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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044283
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】ネブライザー
(51)【国際特許分類】
   A61M 11/04 20060101AFI20220310BHJP
【FI】
A61M11/04 310
A61M11/04 300G
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020149835
(22)【出願日】2020-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】518261456
【氏名又は名称】岩成科技事業股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄睦華
(72)【発明者】
【氏名】陳俊宏
(72)【発明者】
【氏名】黄旻鮮
(57)【要約】      (修正有)
【課題】薬液を患者に送るために用いられる呼吸作動ネブライザーを提供する。
【解決手段】ネブライザーは、テーパー状ガス出口212から加圧ガス放出されると減圧が発生する。減圧によって貯留槽4内の液体が液体オリフィス230から排出され、ガス加圧ガスに混入されながら膨張可能なチャンバー510内のガスがガスオリフィス500から排出される。患者の吸気に応答して可動封止部材54は移動されて膨張可能なチャンバーを開封するように駆動されて、膨張可能なチャンバーが下方に膨張することによってインパクトバッフル3が噴霧位置に動かされる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その内にエアゾールを保持するためのインナーチャンバー(110)を形成する垂直部(11)と、患者にエアゾールを送るための吸入ポート(121)を有する水平部(12)とを有するハウジング(1)と、
加圧ガスを導入するために設けられた加圧ガス入口(211)と、
前記インナーチャンバー(110)内に前記加圧ガス入口(211)の下流に配置されたテーパー状ガス出口(212)であって、前記テーパー状ガス出口(212)から前記加圧ガスが放出された時に減圧を生成する前記テーパー状ガス出口(212)と、
前記インナーチャンバー(110)に配置され、前記テーパー状ガス出口(212)から離れる非噴霧位置と前記テーパー状ガス出口(212)に近付く噴霧位置とに移動可能に設けられているインパクトバッフル(3)と、
エアゾール化されるための液体を保持するために配置されている貯留槽(4)と、
前記減圧によって前記貯留槽(4)内の液体が排出されて前記加圧ガスに混入されることにより、前記インパクトバッフル(3)が前記噴霧位置にある時に、前記加圧ガスに混入された前記液体が前記インパクトバッフル(3)によって砕かれて前記エアゾールになるよう、前記貯留槽(4)の下流に流体的に連通されるように前記インナーチャンバー(110)内に設けられた液体オリフィス(230)と、
前記吸入ポート(121)を通じた前記患者の吸気に応答して、前記インパクトバッフル(3)を前記非噴霧位置から前記噴霧位置に動かせるように前記インパクトバッフル(3)と連結された呼吸作動機構(5)と、を備え、
前記呼吸作動機構(5)は、
前記インナーチャンバー(110)内に配置されたガスオリフィス(500)と、
前記インパクトバッフル(3)の上端部に固定されたバッフル作動ユニット(51)であって、前記ガスオリフィス(500)に流体的に連通する膨張可能なチャンバー(510)を有し、前記膨張可能なチャンバー(510)はその中の気体を減圧によって前記ガスオリフィス(500)から排出させるように構成され、ガスリークポート(520)を有し、外気が前記ガスリークポート(520)を介して前記膨張可能なチャンバー(510)に流入し始めると、前記膨張可能なチャンバー(510)は前記インパクトバッフル(3)が非噴霧位置にある非膨張状態から前記インパクトバッフル(3)が噴霧位置にある膨張状態になるように下側に膨張される前記バッフル作動ユニット(51)と、
移動可能に前記バッフル作動ユニット(51)と連結された可動封止部材(54)であって、前記患者の吸気に応答して、前記ガスリークポート(520)とシール係合して前記外気が前記膨張可能なチャンバー(510)に流入することを防止する密封位置から、前記ガスリークポート(520)から離脱して前記外気が前記膨張可能なチャンバー(510)に流入することが可能となる非密封位置に移動されるように駆動される前記可動封止部材(54)と、
を含んでいることを特徴とするネブライザー。
【請求項2】
前記バッフル作動ユニット(51)は、
移動不能に前記垂直部(11)の上端に取り付けられ、前記ガスリークポート(520)が形成されたメジャー部分(522)を有する基壁(521)を含む弁座(52)と、
前記基壁(521)の下部に配置された作動弁(53)であって、前記メジャー部分(522)との間に前記膨張可能なチャンバー(510)が形成されるように移動可能に前記メジャー部分(522)と連結され、前記インパクトバッフル(3)の上端部に連結されて前記インパクトバッフル(3)が共に移動可能となる前記作動弁(53)とを有することを特徴とする請求項1に記載のネブライザー。
【請求項3】
更にノズルアセンブリ(2)を備え、前記ノズルアセンブリ(2)は、
前記垂直部(11)に装着され、前記加圧ガス入口(211)が形成された下端部と前記テーパー状ガス出口(212)が形成された上端部とを有するジェットノズル(21)と、
前記ジェットノズル(21)にスリーブ状に周設され、前記ジェットノズル(21)との間に、前記膨張可能なチャンバー(510)の下流で且つ前記ガスオリフィス(500)の上流に配置されるガスキャピラリチャネル(201)を形成する第1のジャケット(22)と、
前記第1のジャケット(22)にスリーブ状に周設され、前記第1のジャケット(22)との間に、前記貯留槽(4)の下流で且つ前記液体オリフィス(230)の上流に配置される液体キャピラリチャネル(202)を形成する第2のジャケット(23)とを有し、
前記インナーチャンバー(110)は、前記ノズルアセンブリ(2)と前記バッフル作動ユニット(51)との間に形成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のネブライザー。
【請求項4】
前記作動弁(53)は、前記膨張可能なチャンバー(510)及び前記ガスキャピラリチャネル(201)に流体的に連通される連通路(530)が設けられ、
前記垂直部(11)は更に、前記連通路(530)を前記ガスキャピラリチャネル(201)に流体的に連通させるための通路(111)が設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載のネブライザー。
【請求項5】
前記可動封止部材(54)は、可撓片であり、前記基壁(521)に固定された固定部(541)と、前記固定部(541)と対向すると共に前記ガスリークポート(520)に密封状に係合するように構成されている作動部(542)とを有することを特徴とする請求項2~4の何れか1項に記載のネブライザー。
【請求項6】
前記基壁(521)は、前記メジャー部分(522)の側方に位置されるマイナー部分(525)を有し、前記マイナー部分(525)は、前記インナーチャンバー(110)を介して前記吸入ポート(121)と流体的に連通される連通ポート(526)を設け、
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記基壁(521)に枢着されて前記基壁(521)との間に上部空間(550)を形成するレバー部材(55)を含み、前記上部空間(550)は前記連通ポート(526)を通じて前記インナーチャンバー(110)に流体的に連通されていて、
前記レバー部材(55)は、前記可動封止部材(54)の移動を駆動するように前記可動封止部材(54)と連結され、前記患者の吸気に応答して、前記レバー部材(55)は前記可動封止部材(54)が前記密封位置にある非作動位置から前記可動封止部材(54)が前記非密封位置にある作動位置に移動するよう駆動される
ことを特徴とする請求項5に記載のネブライザー。
【請求項7】
前記弁座(52)は更に、前記基壁(521)の外周から上方に延伸する周壁(527)を含み、
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記周壁(527)と連結されるエンドキャップ(56)を含んでおり、前記レバー部材(55)が前記エンドキャップ(56)と前記弁座(52)との間に保持されるように構成され、
前記エンドキャップ(56)は、通気孔(562)が開いた頂壁(561)と、前記頂壁(561)から下方に延伸するガイド壁(563)とを有し、
前記ガイド壁(563)は、前記レバー部材(55)の移動を案内するように構成される
ことを特徴とする請求項6に記載のネブライザー。
【請求項8】
前記レバー部材(55)は、
前記通気孔(562)に嵌合されるように構成された突出エリア(554)と、前記突出エリア(554)から外方に延伸すると共に、スライド可能に前記ガイド壁(563)に係着されるように前記頂壁(561)の下に配置された上部フランジ(555)とを有するパワー部(551)と、
前記可動封止部材(54)の前記作動部(542)と連結されたウェイト部(552)と、
前記基壁(521)に枢動可能に設けられ、且つ前記パワー部(551)と前記ウェイト部(552)との間に設けられている支点部(553)であって、前記レバー部材(55)が前記作動位置に移動変位される間に、前記上部フランジ(555)が前記ガイド壁(563)に沿って下方にスライドするように駆動されると、前記外気が前記通気孔(562)を通じて前記上部空間(550)に流入可能となるように構成され、前記ウェイト部(552)が前記作動部(542)と共に上方に移動するように駆動されると、前記作動部(542)が前記ガスリークポート(520)から離れるように構成される前記支点部(553)と
を有することを特徴とする請求項7に記載のネブライザー。
【請求項9】
前記メジャー部分(522)は、遠位領域(523)と近位領域(524)とを有し、前記ガスリークポート(520)は前記近位領域(524)に設けられ、前記可動封止部材(54)の前記作動部(542)は、前記固定部(541)に対して離れた連結エリア(543)と近付いた密封エリア(544)とを含み、前記連結エリア(543)は前記ウェイト部(552)によって連結され、前記レバー部材(55)の前記作動位置への変位に応答して、前記作動部(542)は前記ウェイト部(552)によって持ち上げられることにより前記突出エリア(554)が前記ガスリークポート(520)から離脱することを特徴とする請求項8に記載のネブライザー。
【請求項10】
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記レバー部材(55)を前記非作動位置に向けて押し付けるように前記上部空間(550)に配置された付勢ばね(57)を含むことを特徴とする請求項9に記載のネブライザー。
【請求項11】
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記遠位領域(523)に前記作動弁(53)とは反対側に、互いに間隔をおいて設けられた保持ピン(58)と突出部(59)を含んでおり、前記突出部(59)は下ソケット(591)を有し、
前記固定部(541)は、前記保持ピン(58)が貫通して延伸するための第1の孔(545)と、前記突出部(59)を収容するための第2の孔(546)とが設けられ、
前記パワー部(551)は更に上方開口(556)が設けられ、
前記付勢ばね(57)は、
前記固定部(541)に配置されたベース部(571)であって、前記保持ピン(58)が貫通して延伸するように形成された第3の孔(573)と、前記下ソケット(591)に挿入されて前記固定部(541)を前記遠位領域(523)に固定する下プラグ(574)とを有する前記ベース部(571)と、
曲げられて前記上部空間(550)に収容される細長い付勢部(572)であって、前記ベース部(571)に接続された第1の端部(575)と、前記上方開口(556)に保持されて前記レバー部材(55)を前記非作動位置に押し付けるように構成される上部保持ピン(577)が形成された第2の端部(576)とを有する前記細長い付勢部(572)と
を有することを特徴とする請求項10に記載のネブライザー。
【請求項12】
前記ウェイト部(552)は、下部フランジ(557)と、前記作動部(542)を通すように構成されて前記連結エリア(543)が前記下部フランジ(557)によって押し上げられることができるようになる側方開口(558)とを有することを特徴とする請求項9~11の何れか1項に記載のネブライザー。
【請求項13】
前記テーパー状ガス出口(212)と前記液体オリフィス(230)は、前記減圧のゾーンに配置されていることを特徴とする請求項1~12の何れか1項に記載のネブライザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ネブライザーに関し、より詳細には、薬液を患者に送るために用いられる呼吸作動ネブライザーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ネブラまたはエアゾールを患者に供給するための装置と方法を開示している。一つの態様では、ネブライザーは感圧性であるため、患者の呼吸サイクルと連係される。ネブライザーは、液体の出口に加圧ガスを偏向させるための可動ガスダイバータを含んでいる。このダイバータは、患者の呼吸サイクルに応答して移動する。一つの態様では、付勢部材がこのダイバータを動かす。ネブライザーの更に別の態様によれば、環状の液体オリフィスが、これに対して同心円状に配置されたガスオリフィスからの加圧ガス流に応答して、エアゾールを径方向に散布する。液体オリフィスは複数提供され得る。ネブライザーのまた別の態様によれば、貯留槽(reservoir)は上方の広い部分および下方の狭い部分を含み液体オリフィスに比較的均一な圧力を加える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7080643号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、呼吸で作動されてエアゾールを発生するための新規のネブライザーであって、更に組み立ても容易であり得るネブライザーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、ハウジングと、加圧ガス入口と、テーパー状ガス出口と、インパクトバッフルと、貯留槽と、液体オリフィスと、呼吸作動機構と、を備えているネブライザーを提供する。前記ハウジングは、その内にエアゾールを保持するためのインナーチャンバーを形成する垂直部と、患者にエアゾールを送るための吸入ポートを有する水平部とを有する。前記加圧ガス入口は、加圧ガスを導入するために設けられている。前記テーパー状ガス出口は、前記インナーチャンバー内に前記加圧ガス入口の下流に配置され、前記テーパー状ガス出口から前記加圧ガスが放出された時に減圧を生成する。前記インパクトバッフルは、前記インナーチャンバーに配置され、前記テーパー状ガス出口から離れる非噴霧位置と前記テーパー状ガス出口に近付く噴霧位置とに移動可能に設けられている。前記貯留槽は、エアゾール化されるための液体を保持するために配置されている。前記液体オリフィスは、前記減圧によって前記貯留槽内の液体が排出されて前記加圧ガスに混入されることにより、前記インパクトバッフルが前記噴霧位置にある時に、前記加圧ガスに混入された前記液体が前記インパクトバッフルによって砕かれて前記エアゾールになるよう、前記貯留槽の下流に流体的に連通されるように前記インナーチャンバー内に設けられている。前記呼吸作動機構は、前記吸入ポートを通じた前記患者の吸気に応答して、前記インパクトバッフルを前記非噴霧位置から前記噴霧位置に動かせるように前記インパクトバッフルと連結されている。前記呼吸作動機構は、ガスオリフィスと、バッフル作動ユニットと、可動封止部材とを含んでいる。前記ガスオリフィスは、前記インナーチャンバー内に配置されている。前記バッフル作動ユニットは、前記インパクトバッフルの上端部に固定されており、前記ガスオリフィスに流体的に連通する膨張可能なチャンバーを有する。前記膨張可能なチャンバーはガスリークポートを有し、その中の気体を減圧によって前記ガスオリフィスから排出させるように構成され、外気が前記ガスリークポートを介して前記膨張可能なチャンバーに流入し始めると、前記膨張可能なチャンバーは前記インパクトバッフルが非噴霧位置にある非膨張状態から前記インパクトバッフルが噴霧位置にある膨張状態になるように下側に膨張される。前記可動封止部材は、移動可能に前記バッフル作動ユニットと連結され、前記患者の吸気に応答して、前記ガスリークポートとシール係合して前記外気が前記膨張可能なチャンバーに流入することを防止する密封位置から、前記ガスリークポートから離脱して前記外気が前記膨張可能なチャンバーに流入することが可能となる非密封位置に移動されるように駆動される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になるであろう。
図1】本開示の一実施例によるネブライザーを示す斜視図である。
図2】該ネブライザーの分解斜視図である。
図3】該ネブライザーのいくつかの要素の横断面図であり、可動封止部材が密封位置にある状態を示す。
図4図3に類似して可動封止部材が非密封位置にある状態を示す。
図5】該ネブライザーの横断面図であり、インパクトバッフルが非噴霧位置にある状態を示す。
図6図5に類似してインパクトバッフルが噴霧位置にある状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の説明に資するよう、明細書及び特許請求の範囲において方向を示す用語が、本開示の複数の部分を説明するために用いられる(例えば、前、後ろ、左、右、上、下等)。これらの方向性定義は、単に本開示を説明また権利を主張する手掛かりとするだけのことを目的とし、どんな形であれ本開示を制限することを目的としない。
【0008】
図1図2及び図5を参照すると、本開示の一実施形態に係るネブライザーは、ハウジング1と、加圧ガス入口211と、テーパー状ガス出口212と、インパクトバッフル3と、貯留槽4と、液体オリフィス230と、呼吸作動機構5とを含むものとして示されている。
【0009】
ハウジング1は、垂直部11と水平部12とを有する。垂直部11はエアゾールを保持するためのインナーチャンバー110をその中に形成している。水平部12は患者にエアゾールを送るための吸入ポート121を有する。
【0010】
加圧ガス入口211は、加圧ガス源から加圧ガスを導入するために設けられている。加圧ガス源は、エアポンプ、加圧医療ガスタンクなどであるが、これらに制限されない。
【0011】
テーパー状ガス出口212は、テーパー状ガス出口212から加圧ガスが放出された時に減圧されるように、インナーチャンバー110内に加圧ガス入口211の下流に配置されている。
【0012】
インパクトバッフル3は、非噴霧位置と噴霧位置とに移動可能にインナーチャンバー110に設けられている。非噴霧位置では、図5に示されているように、インパクトバッフル3はテーパー状ガス出口212から第1の距離(h1)をおいて離れる。噴霧位置では、図6に示されているように、テーパー状ガス出口212に第1の距離(h1)よりも小である第2の距離(h2)をおいて近付く。
【0013】
貯留槽4は、エアゾール化されるための液体を保持するために配置されている。図5に示されている1例では、貯留槽4は垂直部11の中に設けられている。
【0014】
液体オリフィス230は、貯留槽4の下流に流体的に連通され、貯留槽4内の液体が減圧によって放出されて加圧ガスに混入させることができるようにインナーチャンバー110内に設けられ、これによりインパクトバッフル3が噴霧位置(図6)にある時には、加圧ガスに混入された液体はインパクトバッフル3によって砕かれてエアゾールになる。インパクトバッフル3が非噴霧位置(図5)にある時には、加圧ガスに混入された液体はエアゾールに形成されず、貯留槽4に戻る。
【0015】
呼吸作動機構5は、吸入ポート121(図6)を介した患者の吸気に応答してインパクトバッフル3を非噴霧位置(図5)から噴霧位置(図6)に移動させるようにインパクトバッフル3と連結されている。呼吸作動機構5はガスオリフィス500とバッフル作動ユニット51と可動封止部材54とを含んでいる。
【0016】
ガスオリフィス500はインナーチャンバー110内に配置されている。
【0017】
バッフル作動ユニット51は、インパクトバッフル3の上端部に固定され、ガスオリフィス500に流体的に連通する膨張可能なチャンバー510を有し、膨張可能なチャンバー510内部の気体を減圧によってガスオリフィス500から排出させることができる。膨張可能なチャンバー510は、ガスリークポート520を有し、外気がガスリークポート520を介して膨張可能なチャンバー510に流入し始めると、膨張可能なチャンバー510はインパクトバッフル3が非噴霧位置にある非膨張状態からインパクトバッフル3が噴霧位置にある膨張状態になるように下側に膨張する。
【0018】
可動封止部材54は、移動可能にバッフル作動ユニット51と連結され、図6に示されているように患者の吸気に応答して、密封位置から非密封位置に移動されるように駆動される。密封位置において、図3図5に示されているように、可動封止部材54はガスリークポート520とシール係合して、膨張可能なチャンバー510に外気が流入することを防止することができる。非密封位置において、図4図6に示されているように、可動封止部材54はガスリークポート520から離れて膨張可能なチャンバー510に外気が流入することを可能にする。
【0019】
図2図4に示されている1例では、バッフル作動ユニット51は弁座52と作動弁53とを含んでいる。
【0020】
弁座52は、移動不能に垂直部11の上端に取り付けられ、基壁521を有する。基壁521はガスリークポート520が形成されたメジャー部分522を有する。弁座52は硬質材料製であってもよい。
【0021】
図3に示されている1例では、メジャー部分522は、遠位領域523と近位領域524とを有し、ガスリークポート520は近位領域524に設けられている。近位領域524は遠位領域523よりも高く設けられている。
【0022】
図3に示されている1例では、基壁521は更に、メジャー部分522の側方に位置されるマイナー部分525を有する。マイナー部分525は、インナーチャンバー110を介して吸入ポート121と流体的に連通される連通ポート526を設けている。
【0023】
図3に示されている1例では、弁座52は更に、基壁521の外周から上方に延伸する周壁527を含んでいる。
【0024】
作動弁53は、基壁521の下部に配置され、メジャー部分522との間に膨張可能なチャンバー510が形成されるように、移動可能にメジャー部分522と連結されている。また、作動弁53は、インパクトバッフル3が作動弁53と共に移動可能になるようインパクトバッフル3の上端部に連結されている。作動弁53は例えばシリコーンゴムのような可撓性材料製であってもよい。
【0025】
図2図5に示されている1例では、ネブライザーは更にノズルアセンブリ2を含み、ノズルアセンブリ2はジェットノズル21と第1のジャケット22と第2のジャケット23とを有する。
【0026】
ジェットノズル21は、垂直部11に装着され、加圧ガス入口211が形成された下端部とテーパー状ガス出口212が形成された上端部とを有する。
【0027】
第1のジャケット22は、ジェットノズル21にスリーブ状に周設され、ジェットノズル21との間に、膨張可能なチャンバー510の下流で且つガスオリフィス500の上流に配置されるガスキャピラリチャネル201を形成している。ガスオリフィス500は第1のジャケット22の上端部とジェットノズル21の上端部との間に形成される。
【0028】
図5に示されている1例では、第1のジャケット22は垂直部11の底壁13と一体的に設けられる。底壁13は貯留槽4の下部境界を形成している。
【0029】
第2のジャケット23は、第1のジャケット22にスリーブ状に周設され、第1のジャケット22との間に、貯留槽4の下流で且つ液体オリフィス230の上流に配置される液体キャピラリチャネル202を形成している。液体オリフィス230は第2のジャケット23の上端部と第1のジャケット22の上端部との間に形成されている。インナーチャンバー110はノズルアセンブリ2とバッフル作動ユニット51との間に形成されてもよい。
【0030】
図2図5に示されている1例では、ハウジング1は更に接続壁14を含み、接続壁14は複数のラジアル壁部141と周壁部142とを有する。複数のラジアル壁部141はそれぞれ、第2のジャケット23の周りに互いに所定の角間隔をおいて設けられていて、第2のジャケット23の外周から径方向及び上方に向かって延伸している。周壁部142の下端部はラジアル壁部141の上端部と相互に接続され、周壁部142の上端部が弁座51及び垂直部11の間に保持されることで第2のジャケット23をインナーチャンバー110内に定位させることができる。
【0031】
図2図5に示されている1例では、支持枠15がジェットノズル21と一体に形成されていて、垂直部11の下部空間16に密封状に嵌まり込んでいる。支持枠15と底壁13との間にはクリアランス17が形成されている。
【0032】
図2図3及び図5に示されている1例では、作動弁53は膨張可能なチャンバー510及びガスキャピラリチャネル201に流体的に連通される連通路530が設けられている。また、垂直部11は更に連通路530をガスキャピラリチャネル201に流体的に連通させるための通路111が設けられている。図5に示されているように、通路111はクリアランス17を通じてガスキャピラリチャネル201に流体的に連通されている。
【0033】
図2図3に示されている1例では、呼吸作動機構5は更にガイドスリーブ61を有する。このガイドスリーブ61は、アッパースリーブセグメント611と、アッパースリーブセグメント611の寸法よりも小さいロアースリーブセグメント612と、アッパースリーブセグメント611及びロアースリーブセグメント612の間に位置された肩壁613とを有する。アッパースリーブセグメント611は、作動弁53が移動可能に弁座52及び肩壁613の間に保持されるように弁座52と連結されている。ロアースリーブセグメント612は、インパクトバッフル3の移動を案内するように構成されている。肩壁613は、貫通孔614を設けており、貫通孔614を介して連通路530を通じて膨張可能なチャンバー510及びガスキャピラリチャネル201の間が流体的に連通される。
【0034】
図2図4に示されている1例では、可動封止部材54は可撓片であり、基壁521に固定された固定部541と、固定部541と対向すると共にガスリークポート520に密封状に係合するように構成されている作動部542とを有する。可動封止部材54の作動部542は、固定部541に対して離れた連結エリア543と近付いた密封エリア544とを含んでいる。可動封止部材54は、シリコーンゴム等からなってもよい。
【0035】
図2図6に示されている1例では、呼吸作動機構5は更に、基壁521に枢着されて基壁521との間に上部空間550を形成するレバー部材55を含み、上部空間550は連通ポート526を通じてインナーチャンバー110に流体的に連通している。レバー部材55は、可動封止部材54の移動を駆動するように可動封止部材54と連結されており、これによりレバー部材55は患者の吸気に応答して(図6)、可動封止部材54が密封位置にある非作動位置(図5)から可動封止部材54が非密封位置にある作動位置(図6)に移動するように作動される。
【0036】
図2図5に示されている1例では、呼吸作動機構5は更に、弁座52の周壁527と連結されるエンドキャップ56を含み、レバー部材55がエンドキャップ56と弁座52との間に保持されるように構成される。エンドキャップ56は、通気孔562が開いた頂壁561と、頂壁561から下方に延伸するガイド壁563とを有する。ガイド壁563は、レバー部材55の移動を案内するように構成される。
【0037】
図2図6に示されている1例では、レバー部材55は、パワー部551とウェイト部552と支点部553とを含んでも良い。
【0038】
パワー部551は、通気孔562に嵌合される突出エリア554と、突出エリア554から外方に延伸する上部フランジ555とを有する。上部フランジ555はスライド可能にガイド壁563に係着されるように頂壁561の下に配置されている。図2図3に示されている1例では、パワー部551は更に上方開口556が設けられている。
【0039】
ウェイト部552は、可動封止部材54の作動部542と連結されている。支点部553は、基壁521に枢動可能に設けられ、且つパワー部551とウェイト部552との間に設けられており、レバー部材55が非作動位置(図3図5)から作動位置(図4図6)に変位されるときに、患者の吸気によって上部フランジ555がガイド壁563に沿って下方にスライドされるように駆動されると、外気が通気孔562を通じて上部空間550に流入しながら、ウェイト部552が作動部542と共に上方に移動するように駆動され、作動部542がガスリークポート520から離脱する。
【0040】
図2図4に示されている1例では、作動部542の連結エリア543はウェイト部552によって連結され、これによりレバー部材55の作動位置(図4)への変位に応答して、作動部542がウェイト部552によって持ち上げられて突出エリア554がガスリークポート520から離脱する。
【0041】
図2図4に示されている1例では、ウェイト部552は、下部フランジ557と、作動部542を通すように構成される側方開口558とを有し、これによって連結エリア543が下部フランジ557によって押し上げられることができるようになる。
【0042】
図2図6に示されている1例では、呼吸作動機構5は更に、レバー部材55を非作動位置(図3図5)に向けて押し付けるように上部空間550に配置された付勢ばね57を含む。図5に示されているように、患者の呼気の間又はネブライザーを使っていない時、レバー部材55は非作動位置に戻される。従って、加圧ガス入口211が加圧ガス源に接続されると、膨張可能なチャンバー510は非膨張状態に戻り、インパクトバッフル3は非噴霧位置に戻る。
【0043】
図2図3に示されている1例では、呼吸作動機構5は更に、遠位領域523に作動弁53とは反対側に、互いに間隔をおいて設けられた保持ピン58と突出部59を含んでいる。突出部59は下ソケット591を有する。
【0044】
更には、可動封止部材54の固定部541は、保持ピン58が貫通して延伸するための第1の孔545と、突出部59を収容するための第2の孔546とが設けられている。
【0045】
更には、付勢ばね57は、ベース部571と細長い付勢部572とを有する。付勢部571は固定部541に配置され、第3の孔573と下プラグ574とを有する。第3の孔573は、保持ピン58が貫通して延伸するように形成されている。下プラグ574は、下ソケット591に挿入されて固定部541が遠位領域523に固定されるように構成されている。細長い付勢部572は、曲げられて上部空間550に収容される付勢部であって、ベース部571に接続された第1の端部575と、上方開口556に保持されてレバー部材55を非作動位置(図3図5)に押し付けるように構成される上部保持ピン577が形成された第2の端部576とを有する。1例では、付勢ばね57は可撓性材料例えばシリコーンゴム等からなる。
【0046】
なお、本開示に係るネブライザーは構成要素を容易に組み立てることができ、患者の吸気によるだけでインパクトバッフル3を噴霧位置に移動させられることに留意されたい。さらには、液体を排出させてエアゾール化するために生成される減圧によってインパクトバッフル3を非噴霧位置に戻すことができる。従って、本開示に係るネブライザーは患者への液体薬物の投与に役立つことができる。
【0047】
上記においては、説明のため、本開示の全体的な理解を促すべく多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本開示の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、またはこれらの説明に組み込まれているが、これは本説明を合理化させるためのもので、また、本開示の多面性が理解されることを目的としたものである。
【0048】
以上、本開示の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本開示はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【符号の説明】
【0049】
1 ハウジング
11 垂直部
110 インナーチャンバー
111 通路
12 水平部
121 吸入ポート
13 底壁
14 接続壁
141 ラジアル壁部
142 周壁部
15 支持枠
16 下部空間
17 クリアランス
2 ノズルアセンブリ
201 ガスキャピラリチャネル
202 液体キャピラリチャネル
21 ジェットノズル
211 加圧ガス入口
212 テーパー状ガス出口
22 第1のジャケット
23 第2のジャケット
230 液体オリフィス
3 インパクトバッフル
4 貯留槽
5 呼吸作動機構
500 ガスオリフィス
51 バッフル作動ユニット
510 膨張可能なチャンバー
52 弁座
520 ガスリークポート
521 基壁
522 メジャー部分
523 遠位領域
524 近位領域
525 マイナー部分
526 連通ポート
527 周壁
53 作動弁
530 連通路
54 可動封止部材
541 固定部
542 作動部
543 連結エリア
544 密封エリア
545 第1の孔
546 第2の孔
55 レバー部材
550 上部空間
551 パワー部
552 ウェイト部
553 支点部
554 突出エリア
555 上部フランジ
556 上方開口
557 下部フランジ
558 側方開口
56 エンドキャップ
561 頂壁
562 通気孔
563 ガイド壁
57 付勢ばね
571 ベース部
572 付勢部
573 第3の孔
574 下プラグ
575 第1の端部
576 第2の端部
577 上部保持ピン
58 保持ピン
59 突出部
591 下ソケット
61 ガイドスリーブ
611 アッパースリーブセグメント
612 ロアースリーブセグメント
613 肩壁
614 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-01-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その内にエアゾールを保持するためのインナーチャンバー(110)を形成する垂直部(11)と、患者にエアゾールを送るための吸入ポート(121)を有する水平部(12)とを有するハウジング(1)と、
加圧ガスを導入するために設けられた加圧ガス入口(211)と、
前記インナーチャンバー(110)内に前記加圧ガス入口(211)の下流に配置されたテーパー状ガス出口(212)であって、前記テーパー状ガス出口(212)から前記加圧ガスが放出された時に減圧を生成する前記テーパー状ガス出口(212)と、
前記インナーチャンバー(110)に配置され、前記テーパー状ガス出口(212)から離れる非噴霧位置と前記テーパー状ガス出口(212)に近付く噴霧位置とに移動可能に設けられているインパクトバッフル(3)と、
エアゾール化されるための液体を保持するために配置されている貯留槽(4)と、
前記減圧によって前記貯留槽(4)内の液体が排出されて前記加圧ガスに混入されることにより、前記インパクトバッフル(3)が前記噴霧位置にある時に、前記加圧ガスに混入された前記液体が前記インパクトバッフル(3)によって砕かれて前記エアゾールになるよう、前記貯留槽(4)の下流に流体的に連通されるように前記インナーチャンバー(110)内に設けられた液体オリフィス(230)と、
前記吸入ポート(121)を通じた前記患者の吸気に応答して、前記インパクトバッフル(3)を前記非噴霧位置から前記噴霧位置に動かせるように前記インパクトバッフル(3)と連結された呼吸作動機構(5)と、を備え、
前記呼吸作動機構(5)は、
前記インナーチャンバー(110)内に配置されたガスオリフィス(500)と、
前記インパクトバッフル(3)の上端部に固定されたバッフル作動ユニット(51)であって、前記ガスオリフィス(500)に流体的に連通する膨張可能なチャンバー(510)を有し、前記膨張可能なチャンバー(510)はその中の気体を減圧によって前記ガスオリフィス(500)から排出させるように構成され、ガスリークポート(520)を有し、外気が前記ガスリークポート(520)を介して前記膨張可能なチャンバー(510)に流入し始めると、前記膨張可能なチャンバー(510)は前記インパクトバッフル(3)が非噴霧位置にある非膨張状態から前記インパクトバッフル(3)が噴霧位置にある膨張状態になるように下側に膨張される前記バッフル作動ユニット(51)と、
移動可能に前記バッフル作動ユニット(51)と連結された可動封止部材(54)であって、前記患者の吸気に応答して、前記ガスリークポート(520)とシール係合して前記外気が前記膨張可能なチャンバー(510)に流入することを防止する密封位置から、前記ガスリークポート(520)から離脱して前記外気が前記膨張可能なチャンバー(510)に流入することが可能となる非密封位置に移動されるように駆動される前記可動封止部材(54)と、
を含み、
前記バッフル作動ユニット(51)は、
移動不能に前記垂直部(11)の上端に取り付けられ、前記ガスリークポート(520)が形成されたメジャー部分(522)を有する基壁(521)を含む弁座(52)と、
前記基壁(521)の下部に配置された作動弁(53)であって、前記メジャー部分(522)との間に前記膨張可能なチャンバー(510)が形成されるように移動可能に前記メジャー部分(522)と連結され、前記インパクトバッフル(3)の上端部に連結されて前記インパクトバッフル(3)が共に移動可能となる前記作動弁(53)とを有し、
前記可動封止部材(54)は、可撓片であり、前記基壁(521)に固定された固定部(541)と、前記固定部(541)と対向すると共に前記ガスリークポート(520)に密封状に係合するように構成されている作動部(542)とを有し、
前記基壁(521)は、前記メジャー部分(522)の側方に位置されるマイナー部分(525)を有し、前記マイナー部分(525)は、前記インナーチャンバー(110)を介して前記吸入ポート(121)と流体的に連通される連通ポート(526)を設け、
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記基壁(521)に枢着されて前記基壁(521)との間に上部空間(550)を形成するレバー部材(55)を含み、前記上部空間(550)は前記連通ポート(526)を通じて前記インナーチャンバー(110)に流体的に連通されていて、
前記レバー部材(55)は、前記可動封止部材(54)の移動を駆動するように前記可動封止部材(54)と連結され、前記患者の吸気に応答して、前記レバー部材(55)は前記可動封止部材(54)が前記密封位置にある非作動位置から前記可動封止部材(54)が前記非密封位置にある作動位置に移動するよう駆動されることを特徴とするネブライザー。
【請求項2】
更にノズルアセンブリ(2)を備え、前記ノズルアセンブリ(2)は、
前記垂直部(11)に装着され、前記加圧ガス入口(211)が形成された下端部と前記テーパー状ガス出口(212)が形成された上端部とを有するジェットノズル(21)と、
前記ジェットノズル(21)にスリーブ状に周設され、前記ジェットノズル(21)との間に、前記膨張可能なチャンバー(510)の下流で且つ前記ガスオリフィス(500)の上流に配置されるガスキャピラリチャネル(201)を形成する第1のジャケット(22)と、
前記第1のジャケット(22)にスリーブ状に周設され、前記第1のジャケット(22)との間に、前記貯留槽(4)の下流で且つ前記液体オリフィス(230)の上流に配置される液体キャピラリチャネル(202)を形成する第2のジャケット(23)とを有し、
前記インナーチャンバー(110)は、前記ノズルアセンブリ(2)と前記バッフル作動ユニット(51)との間に形成されている
ことを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項3】
前記作動弁(53)は、前記膨張可能なチャンバー(510)及び前記ガスキャピラリチャネル(201)に流体的に連通される連通路(530)が設けられ、
前記垂直部(11)は更に、前記連通路(530)を前記ガスキャピラリチャネル(201)に流体的に連通させるための通路(111)が設けられている
ことを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項4】
前記弁座(52)は更に、前記基壁(521)の外周から上方に延伸する周壁(527)を含み、
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記周壁(527)と連結されるエンドキャップ(56)を含んでおり、前記レバー部材(55)が前記エンドキャップ(56)と前記弁座(52)との間に保持されるように構成され、
前記エンドキャップ(56)は、通気孔(562)が開いた頂壁(561)と、前記頂壁(561)から下方に延伸するガイド壁(563)とを有し、
前記ガイド壁(563)は、前記レバー部材(55)の移動を案内するように構成される
ことを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項5】
前記レバー部材(55)は、
前記通気孔(562)に嵌合されるように構成された突出エリア(554)と、前記突出エリア(554)から外方に延伸すると共に、スライド可能に前記ガイド壁(563)に係着されるように前記頂壁(561)の下に配置された上部フランジ(555)とを有するパワー部(551)と、
前記可動封止部材(54)の前記作動部(542)と連結されたウェイト部(552)と、
前記基壁(521)に枢動可能に設けられ、且つ前記パワー部(551)と前記ウェイト部(552)との間に設けられている支点部(553)であって、前記レバー部材(55)が前記作動位置に移動変位される間に、前記上部フランジ(555)が前記ガイド壁(563)に沿って下方にスライドするように駆動されると、前記外気が前記通気孔(562)を通じて前記上部空間(550)に流入可能となるように構成され、前記ウェイト部(552)が前記作動部(542)と共に上方に移動するように駆動されると、前記作動部(542)が前記ガスリークポート(520)から離れるように構成される前記支点部(553)と
を有することを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項6】
前記メジャー部分(522)は、遠位領域(523)と近位領域(524)とを有し、前記ガスリークポート(520)は前記近位領域(524)に設けられ、前記可動封止部材(54)の前記作動部(542)は、前記固定部(541)に対して離れた連結エリア(543)と近付いた密封エリア(544)とを含み、前記連結エリア(543)は前記ウェイト部(552)によって連結され、前記レバー部材(55)の前記作動位置への変位に応答して、前記作動部(542)は前記ウェイト部(552)によって持ち上げられることにより前記突出エリア(554)が前記ガスリークポート(520)から離脱することを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項7】
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記レバー部材(55)を前記非作動位置に向けて押し付けるように前記上部空間(550)に配置された付勢ばね(57)を含むことを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項8】
前記呼吸作動機構(5)は更に、前記遠位領域(523)に前記作動弁(53)とは反対側に、互いに間隔をおいて設けられた保持ピン(58)と突出部(59)を含んでおり、前記突出部(59)は下ソケット(591)を有し、
前記固定部(541)は、前記保持ピン(58)が貫通して延伸するための第1の孔(545)と、前記突出部(59)を収容するための第2の孔(546)とが設けられ、
前記パワー部(551)は更に上方開口(556)が設けられ、
前記付勢ばね(57)は、
前記固定部(541)に配置されたベース部(571)であって、前記保持ピン(58)が貫通して延伸するように形成された第3の孔(573)と、前記下ソケット(591)に挿入されて前記固定部(541)を前記遠位領域(523)に固定する下プラグ(574)とを有する前記ベース部(571)と、
曲げられて前記上部空間(550)に収容される細長い付勢部(572)であって、前記ベース部(571)に接続された第1の端部(575)と、前記上方開口(556)に保持されて前記レバー部材(55)を前記非作動位置に押し付けるように構成される上部保持ピン(577)が形成された第2の端部(576)とを有する前記細長い付勢部(572)と
を有することを特徴とする請求項に記載のネブライザー。
【請求項9】
前記ウェイト部(552)は、下部フランジ(557)と、前記作動部(542)を通すように構成されて前記連結エリア(543)が前記下部フランジ(557)によって押し上げられることができるようになる側方開口(558)とを有することを特徴とする請求項の何れか1項に記載のネブライザー。
【請求項10】
前記テーパー状ガス出口(212)と前記液体オリフィス(230)は、前記減圧のゾーンに配置されていることを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のネブライザー。
【外国語明細書】