(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041008
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】磁気機能性研磨加工液
(51)【国際特許分類】
C09K 3/14 20060101AFI20220304BHJP
B24B 37/00 20120101ALI20220304BHJP
B24B 31/112 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
C09K3/14 550C
B24B37/00 H
B24B31/112
B24B37/00 D
C09K3/14 550Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020146003
(22)【出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000142595
【氏名又は名称】株式会社栗本鐵工所
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西田 均
(72)【発明者】
【氏名】上嶋 優矢
(72)【発明者】
【氏名】赤岩 修一
(72)【発明者】
【氏名】榮 淳
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 宏貴
(72)【発明者】
【氏名】辻 仁志
【テーマコード(参考)】
3C158
【Fターム(参考)】
3C158AA07
3C158AA09
3C158AA11
3C158AA14
3C158AB01
3C158AB04
3C158AC04
3C158CA02
3C158CB01
3C158CB10
3C158DA11
3C158EA11
3C158ED02
3C158ED08
3C158ED09
3C158ED12
3C158ED21
3C158ED26
(57)【要約】
【課題】平滑化と形状の保持とが両立する磁気機能性研磨加工液を実現できるようにする。
【解決手段】磁気機能性研磨加工液100は、分散媒106と、平均粒径が15nm以下の第1の磁性粒子101と、平均粒子径が20nm以上、200nm以下の第2の磁性粒子102と、平均粒子径が0.5μm以上、50μm以下の第3の磁性粒子103と、非磁性砥粒104と、クラスタ補強材105とを含んでいる。クラスタ補強材106は、非磁性の繊維状物質である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散媒と、
平均粒径が15nm以下の第1の磁性粒子と、
平均粒子径が20nm以上、200nm以下の第2の磁性粒子と、
平均粒子径が0.5μm以上、50μm以下の第3の磁性粒子と、
非磁性砥粒と、
クラスタ補強材とを含み、
前記クラスタ補強材は、非磁性の繊維状物質である、磁気機能性研磨加工液。
【請求項2】
前記第2の磁性粒子は、磁性粒子の総量に対する比率が、30質量%以上、50質量%以下である、請求項1に記載の磁気機能性研磨加工液。
【請求項3】
前記第3の磁性粒子は、磁性粒子の総量に対する比率が、10質量%以上、30質量%以下である、請求項1又は2に記載の磁気機能性研磨加工液。
【請求項4】
前記非磁性砥粒は、全成分の総量に対する比率が、10質量%以上、30質量%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の磁気機能性研磨加工液。
【請求項5】
前記クラスタ補強材は、αセルロースである、請求項1~4のいずれか1項に記載の磁気機能性研磨加工液。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気機能性研磨加工液に関する。
【背景技術】
【0002】
精密加工の分野において磁場に応答する流体(磁気機能性流体)を用いた研磨が知られている。磁気機能性流体を用いた研磨では砥粒を含んだ磁気機能性研磨加工液を用いて磁気力により研磨が行われる。磁気機能性研磨加工液に磁場を印加すると磁性粒子は凝集体(クラスタ)を形成し、砥粒と共に加工面に押し付けられる。磁場を移動させることによりクラスタが摺動し、砥粒が加工面を研磨する。
【0003】
ベース溶液として、ケロシン等の分散媒にナノメータサイズの磁性粒子を分散させた磁性流体を用いた磁気機能性研磨加工液が知られている。ベース溶液には、カルボニル鉄等のマイクロメーターオーダーの磁性粒子と、アルミナ等の非磁性砥粒とが添加される。また、必要に応じて、繊維状のクラスタ補強材が添加される(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の磁気機能性研磨加工液を用いて研磨を行うと、平面を平滑化するだけでなく、微細構造も削ってしまい、被研磨物の形状の保持が十分にできないという問題がある。
【0006】
本開示の課題は、被研磨物の平滑化と形状の保持とが両立する磁気機能性研磨加工液を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の磁気機能性研磨加工液の一態様は、分散媒と、平均粒径が15nm以下の第1の磁性粒子と、平均粒子径が20nm以上、200nm以下の第2の磁性粒子と、平均粒子径が0.5μm以上、50μm以下の第3の磁性粒子と、非磁性砥粒と、クラスタ補強材とを含み、クラスタ補強材は、非磁性の繊維状物質である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の磁気機能性研磨加工液によれば、被研磨物の平滑化と形状の保持とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る磁気機能性研磨加工液を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る磁気機能性研磨加工液を用いることができる研磨装置の一例を示す図である。
【
図3】従来の磁気機能性研磨加工液のクラスタを示す図である。
【
図4】一実施形態に係る磁気機能性研磨加工液のクラスタを示す図である。
【
図5】実施例1の磁気機能性研磨加工液の流動曲線を示すグラフである。
【
図7】実施例1の磁気機能性研磨加工液による研磨前後の形状特性を示す図である。
【
図8】実施例1の磁気機能性研磨加工液による研磨前後の表面状態を示す写真である。
【
図9】比較例1の磁気機能性研磨加工液による研磨前後の形状特性を示す図である。
【
図10】比較例1の磁気機能性研磨加工液による研磨前後の表面状態を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の磁気機能性研磨加工液(以下、加工液という)は、
図1に示すように、分散媒106中に、所定の平均粒子径を有する第1の磁性粒子101、第2の磁性粒子102、第3の磁性粒子103、及び非磁性砥粒と、クラスタ補強材105とが分散している。なお、第1の磁性粒子101、第2の磁性粒子102、第3の磁性粒子103、及び非磁性砥粒の平均粒子径は、動的光散乱法又はレーザ回折/散乱法により測定することができる。
【0011】
第1の磁性粒子101、第2の磁性粒子102及び第3の磁性粒子103は、種々の磁性材料により形成することができる。具体的には、鉄、酸化鉄、窒化鉄、炭化鉄、カルボニル鉄、二酸化クロム、低炭素鋼、ニッケル又はコバルト等を用いることができる。また、アルミニウム含有鉄合金、ケイ素含有鉄合金、コバルト含有鉄合金、ニッケル含有鉄合金、バナジウム含有鉄合金、モリブデン含有鉄合金、クロム含有鉄合金、タングステン含有鉄合金、マンガン含有鉄合金又は銅含有鉄合金等の鉄合金を用いることもできる。ガドリニウム、ガドリニウム有機誘導体からなる常磁性、超常磁性又は強磁性化合物粒子及びこれらの混合物からなる粒子等を用いることもできる。
【0012】
第1の磁性粒子101は、分散媒に分散させた際に磁性流体としての性質を示すようにする観点から、平均粒子径は、好ましくは15nm以下、より好ましくは12nm以下で、好ましくは5nm以上、より好ましくは8nm以上である。
【0013】
第2の磁性粒子102には、第1の磁性粒子101よりも大きい磁性粒子を用いることができる。第2の磁性粒子の平均粒子径は、20nm以上、好ましくは50nm以上、より好ましくは80nm以上で、200nm以下、好ましくは150nm以下、より好ましくは120nm以下である。特に限定されないが、二価の鉄と三価の鉄とを含む複合酸化物であるマグネタイト粒子、及びアークプラズマ法により形成した鉄粒子は、好適な粒子径のものが容易に得られるため第2の磁性粒子102として好ましい。
【0014】
第3の磁性粒子103には、一般的なMR流体に用いられるサイズの磁性粒子である。第3の磁性粒子103の平均粒子径は、0.5μm以上、好ましくは0.7μm以上、より好ましくは1μm以上で、50μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である。特に限定されないが、カルボニル鉄粒子は、磁性体としての特性及び入手の容易性から第3の磁性粒子103として好ましい。
【0015】
非磁性砥粒104は、効果的に研磨を行う観点から、高硬度で鋭利なエッジを持つ非磁性粒子が好ましい。具体的にはアルミナ、炭化ケイ素、ダイヤモンド、又は窒化ホウ素等からなる砥粒を用いることができる。砥粒の平均粒子径は目的に応じて選択することができるが、0.3μm~50μm程度のものを用いることができる。
【0016】
クラスタ補強材105には、非磁性の繊維状物質を用いることができる。具体的には平均長が0.05mm~0.2mm程度のαセルロース繊維等を用いることができる。
【0017】
分散媒は、微粒子の混合体を分散させることができる液体であればどのようなものであってもよい。例えば、水、ケロシン、シリコーンオイル、フッ素オイル、ポリアルファオレフィン(PAO)、パラフィン、エーテル油、エステル油、鉱物油、植物性油又は動物性油等を用いることができる。また、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びエーテル類等の有機溶媒又はエチルメチルイミダゾリウム塩、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム塩及び1-メチルピラゾリウム塩等に代表されるイオン性液体(常温溶融塩)類等を用いることもできる。これは、単独で用いることも2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
【0018】
加工液における全固形物(微粒子の混合体)の体積濃度は、特に限定されないが35vol%~45vol%が好ましい。加工液における全磁性粒子の体積濃度は、特に限定されないが15vol%~25vol%が好ましい。全磁性粒子の全成分に対する比率は、特に限定されないが45質量%~55質量%が好ましい。
【0019】
第1の磁性粒子101の全磁性粒子(第1の磁性粒子、第2の磁性粒子及び第3の磁性粒子の総量)に対する比率は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。第2の磁性粒子102の全磁性粒子に対する比率は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。第3の磁性粒子103の全磁性粒子に対する比率は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。非磁性砥粒104の分散媒を含む全成分に対する比率は、10質量%~30質量%が好ましい。クラスタ補強材の全成分に対する比率は、4質量%~10質量%が好ましい。
【0020】
本実施形態の加工液100は、例えば
図2に示すような研磨装置200に用いることができる。研磨装置200は、図示しないパルス電源よりパルス電流が印加されるコイル202と、コイル202の中央部に軸方向に設けられた貫通穴に挿通されている研磨工具203と、被研磨物Wを設置するベース(架台)204と、ベース204内で被研磨物Wを固定するOリング205と、研磨時に被研磨物Wの回転数を制御するモータの主軸206及びモータ207と、から構成されている。
【0021】
被研磨物Wの表面に加工液100を適量滴下して、コイル202にパルス電圧を印加する。コイル202にパルス電圧が印加されると、研磨工具203に磁場(パルス磁場)が発生して、研磨工具203の先端に接している加工液100中に鎖状のクラスタが発生する。
【0022】
クラスタは、研磨工具203の先端と、被研磨物Wとの間に、磁力線に沿って分布する。研磨工具203及び被研磨物Wを回転させて研磨工具203と被研磨物Wとを相対的に移動させることにより被研磨物Wの表面が研磨される。なお、研磨工具203と被研磨物Wとを相対移動させることができれば、研磨工具203及び被研磨物Wを共に回転させる構成に限らず、一方が固定されていてもよい。また、回転運動に限らず直線的な運動とすることもできる。
【0023】
図3に示すように、第2の磁性粒子102を含まない場合には、クラスタは第3の磁性粒子103とクラスタ補強材105により形成されるため、太く、比較的長いクラスタが形成される。また、強度が高く、加工力が大きいクラスタとなる。しかし、このクラスタは細かい隙間に入り込むことができず、微細加工の精度を十分に高めることができない。また、非磁性砥粒104は、大部分がクラスタ外に存在しており、その多くは分散媒に存在する。このため、研磨は主に、大きなクラスタにより分散媒中の非磁性砥粒104が加工面に押し付けられることにより行われる。
【0024】
一方、本実施形態のクラスタ110は、
図4に示すように、磁束に沿って配列した第3の磁性粒子103の間に第1の磁性粒子101及び第2の磁性粒子102が入り込み、繊維状のクラスタ補強材105によりクラスタ110が補強された状態となる。第1の磁性粒子101は小さいため、第3の磁性粒子103の間に入り込んでも、パッキングを大きくは乱さない。一方、中間サイズの第2の磁性粒子102が第3の磁性粒子103の間に入り込むことにより、クラスタ110は細くなり、長さも比較的短くなる。このため、本実施形態のクラスタ110は細かい隙間に入り込むことができる。
【0025】
第1の磁性粒子101は分散媒に多く存在するため,分散媒は磁性を有する流体である。このため、非磁性砥粒104は磁場下において反磁性の性質を持ち、砥粒のクラスタを形成する。本実施形態においても非磁性砥粒104は、非磁性体であるのでクラスタ110内に取り込まれにくいが、クラスタ110を形成する磁性粒子の間にはある程度隙間があるこのため、非磁性砥粒104や砥粒のクラスタはクラスタ110の表面に付着することができる。また、磁性粒子と共に分散媒中に存在する非磁性砥粒104に磁気浮力が働くことにより、非磁性砥粒104は磁場強度が小さい加工表面に移動する。このため、表面に非磁性砥粒104が付着したクラスタ110が加工面に接触すること共に加工表面に存在する非磁性砥粒にクラスタ110の加工力が作用することにより研磨が行われる。このため、クラスタのサイズが小さくても、効率よく研磨を行うことができる。
【0026】
被研磨物Wは、特に限定されない。特に、本実施形態の加工液を用いることにより、表面の構造の形状精度の保持が容易であるため、表面に微細な構造を有する、被研磨物を好適に研磨することができる。
【実施例0027】
(実施例1)
加工液として以下のものを用いた。分散媒であるケロシンを23.7質量%、平均粒子径が10nmの第1の磁性粒子を21.0質量%、平均粒子径が100nmの第2の磁性粒子を19.7質量%、平均粒子径が1μm~7μmの第3の磁性粒子を9.9質量%、平均粒子径が3μmの非磁性砥粒を19.5質量%、クラスタ補強材を6.2質量%の割合で混合し分散させた。第1の磁性粒子、第2の磁性粒子及び第3の磁性粒子の総量に対する第1の磁性粒子の比率は41.4質量%であり、第2の磁性粒子の比率は39.0質量%であり、第3の磁性粒子の比率は19.6質量%である。第1の磁性粒子には、マグネタイト粒子を用いた。第2の磁性粒子には鉄ナノ粒子を用いた。第3の磁性粒子にはカルボニル鉄粒子を用いた。非磁性砥粒には、アルミナを用い、クラスタ補強材には、平均長が約0.1mmのαセルロース繊維を用いた。加工液における全固形分の体積割合は37.6vol%とした。
【0028】
図5には、実施例1の加工液の流動曲線を示す。100mT~500mTの磁場を印加した場合には、せん断応力が大きく上昇し、研磨加工に用いる流体として十分な値を示した。また、磁場を印加した状態では、流動曲線は滑らかに変化しており、研磨加工に用いる流体として十分な分散性を示した。
【0029】
図6に示すような微細構造(溝)を有する被研磨物を研磨し、研磨前後の表面粗さ及び微細構造の形状変化を測定した。被研磨物は、直径30mmで、厚さが10mmの黄銅(C3604 JIS H3250:2012)円板であり、溝の深さhは0.2mm、幅wは0.37mm、中心角度は60°とした。研磨の際には、研磨工具の中心軸と被研磨物の中心軸とにオフセットを設け、研磨工具を揺動運動させた。オフセットの値は4mmとし、揺動距離は6mmとし、速度は40mm/minとした。また、研磨工具と被研磨物とは互いに逆回転させ、研磨工具の回転数は500rpmとし、被研磨物の回転数は、-200rpmとした。
【0030】
研磨の際には、研磨工具と被研磨物との間隔を0.5mmとし、コイルに0.1Hzのパルス電圧を印加し、加工液に240mTの磁場を印加した。
【0031】
被研磨物の中心からの距離が3.5mm~1.0mmの区間における算術平均表面粗さRaは、研磨前には0.193であったが、80分の研磨を行うことにより0.067まで改善された。算術平均表面粗さRaは、表面粗さ・輪郭形状測定器(東京精密製:サーフコム1900DX)により測定した。
【0032】
図7には、研磨前後の形状変化を測定した結果を示す。形状変化は表面粗さ・輪郭形状測定器(東京精密製:サーフコム1900DX)により測定した。研磨前に溝部の上端部Aに存在していたバリが80分の研磨により除去された一方、上端部Aはエッジを維持しており、溝部の側壁の形状も維持されている。
【0033】
図8には、研磨の前後における、
図7における溝部上端部A及び溝部底部Bの位置の顕微鏡写真を示す。溝部上端部A及び溝部底部Bのいずれにおいても、研磨により表面の条痕が低減されており、平滑化されている。
【0034】
(比較例1)
加工液の組成を、ケロシンを24.8質量%、第1の磁性粒子を18.4質量%、第3の磁性粒子を30.4質量%、非磁性砥粒を20.0質量%、クラスタ補強材を6.4質量%とした。第1の磁性粒子、及び第3の磁性粒子の総量に対する第1の磁性粒子の比率は37.7質量%である。第1の磁性粒子、及び第3の磁性粒子の総量に対する第3の磁性粒子の比率は62.3質量%である。加工液における全固形分の体積割合は36.4vol%とした。
【0035】
図9には、研磨前後の形状変化を測定した結果を示す。研磨前に溝部の上端部Aに存在していたバリが80分の研磨により除去された。一方、
図10に示すように研磨後の角部の稜線は丸みを帯びている。角部の形状変化は溝の対面の角部においてさらに大きくなった。B部では、溝の斜面においてうねりを生じて形状が大きく変化した。