(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022045962
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 17/08 20060101AFI20220315BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
G02B17/08 A
G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020151744
(22)【出願日】2020-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】青木 宏治
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA02
2H087LA27
2H087MA07
2H087NA07
2H087QA03
2H087QA07
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA42
2H087RA44
2H087TA04
(57)【要約】
【課題】コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系を提供する。
【解決手段】物体側から像側へ順に、中間像を形成する第1のレンズ群LFと、中間像よりも像側に配置された第2のレンズ群LRとを有する反射屈折光学系L0であって、第1のレンズ群LFは、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2とを有し、第1のレンズ群LFの焦点距離fF、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2との間の距離dmは、所定の条件式を満足する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に、中間像を形成する第1のレンズ群と、前記中間像よりも像側に配置された第2のレンズ群とを有する反射屈折光学系であって、
前記第1のレンズ群は、第1の反射ミラーと第2の反射ミラーとを有し、
前記第1のレンズ群の焦点距離をfF、前記第1の反射ミラーと前記第2の反射ミラーとの間の距離をdmとするとき、
0.55<fF/dm<2.45
なる条件式を満足することを特徴とする反射屈折光学系。
【請求項2】
前記中間像は、前記第1の反射ミラーと前記第2の反射ミラーとの間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の反射屈折光学系。
【請求項3】
前記反射屈折光学系の全長をtdとするとき、
0.20<fF/td<1.05
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の反射屈折光学系。
【請求項4】
前記反射屈折光学系の全長をtdとするとき、
0.15<dm/td<0.42
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項5】
前記反射屈折光学系のバックフォーカスをbfとするとき、
0.05<bf/td<0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項6】
前記反射屈折光学系は、共軸系であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項7】
前記反射屈折光学系は、リング状の瞳有効領域を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項8】
前記第2のレンズ群は開口絞りを有し、前記開口絞りは前記第1の反射ミラーよりも像側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項9】
前記第2のレンズ群はフォーカスレンズ群を有し、前記フォーカスレンズ群は前記第1の反射ミラーよりも像側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項10】
前記第2のレンズ群は像振れ補正レンズ群を有し、前記像振れ補正レンズ群は前記第1の反射ミラーよりも像側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の反射屈折光学系。
【請求項11】
前記像振れ補正レンズ群の焦点距離をfRiとするとき、
0.030<fRi/td<0.115
なる条件式を満足することを特徴とする請求項10に記載の反射屈折光学系。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の反射屈折光学系と、該反射屈折光学系を介して形成された光学像を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に用いられる撮像光学系として、レンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)が短く、小型(コンパクト)でフォーカス時や防振時に高い光学性能を有することが求められている。
【0003】
特許文献1には、第1ミラーおよび第2ミラーを有して中間像を形成する対物レンズ群と、中間像の後方に屈折レンズ群により構成されるリレーレンズ群とを有する反射屈折光学系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された構成によれば、レンズ全長の短縮化を図りつつ、比較的大きな開口と高い光学性能を有する反射屈折光学系を実現することができる。しかしながら、特許文献1に開示された構成では、反射屈折光学系の全系および対物レンズ群の焦点距離が大きく、色収差等の補正が不十分であるため、コンパクトかつ良好な結像性能を実現することができない。
【0006】
そこで本発明は、コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての反射屈折光学系は、物体側から像側へ順に、中間像を形成する第1のレンズ群と、前記中間像よりも像側に配置された第2のレンズ群とを有する反射屈折光学系であって、前記第1のレンズ群は、第1の反射ミラーと第2の反射ミラーとを有し、前記第1のレンズ群の焦点距離fF、前記第1の反射ミラーと前記第2の反射ミラーとの間の距離dmは、所定の条件式を満足する。
【0008】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1における反射屈折光学系の断面図である。
【
図2】実施例1における反射屈折光学系の縦収差図である。
【
図3】実施例1における反射屈折光学系の横収差図である。
【
図4】実施例2における反射屈折光学系の断面図である。
【
図5】実施例2における反射屈折光学系の縦収差図である。
【
図6】実施例2における反射屈折光学系の横収差図である。
【
図7】実施例3における反射屈折光学系の断面図である。
【
図8】実施例3における反射屈折光学系の縦収差図である。
【
図9】実施例3における反射屈折光学系の横収差図である。
【
図10】各実施例における撮像装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1、
図4、および
図7は、それぞれ実施例1乃至3の反射屈折光学系L0の無限合焦時における断面図である。各実施例の反射屈折光学系L0は、例えばビデオカメラ、電子スチルカメラ、放送用カメラ、監視カメラ等のように撮像素子を用いた撮像装置、または銀塩フィルムを用いたカメラ等の撮像装置に用いられる。
【0013】
各実施例の反射屈折光学系L0は、物体側から像側へ順に、中間像を形成する第1のレンズ群LFと、中間像よりも像側(後方)に配置された第2のレンズ群LRとを有する光学系である。第1のレンズ群LFは、第1の反射ミラー(第1の凹面反射ミラー)M1と第2の反射ミラー(第2の凹面反射ミラー)M2とを有する。なお、
図1、
図4、
図7において、第1の反射ミラーM1は第1のレンズ群LFに属し、第2のレンズ群LRは第1の反射ミラーM1を含まない。各実施例によれば、このような構成により、反射屈折光学系の全体をコンパクトに構成することができ、かつ良好な結像性能を達成することができる。
【0014】
また、本実施形態の反射屈折光学系は、第1のレンズ群LFの焦点距離をfF、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2との間の距離をdmとするとき、以下の条件式(1)を満足する。
【0015】
0.55<fF/dm<2.45 …(1)
条件式(1)の上限値を超えると、焦点距離fFが大きくなり過ぎ、反射屈折光学系が大型化するため好ましくない。一方、条件式(1)の下限値を超えると、焦点距離fFが小さくなり過ぎ、第1のレンズ群LFの屈折力が強くなり過ぎるため、特に球面収差やコマ収差の補正が困難となり好ましくない。なお各実施例において、光軸OA上には第1の反射ミラーM1の反射面が存在しないが、距離dmは第1の反射ミラーM1の反射面が光軸OA上に存在すると仮定した(反射面を光軸OA上まで延長(内挿)した)状態で考えるものとする。また、距離dmは、第1の反射ミラーM1の像側面と第2の反射ミラーM2の物体側面との間の距離である。
【0016】
各実施例において、より好ましくは、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1a)のように設定する。
【0017】
0.60<fF/dm<2.40 …(1a)
各実施例において、さらに好ましくは、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1b)のように設定する。
【0018】
0.65<fF/dm<2.35 …(1b)
また各実施例において、好ましくは、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2との間に中間像が形成される。このような構成により、反射屈折光学系の全長を短縮することができる。
【0019】
また各実施例において、好ましくは、反射屈折光学系の全長(レンズ全長)をtdとするとき、以下の条件式(2)を満足する。
【0020】
0.20<fF/td<1.05 …(2)
条件式(2)の上限値を超えると、焦点距離fFが大きくなり過ぎ、特に色収差の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(2)の下限値を超えると、反射屈折光学系の全長tdが大きくなり過ぎ、反射屈折光学系が大型化するため好ましくない。なお、反射屈折光学系の全長tdは、最も物体側(入射側)の光学面(各実施例では、第1のレンズ群LFの最も物体側に配置された平行平板から像面IPまでの光軸OA上の距離である。ただし各実施例において、平行平板に代えて他の光学部材を用いてもよい。
【0021】
また各実施例において、好ましくは、以下の条件式(3)を満足する。
【0022】
0.15<dm/td<0.42 …(3)
条件式(3)の上限値を超えると、反射屈折光学系の全長tdが小さくなり過ぎ、特に非点収差の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(3)の下限値を超えると、距離dmが小さくなり過ぎ、特に球面収差やコマ収差の補正が困難となるため好ましくない。
【0023】
また各実施例において、好ましくは、第2のレンズ群LRは、像振れ補正レンズ群Lisを有し、像振れ補正レンズ群Lisの焦点距離をfRiとするとき、以下の条件式(4)を満足する。
【0024】
0.030<fRi/td<0.115 …(4)
像振れ補正レンズ群Lisを光軸OAと略垂直方向に(光軸OAと交差するように)移動させることにより、特に良好な像振れ補正機能を持たせることができる。条件式(4)の上限値を超えると、焦点距離fRiが大きくなり過ぎ、特に像振れ補正時の駆動量(シフト量)が大きくなり過ぎるため好ましくない。一方、条件式(4)の下限値を超えると、焦点距離fRiが小さくなり過ぎ、特に像振れ補正時の偏心収差の補正が困難となるため好ましくない。
【0025】
各実施例において、好ましくは、バックフォーカスをbfとするとき、以下の条件式(5)を満足する。
【0026】
0.05<bf/td<0.50 …(5)
条件式(5)の上限値を超えると、バックフォーカスbfが大きくなり過ぎ、反射屈折光学系が大型化するため好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を超えると、バックフォーカスbfが小さくなり過ぎ、反射屈折光学系と像面IPとが干渉する可能性があるため好ましくない。
【0027】
各実施例において、より好ましくは、条件式(2)~(5)の数値範囲を以下の条件式(2a)~(5a)のようにそれぞれ設定する。
【0028】
0.25<fF/td<1.00 …(2a)
0.18<dm/td<0.41 …(3a)
0.035<fRi/td<0.110 …(4a)
0.07<bf/td<0.45 …(5a)
また各実施例において、さらに好ましくは、条件式(2)~(5)の数値範囲を以下の条件式(2b)~(5b)のようにそれぞれ設定する。
【0029】
0.30<fF/td<0.95 …(2b)
0.21<dm/td<0.40 …(3b)
0.040<fRi/td<0.105 …(4b)
0.10<bf/td<0.40 …(5b)
好ましくは、各実施例の反射屈折光学系は、共軸系(回転対称)である(折り曲げられていない1本の光軸OAにより構成される)。これにより、反射屈折光学系をコンパクトかつ簡易に構成することができる。
【0030】
また好ましくは、各実施例の反射屈折光学系は、リング状の瞳有効領域を有する。これにより、最も物体側面から像面までの距離で規定される光学全長を短縮することができる。
【0031】
また好ましくは、各実施例の反射屈折光学系L0は開口絞りSPを有し、開口絞りSPは第1の反射ミラーM1よりも像側に配置されている。これにより、画面周辺の光量を十分に確保しつつ、簡易な構成で開口絞りSPを構成することができる。
【0032】
また好ましくは、各実施例の反射屈折光学系L0はフォーカスレンズ群Lfoを有し、フォーカスレンズ群Lfoは第1の反射ミラーM1よりも像側に配置されている。これにより、無限遠方から至近距離に至るまで良好な結像性能を確保したフォーカス機構を、簡易な構成で実現することができる。
【0033】
また好ましくは、各実施例の反射屈折光学系L0は像振れ補正レンズ群Lisを有し、像振れ補正レンズ群Lisは第1の反射ミラーM1よりも像側に配置されている。これにより、像振れ補正時にも良好な結像性能を確保した像振れ補正機構を、簡易な構成で実現することができる。
【0034】
実施例1(
図1)の反射屈折光学系L0は、有効焦点距離1200mm、開口比8.0程度の光学系である。実施例2(
図4)の反射屈折光学系L0は、有効焦点距離1200mm、開口比11.0程度の光学系である。実施例3(
図7)の反射屈折光学系L0は、有効焦点距離800mm、開口比5.6程度の光学系である。
【0035】
図1、
図4、および
図7において、第1のレンズ群LFは、中間像を形成する正の屈折力を有する。第2のレンズ群LRは、中間像よりも像側(中間像の後方)に位置し、正の屈折力を有する。第1のレンズ群LFは、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2とを有し、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM2の間に中間像が形成される。第2のレンズ群LRは、開口絞りSP、フォーカスレンズ群Lfo、および、像振れ補正レンズ群Lisを有する。フォーカスに際しては、フォーカスレンズ群Lfoを像側へ移動させることによりフォーカスを行う。像振れ補正(防振)に際しては、像振れ補正レンズ群Lisを光軸OAと略垂直方向に移動(シフト)させることにより、像振れ補正(防振)を行う。
【0036】
IPは像面であり、ビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮像光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)の撮像面が置かれる。又、銀塩フィルム用カメラの撮像光学系として使用する際にはフィルム面に相当する感光面が置かれている。また、開口絞りSPは開放Fナンバー(Fno)光束を決定(制限)する作用をするFナンバー決定部材である。
【0037】
図2(A)は実施例1(数値実施例1)における無限合焦時の縦収差図、
図2(B)は-3m合焦時の縦収差図である。
図3(A)は実施例1における無限合焦時の横収差図、
図3(B)は無限合焦時の、ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時における横収差図である。
図5(A)は実施例2(数値実施例2)における無限合焦時の縦収差図、
図5(B)は-3m合焦時の縦収差図である。
図6(A)は無限合焦時の横収差図、
図6(B)は無限合焦時の、ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時における横収差図である。
図8(A)は実施例3(数値実施例3)における無限合焦時の縦収差図、
図8(B)は-2m合焦時の縦収差図である。
図9(A)は無限合焦時の横収差図、
図9(B)は無限合焦時の、ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時における横収差図である。
【0038】
各縦収差図において、球面収差の実線はd線、二点鎖線はg線を、非点収差の破線はメリディオナル像面M、実線はサジタル像面Sを、倍率色収差はg線によって表している。各横収差図は、各像高の収差を示しており、上から順に+10割、+7割、中心、-7割、-10割、の像高におけるd線の収差図を示している。破線はサジタル像面S、実線はメリディオナル像面Mを表す。
【0039】
以下に、実施例1~3にそれぞれ対応する数値実施例1~3を示す。各数値実施例の面データにおいて、面番号は物体側(光入射側)から数えた面番号、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは物体側から数えた面番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0040】
なお、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(度)は全て各実施例の反射屈折光学系が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。バックフォーカスBFは、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。レンズ全長は、反射屈折光学系の最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスBFを加えた長さである。レンズ群は、複数のレンズから構成される場合に限らず、1枚のレンズから構成される場合も含むものとする。
【0041】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12を各次数の非球面係数とするとき、
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)2}1/2 +A4×h4+A6×h6+A8×h8+A10×h10+A12×h12
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
【0042】
(数値実施例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 5.00 1.51633 64.1
2 ∞ 115.00
3 -383.043 7.92 1.65844 50.9
4 -348.928 -7.92 1.65844 50.9
5 -383.043 -107.12
6 95.485 -3.00 1.48749 70.2
7 512.822 3.00 1.48749 70.2
8 95.485 79.81
9 20.369 10.71 1.49700 81.5
10 -17.506 1.70 1.64000 60.1
11 -89.817 21.84
12* -14.947 2.40 1.76802 49.2
13* -24.940 4.49
14(絞り) ∞ 2.08
15 44.109 10.40 1.43875 94.7
16 -49.875 0.90
17 35.296 11.20 1.49700 81.5
18 -56.054 1.70 1.83481 42.7
19 -138.321 6.54
20* 1019.886 2.10 1.69350 53.2
21* 83.618 5.16
22 38.078 17.56 1.49700 81.5
23 -67.896 6.21
24* -80.172 1.40 1.55332 71.7
25* 24.484 32.50
26 -23.043 1.50 1.48749 70.2
27 -547.254 3.55 1.88300 40.8
28 -46.955 40.28
29 -62.987 3.09 1.77250 49.6
30 -53.998 100.01
像面 ∞
非球面データ
第12面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.55893e-006 A 6=-1.99911e-008 A 8= 1.74488e-010
第13面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.76263e-006 A 6= 1.04320e-008 A 8= 1.23867e-010
第20面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.30462e-005 A 6= 1.62625e-008 A 8= 4.00629e-011 A10=-1.03883e-013
第21面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.60681e-005 A 6= 2.26342e-008 A 8= 3.25806e-011 A10=-1.01602e-013
第24面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.60499e-007 A 6= 4.27337e-008 A 8=-1.58369e-010 A10= 2.15415e-013
第25面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.17837e-005 A 6= 3.23732e-008 A 8=-8.30368e-011
各種データ
有効焦点距離 1200
Fナンバー 8.02
半画角(度) 1.03
像高 21.64
レンズ全長 380.02
BF 100.01
第1レンズ群LF 始面 1 終面 8
第2レンズ群LR 始面 9 終面 30
フォーカスレンズ群Lfo 始面 24 終面 28
像振れ補正レンズ群Lis 始面 15 終面 23
反射ミラーM1 面 4
反射ミラーM2 面 7
物体距離-3mフォーカス時のフォーカスレンズ群Lfo駆動量 +21.87
ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時の像振れ補正レンズ群Lisシフト量 +0.50
(数値実施例2)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 5.00 1.51633 64.1
2 ∞ 105.00
3 -343.282 7.98 1.65844 50.9
4 -291.856 -7.98 1.65844 50.9
5 -343.282 -99.08
6 72.520 -2.98 1.48749 70.2
7 -505.096 2.98 1.48749 70.2
8 72.520 71.21
9 16.527 9.75 1.49700 81.5
10 -15.338 1.50 1.64000 60.1
11 -22.390 0.94
12* -125.254 24.12 1.76802 49.2
13* 12.197 4.49
14(絞り) ∞ 2.32
15 24.276 6.72 1.43875 94.7
16 -23.790 1.84
17 22.901 9.06 1.49700 81.5
18 -13.551 1.16 1.77250 49.6
19 103.940 2.75
20* 14.991 1.30 1.69350 53.2
21* 11.765 0.48
22 18.407 6.26 1.49700 81.5
23 -19.100 9.21
24* -72.716 1.10 1.55332 71.7
25* 13.848 19.31
26 -17.918 1.50 1.48749 70.2
27 78.287 6.88 1.83481 42.7
28 -65.466 43.97
29 162.724 4.23 1.77250 49.6
30 -211.825 44.99
像面 ∞
非球面データ
第12面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.15643e-005 A 6=-1.38856e-007 A 8=-5.33030e-010
第13面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.46157e-005 A 6=-1.02202e-007 A 8=-1.91580e-009
第20面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.27074e-004 A 6=-4.56274e-007 A 8= 1.06537e-008 A10=-3.44700e-011
第21面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.35255e-004 A 6=-6.24368e-007 A 8= 1.36685e-008 A10=-7.42251e-011
第24面
K = 0.00000e+000 A 4=-9.73449e-006 A 6= 6.85290e-007 A 8=-9.16332e-009 A10= 4.43312e-011
第25面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.25771e-005 A 6= 4.31366e-007 A 8=-4.43069e-009
各種データ
有効焦点距離 1200
Fナンバー 11.00
半画角(度) 1.03
像高 21.64
レンズ全長 286.02
BF 44.99
第1レンズ群LF 始面 1 終面 8
第2レンズ群LR 始面 9 終面 30
フォーカスレンズ群Lfo 始面 24 終面 28
像振れ補正レンズ群Lis 始面 15 終面 23
反射ミラーM1 面 4
反射ミラーM2 面 7
物体距離-3mフォーカス時のフォーカスレンズ群Lfo駆動量 +26.29
ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時の像振れ補正レンズ群Lisシフト量 0.49
(数値実施例3)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 5.00 1.51633 64.1
2 ∞ 112.00
3 -280.303 7.99 1.65844 50.9
4 -303.213 -7.99 1.65844 50.9
5 -280.303 -101.50
6 117.211 -5.52 1.48749 70.2
7 768.442 5.52 1.48749 70.2
8 117.211 71.47
9 19.904 17.55 1.49700 81.5
10 -15.668 1.70 1.64000 60.1
11 -125.697 17.86
12* -14.787 2.40 1.76802 49.2
13* -22.384 4.49
14(絞り) ∞ 2.46
15 83.502 9.77 1.43875 94.7
16 -40.702 3.01
17 37.074 11.70 1.59522 67.7
18 -209.627 2.00 1.83481 42.7
19 248.383 5.00
20* 30.290 2.20 1.69350 53.2
21* 24.878 5.00
22 41.152 13.37 1.59522 67.7
23 -82.349 8.78
24* -145.662 1.70 1.55332 71.7
25* 22.810 30.00
26 -25.878 1.90 1.48749 70.2
27 105.353 12.00 1.83481 42.7
28 -83.663 43.97
29 242.969 6.60 1.77250 49.6
30 -374.911 49.58
像面 ∞
非球面データ
第12面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.24004e-005 A 6=-2.33442e-008 A 8= 2.01973e-010
第13面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.63616e-006 A 6= 1.50964e-008 A 8= 1.40002e-010
第20面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.97391e-005 A 6=-5.73791e-008 A 8= 1.52594e-010 A10=-1.29591e-013
第21面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.81584e-005 A 6=-6.91173e-008 A 8= 1.95478e-010 A10=-2.01991e-013
第24面
K = 0.00000e+000 A 4= 6.22583e-009 A 6= 2.62719e-008 A 8=-8.88522e-011 A10= 1.07057e-013
第25面
K = 0.00000e+000 A 4=-9.88098e-006 A 6= 1.90517e-008 A 8=-6.59440e-011
各種データ
有効焦点距離 800
Fナンバー 5.60
半画角(度) 1.55
像高 21.64
レンズ全長 340.01
BF 49.58
第1レンズ群LF 始面 1 終面 8
第2レンズ群LR 始面 9 終面 30
フォーカスレンズ群Lfo 始面 24 終面 28
像振れ補正レンズ群Lis 始面 15 終面 23
反射ミラーM1 面 4
反射ミラーM2 面 7
物体距離-2mフォーカス時のフォーカスレンズ群Lfo駆動量 +29.24
ぶれ補正角+0.3度の像ぶれ補正時の像振れ補正レンズ群Lisシフト量 +0.45
条件式(1)~(5)と数値実施例1~3における諸数値との関係を表1に示す。
【0043】
【0044】
次に、
図10を参照して、各実施例における反射屈折光学系を撮像光学系として用いたデジタルカメラ(撮像装置100)について説明する。
図10は、撮像装置100の概略図である。
【0045】
図10において、20はデジタルカメラ本体、21は撮像光学系(各実施例の反射屈折光学系)である。22は、デジタルカメラ本体20に内蔵され、撮像光学系21を介して形成された光学像(被写体像)を受光するCCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子(光電変換素子)である。23は、撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する情報を記録する記憶手段(メモリ)、24は液晶ディスプレイパネルなどにより構成され、撮像素子22の上に形成された被写体像を観察するための表示素子(ファインダ)である。
【0046】
各実施例によれば、コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系および撮像装置を提供することができる。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0048】
L0 反射屈折光学系
LF 第1のレンズ群
LR 第2のレンズ群
M1 第1の反射ミラー
M2 第2の反射ミラー