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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044188
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220310BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220310BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020149699
(22)【出願日】2020-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 剛進
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慎介
(72)【発明者】
【氏名】松丸 未央
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】顧客に応じて適切なコンテンツを表示する。
【解決手段】タブレット端末401は、店舗400の席に設置され、表示部4012を有する情報処理装置である。タブレット端末401は、席が利用開始されることを示す利用開始操作を受け付ける利用受付手段と、席が予約された際に予約した顧客に関する顧客属性を示す顧客情報を取得する取得手段と、利用受付手段が利用開始操作を受け付けた後に、表示部4012にコンテンツを表示させる表示制御部3102と、を有する。表示制御部3102は、取得手段が席の利用者の顧客情報を取得している場合には、表示部4012に顧客情報に応じたコンテンツを表示させる。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の席に設置され、表示部を有する情報処理装置であって、
前記席が利用開始されることを示す利用開始操作を受け付ける利用受付手段と、
前記席が予約された際に予約した顧客に関する顧客属性を示す顧客情報を取得する取得手段と、
前記利用受付手段が前記利用開始操作を受け付けた後に、前記表示部にコンテンツを表示させる表示制御手段と、を有し、
前記表示制御手段は、前記取得手段が前記席の利用者の顧客情報を取得している場合には、前記表示部に前記顧客情報に応じたコンテンツを表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
複数のコンテンツを記憶する記憶手段と、
前記顧客情報に基づいて前記複数のコンテンツから前記表示部に表示するコンテンツを選択する選択手段と、を有し、
前記表示制御手段は、前記選択手段がコンテンツを選択した場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを前記表示部に表示させ、前記選択手段がコンテンツを選択していない場合には、前記記憶手段に格納された表示可能なコンテンツのうちいずれかを事前に設定された手順で表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記利用開始操作の後、所定時間経過後に前記コンテンツを表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コンテンツは、広告であり、
前記記憶手段は、前記複数のコンテンツを、それぞれ広告属性を関連づけて記憶し、
前記顧客属性および前記広告属性は、いずれも、性別、年齢、職業のうち少なくとも1つに関する情報を含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記顧客の画像を取得する手段と、
前記顧客の画像に基づいて前記顧客属性を決定する手段と、
を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記情報処理装置に関する装置属性を取得する手段と、
前記装置属性および前記広告属性に基づいて前記広告を選択する、第1優先選択手段と、
を備え、
前記選択手段は、前記第1優先選択手段によって前記広告が選択されなかった場合に、前記広告を選択する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
飲食物の注文に関する注文属性を取得する手段と、
前記注文属性および前記広告属性に基づいて前記広告を選択する、第2優先選択手段と、
を備え、
前記選択手段は、前記第2優先選択手段によって前記広告が選択されなかった場合に、前記広告を選択する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置は、各前記コンテンツについて、前記コンテンツが表示されることに応じて増加する表示度数を格納する手段を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記表示度数の増加量を、前記コンテンツが表示される時間帯に基づいて決定する手段を備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1~9のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。
【請求項11】
店舗の席に設置され、表示部を有する情報処理装置によってコンテンツを表示させる方法であって、
前記情報処理装置が、前記席が利用開始されることを示す利用開始操作を受け付けるステップと、
前記情報処理装置が、前記席が予約された際に予約した顧客に関する顧客属性を示す顧客情報を取得するステップと、
前記情報処理装置が前記利用開始操作を受け付けた後に、前記情報処理装置が前記表示部にコンテンツを表示させるステップと、を有し、
前記情報処理装置は、前記情報処理装置が前記席の利用者の顧客情報を取得している場合には、前記表示部に前記顧客情報に応じたコンテンツを表示させることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、都市部はもちろんのこと、郊外においても多種多様なカフェやレストラン(カフェレストラン)が出店され、多くの消費者がそれらを利用し、利用者それぞれの方法でカフェ等での時間を楽しんでいる。
【0003】
このような店舗では、顧客が利用可能な情報処理装置を座席に配置する場合がある。情報処理装置は、注文操作等に利用することができ、様々なコンテンツが表示される場合がある。例えば特許文献1には、広告を表示するシステムが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-182651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の構成では、顧客に応じて適切なコンテンツを表示することができないという課題があった。
【0006】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、顧客に応じて適切なコンテンツを表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る情報処理装置は、
店舗の席に設置され、表示部を有する情報処理装置であって、
前記席が利用開始されることを示す利用開始操作を受け付ける利用受付手段と、
前記席が予約された際に予約した顧客に関する顧客属性を示す顧客情報を取得する取得手段と、
前記利用受付手段が前記利用開始操作を受け付けた後に、前記表示部にコンテンツを表示させる表示制御手段と、を有し、
前記表示制御手段は、前記取得手段が前記席の利用者の顧客情報を取得している場合には、前記表示部に前記顧客情報に応じたコンテンツを表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る情報処理装置、プログラムおよび方法によれば、顧客に応じて適切な広告を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態1に係る空席管理システム10の構成例を示す図である。
図2】実施形態1による空席管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
図3】空席管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。
図4】各店舗400の各席の利用状態を管理する席利用状態管理テーブル2410の構成例を示す図である。
図5】各ユーザに関する情報を管理するユーザ管理テーブル2510の構成例を示す図である。
図6】ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。
図7】ユーザ端末300の機能構成例を示すブロック図である。
図8】各店舗400の各席に配置されたタブレット端末401のハードウェア構成例を示す図である。
図9】タブレット端末401の機能構成例を示すブロック図である。
図10】タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。
図11】空席管理サーバ200とユーザ端末300とによって実行される席予約処理を説明するためのフローチャートである。
図12】実施形態1による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートである。
図13】ユーザが店舗400の席を予約する際にユーザ端末300の画面上に表示されるUI画面構成例を示す図である。
図14】利用状態別のタブレット端末401の表示画面構成例を示す図である。
図15】実施形態2による、タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。
図16】実施形態2による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートの一部である。
図17】実施形態3による、タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。
図18】実施形態3による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
(1)実施形態1
<空席管理システムの構成>
図1は、本開示の実施形態に係る空席管理システム10の構成例を示す図である。空席管理システム10は、例えばカフェやカフェレストラン等の店舗400の空席情報を管理するシステムである。また、空席管理システム10は、本明細書に記載される方法を実行することにより、広告を表示するシステムである。空席管理システム10は、空席管理サーバ200(情報処理装置)と、1つ以上のタブレット端末401とを備える。タブレット端末401は、店舗の顧客が利用する情報処理装置である。図1の例では、1つの店舗400における各席にタブレット端末401‐1~401‐n(ただしnは2以上の整数、以下いずれかを示す場合には、タブレット端末401と略して表現する場合がある)が配置されている。
なお、空席管理システム10および空席管理サーバ200は、空席の管理を行うコンピュータであるが、広告に関する管理も行うので、それぞれ広告管理システムおよび広告管理サーバと表現することもできる。
【0012】
店舗400には、複数の席が設けられる。「席」とは、たとえばカウンタ席やテーブル席等の座席であるが、椅子があっても立席であってもよい。本形態において席は、テーブルに関連して配置されるものとするが、テーブルとは無関係に配置されるものであってもよい。また、とくに区切られていない席であってもよく、店舗400の特定の領域が席に対応してもよい。
【0013】
タブレット端末401は、店舗400の席において、顧客が利用可能な端末である。タブレット端末401は、本明細書に記載される方法を実行することにより、広告を表示する。タブレット端末401は、店舗400の席に関連して設けられ、たとえばテーブルに固定されるか、またはテーブルに配置される。ただし、タブレット端末401はテーブルに関連して配置される必要はなく、顧客が利用可能な位置に設けられていればよい。ここで、タブレット端末401の「利用」とは、たとえば席の専有管理、動画の視聴、飲食物の注文、等のうち少なくとも1つ以上のための利用を含む。
【0014】
タブレット端末401は、1つの席が1人の顧客に対応してもよいし、複数の顧客(たとえば1グループの顧客)に対応してもよい。たとえば4人用のテーブルに4つのタブレット端末401を配置する場合には、1つの席が1つのタブレット端末401および1人の顧客に対応し、4人用のテーブル席に1つのタブレット端末401を配置する場合には、1つの席が1つのタブレット端末401および1~4人の顧客に対応すると考えることができる。
【0015】
タブレット端末401は、たとえば公知のタブレット型コンピュータを用いて構成することができる。なお、図1では、店舗400は1つのみ示されているが、通常複数の店舗400が存在し、各店舗の各タブレット端末401は、空席管理サーバ200と通信可能なように構成されている。
タブレット端末401は、複数の広告を空席管理サーバ200から受信して記憶し、各広告を表示することができる。広告はそれぞれ、テキストデータ、静止画、動画のうち少なくとも1つを含む。広告は、表示に際して音声の出力を伴うものであってもよい。
空席管理サーバ200は、店舗400の外に設置することができる。空席管理サーバ200は、店舗400の各タブレット端末401から、席の利用状態(空席、利用中、等)の情報を受け取り、各店舗の各席の利用状態を管理する。
【0016】
空席管理システム10と通信可能なユーザ端末300が設けられる。ユーザ端末300は、例えば、公知のスマートフォンを用いて構成することができる。ユーザ端末300は、空席管理システム10が提供するサービスを利用するユーザが所有する端末である。なお、図1では、ユーザ端末300は1つのみ示されているが、複数のユーザについてそれぞれユーザ端末300が存在してもよい。
タブレット端末401およびユーザ端末300は、空席管理サーバ200と、例えば、インターネットなどのネットワークを介して相互接続されている。
店舗400の顧客は、たとえばユーザ端末300のユーザであるが、ユーザ端末300を所有しない利用者を含んでもよい。
【0017】
各タブレット端末401は、対応する席の利用状態を記憶する。また、利用状態を示す情報を表示画面に表示する。さらに、利用状態が変更されることに応じて、新たな利用状態を示す情報を表示画面に表示してもよい。
利用状態は、たとえば、「空席」、「予約中」、「利用中」のうちいずれかである。「空席」は、その席が現在利用されておらず、かつ予約もされていない場合に対応する。「空席」である席は、ユーザ端末300を有するユーザは任意に予約可能であり、またいずれの顧客も任意に利用可能である。「予約中」は、その席があるユーザによって将来の利用のために予約されているが、現在は利用されていない場合に対応する。「予約中」である席は、予約したユーザのみが利用することができ、また、新たに予約することはできない。「利用中」である席は、ある顧客によって専有され利用されており、他の顧客が予約または利用することはできない。
各タブレット端末401は、それぞれ対応する席の利用状態が「空席」である場合に、ユーザ端末300からの当該席の予約があったことが空席管理サーバ200から通知される(たとえば席予約通知を受信する)と、利用状態を「空席」(すなわち利用可能)から「予約中」に変更する。
【0018】
また、各タブレット端末401は、席の利用状態が「予約中」である場合に、後述の予約番号(または暗証番号)の入力を受け付ける。すなわち、席を予約したユーザは、予約番号を入力することができる。タブレット端末401は、予約番号の入力を受け付けると、席の利用状態を「予約中」から「利用中」に変更する。
また、各タブレット端末401は、席の利用状態が「空席」である場合に、所定の利用開始操作を受け付ける。利用開始操作は、顧客が席の利用を開始することを示す操作であり、たとえば、タブレット端末401の表示画面の着席ボタン(図14(a)に関連して後述する)を押下する操作である。席を予約していない顧客が、空席に対応するタブレット端末401において利用開始操作を行うと、タブレット端末401はこの利用開始操作を受け付け、席の利用状態を「空席」から「利用中」に変更する。
また、各タブレット端末401は、席の利用状態が「利用中」である場合に、所定の退席操作を受け付ける。退席操作は、たとえば、タブレット端末401の表示画面の退席ボタン(図14(c)および(d)に関連して後述する)を押下する操作である。席を利用していた顧客が、その席のタブレット端末401において退席操作を行うと、タブレット端末401はこの退席操作を受け付け、席の利用状態を「利用中」から「空席」に変更する。
各タブレット端末401は、席の利用状態が「予約中」あるいは「空席」から「利用中」に変更された場合と、「利用中」から「空席」に変更された場合とにおいて、利用状態が変更されたことと、変更後の利用状態とを、空席管理サーバ200に通知する。
【0019】
空席管理サーバ200は、各タブレット端末401から受信した各席の利用状態を示すデータを空席管理データベース241(図3参照)に格納し、空席管理データベース241を更新することにより、各店舗400に係る利用状態をデータベース上で管理する。
【0020】
何れかの店舗400を訪れようとしているユーザは、ユーザ端末300を介して、各店舗400の各席の利用状態を空席管理サーバ200に対して照会することができる。空席管理サーバ200は、その照会に応じてユーザ基準位置を取得する。ユーザ基準位置は、たとえばユーザ端末300の位置であってもよく、ユーザが地図上で指定した位置であってもよい。ユーザは、地図上の特定位置を、ユーザ端末300の表示画面上に表示されている地図上でタップすることにより指定して入力することができる。
【0021】
空席管理サーバ200は、ユーザ基準位置から所定距離範囲内に含まれる店舗群およびそれらの席の利用状態を示す情報(混雑情報)を空席管理データベース241から取得する。空席管理サーバ200は、取得した店舗群の情報と混雑情報とを、照会に対するレスポンスとしてユーザ端末300へ返信する。ユーザ端末300は、空席管理サーバ200から受信した店舗群とそれらの混雑情報を地図上に表示(例えば、リスト表示やピン表示)する。
混雑情報は、店舗ごとに生成され、たとえばその店舗の各席の利用状態を統計的に示す。たとえば、混雑情報は、その店舗に十分な空席が存在する「空き」、その店舗が混雑している「混雑」、および、その店舗が満席である「満席」、のいずれかを示す。一例として、店舗の席のうち所定数以上(例えば、全席の10%以上)の席の利用状態が「空席」であれば、混雑情報は「空き」とする。また、店舗のすべての席の利用状態が「利用中」または「予約中」であれば、混雑情報は「満席」とする。また、店舗に利用状態が「空席」である席が所定数未満であれば、混雑情報は混雑とする。
【0022】
ユーザ端末300の表示画面上に、照会に対応して空席管理サーバ200から送信されてきた各店舗400の混雑状態が表示される。ユーザは、表示された店舗400のうち1つを選択することができる。ユーザによって1つの店舗400が選択されると、ユーザ端末300は、表示画面に、選択された店舗400の各席について、その利用状態を表示する。ここで、対象店舗の店内のレイアウト(各席の位置を含む)が表示されるようにしてもよい。
ここで、ユーザは、利用状態が「空席」となっている席を選択することができる。席がユーザによって選択されると、ユーザ端末300は、選択された席を表す選択情報を空席管理サーバ200に送信する。空席管理サーバ200は、選択情報を受信すると、空席管理データベース241において、その席の利用状態を「空席」から「予約中」に変更するとともに、当該席に予約が入ったことを、当該席に対応するタブレット端末401に通知する。そして、当該通知を受けたタブレット端末401は、利用状態を「空席」から「予約中」に変更する。
【0023】
<空席管理サーバ200のハードウェア構成例>
図2は、空席管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。空席管理サーバ200は、公知のコンピュータを用いて構成することができる。空席管理サーバ200は、演算手段および記憶手段を備える。演算手段はたとえばCPU210を含み、記憶手段はたとえばROM220、RAM230および記憶装置240を含む。記憶装置240はたとえば過渡的でない記憶媒体であり、例として磁気ディスク装置またはソリッドステートドライブである。また、空席管理サーバ200は通信装置250を備え、通信装置250を介して通信ネットワークに接続される。
ROM220、RAM230および/または記憶装置240には、空席管理サーバ200の動作を規定するプログラムが格納されてもよい。このプログラムがCPU210によって実行されることにより、空席管理サーバ200は本明細書に記載される機能を実現してもよい。
空席管理サーバ200は、図示しない入力手段および出力手段を備えてもよい。入力手段はたとえばキーボードおよびマウスを含み、出力手段はたとえばディスプレイ装置および印刷装置を含む。
【0024】
<空席管理サーバ200の機能構成例>
図3は、空席管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。空席管理サーバ200は、CPU210がプログラムを実行することにより実現されるソフトウェアモジュールとして、受信部211、空席管理部212、通知部213を備える。ソフトウェアモジュールは、プログラムがCPU210の内部メモリに展開されることを介して実現されてもよい。
【0025】
以下では記載の便宜上、これらのモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にプログラムを実行するのはCPU210であるため、動作主体はCPU210であるということもできる。また、動作主体は空席管理サーバ200であるということもできる。
【0026】
記憶装置240は、空席管理データベース241および広告データベース242を格納している。空席管理データベース241は、各店舗400について、各席の利用状態の情報を格納する。空席管理データベース241に含まれる席利用状態管理テーブルの構成例については後述する。また、広告データベース242には、入稿された広告が格納されている。各広告コンテンツは、広告ごとに、対象とする年代、性別、職業などを対応づけて格納できるものとする。また、広告コンテンツには再生期間もともに対応づけられているものとする。なお、広告コンテンツに対して、再生可能とする施設IDや、再生可能とする施設のジャンルなども対応づけるようにしても良い。
受信部211は、通信装置250を介して、各席の利用状態を示すデータを、各店舗400の各タブレット端末401から直接受信する。各タブレット端末401は、店舗に来店したユーザによるタブレット端末401に対する操作等に応じ、利用状態と、各店舗400のID(店舗識別情報)と、席ID(席識別情報)とを表すデータを送信する。受信部211はこれを受信する。
空席管理部212は、受信部211が受信した情報に含まれる各店舗400のID(店舗識別情報)と席ID(席識別情報)に基づいて店舗および席を特定し、空席管理データベース241の席利用状態管理テーブル2410における利用状態のデータを更新する。
通知部213は、受信部211がユーザ端末300から特定の店舗あるいはユーザ端末300の周辺地域にある店舗の混雑状態の確認要求を受信すると、所定範囲の各店舗の混雑状態の最新のステータスを対象のユーザ端末300に送信する。これらのデータを受信したユーザ端末300は、表示用UI(例えば、マップ上のピン表示;UI:User Interface)を構築し、そこに地図を表示するとともに、当該混雑情報を地図に重畳して表示(ピン表示)する。また、通知部213は、受信部211がユーザ端末300から特定の店舗400の特定の席の予約を受け付けると、当該特定の席に置かれているタブレット端末401に送信する。配信部215は、広告データベース242に格納された再生期間に基づいて、店舗400の営業時間外や夜間など所定の時間帯に、タブレット端末401に複数の広告コンテンツを配信する。
【0027】
<席利用状態管理テーブル2410の構成例>
図4は、各店舗400の各席の利用状態を管理する席利用状態管理テーブル2410の構成例を示す図である。席利用状態管理テーブル2410は、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶装置240内に格納することによって構成できる。なお、本実施形態では空席管理データベース241はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。席利用状態管理テーブル2410は、席利用状態データあるいは席利用状態管理情報と称することも可能である。
席利用状態管理テーブル2410は、ユーザが店舗を検索するとき用いる席属性と店舗ごとの最新の混雑状態を管理するデータテーブルであり、席利用状態管理データベースと呼ぶこともできる。席利用状態管理テーブル2410は、例えば、店舗ID2411と、名称2412と、所在地2413と、店舗の電話番号2414と、席ID2415と、席属性2416と、対応する席の利用状態2417と、を構成項目として有している。
【0028】
店舗ID2411は、空席管理データベース241内で各店舗を識別するためのIDである。1行目のレコードは、店舗ID=001における席ID=A001の席の利用状況を示し、2行目のレコードは同一店舗の異なる席(ID=A002)の利用状況を示している。
名称2412は、各店舗400の名称を示す情報である。所在地2413は、各店舗400の所在地を表す情報であり、たとえば緯度経度で表される。電話番号2414は、各店舗400の連絡先を示す情報である。ここでは電話番号としているが、その他の連絡先の情報を管理するようにしてもよい。
席IDは、同一店舗400内における各席を一意に識別するためのIDである。席属性2416は、テーブル等の種類を示す情報であり、例えば、「1」が4人用テーブル(すなわち1つの席が1~4人の顧客に対応する)、「2」が2人用テーブル(すなわち1つの席が1人または2人の顧客に対応する)、「3」がカウンタ席(すなわち1つの席が1人の顧客に対応する)を表すようにすることができる。本実施形態では、席とタブレット端末401とが1対1に対応しているので、席ID2415はタブレット端末401を一意に識別するためのID(端末ID)であるということもできる。ただし、席IDおよび端末IDをそれぞれ個別に定義し、これらの間の対応関係を別途設計してもよい。
利用状態2417は、対応する席の利用状態を示す情報であり、例えば、「0」が空席を表し、「1」が予約中を表し、「2」が利用中を表す。利用状態2417は、各店舗400の各タブレット端末401から受信する情報に応じて変化する。
【0029】
<ユーザ管理テーブル2510の構成例>
図5は、各ユーザに関する情報を管理するユーザ管理テーブル2510の構成例を示す図である。ユーザ管理テーブル2510は、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶装置240の空席管理データベース241内に格納することによって構成できる。なお、本実施形態ではユーザ管理テーブル2510はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
ユーザ管理テーブル2510には、各ユーザの情報(顧客情報)が記憶される。たとえば、ユーザ管理テーブル2510は、ユーザのそれぞれについて、そのユーザを識別する情報(ユーザID2511)と、そのユーザの属性(顧客属性)を表す情報とを関連付ける。顧客属性は、たとえば、性別2512と、年齢2513と、職業2514とのうち少なくとも1つ(図5の例ではこれらすべて)を含む。なお年齢2513は、年齢を直接的に表す数値である必要はなく、年齢を表す情報(生年月日、10年区切りの年代、等)であればよい。
【0030】
<ユーザ端末300のハードウェア構成例>
図6は、ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。ユーザ端末300は、公知のコンピュータ(たとえばスマートフォン)を用いて構成することができる。ユーザ端末300は、演算手段および記憶手段を備える。演算手段はたとえばCPU310を含み、記憶手段はたとえば過渡的でない記憶媒体であり、例としてメモリ350を含む。ユーザ端末300は表示部320を備える。表示部320はたとえば液晶ディスプレイ(タッチパネルの一部であってもよい)である。ユーザ端末300は入力部330を備える。入力部330はたとえばタッチパネルであるが、キーボードであってもよい。ユーザ端末300は通信部340を備え、通信部340を介して通信ネットワークに接続される。
メモリ350には、ユーザ端末300の動作を規定するプログラムが格納されてもよい。このプログラムがCPU310によって実行されることにより、ユーザ端末300は本明細書に記載される機能を実現してもよい。
【0031】
<ユーザ端末300の機能構成例>
図7は、ユーザ端末300の機能構成例を示すブロック図である。ユーザ端末300は、CPU310がプログラムを実行することにより実現されるソフトウェアモジュールとして、生成部3101、表示制御部3102、通信制御部3103、記憶制御部3104を備える。ソフトウェアモジュールは、プログラムがCPU310の内部メモリに展開されることを介して実現されてもよい。
【0032】
以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にプログラムを実行するのはCPU310であるため、動作主体はCPU310であるということもできる。また、動作主体はユーザ端末300であるということもできる。
【0033】
生成部3101は、空席管理サーバ200から各店舗400の混雑情報を受信し、混雑情報に対応するUIデータ(店舗表示用UIデータ)を生成する。表示用UIデータとしては、例えば、各店舗名と混雑情報をテキストで一覧表示することができる。または、混雑情報に対応するテキストデータあるいは画像データをメモリ350から読み出し、マップ上に重畳表示する形態を採ることができる。
また、生成部3101は、ユーザの店舗選択入力に対応して、選択された店舗400の各席の利用状態を示すUIデータ(席表示用UIデータ)を生成する。席表示用UIデータとしては、席ごとに、席属性2416を表す情報と、利用状態2417を表す情報とを表示する。表示形態としては、利用状態に対応するテキストデータ(たとえば「空席」、「予約中」、および「利用中」)を一覧表示する形態や、選択された店舗の席配置レイアウトに重畳して各席の利用状態を表示する形態を採ることができる。
【0034】
表示制御部3102は、表示部320によるデータ表示動作を制御する。例えば、表示制御部3102は、生成部3101が生成した表示用UIデータを、表示部320の画面に表示された地図上に表示したり、一覧表示したりする。
【0035】
通信制御部3103は、通信部340で実行される通信動作(例えば、空席管理サーバ200との通信)を制御する。例えば、店舗400の混雑状態を空席管理サーバ200に対して照会するリクエスト送信をユーザが指示すると、通信制御部3103は、ユーザ端末300の現在位置(たとえば緯度経度情報)を取得する。また、通信制御部3103は、空席管理サーバ200に現在位置情報付きリクエストを送信するように、通信部340を制御する。また、通信制御部3103は、ユーザが指定した店舗の、ユーザが指定した席の予約リクエストを送信するように通信部340を制御する。また、予約処理が完了すると、通信制御部3103は、空席管理サーバ200から予約番号および予約確認情報(予約完了表示データや予約完了確認メールなど)を受信するように、通信部340を制御する。
【0036】
記憶制御部3104は、メモリ350からのデータ読み出し動作やメモリ350へのデータ書込み動作を制御する。例えば、通信部340が空席管理サーバ200から予約番号および予約確認情報を受信すると、記憶制御部3104は、受信した予約番号および予約確認情報を受け取り、メモリ350に書き込む。また、例えば、記憶制御部3104は、生成部3101からのコマンドに応答して、メモリ350から店舗の混雑情報や当該店舗の席の利用状態情報を読み出し、生成部3101に受け渡す。
【0037】
<タブレット端末401のハードウェア構成例>
図8は、各店舗400の各席に配置されたタブレット端末401のハードウェア構成例を示す図である。タブレット端末401は、公知のコンピュータを用いて構成することができる。本実施形態ではタブレット端末を用いて構成されるが、タブレット以外の構成のコンピュータによって置き換えてもよい。
タブレット端末401は、CPU4011と、表示部4012と、入力部4013と、通信部4014と、メモリ4015と、を備える。CPU4011は、タブレット端末401が備える各部の動作を制御する。通信部4014は、ネットワークを介して、空席管理サーバ200から各席の予約申請の情報や広告コンテンツを受信する一方、店舗400の各席の利用開始および退席の情報を空席管理サーバ200に送信する。
【0038】
表示部4012は、対応する席の利用状態を表す情報を表示画面上に表示する。利用状態が「予約中」である場合には、表示部4012は、表示画面上に、当該席が予約中の状態であることを示す情報(例えば、後述のように「このテーブルは予約済です」とのメッセージ)を表示する。また、利用状態が「空席」である場合には、表示部4012は、表示画面上に、当該席が空席状態であることを示す情報(例えば、後述のように着席ボタン)を表示する。
入力部4013は、店舗400に来店し着席するユーザや店舗400の店員が、タブレット端末401に対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示部4012と入力部4013を一体的に構成することもできる。
表示部4012は情報を表示することができる。情報は、たとえば文字または画像として表示される。画像は、静止画および動画を含む。
【0039】
<タブレット端末401の機能構成例>
図9は、タブレット端末401の機能構成例を示すブロック図である。タブレット端末401は、CPU4011がプログラムを実行することにより実現されるソフトウェアモジュールとして、UIデータ生成部40111、表示制御部40112、通信制御部40113、記憶制御部40114、選択部40115を備える。また、メモリ4015は、広告管理テーブル2610を記憶する。
すなわち、このプログラムは、公知のコンピュータを、本明細書に記載されるタブレット端末401として機能させる。ソフトウェアモジュールは、プログラムがCPU4011の内部メモリに展開されることを介して実現されてもよい。
【0040】
以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にプログラムを実行するのはCPU4011であるため、動作主体はCPU4011であるということもできる。また、動作主体はタブレット端末401であるということもできる。
【0041】
UIデータ生成部40111は、メモリ4015から、席の利用状態(空席、予約中、利用中)に対応するUIデータを読み込み、当該UIデータを表示制御部40112に受け渡す。具体的には、当該タブレット端末401に係る席が「空席」となることに応じて、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から空席用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。また、当該タブレット端末401に係る席が「予約中」となることに応じて(例えば、当該席に予約が入ったことが空席管理サーバ200から通知された場合に)、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から予約中席用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。さらに、当該タブレット端末401に係る席が「利用中」となることに応じて(例えば、予約していたユーザが来店して「予約中」から「利用中」になった場合、または、予約なしのユーザが来店して席に着いて「利用中」になった場合)、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から利用中席用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。
【0042】
選択部40115は、顧客情報に基づいて複数のコンテンツから表示部4012に表示するコンテンツを選択する。
表示制御部40112は、表示部4012によるデータ表示動作を制御する。例えば、表示制御部40112は、UIデータ生成部40111から受け取った各種UIデータに基づき、表示画面を生成して表示部4012の画面に表示する。また、表示制御部40112は、所定のタイミングで、記憶された広告コンテンツの少なくとも一部を表示させる。
【0043】
通信制御部40113は、通信部4014で実行される通信動作(例えば、空席管理サーバ200との通信)を制御する。例えば、ユーザが店舗400に来店して着席し、タブレット端末401のUI表示上の着席ボタンを押下すると、当該席のUI表示は「利用中」に変更される。このとき通信制御部40113は、当該席が「利用中」になったことを空席管理サーバ200に通知するように、通信部4014を制御する。
ユーザが所定の退席操作を行う(たとえば退席ボタンを押下する)と、通信制御部40113は、当該席が「空席」になったことを空席管理サーバ200に通知するように、通信部4014を制御する。予約ありのユーザが所定の利用開始操作を行う(たとえば、タブレット端末401の画面(UI表示)上の予約番号入力欄に予約番号を入力する)と、通信制御部40113は、当該席が「予約中」から「利用中」になったことを空席管理サーバ200に通知するように、通信部4014を制御する。
【0044】
記憶制御部40114は、メモリ4015からのデータ読み出し動作やメモリ4015へのデータ書込み動作を制御する。例えば、通信部4014が空席管理サーバ200から席予約情報(特定の席が特定のユーザによって予約されたことを示す情報)を受信すると、記憶制御部40114は、席予約情報を受け取り、メモリ4015に書き込む。また、例えば、記憶制御部40114は、UIデータ生成部40111からのUIデータ読み出しコマンドに応答して、メモリ4015から対応するUIデータ(空席用UIデータ、予約中席用UIデータ、利用中席用UIデータ)を読み出し、UIデータ生成部40111に受け渡す。
【0045】
<広告管理テーブル2610の構成例>
図10は、タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。広告管理テーブル2610は、各タブレット端末401のメモリ4015に記憶される。なお、本実施形態では広告管理テーブル2610はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
広告管理テーブル2610は、複数の広告のそれぞれについて、その広告を識別する情報(広告ID2611)と、その広告がターゲットとするユーザの属性(広告属性)を表す情報とを関連付ける。広告属性は、顧客属性に対応する項目を含み、たとえば、性別2612と、年齢2613と、職業2614とのうち少なくとも1つ(図10の例ではこれらすべて)を含む。広告属性は、図10の顧客属性に対応して、顧客属性の範囲を表す形式で定義されてもよい。
また、広告管理テーブル2610は、広告のそれぞれについて、その広告の表示度数2615を関連付けてもよい。表示度数2615は、その広告がいずれかのタブレット端末401によって表示されることに応じて増加する。具体例として、その広告がそれまでに表示された回数を表してもよい。
タブレット端末401は、広告が表示されることに応じて、広告管理テーブル2610の表示度数2615を更新してもよい。また、各広告の表示度数2615を、定期的に、または指示に応じて、空席管理サーバ200または他のコンピュータに送信してもよい。
【0046】
<席予約処理の詳細>
図11は、空席管理サーバ200とユーザ端末300とによって実行される席予約処理を説明するためのフローチャートである。
【0047】
ステップS601
ユーザ端末300(通信部340)は、店舗検索リクエストを生成し、空席管理サーバ200に送信する。店舗検索リクエストには、ユーザ端末300の現在の位置情報(例えば、GPSから取得した緯度経度情報)が含まれている。また、店舗検索リクエストとしては、ユーザ端末300の現在位置に基づく検索リクエストの他、特定の指定場所(例えば、ユーザは現在東京駅周辺にいるが、銀座駅周辺)にある店舗の検索リクエスト、特定の店舗を指定した検索リクエスト(この場合、ユーザは、特定の店舗の混雑情報が知りたいケース)などの形態とすることができる。
【0048】
ステップS602
受信部211がユーザ端末300から店舗検索リクエストを受信すると、空席管理部212は、店舗検索リクエストに対応する店舗群の情報(各店舗名称、所在地など)と各店舗に対応する混雑情報(各店舗に空席があるか、各店舗が混雑状態か満席か)を、店舗検索リクエストを送信したユーザ端末300に返信する。
【0049】
ステップS603
通信部340が空席管理サーバ200から検索結果(店舗群の情報およびそれらの混雑情報)を受信すると、ユーザ端末300の生成部3101は、店舗群と混雑情報を画面上に表示するための店舗群表示用UIを生成する。当該店舗群表示用UIは、店舗群および混雑情報を地図上に表示するマップ表示用UIや、店舗群および混雑情報をリスト表示するテキスト表示用UIとすることができる。そして、表示制御部3102は、作成された店舗群表示用UIを表示部320(表示画面)に表示する。
【0050】
ステップS604
ユーザが入力部330を介して画面上に表示された店舗群から店舗を選択する(すなわち、店舗指定入力を受け付ける)と、生成部3101は、店舗名あるいは店舗IDを含む選択情報(指定情報)を生成し、通信制御部3103に受け渡す。そして、通信制御部3103は、通信部340を用いて、当該選択情報を空席管理サーバ200に送信する。
【0051】
ステップS605
空席管理サーバ200の受信部211が選択情報をユーザ端末300から受信すると、空席管理部212は、選択情報において特定される店舗に対応する席情報を記憶装置240から取得し、通知部213に受け渡す。席情報は、席に関する情報を表すテキスト情報、店舗内の席レイアウトを表す画像情報、各席の利用状態(空席、予約中、利用中)を表す情報、等を含む。通知部213は、通信装置250を用いて、上記席情報をユーザ端末300に送信する。
【0052】
ステップS606
通信部340が空席管理サーバ200から席情報を受信すると、ユーザ端末300の生成部3101は、当該席情報を表示部320に表示するための席表示用UIデータを生成し、表示制御部3102に受け渡す。当該席表示用UIデータは、席を識別するための情報とその席の利用状況をユーザに知らせるためのUIを構築するためのデータである。そして、表示制御部3102は、受け取った席表示用UIデータを表示部320に表示する。
【0053】
ステップS607
ユーザは、入力部330を介して画面上に表示された席群から、空席となっている席を選択(席指定)する。これに応じて、生成部3101は、指定された席に関する予約情報を生成し、通信制御部3103に受け渡す。予約情報は、店舗を識別する情報(例えば店舗ID)と、席を識別する情報(例えば席ID)と、ユーザを識別する情報(例えばユーザID)とを含む。
【0054】
ステップS608
通信制御部3103は、通信部340を用いて、予約情報を空席管理サーバ200に送信する。
【0055】
ステップS609
空席管理サーバ200の受信部211がユーザ端末300から予約情報を受信すると、空席管理部212は、予約に対して予約番号(暗証番号)を割り当て、これを通知部213に受け渡す。通知部213は、通信装置250を用いて、当該予約を行ったユーザ端末300に対して上記予約番号を送信する。
【0056】
ステップS610
通知部213は、予約対象の席に係るタブレット端末401に、予約情報および顧客情報を送信する。ステップS610での予約情報は、たとえば、予約があったことを示す情報、予約時刻、および予約番号を含む。顧客情報は、たとえば図5の顧客属性を含む。このようにして、タブレット端末401は、予約したユーザに関する顧客情報を取得してメモリ4015に保存する。
【0057】
ステップS611
空席管理部212は、席利用状態管理テーブル2410において、予約番号を割り当てた席の利用状態2417を「空席(0)」から「予約中(1)」に変更する。
【0058】
ステップS612
ユーザ端末300の通信部340が空席管理サーバ200から予約番号を受信すると、表示制御部3102は通信制御部3103から予約番号を受け取り、表示部320に所定の情報を表示する。ここで表示される情報は、店舗を特定する情報(たとえば店舗名)と、席を特定する情報(たとえば席番号または席レイアウト画像中の位置情報)と、予約番号とを表示する。これにより、ユーザは予約が完了したことを知ることができる。また、本実施形態では、予約が完了した場合、例えば15分後に対象の店舗に行かなければならないため、ユーザ端末300の表示部320に当該予約が15分だけ有効であると注意喚起するような表示を行ってもよい。
【0059】
ステップS613
タブレット端末401の通信部4014が空席管理サーバ200から予約番号を受信すると、UIデータ生成部40111は通信制御部40113から予約番号を受け取り、表示部4012に表示する。なお、予約を行ったユーザが15分以内に来店できない場合には、後述のように、当該予約が解除されるようにしてもよい。
【0060】
<席管理処理の詳細>
図12は、実施形態1による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートである。席管理処理は、席の利用状態(空席、予約中、利用中)を管理する処理と、広告を表示する処理とを含む。
【0061】
図12のフローチャートでは、対象の席の利用状態が「空席」である場合から席管理処理が開始されることを想定している。例えば、店舗400の回転時には各席は空席なので、店舗の開店前に各タブレット端末401の電源が入れられた後、開店とともに各タブレット端末における図12に示すフローチャートが開始される。なお、以下の説明では主にUIデータ生成部40111が動作主体としているが、各処理に関して、それぞれ別の処理部を新たに設定して動作主体にしてもよい。また、UIデータ生成部40111および新たに設定される処理部はCPU4011によって実現されるので、各ステップの動作主体はCPU4011であるということもできる。また、各ステップの動作主体はタブレット端末401であるということもできる。
【0062】
ステップS701
利用状態が「空席」の場合、表示制御部40112は、空席用UIデータから空席用表示データを生成して表示部4012の表示画面上に表示する。なお、空席用UIデータは、UIデータ生成部40111によってメモリ4015から読み出され、表示制御部40112に受け渡される。
【0063】
ステップS702
UIデータ生成部40111は、空席管理サーバ200から当該席の予約情報(特定のユーザによって予約されたことを示す情報)を受け取ったか否か判断する。予約情報を受け取っていない場合(すなわち予約受付をしていない場合:ステップS702でNOの場合)、処理はステップS703に移行する。予約情報を受け取った場合(すなわち予約受付した場合:ステップS702でYESの場合)、処理はステップS704に移行する。
【0064】
ステップS703
UIデータ生成部40111は、当該席が利用開始の状態になったか否か判断する。例えば、席予約なしのユーザが来店し、「空席」の席に係るタブレット端末401において利用開始操作を行った場合に、当該席の利用状態が「空席」から「利用中」と変化する。
【0065】
利用開始操作を受け付けた場合(ステップS703でYESの場合)、処理はステップS707に移行する。一方、利用開始操作を受け付けていない場合(ステップS703でNOの場合)、処理はステップS701に戻る。この場合、タブレット端末401の画面表示は空席用表示のままである。
【0066】
ステップS704
UIデータ生成部40111は、予約中席用UIデータをメモリ4015から読み出し、表示制御部40112に受け渡す。そして、表示制御部40112は、予約中席用UIデータに基づいて予約中席用表示画面を生成し、それを表示部4012に表示する(この処理は図11のステップS613に対応する)。ここで、タブレット端末401の画面表示は「予約中」に対応する表示となる。そして、表示制御部40112は、空席管理サーバ200から送信されてきた予約番号をメモリ4015に格納する。
【0067】
ステップS705
UIデータ生成部40111は、予約を行ったユーザによるチェックインが、所定の確保可能時間内にあったか否か判断する。確保可能時間は、たとえばステップS609の実行時刻を起点として計測され、たとえば15分間である。確保可能時間内に利用開始操作があり、かつその後に正しい予約番号が入力された場合には、チェックインがあったと判断される。一方、利用開始操作がなかった場合、および、利用開始操作の後に正しい予約番号が入力されなかった場合には、チェックインがなかったと判断される。
ここで、UIデータ生成部40111は、入力された予約番号が正しいか否かを判定するために、入力された予約番号とメモリ4015に格納された当該席の予約番号(すなわち空席管理サーバ200から通知された番号)とを照合する。入力された予約番号が適切でなければ、UIデータ生成部40111は予約番号の再入力を促すメッセージを表示し、再入力を受け付ける。
【0068】
照合が所定回数(たとえば5回)失敗した場合には、チェックイン不可として当該ユーザが当該席を利用できないようにしてもよい。また、店員が応対するように促す警告を表示してもよい。この場合には、予約番号の照合に失敗したことを店舗端末(図示せず)に通知し、即座に当該席に向かうように促す警告通知(メッセージ)を表示するようにしてもよい。そして、例えば、店員は、予約解除がなされ、当該席の利用状態が「空席」になるのを待って、空席用表示画面の着席ボタンを押下し、当該ユーザに席を利用させることもできる。
【0069】
チェックインがあったと判断された場合(ステップS705でYESの場合)、処理はステップS707に移行する。チェックインがなかったと判断された場合(ステップS705でNOの場合)、処理はステップS706に移行する。
なお、チェックインがまだ行われていないが、確保可能時間が満了していない場合には、予約状態の表示が継続される。
【0070】
ステップS706
UIデータ生成部40111は、予約中席用表示画面を空席用表示画面に変更する。そして、通信制御部40113は、通信部4014を用いて、予約解除(確保可能時間内にチェックイン操作がなかったため、予約が解除された)を空席管理サーバ200に通知する。
なお、予約解除を受信した空席管理サーバ200は、席利用状態管理テーブル2410における当該席の利用状態2417を「予約中(1)」から「空席(0)」に変更する。また、空席管理サーバ200は、当該ユーザのユーザ端末300に予約解除を通知する。
【0071】
ステップS707
UIデータ生成部40111は、タブレット端末401のUI表示を予約席用表示から利用中席用表示画面に変更する。
【0072】
ステップS708
UIデータ生成部40111は、タイマー(図示せず)を作動させ、時間のカウントを開始する。これにより、タブレット端末401による利用開始操作が実行されてからの経過時間を計測する。
【0073】
ステップS709
UIデータ生成部40111は、タイマーを作動させてから所定時間A(例えば、5分)が経過したか判断する。まだ所定時間Aが経過していない場合(ステップS709でNOの場合)、処理はステップS709に戻り、タイマーによる時間カウントが継続される。一方、所定時間Aが経過した場合(ステップS709でYESの場合)、処理はステップS710に移行する。
【0074】
ステップS710
表示制御部40112は、ステップS702で受け付けた予約に関連する顧客情報が存在するか否かを判定し、存在する場合にはその顧客情報を取得する。この顧客情報は、席が予約された際に予約した顧客に関する情報である。顧客情報は、予約された場合には、予約情報とともに図11のステップS610において受信され、メモリ4015に保存されているので、表示制御部40112はこれを取得することができる。顧客情報には顧客属性が含まれている。つまりS710においては、予約者によるチェックインを検知した後、予約者の顧客情報を取得することになる。また、予約を受け付けておらず、S703においてYESと処理されて利用中である場合には、顧客情報が存在しないため、S712に進む。
【0075】
ステップS711
選択部40115は、顧客情報が存在する場合(ステップS710でYESの場合)には、顧客情報に基づき、メモリ4015に記憶されている広告のうちから、表示する広告を選択する。たとえば、ある広告について、顧客属性の各項目が、いずれも広告属性の対応する項目に適合する場合には、その広告は表示候補となる。「適合する」とは、たとえば、ある項目の広告属性によって表される範囲が、その項目の顧客属性によって表される値または範囲を含むことをいう。具体例として、ユーザの顧客属性の性別が「女性」であって、広告属性の性別が「女性」または「すべて」である場合には、性別について顧客属性が広告属性に適合する。このようにして、表示制御部40112は、表示される広告を顧客属性および広告属性に基づいて選択する。
表示候補となる広告が複数存在する場合には、表示制御部40112は、表示すべき広告を表示候補のうちから任意の基準で(たとえばランダムに)1つ決定してもよいし、各表示候補を逐次表示してもよい。また、表示候補となる広告が存在しない場合には、表示制御部40112は、表示すべき広告をすべての広告のうちから任意の基準で(たとえばランダムに)1つ決定してもよい。
顧客情報が存在しない場合(ステップS710でNOの場合)には、処理はステップS712に移行する。
【0076】
ステップS712
表示制御部40112は、広告を表示部4012に表示させる。ここで、ステップS711で広告が選択されている場合には、その広告が表示される。このようにして、表示制御部40112は、顧客属性に応じて異なる広告を、表示部4012に表示する。一方、ステップS711が実行されていない場合(ステップS710でNOの場合)には、表示制御部40112は、表示すべき広告をすべての広告のうちから任意の基準で(たとえばランダムに)1つ決定してもよい。このように、表示制御部40112は、席の利用者の顧客情報を取得している場合には、表示部320に顧客情報に応じたコンテンツを表示させる。また、表示制御部40112は、広告を選択した場合には、選択した広告を表示部320に表示させ、広告を選択していない場合には、記憶装置240に格納された表示可能な広告のうちいずれかを事前に設定された手順で表示させる。
【0077】
なお、図10に示すように、タブレット端末401は、各広告について表示度数を記憶することができる。表示制御部40112は、広告が表示されることに応じて、その広告の表示度数を増加させてもよい。この増加量は、1回につき1であってもよい(その場合には、表示度数は広告の表示回数を示すことになる)。
また、この増加量は、状況に応じて変化してもよい。たとえば、表示制御部40112は、この増加量を、広告が表示される時間帯に基づいて決定してもよい。具体例として、店舗が居酒屋である場合には、17:00~20:00の増加量を大きい値とし、20:00以降の増加量を小さい値としてもよい。このようにすると、広告が効果的であると考えられる時間帯に表示された場合には、そうでない場合よりも表示度数が大きく増加することになる。
表示度数は、広告表示に係る料金の決定に利用することができる。たとえば、表示度数がより大きい広告は、より多数回、より効果的な時間帯に表示されたと言えるため、広告料金を高くすることが考えられる。
【0078】
ここで、ステップS703またはS705が先に実行されているので、広告の表示は、利用開始操作の後に(たとえば所定時間経過後に)開始されることになる。このような構成によれば、顧客が実際に広告を視聴できる状態で広告の表示が行われるので、広告の注目度が向上する。
さらに、ステップS709が先に実行されるので、広告の表示は、利用開始操作の直後でなく、利用開始操作から所定時間が経過した後に開始される。このような構成によれば、顧客が飲食の注文を済ませ、落ち着いたと思われるタイミングで広告を表示することができ、広告の注目度がさらに向上する。
【0079】
ステップS713
UIデータ生成部40111は、利用中席用表示画面に表示されている退席ボタンがユーザによって押下されたか判断する。退席ボタンがまだ押下されていない場合(ステップS713でNOの場合)、処理はステップS712に移行し、広告の表示が継続される。退席ボタンが押下された場合(ステップS713でYESの場合)、処理はステップS714に移行する。
【0080】
ステップS714
UIデータ生成部40111は、当該タブレット端末401の表示画面を利用中席用表示画面から空席用表示画面に変更する。また、通信制御部40113は、通信部4014を用いて、当該席の利用状態が「利用中」から「空席」に変わったことを空席管理サーバ200に通知する。そして、処理はステップS701に移行する。この通知を受けた空席管理サーバ200は、席利用状態管理テーブル2410における対象の席の利用状態2417を「利用中(2)」から「空席(0)」に変更する。
【0081】
<ユーザ端末300における席予約時の画面構成例>
図13は、ユーザが店舗400の席を予約する際にユーザ端末300の画面上に表示されるUI画面構成例を示す図である。
【0082】
図13(a)は、店舗選択用UI画面801の構成例を示す図である。店舗選択用UI画面801は、空席管理サーバ200に送信した店舗検索リクエストに対応する店舗群とそれらの混雑情報を表示する。図13(a)は、リスト表示形式の構成を示しているが、地図上に各店舗をピン表示する形式で構成してもよい。店舗選択用UI画面801は、店舗情報8011を含むリストで構成される。リストには1以上の店舗情報8011-1~8011-n(ただしnは1以上の整数)が含まれる。
各店舗情報8011は、店舗名(カフェAなど)と、ユーザ端末300の現在位置(たとえばリクエスト送信時の位置)からの距離および所要時間と、を含んでいる。当該距離および所要時間は、ユーザ端末300の位置情報(店舗検索リクエストに含まれる情報)と店舗の所在地情報とに基づいて空席管理サーバ200が算出し、ユーザ端末300に送信してもよい。
ユーザ端末300は、店舗選択用UI画面801において、1つの店舗を選択する操作を受け付けることができる。1つの店舗がユーザによって選択されると、選択された店舗を識別する情報が空席管理サーバ200に送信され、当該選択された店舗の席情報とそれらの利用状態の情報が空席管理サーバ200から送信されてくる(図13(b))。
【0083】
図13(b)は、ユーザが選択した店舗の席情報を表示する席選択用UI画面802の構成例を示す図である。図13(b)による席選択用UI画面802は、席情報8021と、注意喚起表示8022とを含んでいる。席情報8021として、1以上の席情報8021-1~8021-n(ただしnは1以上の整数)が含まれる。
各席情報8021は、席属性情報(図4の席属性2416に対応する)と、付帯設備情報(電源の有無、無線LANの有無など)と、利用状態の情報(図4の利用状態2417に対応する)と、を含む。図13(b)では、空席は「空きあり」と表示されている。
ユーザ端末300は、席選択用UI画面802において空席が存在する場合に、空席のうちの1つを選択する操作を受け付けることができる。1つの空席がユーザによって選択されると、ユーザ端末300は、選択された席の情報を空席管理サーバ200に送信する。空席管理サーバ200は、当該予約に対して予約番号を付し、これによって予約が確定される。空席管理サーバ200は、予約番号を含む予約完了通知をユーザ端末300に送信し、ユーザ端末300はこれを受信する。
【0084】
図13(c)は、ユーザ端末300の表示画面に表示される予約完了通知803の構成例を示す図である。予約完了通知803は、予約された席の情報8031と、予約に関するルール情報8032と、予約をキャンセルするためのキャセルボタン8033と、を含んでいる。
席の情報8031は、席属性情報と、席番号と、予約番号と、残り確保時間とを含む。席番号は、この例では「テーブル番号」として表示される「A-1」であり、たとえば図4の席ID2415と1対1に対応する。予約番号は、図13(c)では「利用番号」として表示される。残り確保時間は、当該予約によって当該席が確保される時間(残存時間)を示し、例えば、予約直後は15分間であるが、時間経過に伴ってカウントダウンされる。
予約に関するルール情報8032として、予約完了から所定時間(15分)以内に来店しない場合には予約が解除されるという通知と、利用時間(たとえばチェックインから退席までの時間)は最大60分間であるという通知と、来店後席のタブレット端末401に利用番号を入力するよう促す通知とが表示される。
【0085】
<店舗400におけるタブレット端末401の表示画面構成例>
図14は、利用状態別のタブレット端末401の表示画面構成例を示す図である。図14(a)は、空席時の表示画面901の構成例を示す図である。空席時の表示画面901は、席番号9011(この例では図13(c)と同様に「テーブル番号」と表示される)と、着席ボタン9012と、利用ルール表示9013と、を含む。
予約なしで来店したユーザは、空席がある場合、空席に係るタブレット端末401の画面上の着席ボタン9012を押下することにより、当該空席を利用することができるようになる。着席ボタン9012が押下されると、タブレット端末401は席の利用状態を「利用中」に変更する。これによって、タブレット端末401の画面は、利用中の表示画面903(図14(c))に変化する。
【0086】
図14(b)は、予約中の表示画面902の構成例を示す図である。予約中の表示画面902は、席番号9021と、利用開始ボタン9022と、予約済表示9023と、予約番号入力欄9024と、を含む。
上記確保可能時間(15分)以内に来店した予約ありのユーザは、自身が予約した席に係るタブレット端末401において、チェックインを行う。たとえば、予約番号入力欄9024に、予約時に空席管理サーバ200から付与された予約番号を入力する。正しい予約番号の入力および利用開始ボタン9022の操作によってチェックインが完了すると、タブレット端末401は、利用状態を「利用中」に変更する。これによって、タブレット端末401の画面は、利用中の表示画面903(図14(c))に変化する。
【0087】
図14(c)は、利用中の表示画面903の構成例を示す図である。利用中の表示画面903は、席番号9031(この例では図13(c)と同様に「テーブル番号」と表示される)と、退席ボタン9032と、現在の利用時間9033と、を含む。席を利用中のユーザが退席する際に退席ボタン9032を押下すると、タブレット端末401は、利用状態を「空席」に変更する。これによって、タブレット端末401の画面は、空席時の表示画面901(図14(a))に変化する。また、利用時間9033が所定時間(60分)経過すると、リマインド画面表示(図14(d))が出力されてもよい。
【0088】
図14(d)は、変形例において表示可能なリマインド画面表示904の構成例を示す図である。リマインド画面表示904は、席利用がルールで定められた所定時間(60分)を経過した際に、退席を促すために表示される。
リマインド画面表示904は、席番号9041(この例では図13(c)と同様に「テーブル番号」と表示される)と、退席ボタン9042と、利用時間が60分を経過したことを示す利用時間表示9043と、リマインドメッセージ(退席促進メッセージ)9044と、を含む。当該リマインドメッセージを受けてユーザが退席ボタン9042を押下すると、タブレット端末401は、利用状態を「空席」に変更する。これによって、タブレット端末401の画面は、空席時の表示画面901(図14(a))に変化する。
【0089】
以上のように、各席に係るタブレット端末401において席の利用状態に変化があると、画面表示が変化するが、それに加えて、利用状態の変化(空席→利用中、予約中→利用中、利用中→空席)が空席管理サーバ200に送信され、席利用状態管理テーブル2410の利用状態2417が更新される。
【0090】
<タブレット端末401における広告表示>
図12のステップS712等に関連して説明したように、チェックイン後に所定時間が経過すると、タブレット端末401は広告を表示する。タブレット端末401による広告の具体的な表示態様はとくに図示しないが、タブレット端末401の画面全体を用いて表示してもよいし、画面の一部を用いて表示してもよい。また、再生期間外の広告については、空席管理サーバからタブレット端末401に削除するよう指示したり、タブレット端末401が再生期間を過ぎた広告を自動で削除するようにしても良い。
【0091】
<実施形態1のまとめ>
実施形態1では、空席管理サーバ200はユーザごとに顧客情報を記憶しており、席を予約したユーザの顧客情報を取得する。空席管理サーバ200は、予約された席に係るタブレット端末401に顧客情報を送信することで、タブレット端末401は予約したユーザの顧客情報を取得することができる。タブレット端末401は、複数の広告を格納しており、利用開始の際にユーザから席の利用を開始することを知らせる利用開始操作を受け付けると、広告を表示する。これにより、席を利用しているユーザがいる間にのみ広告を表示することができる。さらにタブレット端末401は、先の利用開始の際に予約したユーザによる利用であることを検知すると、送信された顧客情報に応じて広告を選択し、する。チェックイン操作から所定時間が経過すると、タブレット端末401は選択された広告を表示する。ここで、広告は顧客属性に応じて異なるものが選択されているので、タブレット端末401は顧客に応じて適切な広告を表示することができる。
なお、本形態において、空席管理サーバ200は、予約番号とともに、顧客情報を送ることとした。しかしながら、予約した人の中には実際に着席できなかったり、キャンセルする人もいる。そこで、顧客情報は、S705において予約者によるチェックインが確認できた場合にのみ、S705の後に予約者の顧客情報を送るようにしても良い。
また、タブレット端末401のメモリに格納された顧客情報は、個人情報の取り扱いの観点から不要になった時点で削除されるようにしても良い。例えば、S711において顧客情報を用いて広告を選択した後や、S713において退席入力受付が完了した後に、顧客情報をメモリから削除することが望ましい。
【0092】
(2)実施形態2
実施形態2は、実施形態1における広告を選択する方法を一部変更したものである。実施形態1では、タブレット端末401は、図12のステップS711において、顧客情報のみに応じて広告を選択する。実施形態2では、タブレット端末401は、顧客情報に加え、タブレット端末401に関する属性(装置属性)に基づいて広告を選択する。以下、実施形態2について説明するが、実施形態1と共通する部分については説明を省略する場合がある。
装置属性は、各タブレット端末401について定義される。装置属性は、タブレット端末401の種類を表すことができる。また、装置属性は、タブレット端末401に対応する席の環境等を表してもよい。たとえば、店舗において子供と一緒に利用する顧客向けのキッズルームに配置されるタブレット端末401には、装置属性として「ファミリ」が定義される。また、たとえば、モバイル電源および無線通信環境が設けられるビジネス用の席に配置されるタブレット端末401には、装置属性として「ビジネス」が定義される。装置属性は、たとえば店舗の責任者等が事前に各タブレット端末401に入力しておくことができる。
【0093】
<広告管理テーブル2610の構成例>
図15は、実施形態2による、タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。実施形態1の構成(図10)に加え、広告属性は席種類2620を含む。
【0094】
図16は、実施形態2による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートの一部である。タブレット端末401は、実施形態1と同様に図12の処理を実行するが、その一部は図15に示すように変更される。
【0095】
ステップS701~S709
ステップS701~S709の処理は、実施形態1(図12)と同様に実行される。
【0096】
ステップS1101
ステップS709の後、表示制御部40112は装置属性を取得する。
【0097】
ステップS1102
表示制御部40112は、装置属性に基づく広告選択が可能かどうかを判定する。たとえば、当該タブレット端末401の装置属性と、広告属性の席種類とが一致する広告が存在する場合には、広告選択が可能であると判定するとともに、その広告を選択する。該当する広告が複数存在する場合には、表示制御部40112は、表示すべき広告を任意の基準で(たとえばランダムに)1つ決定してもよいし、各広告を逐次表示してもよい。装置属性に基づく広告選択が可能であった場合(ステップS1102においてYESの場合)には、処理はステップS712に進む。すなわち、この場合には、ステップS710およびS711は省略され、顧客情報に基づく広告選択は行われない。
当該タブレット端末401の装置属性と、広告属性の席種類とが一致する広告が存在しない場合には、表示制御部40112は、装置属性に基づく広告選択が不可能であると判定し(ステップS1102においてNOの場合)、処理をステップS710に進める。
【0098】
ステップS710以降
ステップS710以降の処理は、実施形態1(図12)と同様に実行される。
【0099】
このように、実施形態2において、表示制御部40112は、まず装置属性および広告属性(とくに席種類)に基づいて広告を選択し、これによって広告が選択されなかった場合には、実施形態1と同様に、顧客属性および広告属性(たとえば性別、年齢および職業)に基づいて広告を選択する。
【0100】
<実施形態2のまとめ>
実施形態2では、顧客情報に含まれる顧客個人の属性よりも装置属性を優先して広告を選択するので、装置属性を適切に設定することにより、顧客に対してより適した広告を表示することができる。たとえば、キッズルームを利用する顧客は幼児連れの家族であることが多いが、そのような顧客に対しては、予約したユーザ個人の属性に関わらず(たとえば予約したユーザが父親であるか母親であるかに関わらず)、ファミリ向けの広告を表示することができる。
【0101】
(3)実施形態3
実施形態3は、実施形態1において、広告を選択する方法を一部変更したものである。実施形態3では、タブレット端末401は、顧客情報に加え、飲食物の注文に関する注文属性に基づいて広告を選択する。以下、実施形態3について説明するが、実施形態1または2と共通する部分については説明を省略する場合がある。
注文属性は、たとえば特定の飲食物または特定の料理コースを表すことができる。誕生日祝賀用のコース料理が注文された場合には、該当する席またはタブレット端末401の注文属性は「誕生日」とすることができる。
注文属性は、たとえば店舗の従業員が、料理コースの注文を受けることに応じて、タブレット端末401に(直接、または他の任意のコンピュータを介して)入力することができる。または、顧客がタブレット端末401を介して飲食物または料理コースの注文を行うことができるように構成されている場合には、注文の際にタブレット端末401が注文属性を取得してもよい。または、ユーザが予約の際に料理コースを指定できるようになっている場合には、ステップS610(図11)において空席管理サーバ200がタブレット端末401に注文属性を送信してもよい。
【0102】
<広告管理テーブル2610の構成例>
図17は、実施形態3による、タブレット端末401において表示される広告に関する情報を管理する広告管理テーブル2610の構成例を示す図である。実施形態1の構成(図10)に加え、広告属性はコース種類2630を含む。
【0103】
図18は、実施形態3による、各タブレット端末401が実行する席管理処理を説明するためのフローチャートの一部である。タブレット端末401は、実施形態1と同様に図12の処理を実行するが、その一部は図18に示すように変更される。
【0104】
ステップS701~S709
ステップS701~S709の処理は、実施形態1(図12)と同様に実行される。
【0105】
ステップS1301
ステップS709の後、表示制御部40112は注文属性を取得する。
【0106】
ステップS1302
表示制御部40112は、注文属性に基づく広告選択が可能かどうかを判定する。たとえば、注文属性と、広告属性のコース種類とが一致する広告が存在する場合には、広告選択が可能であると判定するとともに、その広告を選択する。該当する広告が複数存在する場合には、表示制御部40112は、表示すべき広告を任意の基準で(たとえばランダムに)1つ決定してもよいし、各広告を逐次表示してもよい。注文属性に基づく広告選択が可能であった場合(ステップS1302においてYESの場合)には、処理はステップS712に進む。すなわち、この場合には、ステップS710およびS711は省略され、顧客情報に基づく広告選択は行われない。
注文属性と、広告属性のコース種類とが一致する広告が存在しない場合には、表示制御部40112は、注文属性に基づく広告選択が不可能であると判定し(ステップS1302においてNOの場合)、処理をステップS710に進める。
【0107】
このように、実施形態3において、表示制御部40112は、まず注文属性および広告属性(とくにコース種類)に基づいて広告を選択し、これによって広告が選択されなかった場合には、実施形態1と同様に、顧客属性および広告属性(たとえば性別、年齢および職業)に基づいて広告を選択する。
【0108】
ステップS710以降
ステップS710以降の処理は、実施形態1(図12)と同様に実行される。
【0109】
<実施形態3のまとめ>
実施形態3では、顧客情報よりも注文属性を優先して広告を選択するので、注文属性を適切に設定することにより、顧客に対してより適した広告を表示することができる。たとえば、誕生日祝賀用のコース料理を注文した顧客に対しては、誕生日プレゼントの広告を表示することができる。
【0110】
(4)その他の実施形態
上記の実施形態1~3に、さらに下記のような変形を施すことができる。
上記の実施形態はいずれも、タブレット端末401に表示させる顧客情報に応じたコンテンツとして広告を表示する例を説明した。コンテンツとしては例えば、店舗のメニューでも良い。店舗が飲食店である場合、顧客属性によって好みに合いやすいメニューが異なる。より具体的には、居酒屋やファミリーレストランのような飲食店では、性別や世代によって好まれるメニューの傾向が異なっている。そこで、性別や世代に応じたメニューを表示する順序や、レイアウトの画像や、共通のメニュー画像に加えて表示する顧客属性ごとのおすすめメニューの画像を用意しておき、顧客情報に応じて表示するようにしても良い。
また、実施形態2および3を組み合わせてもよい。たとえば、まずステップS1301~S1302を実行して注文属性により広告を選択する。注文属性によって広告を選択できなかった場合には、ステップS1101~S1102を実行して装置属性により広告を選択する。装置属性によって広告を選択できなかった場合には、ステップS710~S711を実行して顧客属性により広告を選択する。このようにすると、様々な選択基準に優先順位を付けて組み合わせることができる。
【0111】
実施形態1~3において、顧客属性は、図5のような形式で予め登録しておく必要はなく、また、空席管理サーバ200からタブレット端末401に送信される必要もない。たとえば、空席管理システム10は、席を利用している顧客の顧客属性を取得してもよい。具体例として、タブレット端末401に内蔵されているカメラまたはタブレット端末401と通信可能なカメラが顧客の画像を撮影し、これによってタブレット端末401は顧客の画像を取得してもよい。そして、タブレット端末401は、顧客の画像に基づき、顧客属性を決定してもよい。
このようにすると、顧客に関する情報の事前登録が不要となる。また、席の予約を行わない顧客についても、顧客に応じて適切な広告を表示することができる。
なお、すべてのタブレット端末401がこのような動作を行う必要はなく、撮影に適した位置(たとえば席を利用している顧客について、画像処理に適した画像を撮影できる位置)に配置されるタブレット端末401のみがこのような動作を行うように構成してもよい。
このような変形例において、顧客属性は、たとえば性別、年齢、体型、服装、職業、等のうち少なくとも1つを含むことができ、広告属性もこれに対応して定義される。なお、画像からこのような顧客属性を取得するための方法は、公知の画像処理技術等を用いて適宜設計可能である。
【0112】
実施形態1~3では、空席管理サーバ200が店舗の空席管理および、広告配信を行った。しかしながら、空席管理を行うサーバと広告配信を行うサーバは異なるサーバによって構成しても良い。
実施形態1~3では、表示制御部40112は、利用開始操作(ステップS705におけるチェックイン処理に含まれる)を受け付けてから所定時間A後(ステップS709)に、広告表示(ステップS712)の処理を開始する。変形例として、所定時間Aの待機は省略してもよい。また、利用開始操作を受け付けてから、時間以外の所定条件を満たすことに応じて広告を表示してもよい。いずれの場合でも、表示制御部40112は、利用開始操作を条件の1つとして動作するので、利用開始操作を受け付けることに関連して広告を表示するということができる。
【符号の説明】
【0113】
10…空席管理システム
200…空席管理サーバ
300…ユーザ端末
320,4012…表示部
330,4013…入力部
340,4014…通信部
350,4015…メモリ
401…タブレット端末(端末)
2510…ユーザ管理テーブル
2610…広告管理テーブル
2615…表示度数
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18