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  • 特開-接続部材及び連結体 図1
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  • 特開-接続部材及び連結体 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022045972
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】接続部材及び連結体
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20220315BHJP
【FI】
E04B2/74 501B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020151756
(22)【出願日】2020-09-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】598137423
【氏名又は名称】藤沢工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】守屋 仁司
(57)【要約】      (修正有)
【課題】室内のレイアウトを変更するに当たり、複数のパネルを接続できる接続部材を提供する。
【解決手段】接続部材10は、基部11と、取付部12と、連結部13a、13bと、を備える。基部11は、被連結部11e、11fを有する。取付部12は基部11の一方側に設けられており、仕切部材を取付可能である。連結部13a、13bは基部11の他方側に設けられており、別の接続部材10の被連結部11e、11fと連結可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仕切部材を接続するための接続部材であって、
第一被連結部を有する基部と、
前記基部の一方側に設けられ、第一の仕切部材を取付可能な取付部と、
前記基部の他方側に設けられた連結部と、
を備え、
前記連結部は、第二の仕切部材が取付可能な別の前記接続部材の前記第一被連結部と着脱可能に連結可能である、
接続部材。
【請求項2】
前記基部は、互いに離隔した複数の開口部を有し、前記基部のうち、前記複数の開口部の間の部分が、前記第一被連結部として機能し、
前記連結部は、前記基部との間に、前記別の接続部材の第一被連結部を挿入するための挿入空間を有する、
請求項1に記載の接続部材。
【請求項3】
前記取付部は、前記基部の一方側に延びると共に互いに離隔している二つの取付片を備え、
各取付片は、開口部を有し、
前記基部の開口部と前記取付片の開口部との間の部分は、別の前記接続部材の連結部を着脱可能に連結するための第二被連結部として機能する、
請求項2に記載の接続部材。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の接続部材が二つ連結されて成る連結体。
【請求項5】
請求項3に記載の接続部材が三つ連結されて成る連結体であって、
一つ目の前記接続部材と二つ目の前記接続部材とは、前記基部同士が対向すると共に、前記挿入空間に相手側の接続部材の前記第一被連結部が挿入されることにより連結されており、
三つ目の前記接続部材の基部は、前記一つ目の接続部材の取付片及び前記二つ目の接続部材の取付片と対向しており、
前記三つ目の接続部材は、前記三つ目の接続部材の挿入空間に、前記一つ目の接続部材の第二被連結部及び前記二つ目の接続部材の第二被連結部が挿入されることにより、前記一つ目の接続部材及び前記二つ目の接続部材と連結されている、
連結体。
【請求項6】
請求項5に記載の連結体に、請求項3に記載の接続部材が連結されて成る連結体であって、
四つ目の前記接続部材は、前記三つ目の接続部材とは反対側に配置されており、
前記四つ目の接続部材の基部は、前記一つ目の接続部材の取付片及び前記二つ目の接続部材の取付片と対向しており、
前記四つ目の接続部材は、前記四つ目の接続部材の挿入空間に、前記一つ目の接続部材の第二被連結部及び前記二つ目の接続部材の第二被連結部が挿入されることにより、前記一つ目の接続部材及び前記二つ目の接続部材と連結されている、
連結体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の仕切部材を接続するための接続部材に関する。また、本発明は、当該接続部材を複数連結させた連結体にも関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス等では、パネルを設置して、室内を仕切ることが行われている。近年、オフィスにおいて、固定の座席を決めず、自由に座席を選択できる、フリーアドレスと呼ばれるオフィススタイルが増えてきており、室内のレイアウトを簡単に変更できることが望まれている。特許文献1には、平板状の第一パネルと、平板状の第二パネルと、を連結する連結部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-35527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
室内のレイアウトを変更するに当たり、複数のパネルを接続できる部品の開発が求められている。
【0005】
本発明は、複数の仕切部材を接続するための接続部材を提供することを目的とする。また、本発明は、当該接続部材を複数連結させた連結体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の特徴を有する。
(項目1)
複数の仕切部材を接続するための接続部材であって、
第一被連結部を有する基部と、
前記基部の一方側に設けられ、第一の仕切部材を取付可能な取付部と、
前記基部の他方側に設けられた連結部と、
を備え、
前記連結部は、第二の仕切部材が取付可能な別の前記接続部材の前記第一被連結部と着脱可能に連結可能である、
接続部材。
【0007】
(項目2)
前記基部は、互いに離隔した複数の開口部を有し、前記基部のうち、前記複数の開口部の間の部分が、前記第一被連結部として機能し、
前記連結部は、前記基部との間に、前記別の接続部材の第一被連結部を挿入するための挿入空間を有する、
項目1に記載の接続部材。
【0008】
(項目3)
前記取付部は、前記基部の一方側に延びると共に互いに離隔している二つの取付片を備え、
各取付片は、開口部を有し、
前記基部の開口部と前記取付片の開口部との間の部分は、別の前記接続部材の連結部を着脱可能に連結するための第二被連結部として機能する、
項目2に記載の接続部材。
【0009】
(項目4)
項目1から3のいずれか1項に記載の接続部材が二つ連結されて成る連結体。
【0010】
(項目5)
項目3に記載の接続部材が三つ連結されて成る連結体であって、
一つ目の前記接続部材と二つ目の前記接続部材とは、前記基部同士が対向すると共に、前記挿入空間に相手側の接続部材の前記第一被連結部が挿入されることにより連結されており、
三つ目の前記接続部材の基部は、前記一つ目の接続部材の取付片及び前記二つ目の接続部材の取付片と対向しており、
前記三つ目の接続部材は、前記三つ目の接続部材の挿入空間に、前記一つ目の接続部材の第二被連結部及び前記二つ目の接続部材の第二被連結部が挿入されることにより、前記一つ目の接続部材及び前記二つ目の接続部材と連結されている、
連結体。
【0011】
(項目6)
項目5に記載の連結体に、項目3に記載の接続部材が連結されて成る連結体であって、
四つ目の前記接続部材は、前記三つ目の接続部材とは反対側に配置されており、
前記四つ目の接続部材の基部は、前記一つ目の接続部材の取付片及び前記二つ目の接続部材の取付片と対向しており、
前記四つ目の接続部材は、前記四つ目の接続部材の挿入空間に、前記一つ目の接続部材の第二被連結部及び前記二つ目の接続部材の第二被連結部が挿入されることにより、前記一つ目の接続部材及び前記二つ目の接続部材と連結されている、
連結体。
【発明の効果】
【0012】
本発明の接続部材を複数連結させることにより、複数の仕切部材を接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)接続部材の斜視図、(b)(a)とは反対側から見た接続部材の斜視図である。
図2】二つの接続部材を連結した連結体の斜視図である。
図3】(a)図2のIIIa-IIIa線断面図、(b)図2のIIIb-IIIb線断面図である。
図4図2の連結体の使用状態を示す平面図である。
図5】三つの接続部材を連結した連結体の斜視図である。
図6】(a)図5のVIa-VIa線断面図、(b)図5のVIb-VIb線断面図である。
図7図5の連結体の使用状態を示す平面図である。
図8】四つの接続部材を連結した連結体の斜視図である。
図9図8の連結体の使用状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照しつつ、本発明の接続部材10、及び連結体100、200、300について説明する。図1(a)は接続部材10の斜視図、図1(b)は図1(a)とは反対側から見た接続部材10の斜視図である。図2は、二つの接続部材10を連結させた連結体100の斜視図である。図3(a)は図2のIIIa-IIIa線断面図、図3(b)は図2のIIIb-IIIb線断面図である。図4は、接続部材10の使用状態の平面図である。なお、説明の便宜上、図1に示す上下方向及び横方向を、接続部材10の上下方向及び横方向として説明する。
【0015】
接続部材10は、仕切部材Pを取付可能に構成されており、複数の仕切部材Pを接続するために使用される。仕切部材Pは、例えば、室内を仕切るパネルである。接続部材10は、別の接続部材10と連結されて、連結体100(図2図4参照)を構成することができる。連結体100にさらに接続部材10を連結して(すなわち、三つの接続部材10を連結して)、連結体200(図5図7参照)を構成することができる。連結体200にさらに接続部材10を連結して(すなわち、四つの接続部材10を連結して)、連結体300(図8図9参照)を構成することができる。このように、複数の接続部材10を連結させることにより、複数の仕切部材Pを接続することができる(図4図7図9参照)。なお、各接続部材10に取り付けられる仕切部材Pは同一の仕切部材である必要はない。
【0016】
主に図1を参照して接続部材10の構造について詳細に説明する。説明の便宜上、連結体100を構成する二つの接続部材10を「第一接続部材10A」及び「第二接続部材10B」と表記し、連結体200を作製する場合に、連結体100に追加する三つ目の接続部材10を「第三接続部材10C」と表記し、連結体300を作製する場合に、連結体200に追加する四つ目の接続部材10を「第四接続部材10D」と表記することがある。
【0017】
図1に示すように、接続部材10は、基部11と、取付部12と、二つの連結部13a、13bと、を備える。接続部材10は、例えばプラスチック製の一体成形品である。基部11は上下方向に長い長方形の平板状である。取付部12は、仕切部材Pを取り付けるための部分であり、基部11の一方側に設けられている。連結部13a、13bは、別の接続部材10と連結するための部分であり、基部11の他方側に設けられている。接続部材10は基部11の中心に対して点対称である。すなわち、接続部材10は、上下反転させても同一の形状となる。
【0018】
基部11は、四つの開口部11a、11b、11c、11dを有する。開口部11aと開口部11bは同じ高さに設けられ、且つ、横方向に離隔されている。開口部11cと開口部11dは、開口部11a、11bよりも下方に設けられている。開口部11cと開口部11dは同じ高さに設けられ、且つ、横方向に離隔されている。対角に位置する開口部11aと開口部11dは、連結部13a、13bが挿入可能な大きさを有する。後述するように、基部11のうち、開口部11aと開口部11bの間の部分11eは、第二接続部材10Bの連結部13aを連結するための被連結部11eとして機能する。また、開口部11cと開口部11dの間の部分11fは、第二接続部材10Bの連結部13bを連結するための被連結部11fとして機能する。
【0019】
連結部13aは、開口部11aと開口部11bの間の部分に設けられている。連結部13bは、開口部11cと開口部11dの間の部分に設けられている。連結部13aは、基部11から突出すると共に横方向に延びている。連結部13aは、基部11との間に、挿入空間S1を有する。後述するように、挿入空間S1には、第二接続部材10Bの被連結部11eが挿入される。連結部13bは、基部11から突出すると共に、連結部13aとは逆向きに横方向に延びている。連結部13bは、基部11との間に、挿入空間S2を有する。後述するように、挿入空間S2には、第二接続部材10Bの被連結部11fが挿入される。
【0020】
取付部12は、基部11の横方向両端それぞれから延出する一対の取付片121、122を備える。仕切部材Pは、一対の取付片121、122によって囲まれる空間に嵌め込まれる。各取付片121、122のうち、基部11寄りの部分にはそれぞれ、開口部121a、122aが設けられている。開口部121a、122aは、基部11の開口部11a、11bの上端と略同じ高さから、開口部11c、11dの下端と略同じ高さまで延びている。
【0021】
後述するように、取付片121の開口部121aと基部11の開口部11aとの間の部分11gは、第三接続部材10Cの連結部13a又は第四接続部材10Dの連結部13aを連結するための被連結部11gとして機能する。また、取付片122の開口部122aと基部11の開口部11dとの間の部分11hは、第三接続部材10Cの連結部13b又は第四接続部材10Dの連結部13bを連結するための被連結部11hとして機能する。
【0022】
以下では、連結体100、200、300の作製方法について説明する。まず、図1から図3を参照して、第一接続部材10Aと第二接続部材10Bとを連結して、連結体100を作製する方法について説明する。
【0023】
第一接続部材10Aと第二接続部材10Bの基部11同士が対向するように配置する。
【0024】
第一接続部材10A又は第二接続部材10Bの一方が他方に対してやや斜めになるように第一接続部材10A又は第二接続部材10Bを傾け、それぞれの連結部13a及び連結部13bを、相手側の接続部材10の開口部11a及び開口部11dにそれぞれ挿入する。
【0025】
挿入空間S1に相手側の接続部材10の被連結部11eが挿入され、挿入空間S2に相手側の接続部材10の被連結部11fが挿入されるように、第一接続部材10A又は第二接続部材10Bの一方を他方に対して捩じる。こうして、第一接続部材10Aと第二接続部材10Bとが連結された連結体100が完成する。第一接続部材10A又は第二接続部材10Bの一方を反対方向に捩れば、第一接続部材10Aと第二接続部材10Bとを連結解除することができる。
【0026】
図4に示すように、第一接続部材10A及び第二接続部材10Bに仕切部材Pを取り付けたとき、二つの仕切部材Pの間の角度は180°である。
【0027】
図1図2図5及び図6を参照して、連結体100に、第三接続部材10Cを連結して、連結体200を作製する方法について説明する。図5は、連結体200の斜視図である。図6(a)は図5のVIa-VIa線断面図、図6(b)は図5のVIb-VIb線断面図である。
【0028】
第三接続部材10C又は連結体100の一方が他方に対してやや斜めになるように第三接続部材10C又は連結体100を傾け、第三接続部材10Cの連結部13aを、第一接続部材10Aの開口部121aに挿入し、第三接続部材10Cの連結部13bを、第二接続部材10Bの開口部122aに挿入する。
【0029】
第三接続部材10Cの挿入空間S1に第一接続部材10Aの被連結部11gが挿入され、第三接続部材10Cの挿入空間S2に第二接続部材10Bの被連結部11hが挿入されるように、第三接続部材10C又は連結体100の一方を他方に対して捩る。こうして、連結体100に第三接続部材10Cが連結された連結体200が完成する。第三接続部材10C又は連結体100の一方を反対方向に捩れば、第三接続部材10Cと連結体100とを連結解除することができる。
【0030】
なお、第三接続部材10Cは、図5に示す取付位置に代え、連結体100に対し、図5に示す取付位置とは反対側に取付可能であることは言うまでもない。
【0031】
図7に示すように、連結体200の各接続部材10に仕切部材Pを取り付けたとき、第三接続部材10Cに取り付けられた仕切部材Pと、第一接続部材10A及び第二接続部材10Bに取り付けられた仕切部材Pとの間の角度は90°である。
【0032】
図1図5及び図8を参照して、連結体200に、第四接続部材10Dを連結して、連結体300を作製する方法について説明する。図8は、連結体300の斜視図である。
【0033】
第四接続部材10Dを、連結体200の、第三接続部材10Cとは反対側に連結する。第四接続部材10Dと連結体200との連結方法及び連結解除方法はそれぞれ、第三接続部材10Cと連結体100との連結方法及び連結解除方法と同じであるため、省略する。
【0034】
図9に示すように、第四接続部材10Dに取り付けられた仕切部材Pは、第一接続部材10A及び第二接続部材10Bに取り付けられた仕切部材Pと90°の角度を成しており、第三接続部材10Cに取り付けられた仕切部材Pと180°の角度を成している。
【0035】
上記の説明の通り、本発明の接続部材10は、別の接続部材10と連結可能である。したがって、複数の接続部材10を連結させた連結体100、200、300に仕切部材Pを取り付けることにより、複数の仕切部材Pを接続することができる。
【0036】
複数の接続部材10が互いに着脱可能であることにより、連結体100、200、300を分解して、接続部材10を再利用することができる。
【0037】
複数の接続部材10を連結する際に、ネジなどの固定部材を必要とせず、挿入空間S1、S2に被連結部を挿入するだけであるため、接続部材10同士の着脱を簡単に行うことができる。
【符号の説明】
【0038】
10(10A~10D) 接続部材
11 基部
11a~11d 開口部
11e 被連結部(第一被連結部)
11f 被連結部(第一被連結部)
11g 被連結部(第二被連結部)
11h 被連結部(第二被連結部)
12 取付部
121 取付片
121a 開口部
122 取付片
122a 開口部
13a 連結部
13b 連結部
100 連結体
200 連結体
300 連結体
S1 挿入空間
S2 挿入空間
P 仕切部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9