(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022046572
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】性能向上した3次元印刷
(51)【国際特許分類】
B22F 10/368 20210101AFI20220315BHJP
B22F 10/366 20210101ALI20220315BHJP
B22F 10/73 20210101ALI20220315BHJP
B22F 10/28 20210101ALI20220315BHJP
B22F 10/25 20210101ALI20220315BHJP
B22F 10/38 20210101ALI20220315BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20220315BHJP
B29C 64/135 20170101ALI20220315BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20220315BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20220315BHJP
【FI】
B22F10/368
B22F10/366
B22F10/73
B22F10/28
B22F10/25
B22F10/38
B29C64/393
B29C64/135
B33Y10/00
B33Y50/02
【審査請求】有
【請求項の数】34
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021204515
(22)【出願日】2021-12-16
(62)【分割の表示】P 2018530162の分割
【原出願日】2016-12-09
(31)【優先権主張番号】62/317,070
(32)【優先日】2016-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/265,817
(32)【優先日】2015-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516379423
【氏名又は名称】ヴェロ・スリー・ディー・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ブラー,ベンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】ミルシテイン,イーラル
(72)【発明者】
【氏名】ラパス,タッソ
(72)【発明者】
【氏名】ブレゾッキー,トーマス・ブラシウス
(72)【発明者】
【氏名】シメオニディス,キモン
(72)【発明者】
【氏名】シーリンガー,シャーマン
(72)【発明者】
【氏名】メンデルスバーグ,ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアンセン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】マーフリー,ザッカリー・ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ラッペン,アラン・リック
(57)【要約】 (修正有)
【課題】印刷された3D物体の変形を低減する、3次元物体の印刷方法を提供する。
【解決手段】(A)予備変形された材料を、プラットフォームの上方に配置される硬化した材料の底部スキン層に提供する工程であって、底部スキン層は3次元物体の一部であり、(B)エネルギービームを使用して、(I)予備変形された材料を、3次元物体の一部として、変形した材料の第1の部分に変形する工程であって、第1の部分は横方向の第1の断面を有し、(II)(a)底部スキン層の一部であって、かつ(b)第1の断面と少なくとも部分的にオーバーラップする横方向の第2の断面を有する第2の部分の温度を、(i)底部スキン層の材料の固相温度を上回り、かつ液相温度を下回る温度、および(ii)第2の部分における底部スキン層の材料が塑性降伏する温度、のうちの少なくとも一方とする標的温度値まで少なくとも上昇させる工程と、を含む方法とする。
【選択図】
図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元物体を印刷するための方法であって、
(A)予備変形された材料を、プラットフォームの上方に配置される硬化した材料の底
部スキン層に提供する工程であって、前記底部スキン層は前記3次元物体の一部であり、
(B)エネルギービームを使用して、
(I)前記予備変形された材料を、前記3次元物体の一部として、変形した材料の第
1の部分に変形する工程であって、前記第1の部分は横方向の第1の断面を有し、
(II)(a)前記底部スキン層の一部であって、かつ(b)前記第1の断面と少な
くとも部分的にオーバーラップする横方向の第2の断面を有する第2の部分の温度を、(
i)前記底部スキン層の材料の固相温度を上回り、かつ液相温度を下回る温度、および(
ii)前記第2の部分における前記底部スキン層の材料が塑性降伏する温度、のうちの少
なくとも一方とする標的温度値まで少なくとも上昇させる工程と、を含む方法。
【請求項2】
前記第1の断面の中央は前記第2の断面の上方である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硬化した材料の底部スキン層は、前記プラットフォームに垂直な方向に沿って前記
プラットフォームの上方に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の部分の前記温度は、シミュレーションによって上昇する、請求項1に記載の
方法。
【請求項5】
前記シミュレーションは、前記3次元物体を印刷するための温度シミュレーションまた
は機構シミュレーションを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記シミュレーションは、熱機構シミュレーションを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記シミュレーションは、前記3次元物体の材料特性を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の部分の前記温度は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、システムオンチ
ップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッ
サ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、または、フィールドプロ
グラマブルゲートアレイ(FPGA)によって上昇する、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
3次元物体を印刷するための方法であって、
(A)予備変形された材料と硬化した材料の底部スキン層とを含む材料床を提供する工
程であって、前記材料床はプラットフォームの上方に配置され、前記底部スキン層は前記
3次元物体の一部であり、前記予備変形された材料の少なくとも一部は前記底部スキン層
の上方に配置され、
(B)平面状の層の第1の部分をエネルギービームで照射して、
(I)前記第1の部分における前記予備変形された材料を、前記3次元物体の一部と
して、変形した材料に変形する工程であって、前記第1の部分は横方向の第1の断面を有
し、
(II)(a)前記底部スキン層の一部であって、かつ(b)前記第1の断面とオー
バーラップする横方向の第2の断面を有する第2の部分の温度を、(i)前記底部スキン
層の材料の固相温度を上回り、かつ液相温度を下回る温度、および(ii)前記第2の部
分における前記底部スキン層の材料が塑性降伏する温度、のうちの少なくとも一方とする
標的温度値まで少なくとも上昇させる工程と、を含む方法。
【請求項10】
前記第2の部分の前記温度は、フィードバック制御またはフィードフォワード制御に基
づいて上昇する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の部分の前記温度は、閉ループ制御または開ループ制御に基づいて上昇する、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記制御は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、システムオンチップ(SOC)、
特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、
プログラマブルロジックデバイス(PLD)、またはフィールドプログラマブルゲートア
レイ(FPGA)に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記材料床を提供する工程は、前記予備変形された材料の余剰分を、気体流れを使用し
て前記材料床の露出した表面から取り除き、前記予備変形された材料を前記気体流れから
サイクロン分離することによって、前記予備変形された材料の層を分注する工程を含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項14】
3次元物体を印刷するための方法であって、
(a)予備変形された材料を、プラットフォームの上方に配置される硬化した材料の底
部スキン層に提供する工程であって、前記底部スキン層は前記3次元物体の一部であり、
(b)エネルギービームを使用して前記予備変形された材料の一部分を、前記底部スキ
ン層の上方に配置される変形した材料の一部分に変形する工程と、
(c)前記変形した材料の一部分の下方に配される前記底部スキン層における前記3次
元物体の温度が、(i)前記底部スキン層の材料の固相温度を上回り、かつ液相温度を下
回る温度、および(ii)前記底部スキン層の材料が塑性降伏する温度、のうちの少なく
とも一方となるように、前記エネルギービームを設定する工程と、を含む方法。
【請求項15】
前記変形した材料は溶融プールである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程(c)に引き続いて工程(b)を繰り返す工程をさらに含む、請求項14に記載の
方法。
【請求項17】
前記底部スキン層は、前記プラットフォームに垂直な方向に沿って前記変形した部分の
下方に配される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記エネルギービームにおいて、前記エネルギービームの出力密度、断面積、軌道、速
度、焦点、エネルギープロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフルエンスが設定
される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記予備変形された材料は、元素金属、金属合金、セラミック、および元素炭素の同素
体からなる群から選択される少なくとも1つの部材で形成される粒子材料を含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項20】
3次元物体を印刷するための方法であって、
(a)予備変形された材料と硬化した材料の底部スキン層とを含む材料床を提供する工
程であって、前記材料床はプラットフォームの上方に配置され、前記底部スキン層は前記
3次元物体の一部であり、前記予備変形された材料の少なくとも一部は前記底部スキン層
の上方に配置され、前記上方とは前記プラットフォームに対向する方向に沿ったものであ
り、
(b)エネルギービームを使用して前記予備変形された材料の少なくとも一部を、前記
3次元物体の一部として変形した材料に変形する工程と、
(c)前記変形した材料の一部分の下方に配される前記底部スキン層における前記3次
元物体の温度が、(i)前記底部スキン層の材料の固相温度を上回り、かつ液相温度を下
回る温度、および(ii)前記底部スキン層の材料が塑性降伏する温度、のうちの少なく
とも一方となるように、前記エネルギービームを設定する工程と、を含む方法。
【請求項21】
前記底部スキン層は、(i)前記3次元物体、(ii)前記3次元物体の吊り構造、ま
たは(iii)前記3次元物体の空洞天井、において形成された第1の層である、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
前記底部スキン層は、前記底部スキン層の底部表面上に半径XYの球を有し、直線XY
と前記底部スキン層の平均層化平面に垂直な方向との間の角度は、約45度~約90度の
範囲である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記3次元物体の前記第1の層は、前記3次元物体を印刷している間において、2ミリ
メートル以上離間した補助的な支持特徴部を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記3次元物体の前記吊り構造は、前記3次元物体または前記プラットフォームから接
続されていない少なくとも1つの側面を有する、請求項22の記載の方法。
【請求項25】
前記吊り構造は、2ミリメートル以上離間した補助的な支持特徴部を備える、請求項2
2に記載の方法。
【請求項26】
前記3次元物体の前記空洞天井は、前記3次元物体または前記プラットフォームから接
続されていない少なくとも1つの側面を有する、請求項22の記載の方法。
【請求項27】
前記吊り構造は、2ミリメートル以上離間した補助的な支持部を備える、請求項22に
記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年12月10日出願の米国仮特許出願第62/265,817号、
および2016年4月1日出願の米国仮特許出願第62/317,070号(その各々は
参照により全体が本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
3次元(3D)印刷(例えば、付加製造)は、設計から任意の形状の3次元(3D)物
体を作製するためのプロセスである。設計は、電子的なデータソース、ハードコピー、ま
たは物理的構造(例えば、物理的モデル)などのデータソースの形態であってもよい。ハ
ードコピーは3D物体の2次元表現であってもよい。データソースは電子的な3Dモデル
であってもよい。3D印刷は、材料の連続的な層を相互の頂部の上に置いて層状3D物体
(例えば、硬化した材料の)が形成される、付加プロセスを通して達成されてもよい。こ
のプロセスは制御される場合がある(例えば、コンピュータ制御および/または手動制御
)。例えば、3Dプリンタは工業用ロボットとすることができる。
【0003】
3D印刷はカスタムパーツを迅速かつ効率的に生成することができる。3D印刷プロセ
スでは、元素金属、金属合金、セラミック、元素炭素、または高分子材料を含む様々な材
料を使用することができる。一般的な付加3D印刷プロセスでは、第1の材料層が形成さ
れ、そしてその後に連続的な材料層(またはその一部)が1つずつ付加され、設計された
3次元構造(3D物体)全体が実体化するまで、各々の新しい材料層が予め形成された材
料層の上に付加される。
【0004】
3Dモデルは、コンピュータ支援設計パッケージを利用して、または3Dスキャナーを
介して作り出される場合がある。3Dコンピュータグラフィックのための幾何学的なデー
タを調製する手動モデリングプロセスは、彫刻またはアニメーションなどの造形美術と類
似でありうる。3Dスキャンは、実際の物体の形状(例えば、さらに外観)のデジタルデ
ータを解析および収集するプロセスである。このデータに基づき、スキャンした物体の3
Dモデルを生産することができる。3Dモデルは、コンピュータ支援設計(CAD)を含
んでもよい。
【0005】
現在では多くの付加プロセスが利用可能である。これらは実体化した構造を作り出すた
めに層を堆積する様式が異なる場合がある。これらは設計された構造を生成するために使
用される材料が変動する場合がある。一部の方法は、層を生産するために材料を溶融また
は軟化する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
時々、3D印刷プロセスの間および/または後に、印刷された3次元(3D)物体が曲
がる、反る、丸まる、巻く、または別の方法で変形する場合がある。かかる変形を回避す
るために、補助的な支持部が挿入されてもよい。要求された3D製品(例えば、3D物体
)を生産するために、これらの補助的な支持部は、引き続いて、印刷された3D物体から
取り除かれる場合がある。補助的な支持部の存在は、3D物体を製造するのに必要なコス
トおよび/または時間を増大させうる。時々、補助的な支持部の存在のための要件は、所
望の3D物体の形成を妨げ(例えば、阻止)する。例えば、補助的な支持部の存在は、所
望の3D物体の一部としての、特定の吊り構造(例えば、レッジ)および/または空洞の
形成を妨げうる。補助的な支持部の存在のための要件は、3D物体の設計、および/また
はそれらのそれぞれの実体化に制約を置きうる。一部の実施形態において、本開示におけ
る本発明は変形の程度が低減された、3D物体の生成を容易にする。一部の実施形態にお
いて、本開示における本発明は、減少した数(例えば、不在)の補助的な支持部(例えば
、補助的な支持部を有さない)で製造される3D物体の生成を促進する。一部の実施形態
において本開示における本発明は、減少した量の設計および/または製造上の制約を有す
る3D物体(本明細書では「低制約3D物体」と称する)の生成を促進する。一部の実施
形態において、3D物体を形成する層は、大きなタイルを用いて製造される。タイルは、
タイル内部に小径のエネルギービーム(例えば、スキャンエネルギービーム)をハッチン
グすることで形成されうる。タイルは、(例えば実質的に)固定である大径のエネルギー
ビーム(例えば、タイリングエネルギー流束)を照射することで形成されうる。タイルは
、低出力エネルギービームで形成される場合があり、この低出力エネルギービームは、一
部の実施例では、以前に形成された3D物体の層(例えば照射される部分の下方に配置さ
れる)の一部分を貫通して、これらの層が、(i)底部スキン層材料の固相線温度を上回
り、かつ液相線温度を下回る(例えば、液化温度において)、または(ii)底部スキン
層において材料が塑性降伏する、高温に達することを許容する。例えば、以前に形成され
た層は、3D物体全体の、3D物体の吊り構造の、または3D物体内の隙間天井の、底部
スキン層とすることができる。タイルを形成するエネルギービームは、デフォーカスされ
たビームとすることができる。本開示は、光ディフューザを使用してこうしたビームを形
成するための方法を詳述する。
【0007】
本明細書に記述される一態様は、変形の程度が低減された(例えば、実質的に変形され
ていない)、3D物体を生成するための、方法、システム、ソフトウェア、および/また
は装置である。3D物体は1つ以上の補助的な支持部を欠くことができる。3D物体は、
1つ以上の補助的な支持部の以前の存在を示す跡を欠くことができる。3D物体は、広範
な3D物体とすることができる。3D物体は、大きな3D物体とすることができる。3D
物体は、大きな吊り構造を備えてもよい(例えば、ワイヤ、レッジ、またはシェルフ)。
大きな、とは少なくとも約10cmの基本的な長さスケール(FLS)を有する3D物体
としうる。
【0008】
しばしば、特定のタイプの微細構造(例えば、少なくとも3D物体の一部分における)
を形成するために3D物体の微細構造を制御することが望ましい。時には、3D物体の1
つ以上の(例えば、特定の)部分において変動した材料および/または材料微細構造を有
する3D物体を製造することが望ましい。例えば、高密度の中心と多孔ブレードを含むモ
ーターが必要とされる場合がある。本開示は、こうした所望の3D物体の形成を記述する
。一部の実例において、硬化した材料の層の少なくとも一部分が形成される方法(例えば
、これはその一部分の材料特性に影響を与えうる)を制御することが望ましい。硬化した
材料の層は、少なくとも1つの溶融プールを含んでもよい。一部の実例では、この溶融プ
ールの1つ以上の特徴を制御することが望ましい場合がある。
【0009】
一部の実例では、3D物体は、3D印刷プロセスの間に変形し、材料床から突出する。
こうした現象は、顧客の要求に遵守する3D物体を形成することを困難にする場合がある
。また、こうした現象は、予め変形された(例えば、粒子)材料の平面化された層の堆積
および/または平準化に負担をかける場合もある。本開示は、材料床の露出した表面から
の突出した物体に対処する、方法および装置を詳述する。例えば、それと接触することな
く、例えば、予め変形された材料および/または破片を標的表面から離して向ける(例え
ば、引き寄せるおよび/または操作する)力を使用して、露出した表面材料床を平面化す
る材料除去部材を用いることによる。
【0010】
時々、3D物体を形成しなかった材料床の任意の残りの部分を、印刷された3D物体か
ら、それが印刷されたのと同一の雰囲気下で、取り除くことが望ましい。例えば、予め変
形された材料が酸素および/または水の影響を受けやすい場合、および/あるいは別の方
法で周囲環境において高反応性である場合である。本開示は、一の材料からの3D物体の
クリーニングが、3D物体が形成されるのと同一の環境における残りの部分となることを
許容する、方法および装置を詳述する。
【0011】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)予め変形された材料を含む
材料床を提供することと、(b)少なくとも1ミリ秒の第1の期間の間に実質的に固定で
ある露出した表面の第1の位置に向けられたエネルギービームを使用して材料床の露出し
た表面を照射して、第1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第
1のタイルを形成することと、(c)エネルギービームを露出した表面の第2の位置に並
進移動させることであって、第2の位置は第1の位置とは異なり、エネルギービームは予
め変形された材料を変形することなく並進移動する、並進移動させることと、(d)第2
の位置において材料床の露出した表面を、少なくとも約1ミリ秒の第2の期間の間に第2
の位置において実質的に固定であるエネルギービームで照射して、第2の位置における予
め変形された材料を変形した材料に変形して第2のタイルを形成することと、を含む。
【0012】
エネルギービームは、最大で約8000W/mm2の出力密度を有しうる。第1の期間
は、実質的に第2の期間と等しくすることができる。第1の期間は、少なくとも1ミリ秒
(msec)とすることができる。エネルギービームは、少なくとも約1msec、10
msec、50msec、250msec、または500msecの第3の期間の間に並
進移動しうる。エネルギービームの断面は、少なくとも約0.1平方ミリメートル(mm
2)、または0.2とすることができる。エネルギービームの直径は、少なくとも約30
0マイクロメートルとすることができる。第1の位置と第2の位置との間の距離は、少な
くとも約100マイクロメートル、200マイクロメートル、または250マイクロメー
トルとすることができる。第2のタイルの水平断面は、第1のタイルの水平断面と少なく
とも接触してもよい。接触は、オーバーラップを含んでもよい。第2のタイルの水平断面
は、第1のタイルの水平断面と少なくとも部分的にオーバーラップしてもよい。第2のタ
イルは、第1のタイルと少なくとも約40%オーバーラップしてもよい。第2のタイルの
水平断面は、少なくとも約40%で第1のタイルの水平断面と(例えば、完全に)オーバ
ーラップしてもよい。本方法は、予め変形された材料の過剰を材料床の露出した表面から
取り除く(例えば、気体流れを使用し、そして所望により予め変形された材料を気体流れ
から(例えば、サイクロン)分離することで)ことで予め変形された材料の層を分注する
ことをさらに含んでもよい。第2のタイルは、第1のタイルと少なくとも接触してもよい
。第2のタイルは、第1のタイルと少なくとも部分的にオーバーラップしてもよい。オー
バーラップは、少なくとも約40%とすることができる。オーバーラップは、本明細書に
述べる水平断面オーバーラップの任意の値とすることができる。
【0013】
予め変形された材料は、元素金属、金属合金、セラミック、および元素炭素の同素体か
らなる群から選択される少なくとも1つの部材としてもよい。変形は融合を含むことがで
きる。融合は焼結または溶融を含むことができる。溶融は、完全溶融を含むことができる
。3D印刷は、周囲圧力にあってもよい。3D印刷は、大気圧にあってもよい。3D印刷
は、周囲温度にあってもよい。3D印刷は、室温にあってもよい。3D印刷は、付加製造
を含むことができる。
【0014】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)予め変形された材料を含む
材料床を提供することと、(b)第1の期間の間に実質的に固定である露出した表面の第
1の位置に向けられたエネルギービームを使用して材料床の露出した表面を照射して、第
1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイルを形成する
ことであって、エネルギービームは最大で約8000ワット毎平方ミリメートルと出力密
度を有する、形成することと、(c)エネルギービームを露出した表面の第2の位置に並
進移動させることであって、第2の位置は第1の位置とは異なり、エネルギービームは予
め変形された材料を変形することなく並進移動する、並進移動させることと、(d)第2
の位置において材料床の露出した表面を、第2の期間の間に第2の位置において実質的に
固定であるエネルギービームで照射して、第2の位置における予め変形された材料を変形
した材料に変形して第2のタイルを形成することと、を含む。
【0015】
出力密度は、最大で5000W/mm2としてもよい。エネルギービームは、少なくと
も約1ミリ秒の期間内で並進移動してもよい。エネルギービームは、少なくとも約1ミリ
秒(msec)、10msec、50msec、250msec、または500msec
の期間内で並進移動してもよい。並進移動は、少なくとも約1msec、10msec、
50msec、250msec、または500msecの間とすることができる。エネル
ギービームの断面は、少なくとも約0.1平方ミリメートル(mm2)、または0.2と
することができる。エネルギービームの直径は、少なくとも約300マイクロメートル、
500マイクロメートル、または600マイクロメートルとすることができる。第1の位
置と第2の位置との間の距離は、少なくとも約100マイクロメートル、200マイクロ
メートル、または250マイクロメートルとすることができる。第2のタイルは、第1の
タイルと少なくとも接触(例えば、接触およびオーバーラップ)してもよい。
【0016】
実質的に固定とは、エネルギービームのFLS(例えば、直径)よりも小さい空間的振
動を含みうる。
【0017】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、予め変形された材料を含む材料床
を提供することと、(c)第1の期間の間、実質的に固定の、露出した表面の第1の位置
に向けられたデフォーカスされたエネルギービームを使用して材料床の露出した表面を照
射して第1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイルを
形成する、照射することと、(d)デフォーカスされたエネルギービームを露出した表面
の第2の位置に並進移動させることであって、第2の位置は第1の位置とは異なり、デフ
ォーカスされたエネルギービームは予め変形された材料を変形することなく並進移動する
、並進移動させることと、(e)第2の位置において材料床の露出した表面を、第2の期
間の間に第2の位置において実質的に固定であるデフォーカスされたエネルギービームで
照射して、第2の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第2のタイ
ルを形成することと、を含む。
【0018】
デフォーカスされたエネルギービームの直径は、少なくとも約300マイクロメートル
とすることができる。第1の期間と第2の期間の少なくとも一方は少なくとも約1ミリ秒
とすることができる。第1の期間は、第2の期間と(例えば、実質的に)等しくすること
ができる。エネルギービームは、少なくとも約1ミリ秒の第3の期間内で並進移動しうる
。第1の位置と第2の位置との間の距離は、少なくとも100マイクロメートルとするこ
とができる。第2のタイルは、第1のタイルと少なくとも接触してもよい。第2のタイル
は、第1のタイルと少なくとも部分的にオーバーラップしてもよい。オーバーラップは、
少なくとも約40%とすることができる。オーバーラップは、本明細書に述べる水平断面
オーバーラップの任意の値とすることができる。第1の期間は、少なくとも約1ミリ秒(
msec)、10msec、50msec、250msec、または500msecとす
ることができる。並進移動は、少なくとも約1msec、10msec、50msec、
250msec、または500msecの間とすることができる。デフォーカスされたエ
ネルギービームの断面は、少なくとも約0.1平方ミリメートル(mm2)、または0.
2とすることができる。デフォーカスされたエネルギービームの直径は、少なくとも約3
00マイクロメートルとすることができる。第1の位置と第2の位置との間の距離は、少
なくとも約250マイクロメートルとすることができる。デフォーカスされたエネルギー
ビームの出力密度は、最大で約6000W/mm2としてもよい。
【0019】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、予め変形された材料を含む材料床
を提供することと、拡散されたエネルギービームを生成するためにエネルギービームを光
ディフューザに向けることと、(c)第1の期間の間、実質的に固定の、露出した表面の
第1の位置に向けられた拡散されたエネルギービームを使用して材料床の露出した表面を
照射して第1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイル
を形成する、照射することと、(d)拡散されたエネルギービームを露出した表面の第2
の位置に並進移動させることであって、第2の位置は第1の位置とは異なり、並進移動は
予め変形された材料を変形しない、並進移動させることと、(e)第2の位置において材
料床の露出した表面を、第2の期間の間に第2の位置において実質的に固定である拡散さ
れたエネルギービームで照射して、第2の位置における予め変形された材料を変形した材
料に変形して第2のタイルを形成することと、を含む。
【0020】
光ディフューザは、エネルギービームの波面を歪めうる。光ディフューザは、マイクロ
レンズ(例えば、アレイ)またはデジタルマスクを含みうる。光ディフューザは、ディフ
ューザホイール内に含めることができる。ディフューズされたエネルギービームの直径は
、少なくとも約300マイクロメートルとすることができる。第1の期間と第2の期間の
少なくとも一方は少なくとも約1ミリ秒とすることができる。第1の期間は、第2の期間
と(例えば、実質的に)等しくすることができる。並進移動は、少なくとも約1ミリ秒の
間とすることができる。第1の位置と第2の位置との間の距離は、少なくとも100マイ
クロメートルとすることができる。第2のタイルは、第1のタイルと少なくとも接触して
もよい。第2のタイルは、第1のタイルと少なくとも部分的にオーバーラップしてもよい
。オーバーラップは、少なくとも約40%とすることができる。オーバーラップは、本明
細書に述べる水平断面オーバーラップの任意の値とすることができる。第1の期間は、少
なくとも約1ミリ秒(msec)、10msec、50msec、250msec、また
は500msecとすることができる。並進移動は、少なくとも約1msec、10ms
ec、50msec、250msec、または500msecの間とすることができる。
ディフューズされたエネルギービームの断面は、少なくとも約0.1平方ミリメートル(
mm2)、または0.2とすることができる。エネルギービームの直径は、少なくとも約
300マイクロメートルとすることができる。第1の位置と第2の位置との間の距離は、
少なくとも約100マイクロメートルとすることができる。ディフューズされたエネルギ
ービームの出力密度は、最大で約7000W/mm2としてもよい。
【0021】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、露出した表面の少なくとも一部
分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するエネルギービームを生成するように
構成されたエネルギー源であって、材料床に隣接して配置される、エネルギー源と、材料
床とエネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントローラであって、エネルギー
ビームに、(i)少なくとも1ミリ秒の第1の期間の間に実質的に固定である材料床の露
出した表面の第1の位置を照射して、第1の位置における予め変形された材料を変形した
材料に変形して第1のタイルを形成することと、(ii)エネルギービームを露出した表
面の第2の位置に並進移動させることであって、第2の位置は第1の位置とは異なり、並
進移動は予め変形された材料を変形しない、並進移動させることと、(iii)第2の位
置において材料床の露出した表面を、少なくとも約1ミリ秒の第2の期間の間に第2の位
置において実質的に固定であるエネルギービームで照射して、第1の位置における予め変
形された材料を変形した材料に変形して、第1のタイルとオーバーラップする第2のタイ
ルを形成することと、を指示する、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0022】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、露出した表面の少なくとも一部
分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するエネルギービームを生成するように
構成されたエネルギー源であって、最大で約8000ワット毎平方ミリメートルと出力密
度を有し、材料床に隣接して配置される、エネルギー源と、材料床とエネルギー源に動作
可能に連結される1つ以上のコントローラであって、エネルギービームに、(i)第1の
期間の間に実質的に固定である材料床の露出した表面の第1の位置を照射して、第1の位
置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイルを形成することと
、(ii)エネルギービームを露出した表面の第2の位置に並進移動させることであって
、第2の位置は第1の位置とは異なり、並進移動は予め変形された材料を変形しない、並
進移動させることと、(iii)第2の位置において材料床の露出した表面を、第2の期
間の間に第2の位置において実質的に固定であるエネルギービームで照射して、第1の位
置における予め変形された材料を変形した材料に変形して、第1のタイルとオーバーラッ
プする第2のタイルを形成することと、を指示する、1つ以上のコントローラと、を備え
る。
【0023】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、材料床の少なくとも一部分を3
次元物体の一部として変形した材料に変形するエネルギービームを生成するように構成さ
れたデフォーカスされたエネルギー源であって、材料床に隣接して配置される、デフォー
カスされたエネルギー源と、材料床、エネルギー源、および光ディフューザに動作可能に
連結される1つ以上のコントローラであって、デフォーカスされたエネルギービームに、
(i)第1の期間の間に実質的に固定である材料床の露出した表面の第1の位置を照射し
て、第1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイルを形
成することと、(ii)露出した表面の第2の位置に並進移動させることであって、第2
の位置は第1の位置とは異なり、並進移動は予め変形された材料を変形しない、並進移動
させることと、(iii)第2の位置において材料床の露出した表面を、第2の期間の間
に第2の位置において実質的に固定であるエネルギービームで照射して、第1の位置にお
ける予め変形された材料を変形した材料に変形して、第2のタイルを形成することと、を
指示する、1つ以上のコントローラと、を備える。例えば、第1のタイルは、第2のタイ
ルと少なくとも接触する。
【0024】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、エネルギービームの第1の断面
を拡散して第1の断面に対して拡散された第2の断面を形成するように構成された光ディ
フューザと、材料床の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形す
るエネルギービームを生成するように構成されたエネルギー源であって、材料床に隣接し
て配置される、エネルギー源と、材料床、エネルギー源、および光ディフューザに動作可
能に連結される1つ以上のコントローラであって、(例えば、集合的にまたは個々に)(
I)第1の断面を有するエネルギービームに、光ディフューザを通して移動して第1の断
面を拡散して第2の断面を形成するように、(II)第2の断面を有するエネルギービー
ムに(i)第1の期間の間に実質的に固定である材料床の露出した表面の第1の位置を照
射して、第1の位置における予め変形された材料を変形した材料に変形して第1のタイル
を形成することと、(ii)露出した表面の第2の位置に並進移動させることであって、
第2の位置は第1の位置とは異なり、並進移動は予め変形された材料を変形しない、並進
移動させることと、(iii)第2の位置において材料床の露出した表面を、第2の期間
の間に第2の位置において実質的に固定であるエネルギービームで照射して、第1の位置
における予め変形された材料を変形した材料に変形して、第1のタイルとオーバーラップ
する第2のタイルを形成することと、を指示する、1つ以上のコントローラと、を備える
。
【0025】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(A)第1の予め変形された材料
を、プラットフォームの上方に配置される硬化した材料の底部スキン層に提供することで
あって、底部スキン層は3次元物体の一部である、提供することと、(B)エネルギービ
ームを使用して、(I)予め変形された材料を3次元物体の一部として変形した材料の第
1の部分に変形することであって、この第1の部分は第1の横方向の断面を有している、
変形することと、(II)(a)底部スキン層の一部であって(b)第1の横方向の断面
と少なくとも部分的にオーバーラップする第2の横方向の断面を有する第2の部分の温度
を、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を下回る、および
(ii)第2の部分において底部スキン層の材料が塑性降伏する温度における、のうちの
少なくとも一方である、少なくとも標的温度値まで増大させることと、を含む。
【0026】
硬化した材料の底部スキン層は、プラットフォームに垂直な方向に沿ってプラットフォ
ームの上方に配置されてもよい。上方とは、真上(例えば、底部スキン層がプラットフォ
ームに接触するように)とすることができる。提供することは、ストリーミングを含むこ
とができる。変形は、底部スキン層の上方、または底部スキン層におけるものとすること
ができる。変形は、底部スキン層と変形した材料との間の接触形成に先立つものとするこ
とができる。変形は、底部スキン層におけるものとすることができる。第1の断面の中央
は、第2の断面の上方(例えば、これと整列して)とすることができる。上方とは、プラ
ットフォームに垂直な方向に沿ったものとすることができる。上方とは、プラットフォー
ムに対向した方向とすることができる。上方とは、重心に対向する方向とすることができ
る。増大は、閉ループ制御または開ループ制御を使用することを含むことができる。制御
は、温度制御を含むことができる。増大は、フィードバック制御またはフィードフォワー
ド制御を使用することを含むことができる。制御は、グラフィカル処理ユニット(GPU
)、システムオンチップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け
命令セットプロセッサ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、また
は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用することを含むことがで
きる。増大は、シミュレーションを使用することを含むことができる(例えば、第2の部
分の温度は、シミュレーションの支援によって増大しうる)。シミュレーションは、3D
物体の3D印刷の温度のシミュレーションおよび/または機構のシミュレーションを含む
ことができる。シミュレーションは、熱機構のシミュレーションを含んでもよい。シミュ
レーションは、3D物体の材料特性(例えば、これはユーザによって要求される)を含む
ことができる。熱機構のシミュレーションは、弾性のシミュレーションまたは塑性のシミ
ュレーションを含むことができる。第2の部分の温度は、グラフィカル処理ユニット(G
PU)、システムオンチップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途
向け命令セットプロセッサ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、
または、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の支援によって増大する。
【0027】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(A)予め変形された材料と硬化
した材料の底部スキン層を含む材料床を提供することであって、材料床はプラットフォー
ムの上方に配置され、底部スキン層は3次元物体の一部であり、予め変形された材料の少
なくとも一区分は底部スキン層の上方に配置される、提供することと、(B)平面状の層
の第1の部分をエネルギービームで照射して、(I)第1の部分における予め変形された
材料を3次元物体の一部として変形した材料に変形することであって、この第1の部分は
第1の横方向の断面を有している、変形することと、(II)(a)底部スキン層の一部
であって(b)第1の横方向の断面とオーバーラップする第2の横方向の断面を有する第
2の部分の温度を、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を
下回る、および(ii)第2の部分において底部スキン層の材料が塑性降伏する温度にお
ける、のうちの少なくとも一方である、少なくとも標的温度値まで増大させることと、を
含む。
【0028】
少なくとも一区分は、材料床の平面状の露出した表面を含むことができる。上方とは、
プラットフォームに対向した方向に沿ったものとすることができる。上方とは、底部スキ
ン層がプラットフォームに接触するような、真上とすることができる。変形は、底部スキ
ン層の上方、または底部スキン層におけるものとすることができる。変形は、底部スキン
層におけるものとすることができる。第1の断面の中央は、第2の断面の上方とすること
ができる。上方とは、プラットフォームに垂直な方向に沿ったものとすることができる。
上方とは、プラットフォームに対向した方向とすることができる。上方とは、重心に対向
する方向とすることができる。増大は、閉ループ温度制御または開ループ温度制御の使用
を含むことができる。(例えば、第2の部分の温度は、閉ループ制御または開ループ制御
を使用して増大することができる)。増大は、フィードバック制御またはフィードフォワ
ード制御の使用を含むことができる(例えば、第2の部分の温度は、フィードバック制御
またはフィードフォワード制御を使用して増大することができる)。増大は、シミュレー
ションを使用することを含むことができる。シミュレーションは、3D印刷の温度のシミ
ュレーションまたは機構のシミュレーションを含むことができる。シミュレーションは、
熱機構シミュレーション(例えば、3D印刷のおよび/または3D印刷におけるその製造
中の3D物体の)を含みうる。シミュレーションは、要求された3D物体の材料特性を含
むことができる。機構のシミュレーションは、弾性のシミュレーションまたは塑性のシミ
ュレーションを含むことができる。制御は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、シス
テムオンチップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セッ
トプロセッサ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、または、フィ
ールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用することを含むことができる。配
置は、予め変形された材料の層を分注する(例えば、予め変形された材料の過剰を、気体
流れを使用して材料床の露出した表面から取り除き、そして所望により予め変形された材
料を気体流れからサイクロン分離することによって)ことを含みうる。材料床を提供する
ことは、予め変形された材料の過剰を、気体流れを使用して材料床の露出した表面から取
り除き、そして所望により予め変形された材料を気体流れからサイクロン分離することに
よって、予め変形された材料の層を分注することを含みうる。
【0029】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)予め変形された材料をプラ
ットフォームの上方に配置される硬化した材料の底部スキン層に提供することであって、
底部スキン層は3次元物体の一部である、提供することと、(b)エネルギービームを使
用して、予め変形された材料の一部分を、底部スキン層の上方に配置される変形した材料
の一部に変形することと、(c)変形した材料の一部分の下方の底部スキン層における3
次元物体の温度が、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を
下回る、および(ii)底部スキン層の材料が塑性降伏する温度における、のうちの少な
くとも一方となるように、エネルギービームの少なくとも1つの特徴を設定することと、
を含む。
【0030】
変形した材料は、溶融プールとすることができる。本方法は、動作(c)の後に、少な
くとも動作(b)を繰り返すことをさらに含んでもよい。本方法は、動作(c)の後に動
作(b)を繰り返すことをさらに含んでもよい。部分の下方は、プラットフォームに垂直
な方向に沿った、およびプラットフォームに向かった方向とすることができる(例えば、
底部スキン層は、プラットフォームに垂直な方向に沿った変形した部分の下方としうる)
。少なくとも1つの特徴は、エネルギービームの出力密度、断面積、軌道、速度、焦点、
エネルギープロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフルエンスを含む。配置は、
予め変形された材料の過剰を、気体流れを使用して材料床の露出した表面から取り除き、
そして予め変形された材料を気体流れからサイクロン分離することによって、予め変形さ
れた材料の層を分注することを含むことができる。上方とは、底部スキン層がプラットフ
ォームに接触するような、真上とすることができる。提供することは、ストリーミングを
含むことができる。変形は、底部スキン層の上方、または底部スキン層におけるものとす
ることができる。変形は、底部スキン層と変形した材料との間の接触形成に先立つものと
することができる。変形は、底部スキン層におけるものとすることができる。第1の断面
の中央は、第2の断面の上方とすることができる。上方とは、プラットフォームに垂直な
方向に沿ったものとすることができる。上方とは、プラットフォームに対向した方向とす
ることができる。上方とは、重心に対向する方向とすることができる。増大は、閉ループ
または開ループ(例えば、温度)制御を使用することを含むことができる。制御は、エネ
ルギービームの少なくとも1つの特徴(例えば、本明細書に開示するような)のものとす
ることができる。増大は、フィードバック制御またはフィードフォワード制御を使用する
ことを含むことができる。増大は、シミュレーションを使用することを含むことができる
。シミュレーションは、3D印刷の温度のシミュレーションまたは機構のシミュレーショ
ンを含むことができる。シミュレーションは、熱機構のシミュレーションを含んでもよい
。シミュレーションは、要求された3D物体の材料特性を含むことができる。熱機構のシ
ミュレーションは、弾性のシミュレーションまたは塑性のシミュレーションを含むことが
できる。制御は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、システムオンチップ(SOC)
、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)
、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、または、フィールドプログラマブルゲー
トアレイ(FPGA)を使用することを含むことができる。
【0031】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)予め変形された材料と硬化
した材料の底部スキン層を含む材料床を提供することであって、材料床はプラットフォー
ムの上方に配置され、底部スキン層は3次元物体の一部であり、予め変形された材料の少
なくとも一区分は底部スキン層の上方に配置され、上方とはプラットフォームに対向する
方向に沿ったものである、提供することと、(b)エネルギービームを使用して予め変形
された材料の少なくとも一区分の一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形す
ることと、(c)一部分の下方の底部スキン層における3次元物体の温度が、(i)底部
スキン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を下回る、および(ii)底部ス
キン層の材料が塑性降伏する温度における、のうちの少なくとも一方となるように、エネ
ルギービームの少なくとも1つの特徴を設定することと、を含む。
【0032】
本方法は、動作(c)の後に、少なくとも動作(b)を繰り返すことをさらに含んでも
よい。部分の下方は、プラットフォームに垂直な方向に沿った、およびプラットフォーム
に向かった方向とすることができる。少なくとも一区分は、材料床の平面状の露出した表
面を含むことができる。底部スキン層は、(i)3次元物体、(ii)3次元物体の吊り
構造、または(iii)3次元物体の空洞天井、の第1の形成された層とすることができ
る。底部スキン層は、底部スキン層の底部表面上に半径XYの球を有してもよく、ここで
直線XYと底部スキン層の平均層化平面に垂直な方向との間の鋭角は、約45度~約90
度の範囲とすることができる。3次元物体の第1の形成された層は、3D印刷の間はプラ
ットフォームと接続されていなくてもよい。3次元物体の第1の形成された層は、3D印
刷の間はプラットフォームと接続されない(例えば、これに固定されない)ものとするこ
とができる補助的な支持部を含むことができる。3D印刷の間、3次元物体の第1の形成
された層は、2ミリメートル以上離間した補助的な支持特徴部を含んでもよい。3次元物
体の吊り構造は、3次元物体またはプラットフォームに接続されない(例えば未接続の)
少なくとも1つの側面を含んでもよい。3次元物体の吊り構造は、3次元物体またはプラ
ットフォームに接続されない(例えば未接続の)少なくとも2つの側面を含んでもよい。
3次元物体の吊り構造は、3次元物体またはプラットフォームに接続されない(例えば未
接続の)少なくとも3つの側面を含んでもよい。吊り構造は、プラットフォームに固定さ
れない補助的な支持部を含むことができる。吊り構造は、2ミリメートル以上離間した補
助的な支持特徴部を含むことができる。3次元物体の空洞天井は、3次元物体またはプラ
ットフォームに接続されない少なくとも1つの側面を含んでもよい。3次元物体の空洞天
井は、3次元物体またはプラットフォームに接続されない少なくとも2つの側面を含んで
もよい。3次元物体の空洞天井は、3次元物体またはプラットフォームに接続されない少
なくとも3つの側面を含んでもよい。空洞天井は、プラットフォームに固定されない補助
的な支持部を含む。吊り構造は、2ミリメートル以上離間した補助的な支持特徴部を含む
。
【0033】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、プラットフォームおよび3次
元物体の一部である硬化した材料の底部スキン層であって、底部スキン層はプラットフォ
ームの上方に配置される、プラットフォームおよび底部スキン層と、予め変形された材料
を開口を通してプラットフォームに向けて分注するように構成された材料分注機であって
、プラットフォームに隣接して配置される、材料分注機と、プラットフォームにおける、
またはこれに隣接する予め変形された材料の少なくとも一部分を変形するエネルギービー
ムを生成するように構成されたエネルギー源であって、プラットフォームに隣接して配置
される、エネルギー源と、材料床、材料分注機、およびエネルギー源に動作可能に連結さ
れる1つ以上のコントローラであって、個々にまたは集合的に、(A)底部スキン層にま
たは底部スキン層の上方に予め変形された材料を分注するように材料分注機に指示するよ
うに、さらに(B)(I)予め変形された材料を変形して底部スキン層にまたは底部スキ
ン層の上方に(例えば、上方とはプラットフォームに対向する方向)、第1の横方向の断
面を有する第1の部分を形成するように、そして(II)(a)底部スキン層の一部であ
って(b)第1の横方向の断面と少なくとも部分的にオーバーラップする第2の横方向の
断面を有する、第2の部分の温度を、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り、
かつ液相線温度を下回る、および(ii)第2の位置における底部スキン層の材料が塑性
降伏する温度における、のうちの少なくとも一方である、少なくとも標的温度値まで増大
させるようにエネルギービームに指示するようにプログラムされる、1つ以上のコントロ
ーラと、を備える。
【0034】
第1の部分は、プラットフォームに垂直な方向に沿った底部スキン層の上方とすること
ができる。上方とは、底部スキン層がプラットフォームに接触するような、真上とするこ
とができる。上方とは、底部スキン層がプラットフォームに接続および/または接触しな
いような、非真上とすることができる。底部スキン層は、予め変形された材料によってプ
ラットフォームから分離することができる。底部スキン層は、予め変形された材料の層に
よってプラットフォームから分離することができる。底部スキン層は、プラットフォーム
の上方でアンカーレスに浮遊してもよい。底部スキン層は、1つ以上の補助的な支持部を
含むことができる。1つ以上の補助的な支持部は、プラットフォームに固定させることが
できる。1つ以上の補助的な支持部は、プラットフォームの上方でアンカーレスに浮遊し
てもよい。動作(b)における分注は、ストリーミングを含むことができる。制御は、閉
ループ制御または開ループ制御を使用することを含むことができる。増大は、フィードバ
ック制御またはフィードフォワード制御を使用することを含むことができる。制御は、シ
ミュレーションを使用することを含むことができる。1つ以上のコントローラは、シミュ
レーションを用いて第2の部分の温度を増大するようにエネルギービームに指示するよう
に、個々にまたは集合的にプログラムすることができる。シミュレーションは、3D印刷
の温度のシミュレーションまたは機構のシミュレーションを含むことができる。シミュレ
ーションは、熱機構のシミュレーションを含んでもよい。シミュレーションは、要求され
た3D物体の材料特性を含むことができる。熱機構のシミュレーションは、弾性のシミュ
レーションまたは塑性のシミュレーションを含むことができる。1つ以上のコントローラ
は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、システムオンチップ(SOC)、特定用途向
け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、プログラマ
ブルロジックデバイス(PLD)、または、フィールドプログラマブルゲートアレイ(F
PGA)を使用して第2の部分の温度を増大するようにエネルギービームに指示するよう
に、個々に、または集合的にプログラムすることができる。本方法は、3次元物体を形成
するために変形しなかった予め変形された材料の任意の過剰を分離するサイクロン分離器
をさらに含んでもよい。
【0035】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面、予め変形され
た材料、および硬化した材料の底部スキン層を含む材料床を支持するように構成された容
器であって、予め変形された材料の少なくとも一区分は底部スキン層の上方に配置され、
底部スキン層は3次元物体の一部である、容器と、予め変形された材料の少なくとも一区
分の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するように構成され
たエネルギービームを生成するためのエネルギー源であって、材料床に隣接して配置され
る、エネルギー源と、材料床、層分注機構、およびエネルギー源に動作可能に連結される
1つ以上のコントローラであって、個々にまたは集合的に、(I)予め変形された材料の
少なくとも一部分を、第1の横方向の断面を有する、変形した材料の第1の部分に変形す
るように、そして、(II)(a)底部スキン層の一部であって(b)第1の横方向の断
面とオーバーラップする第2の横方向の断面を有する第2の部分の温度を、(i)底部ス
キン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を下回る、および(ii)第2の位
置における底部スキン層の材料が塑性降伏する温度における、のうちの少なくとも一方で
ある、少なくとも標的温度値まで増大させるようにエネルギービームに指示するようにプ
ログラムされる、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0036】
予め変形された材料は、元素金属、金属合金、セラミック、元素炭素の同素体、ポリマ
ー、および樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの部材で形成される粒子材料を
含んでもよい。予め変形された材料は、元素金属、金属合金、セラミック、および元素炭
素の同素体からなる群から選択される少なくとも1つの部材で形成される粒子材料を含ん
でもよい。(II)における増大は、フィードバック制御またはフィードフォワード制御
を使用することを含むことができる。1つ以上のコントローラは、フィードバック制御ま
たはフィードフォワード制御を使用して第2の部分の温度を増大するようにエネルギービ
ームに指示するように、個々にまたは集合的にプログラムすることができる。(II)に
おける増大は、閉ループまたは開ループ(例えば、温度)制御を使用することを含むこと
ができる。1つ以上のコントローラは、閉ループ制御または開ループ制御を使用して第2
の部分の温度を増大するようにエネルギービームに指示するように、個々にまたは集合的
にプログラムされる。(II)における増大は、グラフィカル処理ユニット(GPU)、
システムオンチップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令
セットプロセッサ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、または、
フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用することを含むことができる
。1つ以上のコントローラは、グラフィカル処理ユニット(GPU)、システムオンチッ
プ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ
(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、または、フィールドプログ
ラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用して第2の部分の温度を増大するようにエネル
ギービームに指示するように、個々に、または集合的にプログラムすることができる。材
料床は少なくとも、予め変形された材料の過剰を、気体流れを使用して材料床の露出した
表面から取り除き、そして予め変形された材料を気体流れからサイクロン分離することに
よって生成された、予め変形された材料の(例えば、平面状の)層を分注することで形成
されうる。変形した材料(例えば、その第1の部分または第2の部分)は、溶融プールを
含むことができる。本システムは、(C)の後に少なくとも(B)を繰り返すことをさら
に含んでもよい。%%%
【0037】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、プラットフォームおよびプラ
ットフォームの上方に配置される硬化した材料の底部スキン層と、予め変形された材料を
材料分注機の開口を通して標的表面に向けて分注するように構成された材料分注機であっ
て、標的表面に隣接して配置される材料分注機と、標的表面における、またはこれに隣接
する予め変形された材料の少なくとも一部分を変形するエネルギービームを生成するよう
に構成されたエネルギー源であって、標的表面に隣接して配置されるエネルギー源と、材
料床、およびエネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントローラであって、個
々にまたは集合的に、(I)標的表面またはこれに隣接する予め変形された材料の少なく
とも一部分を、底部スキン層の上方に配置される変形した材料に変形するようにエネルギ
ービームに指示するように、さらに(II)一部分の下方の底部スキン層における3次元
物体の温度が、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り、かつ液相線温度を下回
る、および(ii)底部スキン層の材料が塑性降伏する温度における、のうちの少なくと
も一方となるように、エネルギービームの少なくとも1つの特徴を制御するように、プロ
グラムされる、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0038】
(I)における上方とは、変形した材料が底部スキン層と接触するような、真上とする
ことができる。コントローラは、動作(I)の繰り返しをさらに指示してもよい。1つ以
上のコントローラは、(II)に引き続いて(I)を繰り返すよう、個々にまたは集合的
にプログラムされる。上方とは、底部スキン層がプラットフォームに接触するような、真
上とすることができる。上方とは、底部スキン層がプラットフォームに接続および/また
は接触しないような、非真上とすることができる。底部スキン層は、予め変形された材料
によってプラットフォームから分離することができる。底部スキン層は、予め変形された
材料の層によってプラットフォームから分離することができる。底部スキン層は、プラッ
トフォームの上方でアンカーレスに浮遊してもよい。底部スキン層は、1つ以上の補助的
な支持部を含むことができる。1つ以上の補助的な支持部は、プラットフォームに固定さ
せることができる。1つ以上の補助的な支持部は、プラットフォームの上方でアンカーレ
スに浮遊してもよい。動作(b)における分注は、ストリーミングを含むことができる。
制御は、閉ループ制御または開ループ制御を含むことができる。増大は、フィードバック
制御またはフィードフォワード制御を使用することを含むことができる。制御は、シミュ
レーションを使用することを含むことができる。シミュレーションは、3D印刷の温度の
シミュレーションまたは機構のシミュレーションを含むことができる。シミュレーション
は、熱機構のシミュレーションを含んでもよい。シミュレーションは、要求された3D物
体の材料特性を含むことができる。熱機構のシミュレーションは、弾性のシミュレーショ
ンまたは塑性のシミュレーションを含むことができる。制御は、グラフィカル処理ユニッ
ト(GPU)、システムオンチップ(SOC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特
定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、プログラマブルロジックデバイス(PL
D)、または、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用することを含
むことができる。本方法は、3次元物体を形成するために変形しなかった予め変形された
材料の任意の過剰を分離するサイクロン分離器をさらに含んでもよい。変形した材料は溶
融プールを含むことができる。本システムは、動作(c)の後に少なくとも動作(b)を
繰り返すことをさらに含んでもよい。部分の下方とは、プラットフォームに垂直に向かう
方向に沿ってもよい。底部スキン層は、プラットフォームに垂直な方向に沿った部分の下
方としてもよい。少なくとも1つの特徴は、エネルギービームの出力密度、断面積、軌道
、速度、焦点、エネルギープロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフルエンスを
含むことができる。
【0039】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面、予め変形され
た材料、および硬化した材料の底部スキン層を含む材料床を支持するように構成された容
器であって、予め変形された材料の少なくとも一区分は底部スキン層の上方に配置され、
底部スキン層は3次元物体の一部である、容器と、予め変形された材料の少なくとも一区
分の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するエネルギービー
ムを生成するように構成されたエネルギー源であって、材料床に隣接して配置される、エ
ネルギー源と、材料床、およびエネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントロ
ーラであって、個々にまたは集合的に、(I)予め変形された材料の少なくとも一部分を
、変形した材料の第一の部分に変形するように、さらに(II)第1の部分の下方の底部
スキン層における3次元物体の温度が、(i)底部スキン層の材料の固相線温度を上回り
、かつ液相線温度を下回る、および(ii)底部スキン層の材料が塑性降伏する温度にお
ける、のうちの少なくとも一方となるように、エネルギービームの少なくとも1つの特徴
を制御するように、プログラムされる、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0040】
部分の下方は、底部スキン層の平均平面に垂直な方向に沿ったものとすることができる
。第1の部分の下方とは、底部スキン層に向かってもよい。制御は、エネルギービームの
少なくとも1つの特徴を変更することを含むことができる。エネルギービームの少なくと
も1つの特徴は、エネルギービームの出力密度、断面積、軌道、速度、焦点、エネルギー
プロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフルエンスを含むことができる。動作(
a)における配置は、予め変形された材料の過剰を、気体流を使用して材料床の露出した
表面から取り除き、そして予め変形された材料を気体流からサイクロン分離することによ
って、予め変形された材料の層を分注することを含むことができる。3D印刷の間、底部
スキン層は、(i)3次元物体、(ii)3次元物体の吊り構造、または(iii)3次
元物体の空洞天井、の第1の形成された層とすることができる。底部スキン層は、底部ス
キン層の底部表面上に半径XYの球を有してもよく、ここで直線XYと底部スキン層の平
均層化平面に垂直な方向との間の鋭角は、約45度~約90度の範囲である。3D印刷の
間、3次元物体の第1の形成された層は、2ミリメートル以上離間した補助的な支持部を
含んでもよい。3次元物体の吊り構造は、3次元物体またはプラットフォームに接続され
ない少なくとも1つの側面を有してもよい。吊り構造は、2mm以上離間した補助的な支
持部を含んでもよい。3次元物体の空洞天井は、3次元物体またはプラットフォームに接
続されない少なくとも1つの側面を有してもよい。吊り構造は、2mm以上離間した補助
的な支持部を含んでもよい。
【0041】
エネルギー源は電磁ビームまたは粒子ビームを含むことができる。電磁ビームは、レー
ザーを含むことができる。粒子ビームは、電子ビームを含むことができる。予め変形され
た材料は、固体、半固体、または液体材料を含むことができる。予め変形された材料は、
粒子材料を含むことができる。粒子材料は、粉末または小胞を含むことができる。粉末は
固体材料を含むことができる。予め変形された材料は、元素金属、金属合金、セラミック
、元素炭素の同素体、ポリマー、および樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの
部材で形成される粒子材料を含んでもよい。予め変形された材料は、元素金属、金属合金
、セラミック、および元素炭素の同素体からなる群から選択される少なくとも1つの部材
で形成される粒子材料を含んでもよい。予め変形された材料は、ポリマーまたは樹脂を含
むことができる。予め変形された材料および底部スキン層は、(例えば、実質的に)同一
の材料を含むことができる。予め変形された材料および底部スキン層は、異なる材料を含
むことができる。3次元物体は、機能傾斜材料を含むことができる。
【0042】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)露出した表面と予め変形さ
れた材料を含む材料床を提供することと、(b)第1の力で、予め変形された材料を露出
した表面から材料除去機の内部区画内へと変位させることで露出した表面を平面化するこ
とと、(c)第2の力で、予め変形された材料を内部区画から取り除くことと、(d)エ
ネルギービームを使用して、露出した表面の少なくとも一部分を照射して、露出した表面
の少なくとも一部分における予め変形された材料を変形した材料に変形することであって
、変形した材料は3次元物体の少なくとも一部分である、変形することと、を含む。
【0043】
予め変形された材料を変位させることは、予め変形された材料を引き寄せることを含む
ことができる。予め変形された材料を取り除くことは、予め変形された材料を押し出すま
たは引き寄せることを含むことができる。第1の力は、力のタイプ、力の方向、および力
の量の少なくとも1つにおいて第2の力と異なるものとすることができる。取り除くこと
は、動作(b)における平面化の後とすることができる。取り除くことは、動作(d)に
おける使用の後とすることができる。動作(d)における取り除くことは、動作(d)に
おける使用と同時としてもよい。第1の力の方向は、第2の力の方向と実質的に垂直とし
てもよい。第2の力は、第1の力に垂直に向けられてもよい(例えば、走ってもよい)。
予め変形された材料は、材料除去機(例えば、材料除去機構)の内部区画において蓄積し
うる。蓄積は、動作(c)における除去の間としてもよい。予め変形された材料を取り除
く間に、予め変形された材料は、材料除去機の内部区画において蓄積しうる。蓄積は、予
め変形された材料を変位(例えば、引き寄せ)動作の間に形成される気体流れから分離す
ることを含むことができる。分離は、サイクロン分離を含むことができる。第1の力の方
向は、第2の力の方向と実質的に垂直としてもよい。第1の力は、第1の力源によって生
成されてもよい。第2の力は、第2に力源によって生成されてもよい。第1の力源は、第
1の開口を介して内部区画に接続されてもよい。第2の力源は、第2の開口を介して内部
区画に接続されてもよい。第1の開口は第2の開口と異なってもよい。第1の開口は第2
の開口と同一としてもよい。第1の開口と第2の開口の少なくとも一方は、バルブを含ん
でもよい。第1の力源と第2の力源の少なくとも一方は、バルブによって調節されてもよ
い。動作(c)で取り除かれた予め変形された材料は、処理されてもよい。処理は、分離
および/または再調整を含みうる。動作(c)で取り除かれる予め変形された材料は、リ
サイクルされてもよい(例えば、材料床を形成するのに使用するために)。本方法は、動
作(b)に引き続いて、あるいは動作(b)と同時に、材料床で使用するために予め変形
された材料をリサイクルすることをさらに含んでもよい。処理および/またはリサイクル
は、3D印刷の間(例えば、連続的に)としてもよい。予め変形された材料は、3D印刷
の間にリサイクルされてもよい。
【0044】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)露出した表面と予め変形さ
れた材料を含む材料床を提供することと、(b)予め変形された材料を露出した表面から
材料除去機の内部区画内へと変位させることで露出した表面を平面化することであって、
予め変形された材料は露出した表面の平面化の間に内部区画内に蓄積する、平面化するこ
とと、(c)エネルギービームを使用して、露出した表面の少なくとも一部分を照射して
、露出した表面の少なくとも一部分における予め変形された材料を変形した材料に変形す
ることであって、変形した材料は3次元物体の少なくとも一部分である、変形することと
、を含む。
【0045】
予め変形された材料の蓄積は、変位の間に形成される気体流れから予め変形された材料
を分離することを含むことができる。予め変形された材料は、予め変形された材料を露出
した表面から変位する間に形成される気体流れから予め変形された材料を分離させること
で少なくとも部分的に蓄積しうる。予め変形された材料は、気体流れからサイクロン分離
されてもよい。予め変形された材料の変位は、予め変形された材料を引き寄せる(例えば
、静電力、磁力、または気体流れを使用して)ことを含みうる。気体流れは、加圧ガスま
たは真空としてもよい。例えば、気体流れは、真空源に起因してもよい。材料除去機は、
少なくとも露出した表面を平面化する間に露出した表面と接続されていないよい(例えば
、分離、および/または接触しない)。材料除去機は、ガス空隙(例えば、本明細書に開
示するような任意の空隙)によって露出した表面から分離することができる。変位するこ
とは気体流れを含むことができる。予め変形された材料は、内部区画において気体流れか
ら分離されてもよい(例えば、予め変形された材料が内部区画内で蓄積されるにつれて)
。露出した表面を平面化する間とは、材料床の露出した表面を1度以上平面化する(例え
ば、1回以上の平面化動作)間を含むことができる。例えば、露出した表面を平面化する
間とは、材料床の1つの露出した表面を平面化する(例えば、材料除去機の単一の平面化
動作)間を含むことができる。予め変形された材料の気体流れからの分離は、サイクロン
分離を含むことができる。
【0046】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面および予め変形
された材料を含む材料床を支持するように構成された容器と、予め変形された材料を重心
とは離れる方向に変位させる第1の力を生成するように構成された第1の力源であって、
材料床に隣接して配置される、第1の力源と、予め変形された材料を操作する第2の力を
生成するように構成された第2の力源であって、材料床に隣接して配置される、第2の力
源と、内部区画を含む材料除去機であって、露出した表面の一部分を変位して(例えば、
変位を促進)第1の力を使用することで材料床の露出した表面を平面化するように構成さ
れ、第1の力源と第2の力源に動作可能に連結され、材料床に隣接して配置される、材料
除去機と、露出した表面の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変
形するエネルギービームを生成するように構成されたエネルギー源であって、材料床に隣
接して配置される、エネルギー源と、材料床、材料除去機、第1の力源、第2の力源、お
よびエネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントローラであって、(i)材料
除去機に、少なくとも予め変形された材料を、第1の力を使用することで露出した表面か
ら内部区画に変位することによって露出した表面を平面化するように、(ii)材料除去
機に、第2の力を使用することで予め変形された材料を内部区画から離すよう操作するよ
うに、そして(iii)エネルギーソースに、エネルギービームによって予め変形された
材料の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するように、指示
する、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0047】
動作(i)における平面化は、第1の力を使用して露出した表面から破片を内部区画に
追加的に変位することを含むことができる。破片は3次元物体の一部でない変化した材料
を含むことができる。内部区画から離すことは、材料除去機から離すことを含むことがで
きる。第1の力は、第2の力と異なってもよい。第1の力は、力のタイプまたは力の量に
おいて第2の力と異なるものとすることができる。例えば、第1の力を真空として、第2
の力を圧縮空気としてもよい。第1の力源は、第2の力源と異なるものとすることができ
る。操作は、引き寄せに(例えば、実質的に)垂直な方向とすることができる。第1の力
源は、電子力、磁力、加圧ガス、または真空を含むことができる。第2の力源は、電子力
、磁力、加圧ガス、または真空を含むことができる。変位は、引き寄せることを含むこと
ができる。操作は、反発または押すことを含むことができる。動作(ii)は、動作(i
)で材料床を平面化した後に、材料床の平面状の露出した表面を形成するために発生しう
る。
【0048】
一部の実施形態において、1つ以上のコントローラは複数のコントローラであり、ここ
で少なくとも2つの動作(例えば、コントローラ、装置、方法、またはシステムの)は、
同一のコントローラによる制御である。例えば、1つ以上のコントローラは複数のコント
ローラとしてもよく、ここで動作(i)、(ii)および(iii)のうちの少なくとも
2つは同一のコントローラによる制御である。一部の実施形態において、1つ以上のコン
トローラは複数のコントローラであり、ここで少なくとも2つの動作(例えば、コントロ
ーラ、装置、方法、またはシステムの)は、(例えば、動作可能に連結された)異なるコ
ントローラによって制御される。例えば、1つ以上のコントローラは複数のコントローラ
としてもよく、ここで動作(i)、(ii)および(iii)のうちの少なくとも2つは
(例えば、動作可能に連結された)異なるコントローラによる制御である。一部の実施形
態において、1つ以上のコントローラは3D印刷の間にリアルタイムで複数の動作(例え
ば、コントローラ、装置、方法、またはシステムの)のうちの少なくとも1つに指示する
。一部の実施形態において、1つ以上のコントローラは3D印刷の間にリアルタイムで複
数の動作(例えば、コントローラ、装置、方法、またはシステムの)のうちの少なくとも
1つに指示する。例えば、1つ以上のコントローラは、3D印刷の間にリアルタイムで動
作(i)、(ii)、および(iii)のうちの少なくとも1つを指示する。
【0049】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を含む材料床を支持するように構成された容器と、内部区画を含む材
料除去機であって、予め変形された材料の一部分を露出した表面から変位させて材料床の
露出した表面を平面化するように構成され、材料床に隣接して配置される、材料除去機と
、露出した表面の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するエ
ネルギービームを生成するように構成されたエネルギー源であって、材料床に隣接して配
置されるエネルギー源と、材料床、材料除去機、およびエネルギー源に動作可能に連結さ
れる1つ以上のコントローラであって、(i)材料除去機に、少なくとも予め変形された
材料を露出した表面から変位させることで露出した表面を平面化して、内部区画に蓄積す
るよう、そして(ii)エネルギー源に、エネルギービームによって予め変形された材料
の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するように、指示する
、1つ以上のコントローラと、を備える。
【0050】
蓄積は、材料床の平面状の露出した表面を平面化する間としてもよい。
(i)における平面化は、第1の力を使用することで露出した表面から破片を内部区画に
追加的に変位することを含むことができる。破片は3次元物体の一部でない変化した材料
を含むことができる。
【0051】
別の態様では、3D印刷のための方法は、(a)エンクロージャ内に材料床を提供する
ことと、(b)タイリングエネルギー流束を第1の期間の間第1の位置における材料床の
露出した表面上に照射して第1の加熱するタイルを形成することであって、タイリングエ
ネルギー流束は第1の加熱するタイルの足跡内で実質的に均一であり、タイリングエネル
ギー流束は第1の期間内は実質的に固定であり、タイリングエネルギー流束の少なくとも
1つの特徴は第1の加熱するタイル内(例えば、その)測定値を使用して決定される、形
成することと、を含む。
【0052】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)露出した表面と予め変形さ
れた材料を含む材料床を提供することと、(b)予め変形された材料を材料除去機のノズ
ルを通して露出した表面から材料除去機の内部区画内に引き寄せることで露出した表面を
平面化することであって、ノズルは調整可能な体積を有する、平面化することと、(c)
エネルギービームを使用して露出した表面の少なくとも一部分を変形した材料に変形する
ことであって、変形した材料は3次元物体の少なくとも一部である、変形することと、を
含む。
【0053】
平面化は、材料除去機と材料床の露出した表面との間の接触の不在におけるものとしう
る。予め変形された材料は、内部区画において蓄積しうる。蓄積は、引き寄せの間に形成
される気体流れから予め変形された材料を分離することを含むことができる。分離は、サ
イクロン分離とすることができる。引き寄せることは、静電力、磁力、または気体流れを
使用することを含むことができる。予め変形された材料は、静電力、磁力、または気体流
れを使用して引き寄せられうる。気体流れは、真空または圧縮ガスを含むことができる。
調整可能な体積は、ノズルの内部体積とすることができる。ノズルは、少なくとも1つの
調整可能部分を含むことができる。部分は、機械的部分とすることができる。ノズルは、
少なくとも2つ、3つまたは4つの調整可能部分を含むことができる。ノズルは、ベンチ
ュリノズルを含むことができる。ノズルの調整可能な体積は、非対称とすることができる
。本方法は、予め変形された材料が材料床からノズルへと引き寄せられる、体積(例えば
、面積および/または深さ)を調節するようノズルを調整することをさらに含んでもよい
。本方法は、予め変形された材料が材料床からノズルへと引き寄せられる速度を調節する
ようノズルを調整することをさらに含んでもよい。本方法は、露出した表面が平面化され
る忠実度を調節するようノズルを調整することをさらに含んでもよい。
【0054】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)露出した表面と予め変形さ
れた材料を含む材料床を提供することと、(b)予め変形された材料を材料除去機のノズ
ルを通して露出した表面から引き寄せることで露出した表面を平面化することであって、
引き寄せはノズルの水平方向断面に沿って実質的に等しい引き寄せ力を使用することを含
み、ノズルは材料除去機の移動方向に垂直な材料床の幅の少なくとも一部に広がる、平面
化することと、(c)エネルギービームを使用して材料床の幅の少なくとも一部分を変形
した材料に変形することであって、変形した材料は3次元物体の少なくとも一部である、
変形することと、を含む。
【0055】
材料床の幅の少なくとも一部分は、材料床の幅の50%、80%、90%、または10
0%より大きくてもよい。例えば、材料床の幅の少なくとも一部分は、材料床の幅の50
%より大きくてもよい。ノズルを通して引き寄せられる予め変形された材料は、材料除去
機の内部区画において蓄積しうる。蓄積は、引き寄せの間に形成されうる気体流れから予
め変形された材料を分離することを含むことができる。予め変形された材料は、予め変形
された材料を材料除去機のノズルを通して露出した表面から引き寄せる際に形成される気
体流れから分離することで、少なくとも部分的に内部区画内に蓄積しうる。分離は、サイ
クロン分離としてもよい。一部の実施形態において、内部区画の垂直断面は、ノズル開口
の水平断面積よりも、少なくとも約3倍、10倍、30倍、または50倍だけ大きい。例
えば、内部区画の垂直断面積は、ノズル開口の水平断面積よりも少なくとも3倍だけ大き
い。本方法は、予め変形された材料が材料床からノズルへと引き寄せられる体積を調節す
るよう引き寄せ力を制御することをさらに含んでもよい。本方法は、予め変形された材料
が材料床からノズルへと引き寄せられる速度を調節するよう引き寄せ力を制御することを
さらに含んでもよい。本方法は、材料除去機が露出した表面を平面化する忠実度を調節す
るよう引き寄せ力を制御することをさらに含んでもよい。本方法は、材料除去機が露出し
た表面を平面化する忠実度を調節するよう材料床にわたる材料除去機の並進移動速度を制
御することをさらに含んでもよい。
【0056】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、(a)露出した表面と予め変形さ
れた材料を含む材料床を提供することと、(b)予め変形された材料を露出した表面から
材料除去機の内部区画内に変位させる(例えば、引き寄せる)ことで露出した表面を平面
化することであって、内部区画は狭小化水平断面を有する、平面化することと、(c)エ
ネルギービームを使用して露出した表面の少なくとも一部分を照射して露出した表面の少
なくとも一部分における予め変形された材料を変形した材料に変形することであって、変
形した材料は3次元物体の少なくとも一部分である、変形することと、を含む。
【0057】
狭小化水平断面は、材料除去機の移動の方向(例えば、露出した表面に沿った)に(例
えば、実質的に)垂直な長軸を有しうる。予め変形された材料は、材料除去機の内部区画
において蓄積しうる。材料除去機は、材料床の露出した表面に向けて(例えば、さらに材
料床が配置されたプラットフォームに向けて)向けれらた開口を含みうる。開口は、予め
変形された材料がそれを通って材料除去機(例えば、さらにその内部区画内に)に入る開
口としうる。蓄積は、引き寄せの間に形成されうる気体流れから予め変形された材料を分
離することを含むことができる。分離は、サイクロン分離を含んでもよい。材料床は、プ
ラットフォームの上方に配置することができる。狭小化水平断面は、プラットフォームに
(例えば、実質的に)水平としてもよい。内部区画は、狭小化(例えば、円錐形)形状(
例えば、プラットフォームに平行なその長軸を有する)を含んでもよい。引き寄せは、円
錐(例えば、円錐の基部)の大きな垂直断面における位置からとしうる。例えば、引き寄
せは、円錐(例えば、円錐の基部)の大きな円形断面における位置からとしうる。狭小化
水平断面は、移動の方向に(例えば、実質的に)垂直な軸を有しうる。予め変形された材
料は、水平断面に沿って(例えば、実質的に)均質に分散された力を使用して変位される
(例えば、ここで、実質的にとは、材料除去機の動作に対して、例えば、結果として生じ
る露出した表面の平面性に対する)。平面化は、最大で約500マイクロメートル、30
0マイクロメートル、200マイクロメートル、150マイクロメートル、100マイク
ロメートル、50マイクロメートル、30マイクロメートル、または20マイクロメート
ルの高さの誤差範囲内で、材料床の(例えば、実質的に)平面状の露出した表面を形成し
うる。例えば、平面化は、最大で約200マイクロメートルの高さの誤差の範囲内で、材
料床の(例えば、実質的に)平面状の露出した表面を形成しうる。
【0058】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を支持するように構成された容器と、それを通して予め変形された材
料が露出した表面から離れて変位される(例えば、引き寄せられる)ノズルを含む材料除
去機であって、ノズルは調整可能な体積を含み、材料除去機は材料床に隣接して配置され
る、材料除去機と、予め変形された材料の一部分を3次元物体の一部として変形した材料
に変形するエネルギービームを投影するように構成されたエネルギー源であって、材料床
に隣接して配置される、エネルギー源と、材料床、材料除去機、およびエネルギー源に動
作可能に連結される1つ以上のコントローラであって、(i)材料除去機に、ノズルの体
積を調整するように、(ii)材料除去機に、露出した表面を平面化するように、(ii
i)エネルギー源に、エネルギービームで、予め変形された材料の少なくとも一部分を3
次元物体の一部として変形した材料に変形するように、指示する、1つ以上のコントロー
ラと、を備える。
【0059】
1つ以上のコントローラは、複数のコントローラとしてもよい。動作(i)、(ii)
、および(iii)のうちの少なくとも2つは、同一のコントローラによって制御されて
もよい。動作(i)、(ii)、および(iii)のうちの少なくとも2つは、(例えば
、動作可能に連結される)異なるコントローラによって制御されてもよい。1つ以上のコ
ントローラは、3D印刷の間にリアルタイムで、動作(i)、(ii)、および(iii
)のうちの少なくとも1つを指示しうる。調整は、3D印刷の間としてもよい。調整は、
3D印刷の前としてもよい。
【0060】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を支持するように構成された容器と、予め変形された材料を引き寄せ
る引き寄せ力を生成するように構成された力源であって、材料床に隣接して配置される力
源と、材料除去機の移動方向に垂直な材料床の幅の少なくとも一部分に広がるノズルを含
む材料除去機であって、予め変形された材料の一部分を引き寄せることで露出した表面を
平面化する、材料除去機と、露出した表面の少なくとも一部分を3次元物体の一部として
変形した材料に変形するエネルギービームを生成するように構成されたエネルギー源であ
って、材料床に隣接して配置されるエネルギー源と、材料床、材料除去機、力源、および
エネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントローラであって、(i)材料除去
機に、予め変形された材料をノズルを通して露出した表面から、それを通して予め変形さ
れた材料が材料除去機構に入るノズル入口開口の水平断面と実質的に等しい引き寄せ力を
使用することを含む、引き寄せることで露出した表面を平面化するよう、そして(ii)
エネルギー源に、エネルギービームによって予め変形された材料の少なくとも一部分を3
次元物体の一部として変形した材料に変形するように、指示する、1つ以上のコントロー
ラと、を備える。
【0061】
1つ以上のコントローラは、1つのコントローラとしてもよい。1つ以上のコントロー
ラは、複数のコントローラとしてもよい。動作(i)、および(ii)のそれぞれは、(
例えば、動作可能に連結される)異なるコントローラによって制御されてもよい。
【0062】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、狭小化水平断面を有する内部区
画を含む材料除去機であって、予め変形された材料の一部分を露出した表面から引き寄せ
て材料床の露出した表面を平面化するように構成され、材料床に隣接して配置される、材
料除去機と、露出した表面の少なくとも一部分を3次元物体の一部として変形した材料に
変形するエネルギービームを生成するように構成されたエネルギー源であって、材料床に
隣接して配置されるエネルギー源と、材料床、材料除去機、およびエネルギー源に動作可
能に連結される1つ以上のコントローラであって、(i)材料除去機に、予め変形された
材料をノズルを通して露出した表面から、ノズルの水平断面に沿って実質的に等しい引き
寄せ力を使用することを含む、引き寄せることで露出した表面を平面化するよう、そして
(ii)エネルギー源に、エネルギービームによって予め変形された材料の少なくとも一
部分を3次元物体の一部として変形した材料に変形するように、指示する、1つ以上のコ
ントローラと、を備える。
【0063】
1つ以上のコントローラは、1つのコントローラとしてもよい。1つ以上のコントロー
ラは、複数のコントローラとしてもよい。動作(i)、および(ii)のそれぞれは、(
例えば、動作可能に連結される)異なるコントローラによって制御されてもよい。
【0064】
別の態様では、3次元物体を印刷するための方法は、予め変形された材料を含む材料床
をプラットフォームの上方に提供することと、3次元物体の一部として変形した材料の層
を生成することであって、生成は材料床の第1の部分を第1のエネルギービームで照射し
て第1の部分における予め変形された材料を3次元物体の一部として第1の変形した材料
に変形し、第1のエネルギービームは第1の軌道に沿って移動する、生成することと、(
i)温度および(ii)第1の変形した材料の形状のうちの少なくとも一方を制御するこ
とであって、この制御することはリアルタイム(例えば、第1の変形した材料の形成の間
)である、制御することと、を含む。
【0065】
第1の変形した材料は、溶融プールを含むことができる。本方法は、材料床の第2の部
分を第2のエネルギービームで照射して、予め変形された材料を、3次元物体の一部とし
て第2の変形した材料に変形することをさらに含んでもよい。第2のエネルギービームは
、第1の軌道とは異なることができる第2の軌道に沿って移動しうる。第2のエネルギー
ビームは、少なくとも1つの特徴によって第1のエネルギービームと異なることができる
。少なくとも1つの特徴は、エネルギービームの出力密度、断面積、軌道、速度、焦点、
エネルギープロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフルエンスを含むことができ
る。制御することは、第1の変形した材料の、(i)温度および(ii)形状のうちの少
なくとも1つを制御することをさらに含んでもよい。制御は、リアルタイム(例えば、第
2の変形した材料の形成の間)とすることができる。第2の変形した材料は、溶融プール
とすることができる。提供することは、予め変形された材料の過剰を、気体流れを使用し
て材料床の露出した表面から取り除くことによって(例えば、予め変形された材料を気体
流れからサイクロン分離して)、予め変形された材料の層を分注することを含みうる。
【0066】
別の態様では、3次元物体を印刷するためのシステムは、露出した表面と予め変形され
た材料を含む材料床を包囲するように構成された容器と、材料床の少なくとも一部分を3
次元物体の一部として変形した材料に変形するエネルギービームを生成するように構成さ
れた第1のエネルギー源であって、材料床に隣接して配置される、第1のエネルギー源と
、材料床、および第1のエネルギー源に動作可能に連結される1つ以上のコントローラで
あって、(例えば、個々にまたは集合的に)(I)材料床の第1の位置から第1の変形し
た材料を生成するように第1のエネルギービームに指示し、第1のエネルギービームは第
1の軌道に沿って移動し、そして(II)第1の変形した材料の、(i)温度および(i
i)形状のうちの少なくとも一方を制御し、制御はリアルタイム(例えば、3次元物体を
形成するための、第1の変形した材料の形成の間)である、1つ以上のコントローラと、
を備える。
【0067】
第1の変形した材料は、第1の溶融プールを含むことができる。本システムは、材料床
の少なくとも一部分を、3次元物体の一部として変形した材料へと変形する第2のエネル
ギービームを生成する第2のエネルギー源をさらに含んでもよい。第2のエネルギー源は
、材料床に隣接して配置することができる。1つ以上のコントローラは、第2のエネルギ
ー源にさらに動作可能に連結されてもよい。1つ以上のコントローラは、材料床の第2の
部分から第2の変形した材料を生成するように第2のエネルギービームに指示してもよい
。材料床の第2の部分は、材料床の第1の部分とは異なるものとすることができる。第2
のエネルギービームは、第2の軌道に沿って移動しうる。第2の軌道は、第1の軌道とは
異なるものとすることができる。1つ以上のコントローラは、第2の変形した材料の、(
i)温度および(ii)形状のうちの少なくとも1つを制御しうる。制御は、リアルタイ
ム(例えば、3D物体を形成するための第2の変形した材料の形成の間)とすることがで
きる。第2のエネルギービームは、少なくとも1つの特徴によって第1のエネルギービー
ムと異なることができる。少なくとも1つの特徴は、エネルギービームの出力密度、断面
積、軌道、速度、焦点、エネルギープロファイル、ドゥエル時間、中断時間、またはフル
エンスを含むことができる。第2の変形した材料は、第2の溶融プール(例えば、第1の
溶融プールとは異なる)を含むことができる。
【0068】
別の態様では、3D印刷のための方法は、(a)エンクロージャ内に材料床を提供する
ことと、(b)タイリングエネルギー流束を第1の期間の間第1の位置における材料床の
露出した表面上に照射して第1の加熱するタイルを形成することであって、タイリングエ
ネルギー流束は第1の加熱するタイルの足跡内で実質的に均一であり、タイリングエネル
ギー流束は第1の期間内は実質的に固定であり、タイリングエネルギー流束の少なくとも
1つの特徴は第1の加熱するタイル内(例えば、その)測定値を使用して決定される、形
成することと、を含む。
【0069】
少なくとも1つの特徴は、波長、出力、振幅、軌道、足跡、強度、エネルギー、フルエ
ンス、Andrew番号、ハッチ間隔、スキャン速度、または充填を含むことができる。
測定は、温度測定とすることができる。本方法は、(c)タイリングエネルギー流束を材
料床の露出した表面上の第2の位置に並進移動させることと、(d)第2の期間の間タイ
リングエネルギー流束を照射して第2の加熱するタイルを形成することであって、タイリ
ングエネルギー流束は第2の期間内は実質的に固定である、形成することと、をさらに含
む。タイリングエネルギー流束は、第2の加熱するタイル内(例えば、その領域内)にお
いて実質的に均一としうる。材料床は、1つ以上の材料層を含んでもよい。材料床は、粉
末床としてもよい。材料床は、元素金属、金属合金、セラミック、および元素炭素の同素
体からなる群から選択される粒子材料を含んでもよい。第1の加熱するタイルの形状は、
第2の加熱するタイルの形状と(例えば、実質的に)同一としてもよい。第1の加熱する
タイルの形状は、第2の加熱するタイルの形状とは異なってもよい。第1の加熱するタイ
ルは、第2の加熱するタイルを境界付けてもよい。第2の加熱するタイルは、第1の加熱
するタイルと少なくとも部分的にオーバーラップしてもよい。第2の加熱するタイルは、
空隙によって第1の加熱するタイルと分離していてもよい。照射することは、加熱するこ
とを含むことができる。加熱することは、変形することを実質的に除外してもよい。加熱
することは、変形することを含んでもよい。本方法は、第1の加熱するタイル内の材料の
少なくとも一区分を変形することをさらに含んでもよい。本方法は、第2の加熱するタイ
ル内の材料の少なくとも一区分を変形することをさらに含んでもよい。変形することは、
融合することを含むことができる。融合することは、溶融することまたは焼結することを
含んでもよい。材料床の露出した表面は、第1の部分と第2の部分を含む3D物体の露出
した表面を含みうる。本方法は、材料床の露出した表面の上方に配置されるヒートシンク
を使用して材料床を冷却することをさらに含んでもよい。冷却は、ステップ(b)の前、
間、および/または後としてもよい。冷却は、ステップ(c)の前、間、および/または
後としてもよい。エネルギー流束は、第1の位置と第2の位置との間で実質的にオフ(例
えば、シャットダウン)されてもよい。エネルギー流束は、少なくとも第1の位置と第2
の位置との間で並進移動するときに実質的にオフされてもよい。本方法は、タイリングエ
ネルギー流束とは異なるスキャンエネルギービームを使用して材料床の露出した表面の少
なくとも一部分を照射することをさらに含んでもよい。露出した表面の少なくとも一部分
は、3D物体の露出した表面内に配置されうる(例えば、材料床内に埋め込まれる)。ス
キャンエネルギービームの速さ(例えば、速度)は、少なくとも50mm/secとする
ことができる。タイリングエネルギービームの露出時間(例えば、ドゥエル時間)は、少
なくとも1ミリ秒としてもよい。タイリングエネルギービームの単位面積当たり出力(例
えば、出力密度)は、最大で約1000ワット毎平方ミリメートルとしてもよい。タイリ
ングエネルギービームの単位面積当たり出力は、最大で10000ワット毎平方ミリメー
トルとしてもよい。タイリングエネルギービームの断面の基本的な長さスケール(本明細
書では「FLS」と略する)は、少なくとも0.3ミリメートルとしてもよい。スキャン
エネルギービームの断面のFLS(例えば、直径)は、最大で250マイクロメートルで
ある。FLSは、直径、球相当径、境界円の直径、および/または最大高さ、最大幅、お
よび最大長さである。本方法は、第1の加熱するタイルが冷却される速度を制御すること
をさらに含んでもよい。制御することは、第1の加熱するタイルを結像することを含むこ
とができる。結像することは、スペクトルを分析することを含むことができる。結像する
ことは、画像処理を含むことができる。制御することは、第1の加熱するタイルの温度を
感知することを含むことができる。感知することは、結像することを含むことができる。
感知することは、スペクトルを分析することを含むことができる。制御することは、フィ
ードバック制御を使用することを含むことができる。制御することは、開ループ制御を使
用することを含むことができる。
【0070】
別の態様では、3D印刷のための装置は、(a)材料床を含むエンクロージャと、(b
)材料床の露出した表面を照射して加熱するタイルを形成するタイリングエネルギー流束
を生成するタイリングエネルギー源であって、タイリングエネルギー流束は第1の加熱す
るタイル内では実質的に均一である、タイリングエネルギー源と、(c)エンクロージャ
とタイリングエネルギー源に動作連結され、第1の期間の間露出した表面の第1の位置を
照射して第1の加熱するタイルを形成するコントローラであって、タイリングエネルギー
流束は第1の期間内において実質的に固定であり、タイリングエネルギー流束の少なくと
も1つの特徴は第1の加熱するタイルの測定値を使用して決定される、コントローラと、
を備える。
【0071】
別の態様では、3D印刷のための方法は、(a)エンクロージャ内に材料床を提供する
ことと、(b)タイリングエネルギー流束を第1の期間の間第1の位置における材料床の
露出した表面上に照射して第1の加熱するタイルを形成することであって、照射は第1の
期間の間のタイリングエネルギー流束の出力密度を変更することを含み、出力密度の空間
的分布はタイルの足跡内(例えば、露出した表面上)で実質的に均一である、形成するこ
とと、含む。
【0072】
照射することは、第1の加熱するタイル内(例えば、タイルの)温度測定値に関連して
もよい。本方法は、タイリングエネルギー流束を材料床の露出した表面上の第2の位置に
並進移動させることと、タイリングエネルギー流束を第2の期間の間照射してタイリング
エネルギー流束で第2の加熱するタイルを形成することであって、タイリングエネルギー
流束は、第2の期間の間に、第2の加熱するタイルの領域内で実質的に均一な出力密度を
有する、形成することと、をさらに含むことができる。変更することは、出力密度を増大
した後に出力密度を低減することを含むことができる。一部の実施形態において、増大と
低減の少なくとも一方は制御される。タイリングエネルギー流束は、第1の期間内におい
て実質的に固定とすることができる。タイリングエネルギー流束の少なくとも1つの特徴
は、第1の加熱するタイルの測定値を使用して判定されうる。
【0073】
別の態様では、3D印刷のための装置は、(a)材料床を含むエンクロージャと、(b
)第1の期間の間材料床の露出した表面を照射して加熱するタイルを形成するタイリング
エネルギー流束を生成するタイリングエネルギー源と、(c)エンクロージャとタイリン
グエネルギー源とに動作可能に連結され、第1の期間の間露出した表面の第1の位置を照
射して第1の加熱するタイルを形成するようにタイリングエネルギービームに指示する、
コントローラであって、照射は第1の期間の間にタイリングエネルギー流束の出力密度を
変更することを含み、出力密度の空間的分布はタイルの足跡内(例えば、露出した表面上
)で実質的に均一である、コントローラと、を備える。
【0074】
別の態様では、3D印刷のための方法は、(a)エンクロージャ内に材料床を提供する
ことと、(b)タイリングエネルギー流束を第1の期間の間第1の位置における材料床の
露出した表面の一部分に照射して第1の加熱するタイルを形成することであって、第1の
期間の間のタイリングエネルギー流束の出力密度は、材料床の露出した表面上の第1の加
熱するタイルの領域内で実質的に均一であり、形成することは、(i)出力密度ピークま
で第1の加熱するタイルの領域にわたってタイリングエネルギー流束の出力密度を単調に
増大させること、および(ii)第1の加熱するタイルの領域にわたってタイリングエネ
ルギー流束の出力密度を単調に低減すること、を含み、第1の加熱するタイルの領域内の
2つの点が出力密度ピークに達する時間は、実質的に同時である、形成することと、を含
む。
【0075】
領域は、材料床の露出した表面におけるタイルの断面とすることができる。増大と低減
の少なくとも一方は、第1の加熱するタイル内の温度測定値に関連してもよい。第1の加
熱するタイル内は、第1の加熱するタイル内の1つ以上の位置を含みうる。第1のタイル
内は、第1の加熱するタイルのものとしてもよい。本方法は、タイリングエネルギー流束
を材料床の露出した表面上の第2の位置に並進移動させることと、タイリングエネルギー
流束を第2の期間の間照射してタイリングエネルギー流束で第2の加熱するタイルを形成
することであって、タイリングエネルギー流束は、第2の期間の間に、第2の加熱するタ
イルの領域内で実質的に均一な出力密度を有する、形成することと、をさらに含むことが
できる。
【0076】
別の態様では、3D印刷のための装置は、(a)材料床を含むエンクロージャと、(b
)第1の期間の間材料床の露出した表面を照射して加熱するタイルを形成するタイリング
エネルギー流束を生成するタイリングエネルギー源であって、第1の期間の間のタイリン
グエネルギー流束の出力密度は材料床の露出した表面上の第1の加熱するタイルの領域内
で実質的に均一である、タイリングエネルギー源と、(c)エンクロージャとタイリング
エネルギー源に動作可能に連結され、第1の期間の間材料の露出した表面の第1の位置を
照射して加熱するタイルを形成するようにタイリングエネルギービームに指示する、コン
トローラであって、形成することは、(i)出力密度ピークまで第1の加熱するタイルの
領域にわたってタイリングエネルギー流束の出力密度を単調に増大させること、および(
ii)第1の加熱するタイルの領域にわたってタイリングエネルギー流束の出力密度を単
調に低減すること、を含み、第1の加熱するタイルの領域内の2つの点が出力密度ピーク
に達する時間は、実質的に同時である、形成することと、を含む、コントローラと、を備
える。
【0077】
別の態様では、3D印刷のための方法は、(a)エンクロージャ内に材料床を提供する
ことと、(b)材料床の少なくとも一部分を変形して、1つ以上の連続的な溶融プールを
形成することで変形した材料を形成することであって、変形した材料は引き続いて硬化し
て3D物体の少なくとも一部分として硬化した材料を形成する、形成することと、(c)
1つ以上の溶融プールをリアルタイムで制御することと、を含む。
【0078】
変形することは、第1の加熱するタイル内(例えば、タイル内の様々な位置、またはタ
イルの)温度測定値に関連してもよい。1つ以上の連続的な溶融プールを制御することは
、1つ以上の連続的な溶融プールの体積を制御することを含むことができる。1つ以上の
連続的な溶融プールを制御することは、1つ以上の連続的な溶融プールの平均の基本的な
長さスケールを制御することを含むことができる。1つ以上の連続的な溶融プールを制御
することは、1つ以上の連続的な溶融プールの微細構造を制御することを含むことができ
る。1つ以上の連続的な溶融プールを制御することは、1つ以上の連続的な溶融プールの
冷却速度を制御することを含むことができる。1つ以上の連続的な溶融プールを制御する
ことは、1つ以上の連続的な溶融プールの加熱速度を制御することを含むことができる。
1つ以上の連続的な溶融プールを制御することは、1つ以上の連続的な溶融プール内の温
度変動を制御することを含むことができる。1つ以上の連続的な溶融プールを制御するこ
とは、1つ以上の連続的な溶融プールの全体的な形状を制御することを含むことができる
。1つ以上の連続的な溶融プールを制御することは、1つ以上の連続的な溶融プールの断
面の全体的な形状を制御することを含むことができる。断面は垂直断面を含むことができ
る。断面は水平断面を含むことができる。制御することは、1つ以上の連続的な溶融プー
ルの温度を感知することを含むことができる。感知することは、結像すること(例えば、
カメラを使用する)を含むことができる。制御することは、感知に基づいて溶融プールの
体積を評価することを含むことができる。制御することは、コントローラによって調節す
ることを含むことができる。
【0079】
別の態様では、タイリングによって3次元物体を生成するための方法は、a)予め変形
された材料の層を堆積して材料床を形成することと、b)第1の位置において予め変形さ
れた材料の層の少なくとも第1の部分に第1のエネルギービームを提供して、第1の部分
における予め変形された材料を変形して変形した材料の第1のタイルを形成することと、
c)第1のエネルギービームを予め変形された材料の層における第2の位置に移動させる
ことであって、移動は最大で約500ミリメートル毎秒の速度である、移動することと、
d)第1のエネルギービームを第2の位置における予め変形された材料の層の第2の部分
に提供して第2の部分における予め変形された材料を変形して変形した第2のタイルを形
成することであって、変形した材料の第1のタイルと変形した材料の第2のタイルが硬化
して3次元物体の少なくとも一部分を形成する、形成することと、を含む。
【0080】
移動することは、最大で約200ミリメートル毎秒の速度とすることができる。移動す
ることは、最大で約100ミリメートル毎秒の速度とすることができる。移動することは
、最大で約50ミリメートル毎秒の速度とすることができる。移動することは、最大で約
30ミリメートル毎秒の速度とすることができる。第1のエネルギービームは、最大で約
5000ワット毎平方ミリメートルの出力密度を有しうる。第1のエネルギービームは、
最大で約3000ワット毎平方ミリメートルの出力密度を有しうる。第1のエネルギービ
ームは、最大で約1500ワット毎平方ミリメートルの出力密度を有しうる。第1のエネ
ルギービームは、少なくとも約200マイクロメートルの直径を有しうる。第1のエネル
ギービームは、少なくとも約300マイクロメートルの直径を有しうる。第1のエネルギ
ービームは、少なくとも約400マイクロメートルの直径を有しうる。
【0081】
本開示の別の態様は、本明細書に開示の方法を実施するためのシステムを提供する。
【0082】
本開示の別の態様は、本明細書に開示の方法を実施するための装置を提供する。装置は
、1つ以上のコントローラを省略する上記システムのいずれかとすることができる。装置
は、1つ以上のコントローラを含む(例えば、これのみを含む)上記システムのいずれか
とすることができる。
【0083】
本開示の別の態様は、本明細書に開示の方法の1つ以上のステップを実施することを指
示するコントローラを備える装置を提供しており、ここでコントローラは、装置、システ
ム、および/または機構に動作可能に連結され、本方法の実施を制御する。
【0084】
本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサと、これに連結された非一時
的コンピュータ可読媒体とを含む、コンピュータシステムを提供する。非一時コンピュー
タ可読媒体は、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、上記または本
明細書の他の場所に記載される方法のいずれかを実行する、機械実行可能なコードを含む
。
【0085】
本開示の別の態様は、本明細書に開示する方法のいずれかを実行(例えば、実施)する
よう3D印刷手法において使用される機構に指示するようにプログラムされるコントロー
ラを備える1つ以上の3D物体を印刷するための装置が提供されており、ここでコントロ
ーラは機構に動作可能に連結されている。
【0086】
本開示の別の態様は、プログラム命令が記憶される非一時的コンピュータ可読媒体を含
む、コンピュータソフトウェア製品を提供しており、この命令は、コンピュータによって
読み取られると、本明細書に開示する方法のいずれかを実行(例えば、実施)するように
3D印刷プロセスにおいて使用される機構に命令するようにコンピュータに指示させ、非
一時的コンピュータ可読媒体は、この機構に動作可能に連結される。
【0087】
本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、本明
細書に開示される方法のいずれかを実行する、機械実行可能なコードを含む、非一時的コ
ンピュータ可読媒体を提供する。
【0088】
本開示の追加的な態様および有利点は、本開示の例示的な実施形態のみが示されかつ記
述されている、以下の発明を実施するための形態から当業者には容易に明らかになるであ
ろう。気付くであろうように、本開示は、すべて本開示から逸脱することなく、その他の
実施形態および異なる実施形態を含むことができ、かつそのいくつかの詳細は様々な明ら
かな関連する修正を含むことができる。したがって、図面および記述は、限定的なもので
はなく、例示的な性質のものと見なされる。
【0089】
参照による組み込み
本明細書で述べられているすべての出版物、特許、および特許出願は、あたかも各個別
の出版物、特許、または特許出願が参照により組み込まれているように具体的かつ個別に
示されているのと同一の程度で参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
本発明の新規な特徴が添付の特許請求の範囲で具体的に説明される。発明の原理が利用
されている例示的な実施形態を説明する以下の「発明を実施するための形態」、および添
付の図面または図(本明細書では「図#」または「図#~#」とも)を参照することによ
って、本発明の特徴および有利点のより良好な理解が得られるであろう。
【0091】
【
図1】
図1は、3D印刷システムおよび装置の概略側面図である。
【0092】
【0093】
【0094】
【
図4】
図4A~4Eは、様々な3D物体の概略上面図である。
【0095】
【
図5】
図5A~5Iは、様々な3D物体の概略上面図である。
【0096】
【
図6】
図6A~6Gは、様々な3D物体の概略上面図である。
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【
図12】
図12A~12Cは、3D物体の一部分の様々な概略上面図である。
【0103】
【
図13】
図13は、層分注機構とその様々な構成要素の概略側面図である。
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【
図17】
図17は、異なる3D物体の様々な垂直断面図である。
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【
図22】
図22は、1つ以上の3D物体の形成を促進するようにプログラムされた、または別の方法で構成されたコンピュータ制御システムを概略的に図示する。
【0113】
【
図23】
図23は、制御システムのフローチャートを概略的に図示する。
【0114】
【
図24】
図24は、様々なエネルギービームおよび/または流束の空間強度プロファイルの概略図である。
【0115】
【
図25】
図25は、3D印刷システムおよび装置の概略側面図である。
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【
図34】
図34A~34Dは、層分注機構とその様々な構成要素の概略側面図である。
【0125】
【
図35】
図35A~35Bは、3D物体の形成におけるステップを概略的に図示する。
【0126】
【0127】
【
図37】
図37は、上部から見た、3D物体の形成におけるステップを概略的に図示する。
【0128】
【
図38】
図38は、材料床における3D物体の概略側面図である。
【0129】
【0130】
【0131】
【
図41】
図41は、3D物体の一部分における断面を概略的に示す。
【0132】
この中の図面および構成要素は実寸に比例して描かれていない場合がある。本明細書に
記述される図面の様々な構成要素は実寸に比例して描かれていない場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0133】
本発明の様々な実施形態を示し、かつ本明細書に記述してきたが、かかる実施形態が単
に例示としてのみ提供されていることが当業者には明らかであろう。当業者には本発明か
ら逸脱することなく、多数の変動、変化、および代用が生じる場合がある。本明細書に記
述される本発明の実施形態に対する様々な代替を採用してもよいことを理解するべきであ
る。
【0134】
「a(1つの)」、「an(1つの)」及び「the(その)」などの用語は、単一の
エンティティのみ参照することを意図するものではなく、図示のために使用されうる特定
例の一般的な分類を含む。本明細書の用語は、本発明の特定の実施形態を記述するために
使用され、その使用は本発明の限界を示すものではない。範囲について記述する場合、か
かる範囲は、別の方法で指定しない限り、包括的である。例えば、値1~値2の範囲とは
、包括的であって値1と値2を含むことを意味する。この包括的な範囲は、約値1~約値
2のあらゆる値に及ぶ。
【0135】
本明細書で使用される場合「「adjacent(隣接)」または「(「adjace
nt to」(隣接する)」という用語は、「「next to」(隣に)」、「adj
oining」(隣り合う)」、「in contact to(接触する)」、および
「proximity to(近接する)」を含む。一部の実例では、隣接とは「上方」
または「下方」である場合がある。
【0136】
本明細書で使用される場合「の間」という用語は、別の方法で指定しない限り、包括的
であることを意味する。例えば、XとYとの間とは、本明細書ではXからYまでを意味す
ると理解される。
【0137】
「動作可能に連結された」または「動作可能に接続された」とは、第2の機構および/
または第1の機構の意図された動作を許容するために第2の機構に連結される(または接
続される)第1の機構を指す。
【0138】
3次元印刷(「3D印刷」とも)は一般に3D物体を生成するためのプロセスを指す。
例えば、3D印刷は、制御された様式で3D構造を形成するための材料層の逐次的な付加
または材料層(もしくは材料層の一部)の結合を指す場合がある。制御された様式は、自
動制御および/または手動制御を含みうる。3D印刷プロセスでは、3D物体の少なくと
も一部分を逐次的に硬化および形成するために、堆積された材料を変形することができる
(例えば、融合する、焼結する、溶融する、結合する、または別の方法で接続する)。融
合(例えば、焼結または溶融)、結合、または別の方法で材料を接続することは、本明細
書では集合的に、材料を変形する(例えば、粉末材料を変形する)ことを指す。材料を融
合することは、材料を溶融または焼結することを含む場合がある。結合することは化学結
合することを含むことができる。化学結合は共有結合を含むことができる。3D印刷の例
としては、付加印刷(例えば、1層ごとの印刷、または付加製造)が挙げられる。3D印
刷は、層状製造を含んでもよい。3D印刷は、高速試作を含んでもよい。3D印刷は、固
体自由形態製造を含んでもよい。3D印刷は除去印刷(subtractive pri
nting)をさらに含みうる。
【0139】
多くの異なる3D印刷手法がある。例えば、3D印刷手法は、押出、ワイヤ、粒状、積
層、光重合、または粉末床およびインクジェットヘッド3D印刷を含むことができる。押
出3D印刷は、ロボキャスティング(robo-casting)、熱溶解積層法(FD
M)、またはフューズドフィラメントファブリケーション(fused filamen
t fabrication)(FFF)を含むことができる。ワイヤ3D印刷は、電子
ビーム自由形態製造(electron beam freeform fabrica
tion)(EBF3)を含むことができる。粒状3D印刷は、直接金属レーザー焼結法
(DMLS)、電子溶融(EBM)、選択的レーザー溶融法(SLM)、選択的熱焼結法
(SHS)、または選択的レーザー焼結法(SLS)を含むことができる。粉末床および
インクジェットヘッド3D印刷は石膏3D印刷(PP)を含むことができる。積層3D印
刷は、薄膜積層法(LOM)を含むことができる。光重合3D印刷は、ステレオリソグラ
フィー(SLA)、デジタルライトプロセッシング(DLP)、または薄膜積層法(LO
M)を含むことができる。3D印刷手法は、直接材料堆積(DMD)を含むことができる
。直接材料堆積は、レーザー金属堆積(LMD、レーザー堆積溶接としても知られる)を
含んでもよい。3D印刷手法は、粉末供給、またはワイヤ堆積を含むことができる。
【0140】
一部の実施形態において、3D印刷方法は、付加方法であり、この付加方法では、第1
層が印刷され、そしてその後に、ある体積の材料が、別個の逐次的な層(またはその部分
)として第1層に付加される。一部の実施例において、予め変形された(例えば、粉末)
材料の一区分を変形する(例えば、融合(例えば、溶融)する)ことによって、以前の層
に追加の逐次的層(またはその一部)それぞれを付加して、引き続いて変形した材料を硬
化して3D物体の少なくとも一部分を形成する。硬化は、能動的に誘発することができ(
例えば、冷却によって)、あるいは、介入なく(例えば、周囲との温度平衡によって自然
に)発生させることができる。
【0141】
一部の実施形態において、3D印刷手法は、半導体デバイス製造で従来使用された方法
(例えば、蒸着、エッチング、アニーリング、マスキング、または分子ビームエピタキシ
ー)とは異なる。例えば、3D印刷手法は、化学蒸着、物理蒸着、または電気化学蒸着な
どの蒸着法とは異なる可能性がある。一部の実例では、3D印刷は、半導体デバイス製造
で従来使用される方法である1つ以上の印刷手法をさらに含む。例えば、3D印刷は、蒸
着法をさらに含んでもよい。
【0142】
様々な使用および用途のための3D物体を形成するために本開示の方法、装置、および
システムを使用することができる。かかる使用および用途としては、電子機器、電子機器
の構成要素(例えば、ケーシング)、機械、機械の部品、工具、移植、人工装具、ファッ
ションアイテム、衣料品、靴、または宝石が挙げられるがこれに限らない。移植は硬組織
、軟組織、または硬組織と軟組織との組み合わせに向けられ(例えば、組み込まれる)て
もよい。移植は硬組織および/または軟組織との接着を形成する場合がある。機械は、モ
ーターまたはモーターの部品を含んでもよい。機械は車両を含んでもよい。機械は、航空
宇宙関係の機械を含んでもよい。機械は、空中輸送機械を含んでもよい。車両は、飛行機
、ドローン、自動車、列車、自転車、ボート、またはシャトル(例えば、スペースシャト
ル)を含んでもよい。機械は衛星またはミサイルを含んでもよい。使用および用途は、上
記に列挙した産業および/または製品に関連する3D物体を含んでもよい。
【0143】
本開示は、予め変形された材料材料(例えば、粉末材料)から要求された(例えば、所
望の)3D物体を3D印刷するためのシステム、装置、ソフトウェア、および/または方
法を提供する。3D物体(またはその一部分)を、事前注文、事前設計、事前成形、また
はリアルタイム(例えば、3D印刷のプロセスの間に)で設計することができる。例えば
、物体は、3D印刷の印刷準備プロセスの一部として設計されうる。例えば、物体の様々
な部分は、印刷されている物体のその他の部分として設計されうる。リアルタイムは、3
D物体、3D物体の層、経路に沿ったエネルギービームのドゥエル時間、ハッチ線に沿っ
たエネルギービームのドゥエル時間、タイルを形成するエネルギービームのドゥエル時間
、および溶融プールを形成するエネルギービームのドゥエル時間、のうちの少なくとも1
つの形成の間である。
【0144】
本明細書において理解される予め変形された材料とは、3D印刷プロセスの間にエネル
ギービームおよび/または流束によって第1に変形される(つまり、一度変形される)前
の材料である。予め変形された材料は、3D印刷プロセスにおけるその使用の前に、変形
された、あるいは変形されなかった、材料としうる。予め変形された材料は、液体、固体
、または半固体(例えば、ゲル)の場合がある。予め変形された材料は、粒子材料として
もよい。粒子材料は粉末材料としてもよい。粉末材料は材料の固体粒子を含んでもよい。
粒子材料は、小胞(例えば、液体または半固体材料を含む)を含んでもよい。粒子材料は
、固体粒子、または半固体粒子を含んでもよい。
【0145】
印刷した3D物体の基本的な長さスケール(例えば、直径、球相当径、境界円の直径、
または最大高さ、最大幅、および最大長さ;本明細書では「FLS」と略する)を少なく
とも約50マイクロメートル(μm)、80μm、100μm、120μm、150μm
、170μm、200μm、230μm、250μm、270μm、300μm、400
μm、500μm、600μm、700μm、800μm、1ミリメートル(mm)、1
.5mm、2mm、5mm、1センチメートル(cm),1.5cm、2cm、10cm
、20cm、30cm、40cm、50cm、60cm、70cm、80cm、90cm
、1m、2m、3m、4m、5m、10m、50m、80m、または100mとすること
ができる。印刷した3D物体のFLSは、最大で約1000m、500m、100m、8
0m、50m、10m、5m、4m、3m、2m、1m、90cm、80cm、60cm
、50cm、40cm、30cm、20cm、10cm、または5cmとすることができ
る。一部の事例では、印刷した3D物体のFLSは、上述のFLSの任意の間としてもよ
い(例えば、約50μm~約1000m、約120μm~約1000m、約120μm~
約10m、約200μm~約1m、または約150μm~約10m)。
【0146】
一部の実施例では、3D物体は大きな3D物体である。一部の実施形態では、3D物体
は、大きな吊り構造を備える(例えば、ワイヤ、レッジ、またはシェルフ)。大きいとは
、少なくとも約1センチメートル(cm)、1.5cm、2cm、10cm、20cm、
30cm、40cm、50cm、60cm、70cm、80cm、90cm、1m、2m
、3m、4m、5m、10m、50m、80m、または100mの基本的な長さスケール
を有する3D物体としてもよい。吊り構造は、薄い構造としてもよい。吊り構造は、平面
状の構造としてもよい(本明細書では「3次元平面」または「3D平面」と称する)。3
D平面は、比較的大きな表面積に対して比較的小さな幅を有する場合がある。例えば、3
D平面は、大きな水平面に対して小さな高さを有する場合がある。
図27は、平面状の3
D平面の実施例を示す。3D平面は、平面状、曲面状としてもよく、あるいは、無定形の
3D形状としてもよい。3D平面は、ストリップ、ブレード、またはレッジとしてもよい
。3D平面は、湾曲を含んでもよい。3D平面は、湾曲していてもよい。3D平面は、平
面状(例えば、平ら)でもよい。3D平面は、湾曲したスカーフ(curving sc
arf)の形状を有してもよい。
【0147】
一部の実施形態において、3D物体は、第1の部分と第2の部分を含む。第1の部分は
、1つ、2つ、または3つの側面(例えば、頂部からみたときに)において3D物体の残
部に接続されてもよい。第2の部分は、1つ、2つ、または3つの側面(例えば、頂部か
らみたときに)において3D物体の残部に接続されてもよい。例えば、第1の部分と第2
の部分は、3D物体の(例えば、中央の)柱、ポスト、または壁に接続されてもよい。例
えば、第1の部分と第2の部分は、3D物体の一部である外部カバーに接続されてもよい
。第1の部分および/または第2の部分は、ワイヤ、または3D平面であってもよい。第
1の部分および/または第2の部分は、ワイヤ、または3D平面とは異なってもよい。第
1の部分および/または第2の部分はブレード(例えば、タービンブレードまたはインペ
ラーブレード)としてもよい。第1の部分は、頂部表面を含んでもよい。頂部とは、プラ
ットフォームから離れる、および/または重力に対向する方向としうる。第2の部分は、
底部表面(例えば、底部スキン表面)を含んでもよい。底部とは、プラットフォームに向
かう、および/または重力の方向としうる。
図41は、第1の(例えば、頂部)表面41
10と第2(例えば、底部)表面4120の実施例を示す。第1の表面と第2の表面の少
なくとも一部分は、空隙によって分離される。第1の表面の少なくとも一部分は、第2の
表面の少なくとも一部分によって分離される(例えば、空隙を構成するために)。空隙は
、3D物体の形成の間に、予め変形された材料または変形した(例えば、さらに引き続い
て硬化された)材料で充填されてもよい。第2の表面は、底部スキン層としうる。
図41
は、第1の表面4110を第2の表面4120から分離する垂直方向の空隙距離4140
の実施例を示す。垂直方向の空隙距離は、2つの隣接する3D平面の間の、本明細書に開
示される距離と等しくてもよい。垂直方向の空隙は、本明細書に開示される垂直方向の距
離と等しくてもよい。
【0148】
点Aは、第1の部分の頂部表面上に属してもよい。点Bは、第2の部分の底部表面上に
属してもよい。第2の部分は、3D物体の一部としての空洞天井または吊り構造としても
よい。点Bは、点Aの上方に属してもよい。空隙は、点Aと点Bとの間の(例えば、最短
の)距離(例えば、垂直方向距離)としうる。
図41は、点Aと点Bとの間の最短距離d
ABを構成する空隙4140の実施例を示す。点Bにおいて第2の部分の底部表面に垂直
な第1の垂線があってもよい。
図41は、点Bにおける表面4120に対する第1の垂線
4112の実施例を示す。第1の垂線4112と重力加速度ベクトル4100の方向(例
えば、重力場の方向)との間の距離は、任意の角度γをとしうる。点Cは、第2の部分の
底部表面上に属してもよい。点Cにおける第2の部分の底部表面に対する第2の垂線があ
ってもよい。
図41は、点Cにおける表面4120に対する第2の垂線4122の一例を
示す。第2の垂線4122と重力加速度ベクトル4100の方向との間の角度を、任意の
角度δとしてもよい。ベクトル4111および4121は、重力加速度ベクトル4100
に対して平行である。角度γおよびδは、同一であっても異なっていてもよい。重力加速
度ベクトル4100の方向に対する、第1の垂線4112および/または第2の垂線41
22との間の角度は、任意の角度アルファとしてもよい。基板に対する垂線に関する、第
1の垂線4112および/または第2の垂線4122との間の角度は、任意の角度アルフ
ァとしてもよい。角度γとδは、任意の角度アルファとしてもよい。例えば、アルファは
最大で約45°、40°、30°、20°、10°、5°、3°、2°、1°、または0
.5°としてもよい。点Bと点Cとの間の最短距離は、本明細書に述べる補助的な支持特
徴部間隔距離の任意の値としてもよい。例えば、最短距離BC(例えば、d
BC)は、少
なくとも約0.1ミリメートル(mm)、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、3
mm、4mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm
、40mm、50mm、100mm、200mm、300mm、400mm、または50
0mmとしてもよい。別の例として、最短距離BCは、最大で500mm、400mm、
300mm、200mm、100mm、50mm、40mm、35mm、30mm、25
mm、20mm、15mm、10mm、5mm、4mm、3mm、2mm、1.5mm、
1mm、0.5mm、または0.1mmとしてもよい。
図41は、最短距離BC(例えば
、4130、d
BC)の実施例を示す。
【0149】
一部の実例において、硬化した材料の層の少なくとも一部分が形成される方法を制御す
ることが望ましい。硬化した材料の層は、複数の溶融プールを含んでもよい。溶融プール
のFLS(例えば、深さ、または直径)は、少なくとも約0.5μm、1μm、5μm、
10μm、20μm、30μm、40μm、または50μmとしてもよい。溶融プールの
FLSは、最大で約0.5μm、1μm、5μm、10μm、20μm、30μm、40
μm、または50μmとしてもよい。溶融プールのFLSは、上述の値の間の任意の値と
することができる。(例えば、約0.5μm~約50μm、約0.5μm~約10μm、
約10μm~約30μm、または約30mμ~約50μm。
【0150】
一部の実例において、製造された3D物体(例えば、またはその一部分)の1つ以上の
特徴を制御することが望ましい。例えば、3D物体の一部として吊り構造(例えば、空洞
またはレッジの天井)を制御することが望ましい場合がある。本明細書に記載される3D
印刷方法は、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービームの少なくとも一方(
ここでは集合的に「照射されたエネルギー」と称する)を利用しうる。タイリングエネル
ギー流束およびスキャンエネルギービームは、少なくとも1つの照射されたエネルギー特
徴によって異なりうる。例えば、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービーム
は、断面が異なる(例えば、タイリングエネルギー流束はスキャンエネルギービームより
も大きな断面を有する)。例えば、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービー
ムは、出力密度が異なる(例えば、タイリングエネルギー流束はスキャンエネルギービー
ムよりも小さな出力密度を有する)。例えば、タイリングエネルギー流束とスキャンエネ
ルギービームは、焦点が異なる(例えば、スキャンエネルギー源はタイリングエネルギー
流束よりもよりフォーカスされている)。例えば、タイリングエネルギー流束とスキャン
エネルギービームは、硬化した材料の層を(例えば、直接または間接に)生成する間のそ
れらの経路軌道において異なる(例えば、タイリングエネルギー流束はタイル軌道の経路
に沿って移動するが、スキャンエネルギービームは別の軌道に沿ってハッチングする)。
例えば、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービームは、3D物体の一部とし
て変形したおよび/または硬化した材料の層を形成する際にそれらが生成する変形したお
よび/または硬化した材料の一部分において異なる(例えば、タイリングエネルギー流束
は変形した材料の第1の部分を形成し、スキャンエネルギービームは、接続されても接続
されなくてもよく、またはオーバーラップする、変形した材料の第2の部分を形成する)
。タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギーの両方はコリメートされる。タイリン
グエネルギー流束とスキャンエネルギー源の両方は、同一(例えば、タイプが)のエネル
ギー源によって生成されうる。タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギー源の両方
は、同一(例えば、タイプが)のスキャナーによって指示されうる。タイリングエネルギ
ー流束とスキャンエネルギー源の両方は、同一(例えば、タイプが)の光学窓を通して移
動しうる。
【0151】
一部の実例では、硬化した材料の層を形成する溶融プールの1つ以上の特徴を制御する
ことが望ましい。特徴は、溶融プールの深さ、微細構造、または溶融プールの微細構造の
レパートリーを含みうる。溶融プールの微細構造は、結晶構造、または溶融プール内に含
まれる結晶構造のレパートリーを含みうる。一部の実例では、溶融プールの1つ以上の特
徴に対する大きな制御は、(i)本明細書において「フラッシュ加熱」と称される技術、
(ii)本明細書において「深部タイリング」と称される技術、(iii)本明細書にお
いて「浅部タイリング」と称される技術を利用する。フラッシュ加熱および/または深部
タイリング方法により、例えば、局部加熱されたおよび/または変形した材料の冷却によ
り形成される微細構造の制御が可能となる。フラッシュ加熱は、材料床内(例えば、さら
に3D物体内部)における照射されたエネルギーの横方向(例えば、水平方向)の広がり
にフォーカスされる。深部タイリングは、照射エネルギーが材料床(例えば、さらに3D
物体内部)を貫通する深さにフォーカスする。照射手法は、フラッシュ加熱または深部タ
イリングを含みうる。一実施形態において、照射方法は、深部タイリングとフラッシュ加
熱の両方を含む(例えば、照射エネルギーが3D物体の深部へと貫通し、溶融プールの周
りに横方向に大きく広がる)。一部の実施例において、大きく、とは、照射エネルギーに
よって形成される溶融プールの中央から少なくとも約2、3、4、5、6、7、または1
0溶融プールの基本的な長さスケール(例えば、直径)離れる。
【0152】
一部の実施形態において、タイリング方法(例えば、深部タイリングおよび/または浅
部タイリング)は、材料床の少なくとも一部分、および/または本明細書において「タイ
リングエネルギー源」と称される少なくとも1つのエネルギー源を使用する、以前に形成
された硬化した材料の領域の加熱を含む。
図14Bは、共にプラットフォーム1414上
に配置される3D物体を構成する、以前に形成された硬化した材料の層(例えば、142
5は硬化した材料の層を表す)を照射するエネルギービーム1411の実施例を示す。加
熱する領域を、1420の実施例に概略的に示す。一部の実施形態において、加熱する領
域は、変形した材料の領域を含みうる。加熱する領域は、底部スキン層を含みうる。加熱
する領域は、熱影響部を含みうる。加熱する領域は、底部スキン層の平行位置が、底部ス
キン層における材料の固相線温度を上回る高温(例えば、さらに液相線温度またはこれを
下回る)に達して、変形する(例えば、焼結または溶融)、液相となる、および/または
塑性降伏することを許容しうる。例えば、加熱する領域は、底部スキン層を含む層が、材
料の固相線温度を上回る高温(例えば、さらに底部スキン層などの以前に形成された層に
おける材料の液相線温度における、またはこれを下回る)に達して、変形し、液相となる
、および/または塑性降伏する(例えば、深部タイリングプロセスにおいて)ことを許容
しうる。フラッシュ加熱は、タイリングエネルギービームで行われてもよい。
【0153】
本明細書で理解されるように、タイルは、タイリングエネルギー流束によって、または
スキャンエネルギービームによって生成される、または加熱される材料(例えば、変形さ
れたおよび/または硬化した)の一部分である。一部の実施例において、タイリングエネ
ルギー源は、タイリングエネルギー流束を生成する。タイリングエネルギー源は、エネル
ギービームを生成しうる。タイリングエネルギー源は、放射エネルギー源としうる。タイ
リングエネルギー源は、分散エネルギー源としうる。タイリングエネルギー源は、実質的
に均一な(例えば、均質な)エネルギーストリームを生成しうる。タイリングエネルギー
源は、少なくともタイルを形成するビーム領域にわたって実質的に均一な(例えば、均質
な)エネルギーストリームを生成しうる。タイリングエネルギー源は、実質的に均質なフ
ルエンスを有する断面(例えば、および/または標的表面上の足跡)の少なくとも一部分
を含みうる。タイリングエネルギー源によって生成されるエネルギーは、本明細書では「
タイリングエネルギー流束」と称する。タイリングエネルギー流束は、3D物体の一部分
(例えば、3D物体の露出した表面)を加熱しうる。タイリングエネルギー流束は、材料
床の一部分を加熱しうる。材料床の一部分は、材料床の露出した表面部分および/または
露出していない材料床の深部部分を含みうる。タイリングエネルギー流束による加熱は、
少なくともタイルを形成するビーム領域において実質的に均一としうる。一実施例におい
て、材料床は粉末床である。
【0154】
一実施形態において、タイリングエネルギー流束は、一期間(例えば、所定の期間)の
間、標的表面上の一の位置を照射する(例えば、フラッシュ、フレア、光、またはストリ
ーム)。タイリングエネルギー流束(例えば、ビーム)が照射する時間は、本明細書では
タイリングエネルギー流束の「ドゥエル時間」と称する。熱照射は、加熱するタイルから
、例えば、材料床の隣接部分までさらに伝達されうる。この期間中(例えば、タイル照射
の)、タイリングエネルギー流束は(例えば、実質的に)固定としうる。この期間中、タ
イリングエネルギーは(例えば、実質的に)並進移動しない(例えば、ラスタ形態でも、
ベクトル形態でも)場合がある。この期間中、タイリングエネルギー流束のエネルギー密
度は(例えば、実質的に)一定としうる。一部の実施形態において、この期間中、タイリ
ングエネルギー流束のエネルギー密度は変動しうる。変動は予め決められてもよい。変動
は、制御されてもよい(例えば、コントローラによっておよび/または手動で)。コント
ローラは、1つ以上のセンサーによって受信される信号に基づいて変動を決定しうる。コ
ントローラは、アルゴリズムに基づいて変動を決定してもよい。制御された変動は、閉ル
ープ制御または開ループ制御を含んでもよい。例えば、変動は、他の感知された信号の中
で、温度および/または結像測定値に基づいて決定されてもよい。変動は、溶融プールF
LS(例えば、サイズ)評価によって決定されてもよい。変動は、形成3D物体の高さ測
定値に基づいて決定されてもよい。
【0155】
一部の実施形態において、実質的に固定とは、エネルギービームのFLS(例えば、直
径)よりも小さい空間的振動を含む。空間的振動は、(i)エネルギービームの断面の直
径、および/または(ii)標的表面上のエネルギービームの足跡に同等な直径、よりも
小さい範囲としうる。例えば、エネルギービームの空間的振動範囲は、(i)エネルギー
ビームの断面の、および/または(ii)標的表面上のエネルギービームの足跡に同等な
直径の、最大で90%、80%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、5
%、1%または0.5%の直径とすることができる。エネルギービームは、タイリングエ
ネルギー流束および/またはスキャンエネルギービームとしてもよい。空間的振動は、空
間における(例えば、標的表面上に対する)振動である。空間的振動は、エネルギービー
ムの(例えば、標的表面に対する)位置における振動としてもよい。空間的振動は、照射
されたビームの位置におけるものとしてもよい。空間的振動は、照射されたエネルギーの
一般的な移動方向に沿って(例えば、ハッチに沿って、例えば、タイルの経路に沿って)
いてもよく、例えば、空間的振動は、照射されたエネルギーの前方移動および後方移動を
含んでもよく、例えば、空間的振動は、照射されたエネルギーの一般的な移動方向に平行
な軸におけるものとしてもよい。空間的振動は、照射されたエネルギーの一般的移動に垂
直な方向に沿った、例えば、照射されたエネルギー(例えば、701)の一般的な移動方
向に対して横移動(例えば、
図7、702)としてもよく、例えば、空間的振動は、照射
されたエネルギーの一般的な移動方向に垂直な軸におけるものとしてもよい。空間的振動
は、照射されたエネルギーの一般的な移動方向と任意の角度(例えば、垂直でも平行でも
ない)を形成する軸に沿って、例えば、照射されたエネルギーの一般的な移動方向に対し
て横移動としてもよい。
【0156】
一実施例において、タイリングエネルギー流束は、標的表面の一の位置を一期間の間(
例えば、所定の)照射して、タイリングエネルギー流束の一定または可変出力密度(つま
り、単位面積当たり出力)の(例えば、有する)加熱するタイルを形成する。標的表面は
、材料床、プラットフォーム、3D物体(例えば、形成3D物体)、またはそれらの任意
の組み合わせの露出した表面としてもよい。一部の実施形態において、出力密度の変動は
、タイリングエネルギー流束の出力密度の初期増大と、その後の出力密度の低減を含む。
例えば、変動は、タイリングエネルギー流束の出力密度の初期増大と、その後のプラトー
、および引き続いての出力密度の低減を含みうる。タイリングエネルギー流束の出力密度
の増大および/または低減は、直線、対数、指数、多項、またはそれらの任意の組み合わ
せまたは順列としてもよい。プラトーは、(例えば、実質的に)一定のエネルギー密度を
含みうる。タイリングエネルギー流束の出力密度の変動(例えば、使用される関数)の様
式は、(i)測定値(例えば、1つ以上のセンサーの信号)、(ii)論理(例えば、シ
ミュレーションによる)、(iii)またはそれらの任意の組み合わせ、による影響を受
けうる。タイリングエネルギー流束の出力密度プラトーの期間および/またはピークは、
(i)測定値(例えば、1つ以上のセンサーの信号)、(ii)論理(例えば、シミュレ
ーションによる)、(iii)またはそれらの任意の組み合わせ、による影響を受けうる
。
【0157】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、拡張断面を有する。例えば、
タイリングエネルギー流束は、スキャンエネルギービームよりも大きなFLS(例えば、
断面)を有する。タイリングエネルギー流束の断面のFLSは、少なくとも約0.2ミリ
メートル(mm)、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.8mm、1mm、1.5
mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、または5mmと
してもよい。タイリングエネルギー流束の断面のFLSは、上述の値の間の任意の値であ
ってもよい(例えば、0.2mm~約5mm、約0.3mm~約2.5mm、約2.5m
m~約5mm)。エネルギービームの断面は、少なくとも約0.1平方ミリメートル(m
m2)、または0.2とすることができる。エネルギービームの直径は、少なくとも約3
00マイクロメートル、500マイクロメートル、または600マイクロメートルとする
ことができる。第1の位置と第2の位置との間の距離は、少なくとも約100マイクロメ
ートル、200マイクロメートル、または250マイクロメートルとすることができる。
%%FLSは、エネルギービームの半値全幅強度において測定されうる。一部の実施形態
において、タイリングエネルギー流束はフォーカスされたエネルギービームである。一部
の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、デフォーカスされたエネルギービー
ムである。タイリングエネルギー流束のエネルギープロファイルは、(例えば、実質的に
)均一(例えば、タイルを形成するビームの断面積において)としてもよい。タイリング
エネルギー流束のエネルギープロファイルは、露出時間(例えば、本明細書においてタイ
リング時間、またはドゥエル時間とも称する)の間、(例えば、実質的に)均一としても
よい。タイリングエネルギー流束の露出時間(例えば、標的表面における)は、少なくと
も約0.1ミリ秒(msec)、0.5msec、1msec、10msec、20ms
ec、30msec、40msec、50msec、60msec、70msec、80
msec、90msec、100msec、200msec、400msec、500m
sec、1000msec、2500msec、または5000msecとしてもよい。
タイリングエネルギー流束の露出時間(例えば、標的表面における)は、最大で約10m
sec、20msec、30msec、40msec、50msec、60msec、7
0msec、80msec、90msec、100msec、200msec、400m
sec、500msec、1000msec、2500msec、または5000mse
cとしてもよい。露出時間は、上記露出時間の任意の間としてもよい(例えば、約0.1
msec~約5000msec、約0.1~1msec、約1msec~約50msec
、約50msec~約100msec、約100msec~約1000msec、約20
msec~約200msec、または約1000msec~約5000msec)。露出
時間は、ドゥエル時間としてもよい。タイリングエネルギー流束の単位面積当たり出力は
、少なくとも約100ワット毎平方ミリメートル(W/mm2)、200W/mm2、3
00W/mm2、400W/mm2、500W/mm2、600W/mm2、700W/
mm2、800W/mm2、900W/mm2、1000W/mm2、2000W/mm
2、3000W/mm2、5000W/mm2、または7000W/mm2としてもよい
。タイリングエネルギー流束の単位面積当たり出力は、最大で100W/mm2、200
W/mm2、300W/mm2、400W/mm2、500W/mm2、600W/mm
2、700W/mm2、800W/mm2、900W/mm2、1000W/mm2、2
000W/mm2、3000W/mm2、5000W/mm2、7000W/mm2、8
000W/mm2、9000W/mm2、または10000W/mm2としてもよい。タ
イリングエネルギー流束の単位面積当たり出力は、上述の値の間の任意の値としてもよい
(例えば、約100W/mm2~約3000W/mm2、約100W/mm2~約500
0W/mm2、約100W/mm2~約9000W/mm2、約100W/mm2~約5
00W/mm2、約500W/mm2~約3000W/mm2、約1000W/mm2~
約7000W/mm2、または約500W/mm2~約8000W/mm2)。タイリン
グエネルギー流束は、一のステップかつ繰り返しシーケンスにおいて標的表面に向かって
エネルギーストリームを放出しうる。
【0158】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、タイル形成プロセスを実施す
るために、一のステップかつ繰り返しシーケンスにおいて標的表面に向かってエネルギー
ストリームを放出する。タイリングエネルギー流束は、放射熱、電磁放射、荷電粒子放射
(例えば、電子ビーム)、またはプラズマビームを含んでもよい。タイリングエネルギー
源は、ヒーター(例えば、ラジエータまたはランプ)、電磁放射発生装置(例えば、レー
ザー)、荷電粒子放射発生装置(例えば、電子銃)、またはプラズマ発生装置を含みうる
。タイリングエネルギー源は、ダイオードレーザーを含んでもよい。タイリングエネルギ
ー源は、発光ダイオードアレイ(またはLEDアレイ)を含みうる。タイリングエネルギ
ー源は、本明細書に開示する任意の放射源としうる。タイリングエネルギービームは、本
明細書に開示される任意のエネルギービームとしてもよい。
【0159】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、予め変形された材料、変形し
た材料、および/または硬化した材料を照射する。予め変形された材料は、材料床(例え
ば、粉末床)に配置されてもよい。予め変形された材料は、標的表面上に射出されてもよ
い。一部の実施例において、タイリングエネルギー流束は、標的表面を照射する。タイリ
ングエネルギー流束は、標的表面に向かって移動するに伴って予め変形された材料を追加
的に照射してもよい(例えば、直接材料堆積タイプの3D印刷を使用して)。標的表面は
、予め変形された材料、変形した材料、または硬化した材料を含みうる。タイリングエネ
ルギー源は、標的表面上に向ける(例えば、光学系を用いて)タイリングエネルギー流束
を生成してもよい。タイリングエネルギー流束は、標的表面の一部分を加熱しうる。タイ
リングエネルギー流束は、標的表面の一部分(例えば、区分)を変形しうる。タイリング
エネルギー流束は、標的表面を予熱してもよい(例えば、その後に、予熱された表面の少
なくとも一部分を所望により変形するスキャンエネルギービームを伴う)。タイリングエ
ネルギー流束は、標的表面を後熱しうる(例えば、標的表面の変形の後に)。タイリング
エネルギー流束は、標的表面を後熱しうる(例えば、標的表面の冷却速度を低減するため
に)。加熱は、特定の場所におけるものとしうる(例えば、タイルが予め変形された材料
から形成される場所)。
【0160】
一部の実施例において、タイル形成手順は、タイリングエネルギー流束の広範な露出空
間(例えば、標的表面上の広範な足跡)を含む。一部の実施例において、タイル形成手順
は、タイリングエネルギー流束の長いドゥエル時間(例えば、露出時間)を含み、このド
ゥエル時間は、少なくとも約0.5ミリ秒、1ミリ秒、0.5秒、1秒、0.5分、また
は1分としてもよい。タイリングエネルギー流束は、さらに長い期間(例えば、1時間、
または1日)の間標的表面を照射してもよい。原則、タイリングエネルギー流束は、無限
のドゥエル時間を有してもよい。タイリングエネルギー流束(例えば、
図36、3601
)は、長い期間の間低エネルギー流束を放出して、硬化した材料(例えば、3602)の
予め形成された層の一部分を変形してもよい。硬化した材料のこれらの予め形成された層
は、3D物体体の深部層(例えば、
図36、層3603)としてもよい。タイリングエネ
ルギー流束は、変形した材料の層内の一の位置の冷却速度を制御するために低エネルギー
流束を放出してもよい。低い冷却速度は、変形された(例えば、溶融された)材料の固化
速度(例えば、速度および/または微細構造)を制御しうる。例えば、低い冷却速度は、
3D物体に含まれる層内の特定の位置における結晶(例えば、単一の結晶)の形成を可能
にしうる。
【0161】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束は、一の期間において3D物体(例
えば、3D物体の露出した表面を含む)の一部分を変形(例えば、溶融)する。一部の実
施形態において、変形は、実質的に均一としてもよい(例えば、速度および/または微細
構造において)。一部の実施形態において、変形は、変動してもよい(例えば、速度およ
び/または微細構造において)。実質的に均一な加熱は、タイリングエネルギー流束によ
る標的表面(例えば、硬化した材料および/または予め変形された材料の層)の加熱スタ
ンピングに類似する場合がある。熱スタンプ(本明細書では「加熱タイル」とも)の断面
は、標的表面上の、タイリングエネルギー流束の足跡に(例えば、実質的に)類似する場
合がある。タイリングエネルギー流束による(例えば、実質的に均一な)照射は、標的表
面上に加熱タイルを形成しうる。
【0162】
図1は、タイリングエネルギー流束119を放出するタイリングエネルギー源122を
含む、3D印刷システムおよび装置の実施例を示す。タイリングエネルギー流束は、光学
系(例えば、114。例えば、アパーチャ、レンズ、ミラー、または偏向器を含む)およ
び/または光学窓(例えば、123)を通して移動して、標的表面を照射してもよい。光
学系は、スキャナーを含みうる。標的表面は、スキャンエネルギービーム101によって
予め変形された材料の少なくとも一部分(例えば、材料床104に配置される、またはプ
ラットフォームに向かって流れる)を変形することによって形成された硬化した材料10
6の一部分としてもよい。スキャンエネルギービーム101は、エネルギー源121によ
って生成される。生成されたエネルギービームは、光学機構120(例えば、スキャナー
)および/または光学窓115を通して移動してもよい。
【0163】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束およびスキャンエネルギービームは
、同一の光学窓を通しておよび/または同一の光学系を通して移動する。
図25は、タイ
リングエネルギー流束2519はエネルギー源2522によって生成されて光学系251
4を通って移動し、スキャンエネルギー源2521は光学系2524を通って移動するス
キャンエネルギービーム2508を生成し、両方とも、材料床の露出した表面2519を
照射しながら、同一の光学窓2523を通って処理チャンバ2516内に移動して材料床
2504から3D物体2506を形成し、材料床が基板2509と基部2502を含むプ
ラットフォーム上に置かれ、この基板はアクチュエータ2505によって垂直方向251
2に並進移動可能である、実施例を示す。
図25の実施例のタイリングエネルギー流束2
519は、スキャンエネルギービーム2508よりも大きな断面を有する。一部の実施形
態において、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービームは両方とも、光学系
内の異なる構成要素を通る、および/または異なる実例であっても、同一の光学系を通し
て移動する。一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギー
ビームは、異なる光学系を通して(例えば、そして、同一の光学窓を通して)移動する。
タイリングエネルギー流束とスキャンエネルギービームは、同一のまたは異なる光学窓を
通して移動してもよい。
【0164】
一部の実施形態において、放出された放射エネルギー(例えば、
図1、119)は、ア
パーチャ、偏向器および/または光学系の他の部分(例えば、
図1、114に概略的に表
される)を通って移動する。時々、アパーチャは、タイリングエネルギー源によって生成
される、標的表面に到達するエネルギーの量を制限する。アパーチャ制限は、所望の足跡
の形状(例えば、タイルを形成しうる)を形成するために、エネルギービームを編集しう
る(例えば、カットオフ、ブロック、遮断、または停止)。エネルギービームの編集は、
エネルギービームの足跡の断面の編集を含みうる。制限は、編集されたタイル断面を形成
するためにエネルギービームを編集しうる。アパーチャの実施例を、
図2の200、21
0、および220に示す。アパーチャは、タイリングエネルギー源(例えば、202、2
12、または222)からの放出されたタイリングエネルギー流束の一部分のみが標的表
面に到達することを許容しうる。アパーチャ孔の実施例を、203、213、および22
3に表す。アパーチャは、1つの開口または複数の開口を含んでもよい(例えば、220
の幾何学形状の)。タイリングエネルギー流束の断面を
図2、201および202に見て
とれるが、ここで202はアパーチャによってブロックされる足跡の一部分であり、セク
ション202はアパーチャを自由に通過するエネルギー流束の一部である。
【0165】
図9は、3D印刷システム内の光学機構の実施例を示しており、エネルギー源906は
、光学窓904を通って標的表面902(例えば、材料床の露出した表面)上の一の位置
にエネルギーを向けるミラー905の間を移動する、エネルギーを照射(例えば、エネル
ギービームを放出)する。また、照射されたエネルギーは、標的表面上に直接投影されて
もよく、例えば、照射されたエネルギー(例えば、さらにエネルギービーム)901は、
エネルギー源900(例えば、レーザー内などの内部光学機構を含みうる)によって生成
されて、標的表面上に直接投影されることができる。
【0166】
硬化した材料は、プラットフォームの上方に配置される硬化した材料の層の1つ以上の
(例えば、2~3の)少なくとも一部分、および/または材料床に配置される予め変形さ
れた材料(例えば、粉末)を含みうる。硬化した材料の1つ以上の層は、形成の間の変形
に影響を受けやすい場合も、形成の間の変形に影響を受けにくい場合もある。変形は、曲
げ、反り、アーチング、湾曲、ねじれ、丸まり、ひび、またはずれを含みうる。一部の実
施例において、1つ以上の硬化した材料の層の少なくとも一部分は、レッジまたは空洞の
天井を含みうる。変形は、例えば、形成された3D物体(またはその一部分)が、変形し
た材料の冷却プロセスの間に補助的な支持構造を欠くときに生じる場合がある。変形は、
例えば、変形した材料の冷却プロセス中に、形成された構造(例えば、3D物体またはそ
の一部分)が材料床にアンカーレスに浮遊する)ときに生じる場合がある。
【0167】
タイリングエネルギー流束は、(i)拡張された露出領域、(ii)拡張された露出時
間、(iii)低出力密度(例えば、単位面積当たり出力)または(iv)平坦な(例え
ば、トップヘッド)エネルギープロファイルで領域を充填することができる強度プロファ
イル、を含みうる。拡張されたとは、スキャンエネルギービームとの比較としてもよい。
拡張された露出時間は、少なくとも約1ミリ秒であり、最大で100ミリ秒としてもよい
。一部の実施形態において、タイリングエネルギー源のエネルギープロファイルは、ガウ
スビームまたはラウンドトップビームを除外してもよい。一部の実施形態において、タイ
リングエネルギー源のエネルギープロファイルは、ガウスビームまたはラウンドトップビ
ームを含みうる。一部の実施形態において、3Dプリンタは、第1のスキャンエネルギー
ビームおよび/または第2のスキャンエネルギービームを含む。一部の実施形態において
、第1のスキャンエネルギーおよび/または第2のスキャンエネルギーのエネルギープロ
ファイルは、ガウスエネルギービームを含みうる。一部の実施形態において、第1のスキ
ャンエネルギーおよび/または第2のスキャンエネルギーのエネルギープロファイルは、
ガウスエネルギービームを除外してもよい。第1のスキャンエネルギーおよび/または第
2のスキャンエネルギーは、楕円(例えば、円)または多角形(例えば、本明細書に開示
するような)を含む任意の断面形状を有してもよい。スキャンエネルギービームは、直径
が少なくとも約50マイクロメートル(μm)、100μm、150μm、200μm、
または250μmの断面を有してもよい。スキャンエネルギーは、直径が最大で約60マ
イクロメートル(μm)、100μm、150μm、200μm、または250μmの断
面を有してもよい。スキャンエネルギーは、直径が上述の値の間の任意の値である断面を
有してもよい(例えば、約50μm~約250μm、約50μm~約150μm、または
約150μm~約250μm)。スキャンエネルギービームの出力密度(例えば、単位面
積当たり出力)は、少なくとも約5000W/mm2、10000W/mm2、2000
0W/mm2、30000W/mm2、50000W/mm2、60000W/mm2、
70000W/mm2、80000W/mm2、90000W/mm2、または1000
00W/mm2としてもよい。スキャンエネルギービームの出力密度は、最大で約500
0W/mm2、10000W/mm2、20000W/mm2、30000W/mm2、
50000W/mm2、60000W/mm2、70000W/mm2、80000W/
mm2、90000W/mm2、または100000W/mm2としてもよい。スキャン
エネルギービームの出力密度は、上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、約50
00W/mm2~約100000W/mm2、約10000W/mm2~約50000W
/mm2、または約50000W/mm2~約100000W/mm2)。スキャンエネ
ルギービームのスキャン速度は、少なくとも約50ミリメートル毎秒(mm/sec)、
100mm/sec、500mm/sec、1000mm/sec、2000mm/se
c、3000mm/sec、4000mm/sec、または50000mm/secとし
てもよい。スキャンエネルギービームのスキャン速度は、最大で約50mm/sec、1
00mm/sec、500mm/sec、1000mm/sec、2000mm/sec
、3000mm/sec、4000mm/sec、または50000mm/secとして
もよい。スキャンエネルギービームのスキャン速度は、上述の値の間の任意の値としても
よい(例えば、約50mm/sec~約50000mm/sec、約50mm/sec~
約3000mm/sec、または約2000mm/sec~約50000mm/sec)
。スキャンエネルギービームは、連続的であっても、非連続的であってもよい(例えば、
パルシング)。一部の実施形態において、スキャンエネルギービームは、加熱タイリング
プロセス(例えば、タイリングエネルギー流束を利用することでタイルを形成する)後の
標的表面の縁部における熱損失を補償する。
【0168】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー源は、スキャンエネルギー源と同一で
ある。一部の実施形態において、タイリングエネルギー源は、スキャンエネルギー源と異
なる。
図1は、タイリングエネルギー源122がスキャンエネルギー源121とは異なる
、実施例を示す。タイリングエネルギー源は、スキャンエネルギー源と同一、または異な
る光学窓を通って移動しうる。
図1は、タイリングエネルギー流束が1つの光学窓123
を通って移動し、スキャンエネルギー101が、異なる第2のエネルギー窓115を通っ
て移動する、実施例を示す。タイリングエネルギー源および/またはスキャンエネルギー
源は、エンクロージャ内、エンクロージャ外(例えば、
図1にあるように)、またはエン
クロージャの少なくとも1つの壁内に配置することができる。タイリングエネルギー流束
および/またはスキャンエネルギービームが通って移動する光学機構は、エンクロージャ
内、エンクロージャ外、またはエンクロージャの少なくとも1つの壁内(例えば、
図1の
、123および115のように)に配置することができる。
【0169】
エネルギー流束(例えば、ビーム)のエネルギープロファイルは、ビーム伝播経路に横
断する特定の平面におけるエネルギー流束(例えば、ビーム)の空間強度を表しうる。図
24は、エネルギー流束プロファイルの実施例を示す(例えば、エネルギー流束(例えば
、ビーム)の中央からの距離の関数としてのエネルギー)。エネルギー流束プロファイル
(例えば、エネルギービームプロファイル)は、その断面内の距離の関数としてプロット
されたエネルギー流束の出力またはエネルギーとして表されうる(例えば、その伝播経路
に垂直)。タイリングエネルギー流束のエネルギー流束プロファイルは、実質的に均一(
例えば、均質)としてもよい。エネルギー流束プロファイルは、タイリングエネルギー流
束に対応しうる。エネルギービームプロファイルは、第1のスキャンエネルギービームお
よび/または第2のスキャンエネルギービームのエネルギープロファイルに対応してもよ
い。
【0170】
本システムおよび/または装置は、エネルギー流束プロファイルにおけるあらゆる異常
を調整(例えば、滑らかにする、平面化する、または平らにする)エネルギープロファイ
ル変更装置を含みうる。本システムおよび/または装置は、エネルギープロファイルの断
面の少なくとも一部分におけるより均一なエネルギー流束プロファイル(例えば、ビーム
の中心に対して)を作り出すエネルギープロファイル変更装置を含みうる。エネルギープ
ロファイル変更装置は、エネルギー流束(例えば、ビーム)ホモジナイザーを含んでもよ
い。ホモジナイザーは、ミラーを含むことができる。ミラーは多面化されてもよい。ミラ
ーは、四角形の面を含んでもよい。ミラーは、様々な(例えば、異なる)角度でエネルギ
ー流束を反射し、オリジナルの(例えば、入来)エネルギー流束と比べて、より均一な出
力を有するビームをビームプロファイル(例えば、結果として「トップハット」プロファ
イルになる)の少なくとも一部分(例えば、全体)にわたって作り出しうる。エネルギー
プロファイル変更装置は、そのオリジナルの非均等に分散されたエネルギー流束プロファ
イル形状(例えば、ガウシアン形状)の代わりに、エネルギービームの断面(例えば、エ
ネルギー流束プロファイルを形成する)にわたって実質的に均等に分散されたエネルギー
流束の出力/エネルギーを出力しうる。エネルギープロファイル変更装置は、エネルギー
流束プロファイル整形器(例えば、ビーム整形器)を含んでもよい。エネルギープロファ
イル変更装置は、エネルギー流束プロファイルに対して一定の(例えば、所定の)形状を
作り出してもよい。エネルギープロファイル変更装置は、エネルギー流束の断面に沿った
エネルギー流束プロファイル内に中央に集中したエネルギーを広げうる(例えば、エネル
ギー流束のFLS、またはタイルのFLS(「スタンプ」として知られる))。エネルギ
ープロファイル変更装置は、粒状のエネルギー流束プロファイルを出力しうる。エネルギ
ープロファイル変更装置は、分散ガラスまたは一部が透明なガラスを含んでもよい。ガラ
スは、すりガラス、乳白ガラス、または白濁ガラスとすることができる。エネルギープロ
ファイル変更装置は、不鮮明なエネルギー流束を生成する場合がある。エネルギープロフ
ァイル変更装置は、デフォーカスされたエネルギー流束を生成してもよく、この後に、エ
ネルギープロファイル変更装置に入ったエネルギー流束は、より均質化したエネルギー流
束プロファイルを有するエネルギー流束として現れうる。
【0171】
一部の実施例において、本明細書に開示する装置および/またはシステムは光ディフュ
ーザを含む。光拡散は、照射されたビームの波面の歪みを作り出す場合がある。光ディフ
ューザは、デジタル位相マスクを含みうる。光ディフューザは、光を実質的に均質に拡散
させてもよい。光ディフューザは、高強度エネルギー(例えば、光)分布を取り除き、エ
ネルギービームおよび/または流束の足跡にわたる光のより均等な分布を形成しうる。光
ディフューザは、エネルギービームおよび/または流束の強度を低減しうる(例えば、ス
クリーンとして機能する)。例えば、光ディフューザは、ガウスプロファイルのエネルギ
ービームをトップハットプロファイルを有するエネルギービームに変更してもよい。光デ
ィフューザは、ディフューザホイールアセンブリを含んでもよい。エネルギープロファイ
ル変更装置は、ディフューザホイール(拡散ホイールとして知られる)を含んでもよい。
ディフューザホイールは、フィルターホイールを含んでもよい。ディフューザホイールは
、フィルターまたはディフューザを含んでもよい。ディフューザホイールは、複数の光フ
ィルターまたは複数の光ディフューザを含んでもよい。ディフューザホイール内のフィル
ターおよび/またはディフューザは、直線形、非直線形、またはそれらの任意の組み合わ
せで配置されてもよい。エネルギープロファイル変更装置および/またはその任意の構成
要素は、コントローラによって制御(例えば、監視および/または調節)されてもよく、
これに動作可能に連結されてもよい。ディフューザホイールは、エネルギー線(例えば、
ビームおよび/または流束)がその間を移動することができる1つ以上のポート(例えば
、開口ポートおよび/または出口ポート)を含んでもよい。ディフューザホイールは、パ
ネルを含んでもよい。パネルは、(例えば、全体的にまたは部分的に)エネルギー線をブ
ロックしうる。エネルギープロファイル変更装置は、シャッターホイールを含んでもよい
。一部の実施例において、ディフューザホイールは回転する。一部の実施例において、デ
ィフューザホイールはいくつかの位置間で切り替わる(例えば、交互に)。ディフューザ
ホイールの位置は、光フィルターに対応しうる。フィルターは、硬化した材料の層の形成
の間に維持されうる。フィルターは、硬化した材料の層の形成の間に変化しうる。ディフ
ューザホイールは、硬化した材料の層の形成の間に位置間で変化しうる(例えば、少なく
とも2、3、4、5、6、7つの位置の間で変化する)。ディフューザホイールは、硬化
した材料の層の形成の間に一の位置を維持しうる。時々、3D物体の形成の間、ディフュ
ーザホイールのいくつかの位置は使用されない場合がある。時々、3D物体の形成の間、
ディフューザホイールの全ての位置が使用される場合がある。3D物体の形成の間とは、
硬化した材料の層の形成の間を含む。
【0172】
一部の実施形態において、エネルギープロファイル変更装置は、マイクロレンズアレイ
を含む。マイクロレンズ(本明細書では「マイクロレンズ(microlens)」とも
)は、最大で約5μm、10μm、50μm、100μm、250μm、500μm、7
50μm、1mm、5mmまたは10mmのFLS(例えば、直径)を有してもよい。マ
イクロレンズ(本明細書では「マイクロレンズ(microlens)」とも)は、少な
くとも約5μm、10μm、50μm、100μm、250μm、500μm、750μ
m、1mm、または5mmのFLSを有してもよい。マイクロレンズ(本明細書では「マ
イクロレンズ(microlens)」とも)は、上述の値の間のいずれかの値のFLS
を有してもよい(例えば、約5μm~約5mm、約5μm~約750μm、約750μm
~約1mm、または約1mm~約5mm)。マイクロレンズは、平面表面および/球面凸
状表面(例えば、光を屈折させる)を含む要素を含んでもよい。マイクロレンズは、非球
面を含んでもよい。マイクロレンズは、光学材料の1つ以上の層を含んでもよい(例えば
、設計性能を達成するために)。マイクロレンズは、1つ、2つ、またはそれ以上の平ら
で平行な表面を含んでもよい。一部の実例では、エネルギープロファイル変更装置のフォ
ーカス動作は、マイクロレンズ(例えば、屈折率分布型(GRIN)レンズ)にわたる屈
折率の変動によって取得される。マイクロレンズは、エネルギー流束のフォーカスを許容
する、屈折率および/または表面形状の変動を含みうる。マイクロレンズは、一組の同心
湾曲表面(例えば、マイクロフレネルレンズ)における屈折によってエネルギー流束をフ
ォーカスしうる。マイクロレンズは、回析(例えば、バイナリーオプティクスマイクロレ
ンズ)によってエネルギー流束をフォーカスしうる。マイクロレンズは、1つ以上の溝を
含んでもよい。1つ以上の溝は、段付縁部または多段階を含みうる。溝付縁部または多段
階は、所望のエネルギー流束のプロファイル形状の近似を付与しうる。マイクロレンズア
レイは、1次、2次、または3次アレイで(例えば、支持基板上に)形成された複数のレ
ンズを含むことができる。個々のマイクロレンズが円形アパーチャを有し、オーバーラッ
プを許容されない場合、これらを六角形アレイに置いて基板の最大被覆率を取得してもよ
い。エネルギープロファイル変更装置は、非円形アパーチャを含んでもよい(例えば、レ
ンズ間の任意の空隙によって形成される効果を低減するために)。マイクロレンズ(例え
ば、マイクロレンズアレイ)は、エネルギー流束を標的表面上にフォーカスおよび/また
は集中させてもよい。
【0173】
図40は、発散レンズ4020を通して移動する照射されたエネルギービーム4001
を含む光学経路が、引き続いてフォーカスレンズ4040によってフォーカスされ、ミラ
ー4060によって反射されて標的表面4000上に投影される、実施例を示す。ミラー
4060までのその投影からのビーム経路に沿って、1つ以上の光ディフューザ(例えば
、4010、4030、または4050)。
図40の4012は、ビームを拡散させる様
々な(例えば、異なる)角度4013に配置される平面を含む光ディフューザの垂直断面
図である。
図40の4011は、マイクロレンズ4014を含む光ディフューザの垂直断
面を示す。
図40の4070は、様々な光ディフューザ(例えば、4071および407
2)と、照射されたエネルギーが拡散することなく通過することを許容する開口スロット
4073と、照射されたエネルギーが通過することを許容しない閉スロット4074とを
含む光ディフューザの断面を示す。ディフューザホイールは、1つ以上のフィルターを含
んでもよい。光ディフューザは、照射されたエネルギーの波面の歪みを作り出しうる。
【0174】
エネルギー流束は、エネルギープロファイルを有する。エネルギー流束(例えば、タイ
リングエネルギー流束および/またはスキャンエネルギービーム)は、
図24のエネルギ
ー流束プロファイルのいずれかを有してもよく、ここで「中央」とはタイルの中央を示す
。エネルギー流束プロファイルは、実質的に均一としてもよい。エネルギー流束プロファ
イルは、実質的に均一な断面を含んでもよい。エネルギー流束プロファイルは、均一性か
ら偏差してもよい。エネルギー流束プロファイルは、非均一としてもよい。エネルギー流
束プロファイルは、タイルの実質的に均一な加熱(例えば、タイル(例えば、そのリムを
含む)内の全ての点)を促進する形状を有してもよい。エネルギー流束プロファイルは、
タイルの実質的に均一な温度変動(例えば、タイル(例えば、そのリムを含む)内の全て
の点)を促進する形状を有してもよい。エネルギー流束プロファイルは、タイルの実質的
に均一な相(例えば、タイル(例えば、そのリムを含む)内の全ての点)を促進する形状
を有してもよい。例えば、相は、液相または固相とすることができる。実質的に均一とは
、実質的に類似、均等、均質、不変、一定、および/または等しいものとしうる。
【0175】
一実施例において、タイリングエネルギー流束のエネルギー流束プロファイルは、四角
形のビームを含む。一部の実例において、タイリングエネルギー流束は、四角形ビームか
ら偏差してもよい。一部の実施例において、タイリングエネルギー流束は、ガウス形状ビ
ーム(例えば、2401)を除外する。エネルギー流束(例えば、ビーム)の形状は、そ
の中央からの距離に対するエネルギー流束のエネルギープロファイルとしてもよい。中央
とは、エネルギーの足跡、断面、および/またはタイルの中央とすることができる。足跡
は、標的表面上としうる。エネルギー流束プロファイルは、1つ以上の平面状のセクショ
ンを含みうる。
図24の2422は、エネルギープロファイル2421の2つの平面状の
セクションの実施例である。
図24の2432は、エネルギープロファイル2431の平
面状のセクションの実施例である。
図24の2442は、エネルギープロファイル244
1の2つの平面状のセクションの実施例である。エネルギー流束プロファイルは、段階的
に増大および/または低減するセクションを含んでもよい。
図24の2410は、段階的
に増大するセクション2412、および段階的に低減するセクション2413を含むエネ
ルギープロファイル2411の実施例を示す。エネルギー流束プロファイルは、急激に段
階的に増大および/または低減するセクションを含んでもよい。
図24の2420は、急
激に増大するセクション2423、および急激に低減するセクション4224を含むエネ
ルギープロファイル2421の実施例を示す。エネルギー流束プロファイルは、エネルギ
ー流束プロファイルが平面性から偏差するセクションを含みうる。
図24の2440は、
平面性から偏差する(例えば、平均流束プロファイル2440の距離「h」だけ)セクシ
ョン2443を含むエネルギー流束プロファイルを含むエネルギープロファイル2441
の実施例を示す。エネルギー流束のエネルギープロファイルは、変動するエネルギー(例
えば、出力)プロファイルのセクションを含みうる。変動は、エネルギー流束プロファイ
ルの平均平面状エネルギー(例えば、出力)プロファイルから偏差しうる。
図24の24
50は、変動する出力セクション2452を含むエネルギー流束プロファイル2451の
実施例を示す。変動セクション2452は、平均の平らな出力プロファイルから偏差する
。平均の平面状電力プロファイルは、その平面の、平均ベースライン(例えば、
図24の
エネルギー流束プロファイル2450の「H」)からの平均出力を使用して、エネルギー
流束プロファイル2450の+/-距離「h」によって言及されうる。エネルギー流束プ
ロファイルの平面性からの偏差(例えば、タイプおよび/または量)は、標的表面(例え
ば、さらに/または材料床)の温度に関連しうる。偏差(例えば、偏差の割合)は、エネ
ルギービームプロファイルの平均の頂部表面に対して計算されうる。偏差割合は、数式1
00*(H-h)/H)に従って計算されうるが、ここで記号「*」は数学的演算「乗算
」を示す。一部の実施例において、材料床が500℃未満の温度である場合、偏差は、最
大で1%、5%、10%、15%、または20%としてもよい。一部の実施例において、
第1のスキャンエネルギービームおよび/または第2のスキャンエネルギービームは、タ
イリングエネルギー流束のエネルギー流束プロファイル特徴(例えば、本明細書に詳述す
るような)を有してもよい。
【0176】
一部の実施例において、材料床が500℃未満の温度である場合、偏差は上述の値の間
の任意の値としてもよい(例えば、約1%~約20%、約10%~約20%、または約5
%~約15%)。材料床は、約500℃~約1000℃未満、偏差は最大で10%、15
%、20%、25%、または30%としてもよい。材料床が約500℃未満~約1000
℃未満である場合、偏差は、上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、約10%~
約30%、約20%~約30%、または約15%~約25%)。材料床が、約1000℃
を上回る場合、偏差は最大で20%、25%、30%、35%、または40%としてもよ
い。材料床が約1000℃を上回る場合、偏差は、上述の値の間の任意の値としてもよい
(例えば、約20%~約40%、約30%~約40%、または約25%~約35%)。5
00℃未満とは、周囲温度、または室温(R.T.)を含む。周囲とは、人が一般的に慣
れた条件を指す。例えば、周囲圧力は、1気圧としてもよい。周囲温度は、人が一般的に
慣れた通常の温度としてもよい。例えば、約0℃~約50℃、約15℃~約30℃、約1
6℃~約26℃、約20℃~約25℃。「室温」とは、限られた空間または限られない空
間において測定されてもよい。例えば、「室温」は、部屋、オフィス、工場、車両、容器
、または戸外において測定することができる。車両は、車、トラック、バス、航空機、ス
ペースシャトル、宇宙船、船、ボート、または任意のその他の車両としてもよい。室温は
、周囲が熱くも寒くも感じない温度の小さな範囲、およそ24℃を表す。これは20℃、
25℃、または約20℃~約25℃の間の任意の値を指しうる。
【0177】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束の断面は、ベクトル形状のスキャン
ビーム(VSB)を含む。エネルギーを流束は、可変エネルギー流束プロファイル形状を
含んでもよい。エネルギー流束は、可変断面形状を含んでもよい。エネルギー流束は、実
質的非可変エネルギー流束プロファイル形状を含んでもよい。エネルギー流束は、実質的
非可変の断面形状を含んでもよい。エネルギー流束(例えば、VSB)は、標的表面にわ
たって(例えば、直接に)ベクトル座標によって特定される1つ以上の位置に並進移動し
てもよい。エネルギー流束(例えば、VSB)は、これらの1つ以上の位置にわたって一
度照射しうる。エネルギー流束(例えば、VSB)は、位置間を実質的に一度照射しない
(または、非常に低い程度まで照射)場合がある
【0178】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束の断面形状は、(例えば、実質的に
)タイルの形状である。タイリングエネルギー流束の断面の形状は、実質的に湾曲を除外
しうる。例えば、その断面の縁部またはビームエッジ)としても知られる、タイリングエ
ネルギー流束の断面の周囲は、実質的に湾曲を除外してもよい。タイリングエネルギー流
束の縁部の形状は、(例えば、実質的に)非湾曲の周囲を含んでもよい。タイリングエネ
ルギー流束の縁部の形状は、その周囲上の非湾曲側面を含みうる。タイリングエネルギー
流束の縁部は、平らなトップビーム(例えば、トップハットビーム)を含むことができる
。タイリングエネルギー流束は、その断面内に実質的に均一なエネルギー密度を有しても
よい。ビームは、その断面内に実質的に均一なフルエンスを有してもよい。実質的に均一
とは、ほぼ均一としてもよい。ビームは、少なくとも1つの(例えば、複数の)回折光学
素子、レンズ、偏向器、アパーチャ、またはそれらの任意の組み合わせから形成されうる
。標的表面に到達するタイリングエネルギー流束は、ガウスビームを起源としてもよい。
標的表面は、材料床の露出した表面および/または3D物体(またはその一部分)の露出
した表面としうる。標的表面は、硬化した材料の層の露出した表面、またはプラットフォ
ームとしうる。タイリングエネルギー流束は、レーザー穴あけ(例えば、プリント回路基
板の孔)に使用されるビームを含みうる。タイリングエネルギー流束は、高出力レーザー
システム(例えば、これは強力ビームを生成するために光増幅器のチェーンを使用する)
において使用されるエネルギービームのタイプ(例えば、のもの)に類似してもよい。タ
イリングエネルギー流束は、ベクトル形状ビーム(VSB)などの形状エネルギービーム
を含みうる。タイリングエネルギー流束は、電子チップを生成するためのプロセス(例え
ば、チップに対応するマスクを作製するための)で使用されるタイプ(例えば、のもの)
に類似してもよい。
【0179】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー源は、3D物体の露出した表面内のタ
イル(例えば、
図1、106)をゆっくりと加熱しうるタイリングエネルギー流束を放出
する。ゆっくりとは、スキャンエネルギービームと比較したものとしてもよい。タイルは
、タイリングエネルギー流束の断面(例えば、または足跡)に対応しうる。足跡は、標的
表面上としうる。放射エネルギー源は、標的表面内のタイル(例えば、3D物体の、
図1
、106)を(例えば、実質的に)均等に加熱する放射エネルギーを放出しうる。
図3は
、2つの標的表面310、320それぞれの上面図の実施例を示す。標的表面310は、
タイリングエネルギー流束(例えば、301)による照射(例えば、加熱)によって形成
されたタイルで充填される。標的表面320は、タイリングエネルギー流束(例えば、3
04)による照射(例えば、加熱)によって形成されたタイルで充填される。
【0180】
タイルの寸法(例えば、FLS)および/または形状は、標的表面(例えば、粉末材料
の層)内、および/または標的表面間(例えば、タイリングエネルギービームによって照
射される粉末材料の層)で変動してもよい。タイルの寸法および/または形状における変
動は、所望の3D物体の幾何学的形状、形成される硬化した材料の層の少なくとも一部分
の変形、以前に形成された硬化した材料の層の変形、またはそれらの任意の組み合わせに
依存しうる。タイルの寸法および/または形状における変動は、硬化した材料の形成層内
の所望の変形の程度に依存しうる。所望の変形の程度は、さらなる変形(例えば、以後の
層の形成による)に耐えるための硬化した材料(例えば、形成している)の層の能力を考
慮しうる。
【0181】
一部の実施例において、(例えば、低出力密度の)タイリングエネルギー流束による段
階的照射は、照射された領域内の硬化した材料の少なくとも一部分(例えば、301)を
変形(例えば、溶融)させる。一部の実例において、均一に加熱する領域(例えば、30
1)が生成されうる。一部の実例において、均一に変形された(例えば、溶融された)領
域は、加熱する領域内に生成されうる。標的表面内のタイルは、逐次的に、非逐次的に、
無作為に、または一連で加熱されてもよい。加熱のシーケンスは、単一の標的表面に対し
て、またはいくつかの標的表面(例えば、形成層、または形成層の一部分)に対して決定
されてもよい。
図4Eは、加熱するタイルを含む2つの表面の実施例を示す。一部の実施
例において、タイルの加熱(例えば、生成)のシーケンスは、タイルの番号シーケンスに
対応してもよい。加熱シーケンスは、2つの標的表面を検討しうる。例えば、タイル44
4(
図4の)が表面455上に形成され、タイル445が表面456上に形成され、その
後タイル447が表面456上に形成された後、タイル448を表面455上に形成する
。
【0182】
時々、(例えば、そのリムを含む)タイル内の露出した表面の少なくとも一区分を変形
するときに、タイリングエネルギー流束が、標的表面における、および/または標的表面
の真下における、材料の対応する区分を加熱(例えば、変形)しうる。加熱は、硬化した
材料の加熱する層および/または加熱する層(例えば、底部スキン層)の真下にある1つ
以上の層が、材料の固相線温度を上回る高温(例えば、その液相線温度における、または
これを下回る)に達して、変形し(例えば、溶融)、溶解し、液相となる、および/また
は塑性降伏することを許容しうる。例えば、加熱は、硬化した材料の1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10またはそれ以上の層(例えば、露出した層だけではなく、3D物
体内の深部層も)、または底部スキン層に到達する3D物体の全体(例えば、またはその
非支持部)を通ってもよい。例えば、加熱は、予め変形された材料の1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10またはそれ以上の層(例えば、材料床に露出した層だけではなく
、材料床内の深部層も)、または材料床の深さ全体を通ってもよい(例えば、材料床の深
さ全体を融合する)。3D物体内のごく初期に形成された硬化した材料の層を、本明細書
では「底部スキン」と称する。一部の実施形態において、底部スキン層は、3D物体の非
支持部分におけるごく初期の層である。非支持部分は補助的な支持部によって支持されな
い場合がある。非支持部は、3D物体の中央(例えば、コア)に接続されてもよく、ある
いは、プラットフォームによって支持またはプラットフォームに固定されなくてもよい。
例えば、非支持部分は、吊り構造(例えば、レッジ)または空洞天井としてもよい。
【0183】
一部の実施形態において、タイルがタイリングエネルギー流束によって加熱されるに伴
って、タイル領域内の材料の少なくとも一区分が変形する。変形した材料の区分は、タイ
ルの形状とは異なる形状へと収縮してもよい。
図12Aは、タイル内の領域が変形する点
まで加熱される、加熱するタイル1210の実施例を示す。変形した材料は収縮し(12
11に向かってポイントされる4つの小さな矢印によって示す)、この収縮された区分は
、タイル構造1210から偏差する。変形の結果、硬化した材料1212となる。タイル
は、長方形、三角形、六角形、またはそれらの任意の組み合わせとしうる。長方形タイル
は、平行四辺形、四辺形、オルソトープ、または正方形(例えば、幾何学的形状)を含み
うる。
【0184】
一部の実施形態において、タイルは、空間充填パターンで配置される。空間充填パター
ンは、ヘリンボン、積層積み、長手積み、またはバスケット織りパターンを含みうる。タ
イルは、ポリフォームとしうる。例えば、タイルは、ポリオミノ(つまり、1つ以上の等
しい正方形の辺と辺をつなげることで形成される平面状の幾何学的形状)としうる。タイ
ルは、ポリアボロ(つまり、同一の長さの辺に沿ってつなげられた二等辺直角三角形から
なる平面状の幾何学的形状であり、ポリタンとしても知られる)としてもよい。タイルは
、空間充填ポリゴンの形状を有してもよい。タイルは長方形を含んでもよい。
【0185】
一部の実施例において、照射されたタイルは、硬化した材料タイルの意図された形状か
ら偏差する。例えば、タイルは、多角形の各縁部において追加の拡張部を含みうる。拡張
部は、任意の形状(例えば、幾何学的形状またはランダム形状)を有しうる。拡張部は、
縁部の拡張部を有さないタイルに比べて、多角形の縁部においてより大きな熱集中を経験
しうる。
図12Bは、その縁部(例えば、1223)において拡張部を有するタイル12
20の実施例を示す。
図12Bにおけるタイルは、その縁部のそれぞれにおいて小さな形
状(例えば、四角形1223)を有する、主要な空間充填多角形タイル(例えば、長方形
タイル1210に類似の)で構成される。拡張した縁部における加熱は、変形した材料(
例えば、1221)の形状を変更し、所望の多角形形状(例えば、空間充填ポリゴン、1
222)を有する変形したおよび/または硬化した材料の多角形タイル(またはその形状
に近い)の形成を促進しうる。タイルは、多角形形状(例えば、空間充填ポリゴン)を有
してもよい。露出した表面内の全てのタイルは、(例えば、実質的に)同一の形状を含ん
でもよい(例えば、
図3)。露出した表面内の少なくとも2つのタイルは、変動した(例
えば、異なる)形状を含んでもよい(例えば、
図26、タイル2601および2602)
。
【0186】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束を使用してタイルが生成される(例
えば、所定の温度までおよび/または一定の(例えば、所定の)時間の間加熱される)時
間の後、引き続いて、または同時に、スキャンエネルギービームはタイルの縁部に隣接す
る領域を照射して縁部における熱の集中を増大する。
図12Cは、タイリングエネルギー
流束によって加熱されたタイル1230の実施例を示しており、この縁部は、スキャンエ
ネルギービームによって追加的に加熱され(例えば、渦巻形状の経路1233の)より大
きな熱密度が多角形タイルの縁部に蓄積(例えば、存在)することを許容する。縁部にお
けるより大きな熱は、変形した材料(例えば、1231)の収縮を少なくとも部分的に低
減し、所望の断面形状を有する変形したおよび/または硬化した材料(例えば、1232
)の多角形タイル(またはこの形状に近い)の形成を許容する。タイルは、湾曲を含んで
もよい。タイルは、楕円(例えば、丸い)形状を含みうる。
【0187】
一部の実例において、タイルは、標的表面において相互に少なくとも部分的にオーバー
ラップする。時々、タイルは実質的にオーバーラップしうる。オーバーラップする領域は
、平均または中央タイル領域の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、
60%、70%、80%または90%としてもよい。オーバーラップする領域は、平均ま
たは中央タイル領域の最大で約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70
%、80%または90%としてもよい。オーバーラップする領域は、平均または中央タイ
ル領域の上述の値の任意の間としうる(例えば、約10%~約90%、約10%~約50
%、または約40%~約90%)。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネル
ギー流束の経路に沿って実質的に同一としうる。オーバーラップする領域の割合は、生成
された硬化した材料の層において実質的に同一としてもよい。
図30は、それに沿ってタ
イリングエネルギー流束が移動しうる、相互に部分的にオーバーラップするタイル(例え
ば、3030)を形成する、経路(本明細書では「タイル経路」とも称する。例えば、3
040)の実施例を示す。矢印3010は、タイル経路に沿った方向を示す。矢印302
0は、タイル経路に垂直な方向を示す。フレーム3050における3D物体は、その上に
第2の層(例えば、タイル3070を有する)がタイル経路に沿って移動するタイリング
エネルギー流束によって生成される底部スキン層3060を含む3D物体の上面図を示し
ており、このタイル経路の方向は、第2の層(例えば、タイル3070を有する)に形成
されたラインによって目に見える。フレーム3050における3D物体は、インコネル7
18からなり、その一部分を溶融することによってインコネル粉末床から形成される。オ
ーバーラップする領域の割合は、これらの経路の間のタイル経路に沿って(例えば、方向
3020に)実質的に同一としうる。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネ
ルギー流束の経路(例えば、タイル経路)とこの経路に垂直に沿って実質的に同一としう
る。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネルギー流束の経路に沿って変動し
うる。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネルギー流束の経路と経路間に沿
って変動しうる。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネルギー流束の経路と
この経路に垂直に沿って変動しうる。オーバーラップする領域の割合は、タイリングエネ
ルギー流束の経路に沿って異なってもよい。オーバーラップする領域の割合は、タイリン
グエネルギー流束の経路と経路間に沿って異なってもよい。オーバーラップする領域の割
合は、タイリングエネルギー流束の経路とこの経路に垂直に沿って異なってもよい。例え
ば、経路に沿って、タイルは少なくとも約60%オーバーラップしてもよく、また、経路
間またはこの経路に垂直に、タイルは少なくとも約30%だけオーバーラップしてもよい
。時々、タイルは、経路間よりも、経路に沿って多くオーバーラップしうる。時々、タイ
ルは、経路に垂直よりも、経路に沿って多くオーバーラップしうる。時々、タイルは、経
路間よりも、経路に沿って少なくオーバーラップしうる。時々、タイルは、経路に垂直よ
りも、経路に沿って少なくオーバーラップしうる。
図30は、経路に沿って形成されたタ
イルのオーバーラップが実質的に同一であり、経路に垂直な方向で形成されるタイルのオ
ーバーラップが実質的に同一であり、そして、経路に沿って形成された経路のオーバーラ
ップが経路に垂直な方向に形成されたタイルのオーバーラップとは異なる、実施例を示す
。
図30は、経路に沿って形成された経路のオーバーラップが形成されたその経路に垂直
に形成されたタイルのオーバーラップよりも大きい、実施例を示す。タイル経路は、エネ
ルギービームについて本明細書に記述する任意の経路としうる(例えば、
図8)。
【0188】
隣接するおよび/またはオーバーラップするタイルは、タイリングエネルギー流束を用
いて形成されうる。タイリングエネルギー流束がタイル経路に沿って進むのに伴って標的
表面にエネルギーを放出するシーケンスは、ドゥエル時間および中断時間を含みうる。中
断は、相対的中断としうる。例えば、中断は、低減された量の照射(例えば、照射がない
)がタイリングエネルギー流束によってタイル経路に沿って標的表面に放出される期間を
含みうる。
図32は、経時の標的表面の温度プロファイルの2つの実施例を示す。温度プ
ロファイル3210において、標的表面の位置3220が変形温度Ttを上回る温度にあ
る時間は、標的表面上の一の位置の温度がTtを下回る中断時間3250よりも大きい。
温度プロファイル3230において、標的表面の位置3260が変形温度Ttを上回る温
度にある時間は、標的表面上の一の位置の温度がTtを下回る中断時間3240よりも小
さい。温度プロファイルは、タイリングエネルギー流束がタイル経路に沿って移動する時
間の間の標的表面の温度を示す。特定の位置における材料の温度は、タイルが形成される
ときのタイリングエネルギー流束の露出時間の間(例えば、ドゥエル時間)、材料の変形
温度であるかこれを上回ってもよい。特定の位置における材料の温度は、タイルが形成さ
れない、タイリングエネルギー流束の中断(例えば、「オフタイム」)の間に、材料の変
形温度を下回ってもよい。
【0189】
標的表面の少なくとも一部分は、エネルギー源(例えば、スキャンエネルギービームお
よび/またはタイリングエネルギー流束の)によって加熱することができる。材料床の一
部分は、標的表面(例えば、予め変形された材料を含む)の少なくとも一部分が変形され
る温度より大きいかこれに等しい温度まで加熱することができる。例えば、粉末床の一部
分を、所与の圧力(例えば、周囲圧力)において、粉末材料の少なくとも一部分が液体状
態に変形される温度以上の温度(本明細書では液化温度と称する)まで加熱することがで
きる。液化温度は、所与の圧力(例えば、周囲)において材料全体が液体状態になる液相
線温度と等しくすることができる。粉末材料の液化温度は、所与の圧力(例えば、周囲)
において粉末材料の少なくとも一部が固相から液相へと移行する温度またはそれより高い
温度とすることができる。粉末材料は、固体粒子材料を含む。
【0190】
経時におけるタイル経路の温度および/またはエネルギープロファイルは、経路が、標
的表面のそれぞれの一部分を変形するのには不十分なエネルギーを有するタイリングエネ
ルギー流束で照射される中断を含みうる。例えば、経路は、経路がタイリングエネルギー
流束で照射されない中断を含みうる。中断時間の間、タイリングエネルギー流束は、材料
床内の他の場所を移動して、物体のタイル経路に沿った標的表面とは異なる一部分を照射
しうる。異なる部分は、異なるタイルまたは異なるタイル経路としうる。異なる部分はタ
イル経路と離れても、または隣接してもよい。
【0191】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、ドゥエル時間の間に(例えば
、実質的に)1つの位置(タイル経路内の)を照射してタイルを形成しうる。一部の実施
例において、タイリングエネルギー流束は、中断の間にタイル経路に沿ったままである。
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束は、第2のドゥエル(例えば、放射)
位置に達するまで、中断(例えば、オフタイム)の間並進移動する。例えば、中断時間の
間、タイリングエネルギー流束は、材料床内の他の場所を移動して、最近にタイルされた
位置とは異なる材料床の一部分を照射しうる。異なる位置は、最近にタイルされた位置(
例えば、形成されたばかりのタイル)とは離れた、またはこれに隣接してもよい。タイリ
ングエネルギー流束は、ドゥエル時間の間、形成タイル内の実質的に1つの位置において
ドゥエルし、第2のドゥエル(例えば、放射)位置に達するまで中断(例えば、オフタイ
ム)の間並進移動しうる。溶融は、液体状態への完全溶融を含みうる。
【0192】
中断時間は、最初に形成されたタイルが、タイルの経路に沿って第2のタイルを形成す
るのに先立って、硬化する(例えば、完全硬化)ことを許容しうる。中断は、第1のタイ
ルの少なくとも露出した表面が、タイルの経路に沿って第2のタイルを形成するのに先立
って、硬化する(例えば、その内部が液体状態にある間に)のを許容しうる。中断は、第
1のタイルの少なくとも外側リムが、タイルの経路に沿って第2のタイルを形成するのに
先立って、硬化するのを許容しうる。中断は、第1のタイルの少なくともオーバーラップ
した部分の露出した表面が、タイルの経路に沿って第2のタイルを形成するのに先立って
、硬化するのを許容しうる。一部の実施例において、ドゥエル時間の間には実質的に中断
がない。一部の実施例において、タイリングエネルギー流束のドゥエル時間は連続的であ
る。中断は、タイリングエネルギー流束の低減された量の放射を含みうる。低減した量の
放射は、中断の間にタイリングエネルギー流束によって照射される材料床の一部分を変形
するには十分でない場合がある。中断は、少なくとも約1msec、10msec、50
msec、250msec、または500msec持続させることができる。中断は、上
述の期間の間の任意の期間とすることができる(例えば、約1msec~約500mse
c)。
【0193】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束によって生成される溶融プール(例
えば、大きなFLSを有する)は、スキャンエネルギービームによって生成される溶融プ
ールよりも大きい。大きいとは、水平方向および/または垂直方向におけるものとしうる
。タイリングエネルギー流束によって生成される溶融プールは、エネルギービームによっ
て生成される溶融プールのFLSよりも、約10%、20%、30%、40%、50%、
60%、70%、70%、80%、90%、または95%だけ大きいFLSを有しうる。
タイリングエネルギー流束によって生成される溶融プールは、上述の値の間の任意の値(
例えば、約10%~95%、約10%~約60%、約50%~約95%)だけ、生成され
た溶融プールのFLSよりも大きいFLSを有しうる。タイリングエネルギー流束は、以
前に形成された層の一部分を変形しうる。タイリングエネルギービームは、以前に形成さ
れた層(例えば、底部スキン)内にわたる溶融プールを形成しうる。
図36は、インコネ
ル718からなる3D物体の垂直断面の実施例であり、この3D物体は本明細書に開示す
る方法によって形成される複数の硬化した材料の層を含み、最後に形成される溶融プール
(例えば、3605)は、以前に形成された層を、例えば底部スキン層(例えば、360
6)まで貫通する。
図39A~39Bは、インコネル718から形成される様々な3D物
体の垂直断面の実施例を示しており、この3D物体は、本明細書に開示される方法によっ
て形成される複数の硬化した材料の層を含む。
図39Aは、底部スキン層3910および
第2の層3911を含む2層状物体の実施例を示す。
図39Aの3D物体における溶融プ
ールは、3D物体全体が非常に大きな溶融プールから形成されて底部スキン層に達するた
めに、ほとんど目に見えない。
図39Bは、底部スキン層3920および2つの追加の層
3921を含む3層状物体の実施例を示す
図39Bの3D物体における溶融プールは、非
常に広範で底部スキン層に達する。
【0194】
一部の実施例において、タイリングエネルギー流束は、タイリングエネルギー流束によ
って照射される標的層(例えば、予め変形された材料の層)の下方に配置される硬化した
材料の1つ以上の予め変形された層(例えば、深部層)内にエネルギーを注入する。1つ
以上の深部層へのエネルギーの注入は、これらの深部層を昇温させうる。深部層の加熱は
、これらの深部層が応力を放出する(例えば、弾性的および/または塑性的に)ことを許
容しうる。例えば、深部層の加熱は、これらの層が応力点を越えて変形するのを許容する
。例えば、深部層の加熱は、照射される位置に平行な深部層の位置が固相線温度を上回る
高温(例えば、液相線温度またはこれを下回る)に達して、液化し(例えば、部分的に液
状になる)、変形し(例えば、溶融)、液相になる(例えば、完全に液状)、および/ま
たは塑性降伏する(例えば、応力降伏)のを許容しうる。
【0195】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、3D物体を形成する硬化した
材料の層(例えば、全ての層)の形成に少なくとも部分的に使用される。一部の実施形態
において、タイリングエネルギー流束は、3D物体を形成する硬化した材料の層(例えば
、全ての層)の少なくとも一部分の形成に少なくとも部分的に使用される。一部分は、初
期部分としうる(例えば、3D物体の第1の1または2ミリメートルの層)。3D物体の
一定の蓄積された厚さとなりうる部分を、本明細書では「臨界層厚」と称する。一定の臨
界層厚は、少なくとも約500μm、600μm、700μm、800μm、900μm
、1000μm、1200μm、1500μm、1800μm、または2000μmとし
うる。臨界層厚は、上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、約500μm~約2
000μm、500μm~1000μm、または800μm~2000μm)。臨界層厚
は、それを上回ると、少なくとも追加的に蓄積された硬化した材料の層が3D物体(また
はその一部分)の実質的変形に寄与しないであろう臨界厚としうる。実質的変形とは、3
D物体の意図された目的に対する。少なくとも一部分は補助的な支持部を欠いていてもよ
い。少なくとも一部分は、その形成の間に材料床内にアンカーレスに浮遊してもよい。
【0196】
一部の実施形態において、スキャンエネルギービームは、3D物体を形成する硬化した
材料の層(例えば、全ての層)の形成に少なくとも部分的に使用される。一部分は後の部
分(例えば、臨界厚を越える)としてもよい。一部の実施形態において、エネルギービー
ムは(例えば、少なくとも部分的に)底部スキン層を形成するのに使用される。一部の実
施形態において、エネルギービームは、タイリングエネルギー流束を使用することなく底
部スキン層を形成するのに使用される。一部分は、3D物体の前方の一定の蓄積された厚
さからのものとしうる。エネルギービームは、タイリングエネルギー流束と組み合わせて
、またはタイリングエネルギー流束の支援なしで、硬化した材料の層を形成する際に使用
されうる。
【0197】
一部の実施例では、スキャンエネルギービームは、タイリングエネルギー流束および/
またはスキャンエネルギービームによって作製されるハッチ(例えば、
図21A、211
2)によって生成されるタイル経路(例えば、
図21C、2132)で充填される領域の
少なくとも一部分の周りに硬化した材料の輪郭(例えば、
図21C、2131、または図
21A、2111)を形成する。一部の実施例において、スキャンエネルギービームは、
標的表面に沿ってハッチに伝播する。輪郭は、閉った線または開いた線(例えば、中断を
含む)としうる。輪郭は、連続的な線または非連続的な線としてもよい。輪郭は、内部タ
イルの形成に先行して、これに代わって、またはこれと同時に形成されてもよい。
図21
A~21Dは、硬化した材料の層の形成における様々なとりうる段階を示す、硬化した材
料の層の上面図の実施例を示す。
図21Aは、輪郭2111およびスキャンエネルギービ
ームによって作製されるハッチ(例えば、2112)が、タイル経路を形成するのに先立
って作製される、実施例を示す。
図21Bは、輪郭2121、スキャンエネルギービーム
によって作製されるハッチング(例えば、2122)を含む硬化した材料2120の完成
した層の実施例を示し、タイルはタイリングエネルギー流束(例えば、2123)であり
得る。
図21Cは、輪郭2131およびタイリングエネルギー流束によって作製されるタ
イル(例えば、2132)が、ハッチを形成するのに先立って作製される、実施例を示す
。
図21Dは、輪郭2141、スキャンエネルギービームによって作製されるハッチ(例
えば、2142)、および完成したタイル(例えば、2143)および編成されたタイル
(例えば、2144)を含むタイリングエネルギー流束によって作製されるタイル含む硬
化した材料の完成した層2140の実施例を示す。タイルの経路は、硬化した材料(例え
ば、3D物体モデルの標的スライスに対応する)の標的層の全体を逐次的に充填しうる。
一部の実施例において、タイルで充填される領域は、パッチに分離されてもよい。タイル
経路は、パッチにおける標的層全体を充填してもよい。パッチは、標的空間の充填のシー
ケンスを分離してもよい(例えば、3D物体モデルの標的スライスに対応して)。
図21
Dは、パッチ充填の実施例を例示するために使用することができる。例えば、パッチBの
タイルが最初に形成された後にパッチAのタイルが形成され、その後にパッチCのタイル
が形成されて、最後に編成されたパッチ(例えば、2144)が続く。
図21Dの実施例
において、明るいタイルはパッチAに属し、最も暗いタイルがパッチCに属し、そして中
間のグレーのタイルがパッチBに属する。タイルの形成は、パッチの組み合わせの任意の
順序に従いうる。硬化した材料の層の形成は、輪郭、スキャンエネルギービームによって
作製されるハッチ、1つ以上のタイル経路のパッチ、編成されたタイル(例えば、部分的
タイル、
図2参照)、個々のタイル、またはそれらの順列と組み合わせの形成を含みうる
。一部の実施例において、硬化した材料の層の領域の大部分は、タイルから形成される(
例えば、
図21B、2123)。タイルは、タイリングエネルギー流束によって形成され
うる。一部の実施形態において、層の面積の大部分(例えば、その水平断面)は、層の領
域の少なくとも約51%、60%、70%、80%、90%、または95%としてもよい
。一部の実施例において、硬化した材料の層の小部分はハッチングによって形成される(
例えば、2122)。ハッチングは、スキャンエネルギービームによって形成されうる。
層の小部分(例えば、その水平断面)は、層の面積の最大で約49%、40%、30%、
20%、10%、5%、または1%としてもよい。
【0198】
一部の実施例において、タイルは、幾何学的形状の断面を有する。タイルは、円形、三
角形、四角形、長方形、五角形、六角形、それらの部分的形状、および/またはそれらの
組み合わせの断面(例えば、水平断面)を含むことができる。タイルは、多角形断面を含
むことができる。タイルの断面は、平行四辺形としてもよい。標的表面上のタイルは、任
意のタイル形状の組み合わせ(例えば、空間を緊密に充填しうる)を含みうる。例えば、
三角形形状のタイルと六角形形状タイルとの組み合わせである。第1の標的表面における
タイルと、第1の標的表面に隣接する(例えば、上方または下方)第2の標的表面におけ
るタイルは、実質的に整列してもよい。第1の標的表面におけるタイルと、第1の標的表
面に隣接する(例えば、上方または下方)第2の標的表面におけるタイルは、実質的に不
整列としてもよい(例えば、面心立方(FCC)または六方最密(HCP)構成に構成さ
れてもよい)。
【0199】
一部の実施形態において、タイリング手法は、ステップおよび繰り返しプロセスを含む
。一部の実施形態において、タイリング手法は、標的表面の第1の領域を加熱し、標的表
面の第2の領域に移動し、そして第2の領域を加熱することを含む。面積加熱は、(例え
ば、実質的に)移動しない間に領域を照射するタイリングエネルギー流束、またはハッチ
の間に領域を照射するスキャンエネルギービームを利用しうる。タイリング手法を使用し
た標的表面の逐次的な加熱は、経路に従ってもよい。経路は、層内のタイルの経路(本明
細書では「タイル経路」とも)を含み、これは、一部分(例えば、タイル)が加熱される
シーケンスに対応する。タイルは、方向性経路(例えば、予め設計された経路)に従って
もよい。タイルは、ラスタ化された経路に従ってもよい。加熱は、変形温度未満、変形温
度、または変形温度を上回ってもよい。
【0200】
タイル経路は、線形、直線形、湾曲、千鳥状、確率的、またはそれらの任意の組み合わ
せとすることができる。シーケンスは、アルゴリズムに従って割り当てられてもよい。ア
ルゴリズムは、乱数発生装置を除外してもよい。アルゴリズムは、本明細書に記載するよ
うに除外領域を含んでもよい。
図4Bは、421~424の番号が付されたいくつかのタ
イル経路のシーケンスの実施例を示す。421~424のそれぞれにおける矢印の方向は
、個々のタイル(例えば、402~408)の単一のファイルが層401において加熱(
例えば、生成)されるシーケンスを示す。例えば、タイル経路421は、タイル402が
最初に加熱され、タイル403、404、405、406、および407が次々とシーケ
ンスに形成され、408が最後に加熱される(例えば、タイルが単一のファイルで生成さ
れた)ことを示す。
図4Cは、個々の部分(例えば、402~408)が層401に逐次
的に形成される、シーケンスを示す経路431の実施例を示す。
図4Dは、タイル加熱の
シーケンスにおける領域を除外する様式で層401に生成される個々の部分(例えば、4
02~408)の実施例を示す。タイル形成のシーケンスは、タイル経路としてもよい。
除外される領域は、「除外領域」として示されうる。タイル経路は、エネルギービームに
対して本明細書に記述される任意の経路としうる。
【0201】
一部の実施例において、タイルの断面は、逐次的に加熱される。逐次的に加熱するタイ
ルの少なくとも2つ(例えば、逐次的なタイルの全て)が相互に接触する、相互を境界付
ける、相互にオーバーラップする、またはそれらの任意の組み合わせとしてもよい。逐次
的に生成されたタイルは、それらの縁部の少なくとも1つにおいて相互に接触またはオー
バーラップしてもよい。逐次的に加熱するタイルの少なくとも2つ(例えば、材料の逐次
的な部分の全て)はオーバーラップしてもよい。逐次的に生成される少なくとも2つのタ
イル(例えば、逐次的なタイルの全て)は、空隙によって分離されてもよい。生成される
タイルは、無作為または作為シーケンスで形成されうる。生成されるタイルは、除外領域
を回避する様式で形成されうる。除外領域は、逐次的に加熱されて、直線上に配置される
3つ以上のタイル領域を含んでもよい。除外領域の判定は、少なくとも2つのタイル間の
空隙(またはその欠如)の特徴を含んでもよい。空隙特徴は、空隙の高さ、長さ、幅、ま
たは体積を含んでもよい。除外領域の判定は、硬化した材料の第1の層の特徴と、以前に
形成された任意の硬化した材料の層とを含みうるが、この特徴は、これらの層の、高さ、
長さ、幅、体積、形状、または材料を含みうる。除外領域の判定は、第1の層と、以前に
形成された任意の層、例えば、エネルギー消費特徴を含みうる。
図4Aは、402~40
8の番号が付された、その上に逐次的なタイルが加熱されて(例えば、生成されて)、そ
れらの縁部(例えば、2つの縁部)の少なくとも1つが相互に接触し、タイルの単一のフ
ァイルを含む列を形成する、第1の層401の実施例を示す。番号シーケンスはタイルが
加熱されたシーケンスを表しており、402は層401において加熱される第1のタイル
、そしてそれぞれ(例えば、402の次に403、その次に404、...その次に40
8)の最後に408が加熱される。
図4Dは、タイル442~450が、除外領域を欠く
様式で加熱される、第1の層401の実施例を示しており、番号シーケンスはタイルが配
置されたシーケンスを示しており、442は層401上に形成される最初のタイルであり
、450が最後のタイルである。
【0202】
加熱する(例えば、形成された)タイルを含む硬化した材料の層は、それらの加熱のた
めに、対称または非対称の経路(例えば、タイリング経路)を利用しうる。タイリングエ
ネルギー流束は、予め変形された材料の層から、対称または非対称な様式で、タイルを形
成しうる。硬化した材料の層の生成の間に、タイリングエネルギー流束は、対称または非
対称な様式でタイルを加熱(例えば、形成)しうる。例えば、対称な様式は、変形する材
料床の領域の実質的に中央に配置される、点、軸または平面の対称を使用することを含む
。
図31は、タイル形成シーケンスの実施例を示す。点の対称シーケンスでは、タイリン
グは以下の順番:3110、3140、3120、3150、3130、そして最後に3
160の順番で形成することができる。ミラー対称シーケンスでは、タイリングは以下の
順番:3110、3150、3120、3140、3160、そして最後に3130の順
番で形成することができる。回転対称では、タイリングは以下の順番:3110、315
0、3120、3140、3160、そして最後に3130の順番で形成することができ
る。非対称なシーケンスは、全ての方向性経路が単一の方向に向けられるときに(例えば
、
図8、814)形成されうる。方向性非対称タイリングシーケンスでは、タイリングは
以下の順番:3110、3120、3160、3170、3130、3150そして最後
に3140の順番で形成することができる。一部の実施例において、非対称なシーケンス
は、曲げられた(例えば、反った)硬化した材料の層(例えば、3D平面)をもたらす。
一部の実施例において、対称なタイリングシーケンスは、実質的に平面状の硬化した材料
の層(例えば、3D平面)をもたらす。対称なタイリングシーケンスの使用は、形成され
た硬化した材料の層における湾曲(例えば、反り)の量を低減しうる。対称な経路の一実
施例は、対向するベクトル経路(例えば、
図8、815)、または蛇行する経路(例えば
、
図8、810)を含むタイル経路としうる。一部の実施例において、タイル経路は、タ
イルする領域の縁部から、タイルする領域の中央まで加熱される(例えば、形成される)
(例えば、その中央に向かう、形成される硬化した材料の層の縁部)。内側に結合される
タイル経路シーケンスは、結果として生じる硬化した材料の層の湾曲を低減しうる。内側
に結合されるタイル経路は、対称または非対称なタイリングシーケンスを含みうる。
図3
1の実施例における番号3170は、内側に結合されるタイル経路シーケンスに従って最
後に形成されうるが、タイル3110~3160はタイル3170の形成に先立って形成
されうる。
【0203】
タイルの加熱(例えば、生成)は、(例えば、実質的に)一の位置において(例えば、
低出力密度の)広い断面のタイリングエネルギー流束の照射を利用しうる。代替的または
追加的に、タイルの生成は、ハッチに沿って移動してタイルの形状を生成する、(例えば
、高出力密度の)狭い断面のエネルギービーム(例えば、スキャンエネルギービーム)を
利用しうる。一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束によって、または第1
のスキャンエネルギービームによって移動される経路は、第2のスキャンエネルギービー
ムによって(材料の変形温度を下回る温度まで)加熱されうる。第2のスキャンエネルギ
ービームは、変形した材料のタイルを生成するのに使用されるのと同一のスキャンエネル
ギービームとしうる。第2のスキャンエネルギービームは、変形した材料のタイルを形成
するのに使用されるもの(例えば、第1のスキャンエネルギービーム、またはタイリング
エネルギー流束)と異なるスキャンエネルギービームとしてもよい。第2のスキャンエネ
ルギービームは、第2のスキャンエネルギー源によって生成されてもよい。第2のスキャ
ンエネルギー源は、第1のスキャンエネルギービームを生成するのに使用されるのと同一
のスキャンエネルギー源としてもよく、異なるエネルギー源としてもよい。第2のスキャ
ンエネルギー源は、タイリングエネルギー流束を生成するのに使用されるのと同一のスキ
ャンエネルギー源としてもよく、異なるエネルギー源としてもよい。一部の実施形態にお
いて、タイリングエネルギー流束は、標的表面の一部分を加熱(ただし変形しない)して
もよく、第2のエネルギービームは加熱するタイル内の材料を変形してもよい。事前また
は事後変形加熱は、標的表面における温度勾配を低減し、変形を低減し、および/または
一定の微細構造を生成しうる。第2のスキャンエネルギービームは、実質的にコリメート
ビーム(例えば、電子ビームまたはレーザー)としてもよい。第2のスキャンエネルギー
ビームは、分散ビームではない場合がある。第2のスキャンエネルギービームは、経路に
従いうる。経路は、変形した材料の層の形成の間に(例えば、第1のエネルギービームに
類似の様式で)標的表面部分内に内部経路(例えば、方向性経路)を形成しうる。経路は
、標的表面に沿って材料充填部分を形成しうる。
【0204】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束が、標的表面(つまり、タイル)
の一部分を変形温度を下回る温度にまで加熱するのに使用される一方、(例えば、第2の
)エネルギービームが、これらの標的表面部分(例えば、タイル)における材料を変形す
るのに使用される。一部の実施形態において、スキャンエネルギービームが、標的表面(
つまり、タイル)の一部分を変形温度を下回る温度にまで加熱するのに使用される一方、
タイリングエネルギー流束が、これらの標的表面部分(例えば、タイル)における材料を
変形するのに使用される。変形温度を下回る温度までの加熱は、一のエネルギー放射によ
る前、他のエネルギー照射による変形の後、および/またはこれと同時としうる。
【0205】
タイルの断面内のスキャンエネルギービームの経路は、本明細書ではタイル内の「内部
経路」として示される。タイルの断面内の内部経路は、タイル経路の形状と実質的に同一
の一般的形状のものとしうる(例えば、共に正弦波)。タイル内の内部経路は、タイル経
路の形状とは異なる一般的形状のものとしうる(例えば、ベクトル線と正弦波)。
図6E
は、湾曲した形状に従うタイル641内にあり、露出した表面601の加熱するタイル6
40内に配置される、内部経路の実施例を示す。
図6Dは、露出した表面601内の加熱
するタイル602内にあり、その内部経路が非湾曲(例えば、方向性)形状に従う、内部
経路の実施例を示す。経路は、渦巻形状、またはランダム形状(例えば、
図8、811)
に従いうる。
図6Gは、渦巻形状を有する露出した表面601の加熱するタイル602内
の内部経路の実施例を示す(例えば、位置680で開始して位置681で終了する)。経
路は、オーバーラップしてもよく(例えば、
図8、816)、またはオーバーラップしな
くてもよい。経路は、少なくとも1つのオーバーラップを含みうる。経路は、実質的にオ
ーバーラップを欠いてもよい(例えば、
図8、810)。
【0206】
スキャンエネルギービームの経路は、微細な経路(例えば、サブ経路)を含んでもよい
。微細な経路は、振動経路としてもよい。
図7は、スキャンエネルギービーム701の経
路の実施例である。経路701は、振動サブ経路702から構成される。振動サブ経路は
、ジグザグ経路または正弦経路とすることができる。微細な経路は、湾曲を含んでも、実
質的に除外してもよい。
【0207】
スキャンエネルギービームは、湾曲を含むまたは除外する経路を移動してもよい。
図8
は、経路の様々な実施例を示す。スキャンエネルギービームは、このタイプの経路のそれ
ぞれにおいて移動してもよい。経路は、実質的に湾曲(例えば、812~815)を除外
してもよい。経路は、湾曲(例えば、810~811)を含んでもよい。経路は、ハッチ
ング(例えば、812~815)を含んでもよい。ハッチングは、同一の方向に向けられ
てもよい(例えば、812または814)。全ての隣接するハッチングは、対向する方向
に向けられてもよい(例えば、813または815)。ハッチングは、同一の長さを有し
てもよい(例えば、814または815)。ハッチングは、変動した長さを有してもよい
(例えば、812または813)。2つの隣接する経路セクション間の間隔は、実質的に
同一(例えば、810)としても、非同一(例えば、811)としてもよい。経路は、繰
り返し特徴部(例えば、810)、または実質的に非繰り返し(例えば、811)を含ん
でもよい。経路は、非オーバーラップセクション(例えば、810)、またはオーバーラ
ップセクション(例えば、816)を含んでもよい。タイルは、渦巻連続(例えば、81
6)を含んでもよい。標的表面の非タイルセクション(例えば、
図21A、2112)は
、本明細書に記述する任意の経路のタイプ(例えば、ハッチタイプ)のスキャンエネルギ
ービームによって照射されうる。
【0208】
一部の実例において、加熱するタイルが露出した表面のリムを超えることは望ましくな
い。時々、加熱するタイルが標的表面(例えば、3D物体の表面)のリムを超える場合、
照射されたエネルギー流束は、標的表面に隣接する材料床内の予め変形された材料(例え
ば、粉末)を加熱しうる。照射した予め変形された材料は、変形および/または3D物体
に接着されてもよい。照射された予め変形された材料は、3D物体に隣接する(例えば、
これに接続されるまたは接続されていない)焼結された構造(例えば、望まない)を形成
する場合がある。材料床内の予め変形された材料を加熱することは、予め変形された材料
が少なくとも部分的に変形(例えば、溶融、焼結、またはケーク)する原因となる場合が
ある。
【0209】
タイリングプロセス(例えば、深部タイリング、浅部傾斜タイリング、またはフラッシ
ュ加熱)は、3D物体(例えば、吊り平面および/またはワイヤを含む)の露出した層の
少なくとも一部分を加熱および/または変形するのに使用されうる。
図3は、平面310
およびワイヤ320の上面図の実施例を示す。
【0210】
一部分の一部(例えば、加熱する部分、または硬化した材料のタイル)は、空隙によっ
て分離される、加熱するタイルごとに接触する、相互にオーバーラップする、またはそれ
らの任意の組み合わせとすることができる。少なくとも2つのタイルは相互に融合されて
もよい。1つのタイルは、第3のタイルとオーバーラップする一方で、空隙によって第2
のタイルから分離されてもよい。例えば、全てのタイルが空隙によって相互に分離されて
もよい。少なくとも2つの空隙は、実質的に同一であっても異なってもよい(例えば、F
LSにおいて)。同一または異なるとは、長さ、幅、高さ、体積、またはそれらの任意の
組み合わせとすることができる。空隙サイズ(例えば、高さ、長さ、および/または幅)
は、最大で約30μm、35μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm
、90μm、100μm、150μm、または200μmとしてもよい。空隙サイズは、
上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、約30μm~約200μm、約100μ
m~約200μm、約30μm~約100mm、約80mm~約150mm)。
【0211】
一部の実例において、標的表面の一部の加熱プロセスは、(例えば、実質的に)全ての
空隙がタイルで充填されるまで続く(例えば、縁部領域を除く。例えば、
図3、302)
。こうしたプロセスを、本明細書では「点描画法」と称する。任意の空隙および/または
縁部は、エネルギービーム(例えば、経路に従う)によって充填することができる。点描
画法は、除外領域を含んでもよい(例えば、隣接して位置して線を形成する3つの加熱タ
イルを除外する)。
【0212】
加熱は、1つ以上のエネルギー源によって行うことができる。エネルギー源の少なくと
も2つは、標的表面の一部(例えば、タイル)を、同時、逐次、またはその組み合わせで
加熱しうる。少なくとも2つの標的表面の一部は、逐次に加熱することができる。少なく
とも2つの標的表面の一部は、(例えば、実質的に)同時に加熱することができる。標的
表面の一部の少なくとも2つの加熱の時間および/または空間的シーケンスは、オーバー
ラップしてもよい。
【0213】
一部の実施形態において、第2の加熱するタイル領域は、第1の加熱するタイル領域と
離れていてもよい。領域は、断面とすることができる。第1のタイルからの熱が、第2の
タイルの温度を(例えば、その加熱前に)過失により増大させることがある。第1の標的
表面の一部の加熱は、第2のタイルの温度を(例えば、加熱前に)、最大で約0.1%、
0.5%、1%、5%、10%、15%、または20%上昇させうる。第1のタイルの加
熱は、上述の割合の間の任意の割合(例えば、0.1%~約20%、または約0.1%~
約10%)だけ第2のタイルの温度を上昇させうる(例えば、加熱の前に)。第1のタイ
ルからの熱は、第2のタイルの寸法を過失により変更する場合がある(例えば、長さ、幅
、高さおよび/または体積が膨張する)。第1のタイルの加熱は、第2のタイルによって
占有される標的表面の形態(例えば、寸法)を(例えば、加熱前に)、最大で約0.1%
、0.5%、1%、5%、10%、15%、または20%変更しうる。第1のタイルの加
熱は、上述の割合の間の任意の割合(例えば、0.1%~約20%、または約0.1%~
約10%)だけ第2のタイルによって占有される標的表面の形態を変更しうる(例えば、
加熱の前に)。タイルは、予め変形された材料、または変形した材料タイルの一部分とし
てもよい。
【0214】
一部の実施形態において、3つのタイルのシーケンスで直線(例えば、単一のファイル
)に形成されるものはない。3つのタイルは、第1のタイルの加熱の直後に第2のタイル
が加熱され、その直後に第3のタイルが加熱されるように、逐次的に加熱する(例えば、
変形する)ことができる。一部の実施形態において、3つのタイルのうちの少なくとも2
つは、並列に加熱される。一部の実施形態において、3つのタイルのうちの少なくとも2
つは、オーバーラップしたシーケンスで加熱される。変形した材料の堆積のオーバーラッ
プシーケンスの実施例は、露出した表面(例えば、層)上に形成される第1のタイルとす
ることができ、これが形成される間、第2のタイルの形成が始まる。第1のタイルは、そ
の形成を、第2のタイルの形成の、前、間、または後に終了することができる。一部の実
施形態において、相互に近接して位置する(例えば、相互に接触する、または相互に空隙
を形成する(例えば、本明細書に記述するように)3つ以上のタイルが直線に加熱(さら
に/または生成される)シーケンスはない。3つ以上のタイルは、少なくとも4、5、6
、7、8、9、10、50、または100タイルを含むことができる。3つ以上のタイル
は、上述の値の間の任意の値とすることができる(例えば、4タイル~100タイル、5
タイル~10タイル、10タイル~100タイル、または7タイル~50タイル)。本明
細書で理解されるように、「間」とは、包括的であることを意味する。3つ以上のタイル
は、温度均衡(例えば、環境との)に達したタイルを除外することができる。3つ以上の
タイルは、高温タイル(例えば、変形した材料を含む)を含むことができる。3つ以上の
タイルは、変形した材料を含み、完全には硬化されない(例えば、固化)タイルを含むこ
とができる。3つ以上のタイルは、硬化した(例えば、固化した)材料に硬化する(例え
ば、その加熱後に)変形した材料を含むタイルを除外することができる。3つ以上のタイ
ルは、標的表面の高温部分上に配置されるタイルを含むことができる。3つ以上のタイル
は、温度均衡に達さなかった露出した標的表面の一部分上に配置されるタイルを含むこと
ができる。3つ以上のタイルは、もはや変形の影響を受けにくい(例えば、十分に冷却さ
れているために)硬化した材料の一部の上に配置されるタイルを除外することができる。
一部の実施形態において、除外領域は、2つ以上の逐次的に堆積されたタイル間の直線タ
イルを含みうる(例えば、2つの逐次的に堆積されたタイルが空隙によって分離されて相
互に近接して、相互を境界付けて、または相互にオーバーラップするときに)。本明細書
に記載の方法、システム、および/または装置は少なくとも、除外領域外である領域に連
続的な(例えば、順々に)加熱するタイルを形成することを目的としうる。一部の実施形
態において、除外領域は、相互に隣に逐次的に1つ配置される2つのタイルを含みうる。
相互に隣とは、直接的であっても、または間接的であってもよい。例えば、相互に隣とは
、直接的に相互に隣を含む。相互に隣とは、タイル面、頂点、またはタイルの縁部の隣を
含む。相互に隣とは、ファイル面、頂点、または縁部に接触することを含みうる。相互に
隣とは、2つのタイルの間に空隙を有して(例えば、本明細書に開示する任意の空隙値)
間接的に相互に隣を含みうる。
【0215】
一部の実施例において、除外領域は、標的表面の様々な部分の温度、2つ以上の以前に
加熱された第1の層タイルのうちの少なくとも1つの加熱からの経過時間、加熱する潜在
的領域の温度、2つ以上の以前のタイルのうちの少なくとも1つの加熱する潜在的領域へ
の温度勾配、以前に加熱された2つ以上の部分における温度、第3のタイルによって加熱
される露出した領域の変形の受けやすさ、またはそれらの任意の組み合わせに依存する。
一部の実施例において、除外領域は加熱する2つ以上のタイルの物質の物理的状態(例え
ば、液状、一部液状、または固体)に依存する。加熱する(および/または形成する)2
つ以上のタイルと第3のタイルは、直線上に位置してもよい。
【0216】
一部の実施形態において、直線に配置される3つ以上の第1の層のタイルは、層(例え
ば、露出した表面を含む)を変形させる(例えば、曲げる)。変形は、破壊的(例えば、
意図される3D物体の目的に対して)な場合がある。こうした直線は、第1の層(例えば
、3D物体の少なくとも一部分である硬化した材料の層)に虚弱線を形成しうる(例えば
、生成する、作り出す)。一部の実施形態において、直線(例えば、
図4D)とは異なる
パターンで第1の層の少なくとも3つの部分を連続的に加熱することは、直線加熱および
/または生成パターン(例えば、
図4A)に比べて、硬化した材料の層の変形の程度を実
質的に減少しうる。一部の実施形態において、直線とは異なるパターンで第1の層の少な
くとも3つのタイルを連続的に加熱および/または生成することは、第1の層を実質的に
変形(例えば、曲げる)しない。一部の実施形態において、直線とは異なるパターンで第
1の層の少なくとも3つの部分を連続的に加熱することは、虚弱線の形成を阻止(または
防止)しうる。一部の実施形態において、直線(例えば、単一のファイル)とは異なるパ
ターンで硬化した材料の層の材料の少なくとも3つのタイルを連続的に加熱することは、
第1の層を実質的に変形(例えば、曲げる)しない。一部の実施形態において、直線とは
異なるパターンで第1の層上の材料の少なくとも3つのタイルを連続的に加熱することは
、虚弱線の形成を阻止(または防止)しうる。
【0217】
図5A~5Fは、点描画法プロセスのバージョンの部品の上面図の実施例を概略的に示
す。このバージョンでは、変形した材料のタイルは、変形温度を下回る温度まで加熱する
材料のタイル内で形成される。
図5Aは、標的表面(例えば、材料床の露出した層)50
1の実施例を示す。
図5Bは、材料の変形温度を下回って加熱される標的表面501のタ
イル(例えば、502)の実施例を示す。
図5Cは、加熱するタイル502内で変形され
る材料503の一区分の実施例を示す。
図5Dは、第2の加熱するタイル504と、変形
した材料503の以前に形成されたタイルの実施例を示す。
図5Eは、加熱するタイル5
04内の変形した材料505の第2の区分、第3の加熱するタイル506、および変形し
た材料の以前に形成されたタイル503の実施例を示す。
図5Fは、加熱するタイル50
6内の変形した材料507の第3の区分、および変形した材料の以前に形成されたタイル
(503および505)の実施例を示す。
図5Gは、標的表面501上に配置される、以
前に形成されたタイル503、505、および507の実施例を示しており、これらのタ
イルは直線上に配置されない。比較例として、
図5Hおよび5Iは、
図5A~5Cに示す
プロセスの代替的継続ステップの実施例を示しており、ここで、加熱するタイル(例えば
、パッチ)および/または変形した材料の区分は、直線構成で堆積される。
図5Iは、直
線構成に配置された、3つの変形した材料タイル503、509および511の実施例を
示す。こうした直線構成は、例えば、区分503、509、および511を通って伝播す
る、または区分503、509および511に隣接して伝播する、虚弱線を形成しうる。
点描画法プロセスの別のバージョンでは、タイルまたは変形した材料は、タイル領域を予
熱することなく形成される。
【0218】
一部の実例において、本方法、システムおよび/または装置は、加熱するタイル内の温
度および/または変形した(例えば、溶融した)区分の形状の検知(例えば、測定)を含
みうる。温度測定は、リアルタイム温度測定(例えば、3D物体の形成の間、3D物体の
層の形成の間、またはタイルの形成の間)を含みうる。変形した区分のFLS(例えば、
深さ)は推定しうる(例えば、温度測定値に基づいて)。変形した区分のFLS(例えば
、深さ)の温度測定値および/または推定を用いて、特定の部分において照射されたエネ
ルギーの少なくとも1つの特徴を制御(例えば、調節および/または指示)しうる。少な
くとも1つの特徴は、出力、ドゥエル時間、断面、または標的表面上に照射されたエネル
ギーの足跡を含みうる。制御は、標的深さに達する際の照射されたエネルギー流束の低減
(例えば、停止)を含みうる。ドゥエル時間(例えば、露出時間)は、少なくとも数十ミ
リ秒(例えば、約0.1~)、または少なくとも数ミリ秒(例えば、約1msec~)と
してもよい。露出時間(例えば、ドゥエル時間)は、本明細書に開示する任意のドゥエル
時間としうる。制御は、加熱する部分が冷却される速度を考慮しながら照射されたエネル
ギーを低減(例えば、停止する)ことを含みうる。速度は、周囲温度(例えば、環境温度
)に依存しうる。一部分の加熱および/または冷却速度は、所望の微細構造(例えば、特
定の領域の)の形成を促進しうる。所望の微細構造は、硬化した材料の層内の領域、また
は(例えば、実質的に)硬化した材料の全ての層に形成されうる。加熱する(例えば、加
熱タイルされる)領域における温度が測定されうる。温度測定は、分光学、視覚的、また
は公知の材料(例えば、熱電対または温度計)の膨張特性の使用を含みうる。視覚的測定
は、カメラ(例えば、CCDカメラ、またはビデオカメラ)または分光器の使用を含みう
る。視覚的測定は、画像処理の使用を含みうる。加熱するタイルの変形は、モニターされ
てもよい(例えば、視覚的におよび/または電子的に)。タイルの変形区分の全体形状は
、モニターされてもよい(例えば、視覚的におよび/またはリアルタイムで)。変形され
た(されている)区分のFLSを用いて、変形した材料(例えば、溶融プール)の深さお
よび/または体積を示してもよい。モニタリング(例えば、タイル内の変形した区分の熱
および/またはFLS)を用いて、タイリングエネルギー源、タイリングエネルギー流束
、スキャンエネルギー源、および/またはスキャンエネルギービームの1つ以上のパラメ
ータ(例えば、特徴)を制御してもよい。パラメータは、(i)出力密度、(ii)ドゥ
エル時間、(iii)移動速度、または(iv)断面を含みうる。パラメータは、変形温
度を下回る温度までの加熱の間、または変形した材料のタイルを形成する材料の変形の間
としうる。
【0219】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、少なくとも底部スキン層を形
成するのに少なくとも部分的に使用される。例えば、タイリングエネルギー流束は、硬化
した材料の少なくとも第1の20、25、30、35、または40層、または3D物体内
の全ての硬化した材料の全層を形成するのに使用される。硬化した材料の以後の層(例え
ば、第2の層)は、3D物体の一部として以前に形成された硬化した材料の層上に(例え
ば、直接上に)形成される層である。タイリングエネルギー流束は、3D物体の第2の硬
化した材料の層および/または3D物体の任意の以後の硬化した材料の層を形成するのに
少なくとも部分的に使用されうる。一部の実例において、予め変形された(例えば、粉末
)材料の層は、硬化した材料(これは3D物体の一部である)の層の上方(例えば、上)
に分注される。
【0220】
一部の実施形態において、タイリングエネルギー流束は、新たに分注された予め変形さ
れた材料の層の少なくとも一部分を変形(例えば、溶融)することで第2の硬化した材料
の層を形成する。タイリングエネルギー流束は、新たに堆積された予め変形された材料の
層の一部分と、新たに分注された予め変形された材料の層の真下に配置される以前に形成
された少なくとも1つの硬化した材料の層の一部分を加熱(例えば、さらに変形)しうる
。タイリングエネルギー流束は、新たに堆積された少なくとも1つの予め変形された材料
の層の一部分と、新たに分注された予め変形された材料の層の真下に配置される以前に形
成された少なくとも1つの硬化した材料層の一部分を変形しうる。以前に形成された層は
、底部スキン層を含んでも含まなくてもよい。タイリングエネルギー流束は、少なくとも
1つの以前に形成された硬化した材料の層内の硬化した材料の一部分を変形(例えば、溶
融)することで、材料床における予め変形された材料の一部分を変形することによって、
タイルを加熱(例えば、変形)してもよい。例えば、複数の以前に形成された硬化した材
料の層内の硬化した材料の一部分を変形(例えば、溶融)することによる。例えば、タイ
リングエネルギー流束は、3D物体の硬化した材料の底部スキン層に配置される硬化した
材料の一部分を変形しうる。溶融は、材料の(例えば、液状への)完全溶融とすることが
できる。
【0221】
硬化した材料の第1の層は、十分に密な硬化した材料を含みうる。硬化した材料の第1
の層は、十分に密ではない(例えば、多孔性)硬化した材料を含みうる。例えば、硬化し
た材料の第1の層は、孔(例えば、気孔)を含んでもよい。タイリングエネルギー流束は
、孔のFLSを低減するのに利用されうる。タイリングエネルギー流束は、孔の数、FL
S、および/または体積を実質的に低減する(例えば、孔を除去する)のに利用されうる
。タイリングエネルギー流束は、硬化した材料の層を硬化して(例えば、実質的に)高密
度な硬化した材料の層を提供しうる。例えば、十分に密な硬化した材料の層である。硬化
した材料の層の外部表面(例えば、3D物体の外部表面)は、タイルのパターンを含みう
る。例えば、パターンは、チェッカーボードパターンに似ている場合がある。タイリング
エネルギー流束は、タイル内の微細構造を変更しうる(例えば、3D物体の少なくとも一
部分を加熱および/または変形することで)。
【0222】
一部の実例において、一定の量の気孔率を有する3D物体(またはその一部分)を有す
ることが望ましい。硬化した材料は、最大で約0.05パーセント(%)、0.1%、0
.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1
%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、20%、30%、40
%、50%、60%、70%、または80%の気孔率を有してもよい。硬化した材料は、
少なくとも約0.05パーセント(%)、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0
.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、2%、3%、4%、5%、6
%、7%、8%、9%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、ま
たは80%の気孔率を有してもよい。硬化した材料は、上述の気孔率のいずれかの間の気
孔率を有してもよい(例えば、約0.05%~約0.2%、約0.05%~約0.5%、
約0.05%~約20%、約0.05%~約50%、または約30%~約80%)。一部
の実例において、気孔は形成された3D物体を横断してもよい。例えば、気孔は、3D物
体の一の面で開始して3D物体の対向する面(例えば、底部スキン)で終了してもよい。
気孔は、3D物体の一の面から延びてその3D物体(例えば、3D平面)の対向する面で
終了する通路を含んでもよい。一部の実例において、気孔は形成された3D物体を横断し
なくてもよい。気孔は、形成された3D物体において空洞を形成しうる。気孔は、形成さ
れた3D物体(例えば、3D平面の面)上に空洞を形成しうる。例えば、気孔は3D平面
の一の面上で開始してこの3D平面の対向する面まで延びなくてもよい。
【0223】
硬化した材料の第1の層は、第1の平均FLSを有する連続的に堆積された溶融プール
から本来形成されうる。硬化した材料の第1の層の少なくとも一部分を引き続いて加熱お
よび/または変形するタイリングエネルギー流束は、硬化した材料の第1の層の微細構造
を変形しうる(例えば、溶融プールのFLS、溶融プール配向、溶融プールにわたる金属
密度分布、粒子(例えば、溶融プール)境界に対する元素偏析の程度、材料相、冶金学的
相、材料空隙率、結晶相、結晶構造、またはそれらの任意の組み合わせの変更)。例えば
、硬化した材料の第1の層が第1の平均FLSを有する連続的に堆積された溶融プールか
ら本来形成されるとき、タイリングエネルギー流束(硬化した材料の第1の層の少なくと
も一部分を引き続いて加熱および/または変形する)は、第1の層中に新たに形成された
溶融プールが第1の平均FLS(例えば、本来の溶融プールFLS)よりも大きいように
第1の層の微細構造を変更しうる。大きいとは、溶融プールの第1の平均FLSより少な
くとも1.5*、2*、3*、5*、10*、20*、または50*だけ大きいものとし
うる。一部の実例において、第1の層は、タイリングエネルギー流束による引き続きの加
熱の後に単一の溶融プールを実質的に含みうる。3D物体は、3D平面またはワイヤとし
てもよい。
【0224】
硬化した材料の以後の層は、タイリングエネルギー流束、エネルギービーム、またはそ
れらの任意の組み合わせを使用することで形成されうる。一部の実施例において、硬化し
た材料の層を形成するバルク領域は、タイリングエネルギー流束(例えば、大きな断面の
エネルギー流束)を使用して形成され、そして、細かい機構がエネルギービーム(例えば
、小さな断面のエネルギービーム)を使用して形成される。エネルギービームおよび/ま
たは流束は、フォーカスされてもデフォーカスされてもよい。
【0225】
硬化した材料は、実質的に平面状(例えば、平ら)であってもよく、または、タイリン
グエネルギー流束によるその形成および/または加熱の後に湾曲してもよい。湾曲は、正
でも負でもよい。湾曲は、本明細書に開示される湾曲および/または湾曲の半径の任意の
値としてもよい。湾曲は、硬化した材料の層のものとしてもよく、その一部分のもの(例
えば、単一のタイルの)としてもよい。硬化した材料の層をタイリングエネルギー流束で
加熱することは、この層(またはその一部分)に湾曲を導入する場合がある。照射された
エネルギーによる硬化した材料(またはその一部分)の層の加熱様式は、湾曲の程度およ
び/または方向に影響を及ぼしうる。照射されたエネルギーによる硬化した材料(または
その一部分)の層の加熱様式は、硬化した材料(またはその一部分)の頂部表面における
応力に影響を及ぼしうる。硬化した材料(またはその一部分)の層の加熱様式は、粉末層
の高さ、粉末層の密度、照射されたエネルギーのドゥエル時間、照射されたエネルギーの
出力密度、材料床(例えば、またはその露出した表面)の温度、硬化した材料の層の温度
、底部スキン層の温度、またはそれらに任意の組み合わせの制御および/または変更を含
みうる。制御は、加熱する(例えば、タイルする)領域の、または加熱する領域の近傍に
おける領域の、または底部スキン層における温度に依存しうる。一部の実施例において、
近傍とは、溶融プールの中央から最大で約2、3、4、5、6、7、または10溶融プー
ルFLS(例えば、直径)離れている。制御は、溶融プールのFLSに依存しうる。照射
されたエネルギーは、タイリングエネルギー流束またはスキャンエネルギービームを含み
うる。
【0226】
一部の実例において、予め変形された材料の層は、実質的に固定の高さを有しうる。時
々、タイリングエネルギー流束および/またはエネルギービームは、予め変形された材料
のいくつかの実質的に固定の高さの層を同時に変形しうる。時々、実質的に固定の高さの
予め変形された材料のいくつかの層は、材料床に逐次的に堆積された後に、一度の照射さ
れたエネルギーの一のスキャンにおいて粉末材料の複数の層の一部分を変形するエネルギ
ーを照射される。このような様式で、予め変形された材料のいくつかの層は共に変形され
うる(本明細書では「深部変形」と称される)。深部変形は、深部溶融(例えば、深部溶
接)を含むことができる。深部変形は、深部タイリングを含みうる。複数の予め変形され
た材料の層は、単一の材料のタイプの、または異なる材料のものとしうる。
【0227】
図35Aは、深部変形の実施例を示す。照射されたエネルギー3501は、材料床の一
部分(例えば、予め変形された材料3503の層で形成される)を変形して溶融プール3
502を形成しうるが、この溶融プールは、予め変形された材料のいくつかの層にわたる
。
図35Bに示す実施例において、予め変形された材料の層は、プラットフォーム350
4の上方に配置される。
図35Aに示す実施例において、予め変形された材料の層は、プ
ラットフォーム3514の上方に配置される。
【0228】
図35Bは、浅部変形の実施例を示す。一部の実施形態において、複数の予め変形され
た材料の層は逐次的に堆積され、頂部層(または所望により少なくとも2、3の頂部層)
が変形されるが、ここで底部層はゆるく(つまり、密でない)、流動性のままである(例
えば、流動性粉末材料)。このプロセスは、本明細書では「浅部変形」と称される。浅部
変形は、浅部溶融を含みうる。
図35Bは、浅部変形の実施例を示す。照射されたエネル
ギー3511は、材料床の一部分(例えば、予め変形された材料(例えば、3513)の
層で形成される)を変形して溶融プール3512を形成しうるが、この溶融プールは予め
変形された材料(例えば、3513)の最上層内に限られる。浅部タイリングは、底部ス
キン層の塑性変形を除外し、深部タイリングは少なくとも、固相線温度を上回る高温に達
すること、変形(例えば、溶融)、液相になること、および/または底部スキン層の塑性
降伏(例えば、変形)を含む。一部の実施形態において、深部タイリングは、底部スキン
層の変形も含む。
【0229】
浅部変形は、短いドゥエル時間、および/または照射されたエネルギーの低出力密度(
例えば、短い露出時間)によって実施されうる。浅部変形の間の露出時間は、少なくとも
約0.1ミリ秒(msec)、0.5msec、1msec、3msec、5msec、
10msec、20msec、30msec、40msec、または50msecとして
もよい。浅部変形の間の露出時間は、最大で約3msec、5msec、10msec、
20msec、30msec、40msec、または50msecとしてもよい。露出時
間は、上記露出時間の任意の間としてもよい(例えば、約0.1msec~約50mse
c、約0.1~約1msec、約1msec~約10msec、約10msec~約10
msec、約1msec~約1msec、または約1msec~約20msec)。
【0230】
深部変形は、長いドゥエル時間、および/またはタイリングエネルギー流束および/ま
たはスキャンエネルギービームの高出力密度(例えば、短い露出時間)によって実施され
うる。深部変形の間の露出時間は、少なくとも約50msec、60msec、70ms
ec、80msec、90msec、100msec、200msec、400msec
、500msec、1000msec、2500msec、または5000msecとし
てもよい。深部変形の間の露出時間は、最大で約60msec、70msec、80ms
ec、90msec、100msec、200msec、400msec、500mse
c、1000msec、2500msec、または5000msecとしてもよい。露出
時間は、上記露出時間の任意の間としてもよい(例えば、約50msec~約5000m
sec、約100msec~約200msec、約50msec~約400msec、約
100msec~約1000msec、または約1000msec~約5000msec
)。
【0231】
1つ以上の予め変形された材料(またはその一部分)の層の加熱様式は、予め変形され
た材料層の高さ、予め変形された材料層の密度、照射されたエネルギーのドゥエル時間、
照射されたエネルギーの出力密度、材料床の温度、またはそれらの任意の組み合わせの制
御および/または変更を含みうる。材料床の温度は、材料床の露出した表面の温度、材料
床の底部(例えば、プラットフォームにおける)の温度、平均の材料床温度、中央の材料
床温度、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。制御は、加熱する(例えば、タイ
ルする)材料床の領域における、または加熱する領域の近傍における領域の、温度に依存
しうる。近傍とは、タイルのFLSの最大で約2、3、4、5、6、7、8、9、または
10倍としてもよい。
【0232】
照射エネルギー(例えば、ビームおよび/または流束)の制御は、底部スキンの温度が
標的温度に達したときに標的領域の照射を実質的に止める(例えば、停止する)ことを含
みうる。標的温度は、材料(例えば、予め変形された、または硬化された)が固相線温度
を上回る高温に達する、変形(例えば、再変形、例えば再溶融)する、液相になる、およ
び/または塑性降伏する温度を含んでもよい。照射エネルギーの制御は、底部スキンの温
度が標的温度に達したときに標的領域に供給される(例えば、注入される)エネルギーを
実質的に低減することを含みうる。照射されたエネルギーの制御は、エネルギービームお
よび/または流束のエネルギープロファイルをそれぞれ変更することを含みうる。制御は
、底部スキン層からより離れた(例えば、本明細書に開示される臨界層厚を越えて)層と
比べて底部スキン層に近い層に対して異なってもよい(例えば、変動してもよい)。制御
は、照射されたエネルギーのオンオフを含みうる。制御は、照射されたエネルギーの、単
位面積当たり出力、断面、焦点、出力を低減することを含みうる。制御は、照射されたエ
ネルギーの少なくとも1つの特性を変更することを含みうるが、この特性は、照射された
エネルギーの、出力、単位面積当たり出力、断面、エネルギープロファイル、焦点、スキ
ャン速度、パルス周波数(該当する場合)、ドゥエル時間を含みうる。「オフ」時間の間
(例えば、中断)、エネルギービームおよび/または流束の出力および/または単位面積
当たり出力は、「オン」時間(例えば、ドゥエル時間)におけるその値と比べて実質的に
低減されうる。実質的にとは、標的表面における材料の変形に対するものとしうる。中断
の間、照射されたエネルギーは、タイルされた領域から、タイルされた領域とは実質的に
離れた材料床内の異なる領域に移転されうる(実施例1を参照)。ドゥエル時間の間、照
射されたエネルギーはちょうどタイルされた領域に隣接する位置に(例えば、タイル経路
の一部として)戻るよう移転されうる。
【0233】
本明細書において理解されるように:材料の固相線温度は、所与の圧力において材料が
固体状態になる温度である。材料の液化温度は、所与の圧力において予め変形された材料
の少なくとも一部が固相から液相へと移行する温度である。液化温度は、所与の圧力にお
いて材料全体が液体状態になる液相線温度と等しい。
【0234】
図37は、標的表面の上面図の実施例を示す。
図37の実施例におけるタイルの経路は
、タイル3702、3704、および3706~3711を含む。照射されたエネルギー
によって形成される第1のタイルは3702であり、第1のドゥエル時間の間、第1の中
断の間、照射されたエネルギーは位置3703に移転し、第2のドゥエル時間の間、照射
されたエネルギーはタイル経路および形成されたタイル3704に戻って移転し、第2の
中断の間、照射されたエネルギーは位置3705に移転し、第3のドゥエル時間の間、照
射されたエネルギーはタイル経路および形成されたタイル3706に戻って移転する。中
断の間、照射されたエネルギーは、タイル経路から離れた移転位置(例えば、3703)
において材料床を加熱および/または変形しうる。照射されたエネルギーは、第1のタイ
ル経路の形成の間に中断時間を使用することで2つの離れたタイル経路を形成し、第2の
タイル経路を形成してもよい。タイルの第1の経路の中断は、タイルの第2の経路におい
て照射されたエネルギーのドゥエル時間とすることができる。
【0235】
時々、硬化した材料は、粉末床の露出した表面から突出しうる。
図38は、プラットフ
ォーム3811の上方に位置する材料床3810内の硬化した材料3800の実施例を示
す。材料床3810は、露出した表面3812を含む。硬化した材料3800は、位置3
814において露出した表面3812から突出する。突出の領域(例えば、その水平断面
)は、照射されたエネルギーからマスクされてもよい。一部の実例において、照射された
エネルギーは、突出した硬化した材料を含む領域(例えば、その水平断面)を照射しない
場合がある。一部の実例において、照射されたエネルギーは、突出した物体がない(例え
ば、突出した物体を含まない)材料床の露出した表面を照射しうる。一部の実例において
、照射されたエネルギーは、突出した物体を含む領域を照射せず、突出した物体がない材
料床の露出した表面を照射しうる。照射されたエネルギーが移動する経路は、突出した硬
化した材料の領域を除外しうる。突出領域の除外は、照射されたエネルギーが予め変形さ
れた材料の層における一部分を変形する前に行うことができる。突出領域の除外は、リア
ルタイムで行うことができる(例えば、照射されたエネルギーが予め変形された材料の層
における一部分を変形する間(本明細書では「動的経路調整」と称する)に行うことがで
きる。エネルギービームおよび/または流束の経路は、照射されたエネルギーが材料床の
露出した表面に沿って移動するのに伴って動的に調整することができる。経路の調整は、
突出する物体の(例えば、光学的)検知を考慮しうる。例えば、リアルタイム(例えば、
さらにin situで)光学検知は、2016年2月18日出願の米国仮特許出願第6
2/297,067号と、2016年9月29日出願の米国仮特許出願第62/401,
534号(共に参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示される。
【0236】
標的表面のタイリングは、ステップおよび繰り返しシーケンスに従ってもよい。標的表
面のタイリングは、ステップおよび標的表面における材料の変形温度を下回る温度へのタ
イル加熱プロセスに従ってもよい。標的表面のタイリングは、ステップおよびタイル変形
(例えば、充填)プロセスに従ってもよい。「ステップ」とは、第1のタイルから第2の
タイルまでの距離(例えば、
図3の標的表面310の実施例に「d」で示される距離)を
示し得る。距離は、硬化した材料の層内で一定としてもよい。時々、距離は層内で変動し
てもよい。「繰り返し」は、タイルした領域(例えば、
図3の標的表面310の実施例に
示されるタイル301)による標的表面の繰り返しの加熱(例えば、変形)を示しうる。
【0237】
フラッシュ加熱および/または深部タイリングプロセスは、少なくとも1つの硬化した
材料の層の変形を調節しうる。フラッシュ加熱および/または深部タイリングプロセスは
、少なくとも1つの硬化した材料の層の変形の大きさを低減しうる。フラッシュ加熱およ
び/または深部タイリングプロセスは、少なくとも1つの硬化した材料の層の変形を、一
定の条件において増大しうる(例えば、所望の方向に)。例えば、フラッシュ加熱および
/または深部タイリングプロセスは、負に反った少なくとも1つの硬化した材料(例えば
、負の湾曲を含む、
図17、1712、層番号6)を形成しうる。負に反った物体の形成
方法の例は、2015年11月6日出願の米国仮特許出願号第62/252,330号、
2016年9月19日出願の米国仮特許出願号第62/396,584号、および201
6年10月31日出願のPCT出願PCT/US16/59781号(3つ全ては参照に
より全体が本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。一定の条件とは、3D物体
の幾何学的形状、硬化した材料の少なくとも1つの層の幾何学的形状、照射エネルギーの
出力、照射されたエネルギーのドゥエル時間(例えば、タイルを作製するための)、また
は照射されたエネルギーの速度(例えば、経路に沿った)を含みうる。
【0238】
硬化した材料の層は、湾曲を有する場合がある。湾曲は、材料床のプラットフォームお
よび/または露出した表面に対して正または負とすることができる。
図17は、様々な層
状構造の垂直断面の実施例を示す。例えば、層状構造1712は、その底部からプラット
フォーム1718に結合している体積(例えば、体積の垂直断面における面積)が凸状物
体1719であるために負の湾曲を有する、番号6の層を含む。1712の層番号5は、
負の湾曲を有する。1712の層番号6は、1712の層番号5よりも大きな負の湾曲を
有する(例えば、より大きな負の値の湾曲を有する)。1712の層番号4は、(例えば
、実質的に)ゼロである湾曲を有する。1714の層番号6は、正の湾曲を有する。17
12の層番号6は、1712の層番号5、1712の層番号4、および1714の層番号
6よりも大きい負の湾曲を有する。
【0239】
一部の実施形態では、3D物体内の全ての層の湾曲は、最大約0.02ミリメートル-
1(つまり、1/ミリメートル)である。一部の実施形態において、3D物体内の層は、
実質的に平面状(例えば、平ら)である。一部の実施形態において、硬化した材料の層の
全ては、少なくとも約ゼロ(つまり、実質的に平面状の層)~最大で約0.02ミリメー
トル-1の湾曲を有することができる。湾曲は、最大で約-0.05mm-1、-0.0
4mm-1、-0.02mm-1、-0.01mm-1、-0.005mm-1、-0.
001mm-1、実質的に0mm-1、0.001mm-1、0.005mm-1、0.
01mm-1、0.02mm-1、0.04mm-1、または0.05mm-1とするこ
とができる。湾曲は、上述の湾曲値の間の任意の値とすることができる(例えば、約-0
.05mm-1~約0.05mm-1、約-0.02mm-1~約0.005mm-1、
約-0.05mm-1~実質的にゼロまたは約実質的にゼロ~約0.05mm-1)。湾
曲は、表面の湾曲を指す場合がある。表面は、硬化した材料の層(例えば、第1の層)と
することができる。表面は、3D物体(またはその任意の層)のものとしてもよい。
【0240】
一点における曲線の曲率半径「r」は、その点において曲線に最も近似する円弧(例え
ば、
図17の1716)の半径の大きさである。湾曲の半径は、湾曲の逆数である。3D
曲線(本明細書では「空間曲線」とも)の事例では、湾曲の半径は湾曲ベクトルの長さで
ある。湾曲ベクトルは、特定の方向を有する湾曲からなることができる(例えば、湾曲の
半径の逆数)。例えば、特定の方向は、プラットフォームへの方向(例えば、本明細書で
は負の湾曲として示される)、またはプラットフォームから離れる方向(例えば、本明細
書では正の湾曲として示される)とすることができる。例えば、特定の方向は、重力場に
向かう方向(例えば、本明細書では負の湾曲として示される)、または重力場に対向する
方向(例えば、本明細書では正の湾曲として示される)とすることができる。曲線(本明
細書では「曲線(curved line)」とも)は、直線であることを要しない線に
類似した物体とすることができる。線は、湾曲が実質的にゼロである、曲線の特別な事例
とすることができる。実質的にゼロの湾曲の線は、実質的に無限の湾曲半径を有する。湾
曲は、湾曲した平面の断面を表しうる。線は、平らな(例えば、平面状の)平面の断面を
表しうる。曲線は、2次元(例えば、平面の垂直断面)、または3次元(例えば、平面の
湾曲)とすることができる。
【0241】
一部の実施形態において、タイルの冷却は、冷却部材(例えば、ヒートシンク)を加熱
する領域に導入することを含む。
図1は、材料床104の露出した(例えば、頂部)表面
119の上方に配置される冷却部材113の実施例を示す。冷却部材は、垂直方向、水平
方向、または角度を有して並進移動可能としうる(例えば、(例えば、平面状または複合
)。並進移動は、手動でおよび/またはコントローラによって制御してもよい。並進移動
は、3D印刷の間としてもよい。冷却部材はコントローラに動作可能に連結してもよい。
タイリングエネルギー源(例えば、
図1、114)、第1のスキャンエネルギー源、第2
のスキャンエネルギー源、および/または冷却部材は、垂直方向に、水平方向に、または
角度を有して(例えば、平面状または複合)並進移動可能としてもよい。並進移動は、手
動でおよび/またはコントローラによって制御してもよい。並進移動は、少なくとも3D
印刷の一部分の間としてもよい。一部の実施形態において、エネルギー源は固定である。
タイリングエネルギー源、第1のスキャンエネルギー源、および/または第2のスキャン
エネルギー源は、コントローラに動作可能に連結されてもよい。タイリングエネルギー源
、第1のスキャンエネルギー源、第2のスキャンエネルギー源、および/または冷却部材
は、スキャナーによって並進移動されてもよい。冷却部材は、露出した3D物体(例えば
、硬化した材料の露出した層)の一定の部分における熱の蓄積を制御(例えば、防止)し
うる。特定の領域における標的表面上のタイルの加熱は、露出した3D物体(例えば、硬
化した材料の露出した層)の一定の部分における熱の蓄積を制御(例えば、調節)しうる
。
【0242】
フラッシュ加熱、深部タイリング、および/または浅部タイリング方法は、材料床の予
熱をさらに含んでもよい。材料床の予熱は、その後に、タイリングエネルギー流束および
/またはスキャンエネルギービーム(例えば、第1および/または第2の)の支援によっ
て標的表面の露出した表面の少なくとも一部分を変形するのに必要な電力が小さくなりう
る。材料床の予熱および/または冷却は、材料床の、上方、下方、および/または側方か
らとしうる。冷却部材は、材料床の温度を維持すること、および/または材料床および/
または(例えば、3D物体の任意の空洞内の)内で予め変形された材料の変形(例えば、
融合または割れ)を防止するのを支援しうる。
【0243】
制御は、閉ループ制御、または開ループ制御(例えば、アルゴリズムを含むエネルギー
計算に基づく)を含みうる。閉ループ制御は、フィードバック制御またはフィードフォワ
ード制御を含んでもよい。アルゴリズムは、1つ以上の温度測定値(例えば、本明細書に
開示されるような)、計測測定値、3D物体の少なくとも一部の幾何学的形状、3D物体
の少なくとも一部の熱消費/コンダクタンスプロファイル、またはそれらの任意の組み合
わせを考慮しうる。コントローラは、照射エネルギーおよび/またはエネルギービームを
変調しうる。アルゴリズムは、最終の3D物体の任意の歪みを補償するために、物体の事
前補正(つまり、物体の印刷前補正、OPC)を考慮しうる。アルゴリズムは、補正的に
変形した物体を形成するための命令を含んでもよい。アルゴリズムは、所望の3D物体の
モデルに適用される修正を含みうる。修正(例えば、物体の印刷前補正などの補正変形)
の例は、2015年10月9日出願の米国特許仮出願第62/239,805号、および
2016年5月27日出願のPCT出願PCT/US16/34857号(共に、参照に
より本明細書に全体が組み込まれる)に見出すことができる。制御は、米国特許仮出願第
62/297,067号および米国特許仮出願第62/401,534号(共に参照によ
りその全体が本明細書に組み込まれる)に開示される任意の制御としうる。
【0244】
本明細書に記述する1つ以上の3D物体を生成するための方法は、予め変形された材料
(例えば、粉末)の層をエンクロージャ内に堆積することと、(例えば、照射)エネルギ
ーを材料の層の一部分に(例えば、経路に従って)提供することと、予め変形された材料
の層の一部分の少なくともセクションを変形してエネルギーを利用することで変形しt材
料を形成することと、所望により、変形した材料を硬化した材料に硬化することを許容す
ることと、所望により、ステップa)~d)を繰り返して1つ以上の3D物体を生成する
ことと、を含みうる。エンクロージャは、プラットフォーム(例えば、基板および/また
は基部)を含みうる。エンクロージャは、容器を含みうる。3D物体は、プラットフォー
ムに隣接(例えば、上方に)して印刷されてもよい。予め変形された材料は、材料分注シ
ステムによってエンクロージャ内に堆積されて、エンクロージャ内に予め変形された材料
の層を形成してもよい。堆積された材料は、平準化機構によって平準化されてもよい。エ
ンクロージャ内の予め変形された材料の堆積は、材料床を形成しうる。平準化機構は、平
準化機構が材料床の露出した表面と接触しない平準化ステップを含みうる。材料分注シス
テムは、1つ以上の分注器(例えば、
図1、116)を含みうる。材料分注システムは、
少なくとも1つの材料(例えば、バルク)貯蔵部を含みうる。材料は、層分注機構(例え
ば、リコータ)によって堆積されうる。層分注機構は、粉末床(例えば、粉末床の頂部表
面)と接触することなく分注された材料を平準化しうる。層分注機構は、2015年6月
19日出願の「APPARATUSES, SYSTEMS AND METHODS
FOR 3D PRINTING」と称された特許出願番号PCT/US15/3680
2号(参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)に開示される、任意の層分注機
構(例えば、
図1、116)、材料除去機構(例えば、118)、および/または平準化
機構(例えば、117)を含みうる。層分注機構は材料分注機構、材料平準化機構、材料
除去機構、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。一部の実施形態において、予め
変形された材料は、同一の動作の間に(例えば、材料床内の材料の層を平準化するときに
)層分注機構によって逐次的に付加されて平準化されてもよい。例えば、層分注機構の材
料床に沿った前進の間に、層分注機が材料を材料床内に分注(または形成する)するが、
この分注された材料は引き続いて平準化され(例えば、材料床の頂部表面に接触すること
なく)、さらなる材料が分注され(例えば、層分注機構が材料床に沿って並進移動するの
に伴って)、さらなる材料が引き続いて平準化されるなど。層分注機構は、材料床の1つ
の横方向のスイープを完了するに伴って1つ、2つ、またはそれ以上の材料分注ステップ
を実行することができる。層分注機構は、材料床の1つの横方向のスイープを完了するに
伴って1つ、2つ、またはそれ以上の材料平準化ステップを実行することができる。層分
注機構は、材料床の1つの横方向のスイープを完了するに伴って1つ、2つ、またはそれ
以上の材料除去ステップを実行することができる。層分注機構は、材料床の1つの横方向
のスイープを完了するに伴って1つ、2つ、またはそれ以上の材料分注ステップを実行す
ることができる。材料床の横方向のスイープは、材料床の1つの縁部から材料床の対向す
る(例えば、横方向に対向する)縁部までの、材料床のスイープとすることができる。
【0245】
図1は、材料分注機構116、平準化機構117、および材料除去機構118を含む層
分注機構の実施例を示す(116および118の白い矢印は、予め変形された材料が材料
床104に流入/材料床104から流出する方向を示す)。
図13は、材料分注機構13
05、平準化機構(1306と1304を含む)、および材料除去機構1303を含む層
分注機構の実施例を示しており、ここで、3つの機構1305、1306と1304、お
よび1303は接続される(例えば、1301および1302)。層除去機構および/ま
たは層分注機構は、1つ以上のノズルを含んでもよい。
図13の実施例において、131
2は、3つの開口1314、1315および1316の開口を含むノズルの実施例を図示
しており、開口を通って、材料(例えば、予め変形された材料)がノズル内に引き寄せら
れうる(例えば、引かれる、または流れる)(例えば、矢印1317、1318および1
319に沿って)。材料の層除去機構内への流れは、層流を含みうる。材料床から層除去
機構はの材料の流れは、上方方向(例えば、重心に反する、および/またはプラットフォ
ームから離れる)としてもよい。
【0246】
層分注機構は、1つ以上の開口を含む材料(例えば、粉末)除去機構(例えば、130
3)を含みうる。1つ以上の開口は、ノズルに含まれてもよい。ノズルは、調整可能な開
口(例えば、コントローラによって調節される)を含んでもよい。材料床の露出した表面
に対するノズル開口の高さは、調整可能としてもよい(例えば、コントローラによって調
節される)。材料除去機構は、材料が少なくとも一次的に蓄積する貯蔵部を含みうる。抜
き出された材料は、材料除去機構によって抜き出される予め変形された材料を含みうる。
抜き出された材料は、3D物体を形成しなかった変形した材料を含みうる。
図14は、こ
れを通って材料が材料床1407から貯蔵部1403に流れるノズル1404を含む、材
料除去機構の実施例を示す。
図14の実施例において、貯蔵部は、チャネル(例えば、管
)1402を通して引き寄せ力源1401(真空ポンプなど)に接続される。ノズル本体
の少なくとも一部分は調整可能としうる。一部の実施形態において、ノズル本体の少なく
とも一部は、垂直方向、水平方向、または角度を有した方向(例えば、材料床の露出した
表面、および/または構築プラットフォームに対して)に調整可能である。ノズルは、1
つまたは2つの厚みのある部分(例えば、そのうちの少なくとも1つは移動可能である)
から形成されうる。厚みのある部分は、材料除去機構の移動軸に平行に配置され、少なく
とも1つの厚みのあるセクションの最大許容移動(例えば、1405および/または14
06に沿った)にわたる2つの対向する側壁によって、ノズルの内部体積が密封される(
例えば、空隙を形成することなく)ことを許容しうる。材料除去機構(例えば、ノズルお
よび内部貯蔵部を含む)は、垂直方向、水平方向、および/または角度を有して(例えば
、角度1409)並進移動しうる。並進移動は、3D印刷の少なくとも一部の前、後、お
よび/または間としうる(例えば、材料床の露出した表面を平面化するために)。
図14
の実施例において、ノズル本体の1つまたは2つの部品は、矢印1405および1406
によって示されるように、垂直方向、水平方向、または角度を有した方向(例えば、材料
床の露出した表面、および/または構築プラットフォームに対して)に調整可能である。
ノズルは、調整可能な開口(例えば、コントローラによって制御される)を含んでもよい
。材料床の露出した表面に対するノズル開口の高さは、調整可能としてもよい(例えば、
コントローラによってコントロールされる)。材料除去機構は、材料(材料除去機構によ
って抜き出される)が少なくとも一次的に蓄積しうる貯蔵部を含みうる。制御は、調節お
よび/または指示を含んでもよい。
【0247】
材料除去機構の開口(例えば、その断面)のFLS(例えば、ノズル直径)は、少なく
とも約0.1mm、0.4mm、0.7mm、0.9mm、1.1mm、1.3mm、1
.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、5mm、7mm、または10mm
としてもよい。材料除去機構の開口のFLS(例えば、ノズルの直径)は、最大で約0.
1mm、0.4mm、0.7mm、0.9mm、1.1mm、1.3mm、1.5mm、
2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、5mm、7mm、または10mmとしうる。
材料除去機構の開口のFLS(例えば、ノズルの直径)は、上述の値の間の任意の値とし
うる(例えば、約0.1mm~約7mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.6mm~
約0.9mm、約0.9mm~約3mm、または約3mm~約10mm)。
【0248】
ノズルは、それを通って材料が材料床(例えば、1408)からノズルへと(例えば、
矢印1404に沿って)入る、材料入口開口を含みうる。ノズルは、ベンチュリノズルと
することができる。開口は、狭い部分(例えば、「ボトルネック」)を含みうる。しばし
ば、狭い部分は、ノズルの入口にある(例えば、
図15、1520)。時々、狭い部分は
、開口から離れている(例えば、
図14、1408、狭い開口は「d1」で示される)。
時々、開口のFLS(例えば、直径)は、ノズル内の狭い部分のFLSよりも大きい。時
々、開口のFLSはノズルの狭い部分である。狭い部分のFLSは、一定であっても変動
してもよい。狭い部分のFLSは、機械的、電子的、熱的、油圧的、磁気的、またはそれ
らの任意の組み合わせで変動しうる。
【0249】
ノズルは、対称としても非対称としてもよい。ノズルの垂直方向および/または水平方
向の断面は、非対称としてもよい。例えば、ノズル内部の垂直方向の断面はその非対称性
を表しうる。非対称は、ノズルが構成される材料におけるものとすることができる。非対
称は、少なくとも1つの対称軸の欠如によって顕在化することができる。例えば、n個の
折り畳まれた回転軸の欠如である(例えば、C
n対称軸の欠如であり、ここでnは少なく
とも2、3、または4)。例えば、少なくとも1つの対称平面の欠如である。例えば、反
転対称の欠如である。一部の実施形態において、ノズルは、対称平面を含むが、回転対称
を欠く。一部の実施形態において、ノズルは回転対称軸と対称平面の両方を欠く。対称の
軸は、材料床の露出した表面の平均表面に対して、構築プラットフォームに対して、また
は重力の方向に垂直な平面に対して、実質的に垂直としうる。対称の軸は、材料床の露出
した表面の平均表面に対して、構築プラットフォームに対して、重力の方向に垂直な平面
に対して、またはそれらの任意の組み合わせに対して、0度~90度の角度を有してもよ
い。ノズルは、曲げ形状を有してもよい。ノズルは、屈曲した形状を有することができる
。曲げ形状は、関数に従ってもよい。関数は、指数または対数としうる。関数は、円また
は放物線の一部としうる。曲げ形状は、おおよそ文字「L」または「J」に似せることが
できる。曲げ形状は、滑らかな曲げ形状とすることができる。曲げ形状は、湾曲した形状
とすることができる。
図15は、様々なノズル1501、1503、1505、1511
、1513、および1415の垂直断面の実施例を示す。一部の実施例において、材料は
、ノズルの内外へと流れる。矢印1502、1504、1506、1512、1514お
よび1516は、材料が材料床(例えば、それぞれ1507または1517)から適切な
ノズルへと流れる方向の実施例を示す。ノズル1505と1515は、ノズルの対称な断
面と、それぞれ矢印1506および1516に沿った対称ミラー軸との実施例を示す。ノ
ズル1503、1501は、対称軸を欠く断面としての、ノズルの非対称断面の実施例を
示す。ノズルは、水平方向および/または垂直方向の長いノズル(例えば、真空ノズル)
としうる。ノズルは、対称としても非対称としてもよい。対称軸は、ノズルの水平方向お
よび/または垂直方向の断面としうる。
図15は、垂直断面として図示するノズルの実施
例を示す。ノズル1503は、垂直方向に長いノズルの実施例を示す。ノズル1515の
対称軸は、矢印1516に沿わせることができる。ノズルは、真空ノズルとしうる。ノズ
ルは、その動作(例えば、吸込み)の間に層流または乱流を含みうる。ノズルの2つの側
面(例えば、ノズルの2つの垂直側面)間の層流の大きさは、同一とすることも異なるも
のとすることもできる。非対称なノズルの2つの側面(例えば、ノズルの2つの非対称な
垂直側面)間の層流の大きさは、同一とすることも異なるものとすることもできる。ノズ
ル内の気体流れ(例えば、その動作の間の)は、層流を含みうる。ノズル内の気体流れ(
例えば、その動作の間の)は、乱れを含みうる。露出した表面とノズル入口との間の気体
流れ(例えば、その動作の間の)は、層流を含みうる。露出した表面とノズル入口との間
の気体流れ(例えば、その動作の間の)は、乱れを含みうる。乱れは所望の乱れとしうる
。ノズル内の気体の流量(例えば、吸込み力)は、粒子材料(例えば、粉末床を形成する
粒子)のサイズおよび/または質量に依存しうる。
【0250】
一部の実施形態において、予め変形された材料(例えば、粉末)は、力を利用して材料
除去機構の開口ポートまで引き寄せられ、実質的に水平方向の流れで材料床の上方を流れ
る。
図33は、材料除去機構の実施例を示しており、予め変形された材料の開口ポート3
300に向かう水平流S1を示す。材料床の上方における予め変形された材料の実質的に
水平な流れは、材料床の位置に対するものとしうる(例えば、相対速度)。材料除去部材
の開口ポートに向かう実質的に水平方向の流れの相対速度(例えば、速さ)は、少なくと
も0.5メートル毎秒(m/sec)、1m/sec、2m/sec、3m/sec、4
m/sec、5m/sec、6m/sec、7m/sec、8m/sec、9m/sec
、10m/sec、20m/sec、30m/sec、40m/sec、または50m/
secとしうる。材料除去部材の開口ポートに向かう実質的に水平方向の流れの相対速度
は、上述の速度値の間の任意の速度としてもよい(例えば、約0.5m/sec~約50
m/sec、約1.5m/sec~約3m/sec、約3m/sec~約6m/sec、
約6m/sec~約10m/sec、または約10m/sec~約50m/sec)。
【0251】
一部の実施形態において、粒子材料(例えば、粉末)は、材料除去機構の開口ポートま
で引き寄せられ、実質的に垂直方向の流れで材料床の上方の一の位置に向かって流れる。
図33は、材料除去機構の実施例を示しており、予め変形された材料の開口ポート330
0に向かう垂直流S2を示す。材料除去部材の開口ポートに向かう実質的に垂直方向の流
れの速度は、少なくとも30メートル毎秒(m/sec)、40m/sec、50m/s
ec、60m/sec、70m/sec、80m/sec、90m/sec、100m/
sec、200m/sec、300m/sec、400m/sec、500m/sec、
600m/sec、または700m/secとしてもよい。材料除去部材の開口ポートに
向かう実質的に垂直方向の流れの相対速度は、上述の速度値の間の任意の速度としてもよ
い(例えば、約30m/sec~約700m/sec、約30m/sec~約60m/s
ec、約60m/sec~約500m/sec、約60m/sec~約100m/sec
、または約100m/sec~約700m/sec)。
【0252】
一部の実施形態において、垂直方向の流れの速度は、水平方向の流れの速度よりも大き
い。垂直方向の流れの速度は、水平方向の流れの速度よりも、少なくとも約1.5*、2
*、2.5*、3*、4*、5*、6*、または10*(つまり、倍)だけ大きくてもよ
い。垂直方向の流れの速度は、上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、水平方向
の流れの速度の、約1.5*~約10*、約1.5*~約2.5*、約2.5*~約5*
、または約5*~約10*(つまり、倍)。
【0253】
予め変形された(例えば、粉末)材料の(例えば、真空)ノズル内への(例えば、層)
流は、低圧力の領域を作り出す場合があり、これは次に、予め変形された(例えば、粒子
)材料上に作用する(例えば、材料床の露出した表面において)水平方向の力となりうる
、垂直方向の力を生成しうる。ノズルの動作のために、材料床(例えば、その露出した表
面)における予め変形された材料は、ベルヌーイ原理を前提としうる。
【0254】
一部の実施形態において、ノズルは、空隙によって材料床の露出した表面から分離され
る(例えば、垂直方向距離、
図33、3312)。空隙は気体を含んでもよい。気体は、
大気の空隙としうる。ノズルの開口ポートの空隙および/またはFLSの程度(例えば、
直径)は、変更可能(例えば、3D印刷の前、後、および/または間)としうる。例えば
、ノズル開口ポートのこの変更は、材料除去機構の動作の間に生じうる。例えば、この変
更は、3D印刷の開始の前に生じうる。例えば、この変更は、3D物体の形成の間に生じ
うる。例えば、この変更は、硬化した材料の層の形成の間に生じうる。例えば、この変更
は、予め変形された(例えば、粉末)材料の層の一部分を変形した後に生じうる。例えば
、この変更は、予め変形された材料の以後の層の堆積の前に生じうる。例えば、この変更
は、層分注機構(例えば、材料除去機構がその一部である)の材料床の露出した表面に沿
った前進の間に生じうる。前進は、材料床の露出した表面に平行としてもよい。前進は、
横方向の前進(例えば、材料床の一の側面から材料床の対向する側面まで)としてもよい
。一部の実施形態において、ノズルの開口ポートの空隙および/またはFLS(例えば、
直径)の程度は、3D物体、硬化した材料の層、変形した材料、またはそれらの任意の組
み合わせの形成の、前、後、および/または間に変化しないものとしうる。ノズルの開口
ポートの空隙および/またはFLS(例えば、直径)の程度は、3D物体、硬化した材料
の層、変形した材料、またはそれらの任意の組み合わせの形成の間に変化しないものとし
うる。標的表面の露出した表面からノズルの入口開口(例えば、3312)の空隙の垂直
方向距離は、少なくとも0.05mm、0.1mm、0.25mm、0.5mm、1mm
、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm,、8mm、9mm、または10m
mとしてもよい。粉末床の露出した表面からの空隙の垂直方向距離は、最大で約0.05
mm、0.1mm、0.25mm、0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5m
m、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、または20mmであってもよい。粉末
床の露出した表面からの空隙の垂直方向距離は、上述の値の間の任意の値であってもよい
(例えば、約0.05mm~約20mm、約0.05mm~約0.5mm、約0.2mm
~約3mm、約0.1mm~約10mm、または約3mm~約20mm)。
【0255】
材料除去機構の速さ(例えば、速度)は、変更してもよい。予め変形された(例えば、
粉末)材料が材料除去システムによって材料床から取り除かれる速さは、変更しうる。材
料床に配置された予め変形された材料(例えば、粉末)上の材料除去機構によって(例え
ば、ノズルを通して)かけられる力は、変更しうる。変更は、3D物体、硬化した材料の
層、変形した材料、またはそれらの任意の組み合わせの形成の、前、後、および/または
間としうる。変更は、3D物体、硬化した材料の層、変形した材料、またはそれらの任意
の組み合わせの形成の間としうる。
【0256】
図28A~Cおよび
図29A~Eは、材料除去機構の一部として予め変形された材料を
取り除くための様々な機構の底面図を概略的に図示する。
図28Aは、細長い材料入口開
口ポート2812を有する材料除去機構2811の底面図を概略的に図示しており、この
材料除去機構は、2815でチャネル2814に接続され、これを通して予め変形された
材料が材料除去機構を出る。
図28Bは、複数の予め変形された材料(例えば、粉末)入
口開口ポート(例えば、2822)のマニホールド(例えば、2823)を有する材料除
去部材の底面図を概略的に図示する。
図28Cは、材料入口開口ポート(例えば、283
2)、および材料出口開口ポート(例えば、2833)を有する統合された分注除去部材
を概略的に図示する。材料除去機構の他の例は、特許出願番号PCT/US15/368
02号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。
【0257】
図29Aは、細長い材料入口開口ポート2912と三角形の水平断面2911を有する
内部区画とを有する材料除去機構の底面図を概略的に図示する。
図29Bは、複数の予め
変形された材料の入口開口ポート(例えば、2922)と卵様の断面2921を有する内
部区画とを有する材料除去部材の底面図を概略的に図示する。
図29Cは、複数の予め変
形された材料(例えば、粉末)の入口開口ポート(例えば、2932)と台形の水平断面
2931を有する内部区画とを有する材料除去部材の底面図を概略的に図示する。
図29
Dは、予め変形された材料の入口開口ポート(2942)と狭小化らせん(例えば、狭小
化ねじ)の断面2941を有する内部区画とを有する材料除去部材の底面図を概略的に図
示する。一部の実施形態では、断面は水平断面である。一部の実施例では、水平断面は、
標的表面の幅または長さに(およそ)わたる(例えば、
図27)。一部の実施例では、水
平断面は、標的表面の幅または長さ未満(およそ)である。一部の実施例では、水平断面
は、標的表面の幅または長さを(およそ)越える。
図29Eは、予め変形された材料の入
口開口ポート(2952)と管状らせん(例えば、アルキメデスねじ)の水平断面294
1を有する内部区画とを有する材料除去部材の底面図を概略的に図示する。
【0258】
ノズルは、水平方向に長いノズル(例えば、真空ノズル)としてもよい。長いノズルと
は、本明細書では細長いノズルと称されうる。
図28Aは、水平方向に細長い材料入口ポ
ート2812を有する、水平方向の細長いノズルの実施例を示す。一部の実施例では、ノ
ズルは材料床の幅または長さの少なくとも一部分にわたる。一部の実施例では、ノズルは
材料床の幅または長さ未満にわたる。
図27は、幅と長さの実施例を示す。ノズルは、材
料床のおよそ幅または長さにわたってもよい。ノズルは、対称としても非対称としてもよ
い。対称軸は、水平方向および/または垂直方向(例えば、プラットフォームに実質的に
平行)としうる。
【0259】
材料除去部材開口ポート(例えば、ノズル入口)の断面は、長方形(例えば、2912
、2932)、または楕円体状(例えば、2922)としうる。長方形の開口は、四角形
としてもよい。楕円体状の開口は、円としてもよい(例えば、2832)。材料除去部材
開口ポート(例えば、ノズル入口)の断面は、湾曲(例えば、湾曲した縁部)または直線
(例えば、直線の縁部)を含みうる。開口ポートの断面のFLS(例えば、幅対長さ)は
、少なくとも1:2、1:10、1:100、1:1000、1:1000、または1:
10000のアスペクト比を有しうる。
【0260】
材料除去部材は、コネクタを含んでもよい。コネクタは、電源(本明細書では「電源コ
ネクタ」と称する)へのものとしてもい。コネクタは、貯蔵部へのものとしてもよい。コ
ネクタは、貯蔵部への、および電源接続への両方としうる。
図28Bは、コネクタ282
5の実施例を示す。電源は、気体流れ(例えば、加圧ガス、または真空)、静電力、およ
び/または磁力としてもよい。コネクタは、流体接続(例えば、予め変形された材料が貫
流するように)を許容しうる。
図28Cは、流体接続2834(例えば、電源への)の実
施例を示す。コネクタは、予め変形された材料および/または小ビットの変形した材料が
貫流することを許容しうる(例えば、
図28B、2824)。コネクタは、気体の貫流を
許容しうる。コネクタは、チャネル(例えば、
図28A、2814)への接続を含んでも
よい。チャネル(例えば、管)は、可撓性であっても非可撓性であってもよい。コネクタ
の実施例を2815、2825、2835、2915、2925、2935、2945お
よび2955に示す。チャネルの実施例を2814、2824、2834、2914、2
924、2934、2944、および2954に示す。
【0261】
一部の実施例において、材料除去部材は、内部区画を含む。内部区画は、予め変形され
た材料の集合区画としてもよい。例えば、内部区画は、粉末の集合区画、または液体の集
合区画としてもよい。内部区画は、電源に(例えば、コネクタおよびチャネルを介して)
接続(例えば、流体接続)してもよい。内部区画は、コネクタを含んでもよい。
図28A
は、コネクタ2815の実施例を示す。内部区画は、1つ以上のノズルに(例えば、流体
)接続してもよい。内部区画は、1つ以上のノズルに、および電源および/または貯蔵部
に(例えば、流体)接続してもよい。内部区画は、対称でも非対称でもよい。対称または
非対称とは、水平方向および/または垂直方向としうる。内部区画は、円柱、円錐、ボッ
クス、楕円体、卵、または渦巻形状を含みうる。断面(例えば、水平方向および/または
垂直方向)は、三角形(例えば、2911)、楕円体、長方形(例えば、2811)、平
行四辺形、台形(例えば、2931)、卵断面(例えば、2921)、渦巻断面(例えば
、2941または2951)、星形、鎌型、または三日月形を含みうる。断面(例えば、
水平方向および/または垂直方向)は、凹状形状または凸状形状を含みうる。
図28Bは
、長方形の断面を有する内部区画2821の実施例を示す。内部区画の長軸は、プラット
フォームと実質的に平行としてもよい。内部区画の短軸は、プラットフォームと実質的に
垂直としてもよい。内部区画は、湾曲を含んでもよい。内部区画は、湾曲した平面を含ん
でもよい。内部区画は、平面状の(例えば、非湾曲の、または平らな)平面を含んでもよ
い。内部区画の水平断面は、対称(例えば、長方形)または非対称(例えば、三角形)と
しうる。内部区画は、コネクタ(例えば2915).)に向かって広くなってもよい(例
えば、2916)。内部区画は、コネクタから離れるほど狭くなってもよい(例えば、2
913)。内部区画の形状は、その水平方向の広がりに沿った材料除去部材のノズルによ
る予め変形された材料の実質的に均一な除去(例えば、吸込み)を許容しうる。内部区画
の内部形状は、コネクタから遠位位置に向かって狭くなってもよい。狭小化は、段階的で
あっても非段階的であってもよい。狭小化は、直線的、対数的、または指数的としてもよ
い。材料除去部材の内部区画は、区画内の予め変形された材料の移動を許容する形状を有
してもよい。区画内の予め変形された材料の移動は、層状移動または湾曲移動を含みうる
。湾曲移動は、渦巻移動を含みうる。湾曲移動は、らせん状移動を含みうる。内部区画は
、らせん、渦巻、またはねじの形状を有しうる。ねじは、狭小化ねじ、円柱状ねじ、また
はそれらの任意の組み合わせ(例えば、家庭用ねじ、またはアルキメデスねじ)としても
よい。下方から見ると、ノズルの開口ポートは内部区画と水平方向にオーバーラップして
もよく(例えば、例えば、
図28Aに示されるように下方に集中)、オーバーラップしな
くてもよい。一部の実施形態において、ノズルの開口ポートは、空隙(例えば、
図33、
3313)によって内部区画から水平方向に分離されている。電力源、貯蔵部、および/
または内部区画は、固定、または材料床に対して並進移動してもよい。材料除去機構(ま
たはその任意の構成要素)は、材料床に対して並進移動しうる。例えば、材料除去機構を
固定とし、材料床を並進移動させてもよい。例えば、材料除去機構を並進移動させ、材料
床を固定としてもよい。例えば、材料除去機構と材料床の両方は、並進移動しうる(例え
ば、同一の方向に、対向する方向におよび/または異なる速度で)。
【0262】
一部の実施形態において、内部区画、開口ポート、および/またはノズルの形状は、電
源に向かって移動するにつれて予め変形された材料の乱れを低減する。内部区画、開口ポ
ート、および/またはノズルの形状は、電源に向かって移動するにつれて予め変形された
材料の乱れを実質的に防止しうる。内部区画、開口ポート、および/またはノズルの形状
は、電源に向かって移動するにつれて予め変形された材料の渦巻および/またはらせん状
の流れを促進しうる。内部区画、開口ポート、および/またはノズルの形状は、電源に向
かって移動するにつれて予め変形された材料の層流を促進しうる。
【0263】
一部の実施形態において、材料床からの予め変形された材料は、材料入口ポートを通し
て材料除去機構内に移転する。移転は、引き寄せ力(例えば、真空、静電力、および/ま
たは磁力)によって誘発されうる。移転は、能動的に誘導されうる。能動誘導は、気体流
れ(例えば、正または負の)、磁力、および/または静電力によるものとしうる。入口ポ
ート(例えば、ノズル開口)を通って入る移転した予め変形された材料は、内部区画内に
移動しうる。移転した予め変形された材料は、内部区画を通り、電源に向かって移動しう
る。移転した予め変形された材料は、開口(例えば、入口)ポートを通り、電源に向かっ
て移動しうる。移転した予め変形された材料は、開口(例えば、入口)ポートを通り電源
に向かって、貯蔵部内へと移動しうる。移転された予め変形された材料は、貯蔵部におい
て蓄積しうる。貯蔵部内の移転された予め変形された材料は、リサイクルおよび再使用さ
れて(例えば、材料分注機構によって)、材料床の少なくとも一部分を提供しうる。リサ
イクルは、3D物体、硬化した材料の層、変形した材料、またはそれらの任意の組み合わ
せの形成の、前、後、および/または間としうる。貯蔵部は、材料除去部材の、水平方向
上方、同一平面上、または入口開口ポート(例えば、ノズル入口開口)の下方に配置する
ことができる。
【0264】
材料除去機構の複数の開口ポート(例えば、材料入口ポート、またはノズル開口ポート
)は、グループに(例えば、2823)、アレイに、単一のファイルに(例えば、293
2)、千鳥状ファイル(例えば、2923および2924)、無作為に、またはそれらの
任意の組み合わせに配置されうる。材料除去機構の開口ポートは、単一の開口ポートとし
ても、複数の開口ポートとしてもよい。
【0265】
一部の実施形態において、予め変形された材料は、材料除去機構の内部区画において蓄
積する。それを通って材料が材料除去機構に入る開口ポートは、予め変形された材料が内
部区画に蓄積する位置から離れていてもよい。離れるとは、垂直方向および/または水平
方向に離れる場合がある。離れるとは遠くてもよい。離れるとは、予め変形された材料が
それが入った開口ポートに戻って流れる(例えば、さらに材料床内に戻る)のを実質的に
防止する位置としうる。離れるとは、予め変形された材料が内部区画内に閉じ込められ、
材料床に逆戻り(例えば、開口ポートを通って)しないようにする位置としうる。離れる
とは、予め変形された材料が貯蔵部内に流れるのを許容する位置としうる。
図33は、そ
れを通って予め変形された材料が内側3301に材料除去機構3303の内部区画に向か
って流れるノズル3302を有する材料除去機構の側面図の実施例を示す。ただし、ノズ
ル3302は、任意のノズル(例えば
図15)を表す一例である。
図33に示す実施例で
は、予め変形された材料は、接続3305に向かって流動(例えば、渦巻運動3304)
している。接続は、内部区画を貯蔵部3307に(例えば、チャネル(例えば、ホース)
3306を通して)接続することができる。接続は、内部区画を力源3309に(例えば
、チャネル(例えば、ホース)3310を通して)接続することができる。ただし、内部
区画3310は、任意の内部区画(例えば、
図28A~C、または
図29A~E)を表す
一例である。力源は、内部区画に、貯蔵部に、または両方に接続することができる。貯蔵
部は、内部区画に直接、または間接に接続することができる。内部区画は、ノズルに直接
、または間接に接続することができる。一部の実施例において、ノズルは、それを通して
予め変形された材料が材料除去機構に入る入口ポート3300を有する。材料除去機構は
、材料床(例えば、3315)の露出した表面から空隙(例えば、3312)によって分
離されうる。一部の実施例において、材料除去機構は、材料床に接触する。例えば、開口
ポートは材料床の露出した表面に接触しうる。材料除去機構は、材料床に沿って並進移動
しうる(例えば、3314)。例えば、一部の実施形態において、材料除去機構の内部区
画における予め変形された材料(例えば、さらに/または破片)は、材料分注機構が標的
表面(例えば、材料床)によって占有される領域の外側にある間に抜き出される(例えば
、第2の力源を使用して)。第1の力源は、内部区画における予め変形された材料(例え
ば、さらに/または破片)を(例えば、実質的に)抜き出さないように選択されうる。一
部の実施形態において、内部区画の寸法および/または形状は、平面化の間に標的表面か
ら抜き出される予め変形された材料(例えば、さらに/または破片)が第1の力源による
抜き出し動作に過大な負担をかけないように選択される。一部の実施形態において、第2
の力(例えば、さらに/または第2の力源)は、平面化の間に標的表面から抜き出される
予め変形された材料(例えば、さらに/または破片)が第1の力源による抜き出し動作に
過大な負担をかけないように選択される。一部の実施形態において、第1の力(例えば、
さらに/または第1の力源)は、平面化の間に標的表面から抜き出される予め変形された
材料(例えば、さらに/または破片)が第1の力源による抜き出し動作に過大な負担をか
けいないように選択される。第2の力は、圧縮され、低減された圧力を含みうる。例えば
、力源がポンプ(例えば、蠕動ポンプ)であるとき、ポンプはその一方の端部で気体を加
圧し、他方の端部において圧力を低減する。1つのポンプ端部(例えば、加圧ガスを形成
する)は、他方のポンプ端部が内部区画の他方側面(例えば、1029)に動作可能に連
結される間に内部区画の一方側面(例えば、1028)に動作可能に連結されうる。連結
は、直接としても間接としてもよい。
【0266】
図10Aは、垂直方向、水平方向、および/または角度を有して並進移動することがで
きる材料除去機構1001の側面図の実施例を示す(例えば、1002)。標的表面10
03からの予め変形された材料および/または破片は、点線の矢印によって図示されるよ
うに、力源1004(例えば、真空ポンプ)によってノズル1006を通って内部区画1
005内に引き寄せられる。引き寄せられた予め変形された材料および/または破片は、
材料除去部材の平面化動作中に内部区画1007の一部分に蓄積する。材料除去機構によ
る少なくとも1度の平面化動作の後に、蓄積された予め変形された材料および/または破
片を取り除くことができる。これらの除去は、例えば、入口開口(例えば、1008)を
通して注入され、出口開口(例えば、この入口開口に対向する)を通して排出される加圧
ガスなどの第2の力源(例えば、1010)を利用して、蓄積された予め変形された材料
がチャネル(例えば、1009)を通して流出するのを許容しうる。
【0267】
図10Bは、垂直方向、水平方向に従って、および/または角度1002を有して並進
移動することができる材料除去機構1020の正面図の実施例を示す。標的表面1023
からの予め変形された材料および/または破片は、上方をポイントする点線の矢印によっ
て図示されるように、力源1024によってノズル1026を通って内部区画1025内
に引き寄せられる。材料除去機構による少なくとも1度の平面化動作の後に、蓄積された
予め変形された材料および/または破片を取り除くことができる。これらの除去は、例え
ば、入口開口(例えば、1028)を通して注入され、出口開口(例えば1029、例え
ば、この入口開口に対向する)を通して排出される加圧ガスなどの第2の力源(例えば、
1030)を利用して、蓄積された予め変形された材料がチャネル(例えば、1031)
を通して流出するのを許容しうる。これらの除去は、所望によりまたは追加的に、蓄積さ
れた予め変形された材料を内部区画から取り除く(例えば、またはこの除去を支援する)
、第2の力源に対向する(例えば、タイプおよび/または量が)第3の力源を利用しうる
。例えば、第3の力源は、(例えば、直接的または間接的に)開口1029に連結されて
もよい。排出された予め変形された材料および/または破片は、処理ステーション103
2で処理されうる。処理ステーションは、分離、分類、または再調整を含みうる。例えば
、分離(例えば、材料セパレータを使用)されてもよい。材料セパレータは、フィルター
(例えば、ふるいおよび/または膜)、分離カラム、および/またはサイクロンセパレー
タを含みうる。例えば、材料タイプおよび/またはサイズで分類されうる。例えば、ガス
中材料(例えば、液体または粒子)材料を分類する気体分級装置を使用することで分類さ
れうる。例えば、気流分級装置を使用する。例えば、粉末気体分級装置を使用する。再調
整は、任意の粒子材料上に形成される酸化物層の除去を含みうる。再調整は、物理的およ
び/または化学的再調整を含みうる。物理的再調整は、焼灼、スパッタリング、ブラスト
、または機械加工を含みうる。化学的再調整は、還元を含みうる。排出された(および/
または処理された)予め変形された材料は、貯蔵部1033内に蓄積しうる。貯蔵部10
33内の蓄積された材料は、3D印刷においてリサイクルおよび/または再使用されても
よい(例えば、材料分注機構によって)。
【0268】
材料除去機構は、所望により平衡チャンバ(例えば、側面
図1011および正面
図10
31に示すように)を含んでもよい。均衡チャンバは、均衡チャンバ内の気圧が(例えば
、実質的に)その側面の一方(例えば、3355)からその対向する側面(例えば、10
34)まで等しくなるように均衡させて、材料除去部材が予め変形された材料を標的表面
から引き寄せるときに、この予め変形された材料上にかけられる力が(i)材料分注機構
ノズル(例えば、1036)開口の幅(例えば、1036)、および/または(ii)標
的表面(例えば、1023)の幅に沿って(例えば、実質的に)等しくなるようにしうる
。
【0269】
力源は、1つ以上の開口を通して内部区画に接続されうる(例えば、所望により平衡チ
ャンバを通して)。接続は、剛性および/または可撓性のチャネルを通してもよい。チャ
ネルは、狭小化するまたは一定の断面を有しうる。接続は、1つ以上のスリットを通して
もよい。開口は、(例えば、実質的に)一定および/または変動してもよい。例えば、力
源に近い位置は、力源から遠く離れた位置よりも、狭い開口を有しうる。
【0270】
図11Aは、チャネル1103を通して材料除去機構のチャンバ1102(例えば、均
衡チャンバ、または内部区画)に接続される力源1101の正面図の実施例を示す。引き
寄せされる材料および/または気体の流れを、
図11Aにおける点線の矢印で概略的に示
す。チャンバは、流線形(例えば、1102)を含みうる。上方に流れる気体および/ま
たは材料は、1つ(例えば、
図11B、1121)またはそれ以上(例えば、
図11D、
1141)の材料および/気体開口を通して、標的表面および/または重心に対向する方
向で上方に流れうる。材料および/または気体開口はスリットとしてもよい。1つ以上の
材料および/または気体開口は、(i)ノズルの開口(例えば、
図10、1012)、(
ii)内部区画(例えば、1005)と圧力均衡チャンバ(例えば、1011)との間の
開口(例えば、1013)、(iii)気体均衡チャンバ(例えば、1011)と力源(
例えば、1004)との間の開口(例えば、1014)、(iv)内部区画(例えば、図
14、1403)と力源(例えば、1401)との間の開口(例えば、圧力均衡チャンバ
がない場合)、としてもよい。
【0271】
図11Cは、複数のチャネル(例えば、1133)を通して材料除去機構のチャンバ1
132(例えば、均衡チャンバ、または内部区画)に接続される力源1131の正面図の
実施例を示す。引き寄せされる材料および/または気体の流れを、
図11Cにおける点線
の矢印で概略的に示す。チャネルの断面は長方形(例えば、1121、例えば、四角形)
、または楕円体状(例えば、丸形、例えば、1141)としてもよい。チャネルの断面は
、楕円体状としてもよい。
図11Dは、断面が等しい材料および/または気体開口の底部
図の実施例を示す。
図11Fは、断面が等しくない材料および/または気体開口の底部図
の実施例を示す。力源は、1つ(例えば、1104)またはそれ以上(例えば、1134
)の開口を含んでもよい。力源は、チャネルの束に接続されてもよい。
図11Eは、チャ
ネルの束の断面1142の実施例を示す。束内のチャネルは、力源からさらに離れて分離
されて、材料除去機構の内部区画および/または圧力平衡チャンバに接続(例えば、別々
に)されてもよい。
図11Eは、チャネルの束が接続される出口開口1163を有する力
源1161の実施例を示しており、このチャネルは、分離され(例えば、1164)、材
料および/または気体開口1165内の内部区画または圧力平衡チャンバ1162にそれ
ぞれ接続される。
図11Eにおいて、材料および/または気体開口は、断面が変動する。
図11Fは、断面が変動する材料および/または気体開口の底面図である。気体均衡チャ
ンバおよび/または変動位置、および/または材料および/または気体開口の形状(例え
ば、FLS)は、ノズル開口に沿った均質な圧力分布を促進しうる。ノズル入口開口(例
えば、
図29A、2912)の水平断面の領域は、材料除去機構(例えば、
図33、33
03)の内部区画の垂直断面の少なくとも約2倍(「*」)、3*、5*、10*、15
*、30*、または50*だけ大きい。ノズル入口開口を、例えば、
図33の3300に
示す。
【0272】
一部の実施形態において、内部区画は、1つ以上の力源に接続することができる。例え
ば、内部区画は、2つの力源に接続することができる。例えば、内部区画は、真空源に、
および加圧空気源に接続することができる。内部区画内に引き寄せされる変形した材料は
、そこに残すことができる。(例えば、そこに閉じ込める)。例えば、湾曲した表面33
20は、予め変形された材料を内部区画内に集中させるのを促進しうる。この集中された
材料は、以後の予め変形された材料が内部区画に入ることを妨げることを最小限にする(
例えば、無くす)ように配置されてもよい。一部の実施形態において、内部区画に入る予
め変形された材料(および/または破片)は、内部区画の体積の最大で約50%、40%
、20%,10%、または10%を占める。一部の実施形態において、予め変形された材
料は、第1の力源を使用して内部区画の内部に引き寄せられ、そして、第1の力源とはそ
の強度および/またはタイプが異なる第2の力源を使用して内部区画から抜き出される。
予め変形された材料(および/または破片)の内部区画からの抜き出しは、材料除去機構
による標的表面の平面化動作の間、前、および/または後とすることができる。例えば、
材料除去機構は、真空を使用して粉末材料を吸い込む間に粉末床層を平面化し得るが、こ
の吸い込まれた粉末材料は内部区画内に蓄積し、平面化動作後に、加圧空気が内部区画内
に流入し(例えば、ノズル開口をブロックして、またはブロックせずに)、蓄積された粉
末材料を(例えば、開口3305を通して)抜き出す。加圧空気は、出口開口(例えば、
3305)に向かって向けられてもよい。一部の実施形態において、蓄積された粉末材料
が内部区画から取り除かれた後、材料除去機構は吸込みおよび新たな粉末材料の層の平面
化の準備が整う。
【0273】
一部の実施形態において、材料除去機構の動作は、予め変形された材料(例えば、粒子
材料)を、1つ以上のフィルターを使用することなく気体(例えば、変形された材料が担
持される)気体から分離することを含む。例えば、材料除去機構の動作は、渦分離(例え
ば、サイクロンを使用する)を含むことができる。例えば、材料除去機構の動作は、遠心
分離(例えば、サイクロンを使用する)を含むことができる。
図16は、材料除去機構の
内部区画1625の実施例を示す。一部の実施形態において、材料除去部材の内部区画は
、サイクロンを含む。一部の実施形態において、材料除去機構は、サイクロンセパレータ
を含む。一部の実施形態において、材料除去機構は、サイクロン分離を含む。材料除去機
構の動作は、重力分離を含むことができる。材料除去機構の動作は、予め変形された材料
および/または破片(例えば、材料除去機構の内部区画における)の回転を含むことがで
きる。
【0274】
一部の実施形態において、力源に引き寄せされる予め変形された材料は、材料除去機構
の内部区画の底部に置かれる。底部は、重心に向かってもよく、および/または標的表面
に向かってもよい。力源は、内部区画に接続されうる(例えば、頂部位置、例えば、16
24において)真空源とすることができる。予め変形された材料は、標的表面(例えば、
1120)からノズル(例えば、1601)を通って内部区画(例えば、1625)に吸
い込まれうる。予め変形された材料と共に内部区画(例えば、1615)内に吸い込まれ
る気体は、回転速度内で回転してサイクロンを形成しうる。内部区画は、標的表面に垂直
なその長軸、および/または標的表面(例えば、1620)に向かってポイントするその
狭い端部を有するコーンを含みうる。代替的には、内部区画は、標的表面に平行なその長
軸とエンクロージャの側壁に向かってポイントするその狭い端部を有するコーンを含みう
る。気体は、サイクロンの長軸に沿ってらせん状パターンで内部区画内を流れうる。プロ
セスの間、サイクロン内に吸い込まれる予め変形された材料(および/または破片)は、
サイクロン(例えば、1614)の壁において集中し、その底部(例えば、1620)に
引き寄せられてそこに蓄積しうる。蓄積された予め変形された材料(例えば、さらに/ま
たは破片)は、サイクロンの底部から取り除かれてもよい。例えば、材料床における予め
変形された材料の層の1度以上の平面化動作の後に、サイクロンの底部が開き、内部の蓄
積された予め変形された材料(例えば、および/または破片)が抜き出されてもよい。一
部の実施例において、材料除去部材の内部区画に入る予め変形された材料は、第1の速さ
のものであり、コネクタ1624を通して内部区画に接続される力源(例えば、1610
)に向かって引き寄せされる。コネクタまでの途中で、予め変形された材料は、内部区画
においてその速さを失い、サイクロンの底部に凝結しうる。一部の実施例において、ノズ
ルから材料除去部材の内部区画に入る気体材料は、第1の速さのものであり、コネクタ1
624を通して内部区画に接続される力源(例えば、1610)に向かって引き寄せされ
る。コネクタまでの途中で、気体材料は、例えば、内部区画の断面の膨張によって(例え
ば、直径1122は直径1621よりも小さい)内部区画においてその速さを失いうる。
出口開口から離れたそれらに対して、出口開口(例えば、1624)に近いサイクロンの
部分の間の体積差を増大させるために、所望による障害(例えば、1616)をおいても
よい。
【0275】
一部の実施例において、第2の気流は、所望による気体開口ポート(例えば、1617
)からサイクロン(例えば、1623)へと流入することができる。気体開口ポートは、
ノズルに隣接して配置されうる(例えば、移動方向(例えば、1603)に対してノズル
の同一の側面に)。気体開口ポートは、ノズルが配置される方向とは異なる、移動方向に
対する方向に配置されうる。第2の気流は、内部区画壁(例えば、1614)の内部表面
の焼灼を低減しうる。第2の気流は、内部区画の壁からサイクロンの狭い端部(例えば、
それが収集される)に向かって予め変形された材料を押し出しうる。第2
【0276】
層分注機構は、平面化(例えば、平坦化)機構を含んでもよい。平面化機構は、平準化
機構(例えば、
図13、1306および1304)または材料除去機構(例えば、130
3)を含んでもよい。層分注機構は材料分注機構(例えば、
図13、1305)および平
面化機構を備えてもよい。層分注機構は移動可能であってもよい(例えば、方向1300
に)。層分注機構は、水平に、垂直に、または角度を有して移動可能であってもよい。層
分注機構は、手動でまたは自動で(例えば、コントローラによって制御される)移動可能
であってもよい。層分注機構の移動はプログラム可能であってもよい。層分注機構の移動
は予め決められていてもよい。層分注機構の移動はアルゴリズムに依存してもよい。層分
注機構は、材料床の一方の端部から対向する端部まで横方向に(例えば、実質的に)移動
して、材料床またはプラットフォームの露出した表面上の平面化した予め変形された材料
の層の配置を実施しうる。
【0277】
一部の実施例では、層分注機構は、少なくとも1つの材料分注機構および少なくとも1
つの平面化機構を備える。少なくとも1つの材料分注機構および少なくとも1つの平面化
機構は、接続されていてもよく、または接続されていなくてもよい。平準化機構のブレー
ドは、先細りとしてもよい。先細りのブレードの例は、PCT/US15/36802号
(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示される。
【0278】
材料分注機構は、平面化機構(例えば、剪断ブレードおよび/または真空吸引)と協調
して、および/または平面化機構と独立して動作することができる。時々、材料分注機構
(例えば、粉末分注機)は、材料床に沿って(例えば、横方向に)前進するのに伴って、
材料除去機構より前に進む、平準化機構より前に進む。時々、材料分注機構は、材料床に
沿って前進するのに伴って、材料除去機構より前に進みうる。時々、材料分注機構は、材
料床に沿って前進するのに伴って、平準化機構より前に進みうる。平面化機構は、材料除
去機構および/または平準化機構をさらに含んでもよい。材料分注機構またはその任意の
部分(例えば、その内部貯蔵部)は、自由に振動しうる。振動は、1つ以上の振動器によ
って誘発されうる。材料分注機構またはその任意の部分は、平面化機構を実質的に振動さ
せることなく振動しうる。材料分注機構またはその任意の部分は、材料除去機構および/
または平準化機構を実質的に振動させることなく振動しうる。材料分注機構は、コンプラ
イアント取り付けによって平面化機構に接続されてもよい。コンプライアント取り付けは
、平面化機構が材料分注機構に取り付けられるおよび/またはこれから分離することを許
容しうる。
図34A~Dは、コンプライアント取り付けによって付着される(例えば、図
34A、3412および3414、および
図34B、3422および3424)、平面化
機構(例えば、材料除去機構3413、または平準化機構3423)に付着される材料分
注機構(例えば、3411)を含む層分注機構の側面の実施例を示す。一部の実施例にお
いて、コンプライアント取り付けは、相互に絡み合っている2つの別個の部品を含む。図
34Dは、コンプライアント取り付けの2つの構成の実施例を示しており、第1は344
2と3444を含み、第2は3446と3448を含む。平面化機構が2つの構成要素(
例えば、平準化機構と材料除去機構)を含む実施形態では、構成要素の少なくとも1つは
コンプライアント取り付けによって接続されうる。例えば、構成要素のそれぞれの1つは
、コンプライアント取り付けによって接続されてもよく(例えば、
図34D)、または構
成要素の1つがコンプライアント取り付けによって接続されてもよい(例えば、
図34C
)。
【0279】
図34Aは、コンプライアント取り付け3412および3414によって材料除去機構
3413に接続される材料分注機構3411を含む層分注機構の実施例を示しており、こ
の層分注機構は材料床3415の上方に配置される。
図34Bは、コンプライアント取り
付け3422および3424によって平準化機構3423に接続される材料分注機構34
21を含む層分注機構の実施例を示しており、この層分注機構は材料床3425の上方に
配置される。
図34Cは、コンプライアント取り付け3432および3434によって平
準化機構3433に接続され、次に(例えば、直接に)材料除去部材3437に接続され
る(例えば、3436)材料分注機構3431を含む層分注機構の実施例を示しており、
この層分注機構は材料床3435の上方に配置される。
図34Dは、コンプライアント取
り付け3442および3444によって平準化機構3443に接続され、次にコンプライ
アント取り付け3446および3448によって材料除去機構3447に接続される材料
分注機構3441を含む層分注機構の実施例を示しており、この層分注機構は材料床34
45の上方に配置される。
【0280】
層分注機構の様々な構成要素の機能の間の距離は、本明細書では「機能間距離」と称さ
れる。機能間距離は、少なくとも約100μm、150μm、200μm、300μm、
400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、または1
000μmとすることができる。機能間距離は、最大で約1000μm、900μm、8
00μm、700μm、60μm,500μm、450μm、400μm、350μm、
300μm、250μm、200μm、または150μmとすることができる。機能間距
離は、上述の値の間の任意の値とすることができる(例えば、約100μm~約1000
μm、100μm~約500μm、300μm~約600μm、500μm~約1000
μm)。一部の実施例において、平準化機構のブレード(例えば、その先端部)と材料除
去機構の開口ポートと間の距離は、機能間距離と等しい。一部の実施例において、平準化
機構のブレード(例えば、その先端部)と材料分注機構(または材料落下の)の開口ポー
トと間の距離は、機能間距離と等しい。一部の実施例において、材料分注機構機構(また
は材料落下)と材料除去機構の開口ポートと間の距離は、機能間距離と等しい。材料落下
(例えば、
図13、1307)は、材料が材料分注機構から開口ポート(例えば、出口開
口ポート)を通ってプラットフォームに向かって分注されるときに(例えば、材料床に向
かって)形成される。層分注機構の構成要素(例えば、材料分注機構、材料除去機構、お
よび/または平準化機構)は、均等または不均等に離間することができる。例えば、ブレ
ード(例えば、その先端部)、材料除去機構の入口開口ポート、および材料分注機構の出
口開口ポートは、均等または不均等に離間されうる。
【0281】
材料除去機構を通して力源によってかけられる力は、予め変形された材料(例えば、粉
末粒子)の少なくとも一部分を材料床から持ち上げ(浮揚する)、材料除去機構の入口ポ
ート(例えば、ノズル入口)に向かって移動(例えば、流入)しうる。リフトされた予め
変形された材料(または、時々、望まない変形した材料)は、材料除去機構内(例えば、
内部区画内および/またはノズル内)をさらに移動(例えば、流動)しうる。流入は、持
ち上げられた予め変形された材料の層状、乱状、または湾曲移動を含みうる。流入は、貯
蔵部に向かうものとしうる。流入は、力源に向かうものとしうる。材料床の露出した表面
と材料除去機構の入口ポート(例えば、ノズル入口)との間の空隙は、予め変形された材
料セクション(例えば、粒子材料)の平均FLSおよび/または質量に依存しうる。材料
床の露出した表面と材料除去機構(例えば、ノズル入口)の入口ポートとの間の空隙は、
粒子材料の平均FLSおよび/または質量に依存しうる。内部区画および/またはノズル
の構造は、予め変形された材料の材料床からの均一な除去を可能にする。一部の実施例に
おいて、力源によって生成される力の量および/または材料除去機構の内部区画および/
またはノズルを通したその分布は、予め変形された材料の材料床からの均一な除去を可能
にする。例えば、内部区画および/またはノズルの構造は、予め変形された材料はの材料
床からの均一な吸い込みを許容する。内部区画および/またはノズルの構造は、予め変形
された材料の材料除去機構への流入の速さに影響を与えうる。力源によって生成される力
の量および/または材料除去機構の内部区画および/またはノズルを通したその分布は、
入口ポートに沿ったおよび/または材料床に沿った流入速さの均質性に影響を与えうる。
【0282】
材料床の実質的に平面状の露出した表面は、露出した表面の予め変形された材料(例え
ば、粉末)の実質的に均一な高さを含みうる。層分注機構(例えば、平準化機構)は、材
料床の露出した層にわたって材料の均一な高さ(例えば、粉末の均一な高さ)を提供し、
床の一部分が相互に少なくとも約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、または10
mm分離し、最大で約10mm、9mm,8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3
mm、2mm、1mm、500μm、400μm、300μm、200μm、100μm
、90μm、80μm、70μm、60μm、50μm、40μm、30μm、20μm
、または10μmの高さの偏差を有するようにすることができる。層分注機構は、材料床
の露出した層にわたる材料の均一性を提供し、材料床の一部分が相互に上述の高さの間の
任意の値だけ(例えば、約1mm~約10mm)分離し、約10mm~約10μmの高さ
の偏差を有するようにすることができる。層分注機構は、理想的な平面性と比べて、材料
床(例えば、水平平面)の露出した層の平面の均一性からの、最大で約20%、10%、
5%、2%、1%または0.5%の偏差を達成しうる。層分注機構は、材料床(例えば、
水平平面)の露出した層の平面の均一性からの、最大で約150μm、130μm、10
0μm、70μm、50μm、40μm、30μm、2μm、10μm、または5μmの
偏差を達成しうる。層分注機構は、材料床の露出した層の平面の均一性からの、上述の値
のいずれかの間の偏差を達成しうる(例えば、約5μm~約150μm、約5μm~約5
0μm、約30μm~約100μm、または約100μm~約150μm)。
【0283】
材料除去機構は、材料床の少なくとも露出した表面の少なくとも一部分(例えば、全体
)を除去しうる。少なくとも一部分は、指定の位置(例えば、手動でまたはコントローラ
によって制御される)としてもよい。例えば、材料除去機構は、第1の予め変形された材
料を含む材料床内にくぼみ(例えば、空所)を形成してもよく、このくぼみは、引き続い
て第2の予め変形された材料の層またはサブ層で充填されてもよい。第2の予め変形され
た材料は、第1の予め変形された材料と実質的に同一であっても、異なってもよい。サブ
層は、その高さおよび/または水平断面に関して層よりも小さくてもよい。
【0284】
層分注機構(例えば、材料除去機構)は、局所的に異なる微細構造を有する3D物体の
形成を促進しうる。局所的に異なる微細構造は、異なる層間、または所与の層内とするこ
とができる。例えば、3D物体内の層の少なくとも一部分は、同一の層内の別の一部分と
、その微細構造の観点から異なる場合がある。微細構造の差異は、上記に列挙されるいず
れかの差異としうる。
【0285】
一部の実施形態において、3D物体は、印刷後プロセスの使用を示す表面特徴を欠く。
一部の実施形態において、3D物体は、印刷後プロセスの使用を示す表面特徴を含む。印
刷後プロセスは、トリミングプロセス(例えば、補助的な支持部をトリミングするための
)を含んでもよい。トリミングプロセスは、エネルギービーム(例えば、レーザー)、機
械的、または化学的トリミングによる焼灼を含んでもよい。トリミングプロセスは、3D
印刷プロセス(例えば、予め変形された材料を使用する)の完了後に実施される動作であ
ってもよい。トリミングプロセスは3D印刷プロセスとは分離した動作であってもよい。
トリミングは切断すること(例えば、ピアシングソーを使用する)を含んでもよい。トリ
ミングは磨くまたはブラストすることを含んでもよい。ブラストは固体ブラスト、気体ブ
ラスト、または液体ブラストを含むことができる。固体ブラストはサンドブラストを含む
ことができる。気体ブラストはエアブラストを含むことができる。液体ブラストはウォー
ターブラストを含むことができる。ブラストは機械ブラストを含むことができる。
【0286】
一部の実施形態において、3D物体の冷却は、冷却剤、または冷却機構(例えば、
図1
、113)の使用を含む。冷却機構は、能動的または受動的としてもよい。冷却は、PC
T/US16/59781号およびU.S.62/252,330号(共に参照によって
その全体が本明細書に組み込まれる)に開示される任意の冷却機構または冷却剤を含みう
る。
【0287】
一部の実例において、1つ、2つ、またはそれ以上の3D物体が材料床(例えば、単一
の材料床、同一の材料床)内に生成されうる。複数の3D物体は、同時または逐次的に材
料床内で生成されてもよい。例えば、少なくとも2つの3D物体は並べて生成される。例
えば、少なくとも2つの3D物体は、他方の頂部に一方が生成されてもよい。例えば、材
料床内に生成される少なくとも2つの3D物体は、それらの間に空隙(例えば、予め変形
された材料で充填された空隙)を有してもよい。例えば、材料床内に生成される少なくと
も2つの3D物体は、相互に接触して(例えば、かつ接続されない)もよい。一部の実施
形態において、3D物体は、他方の上方に独立して構築される。材料床内の複数の3D物
体の生成は、3D物体の連続的な生成を許容しうる。
【0288】
孔のFLSは調節可能であってもよく、または固定されていてもよい。一部の実施形態
において、ステージはメッシュを含む。メッシュは移動可能であってもよい。メッシュの
移動は手動で制御されてもよく、または自動で(例えば、コントローラによって)制御さ
れてもよい。2つ以上のメッシュの相互に関する相対的な位置は、少なくとも予め変形さ
れた材料が孔を通過する割合を決定する場合がある。孔のFLSは電気的に制御されても
よい。孔の基本的な長さスケールは熱的に制御されてもよい。メッシュは加熱されてもよ
く、または冷却されてもよい。ステージは振動してもよい(例えば、制御可能に振動)。
ステージの温度および/または振動は手動で制御されてもよく、またはコントローラによ
って制御されてもよい。ステージの孔は、ステージの温度および/または電荷の関数とし
て収縮することができ、または拡大することができる。ステージは導電性とすることがで
きる。メッシュは、基準メッシュ番号50、70、90、100、120、140、17
0、200、230、270、325、550、または625のメッシュを備えてもよい
。メッシュは、上述のメッシュ番号のいずれかの間の基準メッシュ番号のメッシュを備え
てもよい(例えば、50~625、50~230、230~625、または100~32
5)。基準メッシュ番号は、米国標準であっても、またはタイラー標準であってもよい。
2つのメッシュは、予め変形された材料が孔を通過することができない少なくとも1つの
位置を有してもよい。2つのメッシュは、最大量の材料が孔を通過することができる少な
くとも1つの位置を有してもよい。2つのメッシュは、同一とすることができ、または異
なることができる。2つのメッシュ内の孔のサイズは、同一とすることができ、または異
なることができる。2つのメッシュ内の孔の形状は、同一とすることができ、または異な
ることができる。孔の形状は本明細書に記述される任意の孔形状とすることができる。
【0289】
一部の実施形態において、3D物体は硬化した材料の層を含む。3D物体の層状構造は
実質的に繰り返しの層状構造とすることができる。一部の実施例において、層状構造の各
層は、約5マイクロメートル(μm)以上の平均層厚さを有する。一部の実施例において
、層状構造の各層は、約1000マイクロメートル(μm)以下の平均層厚さを有する。
層状構造は、連続的固化溶融プールの個々の層を備えることができる。層は、変形した材
料の液滴または連続的なストリームを堆積することで形成することができる連続的固化溶
融プールのうちの少なくとも2つは、粒子配向の変動、材料密度の変動、粒子境界に対す
る化合物偏析の程度の変動、粒子境界に対する元素偏析の程度の変動の変動、材料相の変
動、冶金学的相の変動、材料空隙率の変動、結晶相の変動、および結晶構造の変動から成
る群から選択される実質的に繰り返しの材料変動を備えることができる。連続的固化溶融
プールのうちの少なくとも1つは結晶を含むことができる。結晶は単結晶を含むことがで
きる。層状構造は3次元印刷プロセスの間の溶融プールの固化を示す1つ以上の特徴部を
含むことができる。層状構造は3次元印刷プロセス(例えば本明細書に開示する)の使用
を示す特徴部を含むことができる。3次元印刷プロセスは選択的レーザー溶融法を含むこ
とができる。一部の実施形態において、3次元物体の基本的な長さスケールは少なくとも
約120マイクロメートルとすることができる。
【0290】
一部の実施形態において、硬化した材料(またはその一部分)の層は、少なくとも約5
0 μm、100μm、150μm、200μm、300μm、400μm、500μm
、600 μm、700μm、800μm、900μm、または1000μmの厚さを有
する。一部の実施例において、硬化した材料層(またはその一部分)は、最大で約100
0μm、900μm、800μm、700μm、60μm、500μm、450μm、4
00μm、350μm、300μm、250μm、200μm、150μm、100μm
、75μm、または50μmの厚さを有する。硬化した材料層(またはその一部分)は、
上述の層厚さの値の任意の値を有してもよい(例えば、約50μm~約1000μm、約
500μm~約800μm、約300μm~約600μm、約300μm~約900μm
、または約50μm~約200μm)。一部の実例では、底部スキン層は、以後の層より
も薄くてもよい。一部の実例では、底部スキン層は、以後の層よりも厚くてもよい。底部
スキン層は、硬化した材料に対して本明細書で開示される任意の値を有しうる。一部の実
例において、タイル経路を含む層は、タイル経路(例えば、エネルギービームによって形
成される)を使用せずに形成される層よりも薄い。一部の実例において、タイル経路を含
む層は、タイル経路(例えば、エネルギービームによって形成される)を使用せずに形成
される層よりも厚い。
【0291】
材料(例えば、予め変形された材料、変形した材料および/または硬化した材料)は、
元素金属、金属合金、セラミック、または非晶質の元素炭素の同素体を備えうる。元素炭
素の同素体は、非晶質炭素、グラファイト、グラフェン、ダイヤモンド、またはフラーレ
ンを含んでもよい。フラーレンは、球状、楕円体状、線形、および管状フラーレンから成
る群から選択されてもよい。フラーレンは、バッキーボールまたはカーボンナノチューブ
を含んでもよい。セラミック材料は、セメントを含んでもよい。セラミック材料は、アル
ミナを含んでもよい。材料は、砂、ガラス、または石を含んでもよい。一部の実施形態で
は、材料は、有機材料(例えば、ポリマーまたは樹脂)を含んでもよい。有機材料は、炭
化水素を含んでもよい。ポリマーは、スチレンを含んでもよい。有機材料は、炭素原子お
よび水素原子を含んでもよい。有機材料は、炭素原子および酸素原子を含んでもよい。有
機材料は、炭素原子および窒素原子を含んでもよい。有機材料は、炭素原子および硫黄原
子を含んでもよい。一部の実施形態では、材料は、有機材料を除外してもよい。材料は、
固体または液体を含んでもよい。一部の実施形態では、材料は、ケイ素系材料、例えばケ
イ素系ポリマーまたは樹脂を含んでもよい。材料は、有機ケイ素系材料を含んでもよい。
材料は、ケイ素原子および水素原子を含んでもよい。材料は、ケイ素原子および炭素原子
を含んでもよい。一部の実施形態では、材料は、シリコン系材料を除外してもよい。固体
材料は粉末材料を含んでもよい。粉末材料は、コーティング(例えば、有機材料(例えば
、プラスチックコーティング)などの有機コーティング)によってコーティングされてい
てもよい。材料は、有機材料を欠いていてもよい。液体材料は、リアクタ、小胞、または
液滴内へと区画化されてもよい。区画化された材料は1つ以上の層内に区画化されてもよ
い。材料は、第2の材料を含む合成材料であってもよい。第2の材料は強化材料(例えば
、ファイバーを形成するもの)とすることができる。強化材料は、炭素繊維、Kevla
r(登録商標)、Twaron(登録商標)、超高分子量ポリエチレン、またはガラス繊
維を含んでもよい。材料は粉末(例えば、粒状材料)またはワイヤを含むことができる。
【0292】
材料は粉末材料を含んでもよい。材料は固体材料を含んでもよい。材料は、1つ以上の
粒子またはクラスタを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「粉末」という用語は
、一般に細かい粒子を有する固体を指す。粉末は「粒子材料」とも称される場合がある。
粉末は粒状材料であってもよい。粉末粒子は、微粒子を含んでもよい。粉末粒子は、ナノ
粒子を含んでもよい。一部の実施例において、粉末は、少なくとも約5ナノメートル(n
m)、10nm、20nm,30nm、40nm、50nm、100nm、200nm、
300nm、400nm、500nm、1μm、5μm、10μm、15μm、20μm
、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm、55μm、60μm
、65μm、70μm、75μm、80μm、または100μmの平均の基本的な長さス
ケールを有する。粉末を含む粒子は、最大でも約100μm、80μm、75μm、70
μm、65μm、60μm、55μm、50μm、45μm、40μm、35μm、30
μm、25μm、20μm、15μm、10μm、5μm、1μm、500nm、400
nm、300nm、200nm、100nm、50nm、40nm、30nm、20nm
、10nm、または5nmの平均基本的長さスケールを有してもよい。一部の事例におい
て、粉末は、上に列挙した平均粒径の基本的な長さスケールの任意の値の間の平均の基本
的な長さスケールを有してもよい(例えば、約5nm~約100μm、約1μm~約10
0μm、約15μm~約45μm、約5μm~約80μm、約20μm~約80μm、ま
たは約500nm~約50μm)。
【0293】
粉末は個々の粒子から成ることができる。個々の粒子は、球状、楕円体状、角柱状、立
方体状、または不規則な形状とすることができる。粒子は基本的な長さスケールを有する
ことができる。粉末は均質な形状の粒子混合物から成ることができ、すべての粒子は実質
的に同一の形状で、かつ基本的な長さスケールの分布が最大でも1%、5%、8%、10
%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、または70%
以内の基本的な長さスケールの程度である。一部の事例では、粉末は異質の混合物とする
ことができ、粒子は変動可能な形状および/または基本的な長さスケールの程度を有する
。
【0294】
層の少なくとも部分は、引き続いて硬化した(例えば固化した)した3D物体の少なく
とも一区分(本明細書では「一部分」または「一部」も使用する)を形成しうる変形した
材料に変形することができる。時々、変形されたまたは硬化した材料の層は、3D物体の
断面(例えば、水平断面)を含む場合がある。時々、変形したまたは硬化した材料の層は
、3D物体の断面からの偏差を含みうる。偏差は、垂直または水平方向方向の偏差を含み
うる。予め変形された材料は、粉末材料としてもよい。予め変形された材料層(またはそ
の一部分)は、少なくともも約0.1マイクロメートル(μm)、0.5μm、1.0μ
m、10μm、50μm、100μm、150μm、200μm、300μm、400μ
m、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、または1000μ
mの厚さ(例えば、層の高さ)を有することができる。予め変形された材料層(またはそ
の一部)は、最大で、約1000μm、900μm、800μm、700μm、60μm
、500μm、450μm、400μm、350μm、300μm、250μm、200
μm、150μm、100μm、75μm、50μm、40μm、30μm、20μm、
10μm、5μm、1μm、または0.5μmの厚みを有することができる。予め変形さ
れた材料の層(またはその一部分)は、上述の層の厚さの値の間の任意の値を有してもよ
い(例えば、約0.1μm~約1000μm、約1μm~約800μm、約20μm~約
600μm、約30μm~約300μm、または約10μm~約1000μm)。
【0295】
一部の実施形態において、材料床内の少なくとも1つの層の材料組成物は、材料床にお
ける少なくとも1つの他の層内の材料組成物とは異なる。差(例えば変動)は、結晶また
は粒子構造における差を含んでもよい。変動は、粒子配向の変動、材料密度の変動、粒子
境界に対する化合物偏析の程度の変動、粒子境界に対する元素偏析の程度の変動の変動、
材料相の変動、冶金学的相の変動、材料空隙率の変動、結晶相の変動、または結晶構造の
変動を含んでもよい。印刷された物体の微細構造は、平面構造、セル構造、柱状デンドラ
イト構造、または等軸デンドライト構造を備えてもよい。
【0296】
一部の実施例において、材料床における少なくとも1つの層の予め変形された材料は、
材料床における少なくとも1つ他の層内の予め変形された材料のFLSとは、その粒子(
例えば、粉末粒子)のFLSが異なっている。層は、2つ以上の材料タイプを任意の組み
合わせで含んでもよい。例えば、2つ以上の元素金属、2つ以上の金属合金、2つ以上の
セラミック、2つ以上の元素炭素の同素体。例えば、元素金属と金属合金、元素金属とセ
ラミック、元素金属と元素炭素の同素体、金属合金とセラミック、金属合金と元素炭素の
同素体、セラミックと元素炭素の同素体。一部の実施形態において、3D印刷プロセスの
間に堆積した予め変形された材料のすべての層は、同一の材料組成物のものである。一部
の実例では、金属合金は材料床の少なくとも一部分を変形するプロセスの間にin si
tuで形成される。一部の実例では、金属合金は材料床の少なくとも一部分を変形するプ
ロセスの間にin situで形成されない。一部の実例では、金属合金は材料床の少な
くとも一部分を変形するプロセスの前に形成される。多数の(例えば混合物)予め変形さ
れた(例えば、粉末)材料において、1つの予め変形された材料は、支持部(つまり、支
持粉末)として、絶縁体として、冷却部材として(例えば、ヒートシンク)、またはそれ
らの任意の組み合わせとして使用されてもよい。冷却部材は、第62/252,330号
、U.S.第62/317,070号、第62/396,584号、PCT/US15/
36802号、またはPCT/US16/59781号(これらの全ては参照により全体
が本明細書に組み込まれる)に開示されるいずれかの冷却部材とすることができる。
【0297】
一部の実例では、材料床における隣接する構成要素は1つ以上の介在層によって相互に
分離される。一例では、第1層が第2層と直接接触するとき、第1層は第2層に隣接する
。別の例では、第1層が少なくとも1つの層(例えば、第3層)によって第2層から分離
されるとき、第1層は第2層に隣接する。介在層は本明細書で開示される任意の層サイズ
としうる。
【0298】
時々、予め変形された材料は、材料が所望の、および/または別の方法で予め決められ
た、3D物体の材料となるように選ばれる。一部の事例では、3D物体の層は単一のタイ
プの材料を含む。例えば、3D物体の層は単一の元素金属タイプ、または単一の金属合金
タイプを含むことができる。一部の実施例では、3D物体内の層は、いくつかのタイプの
材料(例えば、元素金属と合金、合金とセラミック、合金と元素炭素の同素体)を含んで
もよい。特定の実施形態では、各タイプの材料はそのタイプの単一の部材のみを備える。
例えば、元素金属の単一の部材(例えば、鉄)、金属合金の単一の部材(例えば、ステン
レス鋼)、セラミック材料の単一の部材(例えば、炭化ケイ素もしくは炭化タングステン
)、または元素炭素の単一の部材(例えば、同素体)(例えば、グラファイト)。一部の
事例では、3D物体の層は2つ以上のタイプの材料を含む。一部の事例では、3D物体の
層は1つの材料タイプの2つ以上の部材を含む。
【0299】
元素金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類元素金属、または別
の金属とすることができる。アルカリ金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジ
ウム、セシウム、またはフランシウムとすることができる。アルカリ土類金属は、ベリリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、またはラジウムとするこ
とができる。遷移金属は、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、
コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、白金、金、ラザフォージ
ウム、ドブニウム、シーボーギウム、ボーリウム、ハシウム、マイトネリウム、ウンウン
ビウム、ニオブ、イリジウム、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、銀、カドミウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、またはオス
ミウムとすることができる。遷移金属は水銀とすることができる。希土類金属はランタニ
ドまたはアクチニドとすることができる。ランタニド金属は、ランタン、セリウム、プラ
セオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビ
ウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、またはル
テチウムとすることができる。アクチニド金属は、アクチニウム、トリウム、プロトアク
チニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム、バークリ
ウム、カリホルニウム、アインスタイニウム、フェルミウム、メンデレビウム、ノーベリ
ウム、またはローレンシウムとすることができる。他の金属は、アルミニウム、ガリウム
、インジウム、スズ、タリウム、鉛、またはビスマスとすることができる。
【0300】
金属合金は、鉄系合金、ニッケル系合金、コバルト系合金、クロム系合金、コバルト-
クロム系合金、チタン系合金、マグネシウム系合金、銅系合金、またはこれらの任意の組
み合わせとすることができる。合金は耐酸化性または耐腐食性合金を含んでもよい。合金
は超合金(例えば、インコネル)を含んでもよい。超合金は、インコネル600、617
、625、690、718、またはX-750を含んでもよい。金属(例えば、合金また
は元素)は、航空宇宙(航空宇宙超合金)、ジェットエンジン、ミサイル、自動車、海洋
、機関車、衛星、軍事、石油および天然ガス、エネルギー生成、半導体、ファッション、
建築、農業、印刷、または医療を含む産業での用途のために使用される合金を含んでもよ
い。金属(例えば、合金または元素金属)は、デバイス、医療機器(ヒト用および獣医用
)、医療機器、携帯電話、半導体機器、発電機、エンジン、ピストン、電子機器(例えば
、電子回路)、電子装置、農業用装置、モーター、ギヤ、トランスミッション、通信装置
、コンピュータ装置(例えば、ラップトップ、携帯電話、i-pad(登録商標))、空
調、発電機、家具、楽器、美術、宝石、調理器具、またはスポーツ用品を含む製品のため
に使用される合金を含んでもよい。金属(例えば、合金または元素金属)は、移植または
人工装具を含むヒトに対するまたは獣医用の用途の製品に使用される合金を含んでもよい
。金属合金は、ヒトのまたは獣医の手術、移植(例えば、歯の)、または人工装具を含む
分野での用途に使用される合金を含んでもよい。
【0301】
合金は、超合金を含んでもよい。合金は、高性能合金を含んでもよい。合金は、優れた
機械的強度、熱クリープ変形に対する耐性、良好な表面安定性、耐腐食性、および酸化に
対する耐性のうちの少なくとも1つを呈する合金を含んでもよい。合金は、面心立方オー
ステナイト結晶構造を含んでもよい。合金は、Hastelloy、Inconel、W
aspalopy、Rene合金(例えば、Rene-80、Rene-77、Rene
-220、またはRene-41)、Haynes合金(例えば、Haynes 282
)、Incoloy、MP98T、TMS合金、MTEK(例えば、MTEKグレードM
AR-M-247、MAR-M-509、MAR-M-R41、またはMAR-M-X-
45)、またはCMSX(例えば、CMSX-3、またはCMSX-4)を含んでもよい
。合金は、単一の結晶合金とすることができる。
【0302】
一部の実例では、鉄合金としては、エリンバー、フェルニコ、フェロアロイ、インバー
、鉄水素化物、コバール、銑鉄、スタバロイ(ステンレス鋼)、または鋼が挙げられる。
一部の実例では、金属合金は鋼である。フェロアロイは、フェロボロン、フェロセリウム
、フェロクロム、フェロマグネシウム、フェロマンガン、フェロモリブデン、フェロニッ
ケル、フェロホスホル、フェロシリコン、フェロチタン、フェロウラン、またはフェロバ
ナジウムを含んでもよい。鉄合金は鋳鉄または銑鉄を含んでもよい。鋼は、ブラット鋼、
クロモリ、るつぼ鋼、ダマスカス鋼、ハッドフィールド鋼、高速度鋼、HSLA鋼、マル
エージング鋼(例えば、M300)、レイノルズ531、ケイ素鋼、バネ鋼、ステンレス
鋼、工具鋼、耐候性鋼、またはウーツ鋼を含んでもよい。高速度鋼はマシェット鋼を含ん
でもよい。ステンレス鋼はAL-6XN、アロイ20、celestrium、マリング
レードステンレス、マルテンサイトステンレス鋼、サージカルステンレス鋼、またはZe
ron 100を含んでもよい。工具鋼はシルバースチールを含んでもよい。鋼は、ステ
ンレス鋼、ニッケル鋼、ニッケル-クロム鋼、モリブデン鋼、クロム鋼、クロム-バナジ
ウム鋼、タングステン鋼、ニッケル-クロム-モリブデン鋼、またはケイ素マンガン鋼を
含んでもよい。鋼は、440F、410、312、430、440A、440B、440
C、304、305、304L、304L、301、304LN、301LN、2304
、316、316L、316LN、317L、2205、409、904L、321、2
54SMO、316Ti、321H、17-4、15-5、420、または304Hなど
の任意の米国自動車技術者協会(SAE)グレードのものから成ってもよい。鋼は、オー
ステナイト、スーパーオーステナイト、フェライト、マルテンサイト、二相、および析出
硬化型マルテンサイトから成る群から選択される少なくとも1つの結晶構造のステンレス
鋼を含んでもよい。二相ステンレス鋼は、リーン二相、スタンダード二相、スーパー二相
、またはハイパー二相であってもよい。ステンレス鋼は、サージカルグレードステンレス
鋼、例えば、オーステナイト316、マルテンサイト420、またはマルテンサイト44
0)を含んでもよい。オーステナイト316ステンレス鋼は、316LVMを含んでもよ
い。鋼は、17-4析出硬化型鋼(タイプ630、クロム-銅析出硬化型ステンレス鋼、
17-4PH鋼としても知られる)を含んでもよい。
【0303】
チタン系合金は、α合金、ニアα合金、αおよびβ合金、またはβ合金を含んでもよい
。チタン合金は1、2、2H、3、4、5、6、7、7H、8、9、10、11、12、
13、14、15、16、16H、17、18、19、20、21、2、23、24、2
5、26、26H、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、3
7、38、またはこれ以上のグレードを含んでもよい。一部の実例では、チタン系合金は
、Ti-6Al-4VまたはTi-6Al-7Nbを含む。
【0304】
ニッケル合金は、アルニコ、アルメル、クロメル、白銅、フェロニッケル、洋銀、ハス
テロイ、インコネル、モネル金属、ニクロム、ニッケル-炭素、ナイクロシル、ナイシル
、ニチノール、ハステロイX、コバルトクロム、または磁気的「軟性」合金を含んでもよ
い。軟磁性合金は、ミューメタル、パーマロイ、スーパーマロイ、または真鍮を含んでも
よい。真鍮は、ニッケル水素、ステンレス、またはコインシルバーを含んでもよい。コバ
ルト合金は、Megallium、ステライト(例えば、タロナイト)、Ultimet
、またはビタリウムを含んでもよい。クロム合金は、水酸化クロム、またはニクロムを含
んでもよい。
【0305】
アルミニウム合金は、AA-8000、Al-Li(アルミニウム-リチウム)、アル
ニコ、ジュラルミン、Hiduminium、Kryron Magnalium、ナン
ベ、スカンジウム-アルミニウム、またはY合金を含んでもよい。マグネシウム合金は、
エレクトロン、マグノックス、またはT-Mg-Al-Zn(Bergman相)合金で
あってもよい。
【0306】
銅合金は、ヒ素銅、ベリリウム銅、ビロン、真鍮、青銅、コンスタンタン、水素化銅、
銅-タングステン、コリント青銅、キュニフェ、白銅、シンバル合金、デバルダ合金、エ
レクトラム、ヘパテゾ、ホイスラー合金、マンガニン、モリブドカルコス、洋白、ノルデ
ィック・ゴールド、赤銅、またはトゥンバガを含んでもよい。真鍮は、カラミン黄銅、チ
ャイニーズシルバー、ダッチメタル、ギルディングメタル、マンツメタル、金色銅、プリ
ンスメタル、またはトムバックを含んでもよい。青銅は、アルミニウム青銅、ヒ青銅、ベ
ルメタル、フィレンツェ青銅、Guanin、ガンメタル、グリュシデュール、リン青銅
、オルモル、またはスペキュラム合金を含んでもよい。銅合金は、高温の銅合金(例えば
、GRCop-84)としてもよい。
【0307】
一部の実施例では、材料(例えば粉末材料)は材料を含み、その構成物質(例えば、原
子または分子)がそれらの外殻電子を容易に失い、結果として電子の流動自在なクラウド
がそれらのそうでなければ固体である配設の中にもたらされる。一部の実施例において、
材料は、高い電気伝導率、低い電気抵抗率、高い熱伝導度、または高い密度(例えば、周
囲温度(例えば、室温、または20℃において測定される))に特徴付けられる。高い電
気伝導率は少なくとも約1*105ジーメンス毎メートル(S/m)、5*105S/m
、1×*106S/m、5×*106S/m、1*107S/m、5*107S/m、ま
たは1*108S/mとすることができる。記号「*」は数学的演算「かける」または「
乗算」を示す。高い熱伝導度は、上述の熱伝導度値の間の任意の値とすることができる(
例えば、1*105S/m~約1*108S/m)。低い電気抵抗率は最大でも約1*1
0-5オームかけるメートル(Ω*m)、5*10-6Ω*m、1*10-6Ω*m、5
*10-7Ω*m、1*10-7Ω*m、5*10-8、または1*10-8Ω*mであ
ってもよい。低い電気抵抗率は、上述の電気抵抗率の間の任意の値とすることができる(
例えば、約1×10-5Ω*m~約1×10-8Ω*m)。高い熱伝導度は、少なくとも
約20ワット毎メートル毎ケルビン(W/MK)、50W/MK、100W/MK、15
0W/MK、200W/MK、205W/MK、300W/MK、350W/MK、40
0W/MK、450W/MK、500W/MK、550W/MK、600W/MK、70
0W/MK、800W/MK、900W/MK、または1000W/MKであってもよい
。高い熱伝導度は、上述の熱伝導度値の間の任意の値とすることができる(例えば、約2
0W/mk~約1000W/mk)。高い密度は、少なくとも約1.5グラム毎立方セン
チメートル(g/cm3)、2g/cm3、3g/cm3、4g/cm3、5g/cm3
、6g/cm3、7g/cm3、8g/cm3、9g/cm3、10g/cm3、11g
/cm3、12g/cm3、13g/cm3、14g/cm3、15g/cm3、16g
/cm3、17g/cm3、18g/cm3、19g/cm3、20g/cm3、または
25g/cm3であってもよい。高い密度は、上述の密度値の間の任意の値とすることが
できる(例えば、約1g/cm3~約25g/cm3)。
【0308】
一部の実施例において金属材料(例えば、元素金属または金属合金)は、例えば、酸素
、イオウ、または窒素などの少量の非金属材料含む。一部の事例では、金属材料は微量の
非金属材料を含む。微量は、最大でも約100000百万分率(ppm)、10000p
pm、1000ppm、500ppm、400ppm、200ppm、100ppm、5
0ppm、10ppm、5ppm、または1ppm(重量基準で、w/w)の非金属材料
とすることができる。微量は、少なくとも約10ppt、100ppt、1ppb、5p
pb、10ppb、50ppb、100ppb、200ppb、400ppb、500p
pb、1000ppb、1ppm、10ppm、100ppm、500ppm、1000
ppm、または10000ppm(重量基準で、w/w)の非金属材料を含むことができ
る。微量は、上述の微量の間の任意の値(例えば、約10兆分率(ppt)~約1000
00ppm、約1ppb~約100000ppm、約1ppm~約10000ppm、ま
たは約1ppb~約1000ppmとすることができる。
【0309】
3D物体の中の1つ以上の層は実質的に平面状(例えば、平ら)としてもよい。層の平
面性は実質的に均一としてもよい。特定の位置における層の高さを平均平面と比較しても
よい。平均平面は、硬化した材料の層の表面の最上部の最小二乗平面適合によって画定さ
れうる。平均平面は、硬化した材料の層の頂部表面上の各点において材料高さを平均化す
ることによって計算される平面であってもよい。硬化した材料の平面状の層の表面におけ
る任意の点からの偏差は、硬化した材料の層の高さ(例えば、厚さ)の最大で20%、1
5%、10%、5%、3%、1%、または0.5%としてもよい。実質的に平面状の1つ
以上の層は大きい湾曲の半径を有してもよい。
図17は、湾曲の半径を有する、平面状の
層(層番号1~4)および非平面状の層(例えば、層番号5~6)を備える3D物体17
12の垂直断面の実施例を示す。
図17の1716と1717は、湾曲の半径「r」を有
する円1715上の湾曲した層の重層である。1つ以上の層は表面の湾曲半径に等しい湾
曲の半径を有してもよい。湾曲の半径は、無限に等しくてもよい(例えば、層が平面状で
あるとき)。層表面(例えば、3D物体の全ての層)の湾曲の半径は、少なくとも約0.
1センチメートル(cm)、0.2cm、0.3cm、0.4cm、0.5cm、0.6
cm、0.7cm、0.8cm、0.9cm、1cm、5cm、10cm、20cm、3
0cm、40cm、50cm、60cm、70cm、80cm、90cm、1メートル(
m)、1.5m、2m、2.5m、3m、3.5m、4m、4.5m、5m、10m、1
5m、20m、25m、30m、50m、または100mの値を有してもよい。層表面(
例えば、3D物体の全ての層)の湾曲の半径は、湾曲の半径の上述の値のいずれかの間の
任意の値を有してもよい(例えば、約10cm~約90m、約50cm~約10m、約5
cm~約1m、約50cm~約5m、約5cm~無限、または約40cm~約50m)。
一部の実施形態において、湾曲の無限半径を有する層は、平面状の層である。一部の実施
例において、1つ以上の層は、3D物体の平面のセクション中に含まれてもよく、あるい
は、平面状の3D物体(例えば、平らな平面)でもよい。一部の実例において、3D物体
の中の少なくとも1つの層は、本明細書に記述される湾曲の半径を有する。
【0310】
一部の実施例において、3D物体は、層状3D構造の層化平面Nを備える。3D物体は
、3D物体の表面上に属する点Xおよび点Yを備えてもよく、XはYから少なくとも約1
0.5ミリメートル以上離間している。
図18は、3D物体の表面上の点XとYの実施例
を示す。一部の実施形態では、XはYから本明細書に開示する補助的な支持特徴部間隔距
離だけ離間している。一部の実施例において、Xを中心とする半径XYの球は、1つ以上
の補助的な支持特徴部の存在または除去を示す1つ以上の補助的な支持部または1つ以上
の補助的な支持部の跡が無い。一部の実施形態では、YはXから少なくとも約10.5ミ
リメートル以上離間している。一部の実施例において、直線XYとNに垂直な方向との間
の鋭角は約45度~約90度であってもよい。直線XYと層化平面に垂直な方向との間の
鋭角は本明細書に開示する鋭角アルファの値であってもよい。直線XYとNに垂直な方向
との間の角が90度より大きいとき、余角を考慮する。層構造は、本明細書に記述される
3D印刷のために使用される任意の材料を含んでもよい。3D構造の各層は単一の材料ま
たは複数の材料で作成することができる。しばしば層の一部は1つの材料を含んでもよく
、別の一部は第1の材料とは異なる第2の材料を含んでもよい。3D物体の層は複合材料
から成る場合がある。3D物体は複合材料から成る場合がある。3D物体は、機能傾斜材
料を含んでもよい。
【0311】
一部の実施形態では、生成された3D物体は、3D物体(例えば、要求された3D物体
)のモデルと比べて少なくとも約5μm、10μm、15μm、20μm、25μm、3
0μm、35μm、40μm、45μm、50μm、55μm、60μm、65μm、7
0μm、75μm、80μm、85μm、90μm、95μm、100μm、150μm
、200μm、250μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700
μm、800μm、900μm、1000μm、1100μm、または1500μm、の
精度で生成される。一部の実施形態では、生成された3D物体は、3D物体のモデルと比
べて最大で約5μm,10μm,15μm,20μm,25μm,30μm,35μm,
40μm,45μm,50μm,55μm,60μm,65μm,70μm,75μm,
80μm,85μm,90μm,95μm,100μm,150μm,200μm,25
0μm,300μm,400μm,500μm,600μm,700μm,800μm,
900μm,1000μm,1100μm,または1500μmの精度で生成される。3
D物体のモデルと比べて、生成された3D物体は、上述の値の間の任意の精度値で生成さ
れてもよい(例えば、約5μm~約100μm、約15μm~約35μm、約100μm
~約1500μm、約5μm~約1500μm、約400μm~約600μm)。
【0312】
一部の状況では、変形した材料の硬化した層は変形する(例えば、3D印刷の間および
/または後)。例えば、変形は、硬化した材料の均一な平面状の層からの高さの偏差の原
因となる。硬化した材料の層の平面状の表面の高さの均一性(例えば、平均の表面の高さ
からの偏差)は、少なくとも約100μm、90μm、80μm、70μm、60μm、
50μm、40μm、30μm、20μm、10μm、または5μmとしてもよい。硬化
した材料の層の平面状の表面の高さの均一性は、最大で約100μm、90μm、80、
70μm、60μm、50μm、40μm、30μm、20μm、10μm、または5μ
mとしてもよい。硬化した材料の層の平面状の表面の高さの均一性は、上述の高さ偏差の
値の間の任意の値としてもよい(例えば、約100μm~約5μm、約50μm~約5μ
m、約30μm~約5μm、または約20μm~約5μm)。例えば、高さの均一性は、
3D印刷の高さの精度の均一性に含まれる。一部の実施形態では、3D物体の解像度は、
少なくとも約100ドット毎インチ(dpi)、300dpi、600dpi、1200
dpi、2400dpi、3600dpi、または4800dpiである。一部の実施形
態では、3D物体の解像度は、最大で約100dpi、300dpi、600dpi、1
200dpi、2400dpi、3600dpi、または4800dipである。3D物
体の解像度は、上述の値の間の任意の値(例えば、100dpi~4800dpi、30
0dpi~2400dpi、または600dpi~4800dpi)としてもよい。
【0313】
一部の実施形態では、硬化した材料の層の高さの均一性は、少なくとも約約1mm、2
mm、3mm、4mm、5mm、または10mmの幅または長さ、少なくとも10mm、
9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、2mm、1mm、500μ
m、400μm、300μm、200μm、100μm、90μm、80μm、70μm
、60μm、50μm、40μm、30μm、20μm、または10μmの高さの偏差を
有する層表面の一部分にわたって存続する。一部の実施形態において、硬化した材料の層
の高さの均一性は、最大で約10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4m
m、3mm、2mm、1mm、500μm、400μm、300μm、200μm、10
0μm、90μm、80、70μm、60μm、50μm、40μm、30μm、20μ
m、または10μmの幅または長さを有する標的表面の一部分にわたって存続する。硬化
した材料の層の高さの均一性は、上述の幅の値または長さの値の間の任意の値の幅または
長さを有する(例えば、約10mm~約10μm、約10mm~約100μm、または約
5mm~約500μm)、標的表面の一部にわたって存続しうる。
【0314】
硬化した材料および/またはその任意の部品(例えば、硬化した材料の層)の特徴は、
以下の測定手法のいずれかによって測定することができる。例えば、FLS値(例えば、
幅)、高さの均一性、補助的な支持部の空間、および/または3D物体およびその任意の
構成要素(例えば、硬化した材料の層)の層の湾曲の半径は、以下の測定手法のいずれか
によって測定されうる。開口ポートのFLSは、以下の1つ以上の測定手法によって測定
されうる。測定手法は、顕微鏡法(例えば、本明細書に記載の顕微鏡法)を含みうる。測
定手法は、座標測定器(CMM)、測定プロジェクタ、ビジョン測定システム、および/
またはゲージを含みうる。ゲージは、ゲージ間隔計(例えば、キャリバー)とすることが
できる。ゲージは、通り止まり(go-no-go)ゲージとすることができる。測定手
法は、キャリバー(例えば、バーニアキャリバー)、正のレンズ、干渉計、またはレーザ
ー(例えば、トラッカー)を含みうる。測定手法は、接触的方法または非接触的方法によ
るものを含んでもよい。測定手法は、1つ以上のセンサー(例えば、光学センサーおよび
/または測定センサー)を備えてもよい。測定手法は、計測測定装置(例えば、計測セン
サーを使用する)を備えてもよい。測定は、モーターエンコーダ(例えば、回転および/
または直線形)を含みうる。測定手法は、電磁ビーム(例えば、可視またはIR)の使用
を含んでもよい。顕微鏡法は、超音波または核磁気共鳴を含みうる。顕微鏡法は、光学顕
微鏡を含みうる。顕微鏡法は、電磁、電子、または近位プローブ顕微鏡を含みうる。電子
顕微鏡は、スキャン、トンネル、X線、フォト、またはオージェ電子顕微鏡を含みうる。
電磁顕微鏡は、共焦点顕微鏡、立体鏡顕微鏡、または複合顕微鏡を含みうる。顕微鏡法は
、倒立顕微鏡および/または非倒立顕微鏡を含みうる。近位プローブ顕微鏡は、原子間力
顕微鏡、走査トンネル顕微鏡、または本明細書に記述する任意のその他の顕微鏡を含みう
る。顕微鏡測定は画像分析システムの使用を含みうる。測定は、周囲温度(例えば、室温
)において行われてもよい。
【0315】
3D物体の微細構造(例えば、溶融プールの)は、顕微鏡法(例えば、本明細書に記述
する任意の顕微鏡法)によって測定しうる。微細構造は、接触的方法または非接触的方法
によって測定されてもよい。微細構造は、電磁ビーム(例えば、可視またはIR)を使用
して測定されてもよい。微細構造測定は、デンドライトアーム間隔および/または第2の
デンドライトアーム間隔を評価することを含みうる(例えば、顕微鏡を使用する)。顕微
鏡測定は画像分析システムの使用を含みうる。測定は、周囲温度(例えば、室温)におい
て行われてもよい。
【0316】
チャンバに関連する様々な距離は、以下の測定技術のいずれかを使用して測定すること
ができる。チャンバ内の様々な距離は、以下の測定技術のいずれかを使用して測定するこ
とができる。例えば、空隙距離(例えば、冷却部材から材料床の露出した表面まで)は、
以下の測定技術のいずれかを使用して測定しうる。測定技術は、干渉法および/またはク
ロマティック共焦点測定を含みうる。測定技術は、少なくとも1つのモーターエンコーダ
(回転、直線)を含みうる。測定技術は、1つ以上のセンサー(例えば、光学センサーお
よび/または測定センサー)を備えてもよい。測定技術は、少なくとも1つの誘導性セン
サーを含みうる。測定技術は、電磁ビーム(例えば、可視またはIR)を含んでもよい。
測定は、周囲温度(例えば、室温)において行われてもよい。
【0317】
本明細書に記述する方法は、相互から約1mm~約10mmの距離だけ分離した、分注
された材料を含む露出した表面の一部分が、約100μmm~約5μmの高さ偏差を有す
るような、材料床の露出した表面(例えば、粉末床の頂部)にわたる表面均一性を提供す
ることができる。本明細書に記述する方法は、少なくとも1つの平面(例えば、水平平面
)で、材料床の露出した表面(例えば、材料床の頂部)で作り出される平均平面(例えば
、水平平面)と比較して最大で約20%、10%、5%、2%、1%、または0.5%の
予め変形された材料(例えば、粉末)の層の平面の均一性からの偏差を達成しうる。高さ
の偏差は1つ以上のセンサー(例えば、光学センサー)を使用することで測定することが
できる。
【0318】
3D物体は、様々な用途のために好適である場合がある様々な表面粗さプロファイル有
することができる。表面粗さは、実表面の垂直な方向のベクトルの理想形態からの偏差で
あってもよい。表面粗さは粗さプロファイルの算術平均として測定されうる(以下「Ra
」と記す)。一部の実施例において、形成された3D物体は、最大で約300μm、20
0μm、100μm、75μm、50μm、45μm、40μm、35μm、30μm、
25μm、20μm、15μm、10μm、7μm、または5μmのRa値を有すること
ができる。3D物体は、上述のRa値のいずれかの間のRa値を有することができる(例
えば、約300μm~約5μm、約300μm~約40μm、約100μm~約5μm、
または約100μm~約20μm)。Ra値は、接触的方法または非接触的方法によって
測定されてもよい。Ra値は、粗さ測定器によって、および/または顕微鏡法(例えば、
本明細書に記述される任意の顕微鏡法)によって測定されてもよい。測定は、周囲温度(
例えば、室温)において行われてもよい。粗さは、接触的方法または非接触的方法によっ
て測定されてもよい。粗さの測定は、1つ以上のセンサー(例えば、光学センサー)を備
えてもよい。粗さ測定は、計測測定装置(例えば、計測センサーを使用する)を備えても
よい。粗さは、電磁ビーム(例えば、可視またはIR)を使用して測定されてもよい。
【0319】
3D物体は、変形した材料(例えば、融合した、焼結した、溶融した、連結した、また
は別の方法で接続された粉末材料)を起源とする固体材料の連続的な層(例えば、連続的
な断面)から成ってもよい。変形された予め変形された材料は、その変形の一部として硬
化した(例えば、固化した)材料に接続されてもよい。硬化した材料は、同一の層、また
は別の層(例えば、以前に形成された硬化した材料の層)の中に属してもよい。一部の実
施例では、硬化した材料は3D物体の未接続の部品を含み、これは引き続いて新しく変形
した(例えば、予め変形された材料を融合する、焼結する、溶融する、結合する、または
別の方法で接続することによって)材料によって接続される。
【0320】
生成された(すなわち、形成された)3D物体の断面(例えば、垂直断面)は、層化し
た堆積を示す微細構造または粒子構造を明らかにする場合がある。理論に束縛されるもの
ではないが、変形された粉末材料の固化に起因して微細構造または粒子構造を生じる場合
があり、これは3D印刷方法では典型的であり、かつ/または3D印刷方法を示す。例え
ば、断面は、固化した溶融プールを示すさざ波または波に似ている微細構造を明らかにす
る場合があり、これは3D印刷プロセスの間に形成される場合がある。固化溶融プールの
繰り返し層状構造は、部品が印刷された配向を明らかにする場合がある。断面は、実質的
に繰り返し微細構造または粒子構造を明らかにする場合がある。微細構造または粒子構造
は、材料組成物、粒子配向、材料密度、粒子境界への化合物偏析または元素偏析の程度、
材料相、冶金学的相、結晶相、結晶構造、材料空隙率、またはこれらの任意の組み合わせ
の実質的に繰り返しの変動を含んでもよい。微細構造または粒子構造は、層化した溶融プ
ールの実質的に繰り返しの固化を含んでもよい。硬化した材料の層は、少なくとも約0.
5μm、1μm、5μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μ
m、70μm、80μm、90μm、100μm、150μm、200μm、250μm
、300μm、350μm、400μm、450μm、または500μmの平均の層の高
さを有してもよい。硬化した材料の層は、最大で約500μm、450μm、400μm
、350μm、300μm、250μm、200μm、150μm、100μm、90μ
m,80μm、70μm、60μm、50μm、40μm、30μm、20μm、または
10μmの平均層サイズを有してもよい。硬化した材料の層は、上述の層高さの値の間の
任意の値の平均層高さを有してもよい(例えば、約0.5μm~約500μm、約15μ
m~約50μm、約5μm~約150μm、約20μm~約100μm、または約10μ
m~約80μm)。
【0321】
材料床(例えば、粉末)内の予め変形された材料は、3D物体への支持を提供するよう
に構成することができる。例えば、予め変形された材料は、それから3D物体が生成され
る同一のタイプの、異なるタイプの、またはそれらの任意の組み合わせのものとしてもよ
い。一部の実例では、流動性の低い予め変形された材料(例えば、粉末)は、流動性の高
い予め変形された材料より良好に3D物体を支持することができる。とりわけ、不均一な
サイズの粒子の、または相互に引力を有する粒子の、比較的小さい粒子から成る粒子材料
を用いて流動性の低い粉末を達成することができる。予め変形された材料は、流動性が、
低くても、中程度でも、または高くてもよい。予め変形された材料は、適用された15キ
ロパスカルの(kPa)力に応答して少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%
、7%、8%、9%、または10%の圧縮性を有してもよい。予め変形された材料は、適
用された15キロパスカルの(kPa)力に応答して、最大で約9%、8%、7%、6%
、5%、4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、2.5%、2.0%、1.5%、1
.0%、または0.5%の圧縮性を有してもよい。予め変形された材料は、少なくとも約
100ミリジュール(mJ)、200mJ、300mJ、400mJ、450mJ、50
0mJ、550mJ、600mJ、650mJ、700mJ、750mJ、800mJ、
または900mJの基本流動エネルギーを有してもよい。予め変形された材料は、最大で
、約200mJ、300mJ、400mJ、450mJ、500mJ、550mJ、60
0mJ、650mJ、700mJ、750mJ、800mJ、900mJ、または100
0mJの基本流動エネルギーを有してもよい。予め変形された材料は、上記に列挙した値
の間の基本流動エネルギーを有してもよい(例えば、約100mj~約1000mJ、約
100mj~約600mJ、または約500mj~約1000mJ)。予め変形された材
料は、少なくとも約1.0ミリジュール毎グラム(mJ/g)、1.5mJ/g、2.0
mJ/g、2.5mJ/g、3.0mJ/g、3.5mJ/g、4.0mJ/g、4.5
mJ/g、または5.0mJ/gの比エネルギーを有してもよい。予め変形された材料は
、最大で5.0mJ/g、4.5mJ/g、4.0mJ/g、3.5mJ/g、3.0m
J/g、2.5mJ/g、2.0mJ/g、1.5mJ/g、または1.0mJ/gの比
エネルギーを有してもよい。粉末は、上記比エネルギーの値のいずれかの間の比エネルギ
ーを有してもよい(例えば、約1.0mJ/g~約5.0mJ/g、約3.0mJ/g~
約5mJ/g、または約1.0mJ/g~約3.5mJ/g)。
【0322】
一部の実施形態では、3D物体は1つ以上の補助特徴部を含む。補助特徴部は、材料(
例えば、粉末)床によって支持することができる。本明細書で使用される場合、「補助特
徴部」という用語は、一般に、印刷された3D物体の一部であるが、所望の、意図された
、設計された、注文された、モデルされた、または最終的な3D物体の一部ではない特徴
部を指す。補助特徴部(例えば、補助的な支持部)は、3D物体の形成の間および/また
は後に構造的な支持を提供する場合がある。補助特徴部は形成されている3D物体からエ
ネルギーを取り除くことができるようにする場合がある。補助特徴部の例には、放熱フィ
ン、ワイヤ、アンカー、ハンドル、支持部、ピラー、柱、枠、足掛り、足場、フランジ、
突起、突出部、繰り形(モールディングとして知られる)、または他の安定化特徴部が含
まれる。一部の実例では、補助的な支持部は3D物体またはその一部を包囲する足場であ
る。足場は、軽く焼結した、または軽く融合した粉末材料を含んでもよい。3D物体は材
料床(例えば、粉末床)によって支持することができ、かつ基部、基板、材料床を収容す
る容器、またはエンクロージャの底部に接触しない補助特徴部を有することができる。完
全にまたは部分的に形成された状態の3D部品(3D物体)を、材料床によって完全に支
持することができる(例えば、基板、基部、材料床を収容する容器、またはエンクロージ
ャに接触することなくアンカーレスに懸架する)。完全にまたは部分的に形成された状態
の3D物体を、材料床によって完全に支持することができる(例えば、材料床以外のいか
なるものにも接触することなく)。完全にまたは部分的に形成された状態の3D物体を、
いかなる追加的な支持構造の上にも置くことなく、材料床内で懸架させることができる。
一部の事例では、完全にまたは部分的に形成された状態(すなわち、初期の段階)の3D
物体を材料床内で自在に浮遊することができる。一部の実施例において、3D物体は、材
料床を画定する(例えば、形成の間に)プラットフォームおよび/または壁に固定(例え
ば、接続)されない場合がある。3D物体は、材料床を画定する(例えば、形成の間に)
プラットフォームおよび/または壁に触れる(例えば、接触)しない場合がある。3D物
体は材料床内でアンカーレスに懸架(例えば、浮遊)される。足場は、最大で1ミリメー
トル(mm)、2mm、5mm、または10mmの継続的に焼結された(例えば、軽く焼
結された)構造を含みうる。足場は、少なくとも1ミリメートル(mm)、2mm、5m
m、または10mmの継続的に焼結された構造を含みうる。足場は、上述の寸法のいずれ
かの間の寸法を有する継続的に焼結された構造を含みうる(例えば、約1mm~約10m
m、または約1mm~約5mm)。一部の実施例では、3D物体は支持足場を有さずに印
刷されうる。支持足場は、3D物体を包み込みうる。支持足場は、材料床内でアンカーレ
スに浮遊しうる。足場は軽く焼結した構造を備えてもよい。
【0323】
一部の実施形態において、印刷された3D物体は、(i)補助的な支持部を使用するこ
となく、(ii)低減した量の補助的な支持部を使用して、または(iii)離間してい
る補助的な支持部を使用して印刷される。一部の実施形態では、印刷された3D物体は、
1つ以上の補助的な支持部、または補助的な支持特徴部の存在もしくは除去を示す補助的
な支持部の跡を欠いていてもよい。3D物体は1つ以上の補助的な支持部、および取り除
かれた(例えば、3D物体の生成に引き続いて、またはこれと同時に)1つ以上の補助特
徴部の跡(基部構造を含む)を欠いていてもよい。一部の実施形態において、印刷された
3D物体は単一の補助的な支持部の跡を備える。単一の補助特徴部(例えば、補助的な支
持部または補助構造)は、プラットフォーム(例えば、基部、基板などの構築プラットフ
ォーム)、または型であってもよい。補助的な支持部は、プラットフォームまたは型に接
着(例えば、さらに固定)されてもよい。3D物体は1つ以上の補助構造部に属する跡を
含んでもよい。3D物体は補助特徴部に属する2つ以上の跡を含んでもよい。3D物体は
補助的な支持部に関する跡を欠いていてもよい。3D物体は補助的な支持部を欠いていて
もよい。跡は、粒子配向の変動、層化配向の変動、層化厚さの変動、材料密度の変動、粒
子境界への化合物偏析の程度の変動、材料空隙率の変動、粒子境界への元素偏析の程度の
変動、材料相の変動、冶金学的相の変動、結晶相の変動、または結晶構造の変動を含んで
もよく、ここで変動は3D物体の幾何学的形状のみによっては作り出されない場合があり
、ひいては取り除かれた補助的な支持部の以前の存在を示す場合がある。支持の幾何学的
形状によって生成された3D物体の上に変動が強制される場合がある。一部の実例では、
印刷された物体の3D構造は、補助的な支持部によって(例えば、型によって)力を受け
る場合がある。例えば、跡は、補助的な支持部を含まない、3D物体の幾何学的形状によ
って説明されない不連続の点としてもよい(例えば、切断またはトリミングにより形成さ
れる)。跡は、補助的な支持部(例えば、型)を含まない3D物体の幾何学的形状によっ
て説明することができない表面特徴部である場合がある。2つ以上の補助特徴部または補
助的な支持特徴部の跡は、少なくとも1.5ミリメートル(mm)、2mm、2.5mm
、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、5.5mm、6mm、6.5mm
、7mm、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm、9.5mm、10mm、10.5
mm、11mm、11.5mm、12mm、12.5mm、13mm、13.5mm、1
4mm、14.5mm、15mm、15.5mm、16mm、20mm、20.5mm、
21mm、25mm、30mm、30.5mm、31mm、35mm、40mm、40.
5mm、41mm、45mm、50mm、80mm、100mm、200mm、300m
m、または500mmの距離の間隔だけ離間していてもよい。2つ以上の補助的な支持特
徴部または補助的な支持特徴部の跡は、最大で1.5mm、2mm、2.5mm、3mm
、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、5.5mm、6mm、6.5mm、7mm
、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm、9.5mm、10mm、10.5mm、1
1mm、11.5mm、12mm、12.5mm、13mm、13.5mm、14mm、
14.5mm、15mm、15.5mm、16mm、20mm、20.5mm、21mm
、25mm、30mm、30.5mm、31mm、35mm、40mm、40.5mm、
41mm、45mm、50mm、80mm、100mm、200mm、300mm、また
は500mmの距離の間隔だけ離間していてもよい。2つ以上の補助的な支持特徴部また
は補助的な支持特徴部の跡は、上述の補助的な支持部空間の値の間の任意の値の距離の間
隔だけ離間していてもよい(例えば、約1.5mm~500mm、2mm~100mm、
15mm~50mm、または45mm~200mm)。本明細書では「補助的な支持特徴
部間隔距離」と総称する。
【0324】
3D物体は、1つ以上の補助的な支持特徴部、または1つ以上の補助的な支持特徴部の
存在または除去を示す1つ以上の補助的な支持特徴部の跡を欠いている3D印刷プロセス
を示す層状構造を備える。3D物体は、1つ、2つ、または3つ以上の補助的な支持部の
跡を含む3D印刷プロセスを示す層状構造を備えうる。支持部または支持部の跡は3D物
体の表面上とすることができる。補助的な支持部または支持部の跡は、外部表面上、内部
表面上(例えば、3D物体の中の空洞)、またはその両方とすることができる。層状構造
は、層化平面を有することができる。1つの実施例では、3D物体内に存在する2つの補
助的な支持特徴部もしくは補助的な支持特徴部の跡は補助特徴部間隔距離だけ離間してい
てもよい。2つの補助的な支持部または補助的な支持部の跡を結ぶ直線と、層化平面に垂
直な方向との間の鋭角(すなわち、鋭い角)アルファは、少なくとも約45度(°)、5
0°、55°、60°、65°、70°、75°、80°、または85°であってもよい
。2つの補助的な支持部または補助的な支持部の跡を結ぶ直線と、層化平面に垂直な方向
との間の鋭角アルファは、最大で約90°、85°、80°、75°、70°、65°、
60°、55°、50°、または45°であってもよい。2つの補助的な支持部または補
助的な支持部の跡を結ぶ直線と、層化平面に垂直な方向との間の鋭角アルファは、上述の
角度の間の任意の角度範囲としてもよい(例えば、約45度(
°)~約90°約60°~
約90°、約75°~約90°、約80°~約90°、約85°~約90°)。。2つの
補助的な支持部または補助的な支持部の跡を結ぶ直線と、層化平面に垂直な方向との間の
鋭角アルファは、約87°~約90°であってもよい。層化平面の実施例は、それぞれ平
面状である層1~6を含む3D物体1711の垂直断面を示す
図17に見て取ることがで
きる。
図17の概略的実施例において、層の層化平面は、層とすることができる。例えば
、層1は、層と層1の層化平面の両方に対応しうる。層が平面状でない場合(例えば、図
17、3D物体1712の層5)、層化平面は層の平均平面でありうる。2つの補助的な
支持部または補助的な支持部の跡は、同一の表面上とすることができる。同一の表面は、
外部表面または内部表面(例えば、3D物体内の空洞の表面)とすることができる。2つ
の補助的な支持部または補助的な支持部の跡を結ぶ最短の直線と層化平面に垂直な方向と
の間の角が90度より大きいとき、余角を考慮することができる。一部の実施形態では、
任意の2つの補助的な支持部または補助的な支持部の跡は補助特徴部間隔距離だけ離間し
ている。
【0325】
図20Cは、実質的に平面状でプラットフォーム2003に平行な硬化した材料の層(
例えば、層化平面2005を有する)で形成された露出した表面2001を備える3D物
体の実施例を示す。
図20Cは、タイルされた3D物体(例えば、ボックス)をもたらす
、実質的に平面状でプラットフォーム2003に平行な硬化した材料の層(例えば、層化
平面2006を有する)で形成された露出した表面2002を備える3D物体の実施例を
示す。その形成の間にタイルされた3D物体として形成された3D物体は、露出した表面
2004と、3D物体の露出した表面2004と鋭角アルファを形成する層化平面への垂
線2008を有する硬化した材料の層(例えば、層化平面2007を有する)とを有する
3D物体として、表面2009上に平らに置かれるものとして示されている。
図20Aと
20Bは、層化平面(例えば、2020)を有する層に配置される固化した溶融プールの
層を備える3D物体を示す。
図19は、座標系における垂直断面を示す。線1904は、
プラットフォームの頂部表面の垂直断面を表す。線1903は、平均層化平面への垂線を
表す。線1902は、プラットフォームの頂部表面への垂線を表す。線1901は、重力
場の方向を表す。
図19の角度アルファは、層化平面の垂線と頂部プラットフォーム表面
との間に形成される。
【0326】
一部の実例において、1つ以上の補助特徴部は、3D物体に固有であり、要求された3
D物体を生成するのに必要な時間を増大する場合がある。要求された3D物体の使用また
は分配の前に、1つ以上の補助特徴部が取り除かれる可能性がある。補助特徴部に対する
必要性を除去することによって、3次元部品の生成に関連付けられた時間およびコストを
減少することができる。一部の実施例では、補助的な支持部の数が減少している、または
1つ以上の補助的な支持部が無く、少ない量の材料で済む3D印刷プロセスを提供し、材
料の無駄の量が少なく、および/または市販の3D印刷プロセスと比べて少ないエネルギ
ーで済む。少ない量とは、少なくとも約1.1、1.3、1.5、2、3、4、5、6、
7、8、9、または10だけ小さいとすることができる。少ない量とは、上記値の間の任
意の値だけ小さくてもよい(例えば、約1.1~約10、または約1.5~約5)。
【0327】
一部の実施例では、3D物体は補助特徴部を有して形成される。一部の実施例では、3
D物体は、材料床を収容する容器(例えば、容器の側面および/または底部)と接触して
(例えば、ただし固定されない)形成されうる。補助特徴部の断面の最も長い寸法は、最
大で約50nm、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、60
0nm、700nm、800nm、900nm、または1000nm、1μm、3μm、
10μm、20μm、30μm、100μm、200μm、300μm、400μm、5
00μm、700μm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、30mm、50
mm、100mm、または300mmとすることができる。補助特徴部の断面の最も長い
寸法は、少なくとも約50nm、100nm、200nm、300nm、400nm、5
00nm、600nm、700nm、800nm、900nm、または1000nm、1
μm、3μm、10μm、20μm、30μm、100μm、200μm、300μm、
400μm、500μm、700μm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、
30mm、50mm、100mm、または300mmとすることができる。補助特徴部の
断面の最も長い寸法は、上述の値の間の任意の値(例えば、約50nm~約300mm、
約5μm~約10mm、約50nm~約10mm、または約5mm~約300mm)とす
ることができる。
【0328】
3D物体の少なくとも一部分を材料床内に沈ませることができる。3D物体の少なくと
も一部分を材料床内の予め変形された材料でで包囲する(例えば、浸す)ことができる。
3D物体の少なくとも一部分を実質的に沈む(例えば、垂直移動)ことなく予め変形され
た材料材料中に置くことができる。実質的に沈むことが無いことは、層厚さの、最大で、
約40%、20%、10%、5%、または1%が沈む(例えば、垂直移動する)量とする
ことができる。実質的に沈むことが無いことは、最大でも約100μm、30μm、10
μm、3μm、または1μmの量とすることができる。3D物体の少なくとも一部分を実
質的な移動(例えば、水平移動、角度を有する移動)無しに予め変形された材料内に置く
ことができる。実質的な移動が無いことは、最大で、100μm、30μm、10μm、
3μm、または1μmの量とすることができる。3D物体が材料床内に沈むまたは浸され
るとき、3D物体を基板上に置くことができる。
【0329】
図1は、本明細書に開示する3D印刷プロセスを使用して3D物体を生成するために使
用することができるシステムの実施例を図示する。システムはエンクロージャ(例えば、
107)を含むことができる。システム内の構成要素の少なくとも一区分をチャンバ内で
包囲することができる。気体環境(つまり、大気)を作り出すためにチャンバの少なくと
も一区分を少なくとも1つの気体で満たすことができる。気体は不活性気体(例えば、ア
ルゴン、ネオン、ヘリウム、窒素)とすることができる。チャンバを別の気体または気体
の混合物で満たすことができる。気体は非反応性気体(例えば、不活性気体)とすること
ができる。気体環境は、アルゴン、窒素、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、水
素、一酸化炭素、または二酸化炭素を含むことができる。気体は、超高純度ガスとするこ
とができる。例えば、超高純度ガスは、少なくとも約99%、99.9%、99.99%
、または99.999%の純度とすることができる。気体は、約2ppm未満の酸素、約
3ppm未満の水分、約1ppm未満の炭化水素、または約6ppm未満の窒素を含んで
もよい。一部の実施例では、チャンバ内の圧力は、少なくとも約10
-7Torr、10
-6Torr、10
-5Torr、10
-4Torr、10
-3Torr、10
-2To
rr、10
-1Torr、1Torr、10Torr、100Torr、1bar、2b
ar、3bar、4bar、5bar、10bar、20bar、30bar、40ba
r、50bar、100bar、200bar、300bar、400bar、500b
ar、1000bar以上である。一部の実施例では、チャンバ内の圧力は、少なくとも
100Torr、200Torr、300Torr、400Torr、500Torr、
600Torr、700Torr、720Torr、740Torr、750Torr、
760Torr、900Torr、1000Torr、1100Torr、1200To
rrである。一部の実施例では、チャンバ内の圧力は、最大で約10
-7Torr、10
-6Torr、10
-5Torr、または10
-4Torr、10
-3Torr、10
-
2Torr、10
-1Torr、1Torr、10Torr、100Torr、200T
orr、300Torr、400Torr、500Torr、600Torr、700T
orr、720Torr、740Torr、750Torr、760Torr、900T
orr、1000Torr、1100Torr、または1200Torrである。チャン
バ内の圧力は、上述の圧力値のいずれかの間の範囲とすることができる(例えば、約10
-7Torr~約1200Torr、約10
-7Torr~約1Torr、約1Torr
~約1200Torr、または約10
-2Torr~約10Torr)。圧力は、圧力ゲ
ージによって測定することができる。圧力は周囲温度(例えば、室温)において測定する
ことができる。一部の事例では、チャンバ内の圧力は標準大気圧とすることができる。一
部の事例では、チャンバ内の圧力は、大気圧(例えば、周囲圧力)とすることができる。
一部の実施例では、チャンバは真空圧力下とすることができる。一部の実施例では、チャ
ンバは正の圧力下とすることができる(つまり、周囲圧力を上回る)。エンクロージャ内
の圧力は、少なくとも3D印刷プロセスの間(例えば、3D印刷全体の間)、一定の値で
ありうる。一部の実施形態において、3D印刷は、(例えば、実質的に)一定の圧力で行
われる。一定の圧力は、3D印刷の間の材料床内の圧力勾配を除外する。
【0330】
エンクロージャ(例えば、チャンバ)内の酸素濃度および/または湿度を最小化する(
例えば、所定の閾値より低い)ことができる。例えば、チャンバの気体組成物は、最大で
約100十億分率(ppb)、10ppb、1ppb、0.1ppb、0.01ppb、
0.001ppb、100百万分率(ppm)、10ppm、1ppm、0.1ppm、
0.01ppm、または0.001ppmのレベルの酸素および/または湿度を含有する
ことができる。チャンバの気体組成物は、上述の値のいずれかの間の酸素および/または
湿度のレベルを含有することができる(例えば、約100ppb~約0.001ppm、
約1ppb~約0.01ppm、または約1ppm~約0.1ppm)。ガス組成物は、
1つ以上のセンサー(例えば、酸素および/または湿度センサー)による大きさとしうる
。一部の事例では、3D物体の印刷時または印刷後にチャンバを開けることができる。チ
ャンバを開けたとき、酸素および/または湿度を含有する周囲空気がチャンバ内に入る可
能性がある。例えば、チャンバが開いている間不活性気体を流すこと(例えば、周囲空気
が入るのを防ぐため)によって、または粉体床の表面の上に載る重い気体(例えば、アル
ゴン)を流すことによってチャンバ内の1つ以上の構成要素の空気への露出を低減するこ
とができる。一部の事例では、チャンバが開いている間、表面上の酸素および/または湿
度を吸収する構成要素を密封することができる。一部の実施形態において、チャンバは、
1つ以上のロードロックチャンバの使用によって外部環境に最小限に露出される。ロード
ロックチャンバにおいて、気体のパージは、チャンバガス体積に比べて小さな気体体積で
行われうる(例えば、116)。
【0331】
チャンバ内の気体がチャンバからチャンバの外側の環境への比較的低い漏れ速度を有す
るようにチャンバを構成することができる。一部の事例では、漏れ速度を最大でも約10
0ミリトール/分(mTorr/min)、50mTorr/min、25mTorr/
min、15mTorr/min、10mTorr/min、5mTorr/min、1
mTorr/min、0.5mTorr/min、0.1mTorr/min、0.05
mTorr/min、0.01mTorr/min、0.005mTorr/min、0
.001mTorr/min、0.0005mTorr/min、または0.0001m
Torr/minとすることができる。漏れ速度は上述の漏れ速度のいずれかの間としう
る(例えば、約0.0001mTorr/min~約100mTorr/min、約1m
Torr/min~約100mTorr/min、または約1mTorr/min~約1
00mTorr/min)。漏れ速度は1つ以上の圧力ゲージおよび/またはセンサーに
よって(例えば、周囲温度において)測定されうる。エンクロージャは、チャンバの内側
からチャンバの外側の環境への気体の漏れ速度が低く(例えば、一定のレベル未満)なる
ように密封することができる。密封は、ピストン上のOリング、ゴムシール、金属シール
、ロードロック、またはべローズを備えることができる。一部の事例ではチャンバは指定
の漏れ速度より高い漏れを検知するように(例えば、少なくとも1つのセンサーを使用す
ることによって)構成されたコントローラを有することができる。センサーはコントロー
ラに連結されてもよい。一部の実例において、コントローラは特定および/または制御す
る(例えば、指示および/または調節)。例えば、コントローラは所与の時間間隔にわた
るチャンバ内の圧力の減少を検知することによって漏れを識別することができる場合があ
る。
【0332】
一部の実施例では、圧力システムはエンクロージャおよび/または材料除去機構と流体
連通する。圧力システムは、エンクロージャおよび/または材料除去機構内の圧力を調節
するために構成することができる。一部の実施例では、機械式ポンプ、回転ベーンポンプ
、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、クライオポンプ、および拡散ポンプから選択される
圧力システムは1つ以上の真空ポンプを含む。真空ポンプは、本明細書に開示するいずれ
のポンプとしてもよい。圧力システムは、圧力を測定し、圧力システムの1つ以上の真空
ポンプの支援により圧力を調節することができるコントローラへその圧力を中継するため
の圧力センサーを含むことができる。圧力センサーを制御システムに動作可能に連結する
ことができる。圧力は、電子的または手動で制御することができる(例えば、3D印刷の
間、前、または後)。圧力は、エンクロージャ、および/または材料除去機構において測
定しうる。例えば、圧力は、(i)ノズルのちょうど外側、(ii)内部貯蔵部内、およ
び/または(iii)材料除去機構のノズル内、で測定することができる。圧力は、材料
除去機構を力発生装置(例えば、圧力ポンプ)に連結するチャネルに沿って測定すること
ができる。
【0333】
一部の実施例において、本明細書に記述されるシステムおよび/または装置の構成要素
は、3D物体を生成するように適合および構成される。3D印刷プロセスを通して3D物
体を生成することができる。材料の第1の層は、プラットフォームに隣接して提供するこ
とができる。基部は、3D物体の以前に形成された層、または材料の層または床がその上
に広げられる、保持される、定置される、もしくは支持される任意の他の表面とすること
ができる。3D物体の第1の層の形成の事例では、基部を用いずに、1つ以上の補助的な
支持特徴部(例えば、ロッド)を用いずに、または材料以外の支持構造(例えば、材料床
内の)も用いずに材料床内に第1の材料層を形成することができる。これに続く層の少な
くとも1つの部分を以前に形成された層の少なくとも一部分に溶融、焼結、融合、結合、
および/または別の方法で接続して、これに続く層を形成することができる。一部の実例
では、変形され、かつ引き続いて硬化した材料へと硬化された、以前に形成された層の少
なくとも一部分は、3D物体を形成するための基部として作用する。一部の事例では第1
層は基部の少なくとも一部分を備える。材料の材料は、本明細書に記述されるあらゆる材
料とすることができる。材料層は、均質もしくは異質なサイズおよび/または形状の粒子
を含むことができる。
【0334】
本明細書に記述するシステムおよび/または装置は、少なくとも1つのエネルギー源を
含んでもよい(例えば、第1のスキャンエネルギーを生成するスキャンエネルギー源、第
2のスキャンエネルギー。例えば、タイリングエネルギー流束を生成するタイリングエネ
ルギー源)。一部の事例において、本システムは、1、2、3、4、5、6、7、8、9
、10、30、100、300、1000またはそれ以上のエネルギー流束(例えば、ビ
ーム)および/またはソースを備えることができる。本システムはエネルギー源(例えば
、レーザーダイオードアレイ)および/または流束のアレイを備えることができる。代替
的、または追加的に、標的表面、材料床、3D物体(またはその一部)、またはそれらの
任意の組み合わせを、加熱機構によって加熱してもよい。加熱機構は、分散されたエネル
ギービームを備えてもよい。一部の事例において、少なくとも1つのエネルギー源は、単
一の(例えば、第1の)エネルギー源である。
【0335】
エネルギー源は、エネルギーを区域(例えば、限られた区域)へ送達するように構成さ
れたエネルギー源とすることができる。エネルギー源は、エネルギーを限られた区域へ放
射熱伝達を通して送達することができる。エネルギー源は、エネルギーを投影することが
できる(例えば、熱エネルギー、および/またはエネルギービーム)。エネルギー(例え
ば、ビーム)は、材料床の少なくとも一部分とインタラクトすることができる。エネルギ
ーは、材料が変形される前、間、および/または後に材料床の一部分を加熱することがで
きる。エネルギーは、3D物体の形成の間に少なくとも3D物体の一区分を任意の点にお
いて加熱することができる。代替的または追加的に、材料床は、エネルギーを放射する(
例えば、放射熱および/またはエネルギービーム)加熱機構によって加熱されてもよい。
エネルギーは、エネルギービームおよび/または分散エネルギー(例えば、ラジエータま
たはランプ)を含んでもよい。放射性熱は、ランプ、ストリップヒーター(例えば、マイ
カストリップヒーター、またはその任意の組み合わせ)、加熱ロッド(例えば、石英ロッ
ド)、またはラジエータ(例えば、パネルラジエータ)を含む分散エネルギー源(例えば
、加熱機構)によって投射されてもよい。加熱機構は、インダクタンスヒーターを備えて
もよい。加熱機構は、抵抗器(例えば、可変抵抗器)を備えてもよい。抵抗器は、バリス
タまたはレオスタットを備えてもよい。多数の抵抗器は、直列、並列、またはそれらの組
み合わせで構成されてもよい。一部の事例では、システムは単一の(例えば、第1の)エ
ネルギー源を有することができる。エネルギー源は、エネルギーを区域(例えば、限られ
た区域)へ送達するように構成されたエネルギー源とすることができる。エネルギー源は
、エネルギーを限られた区域へ放射熱伝達を通して送達することができる(例えば、本明
細書に記述されるように)。
【0336】
一部の実施例において、エネルギービームは、電磁、または荷電ビームを含む放射を含
む。エネルギービームは、電磁、電子、陽電子、陽子、プラズマ、またはイオン放射を含
む放射を含んでもよい。電磁粒子ビームは、マイクロ波、赤外線、紫外線、または可視放
射を含んでもよい。エネルギービームは、電磁エネルギービーム、電子ビーム、粒子ビー
ム、またはイオンビームを含んでもよい。イオンビームはカチオンまたはアニオンを含ん
でもよい。粒子ビームはラジカルを含んでもよい。電磁粒子ビームは、レーザービームを
含んでもよい。エネルギービームは、プラズマを含んでもよい。エネルギー源はレーザー
源を含んでもよい。エネルギー源は電子ガンをを含んでもよい。エネルギー源は、エネル
ギーを点または区域に送達する能力を有するエネルギー源を含んでもよい。一部の実施形
態では、エネルギー源はレーザー源である。レーザー源は、CO2、Nd:YAG、ネオ
ジウム(例えば、ネオジウムガラス)、イッテルビウム、またはエキシマレーザーを含ん
でもよい。レーザーは、ファイバレーザーとしてもよい。エネルギー源は、エネルギーを
点または区域に送達する能力を有するエネルギー源を含んでもよい。エネルギー源(例え
ば、第1のスキャンエネルギー源)は、少なくとも約50ジュール/cm2(J/cm2
)、100J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、50
0J/cm2、600J/cm2、700J/cm2、800J/cm2、1000J/
cm2、1500J/cm2、2000J/cm2、2500J/cm2、3000J/
cm2、3500J/cm2、4000J/cm2、4500J/cm2、または500
0J/cm2のエネルギー強度を有するエネルギービームを提供することができる。エネ
ルギー源(例えば、第1のスキャンエネルギー源)は、最大で約50ジュール/cm2、
100J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、500J
/cm2、600J/cm2、700J/cm2、800J/cm2、1000J/cm
2、500J/cm2、1000J/cm2、1500J/cm2、2000J/cm2
、2500J/cm2、3000J/cm2、3500J/cm2、4000J/cm2
、4500J/cm2、または5000J/cm2のエネルギー強度を有するエネルギー
ビームを提供することができる。エネルギーソース(例えば、第1のスキャンエネルギー
源)は、上述の値の間の値のエネルギー強度を有するエネルギービームを提供することが
できる(例えば、約50J/cm2~約5000J/cm2、約200J/cm2~約1
500J/cm2、約1500J/cm2~約2500J/cm2、約100J/cm2
~約3000J/cm2、または約2500J/cm2~約5000J/cm2)。一実
施例では、レーザー(例えば、第1のスキャンエネルギー源)は、少なくとも約100ナ
ノメートル(nm)、400nm、500nm、750nm、1000nm、1010n
m、1020nm、1030nm、1040nm、1050nm、1060nm、107
0nm、1080nm、1090nm、1100nm、1200nm、1500nm、1
600nm、1700nm、1800nm、1900nm、または2000nmのピーク
波長で光エネルギーを提供することができる。一実施例では、レーザーは、最大で約20
00nm、1900nm、1800nm、1700nm、1600nm、1500nm、
1200nm、1100nm、1090nm、1080nm、1070nm、1060n
m、1050nm、1040nm、1030nm、1020nm、1010nm、100
0nm、750nm、500nm、400nm、または100nmのピーク波長で光エネ
ルギーを提供することができる。レーザーは、上述のピーク波長値のいずれかの値の間の
ピーク波長で光エネルギーを提供することができる(例えば、約100nm~約2000
nm、約500nm~約1500nm、または約1000nm~約1100nm)。エネ
ルギー源(例えば、レーザー)は、少なくとも約0.5ワット(W)、1W、2W、3W
、4W、5W、10W、20W、30W、40W、50W、60W、70W、80W、9
0W、100W、120W、150W、200W、250W、300W、350W、40
0W、500W、750W、800W、900W、1000W、1500W、2000W
、3000W、または4000Wの出力を有してもよい。エネルギー源は、最大で約0.
5W、1W、2W、3W、4W、5W、10W、20W、30W、40W、50W、60
W、70W、80W、90W、100W、120W、150W、200W、250W、3
00W、350W、400W、500W、750W、800W、900W、1000W、
1500、2000W、3000W、または4000Wの出力を有してもよい。エネルギ
ー源は、上述のレーザー出力値のいずれかの間の出力を有してもよい(例えば約0.5W
~約100W、約1W~約10W、約100W~約1000W、または約1000W~約
4000W)。第1のエネルギー源(例えば、第1のスキャンエネルギービームを生成す
る)は、第2のエネルギー源(例えば、第2のスキャンエネルギービームを生成する)の
少なくとも1つの特徴を有しうる。タイリングエネルギー流束は、エネルギービームにつ
いて本明細書に記述する少なくとも1つの特徴を有しうる。タイリングエネルギー流束は
、スキャンエネルギービームと比べて同一のエネルギー源または異なるエネルギー源から
生成されてもよい。タイリングエネルギー流束は、スキャンエネルギービームと比べて少
ない出力密度のものとしうる。少ない出力は、約0.25、0.5、0.75、または1
倍だけとしうる。スキャンエネルギービームは、タイリングエネルギー流束とは独立して
または同時に(例えば、3D印刷の間)動作してもよい。一部の実施例において、スキャ
ンエネルギービームとタイリングエネルギー流束は、2つのモジュール(例えば、異なる
モジュール)でそれぞれ動作する同一のエネルギー源によって生成される。
【0337】
エネルギー源からのエネルギービームは、標的表面に投射する、またはこれに垂直に向
けることができる。エネルギー源からのエネルギービームは、標的表面に対して平行から
垂直の値内の鋭角に向けることができる。エネルギービームは、特定の期間の間、予め変
形されたおよび/または変形した材料に向けることができる。予め変形された材料および
/または変形した材料は、エネルギービームからエネルギーを吸収することができ、そし
て結果として、材料床の局所化された領域の温度が増加する可能性がある。エネルギービ
ームを、標的表面に対して並進移動する(例えば、スキャナーを用いて)ことができるよ
うに、移動可能にすることができる。時々、照射されたエネルギーのエネルギー源は、標
的表面に対して並進移動することができるように移動可能である。時々、照射されたエネ
ルギーのエネルギー源は固定である。エネルギー源の少なくとも2つ(例えば、全て)は
、同一のスキャナーと共に移動可能とすることができる。エネルギービームの少なくとも
2つ(例えば、全て)は、同一のスキャナーと共に移動可能とすることができる。少なく
とも2つのエネルギー源および/またはビームは、互いに独立して並進移動させることが
できる。一部の事例において、少なくとも2つのエネルギー源および/またはビームは、
異なる速度(例えば、速さ)で並進移動することができる。一部の事例において、エネル
ギー源および/またはビームの少なくとも2つは、少なくとも1つの異なる特徴を備える
ことができる。照射されたエネルギーの特徴は、波長、電力、振幅、軌道、足跡、強度、
エネルギー、フルエンス、Andrew番号、ハッチ間隔、スキャン速度、または充電を
含んでもよい。荷電は、電荷および/または磁荷とすることができる。Andrew番号
は、そのハッチ間隔とその速さ(例えば、スキャン速度)の積算において照射エネルギー
の出力に比例する。Andrew番号は時々、照射エネルギーの領域充填出力と称される
。
【0338】
エネルギー源は、エネルギー源の列、または行列とすることができる(例えば、レーザ
ーダイオード)。列、または行例内のエネルギー源のそれぞれは、エネルギービームを独
立してオフおよびオンにすることができるように、独立して制御(例えば、制御機構によ
って)することができる。列または行列内のエネルギー源の少なくともの一部を、エネル
ギー源の少なくとも2つ(例えば全部)を同時にオフおよびオンにすることができるよう
に集合的に制御することができる。一部の実施形態において、行列または列内の少なくと
も2つのエネルギー源の単位面積当たりエネルギー(または強度)を独立して変調するこ
とができる(例えば、制御機構またはシステムによって)。時々、行列または列内のエネ
ルギー源の少なくとも2つ(例えば、全て)の単位面積当たりエネルギーは同時に変調さ
れる(例えば、制御機構によって)。エネルギー源は、エネルギー源の機械的移動、1つ
以上の調節可能な反射鏡、および/または1つ以上の多角形光スキャナーによって、標的
表面に沿ってスキャンすることができる。エネルギー源は、DLPモジュレータ、1次元
スキャナー、2次元スキャナー、またはそれらの任意の組み合わせを使用してエネルギー
を投影することができる。標的表面および/またはソース表面は、垂直方向、水平方向、
または角度を有して並進移動することができる(例えば、平面状または複合)。
【0339】
エネルギー源は、変調器を含むことができる。エネルギー源によって照射されたエネル
ギーを変調することができる。変調器は、振幅変調器、位相変調器、または偏光変調器を
含むことができる。変調は、エネルギービームの強度を変更してもよい。変調は、エネル
ギー源に供給される電流を変更してもよい(例えば、直接変調)。変調は、照射されたエ
ネルギー(例えば、外部光変調器などの外部変調)に影響を与える場合がある。変調は、
直接変調(例えば、変調器による)を含んでもよい。変調は、外部変調器を含んでもよい
。変調器は、音響光学変調器または電気光学変調器を含むことができる。変調器は、吸収
性変調器または屈折性変調器を含むことができる。変調は、エネルギービームを変調する
のに使用される材料の吸収係数を変更してもよい。変調は、エネルギービームを変調する
のに使用される材料の屈折率を変更してもよい。
【0340】
一部の実施例において、照射されたエネルギーは、標的表面に対して並進移動すること
ができるように標的表面に対して移動可能である。スキャナーは、検流計スキャナー、多
角形、メカニカルステージ(例えば、X-Yステージ)、圧電素子、ジンバル、またはそ
れらの任意の組み合わせを含んでもよい。検流計は、ミラーを備えてもよい。スキャナー
は、変調器を備えてもよい。スキャナーは、ポリゴンミラーを備えてもよい。スキャナー
は、2つ以上のエネルギー源および/またはビームに対して同一とすることができる。少
なくとも2つ(例えば、それぞれ)のエネルギー源および/またはビームは、別個のスキ
ャナーを有してもよい。エネルギー源は、互いに独立して並進移動させることができる。
一部の事例において、少なくとも2つの照射されたエネルギー(例えば、スキャンエネル
ギービームとタイリングエネルギー流束)は、異なる速度で、異なる軌道に沿って、およ
び/または異なる経路に沿って(例えば、硬化した材料の層の形成の間に)並進移動する
ことができる。例えば、スキャンエネルギービームの移動は、タイリングエネルギー流束
の移動に比べて高速(例えば、高率)としてもよい。一部の実施形態において、本明細書
に開示されるシステムおよび/または装置は、1つ以上のシャッター(例えば、安全シャ
ッター)を備える。検流計スキャナーは、2軸検流計スキャナーを備えてもよい。スキャ
ナーは、変調器を備えてもよい(例えば、本明細書に記述するように)。エネルギー源は
、DLPモジュレータ、1次元スキャナー、2次元スキャナー、またはそれらの任意の組
み合わせを使用してエネルギーを投影してそれを並進移動させることができる。エネルギ
ー源は、固定または並進移動可能とすることができる。照射されたエネルギーは、垂直方
向、水平方向、または角度を有して並進移動することができる(例えば、平面状または複
合)。スキャナーを、エネルギー源から標的表面(例えば、材料床の露出した表面)上の
所定の位置へとエネルギーを向けるように構成された光学系の中に含めることができる。
コントローラは、光学系の支援により照射されたエネルギーの軌道を制御するようにプロ
グラムすることができる。コントローラは、変形した材料を形成するための、エネルギー
源から材料へのエネルギーの供給(例えば、標的表面における)を調節することができる
。
【0341】
一部の実施形態において、層分注機構は、材料を分注し、粉末を材料床内で平準化し、
分配し、広げ、かつ/または取り除く。層分注機構は、(i)材料分注機構、(ii)材
料除去機構、および(iii)材料平準化機構のうちの少なくとも1つ、2つ、または3
つを含みうる。層分注機構はコントローラによって制御されてもよい。層分注機構の少な
くとも一部(例えば、一部分および/または構成要素)は、温度調節されうる(例えば、
加熱される、温度維持される、または冷却される)。層分注機構内の少なくとも1つの構
成要素は、加熱されても冷却されてもよい。材料(例えば、粉末および/または変形した
材料)と接触する層分注機構内の少なくとも1つの構成要素は、加熱されても冷却されて
もよい。層分注機構の移動はプログラム可能であってもよい。層分注機構の移動は予め決
められていてもよい。層分注機構の移動はアルゴリズムに依存してもよい(例えば、3D
物体のモデルを考慮する)。
【0342】
一部の実施形態において、層分注機構またはその任意の構成要素は、交換可能、除去可
能、除去不能、または交換不能である。層分注機構(例えば、その任意の構成要素)は交
換可能な部品を備えてもよい。層分注機構は、標的表面にわたって材料を分布させうる。
層分注機構またはその任意の構成要素(例えば、平坦化機構)は、少なくとも互いに約1
mm、2mm、3mm、4mm、5mm、または10mmだけ分離した標的表面(例えば
、分注した材料を含む)の一部分が、最大で約10mm、9mm、8mm、7mm、6m
m、5mm、4mm、3mm、2mm、1mm、500μm、400μm、300μm、
200μm、100μm、90μm、80、70μm、60μm、50μm、40μm、
30μm、20μmの、または10μmまたは上述の高さ偏差値の間(例えば、約10μ
m~約10mm、約10μm~約1mm、約50μm~約100μm、約40μm~約2
00μm、または約10μm~約200μm)の任意の値の、高さの偏差を有するように
、標的表面(例えば、材料床の露出した表面)にわたる予め変形された材料(例えば、粉
末)の均一性を提供することができる。層分注機構は、少なくとも1つの平面(例えば、
水平平面)で、標的表面(例えば、粉末床の頂部)において作り出される平均平面(例え
ば、水平平面)と比較して最大で約20%、10%、5%、2%、1%、または0.5%
の標的表面の平面の均一性からの偏差を達成しうる。層分注機構によって分注された層は
、実質的に平面状(例えば、平ら)としうる。平面化機構によって平準化された露出した
表面は、実質的に平面状(例えば、平ら)としうる。平準化および/または材料除去機構
によって平準化された露出した表面は、実質的に平面状(例えば、平ら)としうる。
【0343】
一部の実施例において、層分注機構の少なくとも2つの構成要素(例えば、材料分注機
構、平準化部材、および/または材料除去部材)は、個別にまたは共同で制御される。共
同制御は、同時制御を含みうる。個別制御は、非同時制御としうる。個別制御は、分離制
御としうる。層分注機構の少なくとも1つの構成要素は、移動方向に対して他の構成要素
に従う。層分注機構が材料床の端部に達したとき、または粉末床の端部に先行したとき、
移動の方向を切り替える場合がある。しばしば、切り替えは、層分注機構の構成要素の相
対的位置の一致した変更を含む場合がある。しばしば、切り替えは、層分注機構の構成要
素の相対的位置の一致した変更を含まない場合がある。層分注機構およびその構成要素は
、U.S.62/317,070号またはPCT/US15/36802号(ともに全体
が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるもののいずれかとしうる。
【0344】
一部の実施例において、本明細書に開示のシステム、および/または装置は、材料除去
機構を含む。材料除去機構は、PCT/US15/36802号(全体が参照により本明
細書に組み込まれる)に開示される任意の材料除去機構としうる。材料除去機構は、材料
分注機構および/または材料平準化機構に連結しうる。材料除去機構は、材料床に隣接し
て(例えば、上方、下方、またはその側方に)配置することができる。材料除去機構は、
水平方向に、垂直方向に、または角度を有して並進移動可能であってもよい。粉末除去機
構は移動可能であってもよい。除去機構は、手動でおよび/または自動で(例えば、コン
トローラによって制御される)移動可能であってもよい。材料除去機構の移動はプログラ
ム可能であってもよい。材料除去機構の移動は予め決められていてもよい。粉末除去機構
の移動はアルゴリズムに依存してもよい。
【0345】
一部の実施例において、材料除去機構は、材料入口開口ポートと材料出口開口ポートと
を含む。材料入口ポートおよび材料出口ポートは同一の開口であってもよい。材料入口ポ
ートおよび材料出口ポートは異なる開口であってもよい。材料入口ポートおよび材料出口
ポートは空間的に分離されていてもよい。空間的分離は、材料除去機構の外部表面上であ
ってもよい。空間的分離は、材料除去機構の表面領域上であってもよい。材料入口ポート
および材料出口ポートは接続されていてもよい。材料入口ポートおよび材料出口ポートは
材料除去機構内で接続されていてもよい。接続は材料除去機構内の内部空洞であってもよ
い。
【0346】
一部の実施形態において、材料除去機構は、材料を材料床(例えば、その露出した表面
)から材料除去機構(例えば、貯蔵部)に向かって移動させる力を含む。移動は、抗重力
様式および/または上方方向としうる。材料除去機構は、陰圧(例えば、真空)、静電気
力、電気力、磁力または物理的力を備えてもよい。一部の実施例において、材料除去機構
は、材料が取り除かれる間に標的表面に接触しない。例えば、材料除去機構は、気体空隙
によって標的表面から分離される。材料分注機構は、材料を標的表面から出して材料除去
機構の入口開口内に移動させる負の圧力(例えば、真空)を含みうる。材料分注機構は、
材料を標的表面から出して材料除去機構の入口開口内に移動させる正の圧力(例えば、気
体流れ)を含みうる。気体は本明細書で開示される任意の気体を含んでもよい。気体は材
料床内に残っている予め変形された材料(例えば、粉末)の流動化を支援する場合がある
。取り除かれた材料はリサイクルされ、そして材料分注機構によってソース表面中へと再
適用されてもよい。予め変形された材料は材料除去システムの動作を通して連続的にリサ
イクルされてもよい。予め変形された材料は、材料の各層が取り除かれた(例えば、ソー
ス表面から)後にリサイクルされてもよい。予め変形された材料は、材料のいくつかの層
が取り除かれた後にリサイクルされてもよい。予め変形された材料は、各3D物体が印刷
された後リサイクルされてもよい。
【0347】
本明細書に記述する材料除去機構のいずれかは、貯蔵部から材料分注機構に予め変形さ
れた材料を送達するように構成された予め変形された材料の貯蔵部および/または機構の
貯蔵部を含むことができる。貯蔵部内の予め変形された材料を取り扱うことができる。取
り扱いは、加熱すること、冷却すること、所定の温度を維持すること、篩にかけること、
濾過すること、充填すること、または流動化すること(例えば、気体を用いて)を含んで
もよい。予め変形された材料の層それぞれが堆積および/または平準化された後、構築サ
イクルの終了時、および/または思いついたときに貯蔵部を空にすることができる。材料
除去機構の動作の間に貯蔵部を連続的に空にすることができる。時々、材料除去機構は貯
蔵部を有しない。時々、材料除去機構は(例えば、流動的に)貯蔵部に接続される。時々
、材料除去機構は外部貯蔵部および/または材料分注機構へと導く材料除去(例えば、吸
込み)チャネルを構成する。材料除去および/または分注機構は、内部貯蔵部および/ま
たは開口ポートを含みうる。材料分注機構および/または材料除去機構の貯蔵部は、任意
の形状のものとすることができる。例えば、貯蔵部は、管(例えば、可撓性または硬質の
)とすることができる貯蔵部は、漏斗とすることができる貯蔵部は、長方形断面または円
錐状断面を有することができる。貯蔵部は、無定形形状を有することができる。
【0348】
材料除去機構は1つ以上の吸込みノズルを含んでもよい。吸込みノズルは本明細書に記
述されるいずれかのノズルを備えてもよい。ノズルは、本明細書に記述される単一の開口
または複数の開口から成ってもよい。開口は、垂直方向に平準化されていてもよく、また
は平準化されていなくてもよい。開口は、垂直方向に整列されていてもよく、または整列
されていなくてもよい(例えば、
図13、1317、1318、および1319)。一部
の実施例では、複数の開口のうちの少なくとも2つは整列されていなくてもよい。複数の
吸込みノズルは、表面(例えば、ソース表面)に対して、同一の高さ、または異なる高さ
で整列されていてもよい(例えば、垂直高さ)。異なる高さのノズルは、吸込みデバイス
内でパターンを形成してもよく、または無作為に置かれてもよい。ノズルは1つのタイプ
であってもよく、または異なるタイプであってもよい。材料除去機構(例えば、吸込みデ
バイス)は、例えば、ノズルの側面に隣接して湾曲した表面を備えてもよい(例えば、図
33、3320)。ノズルを通して(例えば、3301に沿って)入る予め変形された材
料は湾曲した表面において収集されてもよい。ノズルはコーンを備えてもよい。コーンは
収束型コーンであっても、または発散型コーンであってもよい。
【0349】
一実施例において、材料除去機構は、動作の方向に対して平準化機構(例えば、ローラ
ー)より前に横方向に移動する。一実施例において、材料除去機構は、動作の方向に対し
て平準化機構より後に横方向に移動してもよい。材料除去機構は、平準化機構と一体化(
例えば、電子的および/または機械的)されてもよい。材料除去機構は、(例えば、可逆
的に)平準化機構(例えば、
図34D、3443および3447)に接続されてもよい。
材料除去機構は平準化機構と接続されていなくてもよい。
【0350】
一部の実施形態において、材料除去機構と材料分注機構は、1つの機構に一体化される
(例えば、
図28C)。例えば、材料分注機構の出口開口ポートと材料除去機構の材料入
口ポートは、単一の機械的構成要素に一体化されてもよい。例えば、2つのポートタイプ
は、単一のファイル内に配置されうる。例えば、2つのポートタイプは、交換可能に配置
されうる。材料除去機構は材料入口ポート(例えば、吸込みデバイスまたはノズル)の列
を備えてもよい。列内のポート(例えば、材料入口ポートおよび/または出口ポート)は
、等間隔または非等間隔に離間してもよい。列内のポートは最大で約0.1mm、0.5
mm、1mm、1.5mm、2mm、3mm、4mm、または5mm離間していてもよい
。列内のポートは少なくとも約0.1mm、0.3mm、0.5mm、1mm、1.5m
m、2mm、3mm、4mm、または5mm離間していてもよい。列内のポートは、上述
の空間のいずれかの間離間していてもよい(例えば、約0.1mm~約5mm、約0.1
mm~約2mm、約1.5mm~約5mm)。
【0351】
一部の実施形態において、1つ以上のセンサー(少なくとも1つのセンサー)は、材料
床の露出した表面および/または3D物体またはその任意の部分の露出した表面の位相を
検知する。センサーは、標的表面上に堆積される材料の量を検知することができる。セン
サーは、近接センサーとすることができる。例えば、センサーは、材料床の露出した表面
上に堆積された予め変形された材料の量を検知することができる。センサーは、標的表面
上に堆積された材料の物理的状態(例えば、液体または固体(例えば、粉末またはバルク
)の物理的状態を検知することができる。センサーは、標的表面上に堆積された予め変形
された材料の結晶性を検知することができる。センサーは材料分注機構によって堆積され
た予め変形された材料の量を検知することができる。センサーは、平準化機構によって移
転された量を検知することができる。センサーは、予め変形された材料の温度を検知する
ことができる。例えば、センサーは、材料分注機構内の、および/または材料床内の、材
料の温度を検知してもよい。センサーは、その変形の間および/または後に、材料の温度
を検知してもよい(例えば、リアルタイムで)。センサーは、エンクロージャ(例えば、
チャンバ)の中の大気の温度および/または圧力を検知してもよい。センサーは、1つ以
上の位置において材料(例えば、粉末)床の温度を検知してもよい。センサーによる検知
は、3D印刷の前、後、および/または間とすることができる(例えば、リアルタイムで
)。
【0352】
一部の実施形態において、少なくとも1つのセンサーは制御システム(例えば、コンピ
ュータ制御システム)に動作可能に連結される。センサーは、光学センサー、音響センサ
ー、振動センサー、化学センサー、電気センサー、磁気センサー、流動性センサー、動作
センサー、速度センサー、位置センサー、圧力センサー、力センサー、密度センサー、距
離センサー、または近接センサーを含んでもよい。センサーは、温度センサー、重量セン
サー、材料(例えば、粉末)レベルセンサー、計測センサー、気体センサー、または湿度
センサーを含んでもよい。計測センサーは、測定センサー(例えば、高さ、長さ、幅、角
度、および/または体積)を含んでもよい。例えば、計測センサーは高さセンサーとする
ことができる。計測センサーは、磁気、加速、配向、または光学センサーを含んでもよい
。センサーは、音(例えば、音響)、磁気、電子、または電磁信号を送信および/または
受信してもよい。電磁粒子信号は、可視、赤外線、紫外線、超音波、無線波、またはマイ
クロ波信号を含んでもよい。計測センサーは、タイル(例えば、この計測特性)を測定し
てもよい。計測センサーは、空隙を測定してもよい。計測センサーは、材料の層の少なく
とも一部分を測定してもよい。材料の層は、予め変形された材料(例えば、粉末)、変形
した材料、または硬化した材料としてもよい。計測センサーは、3D物体の少なくとも一
部分を測定してもよい。気体センサーは、本明細書で詳述した気体のいずれかを検知する
場合がある。距離センサーは、計測センサーの1つのタイプとすることができる。距離セ
ンサーは、光学センサー、または静電容量センサーを含んでもよい。温度センサーは、ボ
ロメーター、バイメタル板、熱量計、排気温度ゲージ、火炎検出、ガードンゲージ、ゴー
レイセル、熱流束センサー、赤外線温度計、マイクロボロメータ、マイクロ波放射計、放
射収支計、水晶温度計、抵抗温度検出器、抵抗温度計、シリコンバンドギャップ温度セン
サー、特殊センサーマイクロ波画像装置、温度ゲージ、サーミスタ、熱電対、温度計、ま
たはパイロメーターを含んでもよい。温度センサーは、光学センサーを含んでもよい。温
度センサーは、画像処理を含んでもよい。温度センサーは、カメラ(例えば、IRカメラ
、CCDカメラ)を含んでもよい。圧力センサーは、自記気圧計、気圧計、ブースト計、
ブルドン管真空計、熱フィラメント電離真空計、電離真空計、マクラウド真空計、振動U
字管、恒久型ダウンホール圧力計、ピエゾメータ、ピラニ真空計、圧力センサー、圧力計
、触覚センサー、または時間圧力計を含んでもよい。位置センサーは、生長計、静電容量
式変位センサー、静電容量検知、自由落下センサー、重力計、ジャイロセンサー、衝撃セ
ンサー、傾斜計、集積回路圧電センサー、レーザー距離計、レーザー表面速度計、ライダ
ー、リニアエンコーダー、リニア可変差動トランス(LVDT)、液体静電容量傾斜計、
走行距離計、光電センサー、圧電加速度計、レートセンサー、回転エンコーダー、回転式
可変差動トランス、セルシン、衝撃検出器、衝撃データロガー、チルトセンサー、タコメ
ーター、超音波厚さゲージ、可変リラクタンスセンサー、または速度レシーバーを含んで
もよい。光学センサーは、電荷結合素子、比色計、密着型センサー、電気光学センサー、
赤外線センサー、力学インダクタンス検出器、発光ダイオード(例えば、光センサー)、
光アドレス指定可能な電位差センサー、ニコルス放射計、光ファイバーセンサー、光学位
置センサー、光検知器、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、光電セ
ンサー、光イオン化検出器、光電子増倍管、フォトレジスタ、光電スイッチ、光電管、シ
ンチレーション計数管、シャック-ハルトマン、単一光子アバランシェダイオード、超伝
導ナノワイヤ型単一光子検出器、超伝導転移端センサー、可視光光子計数器、または波面
センサーを含んでもよい。材料内のまたは材料に隣接した1つ以上の重量センサーによっ
て材料床の重量をモニターすることができる。例えば、材料床内の重量センサーを材料床
の底部につけることができる。重量センサーは、エンクロージャの底部(例えば、
図1、
111)とその上に基部(例えば、
図1、102)または材料床(例えば、
図1、104
)が配置されうる基板(例えば、
図1、109)との間につけることができる。重量セン
サーをエンクロージャの底部と、その上に材料床が配置されうる基部との間につけること
ができる。重量センサーをエンクロージャの底部と材料床との間につけることができる。
重量センサーは圧力センサーを備えることができる。重量センサーは、バネ秤、圧力式秤
、ニューマチックスケール、または秤を備えてもよい。圧力センサーの少なくとも一部分
を材料床の底部表面上に露出することができる。一部の事例では、重量センサーは底部ロ
ードセルを備えることができる。底部ロードセルはロードセルに隣接する予め変形された
材料からの圧力を検知することができる。別の実施例では、材料床の上方、下方、または
側面へなどのように材料床に隣接して1つ以上のセンサー(例えば、光学センサーまたは
光学レベルセンサー)を提供することができる。一部の実施例において、1つ以上のセン
サーは、予め変形された材料のレベル(例えば、高さまたは体積)を感知することができ
る。予め変形された材料のレベルセンサーは、材料分注機構(例えば、粉末分注機)と連
通することができる。代替的にまたは追加的に、材料床を含む構造体の重量をモニターす
ることによって材料床の重量をモニターするようにセンサーを構成することができる。1
つ以上の位置センサー(例えば、高さセンサー)は基板に対する材料床の高さを測定する
ことができる。位置センサーは光学センサーとすることができる。位置センサーは、1つ
以上のエネルギービーム(例えば、レーザーまたは電子ビーム)と材料(例えば、粉末)
の表面との間の距離を判定することができる。1つ以上のセンサーは、制御システム(例
えば、プロセッサ、コンピュータ)に接続されてもよい。
【0353】
本明細書に開示するシステムおよび/または装置は、1つ以上のアクチュエータを含ん
でもよい。アクチュエータはモーターを含んでもよい。モーターはサーボモーターを含ん
でもよい。サーボモーターは、作動リニアリードスクリュー駆動モーターを含んでもよい
。モーターは、ベルト駆動モーターを含んでもよい。モーターは、ロータリーエンコーダ
ーを含んでもよい。装置および/またはシステムは、スイッチを含んでもよい。スイッチ
は、ホーミングスイッチまたはリミットスイッチを含みうる。モーターはアクチュエータ
を含んでもよい。アクチュエータは、リニアアクチュエータを含んでもよい。モーターは
、ベルト駆動アクチュエータを含んでもよい。モーターは、リードスクリュー駆動アクチ
ュエータを含んでもよい。本明細書に開示するシステムおよび/または装置は、1つ以上
のピストンを含んでもよい。
【0354】
一部の実施例では、圧力システムは1つ以上のポンプを含む。1つ以上のポンプは容積
式ポンプを含んでもよい。容積式ポンプは、ロータリー型容積式ポンプ、往復動型容積式
ポンプ、または線形型容積式ポンプを含んでもよい。容積式ポンプは、ロータリーローブ
ポンプ、プログレッシブキャビティポンプ、ロータリーギアポンプ、ピストンポンプ、ダ
イアフラムポンプ、スクリューポンプ、ギアポンプ、油圧ポンプ、ロータリーベーンポン
プ、再生(渦流)ポンプ、蠕動ポンプ、ロープポンプ、またはフレキシブルインペラを含
んでもよい。ロータリー容積式ポンプは、ギアポンプ、スクリューポンプ、またはロータ
リーベーンポンプを含んでもよい。往復動ポンプは、プランジャーポンプ、ダイアフラム
ポンプ、ピストンポンプ、容量型ポンプ、またはラジアルピストンポンプを含む。ポンプ
は、バルブレスポンプ、蒸気ポンプ、重力ポンプ、エダクタージェットポンプ、混合流ポ
ンプ、ベローポンプ、軸流ポンプ、遠心ポンプ、速度ポンプ、油圧ラムポンプ、衝撃ポン
プ、ロープポンプ、圧縮空気駆動ダブルダイアフラムポンプ、トリプルスタイルプランジ
ャーポンプ、プランジャーポンプ、蠕動ポンプ、ルーツタイプポンプ、プログレッシブキ
ャビティポンプ、スクリューポンプ、またはギアポンプを含んでもよい。ポンプは真空ポ
ンプとしてもよい。1つ以上の真空ポンプは、ロータリーベーンポンプ、ダイアフラムポ
ンプ、液体リングポンプ、ピストンポンプ、スクロールポンプ、スクリューポンプ、バン
ケル(Wankel)ポンプ、エクスターナルベーンポンプ、ルーツブロワー、多段ルー
ツポンプ、テプラー(Toepler)ポンプ、またはローブポンプを含んでもよい。1
つ以上の真空ポンプは、運動量移送ポンプ、再生ポンプ、溜め込み式ポンプ、ベンチュリ
真空ポンプ、または蒸気エジェクターを含んでもよい。圧力システムはスロットルバルブ
などのバルブを含むことができる。
【0355】
本明細書に記載のシステム、装置、および/または方法は、材料リサイクル機構を含む
ことができる。リサイクル機構は、未使用の予め変形された材料を収集し、この未使用の
予め変形された材料を貯蔵部に戻すことができる。貯蔵部は、材料分注機構(例えば、材
料分注貯蔵部)の、または材料分注機構に供給するバルク貯蔵部に対するものとすること
ができる。未使用の予め変形された材料は、3D物体の少なくとも一部分を形成するのに
使用されなかった材料としてもよい。平準化機構および/または材料除去機構によって材
料床から取り除かれる予め変形された材料の少なくとも一区分は、リサイクルシステムに
よって回復することができる。引き続いて3D物体を形成するために変形しなかった材料
床内の材料の少なくとも一区分は、リサイクルシステムによって回復することができる。
真空ノズル(例えば、材料床の縁部に位置させることができる)は、未使用の予め変形さ
れた材料を収集することができる。未使用の予め変形された材料は、真空なしで材料床か
ら取り除くことができる。未使用の予め変形された(例えば、粉末)材料は、材料床から
手動で取り除くことができる。未使用の予め変形された材料は、陽圧によって(例えば、
未使用の材料を脱離することで)材料床から取り除くことができる。材料床から活発に押
す(例えば、機械的に、または陽圧の加圧気体を使用して)ことによって、未使用の予め
変形された材料を材料床から取り除くことができる。未使用の予め変形された材料は、材
料除去機構によって材料床から取り除くことができる。未使用の予め変形された材料は、
力源を利用することで材料床から取り除くことができる。気体流れは、未使用の予め変形
された材料を真空ノズルに向けることができる。材料収集機構(例えば、シャベル)は未
使用の材料を材料床から出るように(および所望によりリサイクリング機構に入るように
)向けることができる。リサイクリング機構は、貯蔵部に戻った粒子のサイズ範囲を制御
するための1つ以上のフィルターを備えることができる。一部の事例では、ベンチュリス
カベンジングノズルが未使用の材料を収集することができる。ノズルが材料粒子で詰まら
ないように、ノズルは高いアスペクト比(例えば、少なくとも約2:1、5:1、10:
1、20:1、30:1、40:1、または100:1)を有することができる。一部の
実施形態では、材料は、材料床から1つ以上の排出貯蔵部の中へと材料を排出する1つ以
上の排出ポートを通して排出機構によって収集されてもよい。1つ以上の排出貯蔵部内の
材料は再使用されてもよい(例えば、濾過および/またはさらなる処理の後)。
【0356】
一部の事例では、未使用の材料は、材料床内の3D物体を囲むことができる。未使用の
材料を3D物体から実質的に取り除くことができる。一部の実施形態において、未使用の
材料は、3D物体が印刷される環境(例えば、大気および/またはエンクロージャ)にお
いて3D物体から取り除かれる。一部の実施形態において、未使用の材料は、3D物体が
印刷されるものとは異なる環境(例えば、大気および/またはエンクロージャ)において
3D物体から取り除かれる。未使用の材料を、本明細書では「残りの部分」と称する。実
質的に取り除くとは、取り除いた後の3D物体の表面を最大で20%、15%、10%、
8%、6%、4%、2%、1%、0.5%、または0.1%約覆っている材料を指す場合
がある。実質的に取り除くとは、材料床内に配置されたすべての材料および3D印刷プロ
セスの最後に材料として残っているすべての材料(すなわち、残りの部分)を、残りの部
分の重量の最大で約10%、3%、1%、0.3%、または0.1%を除いて取り除くこ
とを指す場合がある。実質的に取り除くとは、すべての残りの部分を、印刷された3D物
体の重量の最大で約50%、10%、3%、1%、0.3%、または0.1%を除いて取
り除くことを指す場合がある。材料床を通して掘り出すことなしに3D物体を取り出すこ
とができるように未使用の材料を取り除くことができる。例えば、未使用の材料は、材料
床に隣接して構築される1つ以上の真空ポート(例えば、ノズル)により、未使用の材料
の残りの部分を払いのけることにより、3D物体を未使用の材料から持ち上げることによ
り、未使用の材料を3D物体から離して流すことにより(例えば、未使用の材料が出るこ
とができる材料床の側面上または底部上の出口開口ポートを開くことで)、材料床から吸
い出すことができる。未使用の材料を抜き出した後、3D物体を取り除くことができ、ま
た未使用の材料を将来の構築で使用するために材料貯蔵部へと再循環することができる。
未使用の材料は、U.S.62/317,070号およびPCT/US15/36802
号(それぞれは、参照によりその全体が本明細書似組み込まれる)に開示されるものなど
の、3D物体をクリーニングするためのシステムおよび装置によって3D物体から取り除
くことができる。
【0357】
一部の実施形態において、最終的な材料層を冷却したすぐ後に3D物体の最終的形態が
取り出される。冷却のすぐ後とは、最大で約1日、12時間(h)、6h、5h、4h、
3h、2h、1h、30分、15分、5分、240s、220s、200s、180s、
160s、140s、120s、100s、80s、60s、40s、20s、10s、
9s、8s、7s、6s、5s、4s、3s、2s、または1sであってもよい。冷却の
すぐ後とは、任意の上述の時間値の間(例えば、約1s~約1日、約1s~約1時間、約
30分~約1日、または約20s~約240s)としてもよい。一部の事例では、冷却は
、アルゴン、窒素、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、水素、一酸化炭素、二酸
化炭素、または酸素を含む冷やされた気体または気体混合物を使用する対流による能動冷
却を含む方法によって生じてもよい。冷却は、人が3D物体を処理することができる温度
にまで冷却するものとしうる。冷却は、処理温度までの冷却としうる。任意の上述の時間
期間の間(例えば、約12h~約1s、約12h~約30分、約1h~約1s、または約
30分~約40s)の時間期間の間に3D物体を取り出すことができる。
【0358】
一部の実施形態において、生成された3D物体は、その取り出し後はさらなる加工をご
くわずかしか必要としない、または全く必要としない。一部の実施例では、減少したさら
なる加工またはさらなる加工が無いことにより、市販の3D印刷に比べて、少ない量のエ
ネルギーおよび/または無駄が少なくて済む3D印刷プロセスが提供される。少ない量と
は、少なくとも約1.1、1.3、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、または1
0だけ小さいとすることができる。少ない量とは、上述の値の間の任意の値だけ小さくて
もよい(例えば、約1.1~約10、または約1.5~約5)。さらなる加工は本明細書
で開示されるようなトリミングを含む場合がある。さらなる加工は磨くこと(例えば、サ
ンドすること)を含む場合がある。例えば、一部の事例では、生成された3D物体を取り
出し、そして変形した材料および/または補助特徴部を取り除くことなく仕上げすること
ができる。硬化(例えば、固化)した材料から成る3次元部品が、材料床から実質的な変
形なしに3D物体を取り除くことを許容するのに好適な取り扱い温度になったとき、3D
物体を取り出すことができる。取り扱い温度は3D物体を包装するために好適な温度とす
ることができる。取り扱い温度は、最高で約120℃、100℃、80℃、60℃、40
℃、30℃、25℃、または20℃とすることができる。取り扱い温度は、上述の温度値
の間の任意の値(例えば、約120℃~約20℃)とすることができる。
【0359】
本明細書で提供される方法およびシステムは、結果として3D物体の迅速かつ効率的な
形成をもたらすことができる。一部の事例において、3D物体は少なくとも約0.1平方
センチメートル毎秒(cm2/sec)、0.5cm2/sec、1.0cm2/sec
、1.5cm2/sec、2.0cm2/sec、2.5cm2/sec、5cm2/s
ec、10cm2sec、15cm2/sec、20cm2/sec、30cm2/se
c、50cm2/sec、70cm2/sec、80cm2/sec、90cm2/se
c、100cm2/sec、または120cm2/secとすることができる。一部の事
例において、3D物体は、上記速度の間の速度で輸送される(例えば約0.1cm2/s
ec~約120cm2/sec、約1.5cm2/sec~約80cm2/sec、また
は約1.0cm2/sec~約100cm2/sec)。一部の実施例では、3D部品は
、その形成の直後に追加的な加工および/または操作無しに本明細書に定められた精度値
を有する。
【0360】
一部の実施形態において、1つ以上の3D物体(例えば、3D物体のストック)が顧客
に供給される。顧客は、個人、企業、組織、政府、非営利組織、会社、病院、医師、技術
者、リテーラ、任意のその他のエンティティ、または個人とすることができる。顧客は、
3D物体の受け取りに関心のある者、および/または3D物体を注文した者としうる。顧
客は3D物体の形成のための要求を提出することができる。顧客は3D物体と引き換えに
価値のある品物を提供することができる。顧客は3D物体に対する設計またはモデルを提
供することができる。顧客はステレオリソグラフィー(STL)ファイルの形態の設計を
提供することができる。顧客は、設計を任意の他の数値的または物理的形態の3D物体の
形状および寸法の定義とすることができる、設計を提供することができる。一部の事例で
は、顧客は、生成される物体の設計としての3Dモデル、スケッチ、または画像を提供す
ることができる。3D物体を付加生成するために設計を印刷システムによって使用するこ
とができる指示へと変形することができる。顧客は特定の材料または材料の群から(例え
ば、本明細書に記述する材料)3D物体を形成するための要求をさらに提供することがで
きる。一部の事例では、設計は補助特徴部または補助的な支持特徴部の任意の過去の存在
の跡を含まない場合がある。
【0361】
一実施形態において、顧客の要求に応答して、3D物体は、本明細書に記載の印刷方法
、システムおよび/または装置で、顧客によって特定される1つ以上の材料を使用して形
成される。3D物体を引き続いて顧客へ納品することができる。3D物体は、補助特徴部
(例えば、補助的な支持特徴部の存在もしくは除去を示すもの)を生成または除去するこ
となく形成することができる。補助特徴部を、3D物体が3D印刷の間にシフトする、変
形する、または移動するのを防止する支持特徴部とすることができる。
【0362】
一部の実例において、3D物体の意図された寸法は、3D物体のモデル設計に由来する
。顧客のために生成される3D物体(例えば、固化材料)は、意図される寸法から最大で
約0.5ミクロン(μm)、1μm、3μm、10μm、30μm、100μm、300
μm以下の平均偏差値を有することができる。偏差は、上述の値の間の任意の値とするこ
とができる(例えば、約0.5μm~約300μm、約10μm~約50μm、約15μ
m~約85μm、約5μm~約45μm、または約15μm~約35μm)。3D物体は
、特定の方向における意図される寸法からの偏差を、式Dv+L/Kdvに依存して有す
ることができ、式中Dvは偏差値であり、Lは特定の方向における3D物体の長さであり
、KDvは定数である。Dvは、最大で約300μm、200μm、100μm、50μ
m、40μm、30μm、20μm、10μm、5μm、1μm、または0.5μmの値
を有することができる。Dvは、少なくとも約0.5μm、1μm、3μm、5μm、1
0μm、20μm、30μm、50μm、70μm、100μm、または300μmの値
を有することができる。Dvは、上述の値の間の任意の値を有することができる(例えば
、約0.5μm~約300μm、約10μm~約50μm、約15μm~約85μm、約
5μm~約45μm、または約15μm~約35μm)。Kdvは、最大で約3000、
2500、2000、1500、1000、または500の値を有することができる。K
dvは、少なくとも約500、1000、1500、2000、2500、または300
0の値を有することができる。kdvは、上述の値の間の任意の値を有することができる
(例えば、約3000~約500、約1000~約2500、約500~約2000、約
1000~約3000、または約1000~約2500)。
【0363】
本システムおよび/または装置は、制御機構(例えば、コントローラ)を含むことがで
きる。本明細書に開示する方法、システム、および/または装置は、本明細書に記述する
3Dプリンタの1つ以上の構成要素を制御するコントローラ機構を組み込んでもよい。コ
ントローラは、システム、装置、および/またはそれらのそれぞれの構成要素(例えば、
エネルギー源)のいずれかに連結されたコンピュータ処理ユニット(例えば、コンピュー
タ)を備えてもよい。有線接続および/または無線接続を通してコンピュータを動作可能
に連結することができる。一部の事例では、コンピュータを搭載することができる。ユー
ザーデバイスは、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレット、
スマートフォン、または別のコンピューティングデバイスとすることができる。コントロ
ーラはクラウドコンピュータシステムおよび/またはサーバと通信することができる。単
位面積当たり出力でエネルギーを標的表面の少なくとも一部分に適用するようにエネルギ
ー源に選択的に指示するようにコントローラをプログラムすることができる。コントロー
ラは、エネルギー源が単位面積当たり出力でエネルギーを標的表面の少なくとも一部分に
適用するように明確に表現するように構成されたスキャナーと通信することができる。
【0364】
コントローラは、層分注機構および/またはその構成要素のいずれかを制御してもよい
。コントローラはプラットフォームを制御してもよい。制御は、移動の速度(速さ)を制
御する(例えば、指示するおよび/または調節する)ことを含んでもよい。移動は、水平
方向に、垂直方向に、および/または角度を有してもよい。コントローラは、材料除去機
構、材料分注機構、および/またはエンクロージャ(例えば、チャンバ)における圧力の
レベル(例えば、真空、周囲、または陽圧)を制御しうる。圧力レベル(例えば、真空、
周囲、または陽圧)は一定であってもまたは変動してもよい。圧力レベルは手動でおよび
/またはコントローラによってオンにしてもよく、またオフにしてもよい。コントローラ
は、力発生機構を制御してもよい。例えば、コントローラは、力発生機構によって生成さ
れる、磁力、電気力、空気力、および/物理力の量を制御しうる。例えば、コントローラ
は、力発生機構によって生成される、磁力および/電荷の極性タイプを制御しうる。コン
トローラは、力が生成されるタイミングと頻度を制御しうる。コントローラは、並進移動
機構の移動の方向および/または速度を制御しうる。コントローラは、冷却部材(例えば
、外部および/または内部)を制御してもよい。一部の実施形態において、外部冷却部材
は並進移動可能としてもよい。層分注機構またはその構成要素のいずれかの移動は予め決
められていてもよい。層分注機構またはその構成要素のいずれかの移動はアルゴリズムに
依存してもよい。制御は手動および/または自動としてもよい。制御は、プログラムされ
るおよび/または思いついたときに実施されてもよい。制御は、アルゴリズムに従っても
よい。アルゴリズムは、印刷アルゴリズム、または運動制御アルゴリズムを含んでもよい
。アルゴリズムは、3D物体のモデルを考慮してもよい。
【0365】
コントローラは処理ユニットを備えてもよい。処理ユニットは、中央としてもよい。処
理ユニットは、中央処理ユニット(本明細書では「CPU」)を備えてもよい。コントロ
ーラまたは制御機構(例えば、コンピュータシステムを含む)は、本開示の方法を実施す
るようプログラムされてもよい。コントローラは、本明細書に開示されるシステムおよび
/または装置の少なくとも1つの構成要素を制御してもよい。
図22は、本明細書に提供
される方法によって3D物体の形成を容易にするようにプログラムされた、または別の方
法で構成されたコンピュータシステム2200の実施例を概略的に示す。コンピュータシ
ステム2200は、例えば、調整力、並進移動、加熱、冷却、および/または粉末床の温
度の維持、プロセスパラメータ(例えば、チャンバ圧力)、エネルギー源がスキャンする
ルート、冷却部材の位置および/または温度、選択された場所へ発射されるエネルギーの
量の適用、またはそれらの任意の組み合わせなどの、本開示の印刷方法、装置、およびシ
ステムの様々な特徴を制御(例えば、指示および/または調節)することができる。コン
ピュータシステム2201は、本開示の3D印刷システムまたは装置などの印刷システム
または装置の一部とすることができ、またはこれらと通信することができる。コンピュー
タは、本明細書に開示する1つ以上の機構、および/またはその任意の一部に連結されて
もよい。例えば、コンピュータは、1つ以上のセンサー、バルブ、スイッチ、モーター、
ポンプ、またはそれらの任意の組み合わせに連結されてもよい。
【0366】
制御は、調節、モニター、制限、限定、管理、抑制、監督、指示、誘導、操作、または
変調を含みうる。コントローラは、本明細書に開示するように、1つ以上の装置、システ
ムおよび/またはそれらの部品に動作可能に連結することができる。コントローラおよび
コンピュータシステムは、特許出願番号62/297,067号、62/401,534
号、62/252,330号、62/396,584号またはPCT/US16/597
81(これらは全て参照による本明細書に組み込まれる)に開示されるいずれかのものと
することができる。
【0367】
コンピュータシステム2200は、処理ユニット2206(本明細書では「プロセッサ
」、「コンピュータ」および「コンピュータプロセッサ」も使用される)を含むことがで
きる。コンピュータシステムは、メモリまたは記憶場所2202(例えば、ランダムアク
セスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子ストレージユニット220
4(例えば、ハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インター
フェース2203(例えば、ネットワークアダプタ)、ならびにキャッシュ、その他のメ
モリ、データストレージ、および/または電子ディスプレイアダプタなどの周辺機器22
05も含みうる。メモリ2202、ストレージユニット2204、インターフェース22
03、および周辺機器2205は、コミュニケーションバス(固定ライン)を通してマザ
ーボードなどの処理ユニット2206と通信する。ストレージユニットは、データを保存
するためのデータストレージユニット(またはデータレポジトリ)とすることができる。
通信インターフェースの支援により、コンピュータシステムをコンピュータネットワーク
(「ネットワーク」)2201と動作可能に連結することができる。ネットワークは、イ
ンターネット、インターネットおよび/またはエクストラネット、またはインターネット
と通信するイントラネットおよび/またはエクストラネットとすることができる。一部の
事例では、ネットワークは遠隔通信および/またはデータネットワークである。ネットワ
ークは、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることが
できる1つ以上のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワークは、一部の事例
ではコンピュータシステムの支援により、ピアツーピアネットワークを実装することがで
き、これはコンピュータシステムに連結されたデバイスがクライアントまたはサーバとし
て振る舞うことを可能にしうる。
【0368】
処理ユニットは機械可読指示のシーケンスを実行することができ、これはプログラムま
たはソフトウェア内で具象化することができる。命令をメモリ2202などの記憶場所内
に保存してもよい。命令を処理ユニットに向けることができ、これは引き続いて本開示の
方法を実施するように処理ユニットをプログラムまたは別の方法で構成する。処理ユニッ
トによって実施される動作の例は、フェッチ、デコード、実行、およびライトバックを含
むことができる。処理ユニットは、命令を解釈および/または実行してもよい。プロセッ
サは、マイクロプロセッサ、データプロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、グラフィ
カル処理ユニット(GPU)、システムオンチップ(SOC)、コプロセッサ、ネットワ
ークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッ
サ(ASIP)、コントローラ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、チップセ
ット、または、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその任意の
組み合わせを含みうる。処理ユニットは、集積回路などの、回路の一部とすることができ
る。システム2200の1つ以上の他の構成要素を回路内に含むことができる。
【0369】
ストレージユニット2204は、ドライバー、ライブラリ、および保存したプログラム
などのファイルを保存することができる。ストレージユニットは、例えば、ユーザの好み
およびユーザプログラムなどのユーザデータを保存することができる。一部の事例では、
コンピュータシステムは、イントラネットまたはインターネットを通してコンピュータシ
ステムと通信するリモートサーバ上に位置付けられたものなどの、コンピュータシステム
の外部にある1つ以上の追加的なデータストレージユニットを含むことができる。
【0370】
コンピュータシステムはネットワークを通して1つ以上のリモートコンピュータシステ
ムと通信することができる。例えば、コンピュータシステムはユーザ(例えば、オペレー
ター)のリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータ
システムの実施例としては、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレ
ートPCもしくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Sams
ung(登録商標)Galaxy Tab(登録商標))、電話、スマートフォン(例え
ば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android使用可能デバイ
ス、Blackberry(登録商標))、または携帯情報端末が挙げられる。ユーザは
ネットワークを介してコンピュータシステムにアクセスすることができる。
【0371】
本明細書に記述される方法は、例えば、メモリ2202または電子ストレージユニット
2204上などのコンピュータシステムの電子的保存場所に保存された機械(例えば、コ
ンピュータプロセッサ)実施可能なコードによって実施することができる。機械実施可能
コードまたは機械可読コードをソフトウェアの形態で提供することができる。使用してい
る間に、プロセッサ2206はコード実行することができる。一部の事例では、コードを
ストレージユニットから取り出して、プロセッサによるアクセス準備を整えるためにメモ
リに保存することができる。一部の状況では、電子ストレージユニットを除外することが
でき、機械実行可能な命令はメモリに保存される。
【0372】
コードをプリコンパイルし、かつ機械で使用するために構成することができ、コードを
実行するためにプロセッサを適合させ、またはランタイムの間にコンパイルすることがで
きる。コードをプリコンパイルしてまたはコンパイルしたままの様式で実行することがで
きるように、選択することができるプログラミング言語でコードを供給することができる
。
【0373】
処理ユニットは、1つ以上のコアを含んでもよい。コンピュータシステムは、単一のコ
アプロセッサ、マルチコアプロセッサ、または並列処理のための複数のプロセッサを備え
てもよい。処理ユニットは、1つ以上の中央処理ユニット(CPU)および/またはグラ
フィック処理ユニット(GPU)備えてもよい。複数のコアは、物理的ユニット(例えば
、中央処理ユニット、またはグラフィック処理ユニット)内に配置されてもよい。処理ユ
ニットは、1つ以上の処理ユニットを含んでもよい。物理的ユニットは、単一の物理的ユ
ニットとしてもよい。物理的ユニットは、ダイとしてもよい。物理的ユニットは、キャッ
シュコヒーレンシ回路を備えてもよい。複数のコアは、極めて近接して配置されてもよい
。物理的ユニットは、集積回路チップを備えてもよい。集積回路は、1つ以上のトランジ
スタを備えてもよい。集積回路チップは、少なくとも2億個のトランジスタ(BT)、0
.5BT、1BT、2BT、3BT、5BT、6BT、7BT、8BT、9BT、10B
T、15BT、20BT、25BT、30BT、40BT、または50BTを備えてもよ
い。集積回路チップは、最大で7BT、8BT、9BT、10BT、15BT、20BT
、25BT、30BT、40BT、50BT、70BT、または100BTを備えてもよ
い。集積回路チップは、上述の数の間の任意の数のトランジスタを含んでもよい(例えば
、約0.2BT~約100BT、約1BT~約8BT、約8BT~約40BT、または約
40BT~約100BT)。集積回路チップは、少なくとも約50mm2、60mm2、
70mm2、80mm2、90mm2、100mm2、200mm2、300mm2、4
00mm2、500mm2、600mm2、700mm2、または800mm2の面積を
有してもよい。集積回路チップは、最大で50mm2、60mm2、70mm2、80m
m2、90mm2、100mm2、200mm2、300mm2、400mm2、500
mm2、600mm2、700mm2、または800mm2の面積を有してもよい。集積
回路チップは、上述の値の間の任意の値の面積を有してもよい(例えば、約50mm2~
約800mm2、約50mm2~約500mm2、または約500mm2~約800mm
2)。極めて近接していることで、コア間を移動する通信信号の実質的保存が可能となる
。極めて近接していることで、信号劣化が減少しうる。本明細書において理解されるコア
は、独立した中央処理能力を有するコンピューティング構成要素である。コンピューティ
ングシステムは、多数のコアを備え、これは、単一のコンピューティング構成要素上に配
置される。多数のコアは、2つ以上の独立した中央処理ユニットを含んでもよい。独立し
た中央処理ユニットは、プログラム命令を読み取り、実行するユニットを構成してもよい
。多数のコアは、並列コアとすることができる。多数のコアは、並列して機能することが
できる。多数のコアは、少なくとも2、10、40、100、400、1000、200
0、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、または
10000コアを含んでもよい。多数のコアは、最大で1000、2000、3000、
4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、または4
0000コアを含んでもよい。多数のコアは、上述の数の間の任意の数のコアを含んでも
よい(例えば、2~40000、2~400、400~4000、2000~4000、
または4000~10000コア)。プロセッサは、データ送信(例えば、一方のコアか
ら他方への)において低レイテンシを含みうる。レイテンシとは、プロセッサ内の物理的
変化(例えば、信号)の原因と結果との間の時間遅延を意味する場合がある。レイテンシ
とは、ソース(例えば、第1のコア)がパケットを受信する宛先(例えば、第2のコア)
に送信してからの経過時間(2点のレイテンシとも称する)を意味する場合がある。1点
のレイテンシは、ソース(例えば、第1のコア)がパケット(例えば、信号)をパケット
を受信する宛先(例えば、第2のコア)に送信してから、そして宛先がソースにパケット
を送り返してからの経過時間を意味する場合がある(例えば、往復するパケット)。レイ
テンシは、大きな数の浮動小数点演算毎秒(FLOPS)を許容するのに十分に低いもの
としてもよい。FLOPSの数は、少なくとも約1テラFlops(T-FLOPS)、
2T-FLOPS、3T-FLOPS、5T-FLOPS、6T-FLOPS、7T-F
LOPS、8T-FLOPS、9T-FLOPS、または10T-FLOPSとしてもよ
い。FLOPSの数は、最大で約5T-FLOPS、6T-FLOPS、7T-FLOP
S、8T-FLOPS、9T-FLOPS、10T-FLOPS、20T-FLOPS、
または30T-FLOPSとしてもよい。FLOPSの数は、上述の値の間の任意の値と
してもよい(例えば、約1T-FLOP~約30T-FLOP、約4T-FLOPS~約
10T-FLOPS、約1T-FLOPS~約10-T-FLOPS、または約10T-
FLOPS~約30T-FLOPS)。FLOPSは、ベンチマークに従って測定するこ
とができる。ベンチマークは、HPCチャレンジベンチマークとしてもよい。ベンチマー
クは、数学的演算(例えば、線形方程式などの算式)、グラフィカル演算(例えば、レン
ダリング)、または暗号化/復号ベンチマークを含んでもよい。ベンチマークは、高性能
LINPACK、行列乗算(例えば、DGEMM)、メモリへの/メモリからの持続型メ
モリ帯域幅(例えば、STREAM)、行列転置速度測定(例えば、PTRANS)、ラ
ンダムアクセス高速フーリエ変換速度(例えば、一般化されたクーリー-テューキアルゴ
リズムを使用した大きな1次元ベクトル上)、または通信帯域幅およびレイテンシ(例え
ば、効率的な帯域幅/レイテンシベンチマークに基づくMPI中心の性能測定)。LIN
PACKは、デジタルコンピュータ上で数値線形代数を行うためのソフトウェアライブラ
リを指す。DGEMMは、倍精度行列乗算を指す。STREAM。PTRANS。MPI
はメッセージパッシングインターフェースを指す。
【0374】
コンピュータシステムは、ハイパースレッディングテクノロジーを含んでもよい。コン
ピュータシステムは、統合された変形、照明、トライアングルセットアップ、トライアン
グルクリッピング、レンダリングエンジン、またはその任意の組み合わせを有する、チッ
ププロセッサを含んでもよい。レンダリングエンジンは、少なくとも約10ミリオンポリ
ゴン毎秒で処理する能力を有してもよい。レンダリングエンジンは、少なくとも約10ミ
リオン計算毎秒で処理する能力を有してもよい。一例として、GPUは、Nvidia、
ATI Technologies、S3 Graphics、Advanced Mi
cro Devices(AMD)、またはMatroxのGPUを含んでもよい。処理
ユニットは、行列またはベクトルを含むアルゴリズムを処理することができる場合がある
。コアは、複合命令セットコンピューティングコア(CISC)、または縮小命令セット
コンピューティング(RISC)を備えてもよい。
【0375】
コンピュータシステムは、再プログラム可能な(例えば、フィールドプログラマブルゲ
ートアレイ(FPGA))電子チップを含んでもよい。例えば、FPGAは、Tabul
a、Altera、またはXilinx FPGAを含んでもよい。電子チップは、1つ
以上のプログラム可能な論理ブロック(例えば、列)を備えてもよい。論理ブロックは、
組み合わせ関数、論理ゲート、またはそれらの任意の組み合わせを計算しうる。コンピュ
ータシステムは、カスタムハードウェアを含んでもよい。カスタムハードウェアは、アル
ゴリズムを備えてもよい。
【0376】
コンピュータシステムは、構成可能な計算、部分的再構成可能な計算、再構成可能な計
算、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。コンピュータシステムは、FPG
Aを含んでもよい。コンピュータシステムは、アルゴリズムを実行する集積回路を含んで
もよい。例えば、再構成可能なコンピューティングシステムは、FPGA、CPU、GP
U、またはマルチコアマイクロプロセッサを備えてもよい。再構成可能な計算システムは
、高性能再構成可能計算アーキテクチャ(HPRC)を備えてもよい。部分的再構成可能
な計算は、モジュールベースの部分的再構成、または差分ベースの部分的再構成を含んで
もよい。
【0377】
コンピューティングシステムは、アルゴリズム(例えば、制御アルゴリズム)を実行す
る集積回路を含みうる。物理的ユニット(例えば、内部のキャッシュコヒーレンシ回路)
は、少なくとも約0.1ギガビット毎秒(Gbit/s)、0.5Gbit/s、1Gb
it/s、2Gbit/s、5Gbit/s、6Gbit/s、7Gbit/s、8Gb
it/s、9Gbit/s、10Gbit/s、または50Gbit/sのクロックタイ
ムを有してもよい。物理的ユニットは、上述の値の間の任意の値のクロックタイムを有し
てもよい(例えば、約0.1Gbit/s~約50Gbit/s、または約5Gbit/
s~約10Gbit/s)。物理的ユニットは、最大で0.1マイクロ秒(μs)、1μ
s、10μs、100μs、または1ミリ秒(msec)でアルゴリズム出力を生産して
もよい。物理的ユニットは、上記時間の間の任意の時間で、アルゴリズム出力を生成して
もよい(例えば、約0.1μs~約1msec、約0.1μs~約100μs、約0.1
μs~約10μs)。一部の実例において、コントローラは、計算、リアルタイム測定、
またはそれらの任意の組み合わせを用いてエネルギービームを調節してもよい。一部の実
例において、リアルタイム測定(例えば、温度測定)は、少なくとも約0.1KHz、1
KHz、10KHz、100KHz、1000KHz、または10000KHzの速度で
入力を提供してもよい。一部の実例において、リアルタイム測定は、上記の任意の間の速
度で入力を提供してもよい(例えば、約0.1KHz~約10000KHz、約0.1K
Hz~約1000KHz、または約1000KHz~約10000KHz)。処理ユニッ
トのメモリ帯域幅は、少なくとも約1ギガバイト毎秒(Gbytes/s)、10Gby
tes/s、100Gbytes/s、200Gbytes/s、300Gbytes/
s、400Gbytes/s、500Gbytes/s、600Gbytes/s、70
0Gbytes/s、800Gbytes/s、900Gbytes/s、または100
0Gbytes/sとしてもよい。処理ユニットのメモリ帯域幅は、最大で約1ギガバイ
ト毎秒(Gbytes/s)、10Gbytes/s、100Gbytes/s、200
Gbytes/s、300Gbytes/s、400Gbytes/s、500Gbyt
es/s、600Gbytes/s、700Gbytes/s、800Gbytes/s
、900Gbytes/s、または1000Gbytes/sとしてもよい。処理ユニッ
トのメモリ帯域幅は、上述の値の間の任意の値としてもよい(例えば、約1Gbytes
/s~約1000Gbytes/s、約100Gbytes/s~約500Gbytes
/s、約500Gbytes/s~約1000Gbytes/s、または約200Gby
tes/s~約400Gbytes/s)。
【0378】
コンピュータシステムなどの、本明細書に提供されるシステム、装置、および/または
方法の態様は、プログラミング中に埋め込むことができる。技術の様々な態様は、あるタ
イプの機械可読媒体内に維持されまたは具象化される、典型的には機械(またはプロセッ
サ)実行可能なコードおよび/または関連付けられたデータの形態の「製品」、「物品」
または「製造物」として考えられうる。機械実行可能なコードをメモリ(例えば、読み出
し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスクなど
の電子ストレージユニット内に保存することができる。ストレージは、不揮発性記憶媒体
を含んでもよい。「ストレージ」タイプ媒体は、様々な半導体メモリ、テープドライブ、
ディスクドライブ、および同様のものなどの、コンピュータ、プロセッサ、もしくは同様
のものまたはその関連するモジュールの任意のまたはすべての有形メモリを含むことがで
き、これはソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一次的ストレージを提供する
。
【0379】
メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ
(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期ダイナミックラ
ンダムアクセスメモリ(SDRAM)、ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標)
)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(PROM)
、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電子的消去可能な読み
出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、またはそれらの任意の組み合わせ
を含みうる。フラッシュメモリは、否定AND(NAND)またはNOR論理ゲートを含
んでもよい。ストレージは、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、磁気
光ディスク、ソリッドステートスディスク等)、コンパクトディスク(CD)、デジタル
バーサタイルディスク(DVD)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、お
よび/またはその他のタイプのコンピュータ可読媒体を、対応するデバイスと共に含みう
る。
【0380】
時々、ソフトウェアの全てまたは一部は、インターネットまたは種々のその他の電子通
信を介して通信する場合がある。こうした通信は、例えば、一方のコンピュータまたはプ
ロセッサから、他方の、例えば、管理サーバまたはホストコンピュータからアプリケーシ
ョンサーバのコンピュータプラットフォームへのローディングを可能にしうる。従って、
ソフトウェア要素を持ちうる別のタイプの媒体は、ローカルデバイスの間にわたって使用
される物理インターフェースなどの、有線、および光地上ネットワークを通した、および
種々のエアリンクを介した、光波、電気波および電磁波を含む。有線もしくは無線リンク
、光リンク、または同様なものなどの、かかる波を伝える物理的要素も、ソフトウェアを
持つ媒体と考えられる場合がある。本明細書で使用される場合、非一次的、有形「ストレ
ージ」媒体と制約されない限り、コンピュータまたは機械「可読媒体」というような用語
は、プロセッサに実行のために指示を提供するのに関わる任意の媒体を指す。
【0381】
したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、有形ストレージ媒体
、搬送波媒体、または物理的伝送媒体が挙げられるがこれに限らない多くの形態を取りう
る。例えば、不揮発性記憶媒体は、例えば、図示されるデータベースを実装するのに使用
されうる、任意のコンピュータまたは同様のものなどの任意の記憶装置などの、光ディス
クまたは磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、かかるコンピュータプラットフォーム
の主メモリなどの、動的メモリを含む。有形伝送媒体は、コンピュータシステム内のバス
を備えるワイヤを含む、同軸ケーブル、ワイヤ(例えば、銅ワイヤ)、および/または光
ファイバーを含む。搬送波伝送媒体は、無線周波数(RF)および赤外線(IR)データ
通信の間に生成されるもののような、電気信号もしくは電磁信号、または音波もしくは光
波の形態を取りうる。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、例え
ば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の
他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、もしくはDVD-ROM、任意の他の光媒体、パ
ンチカード、紙テープ、任意の他の孔のパターンを用いた物理的ストレージ媒体、RAM
、ROM、PROM、およびEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリー
チップもしくはカートリッジ、搬送波輸送データもしくは指示、ケーブルもしくは搬送波
などのリンク輸送、またはコンピュータがこれからプログラムコードおよび/またはデー
タを読み出しうる任意の他の媒体が挙げられる。メモリおよび/またはストレージは、ユ
ニバーサルシリアルバス(USB)メモリスティック、またはハードディスクなどの、装
置の外部および/または装置から取り外し可能な記憶装置を含んでもよい。コンピュータ
可読媒体のこれらの形態の多くは、プロセッサへの実行するための1つ以上の指示の1つ
以上のシーケンスの搬送に関与している場合がある。
【0382】
コンピュータシステムは、例えば、印刷される3D物体のモデル設計またはグラフィッ
ク表現を提供するためのユーザインターフェース(UI)を備える電子ディスプレイを含
むか、またはこれと通信することができる。UIの実施例としては、グラフィカルユーザ
ーインターフェース(GUI)およびウェブベースのユーザーインターフェースが挙げら
れるが、これに限らない。コンピュータシステムは3D印刷システムの様々な態様をモニ
ターおよび/または制御することができる。制御は手動であってもよく、および/または
プログラムされていてもよい。制御は事前プログラムされているフィードバック機構に頼
ってもよい。フィードバック機構は、制御ユニット(すなわち、制御システムまたは制御
機構、例えば、コンピュータ)に接続されたセンサー(本明細書に記述される)からの入
力に頼ってもよい。コンピュータシステムは3D印刷システムの動作の様々な態様に関す
る履歴データを保存してもよい。履歴データを所定の時間および/または思いついたとき
に取り出してもよい。履歴データにオペレータおよび/またはユーザがアクセスしてもよ
い。履歴データおよび/または動作データをディスプレイユニットなどの出力ユニットに
提供してもよい。出力ユニット(例えば、モニター)は3D印刷システムの様々なパラメ
ータを(本明細書に記述されるように)リアルタイムで、または遅延した時間で出力して
もよい。出力ユニットは現在の3D印刷される物体、注文された3D印刷される物体、ま
たはその両方を出力してもよい。出力ユニットは3D印刷される物体の印刷の進捗を出力
してもよい。出力ユニットは、3D物体の印刷における合計時間、残り時間、および延長
した時間のうちの少なくとも1つを出力してもよい。出力ユニットはセンサーのステータ
ス、その読取値、および/またはその較正もしくはメンテナンスのための時間を出力して
もよい(例えば、表示、音声、および/または印刷)。出力ユニットは、使用される材料
のタイプ、ならびに予め変形された材料の温度および流動性などの様々な材料の特徴を出
力してもよい。出力ユニットは、酸素の量、水、および印刷チャンバ(すなわち、3D物
体が印刷されるチャンバ)内の圧力を出力してもよい。コンピュータは3D印刷システム
、方法、およびまたは物体の様々なパラメータを含むレポートを、所定の時間において、
要求に応じて(例えば、オペレータからの)、または思いついたときに生成してもよい。
出力ユニットは、スクリーン、プリンタ、またはスピーカーを含んでもよい。制御システ
ムは、レポートを提供してもよい。レポートは、所望により出力ユニットによって出力さ
れるもとして列挙される任意の項目を含んでもよい。
【0383】
本明細書に記述されるシステムおよび/または装置(例えば、コントローラ)、および
/またはそれらの任意の構成要素は、出力デバイスおよび/または入力デバイスを備えて
もよい。入力デバイスは、キーボード、タッチパッド、またはマイクロフォンを含んでも
よい。出力デバイスは、感覚出力デバイスであってもよい。出力デバイスは、視覚デバイ
ス、触覚デバイス、またはオーディオ機器を含んでもよい。オーディオ機器は、拡声器を
含んでもよい。視覚的出力デバイスは、画面および/または印刷されたハードコピー(例
えば、紙)を含んでもよい。出力デバイスは、プリンタを含んでもよい。入力デバイスは
、カメラ、マイクロフォン、キーボード、またはタッチ画面を含んでもよい。本明細書に
記述されるシステムおよび/または装置(例えば、コントローラ)、および/またはそれ
らの任意の構成要素は、Bluetooth(登録商標)技術を含みうる。本明細書に記
述されるシステムおよび/または装置(例えば、コントローラ)、および/またはそれら
の任意の構成要素は、通信ポートを含みうる。通信ポートは、シリアルポートまたはパラ
レルポートとしてもよい。通信ポートは、ユニバーサルシリアルバスポート(つまり、U
SB)としてもよい。本明細書に記述されるシステムおよび/または装置(例えば、コン
トローラ)、および/またはそれらの任意の構成要素は、USBポートを含みうる。US
Bは、マイクロまたはミニUSBとすることができる。USBポートは、00h、01h
、02h、03h、05h、06h、07h、08h、09h、0Ah、0Bh、0Dh
、0Eh、0Fh、10h、11h、DCh、E0h、EFh、FEh,、またはFFh
を含むデバイスクラスに関連してもよい。本明細書に記述されるシステムおよび/または
装置(例えば、コントローラ)、および/またはそれらの任意の構成要素は、プラグおよ
び/またはソケット(例えば、電気、AC電力、DC電力)を含んでもよい。本明細書に
記述されるシステムおよび/または装置(例えば、コントローラ)、および/またはそれ
らの任意の構成要素は、アダプタ(例えば、AC電力アダプタおよび/またはDC電力ア
ダプタ)を含んでもよい。本明細書に記述されるシステムおよび/または装置(例えば、
コントローラ)、および/またはそれらの任意の構成要素は、電力コネクタを含みうる。
電力コネクタは、電気コネクタとすることができる。電力コネクタは、磁力的に結合され
た(例えば、付着された)電力コネクタを含んでもよい。電力コネクタは、ドックコネク
タとすることができる。コネクタは、データコネクタおよび電力コネクタとすることがで
きる。コネクタは、ピンを含んでもよい。コネクタは、少なくとも10、15、18、2
0、22、24、26、28、30、40、42、45、50、55、80、または10
0個のピンを含んでもよい。
【0384】
本明細書に開示されるシステム、方法、および/または装置は、3D物体の要求を受信
すること(例えば、顧客から)を含みうる。要求は、所望の3D物体のモデル(例えば、
CAD)を含むことができる。代替的または追加的に、所望の3D物体のモデルが生成さ
れうる。モデルは、3D印刷命令を生成するのに使用されてもよい。3D印刷命令は、3
Dモデルを除外してもよい。3D印刷命令は、3Dモデルに基づいてもよい。3D印刷命
令は、3Dモデルを考慮してもよい。3D印刷命令は、シミュレーションに基づいてもよ
い。3D印刷命令は、3Dモデルを使用してもよい。3D印刷命令は、3Dモデルを考慮
したアルゴリズム(例えば、ソフトウェアに埋め込まれた)の使用を含みうる。アルゴリ
ズムは、モデルからの偏差を考慮してもよい。偏差は、補正偏差の場合がある。補正偏差
は、3D物体の少なくとも一部分が、3Dモデルからの偏差として印刷される、そして、
硬化時には、3D物体の少なくとも一部分(および/または3D物体全体)が所望の3D
物体のモデルから実質的に偏差しないようにするものであってもよい。印刷命令は、所望
の3D物体を印刷するのに使用されうる。印刷される3D物体は、要求された3D物体に
実質的に対応しうる。一部の実施形態において、3D印刷命令を形成するのに使用される
アルゴリズムは、フィードバック制御ループ(例えば、閉ループ)を除外する。3D印刷
命令は、生成された3D物体(例えば、3D物体の測定値)またはその一部の計測値を考
慮することを除外しうる。一部の実施形態において、3D印刷命令は、開ループ制御を含
んでもよい。アルゴリズムは履歴(例えば、経験的)データを使用してもよい。経験的デ
ータは、特徴的構造のものとしてもよい(例えば、所望の3D物体内に含まれる)。特徴
的構造は、実質的に3D物体の少なくとも一部分に類似してもよい。経験的データは、以
前に取得されてもよい。一部の実施形態では、アルゴリズムは、理論的モデルを使用する
場合がある。アルゴリズムは、エネルギー流れ(例えば、熱流)のモデルを使用してもよ
い。変更されたモデルを使用した3D物体の生成は、反復プロセスを除外してもよい。3
D物体の生成は、3Dモデル(例えば、CAD)の変更を含まず、新たな一組の3D印刷
命令を生成する。一部の実施形態では、アルゴリズムは、3D印刷プロセスに関与する少
なくとも1つの構成要素(例えば、エネルギービーム)によって受信される命令を変更す
るのに使用される。一部の実施形態では、アルゴリズムは、3Dモデルを変更しない。ア
ルゴリズムは、所望の3D物体またはその一部分の印刷に対する一般的なアプローチを含
みうる。一部の実施形態では、アルゴリズムは、所望の3D物体の印刷に基づく3D印刷
命令の変更、印刷された3D物体中の誤差の測定、および印刷命令の修正に基づかない。
一部の実施形態では、アルゴリズムは、所望の3D物体および印刷された3D物体を考慮
する(例えば、リアルタイムで)反復プロセスに基づかない。アルゴリズムは、所望の3
D物体の印刷の間の1つ以上の誤差の推定に基づいてもよい。アルゴリズムは、予想され
る誤差を考慮するそれぞれの3D印刷命令の生成を通して推定された誤差を補正すること
に基づいてもよい。このような様式で、アルゴリズムは、誤差の生成を回避しうる。アル
ゴリズムは、所望の3D物体の印刷の間の1つ以上の誤差の推定に基づいてもよく、予測
される誤差を考慮するそれぞれの3D印刷命令の生成を通してこれらを補正し、ひいては
誤差の生成を回避する。誤差は、所望の3D物体のモデルからの偏差を含んでもよい。推
定は、シミュレーション、モデリング、および/または履歴データ(例えば、代表的な構
造または構造セグメントの)に基づいてもよい。
図23は、本明細書に記述される3D印
刷システムおよび/または装置によって実行される3D印刷プロセスステップを表現する
フローチャートの実施例を示す。所望の3D物体は、ステップ2301で要求される。3
Dモデルが、ステップ2302において提供される、または生成される。ステップ230
4は、3D物体に対する印刷命令の生成を示しており、モデルとアルゴリズムの両方が利
用されている。3D物体は、引き続いてステップ2305で印刷命令を使用して生成され
る。所望の3D物体が、ステップ2306で送達される。矢印2307は、ステップ23
01からステップ2306への実行の方向を示す。逆の供給矢印の不在は、フィードバッ
ク制御ループが無いことを表す。
[実施例]
【0385】
以下は本開示の方法の例示的かつ非限定的な実施例である。
【0386】
実施例1
【0387】
25cm×25cm×30cmの容器内で、周囲温度および周囲圧力にて、平均粒子サ
イズ32μmのインコネル718粉末を粉末床を収容する容器内に堆積した。容器を、周
囲温度および周囲圧力にて、エンクロージャ内に配置した。エンクロージャをアルゴンガ
ス(Ar)で5分間パージした。粉末床を収容する容器内で、粉末床の露出した表面の上
方に、平均粒子サイズ0.05mmの粉末材料の平面状の層を置いた。以下のように、2
00Wファイバー1060nmレーザービームは、粉末床内でアンカーレスに懸架する実
質的に平らな表面を製造した。粉末床の露出した表面を断面直径0.4mmのデフォーカ
スされたガウシスポットで約100ミリ秒照射して、溶融粉末の第1のタイルを形成した
。第1のタイルを形成した後、レーザービームを、このタイルとは離れた粉末床上の別の
スポットに移動させた。さらに5秒(例えば、中断)以上後、レーザービームを第1のタ
イルの近傍に戻し、溶融粉末の第2のタイルを形成した。中断の間、第1のタイルの溶融
材料を冷却した。第1のタイルの中央と第2のタイルの中央との間の距離は、約0.1m
m~約0.2mmの間であり、オーバーラップするタイルを形成した。こうしたタイルを
連続的に形成することで、1つの層を有する長方形の3D物体を製造した。8mmx20
mmと測定された長方形の3D物体(ボックス)は、
図39Aに図示する高さを有した。
3D物体を垂直方向に断面し、その垂直方向断面の一部分を2メガ画素電荷結合素子(C
CD)カメラで結像したが、垂直断面のこの一部分を、
図39Aの実施例に示す。
【0388】
実施例2
【0389】
実施例1で形成した層に続いて、粉末材料の第2の平面状の層を、周囲温度および周囲
圧力で、アルゴン下で粉末床(1つの層状3D物体を含む)の露出した表面上に堆積した
。堆積された平面状の粉末層は、0.05の平均の高さを有していた。200Wで106
0nmのレーザービームは、実施例1の第1の層上に実質的に平らな表面を製造し、3D
物体の一部として第2の層を形成したが、この3D物体は、第1の層の形成について上述
したように、粉末床内でアンカーレスに懸架した。こうしたタイルを連続的に形成するこ
とで、長方形の3D物体を製造した。第1の層上に堆積された第2の層の一部分を、
図3
0の3050の上面図に示す。第2の層を形成するタイルを3070に示すが、この第2
の層は第1の層3060上に堆積される。8mmx20mmと測定された長方形の3D物
体(ボックス)は、
図39Aに図示する高さを有した。3D物体を垂直方向に断面し、そ
の垂直方向断面の一部分を2メガ画素CCDカメラで結像したが、垂直断面のこの一部分
を、
図39Bの実施例に示す。
【0390】
実施例3
【0391】
実施例2で形成した層に続いて、粉末材料の第3の平面状の層を、周囲温度および周囲
圧力で、アルゴン下で粉末床(1つの層状3D物体を含む)の露出した表面上に堆積した
。堆積された平面状の粉末層は、0.05の平均の高さを有していた。200Wで106
0nmのレーザービームは、実施例2の第2の層上に実質的に平らな表面を製造し、3D
物体の一部として第3の層を形成したが、この3D物体は、第2の層および第1の層の形
成について上述したように、粉末床内でアンカーレスに懸架した。こうしたタイルを連続
的に形成することで、長方形の3D物体を製造した。8mmx20mmと測定された長方
形の3D物体(ボックス)は、
図36に図示する高さを有した。3D物体を垂直方向に断
面し、その垂直方向断面の一部分を2メガ画素CCDカメラで結像したが、垂直断面のこ
の一部分を、
図36の実施例、3610に示す。
【0392】
本発明の好ましい実施形態を示し、かつ記述してきたが、かかる実施形態が単に例示と
してのみ提供されていることが当業者には明らかであろう。本明細書の中に提供されてい
る具体的な実施例によって本発明を制限することは意図されていない。上述の明細書を参
照して本発明を記述してきたが、本明細書の実施形態の記述および図示は、限定的な感覚
で解釈されることを意味しない。今や、当業者は本発明から逸脱することなく、多数の変
動、変化、および代用を生じるであろう。さらに、本発明のすべての態様は、本明細書で
説明する様々な条件および変数に依存する具体的な図示、構成、または相対的な比率に限
定されないことを理解するべきである。本発明を実施する上で、本明細書に記述される本
発明の実施形態に対する様々な代替を採用してもよいことを理解するべきである。したが
って、本発明が任意のかかる代替、修正、変動、またはこれと均等なものも包含するべき
であることが想定される。後に続く特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、かつこれら
の特許請求の範囲およびその均等物の範囲の中の方法および構造がこれによって包含され
ることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料床の表面を平面化するデバイスであって、
前記デバイスの移動の方向に対して垂直、又は実質的に垂直に配置される長軸を有する内部区画であって、(i)狭小化水平断面を有し、(ii)前記材料床の表面を平面化するために前記材料床から材料を引き寄せるソースに接続可能とされている、内部区画と、
前記内部区画に接続可能とされるノズルと、
を具備し、
前記ノズルは、前記材料床の表面を平面化するために前記材料床から引き寄せられた材料の除去を促進するように構成されており、
前記材料の除去は、前記ノズルを介して実行されるデバイス。
【請求項2】
前記ノズルは、非対称のノズルである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記狭小化水平断面は、三角形状、台形状、三角錐状、又は狭小化らせん状の形状である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
細長い材料入口開口ポートをさらに具備する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ソースは、バキュームを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記内部区画は、可撓性のチャネルを介して前記ソースに接続される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記内部区画は、非可撓性のチャネルを介して前記ソースに接続される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記内部区画は、湾曲部を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記内部区画は、湾曲した平面を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記内部区画は、前記ソースに対して、前記内部区画のコネクタに向かって広くなっている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記内部区画は、前記ソースに対して、前記内部区画のコネクタから離れるほど狭くなっている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記内部区画は、前記長軸に沿って、均一又は実質的に均一な材料の除去を許容するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ノズルは、前記デバイスの操作に際し、水平方向に長い形状のノズルである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記ノズルは、前記デバイスの操作に際し、水平方向に長い形状であって、且つ前記水平方向に長い開口ポートを有するノズルである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記ノズルは、前記デバイスの操作に際し、前記材料床の幅方向又は長さ方向の少なくとも一部に広がるように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも一部は、前記材料床の幅又は長さを含む、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記ノズルは、前記デバイスの操作に際し、垂直方向に非対称である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
(i)前記内部区画、(ii)前記ノズルの開口ポート、(iii)前記ノズル、又は(iv)前記(i)~(iii)の任意の組合せの形状は、前記材料の乱れを低減するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
最大で20マイクロメートルの誤差範囲内で前記表面を平面化するように構成されており、場合によって前記誤差範囲は最大で5マイクロメートルである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記材料は、粒子材料であって、場合によって前記粒子材料は粉末材料である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
前記材料は、元素金属、金属合金、セラミック、又は、元素炭素の同素体を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
前記内部区画は、取り付け部に接続可能に構成されており、
前記取り付け部は、場合によって、コンプライント取り付けである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項23】
材料床の表面を平面化する方法であって、
(a)請求項1乃至22のいずれか一項に記載のデバイスを提供することと、
(b)前記材料床の表面を平面化するために前記デバイスを利用することと、
を含む方法。
【請求項24】
前記材料床から1つ以上の3次元物体を印刷する際に利用される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
材料床の表面を平面化する装置であって、
(a)請求項1乃至22のいずれか一項に記載のデバイスに動作可能に接続され、且つ、(b)前記材料床の表面を平面化するデバイスを指示する、ように構成される少なくとも1つのコントローラを含む装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのコントローラは、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷することに関して制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのコントローラは、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷することについて促進する少なくとも1つの他のメカニズムを制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つのコントローラは、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷するために、前記表面に沿って横切る少なくとも1つのエネルギービームを制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのコントローラは、前記材料床を垂直方向に並進移動することを促進するアクチュエータを制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
材料床の表面を平面化するためのプログラム命令を含むコンピュータ生成物であって、請求項1乃至22のいずれか一項に記載のデバイスに動作可能に接続される1つ以上のプロセッサが読み込まれることによって、
前記プログラム命令は、
前記材料床の表面を平面化する前記デバイスに指示することを含む1以上の操作を前記1つ以上のプロセッサに実行させるものである、コンピュータ生成物。
【請求項31】
前記プログラム命令は、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷することに関して制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項30に記載のコンピュータ生成物。
【請求項32】
前記プログラム命令は、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷することについて促進する少なくとも1つの他のメカニズムを制御する、又は該制御することについて指示するように構成される、請求項30に記載のコンピュータ生成物。
【請求項33】
前記操作には、前記材料床の少なくとも一部から1つ以上の3次元物体を印刷するために、前記表面に沿って横切る少なくとも1つのエネルギービームを制御すること、又は該制御することについて指示することが含まれる、請求項30に記載のコンピュータ生成物。
【請求項34】
前記操作には、前記材料床を垂直方向に並進移動することを促進するアクチュエータを制御すること、又は該制御することについて指示することが含まれる、請求項30に記載のコンピュータ生成物。
【外国語明細書】