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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022045554
(43)【公開日】2022-03-22
(54)【発明の名称】ガス抜き弁、収容体及び接着シート
(51)【国際特許分類】
   F16K 24/04 20060101AFI20220314BHJP
   B65D 81/26 20060101ALI20220314BHJP
【FI】
F16K24/04 G
B65D81/26 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020151212
(22)【出願日】2020-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】592233347
【氏名又は名称】シーレックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】栗原 敦
【テーマコード(参考)】
3E067
3H055
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB01
3E067AB08
3E067AB09
3E067AB24
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA01A
3E067BA12A
3E067BB14A
3E067EE56
3E067FA01
3E067FC01
3E067GA01
3E067GA18
3E067GB05
3E067GD01
3H055AA11
3H055AA22
3H055BA17
3H055BB18
3H055CC21
3H055GG22
3H055HH08
(57)【要約】
【課題】初期開弁圧を低下させることが可能なガス抜き弁、該ガス抜き弁を備える収容体、及び、前記ガス抜き弁を備える接着シートを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係るガス抜き弁は、第1の弁孔を形成する弁板フィルムと、該弁板フィルムの一方側に積層され第2の弁孔を形成する弁座フィルムと、弁板フィルムと弁座フィルムとの間に第1の弁孔及び第2の弁孔を閉塞しないように弁板フィルムに固着された固体シール層とを備え、積層方向から見て第1の弁孔及び第2の弁孔が互いに異なる位置に配置され、弁板フィルムが弁座フィルムから離れる方向に移動することで弁座フィルムと固体シール層との間に通気路が形成され第2の弁孔から通気路を介して第1の弁孔へガスが通気する開弁状態と、弁板フィルムが弁座フィルムに近づく方向に移動することで弁座フィルムと固体シール層とが密着する閉弁状態とを切替可能に構成される弁本体部を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の弁孔を形成する弁板フィルムと、
該弁板フィルムの一方側に積層され、第2の弁孔を形成する弁座フィルムと、
前記弁板フィルムと前記弁座フィルムとの間に、前記第1の弁孔及び前記第2の弁孔を閉塞しないように前記弁板フィルムに固着された固体シール層と、を備え、
積層方向から見て、前記第1の弁孔及び前記第2の弁孔が、互いに異なる位置に配置され、
前記弁板フィルムが前記弁座フィルムから離れる方向に移動することで、前記弁座フィルムと前記固体シール層との間に通気路が形成され、前記第2の弁孔から前記通気路を介して前記第1の弁孔へガスが通気する開弁状態と、前記弁板フィルムが前記弁座フィルムに近づく方向に移動することで、前記弁座フィルムと前記固体シール層とが密着する閉弁状態と、を切替可能に構成される弁本体部を有する、ガス抜き弁。
【請求項2】
さらに、積層方向から見て、前記弁本体部の外周に連続して配置され、前記弁座フィルムと前記弁板フィルムとが固着された固着部を有し、
該固着部は、前記弁板フィルムの他方側の表面に形成された複数のエンボス部を備える、請求項1に記載のガス抜き弁。
【請求項3】
前記弁板フィルムは、前記第1の弁孔を形成する第1の内周縁部を有し、
前記固体シール層は、前記弁板フィルムの少なくとも前記第1の内周縁部に固着される、請求項1又は2に記載のガス抜き弁。
【請求項4】
前記固体シール層は、前記弁板フィルムの前記第1の内周縁部にのみ固着される、請求項3に記載のガス抜き弁。
【請求項5】
前記弁座フィルムは、前記第2の弁孔を形成する第2の内周縁部を有し、
前記弁座フィルムの少なくとも前記第2の内周縁部と前記弁板フィルムとの間に、さらに、剥離剤層を備える、請求項1~4のいずれか一つに記載のガス抜き弁。
【請求項6】
さらに、前記弁座フィルムの一方側の面に固着された接着層を備え、
該接着層を介して包装体に取り付けられる、請求項1~5のいずれか一つに記載のガス抜き弁。
【請求項7】
ガス発生物及びガス発生物を包装する包材を含む包装体と、該包装体に取り付けられた請求項1~6のいずれか一つに記載のガス抜き弁と、を備える、収容体。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一つに記載のガス抜き弁を一又は複数備える、接着シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス抜き弁、該ガス抜き弁を備える収容体、及び、前記ガス抜き弁を備える接着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コーヒー豆、味噌、キムチ等の発酵食品は、包材で包装された包装体として流通している。発酵食品が包装された包装体には、包装体内から発生するガスを包装体の外へ放出するための通気孔が設けられていて、さらに、該通気孔を覆うようにガス抜き弁が取り付けられている。ガス抜き弁は、包装体内から発生するガスによって包装体内の圧力が上昇することにより開弁し、該ガスを包装体の外部領域に放出する。そして、ガスの放出後は閉弁し、外部領域から包装体内へ酸素が流入することを抑制する。これにより、発酵食品の品質低下を抑制している。
【0003】
このようなガス抜き弁として、例えば、特許文献1では、1つの弁孔が形成された弁座フィルムと、前記弁座フィルムに対向配置された弁板フィルムと、前記弁孔を閉塞しないように前記弁座フィルムに固着された第1の固体シール層と、前記弁板フィルムに固着され、前記第1の固体シール層に対向配置された第2の固体シール層と、を備えるガス抜き弁が開示されている。特許文献1のガス抜き弁は、包装体内の圧力が所定の圧力、すなわち開弁圧を超えると、前記弁板フィルムが前記弁座フィルムから離れる方向に移動して、前記第1の固体シール層と前記第2の固体シール層との間に通気路が形成されて開弁状態となる。そして、包装体内の圧力が開弁圧を下回ると、前記弁板フィルムが前記弁座フィルムに近づく方向に移動することで、前記第1の固体シール層と前記第2の固体シール層との少なくとも一部が密着して閉弁状態となる。すなわち、特許文献1のガス抜き弁では、包装体内のガスが、前記第1の固体シール層と前記第2の固体シール層との層間を通って、該ガス抜き弁の側面側から放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-2248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のガス抜き弁において、初期開弁圧を低下させて包装体内のガスが放出されやすくするためには、ガス抜き弁のサイズを小さくして、前記第1の固体シール層と前記第2の固体シール層とが密着する面積を小さくする必要がある。しかしながら、ガス抜き弁のサイズを小さくすれば相対的に弁孔が小さくなり、包装体内のガスが放出されにくくなるため、特許文献1のガス抜き弁の構造では、初期開弁圧を充分に低下させることが難しいという問題があった。そこで、初期開弁圧を低下させるべく、新たな構造を有するガス抜き弁の開発が求められている。
【0006】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、初期開弁圧を低下させることが可能なガス抜き弁、該ガス抜き弁を備える収容体、及び、前記ガス抜き弁を備える接着シートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るガス抜き弁は、第1の弁孔を形成する弁板フィルムと、該弁板フィルムの一方側に積層され、第2の弁孔を形成する弁座フィルムと、前記弁板フィルムと前記弁座フィルムとの間に、前記第1の弁孔及び前記第2の弁孔を閉塞しないように前記弁板フィルムに固着された固体シール層と、を備え、積層方向から見て、前記第1の弁孔及び前記第2の弁孔が、互いに異なる位置に配置され、前記弁板フィルムが前記弁座フィルムから離れる方向に移動することで、前記弁座フィルムと前記固体シール層との間に通気路が形成され、前記第2の弁孔から前記通気路を介して前記第1の弁孔へガスが通気する開弁状態と、前記弁板フィルムが前記弁座フィルムに近づく方向に移動することで、前記弁座フィルムと前記固体シール層とが密着する閉弁状態と、を切替可能に構成される弁本体部を有する。
【0008】
前記ガス抜き弁は、積層方向から見て、前記第1の弁孔と前記第2の弁孔とが互いに異なる位置に配置され、開弁状態において、前記弁座フィルムと前記固体シール層との間の通気路を介して、前記第2の弁孔から前記第1の弁孔へガスが通気する。このような構成のガス抜き弁とすることにより、ガス抜き弁のサイズを変えることなく、前記第1の弁孔と前記第2の弁孔との間の距離を調整することで、通気路において前記弁座フィルムと前記固体シール層とが密着する面積を小さくすることができる。その結果、前記ガス抜き弁は、初期開弁圧を低下させることができる。
【0009】
本発明に係るガス抜き弁は、さらに、積層方向から見て、前記弁本体部の外周に連続して配置され、前記弁座フィルムと前記弁板フィルムとが固着された固着部を有し、該固着部は、前記弁板フィルムの他方側の表面に形成された複数のエンボス部を備えていてもよい。
【0010】
前記エンボス部は、輸送時や保管時に、外圧によってガス抜き弁が潰されないためのスペーサとして機能する。これにより、前記ガス抜き弁を円滑に開弁することができる。
【0011】
本発明に係るガス抜き弁において、前記弁板フィルムは、前記第1の弁孔を形成する第1の内周縁部を有し、前記固体シール層は、前記弁板フィルムの少なくとも前記第1の内周縁部に固着されていてもよい。
【0012】
斯かる構成により、前記ガス抜き弁は、外部領域からの遮断性に優れ、かつ、包装体内におけるガス発生物の外部領域への飛散を防止することができる。
【0013】
本発明に係るガス抜き弁において、前記固体シール層は、前記弁板フィルムの前記第1の内周縁部にのみ固着されていてもよい。
【0014】
斯かる構成により、前記ガス抜き弁は、初期開弁圧をより低下させることができる。
【0015】
本発明に係るガス抜き弁において、前記弁座フィルムは、前記第2の弁孔を形成する第2の内周縁部を有し、前記弁座フィルムの少なくとも前記第2の内周縁部と前記弁板フィルムとの間に、さらに、剥離剤層を備えていてもよい。
【0016】
斯かる構成により、前記ガス抜き弁は、前記弁座フィルムの第2の内周縁部と前記弁板フィルムとが離れやすくなるため、包装体内のガスを速やかに外へ放出することができる。
【0017】
本発明に係るガス抜き弁は、さらに、前記弁座フィルムの一方側の面に固着された接着層を備え、該接着層を介して包装体に取り付けられていてもよい。
【0018】
斯かる構成により、前記ガス抜き弁を包装体の表面に容易に固着させることができる。
【0019】
本発明に係る収容体は、ガス発生物及びガス発生物を包装する包材を含む包装体と、該包装体に取り付けられた前述のガス抜き弁と、を備える。
【0020】
前記収容体は、前述のガス抜き弁を備えることにより、前記ガス発生物の品質の低下を抑制することができる。
【0021】
本発明に係る接着シートは、前述のガス抜き弁を一又は複数備える。
【0022】
斯かる構成により、前記ガス抜き弁を他所へ移動搬送しやすくなる。また、貼付装置などにより自動化して、前記ガス抜き弁を包装体に取り付けやすくなる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、初期開弁圧を低下させることが可能なガス抜き弁、該ガス抜き弁を備える収容体、及び、前記ガス抜き弁を備える接着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係るガス抜き弁1の平面図である。
図2図2は、図1に示すガス抜き弁1のII-II線断面における断面図である。
図3図3は、本発明の第2実施形態に係るガス抜き弁1の平面図である。
図4図4は、本発明の第3実施形態に係るガス抜き弁1の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[第1実施形態]
<ガス抜き弁>
以下、本発明の第1実施形態に係るガス抜き弁1について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0026】
図1は、本発明の第1実施形態に係るガス抜き弁1の平面図であり、図2は、図1に示すガス抜き弁1のII-II線断面における断面図である。図2に示すように、ガス抜き弁1は、弁板フィルム2と、弁板フィルム2の一方側(図2中のZ方向の底側)に積層される弁座フィルム4と、弁板フィルム2と弁座フィルム4との間に配置され、弁板フィルム2に固着される固体シール層5とを備えている。なお、本明細書において、弁板フィルム2と弁座フィルム4とが積層する方向(図2中のZ方向)を「積層方向」という。
【0027】
弁板フィルム2には、第1の弁孔31が形成されている。弁板フィルム2は、第1の弁孔31を形成する第1の内周縁部91を有し、すなわち、第1の弁孔31は、第1の内周縁部91によって形成されている。また、弁座フィルム4には、第2の弁孔32が形成されている。弁座フィルム4は、第2の弁孔32を形成する第2の内周縁部92を有し、すなわち、第2の弁孔32は、第2の内周縁部92によって形成されている。
【0028】
積層方向から見て、第1の弁孔31と第2の弁孔32とは、互いに異なる位置に配置されている。具体的には、後述する通気方向(図中のY方向)の上流側に第2の弁孔32が配置され、下流側に第1の弁孔31が配置されている。第1の弁孔31及び第2の弁孔32は、積層方向から見て円形状を有し、その直径は、例えば、2mm以上10mm以下とすることができる。
【0029】
弁板フィルム2及び弁座フィルム4は、包装体の変形に追従できるように、変形可能なフィルムで形成される。弁板フィルム2及び弁座フィルム4としては、例えば、非粘着性の可撓性樹脂フィルムを用いることができる。非粘着性の可撓性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフラタート、ポリオレフィン等からなる樹脂フィルムが挙げられる。弁板フィルム2及び弁座フィルム4は、同じ材質及び形状の樹脂フィルムで形成されることが好ましい。これにより、両フィルムの熱収縮差によって開弁圧が変化することや、後述する固着部6が剥離することを抑制できる。弁板フィルム2及び弁座フィルム4の厚さは、それぞれ、12μm以上200μm以下であることが好ましく、16μm以上100μm以下であることがより好ましい。弁板フィルム2及び弁座フィルム4は、積層方向から見て矩形状を有し、その一辺の長さは、例えば、15mm以上35mm以下とすることができる。なお、角部は、曲線状に面取り(R面取り)されて形成されている。
【0030】
固体シール層5は、第1の弁孔31を閉塞しないように弁板フィルム2の第1の内周縁部91にのみ固着されている。すなわち、積層方向から見て、固体シール層5は、中心部に第1の弁孔31と連続する開口部を有する円形の枠状に形成されている。固体シール層5の幅(すなわち、固体シール層5の内周端縁から外周端縁までの最短距離)は、例えば、1mm以上4mm以下とすることができる。
【0031】
固体シール層5としては、例えば、自己吸着性を有したUV硬化性樹脂等からなる層が挙げられる。これらの中でも、固体シール層5は、開弁圧を低下させる観点から、自己吸着力をコントロールできるUV硬化性樹脂であることが好ましい。このようなUV硬化性樹脂としては、例えば、アクリレート基を有するシリコーン系モノマー・オリゴマー、若しくは、アクリレート基を有する長鎖アルキル系モノマー・オリゴマー、又は、これらのモノマー・オリゴマーと熱可塑性ポリマーとの混合物等が挙げられる。なお、固体シール層5は、1種の材料からなる層を用いても、2種以上の材料の混合物からなる層を用いてもよい。固体シール層5の厚さは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
【0032】
図2に示すように、ガス抜き弁1は、さらに、弁板フィルム2の積層方向の一方側(図2中のZ方向の底側)に、粘着剤層15を介して固着されたプライマー層13を備えている。すわなち、固体シール層5は、このプライマー層13を介して弁板フィルム2に固着されている。プライマー層13は、弁板フィルム2と、固体シール層5又は後述する剥離剤層11との密着性を向上させるために設けられる。プライマー層13は、非粘着性であることが好ましい。非粘着性のプライマー層13としては、例えば、平滑性のあるUV硬化性樹脂等からなる層が挙げられる。このようなUV硬化性樹脂としては、例えば、アクリレート基を有するモノマー・オリゴマー、又は、該モノマー・オリゴマーと熱可塑性ポリマーとの混合物等が挙げられる。プライマー層13の厚さは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0033】
図2に示すように、ガス抜き弁1は、弁座フィルム4の第2の内周縁部92と弁板フィルム2との間に、さらに、剥離剤層11を備えている。具体的には、剥離剤層11は、積層方向から見て円形状を有し、第2の弁孔32を覆うように設けられている。その直径は、例えば、2mm以上12mm以下とすることができる。剥離剤層11は、積層方向の一方側(図2中のZ方向の底側)の面における外周縁部が、弁座フィルム4の第2の内周縁部92と密着している。一方、剥離剤層11は、積層方向の他方側(図2中のZ方向の天側)の面が全体に亘ってプライマー層13に固着されている。剥離剤層11としては、剥離性を有するUV硬化性樹脂等からなる層が挙げられる。このようなUV硬化性樹脂としては、例えば、アクリレート基を有するシリコーン系モノマー・オリゴマー、若しくは、アクリレート基を有する長鎖アルキル系モノマー・オリゴマー、又は、これらのモノマー・オリゴマーと熱可塑性ポリマーとの混合物等が挙げられる。剥離剤層11の厚さは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0034】
図2に示すように、ガス抜き弁1は、さらに、弁座フィルム4の積層方向の一方側(図2中のZ方向の底側)の面に固着された接着層12を備えている。ガス抜き弁1は、該接着層12を介して、包装体の表面に取り付けることができる。接着層12としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の公知の粘着剤からなる層、EVA系エマルション形接着剤、合成ゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤等の公知の接着剤からなる層が挙げられる。接着層12の厚さは、10μm以上50μm以下であることが好ましく、15μm以上25μm以下であることがより好ましい。
【0035】
接着層12は、包材に対する接着層12の剥離強度が固体シール層5と弁座フィルム4との間の剥離強度よりも大きくなるように形成される。これにより、開弁時において、接着層12と包装体との間に意図しない通気路が形成されることなく、固体シール層5と弁座フィルム4との間に通気路を形成することができる。
【0036】
ガス抜き弁1は、弁本体部14と、積層方向から見て、該弁本体部14の外周に連続して配置された固着部6と、を有する。固着部6は、弁本体部14の外周を全周に亘って包囲するように配置されている。弁本体部14の幅、すなわち、通気方向と直交する方向(図1中に示すX方向)に沿う長さは、例えば、15mm以上25mm以下とすることができる。また、弁本体部14の長さ、すなわち、通気方向(図1中に示すY方向)に沿う長さは、例えば、25mm以上35mm以下とすることができる。固着部6の幅は、全周に亘って略同一であることが好ましく、例えば、2.5mm以上4mm以下とすることができる。
【0037】
弁本体部14は、弁板フィルム2が弁座フィルム4から離れる方向に移動することで、弁座フィルム4と固体シール層5との間にガスの通気方向に沿った通気路が形成され、第2の弁孔32から前記通気路を介して第1の弁孔31へガスが通気する開弁状態と、弁板フィルム2が弁座フィルム4に近づく方向に移動することで、弁座フィルム4と固体シール層5とが密着する閉弁状態と、を切替可能に構成される。なお、図2では、閉弁状態のガス抜き弁1を示す。
【0038】
具体的には、まず、閉弁状態では、包装体内のガスが外部領域へ放出されず、また、外部領域から包装体内へ酸素が流入することを抑制する。閉弁状態において、包装体内の内圧が所定の圧力、すなわち開弁圧を超えると、弁板フィルム2が弁座フィルム4から離れる方向に移動し、閉弁状態から開弁状態に推移する。
【0039】
次に、開弁状態では、包装体内のガスが外部領域に放出される。開弁状態において包装体内の内圧が所定の圧力、すなわち開弁圧を下回ると、弁板フィルム2が弁座フィルム4に近づく方向に移動することで、弁座フィルム4と固体シール層5とが密着して閉弁状態に戻る。これにより、ガス抜き弁1は、第2の弁孔32から前記通気路を介して第1の弁孔31へ向かう方向を通気方向とする逆止弁として機能する。
【0040】
なお、開弁圧とは、大気圧を超える圧力であり、かつ、包材の破裂強度(JIS-P-8112 ミューレン法)以下であることが好ましい。ガス抜き弁1が、ガス発生物から発生するガスの圧力程度の僅かな圧力で開弁するためには、開弁圧を大気圧に近い圧力とすることが好ましい。具体的には、開弁圧は、1.0kgf/cm以上2.0kgf/cm以下であることが好ましく、1.0kgf/cm以上1.5kgf/cm以下であることがより好ましい。
【0041】
固着部6では、弁板フィルム2と弁座フィルム4とが固着されている。具体的には、固着部6では、弁板フィルム2と弁座フィルム4とが粘着剤層15を介して固着されている。図2に示すように、固着部6は、弁板フィルム2の積層方向の他方側(図2中のZ方向の天側)の表面に形成された複数のエンボス部7を有する。具体的には、固着部6には、10個の円形のエンボス部7が均等間隔で配置されている。エンボス部7は、輸送時や保管時に、外圧によってガス抜き弁1が潰されないためのスペーサとして機能することにより、ガス抜き弁1を円滑に開弁することができる。
【0042】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、積層方向から見て、第1の弁孔31と第2の弁孔32とが互いに異なる位置に配置され、開弁状態において、弁座フィルム4と固体シール層5との間の通気路を介して、第2の弁孔32から第1の弁孔31へガスが通気する。このような構成のガス抜き弁1とすることにより、ガス抜き弁1の大きさを大きくしてエンボス部7の個数を増やしたとしても、第1の弁孔31と第2の弁孔32との間の距離を調整することにより、通気路において弁座フィルム4と固体シール層5とが密着する面積を小さくすることができる。その結果、ガス抜き弁1は、外圧からの影響を受けにくく、かつ、初期開弁圧を低下させることができる。
【0043】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、固体シール層5が、弁板フィルム2の第1の内周縁部91に固着されていることにより、外部領域からの遮断性に優れ、かつ、包装体内におけるガス発生物の外部領域への飛散を防止することができる。
【0044】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、固体シール層5が、弁板フィルム2の第1の内周縁部91にのみ固着されていることにより、初期開弁圧をより低下させることができる。
【0045】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、弁座フィルム4の第2の内周縁部92と弁板フィルム2との間に、さらに、剥離剤層11を備えることにより、弁座フィルム4の第2の内周縁部92と弁板フィルム2とが離れやすくなるため、包装体内のガスを速やかに外へ放出することができる。
【0046】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、さらに、弁座フィルム4の一方側の面に固着された接着層12を備え、該接着層12を介して包装体に取り付けることにより、ガス抜き弁を包装体の表面に容易に固着させることができる。
【0047】
続いて、本実施形態に係るガス抜き弁1の製造方法の一例を説明する。
【0048】
まず、弁孔31が形成された弁板フィルム2の表面に粘着剤層15を介してプライマー層13を形成し、さらに、プライマー層13の表面に固体シール層5及び剥離剤層11を形成する。具体的には、弁板フィルム2の表面に粘着剤を塗布した後、プライマー層13となるUV硬化性樹脂を塗布し、紫外線照射により硬化させて、プライマー層13を形成する。続いて、固体シール層5及び剥離剤層11となるUV硬化性樹脂を塗布し、紫外線照射により硬化させて、固体シール層5及び剥離剤層11を形成する。
【0049】
次に、固体シール層5及び剥離剤層11と、弁孔32が形成された弁座フィルム4とが対向するように弁板フィルム2と弁座フィルム4とを配置し、ガス抜き弁1の外周に沿って弁板フィルム2と弁座フィルム4とを固着させることで固着部6を形成する。なお、弁座フィルム4には、接着層12をあらかじめ積層してもよい。
【0050】
続いて、雄型(凸)と雌型(凹)の2つの金型を使用し、上下から熱プレスすることで固着部6にエンボス部7を形成する。これにより、ガス抜き弁1を製造することができる。
【0051】
<収容体>
次に、本実施形態に係る収容体について説明する。本実施形態に係る収容体は、ガス発生物及びガス発生物を包装する包材を含む包装体と、該包装体に取り付けられた前述のガス抜き弁1と、を備えている。収容体は、ガス抜き弁1を取り付けた包装体表面の少なくとも一部を覆うように、蓋が設けられていてもよい。該蓋と前記包装体との間には、僅かに隙間を設けることで、ガス抜き弁1から放出されたガスを前記蓋の外部領域へ放出することができる。
【0052】
前記ガス発生物としては、例えば、コーヒー豆、加熱されたコーヒー、紅茶やお茶等の茶飲料、味噌、キムチ、チーズ、サワークラウト等の発酵食品、さらには、電子レンジ等で加熱される被加熱食品、果物や野菜等のエチレンガス発生品、ガスを発生する洗剤等のガス発生化成品等が挙げられる。
【0053】
前記包材には、包装体内のガスを放出する貫通孔が設けられている。ガス抜き弁1は、該孔と第2の弁孔32とが連通するように、包装体に取り付けられる。包装体には、接着層12を介してガス抜き弁1が取り付けられる。
【0054】
前記包材としては、例えば、樹脂を含む材料からなり、該材料が袋状、容器状等に成形されたものを用いることができる。
【0055】
前記収容体は、前述のガス抜き弁1を備えることにより、前記ガス発生物の品質の低下を抑制することができる。
【0056】
<接着シート>
本実施形態に係る接着シートは、前述のガス抜き弁1を一又は複数備える。接着シートは、一又は複数のガス抜き弁1と、剥離シートとを備えている。ガス抜き弁1は、接着層12を介して前記剥離シートに固着されている。使用時には、剥離シートを剥離して、ガス抜き弁1を接着シートから分離して接着層12を露出した後、ガス抜き弁1を包装体に固着させることができる。これにより、ガス抜き弁1を他所へ移動搬送しやすく、貼付装置等により自動化して、ガス抜き弁1を包装体に取り付けやすくなる。
【0057】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るガス抜き弁1について、第1実施形態と異なる部分を、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0058】
図3は、本発明の第2実施形態に係るガス抜き弁1の平面図である。図3に示すように、固体シール層5は、第1の弁孔31及び第2の弁孔32を閉塞しないように、弁本体部14の全体に亘って弁板フィルム2に固着されている。すなわち、積層方向から見て、固体シール層5は、第1の弁孔31と連続する開口部及び第2の弁孔32と連続する開口部を有する矩形状に形成されている。第2の弁孔32と連続する開口部には、第2の弁孔32を覆うように円形状の剥離剤層11が形成されている。
【0059】
本発明の第2実施形態に係るガス抜き弁1は、固体シール層5が、弁板フィルム2の少なくとも第1の内周縁部91に固着されていることにより、外部領域からの遮断性に優れ、かつ、包装体内におけるガス発生物の外部領域への飛散を防止することができる。
【0060】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係るガス抜き弁1について、第1実施形態と異なる部分を、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0061】
図4は、本発明の第3実施形態に係るガス抜き弁1の平面図である。図4に示すように、固体シール層5は、第2の弁孔32を閉塞しないように弁座フィルム4の第2の内周縁部92に密着している。すなわち、固体シール層5は、中心部に第2の弁孔32と連続する開口部を有する円形の枠状に形成されている。
【0062】
固体シール層5の内側には、該固体シール層5と連続して、第2の弁孔32を覆うように円形状の剥離剤層11が形成されている。また、固体シール層5の外側には、該固体シール層5と連続して、第1の弁孔31を閉塞しないように、弁本体部14の全体に亘って剥離剤層11が形成されている。すなわち、プライマー層13を介して少なくとも弁板フィルム2の第1の内周縁部91に剥離剤層11が固着される。これにより、弁板フィルム2の第1の内周縁部91と弁座フィルム4とが離れやすくなるため、包装体内のガスを速やかに外へ放出することができる。
【0063】
[その他の実施形態]
以上、本発明の第1実施形態~第3実施形態(以下、これらの実施形態を合わせて本実施形態ともいう)について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0064】
本実施形態に係るガス抜き弁1では、積層方向から見て、第1の弁孔31と第2の弁孔32とは、互いに異なる位置に配置されている。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、さらに他の弁孔が、積層方向から見て、互いに異なる位置に配置されていてもよい。他の弁孔は、弁板フィルム2に形成されていてもよいし、弁座フィルム4に形成されていてもよい。
【0065】
本実施形態に係るガス抜き弁1では、第1の弁孔31及び第2の弁孔32の形状が、積層方向から見て円形状である。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、楕円形状、多角形状等であってもよい。また、第1の弁孔31は、これらの形状の一部が欠けた形状であってもよい。積層方向から見て、弁板フィルム2の端縁に当接して第1の弁孔31が形成されることにより、第1の弁孔31は上述のように欠けた形状となる。
【0066】
本実施形態に係るガス抜き弁1では、弁板フィルム2及び弁座フィルム4の形状が、積層方向から見て矩形状である。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、円形状、楕円形状、多角形状等であってもよい。また、本実施形態に係るガス抜き弁1では、弁板フィルム2及び弁座フィルム4の角部が、曲線状に面取り(R面取り)されて形成されている。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、直線状に面取り(C面取り)されて形成されていてもよいし、面取りされていなくてもよい。
【0067】
本実施形態に係るガス抜き弁1では、固体シール層5が、プライマー層13を介して弁板フィルム2に固着されている。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、プライマー層13が設けられていなくてもよい。すなわち、弁板フィルム2と固体シール層5とが直接固着していてもよい。また、プライマー層13は、弁座フィルム4と固体シール層5との間に設けられていてもよい。これにより、弁座フィルム4と固体シール層5との密着性を向上させることができる。
【0068】
本実施形態に係るガス抜き弁1において、固着部6は、積層方向から見て、弁本体部14の外周の全周に亘って、該弁本体部14に連続して配置されている。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、固着部6は、弁本体部14の外周の一部に連続して配置されていてもよい。すなわち、弁本体部14は、積層方向から見て、ガス抜き弁1の端縁に当接して配置されていてもよい。
【0069】
本実施形態に係るガス抜き弁1において、固着部6には、10個の円形のエンボス部7が均等間隔で配置されている。しかしながら、本発明は当該構成に限定されるものではなく、エンボス部7の個数及び配置パターンは、固着部6の形状及び大きさに合わせて適宜変更することができる。また、エンボス部7の形状は、楕円形状又は多角形状であってもよい。
【0070】
本実施形態に係るガス抜き弁1は、弁板フィルム2の積層方向の他方側の表面に、さらに、センサーインキ層を備えていてもよい。斯かる構成により、生産ラインでの位置ずれ、貼り忘れ等を防止することができる。センサーインキ層(図示せず)としては、例えば、ブラックライトインキ等からなる層を用いることができる。センサーインキ層は、例えば、積層方向から見て、第2の弁孔32が形成される領域と重なる領域に設けることができる。
【実施例0071】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0072】
<ガス抜き弁の作製>
(実施例1)
実施例1では、図1及び図2に示す構造を有する第1実施形態に係るガス抜き弁1を作製した。なお、ガス抜き弁1は、積層方向から見て20mm×30mmの矩形状とし、第1の弁孔31及び第2の弁孔32の直径は7mmとした。固体シール層5は、幅を4mm(内径:7mm、外径:11mm)とした。剥離剤層11は、直径を9mmとした。また、実施例1のガス抜き弁1は、弁板フィルム2の積層方向の他方側の表面に、さらに、センサーインキ層を備える。センサーインキ層は、積層方向から見て、第2の弁孔32が形成される領域と重なる領域に設けた。
【0073】
(実施例2)
実施例2では、図3に示す構造を有する第2実施形態に係るガス抜き弁1を作製した。なお、固体シール層5は、14mm×24mmの矩形状とし、第1の弁孔31と連続する開口部の直径を7mm、第2の弁孔32と連続する開口部の直径を9mmとした。固体シール層5を上述の大きさ及び形状としたこと以外は、実施例1と同様とした。
【0074】
(実施例3)
実施例3では、図4に示す構造を有する第3実施形態に係るガス抜き弁1を作製した。なお、固体シール層5は、幅を4mm(内径:8mm、外径:12mm)とした。固体シール層5の内側に位置する剥離剤層11は、直径7mmの円形状とし、固体シール層5の外側に位置する剥離剤層11は、14mm×24mmの矩形状とした。固体シール層5及び剥離剤層11を上述の大きさ及び形状としたこと以外は、実施例1と同様とした。
【0075】
(比較例1)
比較例1では、特許文献1に示す構造を有するガス抜き弁を作製した。なお、ガス抜き弁は、積層方向から見て20mm×20mmの矩形状とし、弁本体部の幅は14mmとした。また、エンボス部の個数は、各固着部にそれぞれ4個(合計8個)とした。
【0076】
各実施例及び比較例のガス抜き弁は、弁板フィルムとしてポリエチレンテレフラタートからなる樹脂フィルム(厚さ:25μm)、弁座フィルムとしてポリエチレンテレフラタートからなる樹脂フィルム(厚さ:100μm)、固体シール層としてX-62-7205(信越化学社製、厚さ:7μm)、プライマー層としてFDクリアコートFR(東洋インキ社製、厚さ:5μm)、弁板フィルムの表面にプライマー層を接着するための接着剤層としてアクリル系粘着剤(厚さ:20μm)、剥離剤層としてハクリOPニスUP-200(T&K TOKA社製、厚さ:5μm)、接着層としてアクリル系粘着剤(厚さ:20μm)、弾性部材層としてゴムニス(厚さ:5μm)、センサーインキ層としてブラックライトインキ(厚さ:1μm)を用いた。なお、弁座フィルムの固体シール層が固着された表面は、マット加工ニスを塗布することにより粗面化した。また、エンボス部は、弁板フィルムと弁座フィルムとの熱溶着と同時に作製した。エンボス部の高さは280μmであった。
【0077】
<初期開口圧及び閉口時間の測定>
各実施例及び比較例のガス抜き弁を包装体に取り付けて、該ガス抜き弁を覆うように蓋を設けた。包装体の表面には、ガス抜き弁を取り付ける位置に設けられた貫通孔に加えて、ガスを導入するための導入孔が設けられている。該導入孔から10mL/minの流量で包装体内にガスを導入することで、ガス抜き弁の初期開口圧(kPa)を測定した。また、各実施例のガス抜き弁について、ガス抜き弁が開口してから閉口するまでの閉口時間(秒)を連続して3回測定した。閉口時間は、最大で1200秒まで測定した。測定結果を表1に示す。なお、実施例1のガス抜き弁はN数=4、実施例2のガス抜き弁はN数=2、実施例3のガス抜き弁はN数=2、比較例1のガス抜き弁はN数=3のそれぞれ平均値である。
【0078】
【表1】
【0079】
表1の結果から分かるように、本発明の構成要件をすべて満たす各実施例のガス抜き弁は、比較例1のガス抜き弁と比較して、ガス抜き弁のサイズに影響することなく、初期開口圧を低下させることができる。
【0080】
実施例1及び2のガス抜き弁は、固体シール層が弁板フィルムの少なくとも第1の内周縁部に固着されているため、平均閉口時間が短い。よって、外部領域からの遮断性に優れ、かつ、包装体内におけるガス発生物の外部領域への飛散を防止することができる。
【符号の説明】
【0081】
1 ガス抜き弁
2 弁板フィルム
4 弁座フィルム
5 固体シール層
6 固着部
7 エンボス部
11 剥離剤層
12 接着層
13 プライマー層
14 弁本体部
15 粘着剤層
31 第1の弁孔
32 第2の弁孔
91 第1の内周縁部
92 第2の内周縁部
図1
図2
図3
図4