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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042524
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】足裏刺激装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 39/04 20060101AFI20220308BHJP
【FI】
A61H39/04 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020147923
(22)【出願日】2020-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】594029333
【氏名又は名称】不二商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】特許業務法人あいち国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(72)【発明者】
【氏名】田中 辰己
【テーマコード(参考)】
4C101
【Fターム(参考)】
4C101BA01
4C101BB02
4C101BC09
4C101BD02
4C101BD06
4C101BD09
4C101BD17
4C101BD18
4C101BE01
(57)【要約】
【課題】アクチュエータを用いないことにより低コスト化を図りつつ、突起物の位置調整が容易にできる足裏刺激装置を提供する。
【解決手段】足裏刺激装置1は、複数のリンク部材11-12,21-25により平行四辺形のリンク機構を構成し、リンク部材11-12,21-25同士の連結角度を変更することにより前記平行四辺形を変形可能なフレーム2と、複数のリンク部材11-12,21-25に取り付けられた足裏刺激用の複数の突起物3とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリンク部材により平行四辺形のリンク機構を構成し、前記リンク部材同士の連結角度を変更することにより前記平行四辺形を変形可能なフレームと、
前記複数のリンク部材に取り付けられた足裏刺激用の複数の突起物と、
を備える、足裏刺激装置。
【請求項2】
前記複数の突起物は、前記リンク部材に沿って移動可能に前記リンク部材に取り付けられる、請求項1に記載の足裏刺激装置。
【請求項3】
前記リンク部材には、当該リンク部材の延在方向に沿ったレール溝が形成され、
前記複数の突起物は、前記レール溝に沿って移動可能であり、前記レール溝に対して前記突起物の突出方向に係止されており、前記レール溝の任意の位置に固定される、請求項2に記載の足裏刺激装置。
【請求項4】
前記複数の突起物は、突起高さが異なる複数種を含む、請求項1-3の何れか1項に記載の足裏刺激装置。
【請求項5】
前記フレームは、
平行な2本の第一リンク部材と、
両端が前記2本の第一リンク部材に揺動可能に連結され、相互に平行に配置される3本以上の第二リンク部材と、
を備え、
前記複数の突起物は、少なくとも前記3本以上の第二リンク部材に取り付けられる、請求項1-4の何れか1項に記載の足裏刺激装置。
【請求項6】
前記複数の突起物は、前記第二リンク部材に取り付けられ、第一リンク部材には取り付けられていない、請求項5に記載の足裏刺激装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足裏刺激装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
健康器具として、足つぼシートや足つぼスリッパ等の足裏刺激装置が多数知られている。足裏を刺激する突起物の高さや間隔が、押圧力の強さ、すなわち刺激の強さに影響を及ぼす。例えば、突起物の高さが高い方が、刺激が強い。また、突起物の間隔が大きい方が、刺激が強い。
【0003】
そして、利用者が求める刺激の強さは異なる。そこで、突起物の位置や高さを調整することが求められる。また、利用者毎に足の大きさが異なるため、この観点からも、利用者に応じて突起物の位置を調整することが求められる。そこで、特許文献1-4には、突起物の位置や高さを調整できる装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3025164号公報
【特許文献2】実用新案登録第3091981号公報
【特許文献3】特開2020-081825号公報
【特許文献4】特開2003-153701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術のように、足裏刺激突起物の位置や高さ等を調整するためにアクチュエータを使用すると、高コストとなる。特許文献3,4に記載の技術のように、突起物をシート本体に着脱可能とすることにより、突起物を任意の位置に取り付けることができる。位置を変更する際には、突起物をシート本体から取外し、その後に突起物をシート本体の所望の位置に取り付ける。確かに、突起物の位置を任意の位置に取り付けることができるが、利用者にとって取外しと取付けを行うことは、やはり面倒である。例えば、ほんの僅かに突起物の位置をずらしたい場合にも、取外しと取付けを行わなければならない。
【0006】
本発明は、アクチュエータを用いないことにより低コスト化を図りつつ、突起物の位置調整が容易にできる足裏刺激装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
足裏刺激装置は、複数のリンク部材により平行四辺形のリンク機構を構成し、前記リンク部材同士の連結角度を変更することにより前記平行四辺形を変形可能なフレームと、前記複数のリンク部材に取り付けられた足裏刺激用の複数の突起物とを備える。
【0008】
上述した足裏刺激装置によれば、足裏刺激用の突起物は、フレームを構成する複数のリンク部材に取り付けられている。ここで、フレームは、複数のリンク部材により平行四辺形のリンク機構を構成しており、複数のリンク部材により構成される平行四辺形は、リンク部材同士の連結角度を変更することにより変形可能とされている。
【0009】
そして、フレームの形状を変形することにより、突起物の相対的な位置は、変更される。フレームの形状を変形することにより、平行なリンク部材に取り付けられている突起物の間隔は、大きくなったり、小さくなったりする。このように、突起物の相対的な位置を調整する際には、フレームの形状を変形することにより行うことができる。従って、上述した足裏刺激装置によれば、突起物の位置調整が容易にとなる。また、フレームは、リンク機構により構成されており、アクチュエータを備える構成ではない。従って、足裏刺激装置は、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】足裏刺激装置の斜視図である。
図2】足裏刺激装置の第一状態を示す平面図である。
図3】フレームを構成する第二リンク部材を示す図である。
図4図3のIV-IV拡大断面図である。
図5】突起物の拡大正面図である。
図6】突起物の拡大右側面図であって、図5のVI方向から見た図ある。
図7】突起物の拡大底面図であって、図5のVII方向から見た図である。
図8】足裏刺激装置の第二状態を示す平面図である。
図9】足裏刺激装置の第三状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1.足裏刺激装置1の概要)
足裏刺激装置1の概要について、図1を参照して説明する。足裏刺激装置1は、床面に設置して用いられ、上方向に突出する複数の突起物3を備える。利用者が足裏刺激装置1における複数の突起物3を踏むことにより、利用者の足裏に押圧力(刺激)が与えられる。特に、足裏刺激装置1において、複数の突起物3の位置は自由に変更可能である。
【0012】
足裏刺激装置1は、例えば、横長状に形成されている。利用者は、足裏刺激装置1の横長状の長手方向に左右の足を並べた状態で、複数の突起物3を踏みつける。利用者は、複数の突起物3の上で、静止しても良いし、足踏み動作を行っても良い。また、利用者は、片足のみを複数の突起物3の上に乗せて使用しても良い。
【0013】
(2.足裏刺激装置1の構成)
足裏刺激装置1の構成について図1図7を参照して説明する。足裏刺激装置1は、フレーム2と、複数の突起物3とを備える。フレーム2は、図1及び図2に示すように、複数のリンク部材11,12,21,22,23,24,25により平行四辺形のリンク機構を構成する。そして、フレーム2は、リンク部材11-12,21-25同士の連結角度を変更することにより、平行四辺形を変形可能に構成される。
【0014】
フレーム2は、図1及び図2に示すように、複数の第一リンク部材11-12と、複数の第二リンク部材21-25とを備える。本例では、フレーム2は、2本の第一リンク部材11-12と、5本の第二リンク部材21-25とを備える例をあげる。ただし、第一リンク部材11-12の数、及び、第二リンク部材21-25の数は、任意の複数の本数とすることができる。ここで、第一リンク部材11-12は、2本にすると良く、第二リンク部材21-25は、3本以上とすると良い。
【0015】
第一リンク部材11-12は、金属又は硬質樹脂により長尺状に形成され、相互に平行に配置されている。第一リンク部材11-12は、例えば、直線状に形成されており、長方形の横断面を有するように形成される。ただし、第一リンク部材11-12の横断面は、例えば、軽量化やデザインの観点から、長方形に限らず、任意の形状としても良い。第一リンク部材11-12の横断面は、例えば、円形、U字形等としても良い。
【0016】
2本の第一リンク部材11-12の長手方向の長さは、同一である。第一リンク部材11-12には、連結部材30を挿通するための複数の貫通孔11a-12aが厚み方向(図1の上下方向)に貫通形成されている。複数の貫通孔11a-12aは、第一リンク部材11-12の長手方向に配列されている。本例では、5つの貫通孔11a-12aが、等間隔に形成されている。
【0017】
第二リンク部材21-25は、第一リンク部材11-12と同様に、金属又は硬質樹脂により長尺状に形成され、相互に平行に配置されている。第二リンク部材21-25は、例えば、直線状に形成されている。第二リンク部材21-25の長手方向の長さは、同一である。第二リンク部材21-25の長手方向の長さは、第一リンク部材11-12よりも長い。
【0018】
図4に示すように、第二リンク部材21-25の横断面の外形は、例えば、長方形に形成される。ただし、第二リンク部材21-25の横断面は、例えば、軽量化やデザインの観点から、長方形に限らず、任意の形状としても良い。第二リンク部材21-25の横断面は、例えば、円形、U字形等としても良い。
【0019】
図4に示すように、第二リンク部材21には、第二リンク部材21の延在方向に沿ったレール溝21aが形成されている。レール溝21aは、第二リンク部材21の全長に亘って形成されている。本例では、レール溝21aは、第二リンク部材21の横断面の長方形外形の1つの面に形成される。第二リンク部材21の横断面において、レール溝21aは、図4に示すように、開口幅が狭くなるように形成されている。第二リンク部材21の長手方向の両端には、貫通孔21bが厚み方向(図1の上下方向)に貫通形成されている。また、第二リンク部材22-25にも、第二リンク部材21と同様に、レール溝21a及び貫通孔21bが形成されている。
【0020】
フレーム2は、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25とを連結する連結部材30を備える。連結部材30により、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25とは、揺動可能に連結された状態となる。連結部材30は、例えば、ボルト及びナット等により構成される。
【0021】
具体的には、連結部材30は、第一リンク部材11の貫通孔11aのそれぞれと第二リンク部材21-25の一端の貫通孔21bのそれぞれとに挿通された状態で両者を連結する。連結部材30は、第一リンク部材12の貫通孔12aと第二リンク部材21-25の他端の貫通孔21bとに挿通された状態で両者を連結する。
【0022】
連結部材30は、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25との連結角度を変更することが可能である。さらに、連結部材30は、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25との連結角度を変更した状態で、所定の摩擦力を保持することにより、位置決めされた状態となる。ここで、リンク部材11-12,21-25同士の連結角度は、90°を中心に前後方向に予め設定された角度の範囲で変更可能である。例えば、連結角度は、90°を中心に、±60°の範囲で変更可能である。
【0023】
従って、フレーム2において、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25とにより平行四辺形を構成する。リンク部材11-12,21-25同士の連結角度が変更されることにより、平行四辺形が変形する。
【0024】
さらに、第一リンク部材11-12と第二リンク部材21-25との連結部位において、第一リンク部材11-12の下面に第二リンク部材21-25が重ね合わせられている。つまり、フレーム2を床面に設置した場合において、第二リンク部材21-25が床面に接触し、第一リンク部材11-12は、床面から離れた位置に位置する。そして、第二リンク部材21-25が利用者によって踏み付ける部位として用いられる。一方、第一リンク部材11-12は、利用者が踏み付ける部位としては用いられない。
【0025】
複数の突起物3は、図1に示すように、フレーム2に取り付けられた足裏刺激用の突起物である。特に、複数の突起物3は、第二リンク部材21-25に取り付けられ、第一リンク部材11-12には取り付けられていない。これは、上述したように、第二リンク部材21-25が床面に接触して配置される部材であって、利用者によって踏み付ける部位として用いられるようにするためである。
【0026】
複数の突起物3は、第二リンク部材21-25のそれぞれに取り付けられ、第二リンク部材21-25の上面から上方向に突出している。特に、第二リンク部材21-25のそれぞれにおいて、複数の突起物3が間隔をあけて取り付けられている。
【0027】
さらに、複数の突起物3は、第二リンク部材21-25のそれぞれに沿って移動可能に第二リンク部材21-25のそれぞれに取り付けられている。特に、本例では、複数の突起物3は、第二リンク部材21-25におけるレール溝21aのそれぞれに沿って移動可能である。そして、複数の突起物3は、レール溝21aに対して突起物3の突出方向に係止されている。さらには、複数の突起物3は、レール溝21aの延在方向の任意の位置に固定される。
【0028】
突起物3は、図5図7に示すように、突起本体41と、係止部42とを備える。突起本体41は、足裏に直接接触して、足裏に刺激(押圧力)を与える部位である。つまり、突起本体41は、第二リンク部材21-25の上面から上方向に突出している部位である。
【0029】
突起本体41は、球形、先端が細くなる錐形、水平方向に中心軸を有する円柱形、鉛直方向に中心軸を有する円柱形、楕円柱形等、種々の立体形状に形成される。複数の突起物3のそれぞれの突起本体41は、全て、同種の立体形状であり、同一の大きさとしても良い。また、複数の突起物3のそれぞれの突起本体41は、異種の立体形状の複数種を含むようにしても良い。また、複数の突起物3のそれぞれの突起本体41は、同種の立体形状であっても、異なる大きさの複数種を含むようにしてもよい。
【0030】
複数の突起物3の突起本体41は、形、大きさ等が異なる複数種を含むことにより、利用者に対する刺激の強さを位置によって変えることができる。特に、刺激の強さを変えるためには、複数の突起物3の突起本体41は、突起高さが異なる複数種を含むようにすると良い。
【0031】
係止部42は、突起本体41の裏面に一体に形成され、第二リンク部材21-25のレール溝21aに係脱可能な形状に形成される。係止部42は、レール溝21a内に位置しており、レール溝21aの内面に係止可能である。
【0032】
図6に示すように、係止部42は、例えば、逆T字状に形成されている。つまり、係止部42のT字基端(T字の縦棒の下端)が、突起本体41の裏面に固定されている。係止部42のT字基軸(T字の縦棒の部分)が、レール溝21aの幅狭の開口に位置し、係止部42のT字頭部(T字の横棒の部分)が、レール溝21aの深い位置に位置する。
【0033】
さらに、係止部42のT字頭部には、図7に示すように、長方形の対角に円弧状に面取が施されている。一方、係止部42のT字頭部において、長方形の他の対角は、角状に形成されている。係止部42のT字頭部の長手方向がレール溝21aに沿った方向に一致する場合には、係止部42は、レール溝21aに沿って移動可能な状態となる。一方、係止部42のT字頭部の長手方向がレール溝21aに直交する方向に一致する場合には、係止部42は、レール溝21aに係止(固定)された状態となる。つまり、突起物3を第二リンク部材21-25に対して回転することにより、突起物3は、第二リンク部材21-25に係止した状態と移動可能な状態とで切り替えられる。
【0034】
(3.足裏刺激装置1の作用)
足裏刺激装置1の作用について説明する。フレーム2は、複数のリンク部材11-12,21-25により平行四辺形のリンク機構を構成する。そして、リンク部材11-12,21-25により構成される平行四辺形は、連結角度を変更することにより変形する。この変形によって、第二リンク部材21-25のそれぞれの離間距離が変化する。
【0035】
そして、第二リンク部材21-25のそれぞれには、複数の突起物3が取り付けられている。従って、フレーム2の平行四辺形を変形させることにより、第二リンク部材21-25の延在方向に直交する方向において、複数の突起物3の離間距離を変化させることができる。さらに、複数の突起物3は、第二リンク部材21-25に沿って移動可能である。従って、複数の突起物3は、第二リンク部材21-25のそれぞれにおいて、離間距離を変化させることができる。
【0036】
このように、フレーム2の平行四辺形を変化させることにより、さらには突起物3を第二リンク部材21-25に沿って移動させることにより、足裏刺激装置1の全体において、突起物3の位置を容易に且つ自由に変更することができる。
【0037】
(3.足裏刺激装置1の使用態様の説明)
(3-1.第一状態)
第一状態の足裏刺激装置1について、図2を参照して説明する。第一状態の足裏刺激装置1において、フレーム2は、連結角度を90°とする平行四辺形(長方形)としている。さらに、第二リンク部材21-25のそれぞれにおいて、同数の突起物3が、等間隔に位置決めされている。
【0038】
利用者の足を第二リンク部材21-25の延在方向に並べて位置させる。このとき、利用者の足裏において、踵からつま先に向かう方向の広い範囲に、突起物3が位置するため、足裏の広範囲に刺激が付与される。
【0039】
(3-2.第二状態)
第二状態の足裏刺激装置1について、図8を参照して説明する。第二状態の足裏刺激装置1において、フレーム2は、隣接する連結角度を45°、135°とする平行四辺形としている。さらに、第二リンク部材21-25のそれぞれにおいて、同数の突起物3が、等間隔に位置決めされている。
【0040】
この場合、利用者の足裏において、踵からつま先に向かう方向の狭い範囲に、突起物3が位置するため、足裏の狭い範囲に刺激が付与される。また、突起物3は、利用者の踵からつま先に向かう方向に狭い間隔で位置する。つまり、第二状態において、突起物3が、第一状態に比べて、足の前後方向に密集している。
【0041】
(3-3.第三状態)
第三状態の足裏刺激装置1について、図9を参照して説明する。第三状態の足裏刺激装置1において、フレーム2は、隣接する連結角度を45°、135°とする平行四辺形としている。さらに、端寄りの第二リンク部材21,25から中央の第二リンク部材23に行くに従って、複数の突起物3の間隔が狭くなるように位置決めされている。
【0042】
この場合、利用者の足裏において、第二状態と同様に、踵からつま先に向かう方向において、足裏の狭い範囲に刺激が付与される。さらに、第三状態において、突起物3は、第二状態に比べて、部分的にさらに密集している。つまり、第三状態においては、突起物3は、足の前後方向の中央において、足の前後方向の両端に比べて密集している。
【0043】
(4.効果)
足裏刺激装置1によれば、突起物3は、フレーム2を構成する複数の第二リンク部材21-25に取り付けられている。もちろん、突起物3は、第一リンク部材11-12に取り付けても良い。フレーム2は、複数のリンク部材11-12,21-25により平行四辺形のリンク機構を構成しており、複数のリンク部材11-12,21-25により構成される平行四辺形は、リンク部材11-12,21-25同士の連結角度を変更することにより変形可能とされている。
【0044】
そして、足裏刺激装置1についての第一状態(図2)及び第二状態(図8)に示すように、フレーム2の形状を変形することにより、突起物3の相対的な位置が、変更される。フレーム2の形状を変形することにより、平行な第二リンク部材21-25に取り付けられている突起物3の間隔は、大きくなったり、小さくなったりする。このように、突起物3の相対的な位置を調整する際には、フレーム2の形状を変形することにより行うことができる。従って、足裏刺激装置1によれば、突起物3の位置調整が容易にとなる。
【0045】
さらに、突起物3は、第二リンク部材21-25に沿って移動可能である。従って、足裏刺激装置1についての第二状態(図8)及び第三状態(図9)に示すように、突起物3の第二リンク部材21-25の延在方向において、突起物3の間隔は、大きくしたり、小さくしたりできる。このように、フレーム2の平行四辺形を変形させることによる突起物3の相対的な位置の調整に加えて、さらに突起物3の相対的な位置を調整可能となる。
【0046】
また、フレーム2は、リンク機構により構成されており、アクチュエータを備える構成ではない。従って、足裏刺激装置1は、低コスト化を図ることができる。
【符号の説明】
【0047】
1:足裏刺激装置、 2:フレーム、 3:突起物、 11-12:第一リンク部材、 11a-12a:貫通孔、 21-25:第二リンク部材、 21a:レール溝、 21b:貫通孔、 30:連結部材、 41:突起本体、 42:係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9