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  • 特開-モータ軸 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041828
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】モータ軸
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/32 20060101AFI20220304BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
H02K1/32 Z
H02K9/19 B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019042
(22)【出願日】2021-02-09
(31)【優先権主張番号】202010896374.1
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】511268454
【氏名又は名称】ジン-ジン エレクトリック テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】余 平
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 振▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 哲
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 坤星
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 莉
【テーマコード(参考)】
5H601
5H609
【Fターム(参考)】
5H601AA16
5H601BB20
5H601CC01
5H601CC14
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD30
5H601EE26
5H601GA02
5H601GE02
5H601GE11
5H601JJ05
5H609BB03
5H609PP10
5H609QQ05
5H609RR06
5H609RR27
5H609RR37
(57)【要約】      (修正有)
【課題】モータハウジング内部のコンポーネントを冷却及び潤滑し、モータの放熱能力が改善されるモータ軸を提供する。
【解決手段】モータ軸の少なくとも一端に、中空構造1が軸方向に設けられる。中空構造は、モータ軸の回転によって生成される引力を通じて冷却液が中空構造に入るように、当該軸端に近い位置に、らせん溝付きの冷却液ポンピング機構を備える。らせん溝2がリング状部材3の内面に設けられ、リング状部材が中空構造に固定的に取り付けられるか、らせん溝が中空構造の内面に直接に設けられる。モータ軸の径方向には、中空構造と連通した冷却液チャネル4が設けられる。モータ軸が回転すると、中空構造内の油液は、冷却液チャネルを介して振り出され、モータハウジング内部のコンポーネントを冷却する。中空構造及び冷却液ポンピング機構によりポンプに類似した構造が形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ軸であって、
前記モータ軸の少なくとも一端には、中空構造が軸方向に設けられており、前記中空構造において、前記モータ軸の回転によって生成される引力を通じて冷却液が前記中空構造に入ることができるように、前記端に近い位置に、らせん溝付きの冷却液ポンピング機構が設けられており、
前記らせん溝がリング状部材の内面に設けられ、前記リング状部材が前記中空構造に固定的に取り付けられているか、若しくは前記らせん溝が前記中空構造の内面に直接に設けられており、
前記モータ軸の径方向には、いくつかの組の冷却液チャネルが設けられており、前記冷却液チャネルは、前記中空構造と連通しており、前記モータ軸が回転すると、前記中空構造内の油液は、前記冷却液チャネルを介して振り出されて、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却に供される
ことを特徴とするモータ軸。
【請求項2】
前記冷却液ポンピング機構は、前記らせん溝の内部に設けられて前記らせん溝と相対的に回転可能な芯軸を更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ軸。
【請求項3】
前記芯軸は、前記端に設けられた中空管と固定的に接続されるか、若しくは一体的に設けられており、前記中空管は、前記モータ軸の外部と連通しており、前記中空管の管壁には、前記らせん溝に近い位置にいくつかの径方向穴が開設されている
ことを特徴とする請求項2に記載のモータ軸。
【請求項4】
前記中空管は、ホーン管であり、前記芯軸は、前記ホーン管の前記端から離れた側の内部に固定的に設けられており、且つ前記芯軸は、前記冷却液ポンピング機構の引力を増大させるために、前記径方向穴の所で前記ホーン管のホーン口に向かって延びている
ことを特徴とする請求項3に記載のモータ軸。
【請求項5】
前記中空管は、外部冷却液管と接合されているか、若しくはモータハウジング内部の冷却液を受け取るために前記モータ軸から延出している
ことを特徴とする請求項3に記載のモータ軸。
【請求項6】
前記中空管は、モータハウジングのコンポーネントと固定されている
ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載のモータ軸。
【請求項7】
前記芯軸と前記らせん溝との径方向における隙間距離は、調整可能である
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載のモータ軸。
【請求項8】
前記冷却液ポンピング機構は、前記モータ軸の一端に設けられているか、若しくは前記モータ軸の両端に設けられ、且つ前記両端の冷却液ポンピング機構が同一又は相違している
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ軸。
【請求項9】
前記冷却液チャネルは、モータベアリング、ステータ巻線又はロータのいずれか1つ又は複数を冷却又は潤滑するために、必要に応じて前記モータ軸の軸線に対して傾斜又は垂直に配置可能である
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ軸。
【請求項10】
各組の冷却液チャネルが複数本あり、前記モータ軸に均等に分布されており、及び/又は、
前記らせん溝の外側における軸端に近い位置には、リング状凹溝が設けられており、冷却液は、前記リング状凹溝を介して前記らせん溝に入る
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ軸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ製造の技術分野に関し、特に、モータ軸に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車製造業の発展に伴い、新エネルギー自動車モータの持続性能は、現代の自動車製造品質を評価するための、重要な技術的指標の1つになっている。モータの持続性能は、主にモータ自体の損失発熱及び冷却放熱の能力に関連する一方、モータ自体の損失発熱は、モータのハードウェア設計に関連している。冷却構造の設計を如何に最適化すれば、モータの放熱能力を効果的に向上させ、ひいてはモータ乃至車両の持続性能を向上させるかは、国際自動車業界における各大手車両製造企業及び部品メーカが努力する方向である。
【0003】
モータの持続出力と持続性能に影響を与える主な要因としては、銅損、鉄損や機械的損失などの電磁気設計と構造設計によるものがある。新エネルギー自動車のモータに関しては、持続性能を向上させるための鍵は、各種の損失を如何に減らすか、若しくは放熱能力を如何に向上させるかにかかっている。各種の損失が需要目標性能によって制限されることから、ハードウェア自体からは、損失を削減するマージンが限られているため、冷却構造の最適化は、高効率、低コストを図る解決案になる。
【発明の概要】
【0004】
上記課題について、本発明には、上記問題を解消するか、若しくは上記問題を少なくとも部分的に解決するためのモータ軸が開示されている。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明には、以下の技術案が用いられている。
【0006】
本発明には、モータ軸が開示されており、前記モータ軸の少なくとも一端には、中空構造が軸方向に設けられており、前記中空構造において、前記モータ軸の回転によって生成される引力を通じて冷却液が前記中空構造に入ることができるように、前記端に近い位置に、らせん溝付きの冷却液ポンピング機構が設けられており、
前記らせん溝がリング状部材の内面に設けられ、前記リング状部材が前記中空構造に固定的に取り付けられているか、若しくは前記らせん溝が前記中空構造の内面に直接に設けられており、
前記モータ軸の径方向には、いくつかの組の冷却液チャネルが設けられており、前記冷却液チャネルは、前記中空構造と連通しており、前記モータ軸が回転すると、前記中空構造内の油液は、前記冷却液チャネルを介して振り出されて、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却に供される。
【0007】
さらには、前記冷却液ポンピング機構は、前記らせん溝の内部に設けられて前記らせん溝と相対的に回転可能な芯軸を更に含んでもよい。
【0008】
さらには、前記芯軸は、前記端に設けられた中空管と固定的に接続されるか、若しくは一体的に設けられており、前記中空管は、前記モータ軸の外部と連通しており、前記中空管の管壁には、前記らせん溝に近い位置にいくつかの径方向穴が開設されていてもよい。
【0009】
さらには、前記中空管は、ホーン管であり、前記芯軸は、前記ホーン管の前記端から離れた側の内部に固定的に設けられており、且つ前記芯軸は、前記冷却液ポンピング機構の引力を増大させるために、前記径方向穴の箇所で前記ホーン管のホーン口に向かって延びていてもよい。
【0010】
さらには、前記中空管は、外部冷却液管と接合されているか、若しくはモータハウジング内部の冷却液を受け取るために前記モータ軸から延出していてもよい。
【0011】
さらには、前記中空管は、モータハウジングのコンポーネントと固定されていてもよい。
【0012】
さらには、前記芯軸と前記らせん溝との径方向における隙間距離は、調整可能であってもよい。
【0013】
さらには、前記冷却液ポンピング機構は、前記モータ軸の一端に設けられているか、若しくは前記モータ軸の両端に設けられ、且つ前記両端の冷却液ポンピング機構が同一又は相違していてもよい。
【0014】
さらには、前記冷却液チャネルは、モータベアリング、ステータ巻線又はロータのいずれか1つ又は複数を冷却又は潤滑するために、必要に応じて前記モータ軸の軸線に対して傾斜又は垂直に配置可能であってもよい。
【0015】
さらには、各組の冷却液チャネルが複数本あり、前記モータ軸に均等に分布されており、及び/又は、
前記らせん溝の外側における軸端に近い位置には、リング状凹溝が設けられており、冷却液は、前記リング状凹溝を介して前記らせん溝に入るようにしてもよい。
【0016】
本発明の利点及び有益な効果としては、
本発明では、モータ軸内に中空構造を設けて、中空構造内に冷却液ポンピング機構を設けることで、ポンプに類似した構造が形成され、モータ軸が回転すると、冷却液は、モータ軸の回転によって生成される引力を通じて中空構造に入ってから、冷却液チャネルを介して振り出されてるようになり、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却及び潤滑が実現され、モータの放熱能力が効果的に改善され、モータの持続性能が向上されており、また、本発明のモータ軸は、構造が簡単で、製造しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々な他の利点及びメリットが当業者にとって明らかになる。図面は、好ましい実施形態を例示するためのものだけであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。また、図面全体において、同じ部品には同じ参照符号が付されている。図面において、
図1図1は、本発明の一つの実施例によるモータ軸の軸方向断面図である。
図2図2は、本発明の一つの実施例によるモータ軸の軸方向断面図である。
図3図3は、本発明の一つの実施例によるモータ軸の軸方向断面図である。
図4図4は、本発明の一つの実施例による冷却液ポンピング機構の位置構造図である。
図5図5は、本発明の一つの実施例によるロータが取り付けられるモータ軸の軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、技術案及び利点が更に明白になるように、以下、本発明の具体的な実施例及び対応する図面と併せて、本発明の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかなことに、記載された実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者にとって進歩性のある労働を伴うことなくなし得る他のすべての実施例は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0019】
以下、図面を参照して、本発明各実施例の技術案を詳しく説明する。
【0020】
本発明の一つの実施例において、モータ軸が開示されており、図1図3に示すように、当該前記モータ軸の少なくとも一端には、中空構造1が軸方向に設けられており、もし一端において、中空構造1が軸方向に設けられている場合は、他端において、軸が中実構造又は閉鎖構造となり、もし両端の軸ともに中空構造1が設けられている場合は、当該中空構造1がモータ軸全体を軸方向にわたって貫通するようになり、前記中空構造1は、前記端に近い位置に、らせん溝2付きの冷却液ポンピング機構が設けられており、冷却液ポンピング機構は、ウォーターポンプの構造に類似しており、モータ軸が回転すると、冷却液ポンピング機構により、冷却液が、前記モータ軸の回転によって生成される引力を通じて前記中空構造1に入ることができるようになり、両端の軸ともに中空構造1が設けられている場合は、冷却液ポンピング機構が、モータ軸の両端における中空構造1にそれぞれ設けられるか、若しくはモータ軸の一端における中空構造1のみに設けられてもよい。
【0021】
前記らせん溝2がリング状部材3の内面に設けられ、前記リング状部材3が前記中空構造1に固定的に取り付けられ、らせん溝2がリング状部材3に対して加工して得られてから、リング状部材3が中空構造1内に取り付けられるか、若しくは前記らせん溝2が前記中空構造1の内面に直接に設けられる。モータ軸を加工するとき、中空構造1の内面において、らせん溝2を直接に加工し、また、前記らせん溝2の長さを必要に応じて設計することが可能である。
【0022】
前記モータ軸の径方向には、いくつかの組の冷却液チャネル4が設けられており、前記冷却液チャネル4は、前記中空構造1と連通しており、前記モータ軸が回転すると、前記中空構造1内の油液は、前記冷却液チャネル4を介して振り出されて、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却及び潤滑に供される。
【0023】
以上をまとめて、本実施例では、モータ軸内に中空構造1を設けて、中空構造1内に冷却液ポンピング機構を設けることで、ポンプに類似した構造が形成され、モータ軸が回転すると、冷却液は、モータ軸の回転によって生成される引力を通じて中空構造1に入ってから、冷却液チャネル4を介して振り出されることができ、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却及び潤滑が実現され、モータの放熱能力が効果的に改善され、モータの持続性能が向上されており、また、本発明のモータ軸は、構造が簡単で、製造しやすい。
【0024】
一つの実施例において、図4に示すように、前記冷却液ポンピング機構は、前記らせん溝2の内部に設けられて前記らせん溝2の内径の箇所に位置する芯軸5を更に含み、モータ軸が回転すると、前記らせん溝2と前記芯軸5とは、相対的に回転可能であり、前記らせん溝2と前記芯軸5とによって、ポンプに類似した構造が形成され、両者が相対的に回転しているとき、液体を一端から他端に吸い込み、即ち、油液を中空構造1内に吸い込むことができ、その結果、より多くの油液が中空構造1に入るとともに、中空構造1内の油液の圧力が上げられて、油液が冷却液チャネル4から噴出される。
【0025】
一つの実施例において、前記芯軸5は、前記端に設けられた中空管6と固定的に接続されるか、若しくは一体的に設けられており、前記中空管6は、前記モータ軸の外部と連通し、中空管6と中空構造1とは、隙間ばめしており、図1図3から分かるように、中空管6は、一端が芯軸5に固定的に接続され、他端がモータ軸の外部と連通しており、前記中空管6の管壁には、前記らせん溝2に近い位置にいくつかの径方向穴が開設されており、中空管6内の油液は、径方向穴を介してらせん溝2に入る。
【0026】
一つの好ましい実施例において、図1に示すように、前記中空管6は、ホーン管であり、ホーン管の設置によって、油液の収集が容易になり、より多くの油液が中空構造1に入るようになり、前記芯軸5は、前記ホーン管の前記端から離れた側の内部に固定的に設けられており、図4から分かるように、前記芯軸5は、前記冷却液ポンピング機構の引力を増大させるために、前記径方向穴の箇所で前記ホーン管のホーン口に向かって延びている。
【0027】
一つの実施例において、前記中空管6は、冷却液管内の冷却液が中空管6に直接に入ることができるように、外部の冷却液管と接合されていてもよい。また、前記中空管6は、モータハウジング内部の冷却液を受け取るために、前記モータ軸から延出していてもよく、こうした場合、モータハウジング内部の冷却液は、飛び散り、噴射又は他の方式によって中空管6に入ることが可能である。また、中空管6とモータ軸とが隙間ばめしているため、モータハウジング内部の冷却液は、当該隙間を介してモータ軸内の中空構造1内に直接に吸い込まれることが可能である。
【0028】
一つの実施例において、前記中空管6は、モータハウジングのコンポーネントと固定されており、この設計によれば、モータ軸の回転時には、中空管6は相対的に静止し、中空管6が芯軸5に固定的に接続されているため、モータ軸の回転時には、芯軸5を静止状態に保つことができ、芯軸5とらせん溝2との相対運動が実現される。
【0029】
一つの実施例において、前記芯軸5と前記らせん溝2との径方向における隙間距離は、調整可能であり、芯軸5の直径及びらせん溝2の直径が必要に応じて調整可能であり、ひいては、芯軸5とらせん溝2との径方向の距離の調整を実現できる。
【0030】
一つの実施例において、図1図3に示すように、モータ軸の両端の軸ともに中空構造1が設けられている場合、前記冷却液ポンピング機構は、前記モータ軸の一端又は両端に設けられ、どの設け方にするかは、必要に応じて選択でき、また、前記両端の冷却液ポンピング機構は、同一又は相違するものであり、両端の冷却剤ポンプ機構は、サイズ、位置、又は形状で異なってもよい。
【0031】
一つの実施例において、図5に示すように、前記冷却液チャネル4は、モータベアリング、ステータ巻線又はロータのいずれか1つ又は複数を冷却又は潤滑するために、必要に応じて前記モータ軸の軸線に対して傾斜又は垂直に配置可能である。モータベアリングを冷却及び潤滑する場合は、冷却液チャネル4は、ベアリングの位置に設けられ、モータ軸が回転すると、油液は、ここの冷却液チャネル4を介してモータベアリングへ振り出され、ステータ巻線を冷却する場合は、冷却液チャネル4がステータ巻線の位置に設けられ、モータ軸が回転すると、油液は、ここの冷却液チャネル4を介してステータ巻線へ振り出され、ロータを冷却する場合は、冷却液チャネル4がロータの両端の位置に、ロータに向かって傾斜して設けられ、モータ軸が回転すると、油液は、ここの冷却液チャネル4を介してロータへ振り出される。
【0032】
一つの実施例において、各組の冷却液チャネル4が複数本あり、前記モータ軸に設けられている。
【0033】
図4に示すように、前記らせん溝2の外側における軸端に近い中空構造1の内壁には、リング状凹溝7が設けられており、前記らせん溝2とリング状凹溝7とが連通しており、径方向穴は、リング状凹溝7における中空管6に設けられており、中空管6内の冷却液は、径方向穴を介してリング状凹溝7に入ってから、前記リング状凹溝7を介して前記らせん溝2に入る。
【0034】
要約すると、本発明には、モータ軸が開示されており、当該モータ軸の少なくとも一端には、中空構造が軸方向に設けられており、中空構造の当該軸端に近い位置に、らせん溝付きの冷却液ポンピング機構が設けられているため、冷却液は、モータ軸の回転によって生成される引力を通じて中空構造に入ることができるようになり、らせん溝がリング状部材の内面に設けられ、リング状部材が中空構造に固定的に取り付けられているか、若しくはらせん溝が中空構造の内面に直接に設けられており、モータ軸の径方向には、いくつかの組の冷却液チャネルが設けられており、冷却液チャネルは、中空構造と連通しており、モータ軸が回転すると、中空構造内の油液は、冷却液チャネルを介して振り出されて、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却に供される。本発明では、中空構造及び冷却液ポンピング機構を設けることで、ポンプに類似した構造が形成され、モータ軸が回転すると、冷却液は、中空構造内に吸い込まれてから、冷却液チャネルを介して振り出されることができ、モータハウジング内部のコンポーネントに対する冷却及び潤滑が実現され、モータの放熱能力が改善されている。
【0035】
上記内容は、あくまでも本発明の実施形態であり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神及び原則内になされたいかなる補正、均等的置換、改善、拡張等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0036】
1、中空構造 2、らせん溝 3、リング状部材 4、冷却液チャネル 5、芯軸 6、中空管 7、リング状凹溝
図1
図2
図3
図4
図5