(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042916
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】ジャガイモ自動千切り装置
(51)【国際特許分類】
B26D 3/26 20060101AFI20220308BHJP
B26D 7/18 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
B26D3/26 605C
B26D3/26 605D
B26D3/26 605E
B26D7/18 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020175686
(22)【出願日】2020-10-19
(31)【優先権主張番号】202010913914.2
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520304620
【氏名又は名称】杭州木野机械科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】陳紅紅
(57)【要約】 (修正有)
【課題】使用がより便利で安全で、効率が高い、ジャガイモ自動千切り装置を提供する。
【解決手段】ジャガイモ自動千切り装置は、筐体10の上端開口にはジャガイモを挟持して送ることのできる送り機構が設けられた蓋板17が取り外し可能に連結され、切り機構は筐体10の幅方向に沿って延在し、筐体10の下端開口には下端開口を密封できる密封機構が取り外し可能に接続されている。装置を使用するとき、密封機構を筐体10における下端開口に置くことで、千切りされたジャガイモの貯蔵に有利であり、皮剥きされたジャガイモを送り機構に置き、蓋板機構によって送り機構を筐体10の上端開口に置き、そして蓋板機構によって送り機構を切り機構へ移動させてジャガイモを千切りする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャガイモ自動千切り装置であって、
上下両端にいずれも開口のある筐体(10)を含み、
前記筐体(10)内には作業空間(11)が形成され、
前記筐体(10)の上端開口には蓋板機構が取り外し可能に連結され、
前記蓋板機構の下方にはジャガイモを挟持して送ることのできる送り機構が設けられ、
前記作業空間(11)にはジャガイモを千切りできる切り機構が設けられ、
前記切り機構は前記筐体(10)の幅方向に沿って延在し、
前記筐体(10)の下端開口には前記下端開口を密封できる密封機構が取り外し可能に接続される、
ことを特徴とするジャガイモ自動千切り装置。
【請求項2】
前記蓋板機構は、前記筐体(10)の上端開口に移動可能に設けられる蓋板(17)を含み、
前記蓋板(17)の上端にはハンドル(16)が固定して連結され、
前記蓋板(17)内には二つの液圧シリンダー(18)が取り付けられ、
二つの前記液圧シリンダー(18)は前記蓋板(17)の中心線に対して左右対称に設けられ、
二つの前記液圧シリンダー(18)におけるピストンロッドの下端には位置決め板(19)が固定して連結され、
前記位置決め板(19)内には電磁摺動道(20)が形成され、
前記電磁摺動道(20)には磁性摺動ブロック(21)が摺動できるように連結され、
前記電磁摺動道(20)には前記磁性摺動ブロック(21)を前記電磁摺動道(20)内で往復摺動させることのできる制御箱(56)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のジャガイモ自動千切り装置。
【請求項3】
前記送り機構は、前記磁性摺動ブロック(21)の下端に固定して連結される連結板(22)を含み、
前記連結板(22)内にはスライドレール(53)が設けられ、
前記スライドレール(53)内には二つの平行移動ブロック(23)が摺動できるように連結され、
各前記平行移動ブロック(23)と前記スライドレール(53)の側壁との間には第一圧縮ばね(24)が固定して連結され、
各前記平行移動ブロック(23)の下端には挟持板(25)が固定して連結され、
各前記挟持板(25)内には摺動溝(29)が形成され、
各前記摺動溝(29)内には球形摺動ブロック(26)が摺動できるように連結され、
各前記球形摺動ブロック(26)と各前記挟持板(25)の上側内壁との間には第二圧縮ばね(27)が固定して連結され、
各前記球形摺動ブロック(26)には連結棒(28)が回転できるように連結され、
二本の前記連結棒(28)は互いに回転できるように連結され、
二本の前記連結棒(28)の連結部と前記連結板(22)の下端面との間には第三圧縮ばね(55)が固定して連結され、
各前記挟持板(25)の側端には位置規制構成部品が固定して連結され、
二つの前記位置規制構成部品は前記連結板(22)の中心線に対して左右対称に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のジャガイモ自動千切り装置。
【請求項4】
前記位置規制構成部品は、前記挟持板(25)の側端面に固定して設けられるU字型部品(30)を含み、
前記U字型部品(30)内には支持棒(35)が固定して連結され、
前記支持棒(35)には球形ブロック(34)が固定して連結され、
前記球形ブロック(34)には弓形板(33)が回転できるように連結され、
前記弓形板(33)には歯付き板(31)が固定して連結され、
前記歯付き板(31)にはジャガイモを位置規制できる歯(32)が少なくとも二つ設けられ、
二つの前記歯(32)は前記歯付き板(31)の長手方向に沿って前記歯付き板(31)の表面に等間隔に配列され、
前記歯付き板(31)と前記U字型部品(30)との間には二本の引張ばね(36)が固定して連結され、
二本の前記引張ばね(36)は前記歯付き板(31)の中心線に対して上下対称に設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のジャガイモ自動千切り装置。
【請求項5】
前記切り機構は前記筐体(10)の幅方向に沿って前記作業空間(11)に設置される箱(37)を含み、
前記箱(37)内には配置空間(38)が形成され、
前記配置空間(38)には光軸(57)が回転できるように連結され、
前記光軸(57)は前記箱(37)の幅方向に沿って前記配置空間(38)に設置され、
前記光軸(57)には偏向角度が制限される軸スリーブ(58)が外装され、
前記光軸(57)と前記軸スリーブ(58)との間には前記軸スリーブ(58)を復位させることのできる第一ねじりばね(42)が設けられ、
前記光軸(57)には刃ブロック(41)が固定して連結され、
前記刃ブロック(41)は前記箱(37)の上壁を貫通して前記作業空間(11)に延在して設けられ、
前記刃ブロック(41)の上端には複数の刃(47)が固定して連結され、
前記刃(47)は前記刃ブロック(41)の長手方向に沿って前記刃ブロック(41)の表面に配列され、
前記刃ブロック(41)には四つの摺動道(43)が設けられ、
四つの前記摺動道(43)は二つ一組で前記刃ブロック(41)の左右両端に位置し、
二つの前記摺動道(43)は前記刃ブロック(41)の中心線に対して左右対称に設けられ、
各組の二つの前記摺動道(43)は前記刃ブロック(41)の中心線に対して前後対称に設けられ、
各前記摺動道(43)内には摺動ブロック(44)が摺動できるように連結され、
各前記摺動ブロック(44)の下端と前記摺動道(43)の下端との間には第四ばね(46)が固定して連結され、
各組の二つの前記摺動ブロック(44)の間には複数の前記刃(47)にあるジャガイモの千切りを除去できる除去板(45)が固定して連結され、
前記箱(37)内には四つの滑車(39)が回転できるように連結され、
四つの前記滑車(39)は二つ一組で前記刃ブロック(41)の左右両端に位置し、
二組の前記滑車(39)は前記箱(37)の中心線に対して左右対称に設けられ、
各組の二つの前記滑車(39)は前記箱(37)の中心線に沿って前後対称に設けられ、
各前記摺動ブロック(44)と前記刃ブロック(41)における左右両側の端面との間にはそれぞれロープ(40)が固定して連結され、
前記ロープ(40)は一端が前記摺動ブロック(44)と固定して連結され、
他端が前記滑車(39)を通過して前記刃ブロック(41)の側端面と固定して連結される、
ことを特徴とする請求項4に記載のジャガイモ自動千切り装置。
【請求項6】
前記密封機構は、
前記筐体(10)の下端開口に取り外し可能に設けられる仕切り板(12)を含み、
前記筐体(10)の左右両端には一対の位置規制棒(13)が対称に設けられ、
前記仕切り板(12)の左右両端には一対の連結ロッド(59)が対称に設けられ、
各前記連結ロッド(59)には止め輪(14)がヒンジ連結され、
各前記止め輪(14)と各前記連結ロッド(59)との間には前記止め輪(14)を復位させることができる第二ねじりばね(15)が固定して連結される、
ことを特徴とする請求項5に記載のジャガイモ自動千切り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は青果機械技術分野に属し、具体的にはジャガイモ自動千切り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
世界で4番目に重要な食糧用作物として、ジャガイモは私たちの日常生活に欠かせないフードの1つになっている。ジャガイモの加工は、細かく切り、さいの目に切り、または薄く切るなどの形で行われる。ジャガイモの千切りの作りは、おろし器を用いることが多い。従来のおろし器は使用中に、穴にジャガイモが詰まり、おろし効果が低下することが多い。ジャガイモが小さい場合、おろし器を用いると、指を傷つけやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第107538555号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用がより便利で安全で、効率が高い、ジャガイモ自動千切り装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ジャガイモ自動千切り装置であって、上下両端にいずれも開口のある筐体を含み、前記筐体内には作業空間が形成され、前記筐体の上端開口には蓋板機構が取り外し可能に連結され、前記蓋板機構の下方にはジャガイモを挟持して送ることのできる送り機構が設けられ、前記作業空間にはジャガイモを千切りできる切り機構が設けられ、前記切り機構は前記筐体の幅方向に沿って延在し、前記筐体の下端開口には前記下端開口を密封できる密封機構が取り外し可能に接続され、前記ジャガイモ自動千切り装置を使用するとき、前記密封機構を前記筐体における下端開口に置くことで、前記筐体に上端が開口する溝を形成し、千切りされたジャガイモの貯蔵に有利であり、皮剥きされたジャガイモを前記送り機構に置き、前記蓋板機構によって前記送り機構を前記筐体の上端開口に置き、そして前記蓋板機構によって前記送り機構を前記切り機構へ移動させてジャガイモを千切りする。
【0006】
前記蓋板機構は、前記筐体の上端開口に移動可能に設けられる蓋板を含み、前記蓋板の上端にはハンドルが固定して連結され、前記蓋板内には二つの液圧シリンダーが取り付けられ、二つの前記液圧シリンダーは前記蓋板の中心線に対して左右対称に設けられ、二つの前記液圧シリンダーにおけるピストンロッドの下端には位置決め板が固定して連結され、前記位置決め板内には電磁摺動道が形成され、前記電磁摺動道には磁性摺動ブロックが摺動できるように連結され、前記電磁摺動道には前記磁性摺動ブロックを前記電磁摺動道内で往復摺動させることのできる制御箱が設けられる。前記送り機構がジャガイモを挟持した後、手で前記ハンドルを持って前記蓋板を改めて前記筐体の上端開口に置き、二つの前記液圧シリンダーが前記位置決め板を前記作業空間内で降下させることによってジャガイモを前記切り機構へ近づけ、初期状態に、前記電磁摺動道内の前記制御箱における電磁石は通電されていなく、前記ジャガイモ自動千切り装置を使用するとき、まず前記電磁摺動道における前記制御箱内の電磁石に通電し、前記制御箱内の電磁石の電流方向を変えることで前記磁性摺動ブロックを前記電磁摺動道の内部で電磁石から離れる方向または電磁石の方向へ摺動させ、前記磁性摺動ブロックは摺動中に前記送り機構によってジャガイモを前記切り機構と接触させてジャガイモを切っておろす。
【0007】
前記送り機構は、前記磁性摺動ブロックの下端に固定して連結される連結板を含み、前記連結板内にはスライドレールが設けられ、前記スライドレール内には二つの平行移動ブロックが摺動できるように連結され、各前記平行移動ブロックと前記スライドレールの側壁との間には第一圧縮ばねが固定して連結され、各前記平行移動ブロックの下端には挟持板が固定して連結され、各前記挟持板内には摺動溝が形成され、各前記摺動溝内には球形摺動ブロックが摺動できるように連結され、各前記球形摺動ブロックと各前記挟持板の上側内壁との間には第二圧縮ばねが固定して連結され、各前記球形摺動ブロックには連結棒が回転できるように連結され、二本の前記連結棒は互いに回転できるように連結され、二本の前記連結棒の連結部と前記連結板の下端面との間には第三圧縮ばねが固定して連結され、各前記挟持板の側端には位置規制構成部品が固定して連結され、二つの前記位置規制構成部品は前記連結板の中心線に対して左右対称に設けられる。
【0008】
二枚の前記挟持板を引き動かすことで二つの前記平行移動ブロックを前記スライドレール内で逆方向へ摺動させ、前記平行移動ブロックと前記スライドレールの側壁との間の前記第一圧縮ばねに力を蓄えさせ、二枚の前記挟持板の間の距離を増大して開口を形成し、皮むきされたジャガイモを二枚の前記挟持板で形成された開口に置き、ジャガイモを置くとき、完全なジャガイモは一定の体積を有するため、ジャガイモが前記挟持板の開口に入るとき、ジャガイモは二つの前記連結棒を上方へ押し動かし、二本の前記連結棒が二つの球形摺動ブロックをそれぞれ二つの前記摺動溝内で上昇させ、前記球形摺動ブロックと前記摺動溝の上端壁との間の前記第二圧縮ばねを圧縮して前記第二圧縮ばねに力を蓄えさせ、前記連結棒が上昇するとともに前記第三圧縮ばねを圧縮して前記第三圧縮ばねに力を蓄えさせ、二本の前記連結棒と前記挟持板との間に三角形の支持が形成されて前記送り機構がジャガイモを挟持するときの安定性を向上させ、二枚の前記挟持板を放し、ここで二つの第一圧縮ばねが復位して二つの前記平行移動ブロックを前記スライドレール内で前記スライドレールの中間へ寄り合わせ、二つの前記平行移動ブロックが摺動する過程に二枚の前記挟持板をジャガイモへ近づけることでジャガイモを挟持し、後続のジャガイモの千切り作業に備える。
【0009】
前記位置規制構成部品は、前記挟持板の側端面に固定して設けられるU字型部品を含み、前記U字型部品内には支持棒が固定して連結され、前記支持棒には球形ブロックが固定して連結され、前記球形ブロックには弓形板が回転できるように連結され、前記弓形板には歯付き板が固定して連結され、前記歯付き板にはジャガイモを位置規制できる歯が少なくとも二つ設けられ、二つの前記歯は前記歯付き板の長手方向に沿って前記歯付き板の表面に等間隔に配列され、前記歯付き板と前記U字型部品との間には二本の引張ばねが固定して連結され、二本の前記引張ばねは前記歯付き板の中心線に対して上下対称に設けられる。
【0010】
前記挟持板がジャガイモに近づくとき、前記歯付き板における前記歯がまずジャガイモの表面と接触し、前記歯がジャガイモの表面で一定の深さに入り、前記挟持板と前記歯との協働によってジャガイモを再び挟持し、前記送り機構がジャガイモを挟持した後に前記切り機構と間欠的に接触し、ジャガイモが前記切り機構と接触して千切りが行われるとき、ジャガイモが前記切り機構を押すとともに、ジャガイモ自身が前記切り機構の反発力を受け、ジャガイモが前記送り機構に対して一定角度偏向し、ジャガイモが偏向する間に前記歯によって前記U字型部品における前記歯付き板を押し動かし、前記歯付き板が前記弓形板によって前記球形ブロック上を相対回転し、一本の前記引張ばねが引っ張られて力を蓄え、もう一方の前記引張ばねは圧縮されて力を蓄え、ジャガイモが前記切り機構と接触しなくなったら、ジャガイモに作用する反発力が消え、ここで二本の前記引張ばねが復位し、二本の前記引張ばねの作用により前記歯付き板は前記弓形板を介して前記球形ブロックの表面で往復揺動して前記歯をジャガイモの表面に圧着したりジャガイモの表面から外したりし、前記歯とジャガイモの表面との柔軟性接触を維持し、ジャガイモと前記歯との接触面積が反発力により拡大してジャガイモが前記歯に位置規制されて後続のジャガイモ送りに影響することは回避される。
【0011】
前記切り機構は前記筐体の幅方向に沿って前記作業空間に設置される箱を含み、前記箱内には配置空間が形成され、前記配置空間には光軸が回転できるように連結され、前記光軸は前記箱の幅方向に沿って前記配置空間に設置され、前記光軸には偏向角度が制限される軸スリーブが外装され、前記光軸と前記軸スリーブとの間には前記軸スリーブを復位させることのできる第一ねじりばねが設けられ、前記光軸には刃ブロックが固定して連結され、前記刃ブロックは前記箱の上壁を貫通して前記作業空間に延在して設けられ、前記刃ブロックの上端には複数の刃が固定して連結され、前記刃は前記刃ブロックの長手方向に沿って前記刃ブロックの表面に配列され、前記刃ブロックには四つの摺動道が設けられ、四つの前記摺動道は二つ一組で前記刃ブロックの左右両端に位置し、二つの前記摺動道は前記刃ブロックの中心線に対して左右対称に設けられ、各組の二つの前記摺動道は前記刃ブロックの中心線に対して前後対称に設けられ、各前記摺動道内には摺動ブロックが摺動できるように連結され、各前記摺動ブロックの下端と前記摺動道の下端との間には第四ばねが固定して連結され、各組の二つの前記摺動ブロックの間には複数の前記刃にあるジャガイモの千切りを除去できる除去板が固定して連結され、前記箱内には四つの滑車が回転できるように連結され、四つの前記滑車は二つ一組で前記刃ブロックの左右両端に位置し、二組の前記滑車は前記箱の中心線に対して左右対称に設けられ、各組の二つの前記滑車は前記箱の中心線に沿って前後対称に設けられ、各前記摺動ブロックと前記刃ブロックにおける左右両側の端面との間にはそれぞれロープが固定して連結され、前記ロープは一端が前記摺動ブロックと固定して連結され、他端が前記滑車を通過して前記刃ブロックの側端面と固定して連結される。
【0012】
前記送り機構がジャガイモを前記切り機構の上方で左から右へ摺動させるとき、ジャガイモは前記刃と接触して前記刃を右方へ押し、前記刃が前記軸スリーブによって前記刃ブロックを前記光軸で右方へ偏向させ、前記軸スリーブが偏向するとき前記軸スリーブと前記光軸との間の前記第一ねじりばねが引っ張られて力を蓄え、前記刃ブロックは右方へ偏向する過程において前記刃ブロックの左側に位置する前記ロープを引き動かし、そして左側の前記摺動ブロックが前記ロープに引き動かされて左側の前記摺動道内で下方へ摺動し、左側の前記摺動ブロックが前記第四圧縮ばねを圧縮して前記第四圧縮ばねに力を蓄えさせると同時に、前記摺動ブロックが前記除去板を降下させることで前記刃の上半分を外部に露出させ、前記刃の上半分がジャガイモと十分に接触すると同時に、前記軸スリーブが前記光軸での偏向角度が限られているため、前記刃が前記箱と接触するとき、ジャガイモによる前記刃への推力及び前記箱による前記刃への支持力が協働して前記刃ブロックの位置を規制し、前記刃ブロックの位置が固定されるとき、前記送り機構はジャガイモに、前記刃ブロックの表面における複数の刃同士間の隙間を摺動させ、複数の前記刃によりジャガイモを切っておろし、切られたジャガイモは前記箱の外壁に沿って前記作業空間に落ちてまとめて集められ、ジャガイモが完全に複数の前記刃の上端を経由して千切りが完了したら、前記第一ねじりばねが復位して前記刃ブロックを初期状態に戻し、前記第一ねじりばねが復位すると同時に、前記刃ブロックは駆動されて前記配置空間内で左または右へ揺動してジャガイモの千切りを前記作業空間内に投げ、これでジャガイモの千切りが前記箱に積み重なって後続のおろし効果を下げることはなく、また、前記第四圧縮ばねが復位して前記除去板を押し動かして復位させることによって複数の前記刃同士間の隙間にあるジャガイモの千切りを押し出し、これで前記刃同士間の隙間にジャガイモの千切りが残って後続の千切り効果に影響することはない。
【0013】
前記送り機構がジャガイモを前記切り機構の上方で右から左へ摺動させるとき、ジャガイモは前記刃と接触して前記刃を左方へ押し、前記刃が前記軸スリーブによって前記刃ブロックを前記光軸で右方へ偏向させ、前記軸スリーブが偏向するとき前記軸スリーブと前記光軸との間の前記第一ねじりばねが引っ張られて力を蓄え、前記刃ブロックは左方へ偏向する過程において前記刃ブロックの右側に位置する前記ロープを引き動かし、そして右側の前記摺動ブロックが前記ロープに引き動かされて右側の前記摺動道内で下方へ摺動し、右側の前記摺動ブロックが前記第四圧縮ばねを圧縮して前記第四圧縮ばねに力を蓄えさせると同時に、前記摺動ブロックが前記除去板を降下させることで前記刃の上半分を外部に露出させ、前記刃の上半分がジャガイモと十分に接触すると同時に、前記軸スリーブが前記光軸での偏向角度が限られているため、前記刃が前記箱と接触するとき、ジャガイモによる前記刃への推力及び前記箱による前記刃への支持力が協働して前記刃ブロックの位置を規制し、前記刃ブロックの位置が固定されるとき、前記送り機構はジャガイモを前記刃ブロックの表面における複数の刃の間で摺動させ、複数の前記刃によりジャガイモを切っておろし、切られたジャガイモは前記箱の外壁に沿って前記作業空間に落ちてまとめて集められ、ジャガイモが完全に複数の前記刃の上端を経由して千切りが完了したら、前記第一ねじりばねが復位して前記刃ブロックを初期状態に戻し、前記第一ねじりばねが復位すると同時に、前記刃ブロックは駆動されて前記配置空間内で右または左へ揺動してジャガイモの千切りを前記作業空間内に投げ、これでジャガイモの千切りが前記箱に積み重なって後続のおろし効果を下げることはなく、また、前記第四圧縮ばねが復位して前記除去板を押し動かして復位させることによって複数の前記刃の間におけるジャガイモの千切りを押し出し、これで前記刃の間にジャガイモが残って後続の千切り効果に影響することはない。
【0014】
前記密封機構は、前記筐体の下端開口に取り外し可能に設けられる仕切り板を含み、前記筐体の左右両端には一対の位置規制棒が対称に設けられ、前記仕切り板の左右両端には一対の連結ロッドが対称に設けられ、各前記連結ロッドには止め輪がヒンジ連結され、各前記止め輪と各前記連結ロッドとの間には前記止め輪を復位させることができる第二ねじりばねが固定して連結される。
【0015】
初期状態に、前記仕切り板の反対方向へ二つの前記止め輪を回転させ、二つの前記止め輪を前記仕切り板の側端にある前記連結ロッドに対して一定角度偏向させ、二つの前記止め輪が回転する中、前記止め輪と前記連結ロッドとの間の前記第二ねじりばねが引っ張られて力を蓄え、前記仕切り板を前記筐体の下端開口に置き、二つの前記止め輪を外し、ここで前記止め輪と前記連結ロッドとの間の前記第二ねじりばねが復位し、前記第二ねじりばねが二つの前記止め輪をそれぞれ前記筐体の側端にある二本の前記位置規制棒に外装し、二つの前記止め輪と前記筐体の側端に位置する二本の前記位置規制棒との係合によって前記仕切り板を前記筐体の下端に挟んで固定し、前記仕切り板と前記筐体とに上方に開口する溝が形成され、後続のジャガイモの千切り作業に備え、ジャガイモを切っておろした後、前記筐体の反対方向へ二つの前記止め輪を回転させて二つの前記止め輪を前記筐体側端における二本の前記位置規制棒から離れさせ、前記仕切り板を前記筐体から取り出し、おろし済みのジャガイモの千切りを前記作業空間内から取り出して使用する。
【発明の効果】
【0016】
完全なジャガイモは一定の体積を有するため、ジャガイモが挟持板の開口に入るとき、ジャガイモは二つの連結棒を上方へ押し動かし、二本の連結棒と挟持板との間に三角形の支持が形成され、これでジャガイモが送り機構に挟持されるときの安定性が向上した。
位置規制構成部品を設計することにより、送り機構がジャガイモに対する挟持効果を上げる一方、ジャガイモが切り機構と接触しなくなったとき、二本の引張ばねは歯ブロックをジャガイモの表面に圧着したりジャガイモの表面から外したりし、歯ブロックとジャガイモの表面との柔軟性接触を維持し、ジャガイモと歯ブロックとの接触面積が反発力により拡大してジャガイモが歯ブロックに位置規制されて後続のジャガイモ送りに影響することは回避される。
刃ブロックは箱内で相対回転できるため、刃ブロックの上方における刃は左右両端がいずれもジャガイモを千切りでき、千切りの作業効率を上げた。
第一ねじりばねを設計することにより、刃がジャガイモと接触しなくなったら、第一ねじりばねが復位して刃ブロックを配置空間内で左または右へ揺動させてジャガイモを作業空間内に投げ、これでジャガイモが箱に積み重なって後続の千切りとおろしの効果を下げることはない。
前記刃の周囲に除去板を設けることにより、刃がジャガイモと接触しなくなったとき、第四圧縮ばねが復位して除去板を復位させることで複数の刃の間のジャガイモを押し出し、ジャガイモが刃同士間の隙間に残って後続の千切り効果に影響することはない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本願に記載の各方向が、
図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【
図1】ジャガイモ自動千切り装置の全体構成断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1~2に示すように、ジャガイモ自動千切り装置であって、上下両端にいずれも開口のある筐体10を含み、前記筐体10内には作業空間11が形成され、前記筐体10の上端開口には蓋板機構が取り外し可能に連結され、前記蓋板機構の下方にはジャガイモを挟持して送ることのできる送り機構が設けられ、前記作業空間11にはジャガイモを千切りできる切り機構が設けられ、前記切り機構は前記筐体10の幅方向に沿って延在し、前記筐体10の下端開口には前記下端開口を密封できる密封機構が取り外し可能に接続され、前記ジャガイモ自動千切り装置を使用するとき、前記密封機構を前記筐体10における下端開口に置くことで、前記筐体10に上端が開口する溝を形成し、千切りされたジャガイモの貯蔵に有利であり、皮剥きされたジャガイモを前記送り機構に置き、前記蓋板機構によって前記送り機構を前記筐体10の上端開口に置き、そして前記蓋板機構によって前記送り機構を前記切り機構へ移動させてジャガイモを千切りする。
【0019】
図1に示すように、前記蓋板機構は、前記筐体10の上端開口に移動可能に設けられる蓋板17を含み、前記蓋板17の上端にはハンドル16が固定して連結され、前記蓋板17内には二つの液圧シリンダー18が取り付けられ、二つの前記液圧シリンダー18は前記蓋板17の中心線に対して左右対称に設けられ、二つの前記液圧シリンダー18におけるピストンロッドの下端には位置決め板19が固定して連結され、前記位置決め板19内には電磁摺動道20が形成され、前記電磁摺動道20には磁性摺動ブロック21が摺動できるように連結され、前記電磁摺動道20には前記磁性摺動ブロック21を前記電磁摺動道20内で往復摺動させることのできる制御箱56が設けられる。前記送り機構がジャガイモを挟持した後、手で前記ハンドル16を持って前記蓋板17を改めて前記筐体10の上端開口に置き、二つの前記液圧シリンダー18が前記位置決め板19を前記作業空間11内で降下させることによってジャガイモを前記切り機構へ近づけ、初期状態に、前記電磁摺動道20内の前記制御箱56における電磁石は通電されていなく、前記ジャガイモ自動千切り装置を使用するとき、まず前記電磁摺動道20における前記制御箱56内の電磁石に通電し、前記制御箱56内の電磁石の電流方向を変えることで前記磁性摺動ブロック21を前記電磁摺動道20の内部で電磁石から離れる方向または電磁石の方向へ摺動させ、前記磁性摺動ブロック21は摺動中に前記送り機構によってジャガイモを前記切り機構と接触させてジャガイモを切っておろす。
【0020】
図1~2に示すように、前記送り機構は、前記磁性摺動ブロック21の下端に固定して連結される連結板22を含み、前記連結板22内にはスライドレール53が設けられ、前記スライドレール53内には二つの平行移動ブロック23が摺動できるように連結され、各前記平行移動ブロック23と前記スライドレール53の側壁との間には第一圧縮ばね24が固定して連結され、各前記平行移動ブロック23の下端には挟持板25が固定して連結され、各前記挟持板25内には摺動溝29が形成され、各前記摺動溝29内には球形摺動ブロック26が摺動できるように連結され、各前記球形摺動ブロック26と各前記挟持板25の上側内壁との間には第二圧縮ばね27が固定して連結され、各前記球形摺動ブロック26には連結棒28が回転できるように連結され、二本の前記連結棒28は互いに回転できるように連結され、二本の前記連結棒28の連結部と前記連結板22の下端面との間には第三圧縮ばね55が固定して連結され、各前記挟持板25の側端には位置規制構成部品が固定して連結され、二つの前記位置規制構成部品は前記連結板22の中心線に対して左右対称に設けられる。
【0021】
二枚の前記挟持板25を引き動かすことで二つの前記平行移動ブロック23を前記スライドレール53内で逆方向へ摺動させ、前記平行移動ブロック23と前記スライドレール53の側壁との間の前記第一圧縮ばね24に力を蓄えさせ、二枚の前記挟持板25の間の距離を増大して開口を形成し、皮むきされたジャガイモを二枚の前記挟持板25で形成された開口に置き、ジャガイモを置くとき、完全なジャガイモは一定の体積を有するため、ジャガイモが前記挟持板25の開口に入るとき、ジャガイモは二つの前記連結棒28を上方へ押し動かし、二本の前記連結棒28が二つの球形摺動ブロック26をそれぞれ二つの前記摺動溝29内で上昇させ、前記球形摺動ブロック26と前記摺動溝29の上端壁との間の前記第二圧縮ばね27を圧縮して前記第二圧縮ばね27に力を蓄えさせ、前記連結棒28が上昇するとともに前記第三圧縮ばね55を圧縮して前記第三圧縮ばね55に力を蓄えさせ、二本の前記連結棒28と前記挟持板25との間に三角形の支持が形成されて前記送り機構がジャガイモを挟持するときの安定性を向上させ、二枚の前記挟持板25を放し、ここで二つの第一圧縮ばね24が復位して二つの前記平行移動ブロック23を前記スライドレール53内で前記スライドレール53の中間へ寄り合わせ、二つの前記平行移動ブロック23が摺動する過程に二枚の前記挟持板25をジャガイモへ近づけることでジャガイモを挟持し、後続のジャガイモの千切り作業に備える。
【0022】
図2~3に示すように、前記位置規制構成部品は、前記挟持板25の側端面に固定して設けられるU字型部品30を含み、前記U字型部品30内には支持棒35が固定して連結され、前記支持棒35には球形ブロック34が固定して連結され、前記球形ブロック34には弓形板33が回転できるように連結され、前記弓形板33には歯付き板31が固定して連結され、前記歯付き板31にはジャガイモを位置規制できる歯32が少なくとも二つ設けられ、二つの前記歯32は前記歯付き板31の長手方向に沿って前記歯付き板31の表面に等間隔に配列され、前記歯付き板31と前記U字型部品30との間には二本の引張ばね36が固定して連結され、二本の前記引張ばね36は前記歯付き板31の中心線に対して上下対称に設けられる。
【0023】
前記挟持板25がジャガイモに近づくとき、前記歯付き板31における前記歯32がまずジャガイモの表面と接触し、前記歯32がジャガイモの表面で一定の深さに入り、前記挟持板25と前記歯32との協働によってジャガイモを再び挟持し、前記送り機構25がジャガイモを挟持した後に前記切り機構と間欠的に接触し、ジャガイモが前記切り機構と接触して千切りが行われるとき、ジャガイモが前記切り機構を押すとともに、ジャガイモ自身が前記切り機構の反発力を受け、ジャガイモが前記送り機構に対して一定角度偏向し、ジャガイモが偏向する間に前記歯32によって前記U字型部品30における前記歯付き板31を押し動かし、前記歯付き板31が前記弓形板33によって前記球形ブロック34上を相対回転し、一本の前記引張ばね36が引っ張られて力を蓄え、もう一方の前記引張ばね36は圧縮されて力を蓄え、ジャガイモが前記切り機構と接触しなくなったら、ジャガイモに作用する反発力が消え、ここで二本の前記引張ばね36が復位し、二本の前記引張ばね36の作用により前記歯付き板31は前記弓形板33を介して前記球形ブロック34の表面で往復揺動して前記歯32をジャガイモの表面に圧着したりジャガイモの表面から外したりし、前記歯32とジャガイモの表面との柔軟性接触を維持し、ジャガイモと前記歯32との接触面積が反発力により拡大してジャガイモが前記歯32に位置規制されて後続のジャガイモ送りに影響することは回避される。
【0024】
図1と
図4と
図5と
図6に示すように、前記切り機構は前記筐体10の幅方向に沿って前記作業空間11に設置される箱37を含み、前記箱37内には配置空間38が形成され、前記配置空間38には光軸57が回転できるように連結され、前記光軸57は前記箱37の幅方向に沿って前記配置空間38に設置され、前記光軸57には偏向角度が制限される軸スリーブ58が外装され、前記光軸57と前記軸スリーブ58との間には前記軸スリーブ58を復位させることのできる第一ねじりばね42が設けられ、前記光軸57には刃ブロック41が固定して連結され、前記刃ブロック41は前記箱37の上壁を貫通して前記作業空間11に延在して設けられ、前記刃ブロック41の上端には複数の刃47が固定して連結され、前記刃47は前記刃ブロック41の長手方向に沿って前記刃ブロック41の表面に配列され、前記刃ブロック41には四つの摺動道43が設けられ、四つの前記摺動道43は二つ一組で前記刃ブロック41の左右両端に位置し、二つの前記摺動道43は前記刃ブロック41の中心線に対して左右対称に設けられ、各組の二つの前記摺動道43は前記刃ブロック41の中心線に対して前後対称に設けられ、各前記摺動道43内には摺動ブロック44が摺動できるように連結され、各前記摺動ブロック44の下端と前記摺動道43の下端との間には第四ばね46が固定して連結され、各組の二つの前記摺動ブロック44の間には複数の前記刃47にあるジャガイモの千切りを除去できる除去板45が固定して連結され、前記箱37内には四つの滑車39が回転できるように連結され、四つの前記滑車39は二つ一組で前記刃ブロック41の左右両端に位置し、二組の前記滑車39は前記箱37の中心線に対して左右対称に設けられ、各組の二つの前記滑車39は前記箱37の中心線に沿って前後対称に設けられ、各前記摺動ブロック44と前記刃ブロック41における左右両側の端面との間にはそれぞれロープ40が固定して連結され、前記ロープ40は一端が前記摺動ブロック44と固定して連結され、他端が前記滑車39を通過して前記刃ブロック41の側端面と固定して連結される。
【0025】
前記送り機構がジャガイモを前記切り機構の上方で左から右へ摺動させるとき、ジャガイモは前記刃47と接触して前記刃47を右方へ押し、前記刃47が前記軸スリーブ58によって前記刃ブロック41を前記光軸57で右方へ偏向させ、前記軸スリーブ58が偏向するとき前記軸スリーブ58と前記光軸57との間の前記第一ねじりばね42が引っ張られて力を蓄え、前記刃ブロック41は右方へ偏向する過程において前記刃ブロック41の左側に位置する前記ロープ40を引き動かし、そして左側の前記摺動ブロック44が前記ロープ40に引き動かされて左側の前記摺動道43内で下方へ摺動し、左側の前記摺動ブロック44が前記第四圧縮ばね46を圧縮して前記第四圧縮ばね46に力を蓄えさせると同時に、前記摺動ブロック44が前記除去板45を降下させることで前記刃47の上半分を外部に露出させ、前記刃47の上半分がジャガイモと十分に接触すると同時に、前記軸スリーブ58が前記光軸57での偏向角度が限られているため、前記刃47が前記箱37と接触するとき、ジャガイモによる前記刃47への推力及び前記箱37による前記刃47への支持力が協働して前記刃ブロック41の位置を規制し、前記刃ブロック41の位置が固定されるとき、前記送り機構はジャガイモに、前記刃ブロック41の表面における複数の刃47同士間の隙間を摺動させ、複数の前記刃47によりジャガイモを切っておろし、切られたジャガイモは前記箱37の外壁に沿って前記作業空間11に落ちてまとめて集められ、ジャガイモが完全に複数の前記刃47の上端を経由して千切りが完了したら、前記第一ねじりばね42が復位して前記刃ブロック41を初期状態に戻し、前記第一ねじりばね42が復位すると同時に、前記刃ブロック41は駆動されて前記配置空間38内で左または右へ揺動してジャガイモの千切りを前記作業空間11内に投げ、これでジャガイモの千切りが前記箱37に積み重なって後続のおろし効果を下げることはなく、また、前記第四圧縮ばね46が復位して前記除去板45を押し動かして復位させることによって複数の前記刃47同士間の隙間にあるジャガイモの千切りを押し出し、これで前記刃47同士間の隙間にジャガイモの千切りが残って後続の千切り効果に影響することはない。
【0026】
前記送り機構がジャガイモを前記切り機構の上方で右から左へ摺動させるとき、ジャガイモは前記刃47と接触して前記刃47を左方へ押し、前記刃47が前記軸スリーブ58によって前記刃ブロック41を前記光軸57で右方へ偏向させ、前記軸スリーブ58が偏向するとき前記軸スリーブ58と前記光軸57との間の前記第一ねじりばね42が引っ張られて力を蓄え、前記刃ブロック41は左方へ偏向する過程において前記刃ブロック41の右側に位置する前記ロープ40を引き動かし、そして右側の前記摺動ブロック44が前記ロープ40に引き動かされて右側の前記摺動道43内で下方へ摺動し、右側の前記摺動ブロック44が前記第四圧縮ばね46を圧縮して前記第四圧縮ばね46に力を蓄えさせると同時に、前記摺動ブロック44が前記除去板45を降下させることで前記刃47の上半分を外部に露出させ、前記刃47の上半分がジャガイモと十分に接触すると同時に、前記軸スリーブ58が前記光軸57での偏向角度が限られているため、前記刃47が前記箱37と接触するとき、ジャガイモによる前記刃47への推力及び前記箱37による前記刃47への支持力が協働して前記刃ブロック41の位置を規制し、前記刃ブロック41の位置が固定されるとき、前記送り機構はジャガイモを前記刃ブロック41の表面における複数の刃47の間で摺動させ、複数の前記刃47によりジャガイモを切っておろし、切られたジャガイモは前記箱37の外壁に沿って前記作業空間11に落ちてまとめて集められ、ジャガイモが完全に複数の前記刃47の上端を経由して千切りが完了したら、前記第一ねじりばね42が復位して前記刃ブロック41を初期状態に戻し、前記第一ねじりばね42が復位すると同時に、前記刃ブロック41は駆動されて前記配置空間38内で右または左へ揺動してジャガイモの千切りを前記作業空間11内に投げ、これでジャガイモの千切りが前記箱37に積み重なって後続のおろし効果を下げることはなく、また、前記第四圧縮ばね46が復位して前記除去板45を押し動かして復位させることによって複数の前記刃47の間におけるジャガイモの千切りを押し出し、これで前記刃47の間にジャガイモが残って後続の千切り効果に影響することはない。
【0027】
図1と
図7に示すように、前記密封機構は、前記筐体10の下端開口に取り外し可能に設けられる仕切り板12を含み、前記筐体10の左右両端には一対の位置規制棒13が対称に設けられ、前記仕切り板12の左右両端には一対の連結ロッド59が対称に設けられ、各前記連結ロッド59には止め輪14がヒンジ連結され、各前記止め輪14と各前記連結ロッド59との間には前記止め輪14を復位させることができる第二ねじりばね15が固定して連結される。
【0028】
初期状態に、前記仕切り板12の反対方向へ二つの前記止め輪14を回転させ、二つの前記止め輪14を前記仕切り板12の側端にある前記連結ロッド59に対して一定角度偏向させ、二つの前記止め輪14が回転する中、前記止め輪14と前記連結ロッド59との間の前記第二ねじりばね15が引っ張られて力を蓄え、前記仕切り板12を前記筐体10の下端開口に置き、二つの前記止め輪14を外し、ここで前記止め輪14と前記連結ロッド59との間の前記第二ねじりばね15が復位し、前記第二ねじりばね15が二つの前記止め輪14をそれぞれ前記筐体10の側端にある二本の前記位置規制棒13に外装し、二つの前記止め輪14と前記筐体10の側端に位置する二本の前記位置規制棒13との係合によって前記仕切り板12を前記筐体10の下端に挟んで固定し、前記仕切り板12と前記筐体10とに上方に開口する溝が形成され、後続のジャガイモの千切り作業に備え、ジャガイモを切っておろした後、前記筐体10の反対方向へ二つの前記止め輪14を回転させて二つの前記止め輪14を前記筐体10側端における二本の前記位置規制棒13から離れさせ、前記仕切り板12を前記筐体10から取り出し、おろし済みのジャガイモの千切りを前記作業空間11内から取り出して使用する。
【0029】
当業者は、本発明の範囲内で作業方式に応じて様々な変更を行える。
【符号の説明】
【0030】
10 筐体
11 作業空間
12 仕切り板
13 位置規制棒
14 止め輪
15 第二ねじりばね
16 ハンドル
17 蓋板
18 液圧シリンダー
19 位置決め板
20 電磁摺動道
21 磁性摺動ブロック
22 連結板
23 平行移動ブロック
24 第一圧縮ばね
25 挟持板
26 球形摺動ブロック
27 第二圧縮ばね
28 連結棒
29 摺動溝
30 U字型部品
31 歯付き板
32 歯
33 弓形板
34 球形ブロック
35 支持棒
36 引張ばね
37 箱
38 配置空間
39 滑車
40 ロープ
41 刃ブロック
42 第一ねじりばね
43 摺動道
44 摺動ブロック
45 除去板
46 第四圧縮ばね
47 刃
53 スライドレール
55 第三圧縮ばね
56 制御箱
57 光軸
58 軸スリーブ
59 連結ロッド