を取り囲んでいる。
【0011】
固定要素は、テーパ付けられた先端部を有するのが好ましい。これにより、固定要素が移動しやすくなる。充電式車両がコンテナ積層空間の下側の所望の位置に正確に配置されていなくても、解除位置に位置する保持要素と相互作用できるように固定要素を移動させることができる。
【0012】
保持器は、固定要素用のガイドを有するのが好ましい。そうすれば、テーパ付けられた先端部のチップはガイドに入ることができる。さらなる動きが与えられると、固定要素は自動的に所望の位置に案内され、この位置では解除位置に位置する保持要素を保持または固定することができる。
【0013】
ここで好ましいのは、このガイドに通路があり、その通路は保持要素の下側に配置され、コンテナの移動経路の外側に配置されることである。例えば、通路は、プレート内の孔又は保持器の何らかの他の部分として構成することができる。
【0014】
重力方向に垂直な非作動位置において、固定要素は、作動位置よりも充電式車両をはるかに越えて突出することがないことが好ましい。固定要素を解除位置に固定する必要がない場合、固定要素はそのまま充電式車両に挿入される。理想的な場合、充電式車両の外側輪郭は、重力方向に対して横方向の充電式車両の輪郭を意味し、非作動位置では固定要素によって拡大されない。
【0015】
ここでは、固定要素を充電式車両上に形成された曲線ガイドで誘導することが好ましい。これは、重力方向と反対方向に持ち上げた場合に、固定要素を充電式車両の輪郭から移動させ、重力方向に下降させた場合に、充電式車両の輪郭内の空間に再び導入するための簡単なオプションである。次いで、充電式車両自体は、充電空間内の要求に対して比較的正確に構成されており、これは例えば、コンテナ積層空間が支持体によって横方向に縁取られており、これが下方に延びて充電空間内の充電式車両を移動させることができる床まで延びているという事実に対してである。
【0016】
ここでは、固定要素を充電式車両上に形成された曲線ガイドで誘導することが好ましい。これは、重力方向と反対方向に持ち上げた場合に、固定要素を充電式車両の輪郭から移動させ、重力方向に下げた場合に、充電式車両の輪郭内の空間に再び導入するための簡単なオプションである。次いで、充電式車両自体は、充電空間内の要求に対して比較的正確に構成されており、これは例えば、コンテナ積層空間が支持体によって横方向に縁取られており、これが下方に延びて充電空間内の充電式車両を移動させることができる床まで延びているという事実に対してである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明は、図面と併せて好ましい実施の形態に基づき、以下に説明する。ここに示されているのは、
図1】積層体保管アセンブリの斜視概念図である。
図2】コンテナ積層空間の下端部におけるフレームアセンブリの斜視図である。
図3】積層体保管アセンブリに属する充電式車両を示す図である。
図4】固定要素を備えた固定装置の概略図である。
図5a】固定要素の移動を説明するための模式図である。
図5b】固定要素の移動を説明するための模式図である。
図5c】固定要素の移動を説明するための模式図である。
図6a】コンテナ積層空間におけるコンテナの保管を説明するための図である。
図6b】コンテナ積層空間におけるコンテナの保管を説明するための図である。
図6c】コンテナ積層空間におけるコンテナの保管を説明するための図である。
図6d】コンテナ積層空間におけるコンテナの保管を説明するための図である。
図7a】コンテナ積層空間からのコンテアの取り出しを説明するための概略図である。
図7b】コンテナ積層空間からのコンテアの取り出しを説明するための概略図である。
図7c】コンテナ積層空間からのコンテアの取り出しを説明するための概略図である。
図7d】コンテナ積層空間からのコンテアの取り出しを説明するための概略図である。
図8a】固定要素の働きを説明するための概略図である。
図8b】固定要素の働きを説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、複数のコンテナ積層空間2を備えた積層体保管アセンブリ1を示す。コンテナ積層空間2の下部には、重力方向に充電空間3が配置されている。充電空間3とコンテナ積層空間2との間にフレームアセンブリ4が、設けられている。
積層体保管アセンブリ1は、複数の垂直に配置されたブレース5を有し、これらのブレースは、水平なクロスブレース6、7によって互いに接続されている。
【0019】
各コンテナ積層空間2の底部には開口部8が形成されており、該開口部はフレームアセンブリ4に設けられている。このため、フレームアセンブリ4には、フレーム要素の形で複数のブレース9があり、例えば、相互にネジ留めされる。保持要素10は、フレーム要素の各コーナに配置される。その後、フレーム要素の4つの保持要素は保持装置を構成する。保持要素10とその機能については、以下でさらに詳しく説明する。
【0020】
明確さの理由から、図1には積層体保管アセンブリ1に属する充電式車両11は示されていない。充電式車両11を図3に示す。
充電式車両11は、昇降フレーム12を有し、これは、更に詳細には示されていない昇降駆動装置を介して上昇及び降下させることができる。昇降フレーム12は、コンテナフットプリント13を有し、その上に図6及び図7に示すコンテナ14を配置することができる。
【0021】
昇降フレーム12及びその昇降駆動装置に加えて、充電式車両11はまた幾つかの固定要素15を有し、これは、固定要素駆動装置16を介して上昇及び降下させることができる。充電式車両11は、さらに複数の車輪17、18を有し、これを用いて充電空間3内で充電式車両11を移動させることができる。
【0022】
各固定要素15は湾曲ガイド16に案内される。固定要素15は、ここでは2つのローラ20、21を介して湾曲ガイド16に案内されるキャリア19上に配置される。固定要素駆動装置16によって固定要素15が持ち上げられると、図5aの非作動位置から図5cに示す作動位置に移動される。ここでは重力方向を横切って充電式車両11の外に移動される。固定要素15が再び下降されると、重力方向に直交する充電式車両11内に再び移動される。このようにして、固定要素15は、充電式車両11が充電空間3内を移動する際に、重力方向と直交する充電式車両11の外輪郭上に突出することが防止される。固定要素駆動装置16は、2つの固定要素15に同時に作用する。このために、2つの固定要素15は、クロス部材22を介して相互に連結される。クロス部材22は、今度は線形ガイド23に案内される。固定要素駆動装置16はまた、より詳細に示されない方法でカバーを備えることができる。
【0023】
固定要素15はテーパ状先端部24を有し、その動作原理を以下にさらに説明する。その他には、円筒形、あるいは断面的に多角形を有することができる。
【0024】
図6は、コンテナ14がコンテナ積層空間2にどのように保存されるかを示している。図示されているように、追加のコンテナ25は、すでにコンテナ積層空間2内に位置している。この追加のコンテナ25は、保持器9の角部に位置する保持要素10上で支持される。単一の保持要素10のみが示される。
【0025】
保持要素10は、コンテナフットプリント27を有する第1のアーム26と、第2のアーム28とを有する2本アームのレバーとして構成される。保持要素10は、軸29の周りで旋回できるように取り付けられている。
第2のアーム28の下方にて、保持器9はガイド30を有し、ガイド30には固定要素15が持ち上げられたときに固定要素15が入り込むことができる。このガイド30は、コンテナ14の移動経路の外側に配置される。
【0026】
図6aは、開始位置を示しており、コンテナ積層空間2に保管されるコンテナ14が、コンテナ積層空間2にすでに配置されているコンテナ25に下から近づくように移動する。図6bにて、新しいコンテナ14は、コンテナ積層空間2にすでに配置されているコンテナ25に接触した。
【0027】
図6cは、2つのコンテナ14、25が一緒に持ち上げられる様子を示している。ここで新たに収納されるコンテナ14は、保持要素10と、より正確には保持要素10の第1のアーム26と接触し、保持要素10を図6a乃至図6cに示す保持位置から図6dに示す解除位置に旋回させる。保持要素10の解除位置では、コンテナ14を保持要素10を過ぎて移動させることができる。ここでコンテナ14は、コンテナ14を持ち上げる昇降フレーム12と一緒に作動装置を形成する。
【0028】
新たに収納されるコンテナ14は、コンテナ14の保持幾何形状31が保持要素10を通過するまで、充電式車両11の昇降フレーム12によってさらに持ち上げられる。その後、保持要素10は保持位置(図7a)に戻り、それにより、コンテナ14は、保持要素10上で自体を支持される。必要に応じて、保持要素10の解除位置(図6d)から保持位置(図7a)に戻る動きは、より詳細には示されていないばねによってサポートされることができる。
【0029】
図7は、コンテナ14がどのようにコンテナ積層空間2から除去されるかを示している。昇降フレーム12は、コンテナ14に接触するまで上昇される。その後、コンテナ14は、コンテナフットプリント13上に位置する。保持要素10は、コンテナ14の底部の凹部32内に突出しており、この凹部32は、保持幾何形状31の領域に配置されている。
【0030】
昇降フレーム12がさらに持ち上げられた場合、保持要素10上の荷重は、最初はコンテナ14によって持ち上げられる。その場合、保持要素10には、荷重が掛かっていない。昇降フレーム12がさらに持ち上げられれば、保持要素10を解除位置に旋回させることができる。この場合、昇降フレーム12は、単独で作動装置を備える。
【0031】
昇降フレーム12が下降したときに保持要素10が保持位置に戻るのを防止するために、図7dに示す位置で固定要素15が作動する。
【0032】
その効果を図8に示す。図8aは、保持位置にある保持要素10を示しており、この保持位置では、コンテナ14が第1のアーム26の支持面27上に載置される。図8bは、保持要素10が固定要素15によって保持されている解除位置を示している。ここで、固定要素15は、ガイド30を通して移動された。ガイド30の底部は、丸みを帯びた又は円錐形の構成を有し、これにより、固定要素15の先端部24が通り抜けることが容易になる。ガイド30により、固定要素15が、保持器9と保持要素10の第2のアーム28との間で、上昇工程中に移動されることが確実になる。ここでの固定要素15は、第2のアーム28に作用し、第2のアーム28が再び保持器9に向かう方向に旋回することができるのを防止する。
保持器9の代わりに、保持要素10を保持するための他のオプションを使用することもできる。
【0033】
昇降フレーム12の昇降駆動部(これ以上詳細には示されない)及び固定要素駆動装置16はコントローラと接続されており、該コントローラもまたそれ以上詳細には示されていない。
コントローラにより、保持要素10が解除位置にあるときにのみ、固定要素15を図8bに示す固定位置に移動させることができることが確実になる。例えば、これは保持要素10の位置を決定するセンサを使用することによって、または昇降フレーム12のための昇降装置の持ち上げ経路を監視することによって、確実にすることができ、ここで固定要素15は、昇降フレーム12が保持要素10を解除位置、すなわち開位置に旋回させた程度まで持ち上げられた場合にのみ、上昇される。
【0034】
図8から明らかなように、保持要素10の第2のアーム28は、保持位置において重力方向に下方から保持器9に当接する。保持器9は、保持要素10が解除位置にあるときに固定要素15の支持を形成すると同時に、保持位置にある保持要素10の移動を制限するためにも使用される。固定要素15は保持器9に支持されているので、比較的小さい寸法でもよい。保持要素10が図8bに示す解除位置にあるときにのみ、保持器9と保持要素10の第2のアーム28との間の中間空間を埋めることができなければならない。









図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図6d
図7a
図7b
図7c
図7d
図8a
図8b
【外国語明細書】