(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041214
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成システム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20220304BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220304BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
B41J29/38 401
G03G21/00 370
G06F3/12 312
G06F3/12 329
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020146286
(22)【出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】糸川 喜裕
(72)【発明者】
【氏名】江嵜 知
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ20
2H270KA59
2H270KA61
2H270MA35
2H270MC22
2H270MD02
2H270MD12
2H270MD22
2H270MF10
2H270MF21
2H270MF24
2H270ND14
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、画像を被記録媒体に形成する画像形成部の準備動作を早く実行する。
【解決手段】MFP(1)は、画像をシート(S1)に形成する画像形成部(4)と、PC(101)とUSB接続し、USB接続の転送方式であるコントロール転送のプロトコルによって画像形成部(4)の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信するUSBインターフェース(12)と、USBインターフェース(12)による先行コマンドの受信に応じて、画像形成部(4)の準備動作を実行するCPU(91)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、
外部端末とUSB接続し、USB接続の転送方式であるコントロール転送のプロトコルによって前記画像形成部の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する受信部と、
前記受信部による前記先行コマンドの受信に応じて、前記画像形成部の準備動作を実行する制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記外部端末から送信され、バルクOUT転送における、プリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)によって記述された受信データを解析する解析処理を実行し、
解析した前記受信データが印刷データである場合、前記印刷データの画像を被記録媒体に形成する画像形成動作を、前記画像形成部を用いて実行し、
解析した前記受信データが前記印刷データでない場合、前記受信データに記載され、プリンタジョブ言語によって記述されたコマンドであるPJLコマンドに従って処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は、ヒーターを有すると共に、画像が形成された被記録媒体を、前記ヒーターを用いて加熱する定着部を備え、
前記先行コマンドは、前記画像形成部の準備動作として前記ヒーターの駆動動作を指示するコマンドであるヒーター駆動コマンドを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部は、
感光体と、
光ビームを前記感光体に向かう方向へ偏向するためのポリゴンミラーと、
前記ポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンモータと、を備え、
前記先行コマンドは、前記画像形成部の準備動作として前記ポリゴンモータの駆動動作を指示するコマンドであるモータ駆動コマンドを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置と、外部端末と、を備え、
前記画像形成装置は、
画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、
前記外部端末とUSB接続し、USB接続の転送方式であるコントロール転送のプロトコルによって前記画像形成部の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する受信部と、
前記受信部による前記先行コマンドの受信に応じて、前記画像形成部の準備動作を実行する制御部と、を備え、
前記外部端末は、
印刷指示を受け付けた場合、前記先行コマンドを前記画像形成装置に送信することを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成システムを制御するプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記外部端末に、前記先行コマンドを前記画像形成装置に送信させるステップを実行させるプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、印刷が指示されてから1枚目のシートの後端が排出されるまでの時間、いわゆるファーストプリント時間を短縮する技術が提案されている。例えば、印刷を指示する装置が印刷準備動作を指示する先行コマンドを印刷データの送信に先行して画像形成装置に送信することにより、画像形成装置が、印刷データを受信する前に当該先行コマンドに従い印刷準備動作を開始するシステムが提案されている。当該印刷準備動作は例えば、定着部のヒーターの昇温動作である。
【0003】
特許文献1の印刷データ供給装置は、印刷ジョブの印刷データをスプールする前に、節電モード中のプリンタ装置に暖機処理を起動させる。また、印刷データ供給装置は、印刷可能状態にするための起動用データを生成し、印刷データとは別の印刷ジョブとしてスプールし、先行してプリンタ装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外部端末が印刷データに先行して先行コマンドを画像形成装置に送信する場合において、先行コマンドがプリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)によって記述されていた。画像形成装置は、外部端末から送信されるプリンタジョブ言語を解析する際に、プリンタジョブ言語が先行コマンドであることを認識する処理に時間がかかっていた。このため、画像形成装置は、プリンタジョブ言語が先行コマンドであることを認識して印刷準備動作の実行を開始するまでに時間がかかっていた。
【0006】
本発明の一態様は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、画像を被記録媒体に形成する画像形成部の準備動作を早く実行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像形成装置は、画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、外部端末とUSB接続し、USB接続の転送方式であるコントロール転送のプロトコルによって前記画像形成部の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する受信部と、前記受信部による前記先行コマンドの受信に応じて、前記画像形成部の準備動作を実行する制御部と、を備える。
【0008】
画像形成装置が、コントロール転送のプロトコルによって画像形成部の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する。コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドのデータサイズは、プリンタジョブ言語で記述された先行コマンドのデータサイズよりも小さい。このため、画像形成装置は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、先行コマンドを早く認識することができ、画像形成部の準備動作を早く実行することができる。
【0009】
前記制御部は、前記外部端末から送信され、バルクOUT転送における、プリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)によって記述された受信データを解析する解析処理を実行し、解析した前記受信データが印刷データである場合、前記印刷データの画像を被記録媒体に形成する画像形成動作を、前記画像形成部を用いて実行し、解析した前記受信データが前記印刷データでない場合、前記受信データに記載され、プリンタジョブ言語によって記述されたコマンドであるPJLコマンドに従って処理を実行してもよい。
【0010】
画像形成装置は、バルクOUT転送における、プリンタジョブ言語によって記述された受信データを解析することにより、画像形成動作を実行することができると共に、PJLコマンドに従って処理を実行することができる。
【0011】
前記画像形成部は、ヒーターを有すると共に、画像が形成された被記録媒体を、前記ヒーターを用いて加熱する定着部を備え、前記先行コマンドは、前記画像形成部の準備動作として前記ヒーターの駆動動作を指示するコマンドであるヒーター駆動コマンドを含んでもよい。
【0012】
画像形成装置は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、先行コマンドを早く認識して、画像形成部の準備動作としてヒーターの駆動動作を早く実行することができる。
【0013】
前記画像形成部は、感光体と、光ビームを前記感光体に向かう方向へ偏向するためのポリゴンミラーと、前記ポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンモータと、を備え、前記先行コマンドは、前記画像形成部の準備動作として前記ポリゴンモータの駆動動作を指示するコマンドであるモータ駆動コマンドを含んでもよい。
【0014】
画像形成装置は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、先行コマンドを早く認識して、画像形成部の準備動作としてポリゴンモータの駆動動作を早く実行することができる。
【0015】
本発明の一態様に係る画像形成システムは、画像形成装置と、外部端末と、を備え、前記画像形成装置は、画像を被記録媒体に形成する画像形成部と、前記外部端末とUSB接続し、USB接続の転送方式であるコントロール転送のプロトコルによって前記画像形成部の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する受信部と、前記受信部による前記先行コマンドの受信に応じて、前記画像形成部の準備動作を実行する制御部と、を備え、前記外部端末は、印刷指示を受け付けた場合、前記先行コマンドを前記画像形成装置に送信する。
【0016】
本発明の一態様に係る記憶媒体は、前記画像形成システムを制御するプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記外部端末に、前記先行コマンドを前記画像形成装置に送信させるステップを実行させるプログラムを記憶してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、画像を被記録媒体に形成する画像形成部の準備動作を早く実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態1に係る画像形成システムのMFP及びPCの電気的構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示すMFPの内部の構成を示す図である。
【
図3】
図1に示す画像形成システムの処理の流れをタイムチャートで説明するための図である。
【
図4】
図1に示すPCのデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図1に示すMFPのデータ受信処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図5に示すステップS14のUSB受信処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】
図6に示すステップS37の受信データ解析処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】
図1に示すMFPの画像形成制御の流れを示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態2に係るMFPの内部の構成を示す図である。
【
図10】
図9に示すMFPの画像形成制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔実施形態1〕
<画像形成システム100の構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る画像形成システム100のMFP(Multi-Function Peripheral)1及びPC101の電気的構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示すMFP1の内部の構成を示す図である。
図1に示すように、画像形成システム100はMFP1及びPC(Personal Computer)101を備えるシステムである。PC101は外部端末の一例である。外部端末としては、PC101以外に例えばスマートフォンまたはタブレット等の携帯情報端末であってもよい。
【0020】
図1及び
図2に示すMFP1は、記録用紙またはOHP(Over Head Projector)シート等のシートS1に画像を形成する画像形成装置の一例である。MFP1は、単色の現像剤像をシートS1に形成するレーザプリンタであるが、これに限定されない。例えば、MFP1は複数の色の現像剤像をシートS1に形成するレーザプリンタであってもよい。シートS1は被記録媒体の一例である。以下、説明の便宜上、
図2の矢印で示されるように、MFP1の上下方向及び前後方向を定義する。
【0021】
図1及び
図2に示すように、MFP1は、本体筐体2と、シート供給部3と、画像形成部4と、排出ローラ5と、排出トレイ6と、操作パネル部7と、表示部8と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)9と、ROM(Read Only Memory)10と、RAM(Random Access Memory)11と、USB(Universal Serial Bus)インターフェース12と、バッファ12Bと、LAN(Local Area Network)インターフェース13と、を備える。本体筐体2は上記各部を収容している。
【0022】
シート供給部3はシートS1を送り出す。シート供給部3は、トレイ31と、給送ローラ32と、シート押圧板33と、搬送ローラ34と、レジストレーションローラ35と、を備える。トレイ31はシートS1を収容するシートトレイである。給送ローラ32は、トレイ31に収容されたシートS1を送り出す給送ローラである。
【0023】
シートS1が送り出される場合、トレイ31上のシートS1は、シート押圧板33によって給送ローラ32に寄せられ、給送ローラ32の回転に伴い搬送ローラ34に給送される。搬送ローラ34は、シートS1をレジストレーションローラ35に向けて搬送する。レジストレーションローラ35は、シートS1の先端の位置を揃えた後、画像形成部4に向けてシートS1を搬送する。
【0024】
画像形成部4は、シート供給部3によって送り出されたシートS1に画像を形成する。
図2に示すように、画像形成部4は、露光部41と、転写部42と、帯電部43と、現像部44と、定着部45と、感光体46と、を備える。露光部41は、図示を省略するレーザ光源と、ポリゴンミラー41Gと、走査レンズ41Lと、ポリゴンモータ41Mと、反射鏡41Rと、を備える。
【0025】
ポリゴンミラー41Gは正六角柱の側面を6つの反射面とする回転多面鏡である。ポリゴンミラー41Gは、レーザ光源が出射した光ビームL1を感光体46に向かう方向へ偏向するためのものである。ポリゴンモータ41Mは、ポリゴンミラー41Gを回転駆動する。露光部41が備える
図1のモータドライバ41Dはポリゴンモータ41Mを駆動する。
【0026】
露光部41は、光ビームL1をポリゴンミラー41Gにより偏向し、ポリゴンミラー41Gから走査レンズ41L及び反射鏡41Rを介して感光体46の表面に光ビームL1を出射する。露光部41は、光ビームL1によって感光体46の表面を走査して露光する。これにより、感光体46に静電潜像が形成される。ポリゴンモータ41MはブラシレスDCモータである。
【0027】
転写部42は、感光体46との間でシートS1を挟む転写ローラである。帯電部43は、図示を省略する帯電ワイヤ及びグリッド部を有するスコロトロン型の帯電器である。図示を省略する高電圧生成回路により、帯電ワイヤに帯電電圧が印加され、グリッド部にグリッド電圧が印加されることでコロナ放電が発生し、感光体46の表面が一様に帯電される。現像部44は現像ローラ44R及び現像剤収容部44Aを備える。
【0028】
画像形成部4では、感光体46の表面が帯電部43により一様に帯電された後、露光部41からの光ビームL1によって感光体46に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、現像ローラ44Rは、現像剤収容部44A内の現像剤を静電潜像が形成された感光体46に供給する。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体46上に現像剤像が形成される。その後、シート供給部3から供給されたシートS1が、感光体46と転写部42との間である転写位置に搬送されることで、感光体46上に形成された現像剤像がシートS1上に転写される。
【0029】
現像剤像が転写されたシートS1は、感光体46及び転写部42によって、定着部45に搬送される。定着部45は、感光体46及び転写部42から搬送されるシートS1上の現像剤像を熱定着させる。定着部45は、加熱ローラ45HRと、加圧ローラ45PRと、ヒーター45Hと、を備える。定着部45は、画像が形成されたシートS1を、ヒーター45Hを用いて加熱するものである。
【0030】
加熱ローラ45HRはシートS1を加熱する。加圧ローラ45PRは加熱ローラ45HRとの間でシートS1を挟む。加熱ローラ45HRの内部には、加熱ローラ45HRの温度を上昇させるためのヒーター45Hが配置されている。ヒーター45Hは、例えばハロゲンランプである。定着部45では、現像剤像が転写されたシートS1が、加熱ローラ45HRと加圧ローラ45PRとの間で搬送されることで、現像剤像がシートS1上に熱定着される。現像剤像が熱定着されたシートS1は、排出ローラ5によって排出トレイ6上に排出される。
【0031】
図1に戻り、ASIC9には、制御部の一例としてCPU(Central Processing Unit)91が内蔵されている。ASIC9は、モータドライバ41D、転写部42、帯電部43、現像部44、定着部45、操作パネル部7、表示部8、ROM10、RAM11、USBインターフェース12及びLANインターフェース13と電気的に接続されている。
【0032】
CPU91はMFP1の各部に対する全般的な制御を実行する。ROM10には、MFP1を制御するための各種制御プログラムや各種設定等が記憶されている。RAM11はバッファ11B及びページメモリ11Mを備える。バッファ11Bは、PC101から受信したデータを一時的に記憶する。ページメモリ11Mは、CPU91によって印刷データから生成されたラスターデータを記憶する。
【0033】
印刷データは、MFP1が実行する画像形成の内容を表すデータである。印刷データは、例えばPDF(Portable Document Format)と呼ばれるファイルフォーマットが用いられたPDFデータを含む。PDFデータでは、PostScript(登録商標)をベースとするページ記述言語に従って画像が記述されており、文字列、図形、イメージ等の描画に関する複数個のオペレータが処理順に並べられている。
【0034】
USBインターフェース12は受信部の一例であり、USBインターフェース12にはUSBケーブルが接続される。USBインターフェース12は、PC101のUSBインターフェース102と通信可能にUSB接続する。CPU91は、USBケーブルを介して、PC101のUSBインターフェース102から送信されたデータを受信することができる。USBインターフェース12は、バッファ12Bを備える。USBインターフェース12は、PC101のUSBインターフェース102からデータを受信する。USBインターフェース12によって受信されたデータは、バッファ12Bに一時的に記憶される。
【0035】
LANインターフェース13にはLANケーブルが接続される。CPU91は、LANケーブルを介して、PC101のLANインターフェース103から送信されたデータを受信することができる。LANインターフェース13によって受信されたデータは、バッファ11Bに記憶される。
【0036】
なお、CPU91は、無線LANを用いてPC101からデータを受信してもよい。この場合、CPU91は、無線LANによりPC101からLANインターフェース13を介してデータを受信する。操作パネル部7は、ユーザによる操作を受け付けるものであり、ユーザから受け付けた操作の内容をCPU91に送信する。表示部8は、MFP1の処理内容を表示する。
【0037】
<画像形成システム100の処理>
図3は、
図1に示す画像形成システム100の処理の流れをタイムチャートで説明するための図である。
図3の符号201は、従来の画像形成システムの処理の流れを示し、
図3の符号202は、
図1に示す画像形成システム100の処理の流れを示す。ここで、まず従来の画像形成システムの処理の流れを説明する。
【0038】
図3の符号201に示すように、従来の画像形成システムにおいて、PC203は、プリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)によって記述されたコマンドであるPJLコマンドを先行コマンドとしてMFP204に送信する。先行コマンドは画像形成部の準備動作を指示するように記述されている。MFP204は、PC203からPJLコマンドを受信すると、PJLコマンドを解析する。MFP204は、PJLコマンドの解析が完了すると、PJLコマンドが先行コマンドであることを認識し、画像形成部の準備動作を実行する。
【0039】
一方、
図3の符号202に示すように、本発明の一態様に係る画像形成システム100において、PC101は、USB接続の転送方式の1つであるコントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドをMFP1に送信する。以下、先行コマンドについては、PC101が印刷データの送信に先行してMFP1に送信するものであり、画像形成部4の準備動作を指示するように記述されたものとして説明する。MFP1は、PC101から先行コマンドを受信すると、先行コマンドを解析する。この後、従来の画像形成システムと同様に、MFP1は画像形成部4の準備動作を実行する。
【0040】
コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドのデータサイズは、PJLコマンドのデータサイズよりも小さい。このため、
図3に示すように、MFP1は、従来のMFP204においてPJLコマンドを受信した場合に比べて、先行コマンドの解析を早く完了することができる。USBインターフェース12のバッファ12Bに、コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドが記憶され、CPU91は、バッファ12Bに記憶された先行コマンドを解析する。USBインターフェース12のバッファ12BはRAM11よりも上流側にあるので、CPU91は、RAM11のバッファ11Bに先行コマンドを記憶する場合よりも早く先行コマンドを解析することができる。
【0041】
なお、
図3の符号202において、
図4から
図6,
図8に示す各ステップの番号の一部を示している。以下、本発明の一態様に係る画像形成システム100の処理について詳細に説明する。
【0042】
<PC101のデータ送信処理>
図4は、
図1に示すPC101のデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図3の符号202に示すタイムチャート及び
図4から
図8に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0043】
図4に示すように、PC101は、ユーザの操作によって印刷開始ボタンが押下されるまで待機する(S1にてNO)。PC101は、ユーザの操作によって印刷開始ボタンが押下された場合(S1にてYES)、ユーザの操作による印刷指示を受け付け、USBインターフェース102から先行コマンドを送信するか否かを判定する(S2)。
【0044】
PC101は、USBインターフェース102から先行コマンドを送信すると判定した場合(S2にてYES)を考える。USB接続のコントロール転送は、標準リクエスト、クラスリクエスト、ベンダーリクエストと呼ばれる様々なコマンドのやり取りの方式がある。この場合、PC101は、コントロール転送のベンダーリクエストに先行コマンドを記述して、USBインターフェース102からベンダーリクエストをMFP1のUSBインターフェース12にコントロール転送で送信する(S3)。ステップS3でUSBインターフェース102からUSBインターフェース12に送信される先行コマンドは、コントロール転送のプロトコルによって記述されている。
【0045】
一方、PC101がUSBインターフェース102から先行コマンドを送信しないと判定した場合(S2にてNO)を考える。この場合、PC101は、先行コマンドをプリンタジョブ言語で記述して、LANインターフェース103から先行コマンドをMFP1のLANインターフェース13に送信する(S4)。なお、ステップS4において、PC101は、無線LANを用いて先行コマンドをMFP1のLANインターフェース13に送信してもよい。
【0046】
ステップS3またはS4の処理の後、PC101は、印刷データの生成を開始する(S5)。印刷データは、PC101がMFP1に送信する印刷指示及び画像データを含む。PC101は、印刷データの生成を開始した後、印刷データの送信を開始する(S6)。このとき、PC101は、USBインターフェース102からMFP1のUSBインターフェース12に印刷データを送信、または、LANインターフェース103からMFP1のLANインターフェース13に印刷データを送信する。
【0047】
PC101は、全ての印刷データについて生成及び送信が完了したか否かを判定する(S7)。PC101は、全ての印刷データについて生成及び送信が完了したと判定した場合(S7にてYES)、データ送信処理を終了する。PC101は、全ての印刷データについて生成及び送信が完了していないと判定した場合(S7にてNO)、ステップS7の処理を継続する。
【0048】
<MFP1のデータ受信処理>
図5は、
図1に示すMFP1のデータ受信処理の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、MFP1は、PC101からデータを受信するまで待機する(S11にてNO)。MFP1は、PC101からデータを受信した場合(S11にてYES)、受信したデータについてバッファ11Bまたは12Bへの記憶を開始する(S12)。
【0049】
CPU91は、ステップS11でのデータの受信が、PC101のUSBインターフェース102からの受信であるか否かを判定する(S13)。CPU91は、ステップS11でのデータの受信がUSBインターフェース102からの受信ではない、つまり、LANインターフェース103からの受信であると判定した場合(S13にてNO)を考える。この場合、CPU91は、LANインターフェース103からLANインターフェース13で受信したデータは、RAM11のバッファ11Bに記憶され、バッファ11Bに記述されたデータのプリンタジョブ言語を解析するPJL解析を実行する(S15)。PJL解析については公知であるため、説明を省略する。
【0050】
CPU91は、PJL解析が完了した後、PJL解析を実行したデータが先行コマンドであるか否かを判定する(S16)。CPU91は、PJL解析を実行したデータが先行コマンドであると判定した場合(S16にてYES)、先行コマンドを実行する(S17)。CPU91は、先行コマンドの実行が完了した後、データ受信処理を終了する。
【0051】
CPU91は、PJL解析を実行したデータが先行コマンドではないと判定した場合(S16にてNO)、PJL解析を実行したデータが印刷データであるか否かを判定する(S18)。CPU91は、PJL解析を実行したデータが印刷データであると判定した場合(S18にてYES)、印刷データが蓄積印刷のデータであるか否かを判定する(S19)。
【0052】
蓄積印刷とは、CPU91がPC101から受信した印刷データをRAM11のバッファ11Bに蓄積しておき、ユーザがMFP1にログインすることで、ログインしたユーザの蓄積した印刷データを実行する印刷のことである。CPU91は、印刷データが蓄積印刷のデータであると判定した場合(S19にてYES)、RIP(Raster Image Processor)処理を実行する(S20)。
【0053】
RIP処理は例えば、PDFデータの複数個のオペレータを順番に解析する解析処理と、解析処理によってオペレータが示す文字列、図形、イメージ等の描画オブジェクトを1ページの画像空間に順番に構築する構築処理と、構築処理によって構築された1ページの画像をラスターデータとしてページメモリ11Mに書きだす処理と、を含む。CPU91は、RIP処理を実行した後、ラスターデータをページメモリ11Mに記憶する(S21)。
【0054】
CPU91は、印刷データが蓄積印刷のデータではないと判定した場合(S19にてNO)、RIP処理の開始を指示するRIP開始命令を認識する(S22)。CPU91は、PJL解析を実行したデータが印刷データではないと判定した場合(S18にてNO)、プリンタジョブ言語によって記述されたコマンドであるPJLコマンドに従う処理であるPJL処理を実行する(S23)。
【0055】
PJL解析を実行したデータが印刷データではない場合、例えば、PJL解析を実行したデータはMFP1の能力情報等である。ステップS23において、PJL処理は例えば、CPU91がMFP1の能力情報等を、USBインターフェース12またはLANインターフェース13を用いてPC101に送信する処理である。
【0056】
CPU91は、ステップS11でのデータの受信がUSBインターフェース102からの受信であると判定した場合(S13にてYES)、USBインターフェース12でのUSB受信処理を実行する(S14)。USBインターフェース12でのUSB受信処理については、
図6を用いて説明する。
【0057】
<USB受信処理>
図6は、
図5に示すステップS14のUSB受信処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、CPU91は、ステップS11でのデータの受信の転送方式を判定する(S31)。
【0058】
CPU91は、ステップS31で判定した転送方式がコントロール転送である場合(S32にてYES)、ステップS11で受信したデータがベンダーリクエストであるか否かを判定する(S33)。ベンダーリクエストは、コントロール転送のプロトコルによって記述されたコマンドであり、ベンダーが独自に定義可能なコマンドである。
【0059】
ステップS32にてYESの場合、USBインターフェース12は、コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドをコントロール転送で受信したことになる。MFP1は、先行コマンドをUSBインターフェース12で受信することにより、先行コマンドの受信を早く認識することができるため、MFP1は後述するステップS34にて先行コマンドを早く認識することができる。
【0060】
CPU91は、ステップS11で受信したデータがベンダーリクエストであると判定した場合(S33にてYES)、ベンダーリクエストに記述された先行コマンドが、画像形成部4の準備動作を指示するコマンドである印刷準備開始命令であると認識する(S34)。ベンダーリクエストはベンダーが独自に定義可能なコマンドであるため、ベンダーリクエストには、印刷準備開始命令が記載された先行コマンドを含めることが可能である。
【0061】
印刷準備開始命令には、定着部45のヒーター45Hの昇温開始及びポリゴンモータ41Mの駆動開始を指示する内容が含まれる。換言すると、印刷準備開始命令には、画像形成部4の準備動作としてヒーター45Hの駆動動作を指示するコマンドであるヒーター駆動コマンドが含まれる。また、印刷準備開始命令には、画像形成部4の準備動作としてポリゴンモータ41Mの駆動動作を指示するコマンドであるモータ駆動コマンドが含まれる。
【0062】
これにより、MFP1は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、先行コマンドを早く認識して、画像形成部4の準備動作としてヒーター45Hの駆動動作及びポリゴンモータ41Mの駆動動作を早く実行することができる。
【0063】
CPU91は、ステップS11で受信したデータがベンダーリクエストではないと判定した場合(S33にてNO)、USB規格で定められた、コントロール転送による標準リクエスト及びクラスリクエストに基づく処理を実行する(S35)。CPU91は、標準リクエストに基づく処理として、MFP1の製品名及び製造会社名等を取得してPC101に送信する処理を実行する。
【0064】
また、CPU91は、クラスリクエストに基づく処理として、MFP1の能力情報及びMFP1の現在のステータスを取得してPC101に送信する処理を実行する。標準リクエスト及びクラスリクエストは、USB規格で定義内容が定められているコマンドであるため、標準リクエスト及びクラスリクエストに先行コマンドを記述することができない。このため、ベンダーリクエストに先行コマンドが記述されている。
【0065】
CPU91は、ステップS31で判定した転送方式がコントロール転送ではない場合(S32にてNO)、ステップS11で受信したデータについて、バッファ12Bへの記憶を開始する(S36)。ステップS31で判定する転送方式がコントロール転送ではない場合、転送方式はバルクOUT転送となる。CPU91は、ステップS11で受信したデータについてバッファ12Bへの記憶を開始した後、受信データ解析処理を実行する(S37)。受信データ解析処理については、
図7を用いて説明する。
【0066】
<受信データ解析処理>
図7は、
図6に示すステップS37の受信データ解析処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、CPU91は、ステップS11においてバルクOUT転送で受信した受信データを解析する解析処理を実行する(S41)。以下、ステップS11においてPC101のUSBインターフェース102から受信したデータであると共に、バルクOUT転送における、プリンタジョブ言語によって記述されたデータを受信データと称する。
【0067】
CPU91は、ステップS41で解析した受信データが印刷データであると判定した場合(S42にてYES)、印刷データが蓄積印刷のデータであるか否かを判定する(S43)。CPU91は、印刷データが蓄積印刷のデータであると判定した場合(S43にてYES)、ステップS20と同様にRIP処理を実行する(S44)。CPU91は、RIP処理を実行した後、ステップS21と同様にラスターデータをページメモリ11Mに記憶する(S45)。
【0068】
CPU91は、印刷データが蓄積印刷のデータではない、つまり、印刷データが通常印刷のデータであると判定した場合(S43にてNO)、ステップS22と同様にRIP開始命令を認識する(S46)。通常印刷は、CPU91がPC101から印刷データを受信すると、受信した印刷データからRIP処理を実行して、画像形成部4を用いて画像をシートS1に形成する画像形成動作のことである。
【0069】
CPU91は、ステップS41で解析した受信データが印刷データではないと判定した場合(S42にてNO)、ステップS23と同様に、受信データに記載されたPJLコマンドに従ってPJL処理を実行する(S47)。
【0070】
このように、MFP1は、バルクOUT転送における、プリンタジョブ言語によって記述された受信データを解析することにより、画像形成動作を実行することができると共に、PJLコマンドに従って処理を実行することができる。
【0071】
<画像形成制御>
図8は、
図1に示すMFP1の画像形成制御の流れを示すフローチャートである。
図8に示すように、CPU91は、ステップS34で印刷準備開始命令を認識するまで待機する(S51にてNO)。CPU91は、ステップS34で印刷準備開始命令を認識した場合(S51にてYES)、定着部45のヒーター45Hの昇温を開始する(S52)。
【0072】
また、CPU91は、モータドライバ41Dを介して、ポリゴンモータ41Mの駆動を開始する(S53)。ステップS52及びS53において、CPU91は、モータドライバ41D及びヒーター45Hに対して駆動信号を同時に送信する。一方、これに限定されず、CPU91は、モータドライバ41D及びヒーター45Hに対して駆動信号を別々に送信してもよい。
【0073】
このように、CPU91は、USBインターフェース12による、コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドの受信に応じて、画像形成部4の準備動作として、ヒーター45H及びポリゴンモータ41Mの駆動動作を実行する。
【0074】
次に、CPU91は、ステップS22またはS46でRIP開始命令を認識するまで待機する(S54にてNO)。CPU91は、ステップS22またはS46でRIP開始命令を認識した場合(S54にてYES)、RIP処理を開始する(S55)。CPU91は、RIP処理を実行することによって印刷データをラスターデータに変換する。
【0075】
CPU91は、RAM11のページメモリ11Mにラスターデータを記憶する(S56)。CPU91は、ページメモリ11Mにラスターデータを記憶した後、画像形成部4の準備動作が完了するまで待機する(S57にてNO)。CPU91は、画像形成部4の準備動作が完了したと判定した場合(S57にてYES)、印刷データの画像をシートS1に形成する画像形成動作を、画像形成部4を用いて実行する(S58)。
【0076】
以上により、MFP1が、コントロール転送のプロトコルによって画像形成部4の準備動作を指示するように記述された先行コマンドを受信する。コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドのデータサイズは、プリンタジョブ言語で記述された先行コマンドのデータサイズよりも小さい。このため、MFP1は、先行コマンドがプリンタジョブ言語で記述されていた場合に比べて、先行コマンドを早く認識することができ、画像形成部4の準備動作を早く実行することができる。
【0077】
なお、本発明の一態様に係る技術的範囲には、画像形成システム100を制御するプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も含まれる。当該記憶媒体は、PC101に、コントロール転送のプロトコルによって記述された先行コマンドをMFP1にコントロール転送で送信させるステップを実行させるプログラムを記憶している。
【0078】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図9は、本発明の実施形態2に係るMFP1Aの内部の構成を示す図である。
図9に示すように、MFP1AはMFP1と比べて、定着部45が定着部50に変更されている点と、搬送ローラ60を備える点と、が異なる。
【0079】
定着部50は、噴霧ユニット51及び回収トレイ52を備える。噴霧ユニット51は、シートS1に形成された現像剤像を、シートS1に定着させるための定着液FLを噴霧する装置である。噴霧ユニット51は、筐体53と、複数のノズル54と、ノズル電極55と、対向電極56と、を有する。
【0080】
筐体53には定着液FLが収容される。筐体53の内部に収容された定着液FLは、複数のノズル54に供給され、ノズル電極55により電圧が印加される。電圧が印加された定着液FLは、複数のノズル54から、シートS1の表面に形成された現像剤像に向けて噴霧される。
【0081】
対向電極56は、複数の突状部を有し、回収トレイ52の上部にノズル54に対向するように配置されている。対向電極56には電圧が印加される。噴霧ユニット51の下方には、ノズル54から噴霧される定着液FLを受け止めて収容する回収トレイ52が設けられている。回収トレイ52は、絶縁材料を用いて形成される。
【0082】
搬送ローラ60は、定着部50よりも搬送方向の下流に設けられ、噴霧ユニット51により現像剤像が形成されたシートS1を、排出ローラ5側へ搬送する。搬送ローラ60により搬送されたシートS1は、排出ローラ5により搬送され、排出トレイ6の上面に排出される。
【0083】
図10は、
図9に示すMFP1Aの画像形成制御の流れを示すフローチャートである。ステップS61からS65,S67は、
図8に示すステップS51,S53からS56,S58と同様であるため、説明を省略する。なお、
図10に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0084】
MFP1Aはヒーター45Hを備えていないため、印刷準備開始命令にはモータ駆動コマンドが含まれるが、ヒーター駆動コマンドは含まれない。よって、CPU91は、ステップS52におけるヒーター45Hの昇温を開始する処理を実行しない。ステップS65の処理の後、CPU91は、ポリゴンモータ41Mの駆動が完了するまで待機する(S66にてNO)。CPU91は、ポリゴンモータ41Mの駆動が完了したと判定した場合(S66にてYES)、ステップS67の処理に進む。
【0085】
〔ソフトウェアによる実現例〕
MFP1の制御ブロック(特にASIC9)及びPC101の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0086】
後者の場合、MFP1及びPC101は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記憶媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPUを用いることができる。上記記憶媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAMなどをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0087】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
1、1A MFP(画像形成装置)
4 画像形成部
12 USBインターフェース(受信部)
41G ポリゴンミラー
41M ポリゴンモータ
45、50 定着部
45H ヒーター
46 感光体
91 CPU(制御部)
100 画像形成システム
101 PC(外部端末)
L1 光ビーム
S1 シート(被記録媒体)