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特開2022-42991ガラス基板多層構造体、その製造方法、およびそれを含むフレキシブルディスプレイパネル
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  • 特開-ガラス基板多層構造体、その製造方法、およびそれを含むフレキシブルディスプレイパネル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022042991
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】ガラス基板多層構造体、その製造方法、およびそれを含むフレキシブルディスプレイパネル
(51)【国際特許分類】
   C03C 17/32 20060101AFI20220308BHJP
   B32B 17/10 20060101ALI20220308BHJP
   B32B 27/34 20060101ALI20220308BHJP
   C09D 179/08 20060101ALI20220308BHJP
   C09D 5/00 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
C03C17/32 A
B32B17/10
B32B27/34
C09D179/08 Z
C09D5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021140411
(22)【出願日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0112018
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】308007044
【氏名又は名称】エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK INNOVATION CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】26, Jong-ro, Jongno-gu, Seoul 110-728 Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】519214271
【氏名又は名称】エスケー アイイー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK IE TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】26, Jong-ro, Jongno-gu, Seoul 03188 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】ユン チョル ミン
【テーマコード(参考)】
4F100
4G059
4J038
【Fターム(参考)】
4F100AG00
4F100AG00B
4F100AH03A
4F100AH05
4F100AH05A
4F100AK49
4F100AK49A
4F100BA02
4F100BA07
4F100EH46
4F100EH46A
4F100EJ08
4F100EJ08A
4F100EJ42
4F100EJ86
4F100GB48
4F100JK04
4F100JK04A
4F100JK04B
4F100JK10
4F100JK10A
4F100JK10B
4F100JK12
4F100JK12A
4F100JK12B
4F100JK17
4F100JK17B
4F100YY00A
4F100YY00B
4G059AA01
4G059AC16
4G059AC17
4G059FA11
4G059FA18
4G059FB05
4G059GA04
4G059GA07
4G059GA11
4J038DJ021
4J038GA09
4J038GA12
4J038NA11
4J038PB08
4J038PB09
4J038PC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ガラス多層構造体、その製造方法、およびそれを含むフレキシブルディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】フレキシブルガラス基板と、前記フレキシブルガラス基板の一面に形成されるポリイミド系飛散防止層と、を含む、ガラス基板多層構造体である。前記ポリイミド系飛散防止層は、フッ素系芳香族ジアミンから誘導された単位および芳香族二無水物から誘導された単位を含むポリイミド系樹脂からなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルガラス基板と、
前記フレキシブルガラス基板の一面に形成されるポリイミド系飛散防止層と、を含む、ガラス基板多層構造体。
【請求項2】
前記ポリイミド系飛散防止層は、フッ素系芳香族ジアミンから誘導された単位および芳香族二無水物から誘導された単位を含むポリイミド系樹脂からなる、請求項1に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項3】
前記フレキシブルガラス基板は、厚さが1~100μmである、請求項1または2の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項4】
前記ポリイミド系飛散防止層は、厚さが100nm~10μmである、請求項1から3の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項5】
前記ガラス基板多層構造体は、ASTM D3363に準じた鉛筆硬度が4H~6Hである、請求項1から4の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項6】
前記ガラス基板多層構造体は、ペンドロップ試験(PEN DROP TEST)による耐衝撃性が20cm以上である、請求項1から5の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項7】
前記ガラス基板多層構造体は、横180mm×縦76mm、厚さ40μmのガラス基板上に各飛散防止層およびハードコーティング層を形成した直後、水平が合わせられた除振台上にガラス基板多層構造体を載置した後に測定する曲げ特性が±0.2mm以内であり、ASTM D3359に準じた付着力が5Bである、請求項1から6の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体。
【請求項8】
フレキシブルガラス基板の背面に飛散防止組成物を塗布して硬化し、ポリイミド系飛散防止層を形成するステップを含む、ガラス基板多層構造体の製造方法。
【請求項9】
前記飛散防止組成物は、フッ素系芳香族ジアミンおよび芳香族二無水物を含む、請求項8に記載のガラス基板多層構造体の製造方法。
【請求項10】
請求項1から7の何れか一項に記載のガラス基板多層構造体を含むフレキシブルディスプレイパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス基板多層構造体、その製造方法、およびそれを含むフレキシブルディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン、タブレットPCのようなモバイル機器の発展とともにディスプレイ装置の薄膜化が求められており、中でも、ユーザが望む際に曲げたり折り畳んだりできるフレキシブルディスプレイ装置、または製造工程において曲げたり折り畳んだりするステップを備えるフレキシブルディスプレイ装置が注目されている。
【0003】
かかるディスプレイ装置は、ディスプレイ画面を覆う透明なウィンドウを含み、ウィンドウは、外部衝撃と使用中に加えられるスクラッチなどからディスプレイ装置を保護する機能をする。
【0004】
ディスプレイ用ウィンドウとしては、機械的特性に優れた素材であるガラスまたは強化ガラスが一般的に用いられているが、従来のガラスは、柔軟性がなく、自体の重さにより、ディスプレイ装置の高重量化の原因になるという問題がある。
【0005】
上記のような問題を解決するために、フレキシブルガラス基板を薄膜化する技術が開発されているが、依然として曲げたり撓ませたりできるフレキシブル特性を実現することが充分ではなく、また、依然として外部の衝撃に対して容易に破損するという問題を解決できていない現状である。特にフレキシブルディスプレイ装置の場合、外部衝撃または曲がったり折り畳まれたりする過程でガラス基板ウィンドウが容易に割れ、その破片が飛散してユーザが負傷を受けるという問題がある。
【0006】
これを解決するために、フレキシブルガラス薄膜上に飛散防止層を形成して問題を解決しようとする努力があったが、前記飛散防止層は、一般的にアクリル系樹脂の接着剤により形成されるかまたは前記接着剤を介在することで、飛散防止層が形成されるため、耐飛散特性および耐衝撃性が充分ではないだけでなく、工程ステップが増加するにつれて費用が増加し、その後、ガラス基板の再生においてもアクリル系接着剤を除去し難いという問題があった。
【0007】
また、特に前記アクリル系飛散防止層を含む従来の飛散防止層では、ペンドロップ試験(pen drop test)においてペンドロップに応じたペン跡(ペンマーク)が飛散防止層上に発生するという問題、接着性の不足問題、および曲げ特性の不足問題を依然として有していた。これを解決するために、飛散防止層により表面硬度を高める場合、ガラス基板多層構造体を十分に曲げたり折り畳んだりできないという問題が発生する。
【0008】
そこで、数千回以上の曲げおよび広げにおいても容易にクラック(crack)が発生しないなどのフレキシブルに優れるだけでなく、耐衝撃、耐飛散性などの耐久性がさらに向上し、耐熱性および光学的特性に優れながらも、上記のペンドロップ試験(PEN DROP TEST)において、一例として、10cmの高さから、20cmの高さから、または25cmの高さからペンを落とした場合にもペンドロップマークが発生しないという効果を有し、曲げ特性において±0.2mm以内または±0.15mm以内の曲げ値を有し、また、ガラスとの接着性にも優れた物性を提供するとともに、工程の単純化により製造費用を低減させ、容易に再生が可能な、新しいフレキシブルガラス基板多層構造体の開発が必要な現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2015-0028471号(2015.03.16.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一課題は、優れた耐久性および耐飛散特性を有するため、ユーザの安全を確保することができる、フレキシブルディスプレイ装置に適用可能なガラス基板多層構造体を提供することで実現可能である。
【0011】
本発明の他の一課題は、高い高さからペンを落としてもペンマークが発生しない優れた表面特性を有するとともに、曲げたり撓ませたりできる柔軟な特性を有するため、折り畳んだり曲げたりする動作を繰り返しても、ガラスが割れたりクラックが発生したりしないため、フレキシブルディスプレイ装置に適用可能なガラス基板多層構造体を提供することで実現可能である。
【0012】
本発明のまた他の一課題は、フレキシブルガラス基板上にポリイミド系樹脂、特にフッ素元素を含有するポリイミド系樹脂からなる飛散防止層を形成することで、従来に比べて、表面硬度、耐飛散性、および柔軟性がさらに向上しながらも、ペンドロップ試験(PEN DROP TEST)においてペンマークが発生しない優れたガラス基板多層構造体を提供することで実現可能である。
【0013】
また、本発明の他の一課題は、曲げ特性において±0.2mm以内、または±0.15mm以内の値を有し、また、ガラスとの接着性にも優れた物性を提供するフレキシブルガラス基板多層構造体を提供することで実現可能である。
本発明のまた他の一課題は、ガラス基板多層構造体の製造費用を下げ、使用後、再生が容易なガラス基板多層構造体を提供することで実現可能である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様は、フレキシブルガラス基板と、前記フレキシブルガラス基板の一面に形成されるポリイミド系飛散防止層と、を含む、ガラス基板多層構造体を提供する。
【0015】
本発明の一態様において、前記ポリイミド系飛散防止層は、フッ素系芳香族ジアミンから誘導された単位および芳香族二無水物から誘導された単位を含むポリイミド系樹脂からなってもよい。
【0016】
本発明の一態様において、前記フレキシブルガラス基板は、厚さが1~100μmであってもよい。
本発明の一態様において、前記ポリイミド系飛散防止層は、厚さが100nm~10μmであってもよい。
【0017】
本発明の一態様において、前記ガラス基板多層構造体は、ASTM D3363に準じた鉛筆硬度が4H~6Hであってもよい。
本発明の一態様において、前記ガラス基板多層構造体は、ペンドロップ試験(PEN DROP TEST)による耐衝撃性が20cm以上であってもよい。
【0018】
本発明の一態様において、前記ガラス基板多層構造体は、横180mm×縦76mm、厚さ40μmのガラス基板上に飛散防止層およびハードコーティング層を形成した直後、水平が合わせられた除振台上にガラス基板多層構造体を載置した後に測定する曲げ特性が±0.2mm以内であり、ASTM D3359に準じた付着力が5Bであってもよい。
【0019】
本発明の他の一態様は、フレキシブルガラス基板の背面に飛散防止組成物を塗布して硬化し、ポリイミド系飛散防止層を形成するステップを含む、ガラス基板多層構造体の製造方法を提供する。
本発明の一態様において、前記飛散防止組成物は、フッ素系芳香族ジアミンおよび芳香族二無水物を含んでもよい。
【0020】
本発明のまた他の一態様は、前記ガラス基板多層構造体を含むフレキシブルディスプレイを提供する。
【発明の効果】
【0021】
本開示のガラス基板多層構造体は、表面硬度が高く、柔軟であり、耐熱性および光学性特性に優れるという長所があるとともに、ペンマークが形成され難い表面を提供するという長所がある。
また、本開示のガラス基板多層構造体は、フレキシブルガラス基板の一面にポリイミド系飛散防止層、特にフッ素含有ポリイミドを採択することで、従来のアクリル系樹脂からなる飛散防止層に比べて、10μm以下の薄いコーティング層であるにもかかわらず、顕著に向上した耐飛散性および耐衝撃特性を有し、優れた柔軟性を有しながらも優れた耐衝撃特性を有するため、フレキシブルディスプレイウィンドウに好適であるという効果を有する。具体的に、ポリイミドを採択した飛散防止層をガラス基板の背面に形成することにより、フレキシブルディスプレイ素子との付着性が容易であるだけでなく、従来のアクリル系飛散防止層は、ラミネーション(lamination)工法により厚膜として構成される方式であるため、積層後に表面硬度が低下する現象があるのに対し、本工程の多層構造体は、薄膜をコーティングする方法により薄い厚さをコーティングするにもかかわらず、耐飛散性および耐衝撃特性を有しながらも、基板自体の表面硬度特性を維持できるという効果を有する。
【0022】
さらに、本開示に係るガラス基板多層構造体は、単一コーティングによりポリイミド系飛散防止層を実現することで、工程ステップが簡素化され、費用を低減できるという効果を有するだけでなく、上述した効果によりガラス基板の表面硬度特性をそのまま維持できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体の断面を概略的に示した分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示で用いられる用語は、特に定義しない限り、当業者により一般的に理解される意味と同一の意味を有する。また、本開示において、説明で用いられる用語は、単に特定の具体例を効果的に記述するためのものであり、本開示を制限することを意図しない。
本開示の明細書および添付された特許請求の範囲で用いられる単数の形態は、文脈上、特に指示しない限り、複数の形態も含むことを意図する。
【0025】
本開示を記述する明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいことを意味する。
【0026】
本開示において、用語「フレキシブル(flexible)」は、曲がったり撓んだり折り畳まれたりすることを意味する。
本開示において、用語「飛散防止層」は、「ポリイミド系飛散防止層」を含む意味として用いられたものである。
【0027】
本開示において、用語「以内」は、包含する範囲を意味するものとして用いられたものであり、具体的な一例として、「±0.2mm以内」は、+0.2mmおよび-0.2mmを含んだ範囲を意味するものとして用いられたものである。
【0028】
本開示の発明者らは、上記の課題を解決するために多くの研究をした結果、フレキシブルガラス基板の一面にポリイミド系飛散防止層を形成することで、従来のアクリル系樹脂からなる飛散防止層に比べて、曲げ特性、接着性、および優れたペンドロップ特性を有しながら、また、顕著に向上した耐飛散性、耐衝撃性、および光学特性を有しながらもフレキシブル特性に優れるため、フレキシブルディスプレイパネルのカバーウィンドウへの適用に好適な、ガラス基板多層構造体を見出し、本開示を完成した。
【0029】
また、前記ポリイミド系飛散防止層は、ポリイミド樹脂、特にフッ素含有ポリイミド樹脂からなることにより、従来のアクリル系樹脂や他の樹脂からなる飛散防止層に比べて、フレキシブルディスプレイ素子との付着性が容易であるだけでなく、曲がったり折り畳まれたりする特性が損なわれることなく、ペンドロップ試験(pen drop test)において高い高さからペンを落としてもペンマークが形成されない驚くべき効果を示した。
【0030】
以下、本開示の各構成について図面を参照して具体的に説明する。但し、これは例示的なものにすぎず、本開示が例示的に説明された具体的な実施形態に制限されるものではない。
図1は、本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体を示した概略図である。図1に示されたように、本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体100は、フレキシブルガラス基板10の一面に形成されたポリイミド系飛散防止層20を含む。
【0031】
本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体は、ASTM D3363に準じた鉛筆硬度が3H以上であってもよく、具体的には4H以上であってもよく、上限は特に制限されないが、例えば、6Hであってもよい。また、ペンドロップ試験(PEN DROP TEST)による耐衝撃性が10cm以上、具体的には20cm以上、より具体的には25cm以上、さらに具体的には30cm以上であってもよい。この際、ペンドロップ試験(PEN DROP TEST)による耐衝撃特性は、0.7mmの直径を有し、5.3gの重さを有するボールペンを垂直落下させた際に表面打痕および圧痕がない状態を意味する。
【0032】
本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体は、横180mm×縦76mm、厚さ40μmのガラス基板上に飛散防止層およびハードコーティング層を形成した直後、水平が合わせられた除振台上にガラス基板多層構造体を載置した後に測定する曲げ特性が±0.2mm以内または±0.15mm以内であり、ASTM D3359に準じた接着性が5Bであってもよい。
【0033】
本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体は、ポリイミド系飛散防止層を形成するポリイミドは、フィルムに製造した際、ASTM E111に準じたモジュラスが4GPa以下、3GPa以下、または2.5GPa以下であり、破断伸びが10%以上、20%以上、または30%以上であり、ASTM D1746に準じて388nmで測定された光透過率が5%以上、または5~80%であり、400~700nmで測定された全光線透過率が87%以上、88%以上、または89%以上であり、ASTM D1003に準じたヘイズが2.0%以下、1.5%以下、または1.0%以下であり、ASTM E313に準じた黄色度が5.0以下、3.0以下、または0.4~3.0であり、およびb値が2.0以下、1.3以下、または0.4~1.3を有してもよい。
【0034】
本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体は、フッ素元素を含有するポリイミドを飛散防止層形成用物質として採択し、フレキシブルガラス基板の一面にポリイミド系飛散防止層を形成することで、ガラス基板の優れた曲げ性や折り畳まれる性質を損なわないとともに、ペンドロップ試験において高い高さからもペンマークが形成されない優れた表面特性を提供することができる。また、優れた柔軟性によりフレキシブル特性の実現が容易であり、耐衝撃および耐飛散特性に優れるため、ユーザの安全を確保することができ、優れた光学的特性により透明であるため、フレキシブルディスプレイパネルのウィンドウカバーとして適用されることができる。
【0035】
さらに、本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体は、ポリイミド系飛散防止層上にフレキシブルディスプレイ素子を構成することで、前記素子との接着力に優れ、工程上のエラーで不良品が発生した際、容易な除去が可能となることで、リプロセス性に優れるという効果を有する。
【0036】
以下、図1を参照して、本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体100をなすフレキシブルガラス基板10、および前記フレキシブルガラス基板10の一面に形成されたポリイミド系飛散防止層20についてより具体的に説明する。
【0037】
<フレキシブルガラス基板>
フレキシブル(flexible)ガラス基板は、折り畳んだり(folderble)曲がったり(curved)するガラス基板を意味し、ディスプレイ装置のウィンドウとして機能できるものであって、耐久性が良く、表面平滑性および透明度に優れるという長所がある。
【0038】
本発明の一態様において、前記フレキシブルガラス基板は、ガラスを含むものであれば制限されないが、具体的に、一般ガラス、ソーダ石灰ガラス、強化ガラスなどから選択されてもよい。
【0039】
本発明の一態様として、ガラス基板多層構造体100は、フレキシブルディスプレイパネル100の一面上に形成されてもよく、曲がりまたは折り畳まれに対応して曲がったり折り畳まれたりすることができる。この際、ガラス基板多層構造体100が比較的に小さい曲率半径で屈曲するかまたは大略的に折り畳まれる程度に変形するために、フレキシブルガラス基板10は、超薄型ガラス基材からなるべきである。本発明の一態様として、フレキシブルガラス基板10は、超薄型のガラス基材であってもよく、厚さは100μm以下であってもよく、具体的には、厚さが1~100μmまたは30~100μmであってもよい。
【0040】
本発明の一態様において、前記フレキシブルガラス基板は、化学強化層をさらに含んでもよく、前記化学強化層は、フレキシブルガラス基板に含まれるガラス基材の第1面または第2面のうち何れか1面以上に化学強化処理を行って形成されてもよい。これにより、フレキシブルガラス基板の強度が向上することができる。
【0041】
このように化学強化処理された超薄型のフレキシブルガラス基板を形成する方法には種々の方法があるが、一例として、100μm以下の厚さを有するマザーガラスを準備し、切断、面取り、焼成などを経て所定の形状に加工した後、それを化学強化処理してもよい。他の一例として、一般厚さのマザーガラスを準備し、100μm以下の厚さにスリミング(slimming)作業をした後、形状加工および化学強化処理を順次行ってもよい。この際、スリミング作業は、機械的方法および化学的方法から選択される何れか1つまたは2つの方法をともに用いて行われてもよい。
【0042】
<ポリイミド系飛散防止層>
本開示において、ポリイミド系飛散防止層は、前記ガラス基板10の破損時、発生するエネルギーを吸収することで、ガラス基板10の破片が飛散するのを防止する層であるとともに、外部の衝撃に応じた損傷が発生しない優れた表面特性を付与する層でなければならない。例えば、10cm、20cm、または30cm以上の高さから実施するペンドロップ試験(PEN DROP TEST)においてもペンマークが形成されていない優れた表面特性を提供しなければならない。
【0043】
さらに、本開示のポリイミド系飛散防止層は、ポリイミド、特にフッ素元素を含有するポリイミドを飛散防止層として形成することで、上記の表面特性をよりよく付与することができ、また、飛散防止層上に構成されるフレキシブルディスプレイ素子との付着性に優れ、従来のアクリル系樹脂からなる飛散防止層に比べて、除去の容易性を有する。
【0044】
本発明の一態様において、ポリイミド系飛散防止層は、公知の芳香族ジアミンから誘導された単位および芳香族二無水物から誘導された単位を含むポリイミド系樹脂からなってもよい。特に、本発明の態様として、フッ素系芳香族ジアミンから誘導された単位および芳香族二無水物から誘導された単位を含むポリイミド系樹脂からなるものであって、具体的には、前記フッ素系芳香族ジアミンおよび芳香族二無水物を含む単量体を重合したポリイミド樹脂からなるものであり、光学的物性および機械的物性に優れ、弾性力および復原力に優れるという長所を有する。
【0045】
本発明の一態様において、前記フッ素系芳香族ジアミンとしては、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン(1,4-Bis(4-amino-2-trifluoromethylphenoxy)benzene、6FAPB)、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-ベンジジン(2,2’-Bis(trifluoromethyl)benzidine、TFMB)、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(2,2’-Bis(trifluoromethyl)-4,4’-diaminodiphenyl ether、6FODA)などから選択される何れか1つまたは2つ以上を用いてもよい。また、前記フッ素系芳香族ジアミンは、他の公知の芳香族ジアミン成分と混合して用いてもよいが、これに制限されるものではない。かかるフッ素系芳香族ジアミンを用いることで、製造されるポリイミド系飛散防止層の耐飛散特性をさらに向上させることができ、さらには、光学的特性を向上させることができ、黄色度も改善することができる。
【0046】
本発明の一態様において、前記芳香族二無水物は、4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物(6FDA)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、スルホニルジフタル酸無水物(SO2DPA)、(イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸無水物)(6HDBA)、4-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1,2-ジカルボン酸二無水物(TDA)、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(カルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物(SiDA)、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物(BDSDA)、およびエチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)(Ethylene glycol bis(anhydrotrimellitate)、TMEG100)などから選択される何れか1つまたは2つ以上であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0047】
本発明の一態様において、前記フッ素系芳香族ジアミンと芳香族二無水物は、モル比で、1.5:1~1:1.5で用いてもよく、具体的には、1.3:1~1:1.3、または1.2:1~1:1.2で用いてもよいが、これに制限されるものではない。
本発明の一態様において、前記ポリイミド系飛散防止層は、厚さが10μm以下または8μm以下であってもよく、下限は特に制限されないが、100nmであってもよい。
【0048】
<フレキシブルディスプレイパネル>
本発明の一態様は、前記一態様に係るガラス基板多層構造体をウィンドウカバーとして含む、フレキシブルディスプレイパネルまたはフレキシブルディスプレイ装置を提供することができる。
【0049】
本発明の一態様として、フレキシブルディスプレイ装置において、ガラス基板多層構造体100は、フレキシブルディスプレイパネルの最外面ウィンドウ基板として用いられてもよい。具体的な一態様として、フレキシブルディスプレイパネルは、本発明のガラス基板多層構造体100のポリイミド系飛散防止層20上にフレキシブルディスプレイ素子が構成される構造を有してもよい。かかる多層構造を有する場合、ガラス基板多層構造体100とフレキシブルディスプレイ素子の接着力がさらに優れ、フレキシブルガラス基板10の破損時、飛散を防止するだけでなく、フレキシブルディスプレイ素子を保護するという効果を有する。
【0050】
前記フレキシブルディスプレイ装置は、通常の液晶表示装置、電界発光表示装置、プラズマ表示装置、電界放出表示装置などの各種画像表示装置であってもよい。
【0051】
<ガラス基板多層構造体の製造方法>
以下、本発明の一態様に係るガラス基板多層構造体の製造方法について詳細に説明する。
本発明の一態様に係る、ガラス基板多層構造体の製造方法は、ガラス基板の一面に飛散防止組成物を塗布して硬化し、ポリイミド系飛散防止層を形成するステップを含んでもよい。
先ず、本発明の一態様に係る、前記ポリイミド系飛散防止層を形成するステップにおける飛散防止組成物について説明する。
【0052】
本発明の一態様において、前記飛散防止組成物は、フッ素系芳香族ジアミンおよび芳香族二無水物を含んでもよく、前記フッ素系芳香族ジアミンおよび芳香族二無水物として、上述したものと同一なものを用いてもよい。具体的な一態様として、前記飛散防止組成物は、フッ素系芳香族ジアミンを有機溶媒中に溶解させた後、その結果として得られた混合溶液に芳香族二無水物を添加して重合反応させることで製造されたポリイミド前駆体であってもよい。この際、反応は、不活性気体または窒素気流下で行われてもよく、無水条件で行われてもよい。また、前記重合反応時の温度は、-20℃~200℃、または0℃~180℃で行われてもよく、前記重合反応に使用可能な有機溶媒としては、N,N-ジエチルアセトアミド(N,N-diethylacetamide、DEAc)、N,N-ジエチルホルムアミド(N,N-diethylformamide、DEF)、N-エチルピロリドン(N-ethylpyrrolidone、NEP)、ジメチルプロパンアミド(DMPA)、ジエチルプロパンアミド(DEPA)、またはこれらの混合物の中から選択されてもよい。
【0053】
この際、前記ポリイミド前駆体溶液は、有機溶媒中に溶解された溶液の形態であってもよく、または、前記溶液を他の溶媒で希釈したものであってもよい。また、ポリイミド前駆体を固形粉末として得た場合には、それを有機溶媒に溶解させて溶液としたものであってもよい。
【0054】
その後、前記ポリイミド前駆体をイミド化させることで、ポリイミド溶液(飛散防止組成物)を製造することができる。この際、前記イミド化工程は、公知のイミド化方法を制限なしに用いてもよいが、具体的な一例として、化学イミド化方法、熱イミド化方法などが挙げられ、本発明の一態様としては、具体的に、共沸熱イミド化法を用いてもよい。
【0055】
前記共沸熱イミド化法は、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸溶液)にトルエンまたはキシレンを添加して撹拌し、160℃~200℃で6~24時間イミド化反応を行ってもよく、この間、イミド環が生成されるにつれて放出された水は、トルエンまたはキシレンの共沸混合物として分離されてもよい。
【0056】
前記製造方法により製造されたポリイミド溶液は、塗布性などの工程性を考慮して、適宜な粘度を有するようにする量で固形分を含んでもよい。
一実施形態によると、前記飛散防止組成物(ポリイミド溶液)は、固形分含量が1~30重量%、具体的には、5~25重量%、または8~20重量%であってもよい。
【0057】
以下、ポリイミド系飛散防止層を形成する方法について説明する。
本発明の一態様において、ポリイミド系飛散防止層は、前記飛散防止組成物をフレキシブルガラス基板の一面に塗布し硬化することで形成してもよい。この際、塗布する方法としては、制限されるものではないが、バー(bar)コート、ディップ(dip)コート、ダイ(die)コート、グラビア(gravure)コート、コンマ(comma)コート、スリット(slit)コート、またはこれらの混合方式などの多様な方式を用いてもよい。
【0058】
前記硬化は40℃~250℃の温度で熱処理してもよく、前記熱処理回数は1回以上であってもよく、同一温度または異なる温度範囲で1回以上熱処理してもよい。また、前記熱処理時間は1分~60分であってもよいが、これに制限されるものではない。
また、前記ポリイミド系飛散防止層は、1層以上に形成されてもよいが、これに制限されるものではない。
【0059】
以下、実施例および比較例に基づいて本開示をより詳細に説明する。但し、下記の実施例および比較例は本開示をより詳細に説明するための1つの例示にすぎず、本開示が下記の実施例および比較例によって制限されるものではない。
以下、物性は次のように測定した。
【0060】
1)鉛筆硬度
ASTM D3363に準じて、鉛筆硬度計(Kipae E&T社製)を用いて、1kgの荷重で、硬度別の鉛筆(Mitsubishi社製)を用いて、実施例および比較例で製造されたガラス基板多層構造体の表面に対する鉛筆硬度を測定した。前記表面は、飛散防止層が形成された方向の反対面を意味する。
【0061】
2)耐衝撃特性の評価(ペンドロップ試験、pen drop test)
BIC Orange 0.7mmのペン(5.3g)を下記の実施例および比較例で製造されたガラス基板多層構造体サンプル上に垂直に立て、指定された位置からペンを落下させた後、基板の状態を下記基準によって評価した。
【0062】
<評価基準>
◎:打痕および圧痕がない
○:打痕および圧痕がある
X:割れ(飛散しない)
▲:2回の評価時に結果が異なる
【0063】
3)付着力
ASTM D3359方法により測定した。ポリイミド系飛散防止層とガラス基板との間の付着力を測定した。コーティング膜にカッターで碁盤状の溝を形成した後、80℃の熱湯に5時間浸してから表面の水気を拭いた後、その上に3Mテープをよく密着させて一定の力で数回剥ぎ取り、コーティング層と基材との密着程度を観察した。コーティングされた支持体表面に、1mmの間隔で、11×11で十字状に切込みを入れて100個の正方形を作り、その上にテープ(3Mテープ)を付着してから急激に引っ張って表面を評価した。残った目の数が100個であると5B、95個以上は4B、85個以上は3B、65個以上は2B、35個以上は1B、それ以下は0Bで示した。
【0064】
4)曲げ特性
下記の実施例および比較例で製造したガラス基板多層構造体を平たい地面に置き、前記ガラス基板多層構造体の上方向または下方向への曲げ程度を測定したものであり、ガラス基板のエッジ(edge)部分が上側に曲げが発生する場合を+値で示し、下側に曲げまたは丸めが発生する場合を-値で示した。
【0065】
具体的に、横180mm×縦76mm、厚さ40μmのガラス基板上に各飛散防止層およびハードコーティング層形成用組成物を塗布および硬化した直後、水平が正確に合わせられた除振台上にガラス基板多層構造体を載置した後、常温でガラス基板多層構造体の曲げを測定した。この際、除振台方向にガラス基板多層構造体が曲がり、ガラス基板の中心(center)がエア(air)層に曲がっている場合には、エッジを基準に中心の最上曲点部分との段差を測定し、負(応力)の値(mm)で示し、その逆に、除振台上でガラス基板の両端(エッジ)がエア(air)層方向に曲がっている場合には、中心を基準にエッジが上がった段差を測定し、正(張力)の値(mm)で示した。
【0066】
[製造例1]フッ素元素含有ポリイミド系飛散防止層形成用組成物の製造
窒素気流が流れる撹拌器内にジメチルプロパンアミド(N,N-dimethylpropionamide、DMPA)153gを充填した後、反応器の温度を25℃に維持した状態で、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(2,2’-Bis(trifluoromethyl)-4,4’-diaminodiphenyl ether、6FODA)41gを溶解させた。前記6FODA溶液にエチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)(Ethylene glycol bis(anhydrotrimellitate)、TMEG100)50gを同じ温度で添加し、一定時間溶解しつつ撹拌した。前記反応から製造されたポリイミド前駆体溶液にトルエン(Toluene)70gを追加し、180℃で6時間還流させて水を除去した後、固形分濃度が20重量%になるようにジメチルプロパンアミド(DMPA)を添加し、飛散防止層形成用組成物(ポリイミド溶液)を製造した。
【0067】
[製造例2]ウレタンアクリル系飛散防止層形成用組成物の製造
ウレタンアクリレート(UV-6100B、(日本合成化学(株)社製)60g、2-ヒドロキシプロピルアクリレート(「ライトエステル(Light Ester)HOP-A」、共栄社化学(株)社製)20g、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(HDODA、Dial UCB社製)20g、開始剤としてダロキュア(Darocure)1173(商標名、チバガイギー(株)社製)1gを均一に混合し、飛散防止層形成用組成物を製造した。
【0068】
[実施例1]
ガラス基板(UTG 40μm)の一面に、前記製造例1で作った飛散防止層形成用組成物を#20メイヤーバー(mayer bar)で塗布し、50℃で1分間乾燥し、230℃で10分間乾燥し、3μmの厚さを有するポリイミド系飛散防止層を形成した。
【0069】
[実施例2]
前記実施例1において、ポリイミド系飛散防止層の厚さを5μmに形成することを除いては、実施例1と同様に行い、ガラス基板多層構造体を製造した。
【0070】
[実施例3]
前記実施例1において、ポリイミド系飛散防止層の厚さを10μmに形成することを除いては、実施例1と同様に行い、ガラス基板多層構造体を製造した。
【0071】
[比較例1]
前記実施例1において、製造例2の飛散防止層形成用組成物を用い、360nmにおいて30mW/cmの照射強度で紫外線を照射して飛散防止層を形成したことを除いては、実施例1と同様に行い、ガラス基板多層構造体を製造した。
前記実施例1~3および比較例1で製造したガラス基板多層構造体の物性を測定し、下記表1に示した。
【0072】
【表1】
【0073】
前記表1のように、実施例1~3の場合、4H以上の優れた表面硬度を有することが分かり、また、15cm以上の高さからも優れた耐飛散特性および耐衝撃特性と優れた付着力を有することが分かった。
これに対し、比較例1の場合、表面硬度、耐衝撃特性、および付着力が顕著に低下することを確認することができた。
【0074】
また、実施例1~3の場合、優れた曲げ特性により、製造されたガラス基板多層構造体の曲げが±0.15mm以内であることを確認することができた。その反面、比較例1の場合、-1.5mmとして曲げが大きいことを確認することができた。
【0075】
以上、特定の事項と限定された実施形態および図面により本開示を説明したが、これは本開示のより全般的な理解のために提供されたものにすぎず、本開示は上記の実施形態に限定されない。本開示が属する分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。
【0076】
したがって、本開示の思想は、説明された実施形態に限定されて決まってはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的変形を有するものは、何れも本開示の思想の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0077】
10 フレキシブルガラス基板
20 ポリイミド系飛散防止層
100 ガラス基板多層構造体
図1