(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022043876
(43)【公開日】2022-03-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/109 20200101AFI20220309BHJP
G06F 40/106 20200101ALI20220309BHJP
H04N 5/278 20060101ALI20220309BHJP
【FI】
G06F40/109
G06F40/106
H04N5/278
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020149370
(22)【出願日】2020-09-04
(71)【出願人】
【識別番号】308010675
【氏名又は名称】株式会社ラムダシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】宇波 暢二
【テーマコード(参考)】
5B109
5C023
【Fターム(参考)】
5B109RA06
5B109RB31
5B109RB34
5B109TA11
5B109VC01
5C023AA11
5C023AA18
5C023CA05
5C023DA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】テロップデータの制作コストを低減させることができる、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶部13と、文字データを取得する取得部14と、取得部14において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断部16と、判断部16における判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶部に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成部17と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶部と、
文字データを取得する取得部と、
前記取得部において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断部と、
前記判断部における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶部に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成部と
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
文字の種類と文字サイズとを対応させて設定するためのユーザインタフェースを提供するUI提供部をさらに備え、
前記記憶部は、前記UI提供部において提供された前記ユーザインタフェースで設定された文字の種類と文字サイズとを対応させて記憶する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI提供部は、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズとを設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記UI提供部は、前記第1文字サイズと前記第2文字サイズとの大きさの比率を設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記UI提供部は、複数の文字の種類を選択可能に表示させて、
前記生成部は、前記UI提供部において選択されたそれぞれの文字の種類の文字に対して文字サイズに変換したテロップデータを生成する、請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記UI提供部は、前記生成部において生成されたテロップデータのプレビュー画面を提供する、請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶ステップと、
文字データを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおける判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶ステップにおいて記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成ステップと
を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶機能と、
文字データを取得する取得機能と、
前記取得機能において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断機能と、
前記判断機能における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶機能において記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成機能と
を実現させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文字データに含まれる文字の大きさを変更する技術がある。例えば、特許文献1には、任意のカラオケ楽曲の演奏に際して、当該カラオケ楽曲の表示タイミングデータに基づいて複数の歌唱フレーズをそれぞれ識別し、各歌唱フレーズにおいて歌詞文字データを表示させる際に、各歌唱フレーズにおける先頭側の文字サイズを末尾側の文字サイズよりも大きく表示させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、テロップデータに含まれる文字に対して文字の種類に応じた文字サイズの変更ができず、利用者がテロップデータの文字サイズを手動で変更する必要があるため、テロップデータの制作コストが上昇してしまう場合があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、テロップデータの制作コストを低減させることができる、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記の課題を解決するため、情報処理装置は、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶部と、文字データを取得する取得部と、取得部において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断部と、判断部における判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶部に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成部とを備える。
【0007】
(2)また、実施形態の情報処理装置において、文字の種類と文字サイズとを対応させて設定するためのユーザインタフェースを提供するUI提供部をさらに備え、記憶部は、UI提供部において提供されたユーザインタフェースで設定された文字の種類と文字サイズとを対応させて記憶するものであってもよい。
【0008】
(3)また、実施形態の情報処理装置において、UI提供部は、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズとを設定するためのユーザインタフェースを提供するものであってもよい。
【0009】
(4)また、実施形態の情報処理装置において、UI提供部は、第1文字サイズと第2文字サイズとの大きさの比率を設定するためのユーザインタフェースを提供するものであってもよい。
【0010】
(5)また、実施形態の情報処理装置において、UI提供部は、複数の文字の種類を選択可能に表示させて、生成部は、UI提供部において選択されたそれぞれの文字の種類の文字に対して文字サイズに変換したテロップデータを生成するものであってもよい。
【0011】
(6)また、実施形態の情報処理装置において、UI提供部は、生成部において生成されたテロップデータのプレビュー画面を提供するものであってもよい。
【0012】
(7)上記の課題を解決するため、情報処理方法は、情報処理装置において実行される情報処理方法であって、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶ステップと、文字データを取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断ステップと、判断ステップにおける判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶ステップにおいて記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成ステップとを含む。
【0013】
(10)上記の課題を解決するため、情報処理プログラムは、コンピュータに、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する記憶機能と、文字データを取得する取得機能と、取得機能において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断機能と、判断機能における判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶機能において記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する生成機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一つの実施形態によれば、情報処理装置は、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶し、文字データを取得し、取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断し、判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成することにより、テロップデータの制作コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態における情報処理装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第1の例を示す図である。
【
図3】実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第2の例を示す図である。
【
図4】実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第3の例を示す図である。
【
図5】実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第4の例を示す図である。
【
図6】実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第5の例を示す図である。
【
図7】実施形態における情報処理装置において用いられるプレビュー画面の一例を示す図である。
【
図8】実施形態における情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】実施形態における情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態における情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムについて詳細に説明する。
【0017】
先ず、
図1を用いて、情報処理装置の機能を説明する。
図1は、実施形態における情報処理装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
図1において、情報処理装置1は、ネットワーク9を介して、端末21、端末31、文字データ提供装置4および画像配信システム5と通信可能に接続されている。
図1は情報処理装置1の接続先を例示して示すものであり、情報処理装置1の接続先を限定するものではない。
【0019】
情報処理装置1は、通信制御部11、認証部12、記憶部13、取得部14、UI提供部15、判断部16、生成部17および提供部18の各機能部を有する。本実施形態における情報処理装置1の上記各機能部は、本実施形態における情報処理プログラム(ソフトウェア)によって実現される機能モジュールであるものとして説明する。
【0020】
通信制御部11は、ネットワーク9を介して接続された端末21、端末31、文字データ提供装置4または画像配信システム5(以下、端末21、端末31、文字データ提供装置4、画像配信システム5の全てまたは一部の複数を、「端末21等」という場合がある。)との通信を制御する。
【0021】
認証部12は、通信制御部11を用いて端末21等の利用者を認証する。例えば、端末21の利用者とは、端末21と通信可能に接続された情報処理装置1が提供する機能を利用する利用権限を有する者である。端末21の利用者は、例えば、端末21を操作するオペレータである。認証部12は、例えばそれぞれの利用者に割り当てられたログインIDとパスワードによって利用者権限を有する利用者を認証する。なお、本実施形態における利用者は、特定された個人でなくてもよい。例えば、1つのログインIDを複数人で順次使用する場合、利用者は利用者IDを現在使用している者とすることができる。なお、認証部12は、ログインIDとパスワードによる認証以外の他の認証方法(例えば、生体認証、磁気カード認証等)を用いてもよい。
【0022】
記憶部13は、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶する。文字とは、漢字、ひらがな、カタカナ、数字、記号、または英字もしくは英語以外の言語の文字等をいう。文字には、複数の文字からなる文字列または単語が含まれていてもよい。文字の種類とは、文字を分類するための属性である。
【0023】
文字の種類には、例えば、文字の品詞の分類であり、「名詞」、「動詞」、「助詞」、または「副詞」等の属性が含まれる。また、文字の種類には、「漢字」、「ひらがな」、「カタカナ」、「英字」、「数字」または「記号」等の属性が含まれていてもよい。日本語においては、文字列における漢字部分に伝えたい情報が含まれる場合が多く、ひらがなや助詞を省略しても情報が伝わる場合が多い。例えば、「本日は晴天なり」という文字列(文章)においては、「本日晴天」の文字列でも伝えたい情報を伝えることができる。テロップにおいては、例えば、漢字に対してひらがなまたは助詞等の文字サイズを小さく表示することにより、伝えたい情報が強調されてテロップの内容が把握しやすくなるとともに、テロップの長さ(またはスクロール時間)を短くすることができる。
【0024】
また、文字の種類には、特定な用途で使用される文字の属性が含まれていてもよい。特定な用途で使用される文字とは、例えば、競技者の名前に付加される文字であり、「選手」、「プレイヤー」、「走者」、「投手」、「捕手」、「内野手」、「GK」(ゴールキーパー)、または「FW」(フォワード)等である。また、特定な用途で使用される文字とは、例えば、敬称に用いられる文字であり、「様」、「さん」、「殿」、「君」、または「ちゃん」等である。また、特定な用途で使用される文字とは、例えば、地位または役職に用いられる文字であり、「社長」、「所長」、「院長」、「部長」、「総理」、または「大臣」等である。例えば、「鈴木一郎選手」の文字列において伝えたい情報は選手名である「鈴木一郎」の文字列であり、「選手」の文字列には重要な情報は含まれない。競技者の名前に付加される文字、敬称に用いられる文字、または地位または役職に用いられる文字の文字サイズを小さく表示することにより、伝えたい情報(選手名等)が強調されてテロップの内容が把握しやすくなるとともに、テロップの長さ(またはスクロール時間)を短くすることができる。
【0025】
また、文字の種類には、文章の先頭文字が含まれていてもよい。文章の先頭文字には、先頭の1文字または先頭から数文字までの文字を含んでいてもよい、例えば、文章の先頭文字が先頭から2文字までの文字である場合、「本日は晴天」の文章において、「本日」が文章の先頭文字となる。文章の先頭文字のサイズを大きくまたは小さく表示することにより、テロップの内容を把握しやすくすることができる。
【0026】
また、文字の種類には、利用者によって登録される任意の文字が含まれていてもよい。任意の文字には、利用者において利用頻度が高い文字を登録することができる。利用者において利用頻度が高い文字とは、例えば、天気予報のテロップデータにおいては、「警報」、「注意報」、または「特別警報」等である。また、速報性が求められるテロップデータにおいては、「速報」、「緊急」等の文字列が使用される。
【0027】
記憶部13は、文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを記憶することにより、利用者が所望するテロップデータにおける文字サイズを予め記憶することが可能となる。
【0028】
取得部14は、文字列を含む素材データを取得する。素材データとは、例えば、文字列を含む文字データ、音声情報を含む音声データ、ベクトルデータ等によって表される図形データ、もしくは画像情報を含む画像データ、またはこれらの組合せ等である。取得部14は、情報処理装置1の内部(例えば、記憶部13)または情報処理装置1の外部から素材データを取得する。
図1は、取得部14が、端末21の文字データ提供部211または文字データ提供装置4から文字データを取得する場合を例示しているが。取得部14は、上述の通り文字データ以外の素材データを取得するものであってもよい。
【0029】
なお、本実施形態においてデータの「取得」と言う場合、ダウンロード等のプル型のデータの取得であっても、他の装置から送信されたデータを受信するプッシュ型のデータ取得であってもよい。例えば、取得部14は、端末21に対して提供する素材データを入力または選択するためのUIを提供し、端末21の利用者が端末21に表示されたUIを操作することにより素材データを取得してもよい。また、取得部14は、文字データ提供装置4に記憶された素材データを読み出すことにより素材データを取得してもよい。
【0030】
文字データには、例えば、時刻情報、気象情報、交通情報、ニュース速報または字幕等が含まれていてもよい。また、文字データには、端末21のキーボード(不図示)から手動で入力された入力データが含まれていてもよい。
【0031】
音声データには音声認識によって生成された文字情報が含まれていてもよい。音声データは、例えば、テレビ放送の副音声である。また、画像データには、画像認識によって生成された文字情報が含まれていてもよい。画像データは、例えば、静止画情報、動画情報(複数の静止画のアニメーションを含む)である。
【0032】
UI提供部15は、文字の種類と文字サイズとを対応させて設定するためのユーザインタフェースを提供する。UI提供部15は、例えば、端末21等に対してWebページを提供するWebサーバである。端末21等は、UI提供部15から提供されたUIをWebブラウザで表示することにより、文字の種類と対応する文字サイズとを設定することが可能となる。記憶部13は、UI提供部15において提供されたユーザインタフェースで設定された文字の種類と文字サイズとを対応させて記憶する。
【0033】
UI提供部15は、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズとを設定するためのユーザインタフェースを提供する。本実施形態における第1の文字の種類とは、UI提供部15において提供されるユーザインタフェースによって文字サイズが設定される文字の種類である。第2の文字の種類とは、以下に説明する第1例と第2の少なくともいずれか一方を意味する。
【0034】
<第2の文字の種類の第1例>
第1例において、第2の文字の種類とは、UI提供部15において提供されるユーザインタフェースによって文字サイズが設定されない文字の種類である。例えば、第1の文字の種類において「ひらがな」が設定された場合、第2の文字の種類は、漢字または記号等、ひらがな以外の文字の種類となる。第2の文字の種類の第1例においては、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズを、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズ(例えば、100%)を基準とした相対的なサイズ(例えば、60%)として設定することにより、第2文字サイズの設定を省略することができる。
【0035】
<第2の文字の種類の第2例>
第2例において、第2の文字の種類は、UI提供部15において提供されるユーザインタフェースによって文字サイズが設定される、2つ目の文字の種類である。例えば、第1の文字の種類において「ひらがな」が設定された場合、第2の文字の種類は、ユーザインタフェースによって文字サイズが設定された「敬称」等の文字の種類である。第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと第2の文字の種類に対応した第2文字サイズをそれぞれ設定することにより、詳細な文字サイズの設定をすることが可能となる。
【0036】
UI提供部15は、第1文字サイズと第2文字サイズとの大きさの比率を設定するためのユーザインタフェースを提供するようにしてもよい。第1文字サイズと第2文字サイズとの大きさの比率とは、例えば、第2文字サイズを100%とした場合の第1文字サイズの大きさの割合である。第1文字サイズを第2文字サイズ以上とする場合、第1文字サイズは100%以上となる。一方、第1文字サイズを第2文字サイズ以下とする場合、第1文字サイズは100%以下となる。
【0037】
UI提供部15は、複数の文字の種類を選択可能に表示させるようにしてもよい。複数の文字の種類を選択可能に表示させるとは、2種類以上の文字の種類に対して文字サイズを指定することを選択可能に表示することである。例えば、UI提供部15は、「助詞」に対する文字サイズの設定と、「敬称」に対する文字サイズの設定を、一つの文字データに対して行うことができる。複数の文字の種類を選択可能に表示させることにより、文字データに対する柔軟な文字サイズの設定が可能となる。
【0038】
UI提供部15は、後述する生成部17において生成されたテロップデータのプレビュー画面を提供する。テロップデータのプレビュー画面とは、サンプルとなる文字データに対して、設定された文字サイズのテロップデータをプレビューとして表示させる画面である。利用者はプレビュー画面を確認することにより、文字サイズを変更したテロップデータを確認することが可能となる。なお、UI提供部15が提供するUIの詳細は
図2~
図7において例示して説明する。
【0039】
判断部16は、取得部14において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する。例えば、文字データが複数の単語から構成される文章であった場合、判断部16は、文字データに含まれる複数の文字(例えば、単語)を抽出して、抽出したそれぞれの文字が記憶部13に記憶されている文字の種類か否かを判断する。判断部16は、取得部14において取得された音声データを音声認識して文字データを生成し、生成した文字データに含まれる文字が記憶部13に記憶されているか否かを判断するようにしてもよい。また、判断部16は、取得部14において取得された画像データを画像認識して文字データを生成し、生成した文字データに含まれる文字が記憶部13に記憶されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0040】
生成部17は、判断部16における判断に基づき、文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて記憶部13に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換したテロップデータを生成する。例えば、記憶部13に「ひらがな」の文字サイズが60%である設定が記憶されている場合、生成部17は、判断部16によってひらがなであると判断された文字を60%に縮小したテロップデータを生成する。
【0041】
また、UI提供部15において複数の文字の種類が選択された場合、生成部17は、UI提供部15においてそれぞれ選択された文字の種類の文字に対して、文字サイズに変換したテロップデータを生成する。例えば、UI提供部15において、「助詞」に対して60%の文字サイズに設定され、さらに「敬称」に対して「50%」の文字サイズが設定されたとする。この場合、生成部17は、判断部16において「助詞」と判断された文字サイズを60%とするとともに、「敬称」と判断された文字サイズを50%としたテロップデータを生成する。UI提供部15においてそれぞれ選択された文字の種類の文字に対して、文字サイズに変換したテロップデータを生成することにより、文字データに対する柔軟な文字サイズの設定が可能となる。
【0042】
なお、生成部17は、テロップデータとして、ラスタライズされる前のベクタデータを生成するようにしてもよい。すなわち、生成部17において生成されるテロップデータは、画像に変換される前のデータであっても、画像に変換された後のデータであってもよい。
【0043】
提供部18は、生成部17において生成されたテロップデータを、ネットワーク9を介して接続された端末21等に提供する。提供部18において提供されたテロップデータは、例えば、テレビ放送、動画配信サービスに用いられる動画または大型表示装置に表示される表示画像等において表示される。提供部18が提供する提供データは、例えば、ネットワーク9を介した通信プロトコルに応じて符号化された通信データであり、また、所定の暗号化方式において暗号化された暗号データであってもよい。
【0044】
提供部18は、端末21の画像データ取得部212に対して、送出装置22の入力に対応したデータ形式のテロップデータを画像データとして提供してもよい。例えば、提供部18は、シリアルデジタルインタフェース(SDI; Serial Digital Interface)のビデオ電装規格に準拠した信号またはその信号を含むデータを提供してもよい。提供部18は、送出装置22の送出タイミングに合わせてテロップデータを送出してもよい。また、提供部18は、利用者システム2からの要求に応じてテロップデータを送出するようにしてもよい。
【0045】
利用者システム2は、端末21、送出装置22、および放送設備23を備える。利用者システム2は、送出装置22から放送設備23にテロップを送出するシステムであって、情報処理装置1に対して文字データを提供し、情報処理装置1からテロップデータを取得するシステムを例示している。端末21は、文字サイズ設定部210、文字データ提供部211および画像データ取得部212を備える。
【0046】
文字サイズ設定部210は、UI提供部15において提供されたUIを表示して、文字の種類と、それに対応する文字サイズとを設定するための、例えば、Webブラウザである。例えば、利用者は、Webブラウザを介して文字の種類を選択して、選択した文字の種類に対応した文字サイズを設定する。
【0047】
文字データ提供部211は、情報処理装置1に対して文字データを提供する。文字データ提供部211は、取得部14が提供するUIを端末21の利用者(操作者)が操作することにより文字データを提供してもよい。例えば、取得部14が提供するUIにおいて、利用者は、文字データを含むファイルを選択し、または文字データをキーボードから入力することにより文字データを提供してもよい。
【0048】
画像データ取得部212は、情報処理装置1で生成されたテロップデータ等の画像データを取得して、送出装置22に対して出力する。例えば、画像データ取得部212は、提供部18からテロップデータを提供可能になったことを示す信号を取得することにより、テロップデータを取得してもよい。画像データ取得部212は、生成されたテロップデータが複数である場合、生成された複数のテロップデータを取得する。画像データ取得部212は、取得された複数のテロップデータを利用者に対して選択可能に表示して、選択されたテロップデータを送出装置22に対して出力してもよい。
【0049】
送出装置22は、放送設備23に対してテロップ画像を送出する装置であり、図示しない、テロップデータを入力するための画像入力部、テロップデータを一時記憶するフレームバッファ、フレームバッファに記憶されたテロップデータを予め定められた画像方式のフレーム画像(テロップ画像)として出力するための画像出力部を備える。送出装置22は、図示しない送出タイミングを制御する装置からの指示によって、フレームバッファに一時記憶されたテロップ画像を放送設備23に出力する。
【0050】
放送設備23は、テレビ放送の放送局に設置され、送出装置22から送出されたテロップ画像を元画像に重畳等して、テレビ放送に使用されるテロップを含む画像を生成する。なお、放送設備23は、放送局以外の場所に設置されるものであってもよい。例えば、放送設備23は、テレビ放送の中継現場またはスポーツ競技場等に設置されるものであってもよい。また、放送設備23は、映像を配信する配信サービスにおける映像配信装置であってもよい。また、放送設備23は、映像を配信するクラウド上の仮想的な装置であってもよい。
【0051】
利用者システム2は、文字データを提供することにより、文字データに含まれる文字の種類に対応した文字サイズのテロップデータを含む画像データを取得することができるので、テロップデータの生成に掛かるコストを低減させることが可能となる。
【0052】
利用者システム3は、表示装置32に画像を表示させるシステムであって、情報処理装置1から画像データを取得するシステムを例示している。利用者システム3は、端末31および表示装置32を備える。端末31は、文字サイズ設定部310、画像データ取得部311を備える。
【0053】
文字サイズ設定部310は、文字サイズ設定部210と同様に、UI提供部15において提供されたUIを表示して、文字と、それに対応する文字サイズを設定するための、例えばWebブラウザである。
【0054】
画像データ取得部311は、情報処理装置1で制作された画像データを取得して、表示装置32において表示可能な表示データとして出力する。例えば、画像データ取得部311は、提供部18から画像データを提供可能になったことを示す信号を取得することにより、画像データを取得してもよい。また、画像データ取得部311は、生成された画像データが複数である場合、生成された複数の画像データを取得し、取得された複数の画像データを利用者に対して選択可能に表示し、さらに選択された画像データを表示装置32に対して出力してもよい。また、画像データ取得部311は、取得した画像データを表示装置32において表示可能な表示データ(例えば、映像信号)に変換して表示装置32に対して出力してもよい。
【0055】
表示装置32は、画像データ取得部311から出力された表示データを表示する装置である。表示装置32は、例えば公共の場に設置される大型ディスプレイ、または商業施設等に設置されるデジタルサイネージ等である。
【0056】
利用者システム3は、文字データを提供することにより、文字データに含まれる文字の種類に対応した文字サイズのテロップデータを含む画像データを取得することができるので、テロップデータ等の画像データの生成に掛かるコストを低減させることが可能となる。
【0057】
文字データ提供装置4は、情報処理装置1に対して文字データを提供する装置を例示している。文字データ提供装置4は、例えば、文字データを読み出し可能に記憶するネットワークストレージサービスである。文字データ提供装置4は、例えば、所定のネットワークアドレス及びパスワードによって記憶している文字データを読み出し可能にすることにより、文字データを提供してもよい。情報処理装置1は、文字データ提供装置4から提供される文字データに含まれる文字の種類に対応した文字サイズのテロップデータを含む画像データを生成することができるので、画像データの生成に掛かるコストを削減することが可能となる。
【0058】
画像配信システム5は、提供部18から提供されたテロップデータを含む画像データに基づく画像(動画または静止画)を、図示しない配信先にリアルタイムまたはオンデマンドで配信するシステムである。画像配信システム5は、動画を配信する動画配信システムである。画像配信システム5は、テロップデータを含む画像データを配信するようにしてもよく、あるいは、画像データにテロップデータを重畳した画像を配信するようにしてもよい。
【0059】
ネットワーク9は、例えば、インターネットである。ネットワーク9には、例えば携帯電話の基地局、無線LANのアクセスポイント等が含まれていてもよい。
【0060】
なお、情報処理装置1が有する、通信制御部11、認証部12、記憶部13、取得部14、UI提供部15、判断部16、生成部17および提供部18の各機能部は、情報処理装置1の機能部の一例を示したものであり、情報処理装置1が有する機能を限定したものではない。例えば、情報処理装置1は、上記全ての機能部を有している必要はなく、一部の機能部を有するものであってもよい。また、情報処理装置1は、上記以外の他の機能を有していてもよい。例えば、情報処理装置1は、情報を入力するために入力機能や、装置の稼働状態をLEDランプ等により報知する出力機能を有していてもよい。
【0061】
また、情報処理装置1が有する上記各機能部は、上述の通り、ソフトウェアによって実現されるものとして説明した。しかし、情報処理装置1が有する上記機能部の中で少なくとも1つ以上の機能部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0062】
また、情報処理装置1が有する上記何れかの機能部は、1つの機能部を複数の機能部に分割して実施してもよい。また、情報処理装置1が有する上記何れか2つ以上の機能部を1つの機能部に集約して実施してもよい。すなわち、
図1は、情報処理装置1が有する機能を機能ブロックで表現したものであり、例えば、各機能部がそれぞれ別個のプログラムファイル等で構成されていることを示すものではない。
【0063】
また、情報処理装置1は、1つの筐体によって実現される装置であっても、ネットワーク等を介して接続された複数の装置から実現されるシステムであってもよい。例えば、情報処理装置1は、その機能の一部または全部をクラウドコンピューティングシステムによって提供されるクラウドサービス等、他の仮想的な装置によって実現するものであってもよい。すなわち、情報処理装置1は、上記各機能部のうち、少なくとも1以上の機能部を他の装置において実現するようにしてもよい。また、情報処理装置1は、デスクトップPC等の汎用的なコンピュータであってもよく、機能が限定された専用の装置であってもよい。
【0064】
次に、
図2~
図6を用いて、文字サイズの設定方法を説明する。
図2は、実施形態における情報処理装置1において用いられる文字サイズ設定画面の第1の例を示す図である。
【0065】
図2において、文字サイズ設定画面1000は、UI提供部15から提供されるUIの一例であり、端末21等のWebブラウザ等に表示され、利用者によって操作される。文字サイズ設定画面1000は、文字種類選択部1100、文字種類設定部1200、および文字サイズ設定部1300を有する。
【0066】
文字種類選択部1100は、文字サイズを設定する文字の種類を選択するためのUIであり、チェックボックスを例示している。文字種類設定部1200は、文字の種類を設定するためのUIであり、選択ボタンを例示している。文字種類設定部1200は、文字の種類として、助詞1201、副詞1202、競技者1203、敬称1204、地位1205、先頭文字1206、ひらがな・カタカナ1207、および任意文字1208の設定ができることを例示している。また、文字サイズ設定部1300は、文字サイズを設定するためのUIであり、数字を入力可能なテキストを例示している。文字データに対して、文字種類選択部1100のチェックボックスで選択された文字種類設定部1200における文字の種類は、文字サイズ設定部1300で設定された文字サイズに変更される。
図2は、文字種類設定部1200における文字の種類である助詞1201が、文字種類選択部1100におけるチェックボックスによって選択されており、文字サイズ設定部1300において60%の文字サイズが設定されていることを示している。
図2は、
図1において説明した、「第2の文字の種類の第1例」を例示するものである。すなわち、
図2は、文字データの中で助詞以外の文字の大きさ(第2文字サイズ)を基準(100%)としたときに、助詞の文字の大きさ(第1文字サイズ)は第2文字サイズに対して60%の比率で縮小される。
図2における設定は、利用者が明示的に第1文字サイズとして助詞の文字の大きさを60%と設定することにより、助詞以外の文字の文字の大きさの設定を省略することができる。
【0067】
図3は、実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第2の例を示す図である。
図3は、
図2における助詞1201の選択ボタンが利用者によって選択された状態を示している。
【0068】
図3において、文字サイズ設定画面1000は、助詞1201の選択ボタンが選択されたときにポップアップ表示される助詞選択部1251を有する。助詞選択部1251は、助詞の種類を設定するためのUIであり、選択ボタンを例示している。助詞選択部1251は、「格助詞」、「並立助詞」、「副助詞」、「係助詞」、および「接続助詞」等の選択ボタンを有する。利用者は助詞選択部1251の中で任意の助詞を選択することができる。
図3は、格助詞と副動詞が選択されていることを示している。選択された格助詞と副動詞の文字の大きさは、
図2の文字サイズ設定部1300で設定された文字の大きさに変更される。なお、
図3は、助詞選択部1251に含まれる「格助詞」、「並立助詞」、「副助詞」、「係助詞」、および「接続助詞」の文字の大きさが、文字サイズ設定部1300で設定された文字の大きさに一律に変更する場合を示した。しかし、助詞選択部1251に含まれるそれぞれの助詞の文字の大きさは、個別に設定できるようにしてもよい。
【0069】
図4は、実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第3の例を示す図である。
図4は、
図2における敬称1204の選択ボタンが利用者によって選択された状態を示している。
【0070】
図4において、文字サイズ設定画面1000は、敬称1204の選択ボタンが選択されたときにポップアップ表示される敬称選択部1254を有する。敬称選択部1254は、敬称の種類を設定するためのUIであり、選択ボタンを例示している。敬称選択部1254は、「様」、「さん」、「殿」、「君」、および「ちゃん」等の選択ボタンを有する。利用者は敬称選択部1254の中で任意の敬称を選択することができる。
図4は、「様」と「さん」の敬称が選択されていることを示している。選択された「様」と「さん」の文字の大きさは、
図2の文字サイズ設定部1300で設定された文字の大きさに変更される。なお、
図4は、敬称選択部1254に含まれる「様」、「さん」、「殿」、「君」、および「ちゃん」等の敬称の文字の大きさが、文字サイズ設定部1300で設定された文字の大きさに一律に変更する場合を示した。しかし、敬称選択部1254に含まれるそれぞれの敬称の文字の大きさは、個別に設定できるようにしてもよい。
【0071】
図5は、実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第4の例を示す図である。
図5は、
図2における任意文字1208の選択ボタンが利用者によって選択された状態を示している。
【0072】
図5において、文字サイズ設定画面1000は、任意文字1208の選択ボタンが選択されたときにポップアップ表示される任意文字設定部1258を有する。任意文字設定部1258は、任意文字の文字の大きさを設定するためのUIであり、任意の文字を入力するテキストボックスと文字サイズを設定するテキストボックスを例示している。任意文字設定部1258には、「警報」、「注意報」、「速報」、「都、道、府、県」、および「市、町、村、郡」等の文字が入力されている。利用者は任意文字設定部1258において任意の文字を入力することができる。
図5は、例えば、「警報」の文字の大きさが「120%」の文字サイズで設定されていることを示している。入力された「警報」等の文字の大きさは、任意文字設定部1258においてそれぞれ設定された文字の大きさに変更される。
【0073】
図6は、実施形態における情報処理装置において用いられる文字サイズ設定画面の第5の例を示す図である。
図6は、
図2における文字サイズの設定方法に対する他の設定方法として、
図1において説明した、「第2の文字の種類の第2例」を例示するものである。
【0074】
図6において、文字サイズ設定画面1000は、UI提供部15から提供されるUIの一例であり、端末21等のWebブラウザ等に表示され、利用者によって操作される。文字サイズ設定画面1000は、文字種類選択部1100、文字種類設定部1200、第1文字サイズ設定部1400および第2文字サイズ設定部1500を有する。
【0075】
第1文字サイズ設定部1400および第2文字サイズ設定部1500は、文字の大きさをポイント数で設定するためのUIであり、プルダウンメニューを例示している。文字データに対して、文字種類選択部1100のチェックボックスで選択された文字種類設定部1200における文字の種類は、第1文字サイズ設定部1400で設定された文字サイズに変更される。また、文字種類設定部1200における文字の種類以外の文字は、第2文字サイズ設定部1500で設定された文字サイズに変更される。
図6は、文字種類設定部1200における文字の種類である助詞1201が、文字種類選択部1100におけるチェックボックスによって選択されており、第1文字サイズ設定部1400において12ポイント、さらに第2文字サイズ設定部1500において18ポイントの文字サイズが設定されていることを示している。利用者は、文字データの中で助詞の文字の大きさ(第1文字サイズ)と助詞以外の文字の大きさ(第2文字サイズ)とを直接設定することができる。
【0076】
次に、
図7を用いて、プレビュー画面を説明する。
図7は、実施形態における情報処理装置において用いられるプレビュー画面の一例を示す図である。プレビュー画面は、生成部において生成されるテロップデータをプレビューするためのUIであり、UI提供部15から提供される。
【0077】
図7において、プレビュー画面2000は、文字の大きさを変更する前のテロップデータと、文字の大きさを変更した後のテロップデータの表示を有する。例えば、「本日は晴天なり」の文字データに対して、ひらがなと副助詞の文字サイズの変更が設定された場合、図示するテロップデータが生成される。利用者はプレビューが面を確認して、
図2等において説明した設定を変更することが可能となる。
【0078】
次に、
図8を用いて、情報処理装置1のハードウェア構成を説明する。
図8は、実施形態における情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0079】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、I/O機器104、および通信I/F(Interface)105を有する。情報処理装置1は、
図1で説明した情報処理プログラムを実行する装置である。
【0080】
CPU101は、RAM102またはROM103に記憶された情報処理プログラムを実行することにより、利用者端末の制御を行う。情報処理プログラムは、例えば、プログラムを記録した記録媒体、又はネットワークを介したプログラム配信サーバ等から取得されて、ROM103にインストールされ、CPU101から読出されて実行される。
【0081】
I/O機器104は、操作入力機能と表示機能(操作表示機能)を有する。I/O機器104は、例えばタッチパネルである。タッチパネルは、情報処理装置1の利用者に対して指先又はタッチペン等を用いた操作入力を可能にする。本実施形態におけるI/O機器104は、操作表示機能を有するタッチパネルを用いる場合を説明するが、I/O機器104は、表示機能を有する表示装置と操作入力機能を有する操作入力装置とを別個有するものであってもよい。その場合、タッチパネルの表示画面は表示装置の表示画面、タッチパネルの操作は操作入力装置の操作として実施することができる。なお、I/O機器104は、ヘッドマウント型、メガネ型、腕時計型のディスプレイ等の種々の形態によって実現されてもよい。
【0082】
通信I/F105は、通信用のI/Fである。通信I/F105は、例えば、無線LAN、有線LAN、赤外線等の近距離無線通信を実行する。図は通信用のI/Fとして通信I/F105のみを図示するが、情報処理装置1は複数の通信方式においてそれぞれの通信用のI/Fを有するものであってもよい。
【0083】
次に、
図9を用いて、情報処理装置1の動作を説明する。
図9は、実施形態における情報処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。以下に示すフローチャートにおける動作の実行主体は情報処理装置1であるものとして説明するが、それぞれの動作は、上述した情報処理装置1の各機能部において実行することができる。
【0084】
図9において、情報処理装置1は、利用者がログインするためのログイン画面を提供し、さらに、文字サイズ設定画面を含むUIを提供する(ステップS11)。UIの提供は、例えば、情報処理装置1の所定のネットワークアドレスにアクセスした端末21に対して、Webページを提供することにより実行することができる。
【0085】
ステップS11の処理を実行した後、情報処理装置1は、端末21の利用者のログインが成功したか否かを判断する(ステップS12)。ログインが成功したか否かは認証部12において認証が成功したか否かによって判断することができる。ログインが成功していないと判断した場合(ステップS12:NO)、情報処理装置1は、ステップS12の処理を繰り返し、ログインが成功するのを待機する。
【0086】
一方、ログインが成功したと判断した場合(ステップS12:YES)、情報処理装置1は、文字データを取得したか否かを判断する(ステップS13)。文字データを取得したか否かは、例えば、取得部14が文字データを取得したか否かで判断することができる。文字データを取得していないと判断した場合(ステップS13:NO)、情報処理装置1は、ステップS13の処理を繰り返し、文字データが取得されるのを待機する。
【0087】
一方、文字データを取得したと判断した場合(ステップS13:YES)、情報処理装置1は、文字データに含まれる文字の種類を判断する(ステップS14)。文字の種類の判断は、例えば、取得部14において取得された文字データを判断部16において判断することにより実行される。
【0088】
ステップS14の処理を実行した後、情報処理装置1は、判断部16において判断された種類の文字が文字種類選択部1100において選択されているか否かを判断する(ステップS15)。判断部16において判断された種類の文字が文字種類選択部1100において選択されていると判断した場合(ステップS15:YES)、情報処理装置1は、記憶部13に記憶された文字サイズを読み出して、文字種類選択部1100において選択されている文字の種類の文字の大きさを変更したテロップデータを生成する(ステップS17)。一方、判断部16において判断された種類の文字が文字種類選択部1100において選択されていないと判断した場合(ステップS15:NO)、またはステップS16の処理を実行した後、情報処理装置1は、画像データを提供する(ステップS17)。ステップS17の処理を実行した後、情報処理装置1は、フローチャートに示す動作を終了する。
【0089】
なお、図示したフローチャートは、情報処理装置1の動作の一例を示したものであり、情報処理装置1における動作を限定するものではない。
【0090】
なお、本実施形態で説明した装置を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0091】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0092】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理装置
11 通信制御部
12 認証部
13 記憶部
14 取得部
15 UI提供部
16 判断部
17 生成部
18 提供部
2 利用者システム
21 端末
210 文字サイズ設定部
211 文字データ提供部
212 画像データ取得部
22 送出装置
23 放送設備
3 利用者システム
31 端末
310 文字サイズ設定部
311 画像データ取得部
32 表示装置
4 文字データ提供装置
5 画像配信システム
9 ネットワーク
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 I/O機器
105 通信I/F
1000 文字サイズ設定画面
1100 文字種類選択部
1200 文字種類設定部
1201 助詞
1251 助詞選択部
1202 副詞
1203 競技者
1204 敬称
1254 敬称選択部
1205 地位
1206 先頭文字
1207 ひらがな・カタカナ
1208 任意文字
1258 任意文字設定部
1300 文字サイズ設定部
1400 第1文字サイズ設定部
1500 第2文字サイズ設定部
2000 プレビュー画面
【手続補正書】
【提出日】2021-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶部と、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得部と、
前記取得部において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断部と、
前記判断部における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶部に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成部と、
前記生成部において生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供する提供部と、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供部と
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記UI提供部において提供された前記ユーザインタフェースで設定された文字の種類と文字サイズとを対応させて記憶する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI提供部は、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズとを設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記UI提供部は、前記第1文字サイズと前記第2文字サイズとの大きさの比率を設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記UI提供部は、複数の文字の種類を選択可能に表示させて、
前記生成部は、前記UI提供部において選択されたそれぞれの文字の種類の文字に対し
て文字サイズに変換したテロップデータを生成する、請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記UI提供部は、前記生成部において生成されたテロップデータのプレビュー画面を提供する、請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶ステップと、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおける判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶ステップにおいて記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにおいて生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供する提供ステップと、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供ステップと
を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶処理と、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得処理と、
前記取得処理において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断処理と、
前記判断処理における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶処理において記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成処理と、
前記生成処理において生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供する提供処理と、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供処理と
を実現させる、情報処理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶部と、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得部と、
前記取得部において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断部と、
前記判断部における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶部に記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成部と、
前記生成部において生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供するものであり、前記利用者システムに配される送出装置が前記テロップデータに基づくテロップ画像を放送設備に送出するタイミングに合わせて前記テロップデータを前記利用者システムに提供する提供部と、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供部と
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記UI提供部において提供された前記ユーザインタフェースで設定された文字の種類と文字サイズとを対応させて記憶する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI提供部は、第1の文字の種類に対応した第1文字サイズと、第2の文字の種類に対応した第2文字サイズとを設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記UI提供部は、前記第1文字サイズと前記第2文字サイズとの大きさの比率を設定するためのユーザインタフェースを提供する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記UI提供部は、複数の文字の種類を選択可能に表示させて、
前記生成部は、前記UI提供部において選択されたそれぞれの文字の種類の文字に対し
て文字サイズに変換したテロップデータを生成する、請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記UI提供部は、前記生成部において生成されたテロップデータのプレビュー画面を提供する、請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶ステップと、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおける判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶ステップにおいて記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにおいて生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供するものであり、前記利用者システムに配される送出装置が前記テロップデータに基づくテロップ画像を放送設備に送出するタイミングに合わせて前記テロップデータを前記利用者システムに提供する提供ステップと、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供ステップと
を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
文字の種類と、文字の種類に対応した文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて記憶する記憶処理と、
文字データを、ネットワークを介して取得する取得処理と、
前記取得処理において取得された文字データに含まれるそれぞれの文字の種類を判断する判断処理と、
前記判断処理における判断に基づき、前記文字データに含まれるそれぞれの文字を、文字の種類に応じて前記記憶処理において記憶された文字の種類に対応した文字サイズに変換した、テレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳されるテロップデータを生成する生成処理と、
前記生成処理において生成されたテロップデータを、前記テロップデータをテレビ放送または配信の少なくともいずれか1つに用いられる画像に重畳する装置であって、利用者システムに含まれる装置に対してネットワークを介して提供するものであり、前記利用者システムに配される送出装置が前記テロップデータに基づくテロップ画像を放送設備に送出するタイミングに合わせて前記テロップデータを前記利用者システムに提供する提供処理と、
文字の種類と文字サイズとを、予め設定されている文字と利用者において新たに設定される任意の文字とにおいて対応させて設定するためのユーザインタフェースを、ネットワークを介して前記利用者システムに提供するUI提供処理と
を実現させる、情報処理プログラム。