(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044398
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】補助装置及び開閉装置
(51)【国際特許分類】
E05F 1/16 20060101AFI20220310BHJP
E06B 9/02 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
E05F1/16 E
E06B9/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020150005
(22)【出願日】2020-09-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】591220665
【氏名又は名称】株式会社石黒製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】大野 泰昭
(72)【発明者】
【氏名】安達 青樹
(57)【要約】
【課題】複数種類の開閉体に適切に対応できる補助装置を提供する。
【解決手段】補助装置12は、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作を補助するバランサーユニットである。補助装置12は、収納体15に固定する取付体31と、開閉体17に固定する挿通体32と、開閉体17の開閉動作を補助する1本の引張コイルばね33とを備える。そして、引張コイルばね33は、取付体31に取付位置調整可能に取り付け、かつ、挿通体32に挿通する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、
被固定部に固定される取付体と、
前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体と
を備えることを特徴とする補助装置。
【請求項2】
開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、
被固定部に固定される取付体と、
前記開閉体に固定される挿通体と、
前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記挿通体に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体と
を備えることを特徴とする補助装置。
【請求項3】
開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、
被固定部に固定され、高さが異なる複数の取付部を有する対をなす取付体と、
前記開閉体に固定され、挿通孔部を有する挿通体と、
長手方向一端部が前記対をなす取付体のうちの一方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向他端部が前記対をなす取付体のうちの他方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向中間部が前記挿通体の前記挿通孔部に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する長手状の弾性体と
を備えることを特徴とする補助装置。
【請求項4】
取付体は、弾性体を支持する支持部を有する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の補助装置。
【請求項5】
挿通体は、
上方に凸の湾曲面状に形成され、開閉体の閉状態時に弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、
下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有する
ことを特徴とする請求項2又は3記載の補助装置。
【請求項6】
弾性体は、細長い1本の弾性変形可能な部材である
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の補助装置。
【請求項7】
開口部を開閉する開閉体と、
前記開閉体の開閉動作を補助する請求項1ないし6のいずれか一記載の補助装置と
を具備することを特徴とする開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置及びこれを具備する開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された開閉装置(シャッタ装置)が知られている。この従来の開閉装置は、
図9(a)に示すように、箱状の収納体1の前面の開口部2を開閉する開閉体3と、この開閉体3の開閉動作を補助する補助装置4とを具備している。
【0003】
補助装置(バランサーユニット)4は、収納体1に固定された左右一対で2つのL字状部材6と、開閉体3に固定された1つのリング状部材7と、弾性復元力に基づく張力によって開閉体3を付勢して開閉体3の開閉動作を補助する2本の引張コイルばね8とを備えている。
【0004】
そして、2本の各引張コイルばね8は、長手方向一端部である外端部がL字状部材6に取り付けられ、かつ、長手方向他端部である内端部がリング状部材7に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のような補助装置4では、複数種類の開閉体3に対応できないという問題がある。
【0007】
つまり、例えば
図9(b)のように開閉体3が小さく軽い場合にはそれに応じた一の引張コイルばね8(8a)を用い、
図9(c)のように開閉体3が大きく重い場合にはそれに応じた他の引張コイルばね8(8b)を用いなければならず、複数種類の開閉体3ごとに対応する複数種類の引張コイルばね8(8a,8b)を用意しておく必要がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数種類の開閉体に適切に対応できる補助装置及びこれを具備する開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の補助装置は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、被固定部に固定される取付体と、前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体とを備えるものである。
【0010】
請求項2記載の補助装置は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、被固定部に固定される取付体と、前記開閉体に固定される挿通体と、前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記挿通体に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体とを備えるものである。
【0011】
請求項3記載の補助装置は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、被固定部に固定され、高さが異なる複数の取付部を有する対をなす取付体と、前記開閉体に固定され、挿通孔部を有する挿通体と、長手方向一端部が前記対をなす取付体のうちの一方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向他端部が前記対をなす取付体のうちの他方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向中間部が前記挿通体の前記挿通孔部に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する長手状の弾性体とを備えるものである。
【0012】
請求項4記載の補助装置は、請求項1ないし3のいずれか一記載の補助装置において、取付体は、弾性体を支持する支持部を有するものである。
【0013】
請求項5記載の補助装置は、請求項2又は3記載の補助装置において、挿通体は、上方に凸の湾曲面状に形成され、開閉体の閉状態時に弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有するものである。
【0014】
請求項6記載の補助装置は、請求項1ないし5のいずれか一記載の補助装置において、弾性体は、細長い1本の弾性変形可能な部材であるものである。
【0015】
請求項7記載の開閉装置は、開口部を開閉する開閉体と、前記開閉体の開閉動作を補助する請求項1ないし6のいずれか一記載の補助装置とを具備するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数種類の開閉体に適切に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る補助装置を具備する小型の開閉装置を収納体に設置した状態の図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図であり、(c)及び(d)は(b)の部分拡大図である。
【
図2】同上補助装置を具備した大型の開閉装置を収納体に設置した状態の図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図であり、(c)及び(d)は(b)の部分拡大図である。
【
図6】同上補助装置の取付体を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は右側面図である。
【
図7】同上補助装置の挿通体を示す図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図、(c)は正面図、(d)はA-A断面図である。
【
図9】(a)ないし(c)は従来の開閉装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施の形態について
図1ないし
図8を参照して説明する。
【0019】
図1及び
図2において、11は開閉装置で、この開閉装置11は、例えばシャッタ装置であり、
図1に図示された例が比較的小型のものであり、
図2に図示された例が比較的大型のものである。そして、開閉装置11は、これら小型及び大型の両方に対応可能な補助装置(バランサーユニット)12を具備している。
【0020】
つまり、
図1及び
図2に示すように、開閉装置11は、図示しない被収納物が内部に出し入れ可能に収納される箱状の収納手段である収納体(筐体)15の前面の開口部16を開閉する開閉体(シャッタ扉)17と、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作、すなわち開動作(開閉体17の開方向への移動)及び閉動作(開閉体17の閉方向への移動)を補助する補助装置12と、開閉体17の開閉動作時である移動時にこの開閉体17を案内する左右一対の案内体(ガイドレール)18とを具備している。
【0021】
そして、この補助装置12は、大きさ(サイズ)の違いによって重さが異なる複数種類の開閉体17、すなわち例えば小さくて軽い開閉体17(
図1に示す開閉体17a)及びこれよりも大きくて重い開閉体17(
図2に示す開閉体17b)の各々に対応可能なものである。
【0022】
ここで、収納体15は、被収納物を出し入れするための開口部16を前面に有する前面開口状のもので、底板部21を有し、この底板部21の左右方向両端部には側板部22が立設され、また底板部21の後端部の近傍には仕切板部23が立設されている。左右の側板部22の上端部は上板部24によって連結されている。なお、収納体15の後面開口は、図示しない後板部(背板)によって閉じられる。
【0023】
案内体18は、略逆U字状のもので、収納体15の側板部22の内面に固定されている。案内体18は、上下方向長手状の前側案内部26と、上下方向長手状の後側案内部27と、これら前後の案内部26,27の上端部を連結する上側案内部28とを有している。
【0024】
開閉体17は、隣接するもの同士が互いに回動可能に連結された左右方向長手状で板状の複数枚のスラット等からなるもので、左右の案内体18によって案内されながら開方向(図示した開方向Oである開移動方向)に向かって移動して開状態となって収納体15の開口部16を開口させ、かつ、左右の案内体18によって案内されながら閉方向(図示した閉方向Cである閉移動方向)に向かって移動して閉状態となって収納体15の開口部16を閉鎖する。なお、
図1や
図2に示す開閉体17の状態は、開閉体17が所定の全閉位置に停止した閉状態である。
【0025】
補助装置12は、操作者が人力で開閉体17を開閉動作(移動)させる際に、開閉体17の重さ(重量)に基づく負荷を軽減して操作者による手動開閉操作を容易にするためのアシスト装置である。
【0026】
図3ないし
図7にも示すように、この補助装置12は、被固定部である収納体15の所定位置にねじ36で固定され、複数の取付部43を有する左右一対で2つの板状の取付体31と、開閉体17の所定位置に固定手段37で固定され、挿通孔部56を有する1つの筒状の挿通体32と、弾性復元力に基づく張力(ばね張力)によって開閉体17を付勢することにより、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作を補助する弾性変形可能な細長い長手状の1本の弾性体である引張コイルばね33とを備えている。
【0027】
そして、互いに重さが異なる複数の開閉体17(17a,17b)に対応可能な1本の引張コイルばね33は、長手方向一端部が対をなす左右の取付体31のうちの一方の取付体31の複数の取付部43の中から選択された一の取付部43に取り付けられるとともに、長手方向他端部が対をなす左右の取付体31のうちの他方の取付体31の複数の取付部43の中から選択された一の取付部(長手方向一端部を取り付けた取付部と同じ高さに位置するもの)43に取り付けられ、かつ、長手方向中間部である長手方向中央部が挿通体32の挿通孔部56に挿通される(
図1、
図2を参照)。
【0028】
また、この引張コイルばね33は、収納体15の開口部16の半分(略半分を含む)が開閉体17で閉鎖された場合に自然長となるように、左右の取付体31に取り付けられかつ挿通体32に挿通される。それゆえ、引張コイルばね33は、開閉体17が軽くなるように、開閉体17の閉状態時(開口部16の閉鎖時)にはこの閉状態の開閉体17を開方向に付勢し、開閉体17の開状態時(開口部16の開口時)にはこの開状態の開閉体17を閉方向に付勢する。よって、操作者は、開閉体17を容易に開閉操作できる。
【0029】
なお、引張コイルばね33は、弾性変形可能なコイル状のばね本体部38と、このばね本体部38の長手方向両端部にそれぞれ設けられた円環状の引掛部39とを有している。
【0030】
取付体31は、複数のねじ36によって収納体15の側板部22の後端側の内面に固定される上下方向長手状の固定板部41を有し、この固定板部41からは、上下方向長手状で板状の本体部である本体板部42が内側方に向かって突出している。なお、固定板部41は、ねじ36を挿入する複数のねじ用孔40を有している。
【0031】
本体板部42には、引張コイルばね33の引掛部39を引っ掛けるように取り付ける複数、すなわち例えば5つの凸状の取付部43がそれぞれ異なる高さに位置するように突設されている。
【0032】
具体的には、1番高い位置に位置する最上位の取付部43は本体板部42の上端部に設けられ、1番低い位置に位置する最下位の取付部43は本体板部42の下端部に設けられ、中間位置に位置する残りの3つの取付部43は本体板部42の上下方向中間部の先端側に上下方向に並設されている。このため、引張コイルばね33は、開閉体17の大きさ(重さ)に応じて、取付体31に対して上下方向に取付位置調整可能(取付位置変更可能)である。なお、各取付部43は、引張コイルばね33の引掛部39が引っ掛けられる短円柱状の取付部分44と、引張コイルばね33の引掛部39と係合するばね抜け防止用の突板部分45とを有している。
【0033】
また、本体板部42の上端部の近傍には、引張コイルばね33を支持してその支持された部分を円弧状に屈曲させる1つの凸状の支持部46が設けられている。つまり、この支持部46は、複数の取付部43のうちの最上位の取付部43の近傍に位置するように本体板部42に突設されている。
【0034】
支持部46は、引張コイルばね33のばね本体部38を支持して屈曲させる短円柱状の支持部分47と、この支持部分47の先端部に突設された複数、すなわち例えば2つの突板部分48とを有している。
【0035】
挿通体32は、ボルト51及びナット52からなる固定手段37によって開閉体17の開方向基端部の基端スラット(開閉体構成部材)55における左右方向中央部に固定される両端面開口状の筒状部材であり、この筒状部材の内部空間によって挿通孔部56が構成されている。
【0036】
なお、開閉体17の基端スラット55は左右方向長手状の凹部58を有し、この凹部58の左右方向中央部にボルト用孔57が形成されている。また、開閉体17の開方向先端部の先端スラット(開閉体構成部材)59は、開閉体17を手動開閉操作する際に操作者が手を掛けるための左右方向長手状の凹部60を有している。
【0037】
また、挿通体32は、上方に凸の湾曲面状に形成され開閉体17の閉状態時に挿通孔部56内で引張コイルばね33の長手方向中央部の下側と接触する下側湾曲面61と、下方に凸の湾曲面状に形成され開閉体17の開状態時に挿通孔部56内で引張コイルばね33の長手方向中央部の上側と接触する上側湾曲面62とを有している。これら互いに上下に離間対向する両湾曲面61,62は挿通孔部56に臨んで位置しており、下側湾曲面61は湾曲状の下板部63の内面であり、上側湾曲面62は湾曲状の上板部64の内面である。
【0038】
さらに、挿通体32の前板部(開閉体17と対向する側の板部)66には、基端スラット55の凹部58内に挿入される挿入凸部67が設けられている。この挿入凸部67の中央部には、ボルト用孔68が形成されている。挿通体32の後板部(開閉体17と対向する側とは反対側の板部)69には、ボルト51の頭部51aよりも径大なボルト挿通孔70がボルト用孔68と同心状に形成されている。
【0039】
そして、固定手段37を用いて挿通体32を開閉体17に固定する場合には、
図4に示すように、ボルト51をボルト挿通孔70からボルト用孔57,68に挿入し、この挿入したボルト51にナット52を螺合して締め付け、その後、引張コイルばね33を挿通体32の挿通孔部56に側方から挿通する。また、引張コイルばね33の両端部の引掛部39は、左右の取付体31の取付部43にそれぞれ引っ掛けて取り付ける。
【0040】
なお、
図1に示す小型の開閉装置11では、引張コイルばね33の引掛部39は最上位の取付部43に取り付けられているが、
図2に示す大型の開閉装置11では、引張コイルばね33の引掛部39は最下位の取付部43に取り付けられている。このように、引張コイルばね33の引掛部39は、所望の張力(付勢力)が得られるように、開閉体17の大きさ(重さ)に応じて異なる取付部(取付位置)43に取り付けられる。なお図示しないが、開閉体17の大きさによっては、引張コイルばね33の引掛部39を中間の取付部43に取り付けて使用することもある。
【0041】
次に、上述した補助装置12の作用等を説明する。
【0042】
図8(a)は、
図1に示す小型の開閉装置11について、開閉体17(17a)が閉状態になっている状態及び開閉体17が開状態になっている状態を示しているが、いずれの状態でも、比較的軽い開閉体17(17a)の重さに基づく引張コイルばね33の弾性変形量、すなわち伸び量は同じ(略同じを含む)であるため、引張コイルばね33の張力の片寄りは発生しない。
【0043】
図8(b)は、
図2に示す大型の開閉装置11について、開閉体17(17b)が閉状態になっている状態及び開閉体17が開状態になっている状態を示しているが、いずれの状態でも、比較的重い開閉体17(17a)の重さに基づく引張コイルばね33の弾性変形量、すなわち伸び量は同じ(略同じを含む)であるため、引張コイルばね33の張力の片寄りは発生しない。
【0044】
このように、
図8(a)及び(b)のいずれの場合も、複数存在する取付部43の選択によって取付体31に対する取付位置を変更することで、同じ1つの引張コイルばね33で複数の開閉体17(17a,17b)に対応可能である。
【0045】
そして、このような補助装置12によれば、開閉体17に応じて引張コイルばね33が取付体31に対して取付位置調整可能となっているため、同じ1つの引張コイルばね33を用いて、重さが異なる複数種類の開閉体17に適切に対応することができる。よって、従来の構成とは異なり、各開閉体ごとの多くの種類の引張コイルばねを用意する必要がなく、例えばばねの製造、保管、管理等に係るコスト削減を図ることができる。
【0046】
また、取付体31は、引張コイルばね33を支持する支持部46を有するため、引張コイルばね33の弾性復元力に基づく張力の片寄りの発生を防止でき、よって、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作を適切に補助できる。
【0047】
さらに、開閉体17に固定した挿通体32に対して、開閉体17を付勢する細長い1本の弾性変形可能な部材である引張コイルばね33を挿通する構成であるから、従来の構成に比べて、部品点数が少なく、組立作業も容易であり、コストも安価にできる。
【0048】
また、挿通体32は、挿通孔部56内において開閉体17の閉状態時に引張コイルばね33と接触する上方に凸の湾曲面状の下側湾曲面61と、挿通孔部56内において開閉体17の開状態時に引張コイルばね33と接触する下方に凸の湾曲面状の上側湾曲面62とを有するため、引張コイルばね33を湾曲面61,62に沿って適切に湾曲変形させることができ、引張コイルばね33に無理な負荷がかかるのを防止できる。
【0049】
なお、弾性復元力で開閉体を付勢する弾性体は、金属製等の引張コイルばね等のばねには限定されず、例えばゴム等の弾性素材で構成したもの等でもよい。
【0050】
また、取付体は、複数の取付部を有するものには限定されず、例えば1つの取付部(可動取付部)を取付体の本体板部に上下調整可能に設けた構成等でもよい。
【符号の説明】
【0051】
11 開閉装置
12 補助装置
15 被固定部である収納体
16 開口部
17 開閉体
31 取付体
32 挿通体
33 弾性体である引張コイルばね
43 取付部
46 支持部
56 挿通孔部
61 下側湾曲面
62 上側湾曲面
【手続補正書】
【提出日】2021-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置及びこれを具備する開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された開閉装置(シャッタ装置)が知られている。この従来の開閉装置は、
図9(a)に示すように、箱状の収納体1の前面の開口部2を開閉する開閉体3と、この開閉体3の開閉動作を補助する補助装置4とを具備している。
【0003】
補助装置(バランサーユニット)4は、収納体1に固定された左右一対で2つのL字状部材6と、開閉体3に固定された1つのリング状部材7と、弾性復元力に基づく張力によって開閉体3を付勢して開閉体3の開閉動作を補助する2本の引張コイルばね8とを備えている。
【0004】
そして、2本の各引張コイルばね8は、長手方向一端部である外端部がL字状部材6に取り付けられ、かつ、長手方向他端部である内端部がリング状部材7に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のような補助装置4では、複数種類の開閉体3に対応できないという問題がある。
【0007】
つまり、例えば
図9(b)のように開閉体3が小さく軽い場合にはそれに応じた一の引張コイルばね8(8a)を用い、
図9(c)のように開閉体3が大きく重い場合にはそれに応じた他の引張コイルばね8(8b)を用いなければならず、複数種類の開閉体3ごとに対応する複数種類の引張コイルばね8(8a,8b)を用意しておく必要がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数種類の開閉体に適切に対応できる補助装置及びこれを具備する開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の補助装置は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、被固定部に固定され、高さが異なる複数の取付部を有する対をなす取付体と、前記開閉体に固定され、挿通孔部を有する挿通体と、長手方向一端部が前記対をなす取付体のうちの一方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向他端部が前記対をなす取付体のうちの他方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向中間部が前記挿通体の前記挿通孔部に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する長手状の弾性体とを備えるものである。
【0010】
請求項2記載の補助装置は、請求項1記載の補助装置において、取付体は、弾性体を支持する支持部を有するものである。
【0011】
請求項3記載の補助装置は、請求項1又は2記載の補助装置において、挿通体は、上方に凸の湾曲面状に形成され、開閉体の閉状態時に弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有するものである。
【0012】
請求項4記載の補助装置は、請求項1ないし3のいずれか一記載の補助装置において、弾性体は、細長い1本の弾性変形可能な部材であるものである。
【0013】
請求項5記載の補助装置は、開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、被固定部に固定される取付体と、前記開閉体に固定される挿通体と、前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記挿通体に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体とを備え、前記挿通体は、上方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の閉状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有するものである。
【0014】
請求項6記載の開閉装置は、開口部を開閉する開閉体と、前記開閉体の開閉動作を補助する請求項1ないし5のいずれか一記載の補助装置とを具備するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数種類の開閉体に適切に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る補助装置を具備する小型の開閉装置を収納体に設置した状態の図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図であり、(c)及び(d)は(b)の部分拡大図である。
【
図2】同上補助装置を具備した大型の開閉装置を収納体に設置した状態の図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図であり、(c)及び(d)は(b)の部分拡大図である。
【
図6】同上補助装置の取付体を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は右側面図である。
【
図7】同上補助装置の挿通体を示す図で、(a)は正面側斜視図、(b)は背面側斜視図、(c)は正面図、(d)はA-A断面図である。
【
図9】(a)ないし(c)は従来の開閉装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施の形態について
図1ないし
図8を参照して説明する。
【0018】
図1及び
図2において、11は開閉装置で、この開閉装置11は、例えばシャッタ装置であり、
図1に図示された例が比較的小型のものであり、
図2に図示された例が比較的大型のものである。そして、開閉装置11は、これら小型及び大型の両方に対応可能な補助装置(バランサーユニット)12を具備している。
【0019】
つまり、
図1及び
図2に示すように、開閉装置11は、図示しない被収納物が内部に出し入れ可能に収納される箱状の収納手段である収納体(筐体)15の前面の開口部16を開閉する開閉体(シャッタ扉)17と、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作、すなわち開動作(開閉体17の開方向への移動)及び閉動作(開閉体17の閉方向への移動)を補助する補助装置12と、開閉体17の開閉動作時である移動時にこの開閉体17を案内する左右一対の案内体(ガイドレール)18とを具備している。
【0020】
そして、この補助装置12は、大きさ(サイズ)の違いによって重さが異なる複数種類の開閉体17、すなわち例えば小さくて軽い開閉体17(
図1に示す開閉体17a)及びこれよりも大きくて重い開閉体17(
図2に示す開閉体17b)の各々に対応可能なものである。
【0021】
ここで、収納体15は、被収納物を出し入れするための開口部16を前面に有する前面開口状のもので、底板部21を有し、この底板部21の左右方向両端部には側板部22が立設され、また底板部21の後端部の近傍には仕切板部23が立設されている。左右の側板部22の上端部は上板部24によって連結されている。なお、収納体15の後面開口は、図示しない後板部(背板)によって閉じられる。
【0022】
案内体18は、略逆U字状のもので、収納体15の側板部22の内面に固定されている。案内体18は、上下方向長手状の前側案内部26と、上下方向長手状の後側案内部27と、これら前後の案内部26,27の上端部を連結する上側案内部28とを有している。
【0023】
開閉体17は、隣接するもの同士が互いに回動可能に連結された左右方向長手状で板状の複数枚のスラット等からなるもので、左右の案内体18によって案内されながら開方向(図示した開方向Oである開移動方向)に向かって移動して開状態となって収納体15の開口部16を開口させ、かつ、左右の案内体18によって案内されながら閉方向(図示した閉方向Cである閉移動方向)に向かって移動して閉状態となって収納体15の開口部16を閉鎖する。なお、
図1や
図2に示す開閉体17の状態は、開閉体17が所定の全閉位置に停止した閉状態である。
【0024】
補助装置12は、操作者が人力で開閉体17を開閉動作(移動)させる際に、開閉体17の重さ(重量)に基づく負荷を軽減して操作者による手動開閉操作を容易にするためのアシスト装置である。
【0025】
図3ないし
図7にも示すように、この補助装置12は、被固定部である収納体15の所定位置にねじ36で固定され、複数の取付部43を有する左右一対で2つの板状の取付体31と、開閉体17の所定位置に固定手段37で固定され、挿通孔部56を有する1つの筒状の挿通体32と、弾性復元力に基づく張力(ばね張力)によって開閉体17を付勢することにより、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作を補助する弾性変形可能な細長い長手状の1本の弾性体である引張コイルばね33とを備えている。
【0026】
そして、互いに重さが異なる複数の開閉体17(17a,17b)に対応可能な1本の引張コイルばね33は、長手方向一端部が対をなす左右の取付体31のうちの一方の取付体31の複数の取付部43の中から選択された一の取付部43に取り付けられるとともに、長手方向他端部が対をなす左右の取付体31のうちの他方の取付体31の複数の取付部43の中から選択された一の取付部(長手方向一端部を取り付けた取付部と同じ高さに位置するもの)43に取り付けられ、かつ、長手方向中間部である長手方向中央部が挿通体32の挿通孔部56に挿通される(
図1、
図2を参照)。
【0027】
また、この引張コイルばね33は、収納体15の開口部16の半分(略半分を含む)が開閉体17で閉鎖された場合に自然長となるように、左右の取付体31に取り付けられかつ挿通体32に挿通される。それゆえ、引張コイルばね33は、開閉体17が軽くなるように、開閉体17の閉状態時(開口部16の閉鎖時)にはこの閉状態の開閉体17を開方向に付勢し、開閉体17の開状態時(開口部16の開口時)にはこの開状態の開閉体17を閉方向に付勢する。よって、操作者は、開閉体17を容易に開閉操作できる。
【0028】
なお、引張コイルばね33は、弾性変形可能なコイル状のばね本体部38と、このばね本体部38の長手方向両端部にそれぞれ設けられた円環状の引掛部39とを有している。
【0029】
取付体31は、複数のねじ36によって収納体15の側板部22の後端側の内面に固定される上下方向長手状の固定板部41を有し、この固定板部41からは、上下方向長手状で板状の本体部である本体板部42が内側方に向かって突出している。なお、固定板部41は、ねじ36を挿入する複数のねじ用孔40を有している。
【0030】
本体板部42には、引張コイルばね33の引掛部39を引っ掛けるように取り付ける複数、すなわち例えば5つの凸状の取付部43がそれぞれ異なる高さに位置するように突設されている。
【0031】
具体的には、1番高い位置に位置する最上位の取付部43は本体板部42の上端部に設けられ、1番低い位置に位置する最下位の取付部43は本体板部42の下端部に設けられ、中間位置に位置する残りの3つの取付部43は本体板部42の上下方向中間部の先端側に上下方向に並設されている。このため、引張コイルばね33は、開閉体17の大きさ(重さ)に応じて、取付体31に対して上下方向に取付位置調整可能(取付位置変更可能)である。なお、各取付部43は、引張コイルばね33の引掛部39が引っ掛けられる短円柱状の取付部分44と、引張コイルばね33の引掛部39と係合するばね抜け防止用の突板部分45とを有している。
【0032】
また、本体板部42の上端部の近傍には、引張コイルばね33を支持してその支持された部分を円弧状に屈曲させる1つの凸状の支持部46が設けられている。つまり、この支持部46は、複数の取付部43のうちの最上位の取付部43の近傍に位置するように本体板部42に突設されている。
【0033】
支持部46は、引張コイルばね33のばね本体部38を支持して屈曲させる短円柱状の支持部分47と、この支持部分47の先端部に突設された複数、すなわち例えば2つの突板部分48とを有している。
【0034】
挿通体32は、ボルト51及びナット52からなる固定手段37によって開閉体17の開方向基端部の基端スラット(開閉体構成部材)55における左右方向中央部に固定される両端面開口状の筒状部材であり、この筒状部材の内部空間によって挿通孔部56が構成されている。
【0035】
なお、開閉体17の基端スラット55は左右方向長手状の凹部58を有し、この凹部58の左右方向中央部にボルト用孔57が形成されている。また、開閉体17の開方向先端部の先端スラット(開閉体構成部材)59は、開閉体17を手動開閉操作する際に操作者が手を掛けるための左右方向長手状の凹部60を有している。
【0036】
また、挿通体32は、上方に凸の湾曲面状に形成され開閉体17の閉状態時に挿通孔部56内で引張コイルばね33の長手方向中央部の下側と接触する下側湾曲面61と、下方に凸の湾曲面状に形成され開閉体17の開状態時に挿通孔部56内で引張コイルばね33の長手方向中央部の上側と接触する上側湾曲面62とを有している。これら互いに上下に離間対向する両湾曲面61,62は挿通孔部56に臨んで位置しており、下側湾曲面61は湾曲状の下板部63の内面であり、上側湾曲面62は湾曲状の上板部64の内面である。
【0037】
さらに、挿通体32の前板部(開閉体17と対向する側の板部)66には、基端スラット55の凹部58内に挿入される挿入凸部67が設けられている。この挿入凸部67の中央部には、ボルト用孔68が形成されている。挿通体32の後板部(開閉体17と対向する側とは反対側の板部)69には、ボルト51の頭部51aよりも径大なボルト挿通孔70がボルト用孔68と同心状に形成されている。
【0038】
そして、固定手段37を用いて挿通体32を開閉体17に固定する場合には、
図4に示すように、ボルト51をボルト挿通孔70からボルト用孔57,68に挿入し、この挿入したボルト51にナット52を螺合して締め付け、その後、引張コイルばね33を挿通体32の挿通孔部56に側方から挿通する。また、引張コイルばね33の両端部の引掛部39は、左右の取付体31の取付部43にそれぞれ引っ掛けて取り付ける。
【0039】
なお、
図1に示す小型の開閉装置11では、引張コイルばね33の引掛部39は最上位の取付部43に取り付けられているが、
図2に示す大型の開閉装置11では、引張コイルばね33の引掛部39は最下位の取付部43に取り付けられている。このように、引張コイルばね33の引掛部39は、所望の張力(付勢力)が得られるように、開閉体17の大きさ(重さ)に応じて異なる取付部(取付位置)43に取り付けられる。なお図示しないが、開閉体17の大きさによっては、引張コイルばね33の引掛部39を中間の取付部43に取り付けて使用することもある。
【0040】
次に、上述した補助装置12の作用等を説明する。
【0041】
図8(a)は、
図1に示す小型の開閉装置11について、開閉体17(17a)が閉状態になっている状態及び開閉体17が開状態になっている状態を示しているが、いずれの状態でも、比較的軽い開閉体17(17a)の重さに基づく引張コイルばね33の弾性変形量、すなわち伸び量は同じ(略同じを含む)であるため、引張コイルばね33の張力の片寄りは発生しない。
【0042】
図8(b)は、
図2に示す大型の開閉装置11について、開閉体17(17b)が閉状態になっている状態及び開閉体17が開状態になっている状態を示しているが、いずれの状態でも、比較的重い開閉体17(17a)の重さに基づく引張コイルばね33の弾性変形量、すなわち伸び量は同じ(略同じを含む)であるため、引張コイルばね33の張力の片寄りは発生しない。
【0043】
このように、
図8(a)及び(b)のいずれの場合も、複数存在する取付部43の選択によって取付体31に対する取付位置を変更することで、同じ1つの引張コイルばね33で複数の開閉体17(17a,17b)に対応可能である。
【0044】
そして、このような補助装置12によれば、開閉体17に応じて引張コイルばね33が取付体31に対して取付位置調整可能となっているため、同じ1つの引張コイルばね33を用いて、重さが異なる複数種類の開閉体17に適切に対応することができる。よって、従来の構成とは異なり、各開閉体ごとの多くの種類の引張コイルばねを用意する必要がなく、例えばばねの製造、保管、管理等に係るコスト削減を図ることができる。
【0045】
また、取付体31は、引張コイルばね33を支持する支持部46を有するため、引張コイルばね33の弾性復元力に基づく張力の片寄りの発生を防止でき、よって、操作者の人力に基づく開閉体17の開閉動作を適切に補助できる。
【0046】
さらに、開閉体17に固定した挿通体32に対して、開閉体17を付勢する細長い1本の弾性変形可能な部材である引張コイルばね33を挿通する構成であるから、従来の構成に比べて、部品点数が少なく、組立作業も容易であり、コストも安価にできる。
【0047】
また、挿通体32は、挿通孔部56内において開閉体17の閉状態時に引張コイルばね33と接触する上方に凸の湾曲面状の下側湾曲面61と、挿通孔部56内において開閉体17の開状態時に引張コイルばね33と接触する下方に凸の湾曲面状の上側湾曲面62とを有するため、引張コイルばね33を湾曲面61,62に沿って適切に湾曲変形させることができ、引張コイルばね33に無理な負荷がかかるのを防止できる。
【0048】
なお、弾性復元力で開閉体を付勢する弾性体は、金属製等の引張コイルばね等のばねには限定されず、例えばゴム等の弾性素材で構成したもの等でもよい。
【0049】
また、取付体は、複数の取付部を有するものには限定されず、例えば1つの取付部(可動取付部)を取付体の本体板部に上下調整可能に設けた構成等でもよい。
【符号の説明】
【0050】
11 開閉装置
12 補助装置
15 被固定部である収納体
16 開口部
17 開閉体
31 取付体
32 挿通体
33 弾性体である引張コイルばね
43 取付部
46 支持部
56 挿通孔部
61 下側湾曲面
62 上側湾曲面
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、
被固定部に固定され、高さが異なる複数の取付部を有する対をなす取付体と、
前記開閉体に固定され、挿通孔部を有する挿通体と、
長手方向一端部が前記対をなす取付体のうちの一方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向他端部が前記対をなす取付体のうちの他方の取付体の前記複数の取付部の中から選択された取付部に取り付けられ、長手方向中間部が前記挿通体の前記挿通孔部に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する長手状の弾性体と
を備えることを特徴とする補助装置。
【請求項2】
取付体は、弾性体を支持する支持部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の補助装置。
【請求項3】
挿通体は、
上方に凸の湾曲面状に形成され、開閉体の閉状態時に弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、
下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の補助装置。
【請求項4】
弾性体は、細長い1本の弾性変形可能な部材である
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の補助装置。
【請求項5】
開閉体の開閉動作を補助する補助装置であって、
被固定部に固定される取付体と、
前記開閉体に固定される挿通体と、
前記取付体に取付位置調整可能に取り付けられ、前記挿通体に挿通され、前記開閉体の開閉動作を補助する弾性体とを備え、
前記挿通体は、
上方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の閉状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する下側湾曲面と、
下方に凸の湾曲面状に形成され、前記開閉体の開状態時に前記弾性体の長手方向中間部と接触する上側湾曲面とを有する
ことを特徴とする補助装置。
【請求項6】
開口部を開閉する開閉体と、
前記開閉体の開閉動作を補助する請求項1ないし5のいずれか一記載の補助装置と
を具備することを特徴とする開閉装置。