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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022045296
(43)【公開日】2022-03-18
(54)【発明の名称】情報通信システム、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20220311BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20220311BHJP
【FI】
G06F13/00 510G
G06Q50/18 310
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020150908
(22)【出願日】2020-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】520345999
【氏名又は名称】竹内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100201190
【弁理士】
【氏名又は名称】城田 晴栄
(72)【発明者】
【氏名】竹内 聡
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB06
5B084AB07
5B084AB13
5B084AB36
5B084AB39
5B084AB40
5B084BA03
5B084BB14
5B084CD09
5B084CD24
5B084DB02
5B084DC02
5L049CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】趣向性の低下を防止することのできる情報通信システムを提供する。
【解決手段】ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、コンテンツにエリアが予め対応付けられ、権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、ユーザが要求する権利に係るコンテンツに対応付けられているエリアを特定する第2特定手段と、を備え、第1特定手段が特定した住所または居所が、第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、権利を付与することを決定し、第1特定手段が特定した住所または居所が、第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、権利を付与しないことを決定する。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システム。
【請求項2】
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システム。
【請求項3】
コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報処理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置を含む情報通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットなどの通信回線の高速化に伴い、インターネット経由で配信される動画や画像等のコンテンツを、情報機器端末(例えばPCやスマートフォン)を使って視聴(鑑賞)するという方法が普及している(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-2750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術によると、インターネットに情報機器端末を接続できる環境下であるならば、インターネットを経由して容易にコンテンツを視聴等することができるため、例えば音楽を視聴するために、劇場やホール等の会場に赴く必要がない。その結果、会場に赴いた者のみが音楽を視聴できるといった特別感が失われ、却って、コンテンツの趣向性が低下しているといった課題がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテンツの趣向性が低下することを防止できる情報通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための一つの解決手段として、
本発明の情報通信システムは、
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システムである。
【0007】
上記目的を達成するための他の解決手段として、
本発明の情報通信システムは、
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システムである。
【0008】
上記目的を達成するための他の解決手段として、
本発明の情報処理装置は、
コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報処理装置である。
【0009】
上記目的を達成するための他の解決手段として、
本発明の情報処理装置は、
コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報処理装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、特定のユーザに限定してコンテンツを視聴する権利を付与することができるため、コンテンツの趣向性が低下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態のシステム構成を示す概略図である。
図2】チケット販売装置を示すブロック図である。
図3】チケット販売装置に構築された記憶部を示すブロック図である。
図4】記憶部のユーザDBに記憶されている基本テーブルを示す図である。
図5】基本テーブルに含まれている複数の情報のうち購入履歴に関する情報を示す図である。
図6】記憶部のチケットDBに記憶されている電子チケット情報を示す図である。
図7】複数のエリアを示す図である。
図8】チケット販売装置に構築された制御部を示すブロック図である。
図9】ユーザID等入力画面を示す図である。
図10】ユーザ登録画面を示す図である。
図11】電子チケット購入画面を示す図である。
図12】電子チケット購入画面を示す図である。
図13】新規ユーザ登録処理を示すフローチャートである。
図14】発券処理を示すフローチャートである。
図15】発券判定処理を示すフローチャートである。
図16】ユーザが電子チケットを購入し、購入した電子チケットでコンテンツを視聴し終えるまでの具体例を示す図である。
図17】本発明の第3実施形態に係る電子チケット情報を示す図である。
図18】第3実施形態の発券処理を示すフローチャートである。
図19】第3実施形態の発券判定処理を示すフローチャートである。
図20】本発明の第4実施形態に係る電子チケット情報を示す図である。
図21】第4実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
図22】第4実施形態の発券判定処理を示すフローチャートである。
図23】本発明の第6実施形態の制御部を示すブロック図である。
図24】第6実施形態の発券判定処理を示すフローチャートである。
図25】本発明の第8実施形態の住所エリアを示す図である。
図26】第8実施形態の基本テーブルを示す図である。
図27】第8実施形態の制御部を示すブロック図である。
図28】第8実施形態の新規ユーザ登録処理を示すフローチャートである。
図29】第8実施形態の発券判定処理を示すフローチャートである。
図30】本発明の第9実施形態の配信サービスを時系列で表した模式図である。
図31】第9実施形態のシステム構成を示す概略図である。
図32】第9実施形態の交流制御部を示すブロック図である。
図33】第9実施形態のユーザ申請処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
<第1実施形態>
まず、図1乃至16を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
【0014】
図1に示すように、情報通信システムは、ユーザの使用する情報機器端末(ユーザ端末装置110)と、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置(チケット販売装置200)と、コンテンツ配信装置300と、を含む。
【0015】
コンテンツには、音楽、演劇、舞台、スポーツ、ゲーム、競馬、朗読、落語、講談、報道など、インターネットを経由して情報機器端末に配信可能なものが広く含まれる。
【0016】
チケット販売装置200は、インターネット100を介してユーザ端末装置110と接続する。チケット販売装置200は、コンテンツを視聴する権利をユーザに販売する情報処理装置である。第1実施形態では、コンテンツを視聴する権利として、電子チケットを販売する。
【0017】
電子チケットとは、コンテンツ配信装置300がインターネット100を経由して配信するコンテンツを、ユーザがユーザ端末装置110で視聴することができる電子的な入場券である。
【0018】
コンテンツ配信装置300は、インターネット100を介してユーザ端末装置110と接続する。コンテンツ配信装置300は、ユーザにコンテンツを配信する情報処理装置である。
【0019】
配信には、生配信とアーカイブ配信とが含まれる。生配信とは、コンテンツをリアルタイムで配信することをいう。アーカイブ配信とは、コンテンツをリアルタイムで配信することなく、事前に録画されているコンテンツを配信することをいう。
【0020】
第1実施形態において、コンテンツをリアルタイムで配信することを、コンテンツの同時配信ともいう。なお、生配信の際に、コンテンツを録画することなく配信してもよいし、コンテンツを録画しながら配信してもよい。
【0021】
ユーザ端末装置110は、ユーザが電子チケットを購入するために使用する情報機器端末であり、コンテンツ配信装置300が配信するコンテンツを視聴するための情報機器端末である。ユーザ端末装置110は、携帯電話、スマートフォン、パソコン及びタブレット端末等である。
【0022】
第1実施形態では、ユーザはコンテンツを視聴するために、ユーザ端末装置110を使用して、電子チケットの購入を申請する。即ち、ユーザは、ユーザ端末装置110を使用して、コンテンツを視聴する権利を要求する。チケット販売装置200は、ユーザ端末装置110から電子チケットの購入の申請を受け付けると、電子チケットを販売するか否かを決定し、電子チケットを販売することを決定した場合に、電子チケットをユーザに販売する。ユーザは、電子チケットを使用して、コンテンツ配信装置300が配信するコンテンツをユーザ端末装置110で視聴することができる。
【0023】
図2に示すように、チケット販売装置200は、制御部210、記憶部220、通信部230を備えている。
【0024】
制御部210は、CPUによって構成されている。制御部210は、記憶部220に格納されたプログラムに従い、電子チケットをユーザに販売等する。
【0025】
記憶部220は、ROM、RAM及びハードディスク等から構成される(図示省略)。記憶部220には、電子チケットに関する情報やユーザに関する情報が記憶される。
【0026】
通信部230は、インターネット100を介して、電子チケットの購入に関する情報等をユーザ端末装置110に送信する。
【0027】
図3に示すように、記憶部220は、ユーザDBとチケットDBとを備えている。
【0028】
ユーザDBは、ユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」という。)を蓄積するデータベースである。
【0029】
図4は、ユーザ情報をユーザごとに記憶する基本テーブである。つまり、ユーザDBには、ユーザに関する情報(ユーザ情報)がユーザごとに蓄積されている。
【0030】
ユーザ情報には、ユーザID、ユーザPW、氏名、性別、生年月日、国籍、住所または居所(以下、「住所等」という。)、購入履歴などの情報が含まれる。
【0031】
ユーザIDとは、ユーザを識別するための文字列であり、ユーザが電子チケットを購入する際に必要となる身分証明(ID)である。ユーザPWとは、正式なユーザであるか否かを認証するための文字列であり、ユーザが電子チケットを購入する際に必要となるパスワードである。購入履歴とは、ユーザが購入した電子チケットの購入履歴である。
【0032】
第1実施形態では、ユーザが、ユーザ端末装置110を使用して、電子チケットの購入を申請すると、制御部210は、ユーザDBに記憶されているユーザ情報の中から、電子チケットの購入を申請しているユーザの情報(ユーザ情報)を抽出し、抽出したユーザ情報に含まれる住所または居所を特定するように構成されている。
即ち、第1実施形態では、チケット販売装置200が、コンテンツを視聴する権利の要求(電子チケット購入の申請)を受け付けると、制御部210は、前記権利を要求するユーザ(電子チケットの購入を申請しているユーザ)の住所または居所を特定するように構成されている。なお、制御部210が特定した住所または居所を「特定住所等」という。
【0033】
図5は、購入履歴の情報を記憶するテーブルである。購入履歴の情報には、購入日、コンテンツ種別、エリアの各情報が含まれる。
【0034】
購入日とは、ユーザが電子チケットを購入した日である。コンテンツ種別とは、ユーザが購入した電子チケットに係るコンテンツの種別である。コンテンツ種別の情報には、例えば、音楽の演奏者や舞台の演者(以下、「アーティスト」という。)の情報や、コンサートや舞台等のタイトル、あるいは、スポーツの内容等を示す情報が含まれる。
【0035】
エリアとは、ユーザがコンテンツを享受することができる地域、地帯あるいは区域のことである。
【0036】
従来、インターネットに情報機器端末を接続できる環境下であるならば、コンテンツの視聴を所望するユーザは、例えば対価を支払うなどして、コンテンツを視聴することができる。これに対し、第1実施形態では、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、該エリアに住所または居所(住所等)を有するユーザのみが、コンテンツを視聴することができるように構成されている。
【0037】
図3に説明を戻す。チケットDBは、電子チケットに関する情報(以下、「電子チケット情報」という。)を蓄積するデータベースである。
【0038】
図6は、電子チケット情報に含まれる各情報を示す。電子チケット情報には、コンテンツ種別の情報、エリアの情報、配信日時の情報、その他の情報が含まれる。
【0039】
コンテンツ種別とは、上述のように、電子チケットに係るコンテンツの種別である。エリアとは、上述のように、ユーザがコンテンツを享受することができる地域、地帯、あるいは区域のことである。配信日時とは、コンテンツを配信する日時である。
【0040】
第1実施形態では、図7に示すように、コンテンツを享受することができるエリアとして、13のエリアが設けられ、各エリアに1または複数の地域がそれぞれ属している。
【0041】
具体的には、北海道エリア、東北エリア、北陸・甲信越エリア、北関東エリア、関東エリア、中部・東海エリア、関西・近畿エリア、中国エリア、四国エリア、九州エリア、沖縄エリア、日本エリア、世界エリアが設けられている。例えば、日本エリアに47都道府県が属しており、例えば、世界エリアに日本国、アメリカ合衆国、中華人民共和国、その他の国が属している。
【0042】
第1実施形態では、ユーザが、ユーザ端末装置110を使用して、電子チケットの購入を申請すると、制御部210は、チケットDBに記憶されている電子チケット情報の中から、申請された電子チケットの情報(電子チケット情報)を抽出し、抽出した電子チケット情報に含まれているエリア(以下、「特定エリア」という。)を特定するように構成されている。
即ち、第1実施形態では、チケット販売装置200が、コンテンツを視聴する権利の要求(電子チケット購入の申請)を受け付けると、制御部210は、前記権利に係るコンテンツ(購入を申請した電子チケットで視聴可能なコンテンツ)に対応付けられている前記エリアを特定するように構成されている。
【0043】
このように、第1実施形態では、ユーザが、ユーザ端末装置110を使用して、電子チケットの購入を申請すると、制御部210は、電子チケットの購入を申請しているユーザの住所等を特定するとともに、該電子チケットで視聴可能なコンテンツに対応付けられているエリアを特定し、制御部210によって特定された住所等(特定住所等)が、制御部210によって特定されたエリア(特定エリア)に含まれる場合に電子チケットを販売し、特定住所等が特定エリアに含まれない場合に電子チケットを販売しないように構成されている。
即ち、第1実施形態に係る情報通信システムは、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、コンテンツを視聴する権利の要求(電子チケット購入の申請)を受け付けると、前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定し、前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定し、特定住所等が特定エリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、特定住所等が特定エリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定するように構成されている。
【0044】
次に、制御部210を説明する。
【0045】
図8に示すように、制御部210は、入力受付部211、ユーザ判定部212、ユーザ登録部213、発券部214、を備えている。
【0046】
入力受付部211は、ユーザ端末装置110から送信される各種データを受け付ける。ユーザ端末装置110から送信される各種データには、ユーザIDの情報、ユーザPWの情報、ユーザが購入を所望する電子チケットの情報(ユーザが視聴を所望するコンテンツの情報)、その他の情報が含まれる。つまり、入力受付部211は、ユーザ端末装置110から、コンテンツを視聴する権利の要求を受け付ける。
【0047】
なお、以下の説明において、入力受付部211が受け付けた各種データのうち、ユーザが購入を所望する電子チケットのことを「対象チケット」といい、対象チケットの情報を「対象チケット情報」といい、ユーザが視聴を所望するコンテンツのことを「対象コンテンツ」といい、対象コンテンツの情報を「対象コンテンツ情報」という。
【0048】
ユーザ判定部212は、入力受付部211が受け付けた各種データに基づいて、ユーザの種別を判定する。ユーザの種別には、ユーザDBにユーザ情報が既に記憶されているユーザ(以下、「会員ユーザ」という。)と、ユーザDBにユーザ情報が未だ記憶されていないユーザ(以下、「新規ユーザ」という。)と、が含まれる。
【0049】
ユーザ登録部213は、ユーザ判定部212がユーザの種別を新規ユーザであると判定した場合、該新規ユーザにユーザID及びユーザPWを付与し、該ユーザID及び該ユーザPWの情報含む基本テーブルを生成し、この生成した基本テーブルをユーザDBに記憶する。つまり、ユーザ登録部213は、ユーザDBに新規ユーザのユーザ情報を記憶する。なお、ユーザ登録部213が新規ユーザのユーザ情報をユーザDBに記憶することを「ユーザを登録する」ともいう。
【0050】
発券部214は、住所等特定部214a、エリア特定部214b、発券判定部214c及びチケット発券部214d、を備えている。
【0051】
住所等特定部214aは、電子チケットの購入を所望するユーザの住所または居所(住所等)を特定する。即ち、住所等特定部214aは、コンテンツを視聴する権利を要求するユーザの住所または居所を特定する。
【0052】
具体的には、住所等特定部214aは、ユーザDBに記憶されている基本テーブルの中から、入力受付部211が受け付けた各種データのうち、ユーザIDの情報と同一の情報を含む基本テーブル(ユーザ情報)を選択し、この選択した基本テーブル(ユーザ情報)に含まれる住所等の情報を特定する(図7参照)。即ち、住所等特定部214aは、ユーザDBに記憶されているユーザ情報の中から、電子チケットの購入を申請しているユーザの情報(ユーザ情報)を抽出し、抽出したユーザ情報に含まれる住所または居所(特定住所等)を特定する。
【0053】
エリア特定部214bは、ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)に予め対応付けられているエリアを特定する。即ち、エリア特定部214bは、ユーザが視聴を要求するコンテンツに予め対応付けられているエリアを特定する。
【0054】
具体的には、エリア特定部214bは、チケットDBに記憶されている電子チケット情報の中から、入力受付部211が受け付けた各種データのうち、ユーザが視聴を所望するコンテンツ(対象コンテンツ)と同一の情報を含む電子チケット情報を選択し、この選択した電子チケット情報に含まれるエリアの情報を特定する。即ち、エリア特定部214bは、チケットDBに記憶されている電子チケット情報の中から、申請された電子チケットの情報(電子チケット情報)を抽出し、抽出した電子チケット情報に含まれているエリア(特定エリア)を特定する。
【0055】
発券判定部214cは、ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)を、該ユーザに販売(発券)するか否かを判定する。即ち、発券判定部214cは、コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する。
【0056】
具体的には、発券判定部214cは、住所等特定部214aが特定した住所等(特定住所等)と、エリア特定部214bが特定したエリア(特定エリア)とを比較し、この比較結果に基づいて、電子チケットを発券するか否かを判定する。
【0057】
発券判定部214cは、住所等特定部214aが特定した住所等(特定住所等)が、エリア特定部214bが特定したエリア(特定エリア)に含まれる場合に、電子チケットを発券すると判定し、特定住所等が特定エリアに含まれない場合に、電子チケットを発券しないと判定する。即ち、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれる場合に、コンテンツを視聴する権利を付与することを決定する一方、特定住所等が特定エリアに含まれない場合に、コンテンツを視聴する権利を付与しないことを決定する。
【0058】
例えば、チケットDBに、「北関東エリア」が対応付けられているコンテンツAの電子チケットBが記憶され、「茨城県」に住所等を有しているユーザが、電子チケットBの購入を申請した場合、即ち、コンテンツAを視聴する権利をユーザが要求した場合、特定住所等は「茨城県」となり、特定エリアは「北関東エリア」(図7参照)となる。この場合、特定住所等が特定エリアに含まれるため、発券判定部214cは、電子チケットを発券(販売)すると判定する。
【0059】
例えば、チケットDBに、「北海道エリア」が対応付けられているコンテンツCの電子チケットDが記憶され、「茨城県」に住所等を有しているユーザが、電子チケットDの購入を所望した場合、即ち、コンテンツBを視聴する権利をユーザが要求した場合、特定住所等は「茨城県」となり、特定エリアは「北海道エリア」(図7参照)となる。この場合、特定住所等が特定エリアに含まれないため、発券判定部214cは、電子チケットを発券(販売)しないと判定する。
【0060】
チケット発券部214dは、発券判定部214cが電子チケットを発券すると判定した場合に、ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)を発券し、発券判定部214cが電子チケットを発券しないと判定した場合に、対象チケットを発券しない。
【0061】
通信部230は、チケット発券部214が発券した電子チケット(所定フォーマットの画像データ)をユーザ端末装置110に送信する。
【0062】
電子チケットには、コンテンツをユーザ端末装置110で視聴するためのID(以下、「視聴ID」という。)の情報と、コンテンツをユーザ端末装置110で視聴するためのパスワード(以下、「視聴PW」という。)の情報と、が含まれている。ユーザは、ユーザ端末装置110を操作して、視聴PW及び視聴IDをコンテンツ配信装置300に送信することにより、ユーザが視聴を所望したコンテンツをユーザ端末装置110で視聴することができる。つまり、チケット販売装置200は、コンテンツを視聴する権利として、視聴ID及び視聴PWの情報を含む電子チケットを販売(付与)可能としている。
【0063】
次に、ユーザが電子チケットを購入するまでの概要を説明する。
【0064】
ユーザは、電子チケットを所定のウェブサイト(以下、「販売サイト」という。)で購入することができる。販売サイトの場所を示すURLや二次元コードなど、販売サイトに関する情報は、コンテンツの配信を主催する者の運営するウェブサイトや、アーティストの運営するウェブサイト、あるいは、電子チケットの販売を委託されたプレイガイドのウェブサイト、情報雑誌、チラシ等に掲載される。ユーザは、ユーザ端末装置110を使用して、知得したURL(二次元コード)を指定する(読み取る)ことにより、販売サイトをユーザ端末装置110の画面に表示して、販売サイトを閲覧することができる。販売サイトでは、図9乃至12に示す画像やその他の画像がユーザ端末装置110の画面に表示される。図9に示す画面上で、会員ユーザがユーザID及びユーザPWを入力すると、図11図12に示す画像がユーザ端末装置110の画面に表示される。会員ユーザは、図11図12に示す画像が表示されている画面上で、電子チケットの購入を申請(コンテンツを視聴する権利を要求)することができる。新規ユーザは、まず、図11に示す画面上で、氏名や住所等及びユーザの所望するパスワードを入力してユーザ登録を行うことにより会員ユーザとなり、その後、図11図12に示す画面上で、電子チケットの購入を申請することができる。
【0065】
次に、図13を参照しながら、新規ユーザ登録処理を説明する。
【0066】
新規ユーザ登録処理は、ユーザDBにユーザ情報が記憶されていない新規ユーザのユーザ情報をユーザDBに記憶して、新規ユーザを会員ユーザとして登録する処理である。
【0067】
(S101)
入力受付部211は、ユーザ端末装置110から送信される各種データを受け付けると新規ユーザ登録処理を開始する。入力受付部211が受け付けた各種データには、ユーザ登録に必要な情報(氏名、住所等、ユーザの所望するパスワード等の情報。図10参照。)が含まれる。
【0068】
(S103)
ユーザ判定部212は、ステップS101で入力受付部211が受け付けた各種データに基づき、ユーザの種別を判定する。具体的には、入力受付部211が受け付けた各種データのうち氏名及び住所等の情報と一致するユーザ(以下、「受付ユーザ」という。)がユーザDBに記憶されているユーザであるか否かを判定する。このとき、受付ユーザがユーザDBに記憶されている場合、会員ユーザであると判定し、受付ユーザがユーザDBに記憶されていない場合、新規ユーザであると判定する。
【0069】
(S105)
ユーザ登録部213は、受付ユーザが新規ユーザでない場合(S105でNO)、新規ユーザ登録処理を終了させる一方、受付ユーザが新規ユーザである場合(S105でYES)、ステップS107に処理を移す。
【0070】
(S107)
ユーザ登録部213は、ステップS103で新規ユーザと判定された受付ユーザに、電子チケットを購入する際に必要となるユーザIDを付与する(S107)。
【0071】
(S109)
ユーザ登録部213は、ステップS101で入力受付部211が受け付けた各種データのうち、受付ユーザの所望するパスワードを、電子チケットを購入する際に必要となるユーザPWとして付与する。
【0072】
(S111)
ユーザ登録部213は、ステップS105で新規ユーザと判定された受付ユーザのユーザ情報を含む基本テーブルを生成する。具体的には、ステップS101で入力受付部211が受け付けた氏名、性別、生年月日、国籍及び住所等の情報と、ステップS107及びS109でユーザ登録部213が付与したユーザID及びユーザPWの情報と、を含む基本テーブル(図4)を生成する。
【0073】
(S113)
ユーザ登録部213は、ステップS111で生成した基本テーブルをユーザDBに記憶する。これにより、ステップS105で新規ユーザと判定された受付ユーザは、会員ユーザとして登録される。
【0074】
(S115)
送信部230は、ステップS105で新規ユーザと判定された受付ユーザのユーザ端末装置110に、所定の情報を送信し、新規ユーザ登録処理を終了させる。送信部230が該ステップで送信する所定の情報には、会員ユーザとして登録された旨の情報や、受付ユーザに付与されたユーザID及びユーザPWの情報が含まれる。
【0075】
次に、図14及び図15を参照しながら発券処理を説明する。
【0076】
発券処理は、ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)を発券する処理である。
【0077】
(S201)
入力受付部211は、ユーザ端末装置110から送信された各種データを受け付けると発券処理を開始する。入力受付部211が受け付けた各種データには、電子チケットの購入に必要な情報(ユーザIDの情報、ユーザPWの情報、対象チケットの情報等。図11及び12参照。)が含まれる。
【0078】
(S203)
ユーザ判定部212は、ステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データに基づき、ユーザの種別を判定する。具体的には、ステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データのうちユーザIDの情報と同一の情報を含む基本テーブルがユーザDBに記憶されているか否かを判定する。つまり、ユーザ判定部212は、電子チケットの購入を所望するユーザがユーザDBに記憶されているか否かを判定する。このとき、電子チケットの購入を所望するユーザがユーザDBに記憶されている場合、会員ユーザであると判定し、ユーザDBに記憶されていない場合、新規ユーザであると判定する。
【0079】
(S205)
ユーザ判定部212は、電子チケットの購入を所望するユーザが会員ユーザでない場合(S205でNO)、発券処理を終了させる一方、電子チケットの購入を所望するユーザが会員ユーザである場合、ステップS300に処理を移す。
【0080】
以下の説明において、ステップS205でユーザ判定部212が会員ユーザであると判定したユーザのことを「対象ユーザ」という。
【0081】
(S300)
発券部214は、ステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データに基づいて、発券判定処理を実行する。
【0082】
図15を参照しながら発券判定処理を説明する。
【0083】
(S301)
発券部214(住所等特定部214a)は、ユーザDBから対象ユーザのユーザ情報を抽出する。つまり、電子チケットの購入を所望する会員ユーザのユーザ情報をユーザDBから抽出する。具体的には、ステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データのうちユーザIDの情報と同一の情報を含む基本テーブルをユーザDBから抽出(選択)する。先述のように、基本テーブルには、ユーザID、ユーザPW、氏名、性別、生年月日、国籍、住所等、購入履歴に関する情報が含まれる(図4)。
【0084】
(S303)
住所等特定部214aは、対象ユーザの住所等を特定する。具体的には、住所等特定部214aは、ステップS301で発券部214がユーザDBから抽出した基本テーブルに含まれる住所等の情報を特定する。即ち、住所等特定部214aは、コンテンツを視聴する権利を要求するユーザの住所または居所を特定する。
【0085】
(S305)
発券部214(エリア特定部214b)は、チケットDBから対象チケットの情報を抽出する。具体的には、ステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データのうち、ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)の情報と同一の情報をチケットDBから抽出する。先述のように、電子チケット情報には、コンテンツ種別の情報、エリアの情報、配信日時の情報、その他の情報が含まれる(図6)。
【0086】
(S307)
エリア特定部214bは、ステップS305で発券部214が抽出した電子チケット情報に含まれているエリアの情報を特定する。即ち、エリア特定部214bは、ユーザが視聴を要求するコンテンツに対応付けられているエリアを特定する。
【0087】
(S309)
発券判定部214cは、住所等特定部214aがステップS303で特定した特定住所等と、エリア特定部214bがステップS307で特定した特定エリアとを比較し、特定住所等が特定エリアに含まれているか否かを判定する。つまり、電子チケットの購入を所望する会員ユーザ(対象ユーザ)の住所等が、コンテンツを享受することができるエリアに含まれているか否かを判定する。
【0088】
例えば、ステップS303で特定した特定住所等が北海道釧路市であり、ステップS307で特定した特定エリアが北海道エリア、日本エリア及び世界エリアのうち何れかのエリアである場合、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていると判定する。
【0089】
例えば、ステップS303で特定した特定住所等が北海道釧路市であり、ステップS307で特定した特定エリアが北海道エリア、日本エリア及び世界エリア以外のエリアである場合、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていないと判定する。
【0090】
(S309)
発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていないと判定した(S309でNo)場合に、発券判定処理を終了し、特定住所等が特定エリアに含まれていると判定した(S309でYes)場合に、ステップS311に処理を移す。
【0091】
(S311)
発券判定部214cは、電子チケットの発券を許可する旨の発券フラグをONにセットして、発券判定処理を終了する。
【0092】
(S207)
図14に説明を戻し、チケット発券部214dは、発券フラグがONにセットされているか否かを判定する。このとき、発券フラグがONにセットされていない(S207でNo)場合、電子チケットを発券することなくステップS215に処理を移す。一方、発券フラグがONにセットされている(S207でYes)場合、ステップS209に処理を移す。
【0093】
(S209)
チケット発券部214dは、電子チケットを発券する。つまり、発券判定部214cは、発券フラグがONにセットされている場合に、対象ユーザが購入を所望する電子チケット(対象チケット)を発券する。つまり、チケット発券部214dは、特定エリアに特定住所等が含まれる場合に、コンテンツを視聴する権利を付与する一方、特定エリア情報に特定住所等情報が含まれない場合に、コンテンツを視聴する権利を付与しないように制御する。
【0094】
(S211)
通信部230は、対象ユーザのユーザ端末装置110に、所定の情報(データ)を送信する。通信部230が該ステップで送信する所定の情報には、ユーザの所望する電子チケットが発券済(購入済)であることを示す情報、発券した電子チケットの画像データ、発券した電子チケットで視聴可能なコンテンツの情報等が含まれる。なお、電子チケットには、コンテンツを視聴するためのID(視聴ID)の情報と、コンテンツを視聴するためのパスワード(視聴PW)の情報が含まれる。つまり、チケット発券部214dは、コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに、前記権利として、電子チケット(視聴ID及び視聴PW)を付与する。
【0095】
(S213)
制御部210は、ユーザ情報のうち購入履歴に関する情報を更新して発券処理を終了させる。具体的には、制御部210は、ステップS209で発券した電子チケットの情報を基本テーブルに追加的に記憶する。
【0096】
(S215)
通信部230は、対象ユーザのユーザ端末装置110に、所定の情報(データ)を送信し、発券処理を終了させる。通信部230が該ステップで送信する所定の情報には、会員ユーザの所望する電子チケットを発券することができなかった旨を示す情報等が含まれる。
【0097】
第1実施形態では、電子チケットをユーザに発券した場合、この発券に対する対価として、所定の料金をユーザに要求するように構成されている。つまり、第1実施形態では、電子チケットを有償で販売する構成になっている。ただし、この構成に限られず、電子チケットの発券に対する対価を無償とする構成であっても良い。
【0098】
次に、図16を用いて、電子チケットの購入例を説明する。図16に示す購入例は、ユーザAが電子チケットNo.1乃至No.3の購入を所望した場合の例である。
【0099】
(電子チケットNo.1)
チケットDBには、電子チケットNo.1の電子チケット情報が記憶されている(図16(d))。電子チケットNo.1は、コンテンツ種別がアーティストB、エリアが北陸・甲信越エリアの電子チケットである。ユーザAは、長野県○○市に在住しており(図16(a),(b))、電子チケットNo.1(アーティストB)に対応付けられたエリアは北陸・甲信越エリアである。これにより、ユーザAがユーザ端末装置110を使用して電子チケットNo.1の購入を申し込んだ場合、即ち、アーティストBを視聴する権利を要求した場合、住所等特定部214aは長野県○○市を特定し、エリア特定部214bは北陸・甲信越エリアを特定する。ここで、北陸・甲信越エリアに長野県が属していることから、住所等特定部214aが特定した長野県○○市は、エリア特定部214bが特定した北陸・甲信越エリアに含まれる。このため、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていると判定し、チケット発券部214dは、電子チケットNo.1を発券する。そして、通信部230は、電子チケットNo.1に係る画像、視聴PW及び視聴IDをユーザAのユーザ端末装置110に送信する。これにより、ユーザAはユーザ端末装置110でアーティストBに係るコンテンツを視聴可能となる。
【0100】
(電子チケットNo.2)
チケットDBには、電子チケットNo.2の電子チケット情報が記憶されている(図16(d))。電子チケットNo.2は、コンテンツ種別がアーティストC、エリアが世界エリアの電子チケットである。ユーザAは、長野県○○市に在住しており(図16(a),(b))、電子チケットNo.2(アーティストC)に対応付けられたエリアは世界エリアである。これにより、ユーザAがユーザ端末装置110を使用して電子チケットNo.2の購入を申し込んだ場合、即ち、アーティストCを視聴する権利を要求した場合、住所等特定部214aは長野県○○市を特定し、エリア特定部214bは世界エリアを特定する。ここで、世界エリアに日本国(長野県)が属していることから、住所等特定部214aが特定した長野県○○市は、エリア特定部214bが特定した世界エリアに含まれる。このため、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていると判定し、チケット発券部214dは、電子チケットNo.2を発券する。そして、通信部230は、電子チケットNo.2に係る画像、視聴PW及び視聴IDをユーザAのユーザ端末装置110に送信する。これにより、ユーザAはユーザ端末装置110でアーティストCに係るコンテンツを視聴可能となる。
【0101】
(電子チケットNo.3)
チケットDBには、電子チケットNo.3の電子チケット情報が記憶されている(図16(d))。電子チケットNo.3は、コンテンツ種別がアーティストD、エリアが沖縄エリアの電子チケットである。ユーザAは、長野県○○市に在住しており(図16(a),(b))、電子チケットNo.3(アーティストD)に対応付けられたエリアは沖縄エリアである。これにより、ユーザAがユーザ端末装置110を使用して電子チケットNo.3の購入を申し込んだ場合、即ち、アーティストDを視聴する権利を要求した場合、住所等特定部214aは長野県○○市を特定し、エリア特定部214bは沖縄エリアを特定する。ここで、沖縄エリアに長野県が属していないことから、住所等特定部214aが特定した長野県○○市は、エリア特定部214bが特定した沖縄エリアに含まれない。このため、発券判定部214cは、特定住所等が特定エリアに含まれていないと判定し、チケット発券部214dは、電子チケットNo.3を発券しない。そして、通信部230は、電子チケットNo.3を購入することができない旨の画像等をユーザAのユーザ端末装置110に送信する。これにより、ユーザAはユーザ端末装置110でアーティストDに係るコンテンツを視聴することができない。
【0102】
図16(e)は、第1実施形態の情報通信システムによる配信サービスを時系列で表した模式図である。図16(e)を用いて、ユーザAがユーザ端末装置110で、アーティストBを視聴した場合の具体例を説明する。ユーザAは、電子チケットNo.1の購入期間内に電子チケットNo.1を購入した。このとき、ユーザAは、ユーザ端末装置110を介して、電子チケットNo.1に係る画像データを得た。この電子チケットには、アーティストBをユーザ端末装置110で視聴するための視聴IDと、アーティストBをユーザ端末装置110で視聴するための視聴PWの情報が含まれている。第1実施形態では、コンテンツの配信サービスが開始される配信開始時刻よりも前に、コンテンツ配信装置300によって提供される配信サービスのシステム(以下、「配信サービスシステム」という。)にログインすることが可能となっている。ユーザAは、配信サービスシステムへのログインが可能となるログイン可能時刻から、コンテンツの配信サービスが終了する配信終了時刻までの間に、ユーザ端末装置110に表示される所定の画面上(図示省力)で視聴IDと視聴PWを入力して、これら視聴IDと視聴PWの情報をコンテンツ配信装置300に送信することで、配信サービスシステムにログイン可能となり、ログイン中にアーティストBを視聴することができる。
【0103】
以上のように、第1実施形態では、住所等特定部214aが特定した住所等(特定住所等)が、エリア特定部214bが特定したエリア(特定エリア)に含まれる場合に、電子チケットを発券し(コンテンツを視聴する権利を付与し)、特定住所等が特定エリアに含まれない場合に、電子チケットを発券しない(コンテンツを視聴する権利を付与しない)ように構成されているため、コンテンツを享受することができるエリアに住所等を有するユーザのみが、インターネット100を経由して、ユーザ端末装置110でコンテンツを視聴することができる。これにより、特定のユーザのみがコンテンツを視聴できるといった特別感を維持することができる。よって、第1実施形態に係る情報通信システムは、コンテンツの趣向性が低下することを防止する。
【0104】
従来、インターネットに情報機器端末を接続できる環境下であるならば、配信されるコンテンツを世界各地の誰もが視聴可能であるため、インターネットを利用したコンテンツの配信事業において、一地方で興行した後に、別の地方で興行するといった巡業に想到することはなかった。この点において、第1実施形態では、コンテンツを享受することができるエリアとして、エリアNo.1乃至No.13を区画し、コンテンツにエリアNo.1乃至No.13のうち少なくとも1つのエリアが予め対応付けられているため、例えば、北海道エリア(エリアNo.1)に住所等を有するユーザのみがコンテンツを視聴した後に、関東エリア(エリアNo.5)に住所等を有するユーザのみがコンテンツを視聴し、最後に、沖縄エリア(エリアNo.11)に住所等を有するユーザのみがコンテンツを視聴するといったように、北海道エリア、関東エリア、沖縄エリアの順番で、日本各地のユーザが順次コンテンツを視聴できるような事業を計画するなど、コンテンツの配信事業においても、巡業を実現することができる。
【0105】
また、第1実施形態では、コンテンツを享受することができるエリアとして、日本国、アメリカ合衆国、中華人民共和国、その他の国が対応付けられた世界エリア(No.13)が設けられているため、従来のように、インターネットに情報機器端末を接続できる環境下であることを条件に、世界各地のユーザがコンテンツを視聴することができる機会を確保できる。
【0106】
第1実施形態例では、コンテンツを享受することができるエリアとして、北海道エリア、東北エリア、北陸・甲信越エリア、北関東エリア、関東エリア、中部・東海エリア、関西・近畿エリア、中国エリア、四国エリア、九州エリア、沖縄エリア、日本エリア、世界エリアの合計13のエリアが設けられているが、複数のエリアを設ける構成であればよく、この構成に限られない。例えば、東京都のみが属する東京エリア、神奈川県のみが属する神奈川エリアなど、日本国内を都道府県ごとに区画して47のエリアを設ける構成であってもよいし、例えば東京都を構成する23の特別区ごとに、エリアを設ける構成であってもよい。また、例えば、日本国、中華人民共和国、中華民国(台湾)及び大韓民国の4か国が属するエリアを設ける構成であってもよいし、北半球側に位置する国家が属する北半球エリアと、南半球側に位置する国家が属する南半球エリアと、を設ける構成であってもよい。
【0107】
第1実施形態では、発券判定部214cが電子チケットを発券することを決定した場合に、チケット発券部214dがコンテンツを視聴するためのID(視聴ID)とパスワード(視聴PW)の情報をユーザに送信する構成、即ち、コンテンツを視聴する権利として、視聴IDと視聴PWとをインターネット100を経由してユーザに付与する構成になっているが、この構成に限られず、例えば、コンテンツを視聴する権利として、ユーザが所望するコンテンツを視聴可能なサイトのURLを、インターネット100を経由してユーザに付与する構成であっても良いし、コンテンツを視聴するためのID(視聴ID)とパスワード(視聴PW)の情報が記載された紙媒体をユーザに郵送する構成であっても良いし、その他、ユーザが所望するコンテンツを情報機器端末で視聴することができる形態であれば、何れの形態であっても良い。
【0108】
なお、第1実施形態例に係るチケット販売装置200は、コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段(発券判定部214d)と、前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段(住所等特定部214a)と、ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段(エリア特定部214b)と、を備え、前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報処理装置であるとも表現することができる。
【0109】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、電子チケットを発券しない点で相違する。第1実施形態では、電子チケットを発券することを決定した場合(コンテンツを視聴する権利を付与することを決定した場合)に、視聴ID及び視聴PW(権利)をユーザに付与し、この付与した視聴IDと視聴PW(権利)を使用して、コンテンツを視聴することができる構成になっている。つまり、ユーザがコンテンツを視聴するためには、まず、視聴ID及び視聴PWを取得し、次に、取得した視聴ID及び視聴PWを使用することにより、コンテンツを視聴可能としている。第2実施形態では、特定住所等が特定エリアに含まれるという条件を満たした場合に、直ちに、コンテンツをユーザ端末装置110で視聴可能とする構成である。
【0110】
第2実施形態について、より具体的に説明すると、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツの視聴を所望する旨の情報を受け付けると、該コンテンツに対応付けられたエリアと、該ユーザの住所等とを特定し、特定した住所等が特定したエリアに含まれる場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置110で直ちに視聴可能とし、特定したエリアに特定した住所等が含まれない場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置100で視聴不可能とする。
即ち、第2実施形態に係る情報通信システムは、ユーザの使用する情報機器端末と、情報機器端末と通信可能に接続された情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置は、ユーザが視聴を所望するコンテンツを受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けたコンテンツの視聴を許可する許可手段と、を備えている情報通信システムであって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが複数設けられ、前記複数のエリアのうち少なくとも何れか1つのエリアがコンテンツに予め対応付けられ、前記情報処理装置は、ユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、コンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、前記許可手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で直ちに視聴可能とする一方、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で視聴不可能とすることを特徴とする情報通信システムである。
【0111】
<第3実施形態の概要>
次に、本発明の第3実施形態について、図17乃至19を参照しながら説明する。第3実施形態は、第1及び第2実施形態と比較すると、主として、電子チケットの発券数(販売数)が有限である点で相違する。具体的には、第3実施形態に係る情報通信システムが、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツを視聴する権利の要求を受け付けると、該コンテンツに対応付けられたエリアと、該ユーザの住所等とを特定する。そして、特定した住所等が特定したエリアに含まれることを前提に、電子チケットの発券数が上限に到達するまで、即ち、電子チケットが売り切れるまで、電子チケットを発券し、電子チケットの発券数が上限に到達すると、即ち、電子チケットが売り切れると、電子チケットを発券しないようにする。
【0112】
第3実施形態に係る情報通信システムは、インターネットを経由して、ユーザの使用する情報機器端末から、コンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、前記権利の数に上限が設けられ、前記決定手段は、付与した前記権利の数が上限に到達するまで、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定する一方、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定し、付与した前記権利の数が上限に到達すると、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれるか否かに拘わらず、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とするものである。
【0113】
<第3実施形態の詳細>
図17に示すように、電子チケット情報には、コンテンツ種別の情報、エリアの情報、及び配信日時の情報に加え、電子チケットの総枚数の情報(以下、「総枚数情報」という。)、電子チケットの残枚数の情報(以下、「残枚数情報」という。)、その他の情報が含まれる。
【0114】
総枚数情報は、発券(販売)される電子チケットの総枚数の情報である。残枚数情報は、現時点で電子チケットを発券(販売)することができる最大枚数の情報である。例えば、残枚数情報が「100」の場合、現時点で電子チケットを「100」発券することができる。残枚数の情報が「0」の場合、現時点で電子チケットを発券することができない。つまり売り切れの状態である。
【0115】
次に、第3実施形態の発券処理について、図18及び19を参照しながら説明する。なお、第1実施形態の発券処理(図14)と第3実施形態の発券処理とで共通する部分については説明を省略する。
【0116】
(S405)
図18に示すように、ユーザ登録部213は、第1実施形態と同様に、対象ユーザが会員ユーザである場合(S405でYes)、発券判定処理(ステップS500)に処理を移す。
【0117】
(S509-S515)
図19に示すように、発券判定部214は、特定住所等が特定エリアに含まれていると判定した場合(S509でYes)、ステップS505でチケットDBから抽出した電子チケット情報に含まれている残枚数の情報を特定する(S511)。発券判定部214は、ステップS511で特定した残枚数の情報が「1」以上でない(S513でNo)場合、即ち、電子チケットが売り切れ状態である場合、発券判定処理を終了し、ステップS511で特定した残枚数の情報が「1」以上である(S513でYes)場合に、ステップS515に処理を移して、発券フラグをONにセットする。
【0118】
(S407-409)
図18に説明を戻し、チケット発券部215は、発券フラグがONにセットされていない(S407でNo)場合、電子チケットを発券することなくステップS415に処理を移す一方、発券フラグがONにセットされている(S407でYes)場合、ステップS409に処理を移し、電子チケットを発券する(S409)。
【0119】
(S411)
通信部230は、ステップS401で入力受付部211が受け付けたユーザID情報に対応する会員ユーザのユーザ端末装置110に、会員ユーザの所望する電子チケットが購入済であることを示す情報、購入した電子チケットの画像データ、コンテンツを視聴するための視聴ID及び視聴PWの情報等をユーザ端末装置110に送信する。
【0120】
(S413)
制御部210は、ステップS401で入力受付部211が受け付けたユーザIDの情報に対応する会員ユーザ(対象ユーザ)の基本テーブルに、ステップS409で発券した電子チケットの情報を購入履歴に関する情報として追加的に記憶することにより、ユーザ情報を更新する。
【0121】
(S417-S419)
制御部210は、ステップS505で抽出した電子チケット情報に含まれている残枚数情報から「1」を減算し(S417)、この減算後の電子チケット情報をチケットDBに記憶して(S419)、発券処理を終了させる。
【0122】
以上のように、第3実施形態では、電子チケットの発券数(販売数)が有限であるため、さらにコンテンツを視聴できる者を限定することができる。
【0123】
なお、第3実施形態では、ステップS503でユーザの住所等を特定するとともに、ステップS505でコンテンツに対応付けられたエリアの情報を特定した後に、電子チケットの残枚数を確認する構成になっているが、この構成に限られず、まずは、電子チケットの残枚数を確認し、残枚数が「1」以上の場合に、ユーザの住所等を特定するとともに、コンテンツに対応付けられたエリアの情報を特定する構成であっても良い。
【0124】
<第4実施形態の概要>
次に、本発明の第4実施形態について、図20乃至22を参照しながら説明する。第4実施形態例は、第1実施形態例と比較すると、主として、発券部214が相違する。
【0125】
第4実施形態に係る情報通信システムは、ユーザが所望するコンテンツを受け付ける受付手段(入力受付部211)と、前記受付手段が受け付けたコンテンツを視聴する権利をユーザに付与するか否かを決定する権利付与決定手段(発券判定部224c)と、前記権利付与決定手段の決定に応じて、前記権利を付与する権利付与手段(チケット発券部224d)と、を備え、前記権利付与手段が前記権利を付与した場合に、該権利に基づいて、前記受付手段が受け付けたコンテンツを情報機器端末で視聴可能とする一方、前記権利付与手段が前記権利を付与しなかった場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツを情報機器端末で視聴不可能とする情報通信システムであって、コンテンツの配信を享受することができるエリアが予め複数設けられており、前記複数のエリアのうち少なくとも何れか1つのエリアが予めコンテンツに対応付けられているとともに、ユーザがコンテンツを享受することができる性別が予めコンテンツに対応付けられており、ユーザの住所または居所を特定する第1特定手段(住所等特定部224a)と、コンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段(エリア特定部224b)と、ユーザの性別を特定する第3特定手段(ユーザ性別特定部224e)と、コンテンツに対応付けられている性別を特定する第4特定手段(配信性別情報特定部224f)と、を備え、前記権利付与決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれ、かつ、第3特定手段が特定した性別と第4特定手段が特定した性別とが一致する場合に、前記権利を付与することを決定する一方、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合、あるいは、第3特定手段が特定した性別と第4特定手段が特定した性別とが一致しない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする。
【0126】
第4実施形態を別言すると、
第4実施形態に係る情報通信システムは、
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
ユーザがコンテンツを享受することができる性別がコンテンツに予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、
前記権利を要求するユーザの性別を特定する第3特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている性別を特定する第4特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれ、かつ、第3特定手段が特定した性別と第4特定手段が特定した性別とが一致する場合に、前記権利を付与することを決定する一方、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合、あるいは、第3特定手段が特定した性別と第4特定手段が特定した性別とが一致しない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システムである。
【0127】
<第4実施形態の詳細>
次に、第4実施形態の詳細について説明する。第4実施形態と第1実施形態との相違点は、図21に示すように、主として、発券部が、ユーザ性別特定部と、配信性別情報特定部とを備えている点で相違する。そこで、第1実施形態と相違する点についてのみ説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。
【0128】
ユーザ性別特定部224eは、電子チケットの購入を所望するユーザの性別を特定する。具体的には、ユーザ性別特定部224eは、ユーザDBに記憶されている基本テーブルの中から、入力受付部211が受け付けたユーザID情報と同一の情報を含む基本テーブルを特定し、この特定した基本テーブルに含まれる性別の情報を特定する(図4参照)。つまり、電子チケットの購入を所望するユーザ(コンテンツを視聴する権利を要求するユーザ)の性別を特定する。なお、ユーザ情報には、ユーザID、ユーザPW、氏名、性別、生年月日、国籍、住所または居所(住所等)、購入履歴などの情報が含まれる
【0129】
配信性別情報特定部224fは、ユーザが視聴を所望するコンテンツに対応付けられた性別情報(前記権利に係るコンテンツに対応付けられている性別)を特定する。具体的には、配信性別情報特定部224fは、チケットDBに記憶されている電子チケット情報の中から、入力受付部211が受け付けた電子チケット(ユーザが購入を所望する電子チケット)を特定し、この特定した電子チケットに対応付けられている性別情報を特定する。なお、電子チケット情報には、コンテンツ種別の情報、エリアの情報、配信日時の情報、性別情報、その他の情報が含まれる(図20)。
【0130】
発券判定部224cは、住所等特定部224aが特定した特定住所等、エリア特定部224bが特定した特定エリア、ユーザ性別特定部224eが特定した性別(以下、「特定ユーザ性別」という。)、及び配信性別情報特定部224fが特定した性別(以下、「特定配信性別」という。)に基づいて、電子チケットを発券するか否か(コンテンツを視聴する権利を付与するか否か)を判定する(詳細は後述)。
【0131】
次に、図22を参照しながら、第4実施形態の発券判定処理を説明する。なお、第1実施形態の発券判定処理(図15)と第4実施形態の発券判定処理とで共通する部分については説明を省略する。
【0132】
(S605)
図22に示すように、ユーザ性別特定部224eは、ステップS601で抽出したユーザ情報に含まれている性別の情報を特定する。
【0133】
(S611)
配信性別情報特定部224fは、ステップS607で抽出した電子チケット情報に含まれている性別の情報を特定する。
【0134】
(S615)
発券判定部224cは、ステップS605で特定した性別(特定ユーザ性別)と、ステップS611で特定した性別(特定配信性別)とを比較し、これら双方の性別が一致しているか否かを判定する。
【0135】
例えば、ステップS605で特定した性別が女性の場合において、ステップS611で特定した性別が女性である場合に一致すると判定し、ステップS611で特定した性別が男性である場合に一致しないと判定する。
【0136】
(S613-617)
発券判定部224cは、住所等特定部224aが特定した住所等(特定住所等)が、エリア特定部224bが特定したエリア(特定エリア)に含まれていると判定した(S613でYes)場合、かつ、特定ユーザ性別と特定配信性別とが一致すると判定した(S615でYes)場合に、発券フラグをONにセットして(S617)、発券判定処理を終了させる。一方、発券判定部224cは、特定住所等が特定エリアに含まれていないと判定した(S613でNo)場合、あるいは、特定ユーザ性別と特定配信性別とが一致しないと判定した(S615でNo)場合に、発券フラグをONにセットすることなく、発券処理を終了させる。
【0137】
以上のように、第4実施形態では、コンテンツの視聴を所望するユーザの住所等がコンテンツを享受することができるエリアに含まれるという条件を満たすだけでは、コンテンツを視聴する権利は付与されず、コンテンツの視聴を所望するユーザの性別(特定ユーザ性別)と、コンテンツを享受することができる性別(特定配信性別)とがさらに一致した場合に、電子チケットを発券(販売)し、この発券した電子チケットに基づいて、ユーザはユーザ端末装置110でコンテンツ配信装置300が配信するコンテンツを視聴することができる。このように、第4実施形態では、第1実施形態と比較して、コンテンツの視聴者をさらに限定することができる。これにより、第1実施形態の奏する効果、即ち、コンテンツの趣向性が低下することを防止するという効果をさらに高めることができる。
【0138】
第4実施形態では、住所等特定部224aが、コンテンツの視聴を所望するユーザの住所等を特定し、ユーザ性別特定部224eが、コンテンツの視聴を所望するユーザの性別を特定する構成になっているが、この構成に限られず、住所等特定部224a及びユーザ性別特定部224eの替わりに、ユーザ情報特定部を備え、ユーザ情報特定部が、コンテンツの視聴を所望するユーザの住所等と、コンテンツの視聴を所望するユーザの性別との双方を特定する構成であってもよいことは言うまでもない。
【0139】
第4実施形態では、エリア特定部224bが、コンテンツの配信を享受することができるエリアを特定し、配信性別特定部224fが、コンテンツの配信を享受することができる性別を特定する構成になっているが、この構成に限られず、エリア特定部224b及び配信性別情報特定部224fの替わりに、コンテンツ情報特定部を備え、コンテンツ情報特定部が、コンテンツの配信を享受することができるエリアと、コンテンツの配信を享受することができる性別情報との双方を特定する構成であってもよいことは言うまでもない。
【0140】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第4実施形態と比較すると、電子チケットを発券しない点で相違する。第4実施形態では、電子チケットを発券することを決定した場合に、視聴ID及び視聴PW(権利)をユーザに付与し、この付与した視聴IDと視聴PW(権利)を使用して、コンテンツを視聴することができる構成になっている。つまり、ユーザがコンテンツを視聴するためには、まず、視聴ID及び視聴PWを取得し、次に、取得した視聴ID及び視聴PWを使用することにより、コンテンツを視聴することができる。これに対し、第5実施形態では、特定住所等が特定エリアに含まれるという条件と、ユーザ性別と配信性別とが一致するという条件と、を満たした場合に、直ちに、コンテンツをユーザ端末装置110で視聴可能とする構成である。
【0141】
第5実施形態について、より具体的に説明すると、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツの視聴を所望する旨の情報を受け付けると、該コンテンツに対応付けられたエリア及び性別と、該ユーザの住所等及び性別とを特定し、特定住所等が特定エリアに含まれ、かつ、特定ユーザ性別と特定配信性別とが一致する場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置110で視聴可能とし、特定住所等が特定エリアに含まれない、あるいは、特定ユーザ性別と特定配信性別とが一致しない場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置100で視聴不可能とする。
即ち、第5実施形態に係る情報通信システムは、ユーザの使用する情報機器端末と、情報機器端末と通信可能に接続された情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置は、ユーザが視聴を所望するコンテンツを受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けたコンテンツの視聴を許可する許可手段と、を備えている情報通信システムであって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが複数設けられ、前記複数のエリアのうち少なくとも何れか1つのエリアがコンテンツに対応付けられ、コンテンツを享受することができる性別が予めコンテンツに対応付けられ、前記情報処理装置は、ユーザの住所または居所を特定する第1特定手段と、コンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、ユーザの性別を特定する第3特定手段と、コンテンツに対応付けられている性別を特定する第4特定手段と、を備え、前記許可手段は、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれ、かつ、前記第3特定手段が特定した性別と前記第4特定手段が特定した性別が一致する場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で直ちに視聴可能とする一方、前記第1特定手段が特定した住所または居所が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合、あるいは、前記第3特定手段が特定した性別と前記第4特定手段が特定した性別が一致しない場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で視聴不可能とすることを特徴とする情報通信システである。
【0142】
<第6実施形態の概要>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。第6実施形態は、第1実施形態と比較すると、主として、発券部が相違する。
【0143】
第6実施形態の情報通信システムは、ユーザが所望するコンテンツを受け付ける受付手段(入力受付部211)と、前記受付手段が受け付けたコンテンツを視聴する権利を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(発券判定部234c)と、前記権利付与決定手段の決定に応じて、前記権利を付与する権利付与手段(チケット発券部234d)と、を備え、前記権利付与手段が前記権利を付与した場合に、該権利に基づいて、前記受付手段が受け付けたコンテンツを情報機器端末で視聴可能とする一方、前記権利付与手段が前記権利を付与しなかった場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツを情報機器端末で視聴不可能とする情報通信システムであって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが複数設けられ、前記複数のエリアのうち少なくとも何れか1つのエリアが予めコンテンツに対応付けられており、ユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段(所在地特定部234a)と、コンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段(エリア特定部234b)と、を備え、前記権利付与決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定する一方、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする。
【0144】
別言すると、第6実施形態の情報通信システムは、
ユーザの使用する情報機器端末と、インターネットを介して情報機器端末と接続され、情報機器端末からのコンテンツを視聴する権利の要求を受け付け可能な情報処理装置と、を含む情報通信システムであって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段の決定に応じて、前記権利を要求するユーザに前記権利を付与する付与手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定することを特徴とする情報通信システムである。
【0145】
さらに別言すると、第6実施形態の情報処理装置は、
コンテンツを視聴する権利を要求するユーザに対し、前記権利を付与可能とする情報処理装置であって、
ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが予め区画され、
コンテンツに前記エリアが予め対応付けられ、
前記権利を要求するユーザに前記権利を付与するか否かを決定する決定手段と、
前記権利を要求するユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、
ユーザが要求する前記権利に係るコンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、
前記決定手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記権利を付与することを決定し、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記権利を付与しないことを決定する
ことを特徴とする情報処理装置である。
【0146】
<第6実施形態の詳細>
次に、第6実施形態の詳細について説明する。第6実施形態と第1実施形態との相違点は、第6実施形態では、所在地特定部234aがユーザ端末装置110の所在地(現在位置)を特定するのに対し、第1実施形態では、住所等特定部214aがユーザの住所または居所を特定する点で相違する。そこで、第1実施形態と相違する点についてのみ説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。
【0147】
図23に示すように、発券部234は、所在地特定部234aを備えている。所在地特定部234aは、コンテンツの視聴を所望するユーザの使用するユーザ端末装置110の所在地を特定する。具体的には、所在地特定部234aは、複数の人工衛星から出力される信号を利用して、ユーザ端末装置110の現在位置を特定する。
【0148】
ユーザ端末装置110の現在位置を特定する方法について、より詳細に説明すると(図示省略)、ユーザ端末装置110は、複数の人工衛星から出力される信号を受信すると、ユーザ端末装置110の現在位置を特定し、この特定した現在位置(以下、「特定所在地」という。)の情報をチケット販売装置200に送信する。チケット販売装置200がユーザ端末装置110から送信された特定所在地の情報を受信すると(入力受付部211が特定所在地の情報を受け付けると)、所在地特定部234aは、入力受付部211が受け付けた特定所在地の情報に基づき、ユーザ端末装置110の所在地(現在位置)を特定する。
【0149】
ユーザ端末装置110は、複数の人工衛星から出力される信号によって特定した現在位置の情報を、ユーザがユーザ端末装置110を操作して電子チケットの購入を申請したタイミング(コンテンツを視聴する権利を要求したタイミング)でチケット販売装置200に送信する。即ち、第6実施形態では、図14のステップS201で入力受付部211が受け付けた各種データに、ユーザ端末装置110の現在位置の情報が含まれる。そして、この各種データに含まれるユーザ端末装置110の現在位置の情報に基づいて、チケット販売装置200(所在地特定部234a)は、ユーザ端末装置110の現在位置を特定する。
【0150】
次に、図24を参照しながら、第6実施形態の発券判定処理を説明する。なお、第1実施形態の発券判定処理(図15)と第6実施形態の発券判定処理とで共通する部分については説明を省略する。
【0151】
図24に示すように、所在地特定部234aは、コンテンツの視聴を所望するユーザの使用するユーザ端末装置110の所在地を特定し(S701)、発券判定部234cは、所在地特定部234aが特定した所在地(特定所在地)が、エリア特定部234bが特定したエリア(特定エリア)に含まれる(S707でYes)場合に、発券フラグをONにセットして(S709)発券判定処理を終了させ、特定所在地が特定エリアに含まれない(S707でNo)場合に、発券フラグをONにセットすることなく発券判定処理を終了させる。図示を省略するが、チケット発券部234dは、発券フラグがONにセットされている場合に、電子チケット(コンテンツの視聴を許可する権利)を発券する一方、発券フラグがONにセットされていない場合に、電子チケットを発券しない。
【0152】
以上のように、第6実施形態では、複数の人工衛星から出力される信号を利用して、所在地特定部234aがユーザ端末装置110の所在地(現在位置)を特定し、所在地特定部234aが特定した所在地(特定所在地)が、エリア特定部234bが特定したエリア(特定エリア)に含まれる場合に、電子チケットを発券し、特定所在地が特定エリアに含まれない場合に、電子チケットを発券しないように構成されているため、ユーザ端末装置110の所在地(現在位置)に応じて、電子チケットを発券することができる。
【0153】
また、第6実施形態では、コンテンツを享受することができるエリア内に、ユーザ端末装置110が存在する場合に限り、該ユーザ端末装置110を所有するユーザは、コンテンツを視聴する権利を得ることができる。このため、コンテンツを享受することができるエリアに住所または居所を有さないユーザであっても、携帯電話、スマートフォン、及びタブレット等の持ち運びの容易なユーザ端末装置110を使用して、コンテンツを享受することができるエリアにユーザ自身が移動することにより、ユーザ端末装置110をエリア内に所在させて、所望するコンテンツに係る電子チケットを購入し、該コンテンツを視聴することができる。このように、第6実施形態例では、コンテンツを享受することができるエリアに住所または居所を有さないユーザは、コンテンツを享受することができるエリアにユーザ端末装置110を所持して移動することにより、電子チケットを購入することができるため、コンテンツを享受することができるエリアに赴いた者のみがコンテンツを視聴できるといった特別感を得ることができる。
【0154】
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。第7実施形態は、第6実施形態と比較すると、電子チケットを発券しない点で相違する。第6実施形態では、電子チケットを発券することを決定した場合に、視聴ID及び視聴PW(権利)をユーザに付与し、この付与した視聴IDと視聴PW(権利)を使用して、コンテンツを視聴することができる構成になっている。つまり、ユーザがコンテンツを視聴するためには、まず、視聴ID及び視聴PW、即ち、電子チケットを取得し、次に、取得した視聴ID及び視聴PWを使用することにより、コンテンツを視聴可能としている。第7実施形態では、特定所在地が特定エリアに含まれるという条件を満たした場合に、直ちに、コンテンツをユーザ端末装置110で視聴可能とする構成である。
【0155】
第7実施形態について、より具体的に説明すると、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツの視聴を所望する旨の情報を受け付けると、該コンテンツに対応付けられたエリアと、該ユーザの使用するユーザ端末装置110の所在地とを特定し、特定した所在地が特定したエリアに含まれる場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置110で視聴可能とし、特定した所在地が特定したエリアに含まれない場合、ユーザが所望するコンテンツをユーザ端末装置100で視聴不可能とする。
即ち、第7実施形態に係る情報通信システムは、ユーザの使用する情報機器端末と、情報機器端末と通信可能に接続された情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置は、ユーザが視聴を所望するコンテンツを受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けたコンテンツの視聴を許可する許可手段と、を備えている情報通信システムであって、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアが複数設けられ、前記複数のエリアのうち少なくとも何れか1つのエリアがコンテンツに対応付けられており、ユーザの使用する情報機器端末の所在地を特定する第1特定手段と、コンテンツに対応付けられている前記エリアを特定する第2特定手段と、を備え、前記許可手段は、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれる場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で直ちに視聴可能とする一方、前記第1特定手段が特定した所在地が、前記第2特定手段が特定したエリアに含まれない場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報機器端末で視聴不可能とすることを特徴とする情報通信システムである。
【0156】
第7実施形態では、コンテンツを享受することができるエリア内に、ユーザ端末装置110が存在する場合に限り、該ユーザ端末装置110を所有するユーザは、コンテンツを視聴することができる。このため、コンテンツを享受することができるエリアに住所または居所を有さないユーザであっても、携帯電話、スマートフォン、及びタブレット等の持ち運びの容易なユーザ端末装置110を使用して、ユーザがコンテンツを享受することができるエリアに移動することにより、ユーザが所望するコンテンツを視聴することができる。このように、第7実施形態例では、コンテンツを享受することができるエリアに住所または居所を有さないユーザは、コンテンツを享受することができるエリアにユーザ端末装置110を持参して移動することにより、所望するコンテンツを視聴することができるため、コンテンツを享受することができるエリアに赴いた者のみがコンテンツを視聴できるといった特別感を得ることができる。
【0157】
第7実施形態において、前記第1特定手段は、ユーザ端末装置110にコンテンツの配信が開始されてから該コンテンツの配信が終了するまでの期間(以下、「特定期間」という。)中に、ユーザの使用する情報端末装置の所在地を特定するように構成され、情報通信システムは、該特定期間中に、ユーザの使用する情報端末装置の所在地が、コンテンツを享受することができるエリアに含まれない状態となった場合に、前記受付手段が受け付けたコンテンツをユーザの使用する情報端末装置で視聴不可能とする構成であっても良い。このような構成において、前記第1特定手段は、前記特定期間中に所定間隔(例えば5分間隔や10分間隔)で、ユーザの使用する情報端末装置の所在地を特定する。例えば、前記第1特定手段がユーザの使用する情報端末装置の所在地を特定する方法として、前記第1特定手段はユーザの使用する情報端末装置に現在の所在地の情報を送信するように要求し、この要求に応じて、該情報端末装置は、複数の人工衛星から出力される信号によって現在位置を特定し、この特定した現在位置の情報を、前記情報処理装置に送信する。前記情報処理装置に構築された前記第1特定手段は、情報端末装置から送信された情報に基づいて、情報端末装置の現在の所在地を特定する。
【0158】
<第8実施形態の概要>
次に、本発明の第8実施形態について説明する。第8実施形態は、第1実施形態と比較すると、主として、発券部が相違する。具体的には、第1実施形態では、ユーザの住所または居所がユーザDBに記憶され、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツの配信を所望する旨の情報を受け付けると、ユーザDBに記憶されているユーザ情報に基づいて、該ユーザの住所等を特定する構成になっている。これに対し、第8実施形態では、ユーザの住所または居所の情報がそのままユーザDBに記憶される構成になっておらず、ユーザの住所または居所に対応するエリア(以下、「住所エリア」という。)が設けられ、該住所エリアがユーザDBに記憶され、ユーザの使用するユーザ端末装置110からコンテンツの視聴を所望する旨の情報を受け付けると、該ユーザの住所エリアを特定する構成になっている点で、第1実施形態と相違する。
【0159】
<第8実施形態の詳細>
第8実施形態では、図25に示すように、住所エリアが12に区画され、各住所エリアに1または複数の地域がそれぞれ属している。具体的には、北海道エリア、東北エリア、北陸・甲信越エリア、北関東エリア、関東エリア、中部・東海エリア、関西・近畿エリア、中国エリア、四国エリア、九州エリア、沖縄エリア、国外エリアに区画され、例えば、北海道エリアに北海道のみが属し、例えば、北陸・甲信越エリアに新潟県、長野県、富山県、石川県、福井県の5つの地域が属し、国外エリアに日本国以外の国が属している。
【0160】
例えば、ユーザの住所が長野県である場合、住所エリアは北陸・甲信越エリアとなり、ユーザの住所が長野県である場合、住所エリアは北陸・甲信越エリアとなり、ユーザの住所がアメリカ合衆国である場合、住所エリアは国外エリアとなる。
【0161】
第8実施形態では、図26に示すように、基本テーブルに住所エリアが含まれている。つまりユーザ情報には、住所または居所の情報の替わりに、住所エリアの情報が含まれている。図27に示すように、発券部244は、ユーザDBに記憶されているユーザの住所エリアを特定する住所エリア特定部244aを備えている。
【0162】
第8実施形態の新規ユーザ登録処理を説明する。なお、第1実施形態の新規ユーザ登録処理(図13)と第8実施形態の新規ユーザ登録処理(図28)とで共通する部分については説明を省略する。
【0163】
(S805-809)
図28に示すように、ユーザ登録部243は、対象ユーザが新規ユーザである場合(S805でYES)、対象ユーザにユーザIDを付与し(S807)、ステップS801で入力受付部211が受け付けた情報(各種データ)に基づき、対象ユーザの所望するユーザPWを付与する(S809)。
【0164】
(S811)
ユーザ登録部243は、ステップS801で入力受付部211が受け付けた氏名、性別、生年月日、国籍、住所または居所(住所等)のうち、住所または居所に対応する住所エリアを特定し(図25)、この特定した住所エリアを付与する(S811)。
【0165】
(S813)
ユーザ登録部243は、ステップS807乃至S811で付与したユーザID、ユーザPW及び住所エリアの各情報を含む基本テーブル(図26)を生成し(S813)、この生成した基本テーブルをユーザDBに記憶する(S815)。これにより、対象ユーザである新規ユーザを会員ユーザとして登録する。
【0166】
第8実施形態の発券判定処理を説明する。なお、第1実施形態の発券判定処理(図15)と第8実施形態の発券判定処理(図29)とで共通する部分については説明を省略する。
【0167】
(S901、S903)
発券部244は、入力受付部211が受け付けたユーザIDの情報に対応する会員ユーザのユーザ情報をユーザDBから抽出し(S901)、住所エリア特定部244aは、発券部244がステップS901で抽出したユーザ情報に含まれている住所エリアを特定する(S903)。
【0168】
(S909)
発券判定部244cは、ステップS903で特定した住所エリア(以下、「特定住所エリア」という。)と、ステップS907で特定したエリア(特定エリア)とを比較し、特定住所エリアが特定エリアに含まれているか否かを判定する。つまり、コンテンツを享受することができるエリアに対象ユーザの住所エリアが含まれるか否かを判定する。
【0169】
例えば、ステップS903で特定した特定住所エリアが北海道エリアであり、ステップS907で特定した特定エリアが北海道エリア、日本エリア及び世界エリアのうち何れかのエリアである場合、特定エリアに特定住所エリアが含まれていると判定する。
【0170】
例えば、ステップS903で特定した特定住所エリアが北海道エリアであり、ステップS907で特定した特定エリアが北海道エリア、日本エリア及び世界エリア以外のエリアである場合、特定エリアに特定住所エリアが含まれていないと判定する。
【0171】
以上のように、第8実施形態では、ユーザの住所または居所に対応するエリア(住所エリア)がNo.1乃至No.12の合計12のエリアに区画され、これら12の住所エリアのうち何れかをユーザDBに記憶するように構成されているため、住所または居所の情報をそのままユーザDBに記憶する他の実施形態(例えば第1実施形態)と比較して、ユーザの住所または居所に関する情報量を削減することができ、ユーザDBの記憶領域を有効に活用することができる。
【0172】
<第9実施形態の概要>
次に、本発明の第9実施形態について説明する。第9実施形態に係る情報通信システムは、コンテンツの配信が開始される前の第1期間、コンテンツを配信している第2期間、コンテンツの配信が終了した後の第3期間のうち、少なくとも一の期間で、コンテンツの配信を受けているユーザ同士で交流を図ることができるサービスを提供する構成になっている。つまり、第9実施形態では、コンテンツを配信するサービスに加えて、ユーザ間で交流を可能とするサービス(以下、「交流サービス」という。)も提供する。以下の説明において、交流サービスが提供される期間のことを「交流タイム」という。
【0173】
図30は、第9実施形態の配信サービスシステムを時系列で表した模式図である。図30に示すように、配信サービスシステムには、ログイン可能時刻からログインが強制的に解除される強制ログアウト時刻までログインすることが可能になっており、強制ログアウト時刻になると、強制的にログアウトさせて配信サービスの提供を終了させる。そして、第9実施形態の配信サービスでは、ログイン可能時刻から配信開始時刻までの間の第1期間、コンテンツを配信している第2期間、配信終了時刻から強制ログアウト時刻までの間の第3期間のうち、少なくとも何れか一の期間で、交流サービスが提供される。
【0174】
第9実施形態では、ログイン可能時刻と同期して交流サービスの提供を開始する構成になっているが、この構成に限られず、ログイン可能時刻から所定時間(例えば1分や5分)が経過した後に交流サービスの提供を開始する構成であってもよい。
【0175】
第9実施形態では、強制ログアウト時刻と同期して交流サービスの提供を終了させる構成になっているが、この構成に限られず、強制ログアウト時刻の前(例えば強制ログアウト時刻の1分前や5分前)までに、交流サービスの提供を終了させる構成であってもよい。
【0176】
図31に示すように、ユーザ交流装置400は、インターネット100を介してユーザ端末装置110と接続する。
【0177】
ユーザ交流装置400は、配信サービスシステムにログインしているユーザ同士の交流を図る装置であって、一方のユーザ端末装置110から送信された情報を他方のユーザ端末装置110に送信等する。ユーザ交流装置400は、交流制御部410、交流記憶部(図示省略)、交流通信部(図示省略)を備えている。
【0178】
交流タイムの概要について説明する。交流タイムにおいて、交流相手を探しているユーザ(以下、「申請ユーザ」という。)は、ユーザ交流装置400を介して、他のユーザと交流することができる。交流タイムでは、ユーザ交流装置400は、ログイン中のユーザの一覧(以下、「ログイン一覧」という。)をユーザ端末装置110で報知するよう制御する。申請ユーザは、ユーザ端末装置110を操作して、ログイン一覧の中から交流を申請する1または複数のユーザを選択する。申請ユーザから交流を所望されたユーザ(以下、「受付ユーザ」という。)は、ユーザ端末装置110を操作して、申請ユーザからの交流を承認または拒否する。以下の説明において、申請ユーザの操作するユーザ端末装置110を「申請ユーザ端末装置110」といい、受付ユーザの操作するユーザ端末装置110を「受付ユーザ端末装置110」という。
【0179】
図32に示すように、交流制御部410は、申請ユーザを管理する申請ユーザ管理部411と、受付ユーザを管理する受付ユーザ管理部412と、ログイン一覧の情報を管理するログイン管理部413と、ユーザ間の交流を管理する交流管理部414と、を備えている。
【0180】
申請ユーザ管理部411は、申請ユーザ端末装置110から送信された情報を受け付ける。申請ユーザ管理部411は、申請ユーザ端末装置110に所定の情報を送信する。
【0181】
受付ユーザ管理部412は、受付ユーザ端末装置110から送信された情報を受け付ける。受付ユーザ管理部411は、受付ユーザ端末装置110に所定の情報を送信する。
【0182】
ログイン管理部413は、ログイン一覧の情報を管理する。具体的には、ログイン管理部413は、配信サービスシステムにログインしているユーザ端末装置110を特定し、特定したユーザ端末装置110に対応するユーザの氏名(ユーザDBに記憶されている氏名)を含むログイン一覧を生成する。そして、ログイン管理部413は、生成したログイン一覧に係る情報を、配信サービスシステムにログインしている全てのユーザ端末装置110に送信する。
【0183】
交流管理部414は、ユーザ間の交流を管理する。具体的には、所定の条件を満たした場合に、申請ユーザと受付ユーザとの間での交流を許可するとともに、その許可した旨を交流記憶部420に記憶する。
【0184】
次に、ユーザ申請処理について、図33を参照しながら説明する。
【0185】
ユーザがユーザ端末装置110を操作して、交流を申請する1または複数のユーザを選択すると、ユーザ端末装置110は、この選択したユーザの情報(以下、「交流申請情報」という。)をユーザ交流装置400に送信する。そして、ユーザ交流装置400が交流申請情報を受信すると、ユーザ申請処理の実行を開始する。
【0186】
(S1001)
申請ユーザ管理部411は、申請ユーザ端末装置110から送信された交流申請情報を受信すると、交流申請受付処理を実行する。
【0187】
交流申請受付処理については、図示を省略するが、申請ユーザ管理部411は、申請ユーザ端末装置110から送信された交流申請情報に含まれるユーザ(受付ユーザ)を特定し、この特定した受付ユーザの情報を交流記憶部に一時的に記憶する。そして、申請ユーザ管理部411は、申請ユーザから交流を申請された旨の情報(以下、「交流受付情報」という。)を受付ユーザ端末装置110に送信する。
【0188】
受付ユーザ端末装置110は、ユーザ交流装置400から交流受付情報を受信すると、交流受付情報に対応する情報、即ち、配信サービスシステムにログインしているユーザのうち誰から申請されたかの情報を受付ユーザに報知する。
【0189】
受付ユーザが、受付ユーザ端末装置110を操作して、交流受付情報に対し、交流を承認または拒否の何れかを選択する操作を行うと、受付ユーザ端末装置110は、この選択に対応する情報(以下、「選択情報」という。)をユーザ交流装置400に送信する。
【0190】
具体的には、受付ユーザ端末装置110は、交流受付情報に対し、承認の操作が行われた場合、申請ユーザからの交流を承認する旨の情報(以下、「承認情報」という。)をユーザ交流装置400に送信する。一方、受付ユーザ端末装置110は、交流受付情報に対し、拒否の操作が行われた場合、申請ユーザからの交流を拒否する旨の情報(以下、「拒否情報」という。)をユーザ交流装置400に送信する。なお、以下の説明において、申請ユーザからの交流を承認したユーザのことを「承認ユーザ」といい、交流を拒否したユーザのことを「拒否ユーザ」という。
【0191】
(S1003)
申請ユーザ管理部411は、受付ユーザ端末装置110から送信された選択情報に応じて、申請ユーザ端末装置110に所定の情報を送信する送信処理を実行する。
【0192】
送信処理について図示を省略するが、申請ユーザ管理部411は、ユーザ交流装置400が受付ユーザ端末装置110から承認情報を受信すると、申請ユーザ端末装置110に該承認情報を送信する。申請ユーザ管理部411は、ユーザ交流装置400が受付ユーザ端末装置110から拒否情報を受信すると、申請ユーザ端末装置110に該拒否情報を送信する。
【0193】
申請ユーザ端末装置110は、承認情報を受信した場合、受付ユーザから交流が承認された旨を申請ユーザに報知し、拒否情報を受信した場合、受付ユーザから交流が拒否された旨を申請ユーザに報知する。
【0194】
申請ユーザ端末装置110は、受付ユーザから交流が承認された旨を報知した場合、その旨を報知済であることを示す情報(以下、「承認報知済情報」という。)をユーザ交流装置400に送信する。一方、申請ユーザ端末装置110は、受付ユーザから交流が拒否された旨を報知した場合、承認報知済情報をユーザ交流装置400に送信しない。
【0195】
(S1005)
交流管理部414は、ユーザ交流装置400が承認報知済情報を受信すると、交流準備処理を実行する。
【0196】
交流準備処理について図示を省略するが、交流管理部414は、承認報知済情報を受信すると、申請ユーザと承認ユーザとの間での交流を許可するとともに、その許可したことを示す情報(以下、「許可情報」という。)を申請ユーザ端末装置110と承認ユーザ端末装置110との双方に送信する。なお、交流管理部414は、申請ユーザと承認ユーザとの間での交流を許可した場合、この許可した旨を交流記憶部420に記憶する。
【0197】
申請ユーザ端末装置110は、許可情報を受信した場合、該許可情報を受信した旨の情報をユーザ交流装置400に送信する。一方、承認ユーザ端末装置110は、許可情報を受信した場合、該許可情報を受信した旨の情報をユーザ交流装置400に送信する。
【0198】
(S1007)
交流管理部414は、ユーザ交流装置400が申請ユーザ端末装置110及び承認ユーザ端末装置110の双方から許可情報を受信した旨の情報を受信すると、交流処理を実行する。
【0199】
交流処理について図示を省略するが、交流管理部414は、ユーザ交流装置400が申請ユーザ端末装置110及び承認ユーザ端末装置110の双方から許可情報を受信した旨の情報を受信した場合、申請ユーザ端末装置110と承認ユーザ端末装置110とが互いに情報(文字情報、画像情報、動画情報、音声情報等)を送受信することが可能となるように制御する。これにより、申請ユーザ及び承認ユーザは、申請ユーザ端末装置110と承認ユーザ端末装置110とを介して、交流することができる。
【0200】
以上のように、第9実施形態に係る配信サービスでは、ログイン可能時刻から配信開始時刻までの間の第1期間、コンテンツを配信している第2期間、配信終了時刻から強制ログアウト時刻までの間の第3期間のうち、少なくとも何れか一の期間で、交流サービスを提供する。従来の配信サービスでは、単に、ユーザはコンテンツを視聴するのみで、コンテンツの配信を受けている者同士で交流を図ることはなかった。この点に関し、第9実施形態では、交流サービスを提供するため、コンテンツの趣向性を著しく向上させることができる。
【0201】
特に、第9実施形態では、コンテンツを配信している第2期間においてもユーザ同士で情報を交換することができるため、コンテンツの配信中に、コンテンツに対する評価やコンテンツに関する知識をユーザ同士で共有することができるとともに、同じコンテンツを同じ時間に共有することができるという満足感をユーザに与えることができる。
【0202】
第9実施形態では、申請情報に申請ユーザから交流を申請された旨の情報のみが含まれる構成であるが、この構成に限られず、申請ユーザのユーザ情報(氏名、住所等、国籍等)の一部が含まれる構成であってもよい。
【0203】
また、第9実施形態では、ログイン管理部413は、配信サービスシステムにログインしているユーザ端末装置110を特定し、特定したユーザ端末装置110に対応するユーザの氏名(ユーザDBに記憶されている氏名)を含むログイン一覧を生成する構成になっているが、氏名に替えて、ハンドルネームを含むログイン一覧を生成する構成であっても良い。なお、ハンドルネームは、配信IDを取得した時や、配信サービスシステムにログインした時などの所定のタイミングでユーザが任意に決定し、この決定したハンドルネームを交流記憶部420に記憶させるとよい。
【0204】
なお、申請ユーザと承認ユーザとの交流方法として、両ユーザ間同士でチャットを可能とする構成であってもよいし、両ユーザ間同士で音声のみの送受信を可能とする構成であってもよい。また、音声に加えて両ユーザ本人の映像をも送受信可能とする構成であってもよい。なお、チャットとは、リアルタイムに複数人が文字を入力して会話を交わすことをいう。
【0205】
第9実施形態では、配信サービスシステムのログイン中に、一のユーザが他のユーザに交流の申請を行うことにより、ユーザ間の交流を実現するものであるが、これに限られず、配信サービスシステムのログイン中に、一のユーザが「グループ名」を表示し、この表示した「グループ名」に対応する「グループ」に他のユーザが参加することにより、ユーザ間の交流を実現するものであってもよい。そうすると、配信サービスシステムにログインする前に、友人同士で「グループ名」を共有し、配信サービスシステムにログイン後に、各友人が共有している「グループ」に参加することにより、コミュニティを形成することができる。これにより、コンサートホールや劇場等の会場でコンサートや音楽ライブ等を友人同士で楽しむといった従来のようなコミュニティが生まれ、あたかも、会場で生の音楽を鑑賞しているような体験をユーザに与えることができる。例えば、「グループ」に参加したユーザ同士では、互いの顔を動画で認識することができる動画交流形式、互いの声のみを音声で認識することができる音声交流形式、互いに文字のみで会話を楽しむチャット形式の何れかを選択することができると好適である。
【0206】
第9実施形態において、コンテンツ配信中の第2期間における交流タイムでは、ユーザ端末装置110がコンテンツの配信を一方向で受信するのみならず、配信サービスシステムにログインしているユーザの音声を、例えば音楽を演奏する演奏者や劇を演じている役者等(アーティスト等)が聴覚を通じて認識できる構成であってもよい。つまり、従来の演奏会や演芸のように、舞台に立つ演者等に、ユーザの歓声等を届ける構成であってもよい。このようにすると、演奏者や役者等とユーザとの間で、相互にコミュニケーションを取ることが可能となり、従来のコンサートにおける出演者と観客の関係性をオンライン上で再現することができる。このように構成した場合、配信サービスシステムにログインしているユーザ(以下、「ログインユーザ」という。)の音声を制御する音声制御手段を備え、音声制御手段は、コンテンツを配信している第2期間のうち、一部の期間をログインユーザの音声を無音化する、あるいはログインユーザの音声を無効化するミュート期間とし、ミュート期間と異なる他の期間をログインユーザの音声を有効化する有効化期間とする。このようにすると、例えば、曲や歌詞の途中に挿入される間奏部分を有効化期間とし、それ以外の部分をミュート期間とすることにより、ログインユーザの音声が、演奏者や役者等の邪魔になることを防止することができる。また、課金の有無により、ミュート期間と有効化期間とを切り替える切替手段を備える構成であってもよい。切替手段は、課金が行われた場合に、ミュート期間から有効化期間に切り替えて、所定期間にわたりログインユーザの音声を有効化し、前記所定期間が経過すると、ミュート期間に切り替える。例えば課金の金額に応じて、前記所定期間が変化する構成であってもよい。また、曲や歌詞の途中に挿入される間奏部分を、ログインユーザの音声を有効化することが可能となる有効化可能期間とし、課金が行われない場合に、有効化可能期間をログインユーザの音声を無音化(あるいはログインユーザの音声を無効化)するミュート期間とし、課金が行われた場合に、切替手段は、有効化可能期間において、ログインユーザの音声を有効化する有効化期間に切り替え、所定期間にわたりログインユーザの音声を有効化し、前記所定期間が経過すると、ミュート期間に切り替える。そして、有効化可能期間が経過すると、課金の有無に拘わらず、切替手段は、有効化可能期間をミュート期間に切り替える。
【0207】
<実施の形態の範囲>
上述したように、第1乃至第9の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面は、限定するものと理解すべきでない。また、第1乃至第9の実施の形態を適宜組み合わせることもでき、また、ここで記載していない様々な実施の形態等が含まれる。
【符号の説明】
【0208】
10 情報通信システム
110 ユーザ端末装置(情報機器端末)
200 チケット販売装置(情報処理装置)
214a 住所等特定部(第1特定手段)
214b エリア特定部(第2特定手段)
214c 発券判定部(決定手段)
214d チケット発券部(付与手段)
234a 所在地特定部(第1特定手段)
234b エリア特定部(第2特定手段)
234c 発券判定部(決定手段)
234d チケット発券部(付与手段)



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図30
図31
図32
図33