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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044215
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】電源用半導体集積回路
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/56 20060101AFI20220310BHJP
【FI】
G05F1/56 310Q
G05F1/56 320H
G05F1/56 320C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020149739
(22)【出願日】2020-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 康平
(72)【発明者】
【氏名】牧 慎一朗
【テーマコード(参考)】
5H430
【Fターム(参考)】
5H430BB01
5H430BB05
5H430BB09
5H430BB11
5H430EE04
5H430FF02
5H430FF07
5H430FF13
5H430GG01
5H430HH03
5H430LA07
5H430LA10
5H430LA13
5H430LA14
5H430LA24
5H430LB06
(57)【要約】
【課題】ショート異常を検出する回路とサーマルシャットダウン回路とを備えた電源用ICにおいて、外付け抵抗が端子から外れている場合に報知洩れを回避できるようにする。
【解決手段】出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第1トランジスタと、この第1トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて電圧出力端子のショート状態を検出するショート異常検出回路と、ショート異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第1出力端子とを設け、カレントリミット回路による電流制限値はショート異常検出回路による電流検出範囲内に設定され、カレントリミット回路が電流を制限している状態においてもショート異常検出回路が前記電圧出力端子のショート状態を検出することができるように構成した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、出力のフィードバック電圧に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタにより流される出力電流が所定値以上流れないように制限するカレントリミット回路と、を備えた電源用半導体集積回路であって、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第1トランジスタと、
前記第1トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のショート状態を検出するショート異常検出回路と、
前記ショート異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第1出力端子と、を備え、
前記カレントリミット回路による電流制限値は前記ショート異常検出回路による電流検出範囲内に設定され、前記カレントリミット回路が電流を制限している状態においても前記ショート異常検出回路が前記電圧出力端子のショート状態を検出することが可能に構成されていることを特徴とする電源用半導体集積回路。
【請求項2】
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、出力のフィードバック電圧に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタにより流される出力電流が所定値以上流れないように制限するカレントリミット回路と、を備えた電源用半導体集積回路であって、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第1トランジスタと、
前記第1トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のショート状態を検出するショート異常検出回路と、
前記ショート異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第1出力端子と、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第2トランジスタと、
前記第2トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のオープン状態を検出するオープン異常検出回路と、
前記オープン異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第2出力端子と、
検出した温度が所定温度以上である場合に前記制御回路の動作を停止させるサーマルシャットダウン回路と、を備え、
前記サーマルシャットダウン回路の出力信号と前記ショート異常検出回路の出力信号の論理和をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力され、
前記サーマルシャットダウン回路の出力信号と前記オープン異常検出回路の出力信号の論理和をとった信号が前記第2出力端子より出力されるように構成されていることを特徴とする電源用半導体集積回路。
【請求項3】
前記ショート異常検出回路の出力を遅延する遅延回路を備え、
前記遅延回路の出力と遅延される前の前記ショート異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電源用半導体集積回路。
【請求項4】
前記ショート異常検出回路の出力と前記オープン異常検出回路の出力を遅延する遅延回路を備え、
前記遅延回路の出力と遅延される前の前記ショート異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力され、
前記遅延回路の出力と遅延される前の前記オープン異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第2出力端子より出力されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電源用半導体集積回路。
【請求項5】
異常な状態を検出して出力を停止させる第1過電圧保護回路を備え、
前記第1過電圧保護回路が動作している場合に当該第1過電圧保護回路より出力される動作状態を示す信号に基づいて前記第1出力端子および第2出力端子が異常を示す状態に変化されるように構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電源用半導体集積回路。
【請求項6】
前記第1過電圧保護回路は、前記電圧出力端子より出力される出力電圧の過電圧状態を検出して出力を停止させる出力の過電圧保護回路であることを特徴とする請求項5に記載の電源用半導体集積回路。
【請求項7】
前記フィードバック電圧が入力される外部端子と、
前記フィードバック電圧の過電圧状態を検出して出力を停止させる第2過電圧保護回路と、を備え、
前記第2過電圧保護回路が動作している場合に当該第2過電圧保護回路より出力される動作状態を示す信号に基づいて前記第1出力端子および第2出力端子が異常を示す状態に変化されるように構成されていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の電源用半導体集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流電圧を変換するシリーズレギュレータのような電圧レギュレータまたは電源装置の電圧をそのまま負荷へ供給したり遮断したりする電源スイッチを構成する電源用半導体集積回路(電源用IC)に利用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
直流電圧入力端子と出力端子との間に設けられたトランジスタを制御して所望の電位の直流電圧を出力する電源装置としてシリーズレギュレータ(以下、レギュレータと略す)がある。
車載用のレギュレータでは、一般にコネクタによってカーナビなどの車載電子機器がレギュレータに接続される。そのため、車体の振動でコネクタが外れて電源の出力端子がオープンになったり、負荷としての電子機器の内部でショートが発生したりすることがある。それ故、車載用のレギュレータには、そのような異常な状態を検出する機能が求められている。
【0003】
そこで、例えば図8に示すように、出力端子のオープン状態を検出するオープン異常検出用コンパレータCMP1と、ショート状態を検出するショート異常検出用コンパレータCMP2とを設け、異常検出信号Err_op,Err_scを生成して出力端子より出力するように構成したレギュレータ用半導体集積回路(レギュレータ用IC)に関する発明が提案されている(特許文献1、2)。
【0004】
なお、特許文献1や2に記載されている発明は、チップの温度が所定温度以上に上昇した場合に誤差アンプの動作を停止させるサーマルシャットダウン回路を設けたレギュレータ用IC(図8)において、ORゲート18によって、ショート異常検出用のコンパレータCMP2の出力とサーマルシャットダウン回路TSDの出力との論理和をとり、トランジスタQ6をオン・オフさせることで、異常検出信号Err_scを出力する実施例も開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-45096号公報
【特許文献2】特開2018-55545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図8に示されているレギュレータ用ICにおいては、オープン異常検出用の外付け抵抗Ropとショート異常検出用の外付け抵抗Rscを接続するための端子P1,P2を設けており、端子P1とP2に抵抗RopとRscが正常に接続されている場合には、検出状態に応じて、次の表1に示すような異常検出信号Err_op,Err_scを出力する。
しかしながら、オープン異常検出用の外付け抵抗Ropが端子P1から外れていると、表2に示すような異常検出信号Err_op,Err_scを出力し、ショート異常検出用の外付け抵抗Rscがショートしていると表3に示すような異常検出信号Err_op,Err_scを出力する。
【0007】
【表1】
【表2】
【表3】
【0008】
表1と表2、表3を比較すると、外付け抵抗Ropが端子P1から外れている状態でサーマルシャットダウン回路TSDが動作すると、異常検出信号Err_op,Err_scとして表1のように“L,L“を出力すべきところを表1のように“H,L“を出力してしまう。また、ショート異常検出用の外付け抵抗Rscがショートしている状態で、出力端子または負荷デバイスにおいてショート異常が発生すると、異常検出信号Err_op,Err_scとして表1のように“H,L“を出力すべきところを表3のように“H,H“を出力してしまい、異常があるにも関わらず正常であると誤った報知をするという課題があることが明らかになった。
【0009】
ここで、サーマルシャットダウン回路TSDが動作していることを正確に報知できなかったり、出力端子においてショート異常が発生していることを正確に報知できなかったりすると、電源装置として致命傷となりかねないので、回避することが望まれる。一方、表2を参照すると、外付け抵抗Ropのオープン状態で出力端子においてオープン異常が発生した場合も、本来は“L,H“を出力すべきところを “H,H“を出力してしまう。ただし、出力端子におけるオープン異常は、負荷デバイスが動作しないだけで電源装置として致命傷とならないので、許容することができる。
【0010】
この発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、出力端子のショート異常を検出する回路とサーマルシャットダウン回路とを備えたレギュレータ用ICや電源スイッチ用ICのような電源用ICにおいて、外付け抵抗が端子から外れている場合にサーマルシャットダウン回路の動作に関する報知洩れや出力端子におけるショートに関する報知洩れを回避できるようにすることにある。
本発明の他の目的は、さらにカレントリミット回路を備えた電源用IC(レギュレータ用IC、電源スイッチ用IC)において、カレントリミット回路としてフの字特性を有するものを使用できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、出力のフィードバック電圧に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタにより流される出力電流が所定値以上流れないように制限するカレントリミット回路と、を備えた電源用半導体集積回路であって、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第1トランジスタと、
前記第1トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のショート状態を検出するショート異常検出回路と、
前記ショート異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第1出力端子と、を備え、
前記カレントリミット回路による電流制限値は前記ショート異常検出回路による電流検出範囲内に設定され、前記カレントリミット回路が電流を制限している状態においても前記ショート異常検出回路が前記電圧出力端子のショート状態を検出することが可能に構成したものである。
【0012】
上記のような構成を有する電源用半導体集積回路によれば、出力トランジスタとカレントミラー回路を構成するトランジスタと直列に接続される抵抗素子がショートしても、ショート状態をカレントリミット回路で検出して異常の発生を外部へ報知することができる。また、カレントリミット回路が電流を制限している状態においても前記ショート異常検出回路が前記電圧出力端子のショート状態を検出することができるので、カレントリミット回路としてフの字特性を有する回路を使用することができ、それによって負荷デバイスを保護することができるとともに、ショート異常検出回路の検出値または検出範囲を電流の多い方に設定することができ、それによって出力電流の実使用領域を広げることができる。
【0013】
本出願の他の発明は、
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、出力のフィードバック電圧に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタにより流される出力電流が所定値以上流れないように制限するカレントリミット回路と、を備えた電源用半導体集積回路であって、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第1トランジスタと、
前記第1トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のショート状態を検出するショート異常検出回路と、
前記ショート異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第1出力端子と、
前記出力トランジスタとカレントミラー回路を構成する第2トランジスタと、
前記第2トランジスタと直列に接続される抵抗素子の電圧に基づいて前記電圧出力端子のオープン状態を検出するオープン異常検出回路と、
前記オープン異常検出回路による検出結果を外部へ出力するための第2出力端子と、
検出した温度が所定温度以上である場合に前記制御回路の動作を停止させるサーマルシャットダウン回路と、を備え、
前記サーマルシャットダウン回路の出力信号と前記ショート異常検出回路の出力信号の論理和をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力され、
前記サーマルシャットダウン回路の出力信号と前記オープン異常検出回路の出力信号の論理和をとった信号が前記第2出力端子より出力されるように構成する。
上記のような構成を有する電源用半導体集積回路によれば、第2トランジスタと直列に接続される抵抗素子がオープンになっても、サーマルシャットダウン回路が動作した際に第1出力端子と第2出力端子より出力される異常状態を、所望の正確な報知状態にすることができる。
【0014】
また、望ましくは、前記ショート異常検出回路の出力を遅延する遅延回路を備え、前記遅延回路の出力と遅延される前の前記ショート異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力されるように構成する。
かかる構成によれば、電源用半導体集積回路が動作を開始する際に出力コンデンサを充電するために流れるラッシュ電流を、ショート異常検出回路が誤って出力端子のショート異常として検出してしまうのを回避することができる。
【0015】
また、望ましくは、前記ショート異常検出回路の出力と前記オープン異常検出回路の出力を遅延する遅延回路を備え、
前記遅延回路の出力と遅延される前の前記ショート異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第1出力端子より出力され、
前記遅延回路の出力と遅延される前の前記オープン異常検出回路の出力との論理積をとった信号に基づいて異常を示す信号が前記第2出力端子より出力されるように構成する。
上記のような構成によれば、出力端子のショート異常検出回路とオープン異常検出回路とを備えた電源用半導体集積回路において、ラッシュ電流を、ショート異常検出回路が誤って出力端子のショート異常として検出してしまうのを回避することができる。
【0016】
さらに、望ましくは、異常な状態を検出して出力を停止させる第1過電圧保護回路を備え、
前記第1過電圧保護回路が動作している場合に当該第1過電圧保護回路より出力される動作状態を示す信号に基づいて前記第1出力端子および第2出力端子が異常を示す状態に変化されるように構成する。
かかる構成によれば、過電圧保護回路を備えた電源用半導体集積回路において、過電圧保護回路が動作した場合に第1出力端子および第2出力端子より外部へ異常の発生を報知することができるようになる。ここで、過電圧保護回路としては、例えば電圧出力端子より出力される出力電圧の過電圧状態を検出して出力を停止させる出力の過電圧保護回路がある。
【0017】
また、望ましくは、前記フィードバック電圧が入力される外部端子と、
前記フィードバック電圧の過電圧状態を検出して出力を停止させる第2過電圧保護回路と、を備え、
前記第2過電圧保護回路が動作している場合に当該第2過電圧保護回路より出力される動作状態を示す信号に基づいて前記第1出力端子および第2出力端子が異常を示す状態に変化されるように構成する。
かかる構成によれば、フィードバック電圧の過電圧状態を検出して出力を停止させる過電圧保護回路を備えた電源用半導体集積回路において、当該過電圧保護回路が動作した場合に第1出力端子および第2出力端子より外部へ異常の発生を報知することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば出力端子のショート異常とオープン異常を検出する回路とサーマルシャットダウン回路とを備えた電源用半導体集積回路において、外付け抵抗が端子から外れている場合にサーマルシャットダウン回路の動作に関する報知洩れや出力端子におけるショートに関する報知洩れを回避することができる。また、さらにカレントリミット回路を備えた電源用半導体集積回路において、カレントリミット回路としてフの字特性を有するものを使用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明を適用したレギュレータICの一実施形態を示す回路構成図である。
図2】、(A)は従来のレギュレータICにおけるカレントリミット回路の特性を示す特性図、(B)は実施形態のレギュレータICを構成するカレントリミット回路の特性を示す特性図である。
図3】(A)は従来のレギュレータICにおけるショート異常検出範囲とカレントリミット値との関係を示す図、(B)は実施形態のレギュレータICショート異常検出範囲とカレントリミット値との関係を示す図である。
図4】実施形態のレギュレータICを構成するカレントリミット回路の具体例を示す回路図である。
図5】実施形態のレギュレータICの第1の変形例を示す回路構成図である。
図6】実施形態のレギュレータICの第2の変形例を示す回路構成図である。
図7】(A)は電源スイッチICの構成例を示す回路構成図、(B)はオープン異常検出回路およびショート異常検出回路を有する電源スイッチICに本発明を適用した場合のICの構成例を示す回路構成図である。
図8】従来のレギュレータICの構成例を示す回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した直流電源装置としてのシリーズレギュレータの一実施形態を示す。なお、図1において、一点鎖線で囲まれた部分は、単結晶シリコンのような半導体チップ上に半導体集積回路(レギュレータIC)10として形成され、該レギュレータIC10の出力端子OUTにコンデンサCoが接続されて安定な直流電圧を供給する直流電源装置として機能する。
【0021】
本実施形態のレギュレータIC10においては、図1に示すように、直流電圧VDDが印加される電圧入力端子INと出力端子OUTとの間に、PチャンネルMOSトランジスタからなる電圧制御用のトランジスタQ1が接続され、出力端子OUTと接地電位GNDが印加されるグランドラインとの間には、出力電圧Voutを分圧するブリーダ抵抗R1,R2が直列に接続されている。
【0022】
この出力分圧用の抵抗R1,R2により分圧された電圧VFBが、上記電圧制御用のトランジスタQ1のゲート端子を制御する誤差増幅回路としての誤差アンプ11の非反転入力端子にフィードバックされている。そして、誤差アンプ11は、出力のフィードバック電圧VFBと所定の参照電圧Vrefとの電位差に応じて電圧制御用のトランジスタQ1を制御して、出力電圧Voutが所望の電位になるように制御する。
【0023】
また、本実施形態のレギュレータIC10には、上記誤差アンプ11の反転入力端子に印加される参照電圧Vrefを発生するための基準電圧回路12と、誤差アンプ11や基準電圧回路12に動作電流を流すバイアス回路13と、上記電圧制御用トランジスタQ1のゲート端子に接続され出力電流を制限するためのカレントリミット回路14と、チップの温度が所定温度以上に上昇した場合に誤差アンプ11の動作を停止させてトランジスタQ1をオフさせるサーマルシャットダウン回路15とが設けられている。CEは、ICの動作をオン/オフする信号が入力される外部端子である。
【0024】
基準電圧回路12は、直列の抵抗およびツェナーダイオードなどで構成することができる。バイアス回路13には、外部のマイコン(CPU)などから外部端子CEに入力される制御信号に応じて、誤差アンプ11へのバイアス電流を供給したり遮断したりする機能が設けられている。カレントリミット回路14は、負荷の異常などで出力電流が増加して出力電圧が低下し誤差アンプ11がトランジスタQ1により多くの電流を流すようにゲート電圧を下げようとしたときに、所定以上にドレイン電流が大きくならないようにクランプをかけることで出力電流Ioを制限する。
【0025】
さらに、本実施形態のレギュレータIC10においては、上記電圧制御用のトランジスタQ1と並列に、Q1とカレントミラー回路を構成するトランジスタQ2,Q3が設けられ、これらのトランジスタQ2,Q3の制御端子としてのゲート端子に、電圧制御用のトランジスタQ1のゲート端子に印加される電圧と同一の電圧が印加されている。これにより、Q2,Q3には、素子のサイズ比Nに応じて、Q1のドレイン電流に比例した電流(1/Nの電流)が流れるようにされている。トランジスタQ1を同一サイズのトランジスタをN個だけ並列形態に接続して構成し、Q2,Q3はそれぞれ1個のトランジスタで構成する場合には、素子の個数に比例した電流が流れるように設定される。
【0026】
また、本実施形態のレギュレータIC10には、チップの外部にて電流-電圧変換するための抵抗Ropを接続するための外部端子P1と、抵抗Rscを接続するための外部端子P2とが設けられ、上記カレントミラー・トランジスタQ2のドレイン端子は外部端子P1に接続され、カレントミラー・トランジスタQ3のドレイン端子は外部端子P2に接続されている。
さらに、外部端子P1に反転入力端子が接続され非反転入力端子に参照電圧Vref1が印加されたオープン異常検出用のコンパレータCMP1と、外部端子P2に非反転入力端子が接続され反転入力端子に参照電圧Vref1が印加されたショート異常検出用のコンパレータCMP2とが設けられている。特に限定されるものでないが、オープン異常検出用コンパレータCMP1とショート異常検出用コンパレータCMP2には、ヒステリシス特性を有するものが使用される。
【0027】
上記外付け抵抗Ropは、電圧制御用のトランジスタQ1に比較的小さなオープン異常の検出電流が流れたときに、抵抗の両端子間電圧が参照電圧Vref1と同一の値となるように抵抗値が設定される。一方、上記外付け抵抗Rscは、電圧制御用のトランジスタQ1に比較的大きなショート異常の検出電流が流れたときに、抵抗の両端子間電圧が参照電圧Vref1と同一の値となるように抵抗値が設定される。
このように、本実施形態では、外付け抵抗Rop,Rscでオープン異常とショート異常を検出する電流値を設定するため、使用するシステムに応じて検出電流値(しきい値)を任意に設定できるとともに、コンパレータCMP1とCMP2に用いられる参照電圧Vref1として同一の電圧値を用いることができ、参照電圧を生成する回路を簡略化することができる。
【0028】
また、本実施形態のレギュレータIC10には、上記コンパレータCMP1の出力OP_OUTとサーマルシャットダウン回路15の出力TSD_OUTとの論理和をとるORゲートG1と、上記コンパレータCMP2の出力SC_OUTとカレントリミット回路14の出力CL_OUTとサーマルシャットダウン回路15の出力TSD_OUTとの論理和をとるORゲートG2が設けられている。ここで、カレントリミット回路14の出力CL_OUTとは、カレントリミット回路14が動作していることを示す信号、サーマルシャットダウン回路15の出力TSD_OUTとは、サーマルシャットダウン回路15が動作していることを示す信号である。
【0029】
さらに、上記ORゲートG1の出力がゲート端子に入力されるNチャンネルMOSトランジスタQ5と、上記ORゲートG2の出力がゲート端子に入力されるN-MOSトランジスタQ6とが設けられている。そして、レギュレータICには、オープンドレイン形式で外部のCPU等へ信号を出力するための外部端子P3とP4とが設けられており、上記トランジスタQ5のドレイン端子が外部端子P3に接続され、上記トランジスタQ6のドレイン端子が外部端子P4に接続されている。
【0030】
図8の従来のICでは、サーマルシャットダウン回路TSDが動作すると異常検出信号Err_op,Err_scとして表1のように“L,L“を出力すべきところを、オープン異常検出用の外付け抵抗Ropが端子P1から外れている状態でサーマルシャットダウン回路TSDが動作すると表2のように“H,L“を出力していた。
これに対し、本実施形態のレギュレータIC10においては、上記のように、コンパレータCMP1の出力OP_OUTとサーマルシャットダウン回路15の出力TSD_OUTとの論理和をとるORゲートG1を設けているため、外付け抵抗Ropが端子P1から外れている状態でサーマルシャットダウン回路が動作した場合に、表4に示すように、異常検出信号Err_op,Err_scとして “L,L“を出力することができる。
【0031】
また、図8の従来のICでは、出力端子においてショート異常が発生すると異常検出信号Err_op,Err_scとして表1のように“H,L“を出力すべきところを、ショート異常検出用の外付け抵抗Rscがショートしている状態でショート異常が発生すると、表3のように“H,H“を出力していた。
これに対し、本実施形態のレギュレータIC10においては、上記のように、カレントリミット回路14の出力CL_OUT がORゲートG2に入力されているため、コンパレータCMP2の出力SC_OUTに関係なく、出力端子OUTがショート状態のときにカレントリミット回路14が動作することで、表5に示すように、異常検出信号Err_op,Err_scとして “H,L“を出力することができる。
【0032】
【表4】
【表5】
【0033】
さらに、本実施形態のレギュレータIC10においては、カレントリミット回路14が、図2(B)に示すようなフの字特性に従って出力電流Ioを絞る動作をしても、出力端子OUTがショート状態のときにカレントリミット回路14が動作した場合に、出力CL_OUTによってロウレベルの異常検出信号Err_scを出力させることができる。また、それによって、出力電流Ioの実使用領域を広げることができるようになる。以下、その理由を説明する。
【0034】
図8に示す従来のレギュレータICにおいては、ヒステリシス特性を有するショート異常検出回路(コンパレータCMP2)における検出範囲内にカレントリミット値があると、カレントリミット回路が動作することで出力端子のショート異常を正確に検出して報知することができなくなるため、図3(A)に示すように、カレントリミット値をショート検出範囲から離れた大きな電流値に設定するとともに、カレントリミット回路の特性として2(A)に示すような垂下型の特性とする必要あった。
【0035】
これに対し、本実施形態のレギュレータIC10においては、カレントリミット回路14が動作しても出力端子のショート異常を正確に検出して報知することができるので、ショート異常検出範囲内にカレントリミット値を設定することができる。そのため、図3(B)に示すように、出力電流Ioの実使用領域を広げることができる。また、カレントリミット回路14として、フの字特性を有するものを使用するで、負荷デバイスを過電流から保護することができる。
【0036】
図4には、フの字特性を有し回路の動作時にハイレベルに変化する信号CL_OUTを出力するカレントリミット回路14の具体例が示されている。図4のカレントリミット回路14は、本来のカレントリミット回路の動作をする本体回路部14Aと、本体回路部14Aが動作していることを知らせる信号CL_OUTを生成して出力する信号生成部14Bとを備える。なお、図4に示すカレントミラー回路は一例であって、上記のような構成に限定されるものでない。
【0037】
図4に示すように、本実施例のカレントリミット回路14の本体回路部14Aは、電源電圧端子VDDと接地点との間に直列に接続されたMOSトランジスタQ11および抵抗R11と、電源電圧端子VDDと接地点との間に直列に接続された抵抗R12およびMOSトランジスタQ12と、電源電圧端子VDDと上記MOSトランジスタQ11のゲート端子との間に直列に接続され、R12とQ12との接続ノードN2にゲート端子が接続されたMOSトランジスタQ13とを備える。上記トランジスタのうちQ12はN-MOS、Q11,Q13はP-MOSである。
【0038】
MOSトランジスタQ11は、図1の電圧制御用トランジスタQ1とカレントミラー回路を構成するように接続されることでQ1に流れる電流(Io)に比例縮小した電流が流れるようにされる。また、MOSトランジスタQ12のゲート端子は、トランジスタQ11と抵抗R11との接続ノードN1に接続され、Q12および抵抗R12はソース接地型増幅回路として動作するように構成されている。
本体回路部14Aは、出力電流Ioが増加していくと抵抗R11に流れる電流が増加して接続ノードN1の電圧が増大し、Q12および抵抗R12からなるソース接地型増幅回路で増幅される。そして、トランジスタQ13がオンすると、電圧制御用トランジスタQ1のゲート電圧を持ち上げて出力電流を減少させることで、過電流保護動作をする。
【0039】
信号生成部14Bは、電源電圧端子VDDと接地点との間に直列に接続されたMOSトランジスタQ14および定電流源I1と、トランジスタQ14と定電流源I1との接続ノードN3に接続されたインバータINV1,INV2とを備えている。トランジスタQ14は、本体回路部14AのトランジスタQ13とカレントミラー回路を構成するように、ゲート端子同士が接続されており、本体回路部14Aのカレントリミット動作時にトランジスタQ14がオンしてノードN3の電位が高くなり、インバータINV2の出力CL_OUTがハイレベルに変化し、カレントリミット回路14が動作していること示す信号となる。
【0040】
(変形例)
次に、前記実施形態のレギュレータICの変形例について、図5および図6を用いて説明する。
図5には、第1の変形例のレギュレータICの構成が示されている。図5に示す変形例は、異常検出信号OP_OUT,SC_OUTを遅延する遅延回路16と、上記コンパレータCMP2の出力SC_OUTとカレントリミット回路14の出力CL_OUTとの論理和をとるORゲートG3と、ORゲートG3の出力とコンパレータCMP1の出力OP_OUTとの論理和をとるNORゲートG4を設け、この遅延回路16で遅延した信号と遅延する前の信号の論理積をとった信号をORゲートG1とG2に入力するように構成したものである。
【0041】
このように、遅延回路16を設けることで、ICの起動時に出力端子のコンデンサCoに向かって比較的大きなラッシュ電流(突入電流)が流れることで、ショート異常検出用のコンパレータCMP2の出力に誤検出パルスが出るのを回避することができる。
遅延回路16は、定電流源I2と、該定電流源I2と直列に接続されたスイッチ・トランジスタQsと、定電流源I2とトランジスタQsとの接続ノードN0の電位と所定の参照電圧Vref2とを入力とするコンパレータCMP3とから構成されており、トランジスタQsのゲート端子に上記NORゲートG4の出力電圧が入力されている。また、接続ノードN0に接続された外部端子CDを備え、該端子CDに上記定電流源I1によって充電される外付けコンデンサCdを接続することによって、チップサイズを増加させることなく遅延時間を大きくすることができるように構成されている。
【0042】
さらに、遅延回路16の後段には、遅延回路16の出力と遅延する前のコンパレータCMP1の出力OP_OUTとの論理積をとるANDゲートG5と、遅延回路16の出力とORゲートG3の出力との論理積をとるANDゲートG6とが設けられている。
遅延回路16は、コンパレータCMP1,CMP2の出力およびカレントリミット回路14の出力CL_OUTがロウレベルである通常の動作状態では、ORゲートG3の出力がロウレベルで、NORゲートG4の出力がハイレベルとなり、NORゲートG4によりトランジスタQsのゲート端子にハイレベルが印加されていてオンの状態にありコンデンサCdは放電された状態になっている。
【0043】
そして、コンパレータCMP1が出力端子のオープン状態を検出するかコンパレータCMP2が出力端子のショート状態を検出して、いずれか一方のコンパレータの出力がハイレベルに変化すると、NORゲートG4の出力がロウレベルに変化してトランジスタQsがオフされる。また、カレントリミット回路14が動作してその出力CL_OUTがハイレベルに変化した場合も、NORゲートG4の出力がロウレベルに変化してトランジスタQsがオフされる。
【0044】
すると、コンデンサCdが徐々に充電されて、接続ノードN0の電位が次第に上昇して行く。そして、所定の時間が経過して接続ノードN0の電位がコンパレータCMP3の参照電圧Vref2よりも高くなると、コンパレータCMP3の出力がロウレベルからハイレベルに変化する。そして、コンパレータCMP1が出力端子のオープン異常を検出しているときは、ANDゲートG5の出力がハイレベルに変化してトランジスタQ5がオンにされて、外部端子P3から出力されるオープン異常検出信号Err_opがハイレベルからロウレベルに変化する。
【0045】
また、コンパレータCMP2が出力端子のショート異常を検出するかカレントリミット回路14が動作しているときは、ANDゲートG6の出力がハイレベルに変化してトランジスタQ6がオンにされて、外部端子P4から出力されるショート異常検出信号Err_scがハイレベルからロウレベルに変化する。なお、遅延回路16の遅延時間は、ラッシュ電流が流れる期間よりも若干長い時間に設定される。上記のように遅延回路16およびANDゲートG3,G4を設けたことで、ショート異常検出用コンパレータCMP2においてラッシュ電流の検出に伴う誤検出パルスが出ないようになる。
【0046】
図6には、第2の変形例のレギュレータICの構成が示されている。
図6に示す第2変形例と図5に示す第1変形例との差異は3つである。
第1の差異は、図6の第2変形例では、出力電圧Voutを分圧してフィードバック電圧VFBを生成する出力分圧用の抵抗R1,R2が外付け素子として出力端子OUTに接続され、ICにはフィードバック電圧VFBを入力するための外部端子FBが設けられている点である。抵抗R1,R2が外付け素子とすることによって、IC外部で抵抗R1,R2の比を変えることによって、出力電圧Voutの電圧値を調整することができる。
【0047】
第1変形例との第2の差異は、図6の第2変形例では、出力電圧Voutの過電圧状態を検出して出力を停止させる過電圧保護回路(OVP)19Aと、外部端子FBの電圧VFBの過電圧状態を検出して出力を停止させる過電圧保護回路(FB_OVP)19Bとが設けられている点である、これらの回路を設けることで、ICを外部端子FBの過電圧状態から保護することができる。
第3の差異は、図6の第2変形例では、過電圧保護回路19Aが動作したことを示す信号OVP_OUTと、過電圧保護回路19Bが動作したことを示す信号FB_OVP_OUTと、サーマルシャットダウン回路15の出力TSD_OUTとを入力とするORゲートG7が設けられ、このORゲートG7の出力がORゲートG1,G2に入力されている点である。これにより、過電圧保護回路19Aまたは19Bが動作したことを外部へ報知することができる。
【0048】
次の表6に、第2変形例のレギュレータICにおける各状態と異常検出信号Err_op,Err_scとの関係が示されている。
【表6】
【0049】
また、上記実施形態においては、本発明をレギュレータICに適用した例を示したが、本発明は、図7(A)に示すような電源装置(電池等)の電圧をそのまま負荷へ供給したり遮断したりする電源スイッチ用IC20にも適用することができる。図7(A)に示す電源スイッチ用ICは、誤差アンプの代わりにゲート制御回路21を備えており、ゲート制御回路21はコントロール端子CEがハイレベルかロウレベルかに応じて出力トランジスタQ1をフルオンの状態またはフルオフの状態に制御するように設計される。
図7(B)に、本発明を図7(A)の電源スイッチ用ICに適用した実施例を示す。図7(B)と同様にして、図5図6に示すレギュレータICの構成を、図7(A)の電源スイッチ用ICに適用することも可能である。このような電源スイッチ用IC20においても、上記実施形態で説明したのと同様な効果が得られる。
【0050】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態の第2変形例では、出力電圧Voutの過電圧保護回路(OVP)19Aと、外部端子P6の電圧VFBの過電圧保護回路(FB_OVP)19Bを設けたものを示したが、いずれか一方の過電圧保護回路を備えた電源用ICにも適用することができる。 また、前記実施形態においては、オープン異常検出用のコンパレータCMP1とショート異常検出用コンパレータCMP2がヒステリシス特性を有するとしたが、ヒステリシス特性を有しないコンパレータであっても良い。
【0051】
さらに、前記実施形態においては、レギュレータIC10や電源スイッチ用IC20の内部回路を構成するトランジスタとしてMOSトランジスタを使用したものを示したが、MOSトランジスタの代わりにバイポーラ・トランジスタを使用するようにしてもよい。また、遅延用コンデンサCdは、外付け素子でなくICチップ上に形成されたものであっても良い。
また、前記実施形態においては、ICの保護回路として、カレントリミット回路14とサーマルシャットダウン回路15と出力電圧の過電圧保護回路19Aとフィードバック電圧の過電圧保護回路19Bを設けたものについて説明したが、例えば入力電圧の過電圧状態を検出して動作を停止させる回路など他の保護回路を備えたレギュレータICまたは電源スイッチICに適用することも可能である。
【符号の説明】
【0052】
10…レギュレータIC、11…誤差アンプ、12…基準電圧回路、13…バイアス回路、14…カレントリミット回路、15…サーマルシャットダウン回路、16…遅延回路、19A,19B…過電圧保護回路、CMP1…オープン異常検出用コンパレータ、CMP2…ショート異常検出用コンパレータ、Q1…電圧制御用トランジスタ(出力トランジスタ)、Q2,Q3…カレントミラー・トランジスタ、Cd…遅延用コンデンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8