(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044687
(43)【公開日】2022-03-17
(54)【発明の名称】イメージ検索方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20220310BHJP
【FI】
G06T7/00 350B
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006614
(22)【出願日】2022-01-19
(62)【分割の表示】P 2020006627の分割
【原出願日】2020-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0010662
(32)【優先日】2019-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(71)【出願人】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】崔 勝權
(72)【発明者】
【氏名】金 相淵
(72)【発明者】
【氏名】辛 ▲みん▼▲ちょる▼
(72)【発明者】
【氏名】咸 盛皓
(72)【発明者】
【氏名】朴 相赫
(72)【発明者】
【氏名】金 澤潤
(72)【発明者】
【氏名】金 澤秀
(72)【発明者】
【氏名】姜 柳薫
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA08
5L096CA02
5L096DA01
5L096HA07
5L096HA11
5L096JA11
5L096KA03
5L096KA04
5L096KA13
(57)【要約】
【課題】イメージ検索装置及びその方法を提供する。
【解決手段】同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得する段階と、獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得する段階と、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、代表特徴ベクトルとを比較し、ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに同一属性に対応する属性タグを割り当てる段階と、を含むことを特徴とする一実施形態によるイメージ検索方法である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージ検索装置によるイメージ検索方法において、
ユーザ端末から、検索イメージまたは前記検索イメージと関連した情報を受信する段階と、
前記ユーザ端末から属性に対する選択を受信する段階と、
前記検索イメージの属性別特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記属性別特徴ベクトルのうち、前記ユーザ端末が選択した属性と関連した特徴ベクトルを、前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更する段階と、
前記代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルとを比較する段階と、
前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記比較結果に基づいて選択されたターゲットイメージを前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とするイメージ検索方法。
【請求項2】
前記イメージ検索方法は、
前記ユーザ端末から、前記検索イメージ内に含まれた複数のオブジェクトのうち、いずれか1つに対する選択を受信する段階をさらに含み、
前記検索イメージの属性別特徴ベクトルを獲得する段階は、
前記検索イメージ内の複数のオブジェクトに係わる属性別特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記複数のオブジェクトに係わる属性別特徴ベクトルを含む特徴ベクトルシーケンスを構成する段階と、を含み、
前記変更する段階は、
前記ユーザ端末が選択したオブジェクトの属性別特徴ベクトルのうち、前記ユーザ端末が選択した属性と関連した特徴ベクトルを、前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージ検索方法。
【請求項3】
前記選択されたターゲットイメージを前記ユーザ端末に伝送する段階は、
前記選択されたターゲットイメージそれぞれに含まれた複数のオブジェクトのうち、前記ユーザ端末が選択したオブジェクトに対応する部分イメージを前記検索イメージに合成する段階と、
前記の部分イメージが合成された検索イメージを検索結果として前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージ検索方法。
【請求項4】
イメージ検索装置によるイメージ検索方法において、
ユーザ端末から、第1検索イメージ及び第2検索イメージを受信する段階と、
前記第1検索イメージから第1属性の特徴ベクトルを獲得し、前記第2検索イメージから第2属性の特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記第1属性の特徴ベクトルと前記第2属性の特徴ベクトルとを含む属性別特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルとを比較する段階と、
前記比較結果によって選択されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とするイメージ検索方法。
【請求項5】
前記イメージ検索方法は、
同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから前記同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと前記代表特徴ベクトルとを比較し、前記ターゲットイメージのうち、少なくとも一部のターゲットイメージに前記同一属性に対応する属性タグを割り当てる段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のイメージ検索方法。
【請求項6】
前記比較する段階は、
前記代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、前記ターゲットイメージの属性別特徴ベクトルと、を同一カテゴリーの属性同士比較し、属性別ディスタンスを獲得する段階と、
前記獲得した属性別ディスタンスの大きさを組み合わせた結果により、前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記ユーザ端末に伝送するターゲットイメージを選択する段階と、を含むことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のイメージ検索方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のうち、いずれか1項に記載のイメージ検索方法を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
プロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを保存するメモリと、
ターゲットイメージを保存するデータベースと、を含むが、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのプログラムが実行されることにより、
ユーザ端末から検索イメージまたは前記検索イメージと関連した情報を受信し、
前記検索イメージの属性別特徴ベクトルを獲得し、
前記属性別特徴ベクトルのうち、前記ユーザ端末が選択した属性と関連した特徴ベクトルを、前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更し、
前記代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、前記データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルとを比較し、
前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記比較結果に基づいて選択されたターゲットイメージを前記ユーザ端末に伝送することを特徴とするイメージ検索装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索の技術分野に関し、さらに具体的には、イメージに基づく検索装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信技術の発達と共に、スマートフォン、個人用コンピュータのような多様な端末を利用した情報検索が幅広く利用されている。従来は、ユーザが入力したテキストを基に文書などを検索して提供していたが、最近は、写真や絵のようなイメージを検索する場合が増加している。
【0003】
衣類や風景のようなイメージをテキストだけで検索することは、容易ではない。例えば、ユーザが自分が所望するスタイルの衣類を検索する場合、テキスト検索では、適切なイメージを見い出し難い場合がある。
【0004】
最近では、ユーザからテキストではない検索イメージが入力され、検索イメージと類似したイメージを検索するサービスも試みられているが、そのためには、データベースに保存された多くのイメージに対して、一つ一つ手動的にタグを割り当てなければならないという困難さが伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1768521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施形態によるイメージ検索装置及びその方法は、データベースに保存されたイメージに対する属性タグの割り当てを簡便に行うことができるようにすることを技術的課題とする。
【0007】
また、一実施形態によるイメージ検索装置及びその方法は、代表特徴ベクトルを利用し、ユーザが所望する種類のイメージを、さらに正確に検索することができるようにすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態によるイメージ検索方法は、同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得する段階と、前記獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから、前記同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得する段階と、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、前記代表特徴ベクトルとを比較し、前記ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、前記同一属性に対応する属性タグを割り当てる段階と、を含んでもよい。
【0009】
一実施形態によるイメージ検索方法は、ユーザ端末から複数の検索イメージを受信する段階と、前記複数の検索イメージに対応する特徴ベクトルを獲得する段階と、前記獲得した特徴ベクトルでもって生成モデルを訓練させる段階と、前記特徴ベクトルでもって訓練された前記生成モデルから出力される代表特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルとを比較し、前記複数の検索イメージに対応するターゲットイメージを決める段階と、前記決定されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含んでもよい。
【0010】
一実施形態によるイメージ検索装置は、プロセッサと、少なくとも1つのプログラム、及び生成モデルを保存するメモリと、ターゲットイメージを保存するデータベースと、を含むが、前記プロセッサは、前記少なくとも1つのプログラムが実行されることにより、同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得し、前記獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された前記生成モデルから、前記同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得し、前記ターゲットイメージの特徴ベクトルと、前記代表特徴ベクトルとを比較し、前記ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、前記同一属性に対応する属性タグを割り当てることができる。
【0011】
他の実施形態によるイメージ検索方法は、イメージ検索装置に接続して属性を選択する段階と、前記イメージ検索装置に保存されたターゲットイメージのうち、前記選択した属性に対応する属性タグが割り当てられたターゲットイメージを、前記イメージ検索装置から受信する段階と、を含むが、前記イメージ検索装置に保存されたターゲットイメージは、複数の属性それぞれに対応する代表特徴ベクトルと、前記ターゲットイメージの特徴ベクトルとの比較結果に基づいて、前記複数の属性に対応する複数の属性タグのうち少なくとも一部の属性タグが割り当てられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施形態によるイメージ検索装置及びその方法は、データベースに保存されたイメージに対する属性タグの割り当てを簡便に行うことができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態によるイメージ検索装置及びその方法は、代表特徴ベクトルを利用し、ユーザが所望する種類のイメージをさらに正確に検索するようにできる。
【0014】
ただし、本発明の一実施形態によるイメージ検索装置及びその方法が達成することができる効果は、前述のところに制限されるものではなく、言及されていない他の効果は、以下の記載から、本開示が属する技術分野で当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態によるイメージ検索装置及びユーザ端末を図示する図面である。
【
図2】一実施形態による属性タグの割り当て方法について説明するためのフローチャートである。
【
図3】生成モデルから代表特徴ベクトルを獲得する方法について説明するための図面である。
【
図4】ターゲットイメージに対する属性タグの割り当て方法について説明するための例示的な図面である。
【
図5】ユーザが属性を選択することができるようにするUI(user interface)画面を図示する図面である。
【
図6】一実施形態によるイメージ検索方法について説明するためのフローチャートである。
【
図7】他の実施形態によるイメージ検索方法について説明するためのフローチャートである。
【
図8】検索イメージから抽出される属性別特徴ベクトルを示す図面である。
【
図9】検索イメージの属性別特徴ベクトルのうち少なくとも一つを、代表特徴ベクトルに交換する方法について説明するための図面である。
【
図10】検索イメージの属性別特徴ベクトルと、ターゲットイメージの属性別特徴ベクトルと、を比較する方法について説明するための図面である。
【
図11】複数のオブジェクトを含む検索イメージを図示する例示的な図面である。
【
図12】
図11に図示された検索イメージの特徴ベクトルシーケンスのうち少なくとも一つを、代表特徴ベクトルに交換する方法について説明するための図面である。
【
図13】
図11に図示された検索イメージに対応する検索結果イメージを図示する例示的な図面である。
【
図14】一実施形態によるイメージ検索装置の構成を図示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、多様な変更を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、それを詳細な説明を介して説明する。しかし、それは、本開示を特定の実施形態について限定するものではなく、本開示の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物あるいは代替物を含むものであると理解されなければならない。
【0017】
本実施形態についての説明において、関連公知技術についての具体的な説明が要旨を必要以上に不明確にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、本実施形態の説明過程において利用される数あるいは序数(例えば、第1、第2など)は、1つの構成要素を他の構成要素と区分するための識別記号に過ぎない。
【0018】
また、本明細書において、一構成要素が他の構成要素と「連結されている」としたり「接続されている」としたりして言及されたときには、前記一構成要素が前記他の構成要素と直接連結されるか、あるいは直接接続されてもいるが、特に反対となる記載が存在しない以上、中間に他の構成要素を媒介させて連結されるか、あるいは接続されもすると理解されなければならないのである。
【0019】
また、本明細書において、「~部(ユニット)」、「モジュール」と表現される構成要素は、2個以上の構成要素が1つの構成要素に合わされるか、あるいは1つの構成要素がさらに細分化された機能別に2個以上に分化されもする。また、以下で説明する構成要素それぞれは、自体が担当する株機能以外にも、他の構成要素が担当する機能のうち一部または全部をさらに遂行することもでき、構成要素それぞれが担当する主機能のうち一部機能が他の構成要素によって専担されても遂行されるということは言うまでもない。
【0020】
以下、本開示の技術的思想による実施形態について順に詳細に説明する。
【0021】
図1は、一実施形態によるイメージ検索装置100及びユーザ端末10を図示する図面である。
【0022】
ユーザ端末10は、イメージ検索装置100に、検索条件(例えば、検索イメージ、属性など)を選択または入力して伝送し、イメージ検索装置100は、検索条件に対応する検索結果イメージを、ユーザ端末10に伝送する。一実施形態において、イメージ検索装置100は、検索条件に対応する検索結果イメージを決定するためのターゲットイメージをデータベースに保存することができる。イメージ検索装置100は、ターゲットイメージのうち検索条件に対応するターゲットイメージを、検索結果イメージとしてユーザ端末10に伝送することができる。
【0023】
ユーザ端末10は、ネットワークを介して、イメージ検索装置100に接続することができるデスクトップPC(personal computer)、タブレット、スマートフォン、ノート型パソコンなどを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0024】
一実施形態において、イメージ検索装置100及びユーザ端末10は、ネットワークを介して互いに連結され、互いにデータを送受信することができる。ここで、該ネットワークは、有線ネットワークと無線ネットワークとを含んでもよく、具体的には、近距離ネットワーク(LAN:local area network)、都市圏ネットワーク(MAN:metropolitan area network)、広域ネットワーク(WAN:wide area network)のような多様なネットワークを含んでもよい。また、ネットワーク10は、公知のワールドワイドウェブ(WWW:worldwide web)を含んでもよい。しかし、本発明によるネットワーク10は、前記列挙されたネットワークに限られるものではなく、公知の無線データネットワークや公知の電話ネットワーク、公知の有無線テレビネットワークを少なくとも一部として含んでもよい。
【0025】
一実施形態によるイメージ検索装置100は、あらかじめ保存されたターゲットイメージに対して属性タグを割り当てることができる。本明細書において、「属性」とは、イメージに含まれたオブジェクトの特徴を意味する。前記属性は、カテゴリー別に区分される。例えば、ある衣類は、色相カテゴリーに属した赤色の属性、柄カテゴリーに属した縞模様属性、形状カテゴリーに属したワンピース属性を有することができる。また、本明細書において、「属性タグ」とは、イメージ内オブジェクトの特徴を示すためにイメージに割り当てられた情報を意味する。例えば、ある衣類の属性タグは、当該衣類の色相が赤色であり、柄は、縞模様で、形状は、ワンピースであるということ示すことができる。
【0026】
イメージ検索装置100が、ターゲットイメージに対して属性タグを割り当てる方法について、
図2を参照して説明する。
【0027】
図2は、一実施形態による属性タグの割り当て方法について説明するためのフローチャートである。
【0028】
S210段階において、イメージ検索装置100は、同一属性を有しているか、あるいは同一属性タグが割り当てられた複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得する。一実施形態において、管理者は、複数の参照イメージに対して、同一属性タグを割り当てることができる。例えば、複数の参照イメージに対して、「赤色」、「串柄」または「女性に人気ある衣類」のような同一属性タグが割り当てられる。
【0029】
複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルは、マシンラーニングモデルによって出力されたものであってもよい。前記マシンラーニングモデルは、例えば、CNN(convolutional neural network)を含んでもよい。また、該参照特徴ベクトルは、N(Nは、1以上の整数である)次元のデータであってもよい。一実施形態において、複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルは、マシンラーニングモデルによって出力された後、後処理(post processing)を介して生成されたものでもある。後処理は、例えば、マシンラーニングモデルから出力された特徴ベクトルに含まれた複数の元素をサイズ基準で整列した後、上位k個の要素の特徴ベクトル内での位置を示すインデックスを獲得し、獲得したインデックスを要素として有するインデックス特徴ベクトルを、参照特徴ベクトルとして生成する処理を含んでもよい。
【0030】
S220段階において、イメージ検索装置100は、複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから、同一属性ないし同一属性タグに対応する代表特徴ベクトルを獲得する。該生成モデルは、複数の参照イメージの参照特徴ベクトルに基づいて訓練されることにより、参照特徴ベクトルと類似した代表特徴ベクトルを生成することができる。一実施形態において、生成モデルは、敵対的生成ネットワーク(GAN:generative adversarial network)を含んでもよい。
【0031】
図3を参照すれば、生成モデル300は、参照イメージ310a,310b,310cに対応する参照特徴ベクトル320a,320b,320cによって訓練された後、例えば、ランダムノイズを入力データとして入力し、参照特徴ベクトル320a,320b,320cと類似した代表特徴ベクトルを生成することができる。一実施形態において、生成モデル300に該当するGANは,複数のFCL(fully connected layer)からなる。FCLとは、それぞれのレイヤが少なくとも1つのノードで構成されるが、あるレイヤの各ノードが、以前レイヤ及び次のレイヤに含まれた全てのノード全部と個別的に連結されたネットワーク構造である。該GANは、イメージではない参照特徴ベクトルによって訓練されるので、CNNを含む必要がなく、FCLだけで、参照特徴ベクトルと類似した代表特徴ベクトルを生成することができる。すなわち、イメージ生成のためのGANの代わりに、代表特徴ベクトル生成のための複数のFCLからなるGANが利用されることにより、訓練が迅速になされ、処理速度も、非常に速くなる。
【0032】
一実施形態において、該生成モデルは、参照特徴ベクトル元素の平均値を獲得し、獲得した平均値を元素として有する代表特徴ベクトルを生成することもできる。
【0033】
再び
図2を参照すれば、S230段階において、イメージ検索装置100は、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、代表特徴ベクトルとを比較する。一例において、イメージ検索装置100は、ターゲットイメージの特徴ベクトルそれぞれと、代表特徴ベクトルとのディスタンス(例えば、コサインディスタンス(cosine distance))を算出することができる。特徴ベクトル間の類似性を判断するために算出されるディスタンスは、公知されたものであるので、本明細書において、詳細な説明は、省略する。
【0034】
S240段階において、イメージ検索装置100は、ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、複数の参照イメージが有している同一属性に対応する属性タグを割り当てる。一実施形態において、イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトル対比で既設定の値以下のディスタンスを有する特徴ベクトルに対応するターゲットイメージに、同一属性に対応する属性タグを割り当てることができる。
【0035】
図4は、ターゲットイメージに対する属性タグ割り当て方法について説明するための図面であり、
図4を参照すれば、ターゲットイメージ410a,420a,430aの特徴ベクトル410b,420b,430bそれぞれと、代表特徴ベクトルとの比較結果により、第1ターゲットイメージ410a及び第2ターゲットイメージ420aに「ジグザグ柄」の属性タグ410c,420cが割り当てられ、第3ターゲットイメージ430aには、「パーガンディ色相」の属性タグ430cが割り当てられる。
図4は、1つのターゲットイメージに1つの属性タグが割り当てられるように図示しているが、1つのターゲットイメージに複数の属性タグが割り当てられてもよい。
【0036】
一実施形態によれば、相対的に少数の参照イメージに基づいて、多量のターゲットイメージに対して属性タグを割り当てることができるので、管理者が一つ一つデータベースに保存されたターゲットイメージに対して属性タグを割り当てる必要がなくなる。
【0037】
また、一実施形態によれば、新たな属性の開発、流行などにより、ターゲットイメージに新たな属性タグを割り当てる必要が発生した場合にも、速かに新たな属性タグをターゲットイメージに割り当てることができる。例えば、管理者によって新たな属性を有する少数の参照イメージが選択されれば、イメージ検索装置100は、選択された参照イメージの参照特徴ベクトルでもって生成モデルを訓練させ、生成モデルから出力される代表特徴ベクトルと、ターゲットイメージの特徴ベクトルの比較結果により、ターゲットイメージに対し、新たな属性に対応する属性タグを割り当てることができる。
【0038】
図5は、ユーザが属性を選択することができるようにするユーザインターフェース(UI)画面500を図示する図面である。
【0039】
前述のように、データベースに保存されたターゲットイメージに対し、属性タグが割り当てられれば、ユーザは、ユーザ端末10のディスプレイに表示されたUI画面500において、特定属性を選択され行えば、簡便にイメージ検索が可能である。
【0040】
図5を参照すれば、ユーザ端末10のディスプレイに検索画面500が表示されれば、ユーザは、検索画面500において、特定カテゴリー(例えば、パターン)520に属した多くの属性530のうち一部(例えば、チェック)を選択することにより、当該属性に対応する属性タグが割り当てられたターゲットイメージを、検索結果に受信することができる。
【0041】
イメージ検索装置100は、データベースに保存されたターゲットイメージのうち、ユーザ端末10によって選択された属性に対応するタグが割り当てられたターゲットイメージを、検索結果イメージとして、ユーザ端末10に伝送することができる。
【0042】
具現例として、ユーザは、検索画面500に、属性として検索語510を入力することもできる。イメージ検索装置100は、データベースに保存されたターゲットイメージのうち、検索語510に対応する属性と係わる属性タグを有するターゲットイメージを、検索結果イメージとしてユーザ端末10に伝送することができる。
【0043】
一実施形態において、イメージ検索装置100は、ユーザ端末10によって選択された属性に対応する代表特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルとを比較し、代表特徴ベクトルと同一であるか、あるいは類似した特徴ベクトルに対応するターゲットイメージを、検索結果イメージとして、ユーザ端末10に伝送することができる。イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトルとの間で既設定の値以下であるディスタンスを有する特徴ベクトルに対応するターゲットイメージを検索結果イメージとしてユーザ端末10に伝送することができる。
【0044】
代表特徴ベクトルとの比較対象になる特徴ベクトルは、代表特徴ベクトルを出力する生成モデルを訓練させるのに利用された参照特徴ベクトルを、いかなる種類のマシンラーニングモデルが出力したかということによって相違し得る。例えば、生成モデルを訓練させるのに利用した参照特徴ベクトルが、従属(dependant)モデルによって出力された場合、比較対象になるターゲットイメージの特徴ベクトルも、従属モデルによって出力されたものでもある。該従属モデルは、特定カテゴリーの属性に対応する特徴ベクトルを出力するように訓練されたマシンラーニングモデルを意味する。例えば、該従属モデルは、色相カテゴリー専用のモデル、柄カテゴリー専用のモデルなどを含んでもよい。管理者は、ターゲットイメージに対して、色相属性のタグを割り当てる場合、参照イメージを、色相カテゴリー専用モデルに入力させ、参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得し、獲得した参照特徴ベクトルでもって生成モデルを訓練させることができる。
【0045】
また、生成モデルを訓練させるのに利用した特徴ベクトルが、独立(independent)モデルによって出力された場合、比較対象になるターゲットイメージの特徴ベクトルも、独立モデルによって出力されたものでもある。該独立モデルは、属性のカテゴリーと無関係な特徴ベクトルを出力するように訓練されたマシンラーニングモデルを意味する。
【0046】
図6は、一実施形態によるイメージ検索方法について説明するためのフローチャートである。
【0047】
S610段階において、イメージ検索装置100は、ユーザ端末10から複数の検索イメージを受信する。イメージ検索装置100は、ユーザ端末10から、ネットワークを介して、複数の検索イメージを直接受信することもでき、ユーザ端末10から、複数の検索イメージを特定することができる情報(例えば、複数の検索イメージが保存されたURL、複数の検索イメージの識別情報など)を受信し、受信された情報に基づいて、複数の検索イメージを獲得することもできる。
【0048】
S620段階において、イメージ検索装置100は、複数の検索イメージに対応する特徴ベクトルを獲得する。イメージ検索装置100は、マシンラーニングモデルに複数の検索イメージを入力させ、マシンラーニングモデルから出力される特徴ベクトルを獲得することができる。前記マシンラーニングモデルは、従属モデルまたは独立モデルでもある。
【0049】
S630段階において、イメージ検索装置100は、複数の検索イメージに対応する特徴ベクトルでもって生成モデルを訓練させる。生成モデルがGANである場合、GANは、生成器(generator)と区別器(discriminator)との相互作用を基に、訓練データと類似したデータを生成するように訓練される。
【0050】
S640段階において、イメージ検索装置100は、複数の検索イメージの特徴ベクトルでもって訓練された生成モデルから出力される代表特徴ベクトルと、ターゲットイメージの特徴ベクトルとを比較する。イメージ検索装置100は、ターゲットイメージの特徴ベクトルそれぞれと、代表特徴ベクトルとのディスタンスを算出することができる。
【0051】
前述のように、代表特徴ベクトルとの比較対象になる特徴ベクトルは、代表特徴ベクトルを出力する生成モデルを訓練させるのに利用された特徴ベクトルが、いかなる種類のマシンラーニングモデルによって出力されたかということによっても異なる。
【0052】
S650段階において、イメージ検索装置100は、データベースに保存されたターゲットイメージのうち、複数の検索イメージに対応するターゲットイメージを検索結果イメージとしてユーザ端末10に伝送する。
【0053】
イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトルとの間で既設定の値以下のディスタンスを有する特徴ベクトルに対応するターゲットイメージを、検索結果イメージとしてユーザ端末10に伝送することができる。
【0054】
図6に図示された実施形態によれば、例えば、ユーザが、自分の趣向に符合する複数の検索イメージを選択すれば、イメージ検索装置100は、ユーザの趣向に符合する検索イメージ以外の他のイメージを、検索結果として提供することができる。
【0055】
図7は、他の実施形態によるイメージ検索方法について説明するためのフローチャートである。
【0056】
S710段階において、イメージ検索装置100は、ユーザ端末10から検索イメージを受信する。イメージ検索装置100は、ユーザ端末10から、ネットワークを介して、検索イメージを直接受信することもでき、ユーザ端末10から、検索イメージを特定することができる情報(例えば、検索イメージが保存されたURL、検索イメージの識別情報など)を受信し、受信された情報に基づいて、検索イメージを獲得することもできる。
【0057】
S720段階において、イメージ検索装置100は、検索イメージの属性別特徴ベクトルを獲得する。イメージ検索装置100は、複数の従属モデルそれぞれに検索イメージを入力させ、複数の従属モデルから出力される特徴ベクトルを獲得することができる。例えば、
図8に図示されているように、検索イメージ810を、第1従属モデル821に入力させ、第1属性(例えば、色相属性)に対応する特徴ベクトル831を獲得し、検索イメージ810を、第2従属モデル823に入力させ、第2属性(例えば、柄属性)に対応する特徴ベクトル833を獲得し、検索イメージ810を、第3従属モデル825に入力させ、第3属性(例えば、形状属性)に対応する特徴ベクトル835を獲得することができる。
【0058】
一実施形態において、ユーザ端末10から受信された検索イメージが2個である場合、いずれか1つの検索イメージを第1従属モデル821に入力させ、第1属性に対応する特徴ベクトルを獲得し、他の1つの検索イメージを、第2従属モデル823及び第3従属モデル825に入力させ、第2属性に対応する特徴ベクトルと、第3属性に対応する特徴ベクトルとを獲得することもできる。
【0059】
他の実施形態において、ユーザ端末10から受信された検索イメージが3個である場合、いずれか1つの検索イメージを第1従属モデル821に入力させ、第1属性に対応する特徴ベクトルを獲得し、他の1つの検索イメージを第2従属モデル823に入力させ、第2属性に対応する特徴ベクトルを獲得し、さらに他の1つの検索イメージを第3従属モデル825に入力させ、第3属性に対応する特徴ベクトルを獲得することもできる。
【0060】
すなわち、イメージ検索装置100は、複数の検索イメージに対応する特徴ベクトルを組み合わせ、属性別特徴ベクトルを獲得することができる。
【0061】
図8は、属性別特徴ベクトルを抽出するために、3個の従属モデル821,823,825が利用されるように図示されているが、それは、1つの例示であるにすぎず、検索イメージとして、多様な個数の属性の特徴ベクトルを抽出するための多様な個数の従属モデルが利用され得る。
【0062】
再び
図7を参照すれば、S730段階において、イメージ検索装置100は、属性別特徴ベクトルのうち、ユーザ端末10によって選択された属性の特徴ベクトルを、ユーザ端末10によって選択された属性に対応する代表特徴ベクトルに変更する。ユーザは、代表特徴ベクトルに変更する属性を、ユーザ端末10を介して選択することができる。ユーザ端末10は、検索イメージに含まれたオブジェクトの属性のうち、変更する属性(例えば、色相属性)と、変更する属性の代わりとなる他の属性とを選択することができる。それに対応し、イメージ検索装置100は、属性別特徴ベクトルのうちユーザ端末10によって選択された属性の特徴ベクトルを、他の属性に対応する代表特徴ベクトルに変更することができる。
【0063】
例えば、
図9に図示されているように、第1属性の特徴ベクトル831、第2属性の特徴ベクトル833、及び第3属性の特徴ベクトル835において、ユーザ端末10によって選択された第2属性の特徴ベクトル833を、代表特徴ベクトル933に交換することができる。ここで、代表特徴ベクトル933は、第2属性専用の従属モデル823から出力される参照特徴ベクトルでもって訓練された生成モデルから出力された特徴ベクトルでもある。
【0064】
S740段階において、イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルとを比較する。ここで、データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルは、従属モデルから出力されたものでもある。
【0065】
一実施形態において、イメージ検索装置100は、
図10に図示されているように、代表特徴ベクトル933を含む属性別特徴ベクトル831,933,835と、データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトル1031,1033,1035との比較にあたり、同一カテゴリーに属した属性の特徴ベクトル同士比較し、属性別ディスタンスを獲得することができる。イメージ検索装置100は、ターゲットイメージの属性別特徴ベクトル1031,1033,1035それぞれに対し、第1属性に対応するディスタンス、第2属性に対応するディスタンス、及び第3属性に対応するディスタンスを算出することができる。
【0066】
S750段階において、イメージ検索装置100は、データベースに保存されたターゲットイメージのうち、ユーザ端末10に伝送するターゲットイメージを、前記算出された属性別ディスタンスに基づいて決定することができる。
【0067】
イメージ検索装置100は、属性別ディスタンスを組み合わせた結果に基づいて、データベースに保存されたターゲットイメージのうち、代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、同一であるか、あるいは類似したターゲットイメージを決定することができる。一例において、イメージ検索装置100は、属性別ディスタンスを組み合わせた結果値が大きい順に、所定個数のターゲットイメージを選択することができ、または、属性別ディスタンスを組み合わせた結果値が既設定の値以上であるターゲットイメージを選択することもできる。
【0068】
S760段階において、イメージ検索装置100は、S750段階で選択されたターゲットイメージを、ユーザ端末10に伝送する。
【0069】
図7に図示された実施形態によれば、ユーザは、検索イメージをイメージ検索装置100に伝送し、検索イメージに含まれたオブジェクトの特定属性を他の属性に変更することにより、変更された属性に対応する検索結果を受信することができる。例えば、ユーザは、赤色及び縞模様のワンピースを含む検索イメージを、イメージ検索装置100に伝送し、赤色の代わりに青色を選択し、青色及び縞模様のワンピースを含むイメージを検索結果として受けることができるのである。
【0070】
図11は、複数のオブジェクト1110,1130,1150を含む検索イメージ1100を図示する例示的な図面である。
【0071】
一実施形態において、ユーザ端末10からイメージ検索装置100に送信される検索イメージ1100は、
図11に図示されているように、複数のオブジェクト1110,1130,1150を含んでもよい。
図11において、複数のオブジェクト1110,1130,1150は、上着オブジェクト1110、下衣(bottoms)オブジェクト1130及びかばんオブジェクト1150を含む。この場合、イメージ検索装置100は、複数のオブジェクト1110,1130,1150それぞれに対応する部分イメージをクロッピング(cropping)して従属モデルに入力させ、従属モデルから出力されるそれぞれのオブジェクトの属性別特徴ベクトルを獲得することができる。例えば、イメージ検索装置100は、
図11に図示された検索イメージ1100から、上着オブジェクト1110の属性別特徴ベクトル、下衣オブジェクト1130の属性別特徴ベクトル、及びかばんオブジェクト1150の属性別特徴ベクトルを獲得することができる。
【0072】
イメージ検索装置100は、検索イメージ1100に含まれた複数のオブジェクト1110,1130,1150それぞれの属性別特徴ベクトルを含む特徴ベクトルシーケンスにおいて、ユーザ端末10によって選択されたオブジェクトの特定属性の特徴ベクトルを、ユーザ端末10が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更することができる。例えば、ユーザが、
図11に図示された検索イメージ1100において、かばんオブジェクト1150を選択し、かばんの色相属性を他の色相に変更する場合、イメージ検索装置100は、かばんオブジェクト1150の色相属性の特徴ベクトルの代わりに、ユーザが変更する色相に対応する代表特徴ベクトルを、特徴ベクトルシーケンスに含めることができるのである。
【0073】
例えば、
図12に図示されているように、第1オブジェクトの属性別特徴ベクトル1210、第2オブジェクトの属性別特徴ベクトル1220及び第3オブジェクトの属性別特徴ベクトル1230のうち、第3オブジェクト1230の第1属性の特徴ベクトル1231を、代表特徴ベクトル1241に交換することができる。
【0074】
イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトル1241を含む特徴ベクトルシーケンス1250と、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルシーケンスとを比較し、検索イメージ1100に対応するターゲットイメージを決定することができる。イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトル1241を含む特徴ベクトルシーケンス1250と、ターゲットイメージの特徴ベクトルシーケンスとを比較するのにあたり、同一オブジェクトの同一カテゴリーの属性の特徴ベクトル同士比較し、各オブジェクトに係わる属性別ディスタンスを算出し、算出されたディスタンスを基に、検索結果に該当するターゲットイメージを決定することができる。一実施形態において、イメージ検索装置100は、代表特徴ベクトル1241を含む特徴ベクトルシーケンス1250と、ターゲットイメージの特徴ベクトルシーケンスとを比較した結果として算出された各オブジェクトに係わる属性別ディスタンスを組み合わせ、組み合わせ結果値に基づいて、検索結果に該当するターゲットイメージを決定することができる。
【0075】
一実施形態において、イメージ検索装置100は、検索結果として選択されたターゲットイメージを、ユーザ端末10に伝送することができる。
【0076】
他の実施形態において、イメージ検索装置100は、検索結果として選択されたターゲットイメージ内において、ユーザ端末10が選択したオブジェクトに対応する部分イメージを抽出し、抽出された部分イメージを検索イメージに合成し、検索結果として、ユーザ端末10に伝送することもできる。例えば、
図11及び
図13に図示されているように、イメージ検索装置100は、検索イメージ1100において、かばんオブジェクト1150を含む部分を、ターゲットイメージ内かばんオブジェクトを含む部分イメージ1311,1321,1331に交換した合成イメージ1310,1320,1330を、検索結果イメージとして、ユーザ端末10に伝送することができる。
【0077】
ユーザは複数のオブジェクトを含む検索イメージを、イメージ検索装置100に伝送し、自らの趣向に符合するコーディネーションスタイルを検索結果を介して、容易に把握することができる。
【0078】
図14は、一実施形態によるイメージ検索装置100の構成を図示するブロック図である。
【0079】
図14を参照すれば、一実施形態に他のイメージ検索装置100は、メモリ1410、データベース1430、通信部1450及びプロセッサ1470を含んでもよい。
【0080】
メモリ1410は、少なくとも1つのプログラムを保存する。メモリ1410、データベース1430、通信部1450及びプロセッサ1470は、少なくとも1つのプログラムによって動作することができる。また、メモリ1410は、代表特徴ベクトルを生成するための生成モデルをさらに保存することができる。また、メモリ1410は、特徴ベクトル抽出のためのマシンラーニングモデルをさらに保存することができる。
【0081】
データベース1430は、ターゲットイメージ、及びターゲットイメージの特徴ベクトルを保存する。該ターゲットイメージの特徴ベクトルは、マシンラーニングモデルによって出力されたものでもある。例えば、該ターゲットイメージの特徴ベクトルは、従属モデルによって出力されたものを含んでもよく、独立モデルによって出力されたものを含んでもよい。また、複数のオブジェクトを含むターゲットイメージに対し、前記特徴ベクトルは、それぞれのオブジェクトの属性別特徴ベクトルを含む特徴ベクトルシーケンスを含んでもよい。一実施形態において、データベース1430は、ハードディスク(HDD)、SSDなどの保存装置からもなる。
【0082】
通信部1450は、ユーザ端末10とデータ送受信をする。通信部1450は、ユーザ端末10から検索条件を受信し、検索条件に対応する検索結果、例えば、検索結果イメージをユーザ端末10に伝送する。
【0083】
プロセッサ1470は、同一属性を有するか、あるいは同一属性タグが割り当てられた複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得し、参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから、同一属性ないし同一属性タグに対応する代表特徴ベクトルを獲得し、ターゲットイメージの特徴ベクトルと代表特徴ベクトルとを比較し、ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、同一属性に対応する属性タグを割り当てることができる。
【0084】
また、プロセッサ1470は、ユーザ端末10から受信された検索条件に対応するターゲットイメージを選択することができる。プロセッサ1470は、ユーザ端末10が選択または入力した属性に対応する属性タグが割り当てられたターゲットイメージを選択するか、あるいはユーザ端末10が選択または入力した属性の代表特徴ベクトルと同一/類似の特徴ベクトルを有したターゲットイメージを選択することができる。
【0085】
また、プロセッサ1470は、ユーザ端末10から受信された複数の検索イメージに対応するターゲットイメージを選択することができる。また、プロセッサ1470は、ユーザ端末10から受信された検索イメージの属性別特徴ベクトルのうち一部を、他の属性の代表特徴ベクトルで置換し、置換された結果に基づいて、ターゲットイメージを選択することもできる。
【0086】
一方、前述の本開示の実施形態は、コンピュータで実行されるプログラムに作成可能であり、作成されたプログラムは、媒体にも保存される。
【0087】
該媒体は、コンピュータで実行可能なプログラムを続けて保存するか、あるいは実行またはダウンロードのために臨時保存するものでもある。また、該媒体は、単一またはいくつかのハードウェアが結合された形態の多様な記録手段または保存手段でもあるが、あるコンピュータシステムに直接接続される媒体に限定されず、ネットワーク上に分散存在するでもある。該媒体の例示としては、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体;CD-ROM(compact disc read only memory)及びDVD(digital versatile disc)のような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気・光媒体(magneto-optical medium);及びROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令語が保存されるように構成されたものでもある。また、他の媒体の例示として、アプリケーションを流通するアプリストアや、その他多様なソフトウェアを供給したり流通したりするサイト、サーバなどで管理する記録媒体ないし記録媒体も挙げることができる。
【0088】
以上、本開示の技術的思想について、望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本開示の技術的思想は、前記実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で、当分野で当業者によってさまざまな変形及び変更が可能である。
【0089】
(付記1)
イメージ検索装置によるイメージ検索方法において、
同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された生成モデルから、前記同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得する段階と、
データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、前記代表特徴ベクトルとを比較し、前記ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、前記同一属性に対応する属性タグを割り当てる段階と、を含むことを特徴とするイメージ検索方法。
(付記2)
前記イメージ検索方法は、
ユーザ端末から属性の選択を受ける段階と、
前記ターゲットイメージのうち、前記選択を受けた属性に対応する属性タグが割り当てられたターゲットイメージを決定する段階と、
前記決定されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、をさらに含むことを特徴とする付記1に記載のイメージ検索方法。
(付記3)
前記イメージ検索方法は、
ユーザ端末から属性の選択を受ける段階と、
前記選択された属性に対応する代表特徴ベクトルと、前記データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、を比較する段階と、
前記ターゲットイメージのうち、前記比較結果に基づいて選択されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、をさらに含むことを特徴とする付記1に記載のイメージ検索方法。
(付記4)
前記比較する段階は、
前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルが、従属モデルから出力される参照特徴ベクトルに基づいて訓練された前記生成モデルから出力されたものである場合、前記選択された属性に対応する代表特徴ベクトルと、前記従属モデルから出力された前記ターゲットイメージの特徴ベクトルと、を比較し、
前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルが、独立モデルから出力される参照特徴ベクトルに基づいて訓練された前記生成モデルから出力されたものである場合、前記選択された属性に対応する代表特徴ベクトルと、前記独立モデルから出力された前記ターゲットイメージの特徴ベクトルと、を比較する段階を含むことを特徴とする付記3に記載のイメージ検索方法。
(付記5)
前記イメージ検索方法は、
ユーザ端末から検索イメージを受信する段階と、
前記検索イメージの属性別特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記属性別特徴ベクトルのうち、前記ユーザ端末が選択した属性の特徴ベクトルを、前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更する段階と、
前記代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、前記データベースに保存されたターゲットイメージの属性別特徴ベクトルと、を比較する段階と、
前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記比較結果に基づいて選択されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とする付記1に記載のイメージ検索方法。
(付記6)
前記比較する段階は、
前記代表特徴ベクトルを含む属性別特徴ベクトルと、前記ターゲットイメージの属性別特徴ベクトルと、を同一カテゴリーの属性同士比較し、属性別ディスタンスを獲得する段階と、
前記獲得した属性別ディスタンスの大きさを組み合わせた結果により、前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記ユーザ端末に伝送するターゲットイメージを選択する段階と、を含むことを特徴とする付記5に記載のイメージ検索方法。
(付記7)
前記イメージ検索方法は、
ユーザ端末から複数のオブジェクトを含む検索イメージを受信する段階と、
前記検索イメージに含まれた複数のオブジェクトそれぞれの属性別特徴ベクトルを含む特徴ベクトルシーケンスを獲得する段階と、
前記複数のオブジェクトのうち、前記ユーザ端末からオブジェクトの選択を受ける段階と、
前記選択されたオブジェクトの属性別特徴ベクトルのうち、前記ユーザ端末が選択した属性の特徴ベクトルを、前記ユーザ端末が選択した属性に対応する代表特徴ベクトルに変更する段階と、
前記代表特徴ベクトルを含む特徴ベクトルシーケンスと、前記データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルシーケンスと、を比較する段階と、
前記データベースに保存されたターゲットイメージのうち、前記比較結果に基づいて選択されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、をさらに含むことを特徴とする付記1に記載のイメージ検索方法。
(付記8)
前記選択されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階は、
前記選択されたターゲットイメージそれぞれに含まれた複数のオブジェクトのうち、前記ユーザ端末が選択したオブジェクトに対応する部分イメージを、前記検索イメージに合成する段階と、
前記部分イメージが合成された検索イメージを、検索結果として、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とする付記7に記載のイメージ検索方法。
(付記9)
イメージ検索装置によるイメージ検索方法において、
ユーザ端末から複数の検索イメージを受信する段階と、
前記複数の検索イメージに対応する特徴ベクトルを獲得する段階と、
前記獲得した特徴ベクトルでもって生成モデルを訓練させる段階と、
前記特徴ベクトルでもって訓練された前記生成モデルから出力される代表特徴ベクトルと、データベースに保存されたターゲットイメージの特徴ベクトルと、を比較し、前記複数の検索イメージに対応するターゲットイメージを決定する段階と、
前記決定されたターゲットイメージを、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含むことを特徴とするイメージ検索方法。
(付記10)
前記生成モデルは、
複数のFCL(fully connected layer)を含むGAN(generative adversarial network)を含むことを特徴とする付記1または9に記載のイメージ検索方法。
(付記11)
付記1ないし10のうちいずれか1項に記載のイメージ検索方法を装置のコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記12)
プロセッサと、
少なくとも1つのプログラム、及び生成モデルを保存するメモリと、
ターゲットイメージを保存するデータベースと、を含むが、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのプログラムが実行されることにより、
同一属性を含む複数の参照イメージに対応する参照特徴ベクトルを獲得し、
前記獲得した参照特徴ベクトルに基づいて訓練された前記生成モデルから、前記同一属性に対応する代表特徴ベクトルを獲得し、
前記ターゲットイメージの特徴ベクトルと、前記代表特徴ベクトルとを比較し、前記ターゲットイメージのうち少なくとも一部のターゲットイメージに、前記同一属性に対応する属性タグを割り当てることを特徴とするイメージ検索装置。
(付記13)
ユーザ端末装置によるイメージ検索方法において、
イメージ検索装置に接続して属性を選択する段階と、
前記イメージ検索装置に保存されたターゲットイメージのうち、前記選択した属性に対応する属性タグが割り当てられたターゲットイメージを、前記イメージ検索装置から受信する段階と、を含むが、
前記イメージ検索装置に保存されたターゲットイメージは、
複数の属性それぞれに対応する代表特徴ベクトルと、前記ターゲットイメージの特徴ベクトルとの比較結果に基づいて、前記複数の属性に対応する複数の属性タグのうち少なくとも一部の属性タグが割り当てられたことを特徴とするイメージ検索方法。
【符号の説明】
【0090】
10 ユーザ端末
100 イメージ検索装置
300 生成モデル
810,1100 検索イメージ
1310,1320,1330 合成イメージ
1410 メモリ
1430 データベース
1450 通信部
1470 プロセッサ