(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042756
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】洗浄装置及び洗浄方法
(51)【国際特許分類】
B08B 3/10 20060101AFI20220308BHJP
B08B 3/04 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
B08B3/10 A
B08B3/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020148324
(22)【出願日】2020-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】513017021
【氏名又は名称】長瀬フィルター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】江口 敏記
(72)【発明者】
【氏名】志茂 仁祥
【テーマコード(参考)】
3B201
【Fターム(参考)】
3B201BA01
3B201BC03
3B201CB01
(57)【要約】
【課題】 水槽に入れることが不可能な被洗浄物の露出面の付着物を除去可能な、液体中で衝撃波を発生させる洗浄装置を提供する。
【解決手段】 本発明の被洗浄物の露出面の付着物除去用の洗浄装置10は、衝撃波発生部11と、開口部12aを有する容器12と、を含み、衝撃波発生部11は、衝撃波を発生させ、容器12は、衝撃波発生部11を内部に収容し、かつ、前記衝撃波を伝搬する液体20を収容可能であり、容器12の開口部12aを被洗浄物の少なくとも一部に押し当て可能である、ことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃波発生部と、開口部を有する容器と、を含み、
前記衝撃波発生部は、衝撃波を発生させ、
前記容器は、前記衝撃波発生部を内部に収容し、かつ、前記衝撃波を伝搬する液体を収容可能であり、
前記容器の前記開口部を被洗浄物の少なくとも一部に押し当て可能である、
ことを特徴とする、被洗浄物の露出面の付着物除去用の洗浄装置。
【請求項2】
前記容器の容積が、1cm3~30000cm3である、請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記衝撃波発生部が、前記液体中に配置されるパルス放電用の電極である、請求項1又は2記載の洗浄装置。
【請求項4】
1秒当たりの前記パルス放電の放電回数が、1回~4000回である、請求項3記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記パルス放電の放電間隔が、0.00025秒~1秒である、請求項3又は4記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記被洗浄物が、フィルター、筒状体、金属部材、プラスチック基板、コンクリート、アスファルト、セメント、木材及び調理器具からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項1から5のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項7】
さらに、前記容器への前記液体の供給用のパイプ及び排出用のパイプと、前記衝撃波発生部に電力を供給する電源コードと、を含み、
前記パイプ及び前記電源コードが、前記容器に接続されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項8】
衝撃波を発生する衝撃波発生工程と、
前記衝撃波が被洗浄物に接触することにより、前記被洗浄物の露出面の付着物を除去する除去工程と、
を含み、
前記衝撃波発生工程及び前記除去工程を、前記衝撃波を伝搬する液体を収容した開口部を有する容器の前記開口部を前記被洗浄物の少なくとも一部に押し当てて実施する、
ことを特徴とする、洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置及び洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物体(被洗浄物)の洗浄に、超音波洗浄装置が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、超音波洗浄装置では、被洗浄物の洗浄に、長時間を要する場合がある。また、超音波洗浄装置では、被洗浄物の露出面の付着物を、物理的に除去不可能な場合がある。
【0005】
これらに対し、被洗浄物を浸漬している液体中で、パルス放電を行って、これにより発生する衝撃波によって被洗浄物の露出面の付着物を除去して洗浄することが考えられる。しかしながら、このような洗浄に用いる装置には、前記液体を収容する容器として、水槽が用いられている。このため、前記装置では、例えば、水槽に入れることが不可能な壁や天井、大型の金属部材等を洗浄することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、水槽に入れることが不可能な被洗浄物の露出面の付着物を除去可能な、液体中で衝撃波を発生させる洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の被洗浄物の露出面の付着物除去用の洗浄装置は、
衝撃波発生部と、開口部を有する容器と、を含み、
前記衝撃波発生部は、衝撃波を発生させ、
前記容器は、前記衝撃波発生部を内部に収容し、かつ、前記衝撃波を伝搬する液体を収容可能であり、
前記容器の前記開口部を被洗浄物の少なくとも一部に押し当て可能である、
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の洗浄方法は、
衝撃波を発生する衝撃波発生工程と、
前記衝撃波が被洗浄物に接触することにより、前記被洗浄物の露出面の付着物を除去する除去工程と、
を含み、
前記衝撃波発生工程及び前記除去工程を、前記衝撃波を伝搬する液体を収容した開口部を有する容器の前記開口部を前記被洗浄物の少なくとも一部に押し当てて実施する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、水槽に入れることが不可能な被洗浄物の露出面の付着物を除去可能な、液体中で衝撃波を発生させる洗浄装置及び洗浄方法を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の洗浄装置の構成の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の洗浄装置の構成のその他の例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施例1における洗浄結果を示す写真である。
【
図4】
図4は、実施例2における洗浄結果を示す写真である。
【
図5】
図5は、実施例3における洗浄結果を示す写真である。
【
図6】
図6は、実施例4における洗浄結果を示す写真である。
【
図7】
図7は、実施例5における洗浄結果を示す写真である。
【
図8】
図8は、実施例6における洗浄結果を示す写真である。
【
図9】
図9は、実施例7における洗浄結果を示す写真である。
【
図10】
図10は、実施例8における洗浄結果を示す写真である。
【
図11】
図11は、実施例9における洗浄結果を示す写真である。
【
図12】
図12は、実施例10における洗浄結果を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明において、「露出面」とは、例えば、外部に露出し、液体が接触し得るいかなる面であってもよい。
【0012】
本発明において、「衝撃波」とは、例えば、音速を超える速さで伝わる圧力変化の波である。
【0013】
本発明の洗浄装置及び洗浄方法において、前記容器の容積は、1cm3~30000cm3であってもよい。
【0014】
本発明の洗浄装置において、前記衝撃波発生部は、前記液体中に配置されるパルス放電用の電極であってもよい。また、本発明の洗浄方法では、前記衝撃波発生工程において、前記液体中でのパルス放電により前記衝撃波を発生してもよい。
【0015】
本発明の洗浄装置及び洗浄方法において、1秒当たりの前記パルス放電の回数は、1回~4000回であってもよい。
【0016】
本発明の洗浄装置及び洗浄方法において、前記パルス放電の放電間隔は、0.00025秒~1秒であってもよい。
【0017】
本発明の洗浄装置及び洗浄方法において、前記被洗浄物は、フィルター、筒状体、金属部材、プラスチック基板、コンクリート、アスファルト、セメント、木材及び調理器具からなる群から選択される少なくとも一つであってもよい。
【0018】
本発明の洗浄装置は、さらに、前記容器への前記液体の供給用のパイプ及び排出用のパイプと、前記衝撃波発生部に電力を供給する電源コードと、を含み、前記パイプ及び前記電源コードが、前記容器に接続されていてもよい。
【0019】
つぎに、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。本発明は、下記の実施形態によって何ら限定及び制限されない。なお、図においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なる場合がある。
【0020】
図1は、本発明の洗浄装置の構成の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、この洗浄装置10は、衝撃波発生部11と、開口部12aを有する容器12と、を含む。容器12は、衝撃波発生部11を内部に収容する。
【0021】
衝撃波発生部11は、衝撃波を発生する。本例において、衝撃波発生部11は、パルス放電用の電極である。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明において、衝撃波発生部11は、例えば、金属ワイヤーを張った電極端子に電荷をチャージした際の放電により衝撃波を発生してもよい。
【0022】
1秒当たりの前記パルス放電の放電回数は、特に限定されず、例えば、1回~4000回である。前記パルス放電の放電間隔も、特に限定されず、例えば、0.00025秒~1秒である。
【0023】
洗浄装置10は、さらに、容器12への液体20の供給用のパイプ30及び排出用のパイプ31bと、衝撃波発生部11に電力を供給する電源コード32と、を含み、パイプ30、パイプ31b及び電源コード32が、容器12(例えば、容器12の底部)に接続されていてもよい。電源コード32の一端は、容器12内の衝撃波発生部11に直接接続されている。
図1において、矢印は、液体20の流れを示している。
図1に例示するように、液体20は、液体取込口30aから液体20の供給用のパイプ30へと取込まれ、T字状部材31から容器12へと供給される。また、液体20の排出用のパイプ31bには、バルブ(図示せず)が取り付けられている。後述するように、バルブを締めてパイプ31bが閉じられた状態で開口部12aを被洗浄物に押し当てると、容器12が密閉されるため、容器12に液体20を充填することができる。一方、バルブを開けると、
図1の矢印に示すとおり、容器12内の液体20をパイプ31bから排出可能である。
【0024】
前述のとおり、液体20の供給用のパイプ30は、T字状部材31を有してもよい。T字状部材31を有すれば、例えば、液体20が直接容器12に流れ込んで気泡が生じるのを抑制し、その結果、気泡や液体20の流れによって衝撃波が減衰するのを抑制可能である。なお、T字状部材に代えて、Y字状部材を用いても、同様の効果を得ることが可能である。
【0025】
電源コード32の他端は、電源部へと接続される。前記電源部は、キャスター(車輪)を備えてもよい。キャスターを備えれば、前記電源部が重いものである場合にも、持ち運びが容易となる。
【0026】
前記電源部としては、例えば、一般的なパルス電源を用い得る。前記電源部の主な仕様としては、例えば、(1)入力電圧:100V又は200V、(2)出力電圧:2kV~50kV、(3)繰り返し周波数:1パルス/秒~4000パルス/秒である。
【0027】
図1に示すように、洗浄時において、容器12は、衝撃波を伝搬する液体20を収容可能である。液体20としては、例えば、水があげられ、界面活性剤、電解質等を含んでもよい。
【0028】
容器12は、その開口部12aを被洗浄物の少なくとも一部に押し当て可能な形状(例えば、有底円筒状、上部が開口した直方体状、立方体状等の多角柱状、半球状、錘状)である。開口部12aは、例えば、押し当てる被洗浄物の形状に応じた平面、曲面等とすればよい。容器12は、
図2に例示するように、さらに、被洗浄物への押し当てを容易とする持ち手12b、12cを有してもよい。開口部12aの形成材料は、絶縁性で軽量なものが好ましく、被洗浄物への押し当ての容易さ及び液体20の漏洩防止の観点から、ゴム部材が特に好ましいが、これに限定されない。また、容器12の形成材料は、絶縁性で軽量なものが好ましく、液体20の漏洩防止の観点から、プラスチック、またはガラス・セラミックス、複合材が特に好ましいが、これに限定されない。
【0029】
容器12の容積は、例えば、1cm3~30000cm3である。容器12の容積を前記範囲とすれば、開口部12aを被洗浄物の少なくとも一部に押し当てることが容易となり、また、大型の水槽とは異なり、容易に持ち運ぶことが可能となる。その結果、例えば、洗浄装置10を依頼者のもとに持参し、前記電源部(パルス電源)に接続することで洗浄デリバリーサービスを提供することが可能となる。
【0030】
被洗浄物は、その露出面に除去すべき付着物が付着したものであれば、いかなるものであってもよい。被洗浄物としては、例えば、フィルター(例えば、キャンドルフィルター、ディスクフィルター、チューブフィルター等)、筒状体、金属部材、プラスチック基板(例えば、光ディスク等)、コンクリート、アスファルト、セメント、木材、調理器具等があげられる。前記筒状体としては、例えば、パイプ等の配管、継手、バルブ及びポンプ等があげられる。前記金属部材は、例えば、全体が金属で形成されたものであってもよいし、一部に金属以外の材料で形成された部分を含むものであってもよい。前記金属部材としては、例えば、デミスター、ハウジング、容器、タンク、熱交換エレメント、スクラバー、ボイラー、タービン、プロペラ、シャフト、食器、基板、規則充填物、不規則充填物等があげられる。
【0031】
前記被洗浄物の露出面の付着物としては、例えば、前記被洗浄物が前記フィルターであれば、例えば、その露出面に固着した樹脂、添加剤、触媒及び触媒残渣等があげられ、前記被洗浄物が前記筒状体であれば、例えば、その露出面に付着した酸化セリウム等があげられ、前記被洗浄物が前記金属部材であれば、例えば、その露出面に付着した液化ゴム、ラッカー、規則充填物に付着したシリカ、墨液、黒鉛等の離型剤、機械油等があげられ、前記被洗浄物が前記光ディスクであれば、例えば、その記録面とは反対側の面の被覆物等があげられ、前記被洗浄物が前記コンクリートであれば、例えば、その露出面に付着した補修材等があげられ、前記被洗浄物が前記調理器具であれば、例えば、その露出面に付着した食品残渣等があげられる。
【0032】
また、前記被洗浄物としては、例えば、網状体、多孔体等もあげられる。前記網状体としては、例えば、フィルター、スクリーン等があげられる。前記多孔体としては、例えば、分離膜、透析膜、イオン交換膜、活性炭、珪藻土、珪砂、アンスラサイト、イオン交換体等があげられる。前記被洗浄物の露出面の付着物としては、例えば、前記被洗浄物が前記網状体であれば、例えば、その露出面に固着した樹脂、スケール等があげられ、前記被洗浄物が前記多孔体であれば、例えば、それらの孔に吸着した物質等があげられる。前記被洗浄物は、例えば、筒状体、網状体及び多孔体の二つ以上に該当するものであってもよい。
【0033】
つぎに、本発明の洗浄方法について、例をあげて説明する。本発明の洗浄方法は、例えば、本発明の洗浄装置を用いて実施可能である。ここでは、
図1に示す洗浄装置を用いた場合を例にあげて、本発明の洗浄方法の一例について説明する。
【0034】
まず、洗浄装置10の容器12の開口部12aを被洗浄物の少なくとも一部に押し当てる。つぎに、液体20の排出用のパイプ31bが閉じられた状態で、容器12に、液体20を充填する。パイプ31bの開閉は、例えば、前述のとおり、バルブの開閉等によって行うことができる。つぎに、衝撃波発生部11により衝撃波を発生する。前記衝撃波は、容器12内の液体20を伝搬して、前記被洗浄物の少なくとも一部に接触する。前記接触により、前記被洗浄物の少なくとも一部の露出面の付着物が粉砕され、液体20に拡散されることで、除去される。前記接触の際、前記衝撃波により前記被洗浄物の少なくとも一部に与えられる圧力は、例えば、0.01MPa以上である。前記被洗浄物の露出面が開口部12aの面積よりも広い場合にも、開口部12aを押し当てる位置をずらしていくことで、前記露出面全体を洗浄可能である。
【0035】
本発明の洗浄装置及び洗浄方法によれば、前記衝撃波を用いることで、超音波洗浄装置と比較して、短時間で、被洗浄物の露出面の付着物を除去可能である。また、本発明の洗浄装置及び洗浄方法によれば、前記衝撃波を用いることで、超音波洗浄装置では物理的に除去不可能であった、被洗浄物の露出面の付着物を除去可能である。また、前述のとおり、本発明の洗浄装置及び洗浄方法は、水槽に入れることが不可能な被洗浄物の露出面の付着物を除去可能である。
【実施例0036】
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例により限定及び制限されない。
【0037】
[実施例1]
図1に示す洗浄装置10を用いて、ラッカーを付着させたステンレス(SUS)板表面を洗浄した。その結果を、
図3に示す。洗浄前の
図3(A)に対し、
図3(B)の丸で囲った部分でラッカーが除去され、洗浄効果が確認された。
【0038】
[実施例2]
図1に示す洗浄装置10を用いて、黒鉛を付着させたSUS棒表面を洗浄した。その結果を、
図4に示す。洗浄前の
図4(A)に対し、
図4(B)に示すように、SUS棒表面の一部で黒鉛が除去され、洗浄効果が確認された。
【0039】
[実施例3]
図1に示す洗浄装置10を用いて、酸化セリウムと木工用ボンドの混合物を付着させたSUS板表面を洗浄した。その結果を、
図5に示す。洗浄前の
図5(A)に対し、
図5(B)に示すように、SUS板表面の一部で付着物が除去され、洗浄効果が確認された。
【0040】
[実施例4]
図1に示す洗浄装置10を用いて、墨液を付着させたSUS板表面を洗浄した。その結果を、
図6に示す。洗浄前の
図6(A)に対し、
図6(B)に示すように、SUS板表面全体の墨液が除去され、洗浄効果が確認された。
【0041】
[実施例5]
図1に示す洗浄装置10を用いて、光ディスク(CD-R)表面を洗浄した。その結果を、
図7に示す。洗浄前の
図7(A)に対し、
図7(B)に示すように、CD-Rの記録面とは反対側の面の被覆物の一部が除去され、洗浄効果が確認された。
【0042】
[実施例6]
図1に示す洗浄装置10を用いて、酸化セリウムを付着させた円柱状のSUSパイプ表面を洗浄した。その結果を、
図8に示す。洗浄前の
図8(A)に対し、
図8(B)に示すように、SUSパイプ表面の一部で酸化セリウムが除去され、洗浄効果が確認された。
【0043】
[実施例7]
図1に示す洗浄装置10を用いて、グリスを付着させた塩化ビニール板表面を洗浄した。その結果を、
図9に示す。洗浄前の
図9(A)に対し、
図9(B)に示すように、塩化ビニール板表面の一部でグリスが除去され、洗浄効果が確認された。
【0044】
[実施例8]
図1に示す洗浄装置10を用いて、機械油を付着させた塩化ビニール板表面を洗浄した。その結果を、
図10に示す。洗浄前の
図10(A)に対し、
図10(B)に示すように、塩化ビニール板表面の一部で機械油が除去され、洗浄効果が確認された。
【0045】
[実施例9]
図1に示す洗浄装置10を用いて、グリスを付着させたSUS板表面を洗浄した。その結果を、
図11に示す。洗浄前の
図11(A)に対し、
図11(B)に示すように、SUS板表面の一部でグリスが除去され、洗浄効果が確認された。
【0046】
[実施例10]
図1に示す洗浄装置10を用いて、機械油を付着させたSUS板表面を洗浄した。その結果を、
図12に示す。洗浄前の
図12(A)に対し、
図12(B)に示すように、SUS板表面全体の機械油が除去され、洗浄効果が確認された。