(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044294
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】寝返りが不要な極楽ベッド
(51)【国際特許分類】
A61G 7/057 20060101AFI20220310BHJP
【FI】
A61G7/057
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020149848
(22)【出願日】2020-09-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】715008687
【氏名又は名称】廣田 祐次
(72)【発明者】
【氏名】廣田 祐次
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040AA01
4C040CC06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】寝返りをせずに熟睡できるベッドを提供する。
【解決手段】人1がベッドに仰向けに寝たときに、体の形状に合わせた構造で、かつ衝撃吸収ハニカム構造ジェルクッション等の超低反発の部材で受け、体重を支えるために、下になった体の一部が痛くなることがなく、寝返りをせずに熟睡できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の頭部から肩部まで、及び肩部から臀部までの寸法及び肩幅と臀部尻頂点間を計測し、また人間の一般的な、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの形状を考慮し、特定個人の体のサイズや形状に合わせたベッドであって、さらに特定個人の頭部、肩部、臀部、及び両足のふくらはぎの形状に合致した受け部構造、あるいは該特定個人の各部位のうちの一部の形状に合致した受け部で構成することが可能なベッドであって、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの各受け部が個別での高さ調整、あるいは各個別での交換が可能で、さらに該各受け部が超低反発の部材、あるいは柔らかい部材で構成された、寝返りが不要な極楽ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドに仰向けに寝たときに、個人の体型形状に合わせた構造で受け、体全体を分散して支えるようにし、また衝撃吸収ハニカム構造ジェルクッション等の超低反発の部材で受け、床ずれが生じるような体の一部に負担がかかるようなことがないようにし、寝返りをする必要がないベッドの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベッドの表面を柔らかくしすぎると、体が沈み込んで熟睡しづらくなり、またベッド表面が固いと、体重を集中して受ける臀部等が痛くなり、頻繁に寝返りしなければならず、熟睡がしづらくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なベッドは、長時間同じ姿勢で寝ていると、体重を支えるがために下になった体の一部が痛くなり、寝ている間に(無意識に)頻繁な寝返りを必要とし、熟睡ができにくい。また、寝返りをするためのスペースを要し、ベッド幅が大きめになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
人がベッドに仰向けに寝たときに、体の形状に合わせた構造で、かつ衝撃吸収ハニカム構造ジェルクッション等の超低反発の部材で受け、体重を支えるために、下になった体の一部が痛くなることがなく、寝返りをせずに熟睡できるベッドを提供する。
【発明の効果】
【0006】
体の疲労が蓄積されたとき 大の字になって寝るのが一番疲労回復には適しており、寝返りする必要がなく、従来のベッドよりも熟睡できる。特に高齢になって、寝返りができなくなると床ずれができやすくなるが、その心配がなくなる。また、ベッド上で寝返りする必要がないがために、ベッドをコンパクトにできるため、背もたれ部を起こした状態で、そのまま車いすとして使用可能である。
すなわち、熟睡ベッド、疲れない椅子、車いす、そしてマイラクリーントイレ(商標登録)と組み合わせれば、おむつ交換が不要で、臭いの発生がなく、清潔な介護ベッドとしても使用できる、いわば一台四役となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
仰向けに大の字に寝たときに、人間の体重は主に頭部、肩の周り、臀部、そしてふくらはぎで受けるため、それらの各サイズや各形状に沿った構造で、かつ超低反発の部材や柔らかい部材で受け、体の一部に負担がかからないようにする。
【0009】
図1は人1が仰向けに大の字に寝ている状態で、上半身は主に背もたれ2で受け、下半身は主に座部6と足おき部7とで受けている。
上から順に、頭部は頭部保持部3、胸部は背中保持部4、臀部は臀部保持部5、そして足部は、ふくらはぎ保持部12にて、各部ともに個人の体の形状に沿った構造物で受けるが、人種、年齢、男女差でほぼ形状が一定しているので、肩幅の寸法A、
肩上部~頭部中心の寸法B、肩上部~臀部中心の寸法C、臀部尻頂点間寸法Dが分かれば、汎用の型を3Dプリンターや射出成型等で作ることができる。また、全体の大きさを考慮した、背もたれ2、座部6,足置き部7の寸法設定をすることができる。
また、高級タイプとなるが、個人の個々の体型形状を裸画像や実際に裸の状態でスキャンしたデーターに基づき、3Dプリンターで各受け部の構造を決定し、製作することも可能である。
尚、人1の各受け部の超低反発の部材であるが、3Dプリンターや射出成型で、材料をそのまま使用して製作してもいいし、成形しやすい別材料で作り、超低反発の部材や柔らかい部材を貼り付けてもよい。
頭部保持部3、背中保持部4、臀部保持部5、そしてふくらはぎ保持部7は、それぞれ、高さ調整や位置の微調整が可能で、実際人1が使ってみて、一番楽な状態を調整できるようにする。
座部6のセンターには、排泄用穴9を用意し、その周辺はすり鉢状のすりばち8を設定し、排泄時に漏れ出た小水等を水で流しやすいようにする。また、きんかくし10を設定し、男性が勃起状態で小水を出したとしても、外に漏れ出ないようにするとともに、
人1の足元側から、のぞいた時のプライバシーが守られるようにする。
寝返りを要さず、全体として小型になり、空気タイヤ11を設定すれば、背もたれ2を起こして、車いすとしても使用でき、マイラクリーントイレ(商標登録)や多目的トイレ等の便座の真上まで運ぶことで、座ったままで排泄し、水洗で汚物を流すことができる。すなわち、排泄用の穴8の下に、おまるやバケツ等を用意して、おぶつを回収してもいいし、マイラクリーントイレや多目的トイレを用意して、その上で排泄することができ、おむつ交換を排除できる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
寝返りが不要で、熟睡が可能な小型ベッド兼リクライニング椅子として、そして座り心地の良い車いすとして、体の不自由な高齢者や障害者のみならず、世界中の一般の老若男女にとっても生活の必需品となる可能性がある。
【符号の説明】
【0011】
1.人
2.背もたれ
3.頭部保持部
4.背中保持部
5.臀部保持部
6.座部
7.足置き部
8.すりばち
9.排泄用穴
10.きんかくし
11.空気タイヤ
12.ふくらはぎ保持部
A.肩幅の寸法
B.肩上部~頭部中心の寸法
C.肩上部~臀部中心の寸法
D.臀部尻頂点間寸法
【手続補正書】
【提出日】2020-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の頭部から肩部まで、及び肩部から臀部までの寸法及び肩幅と臀部尻頂点間を計測し、また人間の一般的な、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの形状を考慮し、特定個人の体のサイズや形状に合わせたベッドであって、さらに特定個人の頭部、肩部、臀部、及び両足のふくらはぎの形状に合致した受け部構造、あるいは該特定個人の各部位のうちの一部の形状に合致した受け部で構成することが可能なベッドであって、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの各受け部が個別での高さ調整、あるいは各個別での交換が可能で、さらに該各受け部が低反発の部材、あるいは柔らかい部材で構成されたベッドであって、排泄用の穴を用意し、背もたれを起こし座った状態で排泄が可能な、寝返りが不要な極楽ベッド。
【手続補正書】
【提出日】2021-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の頭部から肩部まで、及び肩部から臀部までの寸法及び肩幅と臀部尻頂点間を計測し、また人間の一般的な、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの形状を考慮し、特定個人の体のサイズや形状に合わせたベッドであって、さらに特定個人の頭部、肩部、臀部、及び両足のふくらはぎの形状に合致した受け部構造、あるいは該特定個人の各部位のうちの一部の形状に合致した受け部で構成することが可能なベッドであって、頭部、肩部、臀部、及びふくらはぎの各受け部が個別での高さ調整、あるいは各個別での交換が可能で、さらに該各受け部が超低反発の部材、あるいは柔らかい部材で構成されたベッドであって、排泄用の穴が開いており、背もたれを立てて座った状態で排泄が可能で、きんかくしを設定し、男性の小水での漏れ対策を付帯した、寝返りが不要な極楽ベッド。