(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042326
(43)【公開日】2022-03-14
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20220307BHJP
【FI】
A63F5/04 511A
A63F5/04 601A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020147714
(22)【出願日】2020-09-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小原 雅生
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CC01
2C182DA13
(57)【要約】
【課題】リール窓の透明平板にリールの外周面を近接配置し易く、かつ、リールの外周面を適切に保護可能な遊技機を提供する。
【解決手段】側面視においてリール9の外周の外側に突出する保護部50をリールユニット16に配設し、リール9の最前部9aがリールユニット16の最前部となる第1の姿勢でリールユニット16を筐体2に設置して、リール9の最前部9aをリール窓5の透明平板6に近接させるとともに、リール9と透明平板6の前後間隔よりも前後間隔が狭くなるように、保護部50をリール窓5の下縁に近接又は当接させる。そして、リールユニット16の底部を、第1の姿勢では水平面に載置困難であって、第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能なものとして、第2の姿勢では、リール9の最前部9aよりも保護部50が前方に配置されて、保護部50がリールユニット16の最前部となるようにする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の前面側を覆う開閉可能な前扉と
左右方向に並置された複数のリールを具備し、前記筐体の内部に配設されて、前記前扉に開口するリール窓に、前記各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットと
を備える遊技機であって、
前記リールユニットは、
側面視において、前記リールの外周の外側に突出する保護部を備え、
前記保護部が前記リールの最前部の下方に配置されて、前記リールの最前部が前記リールユニットの最前部となる第1の姿勢で前記筐体に設置され、
前記第1の姿勢では水平面に載置困難であって、前記第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能な底部を有し、
前記第2の姿勢では、前記リールの最前部よりも前記保護部が前方に配置されて、前記保護部が前記リールユニットの最前部となるよう構成されており、
さらに、前記リールユニットは、前記リール窓に設けられた透明平板に、前記リールの外周面を近接させており、
前記保護部は、前記リールと前記透明平板の前後方向の間隔よりも、前記リール窓の下縁との前後方向の間隔が狭くなるように、前記リール窓の下縁に背面側から近接又は当接していることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記保護部は、隣り合う前記リールの間、及び/又は、前記リールユニットの左右一側若しくは左右両側に配置された突部であって、前記リールユニットの正面視において、前記リールと重ならないよう配置されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記リールユニットは、前記各リールの、前記リール窓と対向する所定範囲を照らす照明手段を備え、
前記保護部は、前記所定範囲よりも下方であって、前記所定範囲の下縁の高さに近接する高さに配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記リールユニットは、前記第2の姿勢で、前記リールの最後部よりも後方に配置されて、前記リールユニットの最後部となる遮蔽部を備え、
前記遮蔽部は、前記第2の姿勢の前記リールユニットの正面視において、少なくとも一部が前記保護部と重なり合う位置に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の内部にリールユニットが配設された遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシン等の遊技機は、左右方向に並置された複数のリールを具備し、筐体の内部に配設されて、前扉に開口するリール窓に、各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットを備えている。ここで、リールの外周面は、図柄が印刷されたプラスチックフィルム等で構成されており、傷つき易く、また、傷が目立ち易くなっている。このため、一般的に、リール窓には、遊技者がリールの外周面に触れないように透明平板が嵌め込まれている。また、製造過程やメンテナンスの際にリールの外周面を保護する目的で、リールユニットに、リールの前方を横断する棒状の保護部(プロテクトバー)を備えるものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、リールユニットは、リールの外周面を透明平板にできるだけ近接させる方が、遊技者が図柄をより近くで視認可能となるため、好ましいとされている。しかしながら、上記特許文献1の遊技機では、リールの前方に配設された保護部が前扉と干渉し易いため、リールの外周面を透明平板に近接配置し難いという問題がある。リールユニットから保護部を取り除けば、かかる問題は解消されるが、その一方で、製造過程やメンテナンスの際に、リールの外周面が傷つき易くなってしまう。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたのであり、リール窓の透明平板にリールの外周面を近接配置し易く、かつ、リールの外周面を適切に保護可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、筐体と、前記筐体の前面側を覆う開閉可能な前扉と左右方向に並置された複数のリールを具備し、前記筐体の内部に配設されて、前記前扉に開口するリール窓に、前記各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットとを備える遊技機であって、前記リールユニットは、側面視において、前記リールの外周の外側に突出する保護部を備え、前記保護部が前記リールの最前部の下方に配置されて、前記リールの最前部が前記リールユニットの最前部となる第1の姿勢で前記筐体に設置され、前記第1の姿勢では水平面に載置困難であって、前記第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能な底部を有し、前記第2の姿勢では、前記リールの最前部よりも前記保護部が前方に配置されて、前記保護部が前記リールユニットの最前部となるよう構成されており、さらに、前記リールユニットは、前記リール窓に設けられた透明平板に、前記リールの外周面を近接させており、前記保護部は、前記リールと前記透明平板の前後方向の間隔よりも、前記リール窓の下縁との前後方向の間隔が狭くなるように、前記リール窓の下縁に背面側から近接又は当接していることを特徴とする遊技機である。ここで、リールと透明平板の前後方向の間隔や、保護部とリール窓の下縁の前後方向の間隔は、両者の前後方向の間隔が最も狭くなっている部分の寸法を指すものである。
かかる構成にあっては、リールユニットが筐体に設置された状態では、保護部がリールの最前部の下方に配置されて、リールの最前部がリールユニットの最前部となるため、保護部を前扉と干渉させることなく、リールの外周面を透明平板に近接させることが可能となる。特に、本発明では、保護部とリール窓の下縁との前後間隔が、リールと透明平板との前後間隔よりも狭くなっており、前扉を勢いよく閉じたり、前扉を叩いたりしても、保護部がリール窓の下縁と衝突することで、リールと透明平板との衝突を回避できるため、リールの外周面が透明平板と衝突して傷つくおそれはない。
また、本発明では、リールユニットを筐体に設置した状態で、保護部はリールの最前部の下方に配置されるため、保護部に視認性を阻害されることなく、リールの最前部に位置する図柄をリール窓に表示できる。
また、本発明に係るリールユニットは、保護部がリールの最前部の前方に配置されて、リールユニットの最前部となる第2の姿勢で水平面に載置可能であるため、筐体から取り外したリールユニットを、第2の姿勢でメンテナンスすれば、作業者が、誤ってリールの外周面に触れるのを保護部によって適切に防止できる。また、第2の姿勢でメンテナンスを行えば、リールの正面が斜め上を向いて見やすくなるため、リールの掃除等が容易となる。また、製造過程において、リールユニットを箱やコンテナに収容して運搬する時にも、リールユニットを第2の姿勢で収容しておけば、リールの外周面が箱やコンテナの壁面と接触するのを、保護部によって適切に防止できる。
このように、本発明によれば、保護部によってリールの外周面を適切に保護しつつ、リールユニットのリールの外周面をリール窓の透明平板に近接配置することが可能となる。
【0007】
本発明にあって、前記保護部は、隣り合う前記リールの間、及び/又は、前記リールユニットの左右一側若しくは左右両側に配置された突部であって、前記リールユニットの正面視において、前記リールと重ならないよう配置されていることが提案される。
上記特許文献1のように、リールの正面を横断する棒状の保護部を配設する場合、保護部は、リールの両側で支持して、リールの正面に架け渡す構成となるため、保護部が撓んでリールの外周面と接触しないように、保護部を比較的大きく突出させて剛性を付与しなくてはならない。これに対して、かかる構成では、保護部はリールの正面に配設されず、大きく突出させなくても十分な剛性を確保できるため、保護部の突出幅を減らして、リールの外周面を透明平板に一層近接させることが可能となる。
また、上記特許文献1のように、リールの正面を横断する棒状の保護部を配設する場合、製造時やメンテナンス時に、螺子などの部品がリールと保護部との隙間に入り込んでしまい、回収に手間取るおそれがある。かかる構成では、このような不具合の発生を防止できる。
【0008】
また、本発明にあって、前記リールユニットは、前記各リールの、前記リール窓と対向する所定範囲を照らす照明手段を備え、前記保護部は、前記所定範囲よりも下方であって、前記所定範囲の下縁の高さに近接する高さに配置されることが提案される。
かかる構成にあっては、照明手段によってリールの所定範囲を照らした時に、照らされた所定領域と保護部との高さ位置によって、照明手段と保護部が正しく配置されているか否かを確認可能となる。
【0009】
また、本発明にあって、前記リールユニットは、前記第2の姿勢で、前記リールの最後部よりも後方に配置されて、前記リールユニットの最後部となる遮蔽部を備え、前記遮蔽部は、前記第2の姿勢の前記リールユニットの正面視において、少なくとも一部が前記保護部と重なり合う位置に配設されていることが提案される。
かかる構成にあっては、製造過程においてリールユニットを水平面上に前後に整列させた時に、前後に隣り合うリールユニットの最前部の保護部と最後部の遮蔽部が前後に対向するため、それらのリールユニットのリール同士が接触して、リールの外周面が傷つくのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】リールユニット16を分離して示す筐体2の斜視図である。
【
図3】中パネルユニット7を分離して示す前扉3の斜視図である。
【
図4】中パネルユニット7の背面側の斜視図である。
【
図9】リールユニット16を筐体2に設置した状態を示す説明図である。
【
図10】リールユニット16とリール窓5の位置関係を示すスロットマシン1の部分断面図である。
【
図11】リールユニット16を第2の姿勢で水平面Lに載置した状態の側面図である。
【
図12】リールユニット16を第2の姿勢で水平面Lに載置した状態の背面図である。
【
図13】2つのリールユニット16を水平面Lに前後に整列させた状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態を、本発明をスロットマシンに適用した実施例に従って説明する。
なお、以下の実施例にあって、本発明に係る保護部は、保護突部50に相当する。また、本発明に係る照明手段は、リールランプ28に相当する。また、本発明に係る遮蔽部は、第2の姿勢のリールケース23における背板部38の最後部38aに相当する。
【0012】
図1に示すように、本実施例のスロットマシン1は、筐体2と、筐体2の前面側の開口部を覆う前扉3を備えている。前扉3は、筐体2の内部を開閉し得るよう、左側縁を筐体2に枢支されている。前扉3の上部には、演出画像等を表示する画像表示器4が組み付けられる。前扉3の中央部には横長矩形状のリール窓5が開口しており、筐体2の内部に配設された3つのリール9の図柄を、リール窓5を介して前方から視認可能となっている。リール窓5は、遊技者がリール9に触れないようにアクリル板からなる透明平板6で塞がれている。また、前扉3の前面側には、リール窓5の下方に、各種のスイッチを備える操作パネル11が配設される。また、前扉3の下部には、遊技者にメダルを払い出す払出口12と、払出口12から払い出されたメダルを収容するメダル皿13が配設される。
【0013】
図2に示すように、筐体2の内部には、上下方向の中央付近に水平な棚板15が固定されており、棚板15の上にリールユニット16が設置される。リールユニット16は、左右に並置された3つのリール9を具備し、各リール9を回転させて所要の角度位置で停止させることにより、
図1に示すように、リール9の外周面に配された図柄10をリール窓5に可変表示するものである。また、筐体2の内部には、棚板15の下方には、メダル払出装置18と電源装置19が配設され、リールユニット16の上方に、主制御基板20とサブ制御基板21が配設される。
【0014】
リール窓5は、
図1に示すように、前扉3の中央部に設けられた横長矩形状の開口部である。
図3に示すように、前扉3の中央部には、前扉3の本体を構成する前扉ベース53の正面側に、中パネルユニット7が装着されており、リール窓5は、中パネルユニット7及び前扉ベース53を前後に貫通するように開口している。
図4に示すように、中パネルユニット7は、リール窓5を形成する矩形枠状の樹脂製枠体55に、リール窓5を閉塞する透明平板6を嵌め込んでなるものである。透明平板6は樹脂製枠体55の前面側に組み付けられており、リール窓5は、透明平板6の背面側に開口縁が形成された凹部形状をなしている。また、樹脂製枠体55には、リール窓5の両側に、演出ランプを構成するLED基板56が配設される。
【0015】
図5,6に示すように、リールユニット16は、樹脂製のリールケース23の内部に、3つのリール装置24a~24cを左右に並設してなるものである。
図7に示すように、リール装置24a~24cは、短円筒形状のリール9と、リール9を回転駆動するリールモータ27とを備え、主制御基板20からの制御信号に基づいて、リール9を回転させ、所要の角度で停止させるものである。具体的には、リール装置24a~24cは、リールケース23に固定される金属製のリールベース26を備え、リールベース26の右側にリールモータ27が固定され、右方に突出するリールモータ27の駆動軸に、リール9の中心が固定される。リール9は、車輪状のリールフレーム31の外周面に、プラスチックフィルムからなる帯状の図柄シート32を貼付してなるものである。
図5~7では図示を省略しているが、図柄シート32には、
図1に示すような複数種類の図柄10が20個ずつ等間隔に印刷されている。各リール装置24a~24cのリール9は、図柄シート32の図柄配列が異なるものの、同じ大きさ、同じ形状であり、夫々の回転軸が左右方向の同一直線上に並ぶように、リールケース23の内部に左右に並置される。また、リールベース26には、リール窓5からリール9を視認した時に、リール9の左側の隙間から内部が見えないように隙間を遮蔽するマスク部材30が配設される。なお、右端に位置するリール9の右側の隙間は、リールケース23に別途配設されたマスク部材30aによって遮蔽される(
図5,6参照)。また、マスク部材30には、リール9を内側から照らすリールランプ28が取り付けられ、さらに、リールランプ28に、リール9が所定の基準角度位置を通過したのを検知する基準位置検知センサ29が取り付けられる。リールランプ28は、LED基板34にリフレクタ33を組み付けてなるものであり、
図9に示すように、リール9の外周面の前側部分の裏側に配置されて、
図6に示す照明範囲Vをリール9の裏側から照らすように配設される。かかる照明範囲Vは、各リール9の外周面のうち、リール窓5と対向して図柄10を表示する部位であり(
図1参照)、各リール9の最前部9aを含んでいる。
【0016】
リールケース23は、硬質樹脂からなる成形品であり、
図8に示すように、前側が大きく開放された箱形状をなしている。詳述すると、リールケース23は、底板部35と、底板部35の左右両側縁から立ち上がる一対の側板部36と、左右の側板部36の上縁の間に架け渡される天板部37と、左右の側板部36の後縁の間に架け渡される背板部38と、底板部35の前縁から垂下する垂下板部39とを備えてなる。底板部35と天板部37の前縁には、3つのリール装置24a~24c及びマスク部材30aを夫々螺子止めするための螺子穴41が形成される。また、垂下板部39には、リールケース23を棚板15に固定するための螺子貫通孔42が前後方向に貫設される。背板部38は、各リール装置24a~24cの後方に位置し、リール9及びリール9の両側の隙間の略全域を背面側から覆っている。底板部35、側板部36、天板部37、及び垂下板部39は平板形状であるが、背板部38は、リール9の外周面の形状に合わせて、左右方向と直交する断面が、後方に膨出する円弧形状をなしている。
【0017】
図9に示すように、リールユニット16は、リールケース23の底板部35が水平となる第1の姿勢で筐体2に設置される。具体的には、リールユニット16は、棚板15の水平な上面の上に底板部35を載せて、垂下板部39を棚板15の前縁から垂下させた状態で、垂下板部39を棚板15の前縁に螺子止めされている。また、リールユニット16は、棚板15の上面両側部に立設された位置決め突部45(
図2参照)によって、棚板15の上で左右方向に位置決めされている。また、リールユニット16は、棚板15の上面後部に配設された伏コ字状の係合金具46(
図2参照)に底板部35を内嵌させることにより、前方に傾倒しないよう係着されている。かかる設置状態では、
図9に示すように、リール9の最前部9aが、リールユニット16の最前部となって、筐体2の前面側開口部の前方にリール9が突出する。
【0018】
図10に示すように、リールユニット16は、リール9の図柄10を遊技者が近くで視認し得るように、前扉3の閉止状態で、リール9の最前部9aを、凹部形状をなすリール窓5の内部に進出させて、リール9の外周面を透明平板6に近接させている。このように、本実施例では、リール9の外周面を透明平板6に近接させるため、リールユニット16に、リール9の外周面と透明平板6との接触を防止する保護突部50が配設される。
【0019】
保護突部50は、
図5,6に示すように、隣り合うリール9の間に配置されて、前方に突出する突部である。
図7に示すように、保護突部50は、リール装置24b,24cのマスク部材30に一体的に設けられる。具体的には、保護突部50は、マスク部材30の、リール9の隙間を遮蔽するマスク面51の下部に配設されて、正面視においてリール9と重ならないように、隣り合うリール9の隙間から前方に突出している。また、保護突部50の先端には、略平坦な端面50aが形成される。
図5,9に示すように、マスク部材30のマスク面51は、側面視においてリール9の外周の内側に位置しているが、保護突部50は、側面視においてリール9の外周の外側まで突出している。なお、保護突部50は、隣り合うリール9の隙間を遮蔽するマスク部材30のみに設けられ、リール9とリールケース23の側板部36の隙間を遮蔽するマスク部材30,30aには設けられていない。
【0020】
図10に示すように、保護突部50は、前扉3の閉止状態で、リール窓5の下縁に背面側から近接するよう構成されている。具体的には、
図10に示すように、保護突部50は、リール窓5の下縁を構成する前扉ベース53と樹脂製枠体55のうち、背面側に位置する前扉ベース53に近接するように配置される。
図10に示すように、保護突部50は、リール窓5の下縁との前後方向の間隔が、リール9と透明平板6の前後方向の間隔よりも、狭くなるように配置される。かかる構成にあっては、前扉3が勢いよく閉められたり、前扉3が叩かれたりして、前扉3が背面側に強く押された場合でも、透明平板6がリール9に当接する前に、保護突部50がリール窓5の下縁と当接して、透明平板6のリール9への接近を阻止するため、リール9が透明平板6と衝突してリール9の外周面が傷つくのを防止できる。なお、
図10に示すように、保護突部50とリール窓5の下縁との前後方向の間隔は、リール窓5の上縁とリール9との前後方向の間隔よりも狭いため、前扉3が勢いよく閉められた時や、前扉3が叩かれた時に、リール9がリール窓5の上縁と衝突して傷つくのも防止される。
【0021】
また、
図9に示すように、保護突部50は、第1の姿勢では、リール9の最前部9aの下方に配置されるため、
図1に示すように、リール9の最前部9aに位置する図柄10をリール窓5に表示しても、保護突部50によって最前部9aの図柄10の視認性が阻害されることはない。特に、本実施例では、
図10に示すように、保護突部50は、前扉3の真正面や、透明平板6に正対する方向からリール窓5の中を覗いた時に、リール窓5の下縁(前扉ベース53)の裏側に隠れる位置に配設されているため、保護突部50によって、リール窓5に表示される図柄10の視認性が阻害されることはない。また、かかる構成では、リールユニット16が筐体2へ正しく取り付けられていないと、前扉3の閉止時に保護突部50がリール窓5の下縁と衝突したり、保護突部50がリール窓5から視認容易となったりするため、リールユニット16の取付不良を容易に発見可能となる。また、既存の機種には、マスク面51に装飾シールを貼付したものや、マスク面51に演出ランプを配設したものがあるが、保護突部50は、マスク面51の、リール窓5から視認困難な位置に配設されるため、保護突部50が、こうした装飾シールや演出ランプの配設の障害となることはない。また、保護突部50は、第1の姿勢では、リール9の最前部9aよりも背面側に配置されるため、本実施例では、
図10に示すように、保護突部50を前扉3と干渉させることなく、リール9の外周面を透明平板6に近接できる。
【0022】
また、
図6に示すように、保護突部50は、リール9の、リールランプ28によって照らされる照明範囲Vの下方であって、当該照明範囲Vの下縁の高さに近接する高さに配置されている。より具体的には、本実施例では、保護突部50の上縁の高さが、照明範囲Vの下縁の高さと略同じとなるよう構成される。かかる構成によれば、リールランプ28によってリール9を照らした時に、照明範囲Vの下縁と保護突部50の高さ位置を確認することによって、リールランプ28と保護突部50が適切に配置されているか否かを確認できる。すなわち、リールランプ28のマスク部材30への取付不良や、マスク部材30のリールベース26への取付不良、リールベース26のリールケース23への取付不良などがある場合は、照明範囲Vと保護突部50の高さ関係が不適切となるため、照明範囲Vと保護突部50の高さを見比べることにより、こうした取付不良の有無を一目で確認できる。また、リール9の外周面の図柄10の位置を、リールランプ28の照明範囲Vや保護突部50の高さ位置と比較することによって、図柄シート32の貼付位置やリール9の停止制御にずれがないかを確認することもできる。
【0023】
また、
図6に示すように、保護突部50は、左右両側のリール9の側縁との間に間隔を空けて配置されるため、本実施例では、リール9が回転時の振動によって左右方向にブレたとしても、リール9と保護突部50が接触して、リール9が破損するおそれはない。また、
図6に示すように、保護突部50は、正面視において、左右の側縁が、両側のリール9の側縁と平行となるよう設けられている。かかる構成によれば、メンテナンス等においてリール9の回転が正常であるか確認する際に、リール9の側縁と保護突部50の側縁の間隔に着目することで、リール9の回転ブレを容易に発見できる。
【0024】
上述のように、リールユニット16は、底板部35が水平となる第1の姿勢で筐体2に設置されるが、底板部35の前縁から垂下板部39が垂下する底部形状をなしているため、第1の姿勢では水平面に載置困難であり、
図11に示すように、第1の姿勢よりも約20°後傾して、垂下板部39の下縁と底板部35の後縁を水平面Lに当接させる第2の姿勢で、水平面Lに安定に載置可能となっている。
図9に示すように、第1の姿勢ではリール9の最前部9aがリールユニット16の最前部となるが、
図11に示すように、第2の姿勢では、リールユニット16の後傾によって、保護突部50がリール9の最前部9aの前方に突出して、保護突部50がリールユニット16の最前部となる。また、
図9に示すように、第1の姿勢では底板部35の後縁がリールユニット16の最後部となっているが、
図11に示すように、第2の姿勢では、背板部38の最後部38aが、リール9の最後部や底板部35の後縁よりも後方に配置されて、リールユニット16の最後部となる。
【0025】
このように、本実施例に係るリールユニット16は、保護突部50がリールユニット16の最前部となる第2の姿勢で水平面Lに安定に載置可能であるため、筐体2から取り外したリールユニット16を、第2の姿勢でメンテナンスすれば、作業者が誤ってリール9の外周面に触れるのを保護突部50によって適切に防止できる。また、第2の姿勢でメンテナンスを行えば、リール9の正面が斜め上を向いて見やすくなるため、リール9の掃除等が容易となる。また、製造過程において、リールユニット16を箱やコンテナに収容して運搬する時にも、リールユニット16を第2の姿勢で収容しておけば、リール9の外周面が箱やコンテナの壁面と接触するのを、保護突部50によって適切に防止できる。さらに言えば、
図11に示すように、第2の姿勢においては、リールケース23の天板部37が、リールユニット16の最上部となるため、リールユニット16の上に物が載まれた場合でも、リール9の外周面を保護できる。
【0026】
また、本実施例に係るリールユニット16は、リールケース23の背板部38が、各リール9を背面側から覆っているため、リールユニット16を水平面Lに載置して第2の姿勢でメンテナンス等を行う際に、作業者が、誤って背面側からリール9の外周面に触れるのを防止できる。
【0027】
また、本実施例に係るリールユニット16は、
図12に示すように、第2の姿勢において、背板部38の最後部38aと保護突部50が、リールユニット16の正面視及び背面視において、相互に重なり合う位置に配設されている。かかる構成にあっては、リールユニット16を第2の姿勢で水平面Lに前後に並べた時に、後方のリールユニット16の保護突部50と、前方のリールユニット16の背板部38の最後部38aとが前後に対向するため、
図13に示すように、製造過程において、前後のリール9を接触させることなく、リールユニット16を前後に隙間なく整列させて一時保管できる。なお、
図12に示すように、背板部38は、リール9及びリール9の両側の隙間の略全域を覆っているが、かかる背板部38は、少なくとも、第2の姿勢で最後部38aが保護突部50と前後方向に重なり合うものであればよく、縦格子状や横格子状、井桁格子状であっても構わない。特に、本実施例のように、リールユニット16の第2の姿勢において、背板部38の最後部38aが、3つのリール9の背面側を横断するように配置されている場合には、仮に、
図13に示す整列状態において、2つのリールユニット16の位置が左右にずれた場合でも、後方のリールユニット16の保護突部50が、前方のリールユニット16のリール9に当接しないよう、背板部38の最後部38aで保護できる。
【0028】
また、本実施例では、保護突部50の先端に形成された端面50a(
図7参照)が、リールユニット16を筐体2に設置した状態でリール窓5の下縁と略正対し(
図10参照)、また、リールユニット16を水平面Lに前後に整列させた状態では、当該端面50aが、背板部38の最後部38aと略正対するよう構成されている。かかる構成によれば、リール窓5の下縁や、背板部38の最後部38aが、保護突部50に衝突した時に、衝撃を平面で受け止めることができるため、衝突時の衝撃を分散させて、保護突部50などが破損するのを防止できる。
【0029】
また、
図10,11に示すように、保護突部50の先端の端面50aは、第1の姿勢の時は、斜め下方を向いているが、第2の姿勢の時は、第1の姿勢の時より上向きとなって、略正面を向くよう構成されている。このように、第2の姿勢において先端の端面50aを略正面に向けるのは、水平面Lに載置した状態で端面50aが斜め下方を向いていると、前方から端面50aにものが衝突した時に、保護突部50を押し上げる力が働いて、リールユニット16が後方に転倒するおそれがあるためである。なお、筐体2に固定される第1の姿勢では、転倒のおそれはないため、保護突部50の先端の端面50aが斜め下方を向いていても問題は生じない。
【0030】
以上のように、本実施例に係るリールユニット16は、筐体2に設置した状態において、保護突部50によってリール9の外周面と透明平板6との衝突を防止しつつ、保護突部50を前扉3と干渉させることなく、リール9の外周面を透明平板6に近接配置できる。また、かかるリールユニット16は、保護突部50をリールユニット16の最前部とする姿勢で水平面Lに載置可能であるため、製造過程やメンテナンスの際には、保護突部50によってリール9の外周面を適切に保護できる。したがって、本実施例によれば、保護突部50によってリール9の外周面を適切に保護しつつ、リールユニット16のリール9の外周面をリール窓5の透明平板6に近接配置することが可能となる。
【0031】
以上に本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例の形態に限らず本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、上記実施例では、本発明に係る保護部が、リール9とリール9の間に配置された保護突部50によって構成されていたが、本発明に係る保護部は突部に限られず、リール9の正面を横断する棒状のものであっても構わない。ただし、本発明に係る保護部は、棒状のものよりも、本実施例の保護突部50のように、リールユニット16の正面視においてリール9と重ならないように配置された突部であることが望ましい。保護部が棒状である場合は、保護部をリール9の両側で支持して、リール9の正面を横断するように架け渡す構成となるため、保護部が撓んでリール9の外周面と接触しないように、保護部を太くして剛性を付与しなくてはならず、太くした保護部が邪魔となって、リール9の外周面を透明平板6に近接させ難くなるためである。また、リール9の正面を横断するように棒状の保護部を配設する場合、製造時やメンテナンス時に、螺子などの部品がリール9と保護部との隙間に入り込んでしまい、回収に手間取るおそれがある。上記実施例のように保護部が突部形状である場合には、このような不具合は生じない。
【0032】
また、上記実施例では、隣り合うリール9の間に保護突部50が配設されているが、隣り合うリール9の間に替えて、又は加えて、リールユニット16の左右両側に保護突部50を設けるようにしてもよい。具体的には、リール9とリールケース23の側板部36の隙間を遮蔽するマスク部材30,30aに、保護突部50を配設するようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施例では、前扉3の閉止状態で、保護突部50がリール窓5の下縁に背面側から近接するよう構成されているが、かかる構成に替えて、保護突部50を、リール窓5の下縁に背面側から当接させるようにしても、同様の効果が期待される。また、上記実施例では、保護突部50を前扉ベース53の背面側に近接配置しているが、本発明に係る保護部の近接対象は、リール窓5の下縁付近にあって、前扉3の背面側に露出している部材であれば、前扉ベース53以外の部材であってもよい。具体的には、中パネルユニット7の樹脂製枠体55が、リール窓5の下縁の背面側に露出する構成にあっては、保護突部50を樹脂製枠体55に対して背面側から近接させるようにしてもよい。
【0034】
また、上記実施例に係るリールユニット16は、棚板15の上に設置されるが、本発明に係るリールユニットは筐体の背板に係止されるものであってもよい。筐体の背板に係止されるリールユニットでは、棚板15に載置するための底部形状が不要となるため、リールユニットの底部は平坦面であっても構わない。また、上記実施例に係るリールユニット16の底部は、一体のリールケース23によって構成されるが、本発明に係るリールユニットの底部は複数部材で構成されていてもよい。また、本発明に係るリールユニットの底部は、筐体2に設置する時と、水平面Lに載置する時とで、形状を変化させるものであってもよい。具体的には、水平面Lに載置する時は折り畳み式の脚部を拡げ、筐体2に設置する時は当該脚部を折り畳む構成が提案される。
【0035】
また、上記実施例では、
図11に示すように、リールユニット16の第2の姿勢において、保護突部50がリール9の最前部9aと略同じ高さに位置しているが、本発明に係る保護部は、第2の姿勢において、先端(前端)がリール9の最前部9aよりも前方に突出していれば、リール9の最前部9aと同じ高さに位置していなくても構わない。
【符号の説明】
【0036】
1 スロットマシン(遊技機)
2 筐体
3 前扉
5 リール窓
6 透明平板
7 中パネルユニット
9 リール
9a リールの最前部
10 図柄
16 リールユニット
23 リールケース
28 リールランプ(照明手段)
30,30a マスク部材
35 底板部
38 背板部
38a 背板部の最後部(遮蔽部)
39 垂下板部
50 保護突部(保護部)
51 マスク面
55 樹脂製枠体
L 水平面
【手続補正書】
【提出日】2021-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の前面側を覆う開閉可能な前扉と、
左右方向に並置された複数のリールを具備し、前記筐体の内部に配設されて、前記前扉に開口するリール窓に、前記各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットと、
を備える遊技機であって、
前記リールユニットは、
側面視において、前記リールの外周の外側に突出する保護部を備え、
前記保護部が前記リールの最前部の下方に配置されて、前記リールの最前部が前記リールユニットの最前部となる第1の姿勢で前記筐体に設置され、
前記第1の姿勢では水平面に載置困難であって、前記第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能な底部を有し、
前記第2の姿勢では、前記リールの最前部よりも前記保護部が前方に配置されて、前記保護部が前記リールユニットの最前部となるよう構成されており、
さらに、前記リールユニットは、前記リール窓に設けられた透明平板に、前記リールの外周面を近接させており、
前記保護部は、前記リールと前記透明平板の前後方向の間隔よりも、前記リール窓の下縁との前後方向の間隔が狭くなるように、前記リール窓の下縁に背面側から近接又は当接しており、
前記保護部は、隣り合う前記リールの間、及び/又は、前記リールユニットの左右一側若しくは左右両側に配置された突部であって、前記リールユニットの正面視において、前記リールと重ならないよう配置されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記リールユニットは、
前記第2の姿勢では、前記リールユニットの背部であって前記リールユニットの正面視における前記保護部と重なり合う位置が、前記リールユニットの上部よりも後方に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記リールユニットは、前記各リールの、前記リール窓と対向する所定範囲を照らす照明手段を備え、
前記保護部は、前記所定範囲よりも下方であって、前記所定範囲の下縁の高さに近接する高さに配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、筐体と、前記筐体の前面側を覆う開閉可能な前扉と、左右方向に並置された複数のリールを具備し、前記筐体の内部に配設されて、前記前扉に開口するリール窓に、前記各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットと、を備える遊技機であって、前記リールユニットは、側面視において、前記リールの外周の外側に突出する保護部を備え、前記保護部が前記リールの最前部の下方に配置されて、前記リールの最前部が前記リールユニットの最前部となる第1の姿勢で前記筐体に設置され、前記第1の姿勢では水平面に載置困難であって、前記第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能な底部を有し、前記第2の姿勢では、前記リールの最前部よりも前記保護部が前方に配置されて、前記保護部が前記リールユニットの最前部となるよう構成されており、さらに、前記リールユニットは、前記リール窓に設けられた透明平板に、前記リールの外周面を近接させており、前記保護部は、前記リールと前記透明平板の前後方向の間隔よりも、前記リール窓の下縁との前後方向の間隔が狭くなるように、前記リール窓の下縁に背面側から近接又は当接していることを特徴とする遊技機である。ここで、リールと透明平板の前後方向の間隔や、保護部とリール窓の下縁の前後方向の間隔は、両者の前後方向の間隔が最も狭くなっている部分の寸法を指すものである。
かかる構成にあっては、リールユニットが筐体に設置された状態では、保護部がリールの最前部の下方に配置されて、リールの最前部がリールユニットの最前部となるため、保護部を前扉と干渉させることなく、リールの外周面を透明平板に近接させることが可能となる。特に、本発明では、保護部とリール窓の下縁との前後間隔が、リールと透明平板との前後間隔よりも狭くなっており、前扉を勢いよく閉じたり、前扉を叩いたりしても、保護部がリール窓の下縁と衝突することで、リールと透明平板との衝突を回避できるため、リールの外周面が透明平板と衝突して傷つくおそれはない。
また、本発明では、リールユニットを筐体に設置した状態で、保護部はリールの最前部の下方に配置されるため、保護部に視認性を阻害されることなく、リールの最前部に位置する図柄をリール窓に表示できる。
また、本発明に係るリールユニットは、保護部がリールの最前部の前方に配置されて、リールユニットの最前部となる第2の姿勢で水平面に載置可能であるため、筐体から取り外したリールユニットを、第2の姿勢でメンテナンスすれば、作業者が、誤ってリールの外周面に触れるのを保護部によって適切に防止できる。また、第2の姿勢でメンテナンスを行えば、リールの正面が斜め上を向いて見やすくなるため、リールの掃除等が容易となる。また、製造過程において、リールユニットを箱やコンテナに収容して運搬する時にも、リールユニットを第2の姿勢で収容しておけば、リールの外周面が箱やコンテナの壁面と接触するのを、保護部によって適切に防止できる。
このように、本発明によれば、保護部によってリールの外周面を適切に保護しつつ、リールユニットのリールの外周面をリール窓の透明平板に近接配置することが可能となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明にあって、前記リールユニットは、前記第2の姿勢で、前記リールの最後部よりも後方に配置されて、前記リールユニットの最後部となる遮蔽部を備え、前記遮蔽部は、前記第2の姿勢の前記リールユニットの正面視において、少なくとも一部が前記保護部と重なり合う位置に配設されていることが提案される。また、前記リールユニットは、前記第2の姿勢では、前記リールユニットの背部であって前記リールユニットの正面視における前記保護部と重なり合う位置が、前記リールユニットの上部よりも後方に配設されていることが提案される。
かかる構成にあっては、製造過程においてリールユニットを水平面上に前後に整列させた時に、前後に隣り合うリールユニットの最前部の保護部と最後部の遮蔽部が前後に対向するため、それらのリールユニットのリール同士が接触して、リールの外周面が傷つくのを防止できる。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の前面側を覆う開閉可能な前扉と、
左右方向に並置された複数のリールを具備し、前記筐体の内部に配設されて、前記前扉に開口するリール窓に、前記各リールの外周面に配された図柄を可変表示するリールユニットと、
を備える遊技機であって、
前記リールユニットは、
側面視において、前記リールの外周の外側に突出する保護部を備え、
前記保護部が前記リールの最前部の下方に配置されて、前記リールの最前部が前記リールユニットの最前部となる第1の姿勢で前記筐体に設置され、
前記第1の姿勢では水平面に載置困難であって、前記第1の姿勢よりも後傾した第2の姿勢で水平面に載置可能な底部を有し、
前記第2の姿勢では、前記リールの最前部よりも前記保護部が前方に配置されて、前記保護部が前記リールユニットの最前部となるよう構成されており、
さらに、前記リールユニットは、前記リール窓に設けられた透明平板に、前記リールの外周面を近接させており、
前記保護部は、前記リールと前記透明平板の前後方向の間隔よりも、前記リール窓の下縁との前後方向の間隔が狭くなるように、前記リール窓の下縁に背面側から近接又は当接しており、
前記保護部は、隣り合う前記リールの間、及び/又は、前記リールユニットの左右両側に配置された突部であって、前記リールユニットの正面視において、前記リールと重ならないよう配置されていることを特徴とする遊技機。