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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042567
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/12 20060101AFI20220308BHJP
【FI】
F23N5/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020147990
(22)【出願日】2020-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000305
【氏名又は名称】特許業務法人青莪
(72)【発明者】
【氏名】竹内 健
【テーマコード(参考)】
3K005
【Fターム(参考)】
3K005XB02
3K005XB04
(57)【要約】
【課題】淡混合気を噴出する淡炎口61と横方向両側の濃混合気を噴出する濃炎口62とを備える濃淡バーナ6が横方向に並べて複数本並設された燃焼装置であって、隣接する所定の2本の特定濃淡バーナ6,6の上方に臨むようにフレームロッド9を配置するものにおいて、フレームロッドによる淡混合気の空気過剰率検出の確実性を向上できるようにする。
【解決手段】フレームロッド9は、一方の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、前後方向一方の端部から前後方向他方に向けてのびる第1縦ロッド部91と、第1縦ロッド部91の前後方向他方の端部から他方の特定濃淡バーナ6側に向けて横方向に屈曲してのびる横ロッド部92とを有する。横ロッド部92の先端は、他方の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部に位置する。また、横ロッド部92の直下部に位置する各特定濃淡バーナ6,6の濃炎口62の部分を閉塞する閉塞部材67を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室内に、前後方向に長手で、上端に、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度の濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを備える濃淡バーナが横方向に並べて複数本並設され、これら濃淡バーナを複数のバーナ組に組み分けして、燃焼するバーナ組の組み合わせを変更して燃焼能力を複数段に切換えるようにした燃焼装置であって、
これら濃淡バーナのうちの横方向に隣接する所定の2本の濃淡バーナを、何れの燃焼能力でも少なくとも一方が燃焼する特定濃淡バーナとして選択して、両特定濃淡バーナの上方に臨むようにフレームロッドを配置するものにおいて、
フレームロッドは、一方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部で、前後方向一方の端部から前後方向他方に向けてのびる第1縦ロッド部と、第1縦ロッド部の前後方向他方の端部から他方の特定濃淡バーナ側に向けて横方向に屈曲してのびる横ロッド部とを有し、この横ロッド部の先端は、他方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部に位置し、
各特定濃淡バーナの濃炎口のうち、フレームロッドの横ロッド部の直下部に位置する部分を閉塞する閉塞部材を備えることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
前記フレームロッドは、前記横ロッド部の先端から、前記他方の特定濃淡バーナの前記淡炎口の直上部で、前後方向他方に屈曲してのびる第2縦ロッド部を有することを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
請求項2記載の燃焼装置であって、前記各濃淡バーナは、横方向両側の前記濃炎口の横方向外側に位置する一対の外側板の上縁間に跨る前後複数のブリッジ部を有するものにおいて、
前記フレームロッドの前記横ロッド部は、前記両特定濃淡バーナの前後方向一方の端部に最寄りのブリッジ部の直上部に位置し、このブリッジ部で前記閉塞部材が構成されることを特徴とする燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼室内に、前後方向に長手で、上端に、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度の濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを備える濃淡バーナが横方向に並べて複数本並設され、これら濃淡バーナを複数のバーナ組に組み分けして、燃焼するバーナ組の組み合わせを変更して燃焼能力を複数段に切換えるようにした燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃焼装置として、燃焼室に並設される複数の濃淡バーナのうちの所定の2本の濃淡バーナを、何れの燃焼能力でも少なくとも一方が燃焼する特定濃淡バーナとして選択して、両特定濃淡バーナの前後一方の端部近傍の上方に臨ませて、横方向にのびるフレームロッドを配置し、このフレームロッドで火炎検知を行うようにしたものは知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、最近は、バーナから噴出する混合気の空気過剰率をフレームロッドを用いて検出することも行われている。ここで、濃淡バーナでは、淡炎口から噴出する淡混合気の燃焼で主炎、濃炎口から噴出する濃混合気の燃焼で主炎を保炎する袖火が形成されため、空気過剰率を検出すべき混合気は主炎を形成する淡混合気になる。上記従来例の如く、両特定濃淡バーナの前後一方の端部近傍の上方に臨ませて、横方向にのびるフレームロッドを配置した場合、両特定濃淡バーナの淡炎口の直上部及び濃炎口の直上部をフレームロッドが横断することになり、このフレームロッドを用いて検出される空気過剰率は、淡混合気と濃混合気とが入り混じった混合気の空気過剰率になってしまう。
【0004】
この場合、各特定濃淡バーナの濃炎口のうち、フレームロッドの直下部に位置する部分を閉塞することが考えられる。これによれば、フレームロッドに触れる火炎は、各特定濃淡バーナの淡炎口から噴出する淡混合気の燃焼炎のみとなり、淡混合気の空気過剰率を検出できる。
【0005】
然し、両特定濃淡バーナの前後一方の端部近傍の上方に臨ませて、横方向にのびるフレームロッドを配置したのでは、以下の不具合を生ずる。即ち、濃淡バーナの前後の各端部近傍は、周囲への放熱で温度が比較的低くなるため、淡混合気の噴出速度がその燃焼速度を上回ってリフトしやすくなる。その結果、フレームロッドが各特定濃淡バーナの淡炎口から噴出する淡混合気の燃焼炎に触れなくなり、フレームロッドによる淡混合気の空気過剰率検出の確実性が低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011-252671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の点に鑑み、フレームロッドによる淡混合気の空気過剰率検出の確実性を向上できるようにした燃焼装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、燃焼室内に、前後方向に長手で、上端に、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度の濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを備える濃淡バーナが横方向に並べて複数本並設され、これら濃淡バーナを複数のバーナ組に組み分けして、燃焼するバーナ組の組み合わせを変更して燃焼能力を複数段に切換えるようにした燃焼装置であって、これら濃淡バーナのうちの横方向に隣接する所定の2本の濃淡バーナを、何れの燃焼能力でも少なくとも一方が燃焼する特定濃淡バーナとして選択して、両特定濃淡バーナの上方に臨むようにフレームロッドを配置するものにおいて、フレームロッドは、一方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部で、前後方向一方の端部から前後方向他方に向けてのびる第1縦ロッド部と、第1縦ロッド部の前後方向他方の端部から他方の特定濃淡バーナ側に向けて横方向に屈曲してのびる横ロッド部とを有し、この横ロッド部の先端は、他方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部に位置し、各特定濃淡バーナの濃炎口のうち、フレームロッドの横ロッド部の直下部に位置する部分を閉塞する閉塞部材を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、フレームロッドの第1縦ロッド部が、一方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部で、前後方向一方の端部から前後方向他方に向けてのびるため、第1縦ロッド部の前後方向他方の端部は、一方の特定濃淡バーナの前後方向一方の端部からある程度離れた、リフトを生じ難い淡炎口の部分の直上部に位置する。また、フレームロッドの横ロッド部の先端も、他方の特定濃淡バーナの前後方向一方の端部からある程度離れた、リフトを生じ難い淡炎口の部分の直上部に位置することになる。従って、第1縦ロッド部の前後方向他方の端部と横ロッド部の先端とが夫々一方と他方の各特定濃淡バーナの淡炎口から噴出する淡混合気の燃焼炎に触れる可能性が高くなり、フレームロッドによる淡混合気の空気過剰率検出の確実性を向上することができる。
【0010】
また、本発明において、フレームロッドは、横ロッド部の先端から、他方の特定濃淡バーナの淡炎口の直上部で、前後方向他方に屈曲してのびる第2縦ロッド部を有することが望ましい。これによれば、第2縦ロッド部が他方の特定濃淡バーナの淡炎口から噴出する淡混合気の燃焼炎に広面積で接触し、淡混合気の空気過剰率検出の確実性をより向上することができる。
【0011】
ところで、濃淡バーナは、一般的に、横方向両側の前記濃炎口の横方向外側に位置する一対の外側板の上縁間に跨る前後複数のブリッジ部を有している。そのため、本発明においては、フレームロッドの横ロッド部を、両特定濃淡バーナの前後方向一方の端部に最寄りのブリッジ部の直上部に位置させて、このブリッジ部で上記閉塞部材を構成することが望ましい。これによれば、閉塞部材を別途設ける必要がなく、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。更に、ブリッジ部が淡炎口及び濃炎口を上方から閉塞することによって、ブリッジ部では混合気が噴出しなくなる。そのため、ブリッジ部近傍では、混合気の噴出速度が遅くなって、燃焼炎、特に淡混合気の燃焼炎がリフトし難くなり、フレームロッドによる淡混合気の空気過剰率検出の確実性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態の燃焼装置の平面図。
図2図1のII-II線で切断した切断側面図。
図3図1のIII-III線で切断した要部の断面図。
図4】本発明の第2実施形態の燃焼装置の平面図。
図5図4のV-V線で切断した要部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図2を参照して、1は燃焼筐を示している。燃焼筐1の上面は開放されており、燃焼筐1の上に図示省略した熱交換器等の被加熱物が設置される。燃焼筐1内には、燃焼筐1内の空間を燃焼室2とその下側の給気室3とに仕切る仕切り板4が設けられている。給気室3の底面には図外の燃焼ファンがダクト5を介して接続されており、燃焼ファンから給気室3に空気が供給される。仕切り板4には、後述する濃淡バーナ6の配置ピッチ部分に位置させて多数の分布孔4aが形成されている。そして、給気室3に供給された空気がこれら分布孔4aを介して燃焼室2に二次空気として供給されるようにしている。
【0014】
燃焼室2内には、前後方向に長手の濃淡バーナ6が横方向に並べて複数本並設されている。各濃淡バーナ6は、上端に、図3に示す如く、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口61と、淡炎口61の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度の濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口62,62とを備える。尚、濃混合気の燃料濃度は、一般的に、理論空燃比よりも濃くなるように設定されるが、理論空燃比よりも若干希薄になるように設定することも可能である。
【0015】
淡炎口61内には、淡炎口61を横方向複数の領域に区分けする複数の整流板63aを有する整流部材63が装着されている。また、淡炎口61の両側部には、濃炎口62との間に位置させて、混合気が噴出しない還流域61aが設けられている。各濃淡バーナ6は、更に、横方向両側の濃炎口62,62の横方向外側に位置する一対の外側板64,64の上縁間に跨る前後複数のブリッジ部64aを有している。
【0016】
図2を参照して、各濃淡バーナ6の下部前端には、淡混合気用の流入口65と、その上側に濃混合気用の流入口66とが設けられている。また、仕切り板4の前縁に立上り部41を曲成すると共に、立上り部41の前側に燃焼筐1の下部前面を塞ぐようにしてマニホールド7を装着している。立上り部41には、各濃淡バーナ6の流入口65,66に臨む開口が形成され、更に、立上り部41の前面には、各濃淡バーナ6の流入口65,66に対応する開口を形成したダンパ板42が取付けられている。マニホールド7には、各濃淡バーナ6の流入口65,66に対向する淡混合気用と濃混合気用のガスノズル71,72が設けられている。濃淡バーナ6の各流入口65,66には、マニホールド7の各ガスノズル71,72から燃料ガスが供給されると共に、給気室3から立上り部41とマニホールド7との間に画成される空隙を介して一次空気が供給される。そして、淡混合気用の流入口65に連なる濃淡バーナ6内の流路で生成された淡混合気が淡炎口61から噴出し、濃混合気用の流入口66に連なる濃淡バーナ6内の流路で生成された濃混合気が濃炎口62,62から噴出するようにしている。
【0017】
図1を参照して、燃焼室2内に並設した複数の濃淡バーナ6は、図1で右側の7本の濃淡バーナ6から成る第1のバーナ組G1と、中間の4本の濃淡バーナ6から成る第2のバーナ組G2と、左側の8本の濃淡バーナ6から成る第3のバーナ組G3とに組み分けされている。そして、燃焼させるバーナ組の組み合わせを変更して燃焼能力を複数段に切換えるようにしている。具体的には、燃焼能力を、第2のバーナ組G2のみの燃焼させる最小段の第1の能力(バーナ4本分の能力)と、第1のバーナ組G1のみを燃焼させる第2の能力(バーナ7本分の能力)と、第1と第2の両バーナ組G1,G2を燃焼させる第3の能力(バーナ11本分の能力)と、第1と第2と第3の全てのバーナ組G1,G2,G3を燃焼させる最大の第4の能力(バーナ19本分の能力)とに切換自在としている。
【0018】
燃焼筐1の前面には、第2のバーナ組G2に属する所定の濃淡バーナ6の前端部近傍の上方に臨む点火プラグ8が装着され、更に、第1のバーナ組G1の左端の濃淡バーナから成る第1の特定濃淡バーナ6と、第1の特定濃淡バーナ6の左側に隣接する、第2のバーナ組G2の右端の濃淡バーナから成る第2の特定濃淡バーナ6との上方に臨むフレームロッド9が装着されている。尚、燃焼能力を上記第1乃至第4の何れ能力にしたときでも、第1と第2の両特定濃淡バーナ6,6の少なくとも一方は燃焼する。従って、第1乃至第4の何れ能力でも、フレームロッド9により火炎検知を行うことができる。
【0019】
以下、フレームロッド9について詳述する。図1を参照して、フレームロッド9は、第1の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、前端部から後方にのびる第1縦ロッド部91と、第1縦ロッド部91の後端部から第2の特定濃淡バーナ6側に向けて横方向に屈曲してのびる横ロッド部92とを有している。横ロッド部92の先端は、第2の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部に位置する。フレームロッド9は、更に、横ロッド部92の先端から、第2の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、後方に屈曲してのびる第2縦ロッド部93を有している。
【0020】
また、図3を参照して、第1と第2の各特定濃淡バーナ6,6の濃炎口62のうち、横ロッド部92の直下部に位置する部分、即ち、第1の特定濃淡バーナ6の左側の濃炎口62の横ロッド部92の直下部に位置する部分と、第2の特定濃淡バーナ6の右側の濃炎口62の横ロッド部92の直下部に位置する部分とを閉塞する閉塞部材67を備えている。そのため、フレームロッド9は、第1と第2の各特定濃淡バーナ6,6の淡炎口61から噴出する淡混合気の燃焼炎には触れるが、これら各特定特定濃淡バーナ6,6の濃炎口62から噴出する濃混合気の燃焼炎には触れなくなる。従って、フレームロッド9により淡混合気の空気過剰率を検出できる。尚、閉塞部材67は、第1の特定濃淡バーナ6の左側の濃炎口62の上記部分と第2の特定濃淡バーナ6の右側の濃炎口62の上記部分とに挿入される一対の栓部67a,67aと、両栓部67a,67aに跨る前後一対の連結部67b,67bとを有している。
【0021】
以上の構成によれば、フレームロッド9の第1縦ロッド部91が、第1の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、前端部から後方に向けてのびるため、第1縦ロッド部91の後端部は、第1の特定濃淡バーナ6の前端部からある程度離れた、リフトを生じ難い淡炎口61の部分の直上部に位置することになる。また、フレームロッド9の横ロッド部92の先端も、第2の特定濃淡バーナ6の前後方向一方の端部からある程度離れた、リフトを生じ難い淡炎口61の部分の直上部に位置することになる。従って、第1縦ロッド部91の後端部と横ロッド部92の先端とが夫々第1と第2の各特定濃淡バーナ6,6の淡炎口61から噴出する淡混合気の燃焼炎に触れる可能性が高くなり、フレームロッド9による淡混合気の空気過剰率検出の確実性を向上することができる。更に、本実施形態では、フレームロッド9に設けられた第2縦ロッド部93が第2の特定濃淡バーナ6の淡炎口61から噴出する淡混合気の燃焼炎に広面積で接触し、淡混合気の空気過剰率検出の確実性をより向上することができる。
【0022】
次に、図4図5に示す第2実施形態の燃焼装置について説明する。第2実施形態の燃焼装置の基本的な構造は上記第1実施形態のものと特に異ならず、第1実施形態のものと同様の部材、部位に上記と同一の符号を付している。第2実施形態の燃焼装置の第1実施形態のものとの相違点は、フレームロッド9の第1ロッド部91を、第1の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、前端部から前端部に最寄りのブリッジ部64aに達する位置まで後方にのばし、フレームロッド9の横ロッド部92を第1と第2の両特定濃淡バーナ6,6の前端部に最寄りのブリッジ部64a,64aの直上部に位置させたことである。
【0023】
ここで、ブリッジ部64aは、濃炎口62を上方から閉塞するため、ブリッジ部64aの直上部に位置する横ロッド部92は、濃炎口62から噴出する濃混合気の燃焼炎には触れない。即ち、第2実施形態によれば、第1と第2の各特定濃淡バーナ6,6の濃炎口62のうち、フレームロッド9の横ロッド部92の直下部に位置する部分を閉塞する閉塞部材が各特定濃淡バーナ6,6の前端部に最寄りのブリッジ部64aで構成されることになる。そのため、閉塞部材を別途設ける必要がなく、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。更に、ブリッジ部64aが淡炎口61及び濃炎口62を上方から閉塞することによって、ブリッジ部64aでは混合気が噴出しなくなる。そのため、ブリッジ部64a近傍では、混合気の噴出速度が遅くなって、燃焼炎、特に淡混合気の燃焼炎がリフトし難くなる。従って、フレームロッド9の第1と第2の各縦ロッド部91,93がブリッジ部64aの近傍で淡混合気の燃焼炎により確実に接触し、フレームロッド9による淡混合気の空気過剰率検出の確実性がより向上する。
【0024】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、フレームロッド9の第1ロッド部91が、第1の特定濃淡バーナ6の淡炎口61の直上部で、前端部から後方にのびるように配置されているが、後端部から前方にのびるように配置することも可能である。また、フレームロッド9の第2縦ロッド部93は、上記第2実施形態のものでは必須であるが、上記第1実施形態のものでは省略してもよい。
【符号の説明】
【0025】
2…燃焼室、6…濃淡バーナ、6…第1特定濃淡バーナ(一方の特定濃淡バーナ)、6…第2特定濃淡バーナ(他方の特定濃淡バーナ)、61…淡炎口、62…濃炎口、64…外側板、64a…ブリッジ部、67…閉塞部材、9…フレームロッド、91…第1縦ロッド部、92…横ロッド部、93…第2縦ロッド部。
図1
図2
図3
図4
図5