(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022044859
(43)【公開日】2022-03-18
(54)【発明の名称】非接触式温度測定機能付き時計および非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法
(51)【国際特許分類】
G04G 21/02 20100101AFI20220311BHJP
【FI】
G04G21/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020150208
(22)【出願日】2020-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】517051108
【氏名又は名称】株式会社東京企画
(74)【代理人】
【識別番号】100167715
【弁理士】
【氏名又は名称】古岩 信嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100084445
【弁理士】
【氏名又は名称】古岩 信幸
(72)【発明者】
【氏名】福田 文貴
【テーマコード(参考)】
2F002
【Fターム(参考)】
2F002AA00
2F002EE00
2F002EH01
2F002FA16
2F002GA04
2F002GA06
(57)【要約】
【課題】被測定対象体の温度を非接触式で測定する機能を備えた非接触式温度測定機能付き時計を提供すること。
【解決手段】非接触式温度測定機能付き時計は、時刻を計時する時計手段と、被測定対象体の温度を非接触式で検出する温度検出手段と、温度検出手段で検出した被測定対象体の温度を所定時間表示する表示部を備える。表示部はさらに、温度検出手段で検出した被測定対象体の温度が閾値以下の場合に所定の表示を示し、且つ、被測定対象体の温度が閾値よりも高い場合に別の表示を表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻を計時する時計手段と、
被測定対象体の温度を非接触式で検出する温度検出手段と、を備える、
非接触式温度測定機能付き時計。
【請求項2】
前記温度検出手段で検出した前記被測定対象体の温度を所定時間表示する表示部を備える、
請求項1に記載の非接触式温度測定機能付き時計。
【請求項3】
前記表示部はさらに、前記温度検出手段で検出した前記被測定対象体の温度が閾値以下の場合に所定の表示を示し、且つ、前記被測定対象体の温度が閾値よりも高い場合に別の表示を表示する、
請求項2に記載の非接触式温度測定機能付き時計。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載した非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法であって、
前記温度検出手段によって前記被測定対象体の温度を非接触状態で測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップで測定した測定温度が、予め設定した閾値以下であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記測定温度が前記閾値以下であると判定された場合に、前記表示部に、少なくとも前記測定温度および正常状態を示す表示をする第1表示ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記測定温度が前記閾値よりも高いと判定された場合に、前記表示部に、少なくとも前記測定温度および異常状態を示す表示をする第2表示ステップと、
前記第2表示ステップの後に、前記表示部をロック状態にするロックステップと、を含む、
非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触式温度測定機能付き時計および非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室温の測定機能を備えた時計が公知である(例えば特許文献1参照)。特許文献1では、時計の原発振源となる振動体の周囲温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段より得られたデータを利用して、振動体の温度-周波数偏差特性を補正するデータが書き込まれているROMと、ROMのデータにより原発振分周比を調整する分周比調整手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、近年は、被測定対象体の温度、例えば人間の体温などを非接触式で測定する機能を有する時計が要望されている。
【0005】
本発明の目的は、被測定対象体の温度を非接触式で測定する機能を備えた非接触式温度測定機能付き時計および非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る非接触式温度測定機能付き時計は、時刻を計時する時計手段と、被測定対象体の温度を非接触式で検出する温度検出手段と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様に係る非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法は、前記温度検出手段によって前記被測定対象体の温度を非接触状態で測定する温度測定ステップと、前記温度測定ステップで測定した測定温度が、予め設定した閾値以下であるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記測定温度が前記閾値以下であると判定された場合に、前記表示部に、少なくとも前記測定温度および正常状態を示す表示をする第1表示ステップと、前記判定ステップにおいて、前記測定温度が前記閾値よりも高いと判定された場合に、前記表示部に、少なくとも前記測定温度および異常状態を示す表示をする第2表示ステップと、前記第2表示ステップの後に、前記表示部をロック状態にするロックステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、被測定対象体の温度を非接触式で測定すること、例えば人間の体温を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態による非接触式温度測定機能付き時計の斜視図である。
【
図2】
図2は、温度測定機能付き時計管理システムを示す概略図である。
【
図3】
図3は、実施形態による非接触式温度測定機能付き時計のブロック図である。
【
図4】
図4は、非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定する前の状態を示す図である。
【
図6】
図6は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定している状態を示す図である。
【
図7】
図7は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定した後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0011】
[実施形態]
図1は、実施形態による非接触式温度測定機能付き時計の斜視図である。
図1に示すように、非接触式温度測定機能付き時計1は、時計本体2と、脚部3と、を備える。時計本体2は、正面視が矩形状である。時計本体2の表面には、表示部4および温度検出手段5を備える。表示部4には、例えば、西暦年月日、曜日、室温、湿度、時刻、および、後述する被測定対象体の測定温度が表示される。表示部4の機能については、後述する。温度検出手段5は、ホン実施形態では、後述する第2温度センサー52である。温度検出手段5(第2温度センサー52)は、表示部4の下側に配置される。脚部3は、時計本体2の下側に設けられ、時計本体2を例えばテーブルや机の上面に支持する。
【0012】
図2は、温度測定機能付き時計管理システムを示す概略図である。
図2に示すように、温度測定機能付き時計管理システム100は、ネットワーク110と、センターサーバー120と、無線サーバー130と、非接触式温度測定機能付き時計1と、携帯端末140と、を備える。ネットワーク110は、例えば、インターネットなどの回線が適用可能であり、例えば無線によって通信が行われる。無線サーバー130は、センターサーバー120から送信される情報をネットワーク110を介して非接触式温度測定機能付き時計1や携帯端末140に送信し、非接触式温度測定機能付き時計1や携帯端末140から送信される情報をネットワーク110を介してセンターサーバー120に送信する。
【0013】
図3は、実施形態による非接触式温度測定機能付き時計のブロック図である。
図3に示すように、非接触式温度測定機能付き時計1は、CPU(Central Processing Unit)10と、ROM(Read Only Memory)11と、RAM(Random Access Memory)12と、第1温度センサー13と、第2温度センサー52と、発振回路14と、分周回路15と、計時回路16と、通信部17と、電源部18と、操作部19と、電波受信部20と、アンテナ21と、ドライバ22と、表示部4と、を備える。
【0014】
CPU10は、非接触式温度測定機能付き時計1の全体動作を統括制御し、各種演算処理を行う。CPU10は、ROM11に記憶された制御プログラムを読み出して実行し、時刻表示動作や電力供給に係る制御動作などを行う。
【0015】
ROM11には、CPU10が非接触式温度測定機能付き時計1の各種動作を制御するための制御プログラムが格納されており、非接触式温度測定機能付き時計1の起動時や、各種機能の実行時にこれらの制御プログラムが必要に応じて読み出される。
【0016】
RAM12は、CPU10に作業用のメモリ空間を提供し、一時データや設定情報を記憶する揮発性メモリである。このRAM12に記憶される一時データには、電力供給状態の切り替えに係る所定状態の継続時間や設定に係るデータが含まれる。また、RAM12には、所定期間(例えば、24時間)分の温度変化履歴を記憶する温度変化履歴記憶部が含まれる。なお、この温度変化履歴記憶部には、必ずしも所定期間分すべての温度データを記憶させておく必要はなく、例えば、直近の1時間分の温度データと、それ以前23時間における所定の温度変化の検出有無を示す情報とを記憶させておくことも可能である。
【0017】
第1温度センサー13は、室温を測定する。具体的には、第1温度センサー13は、非接触式温度測定機能付き時計1のケーシング内に配置され、ケーシング内部で室温を測定する。第1温度センサー13は、例えば、小型軽量の半導体センサーが適用可能である。
【0018】
第2温度センサー52は、
図1に示した温度検出手段5である。第2温度センサー52は、例えば、赤外線センサーが適用可能である。
図1に示すように、第2温度センサー52は、被測定対象体との距離が例えば10cm以下になると自動的に被測定対象体の温度を非接触式で測定する。即ち、例えば、手の平を第2温度センサー52の10cm以下に近接させると、体温が測定される。
【0019】
発振回路14は、予め定められた一定の周波数信号を発生して出力する。発振回路14は、特には限られないが、例えば、水晶発振回路である。分周回路15は、発振回路14から入力された周波数信号をCPU10や計時回路16が利用する各種周波数の信号に分周して出力する。計時回路16は、分周回路15から入力された周波数信号の回数を計数し、設定された初期時間に加算していくことで現在時刻を計数するカウンタである。なお、本実施形態では、発振回路14、分周回路15および計時回路16は、時刻を計時する時計手段である。
【0020】
通信部17は、
図2に示した無線サーバー130およびネットワーク110を介して他の装置との間で行う通信を制御する。例えば、wifi機能を利用して携帯端末140やパーソナルコンピューターと接続することが可能である。
【0021】
電源部18は、非接触式温度測定機能付き時計1の各部に必要な電力を供給する。電源部18は、例えば、電力を蓄える内蔵バッテリーを備える。内蔵バッテリーは、例えば、USBメモリを利用した充電式としてもよい。なお、電源部18は、ボタン型電池などの一次電池であっても良い。
【0022】
操作部19は、例えば、時計本体2の裏面側に設けられるリセットボタンである。操作部19は、ユーザによる入力操作を電気信号に変換して入力信号としてCPU10に出力する。
【0023】
電波受信部20は、アンテナ21を介して標準電波を受信し、復調された信号をCPU10に出力する。この復調された信号がCPU10で解読されることで時刻情報が取得され、この時刻情報に基づいて計時回路16の計数する現在時刻が必要に応じて修正される。
【0024】
表示部4は、
図1に示したデジタル表示画面、例えば、液晶ディスプレイを含む。この表示部4は、ドライバ22からの駆動信号に基づいて各種情報をデジタル表示画面に表示させる。表示部4には、前述ように、例えば、西暦年月日、曜日、室温、湿度、時刻、および、被測定対象体の測定温度などが表示可能である。
【0025】
次に、非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法を説明する。
図4は、非接触式温度測定機能付き時計を用いる温度検出方法のフローチャートである。
図5は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定する前の状態を示す図である。
図6は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定している状態を示す図である。
図7は、携帯端末および非接触式温度測定機能付き時計の斜視図であり、被測定対象体の温度を非接触状態で測定した後の状態を示す図である。
【0026】
温度検出方法は、通常モードST1、温度測定ステップST2、判定ステップST3、第1表示ステップST4、第2表示ステップST5、ロックステップST6およびリセットステップST7を含む。以下に詳細に説明する。
【0027】
(通常モードST1)
通常モードST1においては、
図5に示すように、非接触式温度測定機能付き時計1の表示部4に、西暦年月日、曜日、室温、湿度および時刻が表示される。また、非接触式温度測定機能付き時計1の近傍に携帯端末140を載置している。本実施形態では、携帯端末140には、気温が32.7℃と表示されている。なお、携帯端末140は、非接触式温度測定機能付き時計1から離れた位置に配置してもよい。
【0028】
(温度測定ステップST2)
温度測定ステップST2においては、
図6に示すように、非接触式温度測定機能付き時計1の第2温度センサー52(温度検出手段5)に、例えば手の平200(被測定対象体)を近接させることにより体温が自動的に測定される。第2温度センサー52と手の平200(被測定対象体)との距離は、10cm以下に限定されず、所望する距離に適宜設定することが可能となる。このように、温度測定ステップST2は、温度検出手段5によって手の平200(被測定対象体)の温度を非接触状態で測定するステップである。
【0029】
(判定ステップST3)
判定ステップST3は、温度測定ステップで測定した測定温度が、予め設定した閾値以下であるか否かを判定するステップである。本実施形態では、閾値は、37.5℃に設定しているが、この閾値も適宜変更可能である。具体的には、
図3に示す第2温度センサー52で測定した温度データがCPU10に送信され、CPU10にて閾値との比較が行われる。そして、測定温度が閾値の37.5℃以下である場合は、第1表示ステップST4に進む。本実施形態では、測定温度が36.0℃であるため、第1表示ステップST4に進む。
【0030】
(第1表示ステップST4)
第1表示ステップST4では、測定温度が閾値の37.5℃以下であると判定された場合に、表示部4に、少なくとも測定温度および正常状態を示す表示をする。
図6に示すように、本実施形態では、非接触式温度測定機能付き時計1の表示部4に測定温度36.0℃が表示される。また、図示は省略するが、表示部4の背景色が所定の色(例えば、緑色)になる。さらに、図示は省略するが、測定温度36.0℃のほかに、「正常です」という文字が更に追加で表示される。これらの表示部4の背景色および「正常です」という文字は、「正常状態を示す表示」の一例である。これらの測定温度36.0℃、表示部4の背景色および「正常です」という文字は、所定時間(例えば2秒間)の間表示され、その後、
図7に示すように通常モードST1に戻る。なお、
図7に示すように、携帯端末140には、測定温度36.0℃が表示される。
【0031】
ここで、
図2に示すように、非接触式温度測定機能付き時計1の測定温度36.0℃のデータが無線サーバー130に送信され、ネットワーク110を介してセンターサーバー120に送られ、センターサーバー120にデータとして記憶される。そして、センターサーバー120からネットワーク110および無線サーバー130を介して携帯端末140に測定温度36.0℃のデータが送信される。
【0032】
(第2表示ステップST5)
第2表示ステップST5では、測定温度が閾値の37.5℃より高いと判定された場合に、表示部4に、少なくとも測定温度および異常状態を示す表示をする。図示は省略するが、非接触式温度測定機能付き時計1の表示部4に例えば、測定温度38.0℃が表示され、また、表示部4の背景色が所定の色(例えば、赤色)になる。さらに、測定温度38.0℃のほかに、「少々おまちください」という文字が更に追加で表示される。これらの表示部4の背景色および「少々おまちください」という文字は、「異常状態を示す表示」の一例である。
【0033】
(ロックステップST6)
ロックステップST6では、第2表示ステップST5の後に、表示部4をロック状態にする。ロック状態とは、非接触式温度測定機能付き時計1が通常モードST1に戻れなくなり、表示部4に例えば、「00.0℃」と表示され、非接触式温度測定機能付き時計1がロック状態となる状態である。
【0034】
(リセットステップST7)
リセットステップST7は、時計本体2の裏面側に設けられたリセットボタンを押すことにより、非接触式温度測定機能付き時計1のロック状態を解除するステップである。これにより、
図4に示す通常モードST1に戻る。
【0035】
以上説明したように、実施形態の非接触式温度測定機能付き時計1は、時刻を計時する時計手段と、被測定対象体の温度を非接触式で検出する温度検出手段5と、を備える。従って、被測定対象体の温度、例えば人間の体温や乳児用のミルクの温度などを非接触式で測定することが可能となる。なお、人間の体温については、例えば、店舗の入口に非接触式温度測定機能付き時計1を設置し、入場者やお客様に対して手を温度検出手段5にかざしてもらうことにより、体温を簡単に測定することが可能となる。
【0036】
また、非接触式温度測定機能付き時計1は、温度検出手段5で検出した被測定対象体の温度を所定時間表示する表示部4を備える。これにより、被測定対象体の温度を容易に視認することが可能となる。また、被測定対象体の温度を所定時間のみしか表示しないため、例えば店舗の入口に設置した場合、被測定対象者の体温を他の入場者等に知られるリスクが小さくなる。なお、実施形態では、携帯端末140に体温が表示され、かつ、センターサーバー120にデータが蓄積されるため、後で携帯端末140などで体温のデータを調べることが可能となる。
【0037】
表示部4はさらに、温度検出手段5で検出した被測定対象体の温度が閾値以下の場合に所定の表示を示し、且つ、被測定対象体の温度が閾値よりも高い場合に別の表示を表示する。このため、閾値以下の温度の場合と閾値よりも高い温度の場合とで容易に識別をすることが可能になる。
【0038】
温度検出方法は、温度検出手段5によって被測定対象体の温度を非接触状態で測定する温度測定ステップST2と、温度測定ステップST2で測定した測定温度が、予め設定した閾値以下であるか否かを判定する判定ステップST3と、判定ステップST3において、測定温度が閾値以下であると判定された場合に、表示部4に、少なくとも測定温度および正常状態を示す表示をする第1表示ステップST4と、判定ステップST3において、測定温度が閾値よりも高いと判定された場合に、表示部4に、少なくとも測定温度および異常状態を示す表示をする第2表示ステップST5と、第2表示ステップST5の後に、表示部4をロック状態にするロックステップST6と、を含む。
【0039】
第2表示ステップST5において異常状態を示し、ロックステップST6において表示部4をロック状態にする。従って、例えば店舗に非接触式温度測定機能付き時計1を設置した場合には、ロックを店員が解除する必要があり、閾値よりも高い体温の入場者やお客様の入場を防止することが可能となる。
【0040】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、種々の変更および変形が可能である。例えば、非接触式温度測定機能付き時計1から、所定の音声案内を発するようにすることも可能である。温度が閾値以下の場合と閾値よりも高い場合とで、音声案内の内容を携帯端末140のアプリ等を用いて変えることが可能である。また、オリジナルの音声案内を作成することも可能であり、音声案内をONまたはOFFに設定することも可能である。温度が閾値よりも高い場合は、例えば「いらっしゃいませ。いつもありがとうございます。少々お待ちください」のような案内にすることにより、ブザー音が鳴って周りに気づかれることがないようにすることが可能である。
【0041】
また、非接触式温度測定機能付き時計1は、テーブルや机の上に置くだけでなく、三脚を利用して設置することも可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 非接触式温度測定機能付き時計
4 表示部
5 温度検出手段
14 発振回路(時計手段)
15 分周回路(時計手段)
16 計時回路(時計手段)
200 手の平(被測定対象体)
ST1 通常モード
ST2 温度測定ステップ
ST3 判定ステップ
ST4 第1表示ステップ
ST5 第2表示ステップ
ST6 ロックステップ
ST7 リセットステップ