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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041602
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】自動巻取り装置用ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65H 18/00 20060101AFI20220304BHJP
   B65H 39/14 20060101ALI20220304BHJP
   B65H 35/07 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
B65H18/00
B65H39/14
B65H35/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020146905
(22)【出願日】2020-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】520336089
【氏名又は名称】株式会社デー・クラフト
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】山端 藤吉
【テーマコード(参考)】
3F050
3F055
3F062
【Fターム(参考)】
3F050BB07
3F050BD03
3F050BD07
3F050BE19
3F050LA16
3F050LB06
3F050LB10
3F055AA01
3F055AA09
3F055BA20
3F055EA01
3F055FA17
3F062AA02
3F062AB10
3F062BA08
3F062BF12
3F062BG04
(57)【要約】
【課題】自動巻取り装置の取扱い易さをより向上させることが可能な自動巻取り装置用ユニットを提供する。
【解決手段】連鎖状の加工製品wを層間紙P1と共に巻取る巻取りリールRが設けられた自動巻取り装置Zに用いられる、自動巻取り装置用ユニットXであって、テープ貼付ユニットAを備え、テープ貼付ユニットAは、層間紙P1を保持する層間紙保持ユニット1と、テープP2を保持するテープ保持ユニット2と、テープ保持ユニット2から保持されたテープP2を所定の長さに切断するテープ切断ユニット4と、層間紙P1に、テープ切断ユニット4により切断されたテープP2を、その粘着面を押圧することで貼付けるテープ押圧ユニット5と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連鎖状の加工製品を層間紙と共に巻取る巻取りリールが設けられた自動巻取り装置に用いられる、自動巻取り装置用ユニットであって、
テープ貼付ユニットを備え、
前記テープ貼付ユニットは、前記層間紙を保持する層間紙保持ユニットと、テープを保持するテープ保持ユニットと、前記テープ保持ユニットに保持された前記テープを所定の長さに切断するテープ切断ユニットと、前記層間紙に、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、その粘着面を押圧することで貼付けるテープ押圧ユニットと、を有し、
前記テープ押圧ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、その端部を前記層間紙の端部から突出させて前記層間紙に貼付ける、自動巻取り装置用ユニット。
【請求項2】
前記テープ貼付ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープの粘着面同士を貼合わせることで、前記テープに貼合わせ部を形成する、テープ貼合わせユニットを有する、請求項1に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項3】
前記テープ貼合わせユニットは、前記テープを、その長さ方向に折り畳むことで、前記粘着面同士を貼合わせて、前記貼合わせ部を形成する、請求項2に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項4】
前記テープ貼合わせユニットは、前記テープの端部が貼付けられるテープ保持部と、前記テープ保持部に隣接して設けられ、前記テープの粘着面と対向するテープ折り曲げ部と、前記テープを介して前記テープ折り曲げ部に対向し、且つ互いに間隔を空けて設けられた一対の貼合わせ面と、を含み、
前記テープ折り曲げ部は、前記一対の貼合わせ面に向かって摺動することで、前記テープを、その粘着面同士が対向するように折り曲げ、且つ前記一対の貼合わせ面の間に配置可能に構成され、
前記一対の貼合わせ面は、その少なくとも一方が摺動することで、互いに当接可能に構成されている、請求項3に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項5】
前記テープ折り曲げ部の先端には、粘着防止部材が設けられている、請求項4に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項6】
前記テープ切断ユニットは、前記テープを切断するテープ切断刃と、前記テープ切断刃に隣接し、前記テープを介して前記テープ保持部と対向するテープ挟持部と、を含み、
前記テープ挟持部は、前記テープに向かって摺動することで、前記テープ保持部に当接可能に構成されている、請求項4又は5に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項7】
前記テープ貼付ユニットは、前記層間紙を所定の長さで切断する層間紙切断ユニットを有する、請求項1~6の何れかに記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項8】
前記テープ押圧ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、前記層間紙切断ユニットにより切断された前記層間紙の両端それぞれに貼付ける、請求項7に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項9】
層間紙運搬ユニットを備え、
前記層間紙運搬ユニットは、前記層間紙に貼付けられた前記テープを把持する把持ユニットと、前記テープを介して前記層間紙を前記巻取りリールの中心軸部へ運搬する運搬ユニットと、前記テープを前記巻取りリールの中心軸部へ固定するテープ固定ユニットと、を有する、請求項1~8の何れかに記載の自動巻取り装置用ユニット。
【請求項10】
前記層間紙の端部に貼付けられた前記テープを、前記巻取りリールの中心軸部に向かって押圧するテープ抑えユニットを備える、請求項1~9の何れかに記載の自動巻取り装置用ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型プレス機の周辺装置である自動巻取り装置に用いられる、自動巻取り装置用ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレス加工を効率的に行う一方法として、順送型と呼ばれる方法が知られている。
【0003】
順送型とは、金属板をロール状に丸めて形成されたコイル材を、送り装置により金型プレス機に送出することで、連続的に複数の加工製品を製造する方法である。
【0004】
上記方法により、金型プレス機から連鎖状に送出された加工製品は、空の巻取りリールに巻取られた後、定量で切断されることで、適宜格納、次の加工工程を行う場所への搬出等が行われる。
【0005】
ここで、加工製品は、加工製品同士の接触の防止や埃等の付着の防止のため、クラフト紙等の紙と共に巻取られる。
【0006】
この紙を層間紙と呼び、上記工程により、加工製品の間に層間紙が挿し込まれた状態で、リールに巻取られることとなる。
【0007】
特許文献1には、このような層間紙の巻取り工程や、その他順送型において行われる工程を自動化することで、巻取り作業の効率向上及び製品品質の向上を図った、自動巻取り装置に関する発明が記載されている。
【0008】
特許文献1には、リールの周囲を回転する層間紙把持巻付機構や、層間紙に両面テープを貼り付ける両面テープ供給貼付機構、リールに層間紙を押圧することで、リールに両面テープを貼付ける層間紙貼付機構といった機構が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平5-212476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の自動巻取り装置は、例えば、両面テープ供給貼付機構において、両面テープが離型紙に等間隔に貼付けられている構成であり、既存のロール状のテープをそのまま使用できない、といった問題が存在する。
【0011】
この他にも、特許文献1に記載の自動巻取り装置は、例えば、層間紙把持巻付機構において、リールの周囲を回転駆動する構成等により、装置全体が大型化してしまう、といった問題が存在する。
【0012】
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、自動巻取り装置の取扱い易さをより向上させることが可能な自動巻取り装置用ユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、連鎖状の加工製品を層間紙と共に巻取る巻取りリールが設けられた自動巻取り装置に用いられる、自動巻取り装置用ユニットであって、
テープ貼付ユニットを備え、
前記テープ貼付ユニットは、前記層間紙を保持する層間紙保持ユニットと、テープを保持するテープ保持ユニットと、前記テープ保持ユニットに保持された前記テープを所定の長さに切断するテープ切断ユニットと、前記層間紙に、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、その粘着面を押圧することで貼付けるテープ押圧ユニットと、を有し、
前記テープ押圧ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、その端部を前記層間紙の端部から突出させて前記層間紙に貼付ける。
【0014】
本発明によれば、テープ貼付ユニットが、テープ保持ユニットに保持された前記テープを所定の長さに切断するテープ切断ユニットを有することで、既存の長尺ロール状のテープを、層間紙に貼付けるテープとして用いることができ、自動巻取り装置の取扱い易さを向上させることが可能となる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記テープ貼付ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープの粘着面同士を貼合わせることで、前記テープに貼合わせ部を形成する、テープ貼合わせユニットを有する。
【0016】
このような構成とすることで、貼合わせ部が持ち手となり、例えば巻取りリールに巻回された層間紙の巻出し作業等を行う際に、手動又は機械式のアーム等用いて層間紙を把持し易くなり、作業効率が向上する。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記テープ貼合わせユニットは、前記テープを、その長さ方向に折り畳むことで、前記粘着面同士を貼合わせて、前記貼合わせ部を形成する。
【0018】
このような構成とすることで、貼合わせ部がテープの面に対して略垂直に突出することとなるため、貼合わせ部の視認性が向上する上、より層間紙を把持し易くなる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記テープ貼合わせユニットは、前記テープの端部が貼付けられるテープ保持部と、前記テープ保持部に隣接して設けられ、前記テープの粘着面と対向するテープ折り曲げ部と、前記テープを介して前記テープ折り曲げ部に対向し、且つ互いに間隔を空けて設けられた一対の貼合わせ面と、を含み、
前記テープ折り曲げ部は、前記一対の貼合わせ面に向かって摺動することで、前記テープを、その粘着面同士が対向するように折り曲げ、且つ前記一対の貼合わせ面の間に配置可能に構成され、
前記一対の貼合わせ面は、その少なくとも一方が摺動することで、互いに当接可能に構成されている。
【0020】
このような構成とすることで、少ない動作時間及び動作距離で、テープ貼合わせ動作を行うことができ、装置自体の小型化や、さらなる作業効率の向上及び省電力化を実現することができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記テープ折り曲げ部の先端には、粘着防止部材が設けられている。
【0022】
このような構成とすることで、テープ折り曲げ部によるテープの折り曲げ動作時に、テープ折り曲げ部へのテープの粘着が防止され、テープ貼合わせ動作を円滑に行うことができる。
【0023】
本発明の好ましい形態では、前記テープ切断ユニットは、前記テープを切断するテープ切断刃と、前記テープ切断刃に隣接し、前記テープを介して前記テープ保持部と対向するテープ挟持部と、を含み、
前記テープ挟持部は、前記テープに向かって摺動することで、前記テープ保持部に当接可能に構成されている。
【0024】
このような構成とすることで、テープの切断後に、残りのテープの先端をテープ保持部に貼付け、スムーズに再度の切断が可能な状態とすることができる。
【0025】
本発明の好ましい形態では、前記テープ貼付ユニットは、前記層間紙を所定の長さで切断する層間紙切断ユニットを有する。
【0026】
このような構成とすることで、層間紙についても、長尺ロール状のものを用いることができる。
【0027】
本発明の好ましい形態では、前記テープ押圧ユニットは、前記テープ切断ユニットにより切断された前記テープを、前記層間紙切断ユニットにより切断された前記層間紙の両端それぞれに貼付ける。
【0028】
このような構成とすることで、巻取りリールに巻回した層間紙の終端を、テープにより固定することができ、同時に巻回した加工製品が、重力により層間紙と共に垂れ下がり、不意に地面と接触してしまう事態を防止することができる。
【0029】
本発明の好ましい形態では、層間紙運搬ユニットを備え、
前記層間紙運搬ユニットは、前記層間紙に貼付けられた前記テープを把持する把持ユニットと、前記テープを介して前記層間紙を前記巻取りリールの中心軸部へ運搬する運搬ユニットと、前記テープを前記巻取りリールの中心軸部へ固定するテープ固定ユニットと、を有する、請求項9に記載の自動巻取り装置用ユニット。
【0030】
このような構成とすることで、層間紙の巻取りリールへの運搬及び固定を、自動で行うことができ、本自動巻取り装置用ユニットを用いた自動巻取り装置の取扱い易さがより向上する。
【0031】
本発明の好ましい形態では、前記層間紙の端部に貼付けられた前記テープを、前記巻取りリールの中心軸部に向かって押圧するテープ抑えユニットを備える。
【0032】
このような構成とすることで、テープの、巻取りリールの中心軸部や巻取りリールに巻回された層間紙への貼付けを自動で行うことができ、本自動巻取り装置用ユニットを用いた自動巻取り装置の取扱い易さがより向上する。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、自動巻取り装置の取扱い易さをより向上させることが可能な自動巻取り装置用ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置の部分拡大正面図である。
図2】本発明の実施形態に係るテープ貼付ユニットの構成説明図である。
図3】本発明の実施形態に係るテープ貼付ユニットの構成説明図である。
図4】本発明の実施形態に係るテープ貼付ユニットの構成説明図である。
図5】本発明の実施形態に係る層間紙運搬ユニットの構成説明図である。
図6】本発明の実施形態に係るテープ抑えユニットの構成説明図である。
図7】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図8】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図9】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図10】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図11】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図12】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図13】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図14】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図15】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図16】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図17】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図18】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図19】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
図20】本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットについて説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットを示す。また、これらの図において、層間紙P1は破線、テープP2は実線で、それぞれ示している。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係る自動巻取り装置用ユニットXは、連鎖状の加工製品w(図15参照)を層間紙P1と共に巻取る巻取りリール(オートリール)Rが設けられた自動巻取り装置Zに用いられる。
【0037】
また、自動巻取り装置用ユニットXは、テープ貼付ユニットAと、層間紙運搬ユニットBと、テープ抑えユニットCと、を備えている。
【0038】
テープ貼付ユニットAは、層間紙P1を保持する層間紙保持ユニット1と、テープP2を保持するテープ保持ユニット2と、テープP2の粘着面同士を貼合わせるテープ貼合わせユニット3と、テープ保持ユニット2に保持されたテープP2を所定の長さに切断するテープ切断ユニット4と、所定の長さのテープP2における粘着面を層間紙P1に押圧するテープ押圧ユニット5と、層間紙P1を所定の長さで切断する層間紙切断ユニット6と、テープ貼付ユニットAが有する複数の構成要素が設けられる基台Gと、を有する。
なお、テープ貼合わせユニット3、テープ切断ユニット4、テープ押圧ユニット5及び層間紙切断ユニット6は、基台Gに設けられている(図2図4参照)。
【0039】
層間紙運搬ユニットBは、層間紙P1を、テープP2を介して巻取りリールRの中心軸部R1へ運搬及び固定する。
【0040】
テープ抑えユニットCは、層間紙P1の端部に貼付けられたテープP2を、巻取りリールRの中心軸部R1に向かって押圧する。
【0041】
なお、自動巻取り装置Zには、自動巻取り装置用ユニットXや巻取りリールRに加え、巻取りリールRに向かって加工製品wを誘導する加工製品誘導路Z1や移動用キャスターZ2が設けられている。
この他にも、自動巻取り装置Zには、自動巻取り装置用ユニットXの左方に、順送型のプレス加工を行う際に一般的に用いられる金型プレス機や、加工製品wを加工製品誘導路Z1上に沿って送出する加工製品送出ユニット、加工製品検知センサ等が設けられているが、本実施形態においては、これらの図示は省略する。
【0042】
層間紙保持ユニット1は、自動巻取り装置Zの上方に設けられ、層間紙P1が巻回される層間紙保持ローラ11と、層間紙保持ローラ11の下方に設けられ、層間紙P1の張力を保持する複数のテンションローラ12と、層間紙P1の送出動作を補助する複数の補助ローラユニット13(図2図4参照)と、を含む。
なお、補助ローラユニット13は、基台Gに設けられている。
【0043】
層間紙保持ローラ11は、自動巻取り装置Zに設けられている制御部(図示せず)により、予め設定された所定の回転速度及び回転回数でもって、回転駆動可能に構成されている。
また、複数のテンションローラ12及び複数の補助ローラユニット13は、層間紙保持ローラ11と同一の回転軸方向を軸として、回転自在に構成されている。
【0044】
テープ保持ユニット2は、テープP2が巻回されるテープ保持ローラ21と、基台Gに設けられ、テープP2の送出動作を補助する複数の補助ローラユニット22(図2図4参照)と、を含む。
なお、補助ローラユニット22は、基台Gに設けられている。
【0045】
テープ保持ローラ21は、層間紙保持ローラ11と同様に、制御部により、予め設定された所定の回転速度及び回転回数でもって、回転駆動可能に構成されている。
また、補助ローラユニット22は、テープ保持ローラ21(及び層間紙保持ローラ11)と同一の回転軸方向を軸として、回転自在に構成されている。
【0046】
以下、図2図4を用いて、テープ貼付ユニットAにおいて基台Gに設けられている構成について、さらに詳述する。
【0047】
なお、図2は、基台Gの拡大正面図、図3は、左方から見た基台Gの拡大斜視図、図4は、右方から見た基台Gの拡大斜視図である。
また、図3及び図4において、層間紙P1及びテープP2は、省略している。また、図4において、後述する押圧部55を除くテープ押圧ユニット5、後述するシリンダ38は、省略している。
【0048】
また、以下説明の便宜上、図2の矢印d1方向を上下方向、矢印d2方向を左右方向と称し、補助ローラユニット13及び補助ローラユニット22の回転軸方向を前後方向と称する。
また、基台Gには、上述した構成に加え、テープP2の有無を確認するテープ検知センサkが、上方の補助ローラユニット22に隣接して設けられている。
【0049】
図2図4に示すように、補助ローラユニット13は、基台Gに2つ設けられ、それぞれ大ローラ13aと小ローラ13bとにより構成されている。
これにより、補助ローラユニット13は、層間紙P1を、各ローラ13a、13bの間に挟持した態様で、層間紙P1の円滑な送出動作を補助する。
【0050】
補助ローラユニット22は、基台Gに3つ設けられ、それぞれ大ローラ22aと小ローラ22bとにより構成されている。
これにより、補助ローラユニット22は、テープP2を、各ローラ22a、22bの間に挟持した態様で、テープP2の円滑な送出動作を補助する。
【0051】
テープ貼合わせユニット3は、テープP2の端部が貼付けられるテープ保持部31と、テープ保持部31に隣接して設けられ、テープP2の粘着面と対向するテープ折り曲げ部32と、テープP2を介してテープ折り曲げ部32に対向し、且つ互いに間隔を空けて設けられた一対の貼合わせ面33、34と、を含む。
【0052】
詳述すれば、テープ貼合わせユニット3は、前方(基台Gの面方向と略垂直方向)に沿って突出している平板35の上面に設けられ、左右方向に沿って摺動可能なシリンダ36と、平板35の下面に設けられ、左右方向に沿って摺動可能なシリンダ37と、をさらに含み、テープ保持部31はシリンダ36の先端に、テープ折り曲げ部32はシリンダ37の先端に、それぞれ設けられている。
【0053】
また、テープ貼合わせユニット3は、後述するスライドテーブル53に連結され、上下方向に沿って摺動可能なシリンダ38をさらに含み、一方の貼合わせ面33は、シリンダ38の先端に構成され、他方の貼合わせ面34は、後述する第一保持ブロック54aの上面に構成されることで、一対の貼合わせ面33、34が互いに対向して設けられている。
このようにすることで、シリンダ38の摺動により、一対の貼合わせ面33、34は、互いに当接可能に構成されている。
【0054】
テープ保持部31は、右方に向かって突出するように設けられた、正面視で略L字状の部材である。
【0055】
テープ折り曲げ部32は、正面視で、右方に向かって山なりとなされた略U字状の金属性薄板状体として構成されている。
また、テープ折り曲げ部32の先端には、エンボス加工されたシリコンゴム等の粘着防止部材(図示せず)が設けられている。これにより、テープ折り曲げ部32の先端へテープP2の粘着剤が付着することを防止できる。
【0056】
テープ切断ユニット4は、特に図4に示されるように、前後方向に沿って摺動可能なシリンダ41と、シリンダ41の先端に設けられ、左右方向に沿って摺動可能な平行開閉チャック42と、平行開閉チャック42の先端に設けられ、互いにその刃先が対向する一対のテープ切断刃43と、右方のテープ切断刃43の下部に設けられたテープ挟持部44と、を含む。
【0057】
テープ挟持部44には、その先端に、テープ保持部31に対向するようにスポンジ等の緩衝部材44aが設けられている。
【0058】
テープ押圧ユニット5は、基台Gの右端に上下方向に延びて設けられたレール部51と、レール部51に沿って摺動可能に構成されたブラケット52と、ブラケット52の左方に連結されることで、ブラケット52と共に摺動可能に構成されたスライドテーブル53と、シリンダ38と共にスライドテーブル53に連結されたテープ保持ブロック54と、補助ローラユニット13の下方に設けられた押圧部55と、を含む。
【0059】
レール部51とブラケット52とは、例えば、制御部によりブラケット52の摺動速度や摺動距離等を制御可能なリニアアクチュエータとして構成されている。
また、レール部51の右方には、上下方向に間隔を空けて、ブラケット位置検出センサ51aが3つ設けられ、ブラケット52には、右方に突出し、各ブラケット位置検出センサ51aを通過可能に設けられた、被検出体52aが設けられている。
なお、以下、各ブラケット位置検出センサ51aについて、下から順に、第一検出センサs1、第二検出センサs2、第三検出センサs3、と称する。
【0060】
テープ保持ブロック54は、上部の第一保持ブロック54aと、下部の第二保持ブロック54bと、により構成されており、第一保持ブロック54aと第二保持ブロック54bとの間は、後述する層間紙切断刃62が通過可能となるように、所定の間隔が設けられている。
【0061】
第一保持ブロック54aは、その上面が貼合わせ面34として形成されている。
また、第一保持ブロック54aには、右方に突出するように、真空吸引バルブv1が設けられ、貼合わせ面34に、吸引孔h1が設けられている。
【0062】
第二保持ブロック54bには、その下部に、前方に突出するように、真空吸引バルブv2が設けられ、その左方の側面に、上下方向に間隔を空けて2箇所の吸引孔h2が設けられている。
【0063】
真空吸引バルブv1、v2には、それぞれ、制御部により吸引強さや吸引時間等を制御可能な真空吸引用ポンプ(図示せず)が取付けられ、この真空吸引用ポンプにより、それぞれ吸引孔h1、h2を介して、吸引動作が行われる。
【0064】
押圧部55は、上下方向に間隔を空けて一対設けられ、左右方向に沿って摺動可能なシリンダ55a、55bと、各シリンダ55a、55bの先端に設けられた押圧板55c、55dと、により構成されている。
【0065】
押圧板55cと押圧板55dとの間は、後述する層間紙切断刃62が通過可能となるように、所定の間隔が設けられている。
また、押圧板55cと押圧板55dとには、それぞれ、左方に突出するように、真空吸引バルブv3、v4が設けられ、テープ保持ブロック54と対向する面に、吸引孔h3、h4が設けられている。
【0066】
真空吸引バルブv3、v4には、それぞれ、制御部により吸引強さや吸引時間等を制御可能な真空吸引用ポンプが取付けられ、この真空吸引用ポンプにより、それぞれ吸引孔h3、h4を介して、吸引動作が行われる。
【0067】
層間紙切断ユニット6は、シリンダ55aとシリンダ55bとの間に設けられた切断刃移動手段61と、切断刃移動手段61に設けられ、押圧板55cと押圧板55dとの間から右方に突出して設けられた層間紙切断刃62と、により構成されている。
【0068】
切断刃移動手段61は、本実施形態においては、ねじ部61aやブラケット61b等により構成された所謂ボールねじ機構であり、前後方向に沿ってブラケット61bを摺動可能に構成されている。
【0069】
層間紙切断刃62は、ブラケット61bに設けられ、その先端が、第一保持ブロック54aと第二保持ブロック54bとの間を通過可能な長さに構成されている。
【0070】
以下、図5及び図6を用いて、層間紙運搬ユニットB及びテープ抑えユニットCの構成について、さらに詳述する。
【0071】
図5に示すように、層間紙運搬ユニットBは、層間紙P1に貼付けられたテープP2を把持する把持ユニットB1と、テープP2を介して層間紙P1を中心軸部R1へ運搬する運搬ユニットB2と、テープP2を中心軸部R1へ固定するテープ固定ユニットB3と、を有する。
【0072】
運搬ユニットB2は、左右方向に延びて設けられたレール部B2aと、レール部B2aに沿って摺動可能に構成されたブラケットB2bと、ブラケットB2bに設けられたアーム部B2cと、により構成されている。
また、把持ユニットB1は、アーム部B2cの先端に設けられ、テープ固定ユニットB3は、アーム部B2cの上部に設けられている。
なお、図5(a)は、層間紙運搬ユニットB及びテープ抑えユニットCの正面図であり、図5(b)は、層間紙運搬ユニットBの端部拡大図である。
【0073】
レール部B2aとブラケットB2bとは、例えば制御部により、ブラケット52の摺動速度や摺動距離等を制御可能なリニアアクチュエータとして構成されている。
【0074】
アーム部B2cは、その基端に、例えばステッピングモータが内蔵されており、制御部により、予め設定された所定の回転速度及び回転角度でもって、回転駆動可能に構成されている。
【0075】
図5(b)に示すように、把持ユニットB1は、アーム部B2cの先端下部に設けられ、左右方向に沿って摺動可能なシリンダB1aと、その下端がシリンダB1aの先端に接触する把持アームB1bと、把持アームB1bを基台Gの面方向に沿って回転可能に軸支する軸部B1cと、により構成されている。
また、把持アームB1bの上端には、アーム部B2cの先端に対向する側に、複数の凹凸が設けられている。
【0076】
テープ固定ユニットB3は、左右方向に沿って摺動可能なシリンダB3aと、シリンダB3aの先端に設けられ、基台Gの面方向に沿って回転なテープ固定ローラ部B3bと、シリンダB3aの上下方向に一対且つ左右方向に延びて設けられ、シリンダB3aと共に摺動可能な一対の支持ロッドB3cと、シリンダB3a、テープ固定ローラ部B3b及び一対の支持ロッドB3cを、アーム部B2cの上部に保持しておくブラケットB3dと、により構成されている。
【0077】
ブラケットB3dには、シリンダB3a及び一対の支持ロッドB3cが、それぞれ挿通させられる挿通孔(図示せず)が設けられている。
ブラケットB3dと一対の支持ロッドB3cとにより、シリンダB3aによるテープ固定ローラ部B3bの安定的な摺動動作が確保される。
【0078】
図6に示すように、テープ抑えユニットCは、層間紙運搬ユニットBの下方に配置され、ブラケットC1と、アーム部C2と、を有する。
なお、図6(a)は、層間紙運搬ユニットB及びテープ抑えユニットCの、下方から見た概略斜視図であり、図6(b)は、テープ抑えユニットCの拡大斜視図である。
【0079】
アーム部C2は、その基端に、例えばステッピングモータが内蔵されており、制御部により、予め設定された所定の回転速度及び回転角度でもって、回転駆動可能に構成されている。
また、アーム部C2の先端には、基台Gの面方向に沿って回転可能なテープ抑えローラ部C2aが設けられている。
【0080】
なお、上記した各シリンダは、例えばエアシリンダが好適に用いられ、制御部により、後述する動作態様に基づいて、所定のタイミング且つ所定の距離で摺動させられる。
【0081】
以下、図7図20を用いて、自動巻取り装置用ユニットXの動作態様について説明する。
なお、図7(及び図1図2)において、層間紙P1及びテープP2は、それぞれ動作開始前の初期配置となされている。
即ち、層間紙P1は、層間紙保持ローラ11から各テンションローラ12及び各補助ローラユニット13を通って、その先端が、押圧板55cと第一保持ブロック54aとの間に垂れ下がった状態となされている。
また、テープP2は、テープ保持ローラ21から各補助ローラユニット22を通って、その先端が、テープ保持部31の先端に貼付けられた状態となされている。
【0082】
<テープ貼合わせ工程>
まず、図7(a)に示す状態から、レール部51に沿って、ブラケット52及びこれに連結された各部材(スライドテーブル53、テープ保持ブロック54、シリンダ38)が、上方に摺動し(矢印a1)、図7(b)に示す状態となる。
即ち、図7(a)の時点で、第一検出センサs1により検出されている被検出体52aが、第二検出センサs2により検出可能な位置まで移動する。そして、第二検出センサs2が、被検出体52aを検知すると、制御部により、ブラケット52の摺動動作が制止される。また、このような動作態様は、各検出センサs1~s3間で、同様に行われる。
なお、以下、レール部51に沿って摺動する上記部材を、ブラケット52等と称する。
【0083】
次に、図7(b)に示す状態から、シリンダ37によりテープ折り曲げ部32が右方に摺動し(矢印a2)、テープP2を押圧することで、テープP2が、一対の貼合わせ面33、34の間に配置され、図8(a)に示す状態となる。
このとき、テープP2は、その粘着面同士が対向するように折り曲げられている。即ち、テープ折り曲げ部32の形状に沿って、右方に向かって山なりに湾曲した状態となされている。
【0084】
次に、図8(a)に示す状態から、シリンダ37によりテープ折り曲げ部32が左方に摺動した後(矢印a3)、シリンダ38が下方に摺動し(矢印a4)、テープP2が、一対の貼合わせ面33、34との間に挟持される。
これにより、テープP2の粘着面同士が貼合わされることで、図8(b)に示す状態となり、テープP2に貼合わせ部tが形成される。
このとき、真空吸引バルブv1により、吸引孔h1を介してテープP2の吸引動作が行われることで(矢印a5)、テープP2の貼合わせ面34からの離脱を防止している。
【0085】
<テープ切断工程>
次に、図8(b)に示す状態から、被検出体52aが第三検出センサs3により検出可能な位置まで、ブラケット52等が上方に摺動し(矢印a6)、図9(a)に示す状態となる。
このとき、貼合わせ部tが一対の貼合わせ面33、34の間に挟持された状態のため、テープP2が上方に引張り上げられる。
【0086】
次に、図9(a)に示す状態から、シリンダ36によりテープ保持部31が右方に摺動し(矢印a7)、テープP2を押圧することで、テープP2の上部が鉛直方向に張られ、図9(b)に示す状態となる。
このとき、真空吸引バルブv2により、吸引孔h2を介してテープP2の吸引を行われることで(矢印a8)、テープP2が、テープ保持ブロック54の吸引孔h2が設けられた面に吸着されている。
【0087】
次に、図9(b)に示す状態から、シリンダ41が前方に摺動し(図10の矢印a9)、平行開閉チャック42が閉じることで(図10の矢印a10)、テープP2が、一対のテープ切断刃43により切断され、図11(a)に示す状態となる。
なお、以下、貼合わせ部tが形成され、テープ切断刃43により所定の長さに切断されたテープP2を、テープP2´と称する。
【0088】
図10は、テープP2の切断動作時における、図4の視点での拡大図であり、テープP2´は、点線で示している。
また、このとき、平行開閉チャック42の摺動により、テープ挟持部44がテープ保持部31に当接する。これにより、テープP2が、テープ保持部31と緩衝部材44aとの間に挟持されることで、切断部分直下のテープP2が、テープ保持部31の先端に貼付けられ、テープP2が、再度初期配置となされる。
【0089】
<テープ押圧工程>
次に、図11(a)に示す状態から、被検出体52aが第一検出センサs1により検出可能な位置まで、ブラケット52等が下方に摺動し(矢印a11)、図11(b)に示す状態となる。
【0090】
次に、図11(b)に示す状態から、レール部B2aに沿って、ブラケットB2b及びアーム部B2cが、左方に摺動し(矢印a12)、図12(a)に示す状態となる。
このとき、テープP2´の紙面(粘着面と対向する面)は、把持アームB1bに接触し、アーム部B2cの摺動によって折れ曲がりながら、把持アームB1bとアーム部B2cの先端との間に配置される。
【0091】
また、図11(b)に示す状態から、シリンダ55aにより押圧板55cが右方に摺動し(矢印a13)、層間紙P1の先端を第一保持ブロック54aに押圧することで、テープP2´が、層間紙P1の先端に貼付けられ、図12(a)に示す状態となる。
【0092】
<運搬工程>
次に、図12(a)に示す状態から、シリンダB1aが左方に摺動し(矢印a14)、軸部B1cを軸に把持アームB1bが時計回りに回動することで、テープP2´の先端が、把持アームB1bとアーム部B2cの先端との間に挟持され、図12(b)に示す状態となる。
このとき、真空吸引バルブv2による吸引動作が終了する。
【0093】
次に、図12(b)に示す状態から、シリンダ38が上方に摺動する(矢印15)。また、レール部B2aに沿って、ブラケットB2b及びアーム部B2cが右方に摺動した後(矢印a16)、アーム部B2cが反時計回りに回転し(矢印a17)、図13に示す状態となる。
即ち、層間紙P1が、その先端に貼付けられたテープP2´と共に、巻取りリールRの中心軸部R1に向かって運搬される。
なお、このとき、被検出体52aが第三検出センサs3により検出可能な位置まで、ブラケット52等が上方に摺動している。
【0094】
次に、図13に示す状態から、シリンダB3aによりテープ固定ローラ部B3bが下方に摺動し(矢印a18)、テープP2´の粘着面を中心軸部R1に押付けることで、図14(a)に示す状態となる。
【0095】
次に、図14(a)に示す状態から、シリンダB1aが上方に摺動し(矢印a19)、把持アームB1bが反時計回りに回動することで、テープP2´の先端を解放した後、巻取りリールRが反時計回りに回転し(矢印a20)、図14(b)に示す状態となる。
即ち、テープP2´の先端が、テープ固定ローラ部B3bと中心軸部R1との間を通過することで、中心軸部R1に貼付けられる。
【0096】
次に、図14(b)に示す状態から、巻取りリールRが時計回りに回転し(矢印a21)、図15に示す状態となる。
なお、テープP2´の巻取りリールRへの貼付け動作が終了した後、シリンダB3aによりテープ固定ローラ部B3bが上方に摺動し、また、アーム部B2cが時計回りに回転することで、層間紙運搬ユニットBは、初期位置に戻る。
【0097】
<巻取り工程>
図15(a)は、巻取りリールRによる巻き始めの状態を示しており、層間紙P1の下方に加工製品wが送出されている。これにより、加工製品wの間に層間紙P1が挿し込まれた状態で、加工製品wと層間紙P1(及びテープP2´)が、巻取りリールRに巻回される(矢印a22)。
【0098】
そして、図15(b)に示すように、加工製品wの終端が巻回されるまで、巻取りリールRの回転が継続し、加工製品wが全て巻回されると、加工製品誘導路Z1が時計回りに回転し(矢印a23)、図15(c)に示すように、加工製品wの送出動作を終了する。
なお、図15において、加工製品wは、一点鎖線で示している。
【0099】
加工製品wと層間紙P1(及びテープP2´)の巻回し動作が終了した後、被検出体52aが第一検出センサs1により検出可能な位置まで、ブラケット52等が下方に摺動し、図16(a)に示す状態となる。
【0100】
<層間紙切断工程>
次に、図16(a)に示す状態から、シリンダ55a及び55bにより押圧板55c及び55dが右方に摺動し(矢印a24)、層間紙P1をテープ保持ブロック54に押圧することで、図16(b)に示す状態となる。
【0101】
次に、図16(b)に示す状態から、切断刃移動手段61により層間紙切断刃62が後方に摺動し(図17の矢印a25)、層間紙P1が、層間紙切断刃62により切断され、図18(a)に示す状態となる。
【0102】
また、図16(b)に示す状態から、シリンダ55a及び55bにより押圧板55c及び55dが左方に摺動し(図17の矢印a26)、図18(a)に示す状態となる。
このとき、真空吸引バルブv3、v4により、吸引孔h3、h4を介して層間紙P1の吸引が行われることで(図17の矢印a27)、層間紙P1が、押圧板55c及び55dに吸着されている。
なお、層間紙切断刃62は、層間紙P1を切断した後、切断刃移動手段61により前方に摺動し、図17に示す位置に戻る。
【0103】
図17は、層間紙P1の切断動作時における、図4の視点での拡大図であり、層間紙P1は、点線で示している。
【0104】
<テープ押圧工程>
次に、図18(a)に示す状態から、図7図11に示したテープ貼合わせ動作と同様の動作により、貼合わせ部tが形成され、テープ切断刃43により所定の長さに切断されたテープP2´を、押圧板55c及び55dに対向する位置に配置することで、図18(b)に示す状態となる。
このとき、真空吸引バルブv3による吸引動作が終了し、層間紙P1が、再度初期配置となされる。
【0105】
次に、図18(b)に示す状態から、シリンダ55bにより押圧板55dが右方に摺動し(矢印a28)、押圧板55dに吸着している切断された層間紙P1を、第二保持ブロック54bに押圧する。
これにより、テープP2´が、切断された層間紙P1の末端に貼付けられ、図19(a)に示す状態となる。
【0106】
次に、図19(a)に示す状態から、シリンダ55bにより押圧板55dが左方に摺動し(矢印a29)、真空吸引バルブv4による吸着動作を終了させることで、図19(b)に示す状態となる。
即ち、層間紙P1の末端が、テープP2´と共に巻取りリールRに向かって落下していく。
【0107】
次に、図19(b)に示す状態から、テープ抑えユニットCのアーム部C2が反時計回りに回転し(矢印a30)、テープ抑えローラ部C2aが、巻取りリールRに巻回された層間紙P1の最外面に接触することで、図20(a)に示す状態となる。
また、このとき、巻取りリールRが時計回りに回転する(矢印a31)。
【0108】
<テープ抑え工程>
次に、図20(a)に示す状態から、巻取りリールRがさらに時計回りに回転し(矢印a32)、層間紙P1の終端に貼付けられたテープP2´が、テープ抑えローラ部C2aにより層間紙P1に押付けられ、巻取りリールRの周方向に沿って層間紙P1に貼付けられることで、図20(b)に示す状態となる。
なお、テープP2´の層間紙P1への貼付け動作が終了した後、アーム部C2が時計回りに回転することで(矢印a33)、テープ抑えユニットCは、初期位置に戻る。
また、本実施形態においては、アーム部C2が、層間紙P1の終端に貼付けられたテープP2´を押圧する例を示したが、例えば図14(b)の後に動作し、層間紙P1の始端に貼付けられたテープP2´を押圧するように構成しても良い。
【0109】
本実施形態によれば、既存の長尺ロール状のテープを、層間紙P1に貼付けるテープP2として用いることができ、自動巻取り装置Zの取扱い易さを向上させることが可能となる。
【0110】
また、テープ貼合わせユニット3により、切断されたテープP2´に貼合わせ部tが形成され、貼合わせ部tがテープの面に対して略垂直に突出することで、貼合わせ部tの視認性が向上する上、テープP2´を介して層間紙P1を把持し易くなり、作業効率が向上する。
【0111】
また、テープ貼合わせユニット3により、少ない動作時間及び動作距離で、テープ貼合わせ動作を行うことができ、自動巻取り装置Z自体の小型化や、さらなる作業効率の向上及び省電力化を実現することができる。
【0112】
また、テープ折り曲げ部32の先端に粘着防止部材が設けられていることで、テープ折り曲げ部32によるテープP2の折り曲げ動作時に、テープ折り曲げ部32へのテープP2の粘着が防止され、テープ貼合わせ動作を円滑に行うことができる。
【0113】
また、テープ挟持部44により、残りのテープP2の先端をテープ保持部31に貼付け、スムーズに再度の切断が可能な状態とすることができる。
【0114】
また、層間紙切断ユニット6により、層間紙P1についても、長尺ロール状のものを用いることができる。
【0115】
また、テープ押圧ユニット5が、テープP2´を、切断された層間紙P1の両端それぞれに貼付けることで、巻取りリールRに巻回した層間紙P1の終端を、テープP2´により固定することができる。このため、例えば同時に巻回した加工製品wが、重力により層間紙P1と共に垂れ下がり、不意に地面と接触してしまう事態を防止することができる。
【0116】
また、層間紙運搬ユニットBにより、層間紙P1の巻取りリールRへの運搬及び固定を、自動で行うことができ、自動巻取り装置用ユニットXを用いた自動巻取り装置Zの取扱い易さがより向上する。
【0117】
また、テープ抑えユニットCにより、テープP2の、巻取りリールRの中心軸部R1や巻取りリールRに巻回された層間紙P1への貼付けを自動で行うことができ、自動巻取り装置用ユニットXを用いた自動巻取り装置Zの取扱い易さがより向上する。
【0118】
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0119】
X 自動巻取り装置用ユニット
A テープ貼付ユニット
1 層間紙保持ユニット
2 テープ保持ユニット
3 テープ貼合わせユニット
4 テープ切断ユニット
5 テープ押圧ユニット
6 層間紙切断ユニット
G 基台
B 層間紙運搬ユニット
C テープ抑えユニット
P1 層間紙
P2、P2´ テープ
t 貼合わせ部
w 加工製品
R リール
Z 自動巻取り装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20