(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022045564
(43)【公開日】2022-03-22
(54)【発明の名称】視聴分析装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220314BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220314BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20220314BHJP
H04N 17/00 20060101ALI20220314BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q50/10
H04N21/258
H04N17/00 M
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020151225
(22)【出願日】2020-09-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-12-23
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】518136084
【氏名又は名称】MIL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】光岡 敦
(72)【発明者】
【氏名】大城 真吾
【テーマコード(参考)】
5C061
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C061BB03
5C061BB06
5C061CC05
5C164SC11P
5C164SC31S
5C164YA10
5C164YA11
5L049BB02
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】動画の視聴状況を分析することができるようにする。
【解決手段】視聴分析装置であって、視聴者ごとに視聴した動画に関する視聴情報を記憶する視聴情報記憶部と、視聴者ごとに、視聴情報に基づいて動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部と、離脱時点ごとに、行動の種類を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者ごとに視聴した動画に関する視聴情報を記憶する視聴情報記憶部と、
前記視聴者ごとに、前記視聴情報に基づいて前記動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部と、
前記離脱時点ごとに、前記行動の種類を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする視聴分析装置。
【請求項2】
請求項2に記載の視聴分析装置であって、
前記行動は、予めポジティブな行動とネガティブな行動とに分類されており、
前記出力部は、前記ポジティブな行動と前記ネガティブな行動とを分けて出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。
【請求項3】
請求項1に記載の視聴分析装置であって、
前記出力部は、前記離脱時点ごとに、前記離脱時点における前記動画のフレームとともに、前記行動の種類を出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動画の視聴状況を分析することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
動画の視聴離脱も必ずしも否定的なものばかりではない。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、動画の視聴状況を分析することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、視聴分析装置であって、視聴者ごとに視聴した動画に関する視聴情報を記憶する視聴情報記憶部と、前記視聴者ごとに、前記視聴情報に基づいて前記動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部と、前記離脱時点ごとに、前記行動の種類を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、動画の視聴状況を分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態の視聴分析システムにおいて出力される動画の視聴動向を分析したレポート画面1の一例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る視聴分析システムの全体構成例を示す図である。
【
図3】分析サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】分析サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
視聴者ごとに視聴した動画に関する視聴情報を記憶する視聴情報記憶部と、
前記視聴者ごとに、前記視聴情報に基づいて前記動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部と、
前記離脱時点ごとに、前記行動の種類を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする視聴分析装置。
[項目2]
項目2に記載の視聴分析装置であって、
前記行動は、予めポジティブな行動とネガティブな行動とに分類されており、
前記出力部は、前記ポジティブな行動と前記ネガティブな行動とを分けて出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。
[項目3]
項目1に記載の視聴分析装置であって、
前記出力部は、前記離脱時点ごとに、前記離脱時点における前記動画のフレームとともに、前記行動の種類を出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る視聴分析システムについて説明する。本実施形態の視聴分析システムは、動画の視聴状況を分析しようとするものである。
図1は、本実施形態の視聴分析システムにおいて出力される動画の視聴動向を分析したレポート画面1の一例を示す図である。
図1に示すように、レポート画面1では、配信した動画11とともに、動画の視聴状況を示すグラフ12とが表示される。動画の配信者は、画面1を参考に、動画11の評価を行うとともに、動画11の改善策を検討することができる。本実施形態の視聴分析システムでは、とくに視聴者が離脱した場合を分析しようとしている。
【0012】
視聴者の離脱とは、視聴者が動画の視聴をやめたことである。視聴者の離脱は、例えば、視聴者が、動画を閲覧していた画面あるいはウィンドウを閉じた場合が典型であるが、動画を閲覧していた画面をスクロールして動画が画面外に移動した場合や、動画を閲覧していた画面で他の動画やWebページなどの閲覧していた動画とは異なるコンテンツの視聴を開始した場合、閲覧していた動画の時点から他の時点に移動(巻き戻し及び早送り)した場合なども、閲覧していた動画の離脱として測定されることになる。
【0013】
動画配信者にとって、視聴者の離脱は一般的に好ましくない行動である。しかしながら、同じ動画内の異なる時点に巻き戻しや早送りがされた場合などは必ずしも好ましくない行動とは言い切れない。また、本実施形態の視聴分析システムでは、動画には分岐設定がされることも想定しており、第1の動画から第2の動画に分岐がなされた場合には、視聴者は動画配信者による意図通りの行動に沿っていることとなり、第1の動画からの離脱も、むしろ肯定的な行動である。また、本実施形態の視聴分析システムでは、動画にはタグが設定され、タグのクリックにより、例えば、動画に含まれている商品に関する情報が表示される。動画が商品の販促を兼ねている場合などには、このようにタグがクリックされることによる動画からの離脱も、むしろ好ましい行動である。
【0014】
このように、同じ動画からの離脱であっても、動画配信者にとって肯定的(ポジティブ)な場合と否定的(ネガティブ)な場合とが存在するところ、本実施形態の視聴分析システムでは、視聴者の離脱後の行動を示すことにより、視聴者の離脱がポジティブなものであるのかネガティブなものであるのかを把握することができるようにしている。
【0015】
さらに、本実施形態の視聴分析システムでは、離脱の時点に合わせて、その時点における動画のフレームを画面1の動画11に表示する。これにより、どのような動画の場面で視聴者の離脱が発生したのかを把握することができる。
【0016】
<システムの概要>
図2は、本発明の一実施形態に係る視聴分析システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の視聴分析システムは、分析サーバ2を含んで構成される。分析サーバ2は、視聴者端末3と通信ネットワーク4を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク4は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0017】
分析サーバ2は、動画の配信及び分析を行うコンピュータである。分析サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態では、説明を簡単にするため、分析サーバ2が動画を配信するものとするが、この形態に限られず、動画の配信は別体の配信サーバにより行うものとし、分析サーバ2は動画の視聴動向を分析する機能だけを備えるようにしてもよい。
【0018】
視聴者端末3は、分析サーバ2が配信する動画を視聴するコンピュータである。視聴者端末3は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどにより実現することができる。なお、動画配信者も視聴者端末3を操作して分析サーバ2にアクセスし、動画の視聴状況を把握することができる。
【0019】
<分析サーバ2>
図3は、分析サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。分析サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク4に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する分析サーバ2の各記憶部は、メモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現され、後述する分析サーバ2の各機能部は、CPU201が記憶装置203に記憶されたプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現される。
【0020】
図4は、分析サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4に示すように、分析サーバ2は、視聴者に配信する動画に関する情報(以下、動画情報という。)を記憶する動画記憶部231と、視聴者ごとに視聴した動画に関連する視聴者の行動を示す情報(以下、視聴情報という。)を記憶する視聴情報記憶部232と、動画に設定されたタグに関する情報(以下、タグ情報という。)を記憶するタグ記憶部233と、動画を配信する動画配信部211と、視聴者ごとに、視聴情報に基づいて動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部213と、離脱時点ごとに、行動の種類を出力するレポート出力部214と、を備えることができる。
【0021】
動画記憶部231は、例えば、動画を特定する動画IDに対応付けて、動画データを記憶することができる。動画データは、例えば、MPEGなどの形式により記録されたデータとすることができる。
【0022】
タグ記憶部233は、例えば、動画を特定する動画IDに対応付けて、タグ情報を記憶することができる。タグは動画の表示画面上に配置され、タグに対してクリックやタップなどの操作が行われたことに応じて、例えば、表示する動画を切り替えたり、予め設定された商品情報を示す画面を表示したり、動画の特定の移転に早送り又は巻き戻したりといったアクションが行われる。タグ情報には、タグが動画に表示される開始時点、タグの表示が終了する終了時点、タグの画面上での表示位置(点で表してもよいし、タグの大きさを含む情報としてもよい。また、タグを移動させる場合には、移動する軌跡を特定するための情報を含めるようにしてもよい。)、タグの形状(多角形や円などの形状を特定するための情報としてもよいし、画像などのURLを指定するようにしてもよい。)、アクション(画面上においてタグが操作された場合に行われる処理を特定するための情報である。例えば、次に表示する動画やWebページのURLを設定してもよいし、早送りや巻き戻しのための当該動画中の特定の時点を設定してもよい。)、アクションの実行に必要なパラメータなどを含めることができる。
【0023】
動画配信部211は、動画記憶部231に記憶されている動画データを、視聴者端末3からのリクエストに応じて、またはブロードキャストにより配信することができる。動画配信部211は、例えば動画データをストリーミング方式により配信するようにしてもよいし、視聴者端末3に動画データのファイルをダウンロードさせるようにしてもよい。
【0024】
行動分析部213は、例えば、視聴者が視聴者端末3において、動画の視聴時に起こした行動に関する視聴情報の各項目を取得する。行動分析部213は、例えば、視聴者端末3に表示されている画面に埋め込まれているスクリプトにより、視聴者端末3から送信される項目を受信するようにすることができる。
【0025】
本実施形態では、視聴情報に含まれる行動には、以下の離脱が含まれる。本実施形態では、以下の離脱を、(1)ないし(4)をポジティブな離脱、(5)をネガティブな離脱として区別する。なお、例えば、(1)についてはネガティブな評価にするなど、離脱の種類ごとに、ポジティブ若しくはネガティブ、又はその何れでもない(ニュートラル)の設定は任意に行うことができる。
【0026】
(1)「外部遷移」
視聴している動画以外のコンテンツへの画面の遷移を示す。
本実施形態では、外部遷移の中でも、外部コンテンツへの画面の遷移の契機となった行動を区別して取得するものとする。例えば、以下のような行動の区分が含まれうる。
「タグ/終了画面画像クリック(ダイレクト外部リンク)」
画像中のタグ又は動画の終了画面をクリックしたことにより外部への遷移をしたことを示す。
「ポップアップ内ボタンクリック」
動画視聴中に表示されたポップアップ画面内のボタンがクリックされたことを示す。
「クーポン内外部リンククリック」
動画視聴中に提供されたクーポンに設定された外部リンクがクリックされたことを示す。
【0027】
(2)「ストーリー分岐」
視聴中の動画に連結する、後続の動画への遷移を示す。例えば、動画に複数の選択肢を組み込み、選択肢の選択に応じた動画を再生する場合などに、後続の動画に遷移したことを示す。
本実施形態では、ストーリー分岐の中でも、分岐の契機となった行動を区別して取得するものとする。例えば、以下のような行動の区分が含まれうる。
「タグ/終了画面画像クリック(ストーリー選択)」
画像中のタグ又は動画の終了画面をクリックしたことにより後続の動画に遷移をしたことを示す。
「ストーリー選択項目を含む通常フォームでの送信ボタンのクリック」
動画の表示画面において、ストーリー分岐のための選択肢を含むフォームが表示され、そのフォームが送信されたことにより後続の動画に遷移したことを示す。
「ストーリー選択のみフォームでの選択肢のクリック」
動画の表示画面において、ストーリー分岐のための選択肢を選択させるための専用フォームが表示され、そのフォームが送信されたことにより後続の動画に遷移したことを示す。
「フォーム送信完了時のフォームリンクボタンクリック」
動画の表示画面においてデータ入力のためのフォームが表示され、そのフォームが送信された後に、後続の動画へのリンクがクリックされたことにより後続の動画への遷移が行われたことを示す。
「ストーリーHOMEボタンクリック」
動画の表示画面においてストーリーの最初に戻るためのボタン(HOMEボタン)がクリックされたことにより、動画が遷移したことを示す。
「ストーリーPREVボタンクリック」
動画のストーリー展開の一つ前の動画に戻るためのボタン(PREVボタン)がクリックされたことにより、動画が遷移したことを示す。
【0028】
(3)動画内遷移
視聴されていた動画における巻き戻し又は早送りが行われたことを示す。
本実施形態では、動画内遷移の中でも、遷移の契機となった行動を区別して取得するものとする。例えば、以下のような行動の区分が含まれうる。
「タグ/終了画面画像クリック(動画内リンク)」
画像中のタグ又は動画の終了画面をクリックしたことにより動画内の異なる時点に巻き戻し又は早送りされたことを示す。
「シーク」
シークバー等のコントローラによる動画の再生位置の制御が行われたことにより動画内の異なる時点に巻き戻し又は早送りされたことを示す。
【0029】
(4)スイッチング切り替え
複数の動画を同時並行で送信し、視聴者端末3において同時に配信されている複数の動画を切り替えながら視聴する形態での視聴が行われている場合に、並行に配信されているある動画から他の動画に表示の切り替えが行われたことを示す。
【0030】
(5)離脱
動画の再生が終了したことを示す。なお、上述した(1)ないし(4)の行動により視聴が終了した場合を除く。
本実施形態では、離脱の中でも、離脱の契機となった行動を区別して取得するものとする。例えば、以下のような行動の区分が含まれうる。
「画面クローズ」
動画の表示画面が閉じられたことを示す。
「アウトビュー」
表示画面がスクロールされることにより、動画の表示領域がウィンドウから外に出て視聴者から動画が視認できない状態になったことを示す。
【0031】
上述した視聴者の行動は、例えば、動画の視聴画面におけるイベントとして検知することが可能である。例えば、Webページにより実現された動画の視聴画面に組み込まれたJavaScriptにより、クリックや動画の切り替えなどをイベントとして検知し、検知したイベントを分析サーバ2に送信するようにし、行動分析部213がこれを受信することにより視聴情報を作成することができる。行動分析部213は、取得した項目を設定した視聴情報を視聴情報記憶部232に登録することができる。
【0032】
行動分析部213は、視聴情報の行動から視聴者の視聴時の行動を取得することができる。なお、行動分析部213は、例えば、視聴者が動画やWebコンテンツなどを視聴した視聴ログを分析して、視聴者の行動を特定するようにしてもよい。
【0033】
レポート出力部214は、
図1に示すようなレポート画面1を出力する。本実施形態では、レポート出力部214は、HTMLなどにより記述されたWebページとしてレポート画面1を出力するものとする。なお、プリンター等の出力装置にレポート画面1を出力するようにしてもよい。
【0034】
レポート画面1には、動画11及び視聴動向12が含まれる。視聴動向12を示すグラフの横軸121は時間軸であり、動画の開始時点から終了時点までの時点(
図1の例では経過秒数)を示す。また、視聴動向12には、視聴率122が示される。視聴率122は、視聴継続率とも呼ばれ、同一のユーザが横軸の時点まで継続して視聴している割合を示す。すなわち、ある時点において視聴率が下がった場合には、その時点で視聴者の離脱が発生したことが分かる。
【0035】
また、上述したように、視聴者の行動は、予めポジティブな行動とネガティブな行動とに分類される。レポート出力部214は、ポジティブな行動とネガティブな行動とを分類して出力することができる。
図1の例では、視聴動向12にはまた、離脱行動のうちネガテイィブな離脱情報123及びポジティブな離脱情報124が識別可能に表示されている。ネガティブな離脱情報123は、ネガティブな離脱(例えば、上述した(5)の離脱)が発生した回数を表すことができる。また、ポジティブな離脱情報124は、ポジティブな離脱(例えば、上述した(1)乃至(4)の離脱)が発生した回数を表すことができる。
【0036】
また、レポート出力部214は、視聴者の離脱時点ごとに、動画11には離脱時点における動画のフレームを表示することができる。これにより、どのような表示フレームにおいて、ポジティブなものであれ、ネガティブなものであれ、視聴者の離脱が発生したのかを把握することができる。視聴動向12において、例えば、時間軸121の指定が指定された場合には、レポート出力部214は、指定された時点の動画フレームを動画11に表示することができる。また、視聴率122、離脱情報123、又は離脱情報124がクリックされた場合には、レポート出力部214は、対応する時点の動画フレームを動画11に表示することができる。また、レポート出力部214は、動画のフレームのみでなく、タグについても動画11に表示することができる。レポート出力部214は、タグ記憶部233を検索して、指定された時点(指定された視聴率122、離脱情報123、又は離脱情報124に対応する時点を含む)が開始時点から終了時点までに含まれるタグ情報が存在する場合には、当該タグ情報に設定されている位置及び形状に基づいて、タグを動画11に描画することができる。これにより、どのようなタグが設定されていたときに離脱が発生していたのかを把握することができる。
【0037】
以上のようにして、本実施形態の視聴分析システムによれば、動画の視聴動向を表示する際に、発生した視聴者の離脱を、ポジティブなものとネガティブなものとに分けて表示することができる。
【0038】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0039】
例えば、本実施形態では、レポート画面1の視聴動向12では、時間軸121に沿った離脱の発生状況を閲覧可能にするに止めたが、離脱に関する情報を一覧表示させるようにしてもよい。例えば、レポート出力部214は、所定の単位時間(例えば、1秒、5秒等任意の時間とすることができる。)ごとにネガティブな離脱の回数を集計し、ネガティブな離脱の回数(又はネガティブな離脱の回数が全離脱の回数に占める割合)が閾値を超えた単位時間の一覧を表示することができる。その場合に、レポート出力部214は、当該単位時間中のいずれかの時点のフレームを合わせて表示することもできる。なお、いずれかの時点とは、例えば、開始時点や終了時点としてもよいし、単位時間中にタグが表示された時点としてもよいし、画像の変化(例えば、画像解析により抽出される画像中に写っているオブジェクトが動くスピードであってもよいし、画素の変化量の合計であってもよいし、他の画像の特徴量の変化であってもよい。)が所定値以上となったフレームの時点としてもよい。
【0040】
また、分析サーバ2は、離脱が所定の条件を満たした場合にアラートを出すアラート報知部を備えるようにしてもよい。アラート報知部は、例えば、ネガティブな離脱の回数が全体の離脱の回数に示す割合が所定値以上となった場合に、アラートを報知することができる。アラートは、例えば、配信者に電子メールやメッセージを送信することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 レポート画面
2 分析サーバ
3 視聴者端末
11 動画
12 視聴動向
121 時間軸
122 視聴率
123 ネガティブな離脱情報
124 ポジティブな離脱情報
231 動画記憶部
232 視聴情報記憶部
233 タグ記憶部
211 動画配信部
213 行動分析部
214 レポート出力部
【手続補正書】
【提出日】2020-10-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者ごとに視聴した動画に関する視聴情報を記憶する視聴情報記憶部と、
前記視聴者ごとに、前記視聴情報に基づいて前記動画からの離脱時点を特定するとともに、離脱後の行動を特定する行動分析部と、
前記離脱時点ごとに、前記行動の種類を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする視聴分析装置。
【請求項2】
請求項1に記載の視聴分析装置であって、
前記行動は、予めポジティブな行動とネガティブな行動とに分類されており、
前記出力部は、前記ポジティブな行動と前記ネガティブな行動とを分けて出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。
【請求項3】
請求項1に記載の視聴分析装置であって、
前記出力部は、前記離脱時点ごとに、前記離脱時点における前記動画のフレームとともに、前記行動の種類を出力すること、
を特徴とする視聴分析装置。