(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044219
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】飲食物配送方法、飲食物配送システム及び飲食物集積装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220310BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20220310BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020149744
(22)【出願日】2020-09-07
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520344718
【氏名又は名称】池田 保
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】池田 保
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】顧客に飲食物を配送する際の作業効率を向上する。
【解決手段】飲食物配送方法では、事業者は、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のメニューを複数の顧客(施設4-1、4-2、4-3に居る複数の顧客)10に配信し、複数の顧客10から注文を受け、複数の顧客10からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店5-1、5-2、5-3、5-4に発注するとともに、前複数の顧客10からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員6に送信し、前記飲食店5-1、5-2、5-3、5-4は、前記事業者からの発注に基づいて飲食物を用意し、配達員6は、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客10の配送先に配送する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者は、複数の飲食店のメニューを複数の顧客に配信し、前記複数の顧客から注文を受け、前記複数の顧客からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店に発注するとともに、前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員に送信し、 前記複数の飲食店は、前記事業者からの発注に基づいて飲食物を用意し、 前記配達員は、前記複数の飲食店の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客の配送先に配送することを特徴とする飲食物配送方法。
【請求項2】
前記配達員が前記複数の飲食店から該当する飲食物を順次受け取る順番は、第1の所定の期間で固定していることを特徴とする請求項1に記載の飲食物配送方法。
【請求項3】
前記配送先が複数の場合に、前記配達員が前記複数の配送先に飲食物を配送する順番は、第2の所定の期間で固定していることを特徴とする請求項1または2に記載の飲食物配送方法。
【請求項4】
前記複数の顧客が飲食物を受け取れる時間枠が予め決められていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の飲食物配送方法。
【請求項5】
事業者が使用する事業者サーバと、 複数の顧客がそれぞれ使用する複数の顧客情報端末と、 飲食店の従業員が使用する飲食店情報端末と、 配達員が使用する配達員情報端末と、 を備え、 前記事業者サーバは、複数の飲食店のメニューを複数の顧客に配信し、前記複数の顧客から注文を受け、前記複数の顧客からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店に発注するとともに、前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員情報端末に送信し、 前記顧客情報端末は、前記事業者サーバから受信したメニューの情報を表示し、顧客の入力操作に基づく飲食物の注文の情報を前記事業者サーバに送信し、 前記飲食店情報端末は、前記事業者サーバから受信した発注の情報を飲食店の関係者に表示し、 前記配達員情報端末は、前記事業者サーバから受信した注文情報に対応する飲食店と顧客の情報を表示することを特徴とする飲食物配送システム。
【請求項6】
前記事業者サーバが前記配達員情報端末に送信する注文情報には、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像が含まれ、 前記配達員情報端末は、配達員が飲食店から飲食物を受け取る時と、配達員が顧客に飲食物を渡す時に、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像を表示することを特徴とする請求項5に記載の飲食物配送システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の飲食物配送システムにより配送された複数の飲食物を集積する飲食物集積装置であって、 飲食物を収納する複数の収納スペースと、 前記事業者サーバと情報の送受信を行うとともに、複数の顧客がそれぞれ所有する複数の顧客情報端末と情報の送受信を行う情報送受信手段と、 制御回路と、 を備え、 前記制御回路は、前記事業者サーバからの情報と、前記複数の顧客情報端末からの情報の少なくとも一部の情報とに基づいて、前記収納スペースから飲食物を取り出すための許可を行うことを特徴とする飲食物集積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食物の配送を行う飲食物配送方法、飲食物の配送を行う飲食物配送システム、及び、飲食物の集積を行う飲食物集積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを利用した飲食物の配送に関する従来技術として、特許文献1には、インターネット上にメニューを載せ、顧客が予約発注した食品等を生産業者に発注し、配達員が生産業者から食品等を受け取り、予約の顧客に配送・集金する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の状来の食品等の配送を行う技術では、生産業者や顧客が複数の場合、配送の効率が悪くなる場合が多々あった。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、顧客に飲食物を配送する際の作業効率を向上できる飲食物配送方法、飲食物配送システム及び飲食物集積装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明の飲食物配送方法では、事業者は、複数の飲食店のメニューを複数の顧客に配信し、前記複数の顧客から注文を受け、前記複数の顧客からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店に発注するとともに、前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員に送信し、前記複数の飲食店は、前記事業者からの発注に基づいて飲食物を用意し、前記配達員は、前記複数の飲食店の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客の配送先に配送することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明の飲食物配送方法は、請求項1に記載の飲食物配送方法であって、前記配達員が前記複数の飲食店から該当する飲食物を順次受け取る順番は、第1の所定の期間で固定していることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明の飲食物配送方法は、請求項1または2に記載の飲食物配送方法であって、前記配送先が複数の場合に、前記配達員が前記複数の配送先に飲食物を配送する順番は、第2の所定の期間で固定していることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明の飲食物配送方法は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の飲食物配送方法であって、前記複数の顧客が飲食物を受け取れる時間枠が予め決められていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明の飲食物配送システムは、事業者が使用する事業者サーバと、複数の顧客がそれぞれ使用する複数の顧客情報端末と、飲食店の従業員が使用する飲食店情報端末と、配達員が使用する配達員情報端末と、を備え、前記事業者サーバは、複数の飲食店のメニューを複数の顧客に配信し、前記複数の顧客から注文を受け、前記複数の顧客からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店に発注するとともに、前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員情報端末に送信し、前記顧客情報端末は、前記事業者サーバから受信したメニューの情報を表示し、顧客の入力操作に基づく飲食物の注文の情報を前記事業者サーバに送信し、前記飲食店情報端末は、前記事業者サーバから受信した発注の情報を飲食店の関係者に表示し、前記配達員情報端末は、前記事業者サーバから受信した注文情報に対応する飲食店と顧客の情報を表示することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明の飲食物配送システムは、請求項5に記載の飲食物配送システムであって、前記事業者サーバが前記配達員情報端末に送信する注文情報には、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像が含まれ、前記配達員情報端末は、配達員が飲食店から飲食物を受け取る時と、配達員が顧客に飲食物を渡す時に、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明の飲食物集積装置は、請求項5または6に記載の飲食物配送システムにより配送された複数の飲食物を集積する飲食物集積装置であって、飲食物を収納する複数の収納スペースと、前記事業者サーバと情報の送受信を行うとともに、複数の顧客がそれぞれ所有する複数の顧客情報端末と情報の送受信を行う情報送受信手段と、制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記事業者サーバからの情報と、前記複数の顧客情報端末からの情報の少なくとも一部の情報とに基づいて、前記収納スペースから飲食物を取り出すための許可を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明における飲食物配送方法、飲食物配送システム及び飲食物集積装置によって、顧客に飲食物を配送する際の作業効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの概略構成を示すブロック図。
【0015】
【
図2】本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの情報の流れを示す説明図。
【0016】
【
図3】本発明の実施形態に係る顧客情報端末の表示画面を示す説明図。
【0017】
【
図4】本発明の実施形態に係る飲食物集積装置を示す斜視図。
【0018】
【
図5】本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態>
以下、図面を参照して本発明の飲食物配送システムの実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係る飲食物配送方法は、前記配達員が、複数の飲食店から事業者が発注した飲食物を順次受け取り、全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、顧客の配送先に配送することを基本としている。
【0020】
<飲食物配送システムの概要>
図1は、本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの概略構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの情報の流れを示す説明図である。
図3は、本発明の実施形態に係る顧客情報端末 の表示画面を示す説明図である。
図4は、本発明の実施形態に係る飲食物集積装置を示す斜視図である。
図5は、本発明の実施形態に係る飲食物配送システムの動作を示すフローチャートである。
【0021】
本発明の実施形態に係る飲食物配送システム1は、
図1に示すように、通信ネットワーク2と、事業者サーバ3と、複数の施設4-1、4-2、4-3に居る複数の顧客10(
図2参照)が所有する顧客情報端末11(
図2、
図3及び
図5参照)と、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4にそれぞれ設置される複数の飲食店情報端末12(
図5参照)と、配達員6が携帯する配達員情報端末13(
図5参照)と、複数の施設4-1、4-2、4-3に配置される飲食物集積装置7(
図2、
図4及び
図5参照)とを備えている。
【0022】
事業者は、事業者サーバ3を使用して複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のメニューの情報を作成し、(a)メニュー配信として、通信ネットワーク2を介して、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のメニューの情報を前記複数の顧客10の顧客情報端末11(
図2、
図3及び
図5参照)に配信する。
【0023】
次に、事業者の事業者サーバ3は、(b)オーダー集約として、通信ネットワーク2を介して、前記複数の顧客から注文を受け、前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏める。
【0024】
次に、事業者の事業者サーバ3は、(c)発注として、前記複数の顧客からの注文に対応する飲食物を対応する複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4に発注する。
【0025】
複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4は、事業者サーバ3からの発注に基づいて飲食物を用意する。
【0026】
次に、事業者の事業者サーバ3は、(d)デリバリー指示として、配達員6が携帯する配達員情報端末13(
図5参照)に前記複数の顧客からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員に送信する。
【0027】
前記配達員6は、前記複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者サーバ3が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客の居る施設に配送し、施設に設置された飲食物集積装置7(
図2、
図4及び
図5参照)に収納する。
【0028】
配達員6が複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4から飲食物を順次受け取る順番は、第1の所定の期間(例えば、事業者が同じ複数の飲食店と契約している期間)で固定している。
【0029】
配送先の施設4-1、4-2、4-3が複数の場合に、配達員6が前記複数の配送先の施設4-1、4-2、4-3に飲食物を配送する順番は、第2の所定の期間(例えば、事業者が同じ複数の施設と契約している期間)で固定している。
【0030】
ここで、事業者は、飲食物の販売を仲介するのみであり、飲食物の所有権は、注文/決済完了とともに、飲食店から顧客に移動する。
【0031】
尚、配達員6の数は、飲食物の注文数や内容によって日々変動する。 配達員6が巡る複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のルートと、配達員6が巡る複数の施設4-1、4-2、4-3のルートは、基本的に固定であるが、注文内容によって飲食店 配達先の施設が異なる日もある。
【0032】
図2において、顧客10が顧客情報端末(スマートフォン)11を用いて指示を行うと、事業者サーバ3は、複数の飲食店のメニューを複数の顧客に配信(例えば、午前10時00分に配信)する。これにより、顧客情報端末(スマートフォン)11の液晶表示パネル21には、メニュー画面22が表示される。顧客10は、メニュー画面22を操作して注文を行う。
【0033】
すると、事業者サーバ3(
図1参照)は、顧客10から注文を受け、注文集約(例えば、午前10時45分に集約)を行い、複数の顧客10からの注文に対応する飲食物を、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、当該注文に対応する飲食店に発注(例えば、午前10時45分に発注)するとともに、顧客10からの注文に対応する注文情報を他の複数の顧客からの注文情報と纏めて配達員6の配達員情報端末13(
図5参照)に送信する。
【0034】
飲食店5-1、5-2、5-3、5-4は、事業者サーバ3からの発注に基づいて飲食物を用意し、配達員6は、配送用オートバイで出発(例えば、午前11時15分に出発)し、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から事業者サーバ3が発注した飲食物をピックアップして順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客の配送先の施設4-1、4-2、4-3に設置された飲食物集積装置7に配送する。例えば、配達員6は、午前11時45分に配送を完了する。
【0035】
顧客10は、顧客情報端末(スマートホン)11を操作して飲食物集積装置7から飲食物を取り出す。
【0036】
図3に示すように、顧客情報端末(スマートホン)11は、事業者サーバ3から飲食店のメニューの情報を受けた場合、メニュー画面22を液晶表示パネル21に表示する。
【0037】
メニュー画面22には、メニューに対応する飲食店番号23、飲食店名24、注文選択操作部25、26、飲食物画像27、注文内容表示28、予約リスト操作部29、注文ボタン30が表示される。注文選択操作部25にも、注文ボタン31が表示される。
【0038】
<飲食物集積装置の詳細>
図4に示すように、飲食物集積装置7は、縦長の箱型の筐体71に、飲食物を収納する複数(20個)の収納スペース72-1、72-2…72-20を設けたものである。
【0039】
筐体71の内部には、飲食物集積装置7の制御回路73が設けられ、筐体71の上部には、通信アンテナ74が設けられている。
【0040】
制御回路73は、通信アンテナ74とWi―Fiを介して、前記事業者サーバ3と情報の送受信を行うとともに、同じ施設内の複数の顧客10がそれぞれ所有する複数の顧客情報端末11と情報の送受信を行う。
【0041】
制御回路73は、前記事業者サーバ3からの情報と、前記複数の顧客情報端末11からの情報の少なくとも一部の情報とに基づいて、前記収納スペース72-1、72-2…72-20から飲食物を取り出すための許可を行う。
【0042】
<飲食物配送システムの動作の詳細> 以下、
図5を用いて飲食物配送システム1の動作を詳細に説明する。 事業者サーバ3は、ステップS1において、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の飲食店情報端末12にメニュー情報の要求を行う。これにより、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の関係者は、ステップS2において、提供できる飲食物の名前、価格、画像等を示すメニュー情報を、飲食店情報端末12を用いて作成して、ステップS3において、飲食店情報端末12を用いてメニュー情報を事業者サーバ3に送信する。
【0043】
事業者サーバ3は、ステップS4において、複数の飲食店のメニューの情報(配信メニュー)を作成する。
【0044】
ここで、事業者サーバ3が配信する複数の飲食店のメニューの情報(配信メニュー)は、定期的に変更する、配信先により配信される内容を変える、飲食店と配達先の距離によって変える、配送手段によって変える等の処理を行う。
【0045】
次に、ステップS5において、顧客10が顧客情報端末(スマートフォン)11を用いてメニューの情報(配信メニュー)の配信要求を行うと、ステップS6において、事業者サーバ3は、通信ネットワーク2を介して、複数の飲食店のメニューの情報(配信メニュー)を複数の施設4-1、4-2、4-3に居る複数の顧客の顧客情報端末11に送信する。
【0046】
これにより、ステップS7において、顧客情報端末(スマートホン)11の液晶表示パネル21には、メニュー画面22が表示される。尚、メニュー画面22には、注文可能な時間枠も表示される。顧客10は、メニュー画面22を操作して注文可能な時間枠を選択して注文を行い、ステップS8において、顧客情報端末(スマートホン)11は、顧客10から注文情報を事業者サーバ3に送信する。
【0047】
次に、ステップS9において、事業者サーバ3(
図1参照)は、顧客情報端末(スマートホン)11からの注文情報を受信することで、顧客10から注文を受け、対応する飲食店毎に、顧客10からの注文情報を他の複数の顧客からの注文情報と纏め、対応する飲食店の飲食店情報端末12に送信する。
【0048】
この場合の注文情報は、ある決まった時間に対応する飲食店の飲食店情報端末12に届く。
【0049】
次に、飲食店5-1、5-2、5-3、5-4は、ステップS10において、前記事業者サーバ3からの発注に基づいて飲食物を用意し、飲食物受注情報を事業者サーバ3に送信する。
【0050】
前記事業者サーバ3は、ステップS11において、飲食店情報端末12から全ての注文に対応する注文情報を受信した場合、顧客10からの注文に対応する注文情報を他の複数の顧客からの注文情報と纏めて配達員6の配達員情報端末13に送信する。
【0051】
ここで、配達員情報端末13に送信する注文情報には、飲食物及びその付属物を提示するための画像(写真)が含まれる。飲食物及びその付属物がお弁当のセットの場合、注文情報には、お弁当のセット(ランチボックスに限らす箸や、調味料、お手拭き等の全て)を提示するための画像(写真)が含まれる。
【0052】
配達員6は、配達員情報端末13が注文情報を受信すると、前記複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者サーバ3が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から該当する飲食物を全て受け取った後に、ステップS12において、配達員情報端末13を操作して飲食物の受け取り確認を行い、前記注文情報に対応する顧客の配送先の施設4-1、4-2、4-3に設置された飲食物集積装置7に配送する。配達員情報端末13は、ステップS13において、配送処理として、飲食物集積装置7と通信を行う。
【0053】
ここで、配達員6が飲食店から飲食物及びその付属物を受け取る際に、配達員6は、前記注文情報の画像(写真)を確認することで、受取ミスを無くすようにしている。飲食物及びその付属物がお弁当のセットの場合、配達員6は、前記注文情報のお弁当のセット(ランチボックスに限らす箸や、調味料、お手拭き等の全て)の画像(写真)を確認する。
【0054】
飲食物集積装置7は、ステップS14において、前記事業者サーバ3と情報の送受信を行うとともに、配達員情報端末13との情報の送受信を行い、ステップS15において、配達員情報端末13に収納スペース表示指示を行うことで、ステップS16において、配達員情報端末13に配達員6が配送してきた複数の飲食物に対応する収納スペースを表示させるとともに、ステップS17において、対応する収納スペースの扉を開く。これにより、配達員6は、複数の飲食物を対応する収納スペースに収納する。
【0055】
ここで、配達員6が飲食物集積装置7の収納スペースに飲食物を収納する際に、配達員6は、前記注文情報の画像(写真)を確認することで、収納ミスを無くしている。飲食物及びその付属物がお弁当のセットの場合、配達員6は、前記注文情報のお弁当のセット(ランチボックスに限らす箸や、調味料、お手拭き等の全て)の画像(写真)を確認することで、収納ミスを無くし、飲食物集積装置7を介して顧客にお弁当のセットをお渡しする時に、箸、ドレッシング、調味料、お手拭きなどを渡し忘れしないようにしている。
【0056】
この後、飲食物集積装置7は、ステップS18において、収納スペースの扉を閉じることで、飲食物収納処理を行う。
【0057】
飲食物集積装置7は、ステップS19において、制御回路73と通信アンテナ74を用いて、Wi―Fiを介して、事業者サーバ3と情報の送受信を行うとともに、ステップS22において、同じ施設内の複数の顧客がそれぞれ所有する複数の顧客情報端末11と情報の送受信を行う。
【0058】
この後、顧客は、飲食物集積装置7まで出向き、顧客情報
端末11を操作しで、飲食物受け取り操作を行う。これにより、顧客情報端末11は、ステップS20において、飲食物集積装置7に受け取り情報の送信を行う。
【0059】
飲食物集積装置7は、ステップS21において、前記事業者サーバ3からの受け取り情報と、顧客情報端末11からの受け取り情報とに基づいて、前記収納スペースから飲食物を取り出すための許可を行う。
【0060】
すると、飲食物集積装置7は、対応する飲食物を収納した収納スペースの扉を開く。これにより、顧客は、収納スペースから飲食物を取り出す。
【0061】
飲食物集積装置7は、飲食物の取り出しを確認(例えば赤外線の送受信を行って確認)すると、ステップS22において、収納スペースの扉を閉じることで、飲食物提供が完了したことを示す飲食物提供完了情報を事業者サーバ3に送信することで、飲食物提供終了処理を行う。
【0062】
事業者サーバ3は、飲食物提供完了情報を受信すると、ステップS23において、費用手続き処理として、飲食物提供完了情報を顧客情報端末11に送信して顧客の口座から飲食物の料金を引き落とし、飲食物提供完了情報を飲食店情報端末12に送信して飲食店の口座に提供料を振り込むとともに、飲食物提供完了情報を配達員情報端末13に送信して配達員の口座に手数料を振り込む。
【0063】
尚、本実施の形態に係る飲食物配送システム1では、注文を集約するために、顧客の受け取り時間枠(11時30分、13時30分、14時30分、14時30分等)を固定している。
【0064】
本発明の実施形態の構成及び効果を纏めて説明すると、本実施形態の飲食物配送方法では、事業者(事業者サーバ3を操作する関係者)は、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のメニューを複数の顧客(施設4-1、4-2、4-3に居る複数の顧客)10に配信し、前記複数の顧客10から注文を受け、前記複数の顧客10からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店5-1、5-2、5-3、5-4に発注するとともに、前記複数の顧客10からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員6に送信し、前記飲食店5-1、5-2、5-3、5-4は、前記事業者からの発注に基づいて飲食物を用意し、前記配達員6は、前記複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店5-1、5-2、5-3、5-4から飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客10の配送先(複数の施設4-1、4-2、4-3に配置される飲食物集積装置7)に配送する。
【0065】
また、本実施形態の飲食物配送方法は、前記配達員6が前記複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4から飲食物を順次受け取る順番は、第1の所定の期間で固定している。
【0066】
さらに、本実施形態の飲食物配送方法は、前記配送先が複数の場合に、前記配達員6が前記複数の配送先に飲食物を配送する順番は、第2の所定の期間で固定していることを特徴とする。
【0067】
さらに、本実施形態の飲食物配送方法は、前記複数の顧客10が飲食物を受け取れる時間枠が予め決められている。
【0068】
本実施形態の飲食物配送システム1は、事業者が使用する事業者サーバ3と、複数の顧客10がそれぞれ使用する複数の顧客情報端末11と、飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の従業員が使用する飲食店情報端末12と、配達員6が使用する配達員情報端末13とを備え、前記事業者サーバ3は、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4のメニューを複数の顧客10に配信し、前記複数の顧客10から注文を受け、前記複数の顧客10からの注文に対応する飲食物を、前記複数の飲食店の内、当該注文に対応する飲食店5-1、5-2、5-3、5-4に発注するとともに、前記複数の顧客10からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員情報端13に送信し、前記顧客情報端末11は、前記事業者サーバ3から受信したメニューの情報を表示し、顧客10の入力操作に基づく飲食物の注文の情報を前記事業者サーバ3に送信し、前記飲食店情報端末12は、前記事業者サーバ3から受信した発注の情報を飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の関係者に表示し、前記配達員情報端末13は、前記事業者サーバ3から受信した注文情報に対応する飲食店5-1、5-2、5-3、5-4と顧客10の情報を表示することを特徴とする。
【0069】
また、飲食物配送システム1は、前記事業者サーバ3が前記配達員情報端末13に送信する注文情報には、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像が含まれ、前記配達員情報端末13は、配達員6が飲食店から飲食物を受け取る時と、配達員6が顧客10に飲食物を渡す時に、注文された飲食物及び当該飲食物に付属する付属物の画像を表示する。
【0070】
本実施形態の飲食物集積装置7は、記載の飲食物配送システム1により配送された複数の飲食物を集積する飲食物集積装置であって、飲食物を収納する複数の収納スペース72-1、72-2…72-20と、前記事業者サーバ3と情報の送受信を行うとともに、複数の顧客10がそれぞれ所有する複数の顧客情報端末11と情報の送受信を行う情報送受信手段(通信アンテナ74)と、制御回路73とを備え、前記制御回路73は、前記事業者サーバ3からの情報と、前記複数の顧客情報端末11からの情報の少なくとも一部の情報とに基づいて、前記収納スペース72-1、72-2…72-20から飲食物を取り出すための許可を行う。
【0071】
このような実施形態によれば、事業者(事業者サーバ3)は、複数の顧客10からの注文に対応する注文情報を纏めて配達員6に送信し、配達員6は、複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4の内、前記注文情報に対応する飲食店から前記事業者が発注した飲食物を順次受け取り、前記注文情報に対応する全ての飲食店から飲食物を全て受け取った後に、前記注文情報に対応する顧客10の配送先に配送するので、顧客に飲食物を配送する際の作業効率を向上できる。
【0072】
また、本実施形態の飲食物配送方法は、前記配達員6が前記複数の飲食店5-1、5-2、5-3、5-4から飲食物を順次受け取る順番を、第1の所定の期間で固定しているので、飲食店から効率的に飲食物を受け取ることができる。
【0073】
さらに、本実施形態の飲食物配送方法は、前記配送先が複数の場合に、前記配達員6が前記複数の配送先に飲食物を配送する順番を、第2の所定の期間で固定しているので、配送先に飲食物を効率的に配送することができる。
【0074】
本実施形態では、注文を集約するために、顧客の受け取り時間枠(11時30分、13時30分、14時30分、14時30分等)を固定している。
【0075】
これにより、集約した注文を決まった時間に纏めて飲食店に届けることができる。 オフピーク時間帯での拡販が可能になる。 店舗オペレーションを阻害することがない。 注文即配送開始(オーダー即デリバリー開始)でなく、予め決められた時間に注文がピックアップされるので、余裕をもったオペレーションが可能になる。
【0076】
尚、本発明の飲食物配送システムを構成する機器や手段は上述したものに限定されず、飲食物配送システムの利用目的等に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。
【0077】
また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。2つ以上のシステムを1つにすることも可能であるし、逆に、1つのシステムを2つ以上の別のシステムから構成して接続することも可能である。
【0078】
例えば、配達員6が飲食物を顧客10に直接に手渡すことも可能である。
【0079】
また、上記実施形態は、あくまでも、現在のところの最良の形態またはそれに近い形態の1つにすぎない。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の飲食物配送方法、飲食物配送システム及び飲食物集積装置は、飲食物やサービスを提供する事業者や法人において効果的に利用できる。
【符号の説明】
【0081】
1…飲食物配送システム 2…通信ネットワーク 3…事業者サーバ 4-1、4-2、4-3…施設 5-1、5-2、5-3、5-4…飲食店 6…配達員 7…飲食物集積装置 10…顧客 11…顧客情報端末 12…飲食店情報端末 13…配達員情報端末 21…液晶表示パネル 22…メニュー画面 23…飲食店番号 24…飲食店名 25、26…注文選択操作部 27…飲食物画像 28…注文内容表示 29…予約リスト操作部 30、31…注文ボタン 71…筐体 72-1、72-2…72-20…収納スペース 73…制御回路 74…通信アンテナ