(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044642
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/49 20140101AFI20220310BHJP
A63F 13/85 20140101ALI20220310BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20220310BHJP
【FI】
A63F13/49
A63F13/85
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002331
(22)【出願日】2022-01-11
(62)【分割の表示】P 2020102050の分割
【原出願日】2017-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】岡 功典
(57)【要約】
【課題】ゲーム実行中のユーザ端末により記録されるキャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加する。
【解決手段】本発明の一態様である情報処理装置(例えば、動画管理システム30)は、ゲーム実行中のユーザ端末(例えば、ユーザ端末10a)によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末により実行されるゲームのキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得手段と、
前記ゲーム制御ログに基づいて前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段と、
を備え、
前記取得手段が、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションを含む前記ゲーム制御ログを取得し、
前記付加手段が、前記キャプチャデータのタイムラインにおいて前記アクションが対応する位置に、前記ゲーム空間における前記第1オブジェクトから前記第2オブジェクトに向けてなされる前記アクションの方向に対応する情報を関連付けた前記メタデータを付加する、情報処理装置。
【請求項2】
前記付加手段が、前記キャプチャデータのタイムラインにおいて前記アクションが対応する位置に、前記アクションにより前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトに与えたダメージの大きさに対応する情報を含む前記メタデータを付加する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加手段が、前記キャプチャデータのタイムラインにおいて前記アクションが対応する位置に、前記アクションにより前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトにヒットした回数に対応する情報を含む前記メタデータを付加する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザ端末により実行されるゲームのキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログをコンピュータが取得する取得ステップと、
前記ゲーム制御ログに基づいて前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータをコンピュータが付加する付加ステップと、を含み、
前記取得ステップでは、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションを含む前記ゲーム制御ログをコンピュータが取得し、
前記付加ステップでは、前記キャプチャデータのタイムラインにおいて前記アクションが対応する位置に、前記ゲーム空間における前記第1オブジェクトから前記第2オブジェクトに向けてなされる前記アクションの方向に対応する情報を関連付けた前記メタデータをコンピュータが付加する、情報処理方法。
【請求項5】
ユーザ端末により実行されるゲームのキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得手段と、
前記ゲーム制御ログに基づいて前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記取得手段が、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションを含む前記ゲーム制御ログを取得し、
前記付加手段が、前記キャプチャデータのタイムラインにおいて前記アクションが対応する位置に、前記ゲーム空間における前記第1オブジェクトから前記第2オブジェクトに向けてなされる前記アクションの方向に対応する情報を関連付けた前記メタデータを付加する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
本発明は、特に、端末で実行中のゲームの映像及び音声を記録したキャプチャデータにメタデータを付加する情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ゲーム動画を再生するために用いられる再生用データにインデックスとしてタグを付与する仕組みが開示されている。
特許文献1の第3実施形態では、タグが付与されていない再生用データとゲームの内容がタグ付け条件を満たしているか否かを示すフラグとを対応付けてゲーム装置がサーバに送信し、サーバがフラグの内容に応じて再生用データにタグを付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の第3実施形態では、ゲーム装置に予め記録されているタグ付け条件を参照して当該条件を満たすか否かを当該ゲーム装置がゲームの実行中に判定する。
そのため、ゲーム装置に予め記録されていない条件に基づく精緻なタグを再生用データに付与することは困難である。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ゲーム実行中のユーザ端末により記録されるキャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔A〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「情報処理装置」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段と、を備える。
〔B〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「情報処理装置の制御方法」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加ステップと、を含む。
〔C〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「制御プログラム」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得機能と、前記取得機能により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
〔D〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に記録される制御プログラムは、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得機能と、前記取得機能により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
【0007】
上記〔A〕の「情報処理装置」には、下記の技術的限定を加えてもよい。また、同様の技術的限定を、上記〔B〕の「制御方法」,上記〔C〕の「制御プログラム」及び上記〔D〕の「記録媒体」が記録する制御プログラムに加えてもよい。
・前記付加手段が、複数の観点に対して少なくとも1つのタームをそれぞれ関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記取得手段が、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションを含む前記ゲーム制御ログを取得し、前記付加手段が、前記アクションの種類,主体及び客体の各観点に対して前記タームをそれぞれ関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、前記アクションにより変化し得るパラメータの推移に応じ該アクションの結果の観点に対して前記タームを関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、前記ゲーム空間における前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトの位置関係に応じ前記アクションの方向の観点に対して前記タームを関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、複数あるメタデータ付加ルールを参照して複数系統の前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、検索用タグを付加するための第1ルールを参照して検索用タグを前記メタデータとして付加するとともに、チャプタタイトルを付加するための第2ルールを参照してチャプタタイトルを前記メタデータとして付加する。
・前記付加手段が、第1ルールを参照して前記メタデータを付加するとともに、該第1ルールにとって代わる第2ルールを参照して該メタデータを更新する。
【0008】
本明細書では、下記のように用語を用いる。
・「キャプチャデータ」は、映像データと音声データとを少なくとも含む。
・「ゲーム制御ログ」は、ゲーム空間に存在し得るオブジェクトに関するデータと当該ゲーム空間で発生したイベントに関するデータとを少なくとも含む。
・「スナップショット」は、ゲーム空間に存在するオブジェクトに関するデータを少なくとも含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する。
よって、本発明によれば、ゲーム実行中のユーザ端末により記録されるキャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】ユーザ装置のハードウェア構成例である。(実施例)
【
図5】サーバ装置のハードウェア構成例である。(実施例)
【
図6】動画管理システムの機能構成例である。(実施例)
【
図8】メタデータ付加処理の説明図である。(実施例)
【
図11】検索条件指定画面の表示例である。(実施例)
【
図12】ゲーム動画再生画面の表示例である。(実施例)
【
図13】アドバイス提示手順の一例である。(実施例)
【
図15】アドバイス情報の表示例である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1.実施形態]
[1-1.実施形態1]
[1-1-1.概要]
実施形態1は、ユーザ端末で実行中のゲームの映像及び音声を記録したキャプチャデータにメタデータを付加する情報処理システムに関する。
実施形態1では、キャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加するため、ユーザ端末がゲーム実行中にキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録したゲーム制御ログを参酌してメタデータを付加する構成が採用されている。
【0012】
[1-1-2.情報処理装置]
実施形態1に係る情報処理システムを構成する情報処理装置は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段と、を備える。
前記付加手段は、複数あるメタデータ付加ルールを参照して複数系統の前記メタデータを付加することができる。複数系統のメタデータは、検索用タグとチャプタタイトルのように異種のデータの組合せでもよいし、旧検索用タグと新検索用タグのように同種のデータの組合せでもよい。
【0013】
[1-2.実施形態2]
[1-2-1.概要]
実施形態2は、あるゲーム空間における特定の局面と類似する関係にある他のゲーム空間における局面を検索する情報処理システムに関する。
実施形態2では、あるゲーム空間の対象局面に類似する類似局面を他のゲーム空間の中から効率よく検索するため、ユーザ端末がゲーム実行中にキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録したゲーム制御ログを解析してインデックスを生成し、当該インデックスを参照して検索する構成が採用されている。
【0014】
[1-2-2.情報処理装置]
実施形態2に係る情報処理システムを構成する情報処理装置は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する生成手段と、前記生成手段により生成されるインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する検索手段と、を備える。
前記対象局面は、あるキャプチャデータに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析して特定されるゲーム動画内の局面でもよいし、ゲーム実行中のユーザ端末から取得されるスナップショットを解析して特定されるゲーム空間内の局面でもよい。
【実施例0015】
[2.実施例]
[2-1.概要]
本実施例は、ユーザ端末で実行中のゲームの映像及び音声を記録したキャプチャデータにメタデータを付加するとともに、あるゲーム空間における特定の局面と類似する関係にある他のゲーム空間における局面を検索する情報処理システムに関する。
本実施例では、キャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加するとともにあるゲーム空間の対象局面に類似する類似局面を他のゲーム空間の中から効率よく検索するため、ユーザ端末がゲーム実行中にキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録したゲーム制御ログを利用する構成が採用されている。
【0016】
図1を参照して、ゲーム制御ログの内容を説明する。
ゲーム制御ログは、ゲーム空間に存在し得るオブジェクトに関するパラメータの推移と当該ゲーム空間で発生し得るイベントに関するコマンドの実行履歴とをキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録する。
図1のゲーム制御ログは、パラメータAの推移121,パラメータBの推移122,コマンドの実行履歴130がタイムライン110に対応付けて記録している。
【0017】
図1では、パラメータAの値がコマンドc1,c2によりa1→a2→a3と変化している。また、
図1では、パラメータBの値がコマンドd1,d2によりb1→b2→b3と変化している。
ゲーム制御ログを利用してオブジェクトを配置しイベントを発生させることにより、あるゲーム空間におけるプレイ内容の少なくとも一部を再現することが可能である。この再現内容からゲーム動画を生成することも可能である。
【0018】
図2を参照して、実施例のシステムの概要を説明する。
ユーザ端末10a及びユーザ端末10bは、ゲーム管理システム20との間で必要に応じてデータを授受しつつ、ユーザの操作に従って電子ゲームを実行する。
ゲーム実行中のユーザ端末10aは、キャプチャデータとともにゲーム制御ログを記録し、これらのデータを動画管理システム30に提供する。
動画管理システム30は、キャプチャデータが示すゲーム動画を配信管理システム40に登録するとともに、キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加して検索用のインデックスを生成する。
【0019】
ユーザ端末10bは、動画管理システム30においてゲーム動画を検索し、検索結果に基づいて配信管理システム40にゲーム動画の配信を要求する。配信管理システム40は、ユーザ端末10bからの要求に応じてゲーム動画をストリーミング配信する。
ゲーム動画再生中又はゲーム実行中のユーザ端末10bは、動画管理システム30にアドバイスを要求する。動画管理システム30は、ユーザ端末10bからの要求に応じて類似局面を検索し、アドバイス情報をユーザ端末10bに提供する。
【0020】
[2-2.ネットワーク構成]
図3は、実施例のシステムのネットワーク構成例を示す。
本実施例のシステムは、ユーザがそれぞれ使用する複数のユーザ端末10(ユーザ端末10a,ユーザ端末10b)と、ゲームサービスを提供するゲーム管理システム20と、動画管理サービスを提供する動画管理システム30と、動画配信サービスを提供する配信管理システム40と、を含む。
ゲーム管理システム20は、ユーザ管理サーバ21とデータ管理サーバ22とストレージ23とを含む。動画管理システム30は、ユーザ管理サーバ31と登録サーバ32とデータ管理サーバ33とストレージ34と検索サーバ35とを含む。配信管理システム40は、登録サーバ41とファイル管理サーバ42とストレージ43と配信サーバ44とを含む。
【0021】
ユーザ端末10とユーザ管理サーバ21とは、通信ネットワーク50を通じてデータの授受が可能である。ユーザ管理サーバ21は、データ管理サーバ22を介して、ストレージ23に記憶されるデータにアクセス可能である。
ユーザ端末10とユーザ管理サーバ31及び検索サーバ35とは、通信ネットワーク50を通じて相互にデータの授受が可能である。登録サーバ32及び検索サーバ35は、データ管理サーバ33を介して、ストレージ34に記憶されるデータにアクセス可能である。
【0022】
ユーザ端末10と登録サーバ41及び配信サーバ44とは、通信ネットワーク50を通じてデータの授受が可能である。登録サーバ41及び配信サーバ44は、ファイル管理サーバ42を介して、ストレージ43に記憶されるデータにアクセス可能である。
登録サーバ32と登録サーバ41とは、通信ネットワーク50若しくは専用線を通じ又は共用する記憶装置を介して、データの授受が可能である。
通信ネットワーク50は、インターネット(Internet),携帯電話網,無線WAN(Wireless Wide Area Network),無線LAN(Wireless Local Area Network),イーサネット(Ethernet)(登録商標)などの既存のネットワークのうち少なくともいずれかを含んでいてよい。
【0023】
[2-2-1.ユーザ端末]
ユーザ端末10は、所定のゲームプログラム及びWebブラウザプログラムがインストールされたユーザ装置(コンピュータ)である。
本実施例のシステムでは、ユーザ装置として、ゲームプログラム及びWebブラウザプログラムをインストール可能な汎用の携帯装置(例えば、携帯電話,スマートフォン(smartphone),タブレット(tablet)端末,タブレットPC(personal computer),ウェアラブルデバイス(wearable device)など)や汎用の処理装置(例えば、PC(personal computer)など)を用いることができる。
【0024】
[2-2-2.ゲーム管理システム]
ゲーム管理システム20は、ユーザ管理サーバ21とデータ管理サーバ22とストレージ23とを含む。
ユーザ管理サーバ21は、Webサーバプログラム(HTTPデーモン(HyperText Transfer Protocol Daemon)ともいう。)がインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
ユーザ管理サーバ21は、要求(リクエスト)に応じて、データ管理サーバ22を介してストレージ23から必要なデータを読み出し、要求元に提供(レスポンス)する。また、ユーザ管理サーバ21は、要求(リクエスト)に応じて、要求元から取得したデータをデータ管理サーバ22を介してストレージ23に書き込み、処理結果を要求元に提供(レスポンス)する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、ユーザ管理サーバ21の機能を分担させ又はユーザ管理サーバ21にかかる負荷を分散させてもよい。
【0025】
データ管理サーバ22は、DB(Database)サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。データ管理サーバ22は、内蔵する又は外部の接続可能なストレージ23とともにDBMS(Database Management System)を構成する。
データ管理サーバ22は、データの格納要求に応じ要求元から取得されるデータをストレージ23に格納する。また、データ管理サーバ22は、データの抽出要求に応じストレージ23から抽出されるデータを要求元に応答する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、データ管理サーバ22の機能を分担させ又はデータ管理サーバ22にかかる負荷を分散させてもよい。
【0026】
ストレージ23は、ゲームサービスに関連する各種データを記憶する記憶装置である。
なお、複数の記憶装置を用意し、ストレージ23が記憶するデータの種類ごとに別々に記憶させてもよい。またストレージ23が記憶するデータを複数の記憶装置に分散配置することも可能である。
【0027】
[2-2-3.動画管理システム]
動画管理システム30は、ユーザ管理サーバ31と登録サーバ32とデータ管理サーバ33とストレージ34と検索サーバ35とを含む。
ユーザ管理サーバ31は、Webサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
ユーザ管理サーバ31は、要求元から取得したデータを登録サーバ32に渡す。また、ユーザ管理サーバ31は、要求(リクエスト)に応じて検索サーバ35に必要なデータを検索させ、処理結果を要求元に提供(レスポンス)する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、ユーザ管理サーバ31の機能を分担させ又はユーザ管理サーバ31にかかる負荷を分散させてもよい。
【0028】
登録サーバ32は、アプリケーションプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
登録サーバ32は、キャプチャデータ又はこれに加工を施したゲーム動画データを配信管理システム40に登録する。また、登録サーバ32は、メタデータを生成し、これをデータ管理サーバ33を介してストレージ34に記憶させる。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、登録サーバ32の機能を分担させ又は登録サーバ32にかかる負荷を分散させてもよい。
【0029】
データ管理サーバ33は、DBサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。データ管理サーバ33は、内蔵する又は外部の接続可能なストレージ34とともにDBMSを構成する。
データ管理サーバ33は、データの格納要求に応じ要求元から取得されるデータをストレージ34に格納する。また、データ管理サーバ33は、データの抽出要求に応じストレージ34から抽出されるデータを要求元に応答する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、データ管理サーバ33の機能を分担させ又はデータ管理サーバ33にかかる負荷を分散させてもよい。
【0030】
ストレージ34は、動画管理サービスに関連する各種データを記憶する記憶装置である。本実施例では、特に、キャプチャデータに対応付けられたゲーム制御ログ,当該キャプチャデータに付加されたメタデータ,メタデータを整形したインデックス等が記憶される。
なお、複数の記憶装置を用意し、ストレージ34が記憶するデータの種類ごとに別々に記憶させてもよい。またストレージ34が記憶するデータを複数の記憶装置に分散配置することも可能である。
【0031】
検索サーバ35は、検索プログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
検索サーバ35は、検索要求(リクエスト)に応じてインデックスを検索し、検索結果を要求元に提供(レスポンス)する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、検索サーバ35の機能を分担させ又は検索サーバ35にかかる負荷を分散させてもよい。
【0032】
[2-2-4.配信管理システム]
配信管理システム40は、登録サーバ41とファイル管理サーバ42とストレージ43と配信サーバ44とを含む。
登録サーバ41は、アプリケーションプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
登録サーバ41は、登録要求(リクエスト)に応じて、要求元から提供される動画データをファイル管理サーバ42を介してストレージ43に記憶させ、処理結果を要求元に提供(レスポンス)する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、登録サーバ41の機能を分担させ又は登録サーバ41にかかる負荷を分散させてもよい。
【0033】
ファイル管理サーバ42は、ファイルサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
ファイル管理サーバ42は、データの格納要求に応じ要求元から取得されるデータをストレージ43に格納する。また、ファイル管理サーバ42は、データの抽出要求に応じストレージ43から抽出されるデータを要求元に応答する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、ファイル管理サーバ42の機能を分担させ又はファイル管理サーバ42にかかる負荷を分散させてもよい。
【0034】
ストレージ43は、動画配信サービスに関連する各種データを記憶する記憶装置である。本実施例では、特に、動画ファイルデータが記憶される。
なお、ストレージ43が記憶するデータを複数の記憶装置に分散配置することも可能である。
【0035】
配信サーバ44は、ストリーミング配信サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
配信サーバ44は、配信要求(リクエスト)に応じて、ファイル管理サーバ42を介してストレージ43から必要なデータを読み出し、要求元にストリーミング配信(レスポンス)する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、配信サーバ44の機能を分担させ又は配信サーバ44にかかる負荷を分散させてもよい。
【0036】
[2-3.ハードウェア構成]
[2-3-1.ユーザ装置のハードウェア構成]
図4は、ユーザ装置のハードウェア構成例を示す。
典型的なユーザ装置は、制御処理部を構成するMPU(Micro-Processing Unit)411と、主記憶部を構成するRAM(Random Access Memory)421と、補助記憶部を構成するROM(Read Only Memory)422及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)423と、入力部及び表示部を構成するタッチパネルディスプレイ431と、音声出力部を構成するスピーカ432と、通信制御部を構成するNIC(Network Interface Controller)441及び無線LAN(Local Area Network)チップ442と、を少なくとも有する。
【0037】
RAM421と、ROM422と、EEPROM423と、タッチパネルディスプレイ431と、スピーカ432と、NIC441と、無線LANチップ442とは、バスラインを介してMPU411と接続される。
MPU411は、(1)ROM422又はEEPROM423に記憶されたプログラムをRAM421上に読み込み、(2)プログラムの指示に従ってタッチパネルディスプレイ431とEEPROM423とNIC441と無線LANチップ442との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータをEEPROM423とタッチパネルディスプレイ431とスピーカ432とNIC441と無線LANチップ442との少なくともいずれかに提供する。
【0038】
[2-3-2.サーバ装置のハードウェア構成]
図5は、サーバ装置のハードウェア構成例を示す。
典型的なサーバ装置は、MPUやROMを含む制御処理装置510と、RAMを含む主記憶装置520と、HDD(Hard Disc Drive)を含む補助記憶装置530と、マウスやキーボードを含む入力装置540と、ディスプレイやスピーカを含む出力装置550と、ネットワークカード(Network Interface Card)を含む通信制御装置560と、を有する。
【0039】
主記憶装置520、補助記憶装置530、入力装置540、出力装置550及び通信制御装置560は、バスラインを介して制御処理装置510とそれぞれ接続される。
制御処理装置510は、(1)補助記憶装置530に記憶されたプログラムを主記憶装置520上に読み込み、(2)プログラムの指示に従って入力装置540と補助記憶装置530と通信制御装置560との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータを補助記憶装置530と出力装置550と通信制御装置560との少なくともいずれかに提供する。
【0040】
[2-4.機能構成]
図6は、動画管理システムの機能構成例を示す。
図6に例示されるように、動画管理システム30は、受付部611と、登録部612と、データ管理部621と、データ記憶部622と、入力部631と、特定部632と、検索部633と、出力部634と、を含む。
受付部611は、ユーザ管理サーバ31を含んで構成される。登録部612は、登録サーバ32を含んで構成される。
データ管理部621は、データ管理サーバ33を含んで構成される。データ記憶部622は、ストレージ34を含んで構成される。
入力部631及び出力部634は、ユーザ管理サーバ31を含んで構成される。特定部632及び検索部633は、検索サーバ35を含んで構成される。
【0041】
ユーザ管理サーバ31が担う機能は、サーバ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するWebサーバプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
登録サーバ32が担う機能は、サーバ装置向けOSと当該OS上で動作するアプリケーションプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
データ管理サーバ33が担う機能は、サーバ装置向けOSと当該OS上で動作するDBサーバプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
検索サーバ35が担う機能は、サーバ装置向けOSと当該OS上で動作する検索プログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
【0042】
サーバ装置にインストールされるべきプログラムは、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)などの記録媒体に記録された状態で配布され当該記録媒体からサーバ装置に読み込まれてもよいし、通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてサーバ装置に供給されてもよい。
【0043】
受付部611は、ゲーム実行中のユーザ端末10aによりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログと当該キャプチャデータとをユーザ端末10aから取得する。
本実施例において、ゲーム制御ログは、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションに関するパラメータの推移やコマンドの実行履歴を含む。
【0044】
登録部612は、受付部611により取得されるキャプチャデータ又はこれに加工を施した動画データを配信管理システム40に登録する。また、登録部612は、受付部611により取得されるゲーム制御ログを参酌しキャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加し、データ管理部621を介してデータ記憶部622に記憶させる。
本実施例において、登録部612は、複数あるメタデータ付加ルールをそれぞれ参照して複数系統のメタデータを付加する。
【0045】
さらに、登録部612は、ゲーム制御ログに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する。
キー要素は、キャプチャデータに記録された局面における第1キー項目と第2キー項目を特定可能なデータである。好ましくは、キー要素は、第1キー項目から第2キー項目に向けてなされるキーアクションを特定可能なデータである。さらに好ましくは、キー要素は、第1キー項目から第2キー項目に向けてオブジェクトを変位させるキーアクションを特定可能なデータである。第1キー項目及び第2キー項目は、ゲーム空間内の位置でもよいしゲーム空間内に存在するオブジェクトでもよい。
本実施例では、キャプチャデータに記録された局面における第1オブジェクトの配置位置,第2オブジェクトの配置位置が、それぞれ第1キー項目,第2キー項目である。
【0046】
入力部631は、ユーザ端末10bから検索要求を入力する。また、入力部631は、ゲーム動画再生中又はゲーム実行中のユーザ端末10bからアドバイス要求を受け付ける。
特定部632は、アドバイス要求の要求元がゲーム動画再生中である場合に、再生中のゲーム動画の指定位置(例えば、一時停止位置)の局面を対応するゲーム制御ログを解析することにより対象局面として特定する。一方、特定部632は、アドバイス要求の要求元がゲーム実行中である場合に、実行中のゲームのゲーム空間における現在の局面をユーザ端末10bから取得されるスナップショットを解析することにより対象局面として特定する。
【0047】
検索部633は、ユーザ端末10bから検索要求を入力した場合に、指定された検索条件を満たすメタデータが付加されているゲーム動画を検索する。
また、検索部633は、ユーザ端末10bからアドバイス要求を受け付けた場合に、登録部612により生成されたインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する。所定条件を満たす効果が得られたサブキー要素を有する類似局面のみに検索対象を絞り込んでもよい。クエリ要素の項目は、キー要素の項目に対応させるとよい。
【0048】
出力部634は、ユーザ端末10bから検索要求を入力した場合に、検索結果をユーザ端末10bに出力する。
また、出力部634は、ゲーム動画再生中のユーザ端末10bからアドバイス要求を受け付けた場合に、検索部633により特定される対象局面において実行されたユーザ操作に対するアドバイスを示すアドバイス情報を当該ゲーム動画に重畳させて提示する。一方、出力部634は、ゲーム実行中のユーザ端末10bからアドバイス要求を受け付けた場合に、検索部633により特定される対象局面において実行されるべきユーザ操作に対するアドバイスを示すアドバイス情報をゲーム画面に重畳させて提示する。
【0049】
アドバイス情報は、類似局面のキー要素を利用して統計的に生成される。例えば、結果の芳しさのレベルごとにアクションの方向,大きさ,強さ等を集計し、結果のレベルごとにユーザ操作の内容を解説する情報が生成されるとよい。
なお、アドバイス情報は、ゲーム制御ログ又はスナップショットを解析して判明する非重要エリア(つまり、キー要素が示す内容に関連するオブジェクトの配置位置やイベントの発生位置を含まないエリア)に重畳表示されるとよい。
【0050】
[2-5.データ登録手順]
図7は、動画管理システム30によるデータ登録手順を例示する。
S710では、受付部611が、ユーザ端末10aから登録データを取得する。登録データは、キャプチャデータと、当該キャプチャデータのタイムラインに対応付けられたゲーム制御ログと、を少なくとも含む。
【0051】
S720では、登録部612が、キャプチャデータ又はこれに加工を施したゲーム動画を配信管理システム40に登録する。
S730では、登録部612が、キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する。本実施例では、複数あるメタデータ付加ルールをそれぞれ参照して複数系統のメタデータを付加する。本実施例では、検索用タグとチャプタタイトルを付加する。
S740では、登録部612が、付加されたメタデータをデータ管理部621を介してデータ記憶部622に記憶させる。またこのとき、登録部612が、検索用タグの集合を整形してインデックスを生成し、データ管理部621を介してデータ記憶部622に記憶させる。
【0052】
図8を参照して、メタデータ付加処理を説明する。
本実施例において、登録部612は、一のゲーム制御ログ810に対し複数ある付加ルール(例えば、付加ルール820a,付加ルール820b)をそれぞれ適用することにより、複数系統のメタデータ(例えば、検索用タグ830a,チャプタタイトル830b)を生成する。
【0053】
図9(a)は、検索用タグの項目例を示す。検索用タグはメタデータの一例である。
図9(a)に例示されるように、検索用タグは、キー項目である「動画ID」と、タイムライン上の「対応位置」,アクションを特定可能な「アクションID」,当該アクションの「名称」,「主体」(第1オブジェクト),「客体」(第2オブジェクト),「方向」(「大きさ」を含むベクトルでもよい),「効果」の観点にそれぞれ関連付けられた単数又は複数のタームと、を含む。
【0054】
「効果」とは、典型的には、「アクション」により「主体」が「客体」に与えたダメージの大きさのレベル又は度合いである。ダメージの大きさは、当該「アクション」に対応するコマンドの前後における「客体」に関連するパラメータの推移から特定され得る。
なお、「主体」を動かして「主体」又は他のオブジェクトが「客体」にぶつかった回数(ヒット数)に応じて得点が加算される種類のゲームにおいては、「効果」としてヒット数のレベル又は度合いを意味するタームを付加してもよい。
【0055】
図9(b)は、チャプタタイトルの項目例を示す。チャプタタイトルはメタデータの一例である。
図9(b)に例示されるように、チャプタタイトルは、キー項目である「動画ID」及び「チャプタ番号」と、タイムライン上の「対応位置」,チャプタの「タイトル」と、を含む。
なお、チャプタのタイトルは、アクションの「名称」,「主体」,「客体」,「方向」,「結果」の観点にそれぞれ関連付けられたタームが所定の順序で連結されたテキストでよい。
【0056】
[2-6.検索手順]
図10は、動画管理システム30による検索手順を例示する。
S1010では、入力部631が、ユーザ端末10bから検索要求を入力する。検索要求には、ユーザにより指定される検索条件が含まれる。
S1020では、検索部633が、指定された検索条件を満たすゲーム動画を検索する。
S1030では、出力部634が、検索結果をユーザ端末10bに出力する。本実施例における検索結果は、再生開始位置を示すパラメータが付加されたゲーム動画のURLをリンク先とする単数又は複数のハイパーリンクを少なくとも含む。
【0057】
いずれかのハイパーリンクが指定されリンク先にアクセスされると、配信管理システム40からユーザ端末10bに対するストリーミング配信が開始する。ユーザ端末10bでは、指定されたゲーム動画が指定された再生開始位置から再生される。
なお、ゲーム動画は、Webブラウザプログラムにより再生されてもよいし、専用のアプリケーションプログラムにより再生されてもよい。Webブラウザプログラムにより再生される場合は、動画配信サービスの動画再生ページで再生されてもよいし、動画管理サービスのゲーム動画再生ページで再生されてもよい。
【0058】
図11は、検索条件指定画面の表示例である。
画面1100には、検索用タグの複数の観点にそれぞれ対応する複数の領域1110~1150と、ボタン1160と、が含まれる。
領域1110には、アクションの「名称」を指定するプルダウン1112が含まれる。領域1120には、アクションの「主体」を指定するプルダウン1122が含まれる。領域1130には、アクションの「客体」を指定するプルダウン1132が含まれる。領域1140には、アクションの「方向」を指定するプルダウン1142が含まれる。領域1150には、アクションの「効果」を指定するプルダウン1152が含まれる。
各プルダウンでは、指定なし又は具体的なタームを選択させるとよい。
各領域で項目が指定された後にユーザがボタン1160に対する所定の指定操作を行うと、ユーザ端末10bが検索サーバ35に検索要求を送信する。
【0059】
[2-7.ゲーム動画再生画面の表示例]
図12は、ゲーム動画再生画面の表示例である。
画面1200には、ゲーム動画が表示される領域1210と、チャプタ一覧が表示される領域1220と、が含まれる。
領域1220には、再生開始位置を示すパラメータが付加されたゲーム動画のURLをリンク先とするハイパーリンクがチャプタの数だけ配置される。いずれかのハイパーリンクが指定されると、配信管理システム40からユーザ端末10bに対するストリーミング配信が開始し、領域1210にゲーム動画が表示される。
【0060】
[2-8.アドバイス提示手順]
図13は、動画管理システム30によるアドバイス提示手順を例示する。
S1310では、入力部631が、ゲーム動画再生中又はゲーム実行中のユーザ端末10bからアドバイス要求を受け付ける。
S1320では、特定部632が、再生中のゲーム動画又は実行中のゲームのゲーム空間における対象局面を特定する。
【0061】
S1330では、検索部633が、データ記憶部622に記憶されるインデックスを参照し、対象局面のクエリ要素と所定基準を満たす程度に類似するキー要素を有する類似局面を検索する。本実施例では、所定条件を満たす効果が得られたことを示すサブキー要素をさらに有する類似局面を優先的に検索する。
S1340では、出力部634が、類似局面のキー要素を利用して生成されるアドバイス情報をユーザ端末10bに提示する。
【0062】
図14は、対象局面の表示例である。画面1400は、ユーザ端末10bで再生中のゲーム動画における対象局面を例示する。
画面1400には、オブジェクトA1411と、オブジェクトB1412と、オブジェクトA1411からオブジェクトB1412に向けてなされたアクションの方向を示す軌跡1413が表示されている。
なお、実行中のゲームのゲーム空間における対象局面を表示するゲーム画面には、軌跡1413に相当する要素が表示されない。
【0063】
図15は、アドバイス情報の表示例である。
対象局面を例示する画面1400に、類似局面において好ましい効果がもたらされたアクションの方向を示す軌跡1520と、当該アクションの説明テキストを表示する領域1530と、アクションの効果に関する基準を指定するプルダウン1540と、指定された基準を満たす類似局面を有するゲーム動画の検索結果画面を表示させるボタン1550と、が重畳配置されている。
プルダウン1540で基準が指定されると、指定された基準を満たす類似局面における他のユーザの操作傾向がゲーム動画に重畳表示される。また、ボタン1550が指定されると、プルダウン1540で指定された基準を満たす類似局面を有するゲーム動画(後述の部分動画でもよい)へのリンクが設定された一覧画面が表示される。
【0064】
図16は、類似局面の表示例である。
画面1600では、対象局面のオブジェクトA1411に対応する類似局面のオブジェクトA1611から対象局面のオブジェクトB1412に対応する類似局面のオブジェクトB1612に向けてなされるアクションの映像がピンポイントで再生される。
また、画面1600には、背景の有無を指定するプルダウン1621と、背景の模様を指定するプルダウン1622と、背景の色を指定するプルダウン1623と、が重畳表示される。
【0065】
類似局面を表示する画面1600には、類似局面のキー要素以外の要素が含まれないようにするのが好ましい。これにより、ユーザは、ゲーム空間におけるオブジェクトの動きだけを確認することができる。
画面1600では、背景が白黒のグリッドになっている。背景の模様や色は、ユーザの指定により、任意のタイミングで切り替えることが可能である。オブジェクトのアイコンと被らない単色無模様等に切り替えることが想定される。これらの構成により、ゲーム空間におけるアクションの方向(本実施例では、オブジェクトの移動方向)を確認する際に視認性の向上が期待できる。
【0066】
キー要素以外の要素(例えば、検索可能な局面の前後の映像及び音声,検索可能な局面の背景,イベントに伴うエフェクトの画像,キー要素と関連のないオブジェクト等)が含まれないゲーム動画(部分映像)は、ゲーム制御ログを解析することにより予め生成し配信管理システム40に登録しておけばよい。
登録部612は、部分映像を生成し、これを配信管理システム40に登録する。その際、登録部612は、登録した部分映像のアクセス先情報(例えば、URL)を取得し、データ管理部621を介してデータ記憶部622に記憶させておくとよい。
【0067】
[3.発明の構成例]
[3-1.発明1]
[3-1-1.発明1の課題]
発明1が解決しようとする課題は、ゲーム実行中のユーザ端末により記録されるキャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加することである。
[3-1-2.発明1の構成]
〔A〕上記課題を解決するため、発明1の一態様である「情報処理装置」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加手段と、を備える。
〔B〕上記課題を解決するため、発明1の一態様である「情報処理装置の制御方法」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加ステップと、を含む。
〔C〕上記課題を解決するため、発明1の一態様である「制御プログラム」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得機能と、前記取得機能により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
〔D〕上記課題を解決するため、発明1の一態様である「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に記録される制御プログラムは、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを取得する取得機能と、前記取得機能により取得されるゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する付加機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
[3-1-3.発明1の構成の変形例]
上記〔A〕の「情報処理装置」には、下記の技術的限定を加えてもよい。また、同様の技術的限定を、上記〔B〕の「制御方法」,上記〔C〕の「制御プログラム」及び上記〔D〕の「記録媒体」が記録する制御プログラムに加えてもよい。
・前記付加手段が、複数の観点に対して少なくとも1つのタームをそれぞれ関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記取得手段が、ゲーム空間内で第1オブジェクトが第2オブジェクトに関与するアクションを含む前記ゲーム制御ログを取得し、前記付加手段が、前記アクションの種類,主体及び客体の各観点に対して前記タームをそれぞれ関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、前記アクションにより変化し得るパラメータの推移に応じ該アクションの結果の観点に対して前記タームを関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、前記ゲーム空間における前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトの位置関係に応じ前記アクションの方向の観点に対して前記タームを関連付ける前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、複数あるメタデータ付加ルールを参照して複数系統の前記メタデータを付加する。
・前記付加手段が、検索用タグを付加するための第1ルールを参照して検索用タグを前記メタデータとして付加するとともに、チャプタタイトルを付加するための第2ルールを参照してチャプタタイトルを前記メタデータとして付加する。
・前記付加手段が、第1ルールを参照して前記メタデータを付加するとともに、該第1ルールにとって代わる第2ルールを参照して該メタデータを更新する。
[3-1-4.発明1の効果]
発明1は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを参酌し前記キャプチャデータのタイムラインにメタデータを付加する。
よって、発明1によれば、ゲーム実行中のユーザ端末により記録されるキャプチャデータに精緻なメタデータを効率よく付加することが可能になる。
【0068】
[3-2.発明2]
[3-2-1.発明2の課題]
発明2が解決しようとする課題は、あるゲーム空間の対象局面に類似する類似局面を他のゲーム空間の中から効率よく検索することである。
[3-2-2.発明2の構成]
〔A〕上記課題を解決するため、発明2の一態様である「情報処理装置」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する生成手段と、前記生成手段により生成されるインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する検索手段と、を備える。
〔B〕上記課題を解決するため、発明2の一態様である「情報処理装置の制御方法」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する生成ステップと、前記生成ステップにおいて生成されるインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する検索ステップと、を含む。
〔C〕上記課題を解決するため、発明2の一態様である「制御プログラム」は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する生成機能と、前記生成機能により生成されるインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する検索機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
〔D〕上記課題を解決するため、発明2の一態様である「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に記録される制御プログラムは、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成する生成機能と、前記生成機能により生成されるインデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する検索機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
[3-2-3.発明2の構成の変形例]
上記〔A〕の「情報処理装置」には、下記の技術的限定を加えてもよい。また、同様の技術的限定を、上記〔B〕の「制御方法」,上記〔C〕の「制御プログラム」及び上記〔D〕の「記録媒体」が記録する制御プログラムに加えてもよい。
・前記生成手段が、前記キャプチャデータに記録された局面における第1キー項目と第2キー項目を特定可能な前記キー要素を少なくとも含む前記インデックスを生成し、前記検索手段が、前記対象局面における第1クエリ項目と第2クエリ項目を特定可能な前記クエリ要素に類似する前記キー要素を有する前記類似局面を検索する。
・前記生成手段が、前記第1キー項目から前記第2キー項目に向けてなされるキーアクションをさらに特定可能な前記キー要素を少なくとも含む前記インデックスを生成し、前記検索手段が、前記第1クエリ項目から前記第2クエリ項目に向けてなされるクエリアクションをさらに特定可能な前記クエリ要素に類似する前記キー要素を有する前記類似局面を検索する。
・前記生成手段が、前記第1キー項目から前記第2キー項目に向けてオブジェクトを変位させる前記キーアクションを特定可能な前記キー要素を少なくとも含む前記インデックスを生成し、前記検索手段が、前記第1クエリ項目から前記第2クエリ項目に向けてオブジェクトを変位させる前記クエリアクションを特定可能な前記クエリ要素に類似する前記キー要素を有する前記類似局面を検索する。
・ユーザにより指定される指定キャプチャデータに対応付けられたゲーム制御ログを解析して前記対象局面を特定する特定手段と、前記特定手段により特定される対象局面において実行されたユーザ操作に対するアドバイスを示すアドバイス情報を前記指定キャプチャデータから生成されるリプレイ動画の該対象局面の表示部分に重畳させて提示する提示手段と、をさらに備える。
・ゲーム実行中のユーザ端末から取得されるスナップショットを解析して前記対象局面を特定する特定手段と、前記特定手段により特定される対象局面において実行されるべきユーザ操作に対するアドバイスを示すアドバイス情報を該対象局面の表示部分に重畳させて提示する提示手段と、をさらに備える。
・前記提示手段が、前記検索手段により検索される類似局面のキー要素から統計的に生成される前記アドバイス情報を提示する。
・前記提示手段が、前記検索手段により検索される類似局面のうち指定基準を満たす参考局面のキー要素から統計的に生成される前記アドバイス情報を提示する。
・前記生成手段が、前記第1キー項目から前記第2キー項目に向けてなされるキーアクションの効果を特定可能なサブキー要素をさらに含む前記インデックスを生成し、前記検索手段が、指定条件を満たす効果が得られたことを示す前記サブキー要素を有する前記類似局面を優先的に検索する。
・前記生成手段により生成されるインデックスにより検索可能な局面の内容を示す部分映像を配信手段に登録し該部分映像のアクセス先情報を取得する登録手段と、前記検索手段により検索される類似局面に対応する部分映像のアクセス先情報をユーザに提供する提供手段と、をさらに備える。
・前記生成手段により生成されるインデックスにより検索可能な局面の内容を示し該局面の前記キー要素に関連する事項以外の事項を含まない前記部分映像を生成する部分映像生成手段をさらに備える。
・前記第1キー項目,前記第2キー項目,前記第1クエリ項目及び前記第2クエリ項目は、ゲーム空間内の位置である。
・前記第1キー項目,前記第2キー項目,前記第1クエリ項目及び前記第2クエリ項目は、ゲーム空間内に存在するオブジェクトである。
[3-2-4.発明2の効果]
発明2は、ゲーム実行中のユーザ端末によりキャプチャデータのタイムラインに対応付けて記録されたゲーム制御ログを解析し該キャプチャデータに記録された単数又は複数の局面のキー要素を少なくとも含むインデックスを生成するとともに、当該インデックスを参照し対象局面のクエリ要素に類似するキー要素を有する類似局面を検索する。
よって、発明2によれば、あるゲーム空間の対象局面に類似する類似局面を他のゲーム空間の中から効率よく検索することが可能になる。