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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022046035
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】植物の栽培方法、植物の栽培システム
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20220315BHJP
   A01G 31/00 20180101ALI20220315BHJP
【FI】
A01G7/00 601C
A01G7/00 603
A01G31/00 612
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020151862
(22)【出願日】2020-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】598116864
【氏名又は名称】平栗 健史
(71)【出願人】
【識別番号】520350432
【氏名又は名称】清水 博幸
(71)【出願人】
【識別番号】520112874
【氏名又は名称】進藤 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】平栗 健史
(72)【発明者】
【氏名】清水 博幸
(72)【発明者】
【氏名】進藤 卓也
【テーマコード(参考)】
2B022
2B314
【Fターム(参考)】
2B022DA01
2B022DA08
2B314MA01
2B314MA38
2B314PD63
(57)【要約】
【課題】植物の成長過程に応じて照明装置による光の色を制御することによって、植物を効率的に栽培する技術を提供する。
【解決手段】照明装置200は、植物の成長過程の第1期間において光を植物に照射する。照明装置200は、第1期間に続く第2期間において光を植物に照射する。照明装置200は、第2期間に続く第3期間において光を植物に照射する。照明装置200は、第1期間、第2期間、第3期間において、互いに異なった第1色の光と第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の成長過程の第1期間において光を前記植物に照射する第1ステップと、
前記第1期間に続く第2期間において光を前記植物に照射する第2ステップと、
前記第2期間に続く第3期間において光を前記植物に照射する第3ステップとを備え、
前記第1ステップと前記第2ステップと前記第3ステップにおいて、互いに異なった第1色の光と第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える植物の栽培方法。
【請求項2】
前記第1ステップでは、前記第1色の光の強さを前記第2色の光の強さよりも強くし、
前記第2ステップでは、前記第2色の光の強さを、前記第1ステップにおける前記第2色の光の強さよりも強くし、
前記第3ステップでは、前記第2色の光の強さを前記第1色の光の強さよりも強くする請求項1に記載の植物の栽培方法。
【請求項3】
前記第1ステップでは、前記第1色の光のみを使用し、
前記第2ステップでは、前記第1色の光と前記第2色の光を使用し、
前記第3ステップでは、前記第2色の光のみを使用する請求項2に記載の植物の栽培方法。
【請求項4】
前記第1期間は、前記植物の発芽のタイミングを含み、
前記第2期間は、前記植物の開花のタイミングを含み、
前記第3期間は、前記植物の着果のタイミングを含む請求項1から3のいずれかに記載の植物の栽培方法。
【請求項5】
前記第1色は赤色であり、前記第2色は青色である請求項1から4のいずれかに記載の植物の栽培方法。
【請求項6】
互いに異なった第1色の光と第2色の光とを植物に照射可能な照明装置と、
前記照明装置から照射する前記第1色の光と前記第2色の光とを制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、植物の成長過程において順に続く第1期間、第2期間、第3期間において、前記第1色の光と前記第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える植物の栽培システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栽培技術に関し、特に植物を栽培する植物の栽培方法、植物の栽培システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水耕栽培のような植物栽培において、人工的な光を照射するLED(Light Emitting Diode)等の照明装置が使用される場合、照射の効率を向上させるために、栽培する植物の株の真上にLEDが配置される。植物の各成長過程において適切に光を植物へ照射するために、LEDの間隔が変更可能に構成される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-130015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況において、本発明者は次の着想に至った。LEDには、赤色の光を照射するLED(以下、「赤色LED」という)と青色の光を照射するLED(以下、「青色LED」という)が含まれる。植物の成長過程の各段階において、光の色に応じて植物の成長が異なる場合、各色のLEDによる光の照射を制御することによって、植物の効率的な栽培が可能になる。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、植物の成長過程に応じて照明装置による光の色を制御することによって、植物を効率的に栽培する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の植物の栽培方法は、植物の成長過程の第1期間において光を植物に照射する第1ステップと、第1期間に続く第2期間において光を植物に照射する第2ステップと、第2期間に続く第3期間において光を植物に照射する第3ステップとを備える。第1ステップと第2ステップと第3ステップにおいて、互いに異なった第1色の光と第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える。
【0007】
本発明の別の態様は、植物の栽培システムである。この栽培システムは、互いに異なった第1色の光と第2色の光とを植物に照射可能な照明装置と、照明装置から照射する第1色の光と第2色の光とを制御する制御装置とを備える。制御装置は、植物の成長過程において順に続く第1期間、第2期間、第3期間において、第1色の光と第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、植物の成長過程に応じて照明装置による光の色を制御することによって、植物を効率的に栽培できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例に係る植物の成長過程を示す図である。
図2図2(a)-(c)は、照射する光の色を変更した場合の植物の成長を示す図である。
図3】実施例に係る栽培システムの構成を示す図である。
図4図3の記憶部に保持されるテーブルのデータ構造を示す図である。
図5図3の制御装置による照射手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施例を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本実施例は、LED等の照明装置のみで植物を栽培する完全人工光型の栽培システムに関する。このような栽培システムは、部屋等の施設内に接地されるので、設置のための広大な敷地が不要であるという利点を有する。また、栽培システムにおける照明装置は、ハウス栽培で十分な光量が取れない場合の補助光としても使用できるという利点を有する。栽培システムでの栽培対象となる植物には、トマト、ナス等の果菜類と、レタス、ミツバ等の葉菜類が含まれる。このような植物を栽培するために必要な光の強度として光飽和点と光補償点とが規定される。光飽和点は、成長速度が飽和する光の強度であり、光補償点は、成長に最低限必要な光の強度である。一般的に、葉菜類よりも果菜類において、光飽和点と光補償点とが高くなる傾向にあるので、果菜類は、葉菜類よりも人工光のみによる栽培が困難である。そのため、果菜類を栽培する場合、より効率的な光の照射が求められる。
【0012】
一方、植物は、光合成において葉緑体(クロロフィル)で光を吸収する。特に、赤色の光と青色の光が吸収される。しかしながら、各色の光(各波長成分の光)が植物の成長過程にどのような影響を及ぼすかは明らかではない。これらより、植物の成長過程で必要な色(波長)の光を明らかにし、それに応じて光の照射を制御することにより、植物を効率的に栽培することが求められる。これに対応するために、本実施例に係る栽培システムは、植物の成長過程をもとに複数の期間を規定し、期間に応じて光の色を変えながら光を植物に照射する。
【0013】
図1は、植物の成長過程を示す。植物は、種子10から発芽12、茎葉の増大発芽14、花芽分化・発芽16、花粉・胚のう形成18、開花・受精20、果実の肥大・熟成22、種子形成24の順に成長する。また、種子10から花芽分化・発芽16までの間では栄養成長30がなされ、花芽分化・発芽16から種子形成24、種子10までの間では生殖成長32がなされる。ここで、種子10から花芽分化・発芽16までの期間は第1期間50と定義され、第1期間50は、植物の発芽のタイミングを含む。花芽分化・発芽16から果実の肥大・熟成22までの期間は第2期間52と定義され、第2期間52は、第1期間50に続くタイミングであり、植物の開花のタイミングを含む。果実の肥大・熟成22、種子形成24、種子10を含む期間は第3期間54と定義され、第3期間54は、第2期間52に続くタイミングであり、植物の着果のタイミングを含む。
【0014】
以下では、図1のような成長過程を有する植物、例えば、果菜類のトマト(ミニトマト)に対して、照射する光の色を変更しながら成長を測定した実験を説明する。実験では、トマトの種子10を植えた水耕栽培器を3台を用意し、各水耕栽培器に対して互いに異なった色の光を照射する。例えば、1台目の水耕栽培器(以下、「第1トマト群」という)には、赤色LEDから赤色の光を照射し、2台目の水耕栽培器(以下、「第2トマト群」という)には青色LEDから青色の光を照射し、3台目の水耕栽培器(以下、第3トマト群」には赤色LEDと青色LEDから赤色と青色の混合色の光を照射する。混合色における赤色と青色の比率は1:1である。その際、照射間隔は、明期12時間、暗期12時間で統一する。また、第1トマト群から第3トマト群を設置した施設は、空調装置により28度で温度管理される。このような状況下において、苗の成長点までの高さ、開花数、着果数が測定される。
【0015】
図2(a)-(c)は、照射する光の色を変更した場合の植物の成長を示す。横軸は、種子10を植えてからの経過日数(日)を示す。種子10を植えたときから第1期間50が開始する。図2(a)の縦軸は、苗の成長点までの高さ[cm]を示す。これは、複数のトマトに対する平均値であり、双葉が100mm程度まで伸長してからの測定結果である。第1トマト群60(赤色)における苗の成長点までの高さは51.7cmであり、第2トマト群62(青色)における成長点までの高さは45cmであり、第3トマト群64(混合色)における成長点までの高さは43.8cmである。また、赤色の光はすべての成長段階で苗の高さの伸長に対し他の色よりも効果的である。
【0016】
図2(b)の縦軸は、開花数[個]を示す。第1トマト群60(赤色)の開花数は13個であり、第2トマト群62(青色)の開花数は24個であり、第3トマト群64(混合色)の開花数は35個である。そのため、開花の促進には、赤色と青色の混合色の光が適するといえる。ここで、第1トマト群60(赤色)の開花日は67日目であり、第2トマト群62(青色)の開花日は44日目であり、第3トマト群64(混合色)の開花日は38日目である。そのため、第1期間50は38日目までで終了し、第2期間52は38日目から開始する。
【0017】
図2(c)の縦軸は、着果数[個]を示す。第1トマト群60(赤色)の着果数は5個であり、第2トマト群62(青色)の着果数は24個であり、第3トマト群64(混合色)の着果数は13個である。そのため、花から実になるためには、青色の光が適するといえる。また、85日目から124日目にかけて生殖成長32がなされるので、第2期間52は85日目までで終了し、第3期間54は85日目から開始する。
【0018】
実験結果をまとめると、赤色の光は、成長促進の働きを有するので、苗の栄養成長に適する。青色の光は、生殖成長を促進する働きを有するので、着果を促すことに対して適する。赤色の光と青色の光とを組み合わせた混合色の光は、成長促進と開花の働きを有するので、開花の時期の早期化と開花数の増加に適する。そのため、光の各波長成分はトマトの生育においてそれぞれ異なる作用を寄与する。本実施例に係る栽培システム1000は、このような特性にもとづく。
【0019】
図3は、栽培システム1000の構成を示す。栽培システム1000は、水耕栽培器100、照明装置200、制御装置300、空調装置400を含み、制御装置300は、タイマ310、記憶部312、制御部314、出力部316を含む。栽培システム1000は施設500に設置されており、施設500は例えば室内である。
【0020】
水耕栽培器100は、トマトを水耕栽培する装置である。水耕栽培とは、養液栽培のうち固形培地を必要としないものであり、土を使わず水と液体肥料(養液)で植物を育てる方法である。水耕栽培器100では、肥料が入った水(溶液)にトマトの根の部分が浸されることによって、必要な水、養分と酸素を根から吸収させる。水耕栽培器100は、NFT(Nutrient Film Technique)方式、DFT(Deep Flow Technique)方式のいずれであってもよい。NFT方式は、流れる培養液に伸びた植物の根の先端から肥料と水分を吸収させる。DFT方式は、循環する液に苗を培地ごとパネル(発泡板)の穴に差し込んで一緒に浮かせる。このような水耕栽培器100には公知の技術が使用されればよい。
【0021】
照明装置200は、赤色LEDと青色LEDとを備え、水耕栽培器100の上方に設置される。赤色LEDは、例えば波長600nm~700nmの赤色の光を水耕栽培器100のトマトに照射可能である。また、青色LEDは、例えば波長400nm~500nmの青色の光を水耕栽培器100のトマトに照射可能である。赤色を第1色と呼ぶ場合、青色は第2色と呼ばれる。
【0022】
制御装置300は、照明装置200における赤色LEDと青色LEDを制御することによって、赤色の光と青色の光とをもとに、照射すべき光の色を変える。光の色を変えるために、制御装置300は、赤色LEDから照射する赤色の光の強さと、青色LEDから照射する青色の光の強さとを制御する。その際、制御装置300は、第1期間50、第2期間52、第3期間54において、赤色の光と青色の光の強さを変える。このような制御を実現するために、タイマ310は、水耕栽培器100においてトマトの栽培が開始されたタイミングを起点「T0」として、起点から経過した時間を計時する。
【0023】
記憶部312は、タイマ310において計時される時間と比較するためのテーブルを記憶する。図4は、記憶部312に保持されるテーブルのデータ構造を示す。「T0」、「T1」、「T2」が順に規定される。例えば、「T1」は「38日目」に設定され、「T2」は「85日目」に設定される。「T1」、「T2」は、実験によりこれらとは別の値に設定されてもよい。「T0」~「T1」は第1期間50とされ、「T1」~「T2」は第2期間52とされ、「T2」~は第3期間54とされる。また、第1期間50において赤色LEDの発光が規定され、第2期間52において赤色LEDと青色LEDの発光が規定され、第3期間54において青色LEDの発光が規定される。図3に戻る。
【0024】
制御部314は、タイマ310において計時された時間が「T0」~「T1」に含まれる場合、第1期間50において赤色LEDから赤色の光を照射させる。その際、制御部314は、青色LEDから青色の光を照射させない。つまり、第1期間50において、赤色の光の強さが青色の光の強さよりも強くされる。
【0025】
また、制御部314は、タイマ310において計時された時間が「T1」~「T2」に含まれる場合、第2期間52において赤色LEDから赤色の光を照射させるとともに、青色LEDから青色の光を照射させる。つまり、第2期間52における青色の光の強さが、第1期間50における青色の光の強さよりも強くされる。
【0026】
さらに、制御部314は、タイマ310において計時された時間が「T2」~に含まれる場合、第3期間54において青色LEDから青色の光を照射させる。その際、制御部314は、赤色LEDから赤色の光を照射させない。つまり、第3期間54において、青色の光の強さが赤色の光の強さよりも強くされる。
【0027】
空調装置400は、施設500内の温度および湿度が所望の値となるように空調制御を実行する。空調装置400は、例えば、28度に近づくように制御する。
【0028】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0029】
以上の構成による栽培システム1000の動作を説明する。図5は、制御装置300による照射手順を示すフローチャートである。第1期間50が開始になると(S10)、制御部314は照明装置200に赤色の光を照射させる(S12)。第2期間52が開始でなければ(S14のN)、ステップ12に戻る。第2期間52が開始になると(S14のY)、制御部314は照明装置200に赤色と青色の光を照射させる(S16)。第3期間54が開始でなければ(S18のN)、ステップ16に戻る。第3期間54が開始になると(S18のY)、制御部314は照明装置200に青色の光を照射させる(S20)。第3期間54が終了でなければ(S22のN)、ステップ20に戻る。第3期間54が終了あれば(S22のY)、処理は終了される。
【0030】
本実施例によれば、植物の成長過程の第1期間から第3期間において、互いに異なった第1色の光と第2色の光とをもとに、照射すべき光の色を変えるので、第1期間から第3期間のそれぞれに適した色の光を植物に照射できる。また、第1期間から第3期間のそれぞれに適した色の光が植物に照射されるので、植物を効率的に栽培できる。また、植物の成長過程において人工光の色を変更するので、植物の栽培を促進できる。また、第1期間において赤色の光を照射するので、発芽のタイミングにおける茎および葉の成長を促進できる。また、第2期間において赤色と青色の混合色の光を照射するので、開花のタイミングにおいて開花数を増加できる。また、第3期間において青色の光を照射するので、着果のタイミングにおいて花から着果する数を増加できる。また、色を切りかえるために、赤色LEDと青色LEDの点灯、消灯を制御するだけなので、処理を簡易にできる。
【0031】
以上、本発明の実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0032】
本実施例において植物としてトマトが栽培される。しかしながらこれに限らず例えば、トマト以外の植物が栽培されてもよい。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。
【0033】
本実施例における栽培システム1000は水耕栽培器100を含む。しかしながらこれに限らず例えば、植物は水耕栽培ではなく、土耕栽培されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【0034】
本実施例における制御装置300は、予め設定した第1期間50、第2期間52、第3期間54に応じて照明装置200の光の色を制御する。しかしながらこれに限らず例えば、カメラ等の撮像装置が水耕栽培器100の植物を撮像し、撮像した画像における植物の成長の程度に応じて第1期間50、第2期間52、第3期間54が制御されてもよい。その際、公知の画像認識処理、機械学習処理が使用されればよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【0035】
本実施例における制御装置300は、第1期間50において青色LEDから青色の光を照射させず、第3期間54において赤色LEDから赤色の光を照射させない。しかしながらこれに限らず例えば、制御装置300は、第1期間50において赤色LEDからの赤色の光よりも弱くなるように、青色LEDから青色の光を照射してもよい。また、制御装置300は、第3期間54において青色LEDからの青色の光よりも弱くなるように、赤色LEDから赤色の光を照射させない。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【符号の説明】
【0036】
100 水耕栽培器、 200 照明装置、 300 制御装置、 310 タイマ、 312 記憶部、 314 制御部、 316 出力部、 400 空調装置、 500 施設、 1000 栽培システム。
図1
図2
図3
図4
図5