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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042225
(43)【公開日】2022-03-14
(54)【発明の名称】車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/02 20060101AFI20220307BHJP
   B60K 6/445 20071001ALI20220307BHJP
   B60W 10/30 20060101ALI20220307BHJP
   B60W 20/15 20160101ALI20220307BHJP
   F16H 59/66 20060101ALI20220307BHJP
   F16H 57/04 20100101ALI20220307BHJP
【FI】
F16H61/02
B60K6/445 ZHV
B60W10/30 900
B60W20/15
F16H59/66
F16H57/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020147551
(22)【出願日】2020-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】酒井 一憲
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 隆一
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼塚 祐介
(72)【発明者】
【氏名】早坂 昌也
(72)【発明者】
【氏名】阪口 和幸
【テーマコード(参考)】
3D202
3J063
3J552
【Fターム(参考)】
3D202AA03
3D202BB41
3D202BB46
3D202CC01
3D202DD00
3D202EE19
3J063AA01
3J063AC01
3J063BB11
3J063CC31
3J063XD03
3J063XD23
3J063XJ05
3J063XJ09
3J552NA01
3J552NB08
3J552PA61
3J552QA30C
3J552RA20
3J552RB02
3J552VA63W
3J552VB01W
3J552VE04W
(57)【要約】
【課題】パーキングロック機構における摩耗の発生を抑える。
【解決手段】車両の制御装置は、停車時において車輪の回転を規制するパーキングロック機構と、該パーキングロック機構へのオイルの供給を行う第1オイルポンプとを備える車両に適用される。車両の制御装置は、車両が停車している道路の勾配を算出し(ステップS600)、算出された前記勾配が所定量以上であるか否かを判定し(ステップS601)、前記勾配が所定量以上であると判定したときに(ステップS601:YES)、パーキングロック機構によるパーキングロックを解除する前に第1オイルポンプを駆動する(ステップS605)。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
停車時において車輪の回転を規制するパーキングロック機構と、該パーキングロック機構へのオイルの供給を行うオイルポンプとを備える車両に適用され、
前記車両が停車している道路の勾配を算出する道路勾配算出部と、
前記道路勾配算出部によって算出された前記勾配が所定量以上であるか否かを判定する道路勾配判定部と、
前記道路勾配判定部によって前記勾配が所定量以上であると判定されたときには前記パーキングロック機構によるパーキングロックを解除する前に前記オイルポンプを駆動する駆動実行部とを備える車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に設けられるパーキングロック機構が開示されている。パーキングロック機構は、停車時において車輪の回転を規制可能に構成されている。パーキングロック機構は、アクチュエータと、アクチュエータにより回動されるパーキングロックレバーとを有している。パーキングロックレバーには、該パーキングロックレバーの回動に伴い軸方向に移動するパーキングロッドが連結されている。パーキングロッドは、パーキングスリーブ及びパーキングロックポールの間に挿通される。
【0003】
すなわち、図7に実線の矢印で示すようにパーキングロッド201が移動すると、該パーキングロッド201の先端部に設けられたカム201Aは、パーキングスリーブ202とパーキングロックポール203との隙間に挿通される。カム201Aの体格は該隙間よりも大きいことから、カム201Aが挿通されると、移動可能に設けられているパーキングロックポール203は、図7に二点鎖線の矢印で示す方向に押されてパーキングスリーブ202から離間する方向へ移動する。パーキングロックポール203は、移動に伴って図示しないパーキングギヤに係合される。パーキングロックポール203がパーキングギヤに係合された状態となることで車輪の回転が規制され、車両はパーキングロックされる。一方、アクチュエータを駆動して、パーキングロッド201を逆方向へ移動させると、カム201Aがパーキングスリーブ202とパーキングロックポール203との間から引き抜かれる。これにより、パーキングロックポール203は、パーキングスリーブ202に近づく方向へ移動して、パーキングギヤとの係合が解除される。その結果、パーキングロック機構200による車輪の回転規制が解除され、車両は走行可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-225131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記パーキングロック機構は、車両のトランスアクスルケース内において油没した状態で設けられて潤滑される。しかしながら、車両が傾斜した状態で停車している場合、パーキングロック機構が油面から露出した状態となることでパーキングロック機構における潤滑が不十分となる場合がある。こうした場合において、パーキングロッドをパーキングスリーブとパーキングロックポールとの間から引き抜いて、パーキンロックを解除しようとすると、これらの部材における摺動抵抗が過度に大きくなり、摩耗が発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための車両の制御装置は、停車時において車輪の回転を規制するパーキングロック機構と、該パーキングロック機構へのオイルの供給を行うオイルポンプとを備える車両に適用され、前記車両が停車している道路の勾配を算出する道路勾配算出部と、前記道路勾配算出部によって算出された前記勾配が所定量以上であるか否かを判定する道路勾配判定部と、前記道路勾配判定部によって前記勾配が所定量以上であると判定されたときには前記パーキングロック機構によるパーキングロックを解除する前に前記オイルポンプを駆動する駆動実行部とを備える。
【0007】
上記構成では、車両が停車している道路の勾配が所定量以上のときには、パーキングロックを解除する前にオイルポンプを駆動してパーキングロック機構の潤滑を行う。そのため、車両の傾きによってパーキングロック機構が油面から露出した状態となるような場合であっても、パーキングロック機構においてパーキングロックを解除する際の摺動抵抗が過度に大きくなることが抑えられる。したがって、上記構成によれば、パーキングロック機構における摩耗の発生を抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】車両の概略構成を示す模式図。
図2】車両の潤滑経路の概略構成を示す模式図。
図3】車両の制御装置における機能ブロック図。
図4】摺動面圧の推移を示すタイムチャート。
図5】オイルの粘度と内燃機関の駆動量との関係を示すグラフ。
図6】事前潤滑処理に係る一連の処理の流れを示すフローチャート。
図7】従来のパーキングロック機構におけるパーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールの概略構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
車両の制御装置の一実施形態について、図1図6を参照して説明する。なお、本実施形態では、駆動源として内燃機関とモータとを備えるハイブリッド車両に適用される車両の制御装置を例に説明する。
【0010】
図1に示すように、車両100は、内燃機関10及びモータ20を有している。モータ20は、第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを有する。内燃機関10には、クランクシャフト11の回転に連動して駆動される機関駆動式の第1オイルポンプP1が連結されている。
【0011】
内燃機関10のクランクシャフト11は、車両に搭載されている遊星ギヤ機構30に連結されている。遊星ギヤ機構30は、クランクシャフト11が連結されていて、該クランクシャフト11と共に回転するプラネタリキャリア31、プラネタリキャリア31の内周側に噛み合わされているサンギヤ32、及びプラネタリキャリア31の外周側に噛み合わされているリングギヤ33からなる。サンギヤ32には、第1モータジェネレータMG1の回転軸が連結されていて、該回転軸はサンギヤ32と共に回転する。
【0012】
リングギヤ33には、カウンタドライブギヤ34が一体回転可能に連結されている。カウンタドライブギヤ34には、カウンタドリブンギヤ35が噛み合わされている。カウンタドリブンギヤ35には、リダクションギヤ36が噛み合わされている。リダクションギヤ36には、第2モータジェネレータMG2の回転軸が連結されていて、該回転軸はリダクションギヤ36と共に回転する。カウンタドリブンギヤ35には、ファイナルドライブギヤ37が一体回転可能に連結されている。ファイナルドライブギヤ37には、ファイナルドリブンギヤ38が噛み合わされている。ファイナルドリブンギヤ38には、差動機構40が連結されている。差動機構40には、一対の車輪軸41が連結されている。各々の車輪軸41には車輪42が連結されている。また、差動機構40には、該差動機構40に設けられている図示しないリングギヤの回転に連動して駆動される機械式の第2オイルポンプP2が連結されている。
【0013】
また、車両100には、パーキングロック機構50が設けられている。パーキングロック機構50は、図示しないアクチュエータ、パーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポール等を備えており、上述した従来技術と同様の構成を有する公知のものであるため詳細な説明は省略する。パーキングロック機構50は、アクチュエータを駆動して、パーキングロッドをパーキングスリーブとパーキングロックポールとの隙間に挿通することで、カウンタドリブンギヤ35に噛み合わされているパーキングギヤの回転を規制可能に構成されている。このように、パーキングギヤの回転を規制することで、カウンタドリブンギヤ35や、該カウンタドリブンギヤ35に連結されているファイナルドライブギヤ37、ファイナルドリブンギヤ38、並びに、差動機構40における回転も規制される。その結果、車輪42の回転が規制された状態となり、車両100はパーキングロックされる。なお、車輪42には、車両100に設けられたブレーキペダルの操作に基づき、車輪42の回転を規制するブレーキ装置43も設けられている。
【0014】
また、パーキングロック機構50は、アクチュエータを駆動して、パーキングロッドをパーキングスリーブとパーキングロックポールとの間から引き抜くことで、パーキングロックポールとパーキングギヤとの係合を解除する。これにより、パーキングギヤの回転が許容され、カウンタドリブンギヤ35や、該カウンタドリブンギヤ35に連結されているファイナルドライブギヤ37、ファイナルドリブンギヤ38、並びに、差動機構40における回転も許容されるようになる。その結果、パーキングロック機構50による車輪42の回転規制が解除された状態となり、車両100は走行可能となる。なお、パーキングロック機構50では、パーキングロックを解除する際にパーキングロッドとパーキングスリーブ及びパーキングロックポールとが摺動する。
【0015】
車両100には、トランスアクスルケース55が設けられている。トランスアクスルケース55には、上記各ギヤ、モータ20、第1オイルポンプP1、第2オイルポンプP2、差動機構40、及びパーキングロック機構50が収容されている。
【0016】
図2に示すように、トランスアクスルケース55は、オイルが貯留されたオイルパン55Aを底部に有する。オイルパン55A内において、車両前方にパーキングロック機構50が配置されており、車両後方に差動機構40が配置されている。本実施形態では、車両100が水平な姿勢で停車しているときに、差動機構40の下端部が油没し、パーキングロック機構50の全体が油没するようにオイルの量が設定されている。第1オイルポンプP1及び第2オイルポンプP2は、オイルパン55Aに貯留されているオイルを吸引して、トランスアクスルケース55内に配置されている各部品へオイルを供給する。なお、トランスアクスルケース55内には、各ギヤや回転軸等の回転体を支持するベアリング39も収容されている。
【0017】
すなわち、第1オイルポンプP1は、内燃機関10の駆動に伴い、オイルパン55A内のオイルを遊星ギヤ機構30及び第1モータジェネレータMG1へ供給する。供給されたオイルは、遊星ギヤ機構30及び第1モータジェネレータMG1を潤滑した後、パーキングロック機構50へ排出される。そして、パーキングロック機構50を潤滑したオイルは、パーキングロック機構50から排出されてオイルパン55Aへ戻される。このように、第1オイルポンプP1は、パーキングロック機構50へのオイルの供給を行うオイルポンプとして機能する。
【0018】
また、第1オイルポンプP1は、吸引したオイルの一部をオイルクーラ58へ吐出する。オイルクーラ58は供給されたオイルを冷却する。オイルクーラ58において冷却されたオイルは、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2へ供給されて各部を冷却する。なお、第2モータジェネレータMG2へ供給されたオイルは、第2モータジェネレータMG2を潤滑及び冷却した後、オイルパン55Aへ戻される。
【0019】
第2オイルポンプP2は、差動機構40のリングギヤが回転することで駆動される。第2オイルポンプP2は、オイルパン55A内のオイルを、各ギヤのうち遊星ギヤ機構30を除く他のギヤへ供給する。また、第2オイルポンプP2は、オイルパン55A内のオイルをベアリング39にも供給する。供給されたオイルは、各ギヤやベアリング39を潤滑し、オイルパン55Aへ戻される。
【0020】
図1に示すように、車両100には、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2と電気的に接続されているバッテリ60が搭載されている。第1モータジェネレータMG1は、内燃機関10の始動時にサンギヤ32を回転させることでクランクシャフト11を回転させる。これにより、内燃機関10の始動時にスターターとして機能する。また、内燃機関10から遊星ギヤ機構30を介して伝達される駆動力を利用して発電を行い、該発電した電力をバッテリ60に充電可能に構成されている。第1モータジェネレータMG1は、発電した電力をバッテリ60を介さずに第2モータジェネレータMG2に供給することも可能である。第1モータジェネレータMG1は、バッテリ60から供給される電力に応じてトルクや回転速度を調節可能に構成されており、これにより内燃機関10の回転数を制御することもできる。
【0021】
第2モータジェネレータMG2は、バッテリ60から供給される電力に応じて回転軸を回転させることでリダクションギヤ36を回転させる。これにより、車輪42には、内燃機関10の駆動力に加えて第2モータジェネレータMG2の駆動力が伝達される。また、第2モータジェネレータMG2は、内燃機関10の駆動が停止しているときに車輪42に駆動力を伝達することで、内燃機関10を駆動させることなく車両100を駆動することもできる。こうした制御は、例えば、車両100が停車している状態から発進するとき等に行われる。第2モータジェネレータMG2は、車両100の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生ブレーキ装置としても機能する。第2モータジェネレータMG2は、回生ブレーキ時に発電した電力をバッテリ60に充電可能に構成されている。
【0022】
車両の制御装置70は、パワーマネジメントECU71、エンジンコントローラ72、及びモータコントローラ73から構成されている。
パワーマネジメントECU71は、CPU71A、ROM71B、及びRAM71Cを有しており、ROM71Bに記憶されたプログラムをCPU71Aが実行することにより車両100の走行状態の制御等の各種制御を実行する。パワーマネジメントECU71には、車両100に搭載されている各種センサからの出力信号が入力される。各種センサとしては、例えば、車速を検出する車速センサ80、及びアクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダルセンサ81などがある。また、各種センサとしては、トランスアクスルケース55内のオイルの温度を検出する油温センサ82、車両100の加速度を検出する加速度センサ83、車両100のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ84、及びブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルセンサ85などがある。パワーマネジメントECU71には、イグニッションスイッチ86からの出力信号も入力される。なお、パワーマネジメントECU71には、車両100の位置を検出するためのGPS受信機も設けられている。
【0023】
パワーマネジメントECU71は、バッテリ60の充放電状況から同バッテリ60の充電率SOCを算出する。パワーマネジメントECU71は、各種センサや充電率SOCに基づいて、内燃機関10における吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期等の各種制御量を算出する。また、パワーマネジメントECU71は、各種センサや充電率SOCに基づいて、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2におけるトルクや回転速度等の各種制御量を算出する。また、パワーマネジメントECU71は、上述した各種センサ類からの出力信号に基づいてROM71Bに記憶されたプログラムをCPU71Aが実行することにより、車両における要求出力の算出制御の他、以下の制御を実行する。すなわち、パワーマネジメントECU71は、シフトポジションがパーキング位置にあるときにパーキングロック機構50のアクチュエータを駆動してパーキングロックを行うパーキングロック制御や、パーキングロックの解除にあたって事前にパーキングロック機構50を潤滑する事前潤滑制御も実行する。また、パワーマネジメントECU71は、ブレーキペダルの操作量に基づいてブレーキ装置43を駆動するブレーキ制御等を実行する。
【0024】
エンジンコントローラ72は、パワーマネジメントECU71によって算出された各種制御量に基づいて、内燃機関10の制御部を制御する。
モータコントローラ73は、パワーマネジメントECU71によって算出された各種制御量に基づいて、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の制御部を制御する。
【0025】
次に、パワーマネジメントECU71が実行する事前潤滑制御について詳細を説明する。
図3に示すように、パワーマネジメントECU71は、事前潤滑制御にかかる一連の処理を実行するための機能部として、道路勾配算出部90、道路勾配判定部91、シフトポジション判定部92、摺動面圧推定部93、摺動面圧判定部94、粘度算出部95、及び駆動実行部96を有している。
【0026】
道路勾配算出部90は、車両100が停車している道路の勾配を算出する。道路勾配算出部90には、道路勾配の情報を含む地図情報が予め記憶されており、この地図情報とGPS受信機によって検出した車両100の位置情報とに基づき、車両100が停車している道路の勾配を算出する。
【0027】
道路勾配判定部91は、道路勾配算出部90によって算出された勾配が所定量以上であるか否かを判定する。
図2に破線で示すように、勾配のある道路に車両100が停車しているときには、車両100の傾斜に伴い、オイルパン55A内のオイルの油面位置が変化する。そのため、例えば、登坂路に停車して車両100の前部が後部に比して高い位置にあるときには、オイルパン55A内において車両100の前方に設けられているパーキングロック機構50が油面から露出することもある。本実施形態では、道路勾配判定部91は、パーキングロック機構50の全体が油面から露出するときの勾配において最小となる勾配を所定量として設定している。換言すれば、道路勾配算出部90によって算出された勾配が所定量以上であると判定したときには、パーキングロック機構50の全体が油面から露出した状態になっている可能性が高いといえる。
【0028】
図3に示すシフトポジション判定部92は、シフトポジションセンサ84からの出力信号に基づき、現在のシフトポジションがパーキング位置であるか否かを判定する。
摺動面圧推定部93は、パーキングロック機構50においてパーキングロックを解除するときの摺動面圧を推定する。すなわち、摺動面圧推定部93は、車両100が停車してパーキングロックされている状態において、パーキングロックを解除したときに、パーキングロック機構50におけるパーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールの摺動面に作用する圧力である摺動面圧を推定する。車両100を停車させるときには、まず運転者がブレーキペダルを操作してブレーキ制御を実行させる。そのため、ブレーキペダルの操作によって車両100が停止した状態では、ブレーキ装置43が車輪42の回転を規制する。その後、運転者はシフトレバーをパーキング位置に移動させることでパーキングロック制御を実行させて、パーキングロックを行う。この状態では、未だブレーキペダルが操作されているため、ブレーキ装置43とパーキングロック機構50によって車輪42の回転が規制される状態ではあるものの、主にブレーキ装置43によって車輪42の回転が規制されている。その後、運転者がブレーキペダルの操作を解除すると、ブレーキ装置43による回転規制は解除され、パーキングロック機構50のみによって車輪42の回転が規制された状態となる。
【0029】
このように、ブレーキ装置43とパーキングロック機構50とによって車輪42の回転が規制される状態から、パーキングロック機構50のみによって車輪42の回転を規制する状態へと移行する際には、ブレーキ装置43による規制が解除されることに伴い、車両100は前後方向へ若干揺動する現象が生じる。
【0030】
すなわち、図4に実線で示すように、道路の勾配が小さいときには、ブレーキ装置43における回転規制が解除されたタイミングt0以降、車両100が後方及び前方へと繰り返し揺動することで上述した摺動面圧が増減する。すなわち、車両100が後方へ揺動する際には、パーキングロッドがパーキングスリーブ及びパーキングロックポールによって挟まれる力が強くなることで摺動面圧が増大する。反対に車両100が前方へ揺動する際には摺動面圧が低下する。そして、揺動が収束するタイミングt1以降は、車両100は所定の位置で停止状態となり、車両の傾斜によって生じる摺動面圧は一定となる。
【0031】
図4に一点鎖線で示すように、道路の勾配が大きいときには、ブレーキ装置43における回転規制を解除したときに、道路勾配が小さいときに比して大きい加速度で車両100が揺動することとなる。そのため、パーキングロック機構50に作用する力が大きくなり、パーキングロック機構50における摺動面圧の増大量も大きくなる。こうして揺動量が大きくなることで、車両100の揺動が収束するタイミングt2は、道路の勾配が小さいときにおける収束のタイミングt1よりも遅くなる。また、タイミングt2において車両100が停止状態となったときには、車両100がより傾斜した状態で停車するため、パーキングロック機構50においてパーキングロッドがパーキングスリーブ及びパーキングロックポールによって挟まれる力が強い状態が維持される。そのため、勾配が大きいときにおける停車時の摺動面圧は、勾配が小さいときにおける停車時の摺動面圧に比して高くなる。したがって、車両100が停車している道路の勾配が大きいときには、道路の勾配が小さいときに比して、パーキングロックを解除する際の潤滑不足による摩耗が生じ易くなる。
【0032】
摺動面圧推定部93には、車両100が揺動するときの加速度と摺動面圧との関係を示すマップが予め実験やシミュレーションによって求められて記憶されている。上述したように、道路の勾配が大きいときほど加速度が大きくなるとともに停止時の摺動面圧も高くなる。そのため、加速度が大きいときほど摺動面圧が高くなる傾向がある。摺動面圧推定部93は、上記マップと、車両100が停車する際の加速度センサ83からの出力信号とに基づいてパーキングロックを解除するときの摺動面圧を推定する。
【0033】
摺動面圧判定部94は、摺動面圧推定部93によって推定された摺動面圧が閾値以上であるか否かを判定する。上述したように、摺動面圧が高いときには、パーキングロックを解除するときにパーキングロック機構50に摩耗が発生する可能性が高くなる。本実施形態では、摺動面圧判定部94は、パーキングロック機構50の全体が油面から露出している状態においてパーキングロックを解除した際に、パーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールの摺動部に摩耗が発生する摺動面圧のうち最小となる摺動面圧を閾値として設定している。
【0034】
粘度算出部95は、油温センサ82からの出力信号に基づき、オイルパン55A内のオイルの粘度を算出する。オイルの温度が高いときほど、オイルの粘度は小さくなる。粘度算出部95には、オイルの温度と粘度との関係を示すマップが、予め実験やシミュレーションによって求められて記憶されている。粘度算出部95では、記憶されているマップと、油温センサ82によって検出した油温とに基づき、オイルの粘度を算出する。
【0035】
駆動実行部96は、道路勾配判定部91によって車両100が停車している道路の勾配が所定量以上であると判定されているときにパーキングロック機構50によるパーキングロックを解除する前に第1オイルポンプP1を駆動する。本実施形態では、こうした条件に加えて、シフトポジション判定部92によってシフトポジションがパーキング位置であると判定されており、摺動面圧判定部94によって摺動面圧が閾値以上であると判定されているときに、第1オイルポンプP1を駆動するようにしている。駆動実行部96は、エンジンコントローラ72へ駆動信号を出力し、内燃機関10を駆動することにより、第1オイルポンプP1を駆動する。なお、駆動実行部96は、粘度算出部95によって算出されたオイルの粘度に基づき、内燃機関10を駆動するときの駆動量を設定する。
【0036】
すなわち、オイルの粘度が高いときには、オイルの粘度が低いときに比して、第1オイルポンプP1を駆動してからパーキングロック機構50へオイルが供給されるまでの時間が長くなる。
【0037】
そのため、図5に示すように、駆動実行部96は、オイルの粘度が高いときほど大きくなるように内燃機関10の駆動量を設定する。
次に、図6のフローチャートを参照して、車両の制御装置70が実行する事前潤滑処理に係る一連の流れについて説明する。図6に示す処理は、イグニッションスイッチ86がオフからオンに切り替えられたときに実行される。
【0038】
図6に示すように、車両の制御装置70がこの一連の処理を始めると、道路勾配算出部90は、車両100が停車している道路の勾配を算出する(ステップS600)。こうして道路勾配算出部90が道路の勾配を算出すると、次に、道路勾配判定部91は、算出された勾配が所定量以上であるか否かを判定する(ステップS601)。この処理において、勾配が所定量未満であると判定されたときには(ステップS601:NO)、パーキングロック機構50の全体が油面から露出しておらず一部が油没した状態であると判断できる。そのため、車両の制御装置70は、以降の処理を省略し、パーキングロック機構50への事前の潤滑は行わずに事前潤滑処理にかかる一連の処理を終了する。
【0039】
一方、ステップS601の処理において、勾配が所定量以上であると判定されたときには(ステップS601:YES)、次にステップS602の処理に移行する。ステップS602の処理において、シフトポジション判定部92は、現在のシフトポジションがパーキング位置であるか否かを判定する。この処理において、シフトポジションがパーキング位置でないと判定されたときには(ステップS602:NO)、車両100の制御装置70は以降の処理を行わずに事前潤滑処理にかかる一連の処理を終了する。
【0040】
他方、ステップS602の処理において、シフトポジションがパーキング位置であると判定されたときには(ステップS602:YES)、次にステップS603の処理に移行する。ステップS603の処理において、摺動面圧推定部93はパーキングロック機構50における摺動面圧を推定すると共に、摺動面圧判定部94は推定された摺動面圧が閾値以上であるか否かを判定する。この処理において、摺動面圧が閾値未満であると判定されたときには(ステップS603:NO)、車両100の傾斜に伴いパーキングロック機構50の全体が油面から露出した状態となってはいるものの、摺動面圧が低いことから、パーキングロック機構50への事前の潤滑を行わなくても摩耗が生じる可能性は低いと判断できる。そのため、車両100の制御装置70は、以降の処理を省略し、パーキングロック機構50への事前の潤滑を行わずに事前潤滑処理にかかる一連の処理を終了する。
【0041】
また、ステップS603の処理において、摺動面圧が閾値以上であると判定されたときには(ステップS603:YES)、車両100の傾斜に伴いパーキングロック機構50の全体が油面から露出した状態となっているとともに、摺動面圧が高い状態であることから、パーキングロックの解除に伴い摩耗が発生する可能性が高いと判断できる。そのため、車両の制御装置70はパーキングロック機構50への事前潤滑を行うべく、次のステップS604の処理に移行する。ステップS604の処理において、駆動実行部96は、粘度算出部95によって算出されたオイルの粘度に基づき、内燃機関10の駆動量を設定する。そして、ステップS605の処理に移行して、駆動実行部96は、設定した駆動量で内燃機関を始動させることで、第1オイルポンプP1を駆動する。これにより、第1オイルポンプP1からパーキングロック機構50へオイルが供給されて潤滑される。車両の制御装置70は、こうしてパーキングロックを解除する前にパーキングロック機構50への事前の潤滑を実行すると、事前潤滑処理に係る一連の処理を終了する。
【0042】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)本実施形態では、イグニッションスイッチ86がオン操作されて車両100を駆動させる際に、車両100が停車している道路の勾配が所定量以上のときには、パーキングロックを解除する前に第1オイルポンプP1を駆動してパーキングロック機構50への潤滑を行う事前潤滑処理を実行している。そのため、車両100の傾きによってパーキングロック機構50が油面から露出した状態で停車している場合であっても、パーキングロック機構50においてパーキングロックを解除する際の摺動抵抗が過度に大きくなることが抑えられる。したがって、パーキングロック機構50における摩耗の発生を抑えることが可能になる。
【0043】
(2)本実施形態では、事前潤滑処理において、シフトポジションがパーキング位置にないときには、第1オイルポンプP1の駆動を行わない。そのため、例えば、イグニッションスイッチ86をオン操作した後すぐに車両100を発進させるために運転者がシフトポジションをパーキング位置から変更した場合、第1オイルポンプP1の駆動を行うことなくパーキングロックを解除できる。これにより、事前潤滑処理を実行することによる車両100の発進性の低下を抑制できる。
【0044】
(3)事前潤滑処理において、摺動面圧が閾値未満のときには、第1オイルポンプP1の駆動を行わない。すなわち、車両100の傾斜に伴いパーキングロック機構50の全体が油面から露出した状態となっている場合であっても、パーキングロックの解除に伴いパーキングロック機構50に摩耗が生じる可能性が低い摺動面圧が推定されているときには、第1オイルポンプP1を駆動させない。これにより、摩耗の発生を抑える上で適切なタイミングで第1オイルポンプP1を駆動可能として、第1オイルポンプP1の駆動に伴う燃費悪化を抑制できる。
【0045】
(4)本実施形態では、第1オイルポンプP1を駆動するときの駆動量をオイルの粘度が高いときほど大きくなるように設定している。これにより、パーキングロック機構50への迅速なオイル供給が可能になる。
【0046】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、道路勾配判定部91は、パーキングロック機構50の全体が油面から露出するときの勾配のうち最小となる勾配を所定量として設定したが、所定量の設定態様は適宜変更が可能である。例えば、パーキングロック機構50の半分が油面から露出するときの勾配を所定量として設定してもよいし、パーキングロック機構50におけるパーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールの摺動部が油面から露出するときの勾配を所定量として設定してもよい。要は、パーキングロック機構50において潤滑不足による摩耗が発生する虞のある摺動箇所を対象として、該摺動箇所が油面から露出するときの勾配を所定量として設定することが可能である。
【0047】
・上記実施形態では、摺動面圧判定部94は、パーキングロック機構50の全体が油面から露出している状態においてパーキングロックを解除した際に、パーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールの摺動部に摩耗が発生するときの摺動面圧のうち最小となる値を閾値として設定したが、閾値の設定態様は適宜変更が可能である。例えば、パーキングロック機構50の全体が油面から露出している状態においてパーキングロックを解除した際に、パーキングロック機構50に摩耗が生じるときの摺動面圧のうち最小となる値よりも大きい値や小さい値を閾値として設定してもよい。
【0048】
・事前潤滑処理における第1オイルポンプP1の駆動量を、オイルの粘度に基づいて設定しなくてもよい。例えば、オイルの粘度に拘わらず、一定の駆動量で第1オイルポンプP1を駆動するようにしてもよい。
【0049】
・事前潤滑処理において、シフトポジションがパーキング位置にあるか否かの判定を省略してもよい。こうした構成では、例えば、運転者がイグニッションスイッチ86をオン操作した後すぐにシフトポジションをパーキング位置から変更した場合であっても、道路の勾配が所定量以上であり、摺動面圧が閾値以上であるときには、第1オイルポンプP1を駆動してパーキングロック機構50の事前潤滑を行ってからパーキングロックを解除する。これにより、車両100の発進性よりも、パーキングロック機構50における摩耗発生の抑制を優先させた構成を実現できる。
【0050】
・事前潤滑処理において、摺動面圧が閾値以上であるか否かの判定を省略してもよい。こうした構成であっても、道路の勾配が所定量以上であるときに、第1オイルポンプP1を駆動してからパーキングロックを解除するのであれば、上記(1)と同様の作用効果を得ることはできる。
【0051】
・イグニッションスイッチ86がオフからオンに切り替えられたときに事前潤滑処理を実行する構成を例に説明したが、事前潤滑処理の実行タイミングはこれに限らない。例えば、イグニッションスイッチ86がオンとなっている状態において、所定周期毎に上記事前潤滑処理を実行してもよい。この構成では、イグニッションスイッチ86がオフからオンに切り替えられたときだけでなく、切り替えられた後も所定の周期で事前潤滑処理を実行するため、パーキングロック機構50の摩耗の発生を好適に抑えることが可能になる。
【0052】
・事前潤滑処理において、第1オイルポンプP1の駆動に合わせて、第1モータジェネレータMG1を駆動するようにしてもよい。第1モータジェネレータMG1の一部がオイルパン55A内で油没している場合等、第1モータジェネレータMG1を駆動することでオイルパン55A内のオイルを攪拌して飛散させることも可能である。そのため、第1オイルポンプP1の駆動に合わせて第1モータジェネレータMG1を駆動し、飛散させたオイルによってパーキングロック機構50を早期に潤滑するようにしてもよい。
【0053】
・上記実施形態では、車両に設けられるパーキングロック機構として、アクチュエータ、パーキングロッド、パーキングスリーブ、及びパーキングロックポールを備えるパーキングロック機構50を例示した。パーキングロック機構としては、これらの構成部品を必ずしも備える必要はない。要は、車輪42の回転を規制しているパーキングロックの状態から、パーキングロックを解除して車輪42の回転を許容する状態へと移行する際に、互いに摺動する構成部品を備えるパーキングロック機構を対象とすることが可能である。こうしたパーキングロック機構が設けられた車両100に対して上記実施形態と同様の構成を適用することで、上記(1)と同様の作用及び効果を得ることは可能である。
【0054】
・オイルポンプとして機関駆動式の第1オイルポンプP1を例に説明したが、パーキングロック機構50にオイルを供給するオイルポンプはこうしたものに限らない。例えば、電動式のオイルポンプを採用し、内燃機関の駆動に拘わらず、同オイルポンプの駆動を制御可能にしてもよい。こうした構成では、駆動実行部96は、電動式のオイルポンプの駆動量をオイルの粘度が高いときほど大きくなるように設定することが望ましい。
【0055】
・車両の制御装置70をハイブリッド車両に適用した例を説明したが、駆動源として内燃機関のみを備える車両に適用される車両の制御装置や、駆動源としてモータのみを備える車両に適用される車両の制御装置であっても、上記実施形態と同様の構成を適用することができる。
【0056】
・上記実施形態では、車両の制御装置70は、ROM71Bに記憶されたプログラムをCPU71Aが実行することにより、事前潤滑処理を含む各種処理を実行した。すなわち、車両の制御装置70は、各種処理を実行するための全てのプログラムを記憶するROM71B等のプログラム格納装置と、該プログラムに従って処理を実行するCPU71A等の処理装置とを備える。そして、車両の制御装置70が、ソフトウェア処理を実行することにより、各種処理を実行するようにした。車両の制御装置70は、このようにソフトウェア処理のみによって各種処理を行うものに限らない。例えば、上記実施形態において実行されるソフトウェア処理の少なくとも一部を実行する専用のハードウェア回路を備えるようにしてもよい。この構成は、例えば、上記実施形態において実行される処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備えることで実現できる。また、例えば、上記実施形態において実行される処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備えることによっても実現することは可能である。このように、1または複数のソフトウェア処理回路、及び1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって上記各種処理を実行すればよい。
【符号の説明】
【0057】
10…内燃機関
11…クランクシャフト
20…モータ
30…遊星ギヤ機構
31…プラネタリキャリア
32…サンギヤ
33…リングギヤ
34…カウンタドライブギヤ
35…カウンタドリブンギヤ
36…リダクションギヤ
37…ファイナルドライブギヤ
38…ファイナルドリブンギヤ
39…ベアリング
40…差動機構
41…車輪軸
42…車輪
43…ブレーキ装置
50…パーキングロック機構
55…トランスアクスルケース
55A…オイルパン
58…オイルクーラ
60…バッテリ
70…車両の制御装置
71…パワーマネジメントECU
71A…CPU
71B…ROM
71C…RAM
72…エンジンコントローラ
73…モータコントローラ
80…車速センサ
81…アクセルペダルセンサ
82…油温センサ
83…加速度センサ
84…シフトポジションセンサ
85…ブレーキペダルセンサ
86…イグニッションスイッチ
90…道路勾配算出部
91…道路勾配判定部
92…シフトポジション判定部
93…摺動面圧推定部
94…摺動面圧判定部
95…粘度算出部
96…駆動実行部
100…車両
200…パーキングロック機構
201…パーキングロッド
201A…カム
202…パーキングスリーブ
203…パーキングロックポール
MG1…第1モータジェネレータ
MG2…第2モータジェネレータ
P1…第1オイルポンプ
P2…第2オイルポンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7