(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022040840
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】遊技場用管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220304BHJP
【FI】
A63F7/02 333Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020145751
(22)【出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯田 康晴
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA79
2C088CA04
2C088CA19
(57)【要約】
【課題】遊技機の予約サービスを実施する遊技場において、各遊技機に対し適切な出玉率設定値を配分するとともに、好ましくない遊技者を排除することが可能な遊技場用管理システムを提供する。
【解決手段】遊技場用管理システムでは、例えば優良遊技者や非優良遊技者などの属性情報に基づいて遊技者の予約情報を抽出することができるので、その予約情報を確認しながら例えば優良遊技者には高出玉率の設定値を割り当てる一方で、非優良遊技者に対しては低出玉率の設定値を割り当てるといった運用が可能となる。そのような運用を行うことにより、優良遊技者の来店意欲を高める一方で、非優良遊技者の来店を抑止する効果が見込める。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入賞の当選確率を規定する設定値を複数段階で調整することが可能な複数機種の遊技機が設置されており、営業開始前において遊技者が任意に特定の遊技機を予約することが可能な予約手段を備えた遊技場における遊技場用管理システムにおいて、
遊技機の識別情報と、当該遊技機に対して割り当てられた前記設定値とを対応付けた設定値情報を記憶する設定値記憶手段と、
遊技者の識別情報と、当該遊技者の性質を示す属性情報とを対応付けて記憶する属性情報記憶手段と、
遊技者の識別情報と、当該遊技者が予約した遊技機の識別情報とを対応付けた予約情報を記憶する予約情報記憶手段と、
前記予約情報記憶手段に記憶されている予約情報の中で、前記属性情報記憶手段により特定の属性情報が記憶されている遊技者の予約情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された予約情報に含まれる遊技機の識別情報と対応付けて記憶されている設定値を前記設定値記憶手段から読み出し、当該設定値と当該予約情報とを対応付けた特定遊技者設定値情報として記憶する特定遊技者設定値情報記憶手段と、
前記特定遊技者設定値情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記抽出手段は、前記属性情報として優良遊技者又は非優良遊技者を示す情報が記憶されている遊技者を抽出することが可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
営業開始前において、遊技者が特定の遊技機を予約することができる順序を予め抽選で決定する予約順序決定手段を備え、
各遊技者は、前記予約順序決定手段により決定された順序に従って前記予約手段により特定の遊技機を予約するように構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
前記予約順序決定手段により決定された順序に従って、各遊技者が前記予約手段により予約を行うことが可能となる時刻が各々決定され、当該時刻が各遊技者に対して通知されることを特徴とする請求項3記載の遊技場用管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されているように、遊技者が情報通信端末を利用して遊技場の管理サーバへアクセスし、所望の遊技機を予約できるシステムが知られている。
このようなシステムによれば、遊技者が遊技場へ出向くことなく事前に遊技機を確保することができるため、遊技者側の利便性が大きく向上するとともに、開店前から大勢の遊技者が参集することが無くなって近隣住民への弊害も抑止できるという効果がある。
しかしながら、遊技者側の利便性が高いゆえに、マナーの悪い遊技者やプロの遊技者など遊技場側が歓迎しない遊技者(非優良遊技者)も吸引してしまうという大きな欠点が指摘されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技機の予約サービスを実施する遊技場において、各遊技機に対し適切な出玉率設定値を配分するとともに、好ましくない遊技者を排除することが可能な遊技場用管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の遊技場用管理システムによれば、例えば優良遊技者や非優良遊技者などの属性情報に基づいて遊技者の予約情報を抽出することができるので、その予約情報を確認しながら例えば優良遊技者には高出玉率の設定値を割り当てる一方で、非優良遊技者に対しては低出玉率の設定値を割り当てるといった運用が可能となる。そのような運用を行うことにより、優良遊技者の来店意欲を高める一方で、非優良遊技者の来店を抑止する効果が見込める。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施形態を示す遊技場用管理システムの全体構成図
【
図3】遊技情報表示装置の通常表示画面を表す正面図
【
図4】遊技情報表示装置を中心に示す機能ブロック図
【
図5】遊技情報表示装置でのマイデータに係る記録開始操作画面
【
図12】入場時における入場管理端末での認証データ画面
【
図13】管理装置で管理される会員属性データの説明図
【
図20】携帯端末での入場抽選エントリー操作に係る画面
【
図25】マイデータ(入場抽選実績)に係る閲覧画面
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用管理システムの全体構成を概略的に示している。
遊技場内には複数の遊技機島が設けられており、各遊技機島には、パチンコ機やスロットマシンといった多数の遊技機1と、遊技機1各々に対応する多数の貸出装置2及び遊技情報表示装置3が設置されている。二台の遊技機1、二台の貸出装置2及び遊技情報表示装置3は一台の中継装置4に接続されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6に接続されており、遊技機1、貸出装置2及び遊技情報表示装置3と管理装置6との間の通信を中継する。
【0008】
また、遊技場の入場口には、
図1に示す入場管理端末7が設置されており、入場管理端末7は、LAN5を介して管理装置6と通信可能に接続されている。詳しくは後述するように、入場管理端末7では、遊技者の携帯端末37に表示された入場順コード(
図23の二次元コード234a参照)を読み取り、遊技者の顔画像等がPCモニタ7aに表示されるようになっている。
なお、遊技場内において景品交換処理を行うPOS等の機器についても、LAN5を介して管理装置6と通信可能に接続されている。
【0009】
管理装置6は、例えば管理室に設置されており、遊技場内に設置される全ての機器(遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3等)の稼動状況を管理する。なお、
図1では省略しているが、数百台にわたる複数種類の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。また、上記した遊技機1がパチンコ機の場合、その遊技価値(遊技媒体)は玉(パチンコ玉)であり、遊技機1がスロットマシンの場合、遊技価値はメダルである。
【0010】
図1左側に示すパチンコ機は、盤面9に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上部受皿11a、下部受皿11bを有すると共に、盤面9に、液晶表示部12p、始動口13、大入賞口14を有する。遊技者が操作ハンドル10を操作すると、玉が盤面9に発射され、その玉が始動口13に入賞すると、その入賞に応じた玉数の玉を払出したり大当り抽選を行ったりする。大当り抽選では、液晶表示部12pにおいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を実行し、停止表示された図柄が大当り図柄の場合に大当り状態が発生する。大当り状態が発生すると、例えば15ラウンド分だけ大入賞口14を開放する。なお、上部受皿11aには、貸出ボタン1aと返却ボタン1b(何れも
図2にのみ図示)が設けられている。
【0011】
図1右側に示すスロットマシンは、表示窓15、スタートレバー16、ストップボタン17、メダル投入口18、BETボタン19、液晶表示部12s等を有する。遊技者は、表示窓15を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によってメダル投入口18からメダルを投入、或いは、BETボタン19を操作することで、クレジットメダルが所定枚数ベットされる。その状態でスタートレバー16が操作されると、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ、ストップボタン17を操作することによって所謂引込制御によりリールの変動を停止する。
【0012】
スロットマシンでは、周知のように小役、リプレイ役のほか、ボーナス役(BB役及びRB役)等が設定されている。そして、上記の内部抽選時に、何れかの役に内部当選した状態で遊技者によりストップボタン17が操作されたとき、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの払出、或いはボーナス状態(大当り状態)等への移行が行われる。
【0013】
上記のパチンコ機及びスロットマシンは、何れも入賞の当選確率を規定する設定値を複数段階で調整することが可能で、各々複数機種設置されるものとする。例えば、これら遊技機1では、「1」~「6」の6段階で当選確率(出玉率)を設定するための設定値が設けられており、遊技場側の操作(従業員による変更操作)によって、その何れかの設定値を割り当て、有効化することで段階的な調整を行う。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。
【0014】
設定値は、遊技機1の出玉率を段階的に変更することができることから「出玉率設定値」とも称する。また、詳しくは後述するように、当該遊技機1に対して割り当てられた設定値と、遊技機1の識別情報とを対応付けた設定値情報を管理装置6(設定値記憶手段)にて記憶するようになっている(
図18参照)。
【0015】
上記の遊技機1からは、遊技の実行に応じて次に示す遊技信号が中継装置4へ出力される。
・遊技媒体消費信号:遊技で消費された遊技媒体の数を示す。
・遊技媒体付与信号:入賞により付与された遊技媒体の数を示す。
・大当り抽選信号:遊技中に実行された大当り抽選等の数を示す。
・大当り信号:大当り状態の発生中に出力され、大当り状態であることを示す。
なお、遊技機1からは、これらの遊技信号に限らず、機種によって様々な信号が出力される。
【0016】
図1に示すように、貸出装置2としては、パチンコ機の左側に配置されるパチンコ機用の貸出装置2と、スロットマシンの右側に配置されスロットマシン用の貸出装置2とがあり、何れも遊技機1一台に対して一台ずつ付設される。また、貸出装置2は、何れも紙幣(千円)を投入する投入口21、カード28,29を挿入するカード挿入口26a、顔画像を取得するカメラ22を備えている。
【0017】
図2は、パチンコ機用の貸出装置2の構成を中心に示す機能ブロック図である。貸出装置2の制御部20は、CPU20a、ROM20b、RAM20c、I/O20d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。
【0018】
制御部20に接続された周辺部としては、管理装置6や遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部20e、前記投入口21に投入された紙幣の真贋を判定する紙幣処理部23、周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を含む前記カメラ22(
図1では前面のカメラ窓22aを図示)、入金残高や持玉数・貯玉数等を表示するタッチパネル式の液晶表示部24、液晶表示部24上に設けられたタッチパネル24a、1度数分の玉を払出ノズル(図示略)から払い出すための払出部25a及び払出ボタン25、カード挿入口26aに挿入されたカード28,29に記憶されている各種情報を読み取ったり、書き込んだりするカードRW(リーダライタ)26、最大10枚の一般カード28をストック可能なカードストック部27等を含む。
【0019】
図2に示す一般カード28は、当該カードを特定可能な一般IDを記憶するとともに、貸出装置2に入金された入金残高や持玉数を記憶するためのICチップ28aを内蔵する。一般カード28の持玉数は当日のみ有効で、入金残高は翌日以降も利用可能とされている。
会員カード29は、会員登録を行った遊技者を特定可能な会員IDを記憶するとともに、入金残高を記憶するためのICチップ29aを内蔵する。会員カード29に対応する持玉数や貯玉数は管理装置6の会員口座に記憶され、入金残高も含め翌日以降も利用可能とされている。
【0020】
貸出装置2は、以下に示す機能を備えている。
(1)カード28,29の未挿入状態で投入口21へ投入された紙幣を受付けると(貨幣受付処理を行うと)、カードストック部27に収納している一般カード28をカードRW26へ繰り出して、その入金金額(1000円単位)を記憶するとともに、当該入金金額(入金残高)を液晶表示部24に表示する。このとき、貸出可能な度数(1度数=100玉)を液晶表示部24に表示してもよい。
(2)パチンコ機の貸出ボタン1aの操作(貸出操作)に応じて入金残高の範囲内で1度数に相当する玉を遊技機1内部の払出機構から貸し出す貸出処理を行うとともに、売上情報(売上金額や売上玉数等に関する情報)を送信する。
【0021】
(3)払出ボタン25の操作に応じて持玉数又は貯玉数(会員遊技者の場合)の範囲内で一定数(100玉)ずつ前記払出機構から払い出す。
(4)パチンコ機の返却ボタン1bの操作に応じて入金残高及び持玉数をカード挿入口26aに挿入されている一般カード28に記憶して発行する。会員カード29が挿入されている場合は、入金残高を会員カード29に記憶して発行する。カード挿入口26aに何れのカード28,29も挿入されていない場合は、カードストック部27にストックしている一般カード28をカードRW26に繰出して、そのカード28に入金残高及び持玉数を記憶して発行する。発行するカード28,29の情報(発行情報)を管理装置6へ送信し、管理装置6側でも記憶する。
【0022】
(5)一般カード28がカード挿入口26aに挿入された場合は、一般カード28に記憶されている入金残高及び持玉数をカードRW26により読み出して液晶表示部24に表示する。会員カード29が挿入された場合は、会員カード29に記憶されている入金残高を読み出して液晶表示部24に表示すると共に持玉数を管理装置6から受信して表示し、又、暗証番号の入力を条件として貯玉数を管理装置6から受信して表示する。
【0023】
(6)カメラ22で5秒毎に遊技者の顔画像を取得し、管理装置6へ送信する。
よって、貸出装置2の制御部20(以下、適宜「貸出装置2」と略す)は、遊技機1において入金がされた時点、遊技媒体の貸出が実行された時点、又は遊技媒体の消費が検出された時点、の何れにおいても5秒以上の時間的ずれを生じさせることなく、カメラ22により遊技者の顔画像を取得することが可能である。
【0024】
図3は遊技情報表示装置3の正面図であって、パチンコ機の遊技状況に関する遊技データを例示している。遊技情報表示装置3は、遊技機1の種類に対応した遊技データを表示可能であり、遊技機1一台に対して一台ずつ、各遊技機1の上側に付設される。
【0025】
遊技情報表示装置3は、液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、その他メニューボタンやマイデータボタン等を含む操作ボタン群33、リモコン受光部34を備えている。このうち、呼出ボタン33aは、遊技者が従業員を呼び出すための操作ボタンであり、前記メニューボタンは、所定のメニューをポップアップ表示するための操作ボタンである。前記マイデータボタンは、遊技者が当核遊技機1における個人遊技データ(マイデータ)の記録開始を指示するための操作ボタンであり、リモコン受光部34は、従業員が携帯するリモコン(図示略)から送信されるリモコン信号を受光する。
【0026】
また、
図3に示すように、遊技情報表示装置3には、その下側隅部にICリーダ35が設けられている。ICリーダ35は、所定のカード(例えば会員カード29)がタッチされた場合に当該会員カード29から会員IDを読み取り、携帯端末37(
図1参照)がタッチされた場合に当該携帯端末37から携帯IDを読み取るように構成されている。
携帯端末37は、遊技者が携帯する例えばスマートフォン等の情報通信端末であり、タッチ操作を受け付ける機能と各種情報を表示する機能とを有するタッチ式の表示部37aを備える。なお、携帯IDとは、携帯端末37に内蔵された例えばFeliCa(登録商標)ICチップに付与されているIDmで、携帯端末37固有のIDである。
【0027】
図4は、遊技情報表示装置3を中心に示す機能ブロック図である。遊技情報表示装置3の制御部30は、CPU30a、ROM30bやRAM30cといった記録部30m、I/O30d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部30には、管理装置6や遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部30eの他、上記した液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、操作ボタン群33、リモコン受光部34、ICリーダ35等が接続されている。
【0028】
遊技情報表示装置3は、制御部30(以下、適宜「遊技情報表示装置3」と略す)の表示制御により、液晶表示部31における表示領域を複数の表示領域(
図3のメイン表示領域40と第1~第6サブ表示領域41~46)に区分可能である。遊技情報表示装置3は、遊技機1からの遊技信号を中継装置4経由で受信して各種の遊技データを作成して、各表示領域40~46に表示したり記録部30mに記録したりする。また、遊技情報表示装置3は、管理装置6から受信した各種情報を各表示領域40~46に表示したり記録部30mに記録したりする。
【0029】
管理装置6の制御部60(
図2参照)は、CPU、ROMやRAMといった記憶部60a(抽選登録手段、遊技機種記録手段、設定値記憶手段、属性情報記憶手段、予約情報記憶手段、特定遊技者設定値情報記憶手段、入場抽選リスト登録手段、予約リスト登録手段)を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部60には、モニタ6a及びキーボード6b(
図1参照)が接続されるとともに、各種信号を送受信する送受信部や、プリンタ(何れも図示略)が接続されている。
【0030】
管理装置6の制御部60(以下、適宜「管理装置6」と略す)は、会員IDを含む登録会員に係る情報の他、後述するログイン中に集計したマイデータや、入場抽選に関するデータ等、各種データを記憶・管理する。
管理装置6は、
図1に示すインターネット38(公衆通信回線)に接続可能となっており、センターに設置されている管理サーバ(以下「サーバ39」と略す)とインターネット38等を介して通信可能である。
【0031】
サーバ39は、例えば遊技場外で情報提供会社(遊技場とは異なる第三者)により運営され、インターネット38を利用してマイデータの閲覧サービスを含む各種のウエブサービスを提供するサーバ装置である。本実施形態の遊技場用管理システムにおいて、サーバ39は、例えば各遊技場の営業開始時における遊技者の入場順の抽選を実行し、又、インターネット38経由で各遊技場の管理装置6から遊技機1に関する遊技情報を収集して蓄積(記憶)し、遊技者に対して公開する。
【0032】
具体的には例えば、サーバ39は、マイデータに係る情報を各遊技場の管理装置6から受信して記憶し、携帯端末37からのアクセスに応じてマイデータ等を当該携帯端末37に送信する。なお、サーバ39は、携帯端末37の接続ID(例えばIPアドレスや、個人URL)と、前記携帯IDとを対応付けて管理しており、管理装置6が出力した携帯IDに対応した接続IDにマイデータを対応付けている(つまり実質的には携帯IDにマイデータを対応付けている)。
【0033】
<遊技情報表示装置におけるマイデータに係る表示と操作>
ここで、遊技情報表示装置3でのマイデータに係る表示と操作について説明しておく。なお、遊技情報表示装置3の液晶表示部31では、開店時用の表示画面(後述する
図10の営業開始時用の予約済み画面)等、各種データを表示させることができるが、
図3の通常表示画面S0の如くパチンコ機に係る遊技データを示し、遊技者がパチンコ機で遊技を行う場合を例とする。
【0034】
即ち先ず、通常表示画面S0では、同
図3に示すように、メインとなる表示領域40と複数のサブ表示領域41~46とを区分して表示する。メイン表示領域40は、大当り数を該当期間単位(営業日の当日、1日前、2日前)で表示するが、操作ボタン群33にて切替操作があった場合、図示しない他の遊技データを表示する画面に切替わる。第1サブ表示領域41は、通常状態にて発生した大当りである初当り数を該当期間単位で表示する。第2サブ表示領域42は、大当り中の出玉が基準値(例えば1000玉)以上である大当りである「超」と、それ未満である「小」の大当り数を表示する。第3サブ表示領域43は、所定の基準時(例えば対応する機種の導入時)からの営業日単位の最高の獲得玉数を表示する。第4サブ表示領域44は、初期化条件の成立(営業開始や特別状態の終了等の成立)後からのスタート(図柄変動数)を表示する。第5サブ表示領域45は、大当り単位のスタートをグラフ化した履歴グラフを表示する。第6サブ表示領域46は、機種名を表示する。
【0035】
遊技情報表示装置3において、前記マイデータボタンが押下されると、上記の通常表示画面S0から、記録開始操作画面S1へ遷移する(
図5参照)。この記録開始操作画面S1以降(次の
図5~
図9)では、マイデータに関し、液晶表示部31を特化して示すものとする。
【0036】
図5の記録開始操作画面S1は、メイン表示領域40にて「マイデータの記録を開始する場合はカードかケータイをタッチしてください」と表示し、記録開始操作を促す。これに応じて、遊技者は自身の会員カード29或いは携帯端末37をICリーダ35へ翳すようにしてタッチする。このとき、遊技情報表示装置3は、タッチされた会員カード29の会員ID或いは携帯端末37の携帯IDを読み取り、管理装置6へ送信する。管理装置6は、受信した会員ID或いは携帯IDが当該遊技場で会員登録済かを判定し、その判定結果を遊技情報表示装置3に送信する。
【0037】
遊技情報表示装置3は、受信した判定結果に基づき、当該会員ID或いは携帯IDが登録済の場合にログインが完了したものとして、
図6の記録開始画面S2に遷移する。記録開始画面S2では、そのメイン表示領域40にて「マイデータの記録を開始しました」と表示し、遊技情報表示装置3にてマイデータの記録を開始する。
【0038】
この後、遊技情報表示装置3は、
図7のマイデータの画面S3に遷移する。マイデータの画面S3では、メイン表示領域40に当該遊技者のマイデータについて算出された記録開始後の各種遊技データが表示される。例えば同画面S3では、マイデータの記録期間における大当り数(累計大当り回数)を、「大当り」「特当り」「特役」といった種類別に表示すると共に、大当り中の出玉の大きさに応じて「超」「中」「小」の別に表示する。また、同画面S3では、マイデータの記録期間における「累計(前記スタートに相応する累計スタート数)」、「玉数(差玉数)」を表示し、併せて「遊技を終了するときは記録終了操作を忘れずに」とのメッセージを表示する。
【0039】
なお、
図7以降の画面S3~S5では、便宜上、サブ表示領域41~46の表示内容を、前の画面S0~S2と同じくしているが、対応する遊技機1での遊技の進行(大当りの発生等)に応じて当該表示内容やマイデータの表示内容が適宜更新されるものとする。
また、遊技情報表示装置3において、再度マイデータボタンが押下されると、
図8の記録終了操作画面S4に遷移する。記録終了操作画面S4は、メイン表示領域40にて「マイデータの記録を終了するときはカードかケータイをタッチしてください」と表示して、記録終了操作方法を提示する。これに応じて、遊技者は会員カード29或いは携帯端末37をICリーダ35へタッチする。
【0040】
こうして、遊技情報表示装置3は、再度タッチされた会員カード29の会員ID或いは携帯端末37の携帯IDを読み取ることで、記録終了が指示されたと判定すると、マイデータの記録を終了すると共に、ログアウトが完了したものとして、
図9の記録終了画面S5に遷移する。記録終了画面S5は、メイン表示領域40にて「マイデータの記録を終了しました マイデータサイト(遊技情報サイト)へアクセスしてマイデータを確認することができます」と表示し、その後、通常表示画面S0に復帰する。
【0041】
また、ログアウトに際して、遊技情報表示装置3は、記録開始が指示された時点(ログイン時刻)から記録終了が指示された時点(ログアウト時刻)まで算出したマイデータを管理装置6へ送信し、管理装置6は、受信したマイデータをサーバ39に送信する。このマイデータは、前記の累計スタート数、累計大当り回数、差玉数を含むと共に、当該遊技場の識別情報(遊技場ID)、台番、ログイン及びログアウトの日時を含む情報として、サーバ39にて前記携帯IDと対応付けて記録され、管理される。
なお、台番は、遊技機1に対して個別に付与される遊技機1の識別情報である。
【0042】
<遊技場での会員登録と遊技情報サイトでの会員登録>
上記した遊技情報表示装置3でのログインに際して、会員未登録の場合には、携帯端末37を用いてICリーダ35にタッチしても
図6の画面S2が表示されることはない。
【0043】
即ち、遊技者は、マイデータ管理サービスや貯玉サービス等、各種会員向けサービスを受けるためには、遊技場において予め所定の会員登録手続を行い、会員カード29の発行を受ける必要がある。会員登録手続は、氏名、年齢、職業等の属性情報を申告するとともに、認証用の顔画像を提供する(後述の
図13の会員属性データ参照)。認証用の顔画像は、図示しない周知の撮像素子を含むカメラにより撮像されるものとし、その撮像された顔画像は管理装置6へ送信される。管理装置6は、受信した顔画像について認証用の顔画像データベース、或いは会員IDに対応付けた会員属性データとして登録する。
【0044】
これに対し、ウエブ会員登録手続は、既に会員登録手続済みの遊技場に対してのみ可能であり、携帯端末37からサーバ39の遊技情報サイト(ウエブサイト)へアクセスし、所望の遊技場に対して当該登録手続を行う。ウエブ会員登録手続では、遊技者による携帯端末37でのタッチ操作(所定の会員登録操作)により、遊技場での会員登録済み情報を入力し、携帯IDと対応付けることでアカウントが作成される。こうして、サーバ39は会員登録手段として、遊技情報サイト上において、遊技者による所定の会員登録操作を受け付けたときに、当該遊技者を会員(ウエブ会員)として登録する。
【0045】
また、サーバ39は、遊技者がウエブ会員登録手続を行い、会員として登録されることを条件として、後述する遊技情報サイト上における抽選への参加申請を受け付けるようになっている。このため、ウエブ会員登録手続を行うことにより、マイデータ管理サービスの他、ウエブ入場抽選及び台予約サービスを含む各種のウエブ会員サービスを受けることができる。
【0046】
即ち、携帯端末37は、インターネット38を介して遊技情報サイトへアクセス可能であり、ウエブ会員となった遊技者は、携帯端末37を介して当該遊技情報サイト上で、各遊技機1のデータやマイデータを閲覧することができ(
図24等参照)、又、営業開始時における遊技者の入場順を決定するための入場抽選を実施するようにした遊技場の抽選に参加することを申請することができる(
図20参照)。
続いて、入場抽選システム並びに前記入場管理端末7の構成について説明する。
【0047】
<入場抽選システムと入場管理端末>
本実施形態の入場抽選システムでは、前記入場順を抽選で決定するようにした遊技場において、その営業開始時を9時とし、入場抽選のエントリーから遊技開始までは、以下に例示する時系列(i)~(vii)の流れとする。
(i) 18:00 入場抽選エントリー開始
(ii) 20:00 入場抽選エントリー締切
(iii)21:00~22:00 入場抽選開始~入場抽選終了
(iv) 22:00 台予約開始
(v) 24:00 台予約終了
(vi) 8:45 入場順に整列
(vii) 9:00 入場開始~遊技開始
【0048】
即ち先ず、(i)の18時になるとウエブ受付が開始され、遊技情報サイト上で入場抽選にエントリーすることができる。ここで、
図20(a)は、携帯端末37の表示部37aに表示される、遊技情報サイトの画面であって、図示しないメニュー画面にて入場抽選のメニュー選択を行い、その入場抽選メニュー選択画面で所望の遊技場の選択をしたときに表示される入場抽選エントリー画面を示している。
【0049】
同
図20(a)の入場エントリー画面は、タイトル201、会員番号202、抽選予定と入場時間203、「エントリー」ボタン204、「戻る」ボタン205が表示される。会員番号202は、前記会員IDに相当する。抽選予定と入場時間203は、選択した遊技場のホール名、当日の日付、抽選開始時間、予約開始時間、整列時間、入場時間を含む。「エントリー」ボタン204がタッチ操作(抽選申込操作)されると、
図20(b)のエントリー完了画面に遷移し、「戻る」ボタン205がタッチ操作されると、前記入場抽選メニュー選択画面に戻る。
【0050】
図20(b)のエントリー完了画面では、前の画面のボタン204,205に代えて、「エントリー完了しました」とのメッセージ206が「エントリーNo.」とともに表示される。こうして、携帯端末37を介して遊技情報サイト上で抽選に参加することを申請し、サーバ39は、該当する遊技場毎にエントリー数の上限を1000として、その申請を受付け入場抽選リスト(図示略)に登録する。なお、上記したように、該当する遊技場でエントリーするために、事前に当該遊技者の会員登録手続と顔画像の登録が済ませてあるものとする。
【0051】
また、サーバ39は、前記入場抽選リストにおいて遊技情報サイトで入場抽選を申し込んでエントリーした遊技者の識別情報(会員ID)を、そのエントリーNo.と対応付けて登録する。この場合、当該抽選に参加した遊技者の「会員ID」と、「エントリーNo.」及び「エントリー時刻」のうちの一方又は双方と、を対応づけて登録してもよい(
図15のリスト左半部参照)。
そして、サーバ39(入場順割当手段)は、(ii)のエントリーを締め切る20時の時点で、遊技場毎に申請された遊技者の数をウエブ参加数として特定し、(iii)の入場抽選を開始する21時になると、遊技場毎のウエブ参加数に応じた乱数を発生させることによって、入場順を決定するための抽選を実行し、抽選に参加した遊技者各々の入場順を決定する。
【0052】
具体的には、遊技情報サイト上で抽選に参加した遊技者各々に対して例えば、「エントリーNo.」順つまり抽選参加を受け付けた順に、入場番号を抽出し、割り当てていく。この抽選は、サーバ39により、遊技場毎のウエブ参加数の範囲で(エントリー数分の)乱数を発生させ、取得した乱数に基づいてランダムに入場番号を抽出し、その入場番号を「エントリーNo.」毎に割り当てる抽出処理を実行することにより行う。係る抽出処理で抽出する入場番号は、先に抽出された入場番号と重複しないように抽出される。以下では、係る抽出処理を「抽選」、入場番号を「入場順」とも称し、遊技者の各々に対して抽選により入場順を割り当てるものとする。
【0053】
こうして、サーバ39は、(iv)の台予約が開始される22時までに、遊技場毎にウエブ参加数分の抽選を実行して、エントリーした遊技者全員の入場順を決定するとともに、その入場順に応じて、22時から1分ずつずらして台予約ができる予約開始時刻(予約可能時間帯)を上位100名の遊技者に付与する。
【0054】
このように、サーバ39は、営業開始前において、遊技者が特定の遊技機1を予約することができる順序を予め抽選で決定する予約順序決定手段、及び、入場順と対応付けて遊技機の予約開始時刻を設定する予約開始時刻設定手段として構成されている。
また、22時までに、サーバ39での抽選結果が台予約に関する情報と併せて遊技情報サイト上で発表されることから、エントリーした遊技者は、自身の携帯端末37で入場順や台予約に関する情報を確認し、或いは入場時に必要な入場順情報を自身の携帯端末37にダウンロードすることができる。
【0055】
ここで、
図21は、入場抽選終了以後、携帯端末37の表示部37aにおいて前記入場抽選メニュー選択画面を表示させ、その画面において入場抽選結果を選択したときに表示される入場抽選結果発表画面を示している。
同図に示すように、入場抽選結果発表画面では、タイトル211、会員番号212、ホール名と日付213、抽選結果と予約開始時刻214が表示される。抽選結果と予約開始時刻214は、遊技者各々に付与された「エントリーNo.」及び「入場順」と、分単位で特定される「予約開始時刻」を表す。
【0056】
このうち、予約開始時刻は、入場順1番=22:00、2番=22:01、3番=22:02、…18番=22:17、…というように、入場順1番が22時丁度から予約可能で、以後順番に1分ずつ遅れて予約可能に設定され、入場順100番が99分後の23時39分となる。
このように、前記予約順序決定手段により決定された順序に従って、各遊技者が携帯端末37等により予約を行うことが可能となる時刻(予約開始時刻)が各々決定され、当該時刻が各遊技者に対し携帯端末37等を介して通知される。このように、サーバ39は、入場順、及び当該時刻を遊技者に対して通知する通知手段として機能する。
【0057】
この場合、入場順が1~100の遊技者は、各々の入場順に対応する予約順で台予約が可能であるが、台予約は遊技者の任意で行われるものであるため、予約しなくてもよい。また、遊技者は、携帯端末37で通知される予約開始時刻に合わせて1分以内に予約しない場合には、後の予約順の遊技者に希望台を予約される可能性がある。
【0058】
そこで、
図21に示すように入場順が100番以内の各遊技者は、各々通知される予約開始時刻に合わせて(予約順序決定手段により決定された順序に従って)、希望台の予約を携帯端末37で行うことができる。つまり、予約手段としての携帯端末37により、特定の遊技機1を予約するように構成されており、携帯端末37を操作手段として、前記入場抽選に申し込むための抽選申込操作、及び予約開始時刻となったときに所望の遊技機1を予約するための予約操作を行うことが可能である。
【0059】
図示は省略するが、携帯端末37の表示部37aにおいて前記入場抽選メニュー選択画面を表示させ、その画面において台番予約を選択したときに表示される台番予約画面で機種・台番を選択し予約する。
この台予約画面における予約操作により、台番予約又は機種予約が可能で、機種予約の場合には、当該機種で少なくとも一台の空きが確保されるが、空きが一台のときには事実上その台番を予約したことになる。また、台予約画面で、台番予約又は機種予約を行う場合において、例えば、該当する遊技場における各遊技島(遊技機1)の配列を表わすレイアウト上で各々の台番又は機種を表示させ、所望する台番又は機種がタッチ操作(予約操作)により選択されると、その台番又は機種を予約したことになり、
図22の予約完了画面に遷移する。
【0060】
なお、操作手段による予約操作においては、特定の遊技機1一台の識別情報(台番や遊技機固有のID等)、或いは特定の遊技機1の種類を示す識別情報(機種名や機種ID等)を選択して予約することが可能に構成されていればよく、携帯端末37以外の操作手段(家庭用の端末装置等)で予約操作や抽選申込操作を行うようにしてもよい。
【0061】
図22は、当該携帯端末37での予約完了画面を示している。予約完了画面では、タイトル221、会員番号222、ホール名と日付223、予約完了情報224が表示される。予約完了情報224は、予約した具体的な機種名AAAと、その台番を含み、「予約完了しました」とのメッセージとともに表示する。
サーバ39は、(v)の24時までに台予約が終了すると、遊技者の会員IDと対応付けて当該遊技者が携帯端末37で予約した遊技機1の台番を予約リストとして登録する。こうして、サーバ39により、登録される予約リストと前記入場抽選リストは、両リストを併せて遊技場毎に作成した入場抽選データとして(
図15参照)、或いは両リストを各別のデータとして、管理装置6へ送信される。こうして、サーバ39及び管理装置6は、抽選登録手段、入場抽選リスト登録手段、予約リスト登録手段として、入場抽選リスト7や予約リスト、或いは入場抽選データを登録する。
【0062】
翌日、(vi)の8時45分になると、上記の如くエントリーした遊技者は携帯端末37を持参して遊技場の現地に参集し、入場口に入場順に整列する。
なお、遊技者は、自身の入場順を確認するとき、携帯端末37の表示部37aにおいて前記入場抽選メニュー選択画面を表示させ、その画面において入場時画面を選択して、
図23に示す入場時画面を表示させる。同図に示すように、入場時画面では、タイトル231、会員番号232、ホール名と日付233、抽選結果234が表示される。抽選結果234は、「エントリーNo.」「入場順」及び「二次元コード」234aを表し、台予約が行われているとき「予約」台番も表す。二次元コード234aは、当該遊技者の入場順等を特定可能な情報が記録されている。このように、携帯端末37は、サーバ39により提示された入場順等を受信して表示部37aに表示可能である。
【0063】
(vii)の入場開始時刻となった9時の時点から入場を開始し、入場管理端末7において、従業員による遊技者の入場順等の確認が行われる。
ここで、入場管理端末7の具体的構成について説明しておく。
図1、
図11に示すように、入場管理端末7は、表示装置としてのPCモニタ7a、キーボード7b、及びコードリーダ7cを備える。コードリーダ7cは、携帯端末37に表示された二次元コード234aを読み取って当該遊技者の入場順を特定するために用いられる。
【0064】
入場管理端末7のPCモニタ7aは、入場口においてキーボード7bを操作する従業員向きに配置され、コードリーダ7cは、携帯端末37の二次元コード234aを読み取りやすい位置に配置される。
図11に示すように、入場管理端末7の制御部70は、CPU70a、ROM70bやRAM70cといった記憶部70m、I/O70d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部70(以下、適宜「入場管理端末7」と略す)には、管理装置6等との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F70eの他、PCモニタ7a、キーボード7b、コードリーダ7c等が接続されている。記憶部70mには、管理装置6から受信する当該遊技場の入場抽選データ(
図15参照)や、会員IDに対応付けられた遊技者のデータ(
図13参照)等が記憶される。
【0065】
これにより、入場時において、前記整列している先頭の遊技者つまり入場順1番から順に、携帯端末37に表示させた二次元コード234aを、コードリーダ7cにより読み取る。このとき、入場管理端末7は、二次元コード234aを読み取って当該遊技者の入場順を特定した上で入場抽選データと照合するとともに、PCモニタ7aに、会員登録手続で撮像した顔画像等を表示させる(
図12参照)。
【0066】
即ち、入場管理端末7において、受信する入場抽選データ、認証用の顔画像等のデータは会員IDに対応付けて記憶されるため、二次元コード234aを読み取ったとき、特定された入場順に対応する顔画像等をPCモニタ7aに表示させることができる(
図12参照)。
また、同
図12に例示するように、入場管理端末7のPCモニタ7aには、顔画像とともに特定された「入場順001」、遊技者の氏名「○○○○様」、「予約」台番の「123番台」を表示する。なお、同図の画面において、機種予約のみで台番予約をしていない遊技者の場合、「予約」台番に代えて「機種名」が表示される。また、機種予約もしていない遊技者の場合、「予約」欄に「予約なし」と表示される。
【0067】
何れにしても、従業員は、PCモニタ7aで「入場順」を確認するとともに、実際に入場する遊技者とPCモニタ7aでの顔画像とを目視により同一人か確認した上で、その遊技者の入場を許可する。一方、同一人と確認することができなかった場合には入場を拒否し、或いはPCモニタ7a上の入場順と実際の入場順が相違する場合には、その入場順の整列を指示する等して抽選乃至入場の公平性を担保する。
【0068】
そして、入場を許可された遊技者は、遊技機1を選んで当該遊技機1前に着席し、台予約をした遊技者は該当する台番の遊技機1前に着席する。
この場合、予約された台番の遊技機1では、対応する遊技情報表示装置3において、
図10に示す開店時の予約済み画面S10が表示される。予約済み画面S10では、メイン表示領域40に、当該遊技機1を予約した遊技者の「会員No.1234567(会員ID)」及び氏名「○○○○様」と、当該遊技機1が「予約済」であることを示す表示がなされる。また、同画面S10では、「カードを挿入するかケータイをタッチしてください! 15分経過すると予約が無効になります」との表示がなされ、カウントダウンタイマがカウントダウンする時間(同図では14:59)も表示される。
なお、遊技情報表示装置3は、営業開始時の同画面S10において、管理装置6から受信した予約リスト乃至入場抽選データに基づいて当該遊技機1を予約している遊技者の会員ID等の識別情報を表示することができる。
【0069】
このため、台予約をした遊技者は、入場して直ぐに遊技情報表示装置3において、当該遊技機1が予約により確保されていることを確認することができ、15分以内に会員カード29又は携帯端末37をICリーダ35へタッチし、或いは会員カード29を貸出装置2のカード挿入口26aに挿入することとなる。これにより、遊技情報表示装置3や貸出装置2で取得された携帯ID又は会員IDは管理装置6へ送信され、管理装置6は、受信した携帯ID又は会員IDに基づいて入場抽選データに登録されている当該遊技者が予約した遊技機1の台番を抽出し、当該予約した遊技機1と実際に着席した遊技機1とが一致しているか否かを判定し、その判定結果を遊技情報表示装置3へ送信する。
【0070】
こうして、遊技情報表示装置3は、予約した遊技機1と実際に着席した遊技機1とが一致していることを条件として(台予約をした遊技者の認証を条件として)、予約済み画面S10から通常表示画面S0に遷移し或いは前記判定結果を表示する画面に遷移するようになっており、遊技者は予約を無効とすることなく、当該特定の台番で遊技を行うことができる。なお、遊技情報表示装置3(表示手段)は、管理装置6による判定結果を、より直接的な内容で表示してもよく、例えば前記条件を満たさないとき「予約した遊技機の台番を確認して下さい」と遊技者に対して表示してもよい。
【0071】
上記のように、遊技場用管理システムにおける遊技情報表示装置3、管理装置6、サーバ39、携帯端末37等は、営業開始前において遊技者が任意に特定の遊技機1を予約することが可能な予約手段に相当する。
また、上記のように、遊技情報表示装置3や貸出装置2は、遊技者の識別情報として例えば携帯IDや会員IDを取得する識別情報取得手段に相当し、管理装置6は、前記識別情報取得手段により取得された遊技者の携帯IDや会員IDに基づいて入場抽選データ(予約リスト)に登録されている当該遊技者が予約した遊技機1の台番を抽出し、当該予約した遊技機1と実際に着席した遊技機1とが一致しているか否かを判定する判定手段に相当する。
【0072】
なお、遊技者が遊技機1で遊技を開始するに際し、対応する貸出装置2のカメラ22(識別情報取得手段)により顔画像が撮像され、管理装置6へ送信される。この場合、カメラ22の撮像視野は、遊技者が遊技機1に対して正対している状態で当該遊技者の顔を含む領域となるように(つまり
図12の顔画像と同様の撮像範囲となるように)設定されている。
【0073】
これにより、管理装置6は、前記認証用の顔画像の中から、貸出装置2側から送信された顔画像を検索して、該当する顔画像の遊技者が予約した遊技機1の台番を抽出し、当該予約した遊技機1と実際に着席した遊技機1とが一致しているか否かを判定することができる。また、管理装置6は、当該予約した遊技機1と実際に着席した遊技機1とが一致していないと判定したときに、これを従業員に対しインカム装置(図示略)を介して確認対象の台番を報知して目視確認を行うよう促し、或いは、遊技情報表示装置3に、その判定結果を遊技者に対して表示させることができる。
【0074】
<管理装置におけるデータの管理>
図13~
図19は、管理装置6において集計・管理される各種データの一部を例示する説明図であり、管理装置6、モニタ6a及び前記プリンタは出力手段として、各種データの一部又は全部の表示出力及び印刷出力が可能である。
【0075】
このうち、
図13は、一の遊技者の会員属性データを示している。会員属性データは、会員登録を行った遊技者の「氏名」「年齢」「職業」「住所」「顔画像」「要注意」のデータを含み、その会員IDと対応付けて管理装置6の記憶部60aに記憶されている。
「顔画像」は、前記認証用の顔画像として会員登録手続時に遊技者の任意で登録されるが、ウエブ入場抽選サービスを利用する場合には、顔画像の登録を必須とする。同図中の「F」で示す「要注意」フラグは、プロとみなした遊技者、素行の悪い遊技者等の要注意遊技者を、遊技場の管理者や従業員の判断により任意にセット(登録)できる。また、「要注意」フラグは、当該遊技者の性質を示す属性情報の一例であり、属性情報として要注意遊技者といった非優良遊技者、又は優良遊技者を示す情報が記憶されている遊技者を抽出することが可能なデータとして記憶されていればよい。
【0076】
図14は、一の営業日における一の会員(遊技者)の遊技結果を示す会員別遊技履歴データを示している。会員遊技履歴データは、遊技機1の「台番」、「機種ID」の他、当該機種での遊技「開始時刻」及び「終了時刻」と、「アウト」「セーフ」及び「差玉」のデータとを含み、会員IDと対応付けて管理装置6の記憶部60aに記憶される。
【0077】
このように
図14は、遊技者の会員IDと対応付けて、当該遊技者が遊技した機種IDを記録する、管理装置6の遊技機種記録手段としての機能を表すものといえる。ここで、「機種ID」は、遊技機1の機種を識別可能なIDであり、同一機種の場合、同一のIDで表される。また、機種IDについては、予め台番と対応付ける設定が行われているものとする。なお、「開始時刻」と「終了時刻」は、会員カード29のカード挿入・返却時刻に相当し、「差玉」は、アウト(消費価値)-セーフ(入賞付与価値)で求められる。
【0078】
図15は、一の営業日における入場抽選データを示している。入場抽選データは、上記「エントリーNo.」「エントリー時刻」「入場順」「予約台番」のデータを含み、会員IDと対応付けて管理装置6の記憶部60aに記憶される。この場合、入場抽選データには、会員IDと、当該遊技者が予約した台番(予約台番)とを対応付けた予約情報を含むデータ構成とされている。
【0079】
入場抽選データは、上記(v)の台予約が終了する24時つまり当該営業日の前日までにサーバ39から管理装置6へ送信可能であるが、遅くとも当該営業日の営業開始前までに、管理装置6に登録され且つ後述する設定値の割り当てを行い得るように送信すればよい。なお、同図の「予約台番」の欄では、入場順が100番以降(205番)であることから、台予約ができないブランク「-」で表され、又、100番以内でも台予約をしなかったときにブランクで表される。
【0080】
図16は、一の営業日における機種別予約データを示している。機種別予約データは、「機種ID」毎の当該機種の設置「台数」並びに「予約数」及び「予約率」のデータを含み、管理装置6は、当該営業日の予約数及び予約率を機種別に集計・算出して記憶部60aに記憶する。
【0081】
即ち、管理装置6(算出手段、出力手段)は、当該営業日の入場抽選データに基づき登録された遊技者の会員IDと対応付けて記録されている「機種ID」を特定し、当該機種別に前記抽選に参加し台予約した遊技者数を「予約数」として算出し、出力する。
なお、「予約率」は、機種毎の設置「台数」に占める「予約数」の割合を百分率で表したものである。また、抽選に参加した遊技者数は、その参加遊技者数の全部(遊技場毎のウエブ参加数)と一部(予約数)との何れであっても、つまり台番の予約の有無にかかわりなく管理装置6による算出・出力が可能であることは勿論である。
【0082】
図17は、「予約率」に基づき設定された機種別設定値配分データを示している。機種別設定値配分データは、「機種ID」毎の当該機種の「想定出玉率」及び「平均設定値」を含み、管理装置6は、当該営業日の想定出玉率及び平均設定値を自動計算して記憶部60aに記憶する。ここで、想定出玉率は、以下に例示するように予約率が高い機種ほど高い値に設定されるものとする。
予約率80%以上=想定出玉率100%
予約率50%以上=想定出玉率98%
予約率30%以上=想定出玉率96%
予約率30%未満=想定出玉率95%
【0083】
これにより、管理装置6は、機種別に、予約率に応じた想定出玉率を設定し、各機種のスペック(各設定値の出玉率)に基づいて平均設定値を求める。このため、
図16と
図17に示すように、予約率の高い機種ID「1」「3」「2」の順に、想定出玉率「100%」「98%」「96%」が設定されるとともに、これに合わせて平均設定値も「3.3」「2.1」「1.5」というように対応する関係があることが分かる。
【0084】
図18は、機種別設定値配分データに基づき設定された遊技機別出玉率設定値データを示している。遊技機別出玉率設定値データは、各機種に属する遊技機1に対して、「機種ID」毎の平均設定値に応じて割り当てられる「設定値」と、遊技機1の「台番」とを対応付けた設定値情報として記憶部60aに記憶される。この場合、管理装置6は、当該営業日における各遊技機1の設定値を自動で設定して設定値情報を作成する。
【0085】
即ち、管理装置6は、機種別設定値配分データに基づき、各遊技機1に割り当てる設定値について、先に求めた機種別の平均設定値と一致するように当該設定値の割り当てを行う。この点、
図18の設定値「6」「3」「3」は、
図17の平均設定値「3.3」「2.1」「1.5」に比して高い値を例示しているが、図示しない他の台番の設定値も含めた全体の平均(機種各々の平均)が、対応する前記平均設定値と各々近似するような割り当てを行うものであればよい。
【0086】
このように、管理装置6は、前記算出手段として算出した遊技者数に基づいて(つまり、算出した前記予約数から得られる平均設定値に基づいて)、各機種に属する遊技機1に対して設定値の割り当てを行う設定値割当手段として構成されている。
また、管理装置6において、従業員が任意で特定台番の設定値をキーボード6b等で手入力により変更することができる。こうして、設定された遊技機別出玉率設定値データを表示出力或いは印刷出力し、従業員が各遊技機1の設定値の変更操作を営業開始前に行う。
【0087】
こうして、算出手段により算出した遊技者数から稼動率が高いと予測される機種(
図18の機種ID「1」)に対して相対的に高出玉率の設定値を多く配分する一方、稼動率が低いと予測される機種(機種ID「2」)に対しては相対的に低出玉率の設定値を多く配分することとなる。
【0088】
換言すれば、出玉率設定値の配分にあっては、管理装置6において、各遊技者の過去の遊技実績から機種別に前記抽選に参加した遊技者数を算出した場合でも、その算出された遊技者数に基づき、当該遊技者数が多い機種に対して高い当選確率の設定値を多く割り当てるとともに、当該遊技者数が少ない機種に対して低い当選確率の設定値を多く割り当てる構成としている。
このように、抽選の結果を反映させた出玉率設定値の配分を行うことにより、遊技場側が適正な利益を確保すると同時に、遊技者へ十分な還元を行うことができる。
【0089】
図19は、要注意遊技者一覧データを示している。要注意遊技者一覧データは、入場抽選データの中から要注意遊技者のみのデータを抽出し、データ項目として出玉率「設定値」を追加したものが記憶部60aに記憶される。従って、要注意遊技者一覧データは、
図15の入場抽選データと同様の「エントリーNo.」~「予約台番」と、フラグ「F」が付された「要注意」と、「設定値」とのデータ項目で表わされている。
【0090】
このように、管理装置6は、前記予約情報記憶手段に入場抽選データとして記憶されている予約情報の中で、特定の属性情報としてフラグ「F」を記憶している遊技者の予約情報を抽出する抽出手段として機能する。そして、管理装置6は、抽出した予約情報に含まれる台番と対応付けて記憶されている設定値(
図18参照)を読み出し、当該設定値と当該予約情報とを対応付けた特定遊技者設定値情報を含む要注意遊技者一覧データとして、表示出力或いは印刷出力することができる。
【0091】
また、管理装置6では、要注意遊技者の予約台番を確認した上で、その台番に低出玉率の設定値を割り当てることができる(
図19の設定値「1」参照)。例えば、この割り当ては、管理装置6による要注意フラグに基づく自動的な前記抽出と併せて、低出玉率の設定値「1」を自動的に設定することにより行うようにしてもよい。これを、営業開始前に行う前記従業員による設定値の変更操作に反映させることができる。
【0092】
<携帯端末でのマイデータ(遊技実績・入場抽選実績)の閲覧>
図24は、携帯端末37の表示部37aに表示される前記メニュー画面にてマイデータ(遊技実績)のメニュー選択を行い、そのマイデータ(遊技実績)メニュー選択画面中のメニュー選択一覧から閲覧したいデータを選択したときに表示される遊技実績閲覧画面を示している。
【0093】
同図に示すように、遊技実績閲覧画面では、タイトル241、会員番号242、遊技実績「No.」243、ホール名及び機種と台番号244、遊技実績245が表示される。遊技実績245の欄における「遊技時間」は、前記のログイン時刻~ログアウト時刻、「累計スタート回数」は、大当り抽選回数、「差玉数」は、払出玉数(付与遊技媒体数)-投入玉数(消費遊技媒体数)を表す。
同図での図示は省略するが、「遊技実績閲覧」画面では、差玉数の時間推移を示すグラフや、各大当りの詳細データ等、様々な種類のデータを表示させることができる。サーバ39は、マイデータについて直近1年間分のデータを蓄積しており、遊技者は過去1年間における日付(或いは期間)を指定し、その日付の遊技実績245を表示させることもできる。
【0094】
図25は、前記メニュー画面にてマイデータ(入場抽選実績)のメニュー選択を行い、そのマイデータ(入場抽選実績)メニュー選択画面中のメニュー選択一覧から閲覧したいデータを選択したときに表示される入場抽選実績閲覧画面を示している。
【0095】
同図に示すように、入場抽選実績閲覧画面では、タイトル251、会員番号252、入場抽選実績253が表示される。入場抽選実績253の欄には、その集計「期間」における「抽選回数」、入場順の「最前順」及び「最後順」と夫々の抽選日付、入場順の当該期間における「平均」を表す。
同図の入場抽選実績(入場抽選履歴データ)は、遊技場毎に区別して集計したデータであり、遊技場毎の同画面を表示させることができる。また、日毎の入場抽選履歴データも一覧表示可能あり、図示は省略するが同画面として例えば、「2017年11月11日 エントリー数:157 エントリーNo.51 入場順(入賞順):95」との表示を行うようにしてもよい。
【0096】
以上説明した本実施形態の遊技場用管理システムによれば、例えば要注意遊技者といった非優良遊技者や優良遊技者などの属性情報に基づいて遊技者の予約情報を抽出することができるので、その予約情報を確認しながら例えば優良遊技者には高出玉率の設定値を割り当てる一方で、非優良遊技者に対しては低出玉率の設定値を割り当てるといった運用が可能となる。そのような運用を行うことにより、優良遊技者の来店意欲を高める一方で、非優良遊技者の来店を抑止する効果が見込める。
【0097】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。
(台予約に関する変形例)
・入場順1番から100番の遊技者のみ台予約ができるようにしたが、台予約ができる遊技者数は適宜設定することが可能で、エントリーした遊技者全員が台予約できるようにしてもよい。
【0098】
・台予約が可能となる時刻を入場順に1分ずつずらしたが、ずらす時間は適宜設定することができる。また、複数の遊技者に対して同一の予約開始時刻を割り当ててもよい。
・入場抽選サービスのみを実施し、台予約サービスは実施しなくてもよい。この場合、遊技者は入場した後に任意の台番を選択して遊技することになる。
・台予約することを必須条件とし、台予約をしなかった場合には入場抽選の結果を無効としてもよい。
【0099】
(出玉率設定値の配分に関する変形例)
・遊技者の属性に応じて特定の出玉率設定値を割り当てることができる。例えば、
図19で説明したように、要注意遊技者が予約した台番に対しては、無条件に出玉率の低い設定値を割り当てることができる。これにより、要注意遊技者の来店意欲を低減させ、ひいては要注意遊技者を排除する効果が見込める。
また逆に、優良遊技者に対しては直近の遊技成績が良くない場合に出玉率の高い設定値を割り当てることができる。これにより、優良遊技者の囲い込みが期待できる。
・台予約サービスを実施しない場合、入場抽選にエントリーした各遊技者の過去の遊技実績に応じて各機種の稼動率を予測し、その稼動率を予約率に置き換えて出力するようにしてもよい。さらに、上記稼動率に基づいて出玉率設定値の配分を自動計算により行うようにしてもよい。
【0100】
(入場抽選の仕組みに関する変形例)
・ウエブ抽選のエントリー条件として様々な限定条件を付加することができる。
(例1)遊技者の属性(性別、年齢、職業等)に限定条件を付加する。例えば、毎週月曜日は女性限定、毎月25~31日は会社員限定等。
(例2)遊技者の遊技実績(来店ポイント、遊技時間等)に限定条件を付加する。例えば、毎月7日は来店ポイント100以上の会員のみエントリー可、毎月1日は前月の遊技時間が50時間以上の会員のみエントリー可等。
(例3)遊技者の遊技実績に応じてエントリー可能時間帯に限定条件を付加する。例えば、来店ポイント(来店1日で1ポイント付与)に応じて以下の時間帯を設定する。
100以上=当日0時~締切までエントリー可
50~99 =当日8時~締切までエントリー可
0~49 =エントリー不可
(例4)遊技者の遊技実績に応じて1カ月間のエントリー回数に限定条件を付加する。例えば、来店ポイントに応じて以下のエントリー回数を設定する。
100以上=毎日エントリー可
50~99 =毎月10回までエントリー可
0~49 =毎月5回までエントリー可
(例5)遊技者の遊技実績に応じて1日にエントリーできる遊技場数に限定条件を付加する。例えば、遊技日数に応じて以下のエントリー回数(遊技場数)を設定する。
直近1ヶ月で20日以上遊技した遊技者=3エントリー可
直近1ヶ月で10日以上遊技した遊技者=2エントリー可
直近1ヶ月で5日以上遊技した遊技者 =1エントリー可
【0101】
・携帯端末37の画面にコード情報として二次元コード234aを表示するようにしたが、そのコード情報を紙媒体にプリントして持参するようにしてもよい。
・遊技場で会員登録済みの遊技者のみウエブ会員登録を可能としたが、遊技場での会員登録と無関係にウエブ会員登録ができるようにしてもよい。
【0102】
・ウエブ会員登録済みであることをウエブ抽選に参加するための必要条件としたが、ウエブ会員登録とは無関係にウエブ抽選へ参加できるようにしてもよい。
・抽選の方式は、入場順に対して遊技者を割り当てていく方式でもよいし、各遊技者に入賞順を割り当てていく方式でもよい。
【0103】
・入場抽選サービス用のアプリケーションを制作し、そのアプリケーションを携帯端末37へダウンロードしてアプリケーション経由で入場抽選サービスを実施するようにしてもよい。この場合、アプリケーションはサーバ39から各携帯端末37へダウンロードすることができる。
・マイデータに含まれる遊技データの種類は本例に限定されず、様々な種類の遊技データをマイデータに含むことができる。
【0104】
本実施形態の記載中における数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、本実施形態の記載中における「記録」について、例えば「記録手段」を「記憶手段」或いは「登録手段」と称する等、「記憶」或いは「登録」と意味を同じくするものとして把握することができる。
以上の例示した構成は変形例も含め、どのように組み合わせてもよいし、適宜、採用しない構成を設けてもよい。
【0105】
なお、以上に例示した実施形態からは以下の特徴を抽出することも可能である。
入賞の当選確率を規定する設定値を複数段階で調整することが可能な複数機種の遊技機が設置されており、営業開始時における遊技者の入場順を抽選で決定するようにした遊技場における遊技場用管理システムにおいて、
前記抽選に参加した遊技者の識別情報を登録する抽選登録手段と、遊技者の識別情報と対応付けて、当該遊技者が遊技した機種を記録する遊技機種記録手段と、前記抽選登録手段に登録された遊技者の識別情報と対応付けて前記遊技機種記録手段に記録されている機種を特定し、当該機種別に前記抽選に参加した遊技者数を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された遊技者数を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0106】
前記算出手段により算出された遊技者数に基づいて、各機種に属する遊技機に対して前記設定値の割り当てを行う設定値割当手段を備えたことを特徴とする。
【0107】
前記設定値割当手段は、前記遊技者数が多い機種に対して高い当選確率の設定値を多く割り当てるとともに、前記遊技者数が少ない機種に対して低い当選確率の設定値を多く割り当てることを特徴とする。
【0108】
営業開始時における遊技者の入場順を決定するための入場抽選を実施するようにした遊技場における遊技場用管理システムにおいて、
前記入場抽選を申し込んだ遊技者の識別情報を入場抽選リストに登録する入場抽選リスト登録手段と、前記遊技者の各々に対して抽選により入場順を割り当てる入場順割当手段と、前記入場順と対応付けて遊技機の予約開始時刻を設定する予約開始時刻設定手段と、前記入場順及び前記予約開始時刻を遊技者に対して通知する通知手段と、前記入場抽選に申し込むための抽選申込操作、及び前記予約開始時刻となったときに所望の遊技機を予約するための予約操作を行うことが可能な操作手段と、前記遊技者の識別情報と対応付けて当該遊技者が予約した遊技機の識別情報を登録する予約リスト登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0109】
各遊技機に付設され、遊技者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得された遊技者の識別情報に基づいて前記予約リスト登録手段に登録されている当該遊技者が予約した遊技機の識別情報を抽出し、当該予約した遊技機と実際に着席した遊技機とが一致しているか否かを判定する判定手段と、各遊技機に付設され、前記判定手段による判定結果を遊技者に対して表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0110】
前記操作手段による予約操作においては、特定の遊技機1台の識別情報、或いは特定の遊技機の種類を示す識別情報を選択して予約することが可能に構成されていることを特徴とする。
【0111】
前記表示手段は、営業開始時において、前記予約リスト登録手段から受信した予約リストに基づいて当該遊技機を予約している遊技者の識別情報を表示することを特徴とする。
【符号の説明】
【0112】
図面中、1は遊技機、2は貸出装置(識別情報取得手段)、3は遊技情報表示装置(予約手段、識別情報取得手段、表示手段)、6aはモニタ(出力手段)、37は携帯端末(予約手段、操作手段)、39はサーバ(抽選登録手段、予約順序決定手段、入場抽選リスト登録手段、入場順割当手段、予約開始時刻設定手段、予約手段、通知手段、予約リスト登録手段)、60は管理装置の制御部(抽選登録手段、遊技機種記録手段、算出手段、出力手段、設定値割当手段、設定値記憶手段、属性情報記憶手段、予約情報記憶手段、抽出手段、特定遊技者設定値情報記憶手段、予約手段、入場抽選リスト登録手段、予約リスト登録手段、判定手段)、60aは管理装置の記憶部(抽選登録手段、遊技機種記録手段、設定値記憶手段、属性情報記憶手段、予約情報記憶手段、特定遊技者設定値情報記憶手段、入場抽選リスト登録手段、予約リスト登録手段)、である。