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特開2022-41896混合コンクリートブロック及びその壁体・その壁体の組積方法
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  • 特開-混合コンクリートブロック及びその壁体・その壁体の組積方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022041896
(43)【公開日】2022-03-11
(54)【発明の名称】混合コンクリートブロック及びその壁体・その壁体の組積方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/50 20060101AFI20220304BHJP
   E04B 2/02 20060101ALI20220304BHJP
   E04B 2/48 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
E04B2/50
E04B2/02 190
E04B2/48
E04B2/02 232
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119161
(22)【出願日】2021-07-19
(31)【優先権主張番号】202010703206.6
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521263629
【氏名又は名称】温嶺市智営電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】張麗麗
(57)【要約】      (修正有)
【課題】保温性能に優れ、強度が高い壁体を形成することができ、施工が簡単で高効率なコンクリートブロックを提供する。
【解決手段】混合コンクリートブロックは、矩形をなすフェイスシェル1を含み、フェイスシェルの内側の四つの矩形接続区域それぞれの中心に邪魔ブロック11が設けられ、邪魔ブロックの端面には、長手方向がそれぞれフェイスシェルにおける内側面の長辺と短辺と平行し且つ交差して十字形構造を形成する開き溝状の横筋溝12と縦筋溝13とが形成され、邪魔ブロックの端部は空洞構造の接続機構を有し、接続機構に横筋溝と位置合わせるノッチが備わり、二つのコンクリートブロックにおける邪魔ブロックの端面を当接させることで、接続機構により二つのコンクリートブロックにおける邪魔ブロックを接続することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】

混合コンクリートブロックであって、

フェイスシェルを含み、

前記フェイスシェルは、内外両側面が互いに平行し且つそれぞれ矩形板構造をなし、

前記フェイスシェルの内側面は、上下左右に四つの同じ形を有する矩形接続区域に等分され、

各前記矩形接続区域の中心位置には、それぞれ一つの邪魔ブロックが設けられ、

前記邪魔ブロックの端面は、前記フェイスシェルの内側面に平行する平面構造をなし、

前記邪魔ブロックの端面には、開溝状の横筋溝と縦筋溝とが形成され、

前記横筋溝と前記縦筋溝とは、長手方向がそれぞれ前記フェイスシェルにおける内側面の長辺と短辺に平行して設けられ、

前記横筋溝と前記縦筋溝とは、交差して十字形構造をなし、

前記邪魔ブロックの端部には、空洞構造をなす接続機構が設けられ、

前記接続機構には、前記横筋溝に位置を合わせるノッチが設けられ、

これで二つのコンクリートブロックの前記フェイスシェルの内側面を平行に対向して設け、二つのコンクリートブロックにおける前記邪魔ブロックの端面を当接させ、前記接続機構で二つのコンクリートブロックの前記邪魔ブロックを接続することができる、

ことを特徴とする混合コンクリートブロック。
【請求項2】

前記接続機構は、主接続スリーブと従接続スリーブとを含み、

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、いずれもスリーブ構造をなし、

前記主接続スリーブの内端は、前記邪魔ブロックの端部に位置を合わせて設けられ、

前記従接続スリーブの内端は、前記邪魔ブロックの端部から延出して設けられ、

前記主接続スリーブの内壁には、弾性を有するかえり状のフックが複数設けられ、

前記従接続スリーブの外壁には、前記フックにフィットする係止溝が複数形成され、

前記主接続スリーブを前記従接続スリーブに嵌めて前記フックを前記係止溝内に引っ掛けることができ、

前記主接続スリーブの内端と前記従接続スリーブの内端には、いずれも横筋溝と縦筋溝とが形成される、

ことを特徴とする請求項1に記載の混合コンクリートブロック。
【請求項3】

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、いずれも両端が開いたスリーブ状構造をなし、

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、前記フェイスシェルと前記邪魔ブロックとを貫通して設けられ、

前記フェイスシェルの外側面には、保温溝が形成され、

前記保温溝の谷底は、前記フェイスシェルの内側面と平行する矩形平面構造であり、

前記保温溝内には、接続ケースが固定され、

前記接続ケースは、前記保温溝の谷底と密着固定される接続板と、前記保温溝の溝壁に密着固定される四枚の囲み板と、を含み、

四枚の前記囲み板は、前記接続板の縁に接続され、

前記接続板には、四つの接続穴が設けられ、

前記主接続スリーブの外端と前記従接続スリーブの外端とは、それぞれ対応の前記接続穴に固定される、

ことを特徴とする請求項2に記載の混合コンクリートブロック。
【請求項4】

前記フェイスシェルの内側面は、四辺が斜面状をなし、

前記四辺は、前記配筋フェイスシェルを囲むモルタルかけ部を形成する、

ことを特徴とする請求項3に記載の混合コンクリートブロック。
【請求項5】

前記フェイスシェルと前記邪魔ブロックとは、いずれもコンクリート材料であって一体である、

ことを特徴とする請求項4に記載の混合コンクリートブロック。
【請求項6】

請求項5に記載の前記混合コンクリートブロックで組積した壁体であって、

台座と、前記台座に固定される鉄筋網と、を含み、

前記鉄筋網は、横鉄筋と、縦鉄筋と、を含み、

前記横鉄筋と前記縦鉄筋とは、それぞれ横縦に交差接続され且つ交差点が接続筋でラッシング固定され、

前記縦鉄筋の底端は、前記台座に固定され、

前記台座の上方には、対向して設けられるコンクリートブロックが複数設けられ、

一側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェルの外側面は、位置合わせて外壁面を形成し、

他側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェルの外側面は、位置合わせて内壁面を形成し、

前記邪魔ブロックは、両側の前記フェイスシェルの間に位置し、

任意一枚の前記フェイスシェルにおける四つの前記邪魔ブロックは、隣接する四つの前記フェイスシェルにおける任意一つの前記邪魔ブロックと接続され、

対応の前記邪魔ブロックは、前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとの係合により固定され、

前記フックは、前記係止溝内に係着され、

前記横鉄筋と前記縦鉄筋とは、それぞれ前記横筋溝と前記縦スジ溝内に係着され、

前記横鉄筋と前記縦鉄筋とを固定する前記接続筋は、前記接続機構内に位置し、

複数のコンクリートブロックの前記フェイスシェルの間には、横縦に交差連通するグラウチング区域が形成され、

前記グラウチング区域内には、コンクリートモルタルが注入され、

前記接続機構内には、保温モルタルが充填され、

前記接続ケース内には、保温綿が固定され、

前記保温綿には、四つのアンカー部品が設けられ、

前記アンカー部品は、前記保温綿の外側面に当接するアンカー板と、前記保温綿を貫通する中空のアンカー釘と、を含み、

前記接続筋の両端は、それぞれ前記アンカー釘内を通り抜けており且つ曲げて固定される、

ことを特徴とする壁体。
【請求項7】

前記横鉄筋には、等間隔に配列される複数の横位置決め部が曲げて形成され、

前記縦鉄筋には、等間隔に配列される複数の縦位置決め部が曲げて形成され、

前記横位置決め部と前記縦位置決め部とは、交差して前記接続筋によりラッシング固定され、

前記接続筋の中部には、プリ曲げ部が備わり、

前記接続筋は、前記プリ曲げ部により曲げられて前記主接続筋と前記従接続筋との交差点にラッシングされる、

ことを特徴とする請求項6に記載の壁体。
【請求項8】

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブ内に位置する前記接続筋は、螺旋状構造をなす、

ことを特徴とする請求項7に記載の壁体。
【請求項9】

前記アンカー釘の端部は、前記接続機構内に挿入されて前記保温モルタルと固定される、

ことを特徴とする請求項8に記載の壁体。
【請求項10】

請求項5に記載の前記混合コンクリートブロックで組積した壁体の組積方法であって、

ステップ一とステップ二とステップ三とステップ四を含み、

前記ステップ一は、最下層から前記台座を建て、前記縦鉄筋の底端を前記台座に固定し、前記横鉄筋と前記縦鉄筋とを横縦に交差接続し且つその交差点を前記接続筋でラッシング固定し、

前記ステップ二は、前記邪魔ブロックにおける前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとの組み合わせにより、順次に複数のコンクリートブロックを固定し、一側の前記フェイスシェルの外側面が外壁面を形成し、他側の前記フェイスシェルの外側面が内壁面を形成し、任意一枚の前記フェイスシェルにおける四枚の前記邪魔ブロックが近接する四枚の前記フェイスシェルにおける任意一つの前記邪魔ブロックと接続され、

前記ステップ三は、前記接続機構内に前記保温モルタルを充填し、前記保温溝内に前記保温綿を固定し、前記接続筋の両端をそれぞれ前記保温綿に通り抜けさせ、前記アンカー釘を前記接続筋に嵌めて前記保温綿に挿入し、前記アンカー板を前記保温綿の外側面に当接させ、前記接続筋の端部を曲げて固定し、

前記ステップ四は、両側の前記フェイスシェルの間に横縦に交差連通するグラウチング区域が形成され、前記グラウチング区域内にコンクリートモルタルを注入して突き固める、

ことを特徴とする組積方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】

本発明は、コンクリートブロックと壁体技術分野に関し、具体的には、混合コンクリートブロック及びその壁体・その壁体の組積方法に関する。
【背景技術】
【0002】

空洞コンクリートブロックは、通常二つの対称となる保温穴を有し、その保温穴内に鉄筋かごまたは縦鉄筋を通して構造を強化することができる。例えば、中国特許出願201410150059.9には、違い接ぎ組積の隣接する三枚のコンクリートブロック接続構造及びそのアールエム建築に関するものが開示されているが、接続部品を介して隣接するコンクリートブロック間の固定接続を実現し、組積すると同時に縦向き鉄筋を縦向きに近接する空洞コンクリートブロックの空洞内に通してコア柱の流し込みを行って強構造を形成するものであるが、以下の問題が存在する:

縦向き鉄筋を複数のコンクリートブロックの空洞に通すため、組積中に縦向き鉄筋のトップから一つずつブロックを嵌める必要があり、効率が低下する。

空洞内にコンクリートを注入して補強することしかできなく、保温モルタルの注入又は保温綿の取り付けができなく、保温効果が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】

本発明は、従来技術における上記問題を解決するために、保温性のよく、強度の高く、施工が簡単で、施工効率が高い混合コンクリートブロック及びその壁体・その壁体の組積方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】

混合コンクリートブロックであって、フェイスシェルを含み、前記フェイスシェルは、内外両側面が互いに平行し且つそれぞれ矩形板構造をなし、前記フェイスシェルの内側面は、上下左右に四つの同じ形を有する矩形接続区域に等分され、各前記矩形接続区域の中心位置には、それぞれ一つの邪魔ブロックが設けられ、前記邪魔ブロックの端面は、前記フェイスシェルの内側面に平行する平面構造をなし、前記邪魔ブロックの端面には、開溝状の横筋溝と縦筋溝とが形成され、前記横筋溝と前記縦筋溝とは、長手方向がそれぞれ前記フェイスシェルにおける内側面の長辺と短辺に平行して設けられ、前記横筋溝と前記縦筋溝とは、交差して十字形構造をなし、前記邪魔ブロックの端部には、空洞構造をなす接続機構が設けられ、前記接続機構には、前記横筋溝に位置を合わせるノッチが設けられ、これで二つのコンクリートブロックの前記フェイスシェルの内側面を平行に対向して設け、二つのコンクリートブロックにおける前記邪魔ブロックの端面を当接させ、前記接続機構で二つのコンクリートブロックの前記邪魔ブロックを接続することができる。
【0005】

本発明のブロックは、特殊な構造にデザインされ、対応の組積方法で組積すれば、保温性のよく、強度の高い壁体を形成することができ、また、前記組積方法は、簡単で高効率である。
【0006】

前記接続機構は、主接続スリーブと従接続スリーブとを含み、前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、いずれもスリーブ構造をなし、前記主接続スリーブの内端は、前記邪魔ブロックの端部に位置を合わせ、前記従接続スリーブの内端は、前記邪魔ブロックの端部から延出して設けられ、前記主接続スリーブの内壁には、弾性を有するかえり状のフックが複数設けられ、前記従接続スリーブの外壁には、前記フックにフィットする係止溝が複数形成され、前記主接続スリーブを前記従接続スリーブに嵌めて前記フックを前記係止溝内に引っ掛けることができ、前記主接続スリーブの内端と前記従接続スリーブの内端には、いずれも横筋溝と縦筋溝とが形成される。
【0007】

主接続スリーブと従接続スリーブとで速く接続し、フックと係止溝で速く固定することができる。
【0008】

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、いずれも両端が開いたスリーブ状構造をなし、前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとは、前記フェイスシェルと前記邪魔ブロックとを貫通して設けられ、前記フェイスシェルの外側面には、保温溝が形成され、前記保温溝の谷底は、前記フェイスシェルの内側面と平行する矩形平面構造であり、前記保温溝内には、接続ケースが固定され、前記接続ケースは、前記保温溝の谷底と密着固定される接続板と、前記保温溝の溝壁に密着固定される四枚の囲み板と、を含み、四枚の前記囲み板は、前記接続板の縁に接続され、前記接続板には、四つの接続穴が設けられ、前記主接続スリーブの外端と前記従接続スリーブの外端とは、それぞれ対応の前記接続穴に固定される。
【0009】

したがって、保温材料を十分に装填することができる。
【0010】

前記フェイスシェルの内側面は、四辺が斜面状をなし、前記四辺は、前記配筋フェイスシェルを囲むモルタルかけ部を形成する。
【0011】

モルタルかけ部の接続でモルタル掛け溝を形成し、モルタルかけ組積が便利になる。
【0012】

前記フェイスシェルと前記邪魔ブロックとは、いずれもコンクリート材料であって一体である。
【0013】

前記混合コンクリートブロックで組積した壁体であって、台座と、前記台座に固定される鉄筋網と、を含み、前記鉄筋網は、横鉄筋と、縦鉄筋と、を含み、前記横鉄筋と前記縦鉄筋とは、それぞれ横縦に交差接続され且つ交差点が接続筋でラッシング固定され、前記縦鉄筋の底端は、前記台座に固定され、前記台座の上方には、対向して設けられるコンクリートブロックが複数設けられ、一側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェルの外側面は、位置合わせて外壁面を形成し、他側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェルの外側面は、位置合わせて内壁面を形成し、前記邪魔ブロックは、両側の前記フェイスシェルの間に位置し、任意一枚の前記フェイスシェルにおける四つの前記邪魔ブロックは、隣接する四つの前記フェイスシェルにおける任意一つの前記邪魔ブロックと接続され、対応の前記邪魔ブロックは、前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとの係合により固定され、前記フックは、前記係止溝内に係着され、前記横鉄筋と前記縦鉄筋とは、それぞれ前記横筋溝と前記縦スジ溝内に係着され、前記横鉄筋と前記縦鉄筋とを固定する前記接続筋は、前記接続機構内に位置し、複数のコンクリートブロックの前記フェイスシェルの間には、横縦に交差連通するグラウチング区域が形成され、前記グラウチング区域内には、コンクリートモルタルが注入され、前記接続機構内には、保温モルタルが充填され、前記接続ケース内には、保温綿が固定され、前記保温綿には、四つのアンカー部品が設けられ、前記アンカー部品は、前記保温綿の外側面に当接するアンカー板と、前記保温綿を貫通する中空のアンカー釘と、を含み、前記接続筋の両端は、それぞれ前記アンカー釘内を通り抜けており且つ曲げて固定される。
【0014】

任意一枚のフェイスシェルは、隣接する四枚のフェイスシェルと接続されることに加えて、保温綿が接続ケース内に固定されるため、保温綿が壁体の両側に位置をずらして配列され、これでヒートブリッジ現象を有効に解消することができ、接続機構内に保温モルタルが充填されるため、保温性が向上する。任意一枚のフェイスシェルは、近接する四枚のフェイスシェルと接続されるため、壁体に立体補強構造を形成することができる上、鉄筋網と組み合わせてさらなる補強が実現され、強度が高くなる。施工時に台座に鉄筋網を固定し、そして鉄筋網の接続部で位置決めし、鉄筋網の両側からコンクリートブロックを取り付ければ、接続機構により対向するコンクリートブロックを速く接続することができ、鉄筋網の最上部からコンクリートブロックを嵌めなくて済、施工が簡単で高効率になる。
【0015】

前記横鉄筋には、等間隔に配列される複数の横位置決め部が曲げて形成され、前記縦鉄筋には、等間隔に配列される複数の縦位置決め部が曲げて形成され、前記横位置決め部と前記縦位置決め部とは、交差して前記接続筋によりラッシング固定され、前記接続筋の中部には、プリ曲げ部が備わり、前記接続筋は、前記プリ曲げ部により曲げられて前記主接続筋と前記従接続筋との交差点にラッシングされる。
【0016】

横位置決め部と縦位置決め部との組み合わせにより正確に位置決めることができ、接続筋を精確に取り付けられる。
【0017】

前記主接続スリーブと前記従接続スリーブ内に位置する前記接続筋は、螺旋状構造をなす。
【0018】

接続筋の構造により保温モルタルの固定効果が良くなる。
【0019】

前記アンカー釘の端部は、前記接続機構内に挿入されて前記保温モルタルと固定される。
【0020】

前記混合コンクリートブロックを使用する壁体の組積方法であって、ステップ一とステップ二とステップ三とステップ四を含む。
【0021】

前記ステップ一は、最下層から前記台座を建て、前記縦鉄筋の底端を前記台座に固定し、前記横鉄筋と前記縦鉄筋とを横縦に交差接続し且つその交差点を前記接続筋でラッシング固定する。
【0022】

前記ステップ二は、前記邪魔ブロックにおける前記主接続スリーブと前記従接続スリーブとの組み合わせにより、順次に複数のコンクリートブロックを固定し、一側の前記フェイスシェルの外側面が外壁面を形成し、他側の前記フェイスシェルの外側面が内壁面を形成し、任意一枚の前記フェイスシェルにおける四枚の前記邪魔ブロックが近接する四枚の前記フェイスシェルにおける任意一つの前記邪魔ブロックと接続される。
【0023】

前記ステップ三は、前記接続機構内に前記保温モルタルを充填し、前記保温溝内に前記保温綿を固定し、前記接続筋の両端をそれぞれ前記保温綿に通り抜けさせ、前記アンカー釘を前記接続筋に嵌めて前記保温綿に挿入し、前記アンカー板を前記保温綿の外側面に当接させ、前記接続筋の端部を曲げて固定する。
【0024】

前記ステップ四は、両側の前記フェイスシェルの間に横縦に交差連通するグラウチング区域が形成され、前記グラウチング区域内にコンクリートモルタルを注入して突き固める。
【0025】

上記手順により、壁体を便利に組積できる。
【発明の効果】
【0026】

任意一枚のフェイスシェルは、隣接する四枚のフェイスシェルと接続されることに加えて、保温綿が接続ケース内に固定されるため、保温綿が壁体の両側に位置をずらして配列され、これでヒートブリッジ現象を有効に解消することができ、接続機構内に保温モルタルが充填されるため、保温性が向上する。
【0027】

任意一枚のフェイスシェルは、近接する四枚のフェイスシェルと接続されるため、壁体に立体補強構造を形成することができる上、鉄筋網と組み合わせてさらなる補強が実現され、強度が高くなる。
【0028】

施工時に台座に鉄筋網を固定し、そして鉄筋網の接続部で位置決めし、鉄筋網の両側からコンクリートブロックを取り付ければ、接続機構により対向するコンクリートブロックを速く接続することができ、鉄筋網の最上部からコンクリートブロックを嵌めなくて済、施工が簡単で高効率になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】

図1】コンクリートブロックの内側の概略図である。
図2】コンクリートブロックの外側の概略図である。
図3】コンクリートブロックで壁体を組積する過程中の構造図である。
図4図3の上面断面図である。
図5図4の局部拡大図である。
図6図5の局部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】

下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0031】

図1?6に示すように、混合コンクリートブロックであって、フェイスシェル1を含み、前記フェイスシェル1は、内外両側面が互いに平行し且つそれぞれ矩形板構造をなし、前記フェイスシェル1の内側面は、上下左右に四つの同じ形を有する矩形接続区域に等分され、各前記矩形接続区域の中心位置には、それぞれ一つの邪魔ブロック11が設けられ、前記邪魔ブロック11の端面は、前記フェイスシェル1の内側面に平行する平面構造をなし、前記邪魔ブロック11の端面には、開溝状の横筋溝12と縦筋溝13とが形成され、前記横筋溝12と前記縦筋溝13とは、長手方向がそれぞれ前記フェイスシェル1における内側面の長辺と短辺に平行して設けられ、前記横筋溝12と前記縦筋溝13とは、交差して十字形構造をなし、前記邪魔ブロック11の端部には、空洞構造をなす接続機構が設けられ、前記接続機構には、前記横筋溝12に位置を合わせるノッチが設けられ、これで二つのコンクリートブロックの前記フェイスシェル1の内側面を平行に対向して設け、二つのコンクリートブロックにおける前記邪魔ブロック11の端面を当接させ、前記接続機構で二つのコンクリートブロックの前記邪魔ブロック11を接続することができる。
【0032】

更に、前記接続機構は、主接続スリーブ2と従接続スリーブ3とを含み、前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3とは、いずれもスリーブ構造をなし、前記主接続スリーブ2の内端は、前記邪魔ブロック11の端部に位置を合わせ、前記従接続スリーブ3の内端は、前記邪魔ブロック11の端部から延出して設けられ、前記主接続スリーブ2の内壁には、弾性を有するかえり状のフック21が複数設けられ、前記従接続スリーブ3の外壁には、前記フック21にフィットする係止溝31が複数形成され、前記主接続スリーブ2を前記従接続スリーブ3に嵌めて前記フック21を前記係止溝31内に引っ掛けることができ、前記主接続スリーブ2の内端と前記従接続スリーブ3の内端には、いずれも横筋溝12と縦筋溝13とが形成される。前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3とは、いずれも両端が開いたスリーブ状構造をなし、前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3とは、前記フェイスシェル1と前記邪魔ブロック11とを貫通して設けられ、前記フェイスシェル1の外側面には、保温溝14が形成され、前記保温溝14の谷底は、前記フェイスシェル1の内側面と平行する矩形平面構造であり、前記保温溝14内には、接続ケース4が固定され、前記接続ケース4は、前記保温溝14の谷底と密着固定される接続板41と、前記保温溝14の溝壁に密着固定される四枚の囲み板42と、を含み、四枚の前記囲み板42は、前記接続板41の縁に接続され、前記接続板41には、四つの接続穴が設けられ、前記主接続スリーブ2の外端と前記従接続スリーブ3の外端とは、それぞれ対応の前記接続穴に固定される。前記フェイスシェル1の内側面は、四辺が斜面状をなし、前記四辺は、前記配筋フェイスシェル1を囲むモルタルかけ部15を形成する。前記フェイスシェル1と前記邪魔ブロック11とは、いずれもコンクリート材料であって一体である。
【0033】

前記混合コンクリートブロックで組積した壁体であって、台座5と、前記台座5に固定される鉄筋網6と、を含み、前記鉄筋網6は、横鉄筋61と、縦鉄筋62と、を含み、前記横鉄筋61と前記縦鉄筋62とは、それぞれ横縦に交差接続され且つ交差点が接続筋63でラッシング固定され、前記縦鉄筋62の底端は、前記台座5に固定され、前記台座5の上方には、対向して設けられるコンクリートブロックが複数設けられ、一側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェル1の外側面は、位置合わせて外壁面を形成し、他側におけるコンクリートブロックの前記フェイスシェル1の外側面は、位置合わせて内壁面を形成し、前記邪魔ブロック11は、両側の前記フェイスシェル1の間に位置し、任意一枚の前記フェイスシェル1における四つの前記邪魔ブロック11は、隣接する四つの前記フェイスシェル1における任意一つの前記邪魔ブロック11と接続され、対応の前記邪魔ブロック11は、前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3との係合により固定され、前記フック21は、前記係止溝31内に係着され、前記横鉄筋61と前記縦鉄筋62とは、それぞれ前記横筋溝12と前記縦スジ溝13内に係着され、前記横鉄筋61と前記縦鉄筋62とを固定する前記接続筋63は、前記接続機構内に位置し、複数のコンクリートブロックの前記フェイスシェル1の間には、横縦に交差連通するグラウチング区域16が形成され、前記グラウチング区域16内には、コンクリートモルタルが注入され、前記接続機構内には、保温モルタルが充填され、前記接続ケース4内には、保温綿7が固定され、前記保温綿7には、四つのアンカー部品が設けられ、前記アンカー部品は、前記保温綿7の外側面に当接するアンカー板72と、前記保温綿7を貫通する中空のアンカー釘71と、を含み、前記接続筋63の両端は、それぞれ前記アンカー釘71内を通り抜けており且つ曲げて固定される。
【0034】

更に、前記横鉄筋61には、等間隔に配列される複数の横位置決め部が曲げて形成され、前記縦鉄筋62には、等間隔に配列される複数の縦位置決め部が曲げて形成され、前記横位置決め部と前記縦位置決め部とは、交差して前記接続筋63によりラッシング固定され、前記接続筋63の中部には、プリ曲げ部が備わり、前記接続筋63は、前記プリ曲げ部により曲げられて前記主接続筋63と前記従接続筋63との交差点にラッシングされる。前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3内に位置する前記接続筋63は、螺旋状構造をなす。前記アンカー釘71の端部は、前記接続機構内に挿入されて前記保温モルタルと固定される。
【0035】

任意一枚のフェイスシェル1は、隣接する四枚のフェイスシェル1と接続されることに加えて、保温綿7が接続ケース4内に固定されるため、保温綿7が壁体の両側に位置をずらして配列され、これでヒートブリッジ現象を有効に解消することができ、接続機構内に保温モルタルが充填されるため、保温性が向上する。任意一枚のフェイスシェル1は、近接する四枚のフェイスシェル1と接続されるため、壁体に立体補強構造を形成することができる上、鉄筋網6と組み合わせてさらなる補強が実現され、強度が高くなる。施工時に台座5に鉄筋網6を固定し、そして鉄筋網6の接続部で位置決めし、鉄筋網6の両側からコンクリートブロックを取り付ければ、接続機構により対向するコンクリートブロックを速く接続することができ、鉄筋網6の最上部からコンクリートブロックを嵌めなくて済、施工が簡単で高効率になる。
【0036】

前記混合コンクリートブロックを使用する壁体の組積方法であって、ステップ一とステップ二とステップ三とステップ四を含む。
【0037】

前記ステップ一は、最下層から前記台座5を建て、前記縦鉄筋62の底端を前記台座5に固定し、前記横鉄筋61と前記縦鉄筋62とを横縦に交差接続し且つその交差点を前記接続筋63でラッシング固定する。
【0038】

前記ステップ二は、前記邪魔ブロック11における前記主接続スリーブ2と前記従接続スリーブ3との組み合わせにより、順次に複数のコンクリートブロックを固定し、一側の前記フェイスシェル1の外側面が外壁面を形成し、他側の前記フェイスシェル1の外側面が内壁面を形成し、任意一枚の前記フェイスシェル1における四枚の前記邪魔ブロック11が近接する四枚の前記フェイスシェル1における任意一つの前記邪魔ブロック11と接続される。
【0039】

前記ステップ三は、前記接続機構内に前記保温モルタルを充填し、前記保温溝14内に前記保温綿7を固定し、前記接続筋63の両端をそれぞれ前記保温綿7に通り抜けさせ、前記アンカー釘71を前記接続筋63に嵌めて前記保温綿7に挿入し、前記アンカー板72を前記保温綿7の外側面に当接させ、前記接続筋63の端部を曲げて固定する。
【0040】

前記ステップ四は、両側の前記フェイスシェル1の間に横縦に交差連通するグラウチング区域16が形成され、前記グラウチング区域16内にコンクリートモルタルを注入して突き固める。
【0041】

本明細書に記載された具体的な実施例は単に本発明の精神を例に挙げて説明する。本発明の属する技術分野の技術者は説明された具体的な実施例に対して様々な修正又は補充を行うか又は類似する方式で代替することができるが、本発明の精神から逸脱するか又は添付の特許請求の範囲に定義された範囲を超えることはない。
【0042】

本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0043】

1 フェイスシェル

11 邪魔ブロック

12 横筋溝

13 縦筋溝

14 保温溝

15 モルタルかけ部

16 グラウチング区

2 主接続スリーブ

21 フック

3 従接続スリーブ

31 係止溝

4 接続ケース

41 接続板

42 囲み板

5 台座

6 鉄筋網

61 横鉄筋

62 縦鉄筋

63 接続筋

7 保温綿

71 アンカー釘

72 アンカー板



図1
図2
図3
図4
図5
図6