(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041859
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 8/60 20180101AFI20220304BHJP
G06F 11/36 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
G06F8/60
G06F11/36 164
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057621
(22)【出願日】2021-03-30
(62)【分割の表示】P 2020146266の分割
【原出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】507179553
【氏名又は名称】株式会社SHIFT
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】丹下 大
(72)【発明者】
【氏名】小林 元也
(72)【発明者】
【氏名】西本 浩平
【テーマコード(参考)】
5B042
5B376
【Fターム(参考)】
5B042HH19
5B376BB13
5B376BB18
5B376BB20
5B376BC08
5B376BC43
(57)【要約】 (修正有)
【課題】過去に作成されたテスト設計書を効果的に用い、テストの品質を維持したまま、テスト設計の負担を軽減することが可能なプログラム、方法、情報処理装置及びシステムを提供する。
【解決手段】プログラムは、プロセッサに、テスト設計書及びテスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書又は要素を切り替えて提示するステップとを実行させる。
【選択図】
図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、
ユーザからの要求に応じ、前記データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記記憶するステップにおいて、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、プロジェクト内で情報を共有する第1データベースに記憶する請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記記憶するステップにおいて、前記第1データベースに記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、プロジェクト横断で情報を共有する第2データベースに記憶する請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記記憶するステップにおいて、前記第1データベース、又は前記第2データベースに記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、全体で情報を共有する第3データベースに記憶する請求項3記載のプログラム。
【請求項5】
前記記憶するステップにおいて、前記テスト設計書、又は当該テスト設計書から分解された要素に、前記テスト設計書が属する種別を表す情報を付して前記第3データベースに記憶する請求項4記載のプログラム。
【請求項6】
前記記憶するステップにおいて、前記テスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を前記第3データベースに記憶するには、権限を有する者の操作が必要である請求項4又は5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記提示するステップにおいて、前記第1データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素を、前記第1データベースと対応するプロジェクトに属するユーザへ提示する請求項2乃至6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記提示するステップにおいて、前記第2データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素を、同一クライアント内の他プロジェクトに属するユーザへ提示する請求項3乃至7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記提示するステップにおいて、前記第3データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素をユーザへ提示する請求項4乃至8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記記憶するステップにおいて、前記作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書と関連付けて前記第1データベースに記憶し、
前記機能仕様書に変更があった場合、当該機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正を提案するステップを前記プロセッサに実行させる請求項2乃至9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記記憶するステップにおいて、前記作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書の該当箇所と関連付けて前記第1データベースに記憶し、
前記提案するステップにおいて、前記該当箇所に変更があった場合、当該該当箇所と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正を提案する請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
前記機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素が修正された場合、上位の層のデータベースに記憶される、修正されたテスト設計書、又は要素と対応するテスト設計書、又は要素に、前記修正を反映させるステップを前記プロセッサに実行させる請求項10又は11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記記憶するステップにおいて、前記テスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、テストの特徴を個別に表すタグを付して、前記第2データベースに記憶し、
前記提示するステップにおいて、前記タグに基づき、前記テスト設計書、又は要素を検索する請求項3乃至12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項14】
前記記憶するステップにおいて、前記タグの情報に基づいて前記テスト設計書が属する種別を表す属性情報を作成し、前記テスト設計書、又は当該テスト設計書から分解された要素を、前記属性情報を付して前記第3データベースに記憶する請求項13記載のプログラム。
【請求項15】
前記要素は、テストの拠り所となる見地を表すテスト観点、及び実施されるテストケースが規定されるパターン表である請求項1乃至14のいずれかに記載のプログラム。
【請求項16】
前記要素は、テストの拠り所となる見地を表すテスト観点、及び実施されるテストケースが規定されるパターン表であり、
前記記憶するステップにおいて、前記第2データベース、又は前記第3データベースに記憶されているテスト観点を、前記テスト設計書が作成される前に、前記第1データベースに記憶する請求項4乃至6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項17】
前記第1データベース、前記第2データベース、又は前記第3データベースに記憶されているテスト設計書、又は要素の参照回数に基づき、指標値を算出するステップを前記プロセッサに実行させる請求項4乃至6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項18】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
作成されたテスト設計書を、作成の際に参照された機能仕様書と関連付けてデータベースに記憶するステップと、
前記機能仕様書に変更があった場合、当該機能仕様書と関連付けられているテスト設計書の修正を提案するステップと
を前記プロセッサに実行させるプログラム。
【請求項19】
前記記憶するステップにおいて、前記作成されたテスト設計書を、作成の際に参照された機能仕様書の該当箇所と関連付けて前記データベースに記憶し、
前記提案するステップにおいて、前記該当箇所に変更があった場合、当該該当箇所と関連付けられているテスト設計書の修正を提案する請求項18記載のプログラム。
【請求項20】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータが実行する方法であって、
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、
ユーザからの要求に応じ、前記データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップと
を実行する方法。
【請求項21】
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサが、
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、
ユーザからの要求に応じ、前記データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップと
を実行する情報処理装置。
【請求項22】
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶する手段と、
ユーザからの要求に応じ、前記データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示する手段と
を具備するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェアは、その品質を担保するため、ローンチの前に機能がテストされる。テストは、ソフトウェア開発会社が組んだ開発スケジュール、及び予算の下で、所望の品質が担保されるように、ソフトウェアの仕様書の内容に基づいて設計される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
依頼主の意図に従ったテストを設計するには、高度な知識、及び豊富な経験が必要である。テスト設計書を作成する負担を軽減するため、特許文献1では、テストを行う際の観点を示す複数のテスト観点を記憶するデータベースを設けている。そして、システムの仕様書から抽出された仕様項目と、データベースに記憶されているテスト観点とからテストケースを生成するようにしている。
【0005】
特許文献1では、データベースにテスト観点が記憶されてはいるが、このテスト観点は過去に作成されたテスト設計書に基づくものではない。
【0006】
本開示では、過去に作成されたテスト設計書を効果的に用い、テストの品質を維持したまま、テスト設計の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本開示のプログラムは、プロセッサに、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、過去に作成されたテスト設計書を効果的に用い、テストの品質を維持したまま、テスト設計の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態のシステムの全体構成を示す図である。
【
図2】本実施形態のシステムに含まれる端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態のシステムに含まれるサーバの機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】テスト設計書に含まれる確認項目一覧を表す図である。
【
図5】テスト設計書に含まれるパターン表を表す図である。
【
図6】プロジェクトDBのデータ構造を示す図である。
【
図7】クライアントDBのデータ構造を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るシステムの概念を模式的に表す図である。
【
図10】所望のプロジェクトを選択するための画面を表す図である。
【
図11】所定のプロジェクトで作成されたテスト設計書を表示するための画面を表す図である。
【
図12】所定のプロジェクトで作成されたテスト観点を表示するための画面を表す図である。
【
図13】所定のプロジェクトで作成されたパターンを表示するための画面を表す図である。
【
図14】企業内で共有されるテスト設計書を表示するための画面を表す図である。
【
図15】企業内で共有されるパターンを表示するための画面を表す図である。
【
図16】企業内で共有されるテスト観点を表示するための画面を表す図である。
【
図17】標準ナレッジで記憶されるテスト設計書を表示するための画面を表す図である。
【
図18】標準ナレッジで記憶されるパターンを表示するための画面を表す図である。
【
図19】標準ナレッジで記憶されるテスト観点を読み出すための画面を表す図である。
【
図20】テスト設計書のリスト表示を表す図である。
【
図21】確認項目一覧を作成するための画面を表す図である。
【
図23】「テスト観点」と「確認項目」とが入力された確認項目一覧の作成画面を表す図である。
【
図27】機能仕様書の修正に応じてテスト設計書、又は要素の修正を提案する際の制御部の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図28】機能仕様書の変更に基づくテスト設計書、又はテスト設計書の要素の修正提案を表示する画面を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0011】
<概要>
本実施形態に係るシステム1は、作成されたテスト設計書を要素に分解し、テスト設計書と、分解した要素とを、業務に係る階層毎に記憶する。そして、システム1は、テスト設計者、又は管理者等からの要求に応じ、記憶しているテスト設計書、又は要素を提示する。
【0012】
なお、本実施形態において、テスト設計書は、検査対象が有する機能を検査するためのテストが設計されているデータである。検査対象は、検査の対象を表し、例えば、所定のプロジェクトで開発される、ハードウェア、又はソフトウェア等である。検査対象には、例えば、試作品、中間品、最終製品が含まれる。機能は、検査対象を構成する各種の構成要素の働きを表す。
【0013】
<1 全体構成>
図1は、本実施形態のシステム1の全体構成を示す図である。
図1に示すように、システム1は、端末装置10と、サーバ20とを備えている。端末装置10と、サーバ20とは、有線又は無線の通信規格を用い、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、例えば、インターネット、及び/又は通信事業者が提供する通信網等により実現される。図示の例では、複数の端末装置10がシステム1に含まれている。
【0014】
なお、
図1では、サーバ20が1台のコンピュータである場合を示しているが、サーバ20は、複数台のコンピュータが組み合わされて実現されてもよい。また、
図1では、端末装置10が1台である場合を示しているが、システム1に収容される端末装置10の台数は、複数台であっても構わない。
【0015】
端末装置10は、サーバ20により提供されるサービスを利用するユーザが使用する端末である。例えば、端末装置10は、テスト設計書を作成するテスト設計者が利用する端末である。端末装置10は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、ヘッドマウントディスプレイ等により実現される。また、端末装置10は、スマートフォン、又はタブレット端末等の携行性を備えたコンピュータであってもよい。
【0016】
図1に示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。通信IF12、入力装置13、出力装置14、メモリ15、ストレージ16、及びプロセッサ19は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0017】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザ(従業員)からの入力操作を受け付けるための入力装置である。入力装置13は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を含む。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等を含む。
【0018】
メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリにより実現される。ストレージ16は、データを保存するための記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性のメモリにより実現される。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0019】
サーバ20は、作成されたテスト設計書を蓄積し、端末装置10のユーザからの要望に応じ、蓄積しているテスト設計書をユーザへ提示する装置である。サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
【0020】
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。通信IF22、入出力IF23、メモリ25、ストレージ26、及びプロセッサ29は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0021】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリにより実現される。
【0022】
ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD等の不揮発性のメモリにより実現される。ストレージ26は、必ずしも単独の回路により実現されなくてもよい。ストレージ26は、例えば、複数の記憶回路により実現されてもよい。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0023】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、本実施形態のシステム1に含まれる端末装置10の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、通信部121と、入力装置13と、出力装置14と、記憶部170と、制御部180とを備える。
【0024】
通信部121は、端末装置10が他の装置と通信するための処理を行う。通信部121は、制御部180で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部121は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部180へ出力する。
【0025】
入力装置13は、端末装置10を所有するユーザが指示を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、マウス131、キーボード132、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス133等により実現される。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部180へ出力する。なお、入力装置13は、マウス131、及びキーボード132等の物理的な操作デバイスに限定されない。入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0026】
出力装置14は、端末装置10を所有するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0027】
記憶部170は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。
【0028】
制御部180は、プロセッサ19が記憶部170に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部180は、端末装置10の動作を制御する。具体的には、例えば、制御部180は、操作受付部181、送受信部182、表示制御部183としての機能を発揮する。
【0029】
操作受付部181は、入力装置13から入力されるユーザの操作を受け付けるための処理を行う。送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。表示制御部183は、ユーザに対して種々の情報を提示するため、出力装置14を制御する。
【0030】
<1.2 サーバの機能的構成>
図3は、本実施形態のシステム1に含まれるサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201、記憶部202、及び制御部203としての機能を発揮する。
【0031】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0032】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部202は、プロジェクトデータベース(DB)281、クライアントデータベース(DB)282、標準データベース(DB)283、及び機能仕様書284を記憶する。
【0033】
プロジェクトDB281は、所定のプロジェクトで作成されたテスト設計書と、このテスト設計書から分解された要素とを記憶するためのデータベースである。また、プロジェクトDB281には、所定のプロジェクトで現在作成されているテスト設計書と、このテスト設計書から分解された要素とも記憶されている。
【0034】
プロジェクトDB281は、例えば、プロジェクト内で作成されたテスト設計書、又は要素を共有するためのデータベースである。つまり、このプロジェクトにおいて、どのようなテスト設計書、又は要素が作成されたかをプロジェクトに携わる者同士で共有することが可能となる。プロジェクトDB281は、例えば、企画されたプロジェクト毎に設けられている。
【0035】
本実施形態において、テスト設計書は、例えば、テストで挙動を確認する項目が規定された情報、及び、確認する内容と発現される挙動の条件とに基づいて設定される実際のテストケースが規定された情報を含む。具体的には、テストで挙動を確認する項目が規定された情報は、例えば、確認項目一覧としてテスト設計書に含まれる。実際のテストケースが規定された情報は、例えば、パターン表としてテスト設計書に含まれる。
【0036】
図4は、テスト設計書に含まれる確認項目一覧の例を表す模式図である。
図4に示す例では、所定のソフトウェアにおけるログイン機能を検査するためのテスト設計書について説明する。
図4に示す確認項目一覧は、テスト設計書のメタ情報が記憶される第1領域31と、テストで確認される内容が記憶される第2領域32とを含む。
【0037】
第1領域31には、例えば、項目「タイトル」、項目「プロジェクト名」、項目「プロダクト名」、項目「管理番号」、項目「バージョン」、項目「作成日」、項目「作成者」、項目「最終更新日」、項目「更新者」が含まれる。なお、第1領域31に含まれる情報はこれらに限定されない。このうちのいずれかの情報がなくてもよいし、これら以外の情報が含まれていてもよい。
【0038】
第2領域32は、例えば、検査の大枠が規定された、いわゆる基本設計書の役割を果たす。第2領域32では、例えば、「テスト対象項目/対象機能」、「テスト手順」、「テスト観点」、「期待値」等が規定されている。「テスト対象項目/対象機能」は、検査の対象となる項目/機能を表す。
図4では、検査の対象がログイン機能である場合が示されており、項目「テスト区分」、項目「大機能」、項目「中機能」、項目「小機能」に記憶される情報に、「テスト対象項目/対象機能」が規定されている。
【0039】
「テスト手順」は、テストを実施する順序を表す。
図4では、「テスト観点」が配列される順序により、テストを実施する順序が規定されている。
【0040】
「テスト観点」は、テストの拠り所となる見地(考え方)を表す。「テスト観点」は、
図4における項目「テスト観点」に記憶される情報により規定されている。また、第2領域32には、項目「確認項目」が含まれている。項目「確認項目」は、実施するテストを特定するための情報を表す。項目「テスト観点」に記憶される情報と、項目「確認項目」に記憶される情報とは、対応付けられている。
【0041】
「期待値」は、確認の際に発現が期待される挙動を表す。「期待値」は、
図4における項目「期待値」に記憶される情報により規定されている。
【0042】
なお、第2領域32に含まれる情報はこれらに限定されない。このうちのいずれかの情報がなくてもよいし、これら以外の情報が含まれていてもよい。
【0043】
図5は、テスト設計書に含まれるパターン表の例を表す模式図である。
図5に示すパターン表は、
図4に示す確認項目一覧と同一のテスト設計書に含まれるものである。
図5に示すパターン表は、テスト設計書のメタ情報が記憶される第1領域31と、パターンが記憶される第3領域33とを含む。パターンでは、確認する内容、確認処理により発現される挙動の条件、及び確認内容と条件とが組み合わされてなる具体的なテストケースが規定されている。第1領域31は、
図4に示す第1領域31と同様である。
【0044】
第3領域33では、例えば、検査する機能に応じた少なくとも1つのパターンが設定されている。
図5で示す第3領域33には、ログイン機能を検査するための2つのパターン、すなわち、ログインパターン、及びパスワード忘れ対応パターンが記憶されている。各パターンを表すパターン番号は、例えば、項目「No」に記憶されている。
【0045】
第3領域33で記憶されるパターンでは、「確認する内容」は、例えば、項目「因子」、項目「水準」に記憶される情報により規定される。「確認処理により発現される挙動の条件」は、例えば、項目「期待値」に記載される条件により規定される。「具体的なテストケース」は、例えば、「1」、「2」、「3」…を先頭とする各列で規定される。テストにおいて実際に実施される処理は、列内の白丸で表される。
【0046】
テスト設計書からは、上記要素として、例えば、必要なテストを規定するための情報と、具体的なテストケースが設定されている情報とが分解される。すなわち、テスト設計書から、「テスト観点」及び「確認項目」と、「パターン」とが分解される。
【0047】
クライアントDB282は、企業内で企画されたプロジェクトで作成されたテスト設計書と、このテスト設計書から分解された要素とを記憶するためのデータベースである。クライアントDB282は、例えば、同一企業内において、プロジェクト横断でテスト設計書、又は要素を共有するためのデータベースである。つまり、社内の他のプロジェクトにおいて、どのようなテスト設計書、又は要素が作成されたかを、社内のテスト設計者同士で共有することが可能となる。クライアントDB282は、例えば、企業毎に設けられている。
【0048】
標準DB283は、複数の企業内で作成されたテスト設計書と、このテスト設計書から分解された要素とを記憶するためのデータベースである。標準DB283は、企業を横断した全体的な共有ナレッジとしてテスト設計書、又は要素を共有するためのデータベースである。標準DB283では、例えば、記憶されるテスト設計書、及び要素に、属性を表す識別子が付されている。属性は、複数種類設定可能であり、例えば、業種/業界、システム種別、工程タイプの種類がある。属性を表す識別子を用いることで、属性に応じてテスト設計書、又は要素を分類することが可能である。
【0049】
機能仕様書284は、検査対象が有する機能についての仕様が記載されているデータである。テスト設計者は、機能仕様書284を参照しながら、テスト設計書を作成する。機能仕様書284は、例えば、機能の詳細な仕様が記憶される領域と、メッセージ定義が記憶される領域とを含む。機能仕様書284が表計算ソフトにより作成されている場合、これらの領域は、例えば、異なるスライドで実現される。なお、機能仕様書284は、データそのものが記憶部202に記憶されていなくても構わない。例えば、機能仕様書284は、クラウド上で記憶されている機能仕様書へのリンク情報であってもよい。また、機能仕様書284は、クラウド上で記憶されている機能仕様書の所定の該当箇所へのリンク情報であってもよい。例えば、クラウド上において、機能仕様書は、所定の表示単位毎に機能の仕様が記載されている。所定の表示単位とは、例えば、ページ、又はチケット等である。機能仕様書には、例えば、更新情報が付されており、仕様に変更が生じた場合、更新情報に変更についての情報が記載される。
【0050】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、サーバ20の動作を制御する。具体的には、例えば、制御部203は、送受信部2031、記憶制御部2032、取得部2033、提示部2034、検出部2035、算出部2036としての機能を発揮する。
【0051】
送受信部2031は、サーバ20が、端末装置10等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信する処理を制御する。
【0052】
記憶制御部2032は、記憶部202への情報の記憶を制御する。具体的には、記憶制御部2032は、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、プロジェクトDB281、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶する。
【0053】
より具体的には、記憶制御部2032は、端末装置10を介してユーザにより作成されたテスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、プロジェクトDB281に記憶する。また、プロジェクトDB281に記憶するテスト設計書、又は要素を、企業内で共有する旨の指示を受けた場合、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281に記憶するテスト設計書、及び要素を、クライアントDB282にも記憶する。また、プロジェクトDB281、又はクライアントDB282に記憶するテスト設計書、又は要素を、企業を跨いだ全体で共有する旨の指示を受けた場合、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281、又はクライアントDB282に記憶するテスト設計書、及び要素を、標準DB283にも記憶する。
【0054】
記憶制御部2032は、例えば、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素にタグを付して、プロジェクトDB281、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶する。タグは、例えば、テストの特徴を個別に表す情報である。タグは、例えば、テスト設計書を作成した者が任意に設定可能である。
【0055】
取得部2033は、記憶部202から情報を取得する。具体的には、取得部2033は、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283のうち、ユーザが指定するデータベースから所定の情報を取得する。
【0056】
取得部2033は、ユーザからテキスト情報の入力を受け付けてもよい。取得部2033は、入力されたテキスト情報を、ユーザが指定するデータベースに記憶されるテスト設計書、又は要素の名称、タグ等と照合させる。取得部2033は、入力されたテキスト情報と一致する名称、又はタグが付されたテスト設計書、又は要素を取得する。また、取得部2033は、入力されたテキスト情報を含む名称、又はタグが付されたテスト設計書、又は要素を取得してもよい。また、取得部2033は、入力されたテキスト情報から推定される名称、又はタグが付されたテスト設計書、又は要素を取得してもよい。
【0057】
また、取得部2033は、変更のあった機能仕様書284と関連付けられているテスト設計書、又は要素を記憶部202から取得する。
【0058】
提示部2034は、取得された情報をユーザに提示する。
検出部2035は、機能仕様書284における変更の有無を検出する。
算出部2036は、蓄積されたデータを流用したことに基づく指標値を算出する。
【0059】
<2 データ構造>
図6から
図8は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。
図6から
図8では、テスト設計書から、「テスト観点」及び「確認項目」と、「パターン」とが分解される場合を例に説明する。なお、
図6から
図8は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0060】
図6は、プロジェクトDB281のデータ構造を示す図である。
図6に示すように、プロジェクトDB281には、テスト設計書2811、パターン2812、及びテスト観点2813が記憶されている。テスト設計書2811のレコードの各々は、項目「ファイル名」、項目「設計者」、項目「レビューア」、項目「ステータス」、項目「リンク」、項目「最新アップデート」等を含む。
【0061】
項目「ファイル名」は、テスト設計書の名称を記憶する。
項目「設計者」は、テスト設計書を作成した人物の名称を記憶する。また、項目「設計者」は、テスト設計者を作成している人物の名称を記憶する。
【0062】
項目「レビューア」は、テスト設計書をレビューした人物の名称を記憶する。
項目「ステータス」は、テスト設計書の現在の状態を記憶する。項目「ステータス」には、例えば、着手中であることを表す「Working」、確認中であることを表す「Reviewing」、完成したことを表す「Done」が記載される。
【0063】
項目「リンク」は、テスト設計書と関連付けられている機能仕様書を記憶する。項目「リンク」では、機能仕様書そのものが関連付けられていてもよいが、機能仕様書の該当箇所が関連付けられていてもよい。機能仕様書の該当箇所は、例えば、機能仕様書が表計算ソフトである場合には、スライド、行、セル等の表現で記憶されていてもよい。
項目「最新アップデート」は、テスト設計書がアップデートされた最新の日時を記憶する。
【0064】
パターン2812のレコードの各々は、項目「パターン名」、項目「パターン番号」、項目「ファイル名」、項目「最新アップデート」等を含む。
項目「パターン名」は、パターンの名称を記憶する。
項目「パターン番号」は、パターンに対して割り振られている固有の番号を記憶する。
【0065】
項目「ファイル名」は、分解元のテスト設計書の名称を記憶する。
項目「最新アップデート」は、パターンがアップデートされた最新の日時を記憶する。
【0066】
テスト観点2813のレコードの各々は、項目「テスト観点」、項目「確認項目」、項目「分類1」、項目「分類2」、項目「最新アップデート」等を含む。
項目「テスト観点」は、確認項目一覧の項目「テスト観点」に記載される情報を記憶する。
項目「確認項目」は、確認項目一覧の項目「確認項目」に記載される情報を記憶する。
【0067】
項目「分類1」は、テスト観点について付される1つ目の分類についての情報を記憶する。項目「分類1」に記憶される情報は、例えば、テスト設計書の作成段階において、テスト観点を入力する際にユーザにより設定される。項目「分類1」に記憶される情報は、例えば、予め設定されている複数の項目の中から、ユーザにより選択されて設定される。
【0068】
項目「分類2」は、テスト観点について付される2つ目の分類についての情報を記憶する。項目「分類2」に記憶される情報は、例えば、テスト設計書の作成段階において、テスト観点を入力する際にユーザにより設定される。項目「分類2」に記憶される情報は、例えば、予め設定されている複数の項目の中から、ユーザにより選択されて設定される。
項目「最新アップデート」は、テスト観点がアップデートされた最新の日時を記憶する。
【0069】
図7は、クライアントDB282のデータ構造を示す図である。
図7に示すように、クライアントDB282には、テスト設計書2821、パターン2822、及びテスト観点2823が記憶されている。テスト設計書2821のレコードの各々は、項目「ファイル名」、項目「タグ」、項目「設計者」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「リンク」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「ファイル名」、項目「設計者」、項目「リンク」、項目「最新アップデート」は、
図6に示すテスト設計書2811の各項目と同じ項目である。
【0070】
項目「タグ」は、テストの特徴を表す情報を記憶する。項目「タグ」の情報は、プロジェクトDB281に記憶されるテスト設計書がクライアントDB282に記憶される際に、例えば、プロジェクトに対して設定されている情報に基づいて自動的に設定される。また、項目「タグ」の情報は、ユーザが任意に設定してもよい。
項目「プロジェクト」は、テスト設計書が作成されたプロジェクトの名称を記憶する。
項目「サービス」は、検査対象が用いられるサービスの名称を記憶する。
【0071】
テスト設計書2821には、
図6に示すテスト設計書2811で記憶されるテスト設計書に加え、同一企業内の他のプロジェクトで作成されたテスト設計書が含まれている。
【0072】
パターン2822のレコードの各々は、項目「パターン名」、項目「パターン番号」、項目「タグ」、項目「ファイル名」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「パターン名」、項目「パターン番号」、項目「ファイル名」、項目「最新アップデート」は、
図6に示すパターン2812の各項目と同じ項目である。
【0073】
項目「タグ」は、分解元のテスト設計書にタグとして付された情報を記憶する。
項目「プロジェクト」は、分割元のテスト設計書が作成されたプロジェクトの名称を記憶する。
項目「サービス」は、検査対象が用いられるサービスの名称を記憶する。
【0074】
パターン2822には、
図6に示すパターン2812で記憶されるパターンに加え、同一企業内の他のプロジェクトで作成されたテスト設計書から分解されたパターンが含まれている。
【0075】
テスト観点2823のレコードの各々は、項目「テスト観点」、項目「確認項目」、項目「タグ」、項目「分類1」、項目「分類2」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「テスト観点」、項目「確認項目」、項目「分類1」、項目「分類2」、項目「最新アップデート」は、
図6に示すテスト観点2813の各項目と同じ項目である。
【0076】
項目「タグ」は、分解元のテスト設計書にタグとして付された情報を記憶する。
テスト観点2823には、
図6に示すテスト観点2813で記憶されるテスト観点に加え、同一企業内の他のプロジェクトで作成されたテスト設計書から分解されたテスト観点が含まれている。
【0077】
図8は、標準DB283のデータ構造を示す図である。
図8に示すように、標準DB283には、テスト設計書2831、パターン2832、及びテスト観点2833が記憶されている。テスト設計書2831のレコードの各々は、項目「ファイル名」、項目「タグ」、項目「設計者」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「属性」、項目「リンク」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「ファイル名」、項目「タグ」、項目「設計者」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「リンク」、項目「最新アップデート」は、
図7に示すテスト設計書2821の各項目と同じ項目である。
【0078】
項目「属性」は、テスト設計書が属する種別を表す情報を記憶する。項目「属性」には、複数種類の属性を設定可能であり、例えば、業種/業界、システム種別、工程タイプ等から1つ以上の属性を設定可能である。項目「属性」に係る情報は、例えば、プロジェクトDB281、又はクライアントDB282に記憶されるテスト設計書を標準DB283へ記憶する際に設定される。項目「属性」に係る情報は、例えば、クライアントDB282に記憶されるテスト設計書に付されているタグに基づいて設定される。
【0079】
テスト設計書2831には、
図7に示すテスト設計書2821で記憶されるテスト設計書に加え、他の企業のプロジェクトで作成されたテスト設計書が含まれている。
【0080】
パターン2832のレコードの各々は、項目「パターン名」、項目「パターン番号」、項目「タグ」、項目「ファイル名」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「属性」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「パターン名」、項目「パターン番号」、項目「タグ」、項目「ファイル名」、項目「プロジェクト」、項目「サービス」、項目「最新アップデート」は、
図7に示すパターン2822の各項目と同じ項目である。
【0081】
項目「属性」は、分解元のテスト設計書が属する種別を表す情報を記憶する。
パターン2832には、
図7に示すパターン2822で記憶されるパターンに加え、他の企業のプロジェクトで作成されたテスト設計書から分解されたパターンが含まれている。
【0082】
テスト観点2833のレコードの各々は、項目「テスト観点」、項目「確認項目」、項目「タグ」、項目「分類1」、項目「分類2」、項目「属性」、項目「最新アップデート」等を含む。項目「テスト観点」、項目「確認項目」、項目「タグ」、項目「分類1」、項目「分類2」、項目「最新アップデート」は、
図7に示すテスト観点2823の各項目と同じ項目である。
【0083】
項目「属性」は、分解元のテスト設計書が属する種別を表す情報を記憶する。
テスト観点2833には、
図7に示すテスト観点2823で記憶されるテスト観点に加え、他の企業のプロジェクトで作成されたテスト設計書から分解されたテスト観点が含まれている。
【0084】
<3 小括>
図9は、本実施形態に係るシステム1の概念を模式的に表す図である。プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283が、業務に対応する層毎に設けられている。プロジェクトDB281で、プロジェクト内で作成されたテスト設計書2811、パターン2812、テスト観点2813を記憶することで、プロジェクトにおいて、どのようなテスト設計書、パターン、テスト観点が作成されたかをプロジェクトに携わる者同士で共有することが可能となる。
【0085】
また、クライアントDB282で、企業内で企画された複数のプロジェクトで作成されたテスト設計書2821、パターン2822、テスト観点2823を記憶することで、社内の他のプロジェクトにおいて、どのようなテスト設計書、パターン、テスト観点が作成されたかを、社内のテスト設計者同士で共有することが可能となる。
【0086】
また、標準DB283で、複数の企業内で作成されたテスト設計書、パターン、テスト観点のうち、例えば、選択されたテスト設計書2831、パターン2832、テスト観点2833を記憶することで、企業の属性ごとの特性を把握することが可能となり、テスト設計の策定の際に、最適なテスト設計を提案することが可能となる。
【0087】
<4 表示画面>
図10から
図19は、端末装置10のディスプレイ141で表示される表示画面を示す図である。なお、
図10から
図19は一例であり、ディスプレイ141の表示画面を限定するものではない。
図10は、所望のプロジェクトを選択するための画面の例を表す模式図である。
図10に示される画面は、第1領域41、第2領域42、第3領域43、第4領域44を有する。
【0088】
第1領域41は、フィールドオブジェクト411~415、検索ボックス416、選択オブジェクト417を含む。
フィールドオブジェクト411は、新たなテスト設計書を作成する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0089】
フィールドオブジェクト412~415は、ユーザからデータベースの指定を受け付けるためのオブジェクトである。具体的には、フィールドオブジェクト412~415は、マイドライブ、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283の指定をそれぞれ受け付けるためのオブジェクトである。
【0090】
検索ボックス416は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるためのボックスである。
選択オブジェクト417は、フィールドオブジェクト412~415に対するユーザの選択を表すオブジェクトである。選択オブジェクト417は、ユーザがフィールドオブジェクト412~415のいずれかを選択すると、選択されたオブジェクトの上で停止する。
【0091】
図10に示す画面では、選択オブジェクト417により、プロジェクトDB281を指定するフィールドオブジェクト413が選択されている。取得部2033は、選択されたデータベースからデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0092】
第2領域42は、プロジェクトDB281にそれぞれ記憶されているプロジェクトの一覧を表示するための領域である。第2領域42は、フィールドオブジェクト421~424、検索ボックス425、選択オブジェクト426を含む。
【0093】
フィールドオブジェクト421~423は、ユーザからプロジェクトの指定を受け付けるためのオブジェクトである。具体的には、フィールドオブジェクト421~423は、プロジェクト1~3の指定をそれぞれ受け付けるためのオブジェクトである。なお、
図10では、プロジェクトが3つの場合を例に説明しているが、プロジェクトの数に制限はない。また、プロジェクト名は任意に設定可能である。
【0094】
フィールドオブジェクト424は、新たなプロジェクトを作成する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト424が押下されると、新たなプロジェクトが作成される。新たなプロジェクトの作成の際、プロジェクトに関する情報がユーザから入力される。プロジェクトに関する情報は、例えば、プロジェクトの工程タイプ、システム種別、開発規模、業種、業界等の情報を含む。記憶制御部2032は、例えば、プロジェクトDB281にプロジェクトに関する情報を記憶させる。
【0095】
検索ボックス425は、ユーザからプロジェクト名の入力を受け付けるためのボックスである。
選択オブジェクト426は、フィールドオブジェクト421~423に対するユーザの選択を表すオブジェクトである。選択オブジェクト426は、ユーザがフィールドオブジェクト421~423のいずれかを選択すると、選択されたオブジェクトの上で停止する。
【0096】
図10に示す画面では、プロジェクト1を指定するフィールドオブジェクト421が選択されている。取得部2033は、プロジェクト1に対応するプロジェクトDB281からデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0097】
第3領域43は、第2領域42で選択されたプロジェクトのテスト設計書のうち、作業中(着手中)のテスト設計書の一覧を表示するための領域である。第3領域43には、作業中のテスト設計書がリスト形式で表示されている。また、第3領域43は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるための検索ボックス431を含む。
【0098】
第4領域44は、テスト設計書を作成する際に、高頻度で利用されるテスト設計書の一覧を表示するための領域である。第4領域44で表示されるテスト設計書は、例えば、クライアントDB282、又は標準DB283から読み出される。具体的には、例えば、取得部2033は、プロジェクトDB281に記憶されているプロジェクトに関する情報に基づき、選択されているプロジェクト1と、類似するプロジェクトで利用されたテスト設計書のうち、利用回数の多いテスト設計書を取得する。提示部2034は、取得した情報を、端末装置10に提示する。また、第4領域44は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるための検索ボックス441を含む。
【0099】
ユーザが第2領域42においてプロジェクトの選択を確定させると、提示部2034は、選択が確定されたプロジェクトについての情報を表示するための画面を提示する。
【0100】
図11は、所定のプロジェクトで作成されたテスト設計書を表示するための画面の例を表す模式図である。
図11に示される画面は、第1領域41、第5領域45、第6領域46を有する。第1領域41は、
図10に示される第1領域41と同様である。
【0101】
第5領域45は、フィールドオブジェクト451~454、選択オブジェクト455を含む。
フィールドオブジェクト451~453は、表示するデータの指定をユーザから受け付けるためのオブジェクトである。具体的には、フィールドオブジェクト451~454は、設計ファイル、テスト観点、パターンの指定をそれぞれ受け付けるためのオブジェクトである。
【0102】
フィールドオブジェクト454は、機能仕様書に関する情報(テストベース)をプロジェクトDB281に格納する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。機能仕様書に関する情報は、例えば、ファイル形式の機能仕様書データ、又はクラウド上に存在する機能仕様書へのリンク情報である。
選択オブジェクト455は、フィールドオブジェクト451~454に対するユーザの選択を表すオブジェクトである。選択オブジェクト455は、ユーザがフィールドオブジェクト451~454のいずれかを選択すると、選択されたオブジェクトの上で停止する。
【0103】
図11に示す画面では、選択オブジェクト455により、設計ファイルを指定するフィールドオブジェクト451が選択されている。取得部2033は、プロジェクトDB281からテスト設計書についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0104】
第6領域46は、第5領域45で選択されたデータ(テスト設計書)の一覧を表示するための領域である。第6領域46には、テスト設計書がリスト形式で表示されている。第6領域46に表示されているテスト設計書は、リストの左端に配置される編集アイコン461の押下により展開される編集画面から編集される。
【0105】
第6領域46に表示されているテスト設計書は、リストの右端に配置されるリンクアイコン462を押下されることで、プロジェクトDB281で管理されている機能仕様書と関連付けられる。具体的には、例えば、ユーザがリンクアイコン462を押下すると、ポップアップウィンドウ463が表示される。ユーザは、ポップアップウィンドウ463内の「+テストベースを紐づける」を押下し、プロジェクトDB281で管理されている機能仕様書から、テスト設計書の作成の際に参照した機能仕様書を選択する。このとき、ユーザは、機能仕様書のうち、実際に参照した該当箇所についての情報も入力してもよい。該当箇所についての情報は、機能仕様書が表計算ソフトによるファイルである場合、例えば、スライド、行、セル等の情報を含む。また、該当箇所についての情報は、機能仕様書がクラウド上で管理されるデータである場合、例えば、ページ、チケット等の情報を含む。これにより、テスト設計書と機能仕様書とが関連付けられる。また、テスト設計書と機能仕様書の該当箇所とが関連付けられる。
【0106】
第6領域46に表示されているテスト設計書は、リストの右端に配置される共有アイコン4617を押下されることで、同一企業内で共有される。つまり、テスト設計書は、クライアントDB282に記憶される。例えば、ユーザは、テスト設計書を他のプロジェクトでも共有するべきであると判断すると、共有アイコン4617を押下する。ユーザが共有アイコン4617を押下すると、記憶制御部2032は、共有アイコン4617が押下されたレコードのテスト設計書を、クライアントDB282に記憶する。なお、クライアントDB282に記憶されたテスト設計書は、例えば、所定の権限を有する者、例えば、プロジェクトリーダーにより、クライアントDB282から削除され得る。このように、権限がない者であってもテスト設計書をクライアントDB282に記憶することが可能とすることで、サーバ20は、同一企業内におけるテスト設計書の共有を活性化させることが可能となる。一方、所定の権限を有する者により、クライアントDB282に記憶されたテスト設計書を削除可能とすることで、不必要なテスト設計書がクライアントDB282で増加することを抑えることが可能となる。なお、第6領域46に表示されているリスト端部には標準ナレッジへの登録を申請するための申請アイコンが配置されていてもよい。
【0107】
記憶制御部2032は、テスト設計書をクライアントDB282に記憶する際、このテスト設計書のプロジェクトに関する情報を含めたタグ情報を作成する。記憶制御部2032は、作成したタグ情報をテスト設計書に付し、クライアントDB282に記憶させる。
【0108】
また、第6領域46は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるための検索ボックス464を含む。
また、第6領域46は、フィールドオブジェクト465~467を含む。フィールドオブジェクト465~467は、ユーザからの指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0109】
具体的には、フィールドオブジェクト465は、マイドライブに記憶されているテスト設計書をコピーする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト465が押下されると、表示制御部183は、記憶部170に記憶されているテスト設計書をディスプレイ141に表示させる。表示されているテスト設計書のうちいずれかがユーザにより選択されると、端末装置10は、選択されたテスト設計書をサーバ20へ送信し、プロジェクトDB281に記憶させる。新たにプロジェクトDB281に記憶されたテスト設計書は、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0110】
フィールドオブジェクト466は、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているテスト設計書をコピーする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト466が押下されると、取得部2033は、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているテスト設計書を取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。提示されるテスト設計書のうちいずれかがユーザにより選択されると、記憶制御部2032は、選択されたテスト設計書をプロジェクトDB281に記憶する。新たにプロジェクトDB281に記憶されたテスト設計書は、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0111】
フィールドオブジェクト467は、テスト設計書をアップロードする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0112】
ユーザが第5領域45においてフィールドオブジェクト452を選択すると、提示部2034は、データ観点を表示するための画面を提示する。
【0113】
図12は、所定のプロジェクトで作成されたテスト観点を表示するための画面の例を表す模式図である。
図12に示される画面は、第1領域41、第5領域45、第6領域46を有する。第1領域41は、
図10に示される第1領域41と同様である。
【0114】
第5領域45では、選択オブジェクト455により、テスト観点を指定するフィールドオブジェクト452が選択されている。取得部2033は、プロジェクトDB281からテスト観点についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0115】
第6領域46は、第5領域45で選択されたデータ(テスト観点)の一覧を表示するための領域である。第6領域46には、テスト観点がリスト形式で表示されている。
【0116】
第6領域46に表示されるテスト観点は、プロジェクトですでに作成されているテスト設計書、及びプロジェクトで作成中のテスト設計書についてのテスト観点に限定されない。ユーザは、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されるテスト観点から、プロジェクトに適したテスト観点を予め選択し、登録できるようにしてもよい。選択されたテスト観点はプロジェクトDB281に記憶される。
【0117】
プロジェクト内で作成されたテスト設計書についてのテスト観点であるか、予め登録されたテスト観点であるかは、第6領域46で表示される項目「ソース」の記載から判別される。つまり、項目「ソース」の記載が「プロジェクト観点」である場合、そのテスト観点はプロジェクト内で作成されたテスト設計書についてのものであることを表す。また、項目「ソース」の記載が「共有観点」、又は「標準観点」である場合、そのテスト観点は、クライアントDB282、又は標準DB283から選択されたものであることを表す。
【0118】
また、第6領域46は、フィールドオブジェクト468~4610を含む。フィールドオブジェクト468~4610は、ユーザからの指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0119】
具体的には、フィールドオブジェクト468は、テスト観点を新たに追加する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト468が押下されると、表示制御部183は、テスト観点を入力するための入力フォームをディスプレイ141に表示させる。
【0120】
フィールドオブジェクト469は、標準DB283に記憶されているテスト観点の表示を要求する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト469が押下されると、取得部2033は、標準DB283に記憶されているテスト観点を取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。このとき、提示部2034は、ユーザが所望すると予想されるテスト観点を視認しやすい位置に提示するようにしてもよい。例えば、提示部2034は、記憶されている、プロジェクトに関する情報と同じ、又は類似する内容のタグが付されたテスト観点が上位に上がるようにテスト観点をユーザに提示する。
【0121】
提示されるテスト観点のうちいずれかがユーザにより選択されると、記憶制御部2032は、選択されたテスト観点をプロジェクトDB281に記憶する。新たにプロジェクトDB281に記憶されたテスト観点は、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0122】
フィールドオブジェクト4610は、クライアントDB282に記憶されているテスト観点の表示を要求する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4610が押下されると、取得部2033は、クライアントDB282に記憶されているテスト観点を取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。このとき、提示部2034は、ユーザが所望すると予想されるテスト観点を視認しやすい位置に提示するようにしてもよい。例えば、提示部2034は、記憶されている、プロジェクトに関する情報と同じ、又は類似する内容のタグが付されたテスト観点が上位に上がるようにテスト観点をユーザに提示する。
【0123】
提示されるテスト観点のうちいずれかがユーザにより選択されると、記憶制御部2032は、選択されたテスト観点をプロジェクトDB281に記憶する。新たにプロジェクトDB281に記憶されたテスト観点は、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0124】
なお、
図12では、テスト観点と機能仕様書とを関連付けることについては説明していないが、テスト設計書と同様に、テスト観点と機能仕様書とを関連付けられるようにしてもよい。また、テスト観点と機能仕様書の該当箇所とを関連付けられるようにしてもよい。また、
図11で示すテスト設計書と同様に、共有アイコンを設け、同一企業内でテスト観点を共有できるようにしてもよい。
【0125】
ユーザが第5領域45においてフィールドオブジェクト453を選択すると、提示部2034は、パターンを表示するための画面を提示する。
【0126】
図13は、所定のプロジェクトで作成されたパターンを表示するための画面の例を表す模式図である。
図13に示される画面は、第1領域41、第5領域45、第6領域46を有する。第1領域41は、
図10に示される第1領域41と同様である。
【0127】
第5領域45では、選択オブジェクト455により、パターンを指定するフィールドオブジェクト453が選択されている。取得部2033は、プロジェクトDB281からパターンについてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0128】
第6領域46は、第5領域45で選択されたデータ(パターン)の一覧を表示するための領域である。第6領域46には、パターンがリスト形式で表示されている。
【0129】
第6領域46に表示されるパターンは、プロジェクトですでに作成されているテスト設計書、及びプロジェクトで作成中のテスト設計書についてのパターンに限定されない。ユーザは、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されるパターンから、プロジェクトに適したパターンを予め選択し、登録できるようにしてもよい。選択されたパターンはプロジェクトDB281に記憶される。
【0130】
プロジェクト内で作成されたテスト設計書についてのパターンであるか、予め登録されたパターンであるかは、第6領域46で表示される項目「ソース」の記載から判別される。つまり、項目「ソース」の記載が「プロジェクト」である場合、そのパターンはプロジェクト内で作成されたテスト設計書についてのものであることを表す。また、項目「ソース」の記載が「共有」、又は「標準」である場合、そのパターンは、クライアントDB282、又は標準DB283から選択されたものであることを表す。
【0131】
また、第6領域46は、フィールドオブジェクト4611~4613を含む。フィールドオブジェクト4611~4613は、ユーザからの指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0132】
具体的には、フィールドオブジェクト4611は、パターンを新たに追加する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4611が押下されると、表示制御部183は、パターンを入力するための入力フォームをディスプレイ141に表示させる。
【0133】
フィールドオブジェクト4612は、標準DB283に記憶されているパターンの表示を要求する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4612が押下されると、取得部2033は、標準DB283に記憶されているパターンを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。提示されるパターンのうちいずれかがユーザにより選択されると、記憶制御部2032は、選択されたパターンをプロジェクトDB281に記憶する。新たにプロジェクトDB281に記憶されたパターンは、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0134】
フィールドオブジェクト4613は、クライアントDB282に記憶されているパターンの表示を要求する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4613が押下されると、取得部2033は、クライアントDB282に記憶されているパターンを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。提示されるパターンのうちいずれかがユーザにより選択されると、記憶制御部2032は、選択されたパターンをプロジェクトDB281に記憶する。新たにプロジェクトDB281に記憶されたパターンは、第6領域46の一覧の新たなレコードに表示される。
【0135】
なお、
図13では、パターンと機能仕様書とを関連付けることについては説明していないが、テスト設計書と同様に、パターンと機能仕様書とを関連付けられるようにしてもよい。また、パターンと機能仕様書の該当箇所とを関連付けられるようにしてもよい。また、
図11で示すテスト設計書と同様に、共有アイコンを設け、同一企業内でパターンを共有できるようにしてもよい。
【0136】
ユーザが第1領域41においてフィールドオブジェクト414を選択すると、提示部2034は、クライアントDB282に記憶されているデータを表示するための画面を提示する。
【0137】
図14は、企業内で共有されるテスト設計書を表示するための画面の例を表す模式図である。
図14に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。
【0138】
第1領域41では、選択オブジェクト417により、共有ファイルを指定するフィールドオブジェクト414が選択されている。
第7領域47は、フィールドオブジェクト471~475、選択オブジェクト476を含む。
【0139】
フィールドオブジェクト471~473は、表示するデータの指定をユーザから受け付けるためのオブジェクトである。具体的には、フィールドオブジェクト471~473は、設計ファイル、パターン、テスト観点の指定をそれぞれ受け付けるためのオブジェクトである。
【0140】
フィールドオブジェクト474は、タグに基づいてデータを検索する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
フィールドオブジェクト475は、現在選択されているデータベース、及びデータの種類を表すオブジェクトである。
図14では、クライアントDB282が選択され、テスト設計書の表示が選択されているため、フィールドオブジェクト475は、「共有設計書」との表記となっている。
【0141】
選択オブジェクト476は、フィールドオブジェクト471~474に対するユーザの選択を表すオブジェクトである。選択オブジェクト476は、ユーザがフィールドオブジェクト471~474のいずれかを選択すると、選択されたオブジェクトの上で停止する。
【0142】
図14に示す画面では、選択オブジェクト476により、設計書を指定するフィールドオブジェクト471が選択されている。取得部2033は、クライアントDB282からテスト設計書についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0143】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(テスト設計書)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、テスト設計書がリスト形式で表示されている。
【0144】
第8領域48に表示されているテスト設計書は、リストの右端に配置される申請アイコン482を押下されることで、標準ナレッジで共有される。つまり、テスト設計書は、標準DB283に記憶される。例えば、ユーザは、テスト設計書の一般性、重要性等を考慮し、テスト設計書を標準ナレッジで共有するべきであるか否かを判断する。標準ナレッジで共有するべきである場合、ユーザは、申請アイコン482を押下する。ユーザが申請アイコン482を押下すると、記憶制御部2032は、申請アイコン482が押下されたレコードのテスト設計書を、標準DB283に記憶する。申請アイコン482が押下されたレコードのテスト設計書は、申請状態となり、所定の権限を有する者からの許可を経て標準DB283に記憶されてもよい。なお、共有ナレッジ(クライアントDB282)で蓄積されるテスト設計書を標準DB283に記憶するには、特別な権限を要するとしてもよい。例えば、システムの管理者が申請権限を有しており、管理者の判断に基づき、共有ナレッジで蓄積されるテスト設計書が標準DB283に記憶される。このように権限を設けることで、本当に必要なテスト設計書のみが標準DB283に蓄積されることになる。標準DB283にテスト設計書が記憶されることは、つまり、そのテスト設計書が広く一般的に使用され得るものであることを表す。このため、標準DB283に記憶されたテスト設計書の件数でテスト設計者を評価する材料となり得る。
【0145】
記憶制御部2032は、テスト設計書を標準DB283に記憶する際、このテスト設計書に付されたタグに基づき、テスト設計書の属性を設定する。記憶制御部2032は、設定した属性と共にテスト設計書を標準DB283に記憶させる。
【0146】
また、第8領域48は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるための検索ボックス481を含む。
【0147】
ユーザが第7領域47においてフィールドオブジェクト472を選択すると、提示部2034は、パターンを表示するための画面を提示する。
【0148】
図15は、企業内で共有されるパターンを表示するための画面の例を表す模式図である。
図15に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。第1領域41は、
図14に示される第1領域41と同様である。
【0149】
第7領域47では、選択オブジェクト476により、パターンを指定するフィールドオブジェクト472が選択されている。取得部2033は、クライアントDB282からパターンについてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0150】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(パターン)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、パターンがリスト形式で表示されている。
【0151】
リスト表示されるパターンのいずれかは、ユーザから、標準DB283へ記憶する旨の指示を受け付けてもよい。標準DB283へ記憶する旨の指示がユーザから入力されると、記憶制御部2032は、ユーザから選択されたパターンを標準DB283に記憶させる。
【0152】
ユーザが第7領域47においてフィールドオブジェクト473を選択すると、提示部2034は、データ観点を表示するための画面を提示する。
【0153】
図16は、企業内で共有されるテスト観点を表示するための画面の例を表す模式図である。
図16に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。第1領域41は、
図14に示される第1領域41と同様である。
【0154】
第7領域47では、選択オブジェクト476により、テスト観点を指定するフィールドオブジェクト473が選択されている。取得部2033は、クライアントDB282からテスト観点についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0155】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(テスト観点)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、テスト観点がリスト形式で表示されている。
【0156】
リスト表示されるテスト観点のいずれかは、ユーザから、標準DB283へ記憶する旨の指示を受け付けてもよい。標準DB283へ記憶する旨の指示がユーザから入力されると、記憶制御部2032は、ユーザから選択されたテスト観点を標準DB283に記憶させる。
【0157】
ユーザが第1領域41においてフィールドオブジェクト415を選択すると、提示部2034は、標準DB283に記憶されているデータを表示するための画面を提示する。
【0158】
図17は、標準ナレッジで記憶されるテスト設計書を表示するための画面の例を表す模式図である。
図17に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。
【0159】
第1領域41では、選択オブジェクト417により、ナレッジを指定するフィールドオブジェクト415が選択されている。
【0160】
第7領域47では、標準DB283が選択されているため、フィールドオブジェクト475は、「TD(登録商標)」との表記となっている。また、選択オブジェクト476により、設計書を指定するフィールドオブジェクト471が選択されている。取得部2033は、標準DB283からテスト設計書についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0161】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(テスト設計書)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、テスト設計書がリスト形式で表示されている。
【0162】
ユーザが第7領域47においてフィールドオブジェクト472を選択すると、提示部2034は、パターンを表示するための画面を提示する。
【0163】
図18は、標準ナレッジで記憶されるパターンを表示するための画面の例を表す模式図である。
図18に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。第1領域41は、
図17に示される第1領域41と同様である。
【0164】
第7領域47では、選択オブジェクト476により、パターンを指定するフィールドオブジェクト472が選択されている。取得部2033は、標準DB283からパターンについてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0165】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(パターン)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、パターンがリスト形式で表示されている。
【0166】
ユーザが第7領域47においてフィールドオブジェクト473を選択すると、提示部2034は、データ観点を表示するための画面を提示する。
【0167】
図19は、標準ナレッジで記憶されるテスト観点を読み出すための画面の例を表す模式図である。
図19に示される画面は、第1領域41、第7領域47、第8領域48を有する。第1領域41は、
図17に示される第1領域41と同様である。
【0168】
第7領域47では、選択オブジェクト476により、テスト観点を指定するフィールドオブジェクト473が選択されている。取得部2033は、標準DB283からテスト観点についてのデータを取得する。提示部2034は、取得されたデータをユーザに提示する。
【0169】
第8領域48は、第7領域47で選択されたデータ(テスト観点)の一覧を表示するための領域である。第8領域48には、テスト観点がリスト形式で表示されている。
【0170】
<5 動作>
(テスト設計書の作成)
テスト設計書が作成される際のサーバ20の処理を、ディスプレイ141の表示画面と共に説明する。
【0171】
まず、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているテスト設計書をコピーして、テスト設計書を作成する場合を説明する。
例えば、ユーザが、プロジェクト1で用いられるテスト設計書を、蓄積されているテスト設計書から流用する場合を想定する。ユーザは、
図11に示す画面において、「共有ファイル・ナレッジからコピー」のフィールドオブジェクト466を押下する。
【0172】
フィールドオブジェクト466が押下されると、取得部2033は、クライアントDB282、及び標準DB283からテスト設計書を取得する。提示部2034は、取得したテスト設計書を、端末装置10に提示する。
【0173】
表示制御部183は、例えば、クライアントDB282、及び標準DB283から読み出されたテスト設計書がリスト表示された表示ウィンドウ4614をディスプレイ141に表示させる。
図20は、テスト設計書のリスト表示の例を表す模式図である。表示ウィンドウ4614には、参照アイコン4615、フィールドオブジェクト4616,4617が含まれている。参照アイコン4615は、リストの左端に配置され、テスト設計書についての表示要求を受け付けるためのアイコンである。
【0174】
フィールドオブジェクト4616は、ユーザにより選択されたテスト設計書を流用してテスト設計書を作成する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4617は、テスト設計書の流用をキャンセルする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0175】
表示ウィンドウ4614に表示されるテスト設計書がどのデータベースから読み出されてきたかは、項目「ソース」の記載から判別できる。
図20の例では、項目「ソース」の記載が「共有ナレッジ」であるテスト設計書は、クライアントDB282から読み出されたテスト設計書である。また、項目「ソース」の記載が「標準ナレッジ」であるテスト設計書は、標準DB283から読み出されたテスト設計書である。
【0176】
リストの左端に配置される参照アイコン4615がユーザにより押下されると、表示制御部183は、参照アイコン4615が押下されたレコードのテスト設計書の詳細情報、例えば、確認項目一覧、又はパターン表をディスプレイ141に表示させる。
【0177】
ユーザは、確認項目一覧、及びパターン表を確認し、テスト設計書がプロジェクト1で流用可能であるか否かを判断する。テスト設計書が流用可能であると判断すると、ユーザは、流用可能であると判断したテスト設計書を選択し、表示ウィンドウ4614に表示されるフィールドオブジェクト4616を押下する。
【0178】
フィールドオブジェクト4616が押下されると、記憶制御部2032は、ユーザにより選択されたテスト設計書をプロジェクトDB281に記憶させる。取得部2033は、テスト設計書がプロジェクトDB281に記憶されると、記憶されたテスト設計書を取得する。提示部2034は、取得したテスト設計書を端末装置10に提示する。これにより、
図11に示す第6領域46のリストに、新たなテスト設計書が作成される。作成されたテスト設計書は、
図11に示す画面から任意に編集可能である。
【0179】
なお、
図20では、提示部2034が、クライアントDB282、及び標準DB283から読み出されたテスト設計書を所定の順序で表示する場合を示している。しかしながら、提示部2034は、ユーザが所望すると予想されるテスト設計書を視認しやすい位置に提示するようにしてもよい。例えば、提示部2034は、記憶されている、プロジェクトに関する情報と同じ、又は類似する内容のタグが付されたテスト設計書が上位に上がるようにテスト設計書をユーザに提示する。
【0180】
次に、プロジェクトDB281、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているテスト観点、又はパターンを流用しながらテスト設計書を作成する場合を説明する。
【0181】
例えば、ユーザが、プロジェクト1で用いられるテスト設計書を作成する場合を想定する。ユーザは、
図11に示す画面において、「新規作成」のフィールドオブジェクト411を押下する。
【0182】
フィールドオブジェクト411が押下されると、表示制御部183は、確認項目一覧を作成するためのフォームをディスプレイ141に表示させる。
【0183】
図21は、確認項目一覧を作成するための画面の例を表す模式図である。
図21に示す作成画面は、フィールドオブジェクト491を含む。フィールドオブジェクト491は、確認項目一覧に対するユーザからの入力を受け付けるためのオブジェクトである。作成画面が表示されると、ユーザは、例えば、テスト観点を入力するため、項目「テスト観点」の1つ目のセル4911を選択する。
【0184】
セル4911が選択されると、表示制御部183は、テスト観点のリストを表示させるか否かの確認をディスプレイ141に表示させる。ユーザがテスト観点のリスト表示を要求すると、取得部2033は、プロジェクトDB281からテスト観点を取得する。提示部2034は、取得したテスト観点をユーザに提示する。
【0185】
表示制御部183は、例えば、プロジェクトDB281から読み出されたテスト観点がリスト表示された表示ウィンドウ492をディスプレイ141に表示させる。
【0186】
図22は、テスト観点のリスト表示の例を表す模式図である。表示ウィンドウ492には、選択アイコン4921,4922が含まれている。
【0187】
選択アイコン4921,4922は、テスト観点を読み出すデータベースの選択を受け付けるためのアイコンである。具体的には、選択アイコン4921は、プロジェクトDB281の選択を受け付けるためのアイコンである。選択アイコンの升にチェックを入れると、プロジェクトDB281からの読み出しが選択される。選択アイコン4922は、標準DB283の選択を受け付けるためのアイコンである。選択アイコンの升にチェックを入れると、標準DB283からの読み出しが選択される。なお、表示ウィンドウ492には、クライアントDB282からのテスト観点の読み出しの選択を受け付けるためのアイコンが含まれていてもよい。
【0188】
図22では、選択アイコン4921にチェックが入っており、プロジェクトDB281から読み出されたテスト観点が表示されている。プロジェクトDB281から読み出されたテスト観点の項目「ソース」には、「プロジェクト観点」が記載される。ユーザにより選択アイコン4922にチェックが入れられると、標準DB283から読み出されたテスト観点が表示される(図示せず)。標準DB283から読み出されたテスト観点の項目「ソース」には、例えば、「標準観点」が記載される。
【0189】
表示ウィンドウ492に表示されるテスト観点が選択されると、選択された「テスト観点」と、選択されたテスト観点に含まれる「確認項目」とが確認項目一覧に入力される。
【0190】
図23は、「テスト観点」と「確認項目」とが入力された確認項目一覧の作成画面の例を表す模式図である。
図23では、項目「テスト観点」の第1セル4911に「正常認証」が記載され、項目「確認項目」の第1セル4912に「確認項目」が記載される。
【0191】
図23に示す確認項目一覧の入力画面には、パターンの管理画面への遷移を受け付けるためのフィールドオブジェクト493が含まれる。ユーザによりフィールドオブジェクト493が押下されると、表示制御部183は、パターンの管理画面をディスプレイ141に表示させる。
【0192】
図24は、パターンの管理画面の例を表す模式図である。
図24に示す管理画面は、フィールドオブジェクト4101~4104、選択オブジェクト4105を含む。
【0193】
フィールドオブジェクト4101は、パターンを新規に追加する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4101がユーザにより押下されると、表示制御部183は、パターンについての情報を入力するためのフィールドオブジェクト4102,4103をディスプレイ141に表示させる。
【0194】
フィールドオブジェクト4102は、管理されているパターンに対する選択を受け付けるためのオブジェクトである。確認項目一覧に、複数のパターンが登録されている場合、複数のフィールドオブジェクト4102が表示される。フィールドオブジェクト4103は、パターンの入力をユーザから受け付けるためのオブジェクトである。
【0195】
フィールドオブジェクト4104は、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているパターンをコピーする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0196】
選択オブジェクト4105は、フィールドオブジェクト4102に対するユーザの選択を表すオブジェクトである。選択オブジェクト4105は、ユーザがフィールドオブジェクト4102のいずれかを選択すると、選択されたオブジェクトの上で停止する。
【0197】
フィールドオブジェクト4104が押下されると、取得部2033は、クライアントDB282、及び標準DB283からパターンを取得する。提示部2034は、取得したパターンを、端末装置10に提示する。
【0198】
表示制御部183は、例えば、クライアントDB282、及び標準DB283から読み出されたパターンがリスト表示された表示ウィンドウ4106をディスプレイ141に表示させる。
【0199】
図25は、パターンのリスト表示の例を表す模式図である。表示ウィンドウ4106には、参照アイコン4107、フィールドオブジェクト4108,4109が含まれている。参照アイコン4107は、リストの左端に配置され、パターンについての表示要求を受け付けるためのアイコンである。
【0200】
フィールドオブジェクト4108は、ユーザにより選択されたパターンを流用してパターンを作成する旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。フィールドオブジェクト4109は、パターンの流用をキャンセルする旨の指示を受け付けるためのオブジェクトである。
【0201】
表示ウィンドウ4106に表示されるパターンがどのデータベースから読み出されてきたかは、項目「ソース」の記載から判別できる。
図25の例では、項目「ソース」の記載が「プロジェクト」であるパターンは、プロジェクトDB281から読み出されたパターンである。また、項目「ソース」の記載が「クライアント」であるパターンは、クライアントDB282から読み出されたテスト設計書である。また、項目「ソース」の記載が「マスター」であるパターンは、標準DB283から読み出されたテスト設計書である。
【0202】
リストの左端に配置される参照アイコン4107がユーザにより押下されると、表示制御部183は、参照アイコン4107が押下されたレコードのパターンの詳細情報、例えば、パターン表をディスプレイ141に表示させる。
【0203】
ユーザは、パターン表を確認し、パターンが流用可能であるか否かを判断する。パターンが流用可能であると判断すると、ユーザは、流用可能であると判断したパターンを選択し、表示ウィンドウ4106に表示されるフィールドオブジェクト4108を押下する。
【0204】
フィールドオブジェクト4108が押下されると、記憶制御部2032は、ユーザにより選択されたパターンをプロジェクトDB281に記憶させる。取得部2033は、パターンがプロジェクトDB281に記憶されると、記憶されたパターンを取得する。提示部2034は、取得したパターンを端末装置10に提示する。これにより、
図24に示す管理画面に、新たなフィールドオブジェクト4102が追加される。
図26は、パターンの管理画面の例を表す模式図である。
【0205】
なお、
図25では、提示部2034が、クライアントDB282、及び標準DB283から読み出されたパターンを所定の順序で表示する場合を示している。しかしながら、提示部2034は、ユーザが所望すると予想されるパターンを視認しやすい位置に提示するようにしてもよい。例えば、提示部2034は、記憶されている、プロジェクトに関する情報と同じ、又は類似する内容のタグが付されたパターンが上位に上がるようにパターンをユーザに提示する。
【0206】
(機能仕様書の修正に応じた修正の提案)
機能仕様書の修正に応じてテスト設計書、又は要素の修正を提案する際のサーバ20の処理を、ディスプレイ141の表示画面と共に説明する。
【0207】
図27は、機能仕様書の修正に応じてテスト設計書、又は要素の修正を提案する際の制御部203の処理の流れを示すフローチャートである。
【0208】
まず、記憶制御部2032は、機能仕様書についての情報をユーザ、又は所定のサイトから受け付け、受け付けた情報を記憶部202に記憶させる(ステップS21)。
【0209】
検出部2035は、テスト設計書と紐づけられている機能仕様書284に変更があるか否かを判断する(ステップS22)。例えば、検出部2035は、機能仕様書284の変更に関する情報を取得する。具体的には、例えば、機能仕様書284に変更が加えられた際、変更情報に変更についての情報が記憶されている。検出部2035は、変更情報に基づき、機能仕様書284における変更箇所を把握する。また、例えば、表計算ソフトにより作成されている機能仕様書284に変更がある場合、検出部2035は、変更履歴に基づき、機能仕様書284に変更があることを検出すると共に、機能仕様書284における変更箇所、例えば、変更のあったシート、変更のあった行、変更のあったセル等を検出する。
【0210】
取得部2033は、変更が検出された機能仕様書284と関連付けられているテスト設計書をプロジェクトDB281から取得する(ステップS23)。取得部2033は、変更が検出された機能仕様書284と関連付けられているテスト設計書の要素、例えば、テスト観点、又はパターンをプロジェクトDB281から取得してもよい。
【0211】
テスト設計書と、機能仕様書284の該当箇所とが関連付けられている場合、取得部2033は、機能仕様書284の変更箇所と関連付けられているテスト設計書、又はテスト設計書の要素をプロジェクトDB281から取得してもよい。
【0212】
提示部2034は、取得された情報を端末装置10に提示する(ステップS24)。具体的には、例えば、提示部2034は、機能仕様書284の変更に伴い、取得されたテスト設計書、又はテスト設計書の要素を修正する必要があるかもしれないことを端末装置10に提示する。表示制御部183は、提示された内容をディスプレイ141に表示させる。
【0213】
図28は、機能仕様書284の変更に基づくテスト設計書、又はテスト設計書の要素の修正提案を表示する画面の例を表す模式図である。表示制御部183は、例えば、テスト設計書の一覧を表示する画面において、ディスプレイ141に表示ウィンドウ4614を表示させる。表示ウィンドウ4614には、機能仕様書の該当箇所の変更に伴い、テスト設計書、テスト観点、パターンに修正が必要な可能性があることが表示されている。なお、表示ウィンドウ4614の表示は、これに限定されない。テスト設計書の修正のみが提案されてもよいし、テスト設計書の確認項目一覧及びパターン表の修正が提案されてもよい。
【0214】
ユーザは、表示ウィンドウ4614に修正の提案が表示されると、該当する機能仕様書284の修正箇所を確認し、テスト設計書、又はテスト設計書の要素に修正が必要か否かを検討する。修正が必要な場合、ユーザは、テスト設計書、又はテスト設計書の要素を修正する。
【0215】
ユーザによりテスト設計書、又はテスト設計書の要素が修正されると、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281に記憶されているテスト設計書、又はテスト設計書の要素を修正後のデータで更新する。記憶制御部2032は、プロジェクトDB281のデータを更新すると、修正前のテスト設計書、又はテスト設計書の要素がクライアントDB282、又は標準DB283にも記憶されているか否かを判断する。修正前のテスト設計書、又はテスト設計書の要素がクライアントDB282、又は標準DB283にも記憶されている場合、記憶制御部2032は、クライアントDB282、又は標準DB283で記憶されているデータを、修正後のデータで更新する。
【0216】
(指標値の生成)
プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283で記憶されるテスト設計書、又はテスト設計書の要素が流用されて指標値が算出される際のサーバ20の処理を説明する。
【0217】
まず、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283で記憶されるテスト設計書、又はテスト設計書の要素が流用された第1回数を記憶部202に記憶する。また、記憶制御部2032は、テスト設計者が、テスト設計書、又はテスト設計書の要素を流用した第2回数を記憶部202に記憶する。
【0218】
算出部2036は、記憶部202に記憶される第1回数と第2回数とに基づき、所定の指標値を算出する。指標値は、例えば、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283で記憶されるテスト設計書、又はテスト設計書の要素を流用することで、テスト設計のコストがどれだけ抑えられたかを表す指標値である。例えば、当該指標値は、テスト設計書等を流用することで、1つのテスト設計書を作成した時間が、どれだけ短縮されたかを表す、短縮値、又は短縮率等を含む。また、指標値には、テスト設計書等を流用することで、1つのテスト設計書を作成するのにテスト設計者がかけた時間が、どれだけ短縮されたかを表す、短縮値、又は短縮率等を含む。
【0219】
提示部2034は、算出部2036で算出された指標値を端末装置10に提示する。
【0220】
以上のように、上記実施形態では、記憶制御部2032は、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているプロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283に記憶する。そして、提示部2034は、ユーザからの要求に応じ、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するようにしている。これにより、サーバ20は、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を所望のデータベースに蓄積し、ユーザが所望の情報に到達しやすくなるようにしている。
【0221】
したがって、本開示に係るサーバ20によれば、過去に作成されたテスト設計書を効果的に用い、テストの品質を維持したまま、テスト設計の負担を軽減することができる。
【0222】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、プロジェクト内で情報を共有するプロジェクトDB281に記憶するようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクト内で作成された過去のデータをプロジェクト内で利用可能に蓄積することが可能となる。
【0223】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281に記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、プロジェクト横断で情報を共有するクライアントDB282に記憶するようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクト内で作成された過去のデータを企業内で利用可能に蓄積することが可能となる。
【0224】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、プロジェクトDB281、又はクライアントDB282に記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、全体で情報を共有する標準DB283に記憶するようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクト内、又は企業内で作成された過去のデータを標準データとして利用可能に蓄積することが可能となる。
【0225】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、テスト設計書、又は当該テスト設計書から分解された要素に、テスト設計書が属する種別を表す情報を付して標準DB283に記憶するようにしている。これにより、サーバ20は、企業の種別に応じ、標準DB283で蓄積されるデータを分類するようにしている。このため、ユーザは、標準DB283に大量のデータが蓄積されている場合であっても所望のデータに効率的に到達できる。
【0226】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、権限を有するユーザの指示に応じ、上位の層のデータベースへデータが記憶されるようにしている。これにより、クライアントDB282、又は標準DB283に蓄積されるデータ数が膨大になることが抑えられる。
【0227】
また、上記実施形態では、提示部2034は、プロジェクトDB281に記憶されるテスト設計書、又は要素を、プロジェクトDB281と対応するプロジェクトに属するユーザへ提示するようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクト内での情報共有を活性化させ、プロジェクト内でのテスト設計者毎の品質のブレが抑えることが可能となる。つまり、属人化が排除されて品質が安定する。
【0228】
また、上記実施形態では、提示部2034は、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されるテスト設計書、又は要素をユーザへ提示するようにしている。これにより、ユーザは、所望の情報を、層毎のデータベースから検索することが可能となり、所望の情報に迅速に到達することが可能となる。また、事前の計画において、クライアント企業が希望する品質のテストを把握できるため、無駄なテストを設計する確率が下がり、時間のロスを避けることが可能となる。このため、プロジェクト全体で、クライアント企業に対し、最適なコスト、かつ、最適な品質のテストを設計することが可能となる。
【0229】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書と関連付けてプロジェクトDB281に記憶する。そして、提示部2034は、機能仕様書に変更があった場合、当該機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正提案を提示するようにしている。これにより、ユーザは、開発と連動し、リアルタイムでテスト設計書を修正することが可能となる。このため、実際に開発されている対象と、設計しているテストの間の齟齬が抑えられるようになる。このことは、プロジェクト全体でのテストの抜けを防止することにつながる。
【0230】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書の該当箇所と関連付けてプロジェクトDB281に記憶する。そして、提示部2034は、該当箇所に変更があった場合、当該該当箇所と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正提案を提示するようにしている。これにより、ユーザは、機能仕様書の変更に合わせ、テスト設計書又は要素を、さらに効率的に修正することが可能となる。
【0231】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素が修正された場合、上位の層のデータベースに記憶される、修正されたテスト設計書、又は要素と対応するテスト設計書、又は要素に、修正を反映させるようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクトDB281に記憶されているデータに加え、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているデータについても機能仕様書の変更を反映させることが可能となる。
【0232】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、テストの特徴を個別に表すタグを付して、プロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283に記憶する。そして、提示部2034は、ユーザにより指定されるデータベースから、タグに基づき、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を検索するようにしている。これにより、ユーザは、所望のデータにより迅速に到達できるようになる。
【0233】
また、上記実施形態では、要素は、テストの拠り所となる見地を表すテスト観点、及び実施されるテストケースが規定されるパターン表である。これにより、サーバ20は、ユーザのスキルにより、入力される内容にばらつきが発生しやすい項目単位でデータを管理することが可能となる。このため、ユーザがテスト設計書を作成する際には、ユーザからの情報の入力を支援することが可能となるため、テスト設計書を作成する負担を軽減させることが可能となる。また、作成されるテスト設計書の質のばらつきが抑えられることになる。
【0234】
また、上記実施形態では、記憶制御部2032は、クライアントDB282又は標準DB283に記憶されているテスト観点を、テスト設計書が作成される前に、プロジェクトDB281に記憶するようにしている。これにより、サーバ20は、プロジェクトで必要となるテスト観点を事前に登録しておくことが可能となるため、テスト設計者がテスト観点を設定する負担を軽減させることが可能となる。また、必要なテスト観点が漏れることを抑えることが可能となる。
【0235】
また、上記実施形態では、算出部2036は、プロジェクトDB281、クライアントDB282、又は標準DB283に記憶されているテスト設計書、又は要素の参照回数に基づき、テスト設計のコストがどれだけ抑えられたかを表す指標値を算出するようにしている。これにより、サーバ20は、自装置の有効性を定量的にクライアント企業へ提示することが可能となる。
【0236】
なお、上記実施形態では、データベースがプロジェクトDB281、クライアントDB282、標準DB283の3階層に設けられる場合を例に説明した。しかしながら、本実施形態に係るデータベースが設けられる階層数は、3階層に限定されない。例えば、クライアントDB282の上位に、所定の要素でクライアント層に記憶される情報をまとめる階層が設けられていてもよい。所定の要素は、例えば、地理的な要素、業界に関する要素等である。具体的には、例えば、東日本の企業についての情報をまとめるデータベース、及び西日本の企業についての情報をまとめるデータベースが設けられてもよい。
【0237】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0238】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0239】
(付記1)
プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベース281,282,283に記憶するステップ(2032)と、
ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップ(2034)と
を実行させるプログラム。
【0240】
(付記2)
記憶するステップにおいて、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、プロジェクト内で情報を共有する第1データベース281に記憶する(付記1)に記載のプログラム。
【0241】
(付記3)
記憶するステップにおいて、第1データベースに記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、プロジェクト横断で情報を共有する第2データベース282に記憶する(付記2)に記載のプログラム。
【0242】
(付記4)
記憶するステップにおいて、第1データベース、又は第2データベースに記憶されているテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素のうちいずれかを、全体で情報を共有する第3データベース283に記憶する(付記3)に記載のプログラム。
【0243】
(付記5)
記憶するステップにおいて、テスト設計書、又は当該テスト設計書から分解された要素に、テスト設計書が属する種別を表す情報を付して第3データベースに記憶する(付記4)に記載のプログラム。
【0244】
(付記6)
記憶するステップにおいて、前記テスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を前記第3データベースに記憶するには、権限を有する者の操作が必要である(付記4)又は(付記5)に記載のプログラム。
【0245】
(付記7)
提示するステップにおいて、第1データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素を、第1データベースと対応するプロジェクトに属するユーザへ提示する(付記2)乃至(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
【0246】
(付記8)
提示するステップにおいて、第2データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素を、同一クライアント内の他プロジェクトに属するユーザへ提示する(付記3)乃至(付記7)のいずれかに記載のプログラム。
【0247】
(付記9)
提示するステップにおいて、第3データベースに記憶されるテスト設計書、又は要素をユーザへ提示する(付記4)乃至(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
【0248】
(付記10)
記憶するステップにおいて、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書と関連付けて第1データベースに記憶し、
機能仕様書に変更があった場合、当該機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正を提案するステップをプロセッサに実行させる(付記2)乃至(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
【0249】
(付記11)
記憶するステップにおいて、作成されたテスト設計書、及び当該テスト設計書から分解された要素を、作成の際に参照された機能仕様書の該当箇所と関連付けて第1データベースに記憶し、
提案するステップにおいて、該当箇所に変更があった場合、当該該当箇所と関連付けられているテスト設計書、又は要素の修正を提案する(付記10)に記載のプログラム。
【0250】
(付記12)
機能仕様書と関連付けられているテスト設計書、又は要素が修正された場合、上位の層のデータベースに記憶される、修正されたテスト設計書、又は要素と対応するテスト設計書、又は要素に、修正を反映させるステップをプロセッサに実行させる(付記10)又は(付記11)に記載のプログラム。
【0251】
(付記13)
記憶するステップにおいて、テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、テストの特徴を個別に表すタグを付して、第2データベースに記憶し、
提示するステップにおいて、タグに基づき、テスト設計書、又は要素を検索する(付記3)乃至(付記12)のいずれかに記載のプログラム。
【0252】
(付記14)
記憶するステップにおいて、タグの情報に基づいてテスト設計書が属する種別を表す属性情報を作成し、テスト設計書、又は当該テスト設計書から分解された要素を、属性情報を付して第3データベースに記憶する(付記13)に記載のプログラム。
【0253】
(付記15)
要素は、テストの拠り所となる見地を表すテスト観点、及び実施されるテストケースが規定されるパターン表である(付記1)乃至(付記14)のいずれかに記載のプログラム。
【0254】
(付記16)
要素は、テストの拠り所となる見地を表すテスト観点、及び実施されるテストケースが規定されるパターン表であり、
記憶するステップにおいて、第2データベース、又は第3データベースに記憶されているテスト観点を、テスト設計書が作成される前に、第1データベースに記憶する(付記4)乃至(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
【0255】
(付記17)
第1データベース、第2データベース、又は第3データベースに記憶されているテスト設計書、又は要素の参照回数に基づき、指標値を算出するステップ(2036)をプロセッサに実行させる(付記4)乃至(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
【0256】
(付記18)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、
作成されたテスト設計書を、作成の際に参照された機能仕様書と関連付けてデータベースに記憶するステップと、
機能仕様書に変更があった場合、当該機能仕様書と関連付けられているテスト設計書の修正を提案するステップと
をプロセッサに実行させるプログラム。
【0257】
(付記19)
記憶するステップにおいて、作成されたテスト設計書を、作成の際に参照された機能仕様書の該当箇所と関連付けてデータベースに記憶し、
提案するステップにおいて、該当箇所に変更があった場合、当該該当箇所と関連付けられているテスト設計書の修正を提案する(付記18)に記載のプログラム。
【0258】
(付記20)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータが実行する方法であって、
テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、
ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップと
を実行する方法。
【0259】
(付記21)
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、
プロセッサが、
テスト設計書、及びテスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶するステップと、
ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示するステップと
を実行する情報処理装置。
【0260】
(付記22)
テスト設計書、及び前記テスト設計書から分解された要素を、業務に対応する層毎に設けられているデータベースに記憶する手段と、
ユーザからの要求に応じ、データベース毎に記憶されているテスト設計書、又は要素を切り替えて提示する手段と
を具備するシステム。
【符号の説明】
【0261】
1…システム
10…端末装置
121…通信部
13…入力装置
131…マウス
132…キーボード
133…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
141…ディスプレイ
15…メモリ
16…ストレージ
170…記憶部
180…制御部
181…操作受付部
182…送受信部
183…表示制御部
19…プロセッサ
20…サーバ
201…通信部
202…記憶部
203…制御部
2031…送受信部
2032…記憶制御部
2033…取得部
2034…提示部
2035…検出部
2036…算出部
25…メモリ
26…ストレージ
281…プロジェクトDB
2811…テスト設計書
2812…パターン
2813…テスト観点
282…クライアントDB
2821…テスト設計書
2822…パターン
2823…テスト観点
283…標準DB
2831…テスト設計書
2832…パターン
2833…テスト観点
284…機能仕様書
29…プロセッサ