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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022043015
(43)【公開日】2022-03-15
(54)【発明の名称】携帯型温度調節装置
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/44 20060101AFI20220308BHJP
   F04D 25/08 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
F04D29/44 F
F04D25/08 301A
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021144177
(22)【出願日】2021-09-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-08
(31)【優先権主張番号】202021901507.1
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022072198.8
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022316493.3
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022640326.4
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202023042602.3
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011641197.9
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202023232474.9
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517261084
【氏名又は名称】深▲せん▼市藍禾技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 凱
(72)【発明者】
【氏名】李 偉平
(72)【発明者】
【氏名】頼 友
(72)【発明者】
【氏名】楊 広
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲とん▼
(72)【発明者】
【氏名】伍 勲煥
(72)【発明者】
【氏名】呂 権
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB45
3H130AC25
3H130BA97A
3H130CA21
3H130DD01Z
3H130DF01X
3H130DF04X
3H130DF09X
3H130EA03A
3H130ED02A
(57)【要約】      (修正有)
【課題】体積を減少させ、収納が容易となる携帯型温度調節装置を提供する。
【解決手段】第2の本体及び第2の本体の両端に回動可能に連結される第1の本体を含み、第1の本体内には第1の収容キャビティが設けられ、第1の収容キャビティ内には第1のファンが設けられ、第1の本体内には第1の収容キャビティと連通する第1のエアダクトがさらに設けられ、第1の本体には、第1のエアダクトに連通する第1の吹出口、及び第1の収容キャビティに連通する第1の吸気口が設けられている。第1の本体及び第2の本体が回動構造により回動可能に連結されるため、折り畳んで収納する必要がある場合には、第1の本体を回動させることにより第1の本体と第2の本体が折り畳まれ、これにより、携帯型温度調節装置の体積を減少させ、使用者の収納及び持ち運びを容易にする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型温度調節装置であって、
第2の本体と、前記第2の本体の両端に回動可能に連結された第1の本体とを含み、
前記第1の本体には第1の収容キャビティが設けられ、前記第1の収容キャビティには第1のファンが設けられ、前記第1の本体には、第1の収容キャビティと連通する第1のエアダクトがさらに設けられ、前記第1の本体には、前記第1のエアダクトに連通する第1の吹出口、及び前記第1の収容キャビティに連通する第1の吸気口が設けられる、ことを特徴とする携帯型温度調節装置。
【請求項2】
前記第2の本体は、前記第1の本体を収納するための収納空間を有するように囲われており、2つの前記第1の本体はそれぞれ第2の本体に対向して回動し、これにより、2つの前記第1の本体がそれぞれ少なくとも部分的に前記収納空間に収納され、又は2つの前記第1の本体が少なくとも部分的に積み重ねられ、かつ少なくとも1つの前記第1の本体が少なくとも部分的に前記収納空間に収納される、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項3】
前記第2の本体の両端にはそれぞれ第2の収容キャビティが設けられ、2つの前記第2の収容キャビティにはそれぞれ第2のファンが設けられ、前記第2の本体には2つの第2のエアダクトがさらに設けられ、2つの前記第2のエアダクトはそれぞれ2つの前記第2の収容キャビティに連通し、前記第2の本体には第2のエアダクトに連通する第2の吹出口、前記第2の収容キャビティに連通する第2の吸気口が設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項4】
前記第2の本体の両端の頂面にはそれぞれ第2の凹溝が凹設され、前記第2の吹出口は前記第2の本体の両端の第2の凹溝の間に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項5】
前記第1の吹出口は前記第1の本体の頂面に設けられ、前記第2の吹出口は前記第2の本体の頂面に設けられ、前記第1の吹出口、前記第2の凹溝及び前記第2の吹出口は携帯型温度調節装置の頂面に沿って連続的に配列される、ことを特徴とする請求項4に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項6】
前記第1の収容キャビティは、前記第1の本体の一端に設けられ、前記第1の本体には、前記第1の本体のキャビティを第1のエアダクトと第1の収容キャビティとに仕切る第1の仕切り板が設けられ、前記第1の本体の少なくとも1つは、電池及び/又は回路基板が設けられ、前記電池及び/又は回路基板は、前記第1の収容キャビティに設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項7】
前記第2の本体には、前記第2の本体の長手方向に沿って設置され、前記第2の本体のキャビティを前記第2の収容キャビティと前記第2のエアダクトとに仕切るための第2の仕切り板が設けられ、前記第2の収容キャビティには電池及び/又は回路基板が設けられ、前記電池及び/又は回路基板は前記第1のファンと前記第2のファンにそれぞれ電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項8】
2つの前記第2のエアダクトには、それぞれ第2の仕切り板が設けられ、前記第2の仕切り板は、2つの第2の板体を含み、2つの前記第2の板体の前記第2のファンに近い一端は互いに連結され、2つの前記第2の板体の前記第2のファンから遠い一端はそれぞれ前記第2のエアダクトの側壁に連結されて、前記第2のエアダクトを2つの第2のサブエアダクトに区画し、2つの前記第2のサブエアダクトの側壁にはそれぞれ前記第2の吹出口が設けられている、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項9】
前記第2の本体は、互いに回動可能又は屈曲可能に連結された2つのセグメントを備え、各セグメントには、それぞれ前記第2のファン及び前記第2のエアダクトが設けられている、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項10】
前記第2の本体の両端は、回動構造によって回動可能に連結され、前記回動構造は、回転軸と、前記回転軸の外周にスリーブされる連結部材とを含み、前記連結部材は、第1の連結部材と第2の連結部材とを含み、前記第1の連結部材は前記第2の本体の1つのセグメントに取り付けられて接続され、前記第2の連結部材は前記第2の本体の他のセグメントに取り付けられて接続され、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材とが前記回転軸の周りをそれぞれ回動することにより、前記第2の本体の2つのセグメントが互いに回転可能に連結され、前記回動構造の外側には軟質ゴムスリーブが更に被覆される、ことを特徴とする請求項9に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項11】
前記携帯型温度調節装置は、内部に電池と回路基板が設けられ、前記第1のファン、前記第2のファン、及び前記電池は、それぞれ前記回路基板に電気的に接続され、前記第2の本体、又は前記第1の本体のうちの1つには、前記回路基板に電気的に接続された制御スイッチがさらに設けられ、前記制御スイッチは、前記第2のファンの起動/停止を制御するための第1のボタンと、前記第1のファン、前記第2のファンの風力、及び前記携帯型温度調節装置のオン/オフを制御するための第2のボタンとを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項12】
前記第1のエアダクトの対向する両側にそれぞれ第1の側壁と第2の側壁が設けられ、前記第1の側壁に前記第1の吹出口が形成され、前記第1のエアダクトに第1の導風シートが設けられ、前記第1の導風シートと前記第2の側壁との間に第1の吹出部が形成される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項13】
前記第1の導風シートは、前記第1の側壁に向かう第1の端部と、前記第2の側壁に向かう第2の端部とを含み、前記第1の吹出部は、前記第2の端部と前記第2の側壁との間に形成され、前記第2の端部と前記第1のファンとの間の離間距離は、前記第1の端部と前記第1のファンとの間の離間距離よりも小さく、前記第1の側壁に形成された前記第1の吹出口は、少なくとも部分的に、前記第1の導風シートの前記第1のファンに向かう側に位置する、ことを特徴とする請求項12に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項14】
前記第2の本体には、前記第2の本体の内表面に設けられた熱伝導性シートと、前記第2の本体に設けられ、冷端面が前記熱伝導性シートに貼り付けられた半導体冷却シートとを含む半導体温度調節アセンブリが設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項15】
前記第1の本体と前記第2の本体との間は、回動構造によって回動可能に連結され、前記回動構造は、回転軸と、前記回転軸の外周にスリーブされる連結部材とを含み、前記連結部材は、第1の連結部材と第2の連結部材とを含み、前記第1の連結部材は、前記第1の本体に取り付けられて接続され、前記第2の連結部材は、前記第2の本体に取り付けられて接続され、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材は、前記第1の本体と前記第2の本体とが回動可能に連結されるように前記回転軸の周りにそれぞれ回動可能である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項16】
前記第1の本体には前記第1の収容キャビティに対応する第1の吸気領域が設けられ、前記第1の吸気口は複数の吸気孔を含み、複数の前記吸気孔は前記第1の吸気領域に設けられ、前記第1の吸気領域には複数のブラインドビアが更に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項17】
前記第1の本体と前記第2の本体の一方の端部には、その外表面内側に位置するに枢着部が凸設され、前記第1の本体と前記第2の本体の他方の端部には、外表面内側に位置しかつその内表面を貫通する枢着溝が凹設され、前記枢着部は枢着溝に収納され、かつ両者の間が回動可能に連結される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項18】
前記第1の本体が前記第2の本体に対して回動して開いた状態または折り畳まれた状態になり、前記第1の本体は前記第2の本体に対して外側に回動して開いた状態になったとき、前記第1の本体の外表面は前記第2の本体の外表面に滑らかに連結される、ことを特徴とする請求項16に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項19】
前記第2の本体の底面には譲り溝が凹設され、前記譲り溝は人体の首に適応し、または、前記第2の本体の両端の高さはその中間の高さより大きい、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項20】
前記第2の本体の内表面には柔軟部材が設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項21】
前記第1の吹出口は前記第1の本体の頂面に設けられ、少なくとも1つの前記第1の本体の外表面には制御スイッチが設けられ、前記制御スイッチは前記第1の本体の前記第2の本体に近接する一端に位置し、かつ前記第1の本体の底面に近接する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項22】
前記第1の本体が前記第2の本体に対して回動して開いた状態または折り畳まれた状態になり、前記携帯型温度調節装置にはロック部材が設けられ、前記第1の本体は前記第2の本体に対して回動して開いた状態になったとき、前記ロック部材は前記携帯型温度調節装置をロッキングして前記開いた状態に保持する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、生活家電技術分野に関しており、特に携帯型温度調節装置に関している。
【背景技術】
【0002】
暑い夏には、扇風機やエアコンなどが最も一般的に使われる冷却装置であるが、これらの冷却装置は屋内でしか使えず、持ち運ぶことができない。外出や露天で休むときは、扇子や自然風で自分を冷却するしかできない。しかし、自然風がない場合が多く、扇子を使うのも疲れる。このような状況に対応するために、様々な携帯用扇風機が市場に出回っているが、これらの扇風機の多くは手に持っているため、取り出しや保管が不便であり、長時間手に持っていると手が疲れることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため、市場にも首掛け扇風機が登場しているが、既存の首掛け扇風機の多くは固定ハウジングであり、全体の形態が固定されているため、収納時に大きなスペースを占有する必要があり、使用者の収納や持ち運びに不便である。また、既存の首掛け扇風機の機能は比較的単一であり、送風機能のみを備えている。
【0004】
そこで、本出願は、携帯型温度調節装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、携帯型温度調節装置を提供するものであり、第2の本体と、前記第2の本体の両端に回動可能に連結された第1の本体とを含み、前記第1の本体には第1の収容キャビティが設けられる。前記第1の収容キャビティには第1のファンが設けられ、前記第1の本体には、第1の収容キャビティと連通する第1のエアダクトがさらに設けられ、前記第1の本体には前記第1のエアダクトに連通する第1の吹出口、及び前記第1の収容キャビティに連通する第1の吸気口が設けられる。
【0006】
本出願に係る携帯型温度調節装置は、第1の本体と第2の本体とを回動構造によって回動可能に連結しており、折り畳んで収納する必要がある場合には、第1の本体を回動させることにより、第2の本体の内側に囲まれた収納空間内に少なくとも第1の本体の一部を収納することができるので、携帯型温度調節装置の体積を減少させ、例えばバッグに入れて携帯するなどの使用者の収納を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図2図1の携帯型温度調節装置をある角度で分解した概略図である。
図3図1の携帯型温度調節装置を別の角度で分解した概略図である。
図4図1の携帯型温度調節装置の折り畳まれた状態の概略図である。
図5】第2の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図6図5の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図7】第3の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図8図7の携帯型温度調節装置の一実施例の分解概略図である。
図9図7の携帯型温度調節装置の別の実施例の分解概略図である。
図10図9の第2の本体の内殻の側面図である。
図11】一実施例における携帯型温度調節装置の折り畳み状態の概略図である。
図12】別の実施例における携帯型温度調節装置の折り畳み状態の概略図である。
図13】さらに別の実施例における携帯型温度調節装置の折り畳み状態の概略図である。
図14】第4の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図15図14の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図16】第4の実施例における携帯型温度調節装置の第1の本体の内部概略図である。
図17図14の携帯型温度調節装置を別の角度で分解した概略図である。
図18】第5の実施例における携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図19】第6の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図20図19の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図21図20の携帯型温度調節装置の第1のハウジングの概略図である。
図22】第7の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図23図22の携帯型温度調節装置の折り畳まれた状態の概略図である。
図24図22の携帯型温度調節装置の2つの送風装置を接続装置から取り外した後の概略図である。
図25図22の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図26図25の携帯型温度調節装置の更なる分解概略図である。
図27図26の携帯型温度調節装置の第2のハウジングの概略図である。
図28図26の携帯型温度調節装置の別の角度の分解概略図である。
図29図28の携帯型温度調節装置の第2のハウジングの概略図である。
図30】第8の実施例における携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図31図30の携帯型温度調節装置の更なる分解概略図である。
図32】第9の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図33図32の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
図34】第10の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図である。
図35図34の携帯型温度調節装置の分解概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施例を詳細に説明する前に、本出願は、以下又は本出願の図面に記載される詳細な構造又は要素配置に限定されないことが理解されるべきである。本出願は、他の方法で実施される実施例であってもよい。さらに、本明細書で使用される文言及び用語は、単に説明のために使用されるものであり、限定的に解釈されるべきではないことが理解されるべきである。本明細書で使用される「含む」、「備える」、「有する」などの類似の表現は、後に列挙された事項、それらの同等物、及びその他の追加的な事項を含むことを意味する。特に、「ある要素」を説明する場合、本出願は、その要素の数を1つに限定するものではなく、複数を含むこともできる。
【0009】
図1図3に示すように、本出願の第1の実施例によって提供される携帯型温度調節装置10であり、当該携帯型温度調節装置10は、人体の首に装着して、送風による温度低下や温度上昇の効果を達成することができる。携帯型温度調節装置10は、連結装置12と、連結装置12の両端に回動可能に連結された送風装置14とを含み、2つの送風装置14と連結装置12との間は、それぞれ回動構造によって回動可能に連結され、回動構造は、2つの送風装置14が、連結装置12に対してそれぞれ第1の回転軸線及び第2の回転軸線に沿って少なくとも2つの方向に回動可能であるように、延在方向が交差する第1の回転軸線と第2の回転軸線とを有し、これにより、使用者が、異なる角度、異なる身体部位の温度調節ニーズに対応するように送風装置14の角度を調整することにより、使用者の使用及び折り畳み収納を容易にすることができる。好ましくは、第1の回転軸線の延在方向と第2の回転軸線の延在方向とは垂直である。
【0010】
図示の実施例では、2つの送風装置14が同じ構造であり、連結装置12に関して対称に配置されているが、以下では、1つの送風装置14と1つの回動構造のみを例に具体的に説明する。
【0011】
送風装置14は、第1の本体16と、第1の本体16内に設けられた第1のファン18とを含み、第1の本体16には、第1のファン18に対応して第1の吸気口20と第1の吹出口22とが設けられている。連結装置12は、第2の本体24と、第2の本体24内に設けられた第2のファン26又は半導体温度調節アセンブリとを含み、半導体温度調節アセンブリは、冷房及び/又は暖房のために使用可能であり、第2の本体24は、湾曲形状、好ましくは人間工学的設計に適合する円弧形状である。携帯型温度調節装置は、電池28と、回路基板30と、制御スイッチ32とを含み、電池28と制御スイッチ32はそれぞれ回路基板30に電気的に接続され、電池28と、回路基板30と、制御スイッチ32とは、第1の本体16及び/又は第2の本体24に設けられてもよく、電池28と、回路基板30と、制御スイッチ32とは、それぞれ1つずつ設けられてもよく、複数設けられてもよい。
【0012】
図1図4に示す第1の実施例では、前記第1の本体16内の一端に第1の収容キャビティ161が設けられ、前記第1の収容キャビティ161内に前記第1のファン18が設けられ、第1の本体16内には、第1のファン18に対応して第1の本体16の長手方向に沿って設けられた第1のエアダクト34が設けられ、第1のエアダクト34の上部側壁即ち、第1の本体の頂面に第1の吹出口22が設けられている。より具体的には、前記第1の収容キャビティ161(即ち、第1のファン18が収容されるキャビティ)は、第1の本体16内の連結装置12から遠い一端に設けられ、第1の本体16内には、第1の仕切り板36が設けられ、第1の仕切り板36は、第1の本体16の長手方向に沿って設置され(好ましくは、相対的な長手方向に沿って斜めに設置され)、第1の本体16内のキャビティを第1のエアダクト34と第1の収容キャビティ38とに仕切り、本実施例では、2つの第1の本体16の第1の収容キャビティ38内にそれぞれ電池28が設けられ、一方の第1の収容キャビティ38内に回路基板30及び制御スイッチ32がさらに設けられ、第1の本体16の外表面には、制御スイッチ32に対応して貫通孔が設けられ、制御スイッチ32のボタンを貫通孔から第1の本体16の外表面に露出させて使用者が押すことにより、第1のファン18の起動、停止を制御し、他の実施例では、第2の本体24内に電池28が設けられている場合、回路基板30及び制御スイッチ32は、第1の本体16のうちの1つのみの第1の収容キャビティ38内に設けられてもよく、これにより、制御スイッチ32を介して送風装置又は携帯型温度調節装置全体のオン又はオフを制御することができる。第1の吸気口20は、2つ設けられ、第1のファン18の位置に対応する第1の本体16の内表面と外表面にそれぞれ開設され、第1のファン18で発生した風は、第1のエアダクト34を介して第1の吹出口22から吹き出される。図示された実施例では、第1の本体16は、互いにスナップ連結された第1のハウジング40及び第2のハウジング42を含み、使用者による分解及び組立を容易にする。
ここで説明することとして、本出願において、携帯型温度調節装置が人体の首に装着されるときの向き方向は、内外、上下、前後、左右などの方向がある。具体的に、第1の本体16/第2の本体24において、人体の首側に向かう内側が第1の本体16/第2の本体24の内表面であり、該内表面に背中合わせに位置する外側が第1の本体16/第2の本体24の外表面であり、人体の頭部方向に向かう上側が第1の本体16/第2の本体24の上表面(頂面)であり、該上表面に背中合わせに位置する下側が第1の本体16/第2の本体24の下表面(底面)である。第1の本体16に対し、第1のハウジング40は人体の首側に向かって設けられ、第2のハウジング42は第1のハウジング40に背中合わせに位置して設けられる。
【0013】
第2の本体24内には、回路基板30に電気的に接続された半導体温度調節アセンブリが設けられている。携帯型温度調節装置10は、半導体温度調節アセンブリが冷房のために使用される場合に、冷却のために冷気を発生させるために使用される。具体的には、半導体温度調節アセンブリは、熱伝導性シート44と、半導体冷却シート46と、放熱部材48とを含み、熱伝導性シート44は、第2の本体24の内表面に設置され、例えば、第2の本体24の内表面には、第2の本体24内のキャビティと連通するスロット50が設けられ、熱伝導性シート44は、スロット50内に係止される。図示の実施例では、熱伝導性シート44は、人体の首にフィットする円弧状をなしている。第2の本体24内には、半導体冷却シート46及び放熱部材48が設けられており、半導体冷却シート46の冷端面は熱伝導性シート44に貼り付けられ、半導体冷却シート46の熱端面は放熱部材48に貼り付けられている。放熱部材48は、半導体冷却シート46の熱端面に貼り付けられた底板52と、底板52から半導体冷却シート46から離れる方向に延びるように形成された複数の放熱フィン54とを含み、複数の放熱フィン54は離間して配置され、隣り合う2つの放熱フィン54の間に放熱溝56が形成されている。
【0014】
半導体温度調節アセンブリはさらに、回路基板30に電気的に接続され、放熱フィン54を熱放散するための放熱ファン58を含む。図示の実施例では、放熱ファン58と半導体冷却シート46とが2つずつ設けられており、それぞれ放熱部材48の両端に設けられている。より具体的には、放熱フィン54の両端と底板52との間に切り欠き60が形成され、2つの放熱ファン58が2つの切り欠き60にそれぞれ設置され、放熱ファン58の吹出口が放熱溝56に向かうように設置されている。切り欠き60の位置に対応する底板52の両端の内壁面には、収容溝62がそれぞれ設けられており、2つの半導体冷却シート46がそれぞれ2つの収容溝62に収容されている。第2の本体24には、放熱ファン58に対応して吸気孔64と放熱孔66とが設けられており、吸気孔64は、第2の本体24の外表面の両端にある放熱ファン58の吸気口に対応する位置にそれぞれ設けられており、放熱孔66は、第2の本体24の外表面の放熱溝56に対応する位置にそれぞれ設けられている。電池28及び回路基板30は、それぞれ2つ設けられ、第2の本体24内の両端にそれぞれ設けられている、本実施例では、半導体温度調節アセンブリの動作を制御するために、第2の本体24内にも制御スイッチ32が設けられ、もちろん、他の実施例では、半導体温度調節アセンブリを前記第1の本体16内の制御スイッチ32に電気的に接続して、第1の本体内の制御スイッチ32を介して半導体温度調節アセンブリの動作を制御してもよい。
【0015】
携帯型温度調節装置10は、半導体温度調節アセンブリが暖房に使用される場合に、暖房のために熱風を発生させるために使用される。この場合、半導体冷却シート46は、暖房モードに切り替えることができ、送風装置14は、加熱素子(図示せず)をさらに含み、加熱素子は例えば加熱抵抗線であり、加熱素子は、第1の本体16内に設けられ、第1のファン18で発生した風を加熱して熱風に変換するために使用される。
【0016】
なお、本実施例では、半導体冷却シート46を冷房用としても暖房用としてもよいし、他の実施例では、半導体冷却シート46を冷房用のみとしてもよいし、暖房用のみとしてもよい。
【0017】
本実施例において、回動構造は、第1の本体16に連結される第1の連結部材68と、第2の本体24に連結される第2の連結部材72とを含み、中間連結部材70は、第1の連結部74と第2の連結部76とを含み、第1の連結部74と第2の連結部76とは、例えば一体成形されている。第1の連結部材68は、第1の連結部74と回動可能に連結され、第1の回転軸線を有し、第2の連結部材72は、第2の連結部76と回動可能に連結され、第2の回転軸線を有し、第1の回転軸線の延在方向と第2の回転軸線の延在方向とは垂直である。
【0018】
第2の連結部材72は、一端が連結され、例えば、第2の本体24の端部に着脱可能に連結され、他端と第2の連結部76とは、第2の回転軸78によって枢結されており、第2の回転軸78が位置している軸線は、第2の回転軸線であり、これにより、送風装置14は、第2の回転軸の周りに、第2の回転軸線に垂直な平面内で回動することができる(例えば、使用者の首に対して左右又は内外に回動する)。図示の実施例では、第2の連結部76には第1の枢動孔が設けられ、第2の連結部材72の第2の連結部76に向かう一端に枢着溝が設けられ、枢着溝の対向する両側壁にはそれぞれ第2の枢着孔が設けられ、第2の回転軸78は第1の枢動孔に挿通され、その両端が2つの第2の枢動孔に挿通されることにより、第2の連結部76と第2の連結部材72との回動連結を実現する。
【0019】
第2の連結部材72は、第2の本体24に着脱可能に連結され、図示の実施例では、第2の連結部材72は、第2の本体24に連結される一端に導電部が設けられ、導電部は、第1の接点を備え、第1の接点は、第1の本体16内の電子機器、例えば電池28、回路基板30、又は第1のファン18と電気的に接続され、例えばワイヤは、第1の本体16の端部、第1の連結部材68、中間連結部材70、及び第2の連結部材72を通過して第1の接点と電気的に接続される。第2の本体24の第2の連結部材72に接続された一端には、導電部が挿入される収容部が設けられ、収容部内には第2の接点が設けられ、第2の接点は、第2の本体24内の電子機器、例えば電池28、回路基板30又は半導体温度調節アセンブリと電気的に接続される。導電部が収容部内に着脱可能に挿入されると、第1の接点は第2の接点に接触して電気的接続を実現し、第1の本体16と第2の本体24内の電子機器及び電源は、第1の接点及び第2の接点を介して電気的接続を実現する。例えば、第1の本体16内にのみ電池28が設けられている場合、第2の本体24内の電子機器は、第1の接点及び第2の接点を介して第1の本体16内の電池28と電気的に接続され、第2の本体24内の電子機器に電力を供給することができる。図示の実施例では、第1の接点は、導電性ホール80として実施され、第2の接点は、導電性ポスト82として実施される。他の実施例では、第1の接点及び第2の接点は、他の導電性構造として実施することもできる。
【0020】
図5~6に示すように、本出願の第2の実施例に係る携帯型温度調節装置10であり、本実施例では、第1の実施例と異なり、前記第2の本体24内の両端にそれぞれ第2の収容キャビティ246が設けられ、2つの前記第2の収容キャビティ246内にそれぞれ第2のファン26が設けられ、前記第2のファン26は、第2の本体24内の両端にそれぞれ設けられ、それぞれ回路基板30に電気的に接続されている。前記第2の本体24内には、前記第2の収容キャビティ246とそれぞれ連通する2つの第2のエアダクト108がさらに設けられ、2つの第2のエアダクト108は、第2の本体24の長手方向に離間して設けられ、各第2のエアダクト108がそれぞれ1つの第2のファン26に対応している。前記第2の本体24の第2のエアダクト108に対応する位置には、第2のエアダクト108に連通する第2の吹出口110が設けられ、前記第2の収容キャビティ246に対応する位置には、前記第2の収容キャビティ246に連通する第2の吸気口112が設けられる。2つの第2のファン26で発生した風は、それぞれ第2のエアダクト108を通過した後、第2の吹出口110から吹き出される。
【0021】
図示の実施例では、2つの第2のエアダクト108は、第2の本体24の長手方向に離間して独立して設けられ、2つの第2のファン26及び第2のエアダクト108は、同じ構造設計であり、第2の本体24の中央部に関して対称であるため、以下では、1つの第2のファン26及び第2のエアダクト108の構造のみを例に説明する。より具体的には、第2の本体24内には、第2の本体24の長手方向に沿って斜めに設置され、第2の本体24内のキャビティを2つの第2のエアダクト108と1つの第2の収容キャビティ116とに仕切るための2つの第2の仕切り板114が設けられ、電池28及び/又は回路基板30及び制御スイッチ32は、第2の収容キャビティ116内に配置されることができる。第2の本体24の外表面には、制御スイッチ32に対応する貫通孔が設けられ、制御スイッチ32のボタンは、使用者が押圧するために、貫通孔を通過して第2の本体24の外表面に露出しており、これにより、第1のファン18と第2のファン26とは独立して制御可能であり、もちろん、他の実施例では、第1の本体16内の制御スイッチ32を介して第2のファン26の動作を一緒に制御してもよいし、第1の本体16内に制御スイッチ32を設けず、第2の本体24内の制御スイッチ32を介して第1の本体16内の第1のファン18の動作を一緒に制御してもよい。第2の吹出口110は、2つ設けられ、2つの第2のエアダクト108に対応する第2の本体24の頂壁にそれぞれ設けられ、各第2のファン26の第2の吸気口112は、2つ設けられ、第2のファン26の位置に対応する第2の本体24の内表面と外表面にそれぞれ開設され、第2のファン26で発生した風を第2のエアダクト108を介して第2の吹出口110から吹き出す。図示の実施例では、第2の本体24は、使用者による分解及び組み立てを容易にするために、互いにスナップ連結された外殻118及び内殻120を含む。本実施例では、第2の本体24内には、第2の本体24の長手方向に沿って設置された、互いに連結されていない2つの第2の仕切り板114を設けて、第2の本体24内のキャビティを第2のエアダクト108と第2の収容キャビティ116とに仕切る。他の実施例では、第2の本体24内に、第2の本体の長手方向に沿って設置された1つの第2の仕切り板114のみを設けて、第2の本体24内のキャビティを第2のエアダクト108と第2の収容キャビティ116とに仕切ってもよく、即ち、2つの第2の仕切り板114を1つに連結し、第2の仕切り板114の中間部に2つの第2のエアダクト108を仕切る仕切り部を設けてもよい。電池28及び/又は回路基板30及び制御スイッチ32は、第2の収容キャビティ116内に配置されることができる。本実施の形態では、第1の本体16の構成は、上述した第1の実施例と同様であるため、ここでは繰り返さない。
【0022】
図7図10に示す第3の実施例では、図5図6に示す実施例との相違点は、次の通りであり、第1のエアダクト内には、第1の本体16の長手方向に沿って設置された2つの第1の板体を含むV字状の第1の仕切り板124が設けられ、2つの第1の板体の第1のファン18に近い一端は、互いに連結されており、2つの第1の板体の第1のファン18から遠い一端は、それぞれ第1のエアダクトの側壁に接続されており、これにより、第1のエアダクトは、第1のファン18から離れる方向に向かって徐々に減少する2つの第1のサブエアダクト126に仕切られ、第1のサブエアダクト126は、それぞれ第1の仕切り板124の2つの第1の板体と第1の本体16の頂壁及び底壁との間に形成され、2つの第1のサブエアダクト126は、人体の首に近い側壁にそれぞれ第1の吹出口22が設けられ、例えば、2つの第1の吹出口22は、第1の本体16の頂壁及び底壁の内縁にそれぞれ設けられ、送風装置14が両側から風を吹き出すようにして風の吹き出し面積を大きくし、2つの第1のサブエアダクト126の断面積を第1のファン18から離れる方向に向かって徐々に小さくすることにより、風が第1のファン18から離れる方向に向かうほど集中し、第1のファン18から離れる第1の吹出口22から吹き出される風の風量が確保される。図示の実施例では、第1のハウジング40と第2のハウジング42との間に遮風板130がさらに設けられており、遮風板130を設けることにより、第1のサブエアダクト126の体積をさらに縮小し、吹き出される風の風力を増大させることができる。また、第1の吸気口20の外側には、第1の吸気口20との間に隙間が形成されるカバー板132が設けられており、カバー板132を設けることにより、外部からの雑物の侵入を防止することができる。
【0023】
図8に示す実施例では、2つの第2のエアダクト108は、第2の本体24の長手方向に沿って離間して設置され、第2の本体24内には、第2のエアダクト108を覆って第2のエアダクト108を第2の本体24のキャビティ内の他の空間から隔離する遮風板134と、遮風板134の第2のエアダクト108から離れた側に設置された電池28とがさらに設けられている。本実施例では、2つの第2のエアダクト108は、それぞれ第2の仕切り板114が設けられ、第2の仕切り板114は、2つの第2の板体を含み、2つの第2の板体の第2のファン26に近い側の一端は互いに連結され、2つの第2の板体の第2のファン26から遠い側の一端は、それぞれ第2のエアダクト108の側壁に連結されて第2のエアダクト108を2つの第2のサブエアダクトに区画し、2つの第2のサブエアダクトの人体の首に近い側の側壁にそれぞれ第2の吹出口110が設けられる。別の観点から言えば、2つの第2のエアダクト108が左右方向、即ち第2の本体の長手方向に分布するように、2つの第2のエアダクト108が仕切り板128によって仕切られている。第2の吹出口110は、2つ設けられ、第2の本体24の頂壁及び底壁の内縁にそれぞれ配置され、これにより、連結装置12は、両側から人体の異なる部位に風を吹き出し、例えば、上部側の風が人体の後頭部に、底側の風が人体の背中にそれぞれ吹き出すことができる。いくつかの実施例では、風が人体の背中によりよく吹くように、導風スリーブを第2の吹出口110に設置してもよい。また、第2の本体24の内表面に位置する第2の吸気口112には、支持部材136が設けられており、支持部材136と第2の吸気口112との間に隙間が形成され、第2の吸気口112が人体の首によって遮られることを防止する。
【0024】
図9及び図10に示す実施例では、2つの第2のエアダクト108は、第2の本体24の高さ方向に離間して設けられ、第2の本体24内には、第2の本体24の長手方向に沿って設けられた第2の仕切り板114が設けられており、第2の仕切り板114は、2つ設けられ、2つの第2の仕切り板114は、それぞれ第2の本体24の長手方向に沿って設けられ、且つ、第2の本体24の幅方向に離間して設けられ、一方の第2の仕切り板114は、左側の第2のファン26の近傍の第2の本体24の頂壁から右側の第2のファン26の底部まで延在し、第2のファン26の周囲に折り返して非閉鎖環状部を形成する。他方の第2の仕切り板114は、右側の第2のファン26の近傍の第2の本体24の底壁から左側の第2のファン26の頂部まで延在し、当該第2のファン26の周囲に折り返して非閉鎖環状部を形成する。第2の本体24の頂壁には、上部側の第2のエアダクト108に対応して、2つの長尺帯状の第2の吹出口110が設けられており、第2の本体24の底壁には、下部側の第2のエアダクト108に対応して、2つの長尺帯状の第2の吹出口110が設けられており、これにより、連結装置12は、両側から風を人体の異なる部位に吹き出すことができる。
【0025】
他の実施例では、第2の仕切り板114は、1つだけ設けられてもよく、第2の仕切り板114の一端は、第2のファン26のうちの1つの近傍の第2の本体24の頂壁に連結されており、他端は、他方の第2のファン26の底部に向かって延び、当該第2のファン26の周囲に折り返して非閉鎖環状部を形成するか、又は、他方の第2のファン26に向けて延びて第2の本体24の底壁に連結されており、これにより、2つの第2のエアダクト108を仕切り、2つの第2のエアダクト108の人体の首に近い側壁にそれぞれ第2の吹出口110が設けられたことにより、両側吹出を達成する。なお、1つ又は2つの第2の仕切り板114の設置は、いずれも第2の本体24の幅方向に2つの第2のエアダクト108を仕切る効果を奏することができる。
【0026】
なお、図1図3に示す実施例では、送風装置14は、図8に示す実施例と同じ両側吹出構造に設置されてもよい。これにより、携帯型温度調節装置10の中央に、連結装置12内の半導体冷却シートを使用して冷却して温度を下げることができ、両側部に、両側の送風装置14を使用して両側から風を吹き出して温度を下げることができる。
【0027】
具体的には、本出願の携帯型温度調節装置10の第2の本体24は、第1の本体16を収納するための収納空間25を有するように囲まれた湾曲状をなしている。いくつの実施例において、収納空間25は湾曲状の第2の本体24及び第2の本体24両端の連結線が共に囲んだ領域(図1)である。携帯型温度調節装置10を折り畳んで収納する必要がある場合、2つの第1の本体16は、2つの第1の本体16がそれぞれ少なくとも部分的に収納空間25内に収納されるように、又は、2つの第1の本体16が少なくとも部分的に積み重ねられ、少なくとも1つの第1の本体16が少なくとも部分的に収納空間25内に収納されるように、それぞれ収納空間25に向かって回動することができ、それによって、携帯型温度調節装置10の全体の体積を減少させ、収容を容易にする。積み重ねとは、2つの第1の本体16の間に部分的な重なり領域又は完全な重なりがあり、2つの第1の本体16が互いに接触しても接触しなくてもよいことを意味することが理解されるべきである。
【0028】
図11は、携帯型温度調節装置10の折り畳み収納形態を示しており、折り畳まれた後、2つの第1の本体16は、両方とも収納空間25内に位置し、2つの第1の本体16の末端が離間距離を有し、それぞれ第2の本体24の内表面の近くに位置している。
【0029】
図12は、携帯型温度調節装置10の別の折り畳み収納形態を示しており、折り畳まれた後、2つの第1の本体16は、両方とも収納空間25内に位置し、2つの第1の本体16の末端がそれぞれ第2の本体24の内表面に当接しており、例えば、2つの第1の本体16の端部に第2の本体24の内側と相互に固定する構造を設けることにより、携帯型温度調節装置10を折り畳んで収納した後、2つの第1の本体16の末端をそれぞれ第2の本体24の内側に固定して連結することができ、折り畳んだ後の形態を強固に保つことができる。
【0030】
図13は、携帯型温度調節装置10のさらに別の折り畳み収納形態を示しており、折り畳まれた後、2つの第1の本体16は部分的に積み重ねられ、即ち、一方の第1の本体16の末端と他方の第1の本体16の外表面とが互いに当接し、内側に位置する第1の本体16の一部が収納空間25内に位置し、外側に位置する第1の本体16の一部が収納空間25の外側に位置する。
【0031】
本出願の第4の実施例によって提供される携帯型温度調節装置である図14から図17を参照されたい。本実施例の携帯型温度調節装置は、上述した第2の実施例の携帯型温度調節装置と基本的に同じ構成であり、相違点は、主に回動連結構造部とエアダクト構造部にあり、具体的には、本実施例では、携帯型温度調節装置は、第2の本体24と、第2の本体24の両端に回動可能に連結された第1の本体16とを含み、第1の本体16内には、第1のファン18と、第1のファン18に対応する第1の吸気口20と、第1の吹出口22と、第1の吸気口20と第1の吹出口22とを連通する第1のエアダクト34とが設けられている。具体的には、第1の本体16の一端に第1の収容キャビティ161が設けられ、第1のファン18は、前記第1の収容キャビティ161内に設置され、第1の吸気口20は、第1の本体16の第1の収容キャビティ161に対応する位置の表面に設けられ、第1の吹出口22は、第1の本体16の第1のエアダクト34に位置する表面に設けられ、前記第1の収容キャビティ161の一側には、第1のエアダクト34の入口端に連通する気流出口340が設けられ、前記第1のエアダクト34内には、第1の導風シート43がさらに設けられ、前記第1の導風シート43は、気流出口340に近い第1の端部431と、気流出口340から遠い第2の端部432とを含み、前記第1の端部431は、前記第1のエアダクト34の入口端を第1の部分と第2の部分とに仕切り、これにより。気流出口340から流出した空気流は、第1の導風シート43によって案内されて、前記第1の部分及び前記第2の部分からそれぞれ第1のエアダクト34に入った後に第1の吹出口22から流出し、前記第1の部分から入った前記空気流の少なくとも一部が第1の導風シート43によって遮断された後に前記第2の端部432と前記第1のファン18との間の第1の吹出口22から流出し、第2の部分から入った空気流は、第2の端部432の第1のファン18から遠い側に位置する第1の吹出口22から流出する。
【0032】
本実施例では、前記第1のファン18は、遠心ファンであり、前記遠心ファンは、気流出口340の高さ方向に沿った吹出が不均一であり、前記第1のエアダクト34内に第1の導風シート43を設けることにより、第1の導風シート43の第1の端部431は、前記第1のエアダクト34の入口端を第1の部分と第2部分とに仕切り、遠心ファンの気流出口340から流出した空気流は、前記第1の導風シート43によって案内されて、前記第1の部分及び第2の部分からそれぞれ第1のエアダクト34に入り、第1の吹出口22から流出し、前記第1の部分から入った空気流は、第1の導風シート43によって少なくとも部分的に遮断された後、前記第2の端部432と前記第1のファン18との間の前記第1の吹出口22から流出し、これにより、遠心ファンの気流出口340から流出した空気流が、遠心力や慣性の影響下で、第2の端部432と前記第1のファン18から遠い側の前記吹出口表面との間の第1の吹出口に集中して流れることを回避し、第1の導風シート43の設置により、遠心ファン18の気流出口340から流出した気流を、対応する第1の吹出口22にそれぞれより均一に案内することができるので、第1の本体16の異なる位置にある第1の吹出口22から流出する風量がより均一になり、使用者の装着時の放熱体験を向上させることができる。
【0033】
第1の吹出口22は、対応する本体の長手方向に沿って分布する複数の吹出孔を含み、隣接する2つの吹出孔の間には、仕切部210が形成され、前記第2の端部432は、第1のエアダクト34の吹出口表面、好ましくは吹出口表面の仕切部210に向けられ、前記仕切部210の対向する両側の前記吹出孔の風穴面積は実質的に等しい。第1のファン18の気流出口340から前記第1のエアダクト34内へ流れる空気流が、第1の導風シート43の第1の端部431の分離作用により、前記第1の端部431の両側からそれぞれ第1の部分及び第2の部分に入り、第1の導風シート43の第1の端部431は、空気流を2つの部分に分割して、第1の部分及び第2の部分からそれぞれ第1のエアダクト34に入り、第1の導風シート43の第2の端部432の両側に位置する吹出孔から流出し、このようにして、第1のファン18の気流出口340から吹き出される空気流は前記第1の導風シート43を介して、吹出孔に均一に導かれるので、吹出孔から流出する風量が均一になる。任意選択で、前記第1の導風シート43は湾曲板状であり、前記第1の導風シート43の湾曲方向は前記ファンのファンブレードの回転方向と同じであり、あるいは、第1の導風シート43は、直板形状であり、前記第1の導風シート43の長手方向が空気流の流れ方向と交差している。第1の導風シート43は、それぞれ湾曲板状又は直板形状であってもよく、その湾曲方向は、ファンブレードの回転方向と同じであるか、又は延在方向は、空気流の流れ方向と交差し、第1の部分から入った空気流の少なくとも一部を、第2の端部432とファンとの間の吹出口に導くことができ、第2の端部432の両側の吹出口から流出する空気の量がより均一になるように、空気流の一部の流れ方向を変化させることができる。
【0034】
具体的には、本実施例では、前記第1のエアダクト34の対向する両側には、それぞれ第1の側壁と第2の側壁とが設けられ、前記第1の側壁には、前記第1の吹出口22が形成され、前記第1の導風シート43の第2の端部432は、前記第1の側壁に向けられ、前記第1の端部431は、前記第2の側壁に向けられ、前記第1の端部431と第1の側壁との間には、前記第1のエアダクト34の入口端の前記第1の部分が形成され、前記第1の端部431と前記第2の側壁との間には、前記第1のエアダクト34の入口端の前記第2の部分が形成され、第2の端部432は、第2の端部432と第1のファン18との間の第1の吹出口22から流出していない第1の部分から流入した空気流が第1の導風シート43の裏面側に流れて第2の端部432と第1のファン18から遠い側の第1の側壁との間の第1の吹出口22から流出するように、第1のエアダクト34の第1の側壁との間に一定の距離を隔てて配置され、もちろん、他の実施例では、第2の端部432は、第1のエアダクト34の第1の側壁に当接連結されてもよく、例えば仕切部210に連結されて、第1の部分から入った空気流を第2の端部432と第2のファン26との間の第1の吹出口22から流出するように導く。
【0035】
さらに、携帯型温度調節装置(即ち、第1の本体16と第2の本体24)は、内側面240、外側面241、内側面240と外側面241の間に連結される頂面243と底面244を含む。内表面240及び/又は外表面241の近傍であって頂面243の近傍のエアダクトの側壁には、前記エアダクトの内側に向かって突出する押出し突起部245が形成されており、これにより、前記エアダクトの断面における前記吹出口近傍の寸法を他の部分の寸法よりも小さくすることができる。このようにして、エアダクトの断面における吹出口近傍の寸法を他の部分よりも小さく設計することにより、エアダクトに沿って流れる気流が吹出口から流出する際に、吹出口近傍の押出し突起部245によって圧迫されて吹出口からの流出を加速するので、風が強くなり、使用者の首を効果的かつ迅速に冷やすことができる。
【0036】
具体的には、本実施例では、前記第2の本体24の第2のエアダクト108内にも同様に前記第1の導風シート43が設けられ、第2のファン26も遠心ファンであり、第2のファン26の回動により発生した風は、第2のエアダクト108を通過して第2の吹出口110から吹き出される。もちろん、他の実施例では、前記第1のファン18及び第2のファン26は、斜流ファン又は他のファンであってもよく、本出願では、第1の導風シート43の設置によって、ファンによって生成された風を吹出口から流出するように均一に案内することができ、異なる位置の吹出口からの風がより均一になるようにしている。
【0037】
ここで、第1の本体16と第2の本体24との間で回動可能な折り畳みを実現する構造について、より詳細に説明する。
【0038】
任意選択で、前記第1の本体16には枢着部91が設けられ、前記第2の本体24には、前記枢着部91に対応する枢着溝92が設けられ、前記枢着部91は、第1の枢動部が設けられ、前記第2の本体24は、前記枢着溝92内の表面に第2の枢動部を備え、前記第2の本体24と前記第1の本体16との間は前記枢着部91を介して前記枢着溝92内に受け入られ、前記第1の枢動部は、前記第2の枢動部とフィットして折り畳み可能に連結される。ここで、前記第1の枢動部は、前記枢着部91の表面に設けられた凹溝912と、前記凹溝912内に部分的に受け入られた位置決めビード911とであってもよく、前記第2の枢動部は、前記枢着溝92を形成するように囲まれる表面に設けられた、前記位置決めビード911とフィットする位置決め溝920であってもよく、前記第2の本体24と前記第1の本体16との間は、前記枢着部91を介して対応する枢着溝92内に受け入れられ、前記位置決めビード911の前記凹溝912から突出した部分が前記位置決め溝920内に係止されて連結される。上記の実施例では、第1の本体16と第2の本体24とは、枢着部91と枢着溝92とを設置し、枢着部91が枢着溝92内に受け入れられたときに位置決めビード911によって対応する位置決め溝920内に係合することによって連結され、位置決めビード911は、対応する位置決め溝920と球面フィットし、第1の本体16と第2の本体24との間の迅速な着脱を容易にし、第1の本体16と第2の本体24との間を位置決めビード911が位置する位置をヒンジ点として相対回動可能に折り畳むことも容易であり、第1の本体16と第2の本体24とを取り外したり相対的に折り畳んだりすることで、前記携帯型温度調節装置の収納が容易になるので、上述した位置決めビード911を1つの回転軸として理解することもできる。
【0039】
ここで、前記枢着溝92は、前記第1の本体16の端部は凹んで設けられ、かつ前記第1の本体16の外表面241の内側に位置しかつ前記第1の本体16の内表面240を貫通する。前記枢着部91は前記第2の本体24の端部に突出して設けられ、かつ前記第2の本体24の外表面の内側に位置する。これにより、前記第1の本体16と前記第2の本体24の端部の外表面が滑らかで平坦に保たれ、前記第1の本体16と前記第2の本体24が連結されることで、前記第1の本体16が前記第2の本体24に対して外側に回動して開いた状態(図14)になったとき、前記第1の本体16の外表面241が前記第2の本体24の外表面241と面一に保たれるので、携帯型温度調節装置の外表面241が滑らかで平坦に保たれ、美観が向上する。また、前記第1の本体16の第2の本体24に対する回動方向を規制することも可能であり、第1の本体16及び第2の本体24の使用時に、折り畳み状態から開いた状態に切り替えられた後の安定性を確保することができる。
【0040】
任意選択で、前記枢着部91の対向する両表面には、前記凹溝912及び前記位置決めビード911がそれぞれ設けられており、前記位置決めビード911の接続線の延長線が前記上面243及び前記底面244とそれぞれ交差している。位置決めビード911は、枢着部91の上面243及び底面244と平行な対向する両表面にそれぞれ設けられ、その結果、前記位置決めビード911を原点として第1の本体16と第2の本体24とが相対的に回動する場合、規制回動方向は、第2の本体24の内表面240に向かう方向と、前記第2の本体24の内表面240から離れる方向とのみを含み、第1の本体16が第2の本体24に対して第2の本体24の内表面240方向に回動して折り畳まれた折り畳み状態と、第1の本体16が折り畳まれた状態から、第2の本体24に対して、第1の本体16及び第2の本体24の外表面241が面一に保たれるまで、内表面240から離れる方向に回動する開いた状態とが形成される。
【0041】
いくつかの実施例では、前記位置決めビード911と前記凹溝912を形成するように囲まれる表面との間には、前記位置決めビード911が前記凹溝912の外側に部分的に凸状に延びるように、自然状態で前記位置決めビード911に突き当たる力を形成する弾性部材が設けられている。ここで、弾性部材の両端は、位置決めビード911と、前記凹溝912を形成するように囲まれる表面とにそれぞれ接続されており、弾性部材の設置により、位置決めビード911が外部から押し出される力を受けていないとき、位置決めビード911は、弾性部材の作用により、凹溝912の外側に部分的に凸状に伸びており、第1の本体16と第2の本体24とを連結すると、枢着部91が枢着溝92内に挿入される過程で、位置決めビード911の凹溝912への突出部分は、枢着溝92を形成するように囲まれる表面によって押圧され、弾性部材は圧縮され、位置決めビード911は、凹溝912内に受け入れられ、位置決めビード911が位置決め溝920に位置合わせされるまで枢着部91が枢着溝92内を移動すると、位置決めビード911は、枢着溝92を形成するように囲まれる表面によって押圧されなくなり、弾性部材は圧縮状態から変形を復元して位置決めビード911に突き当たって再び前記凹溝912から突出するようになり、このとき、前記凹溝912から突出する位置決めビード911は位置決め溝920内に受け入れられ、第1の本体16と第2の本体24とを連結する目的を達成することができる。逆に、第1の本体16と第2の本体24とを互いに取り外す必要がある場合には、第1の本体16と第2の本体24と第1の本体16と第2の本体24とを把持して互いに遠ざかる方向に付勢するだけで、位置決めビード911が対応する位置決め溝920内から抜け出るようにし、位置決めビード911が位置決め溝920から抜け出した後、位置決めビード911は、再び前記枢着溝92を形成するように囲まれる表面によって押圧されて弾性部材を押圧し、弾性部材は、強制的に圧縮されて、位置決めビード911は、凹溝912内に受け入れられ、枢着部91が枢着溝92内から離脱すると、弾性部材は再び圧縮状態から変形し、第2の本体24が第1の本体16に連結されていない前の状態に復元する。任意選択で、前記弾性部材はばねであってもよい。
【0042】
本出願の第5実施例に係る携帯型温度調節装置の概略図である図18を参照されたい。本実施例の携帯型温度調節装置の構成は、上述した第4実施例と基本的に同じである、相違点は、回動連結部分であり、前記回動構造は、回転軸310と、当該回転軸310の周囲にスリーブされた連結部材と、を含み、前記連結部材は、第1の連結部材320と第2の連結部材330とを含み、前記第1の連結部材320は第1の本体16に、前記第2の連結部材330は前記第2の本体24にそれぞれ前記回転軸310の周りに回動可能に取り付けられ、前記第1の連結部材320と第2の連結部材330は前記第1の本体16と前記第2の本体24とを回動可能に連結する。
【0043】
本実施例では、携帯型温度調節装置の回動構造を、前記第1の本体16と前記第2の本体24とから独立させることができる。その結果、回転構造には、より高い構造強度の材料を選択するのが便利である。前記第1の本体16と前記第2の本体24の外殻はプラスチック材料で構成され、前記回動構造は金属材料で構成されているので、前記携帯型温度調節装置の回動部が容易に破損又は破壊されることを防止することができ、回動構造の交換が容易になる。前記回動構造は、第1の連結部材320及び第2の連結部材330を介して第1の本体16及び第2の本体24にそれぞれ取付け連結されるので、組立方法が簡単になり、第1及び第2の本体16,24の連結部の構造が簡単になり、第1の本体16及び第2の本体24の構造設計が容易になり、製造コストが低減される。
【0044】
具体的には、前記回動構造は、前記回転軸310の両端にそれぞれ位置している第1の当接部3310及び第2の当接部3320をさらに含み、前記第1の当接部3310は、前記第1の本体16に形成され、前記第2の当接部3320は、前記第2の本体24に形成され、回転軸310を前記第1の連結部材320と前記第2の連結部材330とに挿通した後、第1の連結部材320と前記第2の連結部材330は、対応する第1の本体16及び第2の本体24にそれぞれ連結され、回転軸310の両端が前記第1の本体16の第1の当接部3310及び前記第2の本体24の第2の当接部3320にそれぞれ当接することにより、第1の本体16と第2の本体24とが回動構造により回動可能に連結される。任意選択で、回転軸310は中空構造であり、第1の当接部3310及び第2の当接部3320には、それぞれ通線孔340が設けられており、ワイヤは、第1の当接部3310の通線孔340、回転軸310、第2の当接部3320の通線孔340を貫通して、第1の本体16及び第2の本体24内の電子機器を接続することができるので、回動構造内にワイヤを完全に被覆し、ワイヤを効果的に保護することができる。
【0045】
さらに、前記回動構造の外側には軟質ゴムスリーブ(未図示)が更に被覆さてもよく、軟質ゴムスリーブの両端はそれぞれ第1の本体16と第2の本体24の端部に連結されることにより、回動構造を被覆し、第1の本体16と第2の本体24の連結が滑らかになり、かつ使用者の髪が回動構造へ巻き込まれることを防止し、ユーザの安全性を保つことができる。
【0046】
本出願に係る携帯型温度調節装置の第6の実施例の概略図である図19から図21を参照されたい。本実施例は、上述した第2、第4の実施例と基本的に同じであるが、相違点は、主に回動連結構造部分及びエアダクト構造部分にあり、具体的には、本実施例では、対称に配置された2つの第1の本体16と、2つの第1の本体16の間に連結された第2の本体24とを含む。第2の本体24は、湾曲状をなしており、第1の本体16を収納するための収納空間25を有するように囲まれ、2つの第1の本体16は、2つの第1の本体16がそれぞれ少なくとも部分的に収納空間25内に収納されるように、又は2つの第1の本体16が少なくとも部分的に積み重ねられ、少なくとも1つの第1の本体16が少なくとも部分的に収納空間25内に収納されるように、それぞれ収納空間25に向けて回動することができる。各第1の本体16は、対向する第1の連結端と自由端とを含み、第1の連結端は第2の本体24に連結され、自由端は第2の本体24から離れている。第2の本体24の両端は、第1の本体16の第1連結端部に回動可能に連結された第2連結端をそれぞれ形成している。第1の連結端と対応する第2の連結端の一方には枢着部が突出形成され、他方には枢着溝が凹設されている。枢着部は、枢着溝内に回動可能に挿入されて第1の本体16と第2の本体24とを回動可能に連結し、第1の本体16と第2の本体24との相対角度、即ち相対位置を調整して携帯型温度調節装置の使用形態を変更する。
【0047】
図20に示すように、本実施例では、第1の本体16の第1連結端が枢着部91を形成し、第2の本体24の第2連結端が枢着溝92を形成している。いくつかの実施例では、枢着部91は第2の連結端に形成されてもよく、それに応じて枢着溝92は第1の連結端に形成されてもよく、両者が同様に回動可能に嵌合連結されることにより、第1の本体16と第2の本体24とが相対的に回動することができることが理解されるべきである。好ましくは、枢着部91と枢着溝92との間に制振部材19が設けられている、制振部材19は、ゴムリング、フィルム、制振軸棒、制振ばねなどであってもよく、第1の本体16と第2の本体24とを所望の位置に相対的に回動させた後に所望の位置に留めることができるので、使用者は携帯型温度調節装置の第1の本体16、第2の本体24を任意の所望の形態に調整して維持することができ、操作が簡単で使い勝手がよい。
【0048】
図示の実施例では、枢着部91には上下に貫通する貫通孔が形成されており、貫通孔の内部には回転軸122が嵌設けられている。回転軸122の長さは、枢着部91の高さよりも大きく、回転軸122の両端部は、貫通孔を貫通して枢着部91の上下両側端部からそれぞれ突出している。これに対応して、第2の連結端部は、枢着溝92の上下両側端部にそれぞれ1つの軸孔222が凹設されており、回転軸122の両端に枢着される。制振部材19はゴムリングであり、回転軸122の両端にそれぞれ嵌合されている。ゴムリング19の外径は、軸孔222の径よりも大きいことが好ましく、枢着部91が枢着溝92に挿入されると、回転軸122の両端部を枢着溝92の両側端部の軸孔222にそれぞれ挿入し、対応して各ゴムリング19を枢着部91の一側端部と枢着溝92の対応する一側端部との間に挟み込んで、枢着部91と枢着溝92との間の摩擦減衰を高めて、第1の本体16と第2の本体24とを回転軸122を中心に相対回動させた後に位置が固定される。
【0049】
なお、回転軸122と枢着部91とは一体構造であってもよく、回転軸122は、枢着部91の側端部から一体的に突出形成されてもよく、同様に枢着溝92の側端部の軸孔222に回動可能に挿着されてもよい。
【0050】
図21に示すように、第1の本体16内には、その長手方向に沿って設けられた第1の仕切り板36が設けられており、第1の仕切り板36は、第1の本体16の内部空間を前記第1のエアダクト34と第1の収容キャビティ38とに仕切るものであり、第1のエアダクト34と第1の収容キャビティ38とは略三角形状をなしている。第1のエアダクト34は、第1のファン18に連通し、第1の仕切り板36は、第1のエアダクト34の断面積が、その近位端(即ち、第1のファン18に近い側の端)から遠位端(即ち、第1のファン18から遠い側の端)に向かって漸減するように傾斜して設けられており、空気流に絞り効果を与え、第1のファン18から遠い位置での空気流の流速を効果的に増加させて、第1の吹出口22の各所での空気の吹出をより均一にする。第1の収容キャビティ38内には、回路基板30及び/又は電池などの電子部品が配置され、第1のファン18は回路基板30に電気的に接続される。第1の本体16の外壁面には、第1の収容キャビティ38に対応する位置に制御スイッチ32が設けられており、制御スイッチ32は、回路基板30と電気的に接続され、第1のファン18とともに制御ループを構成しており、そのため、使用者は、制御スイッチ32を押すことにより、第1のファン18の起動、停止を制御することができる。第1の収容キャビティ38は、第1の仕切り板36によって第1の本体16内に区画されているので、電子部品を独立して設置することができ、即ち、第1のファン18の気流に影響を与えることがなく、第1のファン18の電気的接続の安定性及び安全性を確保することができる。
【0051】
第1のエアダクト34内には、第1の導風シート43と第2の導風シート162とが設けられており、第1の導風シート43は、第2の導風シート162の上流側であって相対的に第1のファン18に近い位置に位置している。
【0052】
第1の導風シート43は、対向する第1の端部と第2の端部とを含み、第1の端部と第2の端部は、第1のエアダクト34の対向する両側壁にそれぞれ向かう。同様に、第2の導風シート162は、対向する第1の末端と第2の末端とを含み、第1の末端と第2の末端は、第1のエアダクト34の対向する両側壁にそれぞれ向かう。本実施例では、第1の本体16の上表面は、第1のエアダクト34の第1の側壁として、第1の導風シート43の第1の端部、第2の導風シート162の第1の末端に対応する、第1の仕切り板36は、第1のエアダクト34の第2の側壁として、第1の導風シート43の第2の端部、第2の導風シート162の第2の末端に対応している。第1の導風シート43の第2の端部と第1の仕切り板36との間には、第1の吹出部164が区画され、第2の導風シート162の第1の末端と第1の本体16の上表面との間には、第2の吹出部166が区画されている。第1の吹出口22の両端はそれぞれ、第1の導風シート43及び第2の導風シート162のそれぞれの外側に延在しており、即ち、第1の吹出口22の一端は、第1の導風シート43の第1の端部と第2のファン26との間に第1の本体16が正対する位置まで延びており、即ち、第1の吹出口22は、少なくとも部分的に、前記第1の導風シート43の第1のファン18に向かう側に位置し、他端は、第1の導風シート162に正対する第1の本体16の第1の末端と第2の本体24との間の位置まで延びている。なお、第1の本体16は、第1の仕切り板36を設けることなく、その上下表面がそれぞれ第1のエアダクト34の対向する両側の第1及び第2の側壁となっている。
【0053】
好ましくは、第1の導風シート43は、その第2の端部が第1の端部に対して第1のファン18に近いように、空気流の方向に対して一定の角度で傾斜し、第1の導風シート43と第1のファン18との間の離間距離は、第1の端部から第2の端部に向かって徐々に小さくなっており、空気流の一部が第1の導風シート43と第1のファン18との間の第1の吹出口22を介して流出し、空気流の大部分が、第1の吹出部164から流出し、第1のエアダクト34に沿ってその遠位端に向かって流れ続けるように、空気流を案内する効果を形成し、これにより、対応する第1のエアダクト34の近位端における第1の吹出口22の吹出風量が均一化され、第1の吹出口22の各所での風量を比較的均一にするとともに、第1の導風シート43と第1のファン18との間の第1の吹出口22からの空気流の流出方向を第1の導風シート43の設置により変化させることができるので、この部分の第1の吹出口22からの気流の流出時に、斜め後方の首部ではなく、人体の顔面に、鉛直上方に向けて気流を吹き付けることができる。図示実施例では、第1の導風シート43の第1の端部が第1の本体16の上側壁に一体的に連結されており、第1のファン18の空気流は、第1の吹出部164を介して第1のエアダクト34の先端にのみ流れ続けることができる。なお、第1の導風シート43の第1の端部と第1の本体16の上側壁との間に間隔を置いて配置してもよいので、第1のファン18の空気流のごく一部が第1の導風シート43の第1の端部と第1の本体16の上側壁との間の空間から流出して第1のエアダクト34の遠位端に向かって流れ続けることができる。他の実施例では、第1の導風シート43は、その第2の端部が第1の端部よりも第1のファン18から離れるように、空気流の方向に対して一定の角度で傾斜して配置されてもよい。
【0054】
好ましくは、第2の導風シート162は、全体として湾曲状であり、第1のファン18に向かう表面が円弧面となっているので、空気流をよりよく案内し、空気流の運動エネルギー損失を低減することができる。第2の導風シート162の第2の末端は、第1の末端よりも第1のファン18に近接しているので、第2の導風シート162は、第1のファン18から離れる方向に斜め上向きの形態となり、第1の本体16の上表面の第1の吹出口22に向けて空気流をよりよく案内することができる。図示の実施例では、第2の導風シート162の第2の末端は、第1の仕切り板36に一体的に連結され、第1の吹出部164を介して第1の導風シート43と第2の導風シート162との間に流入した空気流の全ては、第2の導風シート162の作用により斜め上方に流れるようになっている。空気流の一部は、第2の導風シート162を介して第1のエアダクト34の遠位端に流れ続け、第2の導風シート162と第1の導風シート43との間の第1の吹出口22を介して空気流の一部が流出可能とされている。残りの空気流が、第2の導風シート162と第2の本体24との間の第1の吹出口22を介して流出する際に、第1のエアダクト34に対応する異なる位置での第1の吹出口22の吹出風量を均一化するとともに、第1の導風シート43と第2の導風シート162との間の第1の吹出口22からの空気流の流出を案内する際に、その流出方向が第1の吹出口22の延在方向と略垂直となり、即ち、風が首の後方に直接吹き出されない。なお、第2の導風シート162の第2の末端は、第1の仕切り板36から間隔を置いて配置されてもよく、これにより、空気流のごく一部が第2の導風シート162の第2の末端と第1の仕切り板36との間の間隔から流出して、第1のエアダクト34の遠位端に向かって流れ続ける。
【0055】
好ましくは、第1のエアダクト34は、第1の導風シート43と第2の導風シート162との間に、第2の導風シート162よりもはるかに短い長さの第3の導風シート168がさらに設けられ、空気流が第3の導風シート168を乗り越えて第2の導風シート162に到達するようになっている。第3の導風シート168は、一端が第1の仕切り板36に一体的に連結され、他端が第1の本体16の上表面から離れている。好ましくは、第3の導風シート168と第1の仕切り板36とのなす角度は、第2の導風シート162と第1の仕切り板36とのなす角度よりも大きく、即ち、第3の導風シート168は、第2の導風シート162に対して上方に傾斜する角度が大きくなり、第1の吹出部164を経て流出した空気流は、まず、第3の導風シート168の作用により、大きく上方に導かれ、その流れに伴って第1の導風シート43と第2の導風シート162との間で拡散し、その後、第2の導風シート162の作用により再び上方に導かれ、第1の吹出口22の各所での均一な吹出風量が確保される。
【0056】
本出願の第7の実施例によって提供される携帯型温度調節装置10である図22図29を参照されたい。本実施例の携帯型温度調節装置10は、人体の首に装着して人体の首の温度を調節するために使用することができ、前記連結装置と、前記連結装置の両端に回動可能に連結された送風装置と、を含み、前記送風装置は、第1の本体16と、第2の本体24とを含み、第2の本体24と第1の本体16との間が回動構造によって互いに回動可能に連結され、これにより、第1の本体16が第2の本体24に対して左右に回動可能とされ、使用者が装着する際に第2の本体24と第1の本体16との間隔を調整するのに便利である。第2の本体24は、湾曲状であり、前記第1の本体16を収納するための収納空間25を有するように囲まれ、2つの前記第1の本体16は、2つの前記第1の本体16がそれぞれの少なくとも一部が収納空間25内に収納されるように、又は2つの第1の本体16の少なくとも一部が積み重ねられ、少なくとも1つの第1の本体16の少なくとも一部が収納空間25内に収納されるように、それぞれ収納空間25に向けて回動することができる。
【0057】
図示の実施例では、各第1の本体16内に1つの第1のファン18が設けられ、第2の本体24内に2つの第2のファン26が設けられ、2つの第1の本体16及びその内部構造は同じであるため、以下では、第1の本体16のうちの1つ及びその内部構造を例に詳細に説明する。
【0058】
第1の本体16の内部の一端には、第1の収容キャビティ161が設けられており、第1のファン18は、第1の収容キャビティ161内に設けられ、具体的には、第1の収容キャビティ161は、第2の本体24から離れた第1の本体16内の一端に設けられ、また、第1の本体16内には、第1の本体16の長手方向に延びて第1の収容キャビティ161に連通する第1のエアダクト34が設けられ、前記第1の本体16には第1のエアダクト34に対応する位置には、第1のエアダクト34に連通する第1の吹出口22が設けられ、前記第1の収容キャビティ161に対応する位置には、前記第1の収容キャビティ161に連通する第1の吸気口20が設けられて、第1のファン18の運転により発生した風が第1のエアダクト34を介して第1の吹出口22から吹き出される。本実施例において、第1の本体16の第1の収容キャビティ161(即ち、第1のファン)が設けられる一端の厚さは、第1の本体16の他の厚さ(図24)より厚い。具体的に、第1の本体16の第1の収容キャビティ161が設けられている位置の内表面は、第1の本体16の内側に対して突出することで、第1の本体16の第1の収容キャビティ161が第1のファン18を収納することができ、かつ第1の収容キャビティ161が設けられている以外の部分は更に薄くすることにより、第1の本体16内で第1のエアダクト34の体積が更に小さくなって、第1のファン18により発生した風が第1のエアダクト34に入った後、更に集まり、第1の吹出口から吹き出される風量が大きくなる。
【0059】
より具体的には、第1の本体16は、互いに連結された第1のハウジング40と第2のハウジング42とを含み、第2のハウジング42と第1のハウジング40との間は、スナップ、ネジ止めなどにより着脱可能に固定連結され、使用者が容易に取り外すことができるようになっている。第1の本体16内には、第1の仕切り板36が設けられ、第1の仕切り板36の板面は、第1の本体16の長手方向及び厚み方向に延びており、第1の仕切り板36は、第1の本体16内のキャビティを、第1の仕切り板36の頂側に位置する第1のエアダクト34と、第1の仕切り板36の底側に位置する第1の収容キャビティ38とに仕切り、第1の吹出口22は、第1のエアダクト34に対応して第1の本体16の面に設けられている。第1の仕切り板36を設けることにより、エアダクトの体積を小さくすることができるので、風がより集まり、吹き出される風量が大きくなる。
【0060】
第1の仕切り板36には、第1のエアダクト34と第1の収容キャビティ38とを連通するワイヤスロット149が設けられており、第1のファン18と回路基板30とを接続するワイヤは、ワイヤスロット149を通過することができ、このワイヤを固定するために、ワイヤスロット149内にワイヤを固定して乱れを防止する押さえ片151が設けられている。また、第1の仕切り板36が第1のハウジング40に連結される位置の側縁にも補強リブ153を設けることができ、第1の仕切り板の構造強度を高めることができる。
【0061】
さらに、第1のエアダクト34内には、第1の導風シート43と第2の導風シート162とが設けられ、第1のエアダクト34の対向する両側には、それぞれ第1の側壁と第2の側壁とが設けられ、前記第1の側壁には、前記第1の吹出口22が形成され、第1の導風シート43は、第2の導風シート162と第1のファン18との間に位置し、第1の導風シート43は、前記第1の側壁に向かう第1の端部と、前記第2の側壁に向かう第2の端部とを含み、第1の導風シート43の第2の端部と第1のエアダクト34の第2の側壁、即ち、第1の仕切り板36との間には、第1の吹出部48が形成されており、前記第1の導風シート43の第2の端部と第1のファン18との間の離間距離は、前記第1の端部と前記第1のファン18との間の離間距離よりも小さく、前記第1の側壁に形成された前記第1の吹出口22の少なくとも一部は、第1の導風シート43の前記第1のファン18に向かう側に位置している。前記第1の導風シート43の第1の端部は、前記第1の側壁に連続しており、前記第2の導風シート162は、前記第1の側壁に向かう第1の末端と、前記第2の側壁に向かう第2の末端とを含み、第2の導風シート162の両端と、前記第1の側壁及び前記第2の側壁、即ち、第1の本体16の頂壁及び第1の仕切り板36との間に第2の吹出部50が形成されている。前記第2の導風シートの第2の末端と前記第1のファン18との間の離間距離は、前記第1の末端と前記第1のファン18との間の離間距離よりも小さい。
【0062】
図26及び図29を参照されたい。具体的には、前記第1のハウジング40及び前記第2のハウジング42の一方の内表面には、前記第1の仕切り板36が設けられている、前記第1のハウジング40と前記第2のハウジング42の他方の内表面には、固定部材152が設けられ、前記第1の仕切り板36と前記固定部材152との一方にはバックル部156が設けられ、他方にはバックル溝158が設けられており、前記第1のハウジング40と前記第2のハウジング42とを組み立てて連結する際に、前記バックル部156が前記バックル溝158にスナップ嵌合して、前記第1のハウジング40と前記第2のハウジング42とが確実に連結されるようになっている。好ましくは、本実施例では、前記第2のハウジング42の内表面には、前記固定部材152と固定シート154とが設けられ、固定部材152及び固定シート154にはそれぞれ前記バックル溝158が設けられ、前記第1のハウジング40の内表面には第1の仕切り板36、第1の導風シート43及び第2の導風シート162が設けられ、前記第1の仕切り板36と前記第1の導風シート43にはそれぞれ、前記バックル溝158にスナップ嵌合される前記バックル部156が設けられている。
【0063】
より具体的には、第1の導風シート43の頂端を第1の本体16の頂面に連結され、例えば一体的に連結される。第1の導風シート43は、その下端が第1のファン18に近いように、気流方向に対して一定の角度で傾斜しており、第1の導風シート43と第1のファン18との間の離間距離は、その頂端から底端に向かって徐々に減少し、気流を案内する効果を形成し、これにより、第1の導風シート43と第1のファン18との間の第1の吹出口22を介して空気流の一部を流出させることができ、空気流の大部分は、第1の吹出部48から流出し、第1のエアダクト34に沿ってその遠位端に向かって流れ続けるようにし、これにより、対応する第1のエアダクト34の近位端における第1の吹出口22の吹出風量が均一化され、第1の吹出口22の各所での風量を比較的均一にするとともに、第1の導風シート43の設置により、第1の導風シート43と第1のファン18との間の第1の吹出口22からの空気流の流出方向を変えることができるので、この部分の第1の吹出口22から空気流が流出する際に、首の後ろに斜めに吹き付けられる代わりに、人体の顔まで鉛直上方に向けて空気流を吹き付けることができる。
【0064】
第2の導風シート162の内側端は、第1のハウジング40の内側壁の上部側の位置に連結され、例えば一体的に連結されている。第2の導風シート162は、全体として湾曲した形状であり、第1のファン18に向かう表面が円弧面となっているので、空気流をよりよく案内することができ、空気流の運動エネルギーの損失を低減することができる。第1の仕切り板36は、気流の流れ方向に対して斜め上向きに配置されているため、第2の導風シート162の下端は、第1の導風シート43の下端よりも高い。第2の導風シート162の下端は、上端よりも第1のファン18に近い位置にあり、第2の導風シート162は、第1のファン18に近い方向に斜め下向きの形態を呈するようにし、空気の流れを案内する効果を形成し、そのため、第1の吹出部48を通過した空気流の一部が第2の導風シート162と第1の導風シート43との間の第1の吹出口22を介して流出することができ、空気流の大部分は、第2の吹出部50から流出して、第1のエアダクト34に沿ってその遠位端に向かって流れ続けるようにする。これにより、対応する第1のエアダクト34の基端における第1の吹出口22の吹出風量が均一化され、第1の吹出口22の各所での風量を比較的均一にするとともに、第1の導風シート43と第2の導風シート162との間の第1の吹出口22から空気流が流出するように案内する際に、その流出方向が第1の吹出口22の延在方向と略垂直になり、即ち、風が首の後ろに直接吹かないようにする。
【0065】
他の実施例では、第1の導風シート43と第2の導風シート162との間に少なくとも1つの第3の導風シートを設置することもでき、第3の導風シートは、第1のエアダクト34の側壁、例えば第1の仕切り板36に連結されることができる。
【0066】
図示の実施例では、第1の吹出口22は、第1の本体16の長手方向に間隔を置いて配置された複数の吹出孔を含む。第1の吸気口20は第1の収容キャビティ161に対応して設けられる複数の吸気孔を含み、複数の吸気孔はメッシュ状を呈し、これにより、使用者の髪が第1のファン18へ巻き込まれることを防止することができる。本実施例において、第1の本体16の第1の収容キャビティ161に対応する位置の内表面と外表面にはそれぞれ第1の吸気口20が設けられる。具体的に、第1の本体16には第1の収容キャビティ161に対応する第1の吸気領域が設けられ、前記第1の吸気口20は複数の吸気孔を含み、複数の吸気孔は第1の吸気領域に設けられる。第1の本体16の内表面又は外表面の第1の吸気領域には複数のブラインドビア163が更に設けられ、ブラインドビア163の形状、サイズは吸気孔の形状、サイズと同様で、複数のブラインドビア163は第1の吸気領域の中央部位に位置し、かつ第1の収容キャビティ161に連通しない。複数の吸気孔は複数のブラインドビア163を囲んで設けられ、または吸気孔は複数のブラインドビア163の両側に設けられる。第1の吸気領域の中央部位は、第1のファン18の中央モータが設けられている位置に丁度対応するため、ブラインドビア163が第1の収容キャビティ161に連通しないことで、効果的に髪がモータ内へ巻き込まれることを防止でき、かつブラインドビア163の形状、サイズが吸気孔の形状、サイズと同様であるため、第1の吸気領域は吸気孔が充満に配置されるように見られて、製品の外観が更に美しくなる。更に、第2のハウジング42の第1の収容キャビティ161に対応する位置(即ち、第1の吸気領域)には、第1の収容キャビティ161に連通する開孔211が設けられる。開孔211には保護シート212が設けられ、保護シート212の周縁には折辺2121が設けられ、折辺2121は保護シート212の周縁から開孔211側へ向かって湾曲して形成される。開孔211の周縁には凹溝2112が設けられ、折辺2121は凹溝2112内へ係入されて、保護シート212を第2のハウジング42の開孔211に設けることができる。折辺2121には係止部2122が更に延伸され、凹溝2112の底部には係止口2113が設けられる。係止部2122が係止口2113へ係入されることで、保護シート212の第2のハウジング42に対する堅固な連結を実現する。第1の本体16の外表面の第1の吸気口20は、保護シート212に設けられかつ開孔211を通じて第1の収容キャビティ161に連通する。保護シート212は構造強度の高い金属材料から製造されることが好ましく、金属の保護シート212を設けることにより、第2のハウジング42側壁の第1の収容キャビティ161に対応する位置部分の構造強度を効果的に増加する。いくつかの実施例において、保護シート212は内外二層構造からなり、各層の保護シートにはそれぞれ吸気孔が設けられ、二層の間は互いに回動可能であり、外層の保護シートを回動させることにより、二層の保護シートの吸気孔を位置ずれまたは重なるようにして、第1の吸気口20を閉じまたは開くことができる。例えば、使用しないとき、外層の保護シートを回動させて第1の吸気口20を閉じて、風塵などの他の雑物が第1のファン18へ入るのを防止すると同時に、外層の保護シートを回動させて、第1の吸気口20の面積を調整して、風が入る量を調整する。
【0067】
具体的には、第2の本体24内の両端には、第2の収容キャビティ246がそれぞれ設けられ、2つの第2のファン26は、それぞれ第2の収容キャビティ246内に設けられ、第2の本体24内には、それぞれ第2の収容キャビティ246に連通する2つの第2のエアダクト108がさらに設けられ、第2の本体24の第2のエアダクト108に対応する位置には、第2のエアダクト108に連通する第2の吹出口110が設けられ、第2の収容キャビティ246に対応する位置には第2の収容キャビティ246に連通する第2の吸気口112が設けられて、第2のファン26の運転によって発生した風は、第2のエアダクト108を介して第2の吹出口110から吹き出される。第2の本体24の両端の頂面にはそれぞれ第2の凹溝165が凹設され、第2の吹出口110は第2の本体24の両端の第2の凹溝165の間に位置する。第1の吹出口22、第2の凹溝165及び第2の吹出口110は携帯型温度調節装置の頂面に沿って連続的に配列される。同じく、第2の本体24には第2の収容キャビティ246に対応する第2の吸気領域が設けられ、前記第2の吸気口112は複数の吸気孔を含み、複数の吸気孔は第2の吸気領域に設けられる。第2の本体24の内表面または外表面上の第2の吸気領域には複数のブラインドビア163が設けられ、ブラインドビア163の形状とサイズは、吸気孔の形状とサイズと同じである。複数のブラインドビア163は第2の吸気領域の中央部位に位置し、かつ第2の収容キャビティ246に連通しない。複数の吸気孔は複数のブラインドビア163を囲んで設けられ、または複数の吸気孔は複数のブラインドビア163の両側に設けられる。第2の本体24の底面には記譲り溝167が凹設され、譲り溝167は人体の首に対応するため、本装置を着用する際に更に快適になる。譲り溝167は第2の本体24の底面から頂面に向かって凹設され、かつ第2の本体24の中央部位に位置し、第2の本体24の両端の高さはその中央の高さより大きい。
【0068】
より具体的には、第2の本体24は、相互に連結された外殻118と内殻120とを含み、外殻118と内殻120との間は、スナップ、ネジ止めなどにより着脱可能に固定連結され、使用者が容易に取り外すことができるようになっている。第2の本体24には、第2の仕切り板114が設けられ、第2の仕切り板114の板面は、第2の本体24の長手方向及び厚み方向に沿って設けられ、第2の本体24内のキャビティを、第2の収容キャビティ116と、2つの第2のファン26に対応する第2のエアダクト108とに仕切る。第2の仕切り板114の両端はそれぞれ、第2の収容キャビティ116が第2の本体24内の底側に位置し、第2のエアダクト108が第2の本体24内の上部側に位置するように、2つの第2のファン26の近傍の底壁に連結され、第2の吹出口110は、第2のエアダクト108に対応して第2の本体24の頂面に設けられている。
【0069】
さらに、第2のエアダクト108内の中間位置には、第2のエアダクト108を2つに仕切るための仕切部32がさらに設けられており、2つの第2のエアダクト108は、それぞれ2つの第2のファン26に対応し、2つの第2のファン26の運転により発生した風はそれぞれ、2つの第2のエアダクト108を介して、対応する部分の第2の吹出口110から吹き出される。このように設定することにより、エアダクトの体積を小さくすることができるので、風がより集中し、より強い風が吹き出され、2つの第2のエアダクト108内で風が衝突して騒音が発生するのを防止することができる。具体的には、第2の本体24は、人体の首に適合する湾曲形状をなしており、第2の本体24のハウジング内には、ハウジングとは別体に成形された2つの取付部品117が設けられている、2つの前記取付部品117は、第2の本体のハウジング内に取り付けられ、第2の本体24の長手方向に沿って配置され、前記取付部品117は、第2の収容キャビティ246内に設けられた取付部と、前記取付部から第2の本体24の長手方向に沿って設けられた板状体と、を含み、前記板状体と前記第2の本体24の内側壁との間には、第2のエアダクト108が形成されて、前記第2のファン26は、前記取付部に取り付けられ、2つの取付部品117が第2の本体24内に取り付けられた後、2つの取付部品117の板体は、互いに連結されて前記第2の仕切り板114を形成し、第2の本体24の側壁と共に前記第2のエアダクト108を形成しており、本実施例では、第2の本体24内のエアダクト構造及びファン固定構造が複雑であるため、これらの構造を形成するために分割式の取付部品117を設けることにより、製品の生産及び製造を容易にし、製品の製造コストを低減することができる。
【0070】
2つの第1の本体16と第2の本体24との枢結構造は同じであるため、以下では、1つの第1の本体16と第2の本体24との枢結構造のみを例に挙げて具体的に説明する。
【0071】
回動可能に連結された第2の本体24及び第1の本体16の一端の端面はそれぞれ、互いに嵌合する凸状曲面580と凹状曲面600となり(図23を参照)、即ち、凸状曲面580が凹状曲面600内に入り込んでいるので、第1の本体16が第2の本体24に対して左右に回動可能であることを確保しながら、第1の本体16の端面と第2の本体24の端面との間の隙間を最小限に抑えることができ、製品の外観を見栄え良くすることができるとともに、両者の間の隙間に衣類などの異物が挟み込まれるのを効果的に防止することができる。好ましくは、図22及び図24を参照すると、第2の本体24が第1の本体16に枢結された後、第2の本体24の外面と第1の本体16の外面とが滑らかに移行的に連結され、製品の美観を向上させる。好ましくは、携帯型温度調節装置の第1の本体16と第2の本体24の両者が回動連結する位置にはロックスイッチが設けられるため、第1の本体16が第2の本体24に対して回動して開き状態(図22)になったとき、ロックスイッチを押すと、第1の本体16が第2の本体24に対して回動して折り畳まれるため、使用者が携帯型温度調節装置を着用して使用する際に、第1の本体16が第2の本体24に対して回動して使用者を傷付けまたは使用者の髪を挟むことを防止し、使用者が安全に使用できる。具体的に、ロックスイッチは、第1の本体16と第2の本体24との1つの端部に設けられるフックと、第1の本体16と第2の本体24との他の1つの端部に設けられてフックに対応する溝部を含む。フックは第1の本体16または第2の本体24の外表面に露出するスイッチ部を含み、第1の本体16が第2の本体24に対して回動して開いた状態になったとき、フックは溝部内にロッキングされ、第1の本体16と第2の本体24が開いた状態に固定される。スイッチ部を押すと、第1の本体16が第2の本体24に対して内側へ回動して、フックが溝部内から脱出し、第1の本体16が第2の本体24に対し回動して折り畳み状態になる。
【0072】
回動構造は、枢着部91と枢着溝92とを含み、枢着部91は、第2の本体24及び第1の本体16の一方に設けられ、枢着溝92は、第2の本体24と第1の本体16との他方に設けられ、枢着部91は枢着溝92内に受け入られ、両者の間は、携帯型温度調節装置の高さ方向に沿って延びる回転軸122によって回動可能に連結されることにより、第1の本体16を第2の本体24に対して左右に回動させて折り畳み又は展開可能とする。好ましくは、第1の本体16に連結された枢着部91の一端には、枢着部91の構造強度を高め、回動時の枢着部91の破損を防止するためのいくつかの補強リブ174が設けられている。
【0073】
図示の実施例では、枢着部91は、第1の本体16の凹状曲面600に凸設され、第1の本体16の外表面の内側に位置し、枢着溝92は、第2の本体24の凸状曲面580に凹設され、第2の本体24の外表面の内側に位置して第2の本体24の内表面を貫通する。このような設計により、第2の本体24及び第1の本体16の外表面を効果的に無傷に保ち、製品の外観をより美しくし、かつ第1の本体16は前記第2の本体24に対して外側に回動して開いた状態になったとき、前記第1の本体16の外表面は前記第2の本体24の外表面に滑らかに連結される(図22)。回転軸122は軸心1220を有しており、左右方向において、凹状曲面600の任意の位置と軸心1220との距離が等しく、凸状曲面580の任意の位置と軸心1220との距離が等しくなっているので、第1の本体16を第2の本体24に対して左右に回動させたときに、凹状曲面600と凸状曲面580との間に干渉が生じない。より具体的には、枢着溝92の上下両表面にそれぞれ軸孔222が凹設され(第2の本体24の上下表面を貫通しない)、回転軸122は、枢着部91の上下両側に挿通又は一体形成され、回転軸122の両端は、2つの軸孔222にそれぞれ挿入して、枢着部91を枢着溝92に回動可能に連結する。
【0074】
好ましくは、回転軸122は、第2の本体24と第1の本体16内の電子機器(例えば、ファン、電池、及び回路基板)とを接続するワイヤが回転軸122の内部に挿通されているように、中空構造に設置されてもよく、これにより、ワイヤの絡み合いを回避する。
【0075】
好ましくは、枢着部91と枢着溝92との間に制振構造を設けてもよく、これにより、第1の本体16が第2の本体24に対して所望の位置まで回動した後にその位置に確実に留まることができる。本実施例では、回転軸122に制振ゴムリング19がスリーブされ、これにより、第1の本体16と第2の本体24との間の回動摩擦力を増大させ、第1の本体16が第2の本体24に対して回動した後に位置を固定させることができる。
【0076】
電池と回路基板30は、第2の本体24内の第2の収容キャビティ116内に設置されてもよく、第1の本体16内の第1の収容キャビティ38内に設置されてもよく、又は、電池と回路基板30は、それぞれ第2の収容キャビティ116及び第1の収容キャビティ38内に設置されてもよい。このように設置されることにより、電池がエアダクトから分離され、電池発熱が風の吹出に影響を与えることを回避することができる。具体的には、本実施例では、1つの前記第1の本体16の第1の収容キャビティ38内に前記回路基板30が設けられ、第2の本体24の第2の収容キャビティ116内に前記電池が設けられ、前記電池は、それぞれ前記第1のファン18及び前記第2のファン26に電気的に接続される。
【0077】
図示の実施例では、携帯型温度調節装置は、回路基板30に電気的に接続された制御スイッチがさらに設けられ、制御スイッチは、第2のファン26及び第1のファン18のオン/オフを制御し、風速を調節するために使用される。具体的には、制御スイッチは、第1の本体16の外表面に設けられた第1のボタン720及び第2のボタン740を含み、制御スイッチは第1の本体16の第2の本体24に近接する一端に位置し、かつ第1の本体16の底面に近接し、これにより、使用者の押圧操作へ便利になる。ここで、第2のボタン740は、前記第2のファン26、前記第1のファン18の風速、及び前記携帯型温度調節装置のオン/オフを制御するために使用され、例えば、第2のボタン740が初めて押されると、前記携帯型温度調節装置をオンすることができ、第2のファン26及び第1のファン18は、第1のギア位置で作動し、さらに第2のボタン740を押すと、第2のファン26と第1のファン18は、第2のギア位置で作動して風が強くなり、さらに第2のボタン740を押すと、第2のファン26と第1のファン18は、第3のギア位置で作動して風がさらに増加し、第2のボタン740を押し続けると、首掛け温度調節装置がシャットダウンする、即ち、第2のファン26と第1のファン18の作動が停止するように制御され、前記第1のボタン720は、前記第2のファン26の起動、停止を制御するためのものであり、例えば、携帯型温度調節装置がオンにされた後、前記第1のボタン720を押すことにより、第2のファン26の起動、停止を個別に制御することができるので、使用者が第1のファン18のみで風を当てて温度を下げること、又は、第2のファン26と第1のファン18とを併用して風を当てて温度を下げることを選択するのに便利である。もちろん、前記制御スイッチを前記第2の本体24に設けてもよく、同様に上記の制御機能を実現することができる。
【0078】
本発明の第8の実施例における携帯型温度調節装置の概略図である図30図31を参照されたい。本実施例における携帯型温度調節装置の第2の本体24は、互いに回動可能に連結された2つのセグメントを含み、前記第2のファン26と、前記第2のエアダクト108と、電池28とが、各セグメント内にそれぞれ設けられ、これにより、第2の本体24を回動させることにより、携帯型温度調節装置全体をさらに折り畳むことができ、携帯用調整装置全体の体積をさらに減少させ、使用者の持ち運びに便利であり、又は、第2の本体24の2つのセグメントを外側に回動させて、2つの第1の本体16の間の開口寸法を調整することによって、携帯型温度調節装置を使用者の首に装着するのを容易にすることができ、また、第2の本体24の2つのセグメント内にそれぞれ電池28を設置することによって、携帯型温度調節装置の持続時間を増加させることができる。
【0079】
本実施例では、第2の本体24の2つのセグメントは、回動構造によって互いに回動可能に連結されており、回動構造は、上述した第5の実施例における第1の本体16及び第2の本体24の回動構造と同様であり、回転軸310と、回転軸310にスリーブされ、第2の本体24の2つのセグメントにそれぞれ固定的に連結される第1の連結部材320と第2の連結部材330とを含み、回動構造の外側はまた、軟質ゴムスリーブ300によって被覆されている。軟質ゴムスリーブ300の両端はそれぞれ第2の本体24の2つのセグメントに連結されて、回動構造を被覆することができ、第2の本体24の2つのセグメントの連結が滑らかになり、かつ使用者の髪が回動構造内へ巻き込まれることを防止する。他の実施例では、第2の本体24の2つのセグメントは、屈曲構造によって互いに屈曲可能に連結されてもよく、屈曲構造は、金属ホース又は金属形鋼線などであってもよく、同様に、携帯型温度調節装置全体の体積をさらに減少させるか、又は2つの連結セグメントを外側に屈曲させて、2つの第1の本体16の間の開口寸法を調整することが可能である。好ましくは、屈曲構造の外側にも軟質ゴムスリーブが被覆されている。
【0080】
具体的には、第2のエアダクト108内に、2つの第2の板体を含む第2の仕切り板114が設けられ、2つの第2の板体の第2のファン26に近い一端は互いに連結され、2つの第2の板体の第2のファン26から遠い一端は、第2のエアダクト108の側壁にそれぞれ連結されて、第2のエアダクト108を2つの第2のサブエアダクトに区画し、2つの第2のサブエアダクトの人体の首部に近い側壁にはそれぞれ第2の吹出口110が設けられており、第2の仕切り板114の2つの第2の板体の間には装着キャビティが形成されており、電池28は装着キャビティ内に位置している。
【0081】
本実施例では、第2の本体24の内殻120の内表面には柔軟部材248が設けられ、柔軟部材248は冷感材質を有する冷却シートであってもよい。例えば、冷感材質からなる冷却軟質フィルム、または柔軟部材248は滑り止めシリコーンであってもよい。冷却シートを設けることにより、使用者が携帯型温度調節装置を着用するとき、後方の首部が更に涼しくなる。滑り止めシリコーンを設けることにより、使用者が携帯型温度調節装置を着用するとき、更に安定になり、携帯型温度調節装置が使用者の首部から滑り落ちることを防止する。
【0082】
図32及び図33に示されるように、第9の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図であり、本実施例は上述の第7の実施例の構造とほぼ同じであり、異なる点は、主に第2の本体24の部分にある。本実施例において、第2の吹出口110は第2の本体24の内表面に位置し、第2の吸気口112は第2の本体24の外表面に位置する。第2の吸気口112と第2の吹出口110はそれぞれ第2のファン26の両端に位置し、第2のファン26は軸流ファンであり、第2のファン26の運転によって発生した風は、第2の吹出口110から人体の後方の首部へ容易に吹き出される。本実施例による携帯型温度調節装置を人体の首部へ着用するとき、第1の吹出口22から吹き出された風は、人体の顔部へ吹き出されて、顔部の温度を下げ、第2の吹出口110から吹き出された風は、人体の後方の首部へ吹き出されて、後方の首部の温度を下げることができる。
【0083】
第2の本体24内には第2のファン26を囲んで円弧状囲み板204が設けられ、円弧状囲み板204は第2のファン26及び第2の本体24の内部空間を仕切る。円弧状囲み板204の対向両端はそれぞれ第2の本体24の内表面及び外表面に連結して、第2の吸気口112及び第2の吹出口110を連通する第2のエアダクト108を形成し、これにより、第2のファン26の空気の流路がスムーズになり、乱気流が減少される。風が直接人体の後方の首部位置へ集中して吹くことができ、放熱効果が更に向上される。
【0084】
図34及び図35に示されるように、第10の実施例における携帯型温度調節装置の概略斜視図であり、本実施例は上述の第7の実施例の構造とほぼ同じであり、異なる点は、主に第2の吹出口110の部分にある。本実施例において、第2の吹出口110は第2の本体24の内表面に位置して第2のエアダクト108に連通する。第2の吹出口110は複数のスリット状孔を含み、複数のスリット状孔は第2の本体24の内表面の上下方向にて間隔を有して配列される。第2のファン26の運転によって発生した風は、第2の吹出口110から人体の後方の首部へ容易に吹き出される。本実施例による携帯型温度調節装置を人体の首部へ着用するとき、第1の吹出口22から吹き出された風は、人体の顔部へ吹き出されて、顔部の温度を下げ、第2の吹出口110から吹き出された風は、人体の後方の首部へ吹き出されて、後方の首部の温度を下げることができる。
【0085】
本明細書に記載された概念は、その精神及び特性から逸脱することなく、他の形態で実施されてもよい。開示された具体的な実施例は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきである。したがって、本出願の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって決定される。請求項の文字通りの意味及び同等の範囲内での如何なる変更も、これらの請求項の範囲内に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
【手続補正書】
【提出日】2022-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型温度調節装置であって、
第2の本体と、前記第2の本体の両端に回動可能に連結された第1の本体とを含み、
前記第1の本体内には第1の仕切り板が設けられ、前記第1の仕切り板は前記第1の本体内のキャビティを第1のエアダクトに仕切り、前記第1の本体には第1の収容キャビティが設けられ、前記第1の収容キャビティは前記第1の本体内の一端に設けられかつ前記第1のエアダクトに連通し、前記第1の収容キャビティには第1のファンが設けられ前記第1の本体には、前記第1のエアダクトに連通する第1の吹出口、及び前記第1の収容キャビティに連通する第1の吸気口が設けられ
前記第2の本体は、前記第1の本体を収納するための収納空間を有するように囲われており、2つの前記第1の本体はそれぞれ第2の本体に対向して回動し、これにより、2つの前記第1の本体がそれぞれ少なくとも部分的に前記収納空間に収納され、又は2つの前記第1の本体が少なくとも部分的に積み重ねられ、かつ少なくとも1つの前記第1の本体が少なくとも部分的に前記収納空間に収納され、
前記第2の本体の両端にはそれぞれ第2の収容キャビティが設けられ、2つの前記第2の収容キャビティにはそれぞれ第2のファンが設けられ、前記第2の本体には2つの前記第2の収容キャビティの間に位置する第2のエアダクトがさらに設けられ、前記第2のエアダクトは2つの前記第2の収容キャビティに連通し、前記第2の本体には第2のエアダクトに連通する第2の吹出口、前記第2の収容キャビティに連通する第2の吸気口が設けられている、ことを特徴とする携帯型温度調節装置。
【請求項2】
前記第1の仕切り板は、前記第1の本体のキャビティを第1のエアダクトと第1の収納キャビティとに仕切、前記第1の本体の少なくとも1つは、電池及び/又は回路基板が設けられ、前記電池及び/又は回路基板は、前記第1の収納キャビティに設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項3】
前記第2の本体には、前記第2の本体の長手方向に沿って設置され、前記第2の本体のキャビティを記第2のエアダクト仕切るための第2の仕切り板が設けられ、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項4】
前記第2のエアダクトは2つ設けられ、2つの前記第2のエアダクトはそれぞれ2つの前記第2の収容キャビティに連通し、2つの前記第2のエアダクトには、それぞれ第2の仕切り板が設けられ、前記第2の仕切り板は、2つの第2の板体を含み、2つの前記第2の板体の前記第2のファンに近い一端は互いに連結され、2つの前記第2の板体の前記第2のファンから遠い一端はそれぞれ前記第2のエアダクトの側壁に連結されて、前記第2のエアダクトを2つの第2のサブエアダクトに区画し、2つの前記第2のサブエアダクトの側壁にはそれぞれ前記第2の吹出口が設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項5】
前記第2の本体は、互いに回動可能又は屈曲可能に連結された2つのセグメントを備え、各セグメントには、それぞれ前記第2のファン及び前記第2のエアダクトが設けられている、ことを特徴とする請求項3または4に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項6】
前記第2の本体の両端は、回動構造によって回動可能に連結され、前記回動構造は、回転軸と、前記回転軸の外周にスリーブされる連結部材とを含み、前記連結部材は、第1の連結部材と第2の連結部材とを含み、前記第1の連結部材は前記第2の本体の1つのセグメントに取り付けられて接続され、前記第2の連結部材は前記第2の本体の他のセグメントに取り付けられて接続され、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材とが前記回転軸の周りをそれぞれ回動することにより、前記第2の本体の2つのセグメントが互いに回転可能に連結され、前記回動構造の外側には軟質ゴムスリーブが更に被覆される、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項7】
記第2の本体、又は前記第1の本体のうちの1つには、前記回路基板に電気的に接続された制御スイッチがさらに設けられ、前記制御スイッチは、前記第2のファンの起動/停止を制御するための第1のボタンと、前記第1のファン、前記第2のファンの風力、及び前記携帯型温度調節装置のオン/オフを制御するための第2のボタンとを含む、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項8】
前記第1のエアダクトの対向する両側にそれぞれ第1の側壁と第2の側壁が設けられ、前記第1の側壁に前記第1の吹出口が形成され、前記第1のエアダクトに第1の導風シートが設けられ、前記第1の導風シートと前記第2の側壁との間に第1の吹出部が形成される、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項9】
前記第1の導風シートは、前記第1の側壁に向かう第1の端部と、前記第2の側壁に向かう第2の端部とを含み、前記第1の吹出部は、前記第2の端部と前記第2の側壁との間に形成され、前記第2の端部と前記第1のファンとの間の離間距離は、前記第1の端部と前記第1のファンとの間の離間距離よりも小さく、前記第1の側壁に形成された前記第1の吹出口は、少なくとも部分的に、前記第1の導風シートの前記第1のファンに向かう側に位置する、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項10】
前記第2の本体には、前記第2の本体の内表面に設けられた熱伝導性シートと、前記第2の本体に設けられ、冷端面が前記熱伝導性シートに貼り付けられた半導体冷却シートとを含む半導体温度調節アセンブリが設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項11】
前記第1の本体と前記第2の本体との間は、回動構造によって回動可能に連結され、前記回動構造は、回転軸と、前記回転軸の外周にスリーブされる連結部材とを含み、前記連結部材は、第1の連結部材と第2の連結部材とを含み、前記第1の連結部材は、前記第1の本体に取り付けられて接続され、前記第2の連結部材は、前記第2の本体に取り付けられて接続され、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材は、前記第1の本体と前記第2の本体とが回動可能に連結されるように前記回転軸の周りにそれぞれ回動可能である、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項12】
前記第1の本体には前記第1の収容キャビティに対応する第1の吸気領域が設けられ、前記第1の吸気口は複数の吸気孔を含み、複数の前記吸気孔は前記第1の吸気領域に設けられ、前記第1の吸気領域には複数のブラインドビアが更に設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項13】
前記第1の本体と前記第2の本体の一方の端部には、その外表面内側に位置するに枢着部が凸設され、前記第1の本体と前記第2の本体の他方の端部には、外表面内側に位置しかつその内表面を貫通する枢着溝が凹設され、前記枢着部は枢着溝に収納され、かつ両者の間が回動可能に連結される、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項14】
前記第1の本体が前記第2の本体に対して回動して開いた状態または折り畳まれた状態になり、前記第1の本体は前記第2の本体に対して外側に回動して開いた状態になったとき、前記第1の本体の外表面は前記第2の本体の外表面に滑らかに連結される、ことを特徴とする請求項13に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項15】
前記第2の本体の底面には譲り溝が凹設され、前記譲り溝は人体の首に適応し、または、前記第2の本体の両端の高さはその中間の高さより大きい、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項16】
前記第2の本体の内表面には柔軟部材が設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項17】
前記第1の吹出口は前記第1の本体の頂面に設けられ、少なくとも1つの前記第1の本体の外表面には制御スイッチが設けられ、前記制御スイッチは前記第1の本体の前記第2の本体に近接する一端に位置し、かつ前記第1の本体の底面に近接する、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【請求項18】
前記第1の本体が前記第2の本体に対して回動して開いた状態または折り畳まれた状態になり、前記携帯型温度調節装置にはロック部材が設けられ、前記第1の本体は前記第2の本体に対して回動して開いた状態になったとき、前記ロック部材は前記携帯型温度調節装置をロッキングして前記開いた状態に保持する、ことを特徴とする請求項に記載の携帯型温度調節装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
図1図4に示す第1の実施例では、前記第1の本体16内の一端に第1の収容キャビティ161が設けられ、前記第1の収容キャビティ161内に前記第1のファン18が設けられ、第1の本体16内には、第1のファン18に対応して第1の本体16の長手方向に沿って設けられた第1のエアダクト34が設けられ、第1のエアダクト34の上部側壁即ち、第1の本体の頂面に第1の吹出口22が設けられている。より具体的には、前記第1の収容キャビティ161(即ち、第1のファン18が収容されるキャビティ)は、第1の本体16内の連結装置12から遠い一端に設けられ、第1の本体16内には、第1の仕切り板36が設けられ、第1の仕切り板36は、第1の本体16の長手方向に沿って設置され(好ましくは、相対的な長手方向に沿って斜めに設置され)、第1の本体16内のキャビティを第1のエアダクト34と第1の収納キャビティ38とに仕切り、本実施例では、2つの第1の本体16の第1の収納キャビティ38内にそれぞれ電池28が設けられ、一方の第1の収納キャビティ38内に回路基板30及び制御スイッチ32がさらに設けられ、第1の本体16の外表面には、制御スイッチ32に対応して貫通孔が設けられ、制御スイッチ32のボタンを貫通孔から第1の本体16の外表面に露出させて使用者が押すことにより、第1のファン18の起動、停止を制御し、他の実施例では、第2の本体24内に電池28が設けられている場合、回路基板30及び制御スイッチ32は、第1の本体16のうちの1つのみの第1の収納キャビティ38内に設けられてもよく、これにより、制御スイッチ32を介して送風装置又は携帯型温度調節装置全体のオン又はオフを制御することができる。第1の吸気口20は、2つ設けられ、第1のファン18の位置に対応する第1の本体16の内表面と外表面にそれぞれ開設され、第1のファン18で発生した風は、第1のエアダクト34を介して第1の吹出口22から吹き出される。図示された実施例では、第1の本体16は、互いにスナップ連結された第1のハウジング40及び第2のハウジング42を含み、使用者による分解及び組立を容易にする。
ここで説明することとして、本出願において、携帯型温度調節装置が人体の首に装着されるときの向き方向は、内外、上下、前後、左右などの方向がある。具体的に、第1の本体16/第2の本体24において、人体の首側に向かう内側が第1の本体16/第2の本体24の内表面であり、該内表面に背中合わせに位置する外側が第1の本体16/第2の本体24の外表面であり、人体の頭部方向に向かう上側が第1の本体16/第2の本体24の上表面(頂面)であり、該上表面に背中合わせに位置する下側が第1の本体16/第2の本体24の下表面(底面)である。第1の本体16に対し、第1のハウジング40は人体の首側に向かって設けられ、第2のハウジング42は第1のハウジング40に背中合わせに位置して設けられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
図示の実施例では、2つの第2のエアダクト108は、第2の本体24の長手方向に離間して独立して設けられ、2つの第2のファン26及び第2のエアダクト108は、同じ構造設計であり、第2の本体24の中央部に関して対称であるため、以下では、1つの第2のファン26及び第2のエアダクト108の構造のみを例に説明する。より具体的には、第2の本体24内には、第2の本体24の長手方向に沿って斜めに設置され、第2の本体24内のキャビティを2つの第2のエアダクト108と1つの第2の収納キャビティ116とに仕切るための2つの第2の仕切り板114が設けられ、電池28及び/又は回路基板30及び制御スイッチ32は、第2の収納キャビティ116内に配置されることができる。第2の本体24の外表面には、制御スイッチ32に対応する貫通孔が設けられ、制御スイッチ32のボタンは、使用者が押圧するために、貫通孔を通過して第2の本体24の外表面に露出しており、これにより、第1のファン18と第2のファン26とは独立して制御可能であり、もちろん、他の実施例では、第1の本体16内の制御スイッチ32を介して第2のファン26の動作を一緒に制御してもよいし、第1の本体16内に制御スイッチ32を設けず、第2の本体24内の制御スイッチ32を介して第1の本体16内の第1のファン18の動作を一緒に制御してもよい。第2の吹出口110は、2つ設けられ、2つの第2のエアダクト108に対応する第2の本体24の頂壁にそれぞれ設けられ、各第2のファン26の第2の吸気口112は、2つ設けられ、第2のファン26の位置に対応する第2の本体24の内表面と外表面にそれぞれ開設され、第2のファン26で発生した風を第2のエアダクト108を介して第2の吹出口110から吹き出す。図示の実施例では、第2の本体24は、使用者による分解及び組み立てを容易にするために、互いにスナップ連結された外殻118及び内殻120を含む。本実施例では、第2の本体24内には、第2の本体24の長手方向に沿って設置された、互いに連結されていない2つの第2の仕切り板114を設けて、第2の本体24内のキャビティを第2のエアダクト108と第2の収納キャビティ116とに仕切る。他の実施例では、第2の本体24内に、第2の本体の長手方向に沿って設置された1つの第2の仕切り板114のみを設けて、第2の本体24内のキャビティを第2のエアダクト108と第2の収納キャビティ116とに仕切ってもよく、即ち、2つの第2の仕切り板114を1つに連結し、第2の仕切り板114の中間部に2つの第2のエアダクト108を仕切る仕切り部を設けてもよい。電池28及び/又は回路基板30及び制御スイッチ32は、第2の収納キャビティ116内に配置されることができる。本実施の形態では、第1の本体16の構成は、上述した第1の実施例と同様であるため、ここでは繰り返さない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
図21に示すように、第1の本体16内には、その長手方向に沿って設けられた第1の仕切り板36が設けられており、第1の仕切り板36は、第1の本体16の内部空間を前記第1のエアダクト34と第1の収納キャビティ38とに仕切るものであり、第1のエアダクト34と第1の収納キャビティ38とは略三角形状をなしている。第1のエアダクト34は、第1のファン18に連通し、第1の仕切り板36は、第1のエアダクト34の断面積が、その近位端(即ち、第1のファン18に近い側の端)から遠位端(即ち、第1のファン18から遠い側の端)に向かって漸減するように傾斜して設けられており、空気流に絞り効果を与え、第1のファン18から遠い位置での空気流の流速を効果的に増加させて、第1の吹出口22の各所での空気の吹出をより均一にする。第1の収納キャビティ38内には、回路基板30及び/又は電池などの電子部品が配置され、第1のファン18は回路基板30に電気的に接続される。第1の本体16の外壁面には、第1の収納キャビティ38に対応する位置に制御スイッチ32が設けられており、制御スイッチ32は、回路基板30と電気的に接続され、第1のファン18とともに制御ループを構成しており、そのため、使用者は、制御スイッチ32を押すことにより、第1のファン18の起動、停止を制御することができる。第1の収納キャビティ38は、第1の仕切り板36によって第1の本体16内に区画されているので、電子部品を独立して設置することができ、即ち、第1のファン18の気流に影響を与えることがなく、第1のファン18の電気的接続の安定性及び安全性を確保することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
より具体的には、第1の本体16は、互いに連結された第1のハウジング40と第2のハウジング42とを含み、第2のハウジング42と第1のハウジング40との間は、スナップ、ネジ止めなどにより着脱可能に固定連結され、使用者が容易に取り外すことができるようになっている。第1の本体16内には、第1の仕切り板36が設けられ、第1の仕切り板36の板面は、第1の本体16の長手方向及び厚み方向に延びており、第1の仕切り板36は、第1の本体16内のキャビティを、第1の仕切り板36の頂側に位置する第1のエアダクト34と、第1の仕切り板36の底側に位置する第1の収納キャビティ38とに仕切り、第1の吹出口22は、第1のエアダクト34に対応して第1の本体16の面に設けられている。第1の仕切り板36を設けることにより、エアダクトの体積を小さくすることができるので、風がより集まり、吹き出される風量が大きくなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
第1の仕切り板36には、第1のエアダクト34と第1の収納キャビティ38とを連通するワイヤスロット149が設けられており、第1のファン18と回路基板30とを接続するワイヤは、ワイヤスロット149を通過することができ、このワイヤを固定するために、ワイヤスロット149内にワイヤを固定して乱れを防止する押さえ片151が設けられている。また、第1の仕切り板36が第1のハウジング40に連結される位置の側縁にも補強リブ153を設けることができ、第1の仕切り板の構造強度を高めることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
より具体的には、第2の本体24は、相互に連結された外殻118と内殻120とを含み、外殻118と内殻120との間は、スナップ、ネジ止めなどにより着脱可能に固定連結され、使用者が容易に取り外すことができるようになっている。第2の本体24には、第2の仕切り板114が設けられ、第2の仕切り板114の板面は、第2の本体24の長手方向及び厚み方向に沿って設けられ、第2の本体24内のキャビティを、第2の収納キャビティ116と、2つの第2のファン26に対応する第2のエアダクト108とに仕切る。第2の仕切り板114の両端はそれぞれ、第2の収納キャビティ116が第2の本体24内の底側に位置し、第2のエアダクト108が第2の本体24内の上部側に位置するように、2つの第2のファン26の近傍の底壁に連結され、第2の吹出口110は、第2のエアダクト108に対応して第2の本体24の頂面に設けられている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
電池と回路基板30は、第2の本体24内の第2の収納キャビティ116内に設置されてもよく、第1の本体16内の第1の収納キャビティ38内に設置されてもよく、又は、電池と回路基板30は、それぞれ第2の収納キャビティ116及び第1の収納キャビティ38内に設置されてもよい。このように設置されることにより、電池がエアダクトから分離され、電池発熱が風の吹出に影響を与えることを回避することができる。具体的には、本実施例では、1つの前記第1の本体16の第1の収納キャビティ38内に前記回路基板30が設けられ、第2の本体24の第2の収納キャビティ116内に前記電池が設けられ、前記電池は、それぞれ前記第1のファン18及び前記第2のファン26に電気的に接続される。