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特開2022-40338モバイルデバイスを用いて身体機能測定値を得るためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022040338
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】モバイルデバイスを用いて身体機能測定値を得るためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/33 20210101AFI20220303BHJP
   A61B 5/352 20210101ALI20220303BHJP
   A61B 5/0537 20210101ALI20220303BHJP
   A61B 5/256 20210101ALI20220303BHJP
   A61B 5/28 20210101ALI20220303BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20220303BHJP
   A61B 5/022 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
A61B5/33 200
A61B5/352 100
A61B5/0537 200
A61B5/256 220
A61B5/28
A61B5/02 310F
A61B5/022 400H
A61B5/02 310V
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022006430
(22)【出願日】2022-01-19
(62)【分割の表示】P 2020070420の分割
【原出願日】2014-10-17
(31)【優先権主張番号】61/895,995
(32)【優先日】2013-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/278,062
(32)【優先日】2014-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル・アリン・マーティン
(72)【発明者】
【氏名】レオニッド・シェインブラット
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ウェイン・ホフマン
(57)【要約】
【課題】少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法、システム、コンピュータ可読媒体および装置が提示される。
【解決手段】モバイルデバイスが、ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成される外装体を含み、プロセッサが外装体内に収容され、複数のセンサが外装体に物理的に結合される。センサは、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値と、心臓の電気的活動を示す第2の測定値とを得るように構成される。第1の測定値および第2の測定値に基づいて、血圧測定値が求められる。また、複数のセンサは電極を含み、電極間に配置されるユーザの身体の部分が回路を完成させて、ユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定法を完成させる。インピーダンスの指標に基づいて、水分補給レベル測定値が求められる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのウェアラブルデバイスであって、
腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体と、
前記外装体に物理的に結合された複数のセンサであって、前記複数のセンサのうちの第1のセンサは前記外装体に結合された第1の電極を備え、前記第1の電極はユーザの手首によって接触されるように配置されている、複数のセンサと、
前記第1のセンサの第2の電極を備えた多機能コンタクトボタンであって、前記多機能コンタクトボタンは、前記外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されていて、前記多機能コンタクトボタンは、(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信して、(ii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサを使用して光電式容積脈波記録法(「PPG」)測定を開始することが可能であり、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECGまたはPPG測定を可能にする、多機能コンタクトボタンと、
前記外装体内に収容されていて、前記複数のセンサに結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいてECG測定値を得るか、または前記第2のセンサから受信される信号に基づいてPPG測定値を得るように構成されている、プロセッサとを備えているウェアラブルデバイス。
【請求項2】
前記ECG測定値を得るように構成されたプロセッサは、前記第1の電極および第2の電極によって受信される電気インパルスを測定して、測定された電気インパルスに基づいてECG測定値を決定するように構成されたプロセッサを含む、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項3】
前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力は、ウェアラブルデバイス上のアプリケーションに対して入力を提供することを含む、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項4】
前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力は、非センサ関連動作を含む、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項5】
前記第1の電極は、ウェアラブルデバイスの底部に結合されている、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項6】
前記ECG測定値を得るように構成されたプロセッサは、前記第1の電極および第2の電極と接触するユーザに応答して実行される、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項7】
前記多機能コンタクトボタンは、さらに、水分補給レベル測定値を得るために使用され、前記プロセッサは、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいて水分補給レベル測定値を得るように更に構成されている、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項8】
ウェアラブルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法であって、
前記ウェアラブルデバイスを測定モードに入れるためのユーザ入力を受信するステップであって、前記ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイスの外装体に結合された多機能コンタクトボタンを備え、前記外装体は、腕時計の一部として形成され、かつユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成され、前記ウェアラブルデバイスは、前記外装体に物理的に結合された複数のセンサを更に備え、前記複数のセンサのうちの第1のセンサは、前記外装体に結合された第1の電極を備え、前記第1の電極は、ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記多機能コンタクトボタンは、前記第1のセンサの第2の電極を含み、前記多機能コンタクトボタンは、ユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置され、前記多機能コンタクトボタンは、(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信して、(ii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサを使用して光電式容積脈波記録法(「PPG」)測定を開始することが可能であり、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECGまたはPPG測定を可能にする、ステップと、
前記測定モードにおいて、
前記ウェアラブルデバイスのプロセッサによって、前記第1の電極および第2の電極から信号を受信するステップと、
前記ウェアラブルデバイスのプロセッサによって、前記複数のセンサのうちの第2のセンサから信号を受信するステップと、
前記プロセッサによって、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいて心電図記録法(「ECG」)測定値を得て、前記第2のセンサを使用して光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を得るステップとを含む、方法。
【請求項9】
前記ECG測定値を得るステップは、
前記第1の電極および第2の電極によって受信される電気インパルスを測定するステップと、
測定された電気インパルスに基づいてECG測定値を決定するステップとを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記多機能コンタクトボタンを介して、前記ウェアラブルデバイス上のアプリケーションに対する更なるユーザ入力を受信するステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力は、非センサ関連動作を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の電極は、前記ウェアラブルデバイスの底部に結合されている、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の電極および第2の電極と接触するユーザに応答してECG測定値を得るステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいて水分補給レベル測定値を得るステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
プロセッサ実行可能な命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサに、
ウェアラブルデバイスを測定モードに入れるためのユーザ入力を受信させ、前記ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイスの外装体に結合された多機能コンタクトボタンを備え、前記外装体は、腕時計の一部として形成され、かつユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成されていて、前記ウェアラブルデバイスは、前記外装体に物理的に結合された複数のセンサを更に備え、前記複数のセンサのうちの第1のセンサは、前記外装体に結合された第1の電極を備え、前記第1の電極は、ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記多機能コンタクトボタンは、前記第1のセンサの第2の電極を備え、前記多機能コンタクトボタンは、ユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置され、前記多機能コンタクトボタンは、(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信して、(ii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを動作の通常のコースから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサを使用して光電式容積脈波記録法(「PPG」)測定を開始することが可能であり、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECGまたはPPG測定値を可能にし、
前記測定モードにおいて、前記第1の電極および第2の電極から信号を受信させ、
前記測定モードにおいて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサから信号を受信させ、
前記測定モードにおいて、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいて心電図記録法(「ECG」)測定値を得させ、
前記測定モードにおいて、前記第2のセンサを使用して光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を得させるように構成されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記プロセッサに、前記第1の電極および第2の電極によって受信される電気インパルスを測定させ、測定された電気インパルスに基づいてECG測定値を決定させるように構成されているプロセッサ実行可能な命令を更に含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記プロセッサに、前記多機能コンタクトボタンを介して、前記ウェアラブルデバイス上のアプリケーションに対する更なるユーザ入力を受信させるように構成されているプロセッサ実行可能な命令を更に含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力は、非センサ関連動作を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記プロセッサに、前記第2の電極および第1の電極と接触するユーザに応答してECG測定値を得させるように構成されているプロセッサ実行可能な命令を更に含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記プロセッサに、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいて水分補給レベル測定値を得させるように構成されているプロセッサ実行可能な命令を更に含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様はモバイルデバイスに関し、より詳細には、モバイルデバイスを操作するユーザの少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、ストレスの生理学的指標、水分補給(hydration)の指標および健康全般の他の指標を与えることができる自分の身体機能測定値を知っていることが望ましいことがある。ストレスの生理学的指標を用いて、ユーザに、自分の行動を変更する指示、たとえば、休憩する、深呼吸するなどの指示を伝達することができる。水分補給の指標は、水分補給されている状態を保ち身体能力を維持することを確実に行うために、運動選手または一般的に活動している個人によって使用される場合がある。さらに、この情報は、高温または乾燥環境において働き、適切な水分補給を維持しなければならない個人にとって有用な場合がある。さらに、この情報は、その水分補給の感覚が低下し、脱水状態になりやすい高齢者にとって有用な場合がある。それゆえ、重要な身体機能測定値は、ユーザの血圧および/または水分補給状態の測定値を含むことができる。
【0003】
パルス測定デバイスを用いて、ユーザの血圧を測定することができる。通常のパルス測定デバイスは、光電式容積脈波記録法(PPG:photoplethysmography)または心電図記録法(ECG:electrocardiography)のいずれかを用いて、ユーザのパルスを測定する。パルス経過時間(PTT:pulse transit time)として知られる技法を用いて、PPGおよびECGの組合せを用いて、ユーザの収縮期血圧または拡張期血圧を求めることができる。収縮期血圧は、脈拍数変動(PRV:pulse rate variability)および電気皮膚反応(GSR:galvanic skin response)のような他の入力とともに、ユーザのストレスの生理学的指標を求める際に有用な場合がある。しかしながら、PPG測定値およびECG測定値を得るための既存のモバイルデバイス解決策は、いずれか1つに関する測定値しか得ることができない。すなわち、既存のモバイルデバイス解決策は、PPG測定値またはECG測定値のみを得ることができるが、両方を得ることはできない。
【0004】
ユーザの水分補給状態は、生体インピーダンス解析法(BIA:bioelectric impedance analysis)を用いて体内総水分量を測定することによって求めることができる。BIA測定値は通常、正確であり、適切に実行されると、実際の値の200ml以内に入ることができる。通常、BIAを測定する既存の解決策は、臨床環境における専門的な機器を必要とする。さらに、臨床環境の外部においてBIAを測定する既存のいくつかのデバイスはあまり可動性がなく、たとえば、ユーザのポケットの中に収めることができないか、またはユーザが通常、それらのデバイスとともに常に所持している別のデバイスに組み込むことができない。
【0005】
したがって、ユーザの血圧を求めるために用いられるPPG測定値とECG測定値の両方を得るために、そして、ユーザの水分補給状態を求めるために用いられる体内水分含有量を得るために、モバイルによる解決策が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
モバイルデバイスを操作するユーザの少なくとも1つの身体機能測定値を得るための特定の実施形態が説明される。
【0007】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのモバイルデバイスは、ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成される外装体と、外装体内に収容されるプロセッサと、外装体に物理的に結合され、プロセッサによってアクセス可能なデータを得るための複数のセンサとを備える。センサのうちの1つまたは複数のセンサは、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得るように構成される。センサのうちの1つまたは複数が、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得るように構成される。プロセッサは、第1の測定値および第2の測定値に基づいて、血圧測定値の生成を支援するように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成され、プロセッサは、モバイルデバイスの補助機能として血圧測定値の生成を支援するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、血液量を示す第1の測定値は、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、心臓の電気的活動を示す第2の測定値は、心電図記録法(ECG)測定値を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の測定値を得るように構成されるセンサのうちの1つまたは複数は少なくとも1つの光センサを備え、モバイルデバイスは少なくとも1つの光源をさらに備え、少なくとも1つの光センサは、第1の測定値を得るために、モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射された光源からの反射光を測定する。
【0012】
いくつかの実施形態では、血液量を示す第2の測定値を得るように構成されるセンサのうちの1つまたは複数は、少なくとも第1の電極および第2の電極を備え、モバイルデバイスのユーザの身体の部分が第1の電極と第2の電極との間の回路を完成させる。
【0013】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは腕時計である。
【0014】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。
【0015】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法は、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得ることを含む。その方法はさらに、複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得ることを含む。また、その方法は、モバイルデバイスのプロセッサを介して、第1の測定値および第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援することを含み、プロセッサは、モバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの身体機能測定値を得るための装置が、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得るための手段を備える。その装置はさらに、複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得るための手段を備える。また、その装置は、モバイルデバイスのプロセッサを介して、第1の測定値および第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援するための手段を備え、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、その命令は、実行されると、モバイルデバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得ることを行わせる。コンピュータ実行可能命令は、実行されると、デバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得ることをさらに行わせる。コンピュータ実行可能命令は、実行されると、デバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、モバイルデバイスのプロセッサを介して、第1の測定値および第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援することを行わせ、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのモバイルデバイスが、ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成される外装体と、外装体内に収容されるプロセッサと、外装体に物理的に結合され、プロセッサによってアクセス可能なデータを得るための複数のセンサとを備える。複数のセンサは電極を備え、電極間に位置するユーザの身体の部分が回路を完成させ、ユーザアクションに応答してユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定法を完成させる。プロセッサは、インピーダンスの指標に基づいて、水分補給レベル測定値の生成を支援するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成され、プロセッサは、モバイルデバイスの補助機能として、水分補給レベル測定値の生成を支援するように構成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、多機能表面は、インピーダンス測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、多機能表面はシルバーメタルを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、多機能表面は酸化インジウムスズ(ITO)を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは腕時計である。
【0024】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。
【0025】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法が、電極を備え、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答してユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定値を得ることを含み、電極間に位置するユーザの身体の部分が回路を完成させる。また、その方法は、モバイルデバイスのプロセッサを介して、インピーダンスの指標に基づいて水分補給レベル測定値の生成を支援することを含み、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための装置が、電極を備え、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答してユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定値を得るための手段を備え、電極間に位置するユーザの身体の部分が回路を完成させる。その装置はさらに、モバイルデバイスのプロセッサを介して、インピーダンスの指標に基づいて水分補給レベル測定値の生成を支援するための手段を備え、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、その命令は、実行されると、モバイルデバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、電極を備え、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答してユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定値を得ることを行わせ、電極間に位置するユーザの身体の部分が回路を完成させる。コンピュータ実行可能命令は、実行されると、デバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、モバイルデバイスのプロセッサを介して、インピーダンスの指標に基づいて、水分補給レベル測定値の生成を支援することをさらに行わせ、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容され、外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される。
【0028】
本開示の態様が例として図示される。添付の図面において、同様の参照番号は類似の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】いくつかの実施態様による、ユーザのPPG測定値およびECG測定値を得るように構成されるスマートフォンデバイスを示す図である。
図2】いくつかの実施形態による、ユーザのPPG測定値およびECG測定値を得るように構成されるスマートフォンデバイスを示す図である。
図3】いくつかの実施形態による、PPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得るように構成される腕時計デバイスを示す図である。
図4】いくつかの実施形態による、図3の腕時計デバイスの断面図と、腕時計デバイスによって得られる測定値を示すグラフとを示す図である。
図5】いくつかの実施形態による、ユーザのインピーダンス測定値を得るように構成されるモバイルデバイスの概略図である。
図6】いくつかの実施形態による、組織を通しての伝導を表す2つの抵抗器および1つのキャパシタの概略図である。
図7】いくつかの実施形態による、複数のセンサ測定基準からの複数の導出測定基準を示す流れ図である。
図8】少なくとも1つの身体機能測定値を得る例示的な方法の流れ図である。
図9】少なくとも1つの身体機能測定値を得る例示的な方法の別の流れ図である。
図10】1つまたは複数の実施形態を実施することができるコンピューティングシステムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで、本明細書の一部を形成する添付の図面に関連して、いくつかの例示的な実施形態が説明される。本開示の1つまたは複数の態様を実施することができる特定の実施形態が以下に説明されるが、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲の趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が使用される場合があり、種々の変更が加えられる場合がある。
【0031】
図1は、1つまたは複数の実施形態を組み込むことができる、モバイルデバイス100の概略的なブロック図を示す。モバイルデバイス100は、プロセッサ110と、マクロフォン120と、ディスプレイ130と、入力デバイス140と、スピーカ150と、メモリ160と、カメラ170と、センサ180と、光源185と、コンピュータ可読媒体190とを含む。
【0032】
プロセッサ110は、モバイルデバイス100上で命令を実行するように動作可能な任意の汎用プロセッサとすることもできる。プロセッサ110は、マクロフォン120と、ディスプレイ130と、入力デバイス140と、スピーカ150と、メモリ160と、カメラ170と、センサ180と、光源185と、コンピュータ可読媒体190とを含む、モバイルデバイス100の他のユニットに結合される。
【0033】
マイクロフォン120は、音を電気信号に変換する任意の音響/電気変換器またはセンサとすることができる。マイクロフォン120は、モバイルデバイス100のユーザが、オーディオ信号を録音するか、またはモバイルデバイス100のための音声コマンドを発行するための機能を提供することができる。
【0034】
ディスプレイ130は、ユーザに情報を表示する任意のデバイスとすることができる。複数の例は、LCD画面、CRTモニタ、または7セグメントディスプレイを含むことができる。
【0035】
入力デバイス140は、ユーザからの入力を受け取る任意のデバイスとすることができる。複数の例がキーボード、キーパッドまたはマウスを含むことができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォン120も入力デバイス140としての役割を果たすことができる。
【0036】
スピーカ150はユーザに音を出力する任意のデバイスとすることができる。複数の例が、電気オーディオ信号および/または超音波信号に応答して音を生成する内蔵スピーカまたは任意の他のデバイスを含むことができる。
【0037】
メモリ160は任意の磁気、電子または光学メモリとすることができる。メモリ160は、2つのメモリモジュール、モジュール1 162およびモジュール2 164を含む。メモリ160は、任意の数のメモリモジュールを含む場合があることは理解されよう。メモリ160の一例は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)とすることができる。
【0038】
カメラ170は、モバイルデバイス100の本体上に位置するレンズを介して1つまたは複数の画像を取り込むように構成される。取り込まれる画像は、静止画像またはビデオ画像とすることができる。カメラ170は、画像を取り込むCMOSイメージセンサを含むことができる。プロセッサ110上で実行される種々のアプリケーションが、画像を取り込むためにカメラ170にアクセスすることができる。カメラ170は、画像がモバイルデバイス100内に実際には記憶されることなく、画像を絶えず取り込むことができることは理解されよう。取り込まれた画像は画像フレームと呼ばれる場合もある。
【0039】
センサ180は、プロセッサによってアクセス可能なデータを得るように構成される複数のセンサとすることができる。また、センサ180は、モバイルデバイス100の外装体に物理的に結合される場合もある。複数のセンサ180は、1つまたは複数の光センサ182、および/または1つまたは複数の電極184を含むことができる。光センサ182は、ユーザの血液量を示すPPG測定値を得るために、モバイルデバイス100のユーザ内の血管から反射される光源185(後に説明される)からの反射光の測定を支援するように構成される。たとえば、ユーザが第1の電極と第2の電極の両方に触れるときに、モバイルデバイス100のユーザの身体の部分が、両方の電極184間に回路を完成させることができる。電極184は、ECG測定値を得るために、ユーザの心臓の電気的活動の測定を支援するように構成することができる。また、電極184は、レベル測定値を得るために、モバイルデバイス100のユーザのインピーダンスの測定を支援するように構成することができる。
【0040】
光源185は、ユーザの身体を通して光を放射するように構成される任意の光源とすることができる。いくつかの実施形態では、光源185は、LED光源とすることができる。放射される光は、ユーザの身体の複数の部分を通り抜けることができる波長からなることができる。たとえば、光源185は、ユーザの手首を通してLED光を放射することができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100は複数の光源185を含むことができる。光源185から放射される光は、ユーザの身体内の血管から反射することができ、上記のように、PPG測定値を得るために、反射された光を1つまたは複数の光センサ182によって測定することができる。放射される光は、異なる波長に応じて異なる波長からなることができることは理解されよう。たとえば、信号を改善する、雑音を低減する、暗い皮膚色を扱う、血液の酸素含有量を測定する、またはユーザの身体の異なる深度まで入り込むのに、光の異なる波長が適している場合がある。
【0041】
コンピュータ可読媒体190は、任意の磁気、電子、光学または他のコンピュータ可読記憶媒体とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体190は、PPG測定モジュール192と、ECG測定モジュール194と、血圧測定モジュール196と、インピーダンス測定モジュール198と、水分補給レベル測定モジュール199とを含む。
【0042】
PPG測定モジュール192は、プロセッサ110によって実行されると、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を得るように構成される。PPG測定値は、モバイルデバイス100を操作するユーザの血液量の測定値とすることができる。PPG測定値は、ユーザアクションに応答してPPG測定モジュール192によって得ることができる。PPG測定モジュール192は、PPG測定値を得るために、光源185と光センサ182とのインターフェースを構成することができる。PPG測定値が必要であることがユーザによって指示されると、PPG測定モジュール192は、光源185または複数の光源に、ユーザの身体の中に光を放射するように指示することができる。上記のように、放射された光は、ユーザの身体内の血管から反射されるか、または血管を透過する場合があり、モバイルデバイス100内の1つまたは複数の光センサ182によって検出することができる。PPG測定モジュール192は、1つまたは複数の光センサとのインターフェースを構成することによって、1つまたは複数の光センサ182によって検出された反射光または透過光の量を測定することができる。その後、PPG測定モジュール192は、反射光の測定値に基づいて、ユーザの血液量を示すPPG測定値を求めることができる。
【0043】
ECG測定モジュール194は、プロセッサ110によって実行されると、心電図記録法(ECG)測定値を得るように構成される。ECG測定値は、モバイルデバイス100を操作するユーザの心臓の電気的活動の測定値とすることができる。ECG測定値は、ユーザアクションに応答してECG測定モジュール194によって得ることができる。ECG測定モジュール194は、ECG測定値を得るために、電極184とのインターフェースを構成することができる。ECG測定値が必要であることがユーザによって指示されると、ECG測定モジュール194は、ユーザの身体内の心臓組織の分極および脱分極によって生成される電気インパルスを測定するために(ユーザの身体が電極184間の回路を完成させると仮定する)、電極184とのインターフェースを構成することができる。いくつかの実施形態では、ユーザの心臓の拍動によって電気インパルスを生成することができる。いくつかの実施形態では、ECG測定モジュール194は、ユーザの身体が電極184間の回路を完成させると、電気インパルスを自動的に測定するために、電極184とのインターフェースを構成することができる。その際、ECG測定モジュール194は、測定された電気インパルスに基づいてECG測定値を求めることができる。ECG測定値は2つ以上の電極リードを用いて得ることができることは理解されよう。
【0044】
血圧測定モジュール196は、プロセッサ110によって実行されると、PPG測定値およびECG測定値に基づいて、ユーザの血圧測定値を生成するように構成される。Poon, C.C.Y.およびZhang, Y.T.による「Cuff-less and Noninvasive Measurements of Arterial Blood Pressure by Pulse Transit Time」、Engineering in Medicine and Biology 27th Annual Conference, 2005年 IEEE, 1~4頁によれば、PPG測定値およびECG測定値に基づく血圧測定値の計算は、当該技術分野において周知されている。
【0045】
インピーダンス測定モジュール198は、プロセッサ110によって実行されると、インピーダンス測定値を得るように構成される。インピーダンス測定値は、モバイルデバイス100を操作するユーザの水分補給レベルを示すことができる。インピーダンス測定値は、ユーザアクションに応答してインピーダンス測定モジュール198によって得ることができる。インピーダンス測定モジュール198は、インピーダンス測定値を得るために、電極184とのインターフェースを構成することができる。インピーダンス測定値が必要であることがユーザによって指示されると、インピーダンス測定モジュール198は、ユーザの身体内の電気的インピーダンスを測定するために(ユーザの身体が電極184間の回路を完成させると仮定する)、電極184とのインターフェースを構成することができる。いくつかの実施形態では、インピーダンス測定モジュール198は、ユーザの身体が電極184間の回路を完成させると、電気的インピーダンスを自動的に測定するために、電極184とのインターフェースを構成することができる。
【0046】
水分補給レベル測定モジュール199は、プロセッサ110によって実行されると、インピーダンス測定モジュール198によって得られたインピーダンス測定値に基づいて、水分補給レベル測定値を得るように構成される。水分補給レベル測定モジュール199は、当該技術分野において周知の技法を用いて、測定されたインピーダンスから水分補給レベルを求めることができる。
【0047】
モバイルデバイス100の外装体は、ユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成できることは理解されよう。「持ち運びできる」という用語は、容易に搬送または移動できるものを指すことができ、軽量および/または小型である場合があることは理解されよう。本発明の実施形態との関連において、「持ち運びできる」という用語は、ユーザによって容易に運搬可能であるか、またはユーザによって装着可能であるものを指す場合がある。たとえば、モバイルデバイス100は、スマートフォンデバイス、またはユーザによって装着可能である腕時計とすることができる。持ち運びできるデバイスの他の例は、頭部装着型ディスプレイ、計算器、ポータブルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、ページャ、パーソナルナビゲーションデバイスなどを含む。持ち運びできると見なすことができないデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、従来の電話、テレビ、電化製品などを含む。身体機能測定値は、スマートフォン、腕時計または上記のデバイスのうちの任意の他のデバイスを介して得ることができることは理解されよう。
【0048】
図2は、いくつかの実施形態による、ユーザのPPG測定値およびECG測定値を得るように構成されるスマートフォンデバイス210を示す。スマートフォンデバイス210は、モバイルデバイス100の一例にすぎないことを理解されよう。スマートフォンデバイス210は、複数のコンタクト220を含むことができる。いくつかの実施形態では、スマートフォンデバイス210の各端部に単一のコンタクト220が配置される場合がある。他の実施形態では、スマートフォンデバイス210のデバイス前面250が、シルバーメタルまたは酸化インジウムスズ(ITO)を含む、コンタクト層を含むことができる。スマートフォンデバイス210は、ユーザ260のPPGとECGの両方の測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、デバイス前面250はタッチスクリーンとすることができる。
【0049】
たとえば、ユーザ260は、第1の手240がコンタクト220のうちの1つまたは複数に触れ、第2の手230がデバイス前面250に触れるように、スマートフォンデバイス210を握ることができる。ユーザ260がこのアクションを実行すると、コンタクト220、およびデバイスで前面250のコンタクト層が、ユーザ260の身体を通して回路を完成させることができる。その後、スマートフォンデバイス210は、完成した回路を通して電位を測定し、ECG測定値を求めることができる。ECG測定値は、ユーザの第1の手240または第2の手230がデバイス前面250に触れていない状態で得ることもできることは理解されよう。すなわち、ユーザの第1の手240が、第1の側面コンタクト220に接触し、ユーザの第2の手230が、第2の側面コンタクト220に接触して、回路を完成させることができる。代替的には、ユーザ260は、第1の手240または第2の手230のみを用いて、両方の側面コンタクト220に接触することができる(PPGまたは電気皮膚反応(GSR)の測定に関して以下を参照されたい)。代替的には、図1には示されないが、接触する場所および態様に応じて、他の場所、たとえば、脚、足、足首、膝、肘、腕、首、頭などに位置し、および/または接触するセンサを用いて、PPG、GSR、そして場合によってはECGを生成することもできる。
【0050】
スマートフォンデバイス210のデバイス前面250は、光学に基づく技術を用いることによって、ユーザ260のPPG測定値を得ることもできる。たとえば、ユーザ260がデバイス前面250に触れるとき、タッチスクリーンがユーザ260の皮膚を光で照らし、毛細血管内の血流を測定し、それにより、ユーザの心拍数(PPG)を求めることができる。このプロセスが以下にさらに詳細に説明される。
【0051】
したがって、ユーザ260のPPG測定値とECG測定値の両方を得ることによって、PTT技法を用いて、ユーザの血圧を求めることができる。その際、スマートフォンデバイス210は、求められた血圧に基づいて、ユーザ260に重要な情報を提供することができる(以下にさらに説明される)。
【0052】
さらに、スマートフォンデバイス210は、BIA技法を用いて、ユーザのインピーダンス測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、インピーダンス測定値は、デバイス前面250のコンタクト層を介して得ることができる。インピーダンス測定値を得るプロセスは、後にさらに詳細に説明される。
【0053】
デバイス前面250は複数の機能を果たすことができることは理解されよう。すなわち、デバイス前面250は、上記のようにECG測定値、PPG測定値および/またはインピーダンス測定値を得るために用いることができ、ユーザ入力デバイスとして用いることもできる。ユーザ260は、デバイス前面250を用いて、スマートフォンデバイス210上で実行されるアプリケーションに入力を与えることができる。ユーザ260がデバイス前面250を用いて身体機能測定値を得たいとき、ユーザ260は、スマートフォンデバイス210を測定モードに入れることができる。代替的には、スマートフォンデバイス210は、たとえば、ユーザ260がデバイス前面250上の特定の場所に指を置くこと、または所定の時間にわたってデバイス前面250に触れることから、ユーザが身体機能測定値を得たいという意図を自動的に検出することができる。代替的には、スマートフォンデバイス210は、ユーザがその時点において特定のバイタルサイン報告を望むことなく、または要求することなく、ユーザがデバイス210を操作する自然の成り行きで、ユーザ260のバイタルサインを定期的にスキャンし、記憶することができる。
【0054】
図3は、いくつかの実施形態による、ユーザのPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得るように構成される腕時計デバイス310を示す。図3に示される腕時計デバイス310は、図2のスマートフォンデバイス210と同様に動作する。すなわち、腕時計デバイス310は、複数のコンタクトを介して、ユーザ260のPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコンタクトを腕時計デバイス310の底部に配置することができ、コンタクトは、ユーザ260が腕時計デバイス310を装着している間に、ユーザ260の手首と絶えず接触している。
【0055】
また、腕時計デバイス310は多機能ボタン320も含むことができ、多機能ボタンは、身体機能測定値を得るために用いることができ、ユーザ入力デバイスとして用いることもできる。たとえば、多機能ボタン320は、腕時計デバイス310のための日付および/または時刻を設定するためにユーザ260によって用いられる場合がある。多機能ボタンは、表面上に、一体化された電極を有することができる。また、ユーザ260は、ユーザの身体を通して(他のコンタクトを介して)回路を完成させるためにボタン320に触れることによって、多機能ボタン320を用いてECG測定値を得ることもできる。いくつかの実施形態では、腕時計デバイス310のタッチスクリーン内に多機能ボタン320を組み込むことができる。
【0056】
PPG測定値および水分補給測定値は、たとえば、腕時計デバイス310上のコンタクトを介して、図2のスマートフォンデバイスに関して説明されたのと同じようにして得ることができる。また、PPG測定値は、後に説明されるように、光学技法を用いて得ることもできる。
【0057】
腕時計デバイス310は、ユーザがデバイスを容易に装着することができるか、または身に着けて運ぶことができるように、持ち運ぶことができるように設計することができる。いくつかの実施形態では、腕時計デバイス310は、ユーザのPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得ること以外の日常的な機能を実行することができる。たとえば、腕時計デバイス310は、現在時刻、ストップウォッチ機能、カレンダー機能、通信機能などを提供することができる。PPG、ECGおよびインピーダンス測定機能は、腕時計デバイス310上の他の上記の機能に加えて、利用可能にすることができる。
【0058】
図4は、いくつかの実施形態による、図3の腕時計デバイス310の断面図410と、腕時計デバイスによって得られる測定値を示すグラフ420、430、440とを示す図である。腕時計デバイス310の断面図410は、光検出器412と、複数の発光ダイオード(LED)414と、複数の電極コンタクト416とを示す。さらに、断面図410は、ユーザの手首の一部、たとえば、橈骨418および尺骨419も示す。
【0059】
腕時計デバイス310は、光学技法を用いることによって、ユーザのPPG測定値を得ることができる。PPG測定値を得るために、LED414(通常の腕時計デバイス310の底部およびユーザの手首の上部に配置される)は、ユーザの皮膚の中に光を放射することができる。反射光は光検出器412において受光することができる。時間とともに比較されるような反射光に基づいて、ユーザの血液量を求めることができる。このデータから、ユーザのPPG測定値を求めることができる。いくつかの実施形態では、ユーザの血液量の特定は、ユーザの血液量の変化から、より具体的には、LED414によって調べられている血管の直径の変化から求めることができる。
【0060】
さらに、図3に関して先に説明されたように、複数のコンタクト416を用いて、ユーザのECG測定値を得ることができる。腕時計デバイス310の実施形態において、ユーザが手首に腕時計デバイス310を装着している間に、複数のコンタクト416はユーザの皮膚に絶えず接触できることは理解されよう。その際、ユーザは、腕時計デバイス310を装着していない手で、腕時計デバイス310上の別の場所に位置する別のコンタクト416に触れて、ユーザの身体を通して回路を完成させることができる。
【0061】
同様に、複数のコンタクト416を用いて、ユーザの身体を通してインピーダンスを求めることによって、ユーザの水分補給測定値を得ることもできる。
【0062】
グラフ420は、時間に対する、光検出器412において得られた光反射の強度を示す。この例では、各パルス間の持続時間は約1秒である。このグラフから、ユーザのPPGを求めることができる。
【0063】
グラフ430は、ユーザのECGとユーザのPPGとを比較することによってユーザの心拍数変動を示す。グラフ440において示されるように、PPTは、ECGパルスのピークと、PPGパルスの対応する屈曲点(同じ時間間隔にある)との間の差をとることによって求めることができる。その後、当該技術分野において周知である、PTTを用いて、ユーザの血圧を求めることができる。
【0064】
図5は、いくつかの実施形態による、ユーザのインピーダンス測定値を得るように構成されるモバイルデバイスの概略図500である。モバイルデバイスは、図2において示されるスマートフォンデバイス、図3において示される腕時計デバイス、または任意の他のモバイルデバイスのいずれかとすることができる。上記のように、ユーザのインピーダンス測定値を用いて、BIA技法を用いてユーザの水分補給レベルを求めることができる。この例示では、ユーザの身体510が基本的にキャパシタンスおよび抵抗回路網としての役割を果たす。ユーザの身体510が接点530と接触するとき、インピーダンス変換器520が、ユーザの身体510を通してインピーダンス値を求めることができる。このシナリオでは、ユーザの身体510はキャパシタとしての役割を果たすことができる。インピーダンス値は、表面組織インピーダンスおよび深部組織インピーダンスの関数とすることができる。その後、インピーダンス値を用いて、ユーザの身体510の体内総水分含有量を推定することができる。この図は、1つの脚、胴および1つの腕を通してインピーダンスを測定することを示す。その方法は、両腕および胸を通して測定しても同様に機能する。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、電気抵抗とリアクタンスとを区別する位相検知電子回路を含むことができる。
【0065】
ユーザの水分補給レベルを求めると、モバイルデバイスはユーザに通知を与えることができる。通知のタイプは、図7に関してさらに詳細に説明される。
【0066】
図6は、いくつかの実施形態による、組織を通しての伝導を表す2つの抵抗器および1つのキャパシタの概略図600である。図6において、xcはユーザの細胞壁のキャパシタンスを表し、R(ICW)はユーザの細胞内部の体内水分の抵抗を表し、R(ECW)は、ユーザの細胞外部の体内水分の抵抗を表す。図6に示される回路は、ユーザの身体を通しての電気的インピーダンスを求めることによってユーザの水分補給レベルを求めるために、図5の回路図の一部として用いることができる。
【0067】
図7は、いくつかの実施形態による、複数のセンサ測定基準710からの複数の派生測定基準720を示す流れ図700である。複数のセンサ測定基準710は、限定はしないが、PPGパルス測定値、加速度測定値、AC生体インピーダンス測定値、2線ECG心拍数測定値を含むことができる。これらのセンサ測定基準710は、モバイルデバイスを介して測定を行うことによって得ることができる。センサ測定基準710からのデータに基づいて、複数の派生測定基準720を導出することができる。これらの派生測定基準は、限定はしないが、心拍数、心拍数変動、ストレス計算、血圧、水分補給状態を含むことができる。
【0068】
たとえば、本明細書において説明された技法を用いて、PPGパルス測定値が得られるとき、ユーザの心拍数および/または心拍数変動を求めることができる。PPGパルス測定値をECG心拍数測定値と組み合わせて、PTT技法を用いてユーザの血圧を求めることができる。求められた血圧に基づいて、ユーザのストレスレベルを求めることができる。ユーザが高いストレスレベルにあると判断されるとき、モバイルデバイスは、深呼吸をする、散歩に出かける、水を飲むなどを行うようにユーザに通知することができる。図示されるように、ストレスレベルは、ユーザのGSRデータから求めることもできる。
【0069】
別の例では、本明細書において説明された技法を用いて、AC生体電気インピーダンス測定値が得られるとき、ユーザの体内総水分に関するデータから、ユーザの水分補給状態を求めることができる。ユーザの水分補給状態が低いと判断される場合には、モバイルデバイスは、水を飲むようにユーザに通知することができる。一方、ユーザの水分補給状態が十分であると判断される場合には、モバイルデバイスは、良い状態を維持するようにユーザに通知することができる。
【0070】
別の例では、モバイルデバイスによって得られた加速度計データおよびジャイロスコープデータに基づいて、エネルギー計算値を求めることができる。たとえば、ユーザが活発に動き回っている場合には、加速度計データが、高い運動レベルを指示することができ、モバイルデバイスは、ユーザのエネルギーレベルが高いと判断することができる。モバイルデバイスは、活動し続けるようにユーザに通知することができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、ユーザのエネルギーレベルを一日を通して記録することができ、一日の活動量しきい値に到達するために活動的になるように、所定の間隔でユーザに通知することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、加速度計測定値を用いて、ユーザの心拍数および/または心拍数変動を求めることができる。上記の同じ計算は、これらの測定値を用いて求める/計算することができる。
【0072】
開示されたプロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の説明であることを理解されたい。設計上の優先事項に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層が並べ替えられてもよいことを理解されたい。さらに、いくつかのステップは、組み合わされるか、または省略される場合がある。添付の方法クレームは、種々のステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されることを意図するものではない。
【0073】
前述の説明は、あらゆる当業者が本明細書において説明される種々の態様を実践できるようにするために与えられる。これらの態様の種々の変更は、当業者に容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は、他の態様に適用することもできる。さらに、本明細書において開示されるものはいずれも、公共用に提供することは意図していない。
【0074】
図8は、少なくとも1つの身体機能測定値を得る例示的な方法の流れ図800である。ブロック810において、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値が得られる。第1の測定値は、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して得ることができる。いくつかの実施形態では、第1の測定値は、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値とすることができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは少なくとも1つの光センサを含むことができる。また、モバイルデバイスは少なくとも1つの光源を含むことができる。第1の測定値を得ることは、少なくとも1つの光センサを介して、モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射される光源からの反射光を測定することを含むことができる。たとえば、図3において、装着可能な腕時計は、装着可能な腕時計内の光センサおよび光源を介して、ユーザのPPG測定値を得る。PPG測定値は、図1において説明されたPPG測定モジュールによって得ることができる。
【0076】
ブロック820において、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値が得られる。第2の測定値は複数のセンサを介して得ることができる。いくつかの実施形態では、第2の測定値は、心電図記録法(ECG)測定値とすることができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、少なくとも第1の電極および第2の電極を含むことができる。第2の測定値を得ることは、ユーザの身体の部分を介して第1の電極と第2の電極との間の回路の完成を検出することを含むことができる。たとえば、図3において、装着可能な腕時計は、装着可能な腕時計の外装体上に位置する電極を介して、ユーザのECG測定値を得る。ECG測定値は、図1において説明されるECG測定モジュールによって得ることができる。
【0078】
ブロック830において、第1の測定値および第2の測定値に基づく血圧測定値の生成が、モバイルデバイスのプロセッサを介して支援される。プロセッサは、モバイルデバイスの外装体内に収容することができ、外装体は、ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成することができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成することができる。血圧測定値の生成を支援することは、モバイルデバイスの補助機能として実行される場合がある。たとえば、図3において、装着可能な腕時計は、得られたPPG測定値およびECG測定値に基づいて、ユーザの血圧の測定を支援することができる。血圧は、図1において説明された血圧測定モジュールによって求めることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは腕時計である。たとえば、図3において、モバイルデバイスは装着可能な腕時計である。他の実施形態では、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。たとえば、図2において、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。
【0080】
いくつかの実施形態では、センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、多機能表面は、第1の測定値または第2の測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される。たとえば、図2において、スマートフォンデバイス(装着可能な腕時計と同様のPPG測定値およびECG測定値を得ることもできる)は、スマートフォンデバイスへのユーザ入力を支援する多機能タッチスクリーン表面を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、ブロック810およびブロック820は、第1のデバイスによって実行される場合があり、ブロック830は第2のデバイスによって実行される場合がある。すなわち、血液量および心臓の電気的活動の測定は、血圧測定値の生成とは別のデバイスによって実行される場合がある。たとえば、血液量および心臓の電気的活動の測定は、ユーザによって装着される通信デバイスを介して実行される場合があるのに対して、血圧測定値の生成は、通信デバイスから血液量および心臓の電気的活動の指標を受信するサーバコンピュータによって実行される場合がある。いくつかの実施形態では、サーバコンピュータはクラウドシステム内に存在することができる。
【0082】
図9は、少なくとも1つの身体機能測定値を得る例示的な方法の別の流れ図900である。ブロック910において、ユーザアクションに応答してユーザの身体に関連するインピーダンスの少なくとも1つの指標を与える測定値が得られる。いくつかの実施形態では、その測定値は、モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される電極を備える複数のセンサを介して得ることができる。いくつかの実施形態では、電極間に配置されるユーザの身体の部分が回路を完成させる。
【0083】
たとえば、図3において、装着可能な腕時計は、装着可能な腕時計の外装体上に位置する電極を介して、ユーザのインピーダンス測定値を得る。インピーダンス測定値は、図1において示されるインピーダンス測定モジュールによって得ることができる。
【0084】
ブロック920において、インピーダンスの指標に基づいて水分補給レベル測定値の生成が、モバイルデバイスのプロセッサを介して支援される。いくつかの実施形態では、プロセッサはモバイルデバイスの外装体内に収容される。いくつかの実施形態では、外装体は、ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成される。
【0085】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、水分補給レベル測定値の生成をモバイルデバイスの補助機能として支援するように構成される。たとえば、図3において、装着可能な腕時計は、得られたインピーダンス測定値に基づいて、ユーザの水分補給レベルの測定を支援することができる。水分補給レベルは、図1において説明される水分補給レベル測定モジュールによって求めることができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれる。いくつかの実施形態では、多機能表面は、インピーダンス測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される。いくつかの実施形態では、多機能表面は酸化インジウムスズ(ITO)を含む。いくつかの実施形態では、多機能表面はシルバーメタルを含む。いくつかの実施形態では、多機能表面は、ワイヤまたは透明導体の配線網を備える。たとえば、図2において、スマートフォンデバイス(装着可能な腕時計と同様のインピーダンス測定値を得ることもできる)は、スマートフォンデバイスへのユーザ入力を支援する多機能タッチスクリーン表面を含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは腕時計である。たとえば、図3において、モバイルデバイスは装着可能な腕時計である。他の実施形態では、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。たとえば、図2において、モバイルデバイスはスマートフォンデバイスである。
【0088】
いくつかの実施形態では、ブロック910は、第1のデバイスによって実行される場合があり、ブロック920は第2のデバイスによって実行される場合がある。すなわち、インピーダンスの測定は、水分補給レベル測定値の生成とは別のデバイスによって実行される場合がある。たとえば、インピーダンスの測定は、ユーザによって装着される通信デバイスを介して実行される場合があるのに対して、水分補給レベルの生成は、通信デバイスからインピーダンスの指標を受信するサーバコンピュータによって実行される場合がある。いくつかの実施形態では、サーバコンピュータはクラウドシステム内に存在することができる。
【0089】
図10は、1つまたは複数の実施形態を実施することができるコンピューティングシステムの一例を示す。図10に示すコンピュータシステムは、上記のコンピュータ化デバイスの一部分として組み込まれる場合がある。たとえば、コンピュータシステム1000は、テレビ、コンピューティングデバイス、サーバ、デスクトップ、ワークステーション、自動車内の制御システムまたはインタラクションシステム、タブレット、ネットブック、または任意の他の適切なコンピューティングシステムの構成要素のうちのいくつかを表すことができる。コンピューティングデバイスは、画像キャプチャデバイスまたは入力感知ユニットおよびユーザ出力デバイスを備える任意のコンピューティングデバイスとすることができる。画像キャプチャデバイスまたは入力感知ユニットは、カメラデバイスとすることができる。ユーザ出力デバイスは、ディスプレイユニットとすることができる。コンピューティングデバイスの例は、限定はしないが、ビデオゲーム機、タブレット、スマートフォン、および任意の他のハンドヘルドデバイスを含む。図10は、本明細書において説明されたような、種々の他の実施形態によって提供される方法を実行することができ、および/またはホストコンピュータシステム、リモートキオスク/端末、販売時点情報管理デバイス、自動車内の電話インターフェースもしくはナビゲーションインターフェースもしくはマルチメディアインターフェース、コンピューティングデバイス、セットトップボックス、テーブルコンピュータ、および/またはコンピュータシステムとしての機能を果たすことができる、コンピュータシステム1000の一実施形態の概略図を提供する。図10は、種々の構成要素の一般化された図を提供することのみを意図しており、必要に応じて、そのいずれか、またはすべてが利用される場合がある。したがって、図10は、個々のシステム要素をいかにして、比較的別々に実現できるか、または比較的統合されるように実現できるかを広く示している。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム100の要素は、図1のモバイルデバイスの機能を実施するために用いられる場合がある。
【0090】
バス1002を介して電気的に結合することができる(または、適切に他の方法で通信することができる)ハードウェア要素を備えるコンピュータシステム1000が示される。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つもしくは複数の汎用プロセッサおよび/または1つもしくは複数の専用プロセッサ(デジタル信号処理チップ、グラフィックス高速化プロセッサなど)を含む1つまたは複数のプロセッサ1004と、限定はしないが、1つまたは複数のカメラ、センサ、マウス、キーボード、超音波または他の音波などを検出するように構成されたマイクロフォンなどを含むことができる1つまたは複数の入力デバイス1008と、限定はしないが、本発明の実施形態に使用されるデバイスなどのディスプレイユニット、プリンタなどを含むことができる1つまたは複数の出力デバイス1010とを含むことができる。
【0091】
本発明の実施形態のいくつかの実施態様では、種々の入力デバイス1008および出力デバイス1010は、ディスプレイデバイス、テーブル、床、壁、およびウィンドウスクリーンなどのインターフェースに埋め込むことができる。さらに、プロセッサに結合された入力デバイス1008および出力デバイス1010は、多次元追跡システムを形成することができる。
【0092】
コンピュータシステム1000は、1つまたは複数の非一時的記憶デバイス1006をさらに含む(および/またはそれらと通信する)ことができ、非一時的記憶デバイス1006は、限定はしないが、ローカルおよび/もしくはネットワークアクセス可能な記憶装置を備えることができ、ならびに/または、限定はしないが、プログラム可能、フラッシュ更新可能などとすることができる、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)および/もしくはリードオンリーメモリ(「ROM」)などの固体記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、種々のファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータ記憶装置を実現するように構成することができる。
【0093】
また、コンピュータシステム1000は、通信サブシステム1012を含む場合があり、通信サブシステム1012は、限定はしないが、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスもしくは有線)、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/またはチップセット(Bluetooth(登録商標)デバイス、802.11デバイス、WiFiデバイス、WiMaxデバイス、セルラー通信設備など)などを含むことができる。通信サブシステム1012は、ネットワーク、他のコンピュータシステム、および/または本明細書において説明される任意の他のデバイスとデータを交換できるようにする場合がある。多くの実施形態では、コンピュータシステム1000は、上記のような、RAMまたはROMデバイスを含むことができる非一時的ワーキングメモリ1018をさらに備えることになる。
【0094】
また、コンピュータシステム1000は、オペレーティングシステム1014、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つもしくは複数のアプリケーションプログラム1016などの他のコードを含む、現在、ワーキングメモリ1018内に位置するように示されている、ソフトウェア要素も備えることができ、他のコードは、種々の実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備えることができ、かつ/または本明細書において説明されるように、他の実施形態によって提供される方法を実施するように、および/もしくはシステムを構成するように設計することができる。単なる例として、先に論じられた方法に関連して説明される1つまたは複数の手順は、コンピュータ(および/またはコンピュータ内のプロセッサ)によって実行可能なコードおよび/または命令として実現することができ、一態様では、その後、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するために、汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成するおよび/または適合させるために使用することができる。
【0095】
これらの命令および/またはコードのセットは、先に説明された記憶デバイス1006などのコンピュータ可読記憶媒体上に記憶することができる。場合によっては、記憶媒体は、コンピュータシステム1000などのコンピュータシステム内に組み込まれる場合がある。他の実施形態では、記憶媒体は、そこに記憶された命令/コードを用いて汎用コンピュータをプログラムし、構成し、および/または適合させるために使用できるように、コンピュータシステムから分離することができ(たとえば、コンパクトディスクなどの取外し可能媒体)、かつ/またはインストールパッケージにおいて提供することができる。これらの命令は、コンピュータシステム1000によって実行可能な実行可能コードの形態をとることができ、ならびに/または(たとえば、種々の一般に入手可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンピュータシステム1000上でのコンパイル時および/またはインストール時に、実行可能コードの形態をとるソースコードおよび/もしくはインストール可能なコードの形態をとることができる。
【0096】
特定の要件に従って大幅な変形を行うことができる。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用されることがあり、および/または特定の要素がハードウェア、ソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、または両方で実現されることがある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が用いられる場合もある。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1000の1つまたは複数の要素は、省略することができるか、または図示したシステムとは別に実現することができる。たとえば、プロセッサ1004および/または他の要素は、入力デバイス1008とは別に実現することができる。一実施形態では、プロセッサは、別に実現される1つまたは複数のカメラから画像を受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、図10に示された要素に加えた要素が、コンピュータシステム1000に含まれる場合がある。
【0097】
いくつかの実施形態は、本開示による方法を実行するために、(コンピュータシステム1000などの)コンピュータシステムを用いることができる。たとえば、説明された方法の手順のうちのいくつかまたはすべては、ワーキングメモリ1018に含まれる(オペレーティングシステム1014および/またはアプリケーションプログラム1016などの他のコードに組み込まれる場合がある)1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行しているプロセッサ1004に応答してコンピュータシステム1000によって実行される場合がある。そのような命令は、記憶デバイス1006のうちの1つまたは複数などの、別のコンピュータ可読媒体からワーキングメモリ1018に読み込まれる場合がある。単なる例として、ワーキングメモリ1018内に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ1004に、本明細書において説明される方法の1つまたは複数の手順を実行させることができる。
【0098】
本明細書において使用されるときに、「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを与えることに関与する任意の媒体を指す。コンピュータシステム1000を使用して実現されるいくつかの実施形態では、種々のコンピュータ可読媒体が、実行のためにプロセッサ1004に命令/コードを与えることに関与することがあり、かつ/またはそのような命令/コードを(たとえば、信号として)記憶および/または搬送するために使用されることがある。多くの実施態様では、コンピュータ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む多くの形態をとることができる。不揮発性媒体は、たとえば、記憶デバイス1006などの光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、ワーキングメモリ1018などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、限定はしないが、バス1002、ならびに通信サブシステム1012の種々の構成要素(および/または通信サブシステム1012が他のデバイスとの通信を提供する媒体)を備える電線を含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。したがって、伝送媒体はまた、波(限定はしないが、無線波データ通信および赤外線データ通信中に生成されるものなどの無線波、音波、および/または光波を含む)の形をとることができる。
【0099】
物理的な、かつ/または有形のコンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、以下において説明されるような搬送波、あるいはコンピュータが命令および/またはコードを読み取ることのできる任意の他の媒体を含む。
【0100】
種々の形のコンピュータ可読媒体が、実行するためのプロセッサ1004に1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを搬送する際に関与することができる。単なる例として、命令は、最初に、リモートコンピュータの磁気ディスクおよび/または光ディスク上に搬送できる。リモートコンピュータは、命令をそのダイナミックメモリ内にロードすることができ、コンピュータシステム1000によって受信および/または実行されるように、送信媒体を介して信号として命令を送信することができる。電磁信号、音響信号、光信号などの形をとる場合があるこれらの信号はすべて、本発明の種々の実施形態による、命令が符号化できる搬送波の例である。
【0101】
通信サブシステム1012(および/またはその構成要素)は、一般に信号を受信し、その後、バス1002は、信号(および/または、信号によって搬送されるデータ、命令など)をワーキングメモリ1018に搬送することができ、プロセッサ1004は、ワーキングメモリ1018から命令を取り出し、実行する。ワーキングメモリ1018によって受信された命令は、オプションで、プロセッサ1004による実行の前または後のいずれかに、非一時的記憶デバイス1006上に記憶することができる。
【0102】
先に論じられた方法、システム、およびデバイスは、例である。種々の構成は、必要に応じて、種々の手順または構成要素を省略、置換、または追加することができる。たとえば、代替的な構成において、方法は、説明したのと異なる順序で実行される場合があり、ならびに/または、種々の段階が、追加、省略、および/もしくは組み合わされる場合がある。また、特定の構成に関連して説明された特徴は、種々の他の構成において組み合わされる場合がある。構成の異なる態様および要素も同じようにして組み合わせることができる。また、技術は徐々に発達しており、したがって、要素の多くは、例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0103】
例示的な構成(実施態様を含む)を完全に理解してもらうために、説明において具体的な詳細が与えられる。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実施することができる。たとえば、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技術は、構成を曖昧にすることを避けるために、不必要な詳細なしで示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供し、特許請求の範囲の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、構成に関するこれまでの説明は、当業者に、説明された技法を実施するのに役に立つ説明を提供することになる。本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置において、種々の変更を行うことができる。
【0104】
また、構成は、流れ図またはブロック図として表されるプロセスとして説明される場合がある。各々は、順次プロセスとして動作を説明する場合があるが、動作の多くは、並行してまたは同時に実行することができる。さらに、動作の順序は、並べ替えることができる。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有することができる。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組合せによって実施することができる。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードにおいて実施されるとき、必要なタスクを実行するプログラムコードまたはコードセグメントは、記憶媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶することができる。プロセスは、説明されたタスクを実行することができる。
【0105】
いくつかの例示的な構成を説明してきたが、本開示の趣旨から逸脱することなく、種々の変更形態、代替構成、および均等物を使用することができる。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素とすることができ、より大きいシステムでは、他のルールが優先する可能性があり、または、本発明のアプリケーションを他の方法で変更する可能性がある。また、上記の要素の考慮前に、考慮中に、または考慮後に、いくつかのステップが行われる場合がある。
【0106】
本願の実施形態は、以下の項目を含む。
[項目1]
少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのモバイルデバイスであって、
ユーザが持ち運びできるようなサイズに構成される外装体と、
前記外装体内に収容されるプロセッサと、
前記外装体に物理的に結合され、前記プロセッサによってアクセス可能なデータを得るための複数のセンサとを備え、
前記センサのうちの1つまたは複数が、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得るように構成され、
前記センサのうちの1つまたは複数が、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得るように構成され、
前記プロセッサは、前記第1の測定値および前記第2の測定値に基づいて、血圧測定値の生成を支援するように構成される、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのモバイルデバイス。
[項目2]
主要機能および補助機能を実行するように構成され、前記プロセッサは、前記モバイルデバイスの前記補助機能として前記血圧測定値の生成を支援するように構成される、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目3]
血液量を示す前記第1の測定値は、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を含む、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目4]
心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値は、心電図記録法(ECG)測定値を含む、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目5]
血液量を示す前記第1の測定値を得るように構成される前記センサのうちの1つまたは複数は少なくとも1つの光センサを備え、前記モバイルデバイスは少なくとも1つの光源をさらに備え、前記少なくとも1つの光センサは、前記モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射された前記光源からの反射光を測定し、前記第1の測定値を得る、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目6]
心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値を得るように構成される前記センサのうちの1つまたは複数は、少なくとも第1の電極および第2の電極を備え、モバイルデバイスのユーザの身体の部分が前記第1の電極と前記第2の電極との間の回路を完成させる、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目7]
前記モバイルデバイスは、腕時計である、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目8]
前記モバイルデバイスは、スマートフォンデバイスである、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目9]
前記センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、前記多機能表面は、前記第1の測定値または前記第2の測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される、項目1に記載のモバイルデバイス。
[項目10]
モバイルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法であって、
前記モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得るステップと、
前記複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得るステップと、
前記モバイルデバイスのプロセッサを介して、前記第1の測定値および前記第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援するステップであって、前記プロセッサは、前記モバイルデバイスの前記外装体内に収容され、前記外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される、支援するステップとを含む、モバイルデバイスを介して少なくとも1つの身体機能測定値を得るための方法。
[項目11]
前記モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成され、前記支援するステップは、前記モバイルデバイスの前記補助機能として実行される、項目10に記載の方法。
[項目12]
血液量を示す前記第1の測定値は、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を含む、項目10に記載の方法。
[項目13]
心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値は、心電図記録法(ECG)測定値を含む、項目10に記載の方法。
[項目14]
前記複数のセンサは少なくとも1つの光センサを備え、前記モバイルデバイスは少なくとも1つの光源を備え、血液量を示す前記第1の測定値を得るステップは、前記少なくとも1つの光センサを介して、前記モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射された前記光源からの反射光を測定し、前記第1の測定値を得るステップを含む、項目10に記載の方法。
[項目15]
前記複数のセンサは少なくとも第1の電極および第2の電極を備え、心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値を得るステップは、前記ユーザの身体の部分を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間の回路の完成を検出するステップを含む、項目10に記載の方法。
[項目16]
前記モバイルデバイスは、腕時計である、項目10に記載の方法。
[項目17]
前記モバイルデバイスは、スマートフォンデバイスである、項目10に記載の方法。
[項目18]
前記センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、前記多機能表面は、前記第1の測定値または前記第2の測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される、項目10に記載の方法。
[項目19]
少なくとも1つの身体機能測定値を得るための装置であって、
モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得るための手段と、
前記複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得るための手段と、
前記モバイルデバイスのプロセッサを介して、前記第1の測定値および前記第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援するための手段であって、前記プロセッサは、前記モバイルデバイスの前記外装体内に収容され、前記外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される、支援するための手段とを備える、少なくとも1つの身体機能測定値を得るための装置。
[項目20]
前記モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成され、前記支援するステップは、前記モバイルデバイスの前記補助機能として実行される、項目19に記載の装置。
[項目21]
血液量を示す前記第1の測定値は光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を含み、心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値は心電図記録法(ECG)測定値を含む、項目19に記載の装置。
[項目22]
前記複数のセンサは少なくとも1つの光センサを備え、前記モバイルデバイスは少なくとも1つの光源を備え、血液量を示す前記第1の測定値を得るための前記手段は、前記少なくとも1つの光センサを介して、前記モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射された前記光源からの反射光を測定し、前記第1の測定値を得るための手段を備える、項目19に記載の装置。
[項目23]
前記複数のセンサは少なくとも第1の電極および第2の電極を備え、心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値を得るための前記手段は、前記ユーザの身体の部分を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間の回路の完成を検出するための手段を備える、項目19に記載の装置。
[項目24]
前記センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、前記多機能表面は、前記第1の測定値または前記第2の測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される、項目19に記載の装置。
[項目25]
平面オブジェクトの表現を構築するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、モバイルデバイス内に収容される1つまたは複数のコンピューティングデバイスに、
前記モバイルデバイスの外装体に物理的に結合される複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して血液量を示す第1の測定値を得ることと、
前記複数のセンサを介して、ユーザアクションに応答して心臓の電気的活動を示す第2の測定値を得ることと、
前記モバイルデバイスのプロセッサを介して、前記第1の測定値および前記第2の測定値に基づいて血圧測定値の生成を支援することであって、前記プロセッサは、前記モバイルデバイスの前記外装体内に収容され、前記外装体はユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成される、支援することとを行わせる、少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目26]
前記モバイルデバイスは、主要機能および補助機能を実行するように構成され、前記支援するステップは、前記モバイルデバイスの前記補助機能として実行される、項目25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目27]
血液量を示す前記第1の測定値は光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を含み、心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値は心電図記録法(ECG)測定値を含む、項目25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目28]
前記複数のセンサは少なくとも1つの光センサを備え、前記モバイルデバイスは少なくとも1つの光源を備え、血液量を示す前記第1の測定値を得るステップは、前記少なくとも1つの光センサを介して、前記モバイルデバイスのユーザ内の血管から反射された前記光源からの反射光を測定し、前記第1の測定値を得るステップを含む、項目25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目29]
前記複数のセンサは少なくとも第1の電極および第2の電極を備え、心臓の電気的活動を示す前記第2の測定値を得るステップは、前記ユーザの身体の部分を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間の回路の完成を検出するステップを含む、項目25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目30]
前記センサのうちの少なくとも1つは多機能表面に組み込まれ、前記多機能表面は、前記第1の測定値または前記第2の測定値およびユーザ入力を同時に得るように構成される、項目25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0107】
100 モバイルデバイス
110 プロセッサ
120 マイクロフォン
130 ディスプレイ
140 入力デバイス
150 スピーカ
160 メモリ
162 モジュール1
164 モジュール2
170 カメラ
180 センサ
182 光センサ
184 電極
185 光源
190 コンピュータ可読媒体
192 PPG測定モジュール
194 ECG測定モジュール
196 血圧測定モジュール
198 インピーダンス測定モジュール
199 水分補給レベル測定モジュール
210 スマートフォンデバイス
220 コンタクト
230 第2の手
240 第1の手
250 デバイス前面
260 ユーザ
310 腕時計デバイス
320 多機能ボタン
410 断面図
412 光検出器
414 発光ダイオード(LED)
416 電極コンタクト
418 橈骨
419 尺骨
420 グラフ
430 グラフ
440 グラフ
500 概略図
510 ユーザの身体
520 インピーダンス変換器
700 流れ図
710 センサ測定基準
720 派生測定基準
800 流れ図
900 流れ図
1000 コンピュータシステム
1002 バス
1004 プロセッサ
1006 記憶デバイス
1008 入力デバイス
1010 出力デバイス
1012 通信サブシステム
1014 オペレーティングシステム
1016 アプリケーションプログラム
1018 ワーキングメモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】