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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042860
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】タッチパネル装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20220308BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220308BHJP
   G06F 3/0354 20130101ALI20220308BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
G06F3/041 480
G06F3/041 460
G06F3/01 560
G06F3/0354 453
H01H36/00 D
H01H36/00 J
H01H36/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020148489
(22)【出願日】2020-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】000124096
【氏名又は名称】株式会社パイオラックス
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】名島 正浩
【テーマコード(参考)】
5B087
5E555
5G046
【Fターム(参考)】
5B087AB12
5B087BC19
5E555AA08
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC01
5E555CA13
5E555CA15
5E555DA24
5E555FA00
5G046AA02
5G046AB03
5G046AC24
5G046AD02
5G046AD13
5G046AD22
5G046AE05
(57)【要約】
【課題】ユーザに振動を伝達しやすいタッチパネル装置を提供する。
【解決手段】タッチパネル装置10は、取付部材に固定されるベース20と、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル24と、タッチパネル24を振動させる振動子と、タッチパネル24を覆うタッチパネルカバー22と、ベース20およびタッチパネルカバー22を連結する弾性体26と、を備える。タッチパネルカバー22は、タッチパネル24の表面側を覆う意匠部と、意匠部から垂下する外壁部と、外壁部から外向きに張り出し、第2端部に連結するフランジ部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付部材に固定されるベースと、
ユーザの操作を受け付けるタッチパネルと、
前記タッチパネルを振動させる振動子と、
前記タッチパネルを覆うタッチパネルカバーと、
前記ベースおよび前記タッチパネルカバーを連結する弾性体と、を備え、
前記弾性体は、
前記ベースに連結する第1端部と、
前記タッチパネルカバーに連結する第2端部と、
前記第1端部および前記第2端部の間に設けられ、前記ベースおよび前記タッチパネルカバーから離れて位置するブリッジ部と、を有し、
前記タッチパネルカバーは、
前記タッチパネルの表面側を覆う意匠部と、
前記意匠部から垂下する外壁部と、
前記外壁部から外向きに張り出し、前記第2端部に連結するフランジ部と、を有することを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
前記取付部材は、車両に設けられたパネルであって、
前記弾性体は、前記取付部材の裏面に当接する当接部を有することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項3】
前記ベースは、
前記タッチパネルに沿って設けられる底部と、
前記底部の縁から立設する壁部と、を有し、
前記当接部は、前記壁部の先端に位置することを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル装置。
【請求項4】
前記弾性体は、前記タッチパネルカバーと2色成形により一体に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のタッチパネル装置。
【請求項5】
車両に設けられた取付部材に固定されるベースと、
ユーザの操作を受け付けるタッチパネルと、
前記タッチパネルを振動させる振動子と、
前記タッチパネルを覆い、前記取付部材の開口部から露出するタッチパネルカバーと、
前記ベースおよび前記タッチパネルカバーを連結する弾性体と、を備え、
前記弾性体は、
前記ベースに連結する第1端部と、
前記タッチパネルカバーに連結する第2端部と、
前記第1端部および前記第2端部の間に設けられ、前記ベースおよび前記タッチパネルカバーから離れて位置するブリッジ部と、
前記取付部材の裏面に当接する当接部と、を有することを特徴とするタッチパネル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動子を有するタッチパネル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、感圧式サスペンションシステムを備えるコンピューターが開示されている。この感圧式サスペンションシステムは、タッチパッドと、タッチパッドを振動させるハプティックアクチュエーターと、タッチパッドとハウジングの間に設けられるサスペンションコンポーネントとを有し、コンピューターのハウジングに設けられる。サスペンションコンポーネントは、タッチパッドの4つの角部の下に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-109967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タッチパネルを振動させてユーザに伝達する場合、振動を伝達できる構成が好ましいが、タッチパネルの表面側にカバーを設けると、カバーによって振動が伝達しづらくなるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、ユーザに振動を伝達しやすいタッチパネル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のタッチパネル装置は、取付部材に固定されるベースと、ユーザの操作を受け付けるタッチパネルと、タッチパネルを振動させる振動子と、タッチパネルを覆うタッチパネルカバーと、ベースおよびタッチパネルカバーを連結する弾性体と、を備える。弾性体は、ベースに連結する第1端部と、タッチパネルカバーに連結する第2端部と、第1端部および第2端部の間に設けられ、ベースおよびタッチパネルカバーから離れて位置するブリッジ部と、を有する。タッチパネルカバーは、タッチパネルの表面側を覆う意匠部と、意匠部から垂下する外壁部と、外壁部から外向きに張り出し、第2端部に連結するフランジ部と、を有する。
【0007】
本発明の別の態様もまた、タッチパネル装置である。このタッチパネル装置は、車両に設けられた取付部材に固定されるベースと、ユーザの操作を受け付けるタッチパネルと、タッチパネルを振動させる振動子と、タッチパネルを覆い、取付部材の開口部から露出するタッチパネルカバーと、ベースおよびタッチパネルカバーを連結する弾性体と、を備える。弾性体は、ベースに連結する第1端部と、タッチパネルカバーに連結する第2端部と、第1端部および第2端部の間に設けられ、ベースおよびタッチパネルカバーから離れて位置するブリッジ部と、取付部材の裏面に当接する当接部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、挟持可能な長尺部材の外径の範囲を広げつつ、挟持した長尺部材を外れ難くする保持具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例のタッチパネル装置の斜視図である。
図2】タッチパネル装置の分解図である。
図3図1に示すタッチパネル装置の線分A-A断面図である。
図4図1に示すタッチパネル装置の線分B-B断面図である。
図5図1に示すタッチパネル装置の線分C-C断面図である。
図6図4に示すタッチパネル装置の部分拡大図であり、弾性体を説明するための図である。
図7】変形例のタッチパネル装置の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施例のタッチパネル装置10の斜視図である。タッチパネル装置10は、取付部材に取り付けられ、ユーザのタッチ操作を検出し、検出結果に応じた所定の信号を所定の装置に送信する。
【0011】
タッチパネル装置10は、例えば、車両の運転席と助手席の間に位置するコンソールボックスのパネルや、車両ドアの内装パネルに取り付けられ、エアコンディショナー装置にユーザの操作に応じた信号を送信する。つまり、タッチパネル装置10は、車室内のパネルに取り付けられ、所定の外部装置にユーザの操作に応じた信号を送信する。これにより、ユーザがタッチパネル装置10をタッチ操作することで外部装置の動作を決定できる。
【0012】
また、タッチパネル装置10は、ユーザの操作に応じて振動し、ユーザに操作に対する処理が実行されたことを伝達する。そのため、ユーザはタッチパネル装置10を見なくても操作が実行されたことを認識できる。
【0013】
タッチパネル装置10は、ベース20、タッチパネルカバー22、タッチパネル24、弾性体26、台座部(不図示)、振動子(不図示)、およびばね部材34を備え、これらの部品を組み立てて1ユニットにしている。1ユニットにすることで、タッチパネル装置10の搬送が容易となり、車両のパネルへの取付作業も容易にできる。
【0014】
タッチパネル装置10の底面にベース20が位置し、ベース20の上に台座部、タッチパネル24、タッチパネルカバー22が順に配置される。タッチパネル24は、ユーザのタッチ操作を検出し、ユーザのタッチ操作に応じて振動子に振動させられる。この振動が大きく減衰されないように、タッチパネル24は弾性体26を介してベース20に支持されてている。
【0015】
なお、実施例のタッチパネル24は、ユーザのタッチ操作を静電容量方式で検出するため、タッチパネル24に形成されたボタンをユーザの指が直接的に触れる必要はなく、ボタンに非常に近接しても検出することが可能である。タッチパネル24の表面側にタッチパネルカバー22が設けられているが、タッチパネル24はユーザの操作を検出することが可能である。実施例では、ユーザがタッチパネルカバー22に直接タッチしたときにタッチパネル24がユーザの操作を検出するように設定される。なお、タッチパネル24は静電容量方式に限らず、別の公知の方式、例えば、光学式や抵抗膜方式などでユーザの操作を検出してもよい。
【0016】
図2は、タッチパネル装置10の分解図である。ベース20は箱状に形成され、上面視にて長方形状に形成され、取付部材に固定される。ベース20は、底部40、外周壁部41、支持部42、溝部44、取付部46および係止部49を有する。底部40は、台座部28に対向し、台座部28の面やタッチパネル24の面に沿って延在する。底部40の外周縁には外周壁部41が立設され、底部40は、底部40の外周壁部41側が周状に凹んだ凹部40aを有し、弾性体26を配置可能にしている。
【0017】
支持部42は、4つ設けられ、底部40から突出し、先端に小径の突起を有する。支持部42は、台座部28に係合して、台座部28を上下に移動可能に支持する。溝部44は、底部40に窪んで一対形成され、凹部40aの短手部分に形成される。溝部44は、タッチパネルカバー22に係合する。
【0018】
取付部46は、ベース20の外周壁部41から外側に張り出すように一対形成される。取付部46は、ネジやピンなどの固定具を挿通可能な孔を有し、タッチパネル装置10を取付部材に固定するために用いられる。
【0019】
係止部49は、外周壁部41の短辺側の外周面に突出して形成される。係止部49は、弾性体26に係止する爪として機能し、弾性体26がベース20から外れることを規制する。
【0020】
台座部28は、貫通孔部66、係合孔部68および周状突部70を有し、平板状に形成される。貫通孔部66は、台座部28の中央に形成され、振動子32を挿通可能にする。周状突部70は、台座部28の外周縁に突出して形成され、タッチパネル24を支持する。
【0021】
係合孔部68は、ベース20の支持部42に合わせて4つ形成され、支持部42を隙間を有して差し込まれる。係合孔部68に支持部42が遊嵌されることで、台座部28がベース20に載置され、ベース20の底面に沿う方向(水平方向)の移動が制限される。支持部42は係合孔部68に差し込んだだけであるため、台座部28は、ベース20から離れる方向の動きが可能である。また、支持部42によって台座部28がベース20の底部40に面接触しないように支持される。周状突部70により、係合孔部68に差し込まれた支持部42がタッチパネル24に当接しないようにできる。
【0022】
振動子32は、台座部28の貫通孔部66に挿通され、タッチパネル24の裏面に固定される。台座部28が支持部42によって底部40から浮いているため、振動子32はベース20に接触しない。振動子32は、ユーザの操作に応じて振動して、タッチパネル24およびタッチパネルカバー22を振動させる。例えば、ユーザがオン/オフのボタンを操作した場合に振動子32が振動してユーザにオン/オフが実行されたことを伝達する。振動子32は、上下方向およびタッチパネル24の面に沿う方向の少なくともいずれかに振動する。
【0023】
タッチパネル24は、電子回路を有する基板であって、平板状に形成され、ユーザの操作を受け付ける。タッチパネル24は、台座部28の周状突部70に載置される。タッチパネル24は、台座部28の周状突部70に接着されてよい。タッチパネル24は、ユーザの操作を検出して、検出結果を所定の外部装置および振動子32に送出する。タッチパネル24の表面にはユーザの操作を検出する複数のボタンが設けられる。
【0024】
タッチパネルカバー22は、意匠部60、外壁部61、フランジ部62および突起部64を有し、タッチパネル24を覆う。タッチパネルカバー22およびタッチパネル24は、両面テープなどで接着されてよい。意匠部60は、タッチパネル24の表面側を覆い、取付部材の開口部から露出する。意匠部60には、タッチパネル24のボタンに合わせて複数の開口が形成されている。意匠部60には、透明性のフィルムや薄板が貼られてよい。また、意匠部60の開口内のタッチパネル24にフィルムやシールが貼られてよい。
【0025】
外壁部61は、意匠部60の外周端から垂下し、周状に形成される。外壁部61は、タッチパネル24および台座部28を囲う。フランジ部62は、フランジ部62から外向きに張り出し、弾性体26に連結される。
【0026】
弾性体26は、弾性を有するゴムなどの樹脂材料で形成される。弾性体26は、ベース20とタッチパネルカバー22に連結する。弾性体26の形状については詳細を後述する。弾性体26には、ばね部材34を取り付けるための切り欠き部58が形成される。切り欠き部58には、ベース20の凸部48が入り込む。また、弾性体26には、ベース20の係止部49に係止する孔状の係合部59が形成される。
【0027】
ばね部材34は、タッチパネルカバー22およびタッチパネル24をベース20側に向かって付勢する。ばね部材34の一端は、ベース20の外周壁部41に支持され、他端は弾性体26に当接する。
【0028】
図3は、図1に示すタッチパネル装置10の線分A-A断面図である。なお、図3では、タッチパネル装置10が取付部材12に取り付けられた状態を示す。取付部材12は、開口部12aおよび円筒部12bを有する。
【0029】
開口部12aは、タッチパネル24の意匠部60の形状に合わせて矩形状に形成される。開口部12aから、タッチパネル装置10のタッチパネルカバー22が露出している。また、タッチパネルカバー22は、取付部材12の表面とほぼ一様な高さに位置している。
【0030】
円筒部12bは、取付部材12の裏面から垂下し、内側にネジを螺合可能な孔が形成される。円筒部12bは、ベース20の取付部46に着座して、ネジ止めされる。このネジ止めにより、タッチパネル装置10が取付部材12に取り付けられる。
【0031】
台座部28は、ベース20の底部40に対向し、底部40から浮いた状態で支持部42に支持される。タッチパネル24は、台座部28の周状突部70に載置される。振動子32は、タッチパネル24の裏面に固定され、貫通孔部66に挿通されて、底部40から離れている。タッチパネルカバー22は、タッチパネル24を覆っている。
【0032】
弾性体26の第1端部50は、ベース20の外周壁部41に連結し、弾性体26の第2端部52は、タッチパネルカバー22のフランジ部62に連結する。弾性体26のブリッジ部54は、第1端部50および第2端部52の間に設けられ、ベース20およびタッチパネルカバー22に離れて位置する。これにより、タッチパネルカバー22およびタッチパネル24が撓みやすいブリッジ部54を介してベース20に連結されるため、振動子32により付与された振動が大きく減衰することを抑えることができる。
【0033】
ばね部材34は、金属材料の線材により形成されるが、金属板材で形成されてもよい。ばね部材34の一端は、外周壁部41に形成された孔に挿入され、ベース20に支持される。ばね部材34の他端は、第2端部52の上面に当接する。弾性体26の切り欠き部58が形成されている位置で、ばね部材34は屈曲して、外周壁部41の凸部48に当接する。これにより、第2端部52が上昇してばね部材34の他端側が上方に動いた場合に、第2端部52を下げる方向に付勢する。これにより、タッチパネルカバー22およびタッチパネル24を一体に振動させることができる。ばね部材34により弾性的に第2端部52の動きを抑えることで、タッチパネルカバー22およびタッチパネル24が振動しつつも、振動する時間を短くできる。
【0034】
図4は、図1に示すタッチパネル装置10の線分B-B断面図である。また、図5は、図1に示すタッチパネル装置10の線分C-C断面図である。また、図6は、図4に示すタッチパネル装置10の部分拡大図であり、弾性体26を説明するための図である。
【0035】
図4から図6には、第1端部50が外周壁部41に連結し、第2端部52がフランジ部62に連結していることが示され、第1端部50および第2端部52がブリッジ部54につながれている。第1端部50は、ベース20の全周に亘って連結し、第2端部52は、タッチパネルカバー22の全周に亘って連結する。フランジ部62が、外壁部61によって意匠部60よりベース20側に位置するため、タッチパネル24を取付部材12の表面側に配置しつつ、取付部材12の裏側の位置で弾性体26の第2端部52に連結することができる。これにより、意匠部60と開口部12aとの隙間を小さくし、意匠部60と取付部材12の表面とをほぼ同じ高さに設けることができる。ユーザによってタッチ操作されるタッチパネルカバー22が、弾性体26に連結することで、ユーザに振動を伝達しやすくできる。また、タッチパネル24および振動子32は、タッチパネルカバー22に押されるだけなので振動しやすくなる。
【0036】
ブリッジ部54は、第1端部50および第2端部52の間に設けられ、第1端部50および第2端部52より撓みやすく形成される。ブリッジ部54は、ベース20およびタッチパネルカバー22に離れて位置している。ブリッジ部54は、撓みやすくするため、薄肉に形成される。ブリッジ部54は、タッチパネル24の面に沿う方向に延在する。ブリッジ部54によって、タッチパネルカバー22を振動しやすくできる。
【0037】
図6に示すように、第1端部50は、外周壁部41を挟持する。第1端部50は、対向する第1挟持部50aおよび第2挟持部50bを有する。第1挟持部50aに形成された孔状の係合部59は、外周壁部41の係止部49に係止して第1端部50が外周壁部41から抜け止めされる。これにより、タッチパネル装置10が1ユニットで搬送されても、弾性体26がベース20に安定して連結する。
【0038】
弾性体26の当接部56は、取付部材12の裏面に当接している。これにより、タッチパネル装置10を取付部材12に取り付けた状態で、タッチパネル装置10が取付部材12に対してガタつくことを抑えることができる。
【0039】
当接部56は、第1挟持部50aおよび第2挟持部50bの間で、外周壁部41の先端に位置する。これにより、円筒部12bと取付部46をネジで締め付けた際に、外周壁部41が当接部56を取付部材12に押し当てることができる。
【0040】
当接部56は、上面視の周方向において、切り欠き部58が形成された位置で取付部材12に当接しない箇所があってよい。また、当接部56は、第1端部50とともに周状に形成され、取付部材12の裏面に全周に亘って当接してもよい。
【0041】
第2端部52は、取付部材12から離れて位置する一方、第1端部50は、取付部材12に当接する。これにより、タッチパネル装置10のタッチパネルカバー22およびタッチパネル24が振動しつつも、ベース20が弾性体26を介して取付部材12に押し当てられて取付部材12とのガタつきが抑えられる。
【0042】
第2端部52は、断面U字状でフランジ部62を挟むように嵌着する。タッチパネルカバー22は、プラスチックなどの硬質の樹脂材料で、弾性体26は、ゴムなどの軟質の樹脂材料であるが、タッチパネルカバー22および弾性体26は、2色成形により一体に形成されてよい。これにより、部品点数および組み立て工程を簡素化して製造コストを抑えることができる。
【0043】
図7は、変形例のタッチパネル装置100の拡大断面図である。変形例のタッチパネル装置100は、図6に示すタッチパネル装置10と比べて、弾性体126の形状が異なり、他の部品の形状は同じである。
【0044】
弾性体126は、第1端部150、第2端部52、ブリッジ部154および当接部156を有する。第1端部150は、外周壁部41に連結するものの、取付部材12に当接せず、取付部材12の裏面から離れて位置する。
【0045】
当接部156は、第1端部150の第1挟持部50aから取付部材12の裏面に向かって上方に延出する。当接部156は、第1端部150とともに周状に形成され、取付部材12の裏面に周状に当接してよく、開口部12aをシールしてよい。
【0046】
ブリッジ部154は、第1端部150および第2端部52の間に形成され、ベース20側に向かって落ち込むように屈曲して形成される。ブリッジ部154は、第1端部150よりもベース20側に位置し、第2端部52よりもベース20側に位置する。これにより、ブリッジ部154が長く形成されて撓みやすくなる。
【0047】
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施例も本発明の範囲に含まれうる。
【0048】
実施例では、振動子32がタッチパネル24の中央に1つ設けられる態様を示したが、この態様に限られない。例えば、振動子32が複数設けられてよく、タッチパネル24の長辺方向に離れて一対設けられてよい。
【符号の説明】
【0049】
10 タッチパネル装置、 12 取付部材、 12a 開口部、 20 ベース、 22 タッチパネルカバー、 24 タッチパネル、 26 弾性体、 28 台座部、 32 振動子、 34 ばね部材、 40 底部、 41 外周壁部、 42 支持部、 44 溝部、 46 取付部、 48 凸部、 49 係止部、 50 第1端部、 52 第2端部、 54 ブリッジ部、 56 当接部、 58 切り欠き部、 59 係合部、 60 意匠部、 61 外壁部、 62 フランジ部、 64 突起部、 66 貫通孔部、 68 係合孔部、 70 周状突部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7