(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022040239
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】固定手段を備えるエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20220303BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20220303BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20220303BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002053
(22)【出願日】2022-01-11
(62)【分割の表示】P 2018554564の分割
【原出願日】2017-03-31
(31)【優先権主張番号】16167325.6
(32)【優先日】2016-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
(57)【要約】
【課題】エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置に挿入する時に、ユーザーに過度の負担がかかることなく、エアロゾル発生物品の確実な保持を可能にするエアロゾル発生装置を提供すること等。
【解決手段】エアロゾル発生物品(10)を受けるためのくぼみ(116)を画定するハウジング(110)と、ハウジングに接続された締付部材(160)とを含む、エアロゾル発生装置(100)が提供されている。くぼみは開放端を有し、それを通してエアロゾル発生物品はくぼみに受けられることができ、また締付部材は、くぼみを選択的に締め付けるために開位置と締付位置の間を移動可能であり、それによってエアロゾル発生物品が選択的に掴まれたり放されたりするのが可能になる。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみを画定するハウジングであって、前記くぼみが開放端を有し、その開放端を通して前記物品を前記くぼみに受けることができるものと、
前記ハウジングに接続された締付部材とを備え、前記締付部材が、前記くぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために開位置と締付位置の間を移動可能である、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記締付部材が、前記くぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために、エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられた時に、前記開位置と前記締付位置の間で選択的に移動可能である、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記締付部材が、前記くぼみの前記開放端を選択的に締め付けるために移動可能である、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記締付部材が前記締付位置に向けて付勢されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記ハウジングと前記締付部材の間にばねをさらに備え、前記ばねが前記締付位置に向けて前記締付部材を付勢するように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記締付部材が、前記ハウジングの前記くぼみの外側の周りに延びるカラーを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記締付部材が、前記ハウジングの前記長さの領域に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに摺動可能に接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記ハウジングが、前記締付部材が前記開位置にある時に前記締付部材の少なくとも一部を受けるための凹部をさらに備える、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記ハウジングが本体および前記本体に接続された移動可能な壁を備え、前記移動可能な壁が前記くぼみの前記開放端の少なくとも一部を画定し、また前記開放端が第一の最小直径を有する第一の位置と、前記開放端が第二の、より小さい最小直径を有する第二の位置との間で前記移動可能な壁が移動可能であり、また前記締付部材が、前記移動可能な壁を前記第二の位置にそらせることによって、前記くぼみの前記開放端を選択的に締め付けるように配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記移動可能な壁が、前記締付部材が前記開位置にある時に、前記第一の位置に向けて付勢されている、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記移動可能な壁が弾力性であり、前記締付部材が前記締付位置に移動した時に弾性変形によって、前記ハウジングの本体に対して撓ませて、前記第二の位置に移動するように、および前記締付部材が前記開位置に移動した時に自動的に前記第一の位置に戻るように配置されている、請求項7または請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記移動可能な壁がヒンジによって前記ハウジングの前記本体に接続され、その周りを前記移動可能な壁が前記第一の位置と第二の位置と間を移動可能である、請求項8または請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記エアロゾル発生装置が電気加熱式のエアロゾル発生装置であり、前記くぼみ内に受けられた時にエアロゾル形成基体を加熱するために前記くぼみ内に位置付けられた電気ヒーターをさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記電気ヒーターが、一つ以上の外部発熱体、一つ以上の内部発熱体、または一つ以上の外部発熱体および一つ以上の内部発熱体を備える、請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生物品とを備え、前記エアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項16】
前記エアロゾル形成基体が、加熱に伴い前記基体から放出される揮発性たばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を備える、請求項15に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項17】
前記エアロゾル発生システムを起動するためのユーザーインターフェースをさらに備える、請求項1~16のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムで使用するエアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムに関連する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、電池、制御電子回路および電気ヒーターを含むエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置で使用するために特別に設計されたエアロゾル発生物品とを典型的に備える電気的に作動するシステムである。一部の例において、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル発生基体を備え、エアロゾル発生装置内に収容されるヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中に挿入される時に、エアロゾル発生基体の中に、またはその周りに挿入される。代替の電気的に作動するシステムにおいて、エアロゾル発生物品は、容器に入っていないたばこなどのエアロゾル発生基体を収容するカプセルを備えてもよい。
【0003】
エアロゾル発生装置は一般に、複数の使い捨てのまたは再充填可能なエアロゾル発生物品で再使用可能である。エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に挿入される時、一貫したエアロゾル特性のためにエアロゾル発生物品およびヒーターの相対的位置が重要になりうる。さらに、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置に挿入する際の、またはエアロゾル発生装置から取り外す際の容易さも、ユーザーにとっての困難を回避するために重要であり、またエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に挿入される時に損傷を受けるリスクを低減しうる。
【0004】
従って、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置に挿入する時に、ユーザーに過度の負担がかかることなく、エアロゾル発生物品の確実な保持を可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第一の態様によると、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみを画定するハウジングであって、くぼみが開放端を有し、その開放端を通して物品がくぼみに受けられるものと、ハウジングに接続された締付部材とを備え、ここでくぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために締付部材が開位置と締付位置の間を移動可能である、エアロゾル発生装置が提供されている。
【0006】
有利なことに、本発明によるエアロゾル発生装置は、ユーザーがエアロゾル発生物品を挿入する、掴む、取り外す簡単な方法を提供する。締付部材が開位置にある時に、エアロゾル形成基体は簡単に、くぼみに挿入され、またくぼみから取り外されうる。締付部材が締付位置にある時に、くぼみの最小直径は、エアロゾル発生物品が装置によって確実に掴まれ、くぼみ内の所定位置に保持されうるように小さくされている。これは、他の装置での場合と同様に、エアロゾル発生装置によってエアロゾル発生物品を確実に掴むことと、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置に簡単に挿入することとの間で妥協を図る必要性を回避する。締付部材は締付位置または開位置にあるかにかかわらず、ハウジングに接続されたままである。従って、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入するために、締付部材をハウジングから取り外す必要はない。
【0007】
本明細書で使用される「締め付ける」および「締付」という用語は、くぼみの最小直径の減少を意味する。すなわち、エアロゾル発生装置の横断方向のくぼみの最小寸法の減少である。
【0008】
好ましい例において、「締め付ける」および「締付」という用語は、くぼみの最小直径を少なくとも2パーセント、少なくとも5パーセント、少なくとも10パーセント、または少なくとも20パーセント減少させることを意味する。これらの例において、くぼみの最小直径は50パーセントを越えて減少されないことが好ましい。
【0009】
好ましい例において、締付部材は、くぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられている時に、開位置と締付位置の間を選択的に移動可能である。
【0010】
好ましい例において、締付部材が開位置にある時に、くぼみの最小直径は、装置で使用されているエアロゾル発生物品の最大外径と等しいか、またはそれより大きく、それより大きいことが好ましい。締付部材が締付位置にある時に、くぼみの最小直径は、装置で使用されているエアロゾル発生物品の最大外径より小さいか、それと等しいべきあり、それより小さいことが好ましい。任意の構成において、締付部材が開位置にある時のくぼみの最小直径は、締付部材が締付位置にある時のくぼみの最小直径よりも大きい。
【0011】
締付部材が開位置にある時に、くぼみの最小直径は、エアロゾル発生物品の最大外径と等しいか、またはそれより大きく、わずかにより大きいことが好ましい。締付部材が締付位置にある時に、くぼみの最小直径は、エアロゾル発生物品の最大外径と等しいか、または小さく、わずかにより小さいことが好ましい。任意の構成において、くぼみの最小直径は、締付部材が開位置にある時に、閉位置にある時よりも比較的により大きい。
【0012】
締付部材は、開位置と締付位置の間で自由に移動可能としうる。これは、締付部材が概して、ユーザーによって最後に移動された位置に残ることを意味する。こうした例において、締付部材は、開位置と締付位置の間で、およびその逆でも、ユーザーによって手動で移動されうる。
【0013】
締付部材は締付位置にある時に、くぼみの長さに沿った任意の適切な位置でくぼみを締め付けるように配置されうる。すなわち、くぼみに完全に挿入された時に、エアロゾル発生物品に隣接した、くぼみの長さに沿った任意の位置である。好ましい例において、締付部材は、くぼみの開放端を選択的に締め付けるために、開位置と締付位置の間を移動可能である。これは締付部材がエアロゾル発生物品のとりわけ確実な掴みを提供するのを可能にする。
【0014】
一定の好ましい実施形態において、締付部材は締付位置に向けて付勢されている。これは、ユーザーの作用なしに、締付部材が開位置から締付位置に自動的に移動することを意味する。この配置では、締付部材はユーザーによって開位置に移動されない限り、締付位置に保持される。これは有利なことに、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられると、ユーザーが締付部材を開位置から締付位置に手動で移動する必要なく、エアロゾル発生装置がエアロゾル発生物品を確実に掴むことを可能にする。また、例えば装置が使用中に誤って強打された場合に、締付部材が意図せずに締付位置から開位置に移動される可能性を低減しうる。
【0015】
締付部材は任意の適切な機構によって、締付位置に向けて付勢されうる。例えば、締付部材およびハウジングの一部分(例えばくぼみの開放端で)は、締付部材が開位置にある時にハウジングによって復元力が締付部材にかけられて、締付部材が締付位置に向けて付勢されるように、協調的に成形加工されうる。締付部材とハウジングの一部分の一方または両方(例えばくぼみの開放端で)は、締付部材が開位置にある時に弾性的に変形されてもよく、それによって弾性的な変形は締付部材を締付位置に向けて付勢するための復元力を提供する。
【0016】
本発明によるエアロゾル発生装置は、ハウジングと締付部材の間にばねをさらに備えてもよく、ばねは締付部材が締付位置に向けて付勢されるように配置されている。
【0017】
ある一定の実施形態において、締付部材はハウジングのくぼみの外側の周りに延びるカラーを備える。有利なことに、これはとりわけ丈夫な配置を提供しうる。こうした実施形態において、カラーはハウジングの外表面の周り、例えばくぼみを画定するハウジングの壁の外表面の周りに延びうる。別の方法として、または追加的に、カラーの一部または全部は、ハウジングにある凹部またはくぼみ内に受けられてもよい。
【0018】
他の例において、締付部材は、くぼみまたはハウジングの外側の周りに部分的にのみ延びてもよく、またはくぼみまたはハウジングの外側の一部、例えばくぼみの開放端の周りに部分的に延びてもよい。例えば、締付部材は、例えばくぼみの開放端を締め付けることによって、くぼみを締め付けるために移動可能な、C形の部材、またはフィンガー、アーム、または他の類似の要素を備えうる。
【0019】
上記の実施形態のいずれにおいても、締付部材はハウジングの長さに沿って移動可能であるように、ハウジングに摺動可能に接続されうる。これは有利なことに、コンパクトで簡単な配置をもたらしうる。一つの特定の例において、締付部材はハウジングの長さの一領域に沿って移動可能であるように、ハウジングの周りに延び、かつハウジングに摺動可能に接続されたカラーを備える。
【0020】
他の例において、締付部材は枢動動作によって開位置と締付位置の間を移動可能であるように、ハウジングに枢動可能に接続されうる。なおさらなる例において、締付部材は回転によって開位置と締付位置の間を移動可能であるように、ハウジングに対して回転可能としうる。例えば、締付部材の回転によって締付部材がねじ接続の軸方向に沿ってハウジングに対して移動するように、締付部材は、ねじ接続によってハウジングに接続されうる。こうした例において、締付部材がねじ接続上の締付部材の回転に伴い、ハウジングの長さに沿って移動可能であるように、ねじ接続の軸方向はハウジングの長軸方向軸と実質的に平行でありうるか、整列されうる。
【0021】
締付部材がハウジングの長さの一領域に沿って移動可能である実施形態において、ハウジングは、締付部材が開位置にある時に締付部材の少なくとも一部を受けるための凹部をさらに備えることが好ましい。この配置では、締付部材は開位置に移動した時に、凹部内に延びることができる。これは有利なことに、締付部材がハウジングの外表面に沿ってのみ移動する配置と比較して、締付部材とユーザーが装置を掴む部分との間の干渉を低減しうる。これは、ユーザーがハウジングを掴むことに悪影響を与えることなく締付部材のより簡単な取り扱いを可能にするために、締付部材のサイズを増大させることを可能にする。一部の実施形態において、締付部材はハウジングの長さの少なくとも一領域に沿って移動可能であるように、ハウジングに摺動可能に接続され、かつハウジングは、締付部材が開位置にある時に締付部材の少なくとも一部を受けるための凹部をさらに備える。
【0022】
他の例において、締付部材は締付位置および開位置の両方でハウジングの外側にあるように、ハウジングの長さに沿って、かつハウジングの外表面上を移動可能である。
【0023】
上記の実施形態のいずれにおいても、ハウジングは本体および本体に接続された移動可能な壁を備えることが好ましく、移動可能な壁はくぼみの開放端の少なくとも一部を画定し、ここで移動可能な壁は、開放端が第一の最小直径を有する第一の位置と、開放端が第二の、より小さい最小直径を有する第二の位置との間を移動可能であり、また締付部材は、移動可能な壁を第二の位置に撓ませることによって、くぼみの開放端を選択的に締め付けるように配置されている。この配置では、くぼみの開放端の最小直径は、移動可能な壁によって画定され、またくぼみの開放端は、移動可能な壁を介して締付部材によって間接的に締め付けられうる。他の例において、くぼみの開放端の最小直径が締付部材によって画定され、締付部材が直接的にくぼみの開放端を選択的に締め付けるよう配置されてもよい。
【0024】
本明細書で使用する「移動可能な壁」という用語は、くぼみの一部を画定する側壁を形成するハウジングの一部分を意味し、これはハウジングの本体に対して移動するために構成されている。
【0025】
移動可能な壁は、くぼみの開放端全体を画定することが好ましい。言い換えれば、移動可能な壁は、くぼみの開放端での周辺全体の周りに延びうる。こうした実施形態において、移動可能な壁は、くぼみの周囲の周りを連続的または非連続的な様式で延びうる。移動可能な壁が非連続的な場合、複数のセクションはそれぞれ、隣接したセクションから狭いギャップで分離されているため、くぼみの開放端の外周全体の周りに延びうる。他の実施形態において、移動可能な壁は、くぼみの周囲の周りの一部分のみに延びることができ、くぼみの残りの部分は一つ以上の追加的な壁セクションによって画定されており、この壁セクションは固定されていてもよく、またはハウジングの本体に対して移動可能であってもよい。
【0026】
一部の例において、移動可能な壁はくぼみの開放端のみを画定する。こうした例において、くぼみの残りの部分は一つ以上の追加的な壁セクションによって画定されてもよく、この壁セクションは固定されていてもよく、または本体に対して移動可能であってもよい。他の例において、移動可能な壁は、くぼみの長さの少なくとも一部に沿って、くぼみの開放端とくぼみの側壁の両方を画定する。一つの特定の例において、移動可能な壁は、実質的にくぼみの長さ全体に沿って、くぼみの開放端とくぼみの側壁を画定する。
【0027】
移動可能な壁は単一の一元の構成要素から形成されてもよい。他の例において、移動可能な壁は複数の構成要素から形成されてもよい。例えば、移動可能な壁は、くぼみの開放端の周りに配置された複数の壁または枢動可能に取り付けられたブレードまたは葉(アイリスブレードなど)から形成されてもよい。
【0028】
移動可能な壁は、締付部材が開位置にある時に第一の位置に向けて付勢されうる。有利なことに、この配置では、移動可能な壁は、締付部材が開位置に移動した時に、第一の位置に自動的に移動して、くぼみの開放端を拡大し、ユーザーの負担を低減する。
【0029】
好ましい実施形態において、移動可能な壁は弾力性であり、締付部材が締付位置に移動した時に弾性変形によって、ハウジングの本体に対して撓ませて、第二の位置に移動するように、および締付部材が開位置に移動した時に自動的に第一の位置に戻るに戻るように配置されている。これは、エアロゾル発生物品の簡単な挿入または取り外しを可能にするように、移動可能な壁が第一の位置に向けて付勢されうるための単純かつ丈夫な手段を提供する。
【0030】
こうした実施形態において、第一の位置と第二の位置の間の移動が変形のみによって起こるように、移動可能な壁はハウジングの本体に固定されてもよい。
【0031】
移動可能な壁は、ヒンジによってハウジングの本体に接続されてもよく、その周りで移動可能な壁は第一の位置と第二の位置の間を移動可能である。
【0032】
エアロゾル発生装置は、電気加熱式のエアロゾル発生装置であることが好ましく、また電気ヒーターをさらに備える。こうした例において、電気ヒーターは、くぼみ内に受けられた時にエアロゾル形成基体を加熱するために、くぼみ内に位置付けられていることが好ましい。
【0033】
電気ヒーターは、一つ以上の外部発熱体、一つ以上の内部発熱体、または一つ以上の外部発熱体および一つ以上の内部発熱体を備えうる。本明細書で使用する「外部発熱体」という用語は、くぼみ内に受けられるエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の外側に位置付けられた発熱体を意味する。本明細書で使用する「内部発熱体」という用語は、くぼみ内に受けられるエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の内側に少なくとも部分的に位置付けられた発熱体を意味する。少なくとも一つの外部発熱体は、くぼみの周囲の周りに、例えばハウジングの側壁上に配置された外部発熱体の列を備えうる。一定の例において、外部発熱体は、くぼみの長軸方向に沿って延びる。この配置では、発熱体は、エアロゾル発生物品がくぼみに挿入されたり、くぼみから取り外されたりする同じ方向に沿って延びる。これは、発熱体がくぼみの長さと整列されていない装置と比較して、物品がくぼみに挿入されたり、くぼみから取り外されたりする時の発熱体とエアロゾル発生物品の間の干渉を低減しうる。一部の実施形態において、外部発熱体は、くぼみの長さ方向に沿って延び、かつ周囲方向に間隙を介している。電気ヒーターが少なくとも一つの内部発熱体を備える場合、発熱体は任意の適切な数の発熱体を備えうる。例えば、ヒーターは単一の内部発熱体を備えうる。単一の内部発熱体は、くぼみの長軸方向に沿って延びてもよい。
【0034】
エアロゾル発生装置は携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生装置は従来型の葉巻たばこまたは紙巻たばこと匹敵するサイズであってもよい。エアロゾル発生装置の全長は、およそ30mm~およそ150mmであってもよい。エアロゾル発生装置の外径は、およそ5mm~およそ30mmであってもよい。
【0035】
エアロゾル発生装置が電気ヒーターを備える場合、エアロゾル発生装置は、電気ヒーターに電力供給するための電源をさらに備えうる。こうした実施形態において、ハウジングは電源が位置する少なくとも一つの内部区画を画定しうる。少なくとも一つの内部区画は、くぼみから分離されてもよい。くぼみは少なくとも一つの内部区画の一部を形成しうる。
【0036】
電源は再充電可能なリチウムイオン電池などの電池であってもよい。別の方法として、電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合がある。電源は、一回以上の基体吸入体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有しうる。例えば、電源は従来型の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる一般的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な生成を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の例において、電源が所定の回数の吸煙、または電気ヒーターの非連続的な起動を可能にするために十分な容量を有してよい。
【0037】
上記の実施形態のいずれにおいても、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを生成するように構成された電気ヒーターを備えうる。電気ヒーターは、少なくとも一つの発熱体を備え、固体エアロゾル形成基体または液体エアロゾル形成基体を加熱するように構成されうる。少なくとも一つの発熱体は、一つ以上の抵抗発熱体を備えうる。少なくとも一つの発熱体は、一つ以上の誘導加熱発熱体を備えうる。少なくとも一つの発熱体は、一つ以上の抵抗発熱体および一つ以上の誘導加熱発熱体を備えうる。エアロゾル発生装置は、ヒーターへの電力供給を制御するように構成されたコントローラーをさらに備えてもよい。コントローラーは、電気ヒーターへの電力供給を阻止することによって、装置の動作を無効化するように構成されてもよく、電気ヒーターへの電力供給を可能することによって、装置の動作を有効化してもよい。
【0038】
少なくとも一つの電気発熱体は、電気抵抗性の材料を含むことが好ましい。適切な電気抵抗性の材料には例えば、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料製・金属材料製の複合材料が挙げられるが、これに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例には、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有の合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金および鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporation(1999 Broadway Suite 4300, Denver Colorado)の登録商標である。複合材料では、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に包埋、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。発熱体は、二層の不活性材料の間で絶縁された、金属製でエッチング加工が施された箔を含んでもよい。その場合、不活性材料はKapton(登録商標)、全層ポリイミドまたはマイカ箔を含んでもよい。Kapton(登録商標)は、E.I. du Pont de Nemours and Company(1007 Market Street, Wilmington, Delaware 19898, United States of America)の登録商標である。
【0039】
少なくとも一つの電気発熱体は赤外線発熱体、光子供給源、または誘導発熱体を備えてもよい。
【0040】
少なくとも一つの電気発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、少なくとも一つの電気発熱体は加熱用ブレードの形態を取ってもよい。少なくとも一つの電気発熱体は、異なる導電性部分または電気抵抗性の金属チューブを有するケーシングまたは基体の形態を取ってもよい。エアロゾル形成基体が容器内に提供されている液体である場合、容器は使い捨ての発熱体を組み込んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体の中心を貫通する一つ以上の加熱用の針またはロッドが使用されてもよい。少なくとも一つの電気発熱体は、ディスク型の(端部の)発熱体、またはディスク型の発熱体と加熱用の針またはロッドを組み合わせたものであってもよい。少なくとも一つの電気発熱体は、エアロゾル形成基体を囲むように、または部分的に囲むように配置された柔軟な材料シートを備えてもよい。他の可能性としては、加熱用のワイヤーまたはフィラメント、例えばNi-Cr、白金、タングステンまたは合金製のワイヤーまたは加熱プレートが挙げられる。随意に、発熱体は剛直な担体材料内またはその上に配置されてもよい。
【0041】
少なくとも一つの電気発熱体は、熱を吸収および保存して、その後ある期間にわたりエアロゾル形成基体に熱を放出する能力を有する材料を含む、ヒートシンクまたは蓄熱体を含んでもよい。ヒートシンクは、適切な金属またはセラミック材料など、任意の適切な材料で形成されてもよい。材料は高い熱容量(顕熱保存材料)を有するか、または熱を吸収し、その後で可逆的なプロセス(高温相変化など)を経て放出する能力を有する材料であることが好ましい。適切な蓄熱材料としては、シリカゲル、アルミナ、炭素、ガラスマット、ガラス繊維、鉱物、金属または合金(アルミニウム、銀または鉛)、およびセルロース系材料(紙など)が挙げられる。可逆的な相変化によって熱を放出する他の材料には例えば、パラフィン、酢酸ナトリウム、ナフタリン、ろう、ポリエチレンオキシド、金属、金属塩、共晶塩の混合物または合金が挙げられる。
【0042】
ヒートシンクまたは蓄熱体は、エアロゾル形成基体と直接的に接触し、かつ保存した熱を基体に直接的に伝達できるように配置されてもよい。ヒートシンクまたは蓄熱体に保存された熱は、金属チューブなどの熱導体の手段によってエアロゾル形成基体に伝達されてもよい。
【0043】
少なくとも一つの発熱体は伝導によってエアロゾル形成基体を加熱してもよい。発熱体は基体と、または基体が配置されている担体と、少なくとも部分的に接触してもよい。発熱体からの熱は熱伝導性要素によって基体に伝導してもよい。
【0044】
少なくとも一つの発熱体は、使用中に電気加熱式のエアロゾル発生装置を通して引き出された、入ってくる周囲空気に熱を伝達してもよく、これが次に対流によってエアロゾル形成基体を加熱する。周囲空気はエアロゾル形成基体を通過する前に加熱されてもよい。エアロゾル形成基体が液体基体である場合、周囲空気はまず基体を通して引き込まれ、その後加熱されてもよい。
【0045】
少なくとも一つの発熱体は、エアロゾル発生装置および取り外し可能なエアロゾル発生物品から成るエアロゾル発生システムの一部を装置が形成する場合、物品と装置の間に電気接点が形成されないように、誘導発熱体を備えてもよい。装置は、インダクタコイルと、高周波振動電流をインダクタコイルに提供するように構成される電源とを備えうる。物品は、エアロゾル形成基体を加熱するように位置付けられたサセプタ素子を備えうる。本明細書で使用される高周波振動電流という用語は、500kHz~10MHzの周波数を有する、振動する電流を意味する。
【0046】
ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料には例えば、金属、合金、プラスチック、もしくはそれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエチレンなど、食品または医薬品の用途に適切な熱可塑性樹脂が挙げられる。材料は軽量であり、脆くないことが好ましい。
【0047】
ハウジングはマウスピースを備えてもよい。マウスピースは少なくとも一つの空気吸込み口と、少なくとも一つの空気出口とを含みうる。マウスピースは二つ以上の空気吸込み口を含みうる。一つ以上の空気吸込み口は、エアロゾルがユーザーに送達される前にその温度を低減することができ、エアロゾルがユーザーに送達される前にその濃度を減少させうる。本明細書で使用される「マウスピース」という用語は、ハウジングのくぼみ内に受けられるエアロゾル発生物品からエアロゾル発生装置によって発生されたエアロゾルを直接吸い込むためにユーザーの口に入れられるエアロゾル発生装置の一部分を意味する。
【0048】
本発明の第二の態様によると、上述の実施形態のうちのいずれかによる、本発明の第一の態様によるエアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置とを含むエアロゾル発生システムが提供される。エアロゾル発生物品は、使用中にエアロゾル発生装置によって気化されてエアロゾルを形成するエアロゾル形成基体を備える。
【0049】
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書で使用される時、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関連する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、好都合なことにエアロゾル発生物品の一部であってもよい。
【0050】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を意味する。例えば、エアロゾル発生物品は、システムの近位端またはユーザー側端でマウスピースを吸うまたは吸煙することによってユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生する物品であってもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を含む物品は、たばこスティックと呼ばれる。
【0051】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品と相互作用してエアロゾルを発生する装置を意味する。
【0052】
締付部材が開位置にある時に、くぼみの最小直径は、エアロゾル発生物品の最大外径と等しいか、またはそれよりも大きく、それよりも大きいことが好ましい。締付部材が締付位置にある時に、くぼみの最小直径は、エアロゾル発生物品の最大外径と等しいか、またはそれよりも小さく、それよりも小さいことが好ましい。任意の構成において、締付部材が開位置にある時のくぼみの最小直径は、締付部材が締付位置にある時のくぼみの最小直径よりも大きい。
【0053】
エアロゾル発生システムは、システムを起動するためのユーザーインターフェース、例えば装置の加熱を開始するボタン、または装置またはエアロゾル形成基体の状態を示すディスプレーを含みうる。
【0054】
エアロゾル発生システムは、エアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基体を加熱する電気加熱式システムでありうる。エアロゾル形成基体は、液体貯蔵部分に収容された液体であってもよく、または固体基体であってもよい。いずれの場合においても、エアロゾル形成基体は、使用の際に装置と係合する取り替え可能な、消耗部分に供給されうる。システムは、紙巻たばこが燃焼することなく加熱され、ユーザーによって直接吸入可能なエアロゾルを形成する、加熱式たばこタイプのシステムであってもよい。
【0055】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生システムは、使用中にエアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを生成するための電気ヒーターを備える。
【0056】
電気ヒーターはエアロゾル形成基体を間接的に加熱してもよい。電気ヒーターは誘導ヒーターであってもよく、またエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体と熱的に連通するサセプタをさらに備えてもよい。使用中にサセプタは誘導ヒーターによって加熱され、かつエアロゾル形成基体はサセプタによって加熱される。サセプタは、伝導熱伝達、対流熱伝達、放射熱伝達、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つによってエアロゾル形成基体を加熱するように構成されてもよい。
【0057】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置内に部分的に含まれてもよい。
【0058】
エアロゾル発生物品は実質的に円筒形の形状としうる。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品はまた、長さと実質的に直交する長さと円周を有しうる。エアロゾル形成基体は実質的に円筒形の形状であってもよい。エアロゾル形成基体は実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成基体はまた、長さと、この長さと実質的に直交する円周とを有しうる。
【0059】
エアロゾル発生物品の全長は、およそ30mm~およそ100mmであってもよい。一つの実施形態において、エアロゾル発生物品の全長は、およそ45mmである。エアロゾル発生物品の外径は、およそ5mm~およそ12mmであってもよい。一つの実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ7.2mmの外径を有しうる。
【0060】
エアロゾル形成基体は、約7mm~約15mmの長さを有しうる。一つの実施形態において、エアロゾル形成基体は、およそ10mmの長さを有しうる。別の方法として、エアロゾル形成基体は、およそ12mmの長さを有しうる。
【0061】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。さらに、エアロゾル形成基体の外径は、およそ5mm~およそ12mmであってもよい。一つの実施形態において、エアロゾル形成基体は、およそ7.2mmの外径を有しうる。
【0062】
エアロゾル発生物品は、フィルタープラグを備えうる。フィルタープラグは、エアロゾル発生物品の下流端に位置しうる。フィルタープラグは、酢酸セルロースフィルタープラグであってもよい。一実施形態において、フィルタープラグの長さは、およそ7mmであるが、およそ5mm~およそ10mmであってもよい。
【0063】
エアロゾル発生物品は外側紙ラッパーを備えうる。さらに、エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体とフィルタープラグの間の分離部を備えてもよい。分離部は、およそ18mmであってもよいが、およそ5mm~およそ25mmの範囲であってもよい。
【0064】
エアロゾル形成基体は固体のエアロゾル形成基体であってもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は固体構成要素と液体構成要素の両方を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、高密度で安定したエアロゾルの形成を促進するエアロゾル形成体をさらに備えてもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0065】
特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起またはしわを有するシートを意味する。
【0066】
エアロゾル発生物品は、液体貯蔵部分と、液体貯蔵部分の中に保存された液体エアロゾル形成基体とを備えてもよい。使用中に電気ヒーターは、液体エアロゾル形成基体の小さい部分を気化するために、液体エアロゾル形成基体の小さい部分を加熱する。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴い液体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含む、たばこ含有材料を含むことが好ましい。別の方法として、または追加的に、液体エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物エキス、および天然の風味または人工の風味を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体をさらに含むことが好ましい。
【0067】
本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を促進する任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。適切なエアロゾル形成体は、エアロゾル発生物品の作動温度で熱分解に対して実質的に耐性があることが好ましい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0068】
エアロゾル発生物品は、液体貯蔵部分と連通する毛細管芯をさらに備えてもよい。毛細管芯は、液体貯蔵部分の中の液体エアロゾル形成基体と接触するように配置されている。使用中に液体エアロゾル形成基体は毛管作用によって毛細管芯に沿って液体貯蔵部分から移動され、そこで電気ヒーターによって加熱される。電気ヒーターが誘導ヒーターを備える実施形態において、エアロゾル発生物品はサセプタをさらに備えてもよい。使用中に誘導ヒーターはサセプタを加熱し、また液体エアロゾル形成基体は毛細管芯を介して液体貯蔵部分からサセプタに移動される。
【0069】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置で使用する一つ以上のエアロゾル発生物品との組み合わせである。ところが、エアロゾル発生システムは、例えば電気的に作動するまたは電気式エアロゾル発生装置内の搭載型電力供給源を再充電するための充電ユニットなど、追加的な構成要素を含んでもよい。
【0070】
一つ以上の態様に関して説明した特徴は、本発明の他の態様に等しく適用されてもよい。特に、第一の態様の装置に関連して説明した特徴は、第二の態様のシステムにも同様に適用されてもよく、その逆も可能である。
【0071】
添付図面を参照しながら、例証としてのみ、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【
図1A】
図1Aは、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生装置の概略図を示す。
【
図1B】
図1Bは、
図1Aのエアロゾル発生装置の斜視図であり、開位置にある締付部材を示す。
【
図1C】
図1Cは、
図1Aのエアロゾル発生装置の斜視図であり、締付位置にある締付部材を示す。
【
図1D】
図1Dは、
図1A~
図1Cのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入する前の締付位置にある締付部材を示す。
【
図1E】
図1Eは、
図1A~
図1Cのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入中の開位置にある締付部材を示す。
【
図1F】
図1Fは、
図1A~
図1Cのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入した後の締付位置にある締付部材を示す。
【
図2A】
図2Aは、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図であり、開位置にある締付部材を示す。
【
図2B】
図2Bは、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図であり、締付位置にある締付部材を示す。
【
図2C】
図2Cは、
図2Aおよび2Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入する前の締付位置にある締付部材を示す。
【
図2D】
図2Dは、
図2Aおよび2Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入中の開位置にある締付部材を示す。
【
図2E】
図2Eは、
図2Aおよび2Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入した後の締付位置にある締付部材を示す。
【
図3A】
図3Aは、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図であり、開位置にある締付部材を示す。
【
図3B】
図3Bは、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図であり、締付位置にある締付部材を示す。
【
図3C】
図3Cは、
図3Aおよび
図3Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入する前の締付位置にある締付部材を示す。
【
図3D】
図3Dは、
図3Aおよび
図3Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入中の開位置にある締付部材を示す。
【
図3E】
図3Eは、
図3Aおよび
図3Bのエアロゾル発生装置の上流端の概略的な長軸方向の断面図であり、エアロゾル発生物品をくぼみに挿入した後の締付位置にある締付部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図1Aを参照して、本発明の第一の実施形態による電気加熱式のエアロゾル発生装置100の構成要素が、簡略化された方法で示されている。特に、電気加熱式のエアロゾル発生装置100の要素は、
図1では等尺度では表示されていない。本装置の理解に関連性のない要素は、
図1Aを簡略化するために省略されている。
【0074】
電気加熱式のエアロゾル発生装置100は、エアロゾル発生物品10(例えば、たばこスティック)を受けるためのくぼみを画定するハウジング110を備える。エアロゾル形成物品10は、ハウジング110のくぼみ内で押されてヒーター120と熱的に近接する状態になるエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル形成基体は、多様な揮発性化合物を異なる温度で放出する。
【0075】
ハウジング110内には、電気エネルギー供給源130、例えば再充電可能リチウムイオン電池がある。コントローラー140は、ヒーター120、電気エネルギー供給源130、およびユーザーインターフェース150(例えば、装置の加熱を開始するボタンや、装置またはエアロゾル形成基体の状態を示すディスプレー)に接続されている。コントローラー140は、その温度を調節するためにヒーター120に供給される電力を制御する。一般に、エアロゾル形成基体は、250~450℃の温度に加熱される。電気加熱式のエアロゾル発生装置100の最大動作温度を制御することによって、望ましくない揮発性化合物の放出が制御されうる。
【0076】
図1B~1Fを参照すると、ハウジングは、本体112と、本体112に接続され、装置100の上流端に位置する移動可能な壁114とから形成される。本体112は電気エネルギー供給源、コントローラー、ユーザーインターフェースを格納する。移動可能な壁114は、エアロゾル発生物品10が受けられるくぼみ116を画定する。電気ヒーター120はくぼみ116内に位置付けられる。この例において、電気ヒーターは、くぼみ116内に受けられたエアロゾル発生物品10を貫通し、かつその内部からエアロゾル形成基体を加熱するように配置されたヒーターブレード120の形態の内部発熱体を備える。
【0077】
エアロゾル発生装置100は、ハウジング110の上流端で移動可能な壁114の周りに延びる管状カラー160の形態の締付部材をさらに備える。管状カラー160は、ハウジング110の長さに沿って開位置(
図1Bに示す)と締付位置(
図1Cに示す)との間を移動可能であるように、ハウジング110に摺動可能に接続されている。開位置にある時に、カラー160の下流端は、ハウジング110の本体112にある凹部119内に受けられる。カラー160は、
図1Cに示す通り、カラー160を締付位置に向けて付勢するように配置されたばね170によって、ハウジング110の本体112に接続されている。
【0078】
移動可能な壁114は弾力性であり、くぼみ116の開放端が、
図1Eに示す通り、移動可能な壁114が第一の位置にある時に、第一の最小直径117を有するように、かつ本体112に固定されている。移動可能な壁114は弾力性であるため、撓ませる力が取り除かれた時に、それ自体の復元力の作用下で、その第一の位置に自動的に戻る前に、くぼみ116の開放端の直径を変化させるために、本体112に対して弾性的に撓ませることができる。
【0079】
カラー160および移動可能な壁114は、カラー160が開位置にある時にカラー160によって移動可能な壁114の撓みが解除され、またカラー160が締付位置に向けて移動された時にカラー160によって半径方向内向きに撓むようなサイズである。従って、締付部材160が開位置にある時に、移動可能な壁114は
図1Eに示す通り第一の位置にあり、また締付部材160が締付位置にある時に、移動可能な壁114は、
図1Dおよび1Fに示す通り、くぼみ116の開放端が第二の最小直径118を有する第二の位置に撓まされる。第二の最小直径118は、第一の最小直径117よりも小さい。カラー160は従って、移動可能な壁114をその第二の位置に撓ませることによって、くぼみ116の開放端を選択的に締め付けるように動作可能である。
【0080】
図1D~1Fを参照して、装置100の使用について説明する。
【0081】
図1Dに示す通り、カラー160はその初期状態において、ばね170によってその締付位置に向けて付勢され、移動可能な壁114は、カラー160によってその第二の位置に撓まされる。くぼみ116の開放端は従って、カラー160が締付位置にある時に、移動可能な壁114およびカラー160によって締め付けられる。
【0082】
エアロゾル発生物品10をくぼみ116に挿入するには、
図1Eに示す通り、カラー160がばね170の作用に逆らって、装置の下流端に向けて、その開位置までユーザーによって摺動される。この位置において、カラー160は凹部119内に部分的に受けられ、移動可能な壁114を内向きにもはや撓ませない。結果として、移動可能な壁114は、その第一の位置に自動的に戻る。従って、くぼみ116の開放端は、カラー160がその開位置にある時に拡大する。くぼみ116の開放端のこの伸張は、ユーザーが物品10を装置100に挿入するのをより簡単にする。物品10は次に、エアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体が加熱用ブレード120によって貫通されるように、くぼみに挿入される。
【0083】
物品10がくぼみ160に完全に挿入されると、カラー160はユーザーによって解除されて、
図1Fに示す通り、ばね170がカラー160を自動的に締付位置まで戻すことと、その結果、移動可能な壁114をその第二の位置まで撓ませることとを可能にする。移動可能な壁114およびカラー160は、第二の最小直径118がエアロゾル発生物品の外径と同じであるか、またはより小さいサイズであるように、サイズが決められる。従って、エアロゾル発生物品10は、くぼみ116内で移動可能な壁114によって自動的に掴まれる。これは、くぼみ116内での物品10の偶発的な外れのリスクを低減し、エアロゾル発生物品10およびヒーター120の相対的位置が、一貫したエアロゾル特性のために維持されることを可能にする。
【0084】
物品10は消費された時に、カラー160が締付位置にある状態でくぼみ116から引き抜くことによって、またはカラー160をその開位置に移動してくぼみ116の開放端を拡大して、物品10がくぼみ116からより簡単に引き抜けられるようにすることによって、取り外されうる。
【0085】
図2A~2Eを参照して、本発明の第二の実施形態による電気加熱式のエアロゾル発生装置200を示す。第二の実施形態のエアロゾル発生装置200は、構造および動作の点で
図1B~1Fに示すエアロゾル発生装置100の第一の実施形態と類似しており、同一の特徴が存在する場合、同様の参照番号が使用されている。ところが、エアロゾル発生装置200の第二の実施形態における電気ヒーターは外部ヒーターであり、発熱体220がくぼみ216の周辺の周りにあるように、移動可能な壁214の内表面に配置された複数の発熱体220を備える。この配置では、発熱体220は、くぼみ216が受けられた時に、エアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体の外側に位置付けられている。この例において、発熱体220は、エアロゾル発生装置200の長さ方向に沿って延び、移動可能な壁214の内表面の周りで、円周方向に間隙を介する。この配置では、発熱体は移動可能な壁214の撓みの方向に垂直に配置されている。これは、移動可能な壁を配置に対して撓ませる時に、発熱体を撓ませるのに必要な力を低減させ、ここで例えば発熱体はくぼみの周囲の周りに輪状に延びる。ところが、外部ヒーターの他の配置も想定され、かつ適切な場合もあることが理解される。
【0086】
図2C~2Eを参照して、装置200の使用について説明する。
【0087】
図2Cに示す通り、その初期状態において、カラー260は、ばね270によってその締付位置に向けて付勢され、移動可能な壁214はカラー260によってその第二の位置に撓まされる。くぼみ216の開放端は従って、カラー260が締付位置にある時に、移動可能な壁214およびカラー260によって締め付けられる。
【0088】
エアロゾル発生物品10をくぼみ216に挿入するには、
図2Dに示す通り、カラー260がばね270の作用に逆らって、装置の下流端に向けて、その開位置までユーザーによって摺動される。この位置において、カラー260は凹部219内に部分的に受けられ、移動可能な壁214を内向きにもはや撓ませない。これは、移動可能な壁214がその第一の位置に自動的に戻ることを可能にする。従って、くぼみ216の開放端は、カラー260がその開位置にある時に拡大する。くぼみ216の開放端のこの伸張は、ユーザーが物品10を装置200に挿入するのをより簡単にする。物品10は次に、物品10の下流端がくぼみ216の下流端に達するまで、くぼみに挿入される。
【0089】
物品10がくぼみ260に完全に挿入されると、カラー260はユーザーによって解除されて、
図2Eに示す通り、ばね270がカラー260を自動的に締付位置まで戻すことと、その結果、移動可能な壁214をその第二の位置まで撓ませることとを可能にする。移動可能な壁214、発熱体220およびカラー260は、第二の最小直径218がエアロゾル発生物品10の外径と同じであるか、またはより小さいサイズであるように、サイズが決められる。従って、エアロゾル発生物品10は、カラー260がユーザーによって解放された時に、くぼみ216内で自動的に掴まれる。これは、くぼみ216内での物品10の偶発的な外れのリスクを低減し、エアロゾル発生物品10およびヒーター220の相対的位置が維持されることを可能にする。さらに、発熱体220が移動可能な壁214の内表面上に位置付けられていると、発熱体220は、カラー260が締付位置にある時に、移動可能な壁214によって、エアロゾル発生物品10に対して押し付けられる。これは、一貫したエアロゾル特性のために、発熱体220からエアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体への熱伝達を改善するのに役立ちうる。
【0090】
物品10は消費された時に、カラー260が締付位置にある状態でくぼみ216から引き抜くことによって、またはカラー260をその開位置に移動してくぼみ216の開放端を拡大して、物品10がくぼみ216からより簡単に引き抜けられるようにすることによって、取り外されうる。
【0091】
図3A~3Eを参照して、本発明の第三の実施形態による電気加熱式のエアロゾル発生装置300を示す。第三の実施形態のエアロゾル発生装置300は、構造および動作の点で
図2A~2Eに示すエアロゾル発生装置200の第二の実施形態と類似しており、同一の特徴が存在する場合、同様の参照番号が使用されている。ところが、エアロゾル発生装置300の第三の実施形態において、移動可能な壁314はくぼみ316の上流端のみを画定する。くぼみ316の残りの部分は、ハウジング310の本体312に固定されている固定壁313によって画定される。移動可能な壁314は、ヒンジ315で固定壁313に接続されている。この例において、固定壁313および移動可能な壁314は一体型であり、またヒンジ315は、移動可能な壁314がヒンジ315での弾性変形によって固定壁313に対して枢動することを可能にする、より薄い厚さのハウジングの一領域から形成される。他の例において、固定壁313、移動可能な壁314、およびヒンジ315は別個の構成要素でもよい。エアロゾル発生装置200の第二の実施形態とは異なり、エアロゾル発生装置300の第三の実施形態において、複数の外部発熱体320は、移動可能な壁314上ではなく、固定壁313の内表面上に配置されている。さらに、移動可能な壁314は、くぼみ316の上流端にのみ位置するため、
図3A~3Eに示す通り、カラー360はより短くてもよい。結果として、エアロゾル発生装置300の第三の実施形態は、開位置にある時にカラー360が受けられる凹部を有していない。その代わり、カラー360は、本体312の上流に残り、固定壁313および移動可能な壁314の外側上を摺動する。この点から、ばね370は、第一および第二の実施形態での本体312においてではなく、固定壁313に固定される。それにもかかわらず、ばね370は依然として、カラー360とハウジング310の間に位置付けられる。カラー360は第一および第二の実施形態においてよりも短いが、これは不可欠ではない。その代わり、他の例において、カラーは、第一および第二の実施形態でのカラーの長さと同じであるか、またはそれよりも長い長さを有してもよく、またハウジングの本体にある凹部に受けられてもよく、または本体の外表面上を摺動可能であってもよい。
【0092】
上記の特定の実施形態および実施例は本発明を図示するが、本発明を限定するものではない。当然のことながら、他の本発明の実施形態を作成してもよく、また本明細書で記述した具体的な実施形態および実施例は網羅的なものでない。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみを画定するハウジングであって、前記くぼみが開放端を有し、その開放端を通して前記物品を前記くぼみに受けることができるものと、
前記ハウジングに接続された締付部材とを備え、前記締付部材が、前記くぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために開位置と締付位置の間を移動可能であり、
前記締付部材が、前記ハウジングの前記くぼみの外側の少なくとも一部の周りに延びる、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記締付部材が、前記くぼみの少なくとも一部分を選択的に締め付けるために、エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられた時に、前記開位置と前記締付位置の間で選択的に移動可能である、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記締付部材が、前記くぼみの前記開放端を選択的に締め付けるために移動可能である、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記締付部材が前記締付位置に向けて付勢されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記ハウジングと前記締付部材の間にばねをさらに備え、前記ばねが前記締付位置に向けて前記締付部材を付勢するように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記締付部材が、前記ハウジングの前記くぼみの外側の周りに延びるカラーを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記締付部材が、前記ハウジングの前記長さの領域に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに摺動可能に接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記ハウジングが、前記締付部材が前記開位置にある時に前記締付部材の少なくとも一部を受けるための凹部をさらに備える、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記ハウジングが本体および前記本体に接続された移動可能な壁を備え、前記移動可能な壁が前記くぼみの前記開放端の少なくとも一部を画定し、また前記開放端が第一の最小直径を有する第一の位置と、前記開放端が第二の、より小さい最小直径を有する第二の位置との間で前記移動可能な壁が移動可能であり、また前記締付部材が、前記移動可能な壁を前記第二の位置にそらせることによって、前記くぼみの前記開放端を選択的に締め付けるように配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記移動可能な壁が、前記締付部材が前記開位置にある時に、前記第一の位置に向けて付勢されている、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記移動可能な壁が弾力性であり、前記締付部材が前記締付位置に移動した時に弾性変形によって、前記ハウジングの前記本体に対して撓ませて、前記第二の位置に移動するように、および前記締付部材が前記開位置に移動した時に自動的に前記第一の位置に戻るように配置されている、請求項9または請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記移動可能な壁がヒンジによって前記ハウジングの前記本体に接続され、その周りを前記移動可能な壁が前記第一の位置と第二の位置と間を移動可能である、請求項9または請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記エアロゾル発生装置が電気加熱式のエアロゾル発生装置であり、前記くぼみ内に受けられた時にエアロゾル形成基体を加熱するために前記くぼみ内に位置付けられた電気ヒーターをさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記電気ヒーターが、一つ以上の外部発熱体、一つ以上の内部発熱体、または一つ以上の外部発熱体および一つ以上の内部発熱体を備える、請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記電気ヒーターが、前記くぼみの周囲の周りに、複数の外部発熱体を備える、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記外部発熱体が、前記くぼみの長軸方向に沿って延びている、請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記複数の外部発熱体が、前記移動可能な壁の内表面に配置されている、請求項9~12のいずれか一項に従属する請求項15又は16に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生物品とを備え、前記エアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項19】
前記エアロゾル形成基体が、加熱に伴い前記基体から放出される揮発性たばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を備える、請求項18に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項20】
前記エアロゾル発生システムを起動するためのユーザーインターフェースをさらに備える、請求項18又は19に記載のエアロゾル発生システム。