(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042990
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】印刷デバイスのための処理独立型タブレットインターフェース
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20220308BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20220308BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
G06F3/12 324
G06F3/12 320
G06F3/12 392
B41J29/00 T
H04N1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021140097
(22)【出願日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】17/010,888
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.Linux
(71)【出願人】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エム・マリニヤク
(72)【発明者】
【氏名】ルイ・エム・アモリム
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・エム・カーペンター
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・ジェイ・ケリー
(72)【発明者】
【氏名】キャスリーン・エム・ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】イェレナ・シャピーロ
(72)【発明者】
【氏名】ルイ・ポール・デ・ソーザ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・マイルス
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP04
2C061AP07
2C061BB10
2C061CQ04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA14
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB49
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】印刷デバイスのユーザインターフェースはプリンタプロセッサによって処理される。このことは、他の責任(スキャン、印刷、仕上げなどを実行する全ての物理構成要素の操作を含む)を負うプリンタプロセッサに、追加の負担を与える。
【解決手段】印刷デバイス204は、プリンタ電力供給部218と、プリンタ電力供給部に接続されたプリンタプロセッサ224と、プリンタ電力供給部及びプリンタプロセッサに接続された印刷構成要素と、プリンタプロセッサ及びプリンタ電力供給部に接続されたタブレットインターフェースデバイス100と、を含む。タブレットインターフェースデバイスは、タブレットプロセッサと、タブレットプロセッサ及びプリンタ電力供給部に電気的に接続されたUSB接続と、タブレットプロセッサに電気的に接続されたタッチスクリーン表面と、を有する。タブレットプロセッサは、プリンタプロセッサとは独立して動作する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷デバイスであって、
プリンタ電力供給部と、
前記プリンタ電力供給部に接続されたプリンタプロセッサと、
前記プリンタ電力供給部及び前記プリンタプロセッサに接続された印刷構成要素と、
前記プリンタプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に接続されたタブレットインターフェースデバイスと、を備え、前記タブレットインターフェースデバイスが、
タブレットプロセッサと、
前記タブレットプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に電気的に接続されたUSB接続と、
前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたタッチスクリーン表面と、を含み、
前記タブレットプロセッサが、前記プリンタプロセッサとは独立して動作するように適合されている、印刷デバイス。
【請求項2】
前記タブレットプロセッサが、前記プリンタプロセッサが実行できないアプリケーションを実行するように適合されている、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項3】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたカメラを含み、前記カメラが前記タッチスクリーン表面に隣接している、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項4】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたスピーカを含む、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項5】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスにデータ及び電力を供給する、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項6】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスと前記印刷デバイスとの間の唯一の電気的及び通信接続である、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項7】
前記タブレットインターフェースデバイスが、LEDバックライトを有する外部ボタンを含む、請求項1に記載の印刷デバイス。
【請求項8】
印刷デバイスであって、
本体と、
前記本体内にあるプリンタ電力供給部と、
前記本体内にあり、前記プリンタ電力供給部に接続されたプリンタプロセッサと、
前記本体内にあり、前記プリンタ電力供給部及び前記プリンタプロセッサに接続された印刷構成要素と、
前記本体の外部にあり、前記プリンタプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に接続されたタブレットインターフェースデバイスと、を備え、前記タブレットインターフェースデバイスが、
タブレットプロセッサと、
前記タブレットプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に電気的に接続されたUSB接続と、
前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたタッチスクリーン表面と、を含み、
前記タブレットプロセッサが、独立して前記印刷デバイスの外部の他のデバイスと通信し、前記プリンタプロセッサの処理リソースを使用することなく独立してデータを処理することによって、前記プリンタプロセッサとは独立して動作するように適合されている、印刷デバイス。
【請求項9】
前記タブレットプロセッサが、前記プリンタプロセッサが実行できないアプリケーションを実行するように適合されている、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項10】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたカメラを含み、前記カメラが前記タッチスクリーン表面に隣接している、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項11】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたスピーカを含む、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項12】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスにデータ及び電力を供給する、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項13】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスと前記印刷デバイスとの間の唯一の電気的及び通信接続である、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項14】
前記タブレットインターフェースデバイスが、LEDバックライトを有する外部ボタンを含む、請求項8に記載の印刷デバイス。
【請求項15】
印刷デバイスであって、
本体と、
前記本体内にあるプリンタ電力供給部と、
前記本体内にあり、前記プリンタ電力供給部に接続されたプリンタプロセッサと、
前記本体内にあり、前記プリンタ電力供給部及び前記プリンタプロセッサに接続された印刷構成要素と、
前記本体の外部にあり、前記プリンタプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に接続されたタブレットインターフェースデバイスと、
前記本体の外部にあり、前記プリンタプロセッサ、前記プリンタ電力供給部、及び前記タブレットインターフェースデバイスに接続されたマウント構造と、を備え、
前記タブレットインターフェースデバイスが、
タブレット外部と、
前記タブレット外部内のタブレットプロセッサと、
前記タブレット外部を通って延在するUSB接続であって、前記タブレットプロセッサ及び前記プリンタ電力供給部に電気的に接続されている、USB接続と、
前記タブレット外部の一部を形成するタッチスクリーン表面であって、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されている、タッチスクリーン表面と、を含み、
前記タブレットプロセッサが、独立して前記印刷デバイスの外部の他のデバイスと通信し、前記プリンタプロセッサの処理リソースを使用することなく独立してデータを処理することによって、前記プリンタプロセッサとは独立して動作するように適合されている、印刷デバイス。
【請求項16】
前記タブレットプロセッサが、前記プリンタプロセッサが実行できないアプリケーションを実行するように適合されている、請求項15に記載の印刷デバイス。
【請求項17】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたカメラを含み、前記カメラが前記タッチスクリーン表面に隣接している、請求項15に記載の印刷デバイス。
【請求項18】
前記タブレットインターフェースデバイスが、前記タブレットプロセッサに電気的に接続されたスピーカを含む、請求項15に記載の印刷デバイス。
【請求項19】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスにデータ及び電力を供給する、請求項15に記載の印刷デバイス。
【請求項20】
前記タブレットインターフェースデバイスの前記USB接続が、前記タブレットインターフェースデバイスと前記印刷デバイスとの間の唯一の電気的及び通信接続である、請求項15に記載の印刷デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書のシステム及び方法は、概して印刷デバイスに関し、より具体的には、かかるデバイスのインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の多機能印刷デバイス(MFD)などの非常に複雑な機械は、それらのデバイスが実行する特殊で複雑な機能の開発のために何年も要する場合がある。変わることのない1つの課題は、可能な限りユーザに優しいMFDを作ることであるが、これは、設計と最終製品の製造との間のタイムラグのために特に困難である。多くの場合、MFDは、タッチ入力を直接受信できることのできる高品質なディスプレイスクリーン(タッチスクリーンなど)、又はキーボード及び/若しくはボタンを付随するユーザインターフェースを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザインターフェース上に表示されるメニューは、印刷デバイス内のプリンタプロセッサによって生成され、ユーザによって入力されたデータは同様に処理される。このことは、他の責任(スキャン、印刷、仕上げなどを実行する全ての物理構成要素の操作を含む)を負うプリンタプロセッサに、追加の負担を与える。更に、ユーザインターフェースの更新は、プリンタプロセッサの制限と整合性を取って更新を行う必要があるため時間がかかり、困難である。これは、一般に、特にレガシー機器のためのユーザエクスペリエンスを絶えず改善する能力を制限する。
【0004】
本明細書に開示される様々な印刷デバイスは、他の構成要素の中でも、プリンタプロセッサに接続されたプリンタ電力供給部、及び印刷デバイスの本体内の印刷構成要素を含む。タブレットインターフェースデバイスは、印刷デバイスの本体の外部にあり、プリンタプロセッサ及びプリンタ電力供給部に接続される。本体の外部のマウント構造もまた、プリンタプロセッサ、プリンタ電力供給部、及びタブレットインターフェースデバイスに接続される。
【0005】
タブレットインターフェースデバイスは、このタブレットインターフェースデバイスの内部内にタブレットプロセッサを有する。タブレットプロセッサは、独立して印刷デバイスの外部の他のデバイスと通信し、プリンタプロセッサの処理リソースを使用することなく独立してデータを処理することによって、プリンタプロセッサとは独立して動作するように適合される。しかしながら、状況によっては、タブレットプロセッサは、処理リソースを共有するためにプリンタプロセッサと協働することができる。例えば、タブレットプロセッサは、プリンタプロセッサが実行できないアプリケーションを実行するように適合される。
【0006】
タブレットインターフェースデバイスはまた、タブレット外部を通って延在するUSB接続を有する。USB接続は、タブレットプロセッサ及びプリンタ電力供給部に電気的に接続され、タブレットインターフェースデバイスのUSB接続は、タブレットインターフェースデバイスにデータ及び電力の両方を供給する。更に、タブレットインターフェースデバイスのUSB接続は、タブレットインターフェースデバイスと印刷デバイスとの間の唯一の電気的及び通信接続である。
【0007】
タッチスクリーン表面は、タブレット外部の一部を形成する。タッチスクリーン表面は、タブレットプロセッサに電気的に接続される。外部ボタンは、タブレット外部上にもある。外部ボタンは、タブレットプロセッサに電気的に接続される。外部ボタンはタッチスクリーン表面に隣接し、LEDバックライトを有することができる。更に、タブレットインターフェースデバイスは、タブレットプロセッサに電気的に接続されたカメラ及び/又はスピーカを含むことができる。カメラはタッチスクリーン表面に隣接し、スピーカは、スピーカからの音をタブレットインターフェースデバイスの外側で聞こえることを可能にする、任意の場所に存在することができる。
【0008】
これらの特徴及び他の特徴は、以下の詳細な説明に記載されるか、又はそれから明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面を参照して、様々な例示的なシステム及び方法を以下で詳細に説明する。
【0010】
【
図1】
図1は、本明細書のデバイスを示す概念図である。
【0011】
【
図2】
図2は、本明細書の印刷デバイスのマウント及びユーザインターフェースを示す斜視図である。
【0012】
【
図3】
図3は、本明細書の印刷デバイスのユーザインターフェースを示す正面概念図である。
【0013】
【
図4】
図4は、本明細書の印刷デバイスのユーザインターフェースを示す斜視背面概念図である。
【
図5】
図5は、本明細書の印刷デバイスのユーザインターフェースを示す斜視背面概念図である。
【0014】
【
図6】
図6は、本明細書の印刷デバイスのユーザインターフェースのマザーボードを示す概念的概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上述したように、プリンタのユーザインターフェース機能は、他の責任(スキャン、印刷、仕上げなどを実行する全ての物理構成要素の操作を含む)を負うプリンタプロセッサに追加の負担を与える。更に、プリンタのプリンタプロセッサを使用することは、一般的に、ユーザインターフェース、特にレガシー機器のユーザエクスペリエンスを常に改善する能力を制限する。
【0016】
したがって、本明細書のシステム及び方法は、印刷デバイス用の処理独立型タブレットインターフェースを提供する。本明細書に記載されるタブレットインターフェースは、それ自体のタブレットプロセッサ、タブレットメモリ、タブレット入力接続/出力接続などを含み、タブレットインターフェースが印刷デバイスのプリンタプロセッサから完全に独立して動作することを可能にする。これは、ユーザに提供される印刷デバイスの機能性を拡大する。タブレットインターフェースは独立しているため、印刷デバイスの全ての態様を制御し、印刷デバイスの機能の外側に処理機能を提供するために、新しいアプリを実行するように常に更新され得る。例えば、この独立性により、タブレットインターフェースが、音声通信を可能にするために専用のマイクロフォン及びスピーカの機能性を統合すること、カメラの機能を使用してジェスチャー認識を実行し、ユーザ認識(顔認識)を使用してユーザエクスペリエンスを改善し、セキュリティを強化すること、近距離無線通信(NFC)デバイスの機能を使用して、外部デバイスを容易にペアリングすることなどを可能にし、これは音声認識によって向上させることができる。
【0017】
タブレットインターフェースの特徴により、既存の任意の以前のインターフェースをタブレットインターフェースに置き換えるだけで、レガシー機器を更新することを可能にする。加えて、タブレットのプロセッサは、全ての画像キャプチャ、画像処理、他のデバイスからのデータの送信/受信を処理することができ、構成要素制御及び印刷ジョブ処理機能のみを印刷デバイスのプリンタプロセッサに委ねることができる。更に、タブレットプロセッサは、2つのプロセッサ間の処理リソースを共有することが必要な場合に、印刷デバイスのプリンタプロセッサの主要印刷機能を支援することができる。
【0018】
より詳細には、
図1は、例えば、プリンタ、複写機、複合機、複合デバイス(multi-function device、MFD)、キオスク印刷などを含み得る、本明細書のプリンタ構造204の多くの構成要素を示す。印刷デバイス204は、コントローラ/タンジブルなプリンタプロセッサ224(例えば集積回路(IC)チップ)と、タンジブルなプリンタプロセッサ224及び印刷デバイス204の外部のコンピュータ化されたネットワークに動作可能に接続された通信ポート(入力/出力)214と、を含む。また、印刷デバイス204は、ユーザインターフェース(user interface、UI)アセンブリ100などの少なくとも1つのアクセサリ機能構成要素を含み得る。ユーザは、ユーザインターフェース又は制御パネル100から、メッセージ、命令、及びメニューオプションを受信し、それらを介して命令を入力することができる。
【0019】
入力/出力デバイス214は、印刷デバイス204への通信及び印刷デバイス204からの通信に使用され、有線デバイス又は無線デバイス(現在既知か又は将来開発されるかにかかわらず、任意の形態)を備える。タンジブルなプリンタプロセッサ224は、印刷デバイス204の様々な動作を制御する。非一時的でタンジブルなコンピュータ記憶媒体デバイス210(これは、光学、磁気、コンデンサベース等とすることができ、一時的な信号とは異なる)は、タンジブルなプリンタプロセッサ224によって読み取り可能であり、コンピュータ化されたデバイスが本明細書に記載されている機能などのその様々な機能を実行するのを可能にするように、タンジブルなプリンタプロセッサ224が実行する命令を記憶する。したがって、
図1に示すように、本体ハウジングは、交流電流(alternating current、AC)源220から電力供給部218によって供給された電力で動作する1つ以上の機能構成要素を有する。電力供給部218は、共通電力変換ユニット、電力貯蔵要素(例えば、バッテリーなど)などを含み得る。
【0020】
印刷デバイス204は、マーキング材料を使用し、かつ特殊画像プリンタプロセッサ224(画像データの処理に特殊であるため汎用コンピュータとは異なる)に動作可能に接続されている少なくとも1つのマーキングデバイス(印刷エンジン)238と、連続した媒体又は媒体のシートをシート供給部230からマーキングデバイス238などに供給するように配置された媒体経路236とを含む。印刷エンジン238から様々なマーキングを受信した後、媒体のシートは、任意選択で、印刷済みの様々なシートの折り畳み、ステープル、ソートなどを行うことができるフィニッシャ234に渡すことができる。また、印刷デバイス204は、同様に外部電力源220から(電力供給部218を介して)供給された電力で動作する、少なくとも1つのアクセサリ機能構成要素(例えば、スキャナ/文書ハンドラ232(自動文書送り込みデバイス(automatic document feeder、ADF))など)を含み得る。
【0021】
1つ以上の印刷エンジン238は、マーキング材料(トナー、インク、プラスチック、有機材料など)を連続メディア、メディアのシート、固定プラットフォームなどに、現在既知か又は将来開発されるかにかかわらず、2次元又は3次元印刷プロセスにおいて適用する任意のマーキングデバイスを示すことを意図している。印刷エンジン238は、例えば、静電トナープリンタ、インクジェット印刷ヘッド、接触印刷ヘッド、3次元プリンタなどを使用するデバイスを含み得る。1つ以上の印刷エンジン238は、例えば、感光体ベルト又は中間転写ベルトを使用するデバイス、若しくは印刷メディア(例えば、インクジェットプリンタ、リボンベースの接触プリンタなど)に直接印刷するデバイスを含み得る。
【0022】
更に、タブレットインターフェースデバイス100は、印刷デバイスの本体の外部にあり、USBケーブル206を介してプリンタプロセッサ224及びプリンタ電力供給部218に接続される。印刷デバイス204の本体の外側にあるマウント構造240はまた、プリンタプロセッサ224、プリンタ電力供給部218、及びタブレットインターフェースデバイス100に接続される(いくつかの接続は、混乱を避けるため図面には示されていない)。
【0023】
図2は、マウント240内に搭載されたタブレットインターフェースデバイス100を斜視図で示している。具体的には、マウント240は、タブレットインターフェースデバイス100を搭載及び保持するように成形された、タブレット取付構造246を含む。タブレット取付構造246は、タブレット取付構造246内にタブレットインターフェースデバイス100を恒久的に保持することができるクリップ、ねじ穴、ボルト、エッチングなどを含む。更に、
図2に示すように、マウント240は、USBケーブル206が接続するUSBマウントコネクタ242と、ユーザのスマートデバイス208を接続するように成形及び適合されたユーザデバイス受信機244を含む。更に、光学バーコードリーダ/QRコードリーダ、接触/非接触のクレジットカードリーダなどのアクセサリデバイス(これら全てが項目248で表示される)が、マウント部240の一部として含まれ得る。
【0024】
また、USBインターコネクタ又はハブ249を、マウント240内の内部に含めることができる(破線は、マウント240内の内部位置を示すためにUSBハブ249を表すために使用されることに留意されたい)。USBハブ249は、タブレットインターフェースデバイス100、スマートデバイス208、リーダ248及び他の項目を含む、マウント240内及びマウント240上の全てのデバイスを相互接続させることができる。マウント240内にUSBハブ249を含むことにより、マウント240が、任意の既存の印刷デバイスに追加することができる内蔵型独立モジュールであることを可能にする。このような内蔵型独立マウント240は、ほんの少数の配線接続(例えば、プリンタの電力供給部218への接続、プリンタプロセッサ224への接続など)を使用するだけでよく、これにより、内蔵型独立マウント240が任意の既存の印刷デバイスに迅速かつ容易に追加されることを可能にし、そのため、特にユーザ相互作用の観点から、このようなデバイスの機能性を劇的に高めることができる。
【0025】
図3は、タブレットインターフェースデバイス100のみの正面図である。
図3は、タブレットインターフェースデバイス100が、カメラ252、タッチスクリーン254、ボタン256及びマイクロフォン258を含むことができることを示す。
図3に見られるように、タッチスクリーン254の表面は、タブレットインターフェースデバイス100の外部の一部を形成する。外部ボタン256は、タッチスクリーン254の表面に隣接し、LEDバックライトを有することができる。カメラ252及びマイクロフォン258はまた、タッチスクリーン254の表面に隣接している。
【0026】
図4は、タブレットインターフェースデバイス100の背面図であり、タブレットインターフェースデバイス100の裏カバー266を示す。
図4は、裏カバー266内の、ヒンジ旋回点のためのクリアランス断面260を示す。セキュアカード(SC)ポートを、例えば、タブレットインターフェースデバイス100の側部のうちの1つのカバーの背後に配置することができる。
図4はまた、タブレットインターフェースデバイス100の背面が、その後ろにスピーカが配置されているスピーカグリル262を含むことを示している。スピーカは、スピーカからの音をタブレットインターフェースデバイス100の外側で聞こえることを可能にする、任意の場所に存在することができる。
【0027】
更に、
図4は、USBケーブル206が接続するUSBタブレットコネクタ264を示す。USBケーブル206は、タブレットインターフェースデバイス100にデータ及び電力接続の両方を供給し、印刷デバイス204とタブレットインターフェースデバイス100との間の唯一の電気的接続である。更に、制御ボタン268が
図4に示されている。制御ボタン268は、音量、電力などを調整するために使用される。
【0028】
図5にも、タブレットインターフェースデバイス100の背面図を示す。ただし、
図4とは対照的に、
図5は、裏カバー266が取り除かれたタブレットインターフェースデバイス100の背面を示す。したがって、
図5の図では、グリル262の後ろに位置するスピーカ272及びタッチスクリーン254の背面などの、タブレットインターフェースデバイス100の内部内の一部の構成要素を露出させる。
図4及び
図5はまた、USBタブレットコネクタ264が裏カバー266を通って延在することを示す。
【0029】
加えて、
図5は、タブレットインターフェースデバイス100が、タブレットインターフェースデバイス100の内部内にタブレットプロセッサ102を有することを示す。タッチスクリーン254は、様々な配線270によってタブレットプロセッサ102に電気的に接続される。追加の配線(
図5に示される図では見えない)が、スピーカ272、ボタン256、カメラ252、マイクロフォン258、NFCアンテナなどをタブレットプロセッサ102に接続する。
【0030】
図6は、互いと電気通信するように物品を配置するために、タブレット内のマザーボード112上に実装されるか、又はタブレット内でマザーボード112に電気的に接続され得る、いくつかの構成要素の一例を示す。このようなデバイスとしては、例えば、タブレットプロセッサ102(例えば、ICチップ)、コンピュータ記憶媒体104(上述のコンピュータメモリ210と同様であり得る)、入力/出力デバイス106、SDカードリーダコネクタ108、アンテナ110などが挙げられる。マザーボード112上又はその内部の様々な配線は、このようなデバイスを相互接続する。示されるアンテナ110は、印刷デバイスのプリンタプロセッサ224、ユーザのスマートデバイス(例えば、
図2のアイテム208)、無線インターネット接続、NFC無線接続性などの他のデバイスへの無線通信を可能にする1つ以上のアンテナであり得る。入力/出力106は、上述のタブレットインターフェースデバイス100の全ての構成要素に接続され、タブレットインターフェースデバイス100の外部の他の構成要素に接続可能である。
【0031】
タブレットプロセッサ102は、プリンタプロセッサ224とは独立して動作するように適合される。一実施例では、タブレットプロセッサ102は、独立して印刷デバイス204の外部の他のデバイスと通信し、プリンタプロセッサ224の処理リソースを使用することなく独立してデータを処理することができる。別の例では、タブレットプロセッサ102は、プリンタプロセッサ224が実行できないアプリケーションを実行するように適合される。更に、タブレットプロセッサ102は、2つのプロセッサ間の処理リソースを共有することが必要な場合に、プリンタプロセッサ224の主要印刷機能を支援することができる。
【0032】
したがって、タブレットインターフェースデバイス100内の全ての要素は、印刷デバイス204内の要素とは独立して動作するように適合されるが、熱及びエネルギー消費効率のために、タブレットインターフェースデバイス100の唯一の電力源として、印刷デバイスの電力供給部218を利用することが有利であり得る。これにより、タブレットインターフェースデバイス100は、ユーザに提供される印刷デバイスの機能を拡張することを可能にする。
【0033】
いくつかの実施例では、コンピュータ記憶媒体104は、タブレットプロセッサ102によって実行され得るコンピュータプログラム又は「アプリ」を記憶することができ、印刷デバイス204のプリンタプロセッサ224は、このようなアプリを実行することができない場合がある。このようなアプリは、印刷デバイス204の全ての態様を制御することができるが、マイクロフォン258及びスピーカ272の機能を統合して、ユーザとの音声通信を可能にすることもできる。更に、これらのアプリは、カメラ252の機能を使用してジェスチャー認識を実行することができる。更に、カメラ252の機能性は、ユーザ認識(顔認識)を提供してユーザエクスペリエンスを改善する(ユーザにパスワードを提供させることを回避するなど)ことができ、同様に、このようなユーザ認識を使用して、安全な印刷ジョブを解放する前にユーザを検証するか、又は印刷デバイス204を使用した者を追跡することによって、セキュリティを強化することができる。
【0034】
タブレットインターフェース100の特徴により、従来のインターフェースの代わりにタブレットインターフェースデバイス100に置き換えるだけで、レガシー機器を更新することを可能にする。タブレットプロセッサ102は、非常に複雑であり、Android OSなどの動的オペレーティングシステムをサポートする。Androidは、主にタブレットなどのタッチスクリーンデバイス用に設計された、Linuxカーネル及び他のオープンソースソフトウェアの修正版に基づくオペレーティングシステムである。Androidは、Open Handset Allianceとして知られる開発者の合弁企業によって開発され、カリフォルニア州マウンテンビューのGoogle LLCによって商業的に支援されている。
【0035】
例えば、Android OSは、タブレットインターフェースデバイス100上でビデオを実行することができ、ワイヤレスフィディリティー(Wi-Fi)、NFC及びオーディオなどのいくつかの他のインターフェースをサポートすることができる。対照的に、従来のインターフェースはそのような機能を有さず、従来のインターフェースは、全ての処理機能のためにプリンタプロセッサ224に依存する。また、従来のインターフェースは、使用可能な内部記憶装置を有しない。しかしながら、本明細書に開示されるタブレットインターフェースデバイス100のコンピュータ記憶媒体104は、タブレットインターフェースデバイス100が、トラブルシューティングなどを支援するために抽出され得るログなどの様々な項目を記憶することを可能にする。
【0036】
更に、タブレットプロセッサ102は、必要に応じて印刷デバイス204のプリンタプロセッサ224の主要印刷機能を支援することができる。一実施例では、印刷ジョブが相当量のラスタ画像処理を必要とする場合、タブレットプロセッサ102は、印刷デバイス204のプリンタプロセッサ224によって行われる進捗を監視し、必要に応じていくつかの印刷前処理計算を引き継ぐか、又は補うことができる。
【0037】
いくつかの例示的な構造が添付の図面に示されているが、当業者であれば、図面は簡略化された概略図であり、以下に提示される特許請求の範囲は、図示されていないが、そのようなデバイス及びシステムと共に一般的に利用される、より多くの(潜在的には、さほど多くない)特徴を包含することを理解するであろう。したがって、出願人は、以下に提示される特許請求の範囲が添付の図面によって限定されることを意図するものではなく、その代わりに添付の図面は、単に、特許請求される特徴を実装することができるいくつかの方法を例示するために提供されるに過ぎない。
【0038】
多くのコンピュータ化されたデバイスが、上で考察されている。チップベースの中央処理装置(chip-based central processing unit、CPU)、入力/出力デバイス(グラフィックユーザインターフェース(graphic user interface、GUI)、メモリ、コンパレータ、タンジブルなプリンタプロセッサなどを含む)を含むコンピュータ化されたデバイスは、Dell Computers(Round Rock TX,USA)、及びApple Computer Co.(Cupertino CA,USA)などの製造業者によって製造された周知かつ容易に入手可能なデバイスである。そのようなコンピュータ化されたデバイスは、一般に、入力/出力デバイス、電力供給部、タンジブルなプリンタプロセッサ、電子記憶メモリ、配線などを含んでおり、これらの詳細は、読者が本明細書に記載されるシステム及び方法の顕著な態様に集中することを可能にするために、本明細書では省略されている。同様に、プリンタ、複写機、スキャナ、及び他の同様の周辺機器は、Xerox Corporation(Norwalk,CT,USA)から入手可能であり、そのようなデバイスの詳細は、簡潔さ及び読者の焦点のために本明細書では考察されていない。
【0039】
本明細書で使用するとき、「プリンタ」又は「印刷デバイス」という用語は、任意の目的のために印刷出力機能を実行する、デジタル複写機、製本機、ファクシミリマシン、多機能マシンなどの任意の装置を包含する。プリンタ、印刷エンジンなどの詳細は、周知であり、かつ提示される顕著な特徴に焦点を置いた本開示を維持するために、本明細書に詳細には記載されていない。本明細書のシステム及び方法は、カラー、モノクロで印刷する、又はカラー若しくはモノクロの画像データを扱う、システム及び方法を包含することができる。前述のシステム及び方法はすべて、静電複写法及び/又は乾式複写法のマシン及び/又はプロセスに特に適用可能である。
【0040】
加えて、本明細書で使用される「右」、「左」、「縦の」、「水平の」、「頂部」、「底部」、「上側の」、「下側の」、「~の下に」、「~より下に」、「下にある」、「~の上方に」、「上にある」、「平行の」、「垂直の」などの用語は、(特に記載のない限り)それらが図面内で配向され、示されているときの相対的な場所であると理解される。「触れている」、「~上に」、「直接接触して」、「当接している」、「直接隣接した」などの用語は、少なくとも1つの要素が別の要素に物理的に接触することを意味する(他の要素が記載の要素を分離させていない)。更に、「自動化された」又は「自動的に」という用語は、プロセスが(マシン又はユーザによって)開始されると、1つ以上のマシンが、任意のユーザからの更なる入力なしにプロセスを実行することを意味する。加えて、「~するように適合された」などの用語は、デバイスが、本明細書に記載される処理において特定の点で特定の動作又は機能を自動的に実行する特殊な内部又は外部構成要素を有するように特に設計されていることを意味し、このような特殊な構成要素は、本明細書に示される処理点で指定された動作/機能を(場合によっては、操作者のいかなる入力もアクションもなしで)実行するように物理的に成形され、位置付けられている。本明細書の図面中、同じ識別番号は、同じ又は類似の項目を識別する。
【0041】
上記で開示された特徴及び機能及び他の特徴及び機能、又はこれらの代替物が、他の異なるシステム又は用途に望ましく組み合わされ得ることが理解されるであろう。様々な現在予期されていない、又は先行例のない代替物、修正、変形、又は改善が、その後に当業者によってなされてもよく、それらも以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図している。特定の請求項自体に具体的に定義されない限り、本明細書におけるシステム及び方法のステップ又は構成要素は、任意の特定の順序、数、位置、サイズ、形状、角度、色、又は材料に限定されるように、上記の実施例のいずれかからも暗示され又は持ち込まれることができない。