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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022040429
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】キャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20220304BHJP
   B65D 47/08 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
B65D47/06 400
B65D47/08 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020145146
(22)【出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000175397
【氏名又は名称】三笠産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秀島 智
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA03
3E084BA08
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB13
3E084DC03
3E084FA01
3E084GA08
3E084GB12
3E084KA18
3E084KB01
3E084LA18
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD01
3E084LE20
(57)【要約】
【課題】注ぎ出す液体による周囲の汚染を防止し得るキャップを提供する。
【解決手段】キャップ1は、容器Bの口部mに取り付けられる蓋本体2と、蓋本体2に設けられた注出筒3と、注出筒3の内側に設けられて注出口5が形成された注出板4とを備える。キャップ1は、さらに、注出口5の上方に配置された流量調整板6と、流量調整板6を注出板4から支持する支持部7とを備える。支持部7は、注出口5に連通するとともに側方に向いた開口8を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口部に取り付けられる蓋本体と、
前記蓋本体に設けられた注出筒と、
前記注出筒の内側に設けられて注出口が形成された注出板と、
前記注出口の上方に配置された流量調整板と、
前記流量調整板を注出板から支持する支持部とを備え、
前記支持部が、前記注出口に連通するとともに側方に向いた開口を有することを特徴とするキャップ。
【請求項2】
注出筒が、空気置換孔を有し、
前記空気置換孔が、容器の内部から液体を注出口および支持部の開口を介して注ぎ出す際に、前記容器の内部に空気を導く孔であることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
支持部の開口の総面積が、空気置換孔の総面積よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のキャップ。
【請求項4】
空気置換孔が、側方に向いた孔であることを特徴とする請求項2または3に記載のキャップ。
【請求項5】
蓋本体にヒンジを介して接続される上蓋を備え、
支持部の開口が、前記ヒンジの反対側に位置し、
空気置換孔が、前記ヒンジ側に位置することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項6】
流量調整板が、その中心部で下方に突出した下方凸部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の口部に取り付けられるキャップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャップは、内部に液体を収納した容器の口部に取り付けられて、容器から液体を外部に注ぎ出すための注出口が形成される(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたキャップ(ヒンジキャップ)は、当該特許文献1の図1および段落[0029]に示されているように、緩衝機構28として、注出口24の周縁から下垂する環状の側壁48と、側壁48の下端を閉塞する流量調整板(底板50)とを有する。側壁48には、液体(内容液)を通過させるスリット状の複数の開孔48aが周方向に間隔をおいて形成されている。このような緩衝機構28により、液体(内容液)の注出のために容器を傾けた際、液体(内容液)の勢いが和らげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-189324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載のキャップ(ヒンジキャップ)では、容器を傾けた際に、緩衝機構28で勢いが和らげられた液体(内容液)が、注出口24を通過してから注ぎ出される。このため、当該液体(内容液)は、勢いが緩衝機構28で一旦和らげられても、注出口24から注ぎ出される際に、再び加速されることになる。したがって、キャップ(ヒンジキャップ)および容器の外部に注ぎ出された液体(内容液)に着目すれば、結果として、勢いが十分に和らげられていない。
【0005】
特に、液体(内容物)が醤油などの液体調味料の場合、注出口24から注ぎ出された液体調味料(醤油など)が加速されて小皿または食品に達し、これにより液体調味料(醤油など)が跳ねてしまうので、周囲のテーブルや服を汚すおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、注ぎ出す液体による周囲の汚染を防止し得るキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、第1の発明に係るキャップは、容器の口部に取り付けられる蓋本体と、
前記蓋本体に設けられた注出筒と、
前記注出筒の内側に設けられて注出口が形成された注出板と、
前記注出口の上方に配置された流量調整板と、
前記流量調整板を注出板から支持する支持部とを備え、
前記支持部が、前記注出口に連通するとともに側方に向いた開口を有するものである。
【0008】
また、第2の発明に係るキャップは、第1の発明に係るキャップにおける注出筒が、空気置換孔を有し、
前記空気置換孔が、容器の内部から液体を注出口および支持部の開口を介して注ぎ出す際に、前記容器の内部に空気を導く孔である。
【0009】
さらに、第3の発明に係るキャップは、第2の発明に係るキャップにおける支持部の開口の総面積が、空気置換孔の総面積よりも大きいものである。
【0010】
加えて、第4の発明に係るキャップは、第2または第3の発明に係るキャップにおける空気置換孔が、側方に向いた孔である。
【0011】
また、第5の発明に係るキャップは、第2乃至第4のいずれかの発明に係るキャップにおいて、蓋本体にヒンジを介して接続される上蓋を備え、
支持部の開口が、前記ヒンジの反対側に位置し、
空気置換孔が、前記ヒンジ側に位置するものである。
【0012】
また、第6の発明に係るキャップは、第1乃至第5のいずれかの発明に係るキャップにおける流量調整板が、その中心部で下方に突出した下方凸部を有するものである。
【発明の効果】
【0013】
前記キャップによると、注出口からの液体の勢いが流量調整板で和らげられるので、容器の外部で対象物に達した液体が跳ねにくくなる。また、容器の内部で液体が跳ね上がっても、支持部の側方を向いている開口から液体が通過しない。したがって、当該液体による周囲の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るキャップが容器に取り付けられた状態の縦断面図である。
図2】同キャップが容器に取り付けられた状態の一部切欠き斜視図である。
図3】同キャップの平面図である。
図4図1のキャップにおいて蓋本体に上蓋が装着された状態の縦断面図である。
図5】同キャップが取り付けられた容器を傾けて液体を注ぎ出す状態の縦断面図である。
図6】本発明の他の実施の形態に係るキャップが容器に取り付けられた状態の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係るキャップについて、図1図5に基づき説明する。
【0016】
図1および図2に示すように、このキャップ1は、液体調味料などの液体Lが内部に収納される容器Bの口部mに取り付けられて、当該液体Lの勢いを和らげて容器Bの外部に注ぎ出すものである。このための構成として、前記キャップ1は、前記容器Bの口部mに取り付けられる蓋本体2と、この蓋本体2に設けられた注出筒3と、この注出筒3の内側に設けられて注出口5が形成された注出板4と、前記注出口5の上方に配置された流量調整板6と、この流量調整板6を注出板4から支持する支持部7とを備える。当該支持部7は、前記注出口5に連通するとともに側方に向いた開口8を有する。
【0017】
前記注出筒3は、空気置換孔31を有することが好ましい。当該空気置換孔31は、前記容器Bの内部から液体Lを注出口5および支持部7の開口8を介して注ぎ出す際に、前記容器Bの内部に空気を導く孔である。前記空気置換孔31により、前記容器Bの内部から液体Lを注出口5および支持部7の開口8を介して注ぎ出す際に、空気が容器Bの内部に導かれるので、注ぎ出す液体Lの脈動が抑えられる。液体Lの脈動が抑えられると、つまり、液体Lの注ぎ出される流量の急激な変動が抑えられると、液体Lの注ぎ出される流量が安定する。
【0018】
前記支持部7の開口8の総面積は、前記空気置換孔31の総面積よりも大きいことが好ましい。前記支持部7の開口8および空気置換孔31は、それぞれ1つに限られず、それぞれ複数でもよい。前記支持部7の開口8が空気置換孔31よりも大きな総面積であることにより、当該支持部7の開口8から注ぎ出される液体Lの十分な流量が確保される。
【0019】
前記空気置換孔31は、側方に向いた孔であることが好ましい。ここで、当該空気置換孔31(および支持部7の開口8)における側方を向いたとは、蓋本体2の鉛直軸Vに対して完全に水平な方向を向くことに限定されず、この水平な方向から±10°までを許容する。前記空気置換孔31(および支持部7の開口8)が側方に向いていることにより、容器Bの内部で液体Lが跳ね上がった場合でも、跳ね上がった液体Lが空気置換孔31(および支持部7の開口8)を通過しない。
【0020】
好ましくは、前記キャップ1が蓋本体2にヒンジ9を介して接続される上蓋10を備え、図3に示すように、前記支持部7の開口8(8c)がヒンジ9の反対側に位置し、前記空気置換孔31(31a)が前記ヒンジ9側に位置する。前記キャップ1が上蓋10を備えることで、使用者は、上蓋10の反対側(ヒンジ9の反対側)から液体Lを注ぎ出そうとする。このため、前記ヒンジ9の反対側に位置する支持部7の開口8(8c)から、容易に液体Lが注ぎ出されることになる。一方で、注ぎ出される液体Lが達しにくいヒンジ9側の空気置換孔31(31a)から、容易に空気が容器Bの内部に導かれることになる。前記支持部7の開口8は、前記ヒンジ9の反対側8c以外にも、ヒンジ9側8a、および、ヒンジ9の反対側8cとヒンジ9側8aとの間8b,8dにも位置してよい。同様に、前記空気置換孔31は、ヒンジ9側31a以外にも、ヒンジ9の反対側31c、および、ヒンジ9側31aとヒンジ9の反対側31cとの間31b,31dにも位置してよい。前記支持部7の開口8および空気置換孔31が、前記蓋本体2の鉛直軸Vから放射状に多くの方向で形成されていることで、より容易に液体Lが注ぎ出されるとともに空気が容器Bの内部に導かれる。
【0021】
図1および図4に示すように、前記上蓋10は、前記蓋本体2に着脱自在であることが好ましい。着脱自在であるための構成として、例えば、前記注出筒3の外周に係合筒21が設けられ、前記上蓋10が係合筒21に係合可能に形成される。使用者は、液体Lを使用しない際には蓋本体2に上蓋10を装着し、液体Lを使用する際には蓋本体2から上蓋10を取り外す。これにより、液体Lが使用されない際に、容器Bが転倒または傾斜しても、上蓋10により液体Lの流出が防止される。この防止を確実にするために、前記上蓋10は、前記流量調整板6および注出筒3に係合する内蓋11を有していることが好ましい。当該内蓋11は、前記蓋本体2に上蓋10を装着した際に、前記流量調整板6を囲う内側凹部16と、前記注出筒3と係合する外周係合部13とを有する。前記内蓋11により、蓋本体2に上蓋10を装着した際に、流量調整板6が内側凹部16に囲われ、注出筒3と外周係合部13とが係合する。この係合により、蓋本体2に対する上蓋10が位置決めされ、注出筒3が確実に封止される。なお、流量調整板6と内側凹部16とは、互いに係合するように構成してもよい。
【0022】
図1に示すように、前記上蓋10は、前記蓋本体2に対向する面15と内蓋11との間に間隙19を有することが好ましい。この間隙19は、図4に示すように、前記蓋本体2に上蓋10を装着した際に減少(または消滅)する。これにより、容器Bの転倒または傾斜などで、前記蓋本体2への上蓋10の装着が緩んでも、内蓋11が直ちに係止突条17に接触しないので、内蓋11は係止突条17に接触するまで外力を受けない。したがって、前記蓋本体2への上蓋10の装着が緩んでも、内蓋11が外力を受けて移動するまでの暫くの間は、内蓋11の外周係合部13と注出筒3との係合が解除されず、言い換えれば、当該係合が維持される。
【0023】
前記流量調整板6は、その中心部で下方に突出した下方凸部61を有することが好ましい。この下方凸部61により、前記注出口5から液体Lが支持部7の開口8まで案内されるので、当該支持部7の開口8から注ぎ出される液体Lの流量が安定する。
【0024】
前記蓋本体2は、前記容器Bの口部mに取り付けられる構造であれば特に限定されないが、例えば、前記口部mの外面に接する外筒部27と、前記口部mの内面に接する内筒部28とを有する。すなわち、前記蓋本体2は、前記外筒部27および内筒部28が容器Bの口部mを外面および内面から挟み込むことで、蓋本体2が容器Bに取り付けられる。
【0025】
前記蓋本体2は、注出筒3の外周に液垂れの受け部22を有することが好ましい。注出筒3から液体Lを注ぎ出した後、液垂れの多くは流量調整板6により防止されるが、若干の液垂れは注出筒3の外側に残る可能性がある。この若干の液垂れは、注出筒3の外周に形成された受け部22、例えば、注出筒3と係合筒21との間に形成された溝部22により受けられる。
【0026】
前記キャップ1の材料については、特に限定されないが、合成樹脂製であることが好ましい。前記キャップ1が合成樹脂製であることにより、前記蓋本体2の容器Bの口部mへの取付けが容易になり、さらに、蓋本体2と上蓋10との着脱も容易になるからである。
【0027】
以下、前記キャップ1の使用方法について説明する。
【0028】
図4に示すように、液体Lを内部に収納した容器Bの口部mにキャップ1が取り付けられ、且つ、蓋本体2に上蓋10が装着された状態で、当該液体Lが容器Bおよびキャップ1ごと販売される。容器Bの口部mにキャップ1が取り付けられた際に、容器Bの内部に収納された液体Lが高温(常温を超える温度)であれば、その後、液体Lの温度が自然に低下することにより、容器Bの内部が減圧状態になる。このような液体Lを容器Bおよびキャップ1ごと購入した使用者が、当該キャップ1を初期開封すれば、前述した減圧状態が急激に解除されることで、容器Bの内部で液体Lが跳ね上がることもある。しかしながら、支持部7の開口8および空気置換孔31が側方を向いていることにより、跳ね上がった液体Lは支持部7の開口8および空気置換孔31を通過しない。
【0029】
使用者は、図1に示すように、液体Lを使用する際に、蓋本体2に対して上蓋10を取り外し、図5に示すように、蓋本体2において上蓋10の反対側(ヒンジ9の反対側)が下になるように容器Bを傾ける。これにより、容器Bの内部に収納された液体Lは、図5の黒塗矢印で示すように、注出口5を通過した後、流量調整板6で勢いが和らげられた上で、下方凸部61に支持部7の開口8まで案内されて、注ぎ出される。この際に、図5の白抜矢印で示すように、空気置換孔31から空気が容器Bの内部に導かれる。
【0030】
注ぎ出された液体Lは、使用者が液体Lを使用したい対象物に達する。なお、当該液体Lが醤油などの液体調味料の場合、対象物は、例えば小皿または食品などである。
【0031】
このように、前記キャップ1によると、注出口5からの液体Lの勢いが流量調整板6で和らげられるので、容器Bの外部で対象物に達した液体Lが跳ねにくくなる。また、容器Bの内部で液体Lが跳ね上がっても、支持部7の側方を向いている開口8から液体Lが通過しない。したがって、当該液体Lによる周囲の汚染を防止することができる。
【0032】
さらに、前記空気置換孔31により、液体Lの脈動が抑えられて、当該液体Lの注ぎ出される流量が安定するので、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができる。
【0033】
加えて、前記空気置換孔31が側方を向いているので、容器Bの内部で液体Lが跳ね上がっても空気置換孔31を通過せず、その結果、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができる。
【0034】
また、前記支持部7の開口8が空気置換孔31よりも大きな総面積であることにより、当該支持部7の開口8から注ぎ出される液体Lの十分な流量が確保されるので、使用者は液体Lを注ぎ出すのに極端に容器Bを傾ける必要がなく、その結果、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができる。
【0035】
また、前記ヒンジ9の反対側に位置する支持部7の開口8と、前記ヒンジ9側に位置する空気置換孔31とから、より容易に液体Lが注ぎ出されるとともに空気が容器Bの内部に導かれるので、その結果、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができる。
【0036】
また、前記流量調整板6が有する下方凸部61により、前記注出口5から液体Lが支持部7の開口8まで案内されるので、当該支持部7の開口8から注ぎ出される液体Lの流量が安定し、その結果、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができる。
【0037】
ところで、前記実施の形態では、支持部7の開口8および空気置換孔31の形状について説明しなかったが、それぞれ液体Lおよび空気を導くものであれば、特に限定されない。一例として、支持部7の開口8および空気置換孔31の形状は、矩形、台形(例えば、下底が上底よりも長い等脚台形)または円形などである。
【0038】
また、前記実施の形態では、注出口5の面積について説明しなかったが、注出口5が液体Lを通過させるものであれば、特に限定されない。なお、注出口5の面積は、注出板4の面積よりも大きいことが好ましい。これにより、液体Lの注ぎ出される流量が安定するので、当該液体Lによる周囲の汚染を一層防止することができるからである。
【0039】
さらに、前記実施の形態では、前記注出板4が蓋本体2の鉛直軸Vに対して水平な状態を示したが、これに限定されない。例えば、図6に示すように、前記注出板4は、前記鉛直軸V側が下方になる(鉛直軸Vの反対側が上方になる)ように傾斜してもよい。このように前記注出板4が傾斜することで、液体Lが注出板4を伝って容器Bの内部に戻りやすくなる、という効果を奏する。
【0040】
加えて、前記実施の形態では、内蓋11の成形について説明しなかったが、内蓋11は、上蓋10の他の構成とともに一体成形された後、当該上蓋10の面15から切り離されても良い。
【0041】
さらに、前記実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。前記実施の形態で説明した構成のうち「課題を解決するための手段」での第1の発明として記載した構成以外については、任意の構成であり、適宜削除および変更することが可能である。
【符号の説明】
【0042】
B 容器
m 口部
1 キャップ
2 蓋本体
3 注出筒
4 注出板
5 注出口
6 流量調整板
7 支持部
8 開口
9 ヒンジ
10 上蓋
13 外周係合部
16 内側係合部
21 係合筒
22 受け部(溝部)
27 外筒部
28 内筒部
31 空気置換孔
61 下方凸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6